JP4283452B2 - メーキャップ化粧料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はメーキャップ化粧料、特にスキンケア効果を有するメーキャップ化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、皮膚疾患や肌荒れ、ニキビ等に対して改善・予防効果を有するものとして種々の治療薬、皮膚外用剤、化粧料等が知られている。これら従来の薬剤や化粧料等における有効成分としては、消炎剤や抗炎症作用を有するとされる動植物の抽出エキス、あるいは保湿・保水作用の高いアミノ酸や多糖、脂質、天然高分子等が、皮膚(患部)の炎症や角質層の水分の消失を防ぐ能力に優れているために用いられてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、肌荒れ改善を目的とする有効成分として従来検討されてきた有機高分子等の分子状薬剤は、皮膚に対する浸透性を有し、皮膚内部にまで経皮吸収されるため場合によっては皮膚に他の影響を与える可能性がある一方で、粉体のような皮膚内部へ浸透しない固形物を有効成分として肌荒れ改善に用いることができればより安全性を高めることができる。しかしこのような技術は従来知られていない。
【0004】
また、特にメーキャップ化粧料は、通常外面からの化粧効果を目的としたものであり、肌荒れ改善など内面からのスキンケア効果を有するものではないが、長時間にわたって肌に適用される可能性があるだけに、単なるメーキャップ効果に加えてスキンケア効果も重要となりつつある。
【0005】
本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、その目的は肌荒れ改善・防止効果を有するメーキャップ化粧料を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本発明者らが鋭意検討を行った結果、特定の酸化亜鉛に優れた肌荒れ改善作用があることを見出し、且つ他の特定の顔料と共に用いれば優れた化粧効果を有するメーキャップ化粧料が得られることを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明にかかるメーキャップ化粧料は、(1)平均粒子径が0.1μm以下である微粒子酸化亜鉛またはその複合体、及び(2)以下の成分(a)及び/または(b)、を含有することを特徴とする。
(a)粉末粒子の短径/長径が1/1〜1/40、厚さ/長径が1/2以下でありかつ屈折率1.6以上2.0未満である平均粒子径0.1〜40μmの体質顔料
(b)干渉光を有する真珠光沢顔料
【0007】
また、本発明にかかるメーキャップ化粧料において、成分(a)が、窒化ホウ素、硫酸バリウム、アルミナからなる群より選択される一種または二種以上であることが好適である。
また、本発明にかかるメーキャップ化粧料において、成分(b)が、雲母チタン、金属酸化物(あるいは水酸化物)被覆雲母チタンからなる群より選択される一種または二種以上であることが好適である。
また、本発明にかかるメーキャップ化粧料において、雲母チタンに被覆する金属酸化物(あるいは水酸化物)が酸化チタン、酸化鉄、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、紺青、群青、シリカからなる群より選択される一種または二種以上であることが好適である。
また、本発明にかかるメーキャップ化粧料において、雲母チタンに被覆する金属酸化物(あるいは水酸化物)が酸化チタン、シリカ、酸化チタンの層状構造をとり、干渉光を生じ得ることが好適である。
また、本発明にかかるメーキャップ化粧料において、成分(1)及び(2)の配合割合が重量比で1:50〜50:1であり、その重量和の化粧料組成物中における割合が0.1〜70重量%であることが好適である。
また、本発明にかかるメーキャップ化粧料において、成分(1)の微粒子酸化亜鉛複合体は、1〜60重量%のシリカで被覆あるいは複合化処理されることが好適である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態についてさらに詳細に説明する。 本発明にかかる、肌荒れ改善効果を有する特定の酸化亜鉛は、以下のような経緯により見出されたものである。
すなわち、近年肌荒れや角化異常を伴う種々の皮膚疾患の病像形成には、プロテアーゼ、特にプラスミンやプラスミノーゲンアクチベーターといった線溶系酵素(プラスミノーゲン活性化系酵素)の活性変化が深く関与していることが明らかにされつつある。
【0009】
例えば実験的に肌荒れを起こした表皮細胞層ではプラスミンの分布に変化が認められ、肌荒れの改善・予防に抗プラスミン剤が有効であることが報告されている(Kenji kitamura:J.Soc.Cosmet.Chem.Jpn;29(2),1995 )。また、アトピー性皮膚炎においても表皮中に高い線溶活性が認められている(T.Lotti:Department of Dermatology;28(7),1989)。さらに、炎症性異常角化性疾患の代表である乾癬では、その患部表皮の錯角化部位に強いプラスミノーゲンアクチベーター活性が存在すること(Haustein:Arch.Klin.Exp.Dermatol;234,1969)や、乾癬鱗屑から高濃度の塩溶液を用いてプラスミノーゲンアクチベーターを抽出したという報告(Fraki,Hopsu-Havu:Arch.Dermatol.Res;256,1976)がなされている。
【0010】
プラスミノーゲンアクチベーターはプラスミンの前駆体であるプラスミノーゲンに特異的に働いて、それを活性なプラスミンに変換するプロテアーゼである。上述のような現況に鑑み、本発明者らは、プラスミノーゲンを活性化するプラスミノーゲンアクチベーターが乾癬鱗屑等の肌荒れした角層中に存在することに注目した。すなわち、経皮吸収されずに皮膚表面でプラスミノーゲンアクチベーターを吸着しそれを不活化する物質は安全性が高く、プラスミノーゲン活性化系酵素の活性変化を伴う種々の皮膚疾患、肌荒れ等に対し改善・予防効果を示すのではないかと考え、広く種々の無機粉末物質について当該作用を調べた。その結果、特定の酸化亜鉛、特に1〜60重量%のシリカで表面を被覆した酸化亜鉛が優れたプラスミノーゲンアクチベーター吸着・阻害作用を有することを見出した。
【0011】
本発明では、プラスミノーゲンアクチベーターを吸着し、且つその活性を阻害する酸化亜鉛として、1〜60重量%のシリカで表面を被覆した酸化亜鉛が特に好適に用いられる。
【0012】
酸化亜鉛は主に化粧料等の外用剤に、紫外線散乱剤あるいは白色顔料として古くから利用されてきた。しかしながら、その紫外線防止効果は必ずしも十分ではなく、また触媒活性を有していることから配合した製剤系の安定性を損ねるといった問題点を抱えていた。そこで紫外線防止効果や透明性の向上、あるいは紫外線散乱剤としての機能を維持しつつ、製剤系での安定性や使用性を改善する目的で、より粒子の細かい酸化亜鉛(特公昭60−33766、特公平5−77644)や、他の無機もしくは有機化合物との複合体等が数多く開発されてきた(特開平1−190625、特開平3−183620、特開平7−277914、特開平10−87434、特開平10−87467、特開平10−87468)。
【0013】
一方、酸化亜鉛は日本薬局方にも収載されており、その薬理作用として皮膚のタンパク質と結合して被膜を形成し、収斂、消炎、保護作用を有することが知られている。これらの薬理作用に基づき、酸化亜鉛は亜鉛華軟膏(酸化亜鉛とラノリンと白色軟膏の混合物)や、タルク、澱粉、滑石等と混ぜ合わせた粉末剤として古くから皮膚疾患やおむつかぶれ等に用いられてきた。さらに、薬効を高めたり、他の物質に酸化亜鉛の薬効を付加する目的で、酸化亜鉛と他の消炎剤や抗菌剤(特公平4−63046、特公平6−76330、特開平2−23361、特開平6−157277、特開平8−217616、特開昭57−62220)、抗酸化剤(特開平7−304665)、プロテアーゼ阻害剤(特開平3−169822)等を混ぜ合わせたり、あるいは複合体を作成して皮膚に適用する例が知られている。
【0014】
しかしながら、これまで薬理効果を目的として用いるのに適した酸化亜鉛の特徴(粒子径、製造法等の制限)に関する報告、記述はほとんどなく、唯一、特開平6−239728において超微粒子酸化亜鉛が従来の酸化亜鉛に比べ、収斂作用等の薬剤効果が大きくなるという記述があるのみであるが、そこに具体例は記されていない。
【0015】
同様に、酸化亜鉛がタンパク質を吸着することは既に知られているが、本発明者が知る限りにおいて、複数の酸化亜鉛について吸着作用を詳細に検討した報告はなく、またプラスミノーゲンアクチベーターが酸化亜鉛に吸着され、且つ活性が阻害されることを示した報告もない。なお、参考としてプラスミノーゲンアクチベーターと同じセリンプロテアーゼに分類されるトリプシンについても検討したところ、トリプシンは酸化亜鉛に吸着されるものの、活性はほとんど失われなかった。すなわち酸化亜鉛は必ずしも非特異的に酵素活性を阻害するものではない。
【0016】
本発明の皮膚外用剤は、プラスミノーゲンアクチベーターを吸着し、且つその活性を阻害する酸化亜鉛、特に好ましくはシリカ被覆酸化亜鉛を有効成分として含有する。
一般に、酸化亜鉛の製造法は亜鉛板を適当な炉中で強熱酸化するか、水酸化亜鉛、硝酸亜鉛などを強熱して酸化亜鉛を得る乾式法と、硫酸亜鉛あるいは塩化亜鉛に炭酸ナトリウム溶液を加えて塩基性炭酸亜鉛を沈殿させ、これを洗浄、乾燥後、強熱して酸化亜鉛を得る湿式法とに大別される。両製造方法により得られた酸化亜鉛を比較すると、乾式で製造されたものが優れている傾向にある。
【0017】
本発明にかかる酸化亜鉛の作用は、通常の酸化亜鉛に比べ、平均粒子径が0.1μm以下の微粒子酸化亜鉛の方がより優れている。ところが、酸化亜鉛をH,COの様な還元雰囲気で焼成すると蛍光を発する酸化亜鉛が得られることが知られているが(特開平5−117127)、これらの蛍光酸化亜鉛にはいずれの方法によって製造されたものであっても、プラスミノーゲンアクチベーター吸着・活性阻害作用、ならび肌改善作用はほとんど認められない。
【0018】
なお、上記酸化亜鉛がプラスミノーゲンアクチベーター吸着・阻害作用に、より優れている理由は現在のところ不明である。
【0019】
本発明では特に、担体として用いる酸化亜鉛のプラスミノーゲンアクチベーター吸着・阻害作用がシリカで被覆することによりさらに向上し、しかも病的皮膚炎などを生じている敏感肌に対しての刺激性も低減することから、シリカ被覆酸化亜鉛が好適に用いられる。なお、担体として用いる酸化亜鉛の製造法、粒径等は特に限定しないが、前述の蛍光をもたない平均粒子径が0.1μm以下の酸化亜鉛を用いることが、プラスミノーゲンアクチベーター吸着・阻害作用ならびに肌改善作用がより優れていること、及び後述するメーキャップ化粧料としての意匠性に優れることから好ましい。
【0020】
また、酸化亜鉛表面に被覆するシリカの割合は、1〜60重量%、特には5〜40重量%が好ましい。酸化亜鉛表面に被覆するシリカの割合が1重量%未満、あるいは60重量%を超えた場合には本発明の効果が十分に発揮されず好ましくない。
【0021】
なお、製造方法や被覆構造の異なるシリカ被覆酸化亜鉛がいくつか知られているが(特開平3−183620、特願平9−529975、特開平10−87434、特開平11−193354)、本発明に用いられるシリカ被覆酸化亜鉛は、酸化亜鉛に対するシリカの重量比が上記範囲内であれば、いずれの製造方法あるいは被覆構造であっても構わない。
【0022】
さらに、本発明の酸化亜鉛は、必要に応じシリコーン処理等で疎水化することができる。
【0023】
プラスミノーゲンアクチベーターにはウロキナーゼと組織型プラスミノーゲンアクチベーターと呼ばれる2種類があり、前者は健常な表皮で、後者は主に病的な表皮においてその存在が認められている。
本発明に関わる酸化亜鉛は、この両方のプラスミノーゲンアクチベーターに対し吸着・阻害作用を有するものである。
そして、酸化亜鉛を高濃度に配合した皮膚外用剤を適用するときに、刺激に対して過敏なアトピー性皮膚炎、重度のニキビ肌などの患者にまれに見られることのある過敏症状や刺激感などは、前記シリカ被覆酸化亜鉛にはほとんど認められず、本発明にかかるシリカ被覆酸化亜鉛は特に敏感肌用のメーキャップ化粧料として特に有用である。
【0024】
本発明にかかるメーキャップ化粧料へ、上記した特定の酸化亜鉛を用いた場合、肌荒れ防止効果は充分に有するもののメーキャップ化粧料としての化粧効果においては充分に効果を発揮するとはいえない。そこで、上記特定の酸化亜鉛と共に用いた場合に優れたメーキャップ効果を奏し得ることができ、且つ肌荒れ防止効果を阻害しない粉体を各種検討した結果、次の(a)及び/または(b)、
(a)粉末粒子の短径/長径が1/1〜1/40、厚さ/長径が1/2以下でありかつ屈折率1.6以上2.0未満である平均粒子径0.1〜40μmの体質顔料
(b)干渉光を有する真珠光沢顔料
が該効果に優れていることを見出した。
【0025】
本発明のメーキャップ化粧料に配合される前記(a)の特定の体質顔料としては、一般に化粧料に用いられるものでよく、例えば酸化マグネシウム、アルミナ、硫酸バリウム、窒化ホウ素、オキシ塩化ビスマス等が挙げられるが、特に硫酸バリウム、アルミナ、窒化ホウ素から選択される一種または二種以上が好ましい結果を与える。
【0026】
そして前記した肌荒れ改善効果を有する特定の微粒子酸化亜鉛と成分(a)との組成比については、以下に示す配合比の範囲が好適である。すなわち、
(1)平均粒子径が0.1μm以下である微粒子酸化亜鉛またはその複合体
(2)粉末粒子の短径/長径が1/1〜1/40、厚さ/長径が1/2以下でありかつ屈折率1.6以上2.0未満である平均粒子径0.1〜40μmの体質顔料
について成分(1)と成分(2)の配合割合が重量比で1:50〜50:1であり、化粧料組成中の成分(1)と成分(2)の重量%の和が0.1〜70%であることが好ましい。
成分(1)と成分(2)の組成比について、成分(1)が過剰な場合自然な透明感が得られない傾向にあり、また成分(2)が過剰な場合「つや」を演出する効果は得られるもののやわらかいフォギー感といった仕上がりが得られにくくなり、「肌の凹凸」が目立ちやすくなる。
また(1)+(2)の組成に関しては(1)+(2)が0.1%未満の場合には本発明の効果を十分得ることができず、逆に(1)+(2)が70%を越える場合ではのびが重くなるといった使用感触の低下や「不自然な厚づき感」が目立つといった傾向が見られる。
【0027】
本発明のメーキャップ化粧料に配合される前記(b)の干渉光を有する真珠光沢顔料としては、金属酸化物粒子で被覆されることにより干渉光を発するものが好ましい。ここで被覆される母粉体としては、例えば雲母、合成フッソ金雲母、板状シリカ、板状アルミナ、板状硫酸バリウム、板状酸化チタン、オキシ塩化ビスマス等が挙げられ、特に雲母、合成フッ素金雲母、板状シリカ,板状アルミナが好ましい。また、金属酸化物としては、酸化チタン、オキシ塩化ビスマス、シリカ、アルミナ等が挙げられ、これらの1種または2種以上を組み合わせて使用することができ、特に雲母もしくは合成フッ素金雲母を母粉体に酸化チタンを被覆した真珠光沢顔料(以下、雲母チタンと略する)が好ましい。なお、母粉体を金属酸化物粒子で被覆する方法は特に限定されず、通常の方法に従って行えば良い。
【0028】
さらには、メーキャップ効果を向上させるべく真珠光沢顔料の表面に金属酸化物(あるいは水酸化物)を被覆させても良く、その場合の金属酸化物としては酸化チタン、酸化鉄、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、紺青,群青,シリカ等が挙げられる。真珠光沢顔料におけるこれらの金属酸化物(あるいは水酸化物)の含有量については特に規定しないが、金属酸化物(あるいは水酸化物)被覆真珠光沢顔料中に50重量%以下の範囲が好ましい。
【0029】
特に、雲母チタンについて、酸化チタン/シリカ/酸化チタン/マイカの層状構造とすることで高い彩度の干渉色が得られるようになり、さらにメーキャップ効果を向上させることができる。この場合、これらの配合量については特に規定されないが、酸化チタン:30〜70%、シリカ:5〜20%、マイカ:20〜50%の範囲が好ましい。
【0030】
そしてこれらの成分の組成比については、以下に示す配合比の範囲で本発明のメーキャップ化粧料がさらに好ましい結果を与えることができる。すなわち、
(1) 平均粒子径が0.1μm以下である微粒子酸化亜鉛またはその複合体
(2) 干渉光を有する真珠光沢顔料
について成分(1)と成分(2)の配合割合が重量比で1:50〜50:1であり、化粧料組成中の成分(1)と成分(2)の重量%の和が0.1〜70重量%であることが好ましい。
成分(1)と成分(2)の組成比について、成分(1)が過剰な場合自然な透明感が得られない傾向にあり、また成分(2)が過剰な場合「はり」・「つや」を演出する効果は得られるものの「肌のきらつき感」や「肌の凹凸」が目立ちやすくなる。 また(1)+(2)の組成に関しては(1)+(2)が0.1%未満の場合には発明の効果を十分得ることができず、逆に(1)+(2)が70%を越える場合ではのびが重くなるといった使用感触の低下や「不自然な厚づき感」が目立つといった傾向が見られる。
【0031】
また、本発明にかかるメーキャップ化粧料の前記成分(2)については、成分(a)および(b)を単独で用いるのみでなく、両者を併用することも可能であり、成分(a)または(b)それぞれによる固有の効果を同時に得ることができる。
【0032】
本発明のメーキャップ化粧料には、上記した各種成分に加え必要に応じて水、粉末、油分、界面活性剤、低級アルコール、多価アルコール、保湿剤、防腐剤、被膜剤以外の高分子、酸化防止剤、紫外線防御剤、香料、各種薬剤等を本発明の所期の効果を損なわない質的、量的範囲で配合することが可能である。
【0033】
本発明に配合されうる粉末としては、通常化粧料において用いられる粉末を挙げることができる。例えば,タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、黒雲母、金雲母、合成雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム、焼セッコウ,リン酸カルシウム、フッ素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム等)の無機粉末;ポリアミド樹脂粉末、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレン−アクリル酸共重合体樹脂粉末、べンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四フッ化エチレン粉末、セルロース粉末等の有機粉末;二酸化チタン、酸化亜鉛等の無機白色系顔料;酸化鉄(べンガラ)、チタン酸鉄等の無機赤色系顔料;γ−酸化鉄等の無機褐色系顔料;黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料;黒酸化鉄、カーボン、低次酸化チタン等の無機黒色系顔料;マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色系顔料;酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等の無機緑色系顔料、群青、紺青等の無機青色系顔料;酸化チタン被覆マイカ、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、着色酸化チタン被覆マイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等のパール顔料;アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等の金属粉末顔料;赤色202号、赤色205号、赤色220号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、青色404号等の有機顔料;赤色3号、赤色104号、赤色227号、赤色401号、橙色205号、黄色4号、黄色202号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウム、アルミニウムレーキ等の有機顔料;クロロフィル、β−カロチン等の天然色素が挙げられる。
【0034】
本発明のメーキャップ化粧料に配合され得る油分としては、通常化粧料において用いられる油分を挙げることができる。例えば、液体油脂として、アボガド油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、ミンク油、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリン等;固本油脂として、ヤシ油、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等;ロウとして、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナバロウ、イボタロウ、鯨ロウ、ラノリン、還元ラノリン等、炭化水素として、流動パラフィン、スクワラン、パラフィン、セレシン、ワセリン、スクワレン、マイクロクリスタリンワックス等;高級脂肪酸として、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、べヘン酸、オレイン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸等;高級アルコールとして、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、べヘニルアルコール、オレイルアルコール、モノステアリルグリセロールエーテル、モノパルミチルグリセロールエーテル、コレステロール、フィトステロール、イソステアリルアルコール等;エステル油として、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸デシル、ジオクタン酸エチレングリコール、リンゴ酸次イソステアリル、トリオクタン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラオクタン酸ぺンタオリスリトール、トリオクタン酸グリセリン、トリイソステアリン酸グリセリン、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル等;シリコーンとして、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、デカメチルシクロぺンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、3次元網目構造を形成しているシリコーン樹脂、シリコーンゴム等が挙げられるが、上記の油分に限定されるものではない。またこれら油分は、本発明のメーキャップ化粧料において1種あるいは2種以上を任意に選択して用いることができる。
【0035】
本発明のメーキャップ化粧料においては、通常化粧料に配合されうる界面活性剤を、そのイオン性の有無に関わらず用いることができる。具体的には、アニオン界面活性剤として例えば、セッケン用素地、ラウリン酸ナトリウム等の脂肪酸セッケン、ラウリル硫酸ナトリウム等の高級アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレン(以下、POEと略する)ラウリル硫酸トリエタノールアミン等のアルキルエーテル硫酸エステル塩、ラウロイルサルコシンナトリウム等のN−アシルサルコシン酸、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム等の高級脂肪酸アミドスルホン酸塩、POEステアリルエーテルリン酸塩等のリン酸エステル塩、ジ−2−エチルへキシルスルホコハク酸ナトリウム等のスルホコハク酸塩、ドデシルべンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルべンゼンスルホン酸塩、N−ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム等のN−アシルグルタミン酸塩、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等の高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩、ロート油等の硫酸化塩、POEアルキルエーテルカルボン酸塩、POEアルキルアリルエーテルカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、高級脂肪酸エステルスルホン酸塩、二級アルコール硫酸エステル塩、高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩、ロウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム、N−パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン、カゼインナトリウム等が挙げられる。
【0036】
カチオン界面活性剤として例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム等のアルキルトリメチルアンモニウム塩、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム等のジアルキルジメチルアンモニウム塩、塩化セチルピリジウム等のアルキルピリジニウム塩、アルキル四級アンモニウム塩、アルキルジメチルべンジルアンモニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、ジアルキルモリホニウム塩、POEアルキルアミン、アルキルアミン塩、ポリアミン脂肪酸誘導体、アミルアルコール脂肪酸誘導体、塩化べンザルコニウム、塩化べンゼトニウム等が挙げられる。
【0037】
両性界面活性剤として例えば、2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム等のイミダゾリン系両性界面活性剤、ラウリルジメチルアミノ酢酸べタイン等のべタイン系両性界面活性剤等が挙げられる。
【0038】
親油性非イオン系界面活性剤として例えば、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンセスキオレエート等のソルビタン脂肪酸エステル、モノステアリン酸グリセリン等のグリセリンポリグリセリン脂肪酸類、モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル等が挙げられる。
【0039】
親水性非イオン性界面活性剤として例えば、POEソルビタンモノステアレート等のPOEソルビタン脂肪酸エステル類、POEソルビットモノオレエート等のPOEソルビット脂肪酸エステル、POEグリセリンモノイソステアレート等のPOEグリセリン脂肪酸エステル類、POEステアリルエーテル、POEコレスタノールエーテル等のPOEアルキルエーテル、POEノニルフェニルエーテル等のPOEアルキルフェニルエーテル、プルロニック等のプルアロニック型類、POE・ポリオキシプロピレン(以下、POPと略する)セチルエーテル等のPOE・POPアルキルエーテル、テトロニック等のテトラPOE・テトラPOPエチレンジアミン縮合体、POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等のPOEヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体、POEミツロウ・ラノリン誘導体、アルカノールアミド、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル、POEアルキルアミン、POE脂肪族アミド、ショ糖脂肪酸エステル、POEノニルフェニルホルムアルデヒド縮合物、アルキルエトキシジメチルアミンオキシド、トリオレイルリン酸等が挙げられるが、上記の界面活性剤に限定されるものではない。また、これら界面活性剤は、本発明にかかるメーキャップ化粧料において1種あるいは2種以上を任意に選択して配合することができる。
【0040】
本発明のメーキャップ化粧料は採り得る形態は特に限定されず、例えば化粧下地、ファンデーション、白粉、頬紅、口紅、マスカラ、アイシャドー、アイライナー等の形態を採り得る。
【0041】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれら実施例により何らに限定されるものではない。なお、配合量の単位はすべて重量%である。
【0042】
1.微粒子酸化亜鉛による肌荒れ防止効果
まず、微粒子酸化亜鉛による肌荒れ防止効果について、微粒子酸化亜鉛に対するプラスミノーゲンアクチベーターの吸着・活性阻害作用に関する試験、及び実際の肌荒れ防止作用に関する試験を行った。
(i)プラスミノーゲンアクチベーター吸着・活性阻害作用試験(in vitro)
<試料の調製>
タルク、マイカ、カオリン、ゼオライト、セリサイト、メタ珪酸ナトリウムマグネシウム(ノイシリン)、ヒドロキシアパタイト、酸化アルミニウム、シリカゲル、酸化チタン、以上10種類の酸化亜鉛以外の無機粉末、及び製造法、粒子径等の異なる8種類(▲1▼〜▲8▼)の酸化亜鉛を試料とし、各0.1%懸濁水を作製してウロキナーゼ(プラスミノーゲンアクチベーター)に対する吸着作用、及び活性阻害作用を評価した。
【0043】
<プラスミノーゲンアクチベーター吸着作用の測定>
試料懸濁水20μLにTris-HCl buffer(pH7.4)を加えて全量を180μLとし、ここに10μg/mLの前駆体型ウロキナーゼ20μLを添加して室温で5分間放置した。その後試料粉末をろ過し、ろ液を回収した。さらに一定量のTris-HCl bufferにて粉末を十分に洗浄し、ろ液と洗浄液を合わせ、これを未吸着ウロキナーゼ溶液とした。TintElize uPA(biopool)を用い、ELISA法にて未吸着ウロキナーゼ溶液中のウロキナーゼ濃度を求め、その値から試料粉末に吸着されたウロキナーゼ量を算出した。結果を表1に示す。
【0044】
<プラスミノーゲンアクチベーター活性阻害作用の測定>
試料懸濁水20μLにTris-HCl buffer(pH7.4)を加えて全量を180μLとし、ここに1000U/mLの活性型ウロキナーゼ20μLを添加して37℃恒温器に放置した。15分後、ウロキナーゼの特異的な合成基質であるS2444(CHROMOGENIX)を20μL添加し、さらに37℃に15分放置した。その後12%のトリクロロ酢酸水溶液20μLを添加して反応を停止させた上で、試料粉末をろ過し、ろ液の405nm吸光度を測定して評価系中のウロキナーゼ活性を求め、さらに試料によるウロキナーゼ活性阻害率を算出した。結果を表1に示す。
【0045】
(ii)肌荒れ防止効果試験(in vivo)
<試料の調製>
in vitroでの試験同様、タルク、マイカ、カオリン、ゼオライト、セリサイト、ノイシリン、ヒドロキシアパタイト、酸化アルミニウム、シリカゲル、酸化チタン、及び8種類の酸化亜鉛の計18品を試料とし、各3%懸濁水を作製して活性剤によって惹起される肌荒れに対する防止効果を評価した。
【0046】
<肌荒れ防止効果の判定>
54名の男性パネルの前腕内側部2ヵ所に、5%SDS水溶液を浸した脱脂綿(2×2cm)を当て15分間固定し、活性剤を洗い落とした後そこにパネルごとに割り付けた試料懸濁水と、対照として水を0.5mLずつ塗布した(n=3)。この操作を7日間繰り返し、8日目に被験部位を十分に洗浄し、60分放置した後SDSによって惹起される肌荒れの程度を観察し、以下の判定基準にもとづき評点を付けた。さらにパネルごとに対照部位と試料塗布部位の評点差を求め、これを各試料ごとに合計し、以下の肌荒れ防止効果基準にもとづき各試料の効果を判定した。結果をin vitroの結果と合わせて表1に示す。
【0047】
<肌荒れ評点基準>
評点4:明らかな紅斑及び/または落屑が認められる。
評点3:中等度の紅斑及び/または僅かに落屑が認められる。
評点2:僅かな紅斑及び/または角層に亀裂が認められる。
評点1:角層表面が白っぽい、または粉を吹いたように見える。
評点0:症状なし。
【0048】
<肌荒れ防止効果判定基準>
◎=明らかに効果あり :評点差6以上
○=やや効果あり :評点差4または5
△=防止傾向あり :評点差2または3
×=無効 :評点差1以下。
【0049】
【表1】
Figure 0004283452
【0050】
表1から明らかなように、評価した無機粉末の多くはプラスミノーゲンアクチベーター(ウロキナーゼ)吸着作用を有しているが、活性阻害作用を有する粉末は酸化亜鉛のみであった。一方、酸化亜鉛はいずれも比較的高い活性阻害作用を有しているが、蛍光酸化亜鉛である▲4▼のように吸着作用の極端に低いものもあり、酸化亜鉛に限って見た場合、肌荒れに対する効果はプラスミノーゲンアクチベーター吸着作用にほぼ比例している。このことから、肌に対する有効性にはプラスミノーゲンアクチベーターの吸着と活性阻害の両方の作用が重要であり、両作用ともに上記基準で60%以上のものは高い肌荒れ防止効果を有し、特に両者とも70%以上のものは著効を有することが理解される。そして、同じ酸化亜鉛でもシリカの被覆を行うことによりプラスミノーゲンアクチベーター吸着作用、阻害作用、および肌荒れ防止効果が改善することが認められた。
【0051】
次の表2には前記酸化亜鉛▲5▼、シリカ被覆酸化亜鉛▲8▼と、酸化亜鉛▲5▼とシリカゲルを混合した系等との比較結果を示す。
【表2】
Figure 0004283452
【0052】
上記表2より明らかなように、酸化亜鉛とシリカゲルを混合しただけのものは、吸着率に改善は見られるものの阻害率で大幅な改善は認められない。これに対してシリカ被覆酸化亜鉛は阻害率に大幅な改善が認められ、また肌荒れ防止効果も極めて高いものになることが理解される。
【0053】
また、シリカ被覆量が10%の場合(▲9▼)には、30重量%の場合(▲8▼)の場合よりも若干効果は劣ったが、十分な効果が確認された。なお、シリカ被覆効果としては、単に肌荒れ改善効果の増強作用のみならず、病的皮膚炎を起こしている敏感肌における刺激軽減作用も認められ、これらの効果はシリカ被覆量が1〜60重量%で十分に観察され、特に5〜40重量%で顕著に発現する。
【0054】
一方、顕著な効果を有するシリカ被覆酸化亜鉛▲8▼に対して3%シリコン処理を施し、撥水性を付与した場合((10))には、試料が疎水性のため評価系に分散せず吸着率、阻害率は測定できなかった(N.D.)が、実使用の結果では未処理シリカ被覆酸化亜鉛▲8▼よりも劣るものの、十分な肌荒れ防止効果が観察された。
【0055】
2.微粒子酸化亜鉛と体質顔料による化粧効果
本発明において、粉体として微粒子酸化亜鉛のみを化粧料に配合した場合、比較的透明感にはすぐれるもののメーキャップ効果としては不充分である。そこで本発明者は、微粒子酸化亜鉛と共に用いることにより微粒子酸化亜鉛の肌荒れ改善効果を損なうことなくメーキャップ効果を向上し得る粉体の検討を行った。表3に示す処方のパウダリーファンデーション(実施例1〜3、比較例1〜3)を、表3に示す1〜16を攪拌混合した後、均一に加熱混合した17〜25を加えて混合した。得られた混合物を粉砕した後、アルコールにて湿潤し容器に充填して、アルコールを吸引成型、乾燥を行うことにより調製した。
【0056】
【表3】
Figure 0004283452
Figure 0004283452
【0057】
表3に示す処方のファンデーションについて以下の評価基準にしたがって官能評価試験を行った。すなわち、自然で上品なつや、見る角度によらないきれいな仕上がり、自然な透明感、肌の欠点補正効果、きめ細やかできれいな仕上がり、それぞれについて、以下の基準にしたがって専門パネル20名で官能評価を行った。
【0058】
Figure 0004283452
この官能評価試験の結果を、表4に示す。
【0059】
【表4】
Figure 0004283452
【0060】
この表4から分かるように、比較例1は特定の体質顔料および特定の酸化亜鉛が配合されていないために、実施例1〜3と比較して本発明の効果が得られていない。そして比較例2は特定の体質顔料が望ましい形状、平均粒子径および屈折率でないために、特に自然で上品なつや、見る角度によらないきれいな仕上り、欠点補正効果が劣るようになってきた。また、比較例3は特定の酸化亜鉛が配合されていないために、特に見る角度によらないきれいな仕上り、きめ細やかできれいな仕上りにおいても効果を発揮させることはなかった。
【0061】
これらに対して、実施例1〜3は特定の体質顔料の形状、平均粒子径および屈折率が適正であり、酸化亜鉛の平均粒子径が適性であったため、自然で上品なつや,見る角度によらないきれいな仕上り,自然な透明感、肌の欠点補正効果、きめ細やかできれいな仕上りそれぞれいずれも優れた結果を得ることができた。
【0062】
3.微粒子酸化亜鉛と真珠光沢顔料による化粧効果
表5に示す処方のパウダリーファンデーション(実施例4〜6、比較例4〜6)を、表5に示す1〜17を攪拌混合した後、均一に加熱混合した18〜26を加えて混合した。得られた混合物を粉砕した後、アルコールにて湿潤し容器に充填して、アルコールを吸引成型、乾燥を行うことにより調製した。
【0063】
【表5】
Figure 0004283452
Figure 0004283452
【0064】
表5に示す処方のファンデーションを以下の評価基準にしたがって官能評価試験を行った。すなわち、干渉光による発色、角度によらない色調の見え方、自然な透明感、肌の欠点補正効果、きめ細やかな仕上がりそれぞれについて、以下の基準にしたがって専門パネル20名で官能評価を行った。
【0065】
Figure 0004283452
この官能評価試験の結果を、表6に示す。
【0066】
【表6】
Figure 0004283452
【0067】
この表6から分かるように、比較例4は干渉光を有する真珠光沢顔料および特定の酸化亜鉛が配合されていないために、実施例4〜6と比較して本発明の効果が得られていない。そして比較例5は干渉色を有する真珠光沢顔料が配合されていないために、干渉光による発色効果や角度によらない色調の見え方、自然な透明感が劣るようになってきた。また、比較例6は特定の酸化亜鉛が配合されていないために、角度によらない色調の見え方や肌の欠点補正効果、きめ細やかな仕上がりの項目においても効果を発揮させることはなかった。
【0068】
これらに対して、実施例4〜6は干渉光を有する真珠光沢顔料および特定の酸化亜鉛が配合されていために、干渉光による鮮やかな発色、角度によらない色調の見え方、自然な透明感、肌の欠点補正効果、きめ細やかな仕上がりそれぞれいずれも優れた結果を得ることができた。
【0069】
4.肌改善効果実使用試験(アトピー性皮膚炎に対する有効性試験)
試料として、平均粒子径0.04μmの乾式酸化亜鉛のシリカ被覆体(堺化学製FINEX-25の20%シリカ被覆体)を含む表7に示すような本発明の油中水型乳化メーキャップ化粧料(実施例7)と、比較用としてシリカ被覆酸化亜鉛の代わりに平均粒子径0.5μmの乾式酸化亜鉛(堺化学製日本薬局方酸化亜鉛)を配合した油中水型乳化化粧料(比較例7)、及び酸化亜鉛を含まない油中水型乳化メーキャップ化粧料(比較例8)を用いて、アトピー性皮膚炎に対する改善効果を評価した。
【0070】
即ち、軽症もしくは中等症と診断されるアトピー性皮膚炎患者40名を20名ずつ2群に分け、典型的な同程度の皮疹が左右対称性に認められる部位を被験部位として、1群には本発明品(実施例7)と比較例8の油中水型乳化化粧料を、もう1群には比較例7と比較例8の油中水型乳化化粧料を、左右無作為に割り付け各々の被験部位に1日朝晩2回、4週間連用塗布させた。4週間後、潮紅、乾燥(落屑)、掻痒感について観察及び問診を行ない、以下の基準に従い評点を付けた。さらに比較例8と本発明品(実施例7)、もしくは比較例8と比較例7の評点差を求め、以下の判定基準にもとづき改善効果を判定した。結果を表8に示す。
【0071】
<評点基準>
評点4:高度
評点3:中等度
評点2:軽度
評点1:軽微
評点0:症状なし
【0072】
Figure 0004283452
【0073】
【表7】
試 料(重量%) 実施例7 比較例7 比較例8
・酸化亜鉛(シリカ被覆FINEX-25) 5 − −
・酸化亜鉛(日本薬局方酸化亜鉛) − 5 −
・シリコーン処理タルク 残余 残余 残余
・シリコーン処理焼成マイカ 15 15 15
・焼成セリサイト 10 10 10
・焼成マイカ 18 18 18
・シリコーン処理板状硫酸バリウム 3 3 3
(屈折率:1.64、平均粒子径:15μm、
短径/長径=2/3、厚さ/長径=1/10)
・リン酸水素カルシウム 3 3 3
・シリコーン処理酸化チタン 11 11 11
・シリコーン処理酸化鉄 2.6 2.6 2.6
・水酸化アルミニウム被覆 0.1 0.1 0.1
雲母チタン(赤干渉色)
・水酸化アルミニウム被覆 0.15 0.15 0.15
雲母チタン(黄干渉色)
・ステアリン酸・酸化アルミニウム処理 2 2 2
微粒子酸化チタン
・網状型シリコーンレジン被覆 5 5 5
オルガノポリシロキサンエラストマー
球状粉末
・ポリウレタン球状粉末 1 1 1
・網状型シリコーン重合体球状粉末 3 3 3
・チオタウリン 0.01 0.01 0.01
・オレフィンオリゴマー 3 3 3
・メトキシケイヒ酸オクチル 3 3 3
・ジメチルポリシロキサン 8.2 8.2 8.2
・トリイソステアリン酸グリセリル 0.1 0.1 0.1
・セスキイソステアリン酸 1.4 1.4 1.4
ソルビタン
・酢酸トコフェロール 0.02 0.02 0.02
・防腐剤 適量 適量 適量
・酸化防止剤 適量 適量 適量
・香料 適量 適量 適量
【0074】
【表8】
Figure 0004283452
【0075】
表8から明らかなように、本発明の油中水型乳化メーキャップ化粧料(実施例7)には、一般に医薬品に用いられている他の酸化亜鉛を配合した比較例7の油中水型乳化メーキャップ化粧料に比し、アトピー性皮膚炎に対するより優れた改善効果が認められた。また一般の酸化亜鉛(比較例7)では、若干の症状悪化例が見られ、病的皮膚炎に対する酸化亜鉛の刺激作用が見とめられる場合もあったが、本発明品(実施例7)では症状の悪化は認められず、特に無水ケイ酸被覆酸化亜鉛の病的皮膚炎改善効果への優れた適性が示された。
【0076】
以下、種々の処方の本発明にかかるメーキャップ化粧料を実施例として示す。なお、上記の化粧効果に関する使用官能試験をこれら実施例のメーキャップ化粧料において行ったところ、いずれにおいても大部分が「非常に優れている:◎」であり、それ以外の項目でも「優れている:○」であった。
【0077】
実施例8:固形パウダリーファンデーション 重量%
(1)シリコーン処理セリサイト 15
(2)シリコーン処理マイカ 20
(3)シリコーン処理合成マイカ 10
(4)シリコーン処理タルク 残余
(5)酸化亜鉛(平均粒子径0.02μm) 5
(6)メチルシロキサン網状重合体球状粉末 4
(7)窒化ホウ素 3
(屈折率:1.74、平均粒子径:10μm、
短径/長径=1/1、厚さ/長径=1/8)
(8)ミリスチン酸亜鉛 2
(9)粉末状炭化水素ワックス 3
(10)シリコーン処理酸化チタン 10
(11)シリコーン処理酸化鉄 4
(12)シリコーン処理酸化亜鉛 5
(13)スクワラン 3
(14)ジメチルポリシロキサン 4
(15)パラメトキシケイ皮酸2−エチルへキシル 3
(16)ポリオキシエチレン・アルキル共変性シリコーン 1
(17)セスキイソステアリン酸ソルビタン 1
(18)防腐剤 適量
(19)酸化防止剤 適量
(20)香料 適量
1〜12の各成分を混合粉砕したところへ、13〜20の各成分を混合したものを加えて撹伴混合し、さらに粉砕したものを容器に成型して、固形パウダリーファンデーションを得た。
【0078】
実施例9:水中油型乳化化粧料 重量%
(1)精製水 残余
(2)プロピレングリコール 4
(3)グリセリン 2
(4)メタリン酸ナトリウム 適量
(5)べントナイト 2
(6)水酸化カリウム 0.4
(7)パルミチン酸 1.2
(8)イソステアリン酸 1
(9)酸化チタン 10
(10)酸化鉄 適量
(11)シリカ被覆酸化亜鉛(平均粒子径0.05μm、 5
シリカ/酸化亜鉛=5/5)
(12)硫酸バリウム 3
(屈折率:1.64、平均粒子径:30μm、
短径/長径=1/1、厚さ/長径=1/8)
(13)タルク 4
(14)マイカ 2
(15)雲母チタン 1
(16)モノステアリン酸グリセリン 1
(17)モノイソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン 0.5
(18)セチルアルコール 0.4
(19)バチルアルコール 0.5
(20)流動パラフィン 5
(21)ジメチルポリシロキサン 5
(22)パラメトシキケイ皮酸2−エチルへキシル 3
(23)ワセリン 1
(24)防腐剤 適量
(25)香料 適量
1〜5を均―に攪拌混合したところへ6〜8を加えて混合したものに、混合粉砕した9〜15を加えて分散する。これに加熱溶解した16〜25を加えて均一に乳化することにより、水中油型乳化化粧料を得た。
【0079】
実施例10:油中水型乳化化粧料 重量%
(1)球状ポリウレタンパウダー 3
(2)シリコーン処理シリカ被覆酸化亜鉛 2
(平均粒子径:0.01μm、シリカ/酸化亜鉛=2/8)
(3)シリコーン処理板状アルミナ 3
(屈折率:1.76、平均粒子径:5μm、
短径/長径=1/2、厚さ/長径=1/10)
(4)シリコーン処理酸化チタン 10
(5)シリコーン処理酸化鉄 4
(6)シリコーン処理タルク 2
(7)シリコーン処理焼成マイカ 3
(8)精製水 残余
(9)ジプロピレングリコール 8
(10)デカメチルシクロぺンタシロキサン 25
(11)ドデカメチルシクロへキサシロキサン 15
(12)ジメチルポリシロキサン 3
(13)シリコーン樹脂 2
(14)ポリエーテル変性シリコーン 1.5
(15)アルキル・ポリエーテル両変性シリコーン 0.5
(16)イソステアリン酸 1
(17)酸化防止剤 適量
(18)防腐剤 適量
10〜18の各成分を均一に混合したものへ、1〜7の各成分を混合粉砕したものを加えて分散させた。次に均一に混合溶解させた8〜9を加えて乳化し、容器に充填して油中水型乳化化粧料を得た。
【0080】
実施例11:白粉 重量%
(1)タルク 残余
(2)マイカ 12
(3)セリサイト 8
(4)球状メチルシロキサン網状重合粉末 3
(5)酸化亜鉛(平均粒子径:0.05μm) 4
(6)窒化ホウ素 3
(屈折率:1.74、平均粒子径:40μm、
短径/長径=1/1、厚さ/長径=1/6)
(7)酸化鉄 2
(8)群青被覆雲母チタン 1
(9)N−アシル化リジン 2
(10)ミリスチン酸亜鉛 3
(11)粉末状合成ポリエチレンワックス 1
(12)トリイソオクタン酸グリセリン 3
(13)流動パラフィン 2
(14)セスキイソステアリン酸ソルビタン 0.5
(15)防腐剤 適量
(16)香料 適量
1〜11の各成分を撹伴混合した後、均一に混合した12〜16を加えて混合して粉砕し、中皿へ成型して白粉を得た。
【0081】
実施例12:アイシャドー 重量%
(1)タルク 残余
(2)セリサイト 7
(3)マイカ 15
(4)球状PMMA粉末 3
(5)球状スチレン樹脂被覆合成マイカ 2
(6)シリカ被覆酸化亜鉛 4
(平均粒子径:0.03μm、
シリカ/酸化亜鉛=3/7)
(7)酸化鉄 1.5
(8)アルミナ 5
(屈折率:1.76、平均粒子径:10μm、
短径/長径=1/1、厚さ/長径=1/7)
(9)スクワラン 2
(10)ジメチルポリシロキサン 2
(11)モノオレイン酸ソルビタン 0.5
(12)防腐剤 適量
(13)香料 適量
1〜8の各成分を混合粉砕したところへ、9〜13の各成分を混合したものを加えて撹枠混合し,中皿に成型してアイシャドウを得た。
【0082】
実施例13:油性スティック 重量%
(1)カルナバロウ 1
(2)キャンデリラロウ 2
(3)セレシン 10
(4)スクワラン 残余
(5)トリイソオクタン酸グリセリン 9
(6)ジイソステアリン酸グリセリン 13
(7)ジメチルポリシロキサン 5
(粘度:90,000mPa・s at 25℃)
(8)ジメチルポリシロキサン 5
(粘度:1,000mPa・s at 25℃)
(9)シリコーン樹脂 8
(10)ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン 1
(11)マカデミアナッツ油脂肪酸コレステリル 3.5
(12)合成ケイ酸ナトリウムマグネシウム 0.5
(13)疎水性シリカ 0.5
(14)精製水 2
(15)球状シリコーン樹脂粉末被覆マイカ 3
(16)酸化亜鉛(平均粒子径:0.1μm) 4
(17)硫酸バリウム 3
(屈折率:1.64、平均粒子径:20μm、
短径/長径=1/2、厚さ/長径=1/10)
(18)色剤 適量
(19)防腐剤 適量
(20)香料 適量
60℃に加熱した11に12〜13を分散させ、これに均一溶解した10と14を加えて十分に攪拌する。別に加熱溶解させておいた1〜9に、これを加えて十分撹伴し、さらに15〜20を加えて分散攪拌し、その後容器に充填して油性スティックを得た。
【0083】
実施例14:固形パウダリーファンデーション 重量%
(1)シリコーン処理セリサイト 15
(2)シリコーン処理マイカ 20
(3)シリコーン処理合成マイカ 10
(4)シリコーン処理タルク 残余
(5)シリコーン処理雲母チタン(赤干渉色) 5
(6)メチルシロキサン網状重合体球状粉末 4
(7)酸化亜鉛(平均粒子径0.01μm) 3
(8)ミリスチン酸亜鉛 2
(9)粉末状炭化水素ワックス 3
(10)シリコーン処理酸化チタン 10
(11)シリコーン処理酸化鉄 4
(12)シリコーン処理酸化亜鉛 5
(13)スクワラン 3
(14)ジメチルポリシロキサン 4
(15)パラメトキシケイ皮酸2−エチルへキシル 3
(16)ポリオキシエチレン・アルキル共変性シリコーン 1
(17)セスキイソステアリン酸ソルビタン 1
(18)防腐剤 適量
(19)酸化防止剤 適量
(20)香料 適量
1〜12の各成分を混合粉砕したところへ、13〜20の各成分を混合したものを加えて撹伴混合し、さらに粉砕したものを容器に成型して、固形パウダリーファンデーションを得た。
【0084】
実施例15:水中油型乳化化粧料 重量%
(1)精製水 残余
(2)プロピレングリコール 4
(3)グリセリン 2
(4)メタリン酸ナトリウム 適量
(5)べントナイト 2
(6)水酸化カリウム 0.4
(7)パルミチン酸 1.2
(8)イソステアリン酸 1
(9)酸化チタン 10
(10)酸化鉄 適量
(11)酸化鉄被覆雲母チタン(青干渉色) 5
(12)シリカ被覆酸化亜鉛 0.2
(平均粒子径0.01μm、
シリカ/酸化亜鉛=5/5)
(13)タルク 4
(14)マイカ 2
(15)雲母チタン 1
(16)モノステアリン酸グリセリン 1
(17)モノイソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン 0.5
(18)セチルアルコール 0.4
(19)バチルアルコール 0.5
(20)流動パラフィン 5
(21)ジメチルポリシロキサン 5
(22)パラメトシキケイ皮酸2−エチルへキシル 3
(23)ワセリン 1
(24)防腐剤 適量
(25)香料 適量
1〜5を均一に攪拌混合したところへ6〜8を加えて混合したものに、混合粉砕した9〜15を加えて分散する。これに加熱溶解した16〜25を加えて均―に乳化することにより、水中油型乳化化粧料を得た。
【0085】
実施例16:油中水型乳化化粧料 重量%
(1)球状ポリウレタンパウダー 3
(2)酸化チタン/シリカ層状被覆雲母チタン(赤干渉色) 2
(3)シリコーン処理酸化亜鉛 3
(平均粒子径:0.05μm)
(4)シリコーン処理酸化チタン 10
(5)シリコーン処理酸化鉄 4
(6)シリコーン処理タルク 2
(7)シリコーン処理焼成マイカ 3
(8)精製水 残余
(9)ジプロピレングリコール 8
(10)デカメチルシクロぺンタシロキサン 25
(11)ドデカメチルシクロへキサシロキサン 15
(12)ジメチルポリシロキサン 3
(13)シリコーン樹脂 2
(14)ポリエーテル変性シリコーン 1.5
(15)アルキル・ポリエーテル両変性シリコーン 0.5
(16)イソステアリン酸 1
(17)酸化防止剤 適量
(18)防腐剤 適量
10〜18の各成分を均―に混合したものへ、1〜7の各成分を混合粉砕したものを加えて分散させた。次に均―に混合溶解させた8〜9を加えて乳化し、容器に充填して油中水型乳化化粧料を得た。
【0086】
実施例17:白粉 重量%
(1)タルク 残余
(2)マイカ 12
(3)セリサイト 8
(4)球状メチルシロキサン網状重合粉末 3
(5)酸化アルミニウム被覆雲母チタン(緑干渉色) 4
(6)酸化亜鉛(平均粒子径:0.1μm) 3
(7)酸化鉄 2
(8)窒化ホウ素 1
(9)N−アシル化リジン 2
(10)ミリスチン酸亜鉛 3
(11)粉末状合成ポリエチレンワックス 1
(12)トリイソオクタン酸グリセリン 3
(13)流動パラフィン 2
(14)セスキイリステアリン酸ソルビタン 0.5
(15)防腐剤 適量
(16)香料 適量
1〜11の各成分を撹伴混合した後、均―に混合した12〜16を加えて混合して粉砕し、中皿へ成型して白粉を得た。
【0087】
実施例18:アイシャドー 重量%
(1)タルク 残余
(2)セリサイト 7
(3)マイカ 15
(4)球状PMMA粉末 3
(5)球状スチレン樹脂被覆合成マイカ 2
(6)紺青被覆雲母チタン(赤干渉色)
(7)シリカ被覆酸化亜鉛 4
(平均粒子径:0.01μm、
シリカ/酸化亜鉛=1/9) 5
(8)酸化鉄 1.5
(9)硫酸バリウム 5
(10)スクワラン 2
(11)ジメチルポリシロキサン 2
(12)モノオレイン酸ソルビタン 0.5
(13)防腐剤 適量
(14)香料 適量
1〜8の各成分を混合粉砕したところへ、9〜13の各成分を混合したものを加えて撹枠混合し,中皿に成型してアイシャドウを得た。
【0088】
実施例19:油性スティック 重量%
(1)カルナバロウ 1
(2)キャンデリラロウ 2
(3)セレシン 10
(4)スクワラン 残余
(5)トリイソオクタン酸グリセリン 9
(6)ジイソステアリン酸グリセリン 13
(7)ジメチルポリシロキサン 5
(粘度:90,000mPa・s at 25℃)
(8)ジメチルポリシロキサン 5
(粘度:1,000mPa・s at 25℃)
(9)シリコーン樹脂 8
(10)ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン 1
(11)マカデミアナッツ油脂肪酸コレステリル 3.5
(12)合成ケイ酸ナトリウムマグネシウム 0.5
(13)疎水性シリカ 0.5
(14)精製水 2
(15)球状シリコーン樹脂粉末被覆マイカ 3
(16)酸化鉄被覆雲母チタン(黄色干渉色) 4
(17)シリカ被覆酸化亜鉛 0.5
(平均粒子径:0.03μm
シリカ/酸化亜鉛=3/7)
(18)色剤 適量
(19)防腐剤 適量
(20)香料 適量
60℃に加熱した11に12〜13を分散させ、これに均一溶解した10と14を加えて十分に攪拌する。別に加熱溶解させておいた1〜9に、これを加えて十分撹伴し、さらに15〜20を加えて分散攪拌し、その後容器に充填して油性スティックを得た。
【0089】
【発明の効果】
本発明によれば、特定の酸化亜鉛が肌荒れ予防・改善作用を有し、さらに特定の体質顔料ないし真珠光沢顔料との併用により、前記特定の酸化亜鉛のみでは不充分であったメーキャップ性を改善することができることにより、スキンケア効果を有するメーキャップ化粧料を提供することができる。

Claims (2)

  1. (1)1〜60重量%のシリカで被覆あるいは複合化処理された、平均粒子径が0.1μm以下である微粒子酸化亜鉛またはその複合体、及び(2)以下の成分(a)を含有し、成分(1)及び(2)の配合割合が重量比で1:50〜50:1であり、その重量和の化粧料組成物中における割合が0.1〜70重量%であることを特徴とするメーキャップ化粧料。
    (a)粉末粒子の短径/長径が1/1〜1/40、厚さ/長径が1/2以下でありかつ屈折率1.6以上2.0未満である平均粒子径5〜40μm窒化ホウ素、硫酸バリウム、アルミナからなる群より選択される一種または二種以上である体質顔料
  2. 請求項1記載の化粧料において、成分(a)が、硫酸バリウムであることを特徴とするメーキャップ化粧料。
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