JP4808485B2 - フォトレジスト用樹脂の製造方法 - Google Patents

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本発明は半導体の微細加工などに用いるフォトレジスト用樹脂組成物を調製する上で有用なフォトレジスト用樹脂の製造方法、該製造方法により得られるフォトレジスト用樹脂を用いるフォトレジスト用樹脂組成物の製造方法、及び該製造方法により得られるフォトレジスト用樹脂組成物を用いる半導体の製造方法に関する。
半導体製造工程で用いられるポジ型フォトレジストは、光照射により照射部がアルカリ可溶性に変化する性質、シリコンウエハーへの密着性、プラズマエッチング耐性、用いる光に対する透明性等の特性を兼ね備えていなくてはならない。該ポジ型フォトレジストは、一般に、主剤であるポリマーと、光酸発生剤と、上記特性を調整するための数種の添加剤を含む溶液として用いられる。一方、半導体の製造に用いられるリソグラフィの露光光源は、年々短波長になってきており、次世代の露光光源として、波長193nmのArFエキシマレーザーが有望視されている。このArFエキシマレーザー露光機に用いられるレジスト用ポリマーとして、酸によりその一部が脱離してアルカリ可溶性となる基を含む繰り返し単位と極性基を有する脂環式骨格を含む繰り返し単位とを含むポリマーが種々提案されている(例えば、特許文献1,2等)。
これらのポリマーは、通常、モノマー混合物を重合した後、重合溶液を沈殿操作に付すことにより単離されている。しかし、こうして得られるポリマーをレジスト用溶剤に溶解させようとすると大部分は溶解するものの、一部不溶分(濁り)が存在する。この不溶分は半導体の製造工程においてトラブルの原因となるため、濾過により除去する必要があるが、粒子が細かいため濾過に多大の時間と労力を要する。
一方、モノマーと重合開始剤を重合温度に昇温された溶媒中に滴下しながら重合する方法(滴下重合法)は重合温度が制御しやすいという利点を有している。特開2004−269855号公報(特許文献3)には、この滴下重合法において、モノマー溶液と開始剤溶液を分割して別々に滴下すると、モノマー溶液と開始剤溶液とを混合滴下する場合に比べ、生成したポリマーの高分子量成分の発生を抑制でき、その結果ポリマーの溶媒に対する溶解性を改善できることが記載されている。しかし、この方法においても、必ずしもレジスト用溶剤に溶解させる際の濁りの発生を確実に抑制することはできない。
また、金属特に鉄分の混入は製造された半導体の電気特性を悪化させるために、フォトレジスト用樹脂組成物中の金属含有量はできる限り低いことが要望されている。金属の吸着処理で低金属含有量とすることは可能であるが、処理前の溶液中の金属含有量が多いと、すぐに吸着能力が低下して吸着材を更新する必要がある。設備の解体は外部の異物コンタミの可能性が多くなるため、吸着処理をしなくても金属含有量の少ないフォトレジスト用樹脂が望まれている。
特開2000−26446号公報 特開平9−73137号公報 特開2004−269855号公報
本発明の目的は、レジスト用溶剤に極めて溶解しやすく、しかも金属含有量の極めて少ないフォトレジスト用樹脂の製造方法、該製造方法で得られるフォトレジスト用樹脂を用いるフォトレジスト用樹脂組成物の製造方法、及び該樹脂組成物を用いた半導体の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、ArF用のフォトレジスト用樹脂を滴下重合法により合成して沈殿精製すると、分子量分布の比較的狭いポリマーが得られるが、このようなポリマーであってもレジスト用溶剤に溶解させると濁り(不溶分)を生じるとともに、金属含有量が多いこと、及び滴下重合の際、接液部がガラスである製造設備を使用するとともに、遮光した状態で貯留された単量体溶液を滴下して重合させると、レジスト用溶剤に溶解させた際に濁り(不溶分)を生じさせることがなく、しかも金属含有量の極めて少ないポリマーが得られることを見出した。本発明はこれらの知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明は、酸によりその一部が脱離してアルカリ可溶性となる基を含む単量体aと、極性基を有する脂環式骨格を含む単量体bとを少なくとも含む単量体混合物を滴下重合により重合させて、単量体aに対応する繰り返し単位及び単量体bに対応する繰り返し単位を少なくとも含有するフォトレジスト用樹脂を製造する方法であって接液部がガラスである製造設備を使用するとともに、遮光した状態で貯留された単量体溶液を温度制御された溶媒中へ滴下して重合させることを特徴とするフォトレジスト用樹脂の製造方法を提供する。
この製造方法において、20℃以下の温度で貯留された単量体溶液を反応容器内に滴下するのがより好ましい。
また、この製造方法は、重合により得られたフォトレジスト用樹脂を貧溶媒に沈殿させ、沈殿したフォトレジスト用樹脂を湿結晶として分離し、該湿結晶を少なくとも1種の塗膜形成用溶媒を含む溶媒に再溶解させ、得られた再溶解液を蒸留して、前記湿結晶中に含まれる沈殿操作で使用した溶媒を留去する工程を含んでいてもよい。
単量体aとして、例えば、下記式(1a)〜(1d)
Figure 0004808485
(式中、環Zは置換基を有していてもよい炭素数6〜20の脂環式炭化水素環を示す。Rは水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を示す。R1〜R3は、同一又は異なって、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を示す。R4は環Zに結合している置換基であって、同一又は異なって、オキソ基、アルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、又は保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を示す。但し、n個のR4のうち少なくとも1つは、−COORa基を示す。前記Raは置換基を有していてもよい第3級炭化水素基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、又はオキセパニル基を示す。nは1〜3の整数を示す。R5、R6は、同一又は異なって、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を示す。R7は水素原子又は有機基を示す。R5、R6、R7のうち少なくとも2つが互いに結合して隣接する原子とともに環を形成していてもよい)
から選択された少なくとも1種の化合物を使用できる。
単量体bとして、例えば、下記式(2a)〜(2e)
Figure 0004808485
(式中、Rは水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を示す。R8〜R10は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、又は保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を示し、V1〜V3は、同一又は異なって、−CH2−、−CO−又は−COO−を示す。但し、(i)V1〜V3のうち少なくとも1つは−CO−若しくは−COO−であるか、又は(ii)R8〜R10のうち少なくとも1つは、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、又は保護基で保護されていてもよいカルボキシル基である。R11〜R15は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を示す。R16〜R24は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を示す。R25〜R33は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を示す。pは0又は1、qは1又は2を示す)
から選択された少なくとも1種の化合物を使用できる。
本発明は、また、前記のフォトレジスト用樹脂の製造方法により得られるフォトレジスト用樹脂を光酸発生剤及びレジスト用溶剤と混合してフォトレジスト用樹脂組成物を得ることを特徴とするフォトレジスト用樹脂組成物の製造方法を提供する。
本発明は、さらに、前記のフォトレジスト用樹脂組成物の製造方法により得られたフォトレジスト用樹脂組成物を基板又は基材に塗布してレジスト塗膜を形成する工程を含む半導体の製造方法を提供する。
本発明の製造方法によれば、高分子量ポリマーの生成が顕著に抑制され、レジスト用溶剤に対する溶解性が極めて良好であり、しかも鉄分などの金属含有量の極めて少ない樹脂を簡易に得ることができる。このため、煩雑な溶剤不溶分の濾過工程及び金属分除去工程を省略又は簡易化でき、フォトレジスト用樹脂組成物を効率よく調製することができる。また、こうして得られるフォトレジスト用樹脂組成物を用いることにより、半導体製造工程における不溶分及び金属分に起因する諸々のトラブルや不具合を回避することができる。
本発明において、酸によりその一部が脱離してアルカリ可溶性となる基を含む単量体aとしては、重合により樹脂に導入された際に、露光によって光酸発生剤から発生する酸の作用により一部分が脱離してアルカリ現像液に対して可溶性を示す化合物(酸脱離性基を有する単量体)であれば特に限定されず、例えば、炭素数6〜20の脂環式炭化水素基を含有し且つ酸の作用により脱離可能な基を有している(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。「炭素数6〜20の脂環式炭化水素基を含有し且つ酸の作用により脱離可能な基を有している(メタ)アクリル酸エステル」には、炭素数6〜20の脂環式炭化水素基を有すると共に、(メタ)アクリル酸エステルのエステル結合を構成する酸素原子との結合部位に第3級炭素原子を有する(メタ)アクリル酸エステルが含まれる。前記脂環式炭化水素基は、(メタ)アクリル酸エステルのエステル結合を構成する酸素原子と直接結合していてもよく、アルキレン基等の連結基を介して結合していてもよい。前記炭素数6〜20の脂環式炭化水素基は単環式炭化水素基であってもよく、多環式(橋かけ環式)炭化水素基であってもよい。このような(メタ)アクリル酸エステルの代表的な例として、前記式(1a)、(1b)で表される化合物が例示される。
また、「炭素数6〜20の脂環式炭化水素基を含有し且つ酸の作用により脱離可能な基を有している(メタ)アクリル酸エステル」には、炭素数6〜20の脂環式炭化水素基を有すると共に、該脂環式炭化水素基に−COORa基(Raは置換基を有していてもよい第3級炭化水素基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、又はオキセパニル基を示す)が直接又は連結基を介して結合している(メタ)アクリル酸エステルも含まれる。−COORa基のRaにおける第3級炭化水素基としては、例えば、t−ブチル、t−アミル、2−メチル−2−アダマンチル、(1−メチル−1−アダマンチル)エチル基などが挙げられる。この第3級炭化水素基が有していてもよい置換基として、例えば、ハロゲン原子、アルキル基(例えば、C1-4アルキル基など)、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、オキソ基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基などが挙げられる。また、Raにおけるテトラヒドロフラニル基には2−テトラヒドロフラニル基が、テトラヒドロピラニル基には2−テトラヒドロピラニル基が、オキセパニル基には2−オキセパニル基が含まれる。前記連結基としては、アルキレン基(例えば、炭素数1〜6の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基等)などが挙げられる。前記脂環式炭化水素基は、(メタ)アクリル酸エステルのエステル結合を構成する酸素原子と直接結合していてもよく、アルキレン基等の連結基を介して結合していてもよい。前記炭素数6〜20の脂環式炭化水素基は単環式炭化水素基であってもよく、多環式(橋かけ環式)炭化水素基であってもよい。このような(メタ)アクリル酸エステルの代表的な例として、前記式(1c)で表される単位が例示される。
また、単量体aの他の例として、(メタ)アクリル酸ヘミアセタールエステルが挙げられる。具体的には、前記式(1d)で表される化合物が例示される。
また、単量体aとして、エステル結合を構成する酸素原子がラクトン環のβ位に結合し且つラクトン環のα位に少なくとも1つの水素原子を有する、ラクトン環を含む(メタ)アクリル酸エステルなどを用いることも可能である。前記酸によりその一部が脱離してアルカリ可溶性となる基を含む単量体aは1種のみであってもよく、2種以上の組み合わせであってもよい。
単量体aとしては、前記式(1a)〜(1d)から選択された少なくとも1種の化合物であるのが好ましい。式(1a)〜(1d)中、環Zにおける炭素数6〜20の脂環式炭化水素環は単環であっても、縮合環や橋かけ環等の多環であってもよい。代表的な脂環式炭化水素環として、例えば、シクロヘキサン環、シクロオクタン環、シクロデカン環、アダマンタン環、ノルボルナン環、ノルボルネン環、ボルナン環、イソボルナン環、パーヒドロインデン環、デカリン環、パーヒドロフルオレン環(トリシクロ[7.4.0.03,8]トリデカン環)、パーヒドロアントラセン環、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン環、トリシクロ[4.2.2.12,5]ウンデカン環、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン環などが挙げられる。脂環式炭化水素環には、メチル基等のアルキル基(例えば、C1-4アルキル基など)、塩素原子等のハロゲン原子、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、オキソ基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基などの置換基を有していてもよい。環Zは例えばアダマンタン環等の多環の脂環式炭化水素環(橋かけ環式炭化水素環)であるのが好ましい。
式(1a)〜(1d)中のR、並びに式(1a)、(1b)、(1d)中のR1〜R3、R5、R6における置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ヘキシル基などの直鎖状又は分岐鎖状の炭素1〜6のアルキル基;トリフルオロメチル基等の炭素1〜6のハロアルキル基などが挙げられる。Rとしては、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、特に水素原子又はメチル基が好ましい。式(1c)中、R4におけるアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル基などの直鎖状又は分岐鎖状の炭素1〜20程度のアルキル基が挙げられる。R4における保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基としては、例えば、ヒドロキシル基、置換オキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ基等のC1-4アルコキシ基など)などが挙げられる。保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基としては、前記保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基が炭素数1〜6のアルキレン基を介して結合している基などが挙げられる。保護基で保護されていてもよいカルボキシル基としては、−COORb基などが挙げられる。前記Rbは水素原子又はアルキル基を示し、アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ヘキシル基などの直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜6のアルキル基などが挙げられる。R4において、−COORa基のRaは前記と同様である。
7における有機基としては、炭化水素基及び/又は複素環式基を含有する基が挙げられる。炭化水素基には脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及びこれらが2以上結合した基が含まれる。脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ヘキシル、オクチル基等の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基(C1-8アルキル基等);アリル基等の直鎖状または分岐鎖状のアルケニル基(C2-8アルケニル基等);プロピニル基等の直鎖状または分岐鎖状のアルキニル基(C2-8アルキニル基等)などが挙げられる。脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基(3〜8員シクロアルキル基等);シクロペンテニル、シクロヘキセニル基等のシクロアルケニル基(3〜8員シクロアルケニル基等);アダマンチル、ノルボルニル基等の橋架け炭素環式基(C4-20橋架け炭素環式基等)などが挙げられる。芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル、ナフチル基等のC6-14芳香族炭化水素基などが挙げられる。脂肪族炭化水素基と芳香族炭化水素基とが結合した基としては、ベンジル、2−フェニルエチル基などが挙げられる。これらの炭化水素基は、アルキル基(C1-4アルキル基等)、ハロアルキル基(C1-4ハロアルキル基等)、ハロゲン原子、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシメチル基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基、オキソ基などの置換基を有していてもよい。保護基としては有機合成の分野で慣用の保護基を使用できる。
前記複素環式基としては、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選択された少なくとも1種のヘテロ原子を含む複素環式基が挙げられる。
好ましい有機基として、C1-8アルキル基、環式骨格を含む有機基等が挙げられる。前記環式骨格を構成する「環」には、単環又は多環の非芳香族性又は芳香族性の炭素環又は複素環が含まれる。なかでも、単環又は多環の非芳香族性炭素環、ラクトン環(非芳香族性炭素環が縮合していてもよい)が特に好ましい。単環の非芳香族性炭素環として、例えば、シクロペンタン環、シクロヘキサン環などの3〜15員程度のシクロアルカン環などが挙げられる。
多環の非芳香族性炭素環(橋架け炭素環)として、例えば、アダマンタン環、ノルボルナン環、ノルボルンネン環、ボルナン環、イソボルナン環、アダマンタン環;ノルボルナン環、ノルボルネン環、ボルナン環、イソボルナン環、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン環、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン環等のノルボルナン環又はノルボルネン環を含む環;パーヒドロインデン環、デカリン環(パーヒドロナフタレン環)、パーヒドロフルオレン環(トリシクロ[7.4.0.03,8]トリデカン環)、パーヒドロアントラセン環などの多環の芳香族縮合環が水素添加された環(好ましくは完全水素添加された環);トリシクロ[4.2.2.12,5]ウンデカン環などの2環系、3環系、4環系などの橋架け炭素環(例えば、炭素数6〜20程度の橋架け炭素環)などが挙げられる。前記ラクトン環として、例えば、γ−ブチロラクトン環、4−オキサトリシクロ[4.3.1.13,8]ウンデカン−5−オン環、4−オキサトリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−5−オン環、4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−5−オン環などが挙げられる。
前記環式骨格を構成する環は、メチル基等のアルキル基(例えば、C1-4アルキル基など)、トリフルオロメチル基などのハロアルキル基(例えば、C1-4ハロアルキル基など)、塩素原子やフッ素原子等のハロゲン原子、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、保護基で保護されていてもよいメルカプト基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基、保護基で保護されていてもよいアミノ基、保護基で保護されていてもよいスルホン酸基などの置換基を有していてもよい。保護基としては有機合成の分野で慣用の保護基を使用できる。
前記環式骨格を構成する環は、式(1d)中に示される酸素原子(R7の隣接位の酸素原子)と直接結合していてもよく、連結基を介して結合していてもよい。連結基としては、メチレン、メチルメチレン、ジメチルメチレン、エチレン、プロピレン、トリメチレン基などの直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基;カルボニル基;酸素原子(エーテル結合;−O−);オキシカルボニル基(エステル結合;−COO−);アミノカルボニル基(アミド結合;−CONH−);及びこれらが複数個結合した基などが挙げられる。
5、R6、R7のうち少なくとも2つは、互いに結合して隣接する原子とともに環を形成していてもよい。該環としては、例えば、シクロプロパン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環などのシクロアルカン環;テトラヒドロフラン環、テトラヒドロピラン環、オキセパン環などの含酸素環;橋架け環などが挙げられる。
式(1a)〜(1d)で表される化合物には、それぞれ立体異性体が存在しうるが、それらは単独で又は2種以上の混合物として使用できる。
式(1a)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[1-1]2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH3、Z=アダマンタン環)
[1-2]1−ヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH3、Z=1位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-3]5−ヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH3、Z=5位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-4]1,3−ジヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH3、Z=1位と3位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-5]1,5−ジヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH3、Z=1位と5位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-6]1,3−ジヒドロキシ−6−(メタ)アクリロイルオキシ−6−メチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH3、Z=1位と3位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-7]2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−エチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH2CH3、Z=アダマンタン環)
[1-8]1−ヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−エチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH2CH3、Z=1位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-9]5−ヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−エチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH2CH3、Z=5位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-10]1,3−ジヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−エチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH2CH3、Z=1位と3位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-11]1,5−ジヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−エチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH2CH3、Z=1位と5位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-12]1,3−ジヒドロキシ−6−(メタ)アクリロイルオキシ−6−エチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH2CH3、Z=1位と3位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
上記式(1a)で表される化合物は、例えば、対応する環式アルコールと(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒、塩基等を用いた慣用のエステル化法に従って反応させることにより得ることができる。
式(1b)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[1-13]1−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=R3=CH3、Z=アダマンタン環)
[1-14]1−ヒドロキシ−3−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=R3=CH3、Z=1位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-15]1−(1−エチル−1−(メタ)アクリロイルオキシプロピル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=R3=CH2CH3、Z=アダマンタン環)
[1-16]1−ヒドロキシ−3−(1−エチル−1−(メタ)アクリロイルオキシプロピル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=R3=CH2CH3、Z=1位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-17]1−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルプロピル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=CH3、R3=CH2CH3、Z=アダマンタン環)
[1-18]1−ヒドロキシ−3−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルプロピル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=CH3、R3=CH2CH3、Z=1位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-19]1−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2−ジメチルプロピル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=CH3、R3=CH(CH32、Z=アダマンタン環)
[1-20]1−ヒドロキシ−3−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2−ジメチルプロピル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=CH3、R3=CH(CH32、Z=1位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-21]1,3−ジヒドロキシ−5−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=R3=CH3、Z=1位と3位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-22]1−(1−エチル−1−(メタ)アクリロイルオキシプロピル)−3,5−ジヒドロキシアダマンタン(R=H又はCH3、R2=R3=CH2CH3、Z=3位と5位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-23]1,3−ジヒドロキシ−5−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルプロピル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=CH3、R3=CH2CH3、Z=1位と3位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-24]1,3−ジヒドロキシ−5−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2−ジメチルプロピル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=CH3、R3=CH(CH32、Z=1位と3位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
上記式(1b)で表される化合物は、例えば、対応する1位に脂環式基を有するメタノール誘導体と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒、塩基等を用いた慣用のエステル化法に従って反応させることにより得ることができる。
式(1c)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[1-25]1−t−ブトキシカルボニル−3−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R=H又はCH3、R4=t−ブトキシカルボニル基、n=1、Z=アダマンタン環)
[1-26]1,3−ビス(t−ブトキシカルボニル)−5−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン[R=H又はCH3、R4=t−ブトキシカルボニル基、n=2、Z=アダマンタン環]
[1-27]1−t−ブトキシカルボニル−3−ヒドロキシ−5−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R=H又はCH3、R4=OH,t−ブトキシカルボニル基、n=2、Z=アダマンタン環)
[1-28]1−(2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル)−3−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R=H又はCH3、R4=2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル基、n=1、Z=アダマンタン環)
[1-29]1,3−ビス(2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル)−5−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R=H又はCH3、R4=2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル基、n=2、Z=アダマンタン環)
[1-30]1−ヒドロキシ−3−(2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル)−5−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R=H又はCH3、R4=OH,2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル基、n=2、Z=アダマンタン環)
上記式(1c)で表される化合物は、例えば、対応する環式アルコールと(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒、塩基等を用いた慣用のエステル化法に従って反応させることにより得ることができる。
式(1d)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[1-31]1−アダマンチルオキシ−1−エチル(メタ)アクリレート(R=H又はCH3、R5=CH3、R6=H、R7=1−アダマンチル基)
[1-32]1−アダマンチルメチルオキシ−1−エチル(メタ)アクリレート(R=H又はCH3、R5=CH3、R6=H、R7=1−アダマンチルメチル基)
[1-33]2−(1−アダマンチルエチル)オキシ−1−エチル(メタ)アクリレート(R=H又はCH3、R5=CH3、R6=H、R7=1−アダマンチルエチル基)
[1-34]1−ボルニルオキシ−1−エチル(メタ)アクリレート(R=H又はCH3、R5=CH3、R6=H、R7=1−ボルニル基)
[1-35]2−ノルボルニルオキシ−1−エチル(メタ)アクリレート(R=H又はCH3、R5=CH3、R6=H、R7=2−ノルボルニル基)
[1-36]2−テトラヒドロピラニル(メタ)アクリレート(R=H又はCH3、R5とR7が結合して式中の炭素原子及び酸素原子とともに6員環を形成、R6=H)
[1-37]2−テトラヒドロフラニル(メタ)アクリレート(R=H又はCH3、R5とR7が結合して式中の炭素原子及び酸素原子とともに5員環を形成、R6=H)
上記式(1d)で表される化合物は、例えば、対応するビニルエーテル化合物と(メタ)アクリル酸とを酸触媒を用いた慣用の方法で反応させることにより得ることができる。例えば、1−アダマンチルオキシ−1−エチル(メタ)アクリレートは、1−アダマンチル−ビニル−エーテルと(メタ)アクリル酸とを酸触媒の存在下で反応させることにより製造できる。
前記極性基を有する脂環式骨格を含む単量体bには、(1)ラクトン環を含有する炭素数6〜20の脂環式炭化水素基[ラクトン環と単環又は多環(橋かけ環)の脂環式炭素環とが縮合した構造を有する基等]がエステル結合を構成する酸素原子に結合している(メタ)アクリル酸エステル(単量体b1)が含まれる。このような単量体b1の代表的な例として、前記式(2a)のうちV1〜V3の少なくとも1つが−COO−である化合物、及び(2b)、(2c)、(2d)、(2e)で表される化合物が例示される。
また、単量体bには、(2)ヒドロキシル基、カルボキシル基、オキソ基などの極性基を有する炭素数6〜20の脂環式炭化水素基(特に、橋かけ環式炭化水素基)がエステル結合を構成する酸素原子に結合している(メタ)アクリル酸エステル(単量体b2)も含まれる。このような単量体b2の代表的な例として、前記式(2a)のうちV1〜V3の少なくとも1つが−CO−であるか、又はR8〜R10のうち少なくとも1つが、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、又は保護基で保護されていてもよいカルボキシル基である化合物が例示される。
単量体bは、重合により樹脂に導入された際、極性基によりシリコンウエハーなどの基板に対する密着性を付与すると共に、脂環式骨格によりドライエッチング耐性を付与する。単量体bは単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。単量体bとしては、前記式(2a)〜(2e)から選択された少なくとも1種の単量体であるのが好ましい。また、単量体bとして単量体b1と単量体b2とを組み合わせて使用すると、基板密着性、ドライエッチング耐性、レジスト溶剤に対する溶解性等の特性をバランスよく具備する樹脂が得られるだけでなく、重合時における均質反応性にも優れる(分子量や分子構造において均一性の高いポリマーが生成する)という大きな利点が得られる。
式(2a)〜(2e)中のRは前記(1a)〜(1c)中のRと同様である。式(2a)〜(2e)中、R8〜R33におけるアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル基などの直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜13のアルキル基等が挙げられる。これらの中でも、炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基としては、例えば、ヒドロキシル基、置換オキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ基等のC1-4アルコキシ基など)などが挙げられる。保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基としては、前記保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基が炭素数1〜6のアルキレン基を介して結合している基などが挙げられる。保護基で保護されていてもよいカルボキシル基としては、−COORb基などが挙げられる。Rbは前記と同様である。
式(2a)〜(2e)で表される化合物には、それぞれ立体異性体が存在しうるが、それらは単独で又は2種以上の混合物として使用できる。
式(2a)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2-1]1−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[4.3.1.13,8]ウンデカン−5−オン(R=H又はCH3、R8=R9=R10=H、V2=−CO−O−(左側がR9の結合している炭素原子側)、V1=V3=−CH2−)
[2-2]1−(メタ)アクリロイルオキシ−4,7−ジオキサトリシクロ[4.4.1.13,9]ドデカン−5,8−ジオン(R=H又はCH3、R8=R9=R10=H、V1=−CO−O−(左側がR8の結合している炭素原子側)、V2=−CO−O−(左側がR9の結合している炭素原子側)、V3=−CH2−)
[2-3]1−(メタ)アクリロイルオキシ−4,8−ジオキサトリシクロ[4.4.1.13,9]ドデカン−5,7−ジオン(R=H又はCH3、R8=R9=R10=H、V1=−O−CO−(左側がR8の結合している炭素原子側)、V2=−CO−O−(左側がR9の結合している炭素原子側)、V3=−CH2−)
[2-4]1−(メタ)アクリロイルオキシ−5,7−ジオキサトリシクロ[4.4.1.13,9]ドデカン−4,8−ジオン(R=H又はCH3、R8=R9=R10=H、V1=−CO−O−(左側がR8の結合している炭素原子側)、V2=−O−CO−(左側がR9の結合している炭素原子側)、V3=−CH2−)
[2-5]1−(メタ)アクリロイルオキシ−3−ヒドロキシアダマンタン(R=H又はCH3、R8=OH、R9=R10=H、V1=V2=V3=−CH2−)
[2-6]1−(メタ)アクリロイルオキシ−3,5−ジヒドロキシアダマンタン(R=H又はCH3、R8=R9=OH、R10=H、V1=V2=V3=−CH2−)
[2-7]1−(メタ)アクリロイルオキシ−3,5,7−トリヒドロキシアダマンタン(R=H又はCH3、R8=R9=R10=OH、V1=V2=V3=−CH2−)
[2-8]1−(メタ)アクリロイルオキシ−3−ヒドロキシ−5,7−ジメチルアダマンタン(R=H又はCH3、R8=OH、R9=R10=CH3、V1=V2=V3=−CH2−)
[2-9]1−(メタ)アクリロイルオキシ−3−カルボキシアダマンタン(R=H又はCH3、R8=COOH、R9=R10=H、V1=V2=V3=−CH2−)
上記式(2a)で表される化合物は、対応する環式アルコール誘導体と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒、塩基等を用いた慣用のエステル化法に従って反応させることにより得ることができる。
式(2b)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2-10]5−(メタ)アクリロイルオキシ−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(=5−(メタ)アクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン)(R=H又はCH3、R11=R12=R13=R14=R15=H)
[2-11]5−(メタ)アクリロイルオキシ−5−メチル−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(R=H又はCH3、R11=CH3、R12=R13=R14=R15=H)
[2-12]5−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチル−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(R=H又はCH3、R12=CH3、R11=R13=R14=R15=H)
[2-13]5−(メタ)アクリロイルオキシ−9−メチル−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(R=H又はCH3、R13=CH3、R11=R12=R14=R15=H)
[2-14]5−(メタ)アクリロイルオキシ−9−カルボキシ−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(R=H又はCH3、R11=R12=R14=R15=H、R13=COOH)
[2-15]5−(メタ)アクリロイルオキシ−9−メトキシカルボニル−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(R=H又はCH3、R11=R12=R14=R15=H、R13=メトキシカルボニル基)
[2-16]5−(メタ)アクリロイルオキシ−9−エトキシカルボニル−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(R=H又はCH3、R11=R12=R14=R15=H、R13=エトキシカルボニル基)
[2-17]5−(メタ)アクリロイルオキシ−9−t−ブトキシカルボニル−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(R=H又はCH3、R11=R12=R14=R15=H、R13=t−ブトキシカルボニル基)
上記式(2b)で表される化合物は、対応する環式アルコール誘導体と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒、塩基等を用いた慣用のエステル化法に従って、反応させることにより得ることができる。なお、その際に原料として用いる環式アルコール誘導体は、例えば、対応する5−ノルボルネン−2−カルボン酸誘導体又はそのエステルを過酸(過酢酸、m−クロロ過安息香酸など)又は過酸化物(過酸化水素、過酸化水素+酸化タングステンやタングステン酸などの金属化合物)と反応(エポキシ化及び環化反応)させることにより得ることができる。
式(2c)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2-18]8−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−5−オン(R=H又はCH3
[2-19]9−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−5−オン(R=H又はCH3
上記式(2c)で表される化合物は、対応する環式アルコール誘導体と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒、塩基等を用いた慣用のエステル化法に従って反応させることにより得ることができる。
式(2d)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2-20]4−(メタ)アクリロイルオキシ−6−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン(R=H又はCH3、R16=R17=R18=R19=R20=R21=R22=R23=R24=H)
[2-21]4−(メタ)アクリロイルオキシ−4−メチル−6−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン(R=H又はCH3、R17=R18=R19=R20=R21=R22=R23=R24=H、R16=CH3
[2-22]4−(メタ)アクリロイルオキシ−5−メチル−6−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン(R=H又はCH3、R16=R18=R19=R20=R21=R22=R23=R24=H、R17=CH3
[2-23]4−(メタ)アクリロイルオキシ−4,5−ジメチル−6−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン(R=H又はCH3、R18=R19=R20=R21=R22=R23=R24=H、R16=R17=CH3
式(2e)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2-24]6−(メタ)アクリロイルオキシ−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−3−オン(R=H又はCH3、R25=R26=R27=R28=R29=R30=R31=R32=R33=H)
[2-25]6−(メタ)アクリロイルオキシ−6−メチル−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−3−オン(R=H又はCH3、R25=R27=R28=R29=R30=R31=R32=R33=H、R26=CH3
[2-26]6−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチル−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−3−オン(R=H又はCH3、R26=R27=R28=R29=R30=R31=R32=R33=H、R25=CH3
[2-27]6−(メタ)アクリロイルオキシ−1,6−ジメチル−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−3−オン(R=H又はCH3、R27=R28=R29=R30=R31=R32=R33=H、R25=R26=CH3
上記式(2d)及び(2e)で表される化合物は、対応する環式アルコール誘導体と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒、塩基等を用いた慣用のエステル化法に従って反応させることにより得ることができる。
本発明では、得られる樹脂のアルカリ可溶性(酸脱離性)、基板密着性、ドライエッチング耐性、レジスト溶剤への溶解性などの特性を損なわない範囲で、前記単量体a及びb以外の単量体をコモノマーとして用いてもよい。このような単量体としては、単量体a及び単量体bと共重合可能な単量体であって、且つレジスト特性を損なわないようなものであれば特に限定されない。例えば、(メタ)アクリル酸又はその誘導体、マレイン酸又はその誘導体、フマル酸又はその誘導体、環状オレフィン類などが挙げられる。前記(メタ)アクリル酸又はその誘導体としては、例えば、α−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、α−(メタ)アクリロイルオキシ−α−メチル−γ−ブチロラクトン、α−(メタ)アクリロイルオキシ−γ,γ−ジメチル−γ−ブチロラクトン等の、ラクトン環(γ−ブチロラクトン環、δ−バレロラクトン環など)を有する(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。このラクトン環を有する(メタ)アクリル酸エステルは、ポリマーに基板密着性を付与しうる。
単量体aの使用量は、単量体総量に対して、例えば5〜90モル%、好ましくは10〜80モル%、さらに好ましくは20〜70モル%である。単量体aの使用量が5モル%未満の場合には、得られる樹脂をフォトレジスト用樹脂として用いた場合、アルカリ現像の際のレジスト膜の溶解性が不十分となり、解像度が低下し、微細なパターンを精度よく形成することが困難となる。また、単量体aの使用量が90モル%を超える場合には、得られる樹脂をフォトレジスト用樹脂として用いた場合、基板密着性やドライエッチング耐性が低下し、現像によりパターンが剥がれて残らないという問題が起こりやすい。
単量体bの使用量は、例えば10〜95モル%、好ましくは20〜90モル%、さらに好ましくは30〜80モル%である。単量体bの使用量が10モル%未満の場合には、樹脂をフォトレジスト用樹脂として用いた場合に基板密着性やドライエッチング耐性が低下しやすくなり、95モル%を超えるとアルカリ可溶性単位の導入量が少なくなることから、アルカリ現像の際のレジスト膜の溶解性が不十分になりやすい。単量体bとして単量体b1と単量体b2とを組み合わせる場合、両者の割合は特に限定されないが、一般には前者/後者(モル比)=5/95〜95/5、好ましくは10/90〜90/10、さらに好ましくは30/70〜70/30程度である。
本発明の重要な特徴は、酸によりその一部が脱離してアルカリ可溶性となる基を含む単量体aと、極性基を有する脂環式骨格を含む単量体bとを少なくとも含む単量体混合物を滴下重合により重合させる際、接液部がガラスである製造設備を使用するとともに、遮光した状態で貯留された単量体溶液を温度制御された溶媒中へ滴下して重合させることにある。このように、接液部がガラスである製造設備を使用するとともに、遮光した状態で貯留された単量体溶液を滴下して重合させると、金属分の溶出を防止できるとともに、高分子量ポリマーの生成が顕著に抑制され、鉄分等の金属含有量が極めて少なく、しかもレジスト用溶剤に溶解させた際に濁り(不溶分)が生じない樹脂を得ることができる。また、単量体溶液を温度制御された溶媒中へ滴下して重合させるので、分子量や組成が均一な樹脂を得ることができる。そのため、煩雑な溶剤不溶分の濾過工程及び金属分除去工程を省略又は簡易化でき、フォトレジスト用樹脂組成物を効率よく調製することができる。また、該フォトレジスト用樹脂組成物を用いることにより、半導体製造工程における不溶分及び金属分に起因する諸々のトラブルや不具合を回避することができるとともに、厚みの均一な塗膜を形成できるので、極めて微細なパターンを精度よく形成することが可能となる。
接液部をガラスとする製造設備としては、反応装置、蒸留装置等の精製装置、配管などが挙げられる。反応装置には、例えば、単量体溶液貯留容器(滴下ロート等)、反応容器、撹拌機(撹拌翼)、熱媒用コイルなどが含まれる。精製装置には、例えば、蒸留缶、撹拌機(撹拌翼)、熱媒用コイルなどが含まれる。なお、材質がステンレス等のガラス以外のものであっても、接液部がガラスライニングされていればよい。接液部をガラスとすることにより、鉄分等の金属分が生成樹脂中に混入するのを防止できる。遮光の方法は特に制限はなく、ガラス製の容器であれば、アルミ箔等の金属箔や黒色の袋、その他遮光性の材料で該容器を被覆する方法などが挙げられる。なお、製造設備の接液部の必ずしも全てをガラスとする必要はないが、できるだけガラス部分の占める割合が多いのが好ましい。特に、単量体溶液貯留容器、反応容器、及び後述する樹脂の再溶解液の蒸留に用いる蒸留装置(特に、蒸留缶)のうち少なくとも1つ、好ましくは2以上の装置において接液部をガラスとするのが好ましい。
遮光する単量体溶液は、少なくとも単量体を含む溶液であればよく、重合溶媒や重合開始剤を含んでいてもよい。単量体溶液を遮光する場合には、単量体溶液が重合開始剤を含んでいても、高分子量ポリマーの生成が抑制され、例えば分子量100000以上の高分子量ポリマーの含有量が0.1重量%以下の樹脂を得ることができる。
滴下する単量体溶液は20℃以下の温度で貯留されているのが好ましい。単量体溶液を20℃を超える温度に保持すると、高分子量ポリマーが生成しやすくなる。また、単量体溶液は、冷やしすぎると結晶化することもあるので、単量体溶液の温度としては−10℃〜20℃の範囲がより好ましい。
滴下重合は、具体的には、例えば、(i)予め単量体混合物を有機溶媒に溶解した単量体溶液と、ラジカル開始剤(重合開始剤)を有機溶媒に溶解した重合開始剤溶液とをそれぞれ調製し、一定温度に保持した有機溶媒中に前記単量体溶液と重合開始剤溶液とを別個の容器から各々独立に滴下する方法、(ii)単量体とラジカル開始剤(重合開始剤)とを有機溶媒に溶解した混合溶液を、一定温度に保持した有機溶媒中に滴下する方法により行われる。なかでも上記(i)の方法がより好ましい。
重合溶媒としては、例えば、グリコール系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、アミド系溶媒、スルホキシド系溶媒、1価アルコール系溶媒、炭化水素系溶媒、これらの混合溶媒などが挙げられる。グリコール系溶媒には、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのプロピレングリコール系溶媒;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテートなどのエチレングリコール系溶媒などが含まれる。エステル系溶媒には、乳酸エチルなどの乳酸エステル系溶媒;3−メトキシプロピオン酸メチルなどのプロピオン酸エステル系溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなどの酢酸エステル系溶媒などが挙げられる。ケトン系溶媒には、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノンなどが含まれる。エーテル系溶媒には、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどが含まれる。アミド系溶媒には、N,N−ジメチルホルムアミドなどが含まれる。スルホキシド系溶媒には、ジメチルスルホキシドなどが含まれる。1価アルコール系溶媒には、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどが含まれる。炭化水素系溶媒には、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサンなどが含まれる。
好ましい重合溶媒には、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのグリコール系溶媒、乳酸エチルなどのエステル系溶媒、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトンなどのケトン系溶媒及びこれらの混合溶媒が含まれる。特に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート単独溶媒、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとプロピレングリコールモノメチルエーテルとの混合溶媒、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートと乳酸エチルとの混合溶媒などの、少なくともプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含む溶媒が好ましい。
ラジカル開始剤としては公知の重合開始剤を使用できる。また、重合開始剤の使用量は、所望の重量平均分子量を有するポリマーを得るために必要な量であればよく、例えば、単量体混合物1モルに対して、0.001〜1モル、好ましくは0.01〜0.1モル程度である。
滴下重合において、予め仕込まれる溶媒の量と滴下する溶液(単量体溶液、重合開始剤溶液)の総量との比率は、生産性や経済性、作業性、操作性等を考慮しつつ、樹脂の品質を損なわない範囲で適宜設定できるが、一般には、前者/後者(重量比)=5/95〜90/10、好ましくは10/90〜70/30、さらに好ましくは20/80〜60/40の範囲である。使用する重合溶媒の総量(予め仕込まれる溶媒の量+滴下する溶液中の溶媒の量)は、作業性、操作性、反応効率、生成するポリマーの溶解性等を考慮して適宜選択できるが、単量体の総量100重量部に対して、一般には100〜2000重量部、好ましくは200〜1000重量部、さらに好ましくは300〜700重量部程度である。
単量体溶液又は重合開始剤溶液の全滴下時間は、重合温度及び単量体の種類等によって異なるが、一般には1〜24時間、好ましくは2〜12時間、さらに好ましくは3〜8時間程度である。重合温度(滴下時の反応液温度)は、通常50〜150℃であり、好ましくは60〜130℃である。重合温度が50℃未満の場合は重合時間が長くなり経済的でない。重合温度が130℃を超えると連鎖移動反応が顕著になり、分子量の低下につながる。
滴下重合においては、重合温度(反応液温)の振れ幅を極力小さくするように温度制御することが望ましい。例えば、単量体と重合開始剤の溶液の全滴下時間の93%以上の間(好ましくは95%以上の間)、重合温度(反応液温)を設定温度に対して±5℃以内(好ましくは±3℃以内)に制御することが好ましい。単量体溶液及び重合開始剤溶液の滴下終了後、適宜な時間(例えば0.1〜10時間、好ましくは1〜6時間、さらに好ましくは1〜4時間程度)、適宜な温度(例えば60〜130℃)下で熟成してもよい。
重合により、単量体aに対応する繰り返し単位及び単量体bに対応する繰り返し単位を少なくとも含有するフォトレジスト用高分子化合物が生成する。生成ポリマーの重量平均分子量(Mw)は、例えば3000〜15000の範囲であり、好ましくは4000〜14000、さらに好ましくは5000〜13000である。本発明によれば、分子量40000を超えるポリマーの含有率がポリマー全体の4重量%以下(好ましくは3重量%以下、さらに好ましくは2重量%以下)であるフォトレジスト用樹脂を得ることができる。また、上述したように、単量体と重合開始剤をともに含む溶液を滴下する場合であっても、高分子量ポリマーの生成が抑制され、例えば分子量100000以上の高分子量ポリマーの含有量が0.1重量%以下の樹脂を得ることができる。分子量分布(Mw/Mn)は、例えば1.1〜3.5、好ましくは1.1〜3.0、さらに好ましくは1.1〜2.5程度である。Mnはポリマーの数平均分子量を示し、Mw、Mnともにポリスチレン換算の値である。樹脂の重量平均分子量、分子量40000を超えるポリマーの含有率、分子量100000以上の高分子量ポリマーの含有率、分子量分布はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定できる。
前記式(1a)〜(1d)で表される単量体に対応する繰り返し単位は、それぞれ下記式(Ia)〜(Id)で表される。式中の各符号は前記式(1a)〜(1d)と同様である。また、前記式(2a)〜(2e)で表される単量体に対応する繰り返し単位は、それぞれ下記式(IIa)〜(IIe)で表される。式中の各符号は前記式(2a)〜(2e)と同様である。
Figure 0004808485
Figure 0004808485
重合により生成したポリマーは沈殿(再沈殿を含む)により単離できる。例えば、重合溶液(ポリマードープ)を溶媒(沈殿溶媒)中に添加してポリマーを沈殿させるか、又は該ポリマーを再度適当な溶媒に溶解させ、この溶液を溶媒(再沈殿溶媒)中に添加して再沈殿させることにより目的のポリマーを得ることができる。沈殿又は再沈殿溶媒は有機溶媒及び水の何れであってもよく、また混合溶媒であってもよい。沈殿又は再沈殿溶媒として用いる有機溶媒として、例えば、炭化水素(ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素)、ハロゲン化炭化水素(塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化脂肪族炭化水素;クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどのハロゲン化芳香族炭化水素など)、ニトロ化合物(ニトロメタン、ニトロエタンなど)、ニトリル(アセトニトリル、ベンゾニトリルなど)、エーテル(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシエタンなどの鎖状エーテル;テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの環状エーテル)、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトンなど)、エステル(酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、カーボネート(ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなど)、アルコール(メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノールなど)、カルボン酸(酢酸など)、これらの溶媒を含む混合溶媒等が挙げられる。
中でも、前記沈殿又は再沈殿溶媒として用いる有機溶媒として、少なくとも炭化水素(特に、ヘキサンやヘプタンなどの脂肪族炭化水素)を含む溶媒が好ましい。このような少なくとも炭化水素を含む溶媒において、炭化水素(例えば、ヘキサンやヘプタンなどの脂肪族炭化水素)と他の溶媒(例えば、酢酸エチルなどのエステル類等)との比率は、例えば前者/後者(体積比;25℃)=10/90〜99/1、好ましくは前者/後者(体積比;25℃)=30/70〜98/2、さらに好ましくは前者/後者(体積比;25℃)=50/50〜97/3程度である。
沈殿(再沈殿を含む)で得られたポリマーは、必要に応じて、リパルプ処理やリンス処理に付される。リパルプ処理後にリンス処理を施してもよい。重合により生成したポリマーを溶媒でリパルプしたり、リンスすることにより、ポリマーに付着している残存モノマーや低分子量オリゴマーなどを効率よく除くことができる。
リパルプ処理に用いる溶媒(リパルプ用溶媒)やリンス処理に用いる溶媒(リンス用溶媒)としては、沈殿(再沈殿を含む)に用いるポリマーの貧溶媒が好ましい。なかでも炭化水素溶媒が特に好ましい。炭化水素溶媒としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素が挙げられる。これらは2種以上混合して使用してもよい。これらのなかでも、脂肪族炭化水素、特にヘキサン若しくはヘプタン、又はヘキサン若しくはヘプタンを含む混合溶媒が好適である。
リパルプ用溶媒の使用量は、ポリマーに対して、例えば1〜200重量倍、好ましくは5〜100重量倍程度である。一方、リンス溶媒の使用量は、ポリマーに対して、例えば1〜100重量倍、好ましくは2〜20重量倍程度である。リパルプ処理やリンス処理を施す際の温度は、用いる溶媒の種類等によっても異なるが、一般には0〜100℃、好ましくは10〜60℃程度である。リパルプ処理、リンス処理は適当な容器中で行われる。リパルプ処理、リンス処理はそれぞれ複数回行ってもよい。処理済みの液(リパルプ液、リンス液)は、デカンテーション、濾過等により除去される。
重合工程終了後、上記のように重合溶液を貧溶媒中に滴下して樹脂を沈殿させ、必要に応じてリパルプなどの操作を実施した後、沈殿した樹脂は遠心分離機などで固液分離される。分離した樹脂(湿結晶)は沈殿操作で使用した溶媒等の低沸点不純物を含んでいる。このような低沸点不純物がレジスト膜中に存在するとレジスト性能が低下するため、これを除去する必要がある。低沸点不純物の除去方法として、例えば、前記湿結晶を乾燥する方法、前記湿結晶を塗膜形成用溶媒(レジスト用溶剤)に再溶解させたのち、蒸留で低沸点不純物を留去する方法などが挙げられる。しかし、低沸点不純物を除去するため湿結晶を乾燥する方法では、樹脂を一旦乾燥すると、乾燥により粒子同士の密着性が強くなるためか、塗膜形成用溶媒(レジスト用溶媒)に溶解する際、非常に溶解しにくくなる。また、乾燥の際に加える熱によりフォトレジスト用樹脂中の酸脱離性基の一部が分解してしまうという問題がある。従って、溶解性の良い樹脂を得るには、前記湿結晶を少なくとも1種の塗膜形成用溶媒を含む溶媒に再溶解させ、得られた再溶解液を蒸留して、前記湿結晶中に含まれる低沸点不純物を留去するのが好ましい。この方法によれば、樹脂の分解も抑制できる。
塗膜形成用溶媒としては、樹脂を溶解し露光に使用される光に対して透明性が高いものが好ましく、例えば、前記重合溶媒として例示したグリコール系溶媒(プロピレングリコール系溶媒、エチレングリコール系溶媒など)、エステル系溶媒(乳酸エステル系溶媒など)、ケトン系溶媒(メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトンなど)、及びこれらの混合溶媒などを使用できる。また、好ましい塗膜形成用溶媒として、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノブチルエーテルプロピオネート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル;これらの混合物などが挙げられる。
上記の溶媒の中でもプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)は塗膜形成時の蒸発速度等において、溶媒としての機能に優れ、しかも低毒性であるという利点がある。しかし、PGMEAは溶解特性に劣る傾向があり、極性の高い樹脂(基板密着性を高めるためには、極性基を樹脂に導入することは必須である)を溶解させることに問題を残している。これについては、PGMEAにプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)を添加することにより溶解力を大幅に改良することができる。したがって、PGMEAとPGMEの混合溶媒が特に好ましい塗膜形成用溶媒(レジスト溶媒)であると言える。
PGMEAとPGMEの混合溶媒を塗膜形成用溶媒として用いる場合、全溶媒中に占めるPGMEA及びPGMEの合計割合は、通常70重量%以上、好ましくは90重量%以上、さらに好ましくは95重量%以上であり、特に実質的にPGMEAとPGMEのみからなる混合溶媒が好ましい。また、PGMEAとPGMEの混合溶媒を塗膜形成用溶媒として用いる場合のPGMEA/PGMEの混合比率は、通常、重量比で40/60〜95/5の範囲が使用される。好ましくは、50/50〜90/10、特に好ましくは、60/40〜85/15程度である。PGMEAの割合が40重量%を下回ると、塗膜形成時の蒸発速度に問題があるためか、均一な塗膜が形成されにくくなる。また、PGMEの割合が5重量%を下回ると、樹脂の溶解性が悪くなりやすい。
フォトレジスト用樹脂の湿結晶を再溶解するのに用いる溶媒は、少なくとも1種の塗膜形成用溶媒を含んでいればよい。すなわち、例えば2種の溶媒の混合溶媒を塗膜形成用溶媒として用いる場合、1種の溶媒を用いて湿結晶を再溶解してもよく、2種の溶媒の混合溶媒を用いて湿結晶を再溶解してもよい。また、塗膜形成用溶媒とその他の溶媒(塗膜形成用溶媒よりも沸点の低い溶媒)とを用いて湿結晶を再溶解してもよい。塗膜形成用溶媒以外の溶媒を再溶解用溶媒として用いる場合、塗膜形成用溶媒以外の溶媒の量は、樹脂の溶解性等に応じて適宜選択できるが、蒸留時のエネルギーコストの点から、再溶解用溶媒全体の20重量%以下が好ましく、さらに好ましくは10重量%以下、特に好ましくは5重量%以下である。なお、2種以上の混合溶媒を塗膜形成用溶媒として用いる場合において、前記湿結晶の再溶解に用いなかった溶媒は、蒸留中又は蒸留後に添加することができる。
こうして得られた再溶解液の蒸留は、蒸留缶の加熱用ジャケット及び/又はチューブ(コイル状チューブなど)に140℃以下の熱媒又は蒸気を流通させて行うのが好ましい。蒸留塔としては、単蒸留塔、棚段塔、充填塔等の慣用の蒸留塔を使用できる。熱媒又は蒸気の温度(熱媒と蒸気の両方を用いる場合には、好ましくは両方の温度)を140℃以下に設定することでフォトレジスト用樹脂の分解(酸脱離性基における分解)を顕著に抑制できる。熱媒又は蒸気の温度は、好ましくは130℃以下、さらに好ましくは120℃以下、特に好ましくは110℃以下である。該温度の下限は、例えば40℃、好ましくは50℃程度である。140℃を超える温度の熱媒又は蒸気を加熱用ジャケットやチューブに流通させると、例え蒸留缶内の液温を低くしても、加熱用ジャケットやチューブの壁面で樹脂が分解する。加熱用に用いる熱媒又は蒸気の温度が40℃より低いと、減圧度をかなり低くする必要があり、蒸留される溶媒を冷却し凝縮させる冷却水の温度が低くなりすぎてコスト面で不利になりやすい。
蒸留の際には蒸留缶内を撹拌機で撹拌しながら蒸留するのが好ましい。撹拌をしながら蒸留することは、特に溶液の粘度が上昇したとき、つまり溶解している樹脂の濃度が上昇したときには効果が大きい。その理由としては、撹拌によりジャケットやコイルの表面での溶液の更新が順調に行われ、液の過熱が防止できるためと考えられる。撹拌の強度は特に限定はされないが、内部の溶液が撹拌混合できる程度であればよい。
前記のように、蒸留設備、例えば、蒸留塔(特に蒸留缶)、蒸留缶用の撹拌機(撹拌翼)、コイル等も、金属分の樹脂への混入を防止するため、接液部はガラスであることが好ましい。
蒸留の際の圧力は、再溶解溶媒の種類等に異なるが、一般には500〜1torr(66.5〜0.133kPa)、好ましくは400〜2torr(53.2〜0.266kPa)である。圧力が高いと蒸留温度が高くなり、樹脂の熱分解が懸念され、圧力が低すぎると、蒸発した溶媒の凝縮に要する冷媒の温度を低くする必要があり、経済的ではない。蒸留缶内の液温(缶液温度)は、好ましくは100℃以下、さらに好ましくは80℃以下である。
蒸留においては、低沸点不純物を完全に除去するため、低沸点不純物とともに塗膜形成用溶媒の一部(塗膜形成用溶媒以外の溶媒をも使用する場合は、該溶媒及び塗膜形成用溶媒の一部)を留去する。蒸留における留出率[(留出量/仕込量)×100(重量%)]は、フォトレジスト用樹脂の湿結晶中の低沸点不純物の含有量、再溶解用溶媒の種類及び組成等に応じて適宜選択できるが、一般には30〜90重量%、好ましくは50〜87重量%程度である。
蒸留において最終的に濃縮された樹脂溶液の樹脂濃度は、例えば10〜70重量%、好ましくは20〜60重量%、特に好ましくは30〜50重量%程度である。
蒸留により低沸点不純物を除去した後、必要に応じて残液に塗膜形成用溶媒を足して、所望の濃度のフォトレジスト用樹脂溶液を調製する。最終的なフォトレジスト用樹脂溶液中の樹脂濃度は、例えば5〜50重量%、好ましくは10〜30重量%である。
本発明の好ましい態様では、分離したフォトレジスト用樹脂の湿結晶をプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)に再溶解させ、得られた再溶解液を、好ましくは蒸留缶の加熱用ジャケット及び/又はチューブに140℃以下の熱媒又は蒸気を流通させつつ蒸留して、前記フォトレジスト用樹脂の湿結晶中に含まれる低沸点不純物を減圧下に留去するとともに、蒸留時及び/又は蒸留後に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を加えて、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとプロピレングリコールモノメチルエーテルとの混合溶媒を塗膜形成用溶媒とするフォトレジスト用樹脂溶液を得る。この態様では、樹脂の再溶解時の溶媒として、樹脂溶解性に優れしかも沸点の比較的低いPGMEを用いるため、湿結晶を短時間で確実に溶解できるとともに、蒸留温度を低くできる。このため、樹脂の分解や変質等をより一層抑制でき、不溶分の無い透明性の極めて高い溶液が得られる。したがって、煩雑な濾過作業を省略又は簡略化でき、異物の混入を防止できる。なお、PGME単独溶媒を用いると、最終的なレジスト用溶媒におけるPGMEAとPGMEとの混合比率を正確に達成することが極めて容易となる。これらの点から、湿結晶の溶解に用いるPGMEとしては実質的に100重量%のものが好ましいが、樹脂の分解の抑制効果を損なわない範囲で他の溶剤が少量含まれたものを使用してもよい。このような他の溶剤の含有量は、好ましくは20重量%以下、さらに好ましくは10重量%以下、特に好ましくは5重量%以下である。なお、湿結晶を、PGMEA単独、又はPGMEAを多く含むPGMEとの混合溶媒に溶解してから蒸留操作に付すと、湿結晶の溶解に時間がかかるとともに、蒸留温度が高くなるので、この工程中に溶媒不溶成分が生成しやすくなる。上記好ましい態様においては、蒸留により低沸点不純物を除去した後、残液に、PGMEA、及び必要に応じてPGMEを加え、所望の濃度のフォトレジスト用樹脂溶液を調製する。
上記本発明の製造方法により得られるフォトレジスト用樹脂を光酸発生剤及びレジスト用溶剤と混合することによりフォトレジスト用樹脂組成物を調製できる。例えば、前記湿結晶を乾燥して得たフォトレジスト用樹脂と光酸発生剤とをレジスト用溶剤に溶解させることにより、また前記湿結晶をレジスト用溶剤に再溶解させて得た再溶解液を蒸留した残液に、必要に応じて濃度調整のためのレジスト用溶剤と、光酸発生剤を加えることにより得ることができる。
光酸発生剤としては、露光により効率よく酸を生成する慣用乃至公知の化合物、例えば、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩(例えば、ジフェニルヨードヘキサフルオロホスフェートなど)、スルホニウム塩(例えば、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムメタンスルホネートなど)、スルホン酸エステル[例えば、1−フェニル−1−(4−メチルフェニル)スルホニルオキシ−1−ベンゾイルメタン、1,2,3−トリスルホニルオキシメチルベンゼン、1,3−ジニトロ−2−(4−フェニルスルホニルオキシメチル)ベンゼン、1−フェニル−1−(4−メチルフェニルスルホニルオキシメチル)−1−ヒドロキシ−1−ベンゾイルメタンなど]、オキサチアゾール誘導体、s−トリアジン誘導体、ジスルホン誘導体(ジフェニルジスルホンなど)、イミド化合物、オキシムスルホネート、ジアゾナフトキノン、ベンゾイントシレートなどを使用できる。これらの光酸発生剤は単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
光酸発生剤の使用量は、光照射により生成する酸の強度やポリマー(フォトレジスト用樹脂)における各繰り返し単位の比率などに応じて適宜選択でき、例えば、ポリマー100重量部に対して0.1〜30重量部、好ましくは1〜25重量部、さらに好ましくは2〜20重量部程度の範囲から選択できる。
フォトレジスト用樹脂組成物は、アルカリ可溶性樹脂(例えば、ノボラック樹脂、フェノール樹脂、イミド樹脂、カルボキシル基含有樹脂など)などのアルカリ可溶成分、着色剤(例えば、染料など)などを含んでいてもよい。フォトレジスト用樹脂組成物中のフォトレジスト用樹脂濃度は、例えば5〜50重量%、好ましくは10〜30重量%である。
こうして得られるフォトレジスト用樹脂組成物を基材又は基板上に塗布し、乾燥した後、所定のマスクを介して、塗膜(レジスト膜)に光線を露光して(又は、さらに露光後ベークを行い)潜像パターンを形成し、次いで現像することにより、微細なパターンを高い精度で形成できる。
基材又は基板としては、シリコンウエハ、金属、プラスチック、ガラス、セラミックなどが挙げられる。フォトレジスト用樹脂組成物の塗布は、スピンコータ、ディップコータ、ローラコータなどの慣用の塗布手段を用いて行うことができる。塗膜の厚みは、例えば0.1〜20μm、好ましくは0.3〜2μm程度である。
露光には、種々の波長の光線、例えば、紫外線、X線などが利用でき、半導体レジスト用では、通常、g線、i線、エキシマレーザー(例えば、XeCl、KrF、KrCl、ArF、ArClなど)などが使用される。露光エネルギーは、例えば1〜1000mJ/cm2、好ましくは10〜500mJ/cm2程度である。
光照射により光酸発生剤から酸が生成し、この酸により、例えばフォトレジスト用樹脂の酸の作用によりアルカリ可溶となる繰り返し単位(酸脱離性基を有する繰り返し単位)のカルボキシル基等の保護基(脱離性基)が速やかに脱離して、可溶化に寄与するカルボキシル基等が生成する。そのため、水又はアルカリ現像液による現像により、所定のパターンを精度よく形成できる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。なお、樹脂(ポリマー)濃度は、樹脂溶液1gを蒸発皿に採取して、100℃で減圧乾燥し、その重量減少分より求めた。
ポリマーの重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)、分子量40000を超えるポリマーの含有率、分子量100000以上の高分子量ポリマーの含有率は、検出器として屈折率計(RI)を用い、溶離液としてテトラヒドロフラン(THF)を用いたGPC測定により、標準ポリスチレン換算で求めた。GPC測定は昭和電工(株)製カラム「Shodex KF-806L」(商品名)を3本直列につないだものを使用し、試料濃度0.5%、サンプル注入量35μl、カラム温度40℃、RI温度40℃、溶離液の流速0.8ml/分、分析時間60分の条件で行った。GPC測定装置として、(株)島津製作所製の「GPCLC-10A」を用いた。なお、分子量100000以上の高分子量ポリマーの含有率については、試料濃度1%のサンプルを調製し、サンプル注入量15μlで目的とするポリマーのピーク面積Spを求め、次いで、サンプル注入量150μlで分子量100000以上の高分子量ポリマーのピーク面積Shを求め、下記式により分子量100000以上の高分子量ポリマーの含有率A(%)を算出した。
A(%)=Sh/{(Sp×10)+Sh}×100
実施例1
下記構造の樹脂を含むフォトレジスト用樹脂溶液の製造
Figure 0004808485
ガラス製撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えたガラス製セパラブルフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を330g導入し、75℃に昇温した。一方、1−メタクリロイルオキシ−3−ヒドロキシアダマンタン(HMA)60g(0.254モル)、5−メタクリロイルオキシ−2,6−ノルボルニルカルボラクトン(MNBL)30g(0.135モル)及び2−メタクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(2MMA)60g(0.256モル)をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)410gに溶解して単量体溶液を調製し、アルミ箔で遮光したガラス製滴下ロートに入れ、5℃に冷却した。また、ジメチル−2,2´−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(開始剤;和光純薬工業製、商品名「V−601」)9.3gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)50gに溶解して開始剤溶液を調製し別の滴下ロートに入れた。単量体溶液と開始剤溶液を6時間かけてフラスコ内に滴下した。その間、フラスコ内の温度を75℃にコントロールした。滴下終了後、同温度で2時間熟成した。得られた反応溶液(ポリマードープ)を冷却後、9000gのへプタン/酢酸エチル混合液(重量比75/25)に撹拌しながら滴下し、滴下終了後、さらに30分撹拌した。析出した沈殿を遠心分離機により遠心分離した。得られた湿結晶を2000gのプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)に添加し、撹拌して溶解した。得られた溶液を、熱媒用ジャケット及び撹拌機付きガラス製単蒸留装置の蒸留缶に仕込み、蒸留缶内を撹拌しながら熱媒用ジャケットに100℃(ジャケット入り口温度)のオイルを流通しつつ、減圧下で濃縮を行った。蒸留缶内の液温を約75℃に制御した。液量がおよそ300mlになった時点で蒸留を停止した。濃縮されたポリマー濃度を測定したところ40重量%であった。PGMEA及びPGMEを添加して、ポリマー濃度20重量%のPGMEA/PGME(重量比6/4)溶液を調製した。この溶液は0.1μmのフィルターで濾過したが、最後まで順調に濾過できた。
また、濾過後の樹脂溶液をサンプリングし、GPC分析したところ、重量平均分子量(Mw)は8000、分子量分布(Mw/Mn)は2.0であった。また、分子量40000を超えるポリマーの含有率は1.0重量%であり、分子量100000以上の高分子量ポリマーは検出されなかった。また、樹脂溶液の鉄分含有量は10重量ppbであった。
比較例1
単量体溶液を入れたガラス製滴下ロートに対して遮光を施さなかった点以外は、実施例1と同様の操作を行った。得られた20重量%濃度の樹脂溶液を0.1μmのフィルターで濾過したが、後半は濾過速度が遅くなり、使用したフィルターは交換が必要であった。 また、濾過後の樹脂溶液をサンプリングし、GPC分析したところ、重量平均分子量(Mw)は8000、分子量分布(Mw/Mn)は2.0であった。また、分子量40000を超えるポリマーの含有率は4.3重量%であり、分子量100000以上の高分子量ポリマーは0.15重量%であった。
実施例2
実施例1と同じ構造の樹脂を含むフォトレジスト用樹脂溶液の製造
ガラス製撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えたガラス製のセパラブルフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を330g導入し、75℃に昇温した。一方、1−メタクリロイルオキシ−3−ヒドロキシアダマンタン(HMA)60g(0.254モル)、5−メタクリロイルオキシ−2,6−ノルボルニルカルボラクトン(MNBL)30g(0.135モル)、2−メタクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(2MMA)60g(0.256モル)と、ジメチル−2,2´−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(開始剤;和光純薬工業製、商品名「V−601」)9.3gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)410gに溶解して単量体・開始剤溶液を調製し、アルミ箔で遮光したガラス製滴下ロートに入れ、5℃に冷却した。この単量体・開始剤溶液を6時間かけてフラスコ内に滴下した。その間、フラスコ内の温度を75℃にコントロールした。滴下終了後、同温度で2時間熟成した。得られた反応溶液(ポリマードープ)を冷却後、9000gのへプタン/酢酸エチル混合液(重量比75/25)に撹拌しながら滴下し、滴下終了後、さらに30分撹拌した。析出した沈殿を遠心分離機により遠心分離した。得られた湿結晶を2000gのプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)に添加し、撹拌して溶解した。得られた溶液を、熱媒用ジャケット及び撹拌機付きガラス製単蒸留装置の蒸留缶に仕込み、蒸留缶内を撹拌しながら熱媒用ジャケットに100℃(ジャケット入り口温度)のオイルを流通しつつ、減圧下で濃縮を行った。蒸留缶内の液温を約75℃に制御した。液量がおよそ300mlになった時点で蒸留を停止した。濃縮されたポリマー濃度を測定したところ40重量%であった。PGMEA及びPGMEを添加して、ポリマー濃度20重量%のPGMEA/PGME(重量比6/4)溶液を調製した。この溶液は0.1μmのフィルターで濾過したが、最後まで順調に濾過できた。
また、濾過後の樹脂溶液をサンプリングし、GPC分析したところ、重量平均分子量(Mw)は8000、分子量分布(Mw/Mn)は2.0であった。また、分子量40000を超えるポリマーの含有率は1.0重量%であり、分子量100000以上の高分子量ポリマーは検出されなかった。また、樹脂溶液の鉄分含有量は10重量ppbであった。
比較例2
すべてステンレス製の製造装置を用いた点以外は実施例2と同様の操作を行い、最終的にポリマー濃度20重量%のPGMEA/PGME(重量比6/4)溶液を調製した。樹脂溶液の鉄分含有量は150重量ppbであった。

Claims (7)

  1. 酸によりその一部が脱離してアルカリ可溶性となる基を含む単量体aと、極性基を有する脂環式骨格を含む単量体bとを少なくとも含む単量体混合物を滴下重合により重合させて、単量体aに対応する繰り返し単位及び単量体bに対応する繰り返し単位を少なくとも含有するフォトレジスト用樹脂を製造する方法であって、接液部がガラスである製造設備を使用するとともに、遮光した状態で貯留された単量体溶液を温度制御された溶媒中へ滴下して重合させることを特徴とするフォトレジスト用樹脂の製造方法。
  2. 20℃以下の温度で貯留された単量体溶液を反応容器内に滴下する請求項1記載のフォトレジスト用樹脂の製造方法。
  3. 重合により得られたフォトレジスト用樹脂を貧溶媒に沈殿させ、沈殿したフォトレジスト用樹脂を湿結晶として分離し、該湿結晶を少なくとも1種の塗膜形成用溶媒を含む溶媒に再溶解させ、得られた再溶解液を蒸留して、前記湿結晶中に含まれる沈殿操作で使用した溶媒を留去する工程を含む請求項1又は2記載のフォトレジスト用樹脂の製造方法。
  4. 単量体aが、下記式(1a)〜(1d)
    Figure 0004808485
    (式中、環Zは置換基を有していてもよい炭素数6〜20の脂環式炭化水素環を示す。Rは水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を示す。R1〜R3は、同一又は異なって、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を示す。R4は環Zに結合している置換基であって、同一又は異なって、オキソ基、アルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、又は保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を示す。但し、n個のR4のうち少なくとも1つは、−COORa基を示す。前記Raは置換基を有していてもよい第3級炭化水素基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、又はオキセパニル基を示す。nは1〜3の整数を示す。R5、R6は、同一又は異なって、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を示す。R7は水素原子又は有機基を示す。R5、R6、R7のうち少なくとも2つが互いに結合して隣接する原子とともに環を形成していてもよい)
    から選択された少なくとも1種の化合物である請求項1記載のフォトレジスト用樹脂の製造方法。
  5. 単量体bが、下記式(2a)〜(2e)
    Figure 0004808485
    (式中、Rは水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を示す。R8〜R10は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、又は保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を示し、V1〜V3は、同一又は異なって、−CH2−、−CO−又は−COO−を示す。但し、(i)V1〜V3のうち少なくとも1つは−CO−若しくは−COO−であるか、又は(ii)R8〜R10のうち少なくとも1つは、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、又は保護基で保護されていてもよいカルボキシル基である。R11〜R15は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を示す。R16〜R24は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を示す。R25〜R33は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を示す。pは0又は1、qは1又は2を示す)
    から選択された少なくとも1種の化合物である請求項1記載のフォトレジスト用樹脂の製造方法。
  6. 請求項1〜5の何れかの項に記載の製造方法により得られるフォトレジスト用樹脂を光酸発生剤及びレジスト用溶剤と混合してフォトレジスト用樹脂組成物を得ることを特徴とするフォトレジスト用樹脂組成物の製造方法。
  7. 請求項6記載のフォトレジスト用樹脂組成物の製造方法により得られたフォトレジスト用樹脂組成物を基板又は基材に塗布してレジスト塗膜を形成する工程を含む半導体の製造方法。
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