JP2009046643A - セルロース被覆顔料およびその製造方法並びにそれを含有する化粧料 - Google Patents
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Abstract
【課題】吸湿保湿性を有し、使用感触が優れ、かつ水系での分散性に優れたセルロース被覆顔料を得る。
【解決手段】ビスコースと顔料とを分散させた後、加熱もしくは酸により結晶構造がセルロースII型の再生セルロースを顔料の表面に直接被覆する。そして、このセルロース被覆顔料を化粧料に配合する。
【選択図】なし
【解決手段】ビスコースと顔料とを分散させた後、加熱もしくは酸により結晶構造がセルロースII型の再生セルロースを顔料の表面に直接被覆する。そして、このセルロース被覆顔料を化粧料に配合する。
【選択図】なし
Description
本発明は、再生セルロースを被覆したセルロース被覆顔料とそのセルロース被覆顔料の製造方法並びにそのセルロース被覆顔料を含有する化粧料に関し、具体的にはファンデーション、アイシャドウ、口紅等のメイクアップ化粧料または乳液、クリーム等の基礎化粧料に用いられる顔料および化粧料に関するものである。
従来、ファンデーション、アイシャドウ、ほほ紅などのメイクアップ化粧料や、サンスクリーン化粧料、乳液、クリームなどの基礎化粧料等において、吸湿保湿性を向上させる手段として、(A)コラーゲンを直接化粧料に配合する方法、(B)コラーゲンで表面処理された化粧料を配合する方法、などが知られている。
また、無機金属酸化物粉体は、一般に親水性を有することから、化粧料に配合される顔料として多く用いられている。また、シリカやアルミナ等で表面処理されて親水性が高められた無機金属酸化物粉体も化粧料用の顔料として良く使用されている。
一方、使用時の感触を向上させる手段として、化粧料配合時に、タルクやセリサイトのような板状の鉱物粉体を配合する方法や、球状シリカを配合する方法などが知られている。
しかしながら、コラーゲンを化粧料に配合するという上記(A)(B)のような方法では、コラーゲンが動物性タンパク質であることから、その使用が制限されるという問題点がある。一方、前述のように無機金属酸化物粉体は一般に親水性があり、また、シリカやアルミナ等で表面処理された無機金属酸化物はより親水性が高められており、これらはいずれのものも、その等電点の違いや、表面活性の強さから、水中で凝集沈降し易く、水系での分散性が悪いという問題点がある。
また、使用時の感触を向上させる方法として、タルクやセリサイトなどの板状の鉱物粉体を配合した化粧料が知られているが、この化粧料は、塗布時の伸びや、肌上での平滑性は向上するものの、塗布時の滑りや感触については満足できるものではなかった。さらに、球状シリカを配合した化粧料では、塗布時の滑りや感触は優れるものの、肌への密着性が不十分であった。また、これらの方法では、使用する顔料を自由に選択できないという問題点もある。
本発明は、前述のような問題点を解消するためになされたもので、吸湿保湿性を有し、使用感触が優れ、かつ水系での分散性に優れたセルロース被覆顔料とその製造方法を提供するとともに、このセルロース被覆顔料を含有することにより、吸湿保湿性に優れ、みずみずしい素肌感や使用感を得ることのできる化粧料を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するために、第1発明によるセルロース被覆顔料は、
ビスコースを用いて、結晶構造がセルロースII型の再生セルロースを顔料の表面に直接被覆してなることを特徴とするものである。
ビスコースを用いて、結晶構造がセルロースII型の再生セルロースを顔料の表面に直接被覆してなることを特徴とするものである。
また、第2発明によるセルロース被覆顔料の製造方法は、
ビスコースと顔料とを分散させた後、加熱もしくは酸により結晶構造がセルロースII型の再生セルロースを顔料の表面に直接被覆することを特徴とするものである。
ビスコースと顔料とを分散させた後、加熱もしくは酸により結晶構造がセルロースII型の再生セルロースを顔料の表面に直接被覆することを特徴とするものである。
さらに、第3発明による化粧料は、
前記第1発明に係るセルロース被覆顔料を含有してなることを特徴とするものである。
前記第1発明に係るセルロース被覆顔料を含有してなることを特徴とするものである。
第1発明によれば、吸湿保湿性を有するとともに、感触が良く、水中で分散する特徴を持つ、結晶構造がセルロースII型の再生セルロースが顔料の表面に被覆されているので、吸湿保湿性を有し感触が良く、かつ水系での分散性に優れた化粧料用顔料を得ることができる。また、処理される顔料の種類は特に制限されないので、化粧料に配合するときに多種の顔料を選択することができる。
また、第3発明によれば、吸湿保湿性を有し感触が良く、かつ水系での分散性に優れた化粧料用顔料が配合されているので、従来のように動物由来のコラーゲンを化粧料に直接配合したり、あるいはコラーゲンで表面処理された顔料を化粧料に配合したりすることなく、吸湿保湿性に優れ、みずみずしい素肌感が得られ、また使用感の優れた化粧料を得ることができる。
次に、本発明によるセルロース被覆顔料およびその製造方法並びにそれを含有する化粧料の具体的な実施の形態について説明する。
本発明のセルロース被覆顔料は、ビスコースを用いて、結晶構造がセルロースII型の再生セルロースを顔料の表面に直接被覆してなる顔料である。ここで、表面処理される顔料としては、従来公知の顔料が使用でき、その形状は、球状、棒状、針状、板状、不定形状、鱗片状、紡錘状等のいずれであっても良く、その粒子径は、煙霧状、微粒子、顔料級等のいずれであっても良く、また、粒子構造は、多孔質、無孔質等を問わず、いずれのものも使用することができる。例えば、無機粉体、有機粉体、界面活性剤金属塩粉体、有色顔料、パール顔料、金属粉末顔料等を挙げることができる。
具体的には、無機粉体としては、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、マイカ、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、バーミキュライト、ハイジライト、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、ゼオライト、セラミックスパウダー、第二リン酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ボロン、シリカ等を挙げることができる。
また、有機粉体としては、ポリアミドパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリウレタンパウダー、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、ポリテトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロース、シルクパウダー、ナイロンパウダー、12ナイロン、6ナイロン、アクリルパウダー、アクリルエラストマー、スチレン・アクリル酸共重合体、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネイト樹脂、微結晶繊維粉体、デンプン末、ラウロイルリジン等を挙げることができる。
また、界面活性剤金属塩粉体(金属石鹸)としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、セチルリン酸亜鉛、セチルリン酸カルシウム、セチルリン酸亜鉛ナトリウム等を挙げることができる。
また、有色顔料としては、酸化鉄、水酸化鉄、チタン酸鉄の無機赤色顔料、γ−酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸化鉄、カーボンブラック等の無機黒色顔料、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色顔料、水酸化クロム、酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルト等の無機緑色顔料、紺青、群青等の無機青色系顔料、微粒子酸化チタン、微粒子酸化セリウム、微粒子酸化亜鉛等の微粒子粉体、タール系色素をレーキ化したもの、天然色素をレーキ化したもの、およびこれらの粉体を複合化した合成樹脂粉体等を挙げることができる。
さらに、パール顔料としては、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆マイカ、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、酸化チタン被覆着色雲母等を挙げることができる。
また、金属粉末顔料としては、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー、ステンレスパウダー等から選ばれる粉体を挙げることができる。
本発明において、顔料の表面に被覆される再生セルロース(II型セルロース)の原料としては、パルプをアルカリにて溶解したビスコースが用いられる。このビスコースはセルロースの原料であり、ガンマ価30〜100質量%、アルカリ濃度4〜10質量%のものが好適に用いられる。
本発明は、前記ビスコースと顔料とを分散させた後、加熱もしくは希硫酸などの酸により表面処理することができる。
前記再生セルロース(II型セルロース)の顔料表面への付着または被覆量は特に限定されるものではないが、目的とする吸湿保湿性を適度に示し、非常に優れたみずみずしい素肌感を得るには、1質量%以上30質量%以下であることが好ましい。
本発明に係るセルロース被覆顔料を製造するには、加熱による方法と、酸による方法とがある。加熱による方法においては、まず、顔料に被覆されるべき所定量のビスコースを水に分散させ、その分散液に所定量の顔料を投入し、攪拌混合を行った後、40〜80℃に加温する。その後、水洗およびろ過を行った後、塩酸または硫酸にてpHが1〜2になるように調整した水溶液中に、ビスコースにて処理を行った顔料を投入して30分間攪拌する。その後、水洗およびろ過を繰り返し、乾燥、粉砕などを行い、再生セルロース被覆顔料を得る。
一方、酸による方法においては、まず、顔料に被覆されるべき所定量のビスコースを水に分散させ、その分散液に所定量の顔料を投入し、そこに、希硫酸または稀塩酸を滴下していきpHを1〜2の範囲にする。その後、水洗およびろ過を繰り返し、乾燥、粉砕などを行い、再生セルロース被覆顔料を得る。
粉砕方法としては、ハンマーミル、ボールミル、サンドミル、ジェットミル等の通常の粉砕機を用いることができる。いずれの粉砕機によっても同等の品質のものが得られるため、特に限定されるものではない。
本発明において、再生セルロースにて被覆される顔料または被覆された顔料には、さらに各種の表面処理、例えば従来公知の表面処理が行われても構わない。この表面処理の例としては、フッ素化合物処理(パーフルオロアルキルリン酸エステル処理、パーフルオロアルキルシラン処理、パーフルオロポリエーテル処理、フルオロシリコーン処理、フッ素化シリコーン樹脂処理など)、シリコーン処理(メチルハイドロジェンポリシロキサン処理、ジメチルポリシロキサン処理、気相法テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン処理など)、シリコーン樹脂処理(トリメチルシロキシケイ酸処理など)、ペンダント処理(気相法シリコーン処理後にアルキル鎖などを付加する方法)、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、アルミニウムカップリング剤処理、シラン処理(アルキル化シランやアルキル化シラザン処理など)、油剤処理、N−アシル化リジン処理、ポリアクリル酸処理、金属石鹸処理(ステアリン酸塩やミスチリン酸塩処理など)、アクリル樹脂処理、金属酸化物処理などが挙げられる。また、これらの処理を複数組み合わせて用いることも可能である。
本発明の化粧料では、上記再生セルロース被覆顔料を化粧料の質量に対して0.1〜99質量%の範囲で配合することが可能であるが、より好ましくは1〜50質量%の範囲である。
また、本発明の化粧料では、通常、化粧料に用いられる油剤、界面活性剤、顔料、防腐剤、香料、保湿剤、塩類、溶媒、樹脂、酸化防止剤、キレート剤、中和剤、pH調整剤、昆虫忌避剤、生理活性成分等の各種成分を、本発明の目的を損なわない範囲で使用することができる。
前記油剤の例としては、アボカド油、アマニ油、アーモンド油、イボタロウ、エノ油、オリーブ油、カカオ脂、カポックロウ、カヤ油、カルナウバロウ、肝油、キャンデリラロウ、牛脂、牛脚脂、牛骨脂、硬化牛脂、キョウニン油、鯨ロウ、硬化油、小麦胚芽油、ゴマ油、コメ胚芽油、コメヌカ油、サトウキビロウ、サザンカ油、サフラワー油、シアバター、シナギリ油、シナモン油、ジョジョバロウ、セラックロウ、タートル油、大豆油、茶実油、ツバキ油、月見草油、トウモロコシ油、豚脂、ナタネ油、日本キリ油、ヌカロウ、胚芽油、馬脂、パーシック油、パーム油、パーム核油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、ヒマワリ油、ブドウ油、ベイベリーロウ、ホホバ油、マカデミアナッツ油、ミツロウ、ミンク油、綿実油、綿ロウ、モクロウ、モクロウ核油、モンタンロウ、ヤシ油、硬化ヤシ油、トリヤシ油脂肪酸グリセライド、羊脂、落花生油、ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、ラノリンアルコール、硬質ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル、卵黄油等;炭化水素油として、オゾケライト、スクワラン、スクワレン、セレシン、パラフィン、パラフィンワックス、流動パラフィン、プリスタン、ポリイソブチレン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等;高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミスチリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等;高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ヘキシルドデカノール、オクチルドデカノール、セトステアリルアルコール、2−デシルテトラデシノール、コレステロール、フィトステロール、POEコレステロールエーテル、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、モノオレイルグリセリルエーテル(セラキルアルコール)等;エステル油としては、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、イソノナン酸イソノニル、トリイソステアリン酸トリメチロールブロパン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オクチルドデシルガムエステル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、イソノナン酸イソノニル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸アミル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、リンゴ酸ジイソステアリル等;グリセライド油としては、アセトグリセリル、トリイソオクタン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリル、トリミリスチン酸グリセリル、ミリスチン酸イソステアリン酸ジグリセリル;シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、ビフェニルシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、メチルトリメチコン、アルキル変性シリコーン、フルオロシリコーン等が挙げられる。
本発明の化粧料で用いる顔料としては、上記と同様の顔料を使用することができる。また、この顔料には、前述の各種表面処理がなされていることが好ましい。
本発明の化粧料としては、スキンケア製品、頭髪製品、制汗剤製品、メイクアップ製品、紫外線防御製品、香料溶剤等が好ましい用途として挙げられる。例えば、ファンデーション、白粉、アイシャドウ、アイライナー、アイブロー、チーク、ネイルカラー、リップクリーム、口紅、マスカラなどのメイクアップ化粧料、乳液、クリーム、ローション、サンスクリーン剤、サンタン剤、パック剤、クレンジング料、洗顔料などの基礎化粧料、ヘアカラー、セット剤、ボディーパウダー、デオドラント、脱毛剤、石鹸、入浴剤、ハンドソープ、香水などが挙げられる。また、製品の形態についても特に限定はなく、液状、乳液状、クリーム状、固形状、ペースト状、ゲル状、粉末状、多層状、ムース状、スプレー状等であって良い。
以下、本発明によるセルロース被覆顔料およびその製造方法並びにそれを含有する化粧料の実施例について説明する。
(製造実施例1)
ビスコース(セルロース濃度10質量%、ガンマ価50、アルカリ濃度5質量%)100質量部と水400質量部とをホモミキサーにて回転数5000rpmで混合し、そこに酸化チタン90質量部を投入し、30分間攪拌した。その後、80℃になるまでスラリーを加温した。80℃に加温後30分間攪拌した後、過剰の水にて水洗、ろ過を行った。十分に水洗を行った後、スラリーpHが1〜2の範囲になるまで希硫酸にて調整した。pHを1〜2に調整した後、30分間攪拌し、過剰の水にて水洗、ろ過を繰り返し、その後水酸化ナトリウム溶液にて中和し、乾燥、粉砕を行い、再生セルロース被覆酸化チタンを得た。
ビスコース(セルロース濃度10質量%、ガンマ価50、アルカリ濃度5質量%)100質量部と水400質量部とをホモミキサーにて回転数5000rpmで混合し、そこに酸化チタン90質量部を投入し、30分間攪拌した。その後、80℃になるまでスラリーを加温した。80℃に加温後30分間攪拌した後、過剰の水にて水洗、ろ過を行った。十分に水洗を行った後、スラリーpHが1〜2の範囲になるまで希硫酸にて調整した。pHを1〜2に調整した後、30分間攪拌し、過剰の水にて水洗、ろ過を繰り返し、その後水酸化ナトリウム溶液にて中和し、乾燥、粉砕を行い、再生セルロース被覆酸化チタンを得た。
(製造実施例2)
製造実施例1の酸化チタンの代わりに、セリサイト、タルク、マイカ、赤酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄を用いた以外は、全て製造実施例1と同様にして再生セルロース被覆顔料を得た。
製造実施例1の酸化チタンの代わりに、セリサイト、タルク、マイカ、赤酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄を用いた以外は、全て製造実施例1と同様にして再生セルロース被覆顔料を得た。
(製造比較例1)
未処理の酸化チタンを製造比較例1とした。
未処理の酸化チタンを製造比較例1とした。
(製造比較例2)
未処理のセリサイト、タルク、マイカ、赤酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄を製造比較例2とした。
未処理のセリサイト、タルク、マイカ、赤酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄を製造比較例2とした。
これら製造実施例1,2および製造比較例1,2により得られた再生セルロース被覆顔料および未処理の顔料について、吸水量測定機にて精製水の吸水量を測定することにより吸水性の評価を行った。その測定結果が表1に示されている。なお、製造実施例2および製造比較例2についてはセリサイトを用いた場合について示した。
表1の結果からわかるように、製造実施例1,2の表面被覆処理顔料には、優れた吸水性が付与されていることが明らかである。
(実施例1)
次に、製造実施例1,2により得られた表面被覆処理顔料を用いて、以下の配合にてパウダーファンデーションを調製した。
被覆処理セリサイト(製造実施例2) 28.0
被覆処理タルク(製造実施例2) 20.0
被覆処理マイカ(製造実施例2) 16.0
被覆処理酸化チタン(製造実施例1) 8.0
被覆処理黄酸化鉄(製造実施例2) 3.2
被覆処理赤酸化鉄(製造実施例2) 1.0
被覆処理黒酸化鉄(製造実施例2) 0.6
ナイロンパウダー 3.2
ジメチルポリシロキサン(6CS) 6.0
ジメチルポリシロキサン(10,000CS) 5.0
精製ラノリン 1.8
エステル油 7.2
合計 100.0
次に、製造実施例1,2により得られた表面被覆処理顔料を用いて、以下の配合にてパウダーファンデーションを調製した。
被覆処理セリサイト(製造実施例2) 28.0
被覆処理タルク(製造実施例2) 20.0
被覆処理マイカ(製造実施例2) 16.0
被覆処理酸化チタン(製造実施例1) 8.0
被覆処理黄酸化鉄(製造実施例2) 3.2
被覆処理赤酸化鉄(製造実施例2) 1.0
被覆処理黒酸化鉄(製造実施例2) 0.6
ナイロンパウダー 3.2
ジメチルポリシロキサン(6CS) 6.0
ジメチルポリシロキサン(10,000CS) 5.0
精製ラノリン 1.8
エステル油 7.2
合計 100.0
(比較例1)
製造比較例1,2の顔料を用いて実施例1の配合にてパウダーファンデーションを調製した。
製造比較例1,2の顔料を用いて実施例1の配合にてパウダーファンデーションを調製した。
上記実施例1および比較例1にて得られた各化粧料を肌に塗布して、塗布直後と塗布後1時間経過した時点でのしっとり感についての評価と、使用感についての評価をしてもらった。その評価結果が表2に示されている。ここで、しっとり感についての評価基準は次のとおりである。
◎:十分にしっとり感がある
○:しっとり感がある
△:ややしっとり感がある
×:しっとり感がない
◎:十分にしっとり感がある
○:しっとり感がある
△:ややしっとり感がある
×:しっとり感がない
表1から明らかなように、本発明によるセルロース被覆顔料を用いた化粧料は、しっとり感のある感触で、かつ持続性があり、しかも使用感の優れた化粧品になっていることがわかる。
以上のように、本発明のセルロース被覆顔料が配合された化粧料は、使用感としてみずみずしさや潤い感に代表されるしっとり感が持続する特性を有するとともに、使用感の優れたものであることが明らかとなった。また、水分ミストにような形態で外的に水分を補給することにより、しっとり感の持続が延長され、乾燥から肌を守ることが可能となる。
Claims (3)
- ビスコースを用いて、結晶構造がセルロースII型の再生セルロースを顔料の表面に直接被覆してなることを特徴とするセルロース被覆顔料。
- ビスコースと顔料とを分散させた後、加熱もしくは酸により結晶構造がセルロースII型の再生セルロースを顔料の表面に直接被覆することを特徴とするセルロース被覆顔料の製造方法。
- 請求項1に記載のセルロース被覆顔料を含有してなることを特徴とする化粧料。
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