JP2002274534A - 包装用容器 - Google Patents
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- B65H2701/1752—Polymer film
Abstract
に外側に突出するようにした包装用容器を提供するこ
と。 【解決手段】 ラップフィルム等の被包装体を包装する
ための本発明の容器10は、容器本体16の前面壁26
が、容器本体の底面壁28に一方の長縁が連設された第
1壁体26aと、第1壁体の他方の長縁に連設された第
2壁体であって、折り曲げられて第1壁体の裏面に接着
された第2壁体26bとからなり、突出片34となる突
出片部分34’を画成する略U字状の切り線32が第1
壁体に形成され、且つ、切り線の両端が第1壁体と第2
壁体との間の折り線27まで延びていることを特徴とす
る。この構成においては、第1壁体と第2壁体とが互い
に平坦な状態に復帰しようとするため、突出片部分は、
自然に外側に突出する。
Description
た被包装体、例えばラップフィルムに代表される樹脂製
フィルムや紙、アルミホイル等を包装するための包装用
容器に関するものである。
包装するための容器が知られているが、その多くは厚紙
製であり、ロール状に巻かれたラップフィルムを収納す
る容器本体と、この容器本体に一体的に設けられた蓋体
とから構成されている。また、一般に、容器から引き出
されたラップフィルムを切断するためのカッターが蓋体
の前面壁の裏面に取り付けられている。
げてラップフィルムの先端部を露出させる。そして、フ
ィルム先端部を指で摘んで引き出した後、蓋体を閉じ、
カッターにより、引き出したラップフィルムを切断する
のである。
ップフィルムの先端部は蓋体の前面壁と容器本体の前面
壁との間に配置されるが、容器本体の前面壁表面は平滑
な面となっているため、フィルム先端部全体が容器本体
の前面壁に密着した状態となることがある。
面壁に密着したときには、フィルム先端部を指で摘むこ
とが困難となる。特に、老人や目の不自由な者にとって
は、フィルム先端部の位置を見出すことさえも困難であ
る。従って、ラップフィルムの引出しに手間がかかると
いう問題がある。
は、実開平6−51128号公報や特開平11−596
90号公報等に記載されているように、容器本体の前面
壁に切り線を入れ、外側に突出する突出片を形成したも
のが提案されている。図8に示す容器1がその一例であ
り、容器本体2の前面壁3の突出片4の存在によりラッ
プフィルム5の先端部全体が前面壁3に密着することを
防止することが可能となっている。
たような従来の容器においては、開封した後、突出片4
を使用者が指等で押して外側に突出させる必要があり、
面倒であった。
紙(一般的にはコートボール紙)の性質から平坦な状態
に戻ろうとするため、図8に示すようにゴム6を用いて
突出状態を維持する必要がある(実開平6−51128
号公報参照)。ゴム6を容器1の製造工程で取り付ける
ことは手間がかかり、製造コストを高めることとなり、
また、使用者にゴムを取り付けることを要請することは
好ましくない。
であり、その主目的は、使用者の手を煩わせなくとも突
出片が自動的に外側に突出するようにした包装用容器を
提供することにある。
状態を維持できるようにすることにある。
に、本発明は、ロール状に巻かれたラップフィルム等の
被包装体を収納する容器本体と、該容器本体の後面壁の
頂縁から回動可能に連設されている蓋体とを備える包装
用容器において、容器本体の前面壁が、容器本体の底面
壁に一方の長縁が連設された矩形の第1壁体と、第1壁
体の他方の長縁に連設された第2壁体であって、折り曲
げられて第1壁体の裏面に接着された第2壁体とからな
り、第1壁体に、外側に突出される突出片となる突出片
部分を画成する切り線が形成されており、且つ、前記切
り線の両端がそれぞれ第1壁体と第2壁体との間の折り
線まで延びていることを特徴としている。切り線の形状
としては、例えば略U字状のものがある。
体とが互いに平坦な状態に復帰しようとするため、両壁
体の折り線まで延びている切り線により画成された突出
片部分は、自然に外側に突出してその状態を維持し、ラ
ップフィルム等の被包装体の先端部を浮き上がらせる突
出片として機能する。
向中央部に画成されていることが好適である。突出片が
設けられている場合、そこで被包装体を把持することと
なるので、突出片が中央部にあれば、被包装体を把持す
る位置も被包装体の幅方向の中央部となり、片側での皺
発生を抑制することが可能となるからである。
に被包装体切断用のカッターが設けられている場合に特
に有効となるものである。かかる容器の場合、突出片が
容器本体の前面壁により押し付けられ、前記機能によ
り、元の位置に戻ろうとする動作を防止することができ
るからである。
つ容器本体の前面壁に接着される切除可能な開封片を備
えている場合、閉蓋状態において開封片が覆う第1壁体
の部位であって、突出片部分に隣接する部位に、開封片
に接着され該開封片と共に除去されるようミシン目によ
り画成された切除部分を設け、その切除部分が突出片部
分にミシン目を介して連設されるよう構成することが有
効である。開封片を切除する際、切除部分も第1壁体か
ら切り離されるが、その時、突出片部分を外側に引き出
す力が作用し、突出壁部分が確実に突出されることにな
る。
適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書
において「上」と「下」なる語は図面に示す位置状態で
の上、下を言うものとする。
ィルム包装用の容器の第1実施形態を示す斜視図であ
り、図1は開蓋状態、図2は閉蓋状態を示す図である。
図示の容器10は、1枚の厚紙、好ましくはコートボー
ル紙から作られている。容器10用の好ましいコートボ
ール紙としては、例えば、表側から順に、印刷特性を向
上させるための透明樹脂から成るコート層、透明漂白ク
ラフトパルプから成る白色系の第1の表層、漂白クラフ
トパルプと脱インキパルプ(古紙の再生パルプ)とから
成る白色系の第2の表層、及び古紙の再生パルプから成
る古紙層を積層したものが知られている。このようなコ
ートボール紙の場合、折り曲げても、平坦な状態に戻ろ
うとする特性がある。
紙管12にロール状に巻き付けられたラップフィルム1
4を収納するための容器本体16と、この容器本体16
に一体的に連設された蓋体18とから構成されている。
閉蓋状態の容器10の全体形状は図2に示す如く略直方
体形状をなす。
4を引き出すための開口部として開放されている。ま
た、蓋体18は、容器本体16の後面壁20の頂縁から
連続して延び、容器本体16に対して回動可能であり、
容器本体16の開口部を覆うことができるよう構成され
ている。蓋体18の前面壁(以下「蓋体前面壁」とい
う)22の裏面には、引き出されたラップフィルム14
を切断するための鋸刃状のカッター24が取り付けられ
ている。図示実施形態においては、蓋体前面壁22の先
端縁はV字状をなし、その形状に合わせてカッター24
もV字状のものが用いられている。このようなV字状カ
ッター24を採用した容器10の場合、図2に示すよう
に、右手でフィルム先端部を把持し、左手の親指を蓋体
前面壁22の中央部にあてがった状態で容器10を左手
で握り、容器10を前側、すなわち矢印Aの方向にひね
るのが、最も効率的なラップフィルム14の切断方法と
なる。
使用開始前にあっては、蓋体前面壁22の先端縁には開
封片がミシン目を介して連設されており、容器本体16
の前面壁(以下「本体前面壁」という)26の表面に接
着されている。この開封片により容器10の封緘がなさ
れ、カッター24の刃が露出するのを防いでいる。使用
時、開封片は除去される。
参照して本体前面壁26について更に詳細に説明する。
本体前面壁26は、容器本体16の底面壁28に一方の
長縁が連接された矩形の第1壁体26aと、この第1壁
体26aと折り線27で連接された台形の第2壁体26
bとからなり、第1壁体26aを底面壁28に対して直
角に折り曲げると共に、第2壁体26bを折り線27に
沿って180度折り曲げて第1壁体の裏面に接着剤で接
着させることで構成されている。なお、符号26cの部
分は容器本体16の側面壁30に接着される部分であ
る。
の長手方向中央部であって、閉蓋状態の蓋体前面壁22
により覆われる部位には、略U字状の切り線32が入れ
られている。より詳細には、切り線32は、実質的に上
下方向(第1壁体26aの短手方向)に延び且つ互いに
所定の間隔をおいて配置された第1及び第2の切り線3
2a,32bと、これらの切り線32a,32bの下端
(折り線27から離れた側の端部)同士を繋ぐよう横方
向に延びる第3の切り線32cとから構成されている。
略U字状の切り線32の両端、すなわち第1及び第2の
切り線32a,32bの上端は、折り線27に達する位
置まで、好ましくは折り線27を若干越えて第2壁体2
6bにまで入り込む位置まで延びている。また、図示実
施形態では、第3の切り線32cの中央部は折り線27
側に湾曲されている。この切り線32で囲まれた部分
(突出片部分)34’は、本体前面壁26の他の領域か
ら外側に突出する突出片34となるものである。このた
め、突出片部分34’は第2壁体26bとは接着され
ず、折り線27を中心として回動可能とされている。
フィルム14の巻戻りを防止するための粘着層が設けら
れることが好適である。粘着層は、ラップフィルム14
の切断直後にフィルム先端部を剥離可能に保持すること
ができるよう、閉蓋状態では蓋体前面壁22により覆わ
れる部位に形成される。図示実施形態の容器10では、
蓋体前面壁22の中央部を押さえながらラップフィルム
14を切断するため、粘着層は、本体前面壁26の中央
部、従って突出片34の表面に設けることが好ましい。
容器10を使用者が使用する場合、まず開封片(図1及
び図2には示さず)を蓋体前面壁22から除去して、蓋
体18を開くと、第1壁体26aの切り線32に囲まれ
た突出片部分34’が自動的に外側に突出する。この動
作が得られる理由は次の通りである。
壁体26aの裏面側に折り曲げた場合、突出片部分3
4’と第1壁体26aの他の領域とは切り線32により
分離されているため、突出片部分34’は第2壁体26
bと同一平面となる。実際には、突出片部分34’も第
1壁体26aの他の領域と共に折り曲げられるが、容器
10を構成するコートボール紙は復元性があるため、突
出片部分34’は第2壁体26bと平行となろうとす
る。このため、突出片部分34’は、図4の矢印B方向
への力が作用し、蓋体前面壁22による拘束がなくなっ
た時点で突出し、突出片34として機能するようにな
る。
部の一部が突出片34によって本体前面壁26の他の領
域から浮き上がった状態となり、使用者は容易にラップ
フィルム14を把持することが可能となる。なお、第3
の切り線32aが湾曲され、突出片34の下縁に上向き
の凹部36が形成されているが、この凹部36の存在に
より、指を突出片34の下側に挿入しやすくなり、これ
によってラップフィルム14の把持がより一層容易化さ
れる。
方向中央部に配置されていることから、ラップフィルム
14の幅方向の中央部を摘むことになるので、ラップフ
ィルム14の片側に皺がよるという弊害が生じにくくな
るという効果も得られる。
らば、所望の長さを引き出し、図2に示すように、蓋体
18をしっかりと閉じ、容器10を持っている手の親指
で蓋体前面壁22の中央部を押さえ、容器10を前方に
ひねってカッター24によりラップフィルム14を切断
する。この時、蓋体前面壁22を介して突出片34が容
器内側に押し戻されるが、開蓋状態とすれば再び外側に
突出し、ラップフィルム14の先端部を浮き上がらせる
ことができる。
している。この第2実施形態に係る包装用容器100
は、開封片50の除去に伴って突出片部分34’を強制
的に外側に突出させるようになっている点で、第1実施
形態とは異なっている。その他の点では、第1実施形態
と実質的に同一であるので、同一又は相当部分には同一
符号を付し、その詳細な説明は省略する。
壁体26aに開封片50と共に切除される切除部分52
が設けられる。この切除部分52は、突出片部分34’
の下側の隣接部位であって、封緘状態における開封片5
0が覆う部位に設けられており、ミシン目54により画
成されている。また、切除部分52は突出片部分34’
とミシン目56を介して連設されている。更に、切除部
分52は封緘状態の開封片50の裏面に接着剤により接
着されている。
ために開封片50を除去すると、開封片50と共に切除
部分52も引っ張られ、第1壁体26aから除去され
る。この際、切除部分52はミシン目56により突出片
部分34’の下縁と接合されているため、切除部分52
が除去されると、突出片部分34’も図7の矢印C方向
に引かれることになり、これにより、開封と同時に突出
片部分34’が外側に引き出され、突出片34を構成す
ることになる。この構成では、何らかの原因で突出片部
分34’が第1壁体26aの他の領域に引っかかった場
合等にも、使用者の手を煩わせることなく、確実に突出
片部分34’を外側に引き出すことができるという利点
がある。
細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない
ことは言うまでもない。
体前面壁に取り付けられているが、容器本体の底面壁に
カッターが取り付けられた容器であっても本発明は適用
可能である。
所に設けてもよい。
も略U字状に限られず、V字状、W字状等、種々考えら
れる。
れる被包装体は、ラップフィルムのみならず、その他の
樹脂製フィルムや紙、アルミホイル等としてもよい。
ップフィルム等の被包装体の先端部の一部が突出片の存
在により本体前面壁から浮き上がった状態となるので、
その先端部を容易に把持し引き出すことが可能となる。
特に、被包装体の端縁の位置を見つけることが困難な状
況や、目の不自由な者にとって、有効となるものであ
る。しかも、突出片は開封により自然に突出し、その状
態を維持するため、突出片を押し出す等の手間が不要で
あり、突出片の表面と本体前面壁の他の領域の表面とが
面一になってしまうという弊害も防止される。
れている場合、蓋体前面壁をラップフィルム等の被包装
体と共に本体前面壁に押し付ける動作があるため、突出
片が元の平坦な状態に戻りやすいが、そのようなタイプ
の包装用容器に対し、本発明は、前記の突出維持効果を
有しているため、特に有効となるものとなる。
斜視図であり、開蓋状態を示す図である。
である。
る。
斜視図であり、開蓋状態を示す図である。また、切除部
分が除去されていない状態を示す図である。
封片の一部が除去された状態を示す図である。
り、(a)は開封片除去前、(b)は開封片除去直後を
示す図である。
フィルム(被包装体)、16…容器本体、18…蓋体、
20…容器本体の後面壁、22…蓋体の前面壁、24…
カッター、26…容器本体の前面壁、26a…第1壁
体、26b…第2壁体、32(32a,32b,32
c)…切り線、34…突出片、34’…突出片部分、3
6…凹部、50…開封片、52…切除部分、54,56
…ミシン目。
Claims (6)
- 【請求項1】 ロール状に巻かれた被包装体を収納する
容器本体と、該容器本体の後面壁の頂縁から回動可能に
連設されている蓋体とを備える包装用容器において、 前記容器本体の前面壁が、前記容器本体の底面壁に一方
の長縁が連設された第1壁体と、前記第1壁体の他方の
長縁に連設された第2壁体であって、折り曲げられて前
記第1壁体の裏面に接着された第2壁体とからなり、 前記第1壁体に、外側に突出される突出片となる突出片
部分を画成する切り線が形成されており、 前記切り線の両端がそれぞれ前記第1壁体と前記第2壁
体との間の折り線まで延びていることを特徴とする包装
用容器。 - 【請求項2】 前記切り線が略U字状であることを特徴
とする請求項1に記載の包装用容器。 - 【請求項3】 前記突出片部分が、前記容器本体の前記
前面壁の長手方向中央部に画成されていることを特徴と
する請求項1又は2に記載の包装用容器。 - 【請求項4】 前記蓋体の前記前面壁の先端縁部に被包
装体切断用のカッターが設けられていることを特徴とす
る請求項1〜3のいずれか1項に記載の包装用容器。 - 【請求項5】 前記蓋体の前記前面壁の先端縁に連設さ
れ且つ前記容器本体の前記前面壁に接着される切除可能
な開封片を備え、 閉蓋状態において前記開封片が覆う前記第1壁体の部位
であって、前記突出片部分に隣接する部位に、前記開封
片に接着され該開封片と共に除去されるようミシン目に
より画成された切除部分が設けられており、 前記切除部分が前記突出片部分にミシン目を介して連設
されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1
項に記載の包装用容器。 - 【請求項6】 前記被包装体が樹脂製フィルムであるこ
とを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の包
装用容器。
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