JP2005035289A - 溶液製膜方法並びにフィルム及びフィルム製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 所望の光学特性を有し、かつ平面性に優れたフィルムを得る。
【解決手段】 流延ベルトから剥ぎ取ったフィルム28をテンタ装置51に搬送する。フィルム28の両縁をフィルムクリップ80で挟み搬送する。テンタ装置51の延伸部51bで所望の幅となるようにフィルム28を延伸する。このときにひずみ計87でフィルム28のひずみを測定してコントローラ88にひずみ値を送信する。コントローラ88はひずみ値からフィルム28内部に発生した応力を算出する。応力が1MPa以上200MPa以下となるようにシフト量を算出する。シフト機構89によりテンタ装置51の一部をシフトさせてフィルムの延伸率を調整することで、フィルム28は、所望の光学特性を有し、平面性に優れる。
【選択図】 図2

Description

本発明は溶液製膜方法並びにフィルム及びそのフィルムを用いた偏光板,液晶表示装置用光学補償フィルム,写真感光材料などのフィルム製品に関する。
溶液製膜方法によって製造されるセルロースアシレートフィルム(以下、TACフィルムと称する)は、液晶表示装置を構成する偏光板の保護フィルムとして使用されている。液晶表示装置は視野角特性に優れることが、他社の製品と差別化する上で特に必要な性能上の要件となるが、この視野角特性にはTACフィルムの光学特性が大きく寄与している。すなわち、液晶表示装置に所望の視野角特性を発現させるには、TACフィルムが特定の範囲の光学特性を示すことが必要となっている。また、これらフィルムはしばしばその表面にさらなる機能を付与するための塗布処理を行うことがあるため、塗布適性を満たすために視野角特性以外にもフィルムの高度な平面性が要求される。
液晶表示装置の視野角特性に寄与するTACフィルムの光学特性は複屈折率であり、平面複屈折率(Re), 厚み方向複屈折率(Rth)がこれに該当する。元々TACフィルムを構成するTAC(セルロースアシレート)は光学的等方性に優れており、複屈折率の発現性は乏しい。そこで、製膜工程において、TACフィルムを延伸することによって上記特定範囲の光学特性を発現させることがしばしば行われている。
また、フィルムを乾燥させるときに、フィルム表面から大量の溶媒が揮発し、フィルムは大きく体積を減少させ、フィルム自身は収縮しようとする。自由に収縮するときは、フィルムは少なからず不均一に収縮してしまうため、フィルムの平面性が損なわれ、商品価値が大きく低減する懸念がある。このため、乾燥過程において、主としてフィルムの平面性を確立するために、フィルムを流延幅方向(以下、幅方向と称する)に積極的に延伸するということが従来から知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平11−048271号公報 (第3頁、第4図)
TACフィルムの光学特性は、フィルムに付与される平面内応力によって、フィルム内部の分子配向が変化することによって発現、変化する。このとき分子配向のしやすさは分子の動き易さ、すなわちフィルム内の溶媒量とフィルムに加えられる応力に依存する。通常フィルムの延伸はTACフィルムを乾燥しながら同時に行われるため、フィルム中に含まれる溶媒量及びフィルム温度は刻一刻と変化し、膜の性質、例えば弾性率などの力学特性も時間とともに変化する。このため、同じ素材を用いたフィルムを同じ延伸倍率で延伸しても、延伸しているときの温度が異なれば膜内部に生じる応力は異なってくるため、同一の光学特性を有するフィルムを連続して製膜することができないと言う問題が生じている。さらに乾燥途中のTACフィルムは粘弾性を有するために、同じ延伸倍率であってもフィルムの延伸速度、つまり単位時間に何%の延伸を行うかという速度や、延伸終了後の緩和条件、つまり延伸直後に何℃で何秒間、何%フィルムを収縮させるか、などによってもフィルム内部に生じる応力は大きく変化する。
そこで、延伸開始時や終了時の溶媒含有率や延伸倍率を規定したとしても、延伸速度や温度が異なると乾燥中のTACフィルムにかかる応力も変わり、それによってフィルムの破断条件や乾燥過程での面状も当然変わってきてしまう。一方、延伸速度や延伸温度、延伸倍率、残留溶媒量など、光学特性や平面性に寄与するパラメータをすべて規定しようとすると、その組み合わせは非常に膨大なものとなり、これらすべての要因を組み合わせた領域を定義することは非現実的である。
従来の延伸工程は延伸倍率や温度などを操作因子として規定、コントロールしているのが現状であった。これらの値をコントロールするだけでは目的の光学特性や平面性を有するフィルムは得られず、ましてや繰り返し再現性のある製造は達成できないという問題がある。
本発明の目的はより容易に、精度良い所望の光学特性を有し、かつ平面性の優れたフィルムが得られる溶液製膜方法及びフィルム並びにそのフィルムを用いた偏光板,光学補償フィルム及び写真感光材料などのフィルム製品を提供することにある。
本発明者は、鋭意検討した結果、光学特性に優れたフィルムを溶液製膜方法で得るためには、延伸倍率や温度などのパラメータよりも、実際に延伸時に生じている内部応力が重要であることを見出した。そこで、フィルムの光学特性に本質的に寄与するパラメータは、製膜時に発生したフィルム中の応力と残留溶媒量であることも見出した。フィルム中に発生した応力、特に幅方向に延伸している際に発生する応力のパラメータを規定することにより、精度良い所望の光学特性を有し、かつ平面性の優れたフィルムを製膜することができることをも見出した。
本発明の溶液製膜方法は、ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延し、乾燥してフィルムを製造する溶液製膜方法において、前記フィルム製造の際に、前記フィルムの流延幅方向の最大応力値を1MPa以上200MPa以下とすることが好ましく、より好ましくは5MPa以上80MPa以下とすることである。前記乾燥の際に、前記流延幅方向の応力Syと前記流延幅方向に直交する前記フィルム搬送方向の応力Sxとの比を2≦(Sy/Sx)≦50の範囲とすることが好ましく、より好ましくは5≦(Sy/Sx)≦30の範囲として延伸を行うことである。
本発明の溶液製膜方法は、ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延し、乾燥してフィルムを製造する溶液製膜方法において、前記乾燥の際に、前記流延幅方向の応力Syと前記流延幅方向に直交する前記フィルム搬送方向の応力Sxとの比を2≦(Sy/Sx)≦50の範囲とすることが好ましく、より好ましくは5≦(Sy/Sx)≦30の範囲して延伸を行う。
前記延伸を行った後に、前記フィルムを熱処理することが好ましい。前記熱処理時間を1秒以上30秒以下とすることが好ましく、より好ましくは3秒以上15秒以下で行うことである。前記熱処理温度を50℃以上180℃以下とすることが好ましく、80℃以上130℃以下で行うことがより好ましい。なお、前記熱処理は、延伸倍率を一定の状態に保ちながら行っても良いし、少しずつ延伸倍率を下げながら行っても良い。
前記フィルムを流延幅方向に延伸するときの残留溶媒量が、3重量%以上45重量%以下であることが好ましく、より好ましくは7重量%以上35重量%以下とすることである。なお、本発明において残留溶媒量とは、以下の式(1)で表わされる値とする。
残留溶媒量(重量%)=((A−B)/A)×100・・(1)
A:試料フィルム重量
B:試料フィルムAを110℃,1時間熱風乾燥した後の試料重量
前記フィルムを流延幅方向に延伸する際に、前記フィルムの応力を測定する応力測定手段を用い、前記応力測定手段により測定された応力値に基づき、延伸量を制御することが好ましい。前記応力測定手段は、前記フィルムに生じている応力を直接測定する手段であっても良いし、前記フィルムを延伸する際に用いられる前記フィルムを保持するフィルムクリップ及び前記フィルムクリップ周辺装置に測定手段を取り付けて間接的にフィルムの応力を測定する手段であっても良く、前記フィルムクリップを移動させるためのレール上及び前記レール周辺装置に測定手段を取り付けて間接的にフィルムの応力を測定するものでも良い。前記フィルムを乾燥した後の厚みが10μm以上300μm以下となるように流延を行うことが好ましい。前記ポリマーにセルロースアシレートを用いることが好まし
く、より好ましくはセルロースアセテートを用いることであり、最も好ましくはセルローストリアセテートを用いることである。
前記フィルムが2層以上から形成されたものであって、少なくとも1層がセルロースアシレート以外のポリマーを主成分とすることが好ましい。前記支持体にドラムを用いることが好ましい。前記支持体に無端走行するバンドを用いることが好ましい。前記フィルムが3層以上から形成されたものであって、表層または裏層のうち少なくともいずれか1層に酸としての性質を有する物質を含ませることが好ましい。前記溶媒に非塩素系有機溶媒を主溶媒として用いることが好ましい。
本発明には、前記溶液製膜方法により製膜されたフィルムも含まれる。前記フィルムが2層以上の層構造を有し、少なくとも1層がセルロースアシレート以外のポリマーを主成分とすることが好ましい。前記フィルムが3層以上の層構造を有し、表層または裏層の少なくとも1層に酸としての性質を有する物質を含有していることが好ましい。前記フィルムが3層以上の層構造を有し、少なくとも1層がセルロースアシレート以外のポリマーが主成分であり、表層または裏層の少なくとも1層に酸としての性質を有する物質を含有していることが好ましい。
本発明には、2層以上の層構造を有するフィルムにおいて、少なくとも1層がセルロースアシレート以外のポリマーを主成分とするフィルム,3層以上の層構造を有するフィルムにおいて、表層または裏層の少なくとも1層に酸としての性質を有する物質を含有しているフィルム,3層以上の層構造を有するフィルムにおいて、少なくとも1層がセルロースアシレート以外のポリマーを主成分とし、表層または裏層の少なくとも1層に酸としての性質を有する物質を含有しているフィルムも含まれる。
前記フィルムが、セルロースアシレートフィルムであって、前記セルロースアシレートフィルムを保護フィルムとして用いた偏光板,前記セルロースアシレートフィルムを用いて構成した液晶表示装置用光学補償フィルム,前記セルロースアシレートフィルムを用いた写真感光材料も本発明には含まれる。
本発明の溶液製膜方法によれば、ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延し、乾燥してフィルムを製造する溶液製膜方法において、前記フィルム製造の際に、前記フィルムの流延幅方向の最大応力値を1MPa以上200MPa以下とするから、ポリマーの配向に伴う光学異方性が生じ難くなり、精度良い光学特性を有し、かつ平面性に優れたフィルムを繰り返し再現よく製造することができる。
本発明の溶液製膜方法によれば、ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延し、乾燥してフィルムを製造する溶液製膜方法において、前記フィルム製造の際に、前記フィルムの流延幅方向の最大応力値を1MPa以上200MPa以下とし、その後に、前記フィルムを熱処理するから、ポリマーの配向に伴う光学異方性が生じ難くなり、精度良い光学特性を有したフィルムを繰り返し再現よく製造することができる。さらに、フィルムの破断やシワ状の変形が生じることを防止でき、平面性に優れたフィルムが得られる。熱処理条件は、熱処理時間を1秒以上30秒以下とし、熱処理温度を50℃以上180℃以下とすると最もその効果が得られる。
本発明の溶液製膜方法によれば、ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延し、乾燥してフィルムを製造する溶液製膜方法において、残留溶媒量が、3重量%以上45重量%以下のときに、前記フィルムの流延幅方向の最大応力値を1MPa以上200MPa以下とするから、ポリマー分子の動き易さが最も適切なときにフィルムに応力が発生するので、ポリマーの配向に伴う光学異方性が生じ難くなり、精度良い光学特性を有し、かつ平面性に優れたフィルムを繰り返し再現よく製造することができる。
本発明の溶液製膜方法によれば、ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延し、乾燥してフィルムを製造する溶液製膜方法において、残留溶媒量が、3重量%以上45重量%以下のときに、前記フィルムの流延幅方向の最大応力値を1MPa以上200MPa以下とするために、前記フィルムを流延幅方向に延伸する際に、前記フィルムの応力を測定する応力測定手段を用い、前記応力測定手段により測定された応力値に基づき、延伸量を制御するから、ポリマー分子の動き易さが最も適切なときにフィルムに応力が発生するので、ポリマーの配向に伴う光学異方性を調節することが可能となり、光学特性特に光学等方性の調節を所望のものにすることが可能となり、かつ平面性に極めて優れたフィルムを繰り返し再現よく製造することができる。
前記ポリマーにセルロースアシレートを用い、本発明の溶液製膜方法により製膜されたフィルムは、光学異方性が調節され、かつ平面性に優れているため、偏光板用保護フィルムや液晶表示装置用光学補償フィルムや写真感光材料を構成するフィルムに好ましく用いることができる。
[ポリマー]
本発明に用いられるポリマーは、特に限定されるものではない。具体的には、ポリアミド類, ポリオレフィン類, ノルボルネン類,ポリスチレン類,ポリカーボネート類,ポリスルホン類,ポリアクリル酸類,ポリメタクリル酸類,ポリエーテルエーテルケトン(PEEK;Polyetheretherketone)類,ポリビニルアルコール類,ポリビニルアセテート類,セルロース誘導体(例えば、セルロースの低級脂肪酸エステル,セルロースアシレートなど)などが挙げられる。
なお、用いられるポリマーは、製膜されたフィルムの光学異方性が小さくなるセルロース誘導体、好ましくはセルロースアシレート,より好ましくはセルロースアセテート、さらに好ましくはセルローストリアセテート、最も好ましくは酢化度59.5%〜62.5%のセルローストリアセテートを用いることである。
セルロースアシレートについては、特開2002−265636号公報の[0094]段落から[0127]段落に詳細に説明されている。本発明においても前記記載のものを適用することができる。
ドープを調製する溶媒としては、芳香族炭化水素(例えばベンゼン、トルエンなど)、ハロゲン化炭化水素(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、クロロベンゼンなど)、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、ジエチレングリコールなど)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトンなど)、エステル(例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピルなど)及びエーテル(例えば、テトラヒドロフラン、メチルセロソルブなど)などが挙げられる。
炭素原子数1〜7のハロゲン化炭化水素が好ましく用いられ、ジクロロメタンが最も好ましく用いられる。TACの溶解性、支持体からの剥ぎ取り性、フィルムの機械強度等、光学特性等の物性の観点から、ジクロロメタンの他に炭素原子数1〜5のアルコールを一種、ないし数種類混合することが好ましい。アルコールの含有量は、溶媒全体に対し2重量%〜25重量%が好ましく、5重量%〜20重量%がより好ましい。アルコールの具体例としては、メタノール, エタノール,n−プロパノール,イソプロパノール,n−ブタノール等があげられるが、メタノール,エタノール,n−ブタノール、あるいはこれらの混合物が好ましく用いられる。
最近、環境に対する影響を最小限に抑えるため、ジクロロメタンを用いない溶媒組成も提案されている。この目的に対しては、炭素原子数が4〜12のエーテル、炭素原子数が3〜12のケトン,炭素原子数が3〜12のエステルが好ましく、これらを適宜混合して用いる。これらのエーテル、ケトン及びエステルは、環状構造を有していてもよい。エーテル、ケトン及びエステルの官能基(すなわち、−O−,−CO−及び−COO−)のいずれかを二つ以上有する化合物も、有機溶媒として用いることができる。有機溶媒は、アルコール性水酸基のような他の官能基を有していてもよい。二種類以上の官能基を有する有機溶媒の場合、その炭素原子数は、いずれかの官能基を有する化合物の規定範囲内であればよい。
ドープを調製する溶媒については、特開2002−265636号公報の[0128]段落から[0149]段落に詳細に説明されている。本発明においても前記記載のものを適用することができる。
[添加剤]
製膜されたフィルムの特性を好ましいものとするために、ドープ中に添加剤を添加しても良い。添加剤としては、可塑剤(トリフェニルホスフェート,ビフェニルジフェニルホスフェート,ジペンタエリスリトールヘキサアセテート,ジトリメチロールプロパンテトラアセテートなど),紫外線吸収剤(例えば、オキシベンゾフェノン系化合物,ベンゾトリアゾール系化合物など),マット剤(例えば、二酸化ケイ素の微粒子など)、増粘剤,オイルゲル化剤、レターデーション制御剤(光学異方性コントロール剤)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。添加剤は、ポリマーを溶媒に溶解させるときに添加しても良いし、溶液製膜を行っている際に、調製されたドープにインラインで混合させても良い。また、添加剤を添加する際に、添加剤のみを添加しても良いし、添加剤を溶媒に溶解させた添加剤溶液を添加しても良い。
酸の性質を有する物質(以下、酸物質と称する)をドープ中に含有させて得られたフィルムは、剥離性に優れたものが得られる。酸物質としては、例えば、無機酸(例えば、塩酸など)、有機酸(例えば、フェノールなど)、有機カルボン酸(例えば、酢酸、乳酸など)、多価有機カルボン酸(例えば、クエン酸、酒石酸など)、多価有機カルボン酸誘導体、などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。多価有機カルボン酸誘導体の基本骨格は、脂肪族炭化水素系(例えば、直鎖飽和、分岐飽和、直鎖不飽和、分岐不飽和、単環式、芳香族、縮合多環式、橋かけ環式、スピロ、環集合、テルペンなど)や、芳香族系炭化水素系(芳香族、縮合多環式など)や、複素環式(ヘテロ環)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。なお、添加量は、特に限定されるものではないが、フィルムの光学特性に影響を及ぼさないように、ポリマーの重量に対して、重量比で200ppm〜800ppmの範囲とすることが好ましい。
ドープに添加される添加剤については、特開2002−265636号公報の[0150]段落から[0199]段落に詳細に説明されている。本発明においても前記記載のものを適用することができる。
また、更に、光学異方性コントロール剤(レターデーション制御剤)として使用される化合物に関して、詳細に説明する。
Figure 2005035289
化1に示されている一般式(2)中でR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10はそれぞれ独立に水素原子、または置換基を表し、置換基は後述の置換基Tが適用できる。R1、R2、R3、R4及びR5のうち少なくとも1つは電子供与性基を表す。好ましくはR1、R3 又はR5のうちの1つが電子供与性基であり、R3が電子供与性基であることがより好ましい。
電子供与性基とはHammetのσp値が0以下のものを表し、Chem. Rev.,91,165(1991)に記載のHammetのσp値が0以下のものが好ましく適用でき、より好ましくは−0.85〜0のものが用いられる。例えば、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、水酸基などが挙げられる。
電子供与性基として好ましくはアルキル基、アルコキシ基であり、より好ましくはアルコキシ基(好ましくは炭素数1〜12、より好ましくは炭素数1〜8、更に好ましくは炭素数1〜6特に好ましくは炭素数1〜4である。)である。
1として好ましくは、水素原子または電子供与性基であり、より好ましくはアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、水酸基であり、更に好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基であり、特に好ましくはアルコキシ基(好ましくは炭素数1〜12、より好ましくは炭素数1〜8、更に好ましくは炭素数1〜6、特に好ましくは炭素数1〜4)であり、最も好ましくはメトキシ基である。
2として好ましくは、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、水酸基であり、より好ましくは、水素原子、アルキル基、アルコキシ基であり、更に好ましくは水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜4、より好ましくはメチル基である。)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜12、より好ましくは炭素数1〜8、更に好ましくは炭素数1〜6、特に好ましくは炭素数1〜4)である。特に好ましくは水素原子、メチル基、メトキシ基である。
3として好ましくは、水素原子または電子供与性基であり、より好ましくは水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、水酸基であり、更に好ましくは、アルキル基、アルコキシ基であり、特に好ましくはアルコキシ基(好ましくは炭素数1〜12、より好ましくは炭素数1〜8、更に好ましくは炭素数1〜6、特に好ましくは炭素数1〜4)である。最も好ましくはn−プロポキシ基、エトキシ基、メトキシ基である。
4として好ましくは、水素原子または電子供与性基であり、より好ましくは水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、水酸基であり、更に好ましくは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基(好ましくは炭素数1〜12、より好ましくは炭素数1〜8、更に好ましくは炭素数1〜6、特に好ましくは炭素数1〜4)であり、特に好ましくは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基であり、最も好ましくは水素原子、メチル基、メトキシ基である。
5として好ましくは、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、水酸基であり、より好ましくは、水素原子、アルキル基、アルコキシ基であり、更に好ましくは水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜4より好ましくはメチル基である。)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜12、より好ましくは炭素数1〜8、更に好ましくは炭素数1〜6、特に好ましくは炭素数1〜4)である。特に好ましくは水素原子、メチル基、メトキシ基である。
6、R7、R9及びR10として好ましくは水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、ハロゲン原子であり、より好ましくは、水素原子、ハロゲン原子であり、更に好ましくは水素原子である。
8 は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜6のアルキニル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜12のアシルアミノ基、シアノ基またはハロゲン原子を表し、可能な場合には置換基を有してもよく、置換基としては後述の置換基Tが適用できる。
8として好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜6のアルキニル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数2〜12のアリールオキシ基であり、より好ましくは、炭素数6〜12のアリール基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリールオキシ基であり、更に好ましくは炭素数1〜12のアルコキシ基(好ましくは炭素数1〜12、より好ましくは炭素数1〜8、更に好ましくは炭素数1〜6、特に好ましくは炭素数1〜4である。)であり、特に好ましくは、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基である。
一般式(2)のうちより好ましくは下記一般式(2−A)である。
Figure 2005035289
一般式(2−A)中のR11はアルキル基を表す。R1、R2、R4、R5、R6、R7、R9及びR10はそれぞれ独立に水素原子、または置換基を表す。R8は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜6のアルキニル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜12のアシルアミノ基、シアノ基またはハロゲン原子を表す。一般式(2−A)中でR1、R2、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10はそれぞれ一般式(2)におけるそれらと同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(2−A)中でR11は炭素数1〜12のアルキル基を表し、R11で表されるアルキル基は直鎖でも分岐があってもよく、また更に置換基を有してもよいが、好ましくは炭素数1〜12のアルキル基、より好ましくは炭素数1〜8のアルキル基、更に好ましくは炭素数1〜6のアルキル基、特に好ましくは炭素数1〜4のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基などが挙げられる)を表す。
一般式(2)のうちより好ましくは下記一般式(2−B)である。
Figure 2005035289
一般式(2−B)中でR1、R2、R4、R5、R6、R7、R9及びR10はそれぞれ独立に水素原子、または置換基を表す。R11は炭素数1〜12のアルキル基を表す。Xは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜6のアルキニル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数1 〜12のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜12のアシルアミノ基、シアノ基またはハロゲン原子を表す。
一般式(2−B)中でR1、R2、R4、R5、R6、R7、R9及びR10は、一般式(2)におけるそれらと同義であり、また好ましい範囲も同様である。一般式(2−B)中でR11は、一般式(2−A)におけるR11と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(2−B)中で、Xは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜6のアルキニル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜12のアシルアミノ基、シアノ基またはハロゲン原子を表す。
1、R2、R4及びR5がすべて水素原子の場合には、Xとして好ましくはアルキル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基であり、より好ましくは、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基であり、更に好ましくはアルコキシ基(好ましくは炭素数1〜12、より好ましくは炭素数1〜8、更に好ましくは炭素数1〜6、特に好ましくは炭素数1〜4である。)であり、特に好ましくは、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基である。
1、R2、R4又はR5のうち少なくとも1つが、置換基の場合には、Xとして好ましくはアルキニル基、アリール基、アルコキシカルボニル基、シアノ基であり、より好ましくはアリール基(好ましくは炭素数6〜12)、シアノ基、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜12)であり、更に好ましくはアリール基(好ましくは炭素数6〜12のアリール基であり、より好ましくはフェニル基、p−シアノフェニル基、p−メトキシフェニル基である。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素2〜12、より好ましくは炭素数2〜6、更に好ましくは炭素数2〜4、特に好ましくはメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニルである。)、シアノ基であり、特に好ましくは、フェニル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、シアノ基である。
一般式(2)のうち更に好ましくは下記一般式(2−C)である。
Figure 2005035289
一般式(2−C)中でR1、R2、R4、R5、R11及びXは、一般式(2−B)におけるそれらと同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(2)で表わされる化合物の中で好ましいのは下記一般式(2−D)で表わされ
る化合物である。
Figure 2005035289
一般式(2−D)中で、R2、R4及びR6は、一般式(2−C)におけるそれらと同義であり、また好ましい範囲も同様である。R21、R22はそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基である。X1は、炭素数6〜12のアリール基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はシアノ基である。
21は、炭素数1〜4のアルキル基を表し、好ましくは炭素数1 〜3のアルキル基であり、より好ましくはエチル基、メチル基である。R22は、炭素数1〜4のアルキル基を表し、好ましくは炭素数1 〜3のアルキル基であり、より好ましくはエチル基、メチル基であり、更に好ましくはメチル基である。
1は、炭素数6〜12のアリール基、炭素2〜12のアルコキシカルボニル基又はシアノ基であり、好ましくは炭素数6〜10のアリール基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、シアノ基であり、より好ましくはフェニル基、p−シアノフェニル基、p−メトキシフェニル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、シアノ基であり、更に好ましくは、フェニル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、シアノ基である。
一般式(2)のうち最も好ましくは下記一般式(2−E)である。
Figure 2005035289
一般式(2−E)中でR2、R4 及びR5は、一般式(2−D)におけるそれらと同義であり、また好ましい範囲も同様だが、いずれか1つは−OR13で表される基である(R13は炭素数1〜4のアルキル基である。)。R21、R22及びX1 は一般式(2−D)におけるそれらと同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(2−E)中でR2、R4及びR5 は、一般式(2−D)におけるそれらと同義であり、また好ましい範囲も同様だが、いずれか1つは−OR13で表される基であり(R13は炭素数1〜4のアルキル基である。)、好ましくはR4 、R5 が−OR13で表される基であり、より好ましくはR4が−OR13で表される基である。R13は、炭素数1〜4のアルキル基を表し、好ましくは炭素数1〜3のアルキル基であり、より好ましくはエチル基、メチル基であり、更に好ましくはメチル基である。
以下に前述の置換基Tについて説明する。置換基Tとしては例えばアルキル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12、特に好ましくは炭素数1〜8であり、例えばメチル、エチル、iso−プロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニルなどが挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニルなどが挙げられる。)などが挙げられる。
例えば、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチルなどが挙げられる。)、置換又は未置換のアミノ基(好ましくは炭素数0〜20、より好ましくは炭素数0〜10、特に好ましくは炭素数0〜6であり、例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12、特に好ましくは炭素数1〜8であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜16、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、2−ナフチルオキシなどが挙げられる。)なども挙げられる。
例えば、アシル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイル、ホルミル、ピバロイルなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜20、より好ましくは炭素数7〜16、特に好ましくは炭素数7〜10であり、例えばフェニルオキシカルボニルなどが挙げられる。)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシなどが挙げられる。)なども挙げられる。
例えば、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜20、より好ましくは炭素数7〜16、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノなどが挙げられる。)なども挙げられる。
例えば、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜20、より好ましくは炭素数0〜16、特に好ましくは炭素数0〜12であり、例えばスルファモイル、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、フェニルスルファモイルなどが挙げられる。)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばカルバモイル、メチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、フェニルカルバモイルなどが挙げられる。)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられる。)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜16、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙げられる。)なども挙げられる。
例えば、スルホニル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメシル、トシルなどが挙げられる。)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニルなどが挙げられる。)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばウレイド、メチルウレイド、フェニルウレイドなどが挙げられる。)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばジエチルリン酸アミド、フェニルリン酸アミドなどが挙げられる。)なども挙げられる。
例えば、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子など)、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子などが挙げられる。また具体的なヘテロ環基には例えばイミダゾリル、ピリジル、キノリル、フリル、ピペリジル、モルホリノ、ベンゾオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリルなどが挙げられる。)、シリル基(好ましくは、炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは、炭素数3〜24であり、例えば、トリメチルシリル、トリフェニルシリルなどが挙げられる)などが挙げられる。これらの置換基は更に置換されてもよい。また、置換基が二つ以上ある場合は、同じでも異なってもよい。また、可能な場合には互いに連結して環を形成してもよい。
以下に一般式(2)で表される化合物に関して具体例をあげて詳細に説明するが、本発明は以下の具体例によって何ら限定されることはない。
Figure 2005035289
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一般式(2)で表される化合物は置換安息香酸とフェノール誘導体の一般的なエステル反応によって合成でき、エステル結合形成反応であればどのような反応を用いてもよい。例えば、置換安息香酸を酸ハロゲン化物に官能基変換した後、フェノールと縮合する方法、縮合剤あるいは触媒を用いて置換安息香酸とフェノール誘導体を脱水縮合する方法などがあげられる。製造プロセス等を考慮すると置換安息香酸を酸ハロゲン化物に官能基変換した後、フェノールと縮合する方法が好ましい。
反応溶媒として炭化水素系溶媒(好ましくはトルエン、キシレンが挙げられる。)、エーテル系溶媒(好ましくはジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどが挙げられる)、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどを用いることができる。これらの溶媒は単独でも数種を混合して用いてもよく、反応溶媒として好ましくはトルエン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドである。
反応温度としては、好ましくは0〜150℃、より好ましくは0〜100℃、更に好ましくは0〜90℃であり、特に好ましくは20℃〜90℃である。本反応には塩基を用いないのが好ましく、塩基を用いる場合には有機塩基、無機塩基のどちらでもよく、好ましくは有機塩基であり、ピリジン、3級アルキルアミン(好ましくはトリエチルアミン、エチルジイソプルピルアミンなどが挙げられる)である。
[ドープの調製]
ポリマー及び必要な添加剤を溶媒に入れた後に、公知のいずれかの溶解方法により溶解させ調製ドープを製造する。この調製ドープは濾過により異物を除去することが一般的である。濾過には濾紙,濾布,不織布,金属メッシュ,焼結金属,多孔板などの公知の各種濾材を用いることが可能である。濾過することにより、調製ドープ中の異物,未溶解物を除去することができ、フィルム中の異物による欠陥を軽減することができる。
また、一度溶解した調製ドープを加熱して、さらに溶解度の向上を図ることもできる。加熱には静置したタンク内で撹拌しながら加熱する方法、多管式、静止型混合器付きジャケット配管等の各種熱交換器を用いて調製ドープを移送しながら加熱する方法などがある。また、加熱工程の後に冷却工程を実施することも可能である。また、装置の内部を加圧することにより、調製ドープの沸点以上の温度に加熱することも可能である。これらの処理を施すことにより、溶解性の低い未溶解物を完全に溶解することができ、フィルムの異物の減少、濾過の負荷軽減を図ることができる。
[溶液製膜方法]
図1に本発明の溶液製膜方法に用いられるフィルム製膜ライン10の一実施態様を示す。ドープ11がミキシングタンク12に入れられる。なお、ドープ11は、ポリマーにセルロースアシレートを用い,溶媒に酢酸メチルを主溶媒としたものを用いた例で説明する。ミキシングタンク12にはドープ11を均一にする攪拌翼13が設けられ、図示しないモータにより回転することでドープ11を攪拌する。ドープ11は、送液ポンプ14により一定の流量で濾過装置15に送られ不純物が除去された後に流延ダイ16に送られる。
流延ダイ16は、流延室20内に設けられている。流延ダイ16の下方には、回転ローラ21,22の回転に伴って無端で走行する流延バンド23が設けられている。また、流延室20内には、乾燥風供給装置24が設けられていることが好ましい。流延ダイ16から流延バンド23上にドープ11を流延し、流延膜25を形成する。流延幅は、2000mm以上とすることが好ましく、また1400mm以上とすることがより好ましい。また、流延する際に乾燥後のフィルムの厚みが10μm以上300μm以下とすることが好ましい。流延膜25の乾燥を促進するために乾燥風供給装置24から乾燥風26を流延膜25表面に送風することが好ましい。なお、本発明において流延膜25が流延バンド23上を搬送している時間は、2分〜4分が好ましく、この場合に、乾燥風26は、温度30℃
〜90℃,風速8m/s〜12m/sの範囲のものを送風すると、後述する残留溶媒量が好ましい範囲となりやすいが、本発明においては、それら数値範囲に限定されるものではない。
乾燥が進行し自己支持性を有するものになった後に剥取ローラ27で支持しながら流延バンド23からフィルム28として剥ぎ取る。このとき流延バンド23の駆動速度(以下、流延速度と称する)V1(m/s)と剥ぎ取った後のフィルムの搬送速度V2(m/s)とをコントロールすることによってフィルム搬送方向(以下、搬送方向と称する)Xへ応力をフィルム28に付与することを可能とする。フィルム28の搬送方向Xの応力(以下、搬送方向応力と称する)Sx(Pa)は、張力計29を用いて計測する。搬送速度V2(m/s)と流延速度V(m/s)との比(V2/V1)を
0.9<(V2/V1)<1.3
の範囲とすることで搬送方向応力Sxを好ましいものとすることができるが、その範囲に限定されるものではない。また、本発明において、フィルム28への搬送方向応力Sxの付与は、渡り部に設けられたローラ40によるものに限定されず、テンタ装置50やテンタ装置50の下流側に設けられているローラの搬送速度を変更する方法でも良い。
フィルム28を流延室20からテンタ室50へと搬送する。通常、この間は渡り部と称され、この渡り部にはフィルム28を搬送するためのローラ40が設けられている。なお、ローラを1本のみ図示したが、複数本であっても良いし、渡り部にローラを設けない形態でも良い。
テンタ室50には、テンタ装置51と乾燥風供給装置52,53とが備えられている。フィルム28は、テンタ室50内を走行する間に、乾燥風供給装置52,53からの乾燥風54,55により乾燥される。また、テンタ装置51により幅方向に延伸が行われる。延伸を行うときの残留溶媒量(式(1)参照)は、流延室20での走行時間や乾燥風26の風速、温度などを変えて調節されている。また、テンタ室50内でも延伸を行うまでの間に送風される乾燥風54,55の風速、温度などを変えることによって調節できる。なお、テンタ装置51については、後に詳細に説明する。
テンタ室50で延伸及び乾燥されたフィルム28は、乾燥室60に搬送される。乾燥室60には、多数のローラ61が備えられ、乾燥風を送風するための乾燥風供給装置62,63が備えられている。フィルム28は、ローラ61に巻き掛けられながら乾燥室60内を走行し、乾燥風供給装置62,63により風速,温度などが調整された乾燥風64,65が送風されることにより乾燥がさらに進行する。その後に、フィルム28は、巻取機66でロール状に巻き取られる。なお、乾燥室60から送り出されたフィルム28を冷却したり、ナーリングを付与したり、耳切処理を行なったりしても良い。
テンタ装置51は、右レール71と左レール72と、これらレール71,72に案内される無端チェーン(エンドレスチェーン)73,74とチェーン駆動部75とから構成されている。また、テンタ装置51は、入口76から出口77へ順に、予熱部51a,延伸部51b,熱処理部51cとなっている。無端チェーン73,74にはフィルム28の両縁を把持するフィルムクリップ80が所定のピッチで多数取り付けられている(図2では、説明のためそれらの一部のみを図示している)。フィルムクリップ80は、フィルム28の側縁部を把持しながら、各レール71,72に沿って移動してフィルム28を幅方向Yに延伸する。
無端チェーン73,74は原動スプロケット81,82及び従動スプロケット83,84との間に掛け渡されており、これらスプロケット81〜84の間では、無端チェーン73は右レール71、無端チェーン74は左レール72により案内される。原動スプロケット81,82は入口76側に設けられており、これらはチェーン駆動部75のモータ85及びギア列86により回転駆動される。また、従動スプロケット83,84は出口77側に設けられている。
右レール71は、入口部71a,延伸部71b,出口部71cから構成され、各部は、連結軸90,91,92により回転変位可能に接続されている。また、左レール72も同様に、入口部72a,延伸部72b,出口部72cから構成され、連結軸93,94,95により回転変位可能に接続されている。各フィルムクリップ80にはひずみ計87が取り付けられている。ひずみ計87で測定された測定値は、コントローラ88に送信される。コントローラ88は、測定値に基づき、フィルム28に発生した応力を算出する。その応力に基づき延伸率を好ましいものとするためシフト機構89を駆動させて左レール72を移動させる。レールの移動は、右レール71と左レール72とのいずれか一方を移動させるものであっても良いし、一方のレールを移動させることで他方のレールも同調して移
動させる機構を取り付けたものであっても良い。さらに、右レール71と左レール72との両方に独立して駆動するシフト機構を取り付けて、独立して移動させるものであっても良い。
テンタ室50に搬送されたフィルム28は、テンタ装置51の入口76から送り込まれ、両縁はフィルムクリップ80に挟まれてテンタ装置51内を搬送される。フィルム28を予熱部51aで所望の温度とする。その後に、フィルムクリップ80が右レール71及び左レール72に案内されながら、延伸部51bにより下流側に拡がることで、フィルム28が幅方向Yに延伸される。この際に、ひずみ計87によりフィルム28のひずみ量を測定し、その結果をコントローラ88に送信する。コントローラ88は、ひずみ量からフィルム28に発生した応力(以下、幅方向応力と称する)Sy(Pa)を算出する。フィルム28にフィルム中のポリマーに配向が生じることに起因する光学異方性を生じさせないために、搬送方向応力Sxと幅方向応力Syとの応力比(Sy/Sx)を2≦(Sy/
Sx)≦50の範囲とすることが好ましく、より好ましくは、5≦(Sy/Sx)≦30の範囲とする。なお、このときにフィルムの延伸率,延伸速度,フィルム温度は、特に限定されるものではなく、応力比を前記範囲とすることが本発明の特徴である。
幅方向Yの最大応力値(以下、幅方向最大応力値と称する)Symax (Pa)を1MPa以上200MPa以下とすることが好ましく、5MPa以上80MPa以下とすることがより好ましい。1MPa未満であると、フィルム28を延伸する力が不足して所望の延伸を行えない。また、200MPaを超えると、フィルム28中のポリマー分子の配向が変化することによりフィルム28に光学異方性が生じて光学特性の悪化を招く。幅方向最大応力値Symax が1MPa以上200MPa以下であれば、フィルム28の延伸倍率,延伸速度,延伸時のフィルム表面温度,テンタ室50の雰囲気温度は、特に限定されるものでなく、適宜選択することができる。このときに応力比(Sy/Sx)を2≦(Sy/Sx)≦50、より好ましくは5≦(Sy/Sx)≦30の範囲とすることで、フィルムに光学異方性が生じることをより防止できる。なお、本発明において応力(Pa)とは、フィルム28に加えられている力(N)をフィルムの断面積(m2 )で割った値(N/m2 =Pa)と定義する。また、幅方向最大応力値Symax (Pa)とは、時間とともに変化していく延伸中に生じる幅方向応力Syの中での最大値とする。
コントローラ88は、各ひずみ計87で測定された測定値から最適延伸率を算出する。その値に基づいてコントローラ88は、シフト機構89のシフト量を算出してシフト機構89を移動させることで、幅方向最大応力値Symax を1MPa以上200MPa以下とすることが可能となる。また、コントローラ88には張力計29で測定された搬送方向応力Sxの測定値を送信することが好ましい。これにより、シフト量を応力比(Sy/Sx)が2以上50以下となるように算出し、シフト機構89をシフトさせることが可能となる。
フィルム28の延伸は、残留溶媒量が3重量%以上45重量%以下の範囲で行うことが好ましく、より好ましくは7重量%以上35重量%以下である。残留溶媒量が3重量%未満であると、フィルム28の可塑性が失われている場合が多く、その条件で延伸を行うと、フィルム28の破損が生じる場合がある。また、45重量%を超えると、フィルム28の乾燥が進行していないため、フィルムクリップ80で挟み込むことが不可能になったり、フィルム28を搬送中に破断などの搬送事故が生じる場合がある。なお、本発明における残留溶媒量とは以下の式(1)で表される値とする。
残留溶媒量(重量%)=((A−B)/A)×100・・(1)
A:試料フィルムの重量
B:試料フィルムAを110℃,1時間熱風乾燥した後の試料重量
なお、測定方法は公知の方法で行うことができるが、例えばフィルム28を10mm×40mmに切断してその試料の重量を測定し熱風乾燥を行う方法などが挙げられる。
延伸されたフィルム28は、応力緩和を促進するために熱処理部51cで熱処理を行うことが好ましい。熱処理温度は、50℃以上180℃以下で行うことが好ましく、より好ましくは80℃以上130℃以下で行うことである。また、熱処理時間は、1秒以上30秒以下で行うことが好ましく、より好ましくは3秒以上15秒以下で行うことである。熱処理温度が50℃未満であると、急激な温度下降に伴い、フィルム28の収縮が生じるおそれがある。また、180℃より高温であると、フィルム28に可塑性が生じて変形などが生じる場合がある。また、熱処理時間が1秒未満であると、フィルムの応力緩和が充分に行えない場合があり、後の工程で応力が減少することによるフィルム28の変形が生じる場合がある。また、30秒より長い場合には、フィルム28の乾燥が激しくなり、フィルム28中のポリマー,添加剤などの溶質成分の分解などが生じるおそれがあり、所望の光学特性のフィルム28が得られない場合がある。なお、本発明に用いられるテンタ装置は図2に示す形態に限定されるものではない。
図1のフィルム製膜ライン10の支持体には、流延バンド23を用いていたが、本発明の支持体は、それに限定されるものではない。その一部を示すフィルム製膜ライン100(図3)では、流延ダイ101の下方に回転ドラム102が配置されている。流延ダイ101からドープを流延して回転ドラム102上で流延膜103を形成する。流延膜103が自己支持性を有するものとなったときに、剥取ローラ104で支持しながらフィルム105として剥ぎ取る。渡り部に設けられたローラ106でテンタ室50に搬送する。この場合でも、回転ドラム102の回転速度とローラ104の回転速度を調整することにより搬送方向応力Sx(Pa)の調整を行うことができる。搬送方向応力Sxの測定は、張力計107で行う。なお、テンタ室50での乾燥,延伸方法は前述した方法と同じものを適
用できる。
図では、単層流延のみを示しているが、本発明の溶液製膜方法は、重層流延法にも適用可能である。重層流延法としては、マルチマニホールド流延ダイを用いたり、流延ダイの上流側にフィードブロックを取り付けたものを用いたりする共流延法や、流延バンド上に複数の流延ダイを設けた逐次流延法や、それらを組合わせた逐次共流延法などが挙げられる。
[フィルム製品]
本発明の溶液製膜方法により得られたフィルムは、延伸時の応力の制御を行っているためフィルム中でのポリマー分子の配向性が低下している。そのため、ポリマーにTACを用いたフィルムでは、特に光学等方性に優れているものが得られる。そのフィルムは、複屈折率が所望の値に調節されているため視野角特性に優れ、そのフィルムを用いて製造された偏光板や液晶表示装置用光学補償フィルムも光学特性に優れている。また、写真感光材料のベースフィルムとしても好ましく用いられる。また、本発明の溶液製膜方法は、1400mm以上1800mm以下の幅のフィルムの製膜に適しているが、1800mmより幅広なフィルムの製膜にも効果がある。
前記セルロースエステルフィルムは、特に偏光板保護フィルムとして有用である。セルロースエステルフィルムを貼り合わせた偏光板は、通常は2枚を液晶層に貼り合わせ液晶表示装置を作製する。但し、この配置はどの位置でも良い。液晶表示装置として、TN型,STN型,VA型,OCB型,反射型などが挙げられる。また、光学的異方性層を付与した、セルロースエステルフィルムや、反射防止,防眩機能を付与したセルロースエステルフィルムについて用いることもできる。更には適度な光学性能を付与し二軸性セルロースエステルフィルムとして光学補償フィルムとして用いることもできる。また、偏光板保護フィルムと兼用して使用することもできる。
以下に実施例1として本発明に係る実験1ないし3及び比較実験である実験4ないし12を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の態様はこれらに限定されるものではない。始めに、残留溶媒量と応力との関係について行った実施例1を説明する。なお、実験1で詳細に実験方法及び評価,測定結果を説明する。また、本発明に係る実験2及び実験3並びに比較実験である実験4ないし実験12の実験条件及び評価,測定結果と併せて後に表1にまとめて示す。
ドープ原料として下記に示す処方のものを用いた。
セルローストリアセテート(酢化度60.5%) 20質量部
酢酸メチル 58質量部
アセトン 5質量部
メタノール 5質量部
エタノール 5質量部
n−ブタノール 5質量部
可塑剤A:ジトリメチロールプロパンテトラアセテート 1.2質量部
可塑剤B:トリフェニルフォスフェート 1.2質量部
紫外線吸収剤a:(2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン
0.2質量部
紫外線吸収剤b:2(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾール 0.2質量部
紫外線吸収剤c:(2(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−アミルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾール 0.2質量部
剥離剤a:C1225OCH2CH2O−P(=O)−(OK)2
0.02質量部
剥離剤b:クエン酸 0.02質量部
微粒子:二酸化ケイ素(粒径20nm、モース硬度 約7) 0.05質量部
混合溶媒をミキシングタンクに入れた後に、溶媒温度を35℃〜40℃の範囲に保持しながら、TACを入れて攪拌翼で30分間攪拌し粗溶解液を得た。その後に適宜添加剤を投入し60分攪拌を行った。なお、このときも液温度を30℃〜32℃の範囲に保持した。そして、目視で不溶解物が無いことを確認してドープ11を得た。
<実験1>
ドープ11をミキシングタンク12に入れて送液ポンプ14で流延ダイ16に送液した。乾燥後のフィルム厚みが80μmとなるように流延を行った。このときの流延幅は、1600mmとした。乾燥風26は、風速9m/sで温度35℃で流延膜25に送風した。流延バンド23の流延速度は、0.5m/sとし、剥取ローラ27で支持しながら流延バンド23からフィルム28として剥ぎ取った。ローラ40上でのフィルム28の搬送速度は、9.5m/sとした。このときの搬送方向応力Sxを張力計29で測定したところ、1.92MPaであった。
フィルム28をテンタ室50に搬送し、テンタ装置51で延伸を行った。テンタ装置51内の平均温度が130℃となるように乾燥風供給装置52,53を用いて乾燥風54,55をテンタ室50内に送風した。延伸開始時(図2の延伸部51bの最上流側)のフィルム28の残留溶媒量は、21重量%であった。延伸は、延伸倍率を20%とし、延伸速度を100%/minとして行った。また、延伸時のフィルムの表面温度(以下、膜面温度と称する)を放射温度計で測定したところ、116℃であった。ひずみ計87で測定された値から算出された幅方向最大応力値Symax は、54MPaであり、搬送方向応力Sxと幅方向応力Syとの比(Sy/Sx)は、28であった。テンタ装置入口76から出口77へ搬送されていた時間は0.81分であった。延伸直後にフィルムの幅をそのまま維持した状態で、熱処理部51cで115℃、6秒間の熱緩和を行った。その後に、フィルム28を乾燥室60に搬送し、32分間乾燥させた。なお、乾燥室60内の平均温度が120℃となるように乾燥風供給装置62,63から乾燥風64,65を送風した。最後に、フィルム28をロール状で巻取機66で巻き取った。
平面性は、試料としてフィルム28の全幅×1.5mを反射光、透過光にて角度を変えて検査した。表面形状に関しては暗室にてスライドスコープでフィルムを検査すると共に、ベース面状投影機でも評価し、凹凸の大小及び密度によって官能評価を行い、液晶ディスプレイ用の保護部材として実用上問題ないレベルを○とし、若干問題があるものを△とし、使用不可能なレベルを×とする3段階評価を行った。
フィルムの光学特性評価は、平面複屈折率(レターデーション;Re)を測定した。Reの測定方法は、フィルムを70mm×100mmに切断して試料とした。その試料を、25℃、60%RHで2時間調湿した後に、自動複屈折計(KOBRA21DH、王子計測(株))にて632.8nmにおける垂直方向から測定したレターデーション値の外挿値より下記の式を用いて算出した。
Re=|nMD−nTD|×d
nMDは搬送方向の屈折率,nTDは幅方向の屈折率,dはフィルムの厚みを意味している。
Figure 2005035289
表1から、延伸倍率を同じにして延伸をおこなっても膜面の温度や延伸速度が異なると同一な平面性や光学特性を有するフィルムを作ることは困難であることが分かる。一方、延伸時の幅方向最大応力値Symax を規定した範囲内にコントロールすることによって、延伸倍率や延伸速度、延伸時の膜面温度によらず、平面性に優れた所望の光学特性を有するフィルムを得ることができる。所望の光学特性を有するフィルム、特にレターデーション値(Re)の高いフィルムを得るためには高い応力を必要とし、幅方向応力Syと搬送方向応力Sxとの応力比(Sy/Sx)をある一定値以内に制御することが必要となることが分かる。幅方向最大応力値Symax が5MPaよりも低かったり、搬送方向応力Sxに対して延伸する幅方向応力Syの比が小さすぎたり大きすぎたりすると、必要な光学特
性、具体的にはレターデーション(Re)が得られないことが分かる。また幅方向最大応力値Symax が80MPa以上になると優れた平面性が得られず、場合によってはフィルムが破断することがあることが分かる。
次に延伸後の熱処理に関係する実験を実施例2として説明する。実験13で詳細に実験方法及び評価,測定結果を説明する。また、本発明に係る実験14及び実験15並びに比較実験である実験16ないし実験19の実験条件及び評価,測定結果は併せて後に表2にまとめて示す。
<実験13>
延伸部51bでの延伸までは、実験1と同じ実験条件で行った。その後に、熱処理部51cでの熱緩和を行なうこと無く、乾燥室60にフィルムを搬送して、実験1と同じ条件で乾燥を行った後に巻取機66で巻き取った。平面性の評価とレターデーション(Re)の測定も実験1と同じ方法で行った。平面性が○であり、レターデーション値は15nmであった。
Figure 2005035289
表2から、延伸後にフィルムを熱処理せずにすぐに延伸部51bから取り出して急冷することによってフィルムが破断したり、シワ状の変形が発生することが分かる。これら結果から延伸した後に80℃以上の温度で最低でも3秒程度の熱緩和を行うことが好ましいことが分かる。また、熱緩和温度が高すぎると光学特性や平面性の悪化が見られ、熱緩和時間が長くてもその効果は変わらないことから、最適な温度は80℃以上130℃以下、熱処理時間は3秒以上15秒以下が適していることが分かる。
実施例3として、ジクロロメタンを主溶媒とするドープを用いてフィルムを製造した。ドープの処方は下記に示す。なお、ドープの処方以外は、実験1と同じ条件で実験を行った。
(原料ドープの調製)
セルローストリアセテート(置換度2.8) 89.3重量%
トリフェニルフォスフェート 7.1重量%
ビフェニルジフェニルフォスフェート 3.6重量%
なる固形分100重量部に対し
ジクロロメタン 87重量%
メタノール 13重量%
なる混合溶媒を適宜添加し、攪拌溶解し原料ドープを調製した。完成した原料ドープの固形分濃度は19.0重量%であった。こうして調製した原料ドープを濾過した。
(添加剤液の調製)
化57 20.0重量%
原料ドープ 13.9重量%
以上の比率で混合し、濾過を行って添加剤液を調製した。
化57は、下記に示す化合物(N,N'-di-m-tolyl-N''-p-methoxyphenyl-1,3,5-triazine-2
,4,6-triamine )である。なお、化57の添加量は、TAC100重量%に対しての比率(PHR)が5.55となるように調製した。
Figure 2005035289
(マット剤液の調製)
シリカ粒子(日本アエロジル製R972) 2.0重量%
原料ドープ 15.6重量%
ジクロロメタン 76.1重量%
メタノール 11.3重量%
以上の比率で混合し、アトライターで分散後濾過してマット剤液を調製した。
原料ドープにインラインで添加剤液及びマット剤液を添加,混合して流延用ドープを調製した。その流延ドープを用いて実験1と同じ条件でフィルムを製造した。得られたフィルムも平面性に優れた所望の光学特性を有するものであった。これにより、本発明はジクロロメタンを主溶媒としたドープを用いる溶液製膜法に適用可能であることが分かった。
本発明に係る溶液製膜方法に用いられるフィルム製膜ラインの概略図である。 本発明に係る溶液製膜方法に用いられるテンタ装置の概略平面図である。 本発明に係る溶液製膜方法に用いられるフィルム製膜ラインの他の実施形態の概略図である。
符号の説明
10,100 フィルム製膜ライン
28 フィルム
29 張力計
50 テンタ室
51 テンタ装置
71b,72b 延伸部
80 フィルムクリップ
87 ひずみ計
88 コントローラ
Sx 搬送方向応力
Sy 幅方向応力
Symax 幅方向最大応力値

Claims (25)

  1. ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延し、乾燥してフィルムを製造する溶液製膜方法において、
    前記フィルム製造の際に、前記フィルムの流延幅方向の最大応力値を1MPa以上200MPa以下とすることを特徴とする溶液製膜方法。
  2. 前記乾燥の際に、
    前記流延幅方向の応力Syと
    前記流延幅方向に直交する前記フィルム搬送方向の応力Sxとの比を2≦(Sy/Sx)≦50の範囲として延伸を行うことを特徴とする請求項1記載の溶液製膜方法。
  3. ポリマーと溶媒とを含むドープを支持体上に流延し、乾燥してフィルムを製造する溶液製膜方法において、
    前記乾燥の際に、
    前記流延幅方向の応力Syと
    前記流延幅方向に直交する前記フィルム搬送方向の応力Sxとの比を2≦(Sy/Sx)≦50の範囲として延伸を行うことを特徴とする溶液製膜方法。
  4. 前記延伸を行った後に、前記フィルムを熱処理することを特徴とする請求項2または3記載の溶液製膜方法。
  5. 前記熱処理時間を1秒以上30秒以下とすることを特徴とする請求項4記載の溶液製膜方法。
  6. 前記熱処理温度を50℃以上180℃以下とすることを特徴とする請求項4または5記載の溶液製膜方法。
  7. 前記フィルムを流延幅方向に延伸するときの残留溶媒量が、
    3重量%以上45重量%以下であることを特徴とする請求項2ないし6いずれか1つ記載の溶液製膜方法。
  8. 前記フィルムを流延幅方向に延伸する際に、
    前記フィルムの応力を測定する応力測定手段を用い、
    前記応力測定手段により測定された応力値に基づき、延伸量を制御することを特徴とする請求項2ないし7いずれか1つ記載の溶液製膜方法。
  9. 前記フィルムを乾燥した後の厚みが10μm以上300μm以下となるように流延を行うことを特徴とする請求項1ないし8いずれか1つ記載の溶液製膜方法。
  10. 前記ポリマーにセルロースアシレートを用いることを特徴とする請求項1ないし9いずれか1つ記載の溶液製膜方法。
  11. 前記フィルムが2層以上から形成されたものであって、
    少なくとも1層がセルロースアシレート以外のポリマーを主成分とすることを特徴とする請求項1ないし10いずれか1つ記載の溶液製膜方法。
  12. 前記支持体にドラムを用いることを特徴とする請求項1ないし11いずれか1つ記載の溶液製膜方法。
  13. 前記支持体に無端走行するバンドを用いることを特徴とする請求項1ないし11いずれか1つ記載の溶液製膜方法。
  14. 前記フィルムが3層以上から形成されたものであって、
    表層または裏層のうち少なくともいずれか1層に酸としての性質を有する物質を含ませることを特徴とする請求項1ないし13いずれか1つ記載の溶液製膜方法。
  15. 前記溶媒に非塩素系有機溶媒を主溶媒として用いることを特徴とする請求項1ないし14いずれか1つ記載の溶液製膜方法。
  16. 請求項1ないし15いずれか1つ記載の溶液製膜方法により製膜されたことを特徴とするフィルム。
  17. 前記フィルムが2層以上の層構造を有し、少なくとも1層がセルロースアシレート以外のポリマーを主成分とすることを特徴とする請求項16記載のフィルム。
  18. 前記フィルムが3層以上の層構造を有し、
    表層または裏層の少なくとも1層に酸としての性質を有する物質を含有していることを特徴とする請求項16記載のフィルム。
  19. 前記フィルムが3層以上の層構造を有し、
    少なくとも1層がセルロースアシレート以外のポリマーが主成分であり、表層または裏層の少なくとも1層に酸としての性質を有する物質を含有していることを特徴とする請求項16記載のフィルム。
  20. 2層以上の層構造を有するフィルムにおいて、
    少なくとも1層がセルロースアシレート以外のポリマーを主成分とすることを特徴とするフィルム。
  21. 3層以上の層構造を有するフィルムにおいて、
    表層または裏層の少なくとも1層に酸としての性質を有する物質を含有していることを特徴とするフィルム。
  22. 3層以上の層構造を有するフィルムにおいて、
    少なくとも1層がセルロースアシレート以外のポリマーを主成分とし、
    表層または裏層の少なくとも1層に酸としての性質を有する物質を含有していることを特徴とするフィルム。
  23. 請求項16ないし22いずれか1つのフィルムが、セルロースアシレートフィルムであって、
    前記セルロースアシレートフィルムを保護フィルムとして用いたことを特徴とする偏光板。
  24. 請求項16ないし22いずれか1つのフィルムが、セルロースアシレートフィルムであって、
    前記セルロースアシレートフィルムを用いて構成したことを特徴とする液晶表示装置用光学補償フィルム。
  25. 請求項16ないし22いずれか1つのフィルムが、セルロースアシレートフィルムであって、
    前記セルロースアシレートフィルムを用いたことを特徴とする写真感光材料。
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