JP6051651B2 - フォトレジスト用樹脂溶液の製造方法 - Google Patents

フォトレジスト用樹脂溶液の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、フォトレジスト用樹脂溶液の製造方法に関する。更に詳しくは、本発明は、フォトレジスト用樹脂に対する熱履歴を従来よりも少なくすることができ、且つ効率良くフォトレジスト用樹脂溶液を製造できるフォトレジスト用樹脂溶液の製造方法に関する。
集積回路素子の製造に代表される微細加工の分野においては、より高い集積度を得るために、より微細な加工が可能なリソグラフィー技術が必要とされている。しかし、従来のリソグラフィープロセスでは、一般に放射線としてi線等の近紫外線が用いられているが、この近紫外線では、サブクオーターミクロンレベルの微細加工が極めて困難であると言われている。そこで、例えば、0.10μm以下のレベルでの微細加工を可能とするために、より波長の短い放射線の利用が検討されている。このような短波長の放射線としては、例えば、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、X線、電子線等を挙げることができるが、これらのうち、特にKrFエキシマレーザー(波長248nm)或いはArFエキシマレーザー(波長193nm)が注目されている。
このような放射線による照射に適した、レジスト形成用の感放射線性樹脂組成物、多層レジストにおける上層膜や下層膜(反射防止膜等)を形成するための樹脂組成物等のフォトリソグラフィに使用される樹脂組成物が数多く提案されている。
そして、このような樹脂組成物に用いられるフォトレジスト用樹脂の製造方法としては、例えば、(1)単量体を溶剤の存在下に重合して、目的とする重合体を含む溶液を得る工程と、(2)重合体を分離する工程と、(3)レジスト用溶剤と異なる良溶媒へ再溶解及び濃縮させたり、良溶媒をレジスト用溶剤に置換したりする等してレジスト用樹脂溶液を調製する工程と、を備える方法が知られている(例えば、特許文献1、2等を参照)。
特開2005−173252号公報 特許第3818454号公報
従来のレジスト用樹脂溶液の製造方法では、溶剤置換の際に、工程数が多く、多量の溶剤を使用する必要がある。具体的には、特許文献1では、塗膜形成用溶媒以外の溶媒を使用して樹脂を溶解させた後に、溶媒を塗膜成型用溶媒だけにするために濃縮する必要があり、多量の溶剤を使用する必要がある。また、特許文献2では、溶解性を改善するために、混合溶媒中[プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)/プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)]に樹脂を一度溶解させてから、洗浄溶媒及び混合溶媒(PGME)を除去する必要があり、多量の溶剤を使用する必要がある。
そして、これらの従来の方法においては、加熱濃縮等により溶剤を除去する際に長時間の熱履歴を与える必要がある。
しかしながら、レジスト用樹脂は、加熱によって分解しやすく、高温且つ長時間の熱履歴が与えられると、構成単位の一部が分解されて、変質したりする等の不具合が発生するという問題があった。
そのため、樹脂に与える熱履歴が少なく、高品質な樹脂溶液を効率良く得られるフォトレジスト用樹脂溶液の製造方法が求められているのが現状である。
本発明は、フォトレジスト用樹脂に対する熱履歴を従来よりも少なくすることができ、且つ効率良くフォトレジスト用樹脂溶液を製造できるフォトレジスト用樹脂溶液の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下のとおりである。
[1](1)重合性化合物を重合させることにより、フォトレジスト用の樹脂を含有する樹脂溶液を調製する樹脂溶液調製工程と、
(2)前記樹脂溶液に含まれる前記樹脂を再沈殿により回収する回収工程と、
(3)回収した前記樹脂を濾過し、洗浄溶剤を用いて洗浄することにより、前記樹脂及び前記洗浄溶剤を含む湿粉を得る洗浄工程と、
(4)前記湿粉とフォトレジスト用溶剤とを混合し、前記湿粉に含まれる前記樹脂を前記フォトレジスト用溶剤に溶解する溶解工程と、を備えるフォトレジスト用樹脂溶液の製造方法であって、
前記溶解工程において前記フォトレジスト用溶剤と混合される前記湿粉は、乾燥工程を経ておらず、
前記溶解工程における前記湿粉に含まれる前記洗浄溶剤の含液率は、前記樹脂及び前記洗浄溶剤の合計を100質量%とした場合に25〜60質量%であり、
前記溶解工程においては、前記湿粉に含まれる前記樹脂を前記フォトレジスト溶剤に減圧下で溶解することを特徴とするフォトレジスト用樹脂溶液の製造方法。
[2]前記溶解工程において、前記湿粉に含まれる前記樹脂を前記フォトレジスト溶剤に溶解する際には、100〜300mmHgまで減圧し、減圧下において20〜80℃の温度とする前記[1]に記載のフォトレジスト用樹脂溶液の製造方法。
本発明のフォトレジスト用樹脂溶液の製造方法によれば、溶解工程においてフォトレジスト用溶剤と混合される樹脂を含む湿粉の乾燥が不要であり、目的の樹脂に対する熱履歴を少なくすることができる。そのため、樹脂に対する熱履歴に起因する不具合の発生を十分に抑制することができ、高品質のフォトレジスト用樹脂溶液を効率良く製造することができる。また、溶解工程においては、溶剤として、フォトレジスト用溶剤を使用するのみで行うことができる。そのため、従来の方法よりも使用する溶媒量を低減することができる。更には、溶媒除去に必要な工程数を低減することができるとともに、樹脂に与える熱履歴を少なくすることができ、高品質な樹脂溶液を効率良く得ることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のフォトレジスト用樹脂溶液の製造方法は、(1)重合性化合物を重合させることにより、フォトレジスト用の樹脂を含有する樹脂溶液を調製する樹脂溶液調製工程と、(2)樹脂溶液に含まれる樹脂を再沈殿により回収する回収工程と、(3)回収した樹脂を濾過し、洗浄溶剤を用いて洗浄することにより、樹脂及び洗浄溶剤を含む湿粉を得る洗浄工程と、(4)湿粉とフォトレジスト用溶剤とを混合し、湿粉に含まれる樹脂をフォトレジスト用溶剤に溶解する溶解工程と、を備えている。そして、上記溶解工程においてフォトレジスト用溶剤と混合される湿粉は、乾燥工程を経ておらず、上記溶解工程における湿粉に含まれる洗浄溶剤の含液率は、樹脂及び洗浄溶剤の合計を100質量%とした場合に25〜60質量%である。また、上記溶解工程においては、湿粉に含まれる樹脂をフォトレジスト溶剤に減圧下で溶解することを特徴とする。
[1]樹脂溶液調製工程
上記樹脂溶液調製工程では、重合性化合物を溶媒(重合溶媒)の存在下で重合させることによりフォトレジスト用の樹脂を含有する樹脂溶液が調製される。
上記重合性化合物としては、通常、レジスト形成用の感放射線性樹脂組成物、多層レジストにおける上層膜や下層膜(反射防止膜等)を形成するための樹脂組成物等のフォトリソグラフィに使用される樹脂組成物に含まれるフォトレジスト用樹脂の製造に用いられるエチレン性不飽和結合を有する重合性化合物(単量体)を挙げることができる。
ここで、例えば、レジスト形成用のポジ型感放射線性樹脂組成物に含まれる樹脂は、少なくとも、酸によって分解してアルカリ現像液に可溶となる化学構造を有する繰り返し単位、より具体的には、非極性置換基が酸によって解離してアルカリ現像液に可溶な極性基が発現する化学構造を有する繰り返し単位(1)と、半導体基板等の基板に対する密着性を高めるための極性基を有する繰り返し単位(2)とを必須成分としており、必要に応じて、溶剤やアルカリ現像液への溶解性を調節するための非極性の置換基を有する繰り返し単位(3)を含んで構成されている。
上記酸によって分解してアルカリ可溶性となる繰り返し単位(1)は、従来レジストとして一般的に用いられている化学構造を意味し、酸によって分解してアルカリ可溶性になる化学構造を有する単量体を重合させるか、或いは、アルカリ可溶性の化学構造を有する単量体を重合させた後、アルカリ可溶性の化学構造におけるアルカリ可溶性基を有する置換基(アルカリ可溶性基)を、アルカリに溶解せず酸によって解離する基(酸解離性保護基)で保護することにより得ることができる。
酸によって分解してアルカリ可溶性になる化学構造を有する単量体としては、アルカリ可溶性置換基を含有する重合性化合物に、酸解離性保護基が結合した化合物を挙げることができ、例えば、非極性の酸解離性保護基で保護されたフェノール性水酸基、カルボキシル基やヒドロキシフルオロアルキル基を有する化合物等が挙げられる。具体的には、例えば、p−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシ−α−メチルスチレン等のヒドロキシスチレン類;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、α−トリフルオロメチルアクリル酸、5−ノルボルネン−2−カルボン酸、2−トリフルオロメチル−5−ノルボルネン−2−カルボン酸、カルボキシテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシルメタクリレート等のエチレン性二重結合を有するカルボン酸類;p−(2−ヒドロキシ−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル)スチレン、2−(4−(2−ヒドロキシ−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル)シクロヘキシル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロピルアクリレート、2−(4−(2−ヒドロキシ−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル)シクロヘキシル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロピルトリフルオロメチルアクリレート、5−(2−ヒドロキシ−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル)メチル−2−ノルボルネン等のヒドロキシフルオロアルキル基を有する重合性化合物等が挙げられる。
また、上記酸解離性の保護基としては、例えば、tert−ブチル基、tert−アミル基、1−メチル−1−シクロペンチル基、1−エチル−1−シクロペンチル基、1−メチル−1−シクロヘキシル基、1−エチル−1−シクロヘキシル基、2−メチル−2−アダマンチル基、2−エチル−2−アダマンチル基、2−プロピル−2−アダマンチル基、2−(1−アダマンチル)−2−プロピル基、8−メチル−8−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニル基、8−エチル−8−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニル基、8−メチル−8−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル基、8−エチル−8−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル基等の飽和炭化水素基;1−メトキシエチル基、2−エトキシエチル基、1−iso−プロポキシエチル基、1−n−ブトキシエチル基、1−tert−ブトキシエチル基、1−シクロペンチルオキシエチル基、1−シクロヘキシルオキシエチル基、1−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニルオキシエチル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、iso−プロポキシメチル基、n−ブトキシメチル基、tert−ブトキシメチル基、シクロペンチルオキシメチル基、シクロヘキシルオキシメチル基、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニルオキシメチル基、tert−ブトキシカルボニル基等の含酸素炭化水素基等が挙げられる。
アルカリ可溶性の化学構造を有する単量体を重合させた後、アルカリ可溶性の化学構造におけるアルカリ可溶性基を、酸解離性保護基で保護する場合は、上記のアルカリ可溶性基を有する化合物をそのまま重合反応に用い、その後、酸触媒のもとでビニルエーテルやハロゲン化アルキルエーテル等のアルカリに溶解しない置換基を与える化合物と反応させることにより、酸解離性保護基を導入することができる。反応に用いる酸触媒としては、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、強酸性イオン交換樹脂等が挙げられる。
また、基板に対する密着性を高めるための極性基を有する繰り返し単位(2)を与える単量体としては、例えば、極性基としてフェノール性水酸基、カルボキシル基やヒドロキシフルオロアルキル基を有する化合物等を挙げることができ、具体的には、例えば、アルカリ可溶性基を含有する重合性化合物として上記説明したヒドロキシスチレン類やエチレン性二重結合を有するカルボン酸類、ヒドロキシフルオロアルキル基を有する重合性化合物、及び、これらに更に極性基が置換した単量体のほか、ノルボルネン環、テトラシクロドデセン環等の脂環構造に極性基が結合した単量体等を挙げることができる。
置換基として繰り返し単位(2)に導入される上記極性基としては、ラクトン構造を含むものが特に好ましく、例えば、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、1,3−シクロヘキサンカルボラクトン、2,6−ノルボルナンカルボラクトン、4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、メバロン酸δ−ラクトン等のラクトン構造を含む置換基が挙げられる。
また、ラクトン構造以外の極性基としては、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシ−1−アダマンチル基等のヒドロキシアルキル基等が挙げられる。
更に、必要に応じて含有される、レジスト溶剤やアルカリ現像液への溶解性を調節するための非極性の置換基を有する繰り返し単位(3)を与える単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、インデン等のエチレン性二重結合を有する芳香族化合物;アクリル酸、メタクリル酸、トリフルオロメチルアクリル酸、ノルボルネンカルボン酸、2−トリフルオロメチルノルボルネンカルボン酸、カルボキシテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシルメタクリレート等のエチレン性二重結合を有するカルボン酸に酸安定性非極性基が置換したエステル化合物;ノルボルネン、テトラシクロドデセン等のエチレン性二重結合を有する脂環式炭化水素化合物等が挙げられる。
また、上記カルボン酸にエステル置換する酸安定性非極性置換基の例としては、メチル基、エチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、イソボルニル基、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニル基、2−アダマンチル基、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシル基等が挙げられる。
これらの単量体は、繰り返し単位(1)、(2)及び(3)のそれぞれにおいて、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
レジスト形成用のポジ型感放射線性樹脂組成物に含まれる樹脂中の各繰り返し単位の組成比は、レジストとしての基本性能を損なわない範囲で選択することができる。即ち、一般に、繰り返し単位(1)は10〜70モル%であることが好ましく、より好ましくは10〜60モル%である。また、繰り返し単位(2)の組成比は30〜90モル%であることが好ましく、より好ましくは40〜90モル%であるが、同一の極性基を有する単量体単位については、70モル%以下とすることが好ましい。更に、繰り返し単位(3)の組成比は、50モル%以下であることが好ましく、より好ましくは40モル%以下である。
一方、多層レジストにおける上層膜や下層膜(反射防止膜等)を形成するための樹脂組成物に含まれる樹脂は、前述のレジスト形成用のポジ型感放射線性樹脂組成物に含まれる樹脂の化学構造から、酸で分解してアルカリ可溶性になる繰り返し単位(1)を除いた化学構造のポリマーが使用される。樹脂中の各繰り返し単位の組成比は特に限定されず、塗膜の使用目的により適宜調整される。一般には、繰り返し単位(2)の組成比は10〜100モル%の範囲から選択され、繰り返し単位(3)の組成比は0〜90モル%の範囲から選択される。
更に、上記多層レジストにおける上層膜や下層膜を反射防止膜として使用する場合には、上記樹脂は、架橋点と、フォトリソグラフィにおいて照射される放射線を吸収する化学構造とを含む必要があり、架橋点としては、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基等の、エステル結合やウレタン結合等により架橋可能な反応性の置換基が挙げられる。架橋点となる反応性置換基を含有する単量体としては、p−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン等のヒドロキシスチレン類の他、これまで例示してきた重合性化合物に上記水酸基、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基等の反応性置換基が置換した単量体を適宜用いることができる。
放射線を吸収する化学構造は、使用する放射線の波長により異なるが、例えばArFエキシマレーザー光に対しては、ベンゼン環及びその類縁体を含む化学構造が好適に用いられる。この様な化学構造を含む単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン等のスチレン類及びその誘導体;置換又は非置換のフェニル(メタ)アクリレート、置換又は非置換のナフタレン(メタ)アクリレート、置換又は非置換のアントラセンメチル(メタ)アクリレート等のエチレン性二重結合を有する芳香族含有エステル類等が挙げられる。この放射線を吸収する化学構造を有する単量体は、極性基の有無により上記繰り返し単位(2)又は(3)のどちらとして導入されてもよいが、放射線を吸収する化学構造を有する単量体としての組成比は10〜100モル%の範囲から選択されることが好ましい。尚、本明細書において、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及びメタクリレートを意味する。
上記重合性化合物の重合方法は特に限定されず、溶液重合等の公知の方法を用いることができる。また、重合方式も特に限定されず、一括重合方式や滴下重合方式等を用いることができる。
上記フォトレジスト用樹脂を含有する樹脂溶液は、例えば、重合開始剤を使用し、更には必要に応じて連鎖移動剤を使用し、前述の重合性化合物(即ち、重合性不飽和単量体)を適当な溶媒中で重合させることにより得ることができる。
上記重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)等のアゾ化合物、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ビス(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキサイド、コハク酸パーオキサイド、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルへキサノエート等の有機過酸化物等のラジカル重合開始剤が挙げられる。これらの重合開始剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記連鎖移動剤としては、例えば、ドデシルメルカプタン、メルカプトエタノール、メルカプトプロパノール、メルカプト酢酸、メルカプトプロピオン酸、4,4−ビス(トリフルオロメチル)−4−ヒドロキシ−1−メルカプトブタン等のチオール化合物を挙げることができる。これらの連鎖移動剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記重合開始剤及び連鎖移動剤の使用量は、重合反応に用いる原料モノマー(重合性化合物)や重合開始剤、連鎖移動剤の種類、重合温度、重合溶媒、精製条件等の製造条件により適宜調整することができる。
一般に、樹脂の重量平均分子量が高すぎると、塗膜形成時に使用される溶媒やアルカリ現像液への溶解性が低くなる傾向にある。一方、重量平均分子量が低すぎると、塗膜性能が悪くなる傾向にある。そのため、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」ともいう。)は、2000〜40000の範囲になるよう調整することが好ましく、より好ましくは3000〜30000である。
また、重合反応に用いられる重合溶媒は特に限定されないが、例えば、水、アセトン、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、テトロヒドロフラン、ジオキサン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ベンゼン及びトルエンのうちの少なくとも一種を用いることが好ましい。これらの重合溶媒を用いた場合、高収率で、不純物のより少ないフォトレジスト用樹脂を得ることができる。更には、得られたフォトレジスト用樹脂の分子量分布を狭くでき、レジスト膜や反射防止膜に求められる光学的性質、化学的性質、塗布性や基板或いは下層膜に対する密着性等の物理的な性質を向上させることができる。
上記重合溶媒の使用量は特に限定されないが、通常、単量体1質量部に対して0.5〜20質量部、好ましくは1〜10質量部である。溶媒の使用量が少なすぎる場合には、単量体が析出したり高粘度になりすぎて重合系を均一に保てなくなるおそれがある。一方、溶媒の使用量が多すぎる場合には、原料モノマーの転化率が不十分であったり、得られる重合体(樹脂)の分子量を所望の値まで高めることができないおそれがある。
また、上記重合における反応条件は特に限定されないが、反応温度は、通常40〜120℃、好ましくは50〜100℃である。また、反応時間は、通常1〜48時間、好ましくは1〜24時間である。
この樹脂溶液調製工程において得られる樹脂溶液の濃度(固形分濃度)は、1〜80質量%であることが好ましく、より好ましくは5〜50質量%、更に好ましくは10〜50質量%である。
[2]回収工程
上記回収工程では、再沈殿法によって、上記樹脂溶液から不純物(特に、残存モノマー、ダイマー、トリマー、オリゴマー等の低分子成分)を除去することによって、フォトレジスト用の樹脂を含むスラリーを回収する。尚、上記低分子成分の分析は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により行うことができる。
この再沈殿操作は特に限定されず、従来の方法に従って行うことができる。具体的には、例えば、貧溶媒(沈殿溶媒)中に、必要に応じて濃度調整された上記樹脂溶液を滴下することにより行うことができる。
上記貧溶媒は所定の樹脂を析出させるものであれば特に限定されないが、例えば、水、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン及びトルエンのうちの少なくとも一種を用いることが好ましい。これらの貧溶媒を用いる場合、樹脂溶液中に残存する不純物を効率良く除去することができ、フォトレジスト用樹脂を含有するスラリーの回収率を向上させることができる。
また、上記貧溶媒の使用量は特に限定されず、貧溶媒の種類、樹脂溶液中における溶媒の種類やその含有量によって適宜調整される。具体的には、例えば、貧溶媒と接触させる樹脂溶液の全量に対して、質量換算で、0.5〜50倍であることが好ましく、より好ましくは1〜30倍、更に好ましくは2〜20倍である。
[3]洗浄工程
上記洗浄工程では、前述の回収工程により回収された樹脂(フォトレジスト用の樹脂を含むスラリー)を濾過した後、洗浄溶剤を用いて洗浄を行うことにより、フォトレジスト用の樹脂及び洗浄溶剤を含む湿粉が得られる。
上記樹脂を濾過する方法は特に限定されず、従来の樹脂の製造方法において、樹脂を含有するスラリーを固液分離する際に用いられている濾過装置等により濾過を行うことができる。尚、この濾過工程は、大気圧下で行ってもよいし、窒素ガス等を用いて加圧下若しくは減圧下で行ってもよい。
また、上記洗浄に用いられる洗浄溶剤としては、例えば、水、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等が挙げられる。これらの洗浄溶剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。尚、この洗浄溶剤は、前述の回収工程で用いられる貧溶媒と同一のものであってもよいし、異なっていてもよい。
上記洗浄溶剤を用いた洗浄回数は特に限定されず、1回のみ行ってもよいし、2回以上行ってもよい。この際における洗浄溶剤の使用量は特に限定されず、洗浄溶剤の種類、スラリーに含まれる溶媒の種類やその含有量によって適宜調整される。具体的には、例えば、洗浄溶剤と接触させるスラリーの全量に対して、質量換算で、0.1〜5倍であることが好ましく、より好ましくは0.5〜3倍、更に好ましくは0.5〜1.5倍である。
[4]溶解工程
上記溶解工程では、湿粉とフォトレジスト用溶剤とを混合し、湿粉に含まれる樹脂をフォトレジスト用溶剤に減圧下で溶解することにより、フォトレジスト用樹脂溶液が得られる。具体的には、例えば、湿粉とフォトレジスト用溶剤とを混合して混合物を調製し、次いで、その調製物(湿粉及びフォトレジスト用溶剤の混合物)を、減圧下において、フォトレジスト用溶剤にフォトレジスト用樹脂を溶解することでフォトレジスト用樹脂溶液が得られる。
湿粉とフォトレジスト用溶剤とを混合する手段は特に限定されず、例えば、スリーワンモーターや超音波等による撹拌や、振とう法等を採用することができる。
湿粉に含まれる洗浄溶剤の含液率(含有割合)は、樹脂及び洗浄溶剤の合計を100質量%とした場合に25〜60質量%であり、好ましくは35〜60質量%、より好ましくは40〜60質量%である。この含液率が25質量%未満である場合、目的の樹脂をフォトレジスト用溶剤に溶解する際に、ダマが生じることがあり、溶解し難くなるおそれがある。更には、25質量%未満の含液率とするためには、乾燥工程を要し、更なる熱履歴を与える必要がある。
尚、この含液率は、ガスクロマトグラフィ分析により測定することができる。
また、この溶解工程においてフォトレジスト用溶剤と混合される湿粉は、乾燥工程を経ていない。即ち、前述の洗浄工程で得られた湿粉を乾燥することなく、そのまま溶解工程に用いる。この場合、樹脂に対する熱履歴をより少なくすることができる。更には、フォトレジスト用溶剤に溶解する際に、ダマが生じることを十分に抑制することができる。
上記フォトレジスト用溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、グライム、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類;酢酸エチル、乳酸エチル等のエステル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエーテルエステル類、γ−ブチロラクトン等のラクトン類等が挙げられる。これらの溶剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
この溶解工程においては、溶剤として、フォトレジスト用溶剤を使用するのみで行うことができるため、従来の方法よりも使用する溶媒量を低減することができる。更には、溶媒除去に必要な工程数を低減することができるとともに、樹脂に与える熱履歴を少なくすることができ、高品質な樹脂溶液を効率良く得ることができる。
また、減圧下において、フォトレジスト用溶剤にフォトレジスト用樹脂を溶解する際には、10〜700mmHg(特に50〜500mmHg、更には100〜300mmHg)まで減圧することが好ましい。この場合、目的の樹脂に対する熱履歴をより少なくすることができ、且つフォトレジスト用樹脂溶液を効率良く製造することができる。
減圧下において、フォトレジスト用溶剤にフォトレジスト用樹脂を溶解する際の温度は特に限定されないが、15〜100℃であることが好ましく、より好ましくは20〜80℃、更に好ましくは25〜60℃、特に好ましくは30〜50℃である。この温度が15〜100℃である場合には、素早く溶解することにより目的の樹脂に対する熱履歴をより少なくすることができ、且つフォトレジスト用樹脂溶液を効率良く製造することができる。
また、得られるフォトレジスト用樹脂溶液の濃度(固形分濃度)は特に限定されないが、10〜40質量%であることが好ましく、より好ましくは12〜30質量%、更に好ましくは15〜22質量%である。
また、本発明のフォトレジスト用樹脂溶液の製造方法においては、上記溶解工程後に洗浄溶剤が残留している場合には、更に、残留した洗浄溶剤を除去する洗浄溶剤除去工程を備えていてもよい。
具体的には、上記溶解工程後において、洗浄溶剤と、フォトレジスト用溶剤に樹脂が溶解した樹脂溶液との混合物を、濃縮工程において濃縮することにより、洗浄溶剤を除去することができる。
ここで、一般的な樹脂の溶解工程においては、撹拌装置を備える濾過器が用いられている。そして、撹拌装置、特に撹拌翼には、所定の強度が必要であることから、通常、材質として金属が用いられている。しかしながら、防食処理を施した金属を用いたとしても樹脂溶液への金属の溶出を完全に抑制することはできない。また、高強度金属材料を用いたとしても、摩耗等による樹脂溶液への金属成分のコンタミの可能性を完全に抑制することはできない。
本発明では、上述の減圧を用いた溶解工程により、溶解工程における樹脂の溶解時間を従来よりも短縮することができる。そのため、溶解工程に用いられている金属製部品を使用する濾過器との接触時間を従来よりも短くすることができる。そのため、本発明の方法では、得られる樹脂溶液への金属の溶出を従来よりも抑制することができ、また磨耗等による金属のコンタミの可能性を低減できる。
以下、実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。但し、本発明は、これらの実施例に何ら制約されるものではない。
[1]フォトレジスト用樹脂溶液の製造(実施例1)
(1)樹脂溶液調製工程
3000mLのジムロート管のある三口フラスコに、重合溶剤としてメチルエチルケトン(MEK)415部をいれて十分に窒素置換した後、スリーワンモーターで攪拌しながら80℃まで昇温した。その後、5−メタクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン(NLM)171部、及び2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート(MAdMA)226部をMEK808部に溶かした溶液と、アゾビスイソブチロニトリル7.1部をMEK36部に溶かした溶液と、をそれぞれ滴下漏斗により3時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間熟成した後、室温まで冷却して、フォトレジスト用樹脂(粗樹脂)を含有する樹脂溶液を調製した。尚、高速液体クロマトグラフィを用いて測定した結果、モノマーの転化率は85%であった。
(2)回収工程
得られた樹脂溶液(固形分濃度:約25質量%)1656部をメタノール(貧溶媒)8280部に、攪拌しながら約1時間かけて滴下し、フォトレジスト用樹脂を含むスラリーを回収した。
(3)洗浄工程
得られたスラリーを濾過した後、メタノール(洗浄溶剤)1656部で4回洗浄し、目的の樹脂及び洗浄溶剤を含む湿粉(樹脂;40質量%、洗浄溶剤;60質量%)を得た。
尚、得られた湿粉に含まれる各成分の含有割合は、下記の方法により測定した。
<湿粉中における各成分の含有割合の測定>
得られた湿粉0.1gを、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート3gに溶解して測定溶液を調製した。その後、検出器としてFIDを用い、カラム充填剤としてガスクロパック54(GLサイエンス社製)を用い、キャリアーガスとしてヘリウムを用いたガスクロマトグラフィ(型式「GC−14B」、SHIMADZU社製)により含液率(全体を質量換算で100%とした場合に含まれる液分の割合)を測定した。
(4)溶解工程
得られた湿粉(樹脂;40質量%、洗浄溶剤;60質量%)50部と、レジスト用溶剤[プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)]134部を三口フラスコに室温にて導入した。
その後、攪拌しながら、フラスコ内の圧力を200mmHgまで減圧した。次いで、撹拌しながら昇温したところ(昇温時の内温;25℃)、25分後(内温;35℃)には、レジスト用樹脂がレジスト用溶剤に完全に溶解し、フォトレジスト用樹脂溶液(固形分濃度;13.0質量%)が得られた。
[2]フォトレジスト用樹脂溶液の製造(実施例2)
まず、実施例1における(1)〜(3)の方法に準拠して、湿粉中の樹脂と洗浄溶剤との含有割合が実施例1で用いた湿粉と異なる湿粉(樹脂;44質量%、洗浄溶剤;56質量%)を得た。
次いで、得られた湿粉50部と、レジスト用溶剤[プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)]134部を三口フラスコに室温にて導入した。
その後、攪拌しながら、フラスコ内の圧力を200mmHgまで減圧した。次いで、撹拌しながら昇温したところ(昇温時の内温;25℃)、12分後(内温;65℃)には、レジスト用樹脂がレジスト用溶剤に完全に溶解し、フォトレジスト用樹脂溶液(固形分濃度;15.0質量%)が得られた。
[3]フォトレジスト用樹脂溶液の製造(実施例3)
まず、実施例1における(1)〜(3)の方法に準拠して、湿粉中の樹脂と洗浄溶剤との含有割合が実施例1で用いた湿粉と異なる湿粉(樹脂;50質量%、洗浄溶剤;50質量%)を得た。
次いで、得られた湿粉50部と、レジスト用溶剤[プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)]134部を三口フラスコに室温にて導入した。
その後、攪拌しながら、フラスコ内の圧力を200mmHgまで減圧した。次いで、撹拌しながら昇温したところ(昇温時の内温;25℃)、12分後(内温;65℃)には、レジスト用樹脂がレジスト用溶剤に完全に溶解し、フォトレジスト用樹脂溶液(固形分濃度;15.0質量%)が得られた。
[4]フォトレジスト用樹脂溶液の製造(比較例1)
実施例1と同様にして得られた含液率60質量%の湿粉を、真空乾燥機で約150分間乾燥し、含液率が10%の湿粉を得た。
次いで、得られた湿粉50部と、レジスト用溶剤[プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)]134部を三口フラスコに室温にて導入した。
その後、攪拌しながら、フラスコ内の圧力を200mmHgまで減圧した。次いで、撹拌しながら昇温したところ(昇温時の内温;25℃)、30分後(内温;55℃)には、レジスト用樹脂がレジスト用溶剤に溶解し、フォトレジスト用樹脂溶液(固形分濃度;13.0質量%)が得られた。
[5]フォトレジスト用樹脂溶液の製造(比較例2)
実施例1と同様にして、目的の樹脂及び洗浄溶剤を含む湿粉(樹脂;40質量%、洗浄溶剤;60質量%)を得た。
次いで、得られた湿粉50部と、レジスト用溶剤[プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)]134部を三口フラスコに室温にて導入した。その後、攪拌しながら、常圧下において65℃まで昇温した。
しかしながら、60分経過後(温度;65℃)においても、レジスト用樹脂はレジスト用溶剤に完全には溶解しなかった。
尚、得られたフォトレジスト用樹脂溶液の固形分濃度は13.0質量%であった。
また、上述の実施例1〜3及び比較例1〜2の樹脂溶液の製造方法における、「湿粉に対する乾燥の有無」、「湿粉の含液率」、「溶解時の内圧」、「溶解温度」、「溶解時間」、「溶解性」及び「樹脂の固形分濃度」について、表1にまとめて記載した。
尚、溶解性の評価は目視で行い、以下の基準で評価した。
○;溶解可能
△;溶解し難いが、溶解可能
×;溶解し難く、完全溶解せず
Figure 0006051651
上記のように、本実施例1〜3の樹脂溶液の製造方法によれば、湿粉を乾燥する必要がなく、目的の樹脂に対する熱履歴を少なくすることができ、且つフォトレジスト用樹脂溶液を効率良く製造できることが分かった。

Claims (2)

  1. (1)重合性化合物を重合させることにより、フォトレジスト用の樹脂を含有する樹脂溶液を調製する樹脂溶液調製工程と、
    (2)前記樹脂溶液に含まれる前記樹脂を再沈殿により回収する回収工程と、
    (3)回収した前記樹脂を濾過し、洗浄溶剤を用いて洗浄することにより、前記樹脂及び前記洗浄溶剤を含む湿粉を得る洗浄工程と、
    (4)前記湿粉とフォトレジスト用溶剤とを混合し、前記湿粉に含まれる前記樹脂を前記フォトレジスト用溶剤に溶解する溶解工程と、を備えるフォトレジスト用樹脂溶液の製造方法であって、
    前記溶解工程において前記フォトレジスト用溶剤と混合される前記湿粉は、乾燥工程を経ておらず、
    前記溶解工程における前記湿粉に含まれる前記洗浄溶剤の含液率は、前記樹脂及び前記洗浄溶剤の合計を100質量%とした場合に25〜60質量%であり、
    前記溶解工程においては、前記湿粉に含まれる前記樹脂を前記フォトレジスト溶剤に減圧下で溶解することを特徴とするフォトレジスト用樹脂溶液の製造方法。
  2. 前記溶解工程において、前記湿粉に含まれる前記樹脂を前記フォトレジスト溶剤に溶解する際には、100〜300mmHgまで減圧し、減圧下において20〜80℃の温度とする請求項1に記載のフォトレジスト用樹脂溶液の製造方法。
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