JP4841144B2 - フォトレジスト用高分子化合物の製造方法 - Google Patents
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Description
これらのポリマーは、通常それぞれの機能を有するモノマーをラジカル開始剤を用いて、溶液重合にて製造される。この方法は、モノマーを完全に重合することは困難であり、残存するモノマーはそのままレジスト溶液に混入すると、分子内に2重結合を有するために、波長193nmの光は吸収され、露光において正確な潜像は描くことが出来ない。従って、重合した後に、未反応のモノマーは貧溶媒を使用する再沈の工程が必要である。この工程において、モノマーは貧溶媒に溶解しやすいので、生成したポリマーから分離することができる。沈殿となったポリマーは、通常遠心分離などの固液分離方法により分離される。固液分離された湿結晶は、貧溶媒を主体とした有機溶媒を含むが、これは低沸点成分であり、半導体工程での製膜に悪影響を及ぼす。従って、これらの有機溶媒などの低沸点物質は除去するために、乾燥が考えられる。しかし、このポリマーは一度乾燥すると、その極性基含有するために、再度完全に溶解することは難しい。また、乾燥は煩雑な作業を伴い、金属などの悪影響を及ぼす不純物の混入の恐れがある。湿結晶をそのまま溶媒に溶解して、単蒸留等で、ある程度除くことは出来るが、十分な結果は得られていない。また、このような好品質のポリマーの製造方法も提案はない。
酸により脱離してアルカリ可溶となる基を有するモノマーAと、極性基含有脂環式骨格を有するモノマーBとを少なくとも含むモノマーおよび重合開始剤を溶媒に溶解して、重合温度に昇温された溶媒中に滴下しながら重合させ、重合溶液を貧溶媒に添加して、ポリマーを沈殿させ、沈殿を遠心分離機により遠心分離で、溶媒を除去後、湿結晶をグリコール系溶媒に溶解し、減圧蒸留にて濃縮してレジスト樹脂溶液を製造する方法において、湿結晶をグリコール系溶媒に溶解する時、ポリマーを主体にした固形分を13重量%以下となるように希釈溶解してから蒸留濃縮することを特徴とするフォトレジスト用高分子化合物の製造方法、
についても説明する。
酸により脱離してアルカリ可溶となる基を有するモノマーAと、極性基含有脂環式骨格を有するモノマーBとを少なくとも含むモノマーおよび重合開始剤を溶媒に溶解して、重合温度に昇温された溶媒中に滴下しながら重合させ、重合溶液を貧溶媒に添加して、ポリマーを沈殿させ、沈殿を遠心分離機により遠心分離で、溶媒を除去後、湿結晶をグリコール系溶媒に溶解し、減圧蒸留にて濃縮してレジスト樹脂溶液を製造する方法において、湿結晶をグリコール系溶媒に溶解する時、ポリマーを主体にした固形分を5重量%以下となるように希釈溶解してから蒸留濃縮することを特徴とする前記請求項記載のフォトレジスト用高分子化合物と光酸発生剤を少なくとも含むフォトレジスト用樹脂組成物、
についても説明する。
本発明のフォトレジスト用高分子化合物の特徴として、重量平均分子量(Mw)が3000〜15000の範囲である。重量平均分子量が3000未満ではレジスト膜を形成する際に所望の塗膜強度が得られない。重量平均分子量が15000を超えるとフォトレジスト用樹脂組成物を調製する際に溶液粘度が高くなり、作業性が低下すると共に、均質で良好な塗膜が得られない。重量平均分子量は、好ましくは4000〜14000であり、さらに好ましくは5000〜13000程度である。本発明のフォトレジスト用高分子化合物の分子量分布(Mw/Mn)は、例えば1.1〜3.5、好ましくは1.5〜3.0程度である。なお、前記Mnは数平均分子量を示し、Mn、Mwともにポリスチレン換算の値である。
式(1a)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[1-1]2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH3、Z=アダマンタン環)
[1-2]1−ヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH3、Z=1位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-3]5−ヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH3、Z=5位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-4]1,3−ジヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH3、Z=1位と3位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-5]1,5−ジヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH3、Z=1位と5位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-6]1,3−ジヒドロキシ−6−(メタ)アクリロイルオキシ−6−メチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH3、Z=1位と3位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-7]2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−エチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH2CH3、Z=アダマンタン環)
[1-8]1−ヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−エチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH2CH3、Z=1位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-9]5−ヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−エチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH2CH3、Z=5位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-10]1,3−ジヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−エチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH2CH3、Z=1位と3位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-11]1,5−ジヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−エチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH2CH3、Z=1位と5位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-12]1,3−ジヒドロキシ−6−(メタ)アクリロイルオキシ−6−エチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH2CH3、Z=1位と3位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
前記式(1a)で表される化合物は、例えば、対応する環式アルコールと(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒を用いた慣用のエステル化法に従って反応させることにより得ることができる。
[1-13]1−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=R3=CH3、Z=アダマンタン環)
[1-14]1−ヒドロキシ−3−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=R3=CH3、Z=1位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-15]1−(1−エチル−1−(メタ)アクリロイルオキシプロピル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=R3=CH2CH3、Z=アダマンタン環)
[1-16]1−ヒドロキシ−3−(1−エチル−1−(メタ)アクリロイルオキシプロピル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=R3=CH2CH3、Z=1位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-17]1−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルプロピル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=CH3、R3=CH2CH3、Z=アダマンタン環)
[1-18]1−ヒドロキシ−3−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルプロピル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=CH3、R3=CH2CH3、Z=1位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-19]1−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2−ジメチルプロピル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=CH3、R3=CH(CH3)2、Z=アダマンタン環)
[1-20]1−ヒドロキシ−3−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2−ジメチルプロピル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=CH3、R3=CH(CH3)2、Z=1位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-21]1,3−ジヒドロキシ−5−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=R3=CH3、Z=1位と3位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-22]1−(1−エチル−1−(メタ)アクリロイルオキシプロピル)−3,5−ジヒドロキシアダマンタン(R=H又はCH3、R2=R3=CH2CH3、Z=3位と5位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-23]1,3−ジヒドロキシ−5−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルプロピル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=CH3、R3=CH2CH3、Z=1位と3位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-24]1,3−ジヒドロキシ−5−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2−ジメチルプロピル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=CH3、R3=CH(CH3)2、Z=1位と3位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
前記式(1b)で表される化合物は、例えば、対応する1位に脂環式基を有するメタノール誘導体と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒を用いた慣用のエステル化法に従って反応させることにより得ることができる。
[1-25]1−t−ブトキシカルボニル−3−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R=H又はCH3、R4=t−ブトキシカルボニル基、n=1、Z=アダマンタン環)
[1-26]1,3−ビス(t−ブトキシカルボニル)−5−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン[R=H又はCH3、R4=t−ブトキシカルボニル基、n=2、Z=アダマンタン環]
[1-27]1−t−ブトキシカルボニル−3−ヒドロキシ−5−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R=H又はCH3、R4=OH,t−ブトキシカルボニル基、n=2、Z=アダマンタン環)
[1-28]1−(2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル)−3−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R=H又はCH3、R4=2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル基、n=1、Z=アダマンタン環)
[1-29]1,3−ビス(2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル)−5−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R=H又はCH3、R4=2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル基、n=2、Z=アダマンタン環)
[1-30]1−ヒドロキシ−3−(2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル)−5−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R=H又はCH3、R4=OH,2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル基、n=2、Z=アダマンタン環)
上記式(1c)で表される化合物は、例えば、対応する環式アルコールと(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒を用いた慣用のエステル化法に従って反応させることにより得ることができる。
式(2a)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2-1]1−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[4.3.1.13,8]ウンデカン−5−オン(R=H又はCH3、R5=R6=R7=H、V2=−CO−O−(左側がR6の結合している炭素原子側)、V1=V3=−CH2−)
[2-2]1−(メタ)アクリロイルオキシ−4,7−ジオキサトリシクロ[4.4.1.13,9]ドデカン−5,8−ジオン(R=H又はCH3、R5=R6=R7=H、V1=−CO−O−(左側がR5の結合している炭素原子側)、V2=−CO−O−(左側がR6の結合している炭素原子側)、V3=−CH2−)
[2-3]1−(メタ)アクリロイルオキシ−4,8−ジオキサトリシクロ[4.4.1.13,9]ドデカン−5,7−ジオン(R=H又はCH3、R5=R6=R7=H、V1=−O−CO−(左側がR5の結合している炭素原子側)、V2=−CO−O−(左側がR6の結合している炭素原子側)、V3=−CH2−)
[2-4]1−(メタ)アクリロイルオキシ−5,7−ジオキサトリシクロ[4.4.1.13,9]ドデカン−4,8−ジオン(R=H又はCH3、R5=R6=R7=H、V1=−CO−O−(左側がR5の結合している炭素原子側)、V2=−O−CO−(左側がR6の結合している炭素原子側)、V3=−CH2−)
[2-5]1−(メタ)アクリロイルオキシ−3−ヒドロキシアダマンタン(R=H又はCH3、R5=OH、R6=R7=H、V1=V2=V3=−CH2−)
[2-6]1−(メタ)アクリロイルオキシ−3,5−ジヒドロキシアダマンタン(R=H又はCH3、R5=R6=OH、R7=H、V1=V2=V3=−CH2−)
[2-7]1−(メタ)アクリロイルオキシ−3,5,7−トリヒドロキシアダマンタン(R=H又はCH3、R5=R6=R7=OH、V1=V2=V3=−CH2−)
[2-8]1−(メタ)アクリロイルオキシ−3−ヒドロキシ−5,7−ジメチルアダマンタン(R=H又はCH3、R5=OH、R6=R7=CH3、V1=V2=V3=−CH2−)
[2-9]1−(メタ)アクリロイルオキシ−3−カルボキシアダマンタン(R=H又はCH3、R5=COOH、R6=R7=H、V1=V2=V3=−CH2−)
上記式(2a)で表される化合物は、対応する環式アルコール誘導体と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒を用いた慣用のエステル化法に従って反応させることにより得ることができる。
[2-10]5−(メタ)アクリロイルオキシ−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(=5−(メタ)アクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン)(R=H又はCH3、R8=R9=R10=R11=R12=H)
[2-11]5−(メタ)アクリロイルオキシ−5−メチル−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(R=H又はCH3、R8=CH3、R9=R10=R11=R12=H)
[2-12]5−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチル−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(R=H又はCH3、R9=CH3、R8=R10=R11=R12=H)
[2-13]5−(メタ)アクリロイルオキシ−9−メチル−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(R=H又はCH3、R10=CH3、R8=R9=R11=R12=H)
[2-14]5−(メタ)アクリロイルオキシ−9−カルボキシ−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(R=H又はCH3、R8=R9=R11=R12=H、R10=COOH)
[2-15]5−(メタ)アクリロイルオキシ−9−メトキシカルボニル−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(R=H又はCH3、R8=R9=R11=R12=H、R10=メトキシカルボニル基)
[2-16]5−(メタ)アクリロイルオキシ−9−エトキシカルボニル−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(R=H又はCH3、R8=R9=R11=R12=H、R10=エトキシカルボニル基)
[2-17]5−(メタ)アクリロイルオキシ−9−t−ブトキシカルボニル−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(R=H又はCH3、R8=R9=R11=R12=H、R10=t−ブトキシカルボニル基)
上記式(2b)で表される化合物は、対応する環式アルコール誘導体と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒を用いた慣用のエステル化法に従って、反応させることにより得ることができる。なお、その際に原料として用いる環式アルコール誘導体は、例えば、対応する5−ノルボルネン−2−カルボン酸誘導体又はそのエステルを過酸(過酢酸、m−クロロ過安息香酸など)又は過酸化物(過酸化水素、過酸化水素+酸化タングステンやタングステン酸などの金属化合物)と反応(エポキシ化及び環化反応)させることにより得ることができる。
[2-18]8−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−5−オン(R=H又はCH3)
[2-19]9−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−5−オン(R=H又はCH3)
上記式(2c)で表される化合物は、対応する環式アルコール誘導体と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒を用いた慣用のエステル化法に従って反応させることにより得ることができる。
[2-20]4−(メタ)アクリロイルオキシ−6−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン(R=H又はCH3、R13=R14=R15=R16=R17=R18=R19=R20=R21=H)
[2-21]4−(メタ)アクリロイルオキシ−4−メチル−6−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン(R=H又はCH3、R14=R15=R16=R17=R18=R19=R20=R21=H、R13=CH3)
[2-22]4−(メタ)アクリロイルオキシ−5−メチル−6−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン(R=H又はCH3、R13=R15=R16=R17=R18=R19=R20=R21=H、R14=CH3)
[2-23]4−(メタ)アクリロイルオキシ−4,5−ジメチル−6−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン(R=H又はCH3、R15=R16=R17=R18=R19=R20=R21=H、R13=R14=CH3)
式(2e)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2-24]6−(メタ)アクリロイルオキシ−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−3−オン(R=H又はCH3、R22=R23=R24=R25=R26=R27=R28=R29=R30=H)
[2-25]6−(メタ)アクリロイルオキシ−6−メチル−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−3−オン(R=H又はCH3、R22=R24=R25=R26=R27=R28=R29=R30=H、R23=CH3)
[2-26]6−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチル−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−3−オン(R=H又はCH3、R23=R24=R25=R26=R27=R28=R29=R30=H、R22=CH3)
[2-27]6−(メタ)アクリロイルオキシ−1,6−ジメチル−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−3−オン(R=H又はCH3、R24=R25=R26=R27=R28=R29=R30=H、R22=R23=CH3)
上記式(2d)及び(2e)で表される化合物は、対応する環式アルコール誘導体と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒を用いた慣用のエステル化法に従って反応させることにより得ることができる。
リパルプ用溶媒の使用量は、ポリマーに対して、例えば1〜200重量倍、好ましくは5〜100重量倍程度である。一方、リンス溶媒の使用量は、ポリマーに対して、例えば1〜100重量倍、好ましくは2〜20重量倍程度である。リパルプ処理やリンス処理を施す際の温度は、用いる溶媒の種類等によっても異なるが、一般には0〜100℃、好ましくは10〜60℃程度である。リパルプ処理、リンス処理は適当な容器中で行われる。リパルプ処理、リンス処理はそれぞれ複数回行ってもよい。処理済みの液(リパルプ液、リンス液)は、デカンテーション、濾過等により除去される。
湿結晶を溶解する溶媒としては、特に、溶解性の点からグリコールエーテル系の溶媒が好ましい。湿結晶はそのグリコールエーテル系溶媒に溶解して、蒸留操作に付されるが、使用される溶媒量、つまり溶解した段階での固形分で記載すると、固形分14重量%以下、好ましくは1〜13重量%の範囲、特に好ましくは、2〜12重量%程度である。濃度を薄くした方が、蒸留で低沸点成分を低くは出来るが、蒸留に使用する缶や溶解槽等が、必要以上に大きいものが必用となり、経済的でない。また、14重量%より大きいと、低沸点成分を除くことが難しくなる。
化合物番号(モノマー番号)の後ろに「アクリレート」とあるのは、明細書中に記載の化合物番号に相当する2つの化合物のうちアクリロイルオキシ基を有する化合物を示し、「メタクリレート」とあるのは、前記2つの化合物のうちメタクリロイルオキシ基を有する化合物を示す。重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)は、検出器として屈折率計(RI)を用い、溶離液としてテトラヒドロフラン(THF)を用いたGPC測定により、標準ポリスチレン換算で求めた。GPC測定は昭和電工(株)製カラム「Shodex KF-806L」(商品名)を3本直列につないだものを使用し、試料濃度0.5%、サンプル注入量35μl、カラム温度40℃、RI温度40℃、溶離液の流速0.8ml/分、分析時間60分の条件で行った。GPC測定装置として、(株)島津製作所製の「GPCLC-10A」を用いた。
実施例1
下記構造の樹脂を含むフォトレジスト用樹脂溶液の製造
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えたセパラブルフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を35kg導入し、75℃に昇温後、1−メタクリロイルオキシ−3−ヒドロキシアダマンタン(HMA)5kg(21モル)、5−メタクリロイルオキシ−2,6−ノルボルニルカルボラクトン(MNBL)5kg(22モル)、2−メタクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(2MMA)5kg(21モル)と、ジメチル−2,2´−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(開始剤;和光純薬工業製、商品名「V−601」)930gと、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)40kgの混合溶液を6時間かけて添加した。滴下後、同温度で2時間熟成した。得られた反応溶液(ポリマードープ)を冷却後、これにメチルイソブチルケトン(MIBK)55kgを加えて混合し、さらに水200kgを添加し、よく撹拌を行った後、30分静置して分液させた。下層(水層)を除去した後、上層(有機層)を1000kgのへプタン/酢酸エチル混合液(重量比75/25)に撹拌しながら滴下し、滴下終了後、さらに30分撹拌した。析出した沈殿を遠心分離機により遠心分離した。純水200kgを連続的に遠心分離機に供給しリンスをして、有機溶媒を水である程度置換した。得られた湿結晶を固形分10重量%となるように約130kgのプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)に添加し、撹拌して溶解した。得られた溶液を単蒸留装置に仕込み、20torr(=2.66kPa)の圧力で濃縮を行った。固形分が約40重量%となった時点で蒸留を停止し、PGMEA及びPGMEを添加して、ポリマー濃度20重量%のPGMEA/PGME(重量比7/3)溶液を調製した。この溶液はフォトレジスト用樹脂溶液として使用されるが、水分0.5重量%、ヘプタンと酢酸エチルの合計が0.1重量%であった。
実施例2
重合及び遠心分離までは、実施例1と同様な操作を実施した。得られた湿結晶を固形分10重量%となるように約130kgのプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)に添加し、撹拌して溶解した。得られた溶液を単蒸留装置に仕込み、20torr(=2.66kPa)の圧力で蒸留装置内の溶媒を留出させながら、200kgのPGME(純度99.8重量%)を徐々に添加した。添加終了後更に、固形分が約40重量%となるまで濃縮し、蒸留を停止した。PGMEA及びPGMEを添加して、ポリマー濃度20重量%のPGMEA/PGME(重量比7/3)溶液を調製した。この溶液はフォトレジスト用樹脂溶液として使用されるが、水分0.1重量%、ヘプタンと酢酸エチルの合計が0.03重量%であった。
比較例1
重合及び遠心分離までは、実施例1と同様な操作を実施した。得られた湿結晶を固形分15重量%となるように約80kgのプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)に添加し、撹拌して溶解した。得られた溶液を単蒸留装置に仕込み、20torr(=2.66kPa)の圧力で蒸留装置内の溶媒を留出させながら、200kgのPGMEを徐々に添加した。添加終了後更に、固形分が約40重量%となるまで濃縮し、蒸留を停止した。PGMEA及びPGMEを添加して、ポリマー濃度20重量%のPGMEA/PGME(重量比7/3)溶液を調製した。この溶液はフォトレジスト用樹脂溶液として使用されるが、水分1.0重量%、ヘプタンと酢酸エチルの合計が0.5重量%であった。
評価試験
実施例及び比較例で得られたポリマー溶液をシリコンウエハーにスピンコーティング法により塗布し、厚み0.4μmの感光層を形成した。塗膜表面を観察したが、実施例1及び2で得られたものは表面が、均一な塗膜が得られたが、比較例1では光の屈折による模様が観察され均一表面の塗膜は得られなかった。
Claims (5)
- 酸により脱離してアルカリ可溶となる基を有するモノマーAと、極性基含有脂環式骨格を有するモノマーBとを少なくとも含むモノマーおよび重合開始剤を溶媒に溶解して、重合温度に昇温された溶媒中に滴下しながら重合させ、重合溶液を貧溶媒に添加して、ポリマーを沈殿させ、沈殿を遠心分離機により遠心分離で、溶媒を除去後、湿結晶をグリコール系溶媒に溶解し、減圧蒸留にて濃縮してレジスト樹脂溶液を製造する方法において、湿結晶をグリコール系溶媒に溶解する時、ポリマーを主体にした固形分を13重量%以下となるように希釈溶解してから、湿結晶の溶解に用いた溶媒と同一の溶媒を添加することによりポリマーを主体にした固形分を10〜50重量%の範囲内で保つ工程を含む蒸留濃縮を行い、前記蒸留濃縮後のポリマーを主体にした固形分が32〜50重量%であることを特徴とするフォトレジスト用高分子化合物の製造方法。
- 酸により脱離してアルカリ可溶となる基を有するモノマーAと、極性基含有脂環式骨格を有するモノマーBとを少なくとも含むモノマーおよび重合開始剤を溶媒に溶解して、重合温度に昇温された溶媒中に滴下しながら重合させ、重合溶液を貧溶媒に添加して、ポリマーを沈殿させ、沈殿を遠心分離機により遠心分離で、溶媒を除去後、純水でリンスした後に、湿結晶をグリコール系溶媒に溶解し、更に蒸留濃縮することを特徴とする請求項1記載のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法。
- モノマーAが下記式(1a)〜(1c)
- モノマーBが下記式(2a)〜(2e)
- 湿結晶のグリコール系溶媒による溶液を蒸留濃縮する工程で、高純度グリコール系溶媒を添加することを特徴とする請求項1記載のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法。
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