JP4245596B2 - フォトレジスト用高分子化合物 - Google Patents

フォトレジスト用高分子化合物 Download PDF

Info

Publication number
JP4245596B2
JP4245596B2 JP2005289975A JP2005289975A JP4245596B2 JP 4245596 B2 JP4245596 B2 JP 4245596B2 JP 2005289975 A JP2005289975 A JP 2005289975A JP 2005289975 A JP2005289975 A JP 2005289975A JP 4245596 B2 JP4245596 B2 JP 4245596B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
photoresist
solvent
polymerization
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2005289975A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006037117A (ja
Inventor
仁志 渡邊
秀隆 早水
昌明 岸村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daicel Chemical Industries Ltd filed Critical Daicel Chemical Industries Ltd
Priority to JP2005289975A priority Critical patent/JP4245596B2/ja
Publication of JP2006037117A publication Critical patent/JP2006037117A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4245596B2 publication Critical patent/JP4245596B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

本発明は、半導体の微細加工などに用いるフォトレジスト用樹脂組成物の調製に有用なフォトレジスト用高分子化合物、該フォトレジスト用高分子化合物を含有するフォトレジスト用ポリマー溶液及びフォトレジスト用樹脂組成物、並びに該フォトレジスト用樹脂組成物を用いた半導体の製造法に関する。
半導体製造工程で用いられるポジ型フォトレジストは、光照射により照射部がアルカリ可溶性に変化する性質、シリコンウエハーへの密着性、プラズマエッチング耐性、用いる光に対する透明性等の特性を兼ね備えていなくてはならない。該ポジ型フォトレジストは、一般に、主剤であるポリマーと、光酸化剤と、上記特性を調整するための数種の添加剤を含む溶液として用いられる。一方、半導体の製造に用いられるリソグラフィの露光光源は、年々短波長になってきており、次世代の露光光源として、波長193nmのArFエキシマレーザーが有望視されている。このArFエキシマレーザー露光機に用いられるレジスト用ポリマーとして、基板に対する密着性の高いラクトン骨格を含む繰り返し単位や、エッチング耐性に優れる脂環式炭化水素骨格を含む繰り返し単位を有するポリマーが種々提案されている。
これらのポリマーは、通常、モノマー混合物を重合した後、重合溶液を沈殿操作に付すことにより単離されている。しかし、こうして得られるポリマーは金属成分等の不純物を含有しているため、フォトレジスト用樹脂組成物の樹脂成分として用いた場合、所望のレジスト性能(感度等)が得られないという問題がある。特に、ナトリウムや鉄などの金属成分を含む場合には、半導体等の電気特性が低下する。また、乾燥時にポリマー粒子表面が硬くなったりポリマー粒子同士が融着して、レジスト用溶剤に溶解しにくいという問題もある。
従って、本発明の目的は、金属成分等の不純物含有量の極めて少ないフォトレジスト用高分子化合物を提供することにある。本発明の他の目的は、上記の点に加えて、レジスト用溶剤に容易に且つ確実に溶解するフォトレジスト用高分子化合物を提供することにある。本発明のさらに他の目的は、フォトレジスト用樹脂組成物の樹脂成分として用いた場合、半導体等の電気特性に悪影響を及ぼさないようなフォトレジスト用高分子化合物を提供することにある。本発明の他の目的は、このようなフォトレジスト用高分子化合物を含有するフォトレジスト用ポリマー溶液及びフォトレジスト用樹脂組成物、並びに該フォトレジスト用樹脂組成物を用いた半導体の製造法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、フォトレジスト用ポリマーを有機溶媒と水とを用いた抽出操作に付したり、フォトレジスト用ポリマーを含み且つ金属含有量が特定値以下のポリマー溶液を特定の多孔質ポリオレフィン膜で構成されたフィルターに通液させると、レジスト性能や半導体等の電気特性に悪影響を及ぼす金属成分を簡易に除去できることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明は、下記式(1a)、(1b)又は(1c)
Figure 0004245596
(式中、R1は(メタ)アクリロイルオキシ基を含む基を示し、R2、R3、R4はそれぞれ 1-4 アルキル基、nは0〜3の整数、mは0〜5の整数を示す)
で表されるラクトン骨格を含む単量体(a)、酸により脱離してアルカリ可溶性となる基を含む単量体(b)、及び下記式(3a)
Figure 0004245596
(式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、R10はメチル基、ヒドロキシル基、オキソ基又はカルボキシル基を示す。kは1〜3の整数を示す。k個のR10のうち少なくとも1つはヒドロキシル基である)
で表されるヒドロキシル基を有する脂環式骨格を含む単量体(c)を含む単量体混合物を滴下重合に付してポリマーを生成し、(i)前記滴下重合により生成したポリマーを、有機溶媒と水とを用いた抽出操作に付し、生成したポリマーを有機溶媒層に、不純物としての金属成分を水層に分配する抽出工程(B)、又は(ii)前記滴下重合により生成したポリマーを含有し、且つ金属含有量が前記ポリマーに対して250重量ppb以下であるポリマー溶液を、カチオン交換基を有する多孔質ポリオレフィン膜で構成されたフィルターに通液させる工程(I)を経ることにより、ナトリウム含有量(ポリマー重量基準)が95重量ppb以下に低減されたフォトレジスト用高分子化合物を得るフォトレジスト用高分子化合物の製造方法を提供する。
このフォトレジスト用高分子化合物の製造方法において得られるフォトレジスト用高分子化合物の分子量分布は、例えば1.74〜2.50の範囲である
前記酸により脱離してアルカリ可溶性となる基を含む単量体(b)が、下記式(2a)又は(2b)
Figure 0004245596
(式中、Rは水素原子又はメチル基、R5は水素原子又は 1-4 アルキル基、R6、R7、R8、R9はそれぞれ 1-4 アルキル基、nは0〜3の整数を示す)
で表される(メタ)アクリル酸エステルモノマーが含まれる。
滴下重合における重合溶媒はグリコール系又はエステル系溶媒であってもよい。滴下重合における重合温度は、例えば40〜150℃である。
抽出工程(B)において、単量体混合物を滴下重合に付す重合工程(A)で得られた重合溶液に、比重が0.95以下の有機溶媒と水とを加えて抽出し、生成したポリマーを有機溶媒層に、不純物としての金属成分を水層に分配してもよい。また、抽出工程(B)において、滴下重合により生成したポリマーのグリコール系又はエステル系溶媒溶液に、比重が0.95以下で且つ溶解度パラメーター(SP値)が20MPa1/2以下の有機溶媒と水とを加えて抽出し、生成したポリマーを有機溶媒層に、不純物としての金属成分を水層に分配してもよい。
本発明のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法は、さらに、滴下重合により生成したポリマーを沈殿又再沈殿させる沈殿精製工程(C)を有していてもよい。この沈殿精製工程(C)において、滴下重合により生成したポリマーとグリコール系又はエステル系溶媒を含む溶液を、少なくとも炭化水素を含む溶媒中に添加してポリマーを沈殿又は再沈殿させてもよい。
本発明のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法は、さらに、滴下重合により生成したポリマーを溶媒でリパルプするリパルプ工程(D)を有していてもよい。リパルプ溶媒として炭化水素溶媒使用できる。
本発明のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法は、さらに、滴下重合により生成したポリマーを溶媒でリンスするリンス工程(E)を有していてもよい。リンス溶媒として炭化水素溶媒及び/又は超純水などの水を使用できる。
本発明のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法は、さらに、滴下重合により生成したポリマーを沈殿精製に付した後に、該ポリマーを有機溶媒に再溶解してポリマー溶液を調製する再溶解工程(G)を有していてもよい。再溶解溶媒としてグリコール系溶媒、エステル系溶媒及びケトン系溶媒から選択された少なくとも1種の溶媒を用いることができる。
本発明のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法は、さらに、有機溶媒に再溶解して得られたポリマー溶液を濃縮することにより低沸点溶媒を除去してフォトレジスト用ポリマー溶液を調製する蒸発工程(H)を有していてもよい。
本発明のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法は、工程(I)の前に設けられた、単量体(a)、(b)及び(c)に対応する繰り返し単位を有するポリマーを含有するポリマー溶液を濾過して不溶物を除去する濾過工程(J)を有していてもよい。
本発明のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法は、工程(I)の前に設けられた、単量体(a)、(b)及び(c)に対応する繰り返し単位を有するポリマーを含有するポリマー溶液を水洗してポリマー溶液中の金属含有量を低減する水洗処理工程(K)を有していてもよい。
本発明は、また、上記のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法によりフォトレジスト用高分子化合物を製造し、得られたフォトレジスト用高分子化合物を有機溶媒に再溶解する工程を含むフォトレジスト用ポリマー溶液の製造方法を提供する。
本発明は、さらに、上記のフォトレジスト用ポリマー溶液の製造方法によりフォトレジスト用ポリマー溶液を製造し、得られたフォトレジスト用ポリマー溶液に光酸発生剤を添加するフォトレジスト用樹脂組成物の製造方法を提供する。
本発明は、さらにまた、上記のフォトレジスト用樹脂組成物の製造方法によりフォトレジスト用樹脂組成物を製造し、得られたフォトレジスト用樹脂組成物を用いて感光層を形成し、露光及び現像を経てパターンを形成する工程を含む半導体の製造方法を提供する。
本発明は、また、下記式(1a)、(1b)又は(1c)
Figure 0004245596
(式中、R1は(メタ)アクリロイルオキシ基を含む基を示し、R2、R3、R4はそれぞれ 1-4 アルキル基、nは0〜3の整数、mは0〜5の整数を示す)
で表されるラクトン骨格を含む単量体(a)、酸により脱離してアルカリ可溶性となる基を含む単量体(b)、及び下記式(3a)
Figure 0004245596
(式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、R10はメチル基、ヒドロキシル基、オキソ基又はカルボキシル基を示す。kは1〜3の整数を示す。k個のR10のうち少なくとも1つはヒドロキシル基である)
で表されるヒドロキシル基を有する脂環式骨格を含む単量体(c)を含む単量体混合物を滴下重合に付して得られるフォトレジスト用高分子化合物であって、前記滴下重合により生成したポリマーを含有し、且つ金属含有量が前記ポリマーに対して250重量ppb以下であるポリマー溶液を、カチオン交換基を有する多孔質ポリオレフィン膜で構成されたフィルターに通液させる工程(I)を経ることにより、ナトリウム含有量(ポリマー重量基準)が95重量ppb以下に低減されたフォトレジスト用高分子化合物を提供する。
本発明によれば、金属成分等の不純物含有量の極めて少ないフォトレジスト用高分子化合物が提供される。また、上記の点に加えて、レジスト用溶剤に容易に且つ確実に溶解するフォトレジスト用高分子化合物が提供される。さらに、フォトレジスト用樹脂組成物の樹脂成分として用いた場合、半導体等の電気特性に悪影響を及ぼさないようなフォトレジスト用高分子化合物が提供される。本発明によれば、さらに、このようなフォトレジスト用高分子化合物を含有するフォトレジスト用ポリマー溶液及びフォトレジスト用樹脂組成物、並びに該フォトレジスト用樹脂組成物を用いた半導体の製造法が提供される。
[重合工程(A)]
重合工程(A)では、(a)ラクトン骨格を含む単量体、(b)酸により脱離してアルカリ可溶性となる基を含む単量体、及び(c)ヒドロキシル基を有する脂環式骨格を含む単量体を含む単量体混合物を滴下重合に付して、ポリマーを生成させる。
ラクトン骨格を含む単量体(a)はポリマーに基板密着性機能を付与する。また、構造によってはポリマーに酸脱離性機能(アルカリ可溶性機能)を付与する場合もある(β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン骨格を有する繰り返し単位など)。ラクトン骨格としては特に限定されず、例えば4〜20員程度のラクトン骨格が挙げられる。ラクトン骨格はラクトン環のみの単環であってもよく、ラクトン環に非芳香族性又は芳香族性の炭素環又は複素環が縮合した多環であってもよい。代表的なラクトン骨格として、3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン環(=2−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−3−オン環)、3−オキサトリシクロ[4.3.1.14,8]ウンデカン−2−オン環、γ−ブチロラクトン環、δ−バレロラクトン環、ε−カプロラクトン環などが挙げられる。ラクトン骨格は、ポリマーの主鎖を構成する炭素原子とエステル結合、又はエステル結合とアルキレン基等の連結基を介して結合している場合が多い。
ラクトン骨格を含む単量体(a)の代表的な例として、前記式(1a)、(1b)又は(1c)で表される(メタ)アクリル酸エステルモノマーが挙げられる。式中、R1、R2、R3、R4は環に結合した基であって、R1は(メタ)アクリロイルオキシ基を含む基を示し、R2、R3、R4はそれぞれ 1-4 アルキル基、nは0〜3の整数、mは0〜5の整数を示す。前記(メタ)アクリロイルオキシ基を含む基として、例えば、(メタ)アクリロイルオキシ基;(メタ)アクリロイルオキシメチル基、(メタ)アクリロイルオキシエチル基などの(メタ)アクリロイルオキシアルキル基などが挙げられる。R1は、式(1a)においては3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン環の5位、式(1b)においては3−オキサトリシクロ[4.3.1.14,8]ウンデカン−2−オン環の6位、式(1c)においてはγ−ブチロラクトン環のα位又はβ位に結合している場合が多い。
2、R3、R4における 1-4 アルキル基として、例えば、メチル、エチル、イソプロピル、プロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル基が挙げられる。好ましい 1-4 アルキル基には、メチル基又はエチル基が含まれ、特にメチル基が好ましい。
前記式(1a)で表される(メタ)アクリル酸エステルモノマーにおいて、n個のR2は、同一の基であってもよく、互いに異なる基であってもよい。R2は橋頭位の炭素原子に結合している場合が多い。
式(1a)で表される(メタ)アクリル酸エステルモノマーの代表的な例として、5−アクリロイルオキシ−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(=9−アクリロイルオキシ−2−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−3−オン=5−アクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン)、5−メタクリロイルオキシ−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(=9−メタクリロイルオキシ−2−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−3−オン=5−メタクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン)などが挙げられる。
前記式(1b)で表される(メタ)アクリル酸エステルモノマーにおいて、n個のR3は、同一の基であってもよく、互いに異なる基であってもよい。R3は橋頭位の炭素原子に結合している場合が多い。
式(1b)で表される(メタ)アクリル酸エステルモノマーの代表的な例として、6−アクリロイルオキシ−3−オキサトリシクロ[4.3.1.14,8]ウンデカン−2−オン、6−メタクリロイルオキシ−3−オキサトリシクロ[4.3.1.14,8]ウンデカン−2−オンなどが挙げられる。
前記式(1c)で表される(メタ)アクリル酸エステルモノマーにおいて、m個のR4は、同一の基であってもよく、互いに異なる基であってもよい。mは、好ましくは0〜3程度である。
式(1c)で表される(メタ)アクリル酸エステルモノマーの代表的な例として、例えば、α−アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、α−アクリロイルオキシ−α−メチル−γ−ブチロラクトン、α−アクリロイルオキシ−β,β−ジメチル−γ−ブチロラクトン、α−アクリロイルオキシ−α,β,β−トリメチル−γ−ブチロラクトン、α−アクリロイルオキシ−γ,γ−ジメチル−γ−ブチロラクトン、α−アクリロイルオキシ−α,γ,γ−トリメチル−γ−ブチロラクトン、α−アクリロイルオキシ−β,β,γ,γ−テトラメチル−γ−ブチロラクトン、α−アクリロイルオキシ−α,β,β,γ,γ−ペンタメチル−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイルオキシ−α−メチル−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイルオキシ−β,β−ジメチル−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイルオキシ−α,β,β−トリメチル−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイルオキシ−γ,γ−ジメチル−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイルオキシ−α,γ,γ−トリメチル−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイルオキシ−β,β,γ,γ−テトラメチル−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイルオキシ−α,β,β,γ,γ−ペンタメチル−γ−ブチロラクトンなどのα−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン類;β−アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、β−メタクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトンなどのβ−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン類などが挙げられる。
前記式(1a)、(1b)、(1c)で表される化合物は、対応するアルコール化合物と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを慣用のエステル化反応に付すことにより得ることができる。
酸により脱離してアルカリ可溶性となる基を含む単量体(b)はポリマーにアルカリ可溶性機能を付与する。酸により脱離してアルカリ可溶性となる基を含む単量体(b)の代表的な例として、前記式(2a)又は(2b)で表される(メタ)アクリル酸エステルモノマーが挙げられる。式中、Rは水素原子又はメチル基、R5は水素原子又は 1-4 アルキル基、R6、R7、R8、R9はそれぞれ 1-4 アルキル基、nは0〜3の整数を示す。R7、R9は環に結合した基である。 1-4 アルキル基としては前記と同様の基が挙げられる。
前記式(2a)で表される(メタ)アクリル酸エステルモノマーにおいて、n個のR7は、同一の基であってもよく、互いに異なる基であってもよい。R7は橋頭位の炭素原子に結合している場合が多い。
式(2a)で表される(メタ)アクリル酸エステルモノマーの代表的な例として、例えば、1−(1−アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン、1−(1−アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)−3,5−ジメチルアダマンタン、1−(1−メタクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン、1−(1−メタクリロイルオキシ−1−メチルエチル)−3,5−ジメチルアダマンタン等が挙げられる。
前記式(2b)で表される(メタ)アクリル酸エステルモノマーにおいて、n個のR9は、同一の基であってもよく、互いに異なる基であってもよい。R9は橋頭位の炭素原子に結合している場合が多い。
式(2b)で表される(メタ)アクリル酸エステルモノマーの代表的な例として、例えば、2−アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン、2−アクリロイルオキシ−2,5,7−トリメチルアダマンタン、2−メタクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン、2−メタクリロイルオキシ−2,5,7−トリメチルアダマンタン等が挙げられる。
ヒドロキシル基を有する脂環式骨格を含む単量体(c)はポリマーに耐エッチング性及び基板密着性機能を付与する。脂環式炭化水素基は単環式炭化水素基であってもよく、多環式(橋かけ環式)炭化水素基であってもよい。ヒドロキシル基を有する脂環式骨格を含む単量体(c)の代表的な例として、前記式(3a)で表される(メタ)アクリル酸エステルモノマーが挙げられる。式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、R10は環に結合した置換基であってメチル基、ヒドロキシル基、オキソ基又はカルボキシル基を示す。kは1〜3の整数を示す。k個のR10は、同一の基であってもよく、互いに異なる基であってもよい。k個のR10のうち少なくとも1つはヒドロキシル基である。R10は橋頭位の炭素原子に結合している場合が多い。
式(3a)で表される(メタ)アクリル酸エステルモノマーの代表的な例として、例えば、1−アクリロイルオキシ−3−ヒドロキシ−5,7−ジメチルアダマンタン、1−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシ−5,7−ジメチルアダマンタン、1−アクリロイルオキシ−3−ヒドロキシアダマンタン、1−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシアダマンタン、1−アクリロイルオキシ−3,5−ジヒドロキシアダマンタン、1,3−ジヒドロキシ−5−メタクリロイルオキシアダマンタンなどが挙げられる。
重合に供する単量体としては、上記の単量体(a)、(b)、(c)を用いるまた、必要に応じて他の単量体を共重合させてもよい。重合は、溶液重合、溶融重合など慣用の方法により行うことができる。
重合溶媒としては、アクリル系単量体やオレフィン系単量体を重合させる際に通常用いられる溶媒であればよく、例えば、グリコール系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、これらの混合溶媒などが挙げられる。グリコール系溶媒には、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのプロピレングリコール系溶媒;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテートなどのエチレングリコール系溶媒などが含まれる。エステル系溶媒には、乳酸エチルなどの乳酸エステル系溶媒;3−メトキシプロピオン酸メチルなどのプロピオン酸エステル系溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなどの酢酸エステル系溶媒などが挙げられる。ケトン系溶媒には、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノンなどが含まれる。エーテル系溶媒には、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどが含まれる。
好ましい重合溶媒には、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのグリコール系溶媒、乳酸エチルなどのエステル系溶媒、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトンなどのケトン系溶媒及びこれらの混合溶媒が含まれる。特に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート単独溶媒、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとプロピレングリコールモノメチルエーテルとの混合溶媒、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートと乳酸エチルとの混合溶媒などの、少なくともプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含む溶媒が好ましい。
重合方法としては滴下重合法が用いられる。滴下重合法とは、モノマー(溶液)及び/又は重合開始剤(溶液)を系内に逐次滴下又は添加しつつ重合を行う方法をいう。滴下重合法により、重合初期と後期で得られる共重合組成が均一なポリマーを得ることができる。重合開始剤としては公知のものを使用できる。重合温度は、例えば40〜150℃、好ましくは60〜120℃程度である。
得られた重合溶液(ポリマードープ)は、不溶物を除去するための濾過工程に供してもよい。濾過に用いる濾過材の孔径は、例えば1μm以下、好ましくは0.8μm以下である。
[抽出工程(B)]
抽出工程(B)では、重合により生成したポリマーを、有機溶媒と水とを用いた抽出操作(水洗操作)に付し、生成したポリマーを有機溶媒層に、不純物としての金属成分を水層に分配する。この工程により、レジスト性能に悪影響を与える金属成分をポリマーから効率よく除去できる。抽出工程(B)に供する被処理物としては、重合により生成したポリマー又は該ポリマーを含む溶液であればよく、重合終了時の重合溶液(ポリマードープ)、この重合溶液に希釈、濃縮、濾過、洗浄等の適当な処理を施した後の溶液等の何れであってもよい。有機溶媒としては、ポリマーを溶解可能で且つ水と分液可能な溶媒であればよい。また、有機溶媒及び水の使用量は、有機溶媒層と水層とに分液可能な範囲で適宜設定できる。
好ましい態様では、重合工程(A)で得られた重合溶液に、比重が0.95以下の有機溶媒(特に、溶解度パラメーター(SP値)が20MPa1/2以下の有機溶媒)と水とを加えて抽出(水洗)する。また、重合により生成したポリマーのグリコール系又はエステル系溶媒溶液に、比重が0.95以下で且つ溶解度パラメーター(SP値)が20MPa1/2以下の有機溶媒と、水とを加えて抽出(水洗)するのも好ましい。有機溶媒の比重としては、20〜25℃の値を採用できる。有機溶媒のSP値は、例えば、「ポリマーハンドブック(Polymer Handbook)」、第4版、VII-675頁〜VII-711頁に記載の方法[特に、676頁の(B3)式及び(B8)式]により求めることができる。また、有機溶媒のSP値として、該文献の表1(VII-683頁)、表7〜表8(VII-688頁〜VII-711頁)の値を採用できる。
重合により生成したポリマーのグリコール系又はエステル系溶媒溶液としては、重合終了時の重合溶液(ポリマードープ)であってもよく、この重合溶液に、希釈、濃縮、濾過、洗浄等の適当な処理を施した後の溶液であってもよい。グリコール系溶媒、エステル系溶媒としては前記例示の溶媒が挙げられる。
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのグリコール系溶媒や乳酸エチルなどのエステル系溶媒は比重が水に近い(1に近い)ので、水と分液することが困難であるが、このようなグリコール系又はエステル系溶媒を含むポリマー溶液に、比重0.95以下で且つSP値が20MPa1/2以下(例えば、13〜20MPa1/2)の有機溶媒を加えると、有機層と水層との分液が極めて容易となる。添加する有機溶媒の比重が0.95を超えると水との比重差があまり出ないので良好な分液性が得られにくい。また、添加する有機溶媒のSP値が20MPa1/2を超えると、水に対する溶解性が増大するため、やはり良好な分液性が得られにくい。添加する有機溶媒の比重は、好ましくは0.6〜0.95、さらに好ましくは0.7〜0.85(特に0.7〜0.82)である。添加する有機溶媒のSP値は、好ましくは16〜19MPa1/2、さらに好ましくは16.5〜18.5MPa1/2(特に16.5〜18MPa1/2)である。
比重0.95以下で且つSP値が20MPa1/2以下である有機溶媒の代表的な例として、例えば、ヘキサン(比重0.659;SP値14.9)、オクタン(比重0.703;SP値15.6)、ドデカン(比重0.749;SP値16.2)などの脂肪族炭化水素;シクロヘキサン(比重0.779;SP値16.8)などの脂環式炭化水素;エチルベンゼン(比重0.862;SP値18.0)、p−キシレン(比重0.857;SP値18.0)、トルエン(比重0.867;SP値18.2)、ベンゼン(比重0.874;SP値18.8)などの芳香族炭化水素;ジイソプロピルエーテル(比重0.726;SP値14.1)などのエーテル;ジイソブチルケトン(比重0.806;SP値16.0)、メチルイソブチルケトン(比重0.796;SP値17.2)、メチルプロピルケトン(比重0.809;SP値17.8)、メチルイソプロピルケトン(比重0.803;SP値17.4)、メチルエチルケトン(比重0.805;SP値19.0)、メチルアミルケトン(比重0.815;SP値17.6)などのケトン;酢酸イソプロピル(比重0.872;SP値17.2)、酢酸ブチル(比重0.881;SP値17.4)、酢酸プロピル(比重0.889;SP値18.0)などのエステルなどが挙げられる。上記括弧内の比重は20℃の値(但し、ベンゼン、p−キシレン、エチルベンゼン、メチルイソブチルケトンについては25℃の値)であり、SP値の単位はMPa1/2である。
これらの溶媒の中でも、ジイソブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルアミルケトンなどのケトンが好ましい。
比重が0.95以下で且つSP値が20MPa1/2以下の有機溶媒の使用量は、抽出効率や操作性などを考慮して適宜選択できるが、通常、ポリマーのグリコール系又はエステル系溶媒溶液100重量部に対して、10〜300重量部、好ましくは20〜200重量部程度である。また、添加する水の使用量も、抽出効率や操作性などを考慮して適宜選択できるが、通常、ポリマーのグリコール系又はエステル系溶媒溶液と前記有機溶媒の合計量100重量部に対して、5〜300重量部、好ましくは10〜200重量部程度である。
抽出(水洗)操作は慣用の方法で行うことができ、回分式、半回分式、連続式の何れの方式で行ってもよい。抽出操作は複数回(例えば、2〜10回程度)繰り返してもよい。抽出温度は操作性や溶解性等を考慮して適宜選択でき、例えば0〜100℃、好ましくは25〜50℃程度である。
得られた有機溶媒層は、不溶物を除去するための濾過工程に供してもよい。濾過に用いる濾過材の孔径は、例えば1μm以下、好ましくは0.5μm以下、さらに好ましくは0.3μm以下である。
[沈殿精製工程(C)]
沈殿精製工程(C)では、重合により生成したポリマーを沈殿又は再沈殿させる。この沈殿精製工程により、原料モノマー及びオリゴマーを効率よく除去することができる。沈殿精製処理に供する被処理液としては、重合により生成したポリマーを含有する溶液であればよく、重合終了時の重合溶液(ポリマードープ)、この重合溶液に希釈、濃縮、濾過、洗浄、抽出等の適当な処理を施した後の溶液等の何れであってもよい。好ましい被処理液として、前記抽出工程(B)で得られた有機溶媒層、又はこれに濾過処理を施した溶液などが挙げられる。
沈殿又は再沈殿に用いる溶媒(沈殿溶媒)としては、ポリマーの貧溶媒であればよく、例えば、脂肪族炭化水素(ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなど)、脂環式炭化水素(シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなど)、芳香族炭化水素(ベンゼン、トルエン、キシレンなど)などの炭化水素;ハロゲン化脂肪族炭化水素(塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素など)、ハロゲン化芳香族炭化水素(クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなど)などのハロゲン化炭化水素;ニトロメタン、ニトロエタンなどのニトロ化合物;アセトニトリル、ベンゾニトリルなどにニトリル;鎖状エーテル(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシエタンなど)、環状エーテル(テトラヒドロフラン、ジオキサンなど)などのエーテル;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトンなどのケトン;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどのカーボネート;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノールなどのアルコール;酢酸などのカルボン酸;水;これらの溶媒を含む混合溶媒などから適宜選択して使用できる。
これらの溶媒のなかでも、沈殿溶媒として、少なくとも炭化水素(特に、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素)を含む混合溶媒が好ましい。このような少なくとも炭化水素を含む混合溶媒において、炭化水素とその他の溶媒(例えば、酢酸エチルなどのエステル等)との混合比率としては、例えば、炭化水素/その他の溶媒=10/90〜99/1(25℃における体積比、以下同様)、好ましくは30/70〜98/2、さらに好ましくは50/50〜97/3程度である。
この工程の好ましい態様では、重合により生成したポリマーとグリコール系又はエステル系溶媒を含む溶液を、少なくとも炭化水素を含む溶媒中に添加してポリマーを沈殿又は再沈殿させる。重合により生成したポリマーとグリコール系又はエステル系溶媒を含む溶液として、前記抽出工程(B)で得られたグリコール系又はエステル系溶媒を含む有機溶媒層、又はこれに濾過処理を施した溶液などが挙げられる。
[リパルプ工程(D)]
リパルプ工程(D)では、重合により生成したポリマーを溶媒でリパルプする。この工程を設けることにより、ポリマーに付着している残存モノマーや低分子量オリゴマーなどを効率よく除くことができる。また、ポリマーに対して親和性を有する高沸点溶媒が除去されるためか、後の乾燥工程などにおいてポリマー粒子表面が硬くなったり、ポリマー粒子同士の融着等を防止できる。そのため、ポリマーのレジスト溶剤に対する溶解性が著しく向上し、フォトレジスト用樹脂組成物の調製を簡易に効率よく行うことが可能となる。
リパルプ処理に供する被処理物としては、前記沈殿精製したポリマー(例えば、沈殿精製後、溶媒をデカンテーション、濾過等で取り除いた後のポリマー等)などが挙げられる。
リパルプ処理に用いる溶媒(リパルプ用溶媒)としては、沈殿又は再沈殿に用いるポリマーの貧溶媒が好ましい。なかでも炭化水素溶媒が特に好ましい。炭化水素溶媒としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素が挙げられる。これらは2種以上混合して使用してもよい。これらのなかでも、脂肪族炭化水素、特にヘキサン若しくはヘプタン、又はヘキサン若しくはヘプタンを含む混合溶媒が好適である。
リパルプ用溶媒の使用量は、ポリマーに対して、例えば1〜200重量倍、好ましくは5〜100重量倍、さらに好ましくは10〜50重量倍程度である。 リパルプ処理を施す際の温度は、用いる溶媒の種類等によっても異なるが、一般には0〜100℃、好ましくは10〜60℃程度である。リパルプ処理は適当な容器中で行われる。リパルプ処理は複数回行ってもよい。処理済みの液(リパルプ液)は、デカンテーション等により除去される。
[リンス工程(E)]
リンス工程(E)では、重合により生成したポリマーを溶媒でリンスする。この工程により、前記リパルプ工程と同様、ポリマーに付着している残存モノマーや低分子量オリゴマーなどを効率よく除くことができる。また、ポリマーに対して親和性を有する高沸点溶媒が除去されるためか、後の乾燥工程などにおいてポリマー粒子表面が硬くなったり、ポリマー粒子同士の融着等を防止できる。そのため、ポリマーのレジスト溶剤に対する溶解性が著しく向上し、フォトレジスト用樹脂組成物の調製が容易となる。また、リンス溶媒として水を用いることにより、ポリマー表面に付着している金属成分を効率よく除去できる。そのため、金属成分に起因するレジスト性能の悪化を顕著に防止できる。
リンス処理に供する被処理物としては、前記沈殿精製したポリマー(例えば、沈殿精製後、溶媒をデカンテーション等で取り除いた後のポリマー等)や前記リパルプ処理を施したポリマー(例えば、リパルプ処理後、溶媒をデカンテーション等で取り除いた後のポリマー等)などが挙げられる。
リンス処理に用いる溶媒(リンス用溶媒)としては、沈殿又は再沈殿に用いるポリマーの貧溶媒が好ましい。なかでも炭化水素溶媒が特に好ましい。炭化水素溶媒としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素が挙げられる。これらは2種以上混合して使用してもよい。これらのなかでも、脂肪族炭化水素、特にヘキサン若しくはヘプタン、又はヘキサン若しくはヘプタンを含む混合溶媒が好適である。また、ポリマーから金属成分を除くには、リンス溶媒として水、特にナトリウム分が5重量ppb以下(好ましくは3重量ppb以下、さらに好ましくは1.5重量ppb以下)である水、例えば超純水が好ましい。
リンス溶媒の使用量は、ポリマーに対して、例えば1〜100重量倍、好ましくは2〜20重量倍程度である。リンス処理を施す際の温度は、用いる溶媒の種類等によっても異なるが、一般には0〜100℃、好ましくは10〜60℃程度である。リンス処理は適当な容器中で行われる。リンス処理は複数回行ってもよい。特に、炭化水素溶媒を用いたリンス処理と水を用いたリンス処理とを組み合わせて行うのが好ましい。処理済みの液(リンス液)は、デカンテーション、濾過等により除去される。
[乾燥工程(F)]
本発明のフォトレジスト用高分子化合物は乾燥工程(F)を経て得られたものであってもよい。乾燥工程(F)では、重合により生成したポリマーを沈殿精製に付し、必要に応じてリパルプ処理及び/又はリンス処理を施した後において、該ポリマーを乾燥する。ポリマーの乾燥温度は、例えば20〜120℃、好ましくは40〜100℃程度である。乾燥は減圧下、例えば200mmHg(26.6kPa)以下、特に100mmHg(13.3kPa)以下で行うのが好ましい。
[再溶解工程(G)]
再溶解工程(G)では、重合により生成したポリマーを沈殿精製に付し、必要に応じてリパルプ処理、リンス処理、乾燥処理を施した後において、該ポリマーを有機溶媒(レジスト用溶剤)に再溶解してポリマー溶液を調製する。このポリマー溶液はフォトレジスト用ポリマー溶液(ポリマー濃度10〜40重量%程度)として利用できる。有機溶媒としては、前記重合溶媒として例示したグリコール系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、これらの混合溶媒などが挙げられる。これらのなかでも、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、これらの混合液が好ましく、特に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート単独溶媒、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとプロピレングリコールモノメチルエーテルとの混合溶媒、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートと乳酸エチルとの混合溶媒などの、少なくともプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含む溶媒が好適に用いられる。
[蒸発工程(H)]
蒸発工程(H)では、前記再溶解工程(G)で得られたポリマー溶液を濃縮することにより、ポリマー溶液中に含まれている低沸点溶媒(重合溶媒、抽出溶媒、沈殿溶媒、リパルプ溶媒、リンス溶媒として用いた溶媒など)を留去してフォトレジスト用ポリマー溶液を調製する。この蒸発工程(H)は、乾燥工程(F)を設けることなく再溶解工程(G)を設けた場合など、再溶解工程(G)で得られたポリマー溶液中に低沸点溶媒が含まれている場合に有用である。この蒸発工程(H)を設ける場合には、再溶解工程(G)において、フォトレジスト用ポリマー溶液の調製に必要な量以上の有機溶媒(レジスト用溶剤)を添加し、所望のポリマー濃度(例えば10〜40重量%程度)となるまで濃縮する。濃縮は常圧又は減圧下で行うことができる。
フォトレジスト用ポリマー溶液には、さらに光酸発生剤、及び必要に応じて、種々の添加剤が添加され、半導体の製造に利用される。
[フィルター通液工程(I)]
フィルター通液工程(I)では、前記単量体(a)、(b)及び(c)に対応する繰り返し単位を有するポリマー(以下、「ポリマーP」と称することがある)を含有し、且つ金属含有量が前記ポリマーPに対して250重量ppb以下であるポリマー溶液を、カチオン交換基を有する多孔質ポリオレフィン膜で構成されたフィルターに通液させる。
ポリマーPは、単量体(a)に対応する繰り返し単位[例えば、前記式(1a)、(1b)又は(1c)で表される(メタ)アクリル酸エステルモノマーに対応する繰り返し単位(アクリル部位の重合により形成される繰り返し単位)など]、単量体(b)に対応する繰り返し単位[例えば、前記式(2a)又は(2b)で表される(メタ)アクリル酸エステルモノマーに対応する繰り返し単位(アクリル部位の重合により形成される繰り返し単位)など]、及び単量体(c)に対応する繰り返し単位[例えば、前記式(3a)で表される(メタ)アクリル酸エステルモノマーに対応する繰り返し単位(アクリル部位の重合により形成される繰り返し単位)など]の何れか1種を有していればよいが、前記3種の繰り返し単位のうち2種以上、特に3種の繰り返し単位を有しているのが好ましい。また、該ポリマーPは、必要に応じて他の繰り返し単位を有していてもよい。
上記のポリマーPは前記工程(A)の方法で合成できる。より具体的には、ラクトン骨格を含む単量体、酸により脱離してアルカリ可溶性となる基を含む単量体、及びヒドロキシル基を有する脂環式骨格を含む単量体から選択された少なくとも1種の単量体(アクリル系単量体、オレフィン系単量体など)、及び必要に応じて他の単量体を、重合に付すことにより合成できる。重合は、溶液重合、溶融重合など慣用の方法により行うことができる。単量体としては、金属含有量の少ないもの、例えば金属含有量100重量ppb以下のものを用いるのが好ましい。
ポリマーPを含有する溶液における溶媒としては、特に限定されず、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルモノアセテート、乳酸エチル、安息香酸エチルなどのエステル;アセトン、エチルメチルケトン、ジエチルケトン、イソブチルメチルケトン、t−ブチルメチルケトンなどのケトン;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、ジブチルエーテル、ジメトキシエタン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、アニソール、ジオキサン、テトラヒドロフランなどの鎖状又は環状エーテル;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノールなどのアルコール;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素;ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素;N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド;二硫化炭素;水;これらの混合溶媒などが挙げられる。これらの中でも、エステル、ケトン、これらを含む混合溶媒などが好ましい。前記溶媒は、重合溶媒であってもよく、重合溶媒を置換した溶媒であってもよい。
多孔質ポリオレフィン膜の有するカチオン交換基には、スルホン酸基などの強酸性カチオン交換基、カルボキシル基などの弱酸性カチオン交換基が含まれる。ポリオレフィン膜を構成するポリオレフィンとしては、例えば、高密度ポリエチレンなどのポリエチレン、ポリプロピレンなどが例示される。
カチオン交換基を有する多孔質ポリオレフィン膜で構成されたフィルターとしては、親水性のものが好ましく、例えば、日本ポール株式会社製の商品名「イオンクリーン」などが好適に使用される。
工程(I)において、前記ポリマーP(フォトレジスト用高分子化合物)を含有する溶液をカチオン交換基を有する多孔質ポリオレフィン膜で構成されたフィルターに通液させて金属イオンを除去すると、量論的に水素イオン(酸)が発生する。この水素イオンは、ポリマーPの酸脱離性基を脱離させてレジスト性能を低下させるため、できるだけ少ない方が好ましい。従って、多孔質ポリオレフィン膜で構成されたフィルターに供するポリマーP含有溶液中の金属含有量は該ポリマーPに対して1000重量ppb以下(例えば10〜1000重量ppb)であり、好ましくは800重量ppb以下(例えば10〜800重量ppb)、さらに好ましくは500重量ppb以下(例えば10〜500重量ppb)である。前記金属含有量が1000重量ppbを超える場合には、フィルター通液後の溶液中の水素イオン濃度が高くなり、レジスト性能を低下させる。本発明において、多孔質ポリオレフィン膜で構成されたフィルターに供するポリマーP含有溶液中の金属含有量は250重量ppb以下である。
ポリマーPを含有する溶液を前記フィルターに通液させるときの流量は、ポリオレフィン膜の材料の種類や、溶液(溶媒)の種類等によっても異なり、金属の除去効率を損なわない範囲(例えば、100ml/min〜100L/min程度)で適宜設定できる。フィルターに通液させる際の温度は、通常0〜80℃、好ましくは10〜50℃程度である。温度が高すぎるとフィルターの劣化、溶媒の分解等の起こるおそれがあり、温度が低すぎると溶液粘度が高くなって通液が困難になりやすい。
ポリマーPを含有する溶液を前記フィルターに通液させることにより、溶液中に含まれるナトリウムイオンや鉄イオンなどの金属イオンが効率的に除去され、金属含有量(ポリマー基準)が例えば200重量ppb以下、好ましくは100重量ppb以下のポリマー溶液を得ることができる。そのため、ポリマーPをフォトレジスト用樹脂組成物の樹脂成分として用いた場合、半導体等の電気特性に悪影響を及ぼすことが無くなる。
[濾過工程(J)]
本発明では、前記工程(I)の前に、ポリマーPを含有する溶液を濾過して不溶物を除去する濾過工程(J)を設けてもよい。濾過工程(J)を設けることにより、工程(I)での詰まりを防止できると共に、フォトレジスト用樹脂組成物を用いてパターンを形成する際において異物混入に起因する種々のトラブルを防止できる。
濾過工程(J)において用いる濾過材としては、特に限定されないが、一般には、メンブランフィルターなどが使用される。濾過材の孔径は、通常、0.01〜10μm、好ましくは0.02〜1μm、さらに好ましくは0.05〜0.5μm程度である。
[水洗処理工程(K)]
本発明では、また、工程(I)の前に、ポリマーPを含有する溶液を水洗して溶液中の金属含有量を低減する水洗処理工程(K)を設けてもよい。工程(I)の前に水洗処理工程(K)を設けると、水溶性の金属化合物が効率よく除去されるため、工程(I)の負荷を低減できるだけでなく、工程(I)において金属イオン除去に伴って生成する水素イオンの量も低減でき、レジスト性能が損なわれないという大きな利益が得られる。特に、ポリマーPを含有する溶液の金属含有量が1000重量ppbを超える場合には、この水洗処理工程(K)により金属含有量を1000重量ppb以下として工程(I)に供することが可能となる。
水洗処理工程(K)において用いる水としては、金属含有量の少ないもの、例えば金属含有量が1重量ppb以下の超純水が好ましい。水の量は、被処理液100重量部に対して、例えば10〜1000重量部、好ましくは30〜300重量部程度である。水洗処理を行う際の温度は、例えば10〜50℃程度である。なお、工程(I)を設けず、水洗処理工程(K)のみによってもポリマー溶液中の金属含有量を所望の値にまで低減することは可能であるが、この場合には金属を含有する廃水が多量に生じるため、その処理にコストがかかり不利である。
前記濾過工程(J)と水洗処理工程(K)とを設ける場合、両工程の順序は問わないが、濾過工程(J)を前に置く場合が多い。
本発明では、前記工程の他、必要に応じて、ポリマーPを含有する溶液を他の吸着処理に付す工程を設けてもよい。他の吸着処理には、例えば、活性炭処理、キレート樹脂処理、キレート繊維処理、ゼータ電位膜処理などが挙げられる。また、前記工程(I)の前又は後ろに前記工程(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、(G)又は(H)を設けることもできる。
上記の工程を経たポリマーP(フォトレジスト用高分子化合物)を含有する溶液は、そのまま、又は沈殿若しくは再沈殿等によりポリマーを単離して、フォトレジスト用樹脂組成物の調製に使用される。
沈殿又は再沈殿に用いる溶媒(沈殿溶媒)としては、ポリマーの貧溶媒であればよく、例えば、脂肪族炭化水素(ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなど)、脂環式炭化水素(シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなど)、芳香族炭化水素(ベンゼン、トルエン、キシレンなど)などの炭化水素;ハロゲン化脂肪族炭化水素(塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素など)、ハロゲン化芳香族炭化水素(クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなど)などのハロゲン化炭化水素;ニトロメタン、ニトロエタンなどのニトロ化合物;アセトニトリル、ベンゾニトリルなどにニトリル;鎖状エーテル(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシエタンなど)、環状エーテル(テトラヒドロフラン、ジオキサンなど)などのエーテル;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトンなどのケトン;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどのカーボネート;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノールなどのアルコール;酢酸などのカルボン酸;水;これらの溶媒を含む混合溶媒などから適宜選択して使用できる。これらの溶媒のなかでも、沈殿溶媒として、少なくとも炭化水素(特に、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素)を含む混合溶媒が好ましい。このような少なくとも炭化水素を含む混合溶媒において、炭化水素とその他の溶媒(例えば、酢酸エチルなどのエステル等)との混合比率としては、例えば、炭化水素/その他の溶媒=10/90〜99/1(25℃における体積比、以下同様)、好ましくは30/70〜98/2、さらに好ましくは50/50〜97/3程度である。沈殿溶媒としては、金属含有量の少ないもの、例えば金属含有量が50重量ppb以下のものを用いるのが好ましい。
本発明のフォトレジスト用高分子化合物の製造法によれば、金属成分等の不純物含有量の極めて少ないフォトレジスト用高分子化合物を効率よく製造できる。また、特に前記工程(A)及び(B)を設ける場合には、レジスト用溶剤に容易に且つ確実に溶解するフォトレジスト用高分子化合物を効率よく製造できる。
また、特に前記工程(I)を含む場合には、半導体等の電気特性に悪影響を及ぼす金属成分を効率よく除去できるため、フォトレジスト用樹脂組成物の樹脂成分として用いた場合に、所望のレジスト性能を得ることができる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、実施例11、13、14及び15の構造式中の括弧の右下の数字は該モノマー単位(繰り返し単位)のモル%を示す。実施例11〜15及び比較例4〜6では、金属含有量100重量ppb以下のモノマーを用いた。また、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、メチルイソブチルケトン(MIBK)については、実施例11では、市販品をガラス製の蒸留装置で蒸留して、金属含有量50重量ppb以下として使用し、実施例11以外では、市販品をそのまま用いた。実施例11〜15及び比較例4〜6において、沈殿操作及びリパルプ操作における溶媒(酢酸エチル、ヘキサン)としては、使用前にガラス製の蒸留装置で蒸留して金属含有量を50重量ppb以下にしたものを使用し、水としては超純水(純水をイオン交換処理後、メンブラン膜処理して金属含有量1重量ppb以下としたもの)を用いた。金属含有量は誘導結合プラズマ質量分析計(ICP−MS)により求め、最終的に得られたポリマー量に対する値(ppb)で示した。「ppb」は「重量ppb」を意味する。
実施例1
下記構造のフォトレジスト用高分子化合物の製造
Figure 0004245596
攪拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えたセパラブルフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を33g導入し、75℃に昇温後、1−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシアダマンタン(HMA)5g、5−メタクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン(MNBL)5g、2−メタクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(2−MMA)5gと、ジメチル−2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(開始剤;和光純薬工業製、V−601)0.93gと、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)41gの混合溶液を6時間かけて滴下した。滴下後、2時間熟成した。得られた反応液(ポリマードープ)(35℃)にメチルイソブチルケトン(MIBK)(35℃)54g添加し、得られたポリマー溶液に同重量の水を添加した。この混合物を35℃で30分間攪拌した後、30分間静置して分液させた。下層(水層)を除去した後、上層(有機層)に新たに上層と同量の水を加え、再び35℃で30分間攪拌し、30分間静置し、下層(水層)を除去した。上層(有機層)(35℃)を孔径0.5μmのフィルター及び孔径0.1μmのフィルターに通した後、656gのヘプタンと219gの酢酸エチルの混合液(35℃)中に滴下し、滴下終了後、60分間攪拌し、90分間静置することにより沈殿精製を行った。
上澄み液640gを抜き取り、その残渣にヘプタン640gを加え、35℃でリパルプ操作を実施した。リパルプ操作は、ヘプタン仕込後、30分間攪拌し、90分間静置し、上澄み液を抜き取ることにより行った。このリパルプ操作を併せて2回実施した。上澄み液を抜き取った後の残渣を遠心分離機に移液し、600Gの遠心力により脱液を行い、湿ポリマーを得た。この湿ポリマーに65gのヘプタンを加え、600Gの遠心力によりリンスを行い、リンス液を除去した。次いで、100gの超純水(Na分0.9重量ppb)を加えて、600Gの遠心力によりリンスを行い、リンス液を除去した。
得られた湿ポリマーを取り出し、棚段乾燥機に入れ、20mmHg(2.66kPa)、70℃で30時間乾燥することにより、フォトレジスト用ポリマー(ArFレジスト樹脂)10.5gが得られた。このフォトレジスト用ポリマーをPGMEA31.5gに溶解させてフォトレジスト用ポリマー溶液を得た。
なお、得られたフォトレジスト用ポリマーの重量平均分子量は8250、分子量分布は1.74であり、金属成分等の含有量(ポリマー重量基準)は、Na95重量ppb、Mg40重量ppb、K40重量ppb、Ca45重量ppb、Zn48重量ppb、Fe38重量ppb、Al20重量ppb、Cr20重量ppb、Mn35重量ppb、Ni20重量ppb、Cu20重量ppb、残存モノマーMNBL0.05重量%、HMA0.05重量%、2−MMA0.08重量%、残存溶媒2.5重量%、水分0.5重量%であった。また、フォトレジスト用ポリマーのPGMEAに対する溶解性も良好であった。
実施例2
実施例1と同様にして、反応(重合)、水洗(抽出)、濾過及び沈殿精製を行った。次いで、沈殿精製時の上澄み液640gを抜き取った後の残渣を遠心分離機に移液し、600Gの遠心力により脱液を行い、湿ポリマーを得た。この湿ポリマーに65gのヘプタンを加え、600Gの遠心力によりリンスを行い、リンス液を除去した。次いで、100gの超純水(Na分0.9重量ppb)を加えて、600Gの遠心力によりリンスを行い、リンス液を除去した。
得られた湿ポリマー(42g)をメチルアミルケトン63gに溶解した。この溶液を濃縮することにより(常圧〜2.66kPa;常温〜75℃)、25重量%のフォトレジスト用ポリマー溶液42gを得た。
なお、得られたフォトレジスト用ポリマーの重量平均分子量は8200、分子量分布は1.75であり、金属成分等の含有量(ポリマー重量基準)は、Na94重量ppb、Mg30重量ppb、K35重量ppb、Ca40重量ppb、Zn50重量ppb、Fe42重量ppb、Al20重量ppb、Cr20重量ppb、Mn5重量ppb、Ni5重量ppb、Cu10重量ppb、残存モノマーMNBL0.09重量%、HMA0.09重量%、2−MMA0.11重量%であった。
比較例1
水洗(抽出)操作を行わなかった点以外は実施例2と同様の操作を行い、フォトレジスト用ポリマー溶液を得た。得られたフォトレジスト用ポリマー中の金属成分の含有量(ポリマー重量基準)は、Na550重量ppb、Mg80重量ppb、K240重量ppb、Ca300重量ppb、Zn250重量ppb、Fe300重量ppb、Al200重量ppb、Cr80重量ppb、Mn30重量ppb、Ni30重量ppb、Cu40重量ppbであった。
実施例3
実施例1と同様にして反応(重合)を行った。得られた反応液(ポリマードープ)(35℃)を孔径0.5μmのフィルター及び孔径0.1μmのフィルターに通した後、656gのヘプタンと219gの酢酸エチルの混合液(35℃)中に滴下し、滴下終了後、60分間攪拌し、90分間静置することにより沈殿精製を行った。沈殿精製時の上澄み液を抜き取った後の残渣を遠心分離機に移液し、600Gの遠心力により脱液を行い、湿ポリマーを得た。この湿ポリマーにメチルアミルケトン(MAK)を63g添加し、60℃にて溶解させた。得られたポリマー溶液に同重量の水を添加した。この混合物を35℃で30分間攪拌した後、30分間静置して分液させた。下層(水層)を除去した後、上層(有機層)に新たに上層と同量の水を加え、再び35℃で30分間攪拌し、30分間静置し、下層(水層)を除去した。上層(有機層)を濃縮することにより(常圧〜2.66kPa;常温〜75℃)、25重量%のフォトレジスト用ポリマー溶液42gを得た。
なお、得られたフォトレジスト用ポリマーの重量平均分子量は8280、分子量分布は1.76であり、金属成分等の含有量(ポリマー重量基準)は、Na85重量ppb、Mg25重量ppb、K30重量ppb、Ca35重量ppb、Zn45重量ppb、Fe40重量ppb、Al15重量ppb、Cr15重量ppb、Mn5重量ppb、Ni5重量ppb、Cu10重量ppb、残存モノマーMNBL0.09重量%、HMA0.08重量%、2−MMA0.10重量%であった。
実施例4
下記構造のフォトレジスト用高分子化合物の製造
Figure 0004245596
攪拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えたセパラブルフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を12.0g導入し、75℃に昇温後、1−アクリロイルオキシ−3−ヒドロキシアダマンタン(HAA)3.37g、5−アクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン(ANBL)3.60g、1−(1−アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン(IAA)8.03gと、ジメチル−2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(開始剤;和光純薬工業製、V−601)0.85gと、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)48gの混合溶液を6時間かけて滴下した。滴下後、2時間熟成した。得られた反応液(ポリマードープ)(30℃)を孔径0.5μmのフィルターに通した後、これにメチルイソブチルケトン(MIBK)(30℃)75g添加し、得られたポリマー溶液に同重量の水を添加した。この混合物を30℃で30分間攪拌した後、30分間静置して分液させた。下層(水層)を除去した後、上層(有機層)に新たに上層と同量の水を加え、再び30℃で30分間攪拌し、30分間静置し、下層(水層)を除去した。上層(有機層)(30℃)を孔径0.1μmのフィルターに通した後、832gのヘプタンと92gの酢酸エチルの混合液(30℃)中に滴下し、滴下終了後、60分間攪拌することにより沈殿精製を行った。
これを遠心分離機に移液し、600Gの遠心力により脱液を行い、湿ポリマーを得た。この湿ポリマーに116gのヘプタンを加え、600Gの遠心力によりリンスを行い、リンス液を除去した。次いで、116gの超純水(Na分0.1重量ppb)を加えて、600Gの遠心力によりリンスを行い、リンス液を除去した。
得られた湿ポリマーを取り出し、棚段乾燥機に入れ、20mmHg(2.66kPa)、45℃で65時間乾燥することにより、フォトレジスト用ポリマー(ArFレジスト樹脂)12gが得られた。このフォトレジスト用ポリマーをPGMEA36gに溶解させてフォトレジスト用ポリマー溶液を得た。
なお、得られたフォトレジスト用ポリマーの重量平均分子量は15000、分子量分布は2.50であり、Na含量(ポリマー重量基準)は70重量ppbであった。また、フォトレジスト用ポリマーのPGMEAに対する溶解性も良好であった。
実施例5
実施例4と同様にして、反応(重合)、水洗(抽出)、濾過、沈殿精製及びリンス操作を行った。得られた湿ポリマー(24g)をPGMEA96gに溶解した。この溶液を濃縮することにより(常圧〜8kPa;常温〜80℃)、25重量%のフォトレジスト用ポリマー溶液48gを得た。
なお、得られたフォトレジスト用ポリマーの重量平均分子量は14800、分子量分布は2.45であり、Na含有量(ポリマー重量基準)は65重量ppbであった。
比較例2
水洗(抽出)操作を行わなかった点以外は実施例5と同様の操作を行い、フォトレジスト用ポリマー溶液を得た。得られたフォトレジスト用ポリマー中の金属成分の含有量(ポリマー重量基準)は、Na500重量ppb、Mg70重量ppb、K150重量ppb、Ca480重量ppb、Zn840重量ppb、Fe150重量ppb、Al80重量ppb、Cr70重量ppb、Mn40重量ppb、Ni40重量ppb、Cu40重量ppbであった。
実施例6
下記構造のフォトレジスト用高分子化合物の製造
Figure 0004245596
攪拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えたセパラブルフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)23.6g及びプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)10.1gを導入し、100℃に昇温後、1,3−ジヒドロキシ−5−メタクリロイルオキシアダマンタン(DHMA)2.72g、5−アクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン(ANBL)6.74g、1−(1−メタクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン(IAM)7.54gと、ジメチル−2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(開始剤;和光純薬工業製、V−601)0.15gと、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)43.8g及びプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)18.8gの混合溶液を6時間かけて滴下した。滴下後、2時間熟成した。得られた反応液(ポリマードープ)(35℃)を孔径0.5μmのフィルターに通した後、これにメチルイソブチルケトン(MIBK)(35℃)56.7g添加し、得られたポリマー溶液に1/2重量の水を添加した。この混合物を35℃で30分間攪拌した後、30分間静置して分液させた。下層(水層)を除去した後、上層(有機層)に新たに上層の1/2重量の水を加え、再び35℃で30分間攪拌し、30分間静置し、下層(水層)を除去した。上層(有機層)(35℃)を孔径0.1μmのフィルターに通した後、913.5gのヘプタンと136.5gの酢酸エチルの混合液(35℃)中に滴下し、滴下終了後、30分間攪拌することにより沈殿精製を行った。
これを遠心分離機に移液し、600Gの遠心力により脱液を行い、湿ポリマーを得た。この湿ポリマーに210gのヘプタンを加え、600Gの遠心力によりリンスを行い、リンス液を除去した。次いで、210gの超純水(Na分0.8重量ppb)を加えて、600Gの遠心力によりリンスを行い、リンス液を除去した。
得られた湿ポリマーを取り出し、棚段乾燥機に入れ、20mmHg(2.66kPa)、45℃で40時間乾燥することにより、フォトレジスト用ポリマー(ArFレジスト樹脂)14gが得られた。このフォトレジスト用ポリマーをPGMEA29g及びPGME13gの混合溶媒に溶解させてフォトレジスト用ポリマー溶液を得た。
なお、得られたフォトレジスト用ポリマーの重量平均分子量は9700、分子量分布は2.14であり、Na含量(ポリマー重量基準)は50重量ppbであった。また、フォトレジスト用ポリマーのPGMEA/PGME[=7/3(重量比)]混合溶媒に対する溶解性も良好であった。
実施例7
実施例6と同様にして、反応(重合)、水洗(抽出)、濾過、沈殿精製及びリンス操作を行った。得られた湿ポリマー(42g)をPGMEA/PGME混合溶媒[=7/3(重量比)]98gに溶解した。この溶液を濃縮することにより(常圧〜8kPa;常温〜70℃)、25重量%のフォトレジスト用ポリマー溶液56gを得た。
なお、得られたフォトレジスト用ポリマーの重量平均分子量は9750、分子量分布は2.12であり、Na含有量(ポリマー重量基準)は48重量ppbであった。
比較例3
水洗(抽出)操作を行わなかった点以外は実施例7と同様の操作を行い、フォトレジスト用ポリマー溶液を得た。得られたフォトレジスト用ポリマー中の金属成分の含有量(ポリマー重量基準)は、Na800重量ppb、Mg70重量ppb、K140重量ppb、Ca150重量ppb、Zn190重量ppb、Fe140重量ppb、Al90重量ppb、Cr70重量ppb、Mn30重量ppb、Ni30重量ppb、Cu30重量ppbであった。
実施例8
実施例1において、重合開始剤であるジメチル−2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(開始剤;和光純薬工業製、V−601)0.93gに代えて2,2′−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド](開始剤;和光純薬工業製、VA−086)1.16g、最初にフラスコに張り込む溶媒であるプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)33gに代えて乳酸エチル41g、滴下する混合溶液の溶媒であるプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)41gに代えて乳酸エチル41gを使用した以外は実施例1と同様の操作を行い、フォトレジスト用ポリマー(ArFレジスト樹脂)10.2gを得た。また、このポリマーを用い、実施例1と同様にしてフォトレジスト用ポリマー溶液を得た。
なお、得られたフォトレジスト用ポリマーの重量平均分子量は8350、分子量分布は1.80であり、金属成分等の含有量(ポリマー重量基準)は、Na85重量ppb、Mg43重量ppb、K30重量ppb、Ca50重量ppb、Zn44重量ppb、Fe30重量ppb、Al15重量ppb、Cr20重量ppb、Mn30重量ppb、Ni25重量ppb、Cu20重量ppb、残存モノマーMNBL0.05重量%、HMA0.05重量%、2−MMA0.06重量%、残存溶媒2.5重量%、水分0.5重量%であった。また、フォトレジスト用ポリマーのPGMEAに対する溶解性も良好であった。
実施例9
実施例4において、重合開始剤であるジメチル−2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(開始剤;和光純薬工業製、V−601)0.85gに代えて2,2′−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド](開始剤;和光純薬工業製、VA−086)1.16g、最初にフラスコに張り込む溶媒であるプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)12.0gに代えて乳酸エチル12.0g、滴下する混合溶液の溶媒であるプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)48gに代えて乳酸エチル48gを使用した以外は実施例4と同様の操作を行い、フォトレジスト用ポリマー(ArFレジスト樹脂)11.5gを得た。また、このポリマーを用い、実施例4と同様にしてフォトレジスト用ポリマー溶液を得た。
なお、得られたフォトレジスト用ポリマーの重量平均分子量は14500、分子量分布は2.35であり、Na含量(ポリマー重量基準)は60重量ppbであった。また、フォトレジスト用ポリマーのPGMEAに対する溶解性も良好であった。
実施例10
実施例6において、重合開始剤であるジメチル−2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(開始剤;和光純薬工業製、V−601)0.15gに代えて2,2′−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド](開始剤;和光純薬工業製、VA−086)0.19g、最初にフラスコに張り込む溶媒であるプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)23.6g及びプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)10.1gに代えて乳酸エチル33.7g、滴下する混合溶液の溶媒であるプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)43.8g及びプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)18.8gに代えて乳酸エチル62.6gを使用した以外は実施例6と同様の操作を行い、フォトレジスト用ポリマー(ArFレジスト樹脂)12.8gを得た。また、このポリマーを用い、実施例6と同様にしてフォトレジスト用ポリマー溶液を得た。
なお、得られたフォトレジスト用ポリマーの重量平均分子量は10500、分子量分布は2.20であり、Na含量(ポリマー重量基準)は55重量ppbであった。また、フォトレジスト用ポリマーのPGMEA/PGME[=7/3(重量比)]混合溶媒に対する溶解性も良好であった。
実施例11(参考例とする)
下記構造のフォトレジスト用高分子化合物の製造
Figure 0004245596
攪拌機、温度計、還流冷却管、滴下管及び窒素導入管を備えた反応器に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を70g導入し、100℃に昇温後、5−メタクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン(MNBL)(金属含有量100ppb以下)73.0g、2−メタクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(2−MMA)77.0g、アゾビスイソブチロニトリル1.8g及びPGMEA530gの混合溶液を6時間かけて滴下した。滴下後2時間熟成し、上記式で表される高分子化合物を20重量%含有するポリマー溶液を得た。このポリマー溶液を孔径0.5μmのメンブランフィルターに通した後、メチルイソブチルケトン(MIBK)750gを添加した。この時のポリマー溶液中の金属含有量は450ppbであった。
このポリマー溶液を、カチオン交換基を有する多孔質ポリオレフィン膜で構成された「イオンクリーン」(商品名)(日本ポール(株)製、材質:化学修飾タイプ超高分子量ポリエチレン、濾過面積:0.11m2)に、室温で100g/minの流速で通液した。
得られた溶液を、ヘキサン6750gと酢酸エチル2250gの混合溶媒中に落とし、生じた沈殿物をヘキサン6500gでリパルプした。上澄み液を除去し、残渣を遠心分離機に移液し、脱液して湿ポリマーを得た。得られた湿ポリマーを取り出し、20mmHg(2.66kPa)、70℃で30時間乾燥することにより、製品ポリマーを108g得た。製品ポリマー中の金属含有量は50ppbであった。
比較例4
PGMEAとして市販品をそのまま用いた点以外は実施例11と同様にして重合を行い、ポリマー溶液を得た。このポリマー溶液を孔径0.5μmのメンブランフィルターに通した後、市販のメチルイソブチルケトン(MIBK)750gを添加した。この時のポリマー溶液中の金属含有量は1200ppbであった。
このポリマー溶液を、カチオン交換基を有する多孔質ポリオレフィン膜で構成された「イオンクリーン」(商品名)(日本ポール(株)製、材質:化学修飾タイプ超高分子量ポリエチレン、濾過面積:0.11m2)に、室温で100g/minの流速で通液した。
得られた溶液を、ヘキサン6750gと酢酸エチル2250gの混合溶媒中に落とし、生じた沈殿物をヘキサン6500gでリパルプした。上澄み液を除去し、残渣を遠心分離機に移液し、脱液して湿ポリマーを得た。得られた湿ポリマーを取り出し、20mmHg(2.66kPa)、70℃で30時間乾燥することにより、製品ポリマーを105g得た。製品ポリマー中の金属含有量は70ppbであった。
実施例12(参考例とする)
PGMEAとして市販品をそのまま用いた点以外は実施例11と同様にして重合を行い、ポリマー溶液を得た。このポリマー溶液を孔径0.5μmのメンブランフィルターに通した後、市販のメチルイソブチルケトン(MIBK)750gを添加した。この時のポリマー溶液中の金属含有量は1200ppbであった。
このポリマー溶液に水(超純水)1500gを加えて攪拌、分液することにより水洗操作を行った。得られた有機層中の金属含有量は250ppbであった。この有機層を、カチオン交換基を有する多孔質ポリオレフィン膜で構成された「イオンクリーン」(商品名)(日本ポール(株)製、材質:化学修飾タイプ超高分子量ポリエチレン、濾過面積:0.11m2)に、室温で100g/minの流速で通液した。
得られた溶液を、ヘキサン6750gと酢酸エチル2250gの混合溶媒中に落とし、生じた沈殿物をヘキサン6500gでリパルプした。上澄み液を除去し、残渣を遠心分離機に移液し、脱液して湿ポリマーを得た。得られた湿ポリマーを取り出し、20mmHg(2.66kPa)、70℃で30時間乾燥することにより、製品ポリマーを105g得た。製品ポリマー中の金属含有量は60ppbであった。
比較例5
PGMEAとして市販品をそのまま用いた点以外は実施例11と同様にして重合を行い、ポリマー溶液を得た。このポリマー溶液を孔径0.5μmのメンブランフィルターに通した後、市販のメチルイソブチルケトン(MIBK)750gを添加した。この時のポリマー溶液中の金属含有量は1200ppbであった。
このポリマー溶液に水(超純水)1500gを加えて攪拌、分液することにより水洗操作を行った。得られた有機層中の金属含有量は250ppbであった。
この有機層(ポリマー溶液)を、多孔質ポリオレフィン膜に通液することなく、ヘキサン6750gと酢酸エチル2250gの混合溶媒中に落とし、生じた沈殿物をヘキサン6500gでリパルプした。上澄み液を除去し、残渣を遠心分離機に移液し、脱液して湿ポリマーを得た。得られた湿ポリマーを取り出し、20mmHg(2.66kPa)、70℃で30時間乾燥することにより、製品ポリマーを103g得た。製品ポリマー中の金属含有量は250ppbであった。
実施例13
下記構造のフォトレジスト用高分子化合物の製造
Figure 0004245596
攪拌機、温度計、還流冷却管、滴下管及び窒素導入管を備えた反応器に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を70g導入し、100℃に昇温後、5−メタクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン(MNBL)(金属含有量100ppb以下)50g、2−メタクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(2−MMA)50g、1−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシアダマンタン(HMA)50g、ジメチル−2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(開始剤;和光純薬工業製、V−601)1.8g及びPGMEA530gの混合溶液を6時間かけて滴下した。滴下後2時間熟成し、上記式で表される高分子化合物を20重量%含有するポリマー溶液を得た。このポリマー溶液を孔径0.5μmのメンブランフィルターに通した後、メチルイソブチルケトン(MIBK)750gを添加した。この時のポリマー溶液中の金属含有量は1200ppbであった。
このポリマー溶液に水(超純水)1500gを加えて攪拌、分液することにより水洗操作を行った。得られた有機層中の金属含有量は250ppbであった。この有機層を、カチオン交換基を有する多孔質ポリオレフィン膜で構成された「イオンクリーン」(商品名)(日本ポール(株)製、材質:化学修飾タイプ超高分子量ポリエチレン、濾過面積:0.11m2)に、室温で100g/minの流速で通液した。
得られた溶液を、ヘキサン6750gと酢酸エチル2250gの混合溶媒中に落とし、生じた沈殿物をヘキサン6500gでリパルプした。上澄み液を除去し、残渣を遠心分離機に移液し、脱液して湿ポリマーを得た。得られた湿ポリマーを取り出し、20mmHg(2.66kPa)、70℃で30時間乾燥することにより、製品ポリマーを105g得た。製品ポリマー中の金属含有量は50ppbであった。
比較例6
実施例13と同様にして重合を行い、ポリマー溶液を得た。このポリマー溶液を孔径0.5μmのメンブランフィルターに通した後、市販のメチルイソブチルケトン(MIBK)750gを添加した。この時のポリマー溶液中の金属含有量は1200ppbであった。
このポリマー溶液を、カチオン交換基を有する多孔質ポリオレフィン膜で構成された「イオンクリーン」(商品名)(日本ポール(株)製、材質:化学修飾タイプ超高分子量ポリエチレン、濾過面積:0.11m2)に、室温で100g/minの流速で通液した。
得られた溶液を、ヘキサン6750gと酢酸エチル2250gの混合溶媒中に落とし、生じた沈殿物をヘキサン6500gでリパルプした。上澄み液を除去し、残渣を遠心分離機に移液し、脱液して湿ポリマーを得た。得られた湿ポリマーを取り出し、20mmHg(2.66kPa)、70℃で30時間乾燥することにより、製品ポリマーを108g得た。製品ポリマー中の金属含有量は70ppbであった。
実施例14
下記構造のフォトレジスト用高分子化合物の製造
Figure 0004245596
攪拌機、温度計、還流冷却管、滴下管及び窒素導入管を備えた反応器に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を70g導入し、100℃に昇温後、5−メタクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン(MNBL)(金属含有量100ppb以下)50g、2−メタクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(2−MMA)50g、1,3−ジヒドロキシ−5−メタクリロイルオキシアダマンタン(DHMA)50g、ジメチル−2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(開始剤;和光純薬工業製、V−601)1.8g及びPGMEA530gの混合溶液を6時間かけて滴下した。滴下後2時間熟成し、上記式で表される高分子化合物を20重量%含有するポリマー溶液を得た。このポリマー溶液を孔径0.5μmのメンブランフィルターに通した後、メチルイソブチルケトン(MIBK)750gを添加した。この時のポリマー溶液中の金属含有量は1200ppbであった。
このポリマー溶液に水(超純水)1500gを加えて攪拌、分液することにより水洗操作を行った。得られた有機層中の金属含有量は250ppbであった。この有機層を、カチオン交換基を有する多孔質ポリオレフィン膜で構成された「イオンクリーン」(商品名)(日本ポール(株)製、材質:化学修飾タイプ超高分子量ポリエチレン、濾過面積:0.11m2)に、室温で100g/minの流速で通液した。
得られた溶液を、ヘキサン6750gと酢酸エチル2250gの混合溶媒中に落とし、生じた沈殿物をヘキサン6500gでリパルプした。上澄み液を除去し、残渣を遠心分離機に移液し、脱液して湿ポリマーを得た。得られた湿ポリマーを取り出し、20mmHg(2.66kPa)、70℃で30時間乾燥することにより、製品ポリマーを105g得た。製品ポリマー中の金属含有量は50ppbであった。
実施例15
下記構造のフォトレジスト用高分子化合物の製造
Figure 0004245596
攪拌機、温度計、還流冷却管、滴下管及び窒素導入管を備えた反応器に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を70g導入し、100℃に昇温後、5−メタクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン(MNBL)(金属含有量100ppb以下)50g、1−(1−メタクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン(IAM)50g、1−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシアダマンタン(HMA)50g、ジメチル−2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(開始剤;和光純薬工業製、V−601)1.8g及びPGMEA530gの混合溶液を6時間かけて滴下した。滴下後2時間熟成し、上記式で表される高分子化合物を20重量%含有するポリマー溶液を得た。このポリマー溶液を孔径0.5μmのメンブランフィルターに通した後、メチルイソブチルケトン(MIBK)750gを添加した。この時のポリマー溶液中の金属含有量は1200ppbであった。
このポリマー溶液に水(超純水)1500gを加えて攪拌、分液することにより水洗操作を行った。得られた有機層中の金属含有量は250ppbであった。この有機層を、カチオン交換基を有する多孔質ポリオレフィン膜で構成された「イオンクリーン」(商品名)(日本ポール(株)製、材質:化学修飾タイプ超高分子量ポリエチレン、濾過面積:0.11m2)に、室温で100g/minの流速で通液した。
得られた溶液を、ヘキサン6750gと酢酸エチル2250gの混合溶媒中に落とし、生じた沈殿物をヘキサン6500gでリパルプした。上澄み液を除去し、残渣を遠心分離機に移液し、脱液して湿ポリマーを得た。得られた湿ポリマーを取り出し、20mmHg(2.66kPa)、70℃で30時間乾燥することにより、製品ポリマーを105g得た。製品ポリマー中の金属含有量は50ppbであった。
評価試験
実施例11〜15及び比較例4〜6で得られた各ポリマー100重量部とトリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート10重量部とを乳酸エチルに溶解し、ポリマー濃度20重量%のフォトレジスト用樹脂組成物を調製した。このフォトレジスト用樹脂組成物をシリコンウェハーにスピンコーティング法により塗布し、厚み1.0μmの感光層を形成した。ホットプレート上で温度110℃で120秒間プリベークした後、波長247nmのKrFエキシマレーザーを用い、マスクを介して、照射量30mJ/cm2で露光した後、120℃の温度で60秒間ポストベークした。次いで、0.3Mのテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により60秒間現像し、次いで純水でリンスした。
その結果、実施例11〜15のポリマーを用いた場合には0.30μmのライン・アンド・スペースが得られた。一方、比較例4及び6のポリマーを用いた場合には、「イオンクリーン」通液時に発生した水素イオン(酸)の影響により、崩れたパターンしか得られなかった。また、比較例5のポリマーを用いた場合には、実施例と同等のライン・アンド・スペースが得られたが、金属含有量が多いため半導体の電気特性が悪い。

Claims (24)

  1. 下記式(1a)、(1b)又は(1c)
    Figure 0004245596
    (式中、R1は(メタ)アクリロイルオキシ基を含む基を示し、R2、R3、R4はそれぞれ 1-4 アルキル基、nは0〜3の整数、mは0〜5の整数を示す)
    で表されるラクトン骨格を含む単量体(a)、酸により脱離してアルカリ可溶性となる基を含む単量体(b)、及び下記式(3a)
    Figure 0004245596
    (式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、R10はメチル基、ヒドロキシル基、オキソ基又はカルボキシル基を示す。kは1〜3の整数を示す。k個のR10のうち少なくとも1つはヒドロキシル基である)
    で表されるヒドロキシル基を有する脂環式骨格を含む単量体(c)を含む単量体混合物を滴下重合に付してポリマーを生成し、(i)前記滴下重合により生成したポリマーを、有機溶媒と水とを用いた抽出操作に付し、生成したポリマーを有機溶媒層に、不純物としての金属成分を水層に分配する抽出工程(B)、又は(ii)前記滴下重合により生成したポリマーを含有し、且つ金属含有量が前記ポリマーに対して250重量ppb以下であるポリマー溶液を、カチオン交換基を有する多孔質ポリオレフィン膜で構成されたフィルターに通液させる工程(I)を経ることにより、ナトリウム含有量(ポリマー重量基準)が95重量ppb以下に低減されたフォトレジスト用高分子化合物を得るフォトレジスト用高分子化合物の製造方法。
  2. 分子量分布が1.74〜2.50の範囲であるフォトレジスト用高分子化合物を得る請求項1記載のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法。
  3. 酸により脱離してアルカリ可溶性となる基を含む単量体(b)が、下記式(2a)又は(2b)
    Figure 0004245596
    (式中、Rは水素原子又はメチル基、R5は水素原子又は 1-4 アルキル基、R6、R7、R8、R9はそれぞれ 1-4 アルキル基、nは0〜3の整数を示す)
    で表される(メタ)アクリル酸エステルモノマーである請求項1記載のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法。
  4. 滴下重合における重合溶媒がグリコール系又はエステル系溶媒である請求項1〜3の何れかの項に記載のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法。
  5. 滴下重合における重合温度が40〜150℃である請求項1〜4の何れかの項に記載のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法。
  6. 抽出工程(B)において、単量体混合物を滴下重合に付す重合工程(A)で得られた重合溶液に、比重が0.95以下の有機溶媒と水とを加えて抽出し、生成したポリマーを有機溶媒層に、不純物としての金属成分を水層に分配する請求項1〜5の何れかの項に記載のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法。
  7. 抽出工程(B)において、滴下重合により生成したポリマーのグリコール系又はエステル系溶媒溶液に、比重が0.95以下で且つ溶解度パラメーター(SP値)が20MPa1/2以下の有機溶媒と水とを加えて抽出し、生成したポリマーを有機溶媒層に、不純物としての金属成分を水層に分配する請求項1〜6の何れかの項に記載のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法。
  8. さらに、滴下重合により生成したポリマーを沈殿又再沈殿させる沈殿精製工程(C)を有する請求項1〜7の何れかの項に記載のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法。
  9. 沈殿精製工程(C)において、滴下重合により生成したポリマーとグリコール系又はエステル系溶媒を含む溶液を、少なくとも炭化水素を含む溶媒中に添加してポリマーを沈殿又は再沈殿させる請求項8記載のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法。
  10. さらに、滴下重合により生成したポリマーを溶媒でリパルプするリパルプ工程(D)を有する請求項1〜9の何れかの項に記載のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法。
  11. リパルプ溶媒として炭化水素溶媒を用いる請求項10記載のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法。
  12. さらに、滴下重合により生成したポリマーを溶媒でリンスするリンス工程(E)を有する請求項1〜11の何れかの項に記載のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法。
  13. リンス溶媒として炭化水素溶媒を用いる請求項12記載のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法。
  14. リンス溶媒として水を用いる請求項12記載のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法。
  15. 水が超純水である請求項14記載のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法。
  16. さらに、滴下重合により生成したポリマーを沈殿精製に付した後に、該ポリマーを有機溶媒に再溶解してポリマー溶液を調製する再溶解工程(G)を有する請求項1〜15の何れかの項に記載のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法。
  17. 再溶解溶媒としてグリコール系溶媒、エステル系溶媒及びケトン系溶媒から選択された少なくとも1種の溶媒を用いる請求項16記載のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法。
  18. さらに、有機溶媒に再溶解して得られたポリマー溶液を濃縮することにより低沸点溶媒を除去してフォトレジスト用ポリマー溶液を調製する蒸発工程(H)を有する請求項16記載のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法。
  19. 工程(I)の前に設けられた、単量体(a)、(b)及び(c)に対応する繰り返し単位を有するポリマーを含有するポリマー溶液を濾過して不溶物を除去する濾過工程(J)を有する請求項1記載のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法。
  20. 工程(I)の前に設けられた、単量体(a)、(b)及び(c)に対応する繰り返し単位を有するポリマーを含有するポリマー溶液を水洗してポリマー溶液中の金属含有量を低減する水洗処理工程(K)を有する請求項1記載のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法。
  21. 請求項1〜20の何れかの項に記載のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法によりフォトレジスト用高分子化合物を製造し、得られたフォトレジスト用高分子化合物を有機溶媒に再溶解する工程を含むフォトレジスト用ポリマー溶液の製造方法。
  22. 請求項21記載のフォトレジスト用ポリマー溶液の製造方法によりフォトレジスト用ポリマー溶液を製造し、得られたフォトレジスト用ポリマー溶液に光酸発生剤を添加するフォトレジスト用樹脂組成物の製造方法。
  23. 請求項22記載のフォトレジスト用樹脂組成物の製造方法によりフォトレジスト用樹脂組成物を製造し、得られたフォトレジスト用樹脂組成物を用いて感光層を形成し、露光及び現像を経てパターンを形成する工程を含む半導体の製造方法。
  24. 下記式(1a)、(1b)又は(1c)
    Figure 0004245596
    (式中、R1は(メタ)アクリロイルオキシ基を含む基を示し、R2、R3、R4はそれぞれ 1-4 アルキル基、nは0〜3の整数、mは0〜5の整数を示す)
    で表されるラクトン骨格を含む単量体(a)、酸により脱離してアルカリ可溶性となる基を含む単量体(b)、及び下記式(3a)
    Figure 0004245596
    (式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、R10はメチル基、ヒドロキシル基、オキソ基又はカルボキシル基を示す。kは1〜3の整数を示す。k個のR10のうち少なくとも1つはヒドロキシル基である)
    で表されるヒドロキシル基を有する脂環式骨格を含む単量体(c)を含む単量体混合物を滴下重合に付して得られるフォトレジスト用高分子化合物であって、前記滴下重合により生成したポリマーを含有し、且つ金属含有量が前記ポリマーに対して250重量ppb以下であるポリマー溶液を、カチオン交換基を有する多孔質ポリオレフィン膜で構成されたフィルターに通液させる工程(I)を経ることにより、ナトリウム含有量(ポリマー重量基準)が95重量ppb以下に低減されたフォトレジスト用高分子化合物。
JP2005289975A 2002-04-01 2005-10-03 フォトレジスト用高分子化合物 Expired - Lifetime JP4245596B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005289975A JP4245596B2 (ja) 2002-04-01 2005-10-03 フォトレジスト用高分子化合物

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002098841 2002-04-01
JP2002098840 2002-04-01
JP2005289975A JP4245596B2 (ja) 2002-04-01 2005-10-03 フォトレジスト用高分子化合物

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003580393A Division JP4286151B2 (ja) 2002-04-01 2003-03-14 フォトレジスト用高分子化合物の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006037117A JP2006037117A (ja) 2006-02-09
JP4245596B2 true JP4245596B2 (ja) 2009-03-25

Family

ID=35902427

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005289975A Expired - Lifetime JP4245596B2 (ja) 2002-04-01 2005-10-03 フォトレジスト用高分子化合物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4245596B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007332284A (ja) * 2006-06-15 2007-12-27 Daicel Chem Ind Ltd フォトレジスト樹脂の沈殿方法およびフォトレジスト樹脂組成物の製造方法
JP5002360B2 (ja) * 2007-07-23 2012-08-15 富士フイルム株式会社 パターン形成方法
JP5541766B2 (ja) * 2009-05-19 2014-07-09 株式会社ダイセル フォトレジスト用高分子化合物の製造方法
JP5905207B2 (ja) 2011-04-21 2016-04-20 丸善石油化学株式会社 金属不純物量の少ない半導体リソグラフィー用共重合体の製造方法及び該共重合体を製造するための重合開始剤の精製方法
JP5914241B2 (ja) * 2012-08-07 2016-05-11 株式会社ダイセル 高分子化合物の製造方法、高分子化合物、及びフォトレジスト用樹脂組成物
US10766973B2 (en) 2015-06-22 2020-09-08 Maruzen Petrochemical Co., Ltd. Method for producing polymer for electronic material and polymer for electronic material obtained by the production method
JP7126338B2 (ja) * 2016-06-21 2022-08-26 東京応化工業株式会社 樹脂の製造方法、及び相分離構造を含む構造体の製造方法
JP7249904B2 (ja) 2019-07-25 2023-03-31 丸善石油化学株式会社 酸分解性樹脂の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006037117A (ja) 2006-02-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4286151B2 (ja) フォトレジスト用高分子化合物の製造法
JP5541766B2 (ja) フォトレジスト用高分子化合物の製造方法
JP4245596B2 (ja) フォトレジスト用高分子化合物
JP3810428B2 (ja) ArFエキシマレーザーレジスト用ポリマー溶液の製造方法
EP1590709B1 (en) Process for refining crude resin for resist
JP4606392B2 (ja) フォトレジスト用高分子化合物の製造法
JP5905207B2 (ja) 金属不純物量の少ない半導体リソグラフィー用共重合体の製造方法及び該共重合体を製造するための重合開始剤の精製方法
JP2005132974A (ja) 半導体リソグラフィー用共重合体の製造方法
US20100216959A1 (en) Process for production of photoresist resins
US8193307B2 (en) Synthesis of photoresist polymer
JP2003231721A (ja) フォトレジスト用ポリマーとその製造法
JP2005068342A (ja) ラクトン骨格含有フォトレジスト用ポリマー及びラクトン骨格含有フォトレジスト用ポリマー溶液
JP6051651B2 (ja) フォトレジスト用樹脂溶液の製造方法
JP2013057025A (ja) 重合体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20070704

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080415

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080602

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080625

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080818

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080909

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081202

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090106

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090106

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4245596

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120116

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120116

Year of fee payment: 3

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120116

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120116

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130116

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130116

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140116

Year of fee payment: 5

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term