JP2005035290A - 溶液製膜方法及びフィルム製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 光学等方性と平面性とに優れたフイルムを得る。
【解決手段】 TACをポリマーとして用いたドープ11を調製する。流延ダイ16から流延バンド23へ流延し、流延膜25を形成する。流延膜25を軟膜28として剥ぎ取る。軟膜28中の残留溶媒量が30重量%〜200重量%のときに流延幅方向へ延伸をテンタ装置51を用いて行う。残留溶媒量が50重量%〜300重量%のときに軟膜搬送方向Xへローラ21,40の搬送速度差を利用して延伸を行う。軟膜28を延伸しながら、テンタ室50及び乾燥室60で乾燥することでフイルム30を得ることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は溶液製膜方法及びそのフィルムを用いた偏光板,液晶表示装置用光学補償フィルム,写真感光材料などのフィルム製品に関する。
溶液製膜方法によって製造されるセルロースアシレートフィルム(以下、TACフィルムと称する)は液晶表示装置を構成する偏光板の保護フィルムなどとして使用されている。これらフィルムはしばしばその表面にさらなる機能を付与するための塗布処理を行うことがあるため、塗布適性を満たすために視野角特性以外にもフィルムの高度な平面性が要求される。
フィルムを乾燥させるときには、フィルム表面から大量の溶媒が揮発し、フィルムは大きく体積を減少させ、フィルム自身は収縮しようとする。自由に収縮するときは、フィルムは少なからず不均一に収縮してしまうため、フィルムの平面性が損なわれ、商品価値が大きく低減する懸念がある。このため、乾燥過程において、主としてフィルムの平面性を確立するために、フィルムを流延幅方向(以下、幅方向と称する)に積極的に延伸するということが従来から行われている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平11−048271号公報 (第3頁、第4図)
従来、平面性改良のためのフィルム延伸は、ある程度フィルムが乾燥・固化した状態で延伸することが前提であった。これはフィルムが軟膜の状態のときに延伸を行っても、軟膜は流動性が高いために軟膜は部分的に変形するだけで、フィルムの平面性は何ら改善されないと考えられていた。また、軟膜の状態で幅方向,軟膜またはフィルムの搬送方向(以下、搬送方向と称する)に延伸を行うと軟膜中のポリマーに配向が生じて光学特性の悪化、特に光学等方性の減少が生じる問題があった。
本発明の目的は、面内で光学的に等方性を有し、かつ平面性に優れたフィルムを製造できる溶液製膜方法並びにその方法により製膜されたフィルム及びそのフィルムを用いて構成された偏光板,液晶表示装置用光学補償フィルム,写真感光材料を提供することにある。
本発明者は、フィルムの変形は、乾燥する前の軟膜(なお、本発明では、支持体から剥ぎ取った流延膜が溶媒を多量に含んでいる状態を意味している。)の残留溶媒量のみに起因するものではなく、フィルム厚み方向に濃度勾配を付けて延伸することによって、より平面性に優れたフィルムを得ることができることを見出した。そこで、延伸する際の軟膜の厚み方向の残留溶媒の濃度勾配を測定し、延伸開始の際の厚み方向残留溶媒量分布を規定する。精度良い優れた光学特性を有し、かつ平面性の優れたフィルムを容易に製膜するために、厚み方向に残留溶媒量の濃度差を付けて、残留溶媒量の大きな状態から延伸を開始する。これにより製膜速度のスピードアップに伴って延伸開始時の残留溶媒量が大きい場合でも光学特性、特に面内での光学特性が等方的であるフィルムを製造することが可
能なことも見出した。このことは、軟膜中の残留溶媒量が高い状態であろうと低い状態であろうとも、厚み方向の残留溶媒量分布が所定の条件を満たしていれば、延伸することによってフィルム表面の平面性が改良できることを見出した。
残留溶媒量の高い状態で延伸を行うことによってフィルムの平面性が改良されるということはいくつかの大きな利点を有している。第1には、延伸に伴って変化する光学特性の制御にも有効である。つまり、軟膜がある程度乾燥されてから延伸を行うと、ポリマーの配向状態が変化するために、平面性だけでなくフィルムの光学特性が変化し、光学異方性が生じるという問題がある。しかしながら、本発明者の検討結果からは、面内に等方的な光学特性を有するフィルムを製造する際には残留溶媒量の高い状態で延伸を行い、面内に光学的異方性を有するフィルムを製造する際には低い残留溶媒量の状態の時に延伸を行えば良いということも見出した。
第2の利点としては、軟膜が乾燥(この場合には、フィルムとみなせる)してから延伸を行うと、フィルムの剛性が高まっているために大きな力が必要となる。例えば、幅方向の延伸を、同じ延伸倍率で延伸を行うときでも、残留溶媒量の高い状態で延伸が行えれば延伸にそれほど力を必要とせず、テンタ装置のクリップなども機械的により安価な設備で済むという利点や、フィルムの破断の心配がないという利点をも有する。搬送方向に延伸する場合も同様に、残留溶媒量が高い状態で延伸できれば、少ないトルク、例えば搬送用のローラのトルクで延伸ができ、延伸時に発生しやすいスリキズなどの発生も押さえられる。
本発明の溶液製膜方法は、ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延し、軟膜として剥ぎ取り、前記軟膜を乾燥してフィルムを製造する溶液製膜方法において、前記軟膜の残留溶媒量が、前記フィルムの重量に対して30重量%以上200重量%以下の範囲、より好ましくは50重量%以上100重量%以下の範囲のときに、前記軟膜の流延幅方向に乾燥しながら延伸し始める。前記軟膜の残留溶媒量が50重量%以上300重量%以下の範囲、より好ましくは100重量%以上200重量%以下の範囲のときに、前記軟膜の搬送方向に乾燥しながら延伸し始めることが好ましい。
本発明の溶液製膜方法は、ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延し、軟膜として剥ぎ取り、前記軟膜を乾燥してフィルムを製造する溶液製膜方法において、前記軟膜の残留溶媒量が、前記フィルムの重量に対して50重量%以上300重量%以下の範囲、より好ましくは100重量%以上200重量%以下の範囲のときに、前記軟膜の搬送方向に乾燥しながら延伸し始める。なお、本発明において残留溶媒量とは、以下の式(1)で表わされる値とする。
残留溶媒量(重量%)=((W−W0)/W0)×100・・(1)
W:試料軟膜重量
W0:試料軟膜Wを110℃, 2時間乾燥した後の試料重量
前記軟膜表面での残留溶媒量をA重量%とし、前記軟膜内部の残留溶媒量をB重量%とするとき、それらの比(A/B)の値が0.01以上0.9以下の範囲、より好ましくは0.05以上0.5以下の範囲のときに、前記軟膜の流延幅方向に延伸を開始することが好ましい。前記軟膜表面での残留溶媒量をA重量%とし、前記軟膜内部の残留溶媒量をB重量%とするとき、それらの比(A/B)の値が0.01以上0.9以下の範囲、より好ましくは0.05以上0.5以下の範囲のときに、前記軟膜の搬送方向に延伸を開始することが好ましい。前記フィルムの厚みが10μm以上300μm以下となるように流延を行うことが好ましい。前記ポリマーにセルロースアシレートを用いることが好ましく、より好ましくはセルロースアセテートを用いることであり、最も好ましくは、セルローストリアセテートを用いることである。
前記フィルムが2層以上から形成されたものであって、少なくとも1層がセルロースアシレート以外のポリマーを主成分とすることが好ましい。前記支持体にドラムを用いることが好ましい。前記支持体に無端走行するバンドを用いることが好ましい。前記フィルムが2層以上から形成されたものであって、表層または裏層のうち少なくともいずれか1層に酸としての性質を有する物質を含ませることが好ましい。前記溶媒に非塩素系溶媒を主溶媒として用いることが好ましい。
本発明には、前記溶液製膜方法により製膜されたフィルムも含まれる。また、前記フィルムが、セルロースアシレートフィルムであって、前記セルロースアシレートフィルムを保護フィルムとして用いた偏光板,前記セルロースアシレートフィルムを用いて構成した液晶表示装置用光学補償フィルム,前記セルロースアシレートフィルムを用いて構成した写真感光材料も含まれる。
本発明の溶液製膜方法によれば、ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延し、軟膜として剥ぎ取り、前記軟膜を乾燥してフィルムを製造する溶液製膜方法において、前記軟膜の残留溶媒量が、前記フィルムの重量に対して30重量%以上200重量%以下の範囲のときに、前記軟膜の流延幅方向に乾燥しながら延伸し始めるから、面内の光学等方性に優れたフィルムを得ることができる。
本発明の溶液製膜方法によれば、ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延し、軟膜として剥ぎ取り、前記軟膜を乾燥してフィルムを製造する溶液製膜方法において、前記軟膜の残留溶媒量が、前記フィルムの重量に対して50重量%以上300重量%以下の範囲のときに、前記軟膜の搬送方向に乾燥しながら延伸し始めるから、面内の光学等方性に優れたフィルムを得ることができる。この場合に、前記軟膜の残留溶媒量が、前記フィルムの重量に対して30重量%以上200重量%以下の範囲のときに、前記軟膜の流延幅方向に乾燥しながら延伸し始めるとさらに光学等方性に優れたフィルムを得ることができる。
本発明の溶液製膜方法によれば、ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延し、軟膜として剥ぎ取り、前記軟膜を乾燥してフィルムを製造する溶液製膜方法において、前記軟膜表面での残留溶媒量をA重量%とし、前記軟膜内部の残留溶媒量をB重量%とするとき、それらの比(A/B)の値が0.01以上0.9以下の範囲のときに、前記軟膜の流延幅方向と搬送方向とのいずれか1方向に延伸を開始すると、平面性に優れたフィルムを得ることができる。この場合に前記流延幅方向及び前記搬送方向の両方向に延伸を行うことで、さらに平面性に優れたフィルムを得ることができる。
本発明の溶液製膜方法によれば、ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延し、軟膜として剥ぎ取り、前記軟膜を乾燥してフィルムを製造する溶液製膜方法において、前記軟膜の残留溶媒量が、前記フィルムの重量に対して30重量%以上200重量%以下の範囲のときに、前記軟膜の流延幅方向に乾燥しながら延伸し、前記フィルムの重量に対して50重量%以上300重量%以下の範囲のときに、前記軟膜の搬送方向に乾燥しながら延伸し、前記軟膜表面での残留溶媒量をA重量%とし、前記軟膜内部の残留溶媒量をB重量%とするとき、それらの比(A/B)の値が0.01以上0.9以下の範囲のときに、前記軟膜の流延幅方向,搬送方向に延伸し始めることで、光学等方性に極めて優れ、かつ平面性が良好なフィルムを得ることができる。また、そのような光学性に優れ、かつ平面性に優れるフィルムを繰り返し再現性よく製造することができる。
本発明の溶液製膜方法により製膜されたフィルムは、光学等方性に優れ、かつ平面性に優れているため偏光板、液晶表示装置用光学補償フィルム、写真感光材料を構成するフィルムとして好ましく用いることができる。
[ポリマー]
本発明に用いられるポリマーは、特に限定されるものではない。具体的には、ポリアミド類, ポリオレフィン類, ノルボルネン類,ポリスチレン類,ポリカーボネート類,ポリスルホン類,ポリアクリル酸類,ポリメタクリル酸類,ポリエーテルエーテルケトン(PEEK;Polyetheretherketone)類,ポリビニルアルコール類,ポリビニルアセテート類,セルロース誘導体(例えば、セルロースの低級脂肪酸エステル,セルロースアシレートなど)などが挙げられる。
用いられるポリマーは、製膜されたフィルムの光学異方性が小さくなるセルロース誘導体、好ましくはセルロースアシレート,より好ましくはセルロースアセテート、さらに好ましくはセルローストリアセテート、最も好ましくは酢化度59.5%〜62.5%のセルローストリアセテートを用いることである。
セルロースアシレートについては、特開2002−265636号公報の[0094]段落から[0127]段落に詳細に説明されている。本発明においても前記記載のものを適用することができる。
ドープを調製する溶媒としては、芳香族炭化水素(例えばベンゼン、トルエンなど)、ハロゲン化炭化水素(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、クロロベンゼンなど)、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、ジエチレングリコールなど)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトンなど)、エステル(例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピルなど)及びエーテル(例えば、テトラヒドロフラン、メチルセロソルブなど)などが挙げられる。
炭素原子数1〜7のハロゲン化炭化水素が好ましく用いられ、ジクロロメタンが最も好ましく用いられる。TACの溶解性、支持体からの剥ぎ取り性、フィルムの機械強度等、光学特性等の物性の観点から、ジクロロメタンの他に炭素原子数1〜5のアルコールを一種、ないし数種類混合することが好ましい。アルコールの含有量は、溶媒全体に対し2重量%〜25重量%が好ましく、5重量%〜20重量%がより好ましい。アルコールの具体例としては、メタノール, エタノール,n−プロパノール,イソプロパノール,n−ブタノール等があげられるが、メタノール,エタノール,n−ブタノール、あるいはこれらの混合物が好ましく用いられる。
最近、環境に対する影響を最小限に抑えるため、ジクロロメタンを用いない溶媒組成も提案されている。この目的に対しては、炭素原子数が4〜12のエーテル、炭素原子数が3〜12のケトン,炭素原子数が3〜12のエステルが好ましく、これらを適宜混合して用いる。これらのエーテル、ケトン及びエステルは、環状構造を有していてもよい。エーテル、ケトン及びエステルの官能基(すなわち、−O−,−CO−及び−COO−)のいずれかを二つ以上有する化合物も、有機溶媒として用いることができる。有機溶媒は、アルコール性水酸基のような他の官能基を有していてもよい。二種類以上の官能基を有する有機溶媒の場合、その炭素原子数は、いずれかの官能基を有する化合物の規定範囲内であればよい。
ドープを調製する溶媒については、特開2002−265636号公報の[0128]段落から[0149]段落に詳細に説明されている。本発明においても前記記載のものを適用することができる。
[添加剤]
製膜されたフィルムの特性を好ましいものとするために、ドープ中に添加剤を添加しても良い。添加剤としては、可塑剤(トリフェニルフォスフェート,ビフェニルジフェニルフォスフェート,ジペンタエリスリトールヘキサアセテート,ジトリメチロールプロパンテトラアセテートなど),紫外線吸収剤(例えば、オキシベンゾフェノン系化合物,ベンゾトリアゾール系化合物など),マット剤(例えば、二酸化ケイ素の微粒子など)、増粘剤,オイルゲル化剤、レターデーション制御剤(光学異方性コントロール剤)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。添加剤は、ポリマーを溶媒に溶解させるときに添加しても良いし、溶液製膜を行っている際に、調製されたドープにインラインで混合させても良い。また、添加剤を添加する際に、添加剤のみを添加しても良いし、添加剤を溶媒に溶解させた添加剤溶液を添加しても良い。
酸の性質を有する物質(以下、酸物質と称する)をドープ中に含有させて得られたフィルムは、剥離性に優れたものが得られる。酸物質としては、例えば、無機酸(例えば、塩酸など)、有機酸(例えば、フェノールなど)、有機カルボン酸(例えば、酢酸、乳酸など)、多価有機カルボン酸(例えば、クエン酸、酒石酸など)、多価有機カルボン酸誘導体、などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。多価有機カルボン酸誘導体の基本骨格は、脂肪族炭化水素系(例えば、直鎖飽和、分岐飽和、直鎖不飽和、分岐不飽和、単環式、芳香族、縮合多環式、橋かけ環式、スピロ、環集合、テルペンなど)や、芳香族系炭化水素系(芳香族、縮合多環式など)や、複素環式(ヘテロ環)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。なお、添加量は、特に限定されるものではないが、フィルムの光学特性に影響を及ぼさないように、ポリマーの重量に対して、重量比で200ppm〜800ppmの範囲とすることが好ましい。
ドープに添加される添加剤については、特開2002−265636号公報の[0150]段落から[0199]段落に詳細に説明されている。本発明においても前記記載のものを適用することができる。
また、更に、光学異方性コントロール剤(レターデーション制御剤)として使用される化合物に関して、詳細に説明する。
Figure 2005035290
化1に示されている一般式(2)中でR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10はそれぞれ独立に水素原子、または置換基を表し、置換基は後述の置換基Tが適用できる。R1、R2、R3、R4及びR5のうち少なくとも1つは電子供与性基を表す。好ましくはR1、R3 又はR5のうちの1つが電子供与性基であり、R3が電子供与性基であることがより好ましい。
電子供与性基とはHammetのσp値が0以下のものを表し、Chem. Rev.,91,165(1991)に記載のHammetのσp値が0以下のものが好ましく適用でき、より好ましくは−0.85〜0のものが用いられる。例えば、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、水酸基などが挙げられる。
電子供与性基として好ましくはアルキル基、アルコキシ基であり、より好ましくはアルコキシ基(好ましくは炭素数1〜12、より好ましくは炭素数1〜8、更に好ましくは炭素数1〜6特に好ましくは炭素数1〜4である。)である。
1として好ましくは、水素原子または電子供与性基であり、より好ましくはアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、水酸基であり、更に好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基であり、特に好ましくはアルコキシ基(好ましくは炭素数1〜12、より好ましくは炭素数1〜8、更に好ましくは炭素数1〜6、特に好ましくは炭素数1〜4)であり、最も好ましくはメトキシ基である。
2として好ましくは、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、水酸基であり、より好ましくは、水素原子、アルキル基、アルコキシ基であり、更に好ましくは水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜4、より好ましくはメチル基である。)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜12、より好ましくは炭素数1〜8、更に好ましくは炭素数1〜6、特に好ましくは炭素数1〜4)である。特に好ましくは水素原子、メチル基、メトキシ基である。
3として好ましくは、水素原子または電子供与性基であり、より好ましくは水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、水酸基であり、更に好ましくは、アルキル基、アルコキシ基であり、特に好ましくはアルコキシ基(好ましくは炭素数1〜12、より好ましくは炭素数1〜8、更に好ましくは炭素数1〜6、特に好ましくは炭素数1〜4)である。最も好ましくはn−プロポキシ基、エトキシ基、メトキシ基である。
4として好ましくは、水素原子または電子供与性基であり、より好ましくは水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、水酸基であり、更に好ましくは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基(好ましくは炭素数1〜12、より好ましくは炭素数1〜8、更に好ましくは炭素数1〜6、特に好ましくは炭素数1〜4)であり、特に好ましくは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基であり、最も好ましくは水素原子、メチル基、メトキシ基である。
5として好ましくは、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、水酸基であり、より好ましくは、水素原子、アルキル基、アルコキシ基であり、更に好ましくは水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜4より好ましくはメチル基である。)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜12、より好ましくは炭素数1〜8、更に好ましくは炭素数1〜6、特に好ましくは炭素数1〜4)である。特に好ましくは水素原子、メチル基、メトキシ基である。
6、R7、R9及びR10として好ましくは水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、ハロゲン原子であり、より好ましくは、水素原子、ハロゲン原子であり、更に好ましくは水素原子である。
8 は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜6のアルキニル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜12のアシルアミノ基、シアノ基またはハロゲン原子を表し、可能な場合には置換基を有してもよく、置換基としては後述の置換基Tが適用できる。
8として好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜6のアルキニル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数2〜12のアリールオキシ基であり、より好ましくは、炭素数6〜12のアリール基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリールオキシ基であり、更に好ましくは炭素数1〜12のアルコキシ基(好ましくは炭素数1〜12、より好ましくは炭素数1〜8、更に好ましくは炭素数1〜6、特に好ましくは炭素数1〜4である。)であり、特に好ましくは、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基である。
一般式(2)のうちより好ましくは下記一般式(2−A)である。
Figure 2005035290
一般式(2−A)中のR11はアルキル基を表す。R1、R2、R4、R5、R6、R7、R9及びR10はそれぞれ独立に水素原子、または置換基を表す。R8は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜6のアルキニル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜12のアシルアミノ基、シアノ基またはハロゲン原子を表す。一般式(2−A)中でR1、R2、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10はそれぞれ一般式(2)におけるそれらと同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(2−A)中でR11は炭素数1〜12のアルキル基を表し、R11で表されるアルキル基は直鎖でも分岐があってもよく、また更に置換基を有してもよいが、好ましくは炭素数1〜12のアルキル基、より好ましくは炭素数1〜8のアルキル基、更に好ましくは炭素数1〜6のアルキル基、特に好ましくは炭素数1〜4のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基などが挙げられる)を表す。
一般式(2)のうちより好ましくは下記一般式(2−B)である。
Figure 2005035290
一般式(2−B)中でR1、R2、R4、R5、R6、R7、R9及びR10はそれぞれ独立に水素原子、または置換基を表す。R11は炭素数1〜12のアルキル基を表す。Xは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜6のアルキニル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数1 〜12のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜12のアシルアミノ基、シアノ基またはハロゲン原子を表す。
一般式(2−B)中でR1、R2、R4、R5、R6、R7、R9及びR10は、一般式(2)におけるそれらと同義であり、また好ましい範囲も同様である。一般式(2−B)中でR11は、一般式(2−A)におけるR11と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(2−B)中で、Xは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜6のアルキニル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜12のアシルアミノ基、シアノ基またはハロゲン原子を表す。
1、R2、R4及びR5がすべて水素原子の場合には、Xとして好ましくはアルキル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基であり、より好ましくは、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基であり、更に好ましくはアルコキシ基(好ましくは炭素数1〜12、より好ましくは炭素数1〜8、更に好ましくは炭素数1〜6、特に好ましくは炭素数1〜4である。)であり、特に好ましくは、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基である。
1、R2、R4又はR5のうち少なくとも1つが、置換基の場合には、Xとして好ましくはアルキニル基、アリール基、アルコキシカルボニル基、シアノ基であり、より好ましくはアリール基(好ましくは炭素数6〜12)、シアノ基、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜12)であり、更に好ましくはアリール基(好ましくは炭素数6〜12のアリール基であり、より好ましくはフェニル基、p−シアノフェニル基、p−メトキシフェニル基である。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素2〜12、より好ましくは炭素数2〜6、更に好ましくは炭素数2〜4、特に好ましくはメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニルである。)、シアノ基であり、特に好ましくは、フェニル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、シアノ基である。
一般式(2)のうち更に好ましくは下記一般式(2−C)である。
Figure 2005035290
一般式(2−C)中でR1、R2、R4、R5、R11及びXは、一般式(2−B)におけるそれらと同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(2)で表わされる化合物の中で好ましいのは下記一般式(2−D)で表わされ
る化合物である。
Figure 2005035290
一般式(2−D)中で、R2、R4及びR6は、一般式(2−C)におけるそれらと同義であり、また好ましい範囲も同様である。R21、R22はそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基である。X1は、炭素数6〜12のアリール基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はシアノ基である。
21は、炭素数1〜4のアルキル基を表し、好ましくは炭素数1 〜3のアルキル基であり、より好ましくはエチル基、メチル基である。R22は、炭素数1〜4のアルキル基を表し、好ましくは炭素数1 〜3のアルキル基であり、より好ましくはエチル基、メチル基であり、更に好ましくはメチル基である。
1は、炭素数6〜12のアリール基、炭素2〜12のアルコキシカルボニル基又はシアノ基であり、好ましくは炭素数6〜10のアリール基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、シアノ基であり、より好ましくはフェニル基、p−シアノフェニル基、p−メトキシフェニル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、シアノ基であり、更に好ましくは、フェニル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、シアノ基である。
一般式(2)のうち最も好ましくは下記一般式(2−E)である。
Figure 2005035290
一般式(2−E)中でR2、R4 及びR5は、一般式(2−D)におけるそれらと同義であり、また好ましい範囲も同様だが、いずれか1つは−OR13で表される基である(R13は炭素数1〜4のアルキル基である。)。R21、R22及びX1 は一般式(2−D)におけるそれらと同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(2−E)中でR2、R4及びR5 は、一般式(2−D)におけるそれらと同義であり、また好ましい範囲も同様だが、いずれか1つは−OR13で表される基であり(R13は炭素数1〜4のアルキル基である。)、好ましくはR4 、R5 が−OR13で表される基であり、より好ましくはR4が−OR13で表される基である。R13は、炭素数1〜4のアルキル基を表し、好ましくは炭素数1〜3のアルキル基であり、より好ましくはエチル基、メチル基であり、更に好ましくはメチル基である。
以下に前述の置換基Tについて説明する。置換基Tとしては例えばアルキル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12、特に好ましくは炭素数1〜8であり、例えばメチル、エチル、iso−プロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニルなどが挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニルなどが挙げられる。)などが挙げられる。
例えば、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチルなどが挙げられる。)、置換又は未置換のアミノ基(好ましくは炭素数0〜20、より好ましくは炭素数0〜10、特に好ましくは炭素数0〜6であり、例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12、特に好ましくは炭素数1〜8であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜16、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、2−ナフチルオキシなどが挙げられる。)なども挙げられる。
例えば、アシル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイル、ホルミル、ピバロイルなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜20、より好ましくは炭素数7〜16、特に好ましくは炭素数7〜10であり、例えばフェニルオキシカルボニルなどが挙げられる。)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシなどが挙げられる。)なども挙げられる。
例えば、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜20、より好ましくは炭素数7〜16、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノなどが挙げられる。)なども挙げられる。
例えば、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜20、より好ましくは炭素数0〜16、特に好ましくは炭素数0〜12であり、例えばスルファモイル、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、フェニルスルファモイルなどが挙げられる。)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばカルバモイル、メチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、フェニルカルバモイルなどが挙げられる。)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられる。)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜16、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙げられる。)なども挙げられる。
例えば、スルホニル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメシル、トシルなどが挙げられる。)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニルなどが挙げられる。)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばウレイド、メチルウレイド、フェニルウレイドなどが挙げられる。)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばジエチルリン酸アミド、フェニルリン酸アミドなどが挙げられる。)なども挙げられる。
例えば、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子など)、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子などが挙げられる。また具体的なヘテロ環基には例えばイミダゾリル、ピリジル、キノリル、フリル、ピペリジル、モルホリノ、ベンゾオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリルなどが挙げられる。)、シリル基(好ましくは、炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは、炭素数3〜24であり、例えば、トリメチルシリル、トリフェニルシリルなどが挙げられる)などが挙げられる。これらの置換基は更に置換されてもよい。また、置換基が二つ以上ある場合は、同じでも異なってもよい。また、可能な場合には互いに連結して環を形成してもよい。
以下に一般式(2)で表される化合物に関して具体例をあげて詳細に説明するが、本発明は以下の具体例によって何ら限定されることはない。
Figure 2005035290
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一般式(2)で表される化合物は置換安息香酸とフェノール誘導体の一般的なエステル反応によって合成でき、エステル結合形成反応であればどのような反応を用いてもよい。例えば、置換安息香酸を酸ハロゲン化物に官能基変換した後、フェノールと縮合する方法、縮合剤あるいは触媒を用いて置換安息香酸とフェノール誘導体を脱水縮合する方法などがあげられる。製造プロセス等を考慮すると置換安息香酸を酸ハロゲン化物に官能基変換した後、フェノールと縮合する方法が好ましい。
反応溶媒として炭化水素系溶媒(好ましくはトルエン、キシレンが挙げられる。)、エーテル系溶媒(好ましくはジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどが挙げられる)、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどを用いることができる。これらの溶媒は単独でも数種を混合して用いてもよく、反応溶媒として好ましくはトルエン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドである。
反応温度としては、好ましくは0〜150℃、より好ましくは0〜100℃、更に好ましくは0〜90℃であり、特に好ましくは20℃〜90℃である。本反応には塩基を用いないのが好ましく、塩基を用いる場合には有機塩基、無機塩基のどちらでもよく、好ましくは有機塩基であり、ピリジン、3級アルキルアミン(好ましくはトリエチルアミン、エチルジイソプルピルアミンなどが挙げられる)である。
[ドープの調製]
ポリマー及び必要な添加剤を溶媒に入れた後に、公知のいずれかの溶解方法により溶解させ調製ドープを製造する。この調製ドープは濾過により異物を除去することが一般的である。濾過には濾紙,濾布,不織布,金属メッシュ,焼結金属,多孔板などの公知の各種濾材を用いることが可能である。濾過することにより、調製ドープ中の異物,未溶解物を除去することができ、フィルム中の異物による欠陥を軽減することができる。
また、一度溶解した調製ドープを加熱して、さらに溶解度の向上を図ることもできる。加熱には静置したタンク内で撹拌しながら加熱する方法、多管式、静止型混合器付きジャケット配管等の各種熱交換器を用いて調製ドープを移送しながら加熱する方法などがある。また、加熱工程の後に冷却工程を実施することも可能である。また、装置の内部を加圧することにより、調製ドープの沸点以上の温度に加熱することも可能である。これらの処理を施すことにより、溶解性の低い未溶解物を完全に溶解することができ、フィルムの異物の減少、濾過の負荷軽減を図ることができる。
[溶液製膜方法]
図1に本発明の溶液製膜方法に用いられるフィルム製膜ライン10の一実施態様を示す。ドープ11がミキシングタンク12に入れられる。なお、ドープ11は、ポリマーにセルロースアシレートを用い,溶媒に酢酸メチルを主溶媒としたものを用いた例で説明する。ミキシングタンク12にはドープ11を均一にする攪拌翼13が設けられ、図示しないモータにより回転することでドープ11を攪拌する。ドープ11は、送液ポンプ14により一定の流量で濾過装置15に送られ不純物が除去された後に流延ダイ16に送られる。
流延ダイ16は、流延室20内に設けられている。流延ダイ16の下方には、回転ローラ21,22の回転に伴って無端で走行する流延バンド23が設けられている。また、流延室20内には、乾燥風供給装置24が設けられていることが好ましい。流延ダイ16から流延バンド23上にドープ11を流延し、流延膜25を形成する。流延幅は、2000mm以上とすることが好ましく、1400mm以上とすることがより好ましい。また、流延する際に乾燥後のフィルムの厚みを10μm以上300μm以下とすることが好ましい。流延膜25の乾燥を促進するために乾燥風供給装置24から乾燥風26を流延膜25表面に送風することが好ましい。なお、本発明において流延膜25が流延バンド23上を搬送している時間は、2分〜4分が好ましく、この場合に、乾燥風26は、温度30℃〜9
0℃,風速8m/s〜12m/sの範囲のものを送風すると、後述する残留溶媒量が好ましい範囲となりやすいが、本発明においては、それら数値範囲に限定されるものではない。
流延膜25の乾燥が進行し自己支持性を有するものになった後に剥取ローラ27で支持しながら流延バンド23から軟膜28として剥ぎ取る。軟膜28を流延室20からテンタ室50へと搬送する。通常、この間は渡り部と称され、この渡り部には軟膜28を搬送するためのローラ40が設けられている。なお、ローラを1本のみ図示したが、複数本であっても良い。
テンタ室50には、テンタ装置51と乾燥風供給装置52とが備えられている。軟膜28は、テンタ室50内を走行する間に、乾燥風供給装置52からの乾燥風54,55により乾燥される。また、テンタ装置51により幅方向Yに延伸が行われる。延伸を行うときの残留溶媒量(式(1)参照)は、流延室20での走行時間や乾燥風26の風速、温度などを変えて調節されている。また、テンタ室50内でも延伸を行うまでの間に送風される乾燥風54,55の風速、温度などを変えることによって調節できる。また、軟膜28の搬送方向Xに延伸を行うこともできる。テンタ装置51並びに幅方向Y及び搬送方向Xへの延伸については、後に詳細に説明する。
テンタ室50で延伸及び乾燥された軟膜28は、ローラ41により乾燥室60に搬送される。乾燥室60には、多数のローラ61が備えられ、乾燥風を送風するための乾燥風供給装置62が備えられている。軟膜28は、ローラ61に巻き掛けられながら乾燥室60内を走行し、乾燥風供給装置62により風速,温度などが調整された乾燥風64,65が送風されることにより乾燥がさらに進行して、フィルム30となる。その後に、フィルム30は、巻取機66でロール状に巻き取られる。なお、乾燥室60から送り出されたフィルム30を冷却したり、ナーリングを付与したり、耳切処理を行なったりしても良い。
テンタ装置51は、右レール71と左レール72と、これらレール71,72に案内される無端チェーン(エンドレスチェーン)73,74とチェーン駆動部75とから構成されている。また、テンタ装置51は、入口76から出口77へ順に、予熱部51a,延伸部51b,熱処理部51cとなっている。無端チェーン73,74には軟膜28の両縁を把持するクリップ80が所定のピッチで多数取り付けられている(図2では、説明のためそれらの一部のみを図示している)。クリップ80は、軟膜28の両縁部を把持しながら、各レール71,72に沿って移動して軟膜28を延伸する。延伸部51bの拡幅角度θを変更することで、幅方向Yへの延伸を適宜選択できる。
無端チェーン73,74は原動スプロケット81,82及び従動スプロケット83,84との間に掛け渡されており、これらスプロケット81〜84の間では、無端チェーン73は右レール71、無端チェーン74は左レール72により案内される。原動スプロケット81,82は入口76側に設けられており、これらはチェーン駆動部75のモータ85及びギア列86により回転駆動される。また、従動スプロケット83,84は出口77側に設けられている。
右レール71は、入口部71a,延伸部71b,出口部71cから構成され、各部は、連結軸90,91,92により回転変位可能に接続されている。また、左レール72も同様に、入口部72a,延伸部72b,出口部72cから構成され、連結軸93,94,95により回転変位可能に接続されている。各クリップ80にはひずみ計87が取り付けられている。ひずみ計87で測定された測定値は、コントローラ88に送信される。コントローラ88は、測定値に基づき、延伸率を好ましいものとするためシフト機構89を駆動させて左レール72を移動させる。レールの移動は、右レール71と左レール72とのいずれか一方を移動させるものであっても良いし、一方のレールを移動させることで他方のレールも同調して移動させる機構を取り付けたものであっても良い。さらに、右レール71と左レール72との両方に独立して駆動するシフト機構を取り付けて、独立して移動させるものであっても良い。
テンタ室50に搬送された軟膜28は、テンタ装置51の入口76から送り込まれ、両縁はクリップ80に挟まれてテンタ装置51内を搬送される。軟膜28を予熱部51aで所望の温度とする。その後に、クリップ80が右レール71及び左レール72に案内されながら、延伸部51bにより下流側に拡がり、軟膜28が延伸される。なお、このときにフィルムの延伸率,延伸速度,軟膜温度,流延室内温度は、特に限定されるものではない。
本発明において、搬送方向Xの延伸は、軟膜28またはフィルム30の搬送中に行うこともできる。例えば、流延バンド23の駆動速度(以下、流延速度と称する)V1(m/s)と軟膜28を搬送するローラ40の搬送速度V2(m/s)とを変更することで可能となる。本発明において、流延速度V1を0.5m/s〜1.0m/sの範囲としたときに、
0.9<(V2/V1)<1.25の範囲とすることが好ましく、
より好ましくは、
1.0<(V2/V1)<1.1の範囲とすることである。
搬送方向Xへの延伸は、必ずしも流延バンド23から軟膜28を剥ぎ取った直後に行う必要はない。例えば、渡り部に複数のローラを設け、それら複数のローラの搬送速度を調整することにより軟膜28の搬送方向Xに延伸を行っても良い。また、テンタ室50の下流側に設けられている搬送用ローラ41により延伸を行っても良い。このときのローラ41の搬送速度をV3(m/s)とすると、
0.99<(V3/V1)<1.3の範囲とすることが好ましく、
1.0<(V3/V1)<1.2の範囲とすることがより好ましい。
軟膜28の幅方向Yの延伸は、残留溶媒量が30重量%以上200重量%以下の範囲で行うことが好ましく、より好ましくは50重量%以上100重量%以下である。残留溶媒量が30重量%未満であると、軟膜28の可塑性が失われている場合が多く、その条件で延伸を行うと、軟膜28の破損が生じる場合がある。また、200重量%を超えると、軟膜28の乾燥が進行していないため自己支持性を有していない場合もある。または、クリップ80で挟み込むことが不可能になったり、軟膜28を搬送中に破断などの搬送事故が生じる場合がある。なお、本発明における残留溶媒量とは以下の式(1)で表される値とする。
残留溶媒量(重量%)=((W−W0)/W0)×100・・(1)
W:試料フィルムの重量
W0:試料フィルムWを110℃,2時間熱風乾燥した後の試料重量
なお、測定方法は公知の方法で行うことができるが、例えば軟膜28を10mm×40mmに切断してその試料の重量を測定し熱風乾燥を行う方法などが挙げられる。
軟膜28の搬送方向Xの延伸は、残留溶媒量が50重量%以上300重量%以下の範囲で行うことが好ましく、より好ましくは100重量%以上200重量%以下である。残留溶媒量が50重量%未満であると、軟膜28の可塑性が失われている場合が多く、その条件で延伸を行うと、軟膜28の破損が生じる場合がある。また、300重量%を超えると、軟膜28の乾燥が進行していないため自己支持性を有していない場合もある。または、クリップ80で挟み込むことが不可能になったり、軟膜28を搬送中に破断などの搬送事故が生じる場合がある。なお、この場合の残留溶媒量も前記式(1)で定義される値とする。
本発明においては、搬送方向X,幅方向Yのいずれか1方向を延伸することで、光学特性に優れ、かつ平面性に優れるフィルムを得ることができるが、より好ましくは搬送方向X及び幅方向Yの延伸を両方行うことである。
図3には軟膜28の断面図を示す。軟膜28を表面層28a,内部層28b,裏面層28cから形成されているとみなし、軟膜28の厚みをT(μm)とする。裏面層28cは、流延バンド23上を搬送されていたときは、大気または乾燥風26に面していたので最も残留溶媒量が少ない。また、表面層28aは、流延バンド23から剥ぎ取られた後に、大気に面するので溶媒の揮発が進行しており、残留溶媒量も減少している。内部層28bは、表面層28a及び裏面層28cの乾燥が進行すると共に乾燥されるので、最も残留溶媒量が大きくなっている。
また、表面層28aの厚みT1(μm)を0.1×軟膜厚みT(μm)とし、内部層28bの厚みT2(μm)を0.8×軟膜厚みT(μm)とし、裏面層28cの厚みT3(μm)を0.1×軟膜厚みT(μm)とする。表面層28aの残留溶媒量(以下、表面側残留溶媒量と称する)をa1(重量%)とし、裏面層28cの残留溶媒量(以下、裏面側残留溶媒量と称する)をa2(重量%)とする。これら残留溶媒量a1,a2の平均値を表面残留溶媒量A(重量%)とする。また、内部層28bの残留溶媒量(以下、内部残留溶媒量と称する)をB重量%とし、これら残留溶媒量の比(以下、厚み方向残留溶媒量比と称する)(=A/B)を算出する。本発明において、厚み方向残留溶媒量比(A/B)を
0.01≦(A/B)≦0.9とすることが好ましく、
より好ましくは、
0.05≦(A/B)≦0.5の範囲の際に
幅方向Y,搬送方向Xの少なくとも1方向の延伸を行うことが好ましい。
本発明において、厚み方向残留溶媒量比を大きくするためには、延伸を行う前に乾燥時の乾燥風の風量を増加させることや、乾燥温度を下げる方法などが挙げられる。または、フィルム厚み方向に固形分濃度が異なるドープを多層流延する方法も挙げられる。本発明において、搬送方向X,幅方向Yに軟膜28を延伸する際に、残留溶媒量を規定することで好ましい光学特性、特に光学等方性に優れ、かつ平面性も良好なフィルムを得ることができる。さらには、延伸を行う際に、厚み方向残留溶媒量比(A/B)を規定することで、より光学特性に優れ、かつ平面性にも優れたフィルムを得ることができる。このときに軟膜28の延伸倍率,延伸速度,軟膜の表面または裏面(以下、併せて膜面と称する)温度,雰囲気温度などが限定されるものではない。
厚み方向残留溶媒量比(A/B)が0.01未満であると、表面層28aまたは裏面層28cの乾燥が進行しすぎており、搬送方向,幅方向に軟膜28を延伸すると、表面層28a,裏面層28cに割れなどの破損が生じるために好ましくない。また、平面性を向上させることが困難となる。また、厚み方向残留溶媒量比が0.9を超えると、実質的に軟膜28が自己支持性を有していないので、搬送時に軟膜28の変形などが生じ搬送ミスが発生する場合がある。また、軟膜28中でポリマーの運動性の自由度が高くなり過ぎ、延伸を行うとポリマーが一定範囲で配向してしまい、得られたフィルムに光学異方性が生じる場合がある。
厚み方向残留溶媒量の測定は、軟膜28を急速冷凍し、その軟膜の断片を切り出して液体クロマトグラフィーで測定する方法や、共焦点ラマン分光計を用いる方法などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
なお、延伸を行った軟膜28は、その内部に応力が発生しているので、応力緩和のため応力緩和を促進するために熱処理部51cで熱処理を行うことが好ましい。熱処理温度は、50℃以上180℃以下で行うことが好ましく、熱処理時間は、1秒以上30秒以下で行うことが好ましい。熱処理温度が50℃未満であると、急激な温度下降に伴い、軟膜28の収縮が生じるおそれがある。また、180℃より高温であると、軟膜28に可塑性が生じて変形などが生じる場合がある。また、熱処理時間が1秒未満であると、軟膜28の応力緩和が充分に行えない場合があり、後の工程で応力が減少することによる軟膜28の変形が生じる場合がある。また、30秒より長い場合には、軟膜28の乾燥が激しくなり、軟膜28中のポリマー,添加剤などの溶質成分の分解などが生じるおそれがあり、所望の光学特性の軟膜28が得られない場合がある。なお、本発明に用いられるテンタ装置は図2に示す形態に限定されるものではない。
図1のフィルム製膜ライン10の支持体には、流延バンド23を用いていたが、本発明の支持体は、それに限定されるものではない。その一部を示すフィルム製膜ライン100(図4)では、流延ダイ101の下方に回転ドラム102が配置されている。流延ダイ101からドープを流延して回転ドラム102上で流延膜103を形成する。流延膜103が自己支持性を有するものとなったときに、剥取ローラ104で支持しながら軟膜105として剥ぎ取る。渡り部に設けられたローラ106でテンタ室50に搬送する。本実施形態でも、搬送方向X及び幅方向Yの延伸は前述した方法で行うことができるので説明は省略する。
図では、単層流延のみを示しているが、本発明の溶液製膜方法は、重層流延法にも適用可能である。重層流延法としては、マルチマニホールド流延ダイを用いたり、流延ダイの上流側にフィードブロックを取り付けたものを用いたりする共流延法や、流延バンド上に複数の流延ダイを設けた逐次流延法や、それらを組合わせた逐次共流延法などが挙げられる。
[フィルム製品]
本発明の溶液製膜方法により得られたフィルムは、軟膜を延伸する際の残留溶媒量が最も適切な範囲のときに、軟膜中でのポリマー分子の配向性が低下し、光学等方性に優れ、かつ平面性が良好なフィルムである。そのため、ポリマーにTACを用いたフィルムでは、特に光学等方性に優れているものが得られる。そのフィルムは、複屈折率が所望の値に調節されているため視野角特性に優れ、そのフィルムを用いて製造された偏光板や液晶表示装置用光学補償フィルムも光学特性、特に光学等方性及び平面性にも優れている。また、写真感光材料のベースフィルムとしても好ましく用いられる。また、本発明の溶液製膜方法は、1400mm以上1800mm以下の幅のフィルムの製膜に適しているが、1800mmより幅広なフィルムの製膜にも効果がある。
前記セルロースエステルフィルムは、特に偏光板保護フィルムとして有用である。セルロースエステルフィルムを貼り合わせた偏光板は、通常は2枚を液晶層に貼り合わせ液晶表示装置を作製する。但し、この配置はどの位置でも良い。液晶表示装置として、TN型,STN型,VA型,OCB型,反射型などが挙げられる。また、光学的異方性層を付与した、セルロースエステルフィルムや、反射防止,防眩機能を付与したセルロースエステルフィルムについて用いることもできる。更には適度な光学性能を付与し二軸性セルロースエステルフィルムとして光学補償フィルムとして用いることもできる。また、偏光板保護フィルムと兼用して使用することもできる。
以下に実施例1を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の態様はこれらに限定されるものではない。なお、本発明に係る実験1及び実験3で詳細に実験方法及び評価,測定結果を説明する。また、実験2及び実験4ないし実験7並びに比較実験である実験8ないし14の実験条件及び評価,測定結果と併せて後に表1まとめて示す。
ドープ原料として下記に示す処方のものを用いた。
セルローストリアセテート(酢化度60.5%) 20質量部
酢酸メチル 58質量部
アセトン 5質量部
メタノール 5質量部
エタノール 5質量部
n−ブタノール 5質量部
可塑剤A:ジトリメチロールプロパンテトラアセテート 1.2質量部
可塑剤B:トリフェニルフォスフェート 1.2質量部
紫外線吸収剤a:(2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン
0.2質量部
紫外線吸収剤b:2(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾール 0.2質量部
紫外線吸収剤c:(2(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−アミルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾール 0.2質量部
剥離剤a:C1225OCH2CH2O−P(=O)−(OK)2
0.02質量部
剥離剤b:クエン酸 0.02質量部
微粒子:二酸化ケイ素(粒径20nm、モース硬度 約7) 0.05質量部
混合溶媒をミキシングタンクに入れた後に、溶媒温度を35℃〜40℃の範囲に保持しながら、TACを入れて攪拌翼で30分間攪拌し粗溶解液を得た。その後に適宜添加剤を投入し60分攪拌を行った。なお、このときも液温度を30℃〜32℃の範囲に保持した。そして、目視で不溶解物が無いことを確認してドープ11を得た。
<実験1>
ドープ11をミキシングタンク12に入れて送液ポンプ14で流延ダイ16に送液した。乾燥後のフィルム厚みが80μmとなるように流延を行った。このときの流延幅は、1600mmとした。乾燥風26は、風速9m/sで温度35℃で流延膜25に送風した。流延バンド23の流延速度は、0.5m/sとし、剥取ローラ27で支持しながら流延バンド23から軟膜28として剥ぎ取った。
軟膜28をテンタ室50に搬送し、テンタ装置51で延伸を行った。テンタ装置51内の平均温度が110℃となるように乾燥風供給装置52を用いて乾燥風54,55をテンタ室50内に送風した。延伸開始時(図2の延伸部51bの最上流側)の軟膜28の残留溶媒量は、92重量%であり、厚み方向残留溶媒量比(A/B)は、0.18であった。幅方向Yの総延伸倍率を8%とした。テンタ装置入口76から出口77へ搬送されていた時間は0.9分であった。延伸直後に軟膜の幅をそのまま維持した状態で、熱処理部51cで100℃、15秒間の熱緩和を行った。その後に、軟膜28を乾燥室60に搬送し、35分間乾燥させた。なお、乾燥室60内の平均温度が120℃となるように乾燥風供給装置62から乾燥風64,65を送風した。最後に、軟膜28が乾燥して得られたフィルム30をロール状で巻取機66で巻き取った。
軟膜28の厚み方向残留溶媒量は、軟膜28を急速冷凍(約−45℃)し、その軟膜28の断片を0.01mmの厚みで削り出して液体クロマトグラフィーを用いて定量測定を行った。表面層28a及び裏面層28cの残留溶媒量a1(重量%),a2(重量%)は、軟膜厚みT(μm)のそれぞれ10%までの厚み位置までの残留溶媒量である。これら残留溶媒量の平均値を表面残留溶媒量A(重量%)とした。
得られたフィルム30の表面を目視で確認し、可塑剤の析出の有無を確認したところ、析出は生じていなかった(○)。
平面性は、試料としてフィルム30の全幅×1.5mを反射光、透過光にて角度を変えて検査した。表面形状に関しては暗室にてスライドスコープでフィルムを検査すると共に、ベース面状投影機でも評価し、凹凸の大小及び密度やピッチなどによって官能評価を行い、液晶ディスプレイ用の保護部材として実用上問題ないレベルを○とし、若干問題があるものを△とし、使用不可能なレベルを×とする3段階評価を行ったところ、実用上問題がないレベル(○)であった。
フィルムの光学特性評価は、平面複屈折率(レターデーション;Re)を測定した。Reの測定方法は、フィルムを70mm×100mmに切断して試料とした。その試料を、25℃、60%RHで2時間調湿し、自動複屈折計(KOBRA21DH、王子計測(株))にて632.8nmにおける垂直方向から測定したレターデーション値の外挿値より下記の式を用いて算出した。評価は、0nm以上3nm以下は極めて優れている(○)、3nmより大きく5nm以下は実用上問題が無い(△)、5nmより大きい場合には使用不可能である(×)の3段階で行ったところ、2nmであり、極めて優れていた(○)。
Re=|nMD−nTD|×d
nMDは搬送方向の屈折率,nTDは幅方向の屈折率,dはフィルムの厚みを意味している。
<実験3>
流延は、実験1と同じ条件で行った。流延バンド23の流延速度V1は、0.5m/sとし、剥取ローラ27で支持しながら流延バンド23から軟膜28として剥ぎ取り、ローラ40で搬送した。なお、ローラ40の搬送速度V2は、0.58m/sとして搬送方向Xへの延伸を行った。延伸開始時の軟膜28の残留溶媒量は、111重量%であり、厚み方向残留溶媒量比(A/B)は、0.11であった。搬送方向Xの総延伸倍率を15%とした。軟膜28をテンタ室50に搬送した。テンタ装置51内の平均温度が120℃となるように乾燥風供給装置52を用いて乾燥風54,55をテンタ室50内に送風した。テンタ装置入口76から出口77へ搬送されていた時間は0.78分であった。延伸直後に軟膜の幅をそのまま維持した状態で、熱処理部51cで100℃、15秒間の熱緩和を行った。その後の乾燥は、実験1と同じ実験条件で行った。可塑剤の析出は見られず(○)、平面性が良好(○)であり、面内レターデーションReが1nm(○)のフィルムを得ることができた。
Figure 2005035290
表1から、表面残留溶媒量A(重量%)と内部残留溶媒量B(重量%)とで大きく異なれば、軟膜の平均的な残留溶媒濃度が高い状態で延伸しても平滑な平面性を有するフィルムを得ることができることが分かる。逆に厚み方向に濃度差がほとんどないときは、延伸しても平面性は改良されない。このときの残留溶媒量分布は、表面残留溶媒量をA(重量%)、内部残留溶媒量をB(重量%)としたときの厚み方向残留溶媒量比(A/B)を0.9以下とすることが有効である。また、厚み方向残留溶媒量比(A/B)が小さすぎると厚み方向に可塑剤の局在化が生じてしまい、可塑剤の析出が発生するため、0.01以上が好ましい。そして残留溶媒濃度の高い状態で延伸すると光学的に等方的なフィルムが得られる。また、残留溶媒量の低い状態で延伸すると光学的に面内異方性の高いフィルムを製造できることが分かる。
これより、特に光学的に面内等方的なフィルムを得るときには高い残留溶媒量から延伸を開始することが有効であると言える。面内レターデーション(Re)の小さなフィルムを得るためには、残留溶媒量は幅方向Yへの延伸の場合には30重量%以上、搬送方向Xへの延伸の場合には50重量%以上が好ましい。逆に高すぎると剛性がなく延伸できないため、幅方向Yへの延伸の場合には200重量%以下、搬送方向Xへの延伸の場合には300重量%以下であることが好ましい。
実施例2として、ジクロロメタンを主溶媒とするドープを用いてフィルムを製造した。ドープの処方は下記に示す。なお、ドープの処方以外は、実験1と同じ条件で実験を行った。
(原料ドープの調製)
セルローストリアセテート(置換度2.8) 89.3重量%
トリフェニルフォスフェート 7.1重量%
ビフェニルジフェニルフォスフェート 3.6重量%
なる固形分100重量部に対し
ジクロロメタン 87重量%
メタノール 13重量%
なる混合溶媒を適宜添加し、攪拌溶解し原料ドープを調製した。完成した原料ドープの固形分濃度は19.0重量%であった。こうして調製した原料ドープを濾過した。
(添加剤液の調製)
化57 20.0重量%
原料ドープ 13.9重量%
以上の比率で混合し、濾過を行って添加剤液を調製した。
化57は、下記に示す化合物(N,N'-di-m-tolyl-N''-p-methoxyphenyl-1,3,5-triazine-2
,4,6-triamine )である。なお、化57の添加量は、TAC100重量%に対しての比率(PHR)が5.55となるように調製した。
Figure 2005035290
(マット剤液の調製)
シリカ粒子(日本アエロジル製R972) 2.0重量%
原料ドープ 15.6重量%
ジクロロメタン 76.1重量%
メタノール 11.3重量%
以上の比率で混合し、アトライターで分散後濾過してマット剤液を調製した。
原料ドープにインラインで添加剤液及びマット剤液を添加,混合して流延用ドープを調製した。その流延ドープを用いて実験1と同じ条件でフィルムを製造した。得られたフィルムも平面性に優れた所望の光学特性を有するものであった。これにより、本発明はジクロロメタンを主溶媒としたドープを用いる溶液製膜法に適用可能であることが分かった。
本発明に係る溶液製膜方法に用いられるフィルム製膜ラインの概略図である。 本発明に係る溶液製膜方法に用いられるテンタ装置の平面図である。 本発明に係る溶液製膜方法中の軟膜を延伸する際の条件を説明するための軟膜の断面図である。 本発明に係る溶液製膜方法に用いられるフィルム製膜ラインの他の実施形態の概略図である。
符号の説明
10,100 フィルム製膜ライン
23 流延バンド
28,105 軟膜
30 フィルム
51 テンタ装置
102 回転ドラム
X 搬送方向
Y 流延幅方向
A 表面残留溶媒量(重量%)
B 内部残留溶媒量(重量%)

Claims (16)

  1. ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延し、軟膜として剥ぎ取り、前記軟膜を乾燥してフィルムを製造する溶液製膜方法において、
    前記軟膜の残留溶媒量が、前記フィルムの重量に対して30重量%以上200重量%以下の範囲のときに、前記軟膜の流延幅方向に乾燥しながら延伸し始めることを特徴とする溶液製膜方法。
  2. 前記軟膜の残留溶媒量が50重量%以上300重量%以下の範囲のときに、
    前記軟膜の搬送方向に乾燥しながら延伸し始めることを特徴とする請求項1記載の溶液製膜方法。
  3. ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延し、軟膜として剥ぎ取り、前記軟膜を乾燥してフィルムを製造する溶液製膜方法において、
    前記軟膜の残留溶媒量が、前記フィルムの重量に対して50重量%以上300重量%以下の範囲のときに、前記軟膜の搬送方向に乾燥しながら延伸し始めることを特徴とする溶液製膜方法。
  4. 前記軟膜表面での残留溶媒量をA重量%とし、前記軟膜内部の残留溶媒量をB重量%とするとき、
    それらの比(A/B)の値が0.01以上0.9以下の範囲のときに、
    前記軟膜の流延幅方向に延伸を開始することを特徴とする請求項1ないし3いずれか1つ記載の溶液製膜方法。
  5. 前記軟膜表面での残留溶媒量をA重量%とし、前記軟膜内部の残留溶媒量をB重量%とするとき、
    それらの比(A/B)の値が0.01以上0.9以下の範囲のときに、
    前記軟膜の搬送方向に延伸を開始することを特徴とする請求項1ないし4いずれか1つ記載の溶液製膜方法。
  6. 前記フィルムの厚みが10μm以上300μm以下となるように流延を行うことを特徴とする請求項1ないし5いずれか1つ記載の溶液製膜方法。
  7. 前記ポリマーにセルロースアシレートを用いることを特徴とする請求項1ないし6いずれか1つ記載の溶液製膜方法。
  8. 前記フィルムが2層以上から形成されたものであって、
    少なくとも1層がセルロースアシレート以外のポリマーを主成分とすることを特徴とする請求項1ないし7いずれか1つ記載の溶液製膜方法。
  9. 前記支持体にドラムを用いることを特徴とする請求項1ないし8いずれか1つ記載の溶液製膜方法。
  10. 前記支持体に無端走行するバンドを用いることを特徴とする請求項1ないし8いずれか1つ記載の溶液製膜方法。
  11. 前記フィルムが2層以上から形成されたものであって、
    表層または裏層のうち少なくともいずれか1層に酸としての性質を有する物質を含ませることを特徴とする請求項1ないし10いずれか1つ記載の溶液製膜方法。
  12. 前記溶媒に非塩素系溶媒を主溶媒として用いることを特徴とする請求項1ないし11いずれか1つ記載の溶液製膜方法。
  13. 請求項1ないし12いずれか1つ記載の溶液製膜方法により製膜されたことを特徴とするフィルム。
  14. 請求項13記載のフィルムが、セルロースアシレートフィルムであって、
    前記セルロースアシレートフィルムを保護フィルムとして用いたことを特徴とする偏光板。
  15. 請求項13記載のフィルムが、セルロースアシレートフィルムであって、
    前記セルロースアシレートフィルムを用いて構成したことを特徴とする液晶表示装置用光学補償フィルム。
  16. 請求項13記載のフィルムが、セルロースアシレートフィルムであって、
    前記セルロースアシレートフィルムを用いて構成したことを特徴とする写真感光材料。
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