JPH05313014A - 複屈折性フィルムの製造方法及び液晶表示装置 - Google Patents

複屈折性フィルムの製造方法及び液晶表示装置

Info

Publication number
JPH05313014A
JPH05313014A JP4113560A JP11356092A JPH05313014A JP H05313014 A JPH05313014 A JP H05313014A JP 4113560 A JP4113560 A JP 4113560A JP 11356092 A JP11356092 A JP 11356092A JP H05313014 A JPH05313014 A JP H05313014A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer solution
polymer
film
birefringent film
birefringent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4113560A
Other languages
English (en)
Inventor
Yosuke Nishiura
陽介 西浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP4113560A priority Critical patent/JPH05313014A/ja
Publication of JPH05313014A publication Critical patent/JPH05313014A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】STN−LCDの着色及び視角特性を大幅に改
善しうる複屈折性フィルムを、簡単な工程により、低コ
ストでかつ高い生産性のもとに製造する。 【構成】乾燥速度の速いポリマー溶液Aを、正の固有複
屈折を有するポリマー溶液Bと共流延するか、該ポリマ
ー溶液Bを流延し、得られるフィルムの乾燥終了前に該
フィルムの片面、又は両面に該ポリマー溶液Aを塗布
し、乾燥収縮させることにより、正の固有複屈折性を有
するフィルムの厚み方向の屈折率を大きくすることを特
徴とする複屈折性フィルムの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製造が簡単な複屈折性
フィルムの製造方法、および当該フィルムを用いる液晶
表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、低電圧、低消費電力で
IC回路への直結が可能であること、表示機能が多様で
あること、軽量化が可能であること等多くの特徴を有し
ており、ワードプロセッサやパーソナルコンピューター
等の表示装置として広く使用されている。その中で、液
晶分子のツイスト角が160°以上のスパーツイステッ
ドネマティック液晶表示装置(以後STN−LCD)は
従来のツイスト角が90°のツイステッドネマティック
液晶表示装置(TN−LCD)に比べ、大容量表示が可
能であり、高速応答性に優れている事から、現在液晶表
示装置の主流となっている。
【0003】しかしながらSTN−LCDには、表示画
像が青色あるいは黄色に着色する(ブルーモードあるい
はイエローモード)という問題があり、このため白黒表
示ではコントラスト、視認性が低く、またカラー化が極
めて困難であった。そこでこの着色を補償するために、
逆ねじりのSTN液晶セルを用いる二層液晶方式の白
黒、あるいは、カラー表示が提案されたが、複数の液晶
セルを用いるため、表示装置の重量、容積が大きくな
る、あるいはコストが高くなる等の問題点、また視角の
僅かな変化でコントラストが急激に低下する、あるいは
背景色が変化する等の、視角特性の劣化という別の問題
があった。
【0004】この問題を解決するために、特開昭63−
167303号、同63−167304号、同63−1
89804号、同63−261302号、同63−14
9624号、特開平1−201607号、同1−201
608号、同1−105217号、特開平2−2853
03号、同2−59702号、同2−24406号、同
2−146002号、同2−257103号、特開平3
−23404号、同3−126012号、同3−181
905号、同3−194503号等の公報に記載されて
いる様に、逆ねじりのSTN液晶のかわりに位相差板を
用いる方法が提案された。
【0005】これらの方法によれば、STN−LCDの
着色が大幅に改善され、表示装置自身の重量、容積も著
しく小さくなり、コストも安くなるが、STN−LCD
の視角特性についてはほとんど改良されなかった。
【0006】そこで、この視角特性を改良するために、
特開平2−285303号公報に電場配向によって、厚
さ方向の屈折率が複屈折の光軸に垂直な方向の屈折率よ
りも大きい複屈折性フィルムを作成し、これを位相板と
して用いる方法が提案された。この方法によれば視角に
よるコントラストの変化が小さくなり、視角特性が改良
されるが、その効果はいまだ小さく、また溶融したポリ
カーボネートに高電圧を長時間にわたって印加する必要
があり、その製造工程も複雑になるため、生産性を高く
して、コストを低下させる事が難しかった。また、特開
平2−160204号公報に、押し出し成形によって得
られる棒状のポリカーボネートを板状に切り取って、研
磨したものを位相板として用いる方法が提案されている
が、この方法では、大面積の位相板を低コストで生産す
る事が極めて難しかった。
【0007】さらに特開平2−256023号、特開平
3−141303号、同3−14122号、同3−24
502号公報に、固有複屈折率が正と負のフィルムを各
々1枚つづ、あるいは積層したものを位相差板として用
いる方法が提案された。この方法によれば液晶セルの特
性に合わせて2枚のフィルムの複屈折性を調整できるの
で、視角特性をより緻密に改良する事ができるが、別個
に作成した複屈折性フィルムを2位以上使う事が必要で
あり、それだけコストも高くなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ST
N−LCDの着色および視角特性を大幅に改善しうる複
屈折性フィルムを、簡単な工程により、低コストでかつ
高い生産性のもとに製造する製造方法を提案する事にあ
る。また、本発明は、表示画像における着色が少く、コ
ントラスト、視認性に優れ、視角特性が良好な液晶表示
装置を提供する事を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、視角特性に優
れる複屈折フィルム、即ち、該複屈折フィルムの厚み方
向の主屈折率が、面に平行な主屈折率の少なくともいず
れか一方よりも大きいことを特徴とする前記の複屈折性
フィルムを得るために、下記ポリマー溶液A、Bを共流
延した後、乾燥、延伸するか、又はポリマー溶液Bを流
延し、得られるフィルムの乾燥終了前に該フィルムの片
面、又は両面にポリマー溶液Aを塗布し、乾燥、延伸す
ることに特徴がある。 ポリマー溶液A:ポリマーを含有する溶液であって、そ
の溶媒の乾燥速度がポリマー溶液Bよりも速い。 ポリマー溶液B:ポリマーを含有する溶液であって、そ
の溶媒の乾燥速度がポリマー溶液Aよりも遅く、ポリマ
ーが正の固有複屈折を有する。
【0010】すなわち本発明は下記(1) 〜(5) である。 (1) 下記のポリマー溶液A,Bを共流延することによ
り、乾燥、延伸後ポリマー溶液Bから得られる複屈折性
フィルムの厚み方向の主屈折率が面に平行な主屈折率の
少なくともいずれか一方よりも大きくなることを特徴と
する複屈折性フィルムの製造方法。 ポリマー溶液A:ポリマーを含有する溶液であって、そ
の溶媒の乾燥速度がポリマー溶液Bよりも速い。 ポリマー溶液B:ポリマーを含有する溶液であって、そ
の溶媒の乾燥速度がポリマー溶液Aよりも遅く、ポリマ
ーが正の固有複屈折を有する。 (2) 前記(1) 記載の製造方法において、ポリマー溶液を
A,B,Aの順に3層を共流延することを特徴とする複
屈折性フィルムの製造方法。
【0011】(3) 下記のポリマー溶液Bを流延し、得ら
れるフィルムの乾燥終了前に該フィルムの片面、又は両
面にポリマー溶液Aを塗布、乾燥することによりポリマ
ー溶液Bから得られる複屈折性フィルムの厚み方向の主
屈折率が面に平行な主屈折率の少なくともいずれか一方
よりも大きくなることを特徴とする複屈折性フィルムの
製造方法。 ポリマー溶液A:ポリマーを含有する溶液であって、そ
の溶媒の乾燥速度がポリマー溶液Bよりも速い。 ポリマー溶液B:ポリマーを含有する溶液であって、そ
の溶媒の乾燥速度がポリマー溶液Aよりも遅く、ポリマ
ーが正の固有複屈折を有する。 (4) 前記(1),(2) または(3) 記載の製造方法において、
複屈折性フィルムの共流延又は塗布後に、膨潤性の貧溶
媒に浸漬した後乾燥することを特徴とする複屈折性フィ
ルムの製造方法。 (5) 前記(1),(2),(3) または(4) 記載載の製造方法によ
る複屈折性ィルムを複屈折性の液晶セルの少なくとも片
側に配置してなることを特徴とする液晶表示装置。
【0012】本発明で共流延又は、塗布されたポリマー
溶液Aは、乾燥後、フィルムとして剥離回収し、再利用
できるため、低コスト、高生産性のもとに、複屈折性フ
ィルムを製造することができる。また、本発明により該
複屈折性フィルムの厚み方向の屈折率を大きくできたこ
とについては、片面又は、両面に設けた溶媒の乾燥速度
のポリマー溶液(A)が、急速に乾燥し、フィルムを形
成する過程で収縮することにより、ポリマー溶液Bから
得られる該複屈折性フィルムに強い面内収縮力を与え、
そのため厚みが増大し、厚み方向へポリマー鎖が配向す
るために、厚み方向の屈折率が大きくなるものと推定し
ている。
【0013】本発明の乾燥速度の速いポリマー溶液
(A)について説明する。これに用いるポリマーの光学
特性、Tg、分子量に特に制限はなく、フィルムは透明
である必要もない。乾燥中は、該複屈折性フィルムに密
着し、乾燥後該複屈折性フィルムの表面を荒らすことな
く容易に除けることが望ましい。具体的にはセルロース
トリアセテート、セルロースジアセテート、セルロース
プロピオネート、セルロースブチレート等のセルロース
誘導体は比較的乾燥速度が速く、好ましい。溶媒はポリ
マーの良溶媒であればよいが、メチレンクロライト、ア
セトン、メタノール等の低沸点のものが好ましい。又、
更に、乾燥速度を速めるために、他のポリマーをブレン
ドしたり、可塑剤等の添加を行ってもよい。また乾燥前
に、潤滑性の貧溶媒に浸漬した後、乾燥すると、その効
果は、更にあがる。又、本発明の乾燥速度の速いポリマ
ー溶液は、該複屈折性フィルムの片面だけに設けた場合
よりも、両面に設けた方が、製膜後の複屈折性フィルム
の平面性がよく好ましい。
【0014】次に本発明の複屈折性フィルムに用いるポ
リマー溶液Bのポリマーについて述べる。これに用いる
ポリマーは、正の固有複屈折を有する、溶媒の乾燥速度
が比較的遅いポリマーが好ましく、具体的には、ポリカ
ーボネート、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリアミド、ポリイミド、等が好ましく、特にポ
リカーボネート系高分子、ポリアリレート系高分子、ポ
リエステル系高分子等、固有複屈折値が大きく溶液製膜
により面状の均質なフィルムを作りやすい高分子が好ま
しい。また、本発明の複屈折性のフィルム中で配向した
分子が、LCDの製造工程や熱による配向緩和を防ぐた
めに、本発明の複屈折性フィルムに用いるポリマーのガ
ラス転移点は、好ましくは105℃以上、より好ましく
は110℃以上である。ポリマーの分子量は特別に小さ
いものでなければ特に大きな制約はないが、好ましくは
重量平均分子量が1万から100万の範囲で、特に好ま
しくは3万から70万の範囲である。重合方法は通常行
われるどんな方法でも適用可能であるが、乳化重合法に
より重合した共重合体は分子量を大きくしやすいので特
に好ましい。又、上記ポリマーは、単にホモポリマーだ
けでなく、コポリマー、それらの誘導体、ブレンド物等
であってもよい。溶媒はポリマーの良溶媒であり、ポリ
マー溶液(A)の溶媒と同一であることが好ましい。ポ
リマー溶液A、Bの濃度は、特に制約はないが、好まし
くは0.1〜70重量%で、特に好ましくは3〜50重
量%の範囲である。
【0015】次に本発明のポリマー溶液の乾燥速度につ
いて述べる。ポリマー溶液Aとポリマー溶液Bの、ポリ
マーや添加物を含む乾燥後固体になる、いわゆる固型分
の濃度を3〜50重量%の範囲で同一溶媒を用いて同一
にしたポリマー溶液A′、B′を作り、乾燥後同一厚み
になるよう同一面積に同一量をそれぞれガラス板上に流
延又は塗布する。同一乾燥条件で比較して固型分の濃度
が80重量%から95重量%になるまで乾燥するために
必要な時間を乾燥時間といいポリマー溶液A′の乾燥時
間がポリマー溶液B′のそれよりも短い場合、ポリマー
溶液Aがポリマー溶液Bより乾燥速度が速いと言う。本
発明においては、特に後者の乾燥時間より前者の乾燥時
間が3/4以下に短縮されることが好ましい。固型分濃
度は重量測定又はガスクロ法で容易に測定することがで
きる。
【0016】以上のように乾燥速度は、相対的なもので
ある。従って前記したポリマー溶液A、Bに用いるポリ
マーは代表的なものであり、これに限定されるものでは
ない。即ち、前述したポリマー溶液Aのポリマーとして
セルロース誘導体、ポリマー溶液Bのポリマーとしてポ
リカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル系高分
子を用いる組み合わせ以外にも、例えばポリマー溶液A
のポリマーとして、ポリカーボネートとポリエステルの
ブレンド物、ポリマー溶液Bのポリマーとしてポリカー
ボネートといった組み合わせでもよい。
【0017】また、本発明の複屈折性のフィルムは、光
の透過性が70%以上で、実質的に透明で無彩色である
ことが好ましく、更に光の透過性が90%以上で、実質
的に透明で無着色であることが好ましい。ここで、固有
複屈折(△n)は分子が理想的に一方向に配向したとき
の複屈折値を意味し、近似的に下記数式(1) で表され
る。
【0018】
【数1】
【0019】本発明の複屈折性フィルムは、厚み方向の
主屈折率が面に平行な主屈折率の少なくともいずれか一
方よりも大きい事に特徴があるが、さらに該複屈折性フ
ィルムを延伸して、厚み方向の主屈折率が面に平行で、
かつ延伸方向に平行な主屈折率よりも小さく、延伸方向
に垂直な主屈折率よりも大きくする事ができる。本発明
の位相差板は、必要に応じ複屈折性フィルムおよび他の
偏光膜、保護膜などの一軸延伸フィルムや、二軸延伸フ
ィルム等の公知のフィルムをフィルム支持体として積層
してもよい。積層により、各複屈折性フィルムにおける
複屈折率の長波特性を制御することができ、複屈折性の
液晶セルにおける位相差の高度な補償が可能になる。図
1に、複屈折性フィルムを積層して成る位相差板を例示
した。1が複屈折性フィルム、2が接着層である。積層
する複屈折性フィルムの組み合わせや積層数、光軸の交
差角度などにより、位相差板における複屈折の波長特性
等を変えることができる。従って、積層数等については
必要な複屈折率の波長特性、ないし補償すべき位相差な
どに応じ適宜に決定してよい。しかしながら、吸収損失
や積層界面における反射損失なとによる透過率や視認性
の低下を抑制する点からは、積層数が少ないほど有利で
ある。
【0020】本発明の液晶パネルは、厚さ方向の主屈折
率が面に平行な主屈折率の少なくともいずれか一方より
も大きい複屈折性フィルムあるいは厚さ方向の主屈折率
が複屈折フィルムの光軸に平行な方向の屈折率よりも小
さく複屈折フィルムの光軸に垂直な方向の屈折率よりも
大きい複屈折性フィルムから成る位相差板を、複屈折性
の液晶セルの片側又は両側に配置したものである。図2
にその構成を例示した(片側にみの位相差板を設けたタ
イプ)。3が偏光板、4が位相差板、5が複屈折性の液
晶セルである。なお、図2に示した液晶パネルの上部が
視認側である。
【0021】液晶パネルの形成に用いる位相差板は、複
屈折性の液晶セルによって生ずる位相差を補償するもの
である。これにより、着色が防止されてコントラスト、
視角特性が改良された白黒ディスプレイおよびカラーデ
ィスプレイが達成される。その場合、液晶セルの複屈折
率の波長特性も含め、高度な補償を達成する位相差板が
好ましく用いられる。以下、実施例によって発明を詳細
に説明する。
【0022】
【実施例】 実施例1 下記組成のポリマー溶液(a),(b) を調液し、図3(1) の
共流延ダイを用いて図3(2) のように、ステンレスバン
ド7上に共流延ダイ6からポリマー溶液を(a),(b),(a)
の順になるように共流延した。残留発揮分が(a),(b),
(a) 平均で20%の時、バンドから剥し、巾方向を自由
に収縮させながら、残留揮発分が3%になるまで乾燥さ
せた後、158°で一軸延伸した。その後、(a) からな
る表裏のフィルムを剥取り、(b) らかなるポリカーボネ
ートの複屈折性フィルム(CN−1)を得た。 ポリマー溶液(a) セルローストリアセテート 17重量部 ポリウレタン(バイエル社製デスモコール 176) 3重量部 メチレンクロライド 80重量部 ポリマー溶液(b) ポリカーボネート 20重量部 メチレンクロライド 80重量部
【0023】実施例2 実施例1で用いたポリカーボネートの20重量%メチレ
ンクロライド溶液を、ステンレスバンド上に流延し、残
留揮発分が20%の時、バンドから剥し、巾方向を自由
に収縮させながら、残留揮発分が10%になるまで乾燥
させた後、下記組成のポリマー溶液(c) を両面に100
cc/m2づつ塗布し、乾燥し、残留揮発分が3%になった
後、158℃で一軸延伸をした。その後、(c) からなる
表裏のフィルムを剥取り、ポリカーボネートの複屈折性
フィルム(CN−2)を得た。 ポリマー溶液(c) セルローストリアセテート 9重量部 ポリウレタン(バイエル社製デスモコール 176) 1重量部 メチレンクロライド 190重量部
【0024】比較例1 実施例1を用いたポリカーボネートの20%メチレンク
ロライド溶液をステンレスバンド上に流延し、残留揮発
分が20%の時、バンドから剥し実施例と同様に巾方向
に自由に収縮させながら残留揮発分が3%になるまで乾
燥させた後、該フィルムを158℃の温度条件で一軸延
伸することによりポリカーボネートの複屈折性フィルム
(CO−1)を得た。又、前記ポリマー溶液(a),(b),
(c) を固型分濃度が15重量%になるよう同一組成比で
それぞれ調液したポリマー溶液(a)′,(b)′, (c)′
をガラス板上に乾燥後100μになるように流延し、前
記した方法に従って同一条件で乾燥時間を測定するとそ
れぞれ25分、55分、30分であり、ポリマー溶液
(a),(c) の乾燥速度はポリマー溶液(b) のそれより速か
った。
【0025】複屈折の評価 前記の複屈折性フィルム(CN−1)、(CN−2)、
及び(CO−1)における波長633μm の光について
の光軸方向の屈折率(nx)、面内における光軸に垂直
な方向の屈折率(ny)、及び厚さ方向の屈折率(n
z)を表1に示した。
【0026】
【表1】
【0027】nx、ny、nzての関係において、(C
N−1)及び(CN−2)はnx>nz>nyとなって
いることがわかる。一方、(CO−1)においてはnx
>nt>nzである。
【0028】液晶パネルにおける視野角依存性の評価 前記の複屈折性フィルムを位相差板としてSTN液晶セ
ルの片側に適用し(図2)、白黒ディスプレイの液晶パ
ネルを作製した。得られた、液晶パネルの駆動状態と非
駆動状態におけるコントラスト比が6:1以上となる視
野角を表2に示した。
【0029】
【表2】
【0030】表2より本発明の複屈折性フィルムからな
る位相差板を用いて補償した液晶パネルは、視角による
コントラストの変化が小さく、視角特性が改良されてい
る事がわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】複屈折性フィルムを積層した位相差板の断面を
示す。
【図2】位相差板に用いた液晶表示装置の断面を示す。
【図3】(1) はポリマー溶液Aとポリマー溶液Bを共流
延するときの共流延ダイを示す。(2) はポリマー溶液
A、ポリマー溶液B、ポリマー溶液Cの順に共流延して
製膜する状況を示す。
【符号の説明】
1:複屈折性フィルム 2:接着層 3:偏光板 4:位相差板 5:複屈折性の液晶セル 6:共流延ダイ 7:ステンレスバンド 8:ドラム (a):ポリマー溶液Aの供給部 (b):ポリマー溶液bの供給部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記のポリマー溶液A,Bを共流延する
    ことにより、乾燥、延伸後ポリマー溶液Bから得られる
    複屈折性フィルムの厚み方向の主屈折率が面に平行な主
    屈折率の少なくともいずれか一方よりも大きくなること
    を特徴とする複屈折性フィルムの製造方法。 ポリマー溶液A:ポリマーを含有する溶液であって、そ
    の溶媒の乾燥速度がポリマー溶液Bよりも速い。 ポリマー溶液B:ポリマーを含有する溶液であって、そ
    の溶媒の乾燥速度がポリマー溶液Aよりも遅く、ポリマ
    ーが正の固有複屈折を有する。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の製造方法において、ポリ
    マー溶液をA,B,Aの順に3層を共流延することを特
    徴とする複屈折性フィルムの製造方法。
  3. 【請求項3】 下記のポリマー溶液Bを流延し、得られ
    るフィルムの乾燥終了前に該フィルムの片面、又は両面
    にポリマー溶液Aを塗布、乾燥することによりポリマー
    溶液Bから得られる複屈折性フィルムの厚み方向の主屈
    折率が面に平行な主屈折率の少なくともいずれか一方よ
    りも大きくなることを特徴とする複屈折性フィルムの製
    造方法。 ポリマー溶液A:ポリマーを含有する溶液であって、そ
    の溶媒の乾燥速度がポリマー溶液Bよりも速い。 ポリマー溶液B:ポリマーを含有する溶液であって、そ
    の溶媒の乾燥速度がポリマー溶液Aよりも遅く、ポリマ
    ーが正の固有複屈折を有する。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3記載の製造方法に
    おいて、複屈折性フィルムの共流延又は塗布後に、膨潤
    性の貧溶媒に浸漬した後乾燥することを特徴とする複屈
    折性フィルムの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3または4記載の製造方
    法による複屈折性フィルムを複屈折性の液晶セルの少な
    くとも片側に配置してなることを特徴とする液晶表示装
    置。
JP4113560A 1992-05-06 1992-05-06 複屈折性フィルムの製造方法及び液晶表示装置 Pending JPH05313014A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4113560A JPH05313014A (ja) 1992-05-06 1992-05-06 複屈折性フィルムの製造方法及び液晶表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4113560A JPH05313014A (ja) 1992-05-06 1992-05-06 複屈折性フィルムの製造方法及び液晶表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05313014A true JPH05313014A (ja) 1993-11-26

Family

ID=14615378

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4113560A Pending JPH05313014A (ja) 1992-05-06 1992-05-06 複屈折性フィルムの製造方法及び液晶表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05313014A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005035290A (ja) * 2003-06-26 2005-02-10 Fuji Photo Film Co Ltd 溶液製膜方法及びフィルム製品
JP2005035289A (ja) * 2003-06-26 2005-02-10 Fuji Photo Film Co Ltd 溶液製膜方法並びにフィルム及びフィルム製品
WO2007007825A1 (en) * 2005-07-07 2007-01-18 Fuji Film Corporation Solid electrolyte membrane, method and apparatus of producing the same, membrane electrode assembly, and fuel cell
JP2009075314A (ja) * 2007-09-20 2009-04-09 Konica Minolta Opto Inc 位相差フィルムの製造方法、位相差フィルム、それを用いた偏光板、及び液晶表示装置
JP2011227429A (ja) * 2009-06-19 2011-11-10 Nitto Denko Corp 光学フィルムの製造方法、光学フィルムおよび画像表示装置
JP2013035141A (ja) * 2011-08-03 2013-02-21 Fujifilm Corp 剥離性積層フィルム、剥離性積層フィルムロール、それらの製造方法、フィルム、偏光板、偏光板の製造方法、及び液晶表示装置
JP2013046992A (ja) * 2011-06-10 2013-03-07 Fujifilm Corp 剥離性積層フィルム、剥離性積層フィルムロール、それらの製造方法、フィルム、光学フィルム、偏光板、偏光板の製造方法、及び液晶表示装置
JP2013099875A (ja) * 2011-11-08 2013-05-23 Fujifilm Corp 剥離性積層フィルムとその製造方法、偏光板とその製造方法及び液晶表示装置
WO2013099844A1 (ja) * 2011-12-26 2013-07-04 富士フイルム株式会社 積層フィルム、偏光板、液晶表示装置及び光学フィルムの製造方法
JP2013152430A (ja) * 2011-12-26 2013-08-08 Fujifilm Corp 光学フィルム、積層フィルム、及びそれらの製造方法
US9581747B2 (en) 2009-06-19 2017-02-28 Nitto Denko Corporation Method for producing optical film, optical film, laminated polarizing plate, and image display

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005035290A (ja) * 2003-06-26 2005-02-10 Fuji Photo Film Co Ltd 溶液製膜方法及びフィルム製品
JP2005035289A (ja) * 2003-06-26 2005-02-10 Fuji Photo Film Co Ltd 溶液製膜方法並びにフィルム及びフィルム製品
JP4593180B2 (ja) * 2003-06-26 2010-12-08 富士フイルム株式会社 溶液製膜方法
WO2007007825A1 (en) * 2005-07-07 2007-01-18 Fuji Film Corporation Solid electrolyte membrane, method and apparatus of producing the same, membrane electrode assembly, and fuel cell
US8932509B2 (en) 2005-07-07 2015-01-13 Fujifilm Corporation Solid electrolyte membrane, method and apparatus of producing the same, membrane electrode assembly, and fuel cell
JP2009075314A (ja) * 2007-09-20 2009-04-09 Konica Minolta Opto Inc 位相差フィルムの製造方法、位相差フィルム、それを用いた偏光板、及び液晶表示装置
JP2011227429A (ja) * 2009-06-19 2011-11-10 Nitto Denko Corp 光学フィルムの製造方法、光学フィルムおよび画像表示装置
US9581747B2 (en) 2009-06-19 2017-02-28 Nitto Denko Corporation Method for producing optical film, optical film, laminated polarizing plate, and image display
US8900656B2 (en) 2009-06-19 2014-12-02 Nitto Denko Corporation Method for producing optical film, optical film, and image display
CN103596740A (zh) * 2011-06-10 2014-02-19 富士胶片株式会社 可剥离性层合膜、可剥离性层合膜卷、其制备方法、膜、光学膜、偏振板、偏振板的制备方法以及液晶显示装置
JP2013046992A (ja) * 2011-06-10 2013-03-07 Fujifilm Corp 剥離性積層フィルム、剥離性積層フィルムロール、それらの製造方法、フィルム、光学フィルム、偏光板、偏光板の製造方法、及び液晶表示装置
JP2013035141A (ja) * 2011-08-03 2013-02-21 Fujifilm Corp 剥離性積層フィルム、剥離性積層フィルムロール、それらの製造方法、フィルム、偏光板、偏光板の製造方法、及び液晶表示装置
JP2013099875A (ja) * 2011-11-08 2013-05-23 Fujifilm Corp 剥離性積層フィルムとその製造方法、偏光板とその製造方法及び液晶表示装置
JP2013134336A (ja) * 2011-12-26 2013-07-08 Fujifilm Corp 積層フィルム、偏光板、液晶表示装置及び光学フィルムの製造方法
JP2013152430A (ja) * 2011-12-26 2013-08-08 Fujifilm Corp 光学フィルム、積層フィルム、及びそれらの製造方法
WO2013099844A1 (ja) * 2011-12-26 2013-07-04 富士フイルム株式会社 積層フィルム、偏光板、液晶表示装置及び光学フィルムの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5138474A (en) Liquid crystal display with compensator having two films with positive and negative intrinsic birefringence, respectively
JP3648240B2 (ja) 液晶表示素子およびそれに用いる位相差フィルムの使用
JP4790890B2 (ja) 位相差フィルム及びその連続製造法
US7505099B2 (en) Optical resin film and polarizing plate and liquid crystal display using same
US7541074B2 (en) Optical film and optical compensatory film, polarizing plate and liquid crystal display using same
US5244713A (en) Optical film
JPH05313014A (ja) 複屈折性フィルムの製造方法及び液晶表示装置
JPH0242406A (ja) 位相差板およびこれを用いた複合偏光板および液晶表示装置
EP0376696A1 (en) Optical film
JPH1062624A (ja) 広視野角偏光板
JPH05297223A (ja) 複屈折性フィルムの製造方法、それを用いた位相差板及び液晶表示装置
JPH05323120A (ja) 複屈折性フィルムの製造方法、並びに位相差板及び液晶表示装置
JP2002365428A (ja) 光学フィルムの製造方法及びそれを用いた積層偏光板、液晶表示装置
JPH0545520A (ja) 偏光板及び液晶表示装置
JP3165175B2 (ja) 偏光板及び液晶表示装置
JPH04215602A (ja) 位相差フィルム及びそれを用いた液晶表示装置
JPH05346507A (ja) 複屈折性フィルムの製造方法およびそれを用いた液晶表示装置
JP2000056131A (ja) 位相差板、積層偏光板及び液晶表示装置
JPH07218724A (ja) 偏光板及び楕円偏光板、並びにそれを用いた液晶表示装置
JPH09318815A (ja) 光学フィルムの製造方法、積層偏光板及び液晶表示装置
JP3810969B2 (ja) 光学補償偏光板及び液晶表示装置の各製造方法
JPH06167612A (ja) 複屈折フイルム及びそれを用いた液晶表示装置
JP2001013324A (ja) 位相差板の製造方法
JPH04265906A (ja) 位相差フィルム及びそれを用いた液晶表示装置
JP2002174722A (ja) 偏光板およびその製造方法