JP2002267840A - 光学補償シート、偏光板、楕円偏光板および液晶表示装置 - Google Patents
光学補償シート、偏光板、楕円偏光板および液晶表示装置Info
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Abstract
供すること。 【解決手段】 熱収縮開始温度が130℃以上190℃
以下であるポリマーフイルムを有することを特徴とする
光学補償シート。
Description
を有する光学補償シート、それを用いた偏光板および液
晶表示装置に関する。
強靭性と難燃性から各種の写真材料や光学材料に用いら
れている。セルロースアセテートフイルムは、代表的な
写真感光材料の支持体である。また、セルロースアセテ
ートフイルムは、液晶表示装置にも用いられている。セ
ルロースアセテートフイルムには、他のポリマーフイル
ムと比較して、光学的等方性が高い(レターデーション
値が低い)との特徴がある。従って、光学的等方性が要
求される用途、例えば偏光板には、セルロースアセテー
トフイルムを用いることが普通である。液晶表示装置の
光学補償シート(位相差フイルム)には、逆に光学的異
方性(高いレターデーション値)が要求される。従っ
て、光学補償シートとしては、ポリカーボネートフイル
ムやポリスルホンフイルムのようなレターデーション値
が高い合成ポリマーフイルムを用いることが普通であ
る。
リマーフイルムに光学的異方性(高いレターデーション
値)が要求される場合には合成ポリマーフイルムを使用
し、光学的等方性(低いレターデーション値)が要求さ
れる場合にはセルロースアセテートフイルムを使用する
ことが一般的な原則であった。欧州特許0911656
A2号明細書には、従来の一般的な原則を覆して、光学
的異方性が要求される用途にも使用できる高いレターデ
ーション値を有するセルロースアセテートフイルムが開
示されている。
ムラが起こりにくい光学補償シートを提供することであ
る。
(1)〜(16)、(22)の光学補償シート、下記
(17)の偏光板、下記(18)〜(21)、(25)
の液晶表示装置および下記(23)、(24)の楕円偏
光板により達成された。
0℃以下であるポリマーフイルムを有することを特徴と
する光学補償シート。 (2)ポリマーフイルムが延伸されており、ポリマーフ
イルムの遅相軸と延伸方向との間の軸ズレ角の面内の平
均値が3°以内であり、かつ軸ズレ角のレンジが5°以
下である(1)に記載の光学補償シート。
%以上30%以下である(1)に記載の光学補償シー
ト。 (4)ポリマーフイルムの破断強度が11kg/mm2
以上20kg/mm2以下である(1)に記載の光学補
償シート。
ーデーション値が20乃至70nmである(1)に記載
の光学補償シート。 (I) Re=(nx−ny)×d [式中、nxは、フイルム面内の遅相軸方向の屈折率で
あり;nyは、フイルム面内の進相軸方向の屈折率であ
り;そして、dは、フイルムの厚さである]。 (6)Reのレンジが0%以上10%以下である(5)
に記載の光学補償シート。
ーデーション値が70乃至400nmである(1)に記
載の光学補償シート。 (II) Rth={(nx+ny)/2−nz}×d [式中、nxは、フイルム面内の遅相軸方向の屈折率で
あり;nyは、フイルム面内の進相軸方向の屈折率であ
り;nzは、フイルムの厚み方向の屈折率であり;そし
て、dは、フイルムの厚さである]。 (8)Rthのレンジが0%以上10%以下である(7)
に記載の光学補償シート。
の延伸倍率で幅方向に延伸されている(1)に記載の光
学補償シート。 (10)ポリマーフイルムが、セルロースアセテートか
らなる(1)に記載の光学補償シート。
0乃至61.5%の酢化度を有する(10)に記載の光
学補償シート。 (12)セルロースアセテートが、30%以上40%以
下の6位置換率を有する(10)に記載の光学補償シー
ト。
アセテートに加えて、少なくとも二つの芳香族環を有す
る芳香族化合物を含む(10)に記載の光学補償シー
ト。 (14)セルロースアセテート100質量部に対して、
少なくとも二つの芳香族環を有する芳香族化合物を0.
01乃至20質量部含む(13)に記載の光学補償シー
ト。 (15)芳香族化合物が、少なくとも一つの1,3,5
−トリアジン環を有する(13)に記載の光学補償シー
ト。 (16)アルカリ溶液を塗布することにより、ポリマー
フイルムの少なくとも片面がケン化されている(10)
に記載の光学補償シート。
た二枚の透明保護膜からなる偏光板であって、透明保護
膜の一方が(1)に記載の光学補償シートであり、さら
に該光学補償シートの遅相軸の平均方向と偏光膜の透過
軸のなす角度の絶対値が3°以下になるように配置され
ていることを特徴とする偏光板。
れた二枚の偏光板からなり、偏光板が偏光膜およびその
両側に配置された二枚の透明保護膜からなる液晶表示装
置であって、液晶セルと偏光膜との間に配置される二枚
の透明保護膜の一方が、(1)に記載の光学補償シート
であり、さらに該光学補償シートの遅相軸の平均方向と
偏光膜の透過軸のなす角度の絶対値が3°以下になるよ
うに配置されていることを特徴とする液晶表示装置。 (19)液晶セルが、VAモード、TNモードまたはn
−ASMモードの液晶セルである(18)に記載の液晶
表示装置。
れた二枚の偏光板からなり、偏光板が偏光膜およびその
両側に配置された二枚の透明保護膜からなる液晶表示装
置であって、液晶セルと偏光膜との間に配置される二枚
の透明保護膜が、それぞれ、(1)に記載の光学補償シ
ートであり、さらに該光学補償シートの遅相軸の平均方
向と該光学補償シートに隣接する偏光膜の透過軸のなす
角度の絶対値の和が3°以下になるように配置されてい
ることを特徴とする液晶表示装置。 (21)液晶セルが、VAモード、TNモードまたはn
−ASMモードの液晶セルである(20)に記載の液晶
表示装置。
つに記載のポリマーフイルム上にさらに円盤状化合物を
含む光学異方性層を設けたことを特徴とする光学補償シ
ート。 (23)偏光膜およびその両側に配置された2枚の透明
保護膜からなる偏光板であって、透明保護膜の一方が
(22)に記載の光学補償シートであることを特徴とす
る楕円偏光板。 (24)偏光膜およびその両側に配置された3枚以上の
透明保護膜からなる偏光板であって、透明保護膜のうち
の1枚が(22)に記載の光学補償シートであり、少な
くとも1枚が(1)乃至(16)のいずれか一つに記載
の光学補償シートであることを特徴とする楕円偏光板。
び液晶セルの両側に配置された一対の楕円偏光板であっ
て、楕円偏光板が(23)または(24)に記載の楕円
偏光板であることを特徴とする液晶表示装置。
トを備えた液晶表示装置に通電してから時間が経過する
と、画面周辺部に表示ムラが発生することがある。本発
明者が、表示ムラを詳細に検討したところ、画面周辺部
の透過率の上昇によってムラが生じていることが判明し
た。表示ムラは、黒表示において顕著である。本発明者
が、表示ムラの原因について研究を進めた結果、光学補
償シートを液晶セルに張り付けた時に、微妙に存在する
張力ムラが原因となっていることが判明した。光学補償
シートを液晶セルにぴったりと張り付けることができれ
ば、張力ムラ、そして、それを原因とする表示ムラを解
消することができる。しかし、実際の液晶表示装置の生
産工程において、そのように正確に光学補償シートを貼
り付けることは、非常に困難である。
装置に付属しているバックライトからの熱で光学補償シ
ートを適度に収縮させ、それにより張力ムラを解消する
ことを試みた。ただし、そのためには、光学補償シート
を構成するポリマーフイルムが適度に熱収縮する必要が
ある。ほとんど熱収縮しないポリマーフイルムでは、張
力ムラを解消することはできない。また、ポリマーフイ
ルムが大幅に熱収縮しても、過度の収縮による別の張力
ムラが発生してしまう。本発明者が従来のポリマーフイ
ルムからなる光学補償シートを検討したところ、合成ポ
リマーフイルムからなる光学補償シートは熱収縮が不足
し、セルロースアセテートフイルムからなる光学補償シ
ートでは熱収縮が過剰であった。
130℃以上190℃以下であるポリマーフイルムなら
ば、適度の熱収縮が得られることが判明した。従来の合
成ポリマーフイルムからなる光学補償シートは、熱収縮
開始温度が190℃を越えており、熱収縮が不足して
た。また、従来のセルロースアセテートフイルムからな
る光学補償シートは、熱収縮温度が130℃に達せず、
熱収縮が過剰であった。本発明者は、さらに研究を進め
て、合成ポリマーフイルムとセルロースアセテートフイ
ルムとの双方について、熱収縮開始温度を調節すること
に成功した。すなわち、本発明によれば、適度に熱収縮
するポリマーフイルムからなる光学補償シートが得られ
る。この光学補償シートを用いることで、表示ムラが起
こりにくい鮮明な画像を表示することができる。
度は、130℃以上190℃以下である。熱収縮開始温
度は、140℃以上180℃以下であることが好まし
く、140℃以上170℃以下であることがさらに好ま
しい。熱収縮開始温度は、TMA(Thermal Mechanical
Analyzer)を用いて測定できる。具体的には、ポリマー
フイルムを昇温しながら延伸方向のサンプルの寸法を測
長し、原長に対し2%収縮した温度を調べる。このよう
な熱収縮開始温度は、後述する製造方法の(延伸法を含
む)条件調整により達成できる。
断伸度は10%以上30%以下が好ましく、より好まし
くは15%以上29%以下、さらに好ましくは20%以
上28%以下である。破断強度は11kg/m2 以上2
0kg/m2 以下が好ましく、より好ましくは12kg
/m2 以上19kg/m2 以下、さらに好ましくは13
kg/m2 以上18kg/m2 以下である。破断伸度・
強度とは、サンプルを延伸方向(2軸に延伸した場合は
より高倍率な方向)に切り出し、を25℃60%RHで
10%/分で引っ張ったときに破断する長さ、強度(荷
重を引張試験前のサンプルの断面積で割った値)であ
る。光学補償シートは、裁断し液晶セルに張り付けて使
用する。裁断から張り付けにおいて発生する裁断屑やバ
リが、光学補償シートや液晶セルに付着し、これが液晶
を黒表示したときに夜空の星状に輝点となる「輝点故
障」の原因になる。上記の破断伸度・強度を有するポリ
マーフイルムを光学補償シートとして用いることで、輝
点故障を大幅に軽減できる。
のReレターデーション値およびRthレターデーション
値は、それぞれ、下記式(I)および(II)で定義され
る。 (I) Re=(nx−ny)×d (II) Rth={(nx+ny)/2−nz}×d 式(I)および(II)において、nxは、フイルム面内
の遅相軸方向(屈折率が最大となる方向)の屈折率であ
る。式(I)および(II)において、nyは、フイルム
面内の進相軸方向(屈折率が最小となる方向)の屈折率
である。式(II)において、nzは、フイルムの厚み方
向の屈折率である。式(I)および(II)において、d
は、単位をnmとするフイルムの厚さである。
値は、20乃至70nmであることが好ましい。ポリマ
ーフイルムのRthのレターデーション値は、70乃至4
00nmであることが好ましい。液晶表示装置に二枚の
光学的異方性ポリマーフイルムを使用する場合、フイル
ムのRthレターデーション値は70乃至200nmであ
ることが好ましい。液晶表示装置に一枚の光学的異方性
ポリマーフイルムを使用する場合、フイルムのRthレタ
ーデーション値は150乃至400nmであることが好
ましい。さらにRe、Rthのレンジは、0%以上10%
以下であることが好ましく、より好ましくは0%以上8
%以下、さらに好ましくは0%以上5%以下である。な
お、ポリマーフイルムの複屈折率(Δn:nx−ny)
は、0.00025乃至0.00088であることが好
ましい。また、これらのフイルムの厚み方向の複屈折率
{(nx+ny)/2−nz}は、0.00088乃至
0.005であることが好ましい。
ける遅相軸の角度(軸ズレ)は、延伸方向を基準線(0
°)とし、遅相軸と基準線のなす角度で定義する。ここ
で、ロール形態のフイルムを幅方向に延伸する時は幅方
向を基準線とし、長手方向に延伸する時は長手方向を基
準線とする。遅相軸角度(軸ズレ)の平均値は3°以下
であることが好ましく、2°以下であることがさらに好
ましく、1°以下であることが最も好ましい。遅相軸角
度の平均値の方向を遅相軸の平均方向と定義する。ま
た、遅相軸角度(軸ズレ)のレンジは5゜以下であること
が好ましく、3゜以下であることがにさら好ましく、2
゜以下であることが最も好ましい。レンジとは、幅方向
全域にわたって等間隔に20点測定し、軸ズレの絶対値
の大きいほうから4点の平均と小さいほうから4点の平
均の差をとったものである。
に組み込んだ時にバックライト光源からの熱を逃がすた
めに、光学補償シートに熱伝導率が高いポリマーフイル
ムを使用することが好ましい。熱伝導率が高いポリマー
としては、セルロースアセテート(0.22W/m・
℃)、低密度ポリエチレン(0.34W/m・℃)、A
BS(0.36W/m・℃)、ポリカーボネート(0.
19W/m・℃)が好ましい。環状オレフィンポリマー
である、ZEONEX(0.20W/m・℃、日本ゼオ
ン(株)製)、ZEONOR(0.20W/m・℃、日
本ゼオン(株)製)、ARTON(0.20W/m・
℃、JSR(株)製)も好ましい。これらの中で、より
好ましいのがセルロースエステルフイルムであり、さら
に好ましいのがセルロースアセテートフイルムである。
この中でも、酢化度が59.0乃至61.5%であるセ
ルロースアセテートが好ましい。酢化度とは、セルロー
ス単位質量当たりの結合酢酸量を意味する。酢化度は、
ASTM:D−817−91(セルロースアセテート等
の試験法)におけるアセチル化度の測定および計算に従
う。
きる水酸基が、一つのグルコース単位当たり3個(2
位、3位、6位)存在する。6位の置換率は、30%以
上40%以下が好ましく、31%以上39%以下がさら
に好ましく、32%以上38%以下が最も好ましい。セ
ルロースアセテートの2位、3位および6位の水酸基
は、均等にアセチル化しない。6位の水酸基のアセチル
化度は、2位および3位に比べて少ないことが普通であ
る。6位置換率は、通常28%体でおである。6位のア
セチル化率を上記のように大きな値にすると、フイルム
の延伸中に発生する白化故障を抑制することができる。
セルロースアセテートは、剛直なグルコピラノース環構
造のため破断しやすい。そのため、セルロースアセテー
トは、延伸性が良好なポリエステルと比較すると、破断
伸度が1/10程度しかない。その結果、延伸に伴って
白化故障が発生する。これは、延伸中に剛直な分子が切
断され、クレーズを発生し白化するものである。このよ
うな白化故障は、幅方向で差があり、中央部の方が端部
よりも発生しやすい。これは、中央部の方が延伸倍率が
大きくなりやすいためである。白化により生じるヘイズ
の差は、光学補償シートが液晶表示装置に組み込まれる
と、輝度のムラになる。すなわち、ヘイズの高いところ
の輝度が低下して見える。
が伸びて、白化故障を小さくできる。2位、3位の水酸
基はグルコピラノース環に直接付いているが、6位の水
酸基はメチレン基を介して環に付いている。よって、6
位を置換したアセチル基は、他のアセチル基よりも運動
性が大きく、他の分子と絡み合いを生じやすい。6位の
アセチル基が他の分子と絡み合う構造が、弱い架橋構造
として機能し、破断を抑制し、白化故障を低減している
と推定される。6位酢化度が高いセルロースアセテート
は、特開平11−5851号公報の記載(段落番号00
11〜0022の記載、段落番号0043〜0044、
0048〜0049および0051〜0052の合成例
1〜3)を参照して調製することができる。
(DP)は、250以上であることが好ましく、290
以上であることがさらに好ましい。また、セルロースア
セテートは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
によるMw/Mn(Mwは質量平均分子量、Mnは数平
均分子量)の分子量分布が狭いことが好ましい。具体的
なMw/Mnの値としては、1.00乃至1.70であ
ることが好ましく、1.30乃至1.65であることが
さらに好ましく、1.40乃至1.60であることが最
も好ましい。
セテートフイルムのレターデーションを調整するため、
少なくとも二つの芳香族環を有する芳香族化合物をレタ
ーデーション上昇剤として使用することができる。芳香
族化合物は、セルロースアセテート100質量部に対し
て、0.01乃至20質量部の範囲で使用する。芳香族
化合物は、セルロースアセテート100質量部に対し
て、0.05乃至15質量部の範囲で使用することが好
ましく、0.1乃至10質量部の範囲で使用することが
さらに好ましい。二種類以上の芳香族化合物を併用して
もよい。芳香族化合物の芳香族環には、芳香族炭化水素
環に加えて、芳香族性ヘテロ環を含む。
ベンゼン環)であることが特に好ましい。芳香族性ヘテ
ロ環は一般に、不飽和ヘテロ環である。芳香族性ヘテロ
環は、5員環、6員環または7員環であることが好まし
く、5員環または6員環であることがさらに好ましい。
芳香族性ヘテロ環は一般に、最多の二重結合を有する。
ヘテロ原子としては、窒素原子、酸素原子および硫黄原
子が好ましく、窒素原子が特に好ましい。芳香族性ヘテ
ロ環の例には、フラン環、チオフェン環、ピロール環、
オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、
イソチアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、フ
ラザン環、トリアゾール環、ピラン環、ピリジン環、ピ
リダジン環、ピリミジン環、ピラジン環および1,3,
5−トリアジン環が含まれる。芳香族環としては、ベン
ゼン環、フラン環、チオフェン環、ピロール環、オキサ
ゾール環、チアゾール環、イミダゾール環、トリアゾー
ル環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環および
1,3,5−トリアジン環が好ましく、ベンゼン環およ
び1,3,5−トリアジン環がさらに好ましい。芳香族
化合物は、少なくとも一つの1,3,5−トリアジン環
を有することが特に好ましい。
乃至20であることが好ましく、2乃至12であること
がより好ましく、2乃至8であることがさらに好まし
く、2乃至6であることが最も好ましい。二つの芳香族
環の結合関係は、(a)縮合環を形成する場合、(b)
単結合で直結する場合および(c)連結基を介して結合
する場合に分類できる(芳香族環のため、スピロ結合は
形成できない)。結合関係は、(a)〜(c)のいずれ
でもよい。
合環)の例には、インデン環、ナフタレン環、アズレン
環、フルオレン環、フェナントレン環、アントラセン
環、アセナフチレン環、ナフタセン環、ピレン環、イン
ドール環、イソインドール環、ベンゾフラン環、ベンゾ
チオフェン環、インドリジン環、ベンゾオキサゾール
環、ベンゾチアゾール環、ベンゾイミダゾール環、ベン
ゾトリアゾール環、プリン環、インダゾール環、クロメ
ン環、キノリン環、イソキノリン環、キノリジン環、キ
ナゾリン環、シンノリン環、キノキサリン環、フタラジ
ン環、プテリジン環、カルバゾール環、アクリジン環、
フェナントリジン環、キサンテン環、フェナジン環、フ
ェノチアジン環、フェノキサチイン環、フェノキサジン
環およびチアントレン環が含まれる。ナフタレン環、ア
ズレン環、インドール環、ベンゾオキサゾール環、ベン
ゾチアゾール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾトリア
ゾール環およびキノリン環が好ましい。(b)の単結合
は、二つの芳香族環の炭素原子間の結合であることが好
ましい。二以上の単結合で二つの芳香族環を結合して、
二つの芳香族環の間に脂肪族環または非芳香族性複素環
を形成してもよい。
原子と結合することが好ましい。連結基は、アルキレン
基、アルケニレン基、アルキニレン基、−CO−、−O
−、−NH−、−S−またはそれらの組み合わせである
ことが好ましい。組み合わせからなる連結基の例を以下
に示す。なお、以下の連結基の例の左右の関係は、逆に
なってもよい。 c1:−CO−O− c2:−CO−NH− c3:−アルキレン−O− c4:−NH−CO−NH− c5:−NH−CO−O− c6:−O−CO−O− c7:−O−アルキレン−O− c8:−CO−アルケニレン− c9:−CO−アルケニレン−NH− c10:−CO−アルケニレン−O− c11:−アルキレン−CO−O−アルキレン−O−CO
−アルキレン− c12:−O−アルキレン−CO−O−アルキレン−O−
CO−アルキレン−O− c13:−O−CO−アルキレン−CO−O− c14:−NH−CO−アルケニレン− c15:−O−CO−アルケニレン−
いてもよい。置換基の例には、ハロゲン原子(F、C
l、Br、I)、ヒドロキシル、カルボキシル、シア
ノ、アミノ、ニトロ、スルホ、カルバモイル、スルファ
モイル、ウレイド、アルキル基、アルケニル基、アルキ
ニル基、脂肪族アシル基、脂肪族アシルオキシ基、アル
コキシ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボ
ニルアミノ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル
基、脂肪族アミド基、脂肪族スルホンアミド基、脂肪族
置換アミノ基、脂肪族置換カルバモイル基、脂肪族置換
スルファモイル基、脂肪族置換ウレイド基および非芳香
族性複素環基が含まれる。
ることが好ましい。環状アルキル基よりも鎖状アルキル
基の方が好ましく、直鎖状アルキル基が特に好ましい。
アルキル基は、さらに置換基(例、ヒドロキシ、カルボ
キシ、アルコキシ基、アルキル置換アミノ基)を有して
いてもよい。アルキル基の(置換アルキル基を含む)例
には、メチル、エチル、n−ブチル、n−ヘキシル、2
−ヒドロキシエチル、4−カルボキシブチル、2−メト
キシエチルおよび2−ジエチルアミノエチルが含まれ
る。アルケニル基の炭素原子数は、2乃至8であること
が好ましい。環状アルケニル基よりも鎖状アルケニル基
の方が好ましく、直鎖状アルケニル基が特に好ましい。
アルケニル基は、さらに置換基を有していてもよい。ア
ルケニル基の例には、ビニル、アリルおよび1−ヘキセ
ニルが含まれる。アルキニル基の炭素原子数は、2乃至
8であることが好ましい。環状アルキケニル基よりも鎖
状アルキニル基の方が好ましく、直鎖状アルキニル基が
特に好ましい。アルキニル基は、さらに置換基を有して
いてもよい。アルキニル基の例には、エチニル、1−ブ
チニルおよび1−ヘキシニルが含まれる。
0であることが好ましい。脂肪族アシル基の例には、ア
セチル、プロパノイルおよびブタノイルが含まれる。脂
肪族アシルオキシ基の炭素原子数は、1乃至10である
ことが好ましい。脂肪族アシルオキシ基の例には、アセ
トキシが含まれる。アルコキシ基の炭素原子数は、1乃
至8であることが好ましい。アルコキシ基は、さらに置
換基(例、アルコキシ基)を有していてもよい。アルコ
キシ基の(置換アルコキシ基を含む)例には、メトキ
シ、エトキシ、ブトキシおよびメトキシエトキシが含ま
れる。アルコキシカルボニル基の炭素原子数は、2乃至
10であることが好ましい。アルコキシカルボニル基の
例には、メトキシカルボニルおよびエトキシカルボニル
が含まれる。アルコキシカルボニルアミノ基の炭素原子
数は、2乃至10であることが好ましい。アルコキシカ
ルボニルアミノ基の例には、メトキシカルボニルアミノ
およびエトキシカルボニルアミノが含まれる。
2であることが好ましい。アルキルチオ基の例には、メ
チルチオ、エチルチオおよびオクチルチオが含まれる。
アルキルスルホニル基の炭素原子数は、1乃至8である
ことが好ましい。アルキルスルホニル基の例には、メタ
ンスルホニルおよびエタンスルホニルが含まれる。、脂
肪族アミド基の炭素原子数は、1乃至10であることが
好ましい。脂肪族アミド基の例には、アセトアミドが含
まれる。脂肪族スルホンアミド基の炭素原子数は、1乃
至8であることが好ましい。脂肪族スルホンアミド基の
例には、メタンスルホンアミド、ブタンスルホンアミド
およびn−オクタンスルホンアミドが含まれる。脂肪族
置換アミノ基の炭素原子数は、1乃至10であることが
好ましい。脂肪族置換アミノ基の例には、ジメチルアミ
ノ、ジエチルアミノおよび2−カルボキシエチルアミノ
が含まれる。脂肪族置換カルバモイル基の炭素原子数
は、2乃至10であることが好ましい。脂肪族置換カル
バモイル基の例には、メチルカルバモイルおよびジエチ
ルカルバモイルが含まれる。脂肪族置換スルファモイル
基の炭素原子数は、1乃至8であることが好ましい。脂
肪族置換スルファモイル基の例には、メチルスルファモ
イルおよびジエチルスルファモイルが含まれる。脂肪族
置換ウレイド基の炭素原子数は、2乃至10であること
が好ましい。脂肪族置換ウレイド基の例には、メチルウ
レイドが含まれる。非芳香族性複素環基の例には、ピペ
リジノおよびモルホリノが含まれる。
0乃至800であることが好ましいレターデーション上
昇剤については、特開2000−111914号、同2
000−275434号の各公報およびPCT/JP0
0/02619号明細書に記載がある。
ソルベントキャスト法によりセルロースアセテートフイ
ルムを製造することが好ましい。ソルベントキャスト法
では、セルロースアセテートを有機溶媒に溶解した溶液
(ドープ)を用いてフイルムを製造する。有機溶媒は、
炭素原子数が3乃至12のエーテル、炭素原子数が3乃
至12のケトン、炭素原子数が3乃至12のエステルお
よび炭素原子数が1乃至6のハロゲン化炭化水素から選
ばれる溶媒を含むことが好ましい。エーテル、ケトンお
よびエステルは、環状構造を有していてもよい。エーテ
ル、ケトンおよびエステルの官能基(すなわち、−O
−、−CO−および−COO−)のいずれかを二つ以上
有する化合物も、有機溶媒として用いることができる。
有機溶媒は、アルコール性水酸基のような他の官能基を
有していてもよい。二種類以上の官能基を有する有機溶
媒の場合、その炭素原子数は、いずれかの官能基を有す
る化合物の規定範囲内であればよい。
には、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシメタン、ジ
メトキシエタン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキ
ソラン、テトラヒドロフラン、アニソールおよびフェネ
トールが含まれる。炭素原子数が3乃至12のケトン類
の例には、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケ
トン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノンおよびメ
チルシクロヘキサノンが含まれる。炭素原子数が3乃至
12のエステル類の例には、エチルホルメート、プロピ
ルホルメート、ペンチルホルメート、メチルアセテー
ト、エチルアセテートおよびペンチルアセテートが含ま
れる。二種類以上の官能基を有する有機溶媒の例には、
2−エトキシエチルアセテート、2−メトキシエタノー
ルおよび2−ブトキシエタノールが含まれる。ハロゲン
化炭化水素の炭素原子数は、1または2であることが好
ましく、1であることが最も好ましい。ハロゲン化炭化
水素のハロゲンは、塩素であることが好ましい。ハロゲ
ン化炭化水素の水素原子が、ハロゲンに置換されている
割合は、25乃至75モル%であることが好ましく、3
0乃至70モル%であることがより好ましく、35乃至
65モル%であることがさらに好ましく、40乃至60
モル%であることが最も好ましい。メチレンクロリド
が、代表的なハロゲン化炭化水素である。二種類以上の
有機溶媒を混合して用いてもよい。
を調製できる。一般的な方法とは、0℃以上の温度(常
温または高温)で、処理することを意味する。溶液の調
製は、通常のソルベントキャスト法におけるドープの調
製方法および装置を用いて実施することができる。な
お、一般的な方法の場合は、有機溶媒としてハロゲン化
炭化水素(特にメチレンクロリド)を用いることが好ま
しい。セルロースアセテートの量は、得られる溶液中に
10乃至40質量%含まれるように調整する。セルロー
スアセテートの量は、10乃至30質量%であることが
さらに好ましい。有機溶媒(主溶媒)中には、後述する
任意の添加剤を添加しておいてもよい。溶液は、常温
(0乃至40℃)でセルロースアセテートと有機溶媒と
を攪拌することにより調製することができる。高濃度の
溶液は、加圧および加熱条件下で攪拌してもよい。具体
的には、セルロースアセテートと有機溶媒とを加圧容器
に入れて密閉し、加圧下で溶媒の常温における沸点以
上、かつ溶媒が沸騰しない範囲の温度に加熱しながら攪
拌する。加熱温度は、通常は40℃以上であり、好まし
くは60乃至200℃であり、さらに好ましくは80乃
至110℃である。
もよい。また、順次容器に投入してもよい。容器は攪拌
できるように構成されている必要がある。窒素ガス等の
不活性気体を注入して容器を加圧することができる。ま
た、加熱による溶媒の蒸気圧の上昇を利用してもよい。
あるいは、容器を密閉後、各成分を圧力下で添加しても
よい。加熱する場合、容器の外部より加熱することが好
ましい。例えば、ジャケットタイプの加熱装置を用いる
ことができる。また、容器の外部にプレートヒーターを
設け、配管して液体を循環させることにより容器全体を
加熱することもできる。容器内部に攪拌翼を設けて、こ
れを用いて攪拌することが好ましい。攪拌翼は、容器の
壁付近に達する長さのものが好ましい。攪拌翼の末端に
は、容器の壁の液膜を更新するため、掻取翼を設けるこ
とが好ましい。容器には、圧力計、温度計等の計器類を
設置してもよい。容器内で各成分を溶剤中に溶解する。
調製したドープは冷却後容器から取り出すか、あるい
は、取り出した後、熱交換器等を用いて冷却する。
できる。冷却溶解法では、通常の溶解方法では溶解させ
ることが困難な有機溶媒中にもセルロースアセテートを
溶解させることができる。なお、通常の溶解方法でセル
ロースアセテートを溶解できる溶媒であっても、冷却溶
解法によると迅速に均一な溶液が得られるとの効果があ
る。冷却溶解法では最初に、室温で有機溶媒中にセルロ
ースアセテートを撹拌しながら徐々に添加する。セルロ
ースアセテートの量は、この混合物中に10乃至40質
量%含まれるように調整することが好ましい。セルロー
スアセテートの量は、10乃至30質量%であることが
さらに好ましい。さらに、混合物中には後述する任意の
添加剤を添加しておいてもよい。
ましくは−80乃至−10℃、さらに好ましくは−50
乃至−20℃、最も好ましくは−50乃至−30℃)に
冷却する。冷却は、例えば、ドライアイス・メタノール
浴(−75℃)や冷却したジエチレングリコール溶液
(−30乃至−20℃)中で実施できる。このように冷
却すると、セルロースアセテートと有機溶媒の混合物は
固化する。冷却速度は、4℃/分以上であることが好ま
しく、8℃/分以上であることがさらに好ましく、12
℃/分以上であることが最も好ましい。冷却速度は、速
いほど好ましいが、10000℃/秒が理論的な上限で
あり、1000℃/秒が技術的な上限であり、そして1
00℃/秒が実用的な上限である。なお、冷却速度は、
冷却を開始する時の温度と最終的な冷却温度との差を冷
却を開始してから最終的な冷却温度に達するまでの時間
で割った値である。
は0乃至150℃、さらに好ましくは0乃至120℃、
最も好ましくは0乃至50℃)に加温すると、有機溶媒
中にセルロースアセテートが溶解する。昇温は、室温中
に放置するだけでもよし、温浴中で加温してもよい。加
温速度は、4℃/分以上であることが好ましく、8℃/
分以上であることがさらに好ましく、12℃/分以上で
あることが最も好ましい。加温速度は、速いほど好まし
いが、10000℃/秒が理論的な上限であり、100
0℃/秒が技術的な上限であり、そして100℃/秒が
実用的な上限である。なお、加温速度は、加温を開始す
る時の温度と最終的な加温温度との差を加温を開始して
から最終的な加温温度に達するまでの時間で割った値で
ある。以上のようにして、均一な溶液が得られる。な
お、溶解が不充分である場合は冷却、加温の操作を繰り
返してもよい。溶解が充分であるかどうかは、目視によ
り溶液の外観を観察するだけで判断することができる。
る水分混入を避けるため、密閉容器を用いることが望ま
しい。また、冷却加温操作において、冷却時に加圧し、
加温時の減圧すると、溶解時間を短縮することができ
る。加圧および減圧を実施するためには、耐圧性容器を
用いることが望ましい。なお、セルロースアセテート
(酢化度:60.9%、粘度平均重合度:299)を冷
却溶解法によりメチルアセテート中に溶解した20質量
%の溶液は、示差走査熱量測定(DSC)によると、3
3℃近傍にゾル状態とゲル状態との疑似相転移点が存在
し、この温度以下では均一なゲル状態となる。従って、
この溶液は疑似相転移温度以上、好ましくはゲル相転移
温度プラス10℃程度の温度で保存する必要がある。た
だし、この疑似相転移温度は、セルロースアセテートの
酢化度、粘度平均重合度、溶液濃度や使用する有機溶媒
により異なる。
プ)から、ソルベントキャスト法によりセルロースアセ
テートフイルムを製造する。ドープは、ドラムまたはバ
ンド上に流延し、溶媒を蒸発させてフイルムを形成す
る。流延前のドープは、固形分量が18乃至35%とな
るように濃度を調整することが好ましい。ドラムまたは
バンドの表面は、鏡面状態に仕上げておくことが好まし
い。ソルベントキャスト法における流延および乾燥方法
については、米国特許2336310号、同23676
03号、同2492078号、同2492977号、同
2492978号、同2607704号、同27390
69号、同2739070号、英国特許640731
号、同736892号の各明細書、特公昭45−455
4号、同49−5614号、特開昭60−176834
号、同60−203430号、同62−115035号
の各公報に記載がある。ドープは、表面温度が10℃以
下のドラムまたはバンド上に流延することが好ましい。
流延してから2秒以上風に当てて乾燥することが好まし
い。得られたフイルムをドラムまたはバンドから剥ぎ取
り、さらに100から160℃まで逐次温度を変えた高
温風で乾燥して残留溶剤を蒸発させることもできる。以
上の方法は、特公平5−17844号公報に記載があ
る。この方法によると、流延から剥ぎ取りまでの時間を
短縮することが可能である。この方法を実施するために
は、流延時のドラムまたはバンドの表面温度においてド
ープがゲル化することが必要である。
的物性を改良するため、または乾燥速度を向上するため
に、可塑剤を添加することができる。可塑剤としては、
リン酸エステルまたはカルボン酸エステルが用いられ
る。リン酸エステルの例には、トリフェニルフォスフェ
ート(TPP)およびトリクレジルホスフェート(TC
P)が含まれる。カルボン酸エステルとしては、フタル
酸エステルおよびクエン酸エステルが代表的である。フ
タル酸エステルの例には、ジメチルフタレート(DM
P)、ジエチルフタレート(DEP)、ジブチルフタレ
ート(DBP)、ジオクチルフタレート(DOP)、ジ
フェニルフタレート(DPP)およびジエチルヘキシル
フタレート(DEHP)が含まれる。クエン酸エステル
の例には、O−アセチルクエン酸トリエチル(OACT
E)およびO−アセチルクエン酸トリブチル(OACT
B)が含まれる。その他のカルボン酸エステルの例に
は、オレイン酸ブチル、リシノール酸メチルアセチル、
セバシン酸ジブチル、種々のトリメリット酸エステルが
含まれる。フタル酸エステル系可塑剤(DMP、DE
P、DBP、DOP、DPP、DEHP)が好ましく用
いられる。DEPおよびDPPが特に好ましい。可塑剤
の添加量は、セルロースエステルの量の0.1乃至25
質量%であることが好ましく、1乃至20質量%である
ことがさらに好ましく、3乃至15質量%であることが
最も好ましい。
防止剤(例、酸化防止剤、過酸化物分解剤、ラジカル禁
止剤、金属不活性化剤、酸捕獲剤、アミン)を添加して
もよい。劣化防止剤については、特開平3−19920
1号、同5−1907073号、同5−194789
号、同5−271471号、同6−107854号の各
公報に記載がある。劣化防止剤の添加量は、調製する溶
液(ドープ)の0.01乃至1質量%であることが好ま
しく、0.01乃至0.2質量%であることがさらに好
ましい。添加量が0.01質量%未満であると、劣化防
止剤の効果がほとんど認められない。添加量が1質量%
を越えると、フイルム表面への劣化防止剤のブリードア
ウト(滲み出し)が認められる場合がある。特に好まし
い劣化防止剤の例としては、ブチル化ヒドロキシトルエ
ン(BHT)、トリベンジルアミン(TBA)を挙げる
ことができる。
セルロースアセテートフイルムは、3乃至50%の延伸
処理を行なうことが好ましい。延伸処理は、原反幅に対
し5乃至40%であることが好ましく、7乃至30%で
あることがさらに好ましい。また、延伸条件は、下記
〜、特に前熱処理と後熱処理とを採用することが
好ましい。
以下(ポリマー、残留溶剤の和に対する残留溶剤の比
率)、より好ましくは5質量%以上40質量%、さらに
好ましくは7質量%以上35質量%であることが好まし
い。このような延伸は、ドープを流延後、乾燥が不十分
(未乾燥)の状態でテンター内で延伸するのが好ましい。
は60℃以上140℃以下、さらに好ましくは70℃以
上130℃以下で、5秒以上3分以下、より好ましくは
10秒以上2分以下、さらに好ましくは15秒以上90
秒以下熱処理(前熱処理)するのが好ましい。
る。延伸は5〜300%/分、より好ましくは10〜2
00%/分、さらに好ましくは15〜150%/分で実
施するのが好ましい。本発明は、このような低速で延伸
することを特徴としている。(通常のポリマーフイルム
(例えばポリエステル)は500%/分以上の高速で延伸
するのが一般的である。このような延伸は80℃以上1
60℃以下、より好ましくは90℃以上150℃以下、
さらに好ましくは100℃以上145℃以下で行なうの
が好ましい。延伸にはテンターを用いてフイルム両端を
把持して行なうのが好ましい。
くは100℃以上145℃以下、さらに好ましくは11
0℃以上140℃以下で、5秒以上3分以下、より好ま
しくは10秒以上2分以下、さらに好ましくは15秒以
上90秒以下で熱処理(後熱処理)するのが好ましい。一
般的な延伸製膜法では、延伸後200℃以上の温度で熱
固定するのが一般的であるが、本発明ではこのような高
温の熱処理を行わないことが特徴である。
に対し1〜10%、より好ましくは2〜9%、さらに好
ましくは2%以上8%以下縮め、弛緩させるのが好まし
い。冷却速度は10〜300℃/分で実施するのが好ま
しく、より好ましくは30〜250℃/分、さらに好ま
しくは50〜200℃/分である。
解) この後、両端をスリットし巻き取るが、スリットした端
部を再度溶解しドープにして再利用するのが好ましい。
全セルロースアセテート中の再溶解セルロースアセテー
トの比は、10%〜90%が好ましく、より好ましくは
20%〜80%、さらに好ましくは30%〜70%であ
る。
5〜3mが好ましく、より好ましくは0.7〜2.5
m、さらに好ましくは0.9〜2mである。厚さは40
乃至140μmであることが好ましく、より好ましくは
55乃至130μmであることが好ましく、さらに好ま
しくは70乃至120μmである。長さは1ロールあた
り300〜6000mで巻き取るのが好ましく、より好
ましくは500〜5000mであり、さらに好ましくは
1000〜4000mである。巻き取る際、少なくとも
片端にナーリングを付与するのが好ましく、幅は3mm
〜50mm、より好ましくは5mm〜30mm、高さは
5〜500μmであり、より好ましくは10〜200μ
mである。これは片押しであっても両押しであっても良
い。
理]セルロースアセテートフイルムを偏光板の透明保護
膜として使用する場合、セルロースアセテートフイルム
を表面処理することが好ましい。表面処理としては、コ
ロナ放電処理、グロー放電処理、火炎処理、酸処理、ア
ルカリ処理または紫外線照射処理を実施する。酸処理ま
たはアルカリ処理、すなわちセルロースアセテートに対
するケン化処理を実施することが特に好ましい。
が好ましい。ケン化処理液を透明支持体に塗布する場
合、支持体への濡れ性が良く、支持体表面に凹凸を形成
せずに面上を良好な状態に保つ溶媒を用いることが好ま
しい。アルコールが特に好ましい溶媒である。炭素原子
数が1〜5の(モノ)アルコールまたはグリコールが好
ましく、エタノール、プロパノール、イソプロパノー
ル、ブタノール、イソブタノール、t−ブタノールおよ
びエチレングリコールが好ましく、イソプロパノールが
最も好ましい。アルコールと他の溶媒とを併用してもよ
い。他の溶媒としては水が好ましい。全溶媒中の水の割
合は、50質量%以下であることが好ましく、30質量
%以下であることがさらに好ましく、15質量%以下で
あることが最も好ましい。界面活性剤をケン化処理液に
添加してもよい。ケン化処理液に使用するアルカリは、
アルカリ金属の水酸化物であることが好ましく、水酸化
カリウムまたは水酸化ナトリウムが特に好ましい。ケン
化処理液のpHは、10以上であることが好ましく、1
2以上であることがさらに好ましい。
する(浸漬法)か、あるいは、ケンか処理液を支持体に
塗布する(塗布法)ことにより実施する。塗布法の方が
浸漬法よりも好ましい。塗布法は、浸漬法と比較して、
ケン化後のロール状態におけるブロッキングを抑制でき
る。セルロースアセテートフイルムを延伸した場合、あ
るいは6位のアセチル置換率が高いセルロースアセテー
トの場合に、ブロッキングの抑制効果が顕著である。延
伸したフイルムは、保存中に収縮しようとするため、収
縮応力によりフイルムがすりあわされてブロッキングが
発生しやすい。また、6位置換のアセチル基はケン化処
理ではずれ易く、ケン化により生じた水酸基がブロッキ
ングを発生させる。塗布法のケン化処理は、ケン化処理
液が支持体表面にしか存在せず(浸漬法のようにフイル
ム内部まで浸透せず)、必要最小限の弱いケン化とな
り、ブロッキングを防止できる。ケン化処理液の塗布方
法としては、ディップコーティング法、カーテンコーテ
ィング法、エクストルージョンコーティング法、バーコ
ーティング法あるいはE型コーティング法を採用でき
る。ケン化処理の温度は、10℃以上80℃以下が好ま
しく、15℃以上60℃以下がさらに好ましく、20℃
以上40℃以下が最も好ましい。処理時間は、1秒以上
5分以下が好ましく、2秒以上1分以下がさらに好まし
く、3行以上30秒以下が最も好ましい。
す。洗浄液の温度は、30℃以上80℃以下であること
が好ましく、35℃以上70℃以下であることがさらに
好ましく、40℃以上65℃以下であることが最も好ま
しい。洗浄は、浸漬でもよいし、洗浄液を塗布またはス
プレーしても良い。洗浄液は、水であることが好まし
く、純水であることが最も好ましい。水と他の溶媒との
混合溶媒で洗浄でしてもよい。他の溶媒の割合は、50
質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であ
ることがさらに好ましい。他の溶媒としては、炭素原子
数が5以下のアルコールが好ましい。洗浄後に、支持体
を乾燥する。乾燥温度は、40℃以上200℃以下であ
ることが好ましく、50℃以上150℃以下であること
がさらに好ましく、60℃以上120℃以下であること
が最も好ましい。ケン化処理面に配向膜を形成する場
合、塗布法によるケン化処理と配向膜の塗布とを連続し
て行うことができ、その方が工程数を削減できて好まし
い。
側に配置された二枚の透明保護膜からなる。一方の保護
膜として、上記のセルロースアセテートフイルムを用い
ることができる。他方の保護膜は、通常のセルロースア
セテートフイルムを用いてもよい。偏光膜には、ヨウ素
系偏光膜、二色性染料を用いる染料系偏光膜やポリエン
系偏光膜がある。ヨウ素系偏光膜および染料系偏光膜
は、一般にポリビニルアルコール系フイルムを用いて製
造する。セルロースアセテートフイルムの遅相軸と偏光
膜の透過軸のなす角度は3°以下になるように配置する
ことが好ましく、2°以下になるように配置することが
さらに好ましく、1°以下になるように配置することが
最も好ましい。
マーフイルムを支持体として、円盤状化合物を含む光学
異方性層を設けてもよい。円盤状化合物を含む光学異方
性層の光学特性は、前記(I)で定義されるReレターデ
ーション値に加えて、下記式(III)で定義されるRthレ
ターデーション値および円盤状化合物の平均傾斜角βで
表される。 (III)Rth=[(n2+n3)/2−n1]×d 式中、 n1は、光学異方性層を屈折率楕円体で近似し
た場合の屈折率主値の最小値であり;n2およびn3
は、光学異方性層のその他の屈折率主値であり;そし
て、dは光学異方性層の厚さである。光学異方性層のR
eレターデーション値は、10乃至100nmであるこ
とが好ましい。光学異方性層のRthレターデーション値
は、40乃至200nmであることが好ましい。また、
円盤状化合物の平均傾斜角β(屈折率の主値の最小値の
方向とフイルム法線との角度)が、20乃至50゜であ
ることが好ましい。
る光学補償シート、またはポリマーフイルムを透明保護
膜として用いた偏光板は、液晶表示装置、特に透過型液
晶表示装置に有利に用いられる。透過型液晶表示装置
は、液晶セルおよびその両側に配置された二枚の偏光板
からなる。液晶セルは、二枚の電極基板の間に液晶を担
持している。光学補償シートは、液晶セルと一方の偏光
板との間に、一枚配置するか、あるいは液晶セルと双方
の偏光板との間に二枚配置する。偏光板では、液晶セル
と偏光膜との間に配置される透明保護膜として、上記の
ポリマーフイルムを用いる。一方の偏光板の(液晶セル
と偏光膜との間の)透明保護膜のみ上記のポリマーフイ
ルムを用いるか、あるいは双方の偏光板の(液晶セルと
偏光膜との間の)二枚の透明保護膜に、上記のポリマー
フイルムを用いる。
であることが好ましい。VAモードの液晶セルでは、電
圧無印加時に棒状液晶性分子が実質的に垂直に配向して
いる。VAモードの液晶セルには、(1)棒状液晶性分
子を電圧無印加時に実質的に垂直に配向させ、電圧印加
時に実質的に水平に配向させる狭義のVAモードの液晶
セル(特開平2−176625および特公平7−695
36号公報記載)に加えて、(2)視野角拡大のため、
VAモードをマルチドメイン化した液晶セルが含まれ
る。具体的には、MVA(SID97、Digest of tec
h. Papers(予稿集)28(1997)845、SID
99、Digest of tech. Papers(予稿集)30(199
9)206及び特開平11−258605号公報記
載)、SURVAIVAL(月刊ディスプレイ、第6
巻、第3号(1999)14記載)、PVA(Asia
Display98、Proc.of the 18th Inter. Displ
ay res. Conf.(予稿集)(1998)383記載)、P
ara-A(LCD/PDP Internationa
l‘99で発表)、DDVA(SID98、Digest of
tech. Papers(予稿集)29(1998)838記
載)、EOC(SID98、Digest of tech. Papers
(予稿集)29(1998)319記載)、PSHA
(SID98、Digest of tech. Papers(予稿集)29
(1998)1081記載)、RFFMH(Asia
Display98、Proc.of the 18th Inter. Display
res. Conf.(予稿集)(1998)375記載)、HM
D(SID98、Digest of tech. Papers(予稿集)2
9(1998)702記載)が含まれる。その他に
(3)棒状液晶性分子を電圧無印加時に実質的に垂直配
向させ、電圧印加時にねじれマルチドメイン配向させる
モード(n−ASMモード)の液晶セル(IWD’9
8、Proc.of the 5th Inter. Display Workshop.(予稿
集)(1998)143記載))も含まれる。TNモー
ドの液晶セルでは、電圧無印加時に棒状液晶性分子が実
質的に水平配向し、さらに60乃至120゜にねじれ配
向している。TNモードの液晶セルは、カラーTFT液
晶表示装置として最も多く利用されており、多数の文献
に記載がある。
0、日本分光(株)製)を用いて、波長550nmにお
けるReレターデーション値およびRthレターデーショ
ン値を測定した。また、幅方向に沿って等間隔に10点
測定し、Re、Rthそれぞれの最大値と最小値の差を
各々の平均値で割り、%で表示したものをRe、Rthの
レンジとした。
(株))で軸ズレ角度を測定した。幅方向に全幅にわた
って等間隔で20点測定し、絶対値の平均値を求めた。
また、遅相軸角度(軸ズレ)のレンジとは、幅方向全域
にわたって等間隔に20点測定し、軸ズレの絶対値の大
きいほうから4点の平均と小さいほうから4点の平均の
差をとった値とした。
高い方)に沿って15cm長、幅1cmにサンプリング
した。これを引張試験器を用いチャック間距離10cm
で10mm/分で、25℃60%rhにおいて延伸し、
破断した時の伸度、強度を求めた。
に沿って3mm幅に裁断した。長手方向に両端を25m
m間隔でチャックした。これをTMA測定器(TA ins
truments社製TMA2940型Thermomechanical Analyzer)を
用いて、0.04Nの力を加えながら30℃から200
℃まで3℃/分で昇温しながら寸法変化を測定する。3
0℃の寸法を基長とし、これから2%収縮した温度を、
収縮開始温度として求めた。
ンクに投入し、加熱しながら攪拌して、各成分を溶解
し、セルロースアセテート溶液を調製した。なお、全ア
セチルセルロース中の再溶解アセチルセルロースの含率
は30質量%とした。
ーション上昇剤16質量部、メチレンクロライド80質
量部およびメタノール20質量部を投入し、加熱しなが
ら攪拌して、レターデーション上昇剤溶液を調製した。
セルロースアセテート溶液474質量部にレターデーシ
ョン上昇剤溶液25質量部を混合し、充分に攪拌してド
ープを調製した。レターデーション上昇剤の添加量は、
セルロースアセテート100質量部に対して、3.5質
量部であった。
流延した。これを第1表の条件で延伸しセルロースアセ
テートフイルムTAC−1(厚さ:80μm)を製造し
た。物性を上記方法で測定し第2表に示した。
バンド流延機を用いて流延した。なお全アセチルセルロ
ース中の再溶解アセチルセルロースの含率は50質量%
とした。得られたドープを、バンド流延機を用いて流延
した。これを第1表の条件で延伸しセルロースアセテー
トフイルムTAC−2(厚さ:80μm)を製造した。
物性を上記方法で測定し第2表に示した。
バンド流延機を用いて流延した。なお全アセチルセルロ
ース中の再溶解アセチルセルロースの含率は0質量%と
した。得られたドープを、バンド流延機を用いて流延し
た。これを第1表の条件で延伸しセルロースアセテート
フイルムTAC−5(厚さ:80μm)を製造した。物
性を上記方法で測定し第2表に示した。
バンド流延機を用いて流延した。なお全アセチルセルロ
ース中の再溶解アセチルセルロースの含率は0質量%と
した。得られたドープを、バンド流延機を用いて流延し
た。これを第1表の条件で延伸しセルロースアセテート
フイルムTAC−6(厚さ:80μm)を製造した。物
性を上記方法で測定し第2表に示した。
74質量部にレターデーション上昇剤溶液56質量部を
混合してドープを調製した(セルロースアセテート10
0質量部に対して、レターデーション上昇剤7.8質量
部を使用し)。なお全アセチルセルロース中の再溶解ア
セチルセルロースの含率は90質量%とした。得られた
ドープを、バンド流延機を用いて流延した。これを第1
表の条件で延伸しセルロースアセテートフイルムTAC
−3(厚さ:80μm)を製造した。物性を上記方法で
測定し第2表に示した。
74質量部にレターデーション上昇剤溶液56質量部を
混合してドープを調製した(セルロースアセテート10
0質量部に対して、レターデーション上昇剤7.8質量
部を使用し)。なお全アセチルセルロース中の再溶解ア
セチルセルロースの含率は10質量%とした。得られた
ドープを、バンド流延機を用いて流延した。これを第1
表の条件で延伸しセルロースアセテートフイルムTAC
−3(厚さ:80μm)を製造した。物性を上記方法で
測定し第2表に示した。
バンド流延機を用いて流延した。これを第1表の条件で
延伸しセルロースアセテートフイルムTAC−7(厚
さ:80μm)を製造した。物性を上記方法で測定し第
2表に示した。
バンド流延機を用いて流延した。これを第1表の条件で
延伸しセルロースアセテートフイルムTAC−8(厚
さ:80μm)を製造した。物性を上記方法で測定し第
2表に示した。
シフェニル)プロパンポリカーボネート樹脂(粘度平均
分子量:28000)を、ジクロロメタンに溶解して、
18質量%溶液を得た。溶液を真空脱泡し、ドープを得
た。ドープをバンド上に流延し、これをはぎ取り、10
0℃で乾燥した後、第1表の条件で延伸し、ポリカーボ
ネートフイルムPC−1(厚さ:100μm)を製造し
た。縦延伸は2本のチャッキングロールの速度差で制御
し、横延伸はテンターの幅で制御した。物性を上記方法
で測定し第2表に示した。
上に流延し、第1表の条件で延伸し、ポリカーボネート
フイルムPC−2(厚さ:100μm)を製造した。縦
延伸は2本のチャッキングロールの速度差で制御し、横
延伸はテンターの幅で制御した。物性を上記方法で測定
し第2表に示した。
RTON」、JSR(株)製)100質量部と可塑剤
(フタル酸ジエチル)5質量部を、トルエンに溶解し
て、25質量%溶液を得た。溶液を真空脱泡し、ドープ
を得た。ドープをバンド上に流延した後、第1表の条件
で延伸し、ARTONフイルムAR−1(厚さ:65μ
m)を製造した。を製造した。縦延伸は2本のチャッキ
ングロールの速度差で制御し、横延伸はテンターの幅で
制御した。物性を上記方法で測定し第2表に示した。
流延し、120℃で10分間乾燥後にはぎ取り、第1表
の条件で延伸し、ARTONフイルムAR−2(厚さ:
65μm)を製造した。を製造した。縦延伸は2本のチ
ャッキングロールの速度差で制御し、横延伸はテンター
の幅で制御した。物性を上記方法で測定し第2表に示し
た。
ルフイルムにヨウ素を吸着させて偏光膜を作製した。実
施例1で作製したセルロースアセテートフイルムTAC
−1をケン化処理し、ポリビニルアルコール系接着剤を
用いて、偏光膜の片側に貼り付けた。TAC−1と偏光
膜の長手方向が平行になる様に貼り付けたため、TAC
−1の遅相軸の平均方向と偏光膜の透過軸のなす角度は
0.5°であった。市販のセルローストリアセテートフ
イルム(フジタックTD80UF、富士写真フイルム
(株)製)をケン化処理し、ポリビニルアルコール系接
着剤を用いて、偏光膜の反対側に貼り付けた。このよう
にして偏光板を作製した。
スアセテートフイルムを用いた以外は、実施例7と同様
にして、偏光板を作製した。TAC−2の遅相軸の平均
方向と偏光膜の透過軸のなす角度は0.3°であった。
スアセテートフイルムを用いた以外は、実施例7と同様
にして、偏光板を作製した。TAC−3の遅相軸の平均
方向と偏光膜の透過軸のなす角度は1.0°であった。
ースアセテートフイルムを用いた以外は、実施例7と同
様にして、偏光板を作製した。TAC−4の遅相軸の平
均方向と偏光膜の透過軸のなす角度は0.4°であっ
た。
スアセテートフイルムを用いた以外は、実施例7と同様
にして、偏光板を作製した。TAC−5の遅相軸の平均
方向と偏光膜の透過軸のなす角度は0.5°であった。
スアセテートフイルムを用いた以外は、実施例7と同様
にして、偏光板を作製した。TAC−6の遅相軸の平均
方向と偏光膜の透過軸のなす角度は3.9°であった。
スアセテートフイルムを用いた以外は、実施例7と同様
にして、偏光板を作製した。TAC−7の遅相軸の平均
方向と偏光膜の透過軸のなす角度は0.2°であった。
ースアセテートフイルムを用いた以外は、実施例7と同
様にして、偏光板を作製した。TAC−8の遅相軸の平
均方向と偏光膜の透過軸のなす角度は4.2°であっ
た。
ルフイルムにヨウ素を吸着させて偏光膜を作製した。実
施例5で作製したポリカーボネートフイルムPC−1
を、アクリル系接着剤を用いて、偏光膜の片側に貼り付
けた。PC−1と偏光膜の長手方向が平行になる様に貼
り付けたため、PC−1の遅相軸の平均方向と偏光膜の
透過軸のなす角度は0.4°であった。市販のセルロー
ストリアセテートフイルム(フジタックTD80UF、
富士写真フイルム(株)製)をケン化処理し、ポリビニ
ルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜の反対側に貼り
付けた。このようにして偏光板を作製した。
ボネートフイルムを用いた以外は、実施例11と同様に
して、偏光板を作製した。PC−2の遅相軸の平均方向
と偏光膜の透過軸のなす角度は4.0°であった。
ルフイルムにヨウ素を吸着させて偏光膜を作製した。実
施例6で作製したARTONフイルムAR−1を、アク
リル系接着剤を用いて、偏光膜の片側に貼り付けた。A
R−1と偏光膜の長手方向が平行になる様に貼り付けた
ため、AR−1の遅相軸の平均方向と偏光膜の透過軸の
なす角度は0.3°であった。市販のセルローストリア
セテートフイルム(フジタックTD80UF、富士写真
フイルム(株)製)をケン化処理し、ポリビニルアルコ
ール系接着剤を用いて、偏光膜の反対側に貼り付けた。
このようにして偏光板を作製した。
Nフイルムを用いた以外は、実施例11と同様にして、
偏光板を作製した。AR−2の遅相軸の平均方向と偏光
膜の透過軸のなす角度は3.1°であった。
した液晶表示装置(VL−1530S、富士通(株)
製)に設けられている一対の偏光板および一対の光学補
償シートを剥がし、代わりに実施例7で作製した偏光板
を、実施例1で作製したセルロースアセテートフイルム
が液晶セル側となるように粘着剤を介して、観察者側お
よびバックライト側に一枚ずつ貼り付けた。観察者側の
偏光板の透過軸が上下方向に、そして、バックライト側
の偏光板の透過軸が左右方向になるように、クロスニコ
ル配置とした。これらの偏光板、セルロースアセテート
フイルムは、原反延伸フイルムの中央部どうしの組合せ
(中央)、端部どうしの組合せ(端部)の両方について測
定した。作製した液晶表示装置について、測定機(EZ
−Contrast160D、ELDIM社製)を用いて上下左
右でコントラスト比10:1が得られる最小の視野角を
求め、結果を第3表に示す。併せて、全面黒表示として
暗室中で星状に輝く輝点の数を数えた。同時に表示ムラ
(ぼんやり雲状に明るくなている領域)を求めた(透明
フイルムに1cm角の升目を記載したものを液晶上に置
き、明るい領域の数を数え%表示した)。
に変えた以外は実施例13と同様にして液晶表示装置を
作製した。実施例13と同様にして視野角と輝点の数、
表示ムラを求め、結果を第3表に示した。
に変えた以外は実施例13と同様にして液晶表示装置を
作製した。実施例13と同様にして視野角と輝点の数、
表示ムラを求め、結果を第3表に示した。
に変えた以外は実施例13と同様にして液晶表示装置を
作製した。実施例13と同様にして視野角と輝点の数、
表示ムラを求め、結果を第3表に示した。
した液晶表示装置(VL−1530S、富士通(株)
製)に設けられている一対の偏光板および一対の光学補
償シートを剥がし、代わりに実施例9で作製した偏光板
を、実施例3で作製したセルロースアセテートフイルム
が液晶セル側となるように粘着剤を介して一枚、観察者
側に貼り付けた。また、バックライト側には、市販の偏
光板(HLC2−5618HCS、(株)サンリッツ
製)を一枚貼り付けた。観察者側の偏光板の透過軸が上
下方向に、そして、バックライト側の偏光板の透過軸が
左右方向になるように、クロスニコル配置とした。実施
例13と同様にして視野角と輝点の数、表示ムラを求
め、結果を第3表に示した。
板に変えた以外は実施例15と同様にして液晶表示装置
を作製した。実施例13と同様にして視野角と輝点の
数、表示ムラを求め、結果を第3表に示した。
に変えた以外は実施例15と同様にして液晶表示装置を
作製した。実施例13と同様にして視野角と輝点の数、
表示ムラを求め、結果を第3表に示した。
板に変えた以外は実施例15と同様にして液晶表示装置
を作製した。実施例13と同様にして視野角と輝点の
数、表示ムラ、表示ムラを求め、結果を第3表に示し
た。
板に変えた以外は実施例13と同様にして液晶表示装置
を作製した。実施例13と同様にして視野角と輝点の
数、表示ムラを求め、結果を第3表に示した。
板に変えた以外は実施例13と同様にして液晶表示装置
を作製した。実施例13と同様にして視野角と輝点の
数、表示ムラを求め、結果を第3表に示した。
板に変えた以外は実施例13と同様にして液晶表示装置
を作製した。実施例13と同様にして視野角と輝点の
数、表示ムラを求め、結果を第3表に示した。
板に変えた以外は実施例13と同様にして液晶表示装置
を作製した。実施例13と同様にして視野角と輝点の
数、表示ムラを求め、結果を第3表に示した。
液晶表示装置(6E−A3、シャープ(株)製)に設け
られている一対の偏光板を剥がし、代わりに実施例7で
作製した偏光板を、実施例1で作製したセルロースアセ
テートフイルムが液晶セル側となるように粘着剤を介し
て、観察者側およびバックライト側に一枚ずつ貼り付け
た。観察者側の偏光板の透過軸と、バックライト側の偏
光板の透過軸とは直交であり、Oモードとなるように配
置した。実施例13と同様にして視野角と輝点の数、表
示ムラを求め、結果を第4表に示した。
に変えた以外は実施例19と同様にして液晶表示装置を
作製した。実施例13と同様にして視野角と輝点の数、
表示ムラを求め、結果を第4表に示した。
に変えた以外は実施例19と同様にして液晶表示装置を
作製した。実施例13と同様にして視野角と輝点の数、
表示ムラを求め、結果を第4表に示した。
に変えた以外は実施例19と同様にして液晶表示装置を
作製した。実施例13と同様にして視野角と輝点の数、
表示ムラを求め、結果を第4表に示した。
477質量部にレターデーション上昇剤溶液52質量部
を混合してドープを調製し(セルロースアセテート10
0質量部に対して、レターデーション上昇剤6.7質量
部を使用し)流延した。なお全アセチルセルロース中の
再溶解アセチルセルロースの含率は40質量%とした。
これを第5表に記載の条件で延伸した。この支持体の物
性を第2表と同様に測定し第6表に示した。
477質量部にレターデーション上昇剤溶液21質量部
を混合してドープを調製した(セルロースアセテート1
00質量部に対して、レターデーション上昇剤2.8質
量部を使用し)。なお全アセチルセルロース中の再溶解
アセチルセルロースの含率は60質量%とした。これを
流延後、第5表に記載の条件で延伸した。この支持体の
物性を第2表と同様に測定し第6表に示した。
プを、130℃の条件で、テンターを用いて17%の延
伸倍率で横延伸し流延後、第5表に記載の条件で延伸し
た。この支持体の物性を第2表と同様に測定し第6表に
示した。
プを、130℃の条件で、テンターを用いて17%の延
伸倍率で横延伸し流延後、第5表に記載の条件で延伸し
た。この支持体の物性を第2表と同様に測定し第6表に
示した。
0で作製したセルロースアセテートフイルムTAC−9
を、規定濃度1.5Nの水酸化ナトリウム水溶液(55
℃)に2分間浸漬してから、室温の水洗浴槽中で洗浄
し、規定濃度0.1Nの硫酸(30℃)で中和し、再
度、室温水洗浴槽中で洗浄し、さらに100℃の温風で
乾燥した。このようにして、セルロースアセテートフイ
ルムTAC−9の表面を鹸化処理した。
スアセテートフイルムTAC−9上に、下記の組成の塗
布液を#14のワイヤーバーコーターで24ml/m2
塗布した。60℃の温風で60秒、さらに90℃の温風
で150秒乾燥した。次に、セルロースアセテートフイ
ルムTAC−9の延伸方向(遅相軸とほぼ一致)と45
゜の方向に、形成した膜にラビング処理を実施した。
成する支持体として配向膜層を形成したセルロースアセ
テートフイルムTAC−9を用いた。配向膜上に、下記
の円盤状(液晶性)化合物41.01質量部、エチレン
オキサイド変成トリメチロールプロパントリアクリレー
ト(V#360、大阪有機化学(株)製)4.06質量
部、セルロースアセテートブチレート(CAB551−
0.2、イーストマンケミカル社製)0.90質量部、
セルロースアセテートブチレート(CAB531−1、
イーストマンケミカル社製)0.23質量部、光重合開
始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製)1.
35質量部、増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬
(株)製)0.45質量部を、102質量部のメチルエ
チルケトンに溶解した塗布液を、#3のワイヤーバーで
塗布した。これを、130℃の恒温槽中で2分間加熱
し、円盤状化合物を配向させた。次に、130℃で12
0W/cm高圧水銀灯を用いて、250mJ/cm2 の
UV光を照射し円盤状化合物を重合させた。その後、室
温まで放冷した。このようにして、光学異方性層を形成
し、光学補償シートRF−1を作製した。作製した光学
補償シートについて、光学特性を測定した。結果は第7
表に示す。
ースアセテートフイルムTAC−10を、規定濃度1.
5NのKOH−イソプロピルアルコール溶液を25ml
/m2 塗布し、25℃で5秒間乾燥させた。流水で10
秒洗浄し、25℃の空気を吹き付けることでフイルム表
面を乾燥させた。このようにして、セルロースアセテー
トフイルムTAC−10の表面を鹸化処理した。鹸化処
理したセルロースアセテートフイルムTAC−10上
に、実施例22と同様にして配向膜を形成し、ラビング
処理を行った後に、光学異方性層を形成し、光学補償シ
ートRF−2を作製した。作製した光学補償シートにつ
いて、光学特性を測定した。結果は第7表に示す。
ムTAC−11を用いた以外は実施例22と同様にして
光学補償シートRF−3を作製した。作製した光学補償
シートについて、光学特性を測定した。結果は第7表に
示す。
ムTAC−12を用いた以外は実施例23と同様にして
光学補償シートRF−4を作製した。作製した光学補償
シートについて、光学特性を測定した。結果は第7表に
示す。
ルフイルムにヨウ素を吸着させて偏光膜を作製した。実
施例22で作製した光学補償シートRF−1を、ポリビ
ニルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜の片側に貼り
付けた。光学補償シートRF−1と偏光膜の長手方向が
平行になる様に貼り付けたため、光学補償シートRF−
1の支持体であるTAC−9の遅相軸の平均方向と偏光
膜の透過軸のなす角度は0.3°であった。市販のセル
ローストリアセテートフイルム(フジタックTD80
U、富士写真フイルム(株)製)を実施例22の方法で
鹸化処理し、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、
偏光膜の反対側に貼り付けた。このようにして楕円偏光
板を作製した。
ルフイルムにヨウ素を吸着させて偏光膜を作製した。実
施例23で鹸下処理したセルロースアセテートフイルム
TAC−10の鹸下処理した面を偏光膜側にして、ポリ
ビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜の片側に貼
り付けた。市販のセルローストリアセテートフイルム
(フジタックTD80U、富士写真フイルム(株)製)
を実施例22の方法で鹸化処理し、ポリビニルアルコー
ル系接着剤を用いて、偏光膜の反対側に貼り付けた。さ
らに、実施例22で作製した光学補償シートRF−2
を、上記の様に偏光膜に貼り付けたセルロースアセテー
トフイルムTAC−10と、セルロースアセテートフイ
ルム側が接するようにアクリル系接着剤を用いて貼り付
けた。セルロースアセテートフイルムTAC−10およ
び光学補償シートRF−2の支持体であるTAC−10
と偏光膜の長手方向が平行になる様に貼り付けたため、
TAC−10の遅相軸の平均方向と偏光膜の透過軸のな
す角度は0.4°であった。このようにして楕円偏光板
を作製した。
で作製したRF−3に変えた以外は実施例24と同様に
して楕円偏光板を作製した。光学補償シートRF−3の
支持体であるTAC−11の遅相軸の平均方向と偏光膜
の透過軸のなす角度は0.4°であった。
ムを比較例21で作製したTAC−12に、光学補償シ
ートを比較例23で作製したRF−4に変えた以外は実
施例25と同様にして楕円偏光板を作製した。TAC−
12の遅相軸の平均方向と偏光膜の透過軸のなす角度は
0.5°であった。
基板に、ポリイミド膜を配向膜として設け、配向膜にラ
ビング処理を行った。得られた二枚のガラス基板をラビ
ング方向が平行となる配置で向かい合わせ、セルギャッ
プを6μmに設定した。セルギャップにΔnが0.13
96の液晶性化合物(ZLI1132、メルク社製)を
注入し、ベンド配向液晶セルを作製した。
向セルを挟むように、実施例24で作製した楕円偏光板
を二枚貼り付けた。楕円偏光板の光学異方性層がセル基
板に対面し、液晶セルのラビング方向とそれに対面する
光学異方性層のラビング方向とが反平行となるように配
置した。作製した液晶表示装置について、白表示電圧2
V、黒表示電圧6Vを印加し、測定機(EZ−Contrast
160D、ELDIM社製)を用いて上下左右でコント
ラスト比10:1が得られる最小の視野角を求め、結果
を第8表に示す。併せて、全面黒表示として暗室中で星
状に輝く輝点の数、表示ムラを測定した。結果を第8表
に示す。
光板に変えた以外は実施例26と同様にして液晶表示装
置を作製した。実施例26と同様に評価し第8表に結果
を示した。
光板に変えた以外は実施例26と同様にして液晶表示装
置を作製した。実施例26と同様に評価し第8表に結果
を示した。
光板に変えた以外は実施例26と同様にして液晶表示装
置を作製した。実施例26と同様に評価し第8表に結果
を示した。
でセルロースアセテートを合成した。セルロースアセテ
ートは、セルロースと無水酢酸を硫酸触媒下で酢化した
後、酢酸マグネシウムを用いて所望のアセチル化度まで
低下させるが、硫酸量、酢化反応時間および酢酸マグネ
シウム量(30質量%酢酸マグネシウム水溶液の使用
量)を第9表のように変更することで、第9表に示す6
位置換度のセルロースアセテートを得た。なお、その他
の合成条件は、特開平11−5851号公報の合成例3
と同様に実施した。
6位のアセチル置換度は、セルロースアセテートをプロ
ピオニル化処理した後、13C−NMRによる測定によ
って求めることができる。測定方法については、手塚他
(carbohydr. Res. 273(1995)83-91)に記載がある。実
施例28〜32で合成したセルロースアセテートは、い
ずれも、置換度が2.82、粘度平均重合度が320、
含水率が0.4質量%、6質量%メチレンクロライド溶
液の粘度が305mPa・s、フレークの平均粒径が
1.5mm、そして、粒径の標準偏差が0.5mmであ
った。また、セルロースアセテートは、いずれも、残存
酢酸量が0.01質量%以下、Ca含率が0.05質量
%以下、Fe含率が5ppm以下、そして、Mg含率が
0.007質量%以下であった。さらい、セルロースア
セテートは、いずれも、アセトン抽出分が11質量%、
そして重量平均分子量と数平均分子量の比が0.5であ
った。さらにまた、セルロースアセテートは、いずれ
も、再溶解セルロースアセテートの含率を30質量%と
なるように調整した。
し、加熱しながら攪拌して、各成分を溶解し、セルロー
スアセテート溶液を調製した。
調製したレターデーション上昇剤溶液を混合して、ドー
プを調製した。レターデーション上昇剤の添加量は、セ
ルロースアセテート100質量部に対して、3.5質量
部であった。
得られたドープをバンド流延機を用いて流延した。得ら
れたフイルムを第1表に示す実施例1の延伸条件で延伸
して、厚さ80μmのセルロースアセテートフイルムを
作製した。作製したフイルムを実施例1と同様に評価し
た。結果を第10表に示す。第10表に示されるよう
に、6位置換度が大きい方が、破断伸度が大きく、延伸
後の白化に伴うヘイズの上昇を小さくすることができ
る。
テートフイルムを用いた以外は、実施例7と同様にして
偏光板を作製した。ただし、ケン化処理は、水酸化カリ
ウムの1.5N(規定濃度)イソプロパノール溶液を、
25ml/m2 塗布し、25℃で5秒間保持して実施し
た。処理後、直ちに50℃の流水で10秒洗浄し、25
℃の空気を吹き付けることでフイルムを乾燥した。上記
の塗布法でケン化処理したセルロースアセテートフイル
ムを用いて作製した偏光板3000mを、直径30cm
の巻芯に張力20kg/mで巻き付け、30℃で1月保
存した。別に、セルロースアセテートフイルムを、水酸
化ナトリウムの1.5N(規定濃度)水溶液に50℃で
3分浸漬してから、水洗、中和、乾燥して、ケン化処理
した。上記の浸漬法でケン化処理したセルロースアセテ
ートフイルムを用いて作製した偏光板3000mを、直
径30cmの巻芯に張力20kg/mで巻き付け、30
℃で1月保存した。それぞれの偏光板について、偏光膜
のブロッキング長を調べた。結果を第11表に示す。
た偏光板を用いた以外は、実施例13と同様にして、液
晶表示装置Aを作製した。作製した液晶表示装置Aにつ
いて、実施例13と同様に、最小視野角、輝点の数、表
示ムラを調べた。さらに、白表示にした時の画面内にお
ける、最大輝度にに対する最小輝度と最大輝度との差の
百分率を、輝度ムラとして評価した。結果を第12表に
示す。6位アセチル置換度の高い方が輝度ムラが少なく
良好であるのは、ヘイズが小さいことに由来すると考え
られる。
た偏光板を用いた以外は、実施例15と同様にして、液
晶表示装置Bを作製した。作製した液晶表示装置Bにつ
いて、実施例13と同様に、最小視野角、輝点の数、表
示ムラを調べた。さらに、白表示にした時の画面内にお
ける、最大輝度にに対する最小輝度と最大輝度との差の
百分率を、輝度ムラとして評価した。結果を第13表に
示す。6位アセチル置換度の高い方が輝度ムラが少なく
良好であった。
ースアセテートフイルムと塗布法で作製した偏光板とを
用いた以外は、実施例19と同様にして、液晶表示装置
Cを作製した。作製した液晶表示装置Cについて、実施
例13と同様に、最小視野角、輝点の数、表示ムラを調
べた。さらに、白表示にした時の画面内における、最大
輝度にに対する最小輝度と最大輝度との差の百分率を、
輝度ムラとして評価した。結果を第14表に示す。
Claims (25)
- 【請求項1】 熱収縮開始温度が130℃以上190℃
以下であるポリマーフイルムを有することを特徴とする
光学補償シート。 - 【請求項2】 ポリマーフイルムが延伸されており、ポ
リマーフイルムの遅相軸と延伸方向との間の軸ズレ角の
面内の平均値が3°以内であり、かつ軸ズレ角のレンジ
が5°以下である請求項1に記載の光学補償シート。 - 【請求項3】 ポリマーフイルムの破断伸度が10%以
上30%以下である請求項1に記載の光学補償シート。 - 【請求項4】 ポリマーフイルムの破断強度が11kg
/mm2 以上20kg/mm2 以下である請求項1に記
載の光学補償シート。 - 【請求項5】 下記式(I)で定義されるReレターデ
ーション値が20乃至70nmである請求項1に記載の
光学補償シート。 (I) Re=(nx−ny)×d [式中、nxは、フイルム面内の遅相軸方向の屈折率で
あり;nyは、フイルム面内の進相軸方向の屈折率であ
り;そして、dは、フイルムの厚さである]。 - 【請求項6】 Reのレンジが0%以上10%以下であ
る請求項5に記載の光学補償シート。 - 【請求項7】 下記式(II)で定義されるRthレターデ
ーション値が70乃至400nmである請求項1に記載
の光学補償シート。 (II) Rth={(nx+ny)/2−nz}×d [式中、nxは、フイルム面内の遅相軸方向の屈折率で
あり;nyは、フイルム面内の進相軸方向の屈折率であ
り;nzは、フイルムの厚み方向の屈折率であり;そし
て、dは、フイルムの厚さである]。 - 【請求項8】 Rthのレンジが0%以上10%以下であ
る請求項7に記載の光学補償シート。 - 【請求項9】 ポリマーフイルムが、3乃至50%の延
伸倍率で幅方向に延伸されている請求項1に記載の光学
補償シート。 - 【請求項10】 ポリマーフイルムが、セルロースアセ
テートからなる請求項1に記載の光学補償シート。 - 【請求項11】 セルロースアセテートが、59.0乃
至61.5%の酢化度を有する請求項10に記載の光学
補償シート。 - 【請求項12】 セルロースアセテートが、30%以上
40%以下の6位置換率を有する請求項10に記載の光
学補償シート。 - 【請求項13】 ポリマーフイルムが、セルロースアセ
テートに加えて、少なくとも二つの芳香族環を有する芳
香族化合物を含む請求項10に記載の光学補償シート。 - 【請求項14】 セルロースアセテート100質量部に
対して、少なくとも二つの芳香族環を有する芳香族化合
物を0.01乃至20質量部含む請求項13に記載の光
学補償シート。 - 【請求項15】 芳香族化合物が、少なくとも一つの
1,3,5−トリアジン環を有する請求項13に記載の
光学補償シート。 - 【請求項16】 アルカリ溶液を塗布することにより、
少なくとも片面がケン化されている請求項10に記載の
光学補償シート。 - 【請求項17】 偏光膜およびその両側に配置された二
枚の透明保護膜からなる偏光板であって、透明保護膜の
一方が請求項1に記載の光学補償シートであり、さらに
該光学補償シートの遅相軸の平均方向と偏光膜の透過軸
のなす角度の絶対値が3°以下になるように配置されて
いることを特徴とする偏光板。 - 【請求項18】 液晶セルおよびその両側に配置された
二枚の偏光板からなり、偏光板が偏光膜およびその両側
に配置された二枚の透明保護膜からなる液晶表示装置で
あって、液晶セルと偏光膜との間に配置される二枚の透
明保護膜の一方が、請求項1に記載の光学補償シートで
あり、さらに該光学補償シートの遅相軸の平均方向と偏
光膜の透過軸のなす角度の絶対値が3°以下になるよう
に配置されていることを特徴とする液晶表示装置。 - 【請求項19】 液晶セルが、VAモード、TNモード
またはn−ASMモードの液晶セルである請求項18に
記載の液晶表示装置。 - 【請求項20】 液晶セルおよびその両側に配置された
二枚の偏光板からなり、偏光板が偏光膜およびその両側
に配置された二枚の透明保護膜からなる液晶表示装置で
あって、液晶セルと偏光膜との間に配置される二枚の透
明保護膜が、それぞれ、請求項1に記載の光学補償シー
トであり、さらに該光学補償シートの遅相軸の平均方向
と該光学補償シートに隣接する偏光膜の透過軸のなす角
度の絶対値の和が3°以下になるように配置されている
ことを特徴とする液晶表示装置。 - 【請求項21】 液晶セルが、VAモード、TNモード
またはn−ASMモードの液晶セルである請求項20に
記載の液晶表示装置。 - 【請求項22】 請求項1乃至16のいずれか一項に記
載のポリマーフイルム上にさらに円盤状化合物を含む光
学異方性層を設けたことを特徴とする光学補償シート。 - 【請求項23】 偏光膜およびその両側に配置された2
枚の透明保護膜からなる偏光板であって、透明保護膜の
一方が請求項22に記載の光学補償シートであることを
特徴とする楕円偏光板。 - 【請求項24】 偏光膜およびその両側に配置された3
枚以上の透明保護膜からなる偏光板であって、透明保護
膜のうちの1枚が請求項22に記載の光学補償シートで
あり、少なくとも1枚が請求項1乃至16のいずれか一
項に記載の光学補償シートであることを特徴とする楕円
偏光板。 - 【請求項25】 ベンド配向モードの液晶セルおよび液
晶セルの両側に配置された一対の楕円偏光板であって、
楕円偏光板が請求項23または24に記載の楕円偏光板
であることを特徴とする液晶表示装置。
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