JP2002229220A - 化学増幅型レジスト用樹脂の精製方法および化学増幅型レジスト用樹脂 - Google Patents
化学増幅型レジスト用樹脂の精製方法および化学増幅型レジスト用樹脂Info
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Abstract
製する方法および優れた化学増幅型レジスト用樹脂を提
供する。 【解決手段】 化学増幅型レジスト用樹脂を、炭素数1
〜3のアルコール中で30〜70℃の温度において1分
間以上分散させた後、当該樹脂を分離する化学増幅型レ
ジスト用樹脂の精製方法。また、この精製方法により得
られた嵩密度が0.15g/cm3以上の化学増幅型レ
ジスト用樹脂。
Description
ト用樹脂の精製方法および化学増幅型レジスト用樹脂に
関し、特にArFエキシマレーザーを用いたフォトリソ
グラフィーに使用する化学増幅型レジスト用樹脂の精製
方法および化学増幅型レジスト用樹脂に関する。
フィ技術を用いた半導体素子の配線パターンの形成等に
用いられ、近年半導体の高集積化が進むにつれ、より短
波長光源に対応できる高感度かつ高解像度の化学増幅型
レジストが求められている。
には極めて高い純度が要求されており、樹脂中の含まれ
る単量体や金属成分等の不純物はできるだけ少ないこと
が望ましく、特に単量体については概ね0.1%以下に
することが望ましいとされている。化学増幅型レジスト
用樹脂に含まれる単量体は、重合反応により樹脂を製造
した際の未反応単量体に起因することが多い。
体の除去方法としては、例えば、特開平10−2070
69号公報に、重合反応物をn−ヘプタン中に注加して
重合体を析出させ室温で減圧乾燥させる方法が開示され
ている。しかし、この方法では単量体が十分除去できな
いという問題がある。
重合反応溶液をメタノール中に滴下して濾別し、真空オ
ーブン中で乾燥させて得られた樹脂をTHFに溶解さ
せ、メタノール中で沈殿精製を同様に2度行ったあと真
空オーブン中で乾燥させる方法が開示されている。この
方法によれば、残存単量体は十分に除去できるものの、
再溶解させるために貧溶媒であるメタノールを一旦乾燥
によって除去する必要がある上、沈殿−濾別−乾燥−溶
解の操作を繰り返し行うという煩雑な作業が必要で、工
業的な見地から生産性が十分でないという問題がある。
的は、化学増幅型レジスト用樹脂を簡便な方法で精製す
る方法、優れた化学増幅型レジスト用樹脂を提供するこ
とにある。
増幅型レジスト用樹脂を、炭素数1〜3のアルコール中
で30〜70℃の温度において1分間以上分散させた
後、当該樹脂を分離する化学増幅型レジスト用樹脂の精
製方法である。
の良溶媒中で当該樹脂の原料単量体を重合させて得られ
た反応溶液と、炭素数1〜3のアルコールを接触させ、
析出した当該樹脂を濾別し、得られた当該樹脂を炭素数
1〜3のアルコール中で30〜70℃の温度において1
分間以上分散させた後、当該樹脂を濾別する化学増幅型
レジスト用樹脂の精製方法である。この際、化学増幅型
レジスト用樹脂を炭素数1〜3のアルコール中で30〜
70℃の温度において1分間以上分散させた後に当該樹
脂を濾別する操作を2回以上繰り返し行うことが好まし
い。また、前記反応溶液と炭素数1〜3のアルコールを
接触させる条件が、前記反応溶液を炭素数1〜3のアル
コールと混合し、30〜70℃の温度において析出した
当該樹脂を1分間以上分散させるものであることが好ま
しい。
ルとしてはメタノールが好ましい。
(メタ)アクリル酸エステル単量体単位を50質量%以
上含む(共)重合体の精製に好適である。
得られた嵩密度が0.15g/cm 3以上の化学増幅型
レジスト用樹脂である。
化学増幅型レジスト用樹脂(以下、単に樹脂ともい
う。)とは、酸の作用によりアルカリ水溶液に可溶とな
るものである。本発明において樹脂は、炭素数1〜3の
アルコールに対する溶解性が低いことが必要である。こ
のような樹脂としては、例えば、エチレン性飽和結合を
有する化合物の(共)重合によって得られるものが挙げ
られる。ArFエキシマレーザーを用いたフォトリソグ
ラフィーに使用する化学増幅型レジスト用樹脂の単量体
単位としては芳香環を持たず、脂環式環を有するものが
好ましい。この場合の脂環式環としては、脂環式炭化水
素が好ましく、特に架橋炭化水素環が好ましい。架橋炭
化水素環としては、例えば、ボルナン環、ノルボルナン
環、トリシクロデカン環、テトラシクロドデカン環、ア
ダマンタン環などが挙げられる。このような単量体単位
(原料単量体)としては、例えば、(メタ)アクリル酸
の脂環式エステルおよびその誘導体が挙げられ、具体的
には、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボル
ニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アク
リレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、
ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、および
これらの単量体の脂環式環上にアルキル基、カルボニル
基、ヒドロキシル基等の置換基を有する誘導体が例示で
きる。
ォトリソグラフィーに使用する化学増幅型レジスト用樹
脂を構成する単量体単位(原料単量体)としては、ラク
トン骨格を有する(メタ)アクリル酸誘導体が好まし
い。このような(メタ)アクリル酸誘導体としては、例
えば、δ−バレロラクトン環を有する(メタ)アクリレ
ート、γ−ブチロラクトン環を有する(メタ)アクリレ
ート、およびこれらの単量体のラクトン環上にアルキル
基、カルボキシル基、ヒドロキシル基等の置換基を有す
る誘導体等が挙げられる。具体的には、β−メタクリロ
イルオキシ−β−メチル−δ−バレロラクトン、β−メ
タクリロイルオキシ−β−メチル−γ−ブチロラクト
ン、α−メタクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、
2−(1−メタクリロイルオキシ)エチル−4−ブタノ
リド等が挙げられる。
ジスト用樹脂としては、炭素数1〜3のアルコールに対
する溶解性が低い樹脂ほど好適である。また、化学増幅
型レジスト用樹脂の原料単量体の炭素数1〜3のアルコ
ールへの溶解性が高いほど好適である。化学増幅型レジ
スト用樹脂の単量体単位としては、(メタ)アクリル酸
エステルを含んでいることが好ましい。樹脂中の(メ
タ)アクリル酸エステル単量体単位の含有率は、好まし
くは50質量%以上、特に好ましくは70〜100質量
%である。樹脂の分子量は特に限定されないが、ArF
エキシマレーザーを用いたフォトリソグラフィーに使用
する化学増幅型レジスト用樹脂の場合は、重量平均分子
量で通常1000〜100000程度である。
幅型レジスト用樹脂を、炭素数1〜3のアルコール中で
30〜70℃の温度において1分間以上分散させた後、
当該樹脂を分離する。この分散洗浄処理工程(以下、洗
浄処理という。)の温度は30〜70℃であり、低温領
域では、温度は高いほど単量体の拡散速度が上昇し、樹
脂同士の融着が進むことで濾過後の溶媒保持量が減少す
るので、樹脂に含まれる単量体の溶出が進み、単量体含
有量の少ない樹脂が得られる。また高温領域では、温度
は低いほど樹脂が軟化しアルコールが取り込まれて餅状
になることが少なくなる。洗浄処理の温度は好ましくは
40〜60℃であり、この領域で処理することにより、
処理前に0.10g/cm3程度であった嵩密度が、樹
脂同士の融着により0.15g/cm3以上にまで増加
させることができる。樹脂の嵩密度を0.15g/cm
3以上にすることにより、濾別の際の濾布への目詰まり
や乾燥時の樹脂の飛散、装置への樹脂の付着が少なくな
る。
のアルコールである。このようなアルコールとしては例
えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2
−プロパノール等が挙げられる。アルコールの選定に際
しては、樹脂に対する溶解性ができるだけ低く、原料単
量体の溶解性ができるだけ高いものを選定する必要があ
る。樹脂の貧溶媒としては、アルコールの他にn−ヘキ
サン、n−ヘプタン等の飽和炭化水素もあるが、飽和炭
化水素では樹脂に含まれる単量体の溶解性が低く、溶出
が進まないので好ましくない。また、飽和炭化水素はア
ルコールに比べて単量体単位が5個以下程度のオリゴマ
ーを溶解し難いという問題がある。その点で炭素数1〜
3のアルコールは、単量体やオリゴマーを溶解し易く、
樹脂を溶解し難いので、化学増幅型レジスト用樹脂の洗
浄処理に適している。なかでも樹脂の溶解性が低いメタ
ノールが最適である。炭素数1〜3のアルコールの使用
量は、通常、樹脂の質量の0.5〜1000倍量、好ま
しくは2〜100倍量、特に好ましくは5〜30倍量で
ある。
幅型レジスト用樹脂の形態は、微粒子状であることが好
ましく、その平均粒径は5μm〜500μmが好まし
く、特に10μm〜100μmが好ましい。このような
樹脂としては、例えば、重合反応溶液から貧溶媒を用い
て析出させたスラリー状の樹脂、当該析出物を濾別した
湿粉状の樹脂、当該湿粉を乾燥した粉体状の樹脂等が挙
げられる。特に、重合反応溶液を貧溶媒である炭素数1
〜3のアルコール中に滴下して析出させた樹脂を濾別し
た湿粉状の樹脂が好適である。この場合、析出した樹脂
を濾別前に炭素数1〜3のアルコール中で30〜70℃
の温度において1分間以上分散させておくことが好まし
い。
ないが、溶液重合法が好ましく、特に、単量体と重合開
始剤を有機溶剤に予め溶解させた単量体溶液を一定温度
に保持した有機溶剤中に滴下する、いわゆる滴下重合法
が好ましい。重合反応液から樹脂を分離する場合、その
方法としては、例えば、良溶媒中で原料単量体を重合さ
せた重合反応溶液を炭素数1〜3のアルコール中に滴下
しながら樹脂を析出させ濾別する方法等が挙げられる。
この例において、樹脂濃度が高く重合反応溶液が粘調な
場合は、良溶媒を追加して反応溶液を適当な濃度に希釈
することが好ましい。重合反応に使用される良溶媒は特
に限定されないが、例えば、アセトン、メチルエチルケ
トン、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、トルエ
ン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、酢酸プ
ロピレングリコールメチルエーテル等が挙げられる。
きるだけスラリーを均一化することが好ましい。分散の
方法は特に限定されず、樹脂が浮遊した状態になるよう
な方法であればよい。このような方法としては、例え
ば、攪拌翼を用いる物理的攪拌等が挙げられる。このよ
うな攪拌翼としては、例えば、タービン翼、アンカー翼
等を用いることができる。洗浄処理の保持時間は少なく
とも1分間以上、好ましくは10分間〜30時間、特に
好ましくは30分間〜5時間である。保持時間が1分未
満であると、単量体が溶出し平衡に達しないので、単量
体が十分低減できない。
処理の対象としてもよい。この場合の洗浄方法として
は、例えば、重合反応溶液を炭素数1〜3のアルコール
中に滴下して析出させて得られたスラリーを30〜70
℃の温度において1分間以上分散させて洗浄する方法等
が挙げられる。
な洗浄効果が得られるが、単量体やオリゴマーをより低
減したい場合は、洗浄処理を2回以上繰り返し行うこと
が好ましい。処理効果と処理工程の簡略化の観点から、
洗浄処理は2〜3回が特に好ましい。
る方法は特に限定されず、例えば、濾過による濾別、遠
心分離、デカンテーション等が挙げられる。なかでも濾
別操作が簡便で好ましい。濾別操作により樹脂を回収す
る場合、得られる樹脂は湿粉の状態である。濾別操作
は、洗浄処理温度のままでも、常温付近まで冷却した後
で行ってもよい。通常、分離した湿粉状の樹脂は乾燥さ
せる。乾燥方法は特に限定されないが、不純物の混入等
を少なくできることから、真空オーブンを用いて70℃
以下で乾燥することが好ましい。このようにして得られ
た化学増幅型レジスト用樹脂をArFエキシマレーザー
を用いたフォトリソグラフィーに使用する場合は、単量
体含有率は0.1質量%以下が好ましく、特に0.05質
量%以下が好ましい。樹脂の単量体含有率は、洗浄処理
の回数や使用するアルコール量などを増やすことにより
下げることができる。
する。実施例および比較例において、樹脂に含まれる単
量体量および樹脂の嵩密度は次の方法で測定した。
0.1gにアセトニトリル5mlを添加後、一昼夜静置
した上澄み液を試料とし、これに含まれる単量体、1,
4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、アルコールの量
を、高圧グラジエント液体クロマトグラフにより定量し
た。なお、定量は1点検量線法を用いて行い、分析は以
下の装置および条件で行った。また各化合物の定量限界
は、単量体が10ppm、1,4−ジオキサンが15p
pm、テトラヒドロフランが10ppm、アルコールが
30ppmであった。 装置:HP−1100(Hewlett Packar
d社製) カラム:Zorbax C18(Hewlett Pa
ckard社製) カラム温度:40℃ 溶離液:アセトニトリル/水 グラジエント溶出:10/90(保持なし)→100/
0(10分後)時間に対して直線的に組成を変更する 流量:1.0ml/min サンプル注入量:5ml(上記上澄み液) 検出器:ダイオードアレイ検出器(検出波長:210n
m) また本実施例における嵩密度の測定は以下の方法によ
る。
lのメスシリンダーを使いJIS K6219記載の方
法にて3回の測定を行い平均した。
ンサーおよび温度計を備えたフラスコに、窒素雰囲気下
で、1,4−ジオキサン200gを入れ、攪拌しながら
湯浴の温度を80℃に上げた。2−メタクリロイルオキ
シ−2−メチルアダマンタン(略称:MAdMA)29
3g、β−メタクリロイルオキシ−β−メチル−δ−バ
レロラクトン(略称:MLMA)248g、1,4−ジ
オキサン625g、アゾビスイソブチロニトリル2g、
n−オクチルメルカプタン15gを混合した単量体溶液
を一定速度で6時間かけて、フラスコ中に滴下し、その
後、80℃の温度を2時間保持した。次いで、得られた
反応溶液をテトラヒドロフランで2倍に希釈し反応溶液
Aとした。このようにして得られた樹脂は、ArFエキ
シマレーザーを用いたフォトリソグラフィーに使用する
化学増幅型レジスト用に使用できるものである。
β−メチル−δ−バレロラクトン(略称:MLMA)2
48gをβ−メタクリロイルオキシ−γ−ブチロラクト
ン(略称:HGBMA)212gに変更した以外は、合
成例1と同様に合成を行い、反応溶液Bを得た。このよ
うにして得られた樹脂は、ArFエキシマレーザーを用
いたフォトリソグラフィーに使用する化学増幅型レジス
ト用に使用できるものである。
Aを、20℃に保持した10倍量のメタノール中にアン
カー翼を用いて200rpmの攪拌速度で攪拌しながら
滴下し、得られた白色の析出物(共重合体)を濾別し樹
脂湿粉Cを得た。この樹脂湿粉Cを、再度、10倍量の
メタノール中にアンカー翼を用いて200rpmの攪拌
速度で攪拌しながら分散させ、50℃に加温して1時間
攪拌を続けた。その後、濾別して得られた樹脂湿粉Dを
真空乾燥機を用いて100Pa以下の減圧下60℃で4
0時間乾燥し、樹脂乾粉Eを得た。この樹脂乾粉Eの単
量体含有率は、MAdMAが0.0390質量%、ML
MAが0.0370質量%であった。また、1,4−ジ
オキサン、テトラヒドロフラン、メタノールは検出され
なかった。一方、樹脂乾粉Eの嵩密度は0.287g/
cm3であった。
た樹脂湿粉Dを、再度、10倍量のメタノール中にアン
カー翼を用いて200rpmの攪拌速度で攪拌しながら
分散させ、50℃に加温して1時間攪拌を続けた。その
後、濾別して得られた樹脂湿粉Fを真空乾燥機を用いて
100Pa以下の減圧下60℃で40時間乾燥し、樹脂
乾粉Gを得た。この樹脂乾粉Gの単量体含有率は、MA
dMAが0.0066質量%、MLMAが0.0029
質量%であった。また、1,4−ジオキサン、テトラヒ
ドロフラン、メタノールは検出されなかった。一方、樹
脂乾粉Gの嵩密度は0.386g/cm3であった。
をイソプロパノールに代えた以外は同様にして樹脂乾粉
Hを得た。この樹脂乾粉Hの単量体含有率は、MAdM
Aが0.0550質量%、MLMAが0.0420質量
%であった。また、1,4−ジオキサン、テトラヒドロ
フラン、イソプロパノールは検出されなかった。一方、
樹脂乾粉Hの嵩密度は0.263g/cm3であった。
Aを反応溶液Bに代えた以外は同様にして樹脂乾粉Iを
得た。この樹脂乾粉Iの単量体含有率は、MAdMAが
0.0390質量%、HGBMAが0.0360質量%
であった。また、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフ
ラン、メタノールは検出されなかった。一方、樹脂乾粉
Iの嵩密度は0.275g/cm3であった。
Aを、10倍量のメタノール中に攪拌しながら滴下し、
得られた白色の析出物(共重合体)をアンカー翼を用い
て200rpmの攪拌速度で攪拌しながら分散させ、5
0℃に加温して1時間攪拌を続けた。その後、常温まで
冷却し、析出物を濾別して樹脂湿粉Jを得た。この樹脂
湿粉Jを、再度、10倍量のメタノール中にアンカー翼
を用いて200rpmの攪拌速度で攪拌しながら分散さ
せ、50℃に加温して1時間攪拌を続けた。その後、常
温まで冷却し、析出物を濾別して得られた樹脂湿粉Kを
真空乾燥機を用いて100Pa以下の減圧下60℃で4
0時間乾燥し、樹脂乾粉Lを得た。この樹脂乾粉Lの単
量体含有率は、MAdMAが0.0471質量%、ML
MAが0.0081質量%であった。また、1,4−ジ
オキサン、テトラヒドロフラン、メタノールは検出され
なかった。一方、樹脂乾粉Lの嵩密度は0.246g/
cm3であった。
冷却を2回とも行わなかった以外は同様にして樹脂乾粉
Mを得た。この樹脂乾粉Mの単量体含有率は、MAdM
Aが0.0182質量%、MLMAが0.0045質量
%であった。また、1,4−ジオキサン、テトラヒドロ
フラン、メタノールは検出されなかった。一方、樹脂乾
粉Mの嵩密度は0.325g/cm3であった。
乾燥機を用いて100Pa以下の減圧下60℃で40時
間乾燥して樹脂乾粉Nを得た。この樹脂乾粉Nの単量体
含有率は、MAdMAが1.10質量%、MLMAが
0.730質量%であった。また、1,4−ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン、メタノールは検出されなかっ
た。一方、樹脂乾粉Nの嵩密度は0.109g/cm3
であった。単なる析出沈殿操作だけでは、多量の単量体
が樹脂に残存し、樹脂の嵩密度も低かった。
0℃に保持した10倍量のメタノール中にアンカー翼を
用いて200rpmの攪拌速度で攪拌しながら分散さ
せ、1時間攪拌した。その後、濾別して得られた樹脂湿
粉Oを真空乾燥機を用いて100Pa以下の減圧下60
℃で40時間乾燥し、樹脂乾粉Pを得た。この樹脂乾粉
Pの単量体含有率は、MAdMAが0.124質量%、
MLMAが0.450質量%であった。また、1,4−
ジオキサン、テトラヒドロフラン、メタノールは検出さ
れなかった。一方、樹脂乾粉Pの嵩密度は0.115g
/cm3であった。洗浄処理の温度が低いと多量の単量
体が樹脂に残存し、樹脂の嵩密度も低かった。
0倍量のメタノール中にアンカー翼を用いて200rp
mの攪拌速度で攪拌しながら分散させ、0.5MPaの
加圧下100℃に加熱して1時間攪拌した。その後、冷
却して樹脂を濾別しようとしたが、餅状になっており濾
別不可能であった。
の代わりにn−ヘキサンを使用した以外は同様にして樹
脂乾粉Qを得た。この樹脂乾粉Qの単量体含有率は、M
AdMAが0.160質量%、MLMAが0.10質量
%であった。また、1,4−ジオキサン、テトラヒドロ
フラン、n−ヘキサンは検出されなかった。一方、樹脂
乾粉Qの嵩密度は0.225g/cm3であった。この
ようにn−ヘキサンを用いると多量の単量体が樹脂に残
存した。
レジスト用樹脂に含まれる単量体成分を簡便な方法で低
減することができる。また、本発明の方法により精製し
た化学増幅型レジスト用樹脂であって、その乾燥品の嵩
密度が0.15g/cm3以上の粉体は、濾別の際の濾
布への目詰まりや乾燥時の樹脂の飛散、装置への樹脂の
付着が少なくなるので、取扱い易いものである。
Claims (7)
- 【請求項1】 化学増幅型レジスト用樹脂を、炭素数1
〜3のアルコール中で30〜70℃の温度において1分
間以上分散させた後、当該樹脂を分離する化学増幅型レ
ジスト用樹脂の精製方法。 - 【請求項2】 化学増幅型レジスト用樹脂の良溶媒中で
当該樹脂の原料単量体を重合させて得られた反応溶液
と、炭素数1〜3のアルコールを接触させ、析出した当
該樹脂を濾別し、得られた当該樹脂を炭素数1〜3のア
ルコール中で30〜70℃の温度において1分間以上分
散させた後、当該樹脂を濾別する化学増幅型レジスト用
樹脂の精製方法。 - 【請求項3】 請求項2記載の化学増幅型レジスト用樹
脂の精製方法において、当該樹脂を、炭素数1〜3のア
ルコール中で30〜70℃の温度において1分間以上分
散させた後に当該樹脂を濾別する操作を2回以上繰り返
し行うことを特徴とする化学増幅型レジスト用樹脂の精
製方法。 - 【請求項4】 請求項2記載の化学増幅型レジスト用樹
脂の精製方法において、前記反応溶液と炭素数1〜3の
アルコールを接触させる条件が、前記反応溶液を炭素数
1〜3のアルコールと混合し、30〜70℃の温度にお
いて析出した当該樹脂を1分間以上分散させるものであ
る化学増幅型レジスト用樹脂の精製方法。 - 【請求項5】 炭素数1〜3のアルコールがメタノール
である請求項1〜4記載の化学増幅型レジスト用樹脂の
精製方法。 - 【請求項6】 化学増幅型レジスト用樹脂が、(メタ)
アクリル酸エステル単量体単位を50質量%以上含む
(共)重合体である請求項1〜5記載の化学増幅型レジ
スト用樹脂の精製方法。 - 【請求項7】 請求項1〜6記載の化学増幅型レジスト
用樹脂の精製方法により得られた嵩密度が0.15g/
cm3以上の化学増幅型レジスト用樹脂。
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