JP2002262787A - ゲル状食品およびその製造方法 - Google Patents

ゲル状食品およびその製造方法

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Kazuyoshi Toyama
一吉 外山
Sadayuki Kokubo
貞之 小久保
Keiji Morimoto
圭次 森本
Tetsuji Taketoshi
哲治 竹歳
Kazuhiro Tsuchida
和広 土田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】卵成分や乳清たんぱくを含み、ハイドロコロイ
ドを用いてゲル化させるタイプのゲル状食品において、
加熱殺菌工程を経ても、滑らかな食感が得られ、外観に
凝集物の斑点が生じないようにする。 【解決手段】脂肪を含む原料の一部又は全部と有機酸モ
ノグリセリドを混合してなる第1の成分液と、脂肪を含
まない原料の一部又は全部とHLBが10以上のポリグ
リセリン脂肪酸エステルを混合してなる第2の成分液と
を混合する工程と、第1の成分液と第2の成分液とを含
有する原料液を加熱殺菌する工程と、混合工程および殺
菌工程を経た後に、第1の成分液と第2の成分液とを含
有する原料液をゲル化させる工程を有する方法でゲル状
食品を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリンに代表され
るような、卵成分及び/又は乳清たんぱく質を含み、ハ
イドロコロイドでゲル化させたゲル状食品に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】プリン
は、卵成分および/又は乳清たんぱく質を含んでいるゲ
ル状食品であるが、工業的に製造されるプリンには、大
別して二通りのタイプがある。一つは、ゲル化の主体が
卵成分であり、蒸し及び/又は焼きにより卵成分を加熱
凝固させることによってゲル化させたタイプのものであ
る。もう一つは、ゲル化の主体が冷却によってゲル化す
るハイドロコロイドであり、原料液を加熱殺菌後に容器
に充填した後、静置冷却してゲル化させたタイプのもの
である。後者のタイプのプリンには、卵成分や乳清たん
ぱく等の加熱殺菌工程で凝固する成分が、できあがりの
食感に粉っぽさを与えるうえ、外観的には凝固した粒子
が集まって斑点を生じてしまうという欠点があった。
【0003】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、卵成分や乳清たんぱくを含み、ハイドロコロイドを
用いてゲル化させるタイプのゲル状食品において、加熱
殺菌工程を経ても、滑らかな食感が得られ、外観に凝集
物の斑点が生じないようにすることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ハイドロ
コロイドを用いてゲル化させるタイプのプリンについて
鋭意研究した結果、各種の乳化剤の中でも、特に有機酸
モノグリセリドとポリグリセリン脂肪酸エステルを原料
液に添加することにより、上記欠点を改善できることを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、前記課題を解決するために本発
明のゲル状食品は、卵成分及び/又は乳清たんぱく質が
配合され、かつハイドロコロイドでゲル化させてなるゲ
ル状食品であって、さらに有機酸モノグリセリド及びH
LBが10以上のポリグリセリン脂肪酸エステルが配合
されてなることを特徴とする。また、本発明のゲル状食
品の製造方法は、卵成分及び/又は乳清たんぱく質を含
み、ハイドロコロイドでゲル化させてなるゲル状食品を
製造する方法であって、脂肪を含む原料の一部又は全部
と有機酸モノグリセリドを混合してなる第1の成分液
と、脂肪を含まない原料の一部又は全部とHLBが10
以上のポリグリセリン脂肪酸エステルを混合してなる第
2の成分液とを混合する混合工程と、前記第1の成分液
と第2の成分液とを含有する原料液を加熱殺菌する殺菌
工程と、前記混合工程および前記殺菌工程を経た後に、
前記第1の成分液と第2の成分液とを含有する原料液を
ゲル化させるゲル化工程を有することを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のゲル状食品の代表的な例
はプリンであり、例えば卵成分及び/又は乳清たんぱく
質、ハイドロコロイド、有機酸モノグリセリド、及びポ
リグリセリン脂肪酸エステルを必須成分とする水溶液を
原料液とし、この原料液を加熱殺菌した後に冷却させる
ことによってゲル化して得られるものである。プリンの
原料液には、上記の成分の他に、糖類、油脂、色素、調
味料、香料や、キャラメル、ココア、チョコレート等を
適宜添加することができる。本発明における乳清たんぱ
く質には、WPI(ホエイプロテインアイソレイト)や
WPC(ホエイプロテインコンセントレイト)など乳清
たんぱく質を主成分とするものの他、原料として使用さ
れる乳製品中の乳清たんぱく質も含まれる。本発明にお
いてゲル化剤として用いられるハイドロコロイドは、食
品に適用可能な親水コロイドで、冷却によってゲル化す
るものである。例えばゼラチン、寒天、ハイメトキシル
ペクチン、カラギナン、キサンタンガム、ローカストビ
ンガム、アルギン酸ナトリウム等が好適であり、これら
は1種単独でまたは2種以上を混合して用いられる。
【0007】本発明において、有機酸モノグリセリドは
第1の乳化剤として用いられるもので、これを構成する
有機酸は特に限定されない。例えばクエン酸モノグリセ
リド、コハク酸モノグリセリド、乳酸モノグリセリド、
酒石酸モノグリセリド等が例示できる。これらはいずれ
か1種を添加することにより効果が得られるが、2種以
上を混合して用いることも可能である。有機酸モノグリ
セリドの添加量は、多すぎると苦みを生じて風味が悪く
なり、少なすぎると乳化が不十分で脂肪の分離が生じる
おそれがあるので、好ましくはゲル状食品中の脂肪量に
対して0.1重量%〜2.0重量%の範囲内とされ、よ
り好ましくは0.5重量%〜1.0重量%の範囲内とさ
れる。
【0008】本発明において、ポリグリセリン脂肪酸エ
ステルは第2の乳化剤として用いられるもので、HLB
が10以上のものが使用される。HLBが10より小さ
いと、最終製品の食感を改善する効果が不足し、凝集物
による斑点が生じる場合がある。HLBが10以上のポ
リグリセリン脂肪酸エステルの具体例としては、トリグ
リセリンモノオレイン酸エステル、ヘキサグリセリンモ
ノオレイン酸エステル、ペンタグリセリンモノステアリ
ン酸エステル、デカグリセリンモノオレイン酸エステ
ル、デカグリセリンモノステアリン酸エステル、デカグ
リセリンモノラウリン酸エステル、ヘキサグリセリンモ
ノステアリン酸エステル、ペンタグリセリンモノオレイ
ン酸エステル等が挙げられる。これらはいずれか1種を
添加することにより効果が得られるが、2種以上を混合
して用いることも可能である。ポリグリセリン脂肪酸エ
ステルの添加量は、多すぎると苦みが生じて風味が悪く
なり、少なすぎると最終製品の食感改善と斑点防止の効
果が得られなくなるおそれがあるので、好ましくは乳清
たんぱく質および卵たんぱく質の含有量に対して1重量
%〜20重量%の範囲内とされ、より好ましくは2重量
%〜10重量%の範囲内とされる。
【0009】本発明のゲル状食品は次のようにして製造
される。まず、ゲル状食品に配合される原料のうち、脂
肪を含む原料の一部又は全部と有機酸モノグリセリドを
混合して水溶液とし、第1の成分液を得る。一方、脂肪
を含まない原料の一部又は全部とHLBが10以上のポ
リグリセリン脂肪酸エステルを混合して水溶液とし、第
2の成分液を得る。本発明のゲル状食品における必須の
原料のうち、卵成分、乳清たんぱく質は第1の成分液に
配合することが好ましく、ハイドロコロイドは第2の成
分液に配合することが好ましい。また任意成分のうち、
糖類、油脂、色素、調味料、キャラメル、ココア、チョ
コレート等は第1の成分に配合することが好ましく、香
料、ゲル化剤は脂肪以外の疎水基を含有しているので、
第2の成分に配合することが好ましい。
【0010】次に、第1の成分液と第2の成分液とを混
合する(混合工程)。この混合工程では、第1の成分液
と第2の成分液とが均質に混合されることが好ましく、
例えば均質機を用い加温および加圧をしながら均質化す
るのが好ましい。均質化する時の混合液の温度は、高す
ぎると均質機の出口で沸騰して乳化状態が悪くなり、低
すぎると脂肪と乳化剤の溶融が不完全なために乳化状態
が悪くなるので、配合成分の種類に応じてこれらの不都
合が生じないように設定する。例えば70〜90℃程度
とされる。均質化時の圧力は、高すぎるとゲル化剤のゲ
ル化力が低下し、低すぎると乳化されないので、配合成
分の種類に応じてこれらの不都合が生じないように設定
する。例えば5〜15MPa程度とされる。
【0011】次に、第1の成分液と第2の成分液とを含
有する原料液を加熱殺菌(殺菌工程)する。この殺菌工
程は、第1の成分液と第2の成分液とを混合した後、後
述のゲル化工程の前に行なえばよく、第1の成分液と第
2の成分液を混合し、均質化した後に加熱殺菌を行って
もよく、あるいは第1の成分液と第2の成分液をある程
度均一に混合した後に加熱殺菌を行い、その後に均質化
を行ってもよい。前者の均質化後に殺菌する方法では、
均質機のサニタリー性に完全性を要求されないという利
点があり、後者の殺菌後に均質化する方法では、均質化
後の乳化状態を変化させる要因がほとんどないという利
点を有する。殺菌時の操作条件は、加熱温度が低すぎた
り加熱時間が短すぎたりすると殺菌が十分に行われず、
加熱温度が高すぎたり加熱時間が長すぎたりすると風味
の損失や栄養成分の破壊が生じるおそれがあるので、配
合成分の種類に応じてこれらの不都合が生じないように
設定する。例えば、90〜145℃程度に加温して2秒
間〜10分間程度に保持することによって好適に殺菌を
行うことできる。
【0012】次いで、第1の成分液と第2の成分液とが
均質に混合された、加熱殺菌後原料液を冷却した後、カ
ップ等の適宜の容器に充填し、冷却静置してゲル化させ
ることによって(ゲル化工程)、ゲル状食品が得られ
る。容器へ充填する際の混合液の温度は、高すぎるとそ
の後の冷却工程での熱負荷が大きくなり、低すぎると充
填前に一部ゲル化が進行してゲル化不良になるので、例
えば50〜60℃程度とされる。ゲル化させるときの冷
却温度は、ゲル化剤として配合したハイドロコロイドが
ゲル化を生じる温度であればよいが、概ね5〜10℃程
度の冷蔵庫内に静置させることによって好適にゲル化さ
せることができる。
【0013】なお、本発明におけるゲル状食品は好まし
くはプリンであるが、卵成分及び/又は乳清たんぱく質
が配合され、かつハイドロコロイドでゲル化させてなる
ものであれば、プリン以外であってもよい。例えば、ム
ース、ババロア、ミルクゼリー、卵豆腐、茶碗蒸し、レ
アチーズケーキ等にも本発明は適用可能である。
【0014】
【実施例】以下、具体的な実施例を示して本発明の効果
を明らかにする。以下の試験および実施例における配合
割合は全て重量基準で表している。 [試験1]この試験は、プリンの凝集物を少なくするのに
効果のある乳化剤の組合せを検索する目的で実施され
た。 (試料の調製)表1の各配合でA成分液No.1〜6を
それぞれ調製した。これとは別に表2の各配合でB成分
液No.A〜Fの各成分液を調製した。次にA成分液:
B成分液=60:40(重量)の割合で混合し、80℃
に加温し、均質機で15MPaの圧力で均質化した。A成
分液とB成分液の組み合わせは、表3に示す36通り
(テストNo.1〜36)とした。この後、95℃に加
温し10分間保持して加熱殺菌し、65℃に冷却した
後、カップに充填し、冷蔵庫で10℃に冷却して36種
類の試料(プリン)を得た。
【0015】(評価方法) 沈殿量の評価:上記で得られた試料(プリン)を水で
希釈して10%溶液とし、70℃に加温して溶解させた
後、ホモミキサー(特殊機化工業製)で2分間攪拌し、
25℃に冷却して評価用試料を得た。この評価用試料を
30ml採取し、遠心分離器(日立製)で2000回転
で10分間で遠心分離したときの沈殿量を測定した。 食感の評価:上記で得られた試料(プリン)を口に入
れ、食感で粉感を感じるか否かを評価した。 斑点の有無:上記で得られた試料(プリン)の表面に
白い粒の斑点があるかいなかを評価した。 (試験結果)上記〜の試験の結果を表3に示す。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】
【表3】
【0019】表3の結果から、有機酸モノグリセリドと
ポリグリセリン脂肪酸エステルを併用したものの中で
も、特に、脂肪を含むA成分液に有機酸モノグリセリド
を含有させ、脂肪を含まないB成分液にポリグリセリン
脂肪酸エステルを含有させた場合(テストNo.2)の
ものが、沈殿量が少なく、食感が良く、斑点が無くて、
格段に優れた効果が得られることが分かる。
【0020】[試験2] (目的)この試験は、有機酸モノグリセリドとポリグリ
セリン脂肪酸エステルの種類を検索する為に実施され
た。 (試料の調製)表4及び表5の配合割合で、4種類の有
機酸モノグリセリドをそれぞれ含有するA成分液No.
7〜10、及び3種類のHLB=10以上のポリグリセ
リン脂肪酸エステルをそれぞれ含有するB成分液No.
G〜Iを調製し、試験1と同一の方法で12種類の試料
(プリン)を得た。A成分液とB成分液の組み合わせ
は、表6に示す12通り(テストNo.37〜48)と
した。 (評価方法)試験1と同一の方法で沈殿量の評価、
食感の評価、 斑点の有無をそれぞれ評価した (試験結果)上記〜の試験の結果を表6に示す。
【0021】
【表4】
【0022】
【表5】
【0023】
【表6】
【0024】表6に示されるように、テストNo.37
〜48のいずれにおいても、有機酸モノグリセリド及び
ポリグリセリン脂肪酸エステルの種類の違いに拘わら
ず、沈殿量が少なく、食感が良く、斑点が無いという良
好な結果が得られた。
【0025】[試験3] (目的)この試験は、有機酸モノグリセリドの種類とポ
リグリセリン脂肪酸エステルのHLBの関係を調べる目
的で実施された。 (試料の調製)表4及び表7の配合割合で、4種類の有
機酸モノグリセリドをそれぞれ含有するA成分液No.
7〜10、及び6種類のポリグリセリン脂肪酸エステル
をそれぞれ含有するB成分液No.G〜Iを調製し、試
験1と同一の方法で24種類の試料(プリン)を得た。
A成分液とB成分液の組み合わせは、表8に示す24通
り(テストNo.49〜72) (評価方法)試験1と同一の方法で沈殿量の評価、
食感の評価、 斑点の有無をそれぞれ評価した (試験結果)上記〜の試験の結果を表8に示す。
【0026】
【表7】
【0027】
【表8】
【0028】この試験の結果から、有機酸ポリグリルセ
リドの種類の違いに拘わらず、ポリグリセリン脂脂酸エ
ステルとしてHLBが10以上のものを使用した場合
(テストNo.52〜54、64〜66、70〜72)
に、沈殿量が少なく、食感が良く、斑点が無いという良
好な結果が得られた。
【0029】(実施例1)表9の配合でA成分液(有機
酸モノグリセリドを含有する第1の成分液)と、B成分
液(HLBが10以上のポリグリセリン脂肪酸エステル
を含有する第2の成分液)をそれぞれ別個に調製した。
A成分液とB成分液とを表9に示す混合割合で混合し、
加温して80℃とし、均質機(三丸機械工業製)で10
MPaの圧力で均質化した。この後、タンク(安田ファ
インテ製)で95℃に加温し10分間保持して殺菌した
後、50℃に冷却し、充填機(トーワテクノ製)にてカ
ップに充填した。蓋をシールし、冷蔵庫で10℃に静置
冷却して1000個のチョコレートプリンを得た。得ら
れたプリンは食感が滑らかで、表面に斑点に無い良好な
チョコレートプリンであった。
【0030】
【表9】
【0031】(実施例2)表10の配合でA成分液とB
成分液をそれぞれ別個に調製した。A成分液とB成分液
とを表10に示す混合割合で混合し、プレート式滅菌機
(森永乳業製)で140℃に加温し3秒間保持して殺菌
した後、85℃に冷却し、均質機(三丸機械工業製)で
15MPaの圧力で均質化した後、プレート式滅菌機の
冷却部で50℃に冷却した。続いて、充填機(トーワテ
クノ製)にてカップに充填し、蓋をシールし、冷蔵庫で
10℃に静置冷却し1000個のコーヒープリンを得
た。このプリンは食感が滑らかで、表面に斑点に無い良
好なコーヒープリンであった。
【0032】
【表10】
【0033】(実施例3)表11の配合でA成分液とB
成分液をそれぞれ別個に調製した。A成分液とB成分液
とを表11に示す混合割合で混合し、プレート式滅菌機
(森永乳業製)で140℃に加温し3秒間保持して殺菌
した後、85℃に冷却し、均質機(三丸機械工業製)で
15MPaの圧力で均質化した後、プレート式滅菌機の
冷却部で50℃に冷却した。その後、充填機(トーワテ
クノ製)にてカップに充填し、蓋をシールし、冷蔵庫で
10℃に静置冷却し1000個のいちごミルクプリンを
得た。このプリンは食感が滑らかで、表面に斑点に無い
良好ないちごミルクプリンであった。
【0034】
【表11】
【0035】(実施例4)表12の配合でA成分液とB
成分液をそれぞれ別個に調製した。A成分液とB成分液
とを表12に示す混合割合で混合し、加温して80℃と
し、均質機(三丸機械工業製)で10MPaの圧力で均
質化した後、タンク(安田ファインテ製)で95℃に加
温し10分間保持殺菌した。この後、50℃に冷却し、
充填機(トーワテクノ製)にてカップに充填し、蓋をシ
ールし、冷蔵庫で10℃に静置冷却し1000個のキャ
ラメルプリンを得た。このプリンは食感が滑らかで、表
面に斑点に無い良好なキャラメルプリンであった。
【0036】
【表12】
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ハイドロコロイドを使用して製造する冷却ゲル化タイプ
のゲル状食品において、原料に卵及び/又は乳清たんぱ
く質など加熱によって凝固する成分を含んでいるにも拘
わらず、加熱殺菌工程を経ても、滑らかな食感、凝集物
の斑点がない外観を得ることができる。したがって、品
質の良好なプリン等のゲル状食品を、工業的に、生産性
良く製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森本 圭次 神奈川県座間市東原五丁目1番83号 森永 乳業株式会社食品総合研究所内 (72)発明者 竹歳 哲治 神奈川県座間市東原五丁目1番83号 森永 乳業株式会社食品総合研究所内 (72)発明者 土田 和広 神奈川県座間市東原五丁目1番83号 森永 乳業株式会社食品総合研究所内 Fターム(参考) 4B025 LB17 LG24 LG29 LG32 LG52 LG53 LP16 4B041 LD01 LK07 LK08 LK14 LK37 LK38 LP17

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】卵成分及び/又は乳清たんぱく質が配合さ
    れ、かつハイドロコロイドでゲル化させてなるゲル状食
    品であって、さらに有機酸モノグリセリド及びHLBが
    10以上のポリグリセリン脂肪酸エステルが配合されて
    なることを特徴とするゲル状食品。
  2. 【請求項2】前記有機酸モノグリセリドが、クエン酸モ
    ノグリセリド、コハク酸モノグリセリド、乳酸モノグリ
    セリド、および酒石酸モノグリセリドからなる群から選
    ばれる1種以上であり、前記ポリグリセリン脂肪酸エス
    テルが、トリグリセリンモノオレイン酸エステル、ヘキ
    サグリセリンモノオレイン酸エステル、ペンタグリセリ
    ンモノステアリン酸エステル、デカグリセリンモノオレ
    イン酸エステル、デカグリセリンモノステアリン酸エス
    テル、およびデカグリセリンモノラウリン酸エステルか
    らなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする
    請求項1記載のゲル状食品。
  3. 【請求項3】卵成分及び/又は乳清たんぱく質を含み、
    ハイドロコロイドでゲル化させてなるゲル状食品を製造
    する方法であって、脂肪を含む原料の一部又は全部と有
    機酸モノグリセリドを混合してなる第1の成分液と、脂
    肪を含まない原料の一部又は全部とHLBが10以上の
    ポリグリセリン脂肪酸エステルを混合してなる第2の成
    分液とを混合する混合工程と、前記第1の成分液と第2
    の成分液とを含む原料液を加熱殺菌する殺菌工程と、前
    記混合工程および前記殺菌工程を経た後に、前記第1の
    成分液と第2の成分液とを含む原料液をゲル化させるゲ
    ル化工程を有することを特徴とするゲル状食品の製造方
    法。
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