JP4841144B2 - フォトレジスト用高分子化合物の製造方法 - Google Patents

フォトレジスト用高分子化合物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体の微細加工などに用いるフォトレジスト用樹脂組成物の調製に有用なフォトレジスト用高分子化合物の製造法に関する。
半導体製造工程で用いられるポジ型フォトレジストは、光照射により照射部がアルカリ可溶性に変化する性質、シリコンウエハーへの密着性、プラズマエッチング耐性、用いる光に対する透明性等の特性を兼ね備えていなくてはならない。該ポジ型フォトレジストは、一般に、主剤であるポリマーと、光酸発生剤と、上記特性を調整するための数種の添加剤を含む溶液として用いられる。一方、半導体の製造に用いられるリソグラフィの露光光源は、年々短波長になってきており、次世代の露光光源として、波長193nmのArFエキシマレーザーが有望視されている。このArFエキシマレーザー露光機に用いられるレジスト用ポリマーとして、基板に対する密着性の高い極性基含有脂環式骨格を含む繰り返し単位や、酸により脱離してアルカリ可溶となる基を含む繰り返し単位を有するポリマーが種々提案されている。(例えば特許文献1〜3)
これらのポリマーは、通常それぞれの機能を有するモノマーをラジカル開始剤を用いて、溶液重合にて製造される。この方法は、モノマーを完全に重合することは困難であり、残存するモノマーはそのままレジスト溶液に混入すると、分子内に2重結合を有するために、波長193nmの光は吸収され、露光において正確な潜像は描くことが出来ない。従って、重合した後に、未反応のモノマーは貧溶媒を使用する再沈の工程が必要である。この工程において、モノマーは貧溶媒に溶解しやすいので、生成したポリマーから分離することができる。沈殿となったポリマーは、通常遠心分離などの固液分離方法により分離される。固液分離された湿結晶は、貧溶媒を主体とした有機溶媒を含むが、これは低沸点成分であり、半導体工程での製膜に悪影響を及ぼす。従って、これらの有機溶媒などの低沸点物質は除去するために、乾燥が考えられる。しかし、このポリマーは一度乾燥すると、その極性基含有するために、再度完全に溶解することは難しい。また、乾燥は煩雑な作業を伴い、金属などの悪影響を及ぼす不純物の混入の恐れがある。湿結晶をそのまま溶媒に溶解して、単蒸留等で、ある程度除くことは出来るが、十分な結果は得られていない。また、このような好品質のポリマーの製造方法も提案はない。
特開平07−252324号公報 特開平09−073173号公報 特開2000−026446号公報
従って、本発明の目的は、フォトレジスト用樹脂組成物の樹脂成分として用いた場合、半導体製造工程の製膜に良好な品質を備えたフォトレジスト用高分子化合物の操作性簡易な製造法を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、重合後の溶液を貧溶媒にて再沈殿し、固液分離にて、得られた湿結晶を適切な溶媒量のグリコールエーテル系溶媒に溶解し、濃縮することで、半導体の製膜工程に悪影響を及ぼす低沸点成分を除去することが可能であることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、酸により脱離してアルカリ可溶となる基を有するモノマーAと、極性基含有脂環式骨格を有するモノマーBとを少なくとも含むモノマーおよび重合開始剤を溶媒に溶解して、重合温度に昇温された溶媒中に滴下しながら重合させ、重合溶液を貧溶媒に添加して、ポリマーを沈殿させ、沈殿を遠心分離機により遠心分離で、溶媒を除去後、湿結晶をグリコール系溶媒に溶解し、減圧蒸留にて濃縮してレジスト樹脂溶液を製造する方法において、湿結晶をグリコール系溶媒に溶解する時、ポリマーを主体にした固形分を13重量%以下となるように希釈溶解してから、湿結晶の溶解に用いた溶媒と同一の溶媒を添加することによりポリマーを主体にした固形分を10〜50重量%の範囲内で保つ工程を含む蒸留濃縮を行い、前記蒸留濃縮後のポリマーを主体にした固形分が32〜50重量%であることを特徴とするフォトレジスト用高分子化合物の製造方法を提供する。
本発明は、更に、酸により脱離してアルカリ可溶となる基を有するモノマーAと、極性基含有脂環式骨格を有するモノマーBとを少なくとも含むモノマーおよび重合開始剤を溶媒に溶解して、重合温度に昇温された溶媒中に滴下しながら重合させ、重合溶液を貧溶媒に添加して、ポリマーを沈殿させ、沈殿を遠心分離機により遠心分離で、溶媒を除去後、純水でリンスした後に、湿結晶をグリコール系溶媒に溶解し、更に蒸留濃縮することを特徴とする前記記載のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法を提供する。
本発明は、また、モノマーAが下記式(1a)〜(1c)
Figure 0004841144
(式中、環Zは置換基を有していてもよい炭素数6〜20の脂環式炭化水素環を示す。Rは水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を示す。R1〜R3は、同一又は異なって、炭素数1〜6のアルキル基を示す。R4は環Zに結合している置換基であって、同一又は異なって、オキソ基、アルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、又は保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を示す。但し、n個のR4のうち少なくとも1つは、−COORa基を示す。前記Raは置換基を有していてもよい第3級炭化水素基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、又はオキセパニル基を示す。nは1〜3の整数を示す)から選択された少なくとも1種のモノマーであることを特徴とする前記記載のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法を提供する。
本発明は、更にまた、モノマーBが下記式(2a)〜(2e)
Figure 0004841144
(式中、Rは水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を示す。R5〜R7は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、又は保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を示し、V1〜V3は、同一又は異なって、−CH2−、−CO−又は−COO−を示す。但し、(i)V1〜V3のうち少なくとも1つは−CO−若しくは−COO−であるか、又は(ii)R5〜R7のうち少なくとも1つは、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、又は保護基で保護されていてもよいカルボキシル基である。R8〜R12は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を示す。R13〜R21は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を示す。R22〜R30は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を示す)から選択された少なくとも1種のモノマーであることを特徴とする前記記載のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法を提供する。
また、本発明は、湿結晶のグリコール系溶媒による溶液を蒸留濃縮する工程で、高純度グリコール系溶媒を添加することを特徴とする前記記載のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法を提供する。
なお、本明細書では、上記発明のほか、
酸により脱離してアルカリ可溶となる基を有するモノマーAと、極性基含有脂環式骨格を有するモノマーBとを少なくとも含むモノマーおよび重合開始剤を溶媒に溶解して、重合温度に昇温された溶媒中に滴下しながら重合させ、重合溶液を貧溶媒に添加して、ポリマーを沈殿させ、沈殿を遠心分離機により遠心分離で、溶媒を除去後、湿結晶をグリコール系溶媒に溶解し、減圧蒸留にて濃縮してレジスト樹脂溶液を製造する方法において、湿結晶をグリコール系溶媒に溶解する時、ポリマーを主体にした固形分を13重量%以下となるように希釈溶解してから蒸留濃縮することを特徴とするフォトレジスト用高分子化合物の製造方法、
についても説明する
また、本明細書では、上記発明のほか、
酸により脱離してアルカリ可溶となる基を有するモノマーAと、極性基含有脂環式骨格を有するモノマーBとを少なくとも含むモノマーおよび重合開始剤を溶媒に溶解して、重合温度に昇温された溶媒中に滴下しながら重合させ、重合溶液を貧溶媒に添加して、ポリマーを沈殿させ、沈殿を遠心分離機により遠心分離で、溶媒を除去後、湿結晶をグリコール系溶媒に溶解し、減圧蒸留にて濃縮してレジスト樹脂溶液を製造する方法において、湿結晶をグリコール系溶媒に溶解する時、ポリマーを主体にした固形分を5重量%以下となるように希釈溶解してから蒸留濃縮することを特徴とする前記請求項記載のフォトレジスト用高分子化合物と光酸発生剤を少なくとも含むフォトレジスト用樹脂組成物、
についても説明する。
なお、本明細書では、「アクリル」と「メタクリル」とを「(メタ)アクリル」、「アクリロイル」と「メタクリロイル」とを「(メタ)アクリロイル」等と総称する場合がある。また、ヒドロキシル基、カルボキシル基等の保護基としては、有機合成の分野で慣用のものを使用できる。
本発明により、ArFエキシマ・レーザー使用による半導体の製造に使用されるレジスト樹脂溶液の製造において、不純物、特にポリマーの製造工程の再沈殿において使用される貧溶媒の含有量の少ないレジスト溶液の効果的な製造方法を提供すことが可能となった。貧溶媒は、レジスト用溶媒に比較して、沸点がかなり低く、半導体製膜時において悪影響を及ぼしていた。
本発明は、ArFエキシマ・レーザーを露光光源に使用することで微細なレジストパターンを潜像することが可能である次世代の半導体の製造に使用される特殊な高分子化合物の製造にかかわるものである。その高分子化合物は、酸によりその一部が脱離してアルカリ可溶性となる基を有する繰返し単位(ユニット)、及び極性基含有脂環式骨格を有する繰返し単位(ユニット)を必須な成分としている。従って、その高分子化合物の製造にあたっては、少なくとも酸によりその一部が脱離してアルカリ可溶性となる基を有するモノマーA、及び極性基含有脂環式骨格を有するモノマーBを含んだモノマーの共重合が応用される。
モノマーAとしては、重合することにより、その繰返し単位は露光によって光酸発生剤から発生する酸の作用により一部分が脱離してアルカリ現像液に対して可溶性を示すもの(酸脱離性基を有するモノマー)であれば特に限定されず、例えば、炭素数6〜20の脂環式炭化水素基を有し、且つ酸の作用により脱離可能な基を有している(メタ)アクリル酸などが挙げられる。「炭素数6〜20の脂環式炭化水素基を含有し且つ酸の作用により脱離可能な基を有している(メタ)アクリル酸エステル」には、炭素数6〜20の脂環式炭化水素基を有すると共に、(メタ)アクリル酸エステルのエステル結合を構成する酸素原子との結合部位に第3級炭素原子を有する(メタ)アクリル酸エステルが含まれる。前記脂環式炭化水素基は、(メタ)アクリル酸エステルのエステル結合を構成する酸素原子と直接結合していてもよく、アルキレン基等の連結基を介して結合していてもよい。前記炭素数6〜20の脂環式炭化水素基は単環式炭化水素基であってもよく、多環式(橋かけ環式)炭化水素基であってもよい。このような(メタ)アクリル酸エステルの代表的な例として、前記式(1a)、(1b)で表されるモノマーが例示される。
また、「炭素数6〜20の脂環式炭化水素基を含有し且つ酸の作用により脱離可能な基を有している(メタ)アクリル酸エステル」には、炭素数6〜20の脂環式炭化水素基を有すると共に、該脂環式炭化水素基に−COORa基(Raは置換基を有していてもよい第3級炭化水素基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、又はオキセパニル基を示す)が直接又は連結基を介して結合している(メタ)アクリル酸エステルも含まれる。−COORa基のRaにおける第3級炭化水素基としては、例えば、t−ブチル、t−アミル、2−メチル−2−アダマンチル、(1−メチル−1−アダマンチル)エチル基などが挙げられる。この第3級炭化水素基が有していてもよい置換基として、例えば、ハロゲン原子、アルキル基(例えば、C1-4アルキル基など)、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、オキソ基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基などが挙げられる。また、Raにおけるテトラヒドロフラニル基には2−テトラヒドロフラニル基が、テトラヒドロピラニル基には2−テトラヒドロピラニル基が、オキセパニル基には2−オキセパニル基が含まれる。前記連結基としては、アルキレン基(例えば、炭素数1〜6の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基等)などが挙げられる。前記脂環式炭化水素基は、(メタ)アクリル酸エステルのエステル結合を構成する酸素原子と直接結合していてもよく、アルキレン基等の連結基を介して結合していてもよい。前記炭素数6〜20の脂環式炭化水素基は単環式炭化水素基であってもよく、多環式(橋かけ環式)炭化水素基であってもよい。このような(メタ)アクリル酸エステルの代表的な例として、前記式(1c)で表されるモノマーが例示される。
また、酸によりその一部が脱離してアルカリ可溶性となるモノマーAとして、エステル結合を構成する酸素原子がラクトン環のβ位に結合し且つラクトン環のα位に少なくとも1つの水素原子を有する、ラクトン環を含む(メタ)アクリル酸エステルなどを用いることも可能である。前記モノマーAは1種のみであってもよく、2種以上の組み合わせであってもよい。
モノマーAとしては、前記式(1a)〜(1c)から選択された少なくとも1種のモノマーであるのが好ましい。式(1a)〜(1c)中、環Zにおける炭素数6〜20の脂環式炭化水素環は単環であっても、縮合環や橋かけ環等の多環であってもよい。代表的な脂環式炭化水素環として、例えば、シクロヘキサン環、シクロオクタン環、シクロデカン環、アダマンタン環、ノルボルナン環、ノルボルネン環、ボルナン環、イソボルナン環、パーヒドロインデン環、デカリン環、パーヒドロフルオレン環(トリシクロ[7.4.0.03,8]トリデカン環)、パーヒドロアントラセン環、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン環、トリシクロ[4.2.2.12,5]ウンデカン環、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン環などが挙げられる。脂環式炭化水素環には、メチル基等のアルキル基(例えば、C1-4アルキル基など)、塩素原子等のハロゲン原子、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、オキソ基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基などの置換基を有していてもよい。環Zは例えばアダマンタン環等の多環の脂環式炭化水素環(橋かけ環式炭化水素環)であるのが好ましい。
式(1a)〜(1c)中のR、並びに式(1a)、(1b)中のR1〜R3における炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ヘキシル基などの直鎖状又は分岐鎖状の炭素1〜6のアルキル基が挙げられる。Rとしては、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、特に水素原子又はメチル基が好ましい。式(1c)中、R4におけるアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル基などの直鎖状又は分岐鎖状の炭素1〜20程度のアルキル基が挙げられる。R4における保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基としては、例えば、ヒドロキシル基、置換オキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ基等のC1-4アルコキシ基など)などが挙げられる。保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基としては、前記保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基が炭素数1〜6のアルキレン基を介して結合している基などが挙げられる。保護基で保護されていてもよいカルボキシル基としては、−COORb基などが挙げられる。前記Rbは水素原子又はアルキル基を示し、アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ヘキシル基などの直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜6のアルキル基などが挙げられる。R4において、−COORa基のRaは前記と同様である。
前記極性基を有する脂環式骨格を含むモノマーBには、(1)ラクトン環を含有する炭素数6〜20の脂環式炭化水素基[ラクトン環と単環又は多環(橋かけ環)の脂環式炭素環とが縮合した構造を有する基等]がエステル結合を構成する酸素原子に結合している(メタ)アクリル酸エステルB1が含まれる。このようなモノマーB1の代表的な例として、前記式(2a)のうちV1〜V3の少なくとも1つが−COO−であるモノマー、及び(2b)、(2c)、(2d)、(2e)で表されるモノマーが例示される。
また、極性基を有する脂環式骨格を含むモノマーBには、(2)ヒドロキシル基、カルボキシル基、オキソ基などの極性基を有する炭素数6〜20の脂環式炭化水素基(特に、橋かけ環式炭化水素基)がエステル結合を構成する酸素原子に結合している(メタ)アクリル酸エステルB2も含まれる。このようなモノマーB2の代表的な例として、前記式(2a)のうちV1〜V3の少なくとも1つが−CO−であるか、又はR5〜R7のうち少なくとも1つが、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、又は保護基で保護されていてもよいカルボキシル基である単位が例示される。
モノマーBは、極性基によりシリコンウエハーなどの基板に対する密着性を付与すると共に、脂環式骨格によりドライエッチング耐性を付与する。モノマーBは1種のみであってもよく、2種以上の組み合わせであってもよい。モノマーBとしては、前記式(2a)〜(2e)から選択された少なくとも1種のモノマーであるのが好ましい。また、モノマーBとしてモノマーB1とモノマーB2とを組み合わせると、基板密着性、ドライエッチング耐性、レジスト溶媒に対する溶解性等の特性をバランスよく具備するだけでなく、重合時における均質反応性にも優れる(分子量や分子構造において均一性の高いポリマーが生成する)という大きな利点が得られる。
式(2a)〜(2e)中のRは前記(1a)〜(1c)中のRと同様である。式(2a)〜(2e)中、R5〜R30におけるアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル基などの直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜13のアルキル基等が挙げられる。これらの中でも、炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基としては、例えば、ヒドロキシル基、置換オキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ基等のC1-4アルコキシ基など)などが挙げられる。保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基としては、前記保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基が炭素数1〜6のアルキレン基を介して結合している基などが挙げられる。保護基で保護されていてもよいカルボキシル基としては、−COORb基などが挙げられる。Rbは前記と同様である。
本発明のフォトレジスト用高分子化合物は、アルカリ可溶性(酸脱離性)、基板密着性、ドライエッチング耐性、レジスト溶媒への溶解性などの特性を損なわない範囲で、モノマーA及びB以外のモノマーを含んでいてもよい。このようなモノマーとしては、モノマーA及びモノマーBと共重合可能なモノマーであって、且つレジスト特性を損なわないようなものであれば特に限定されない。例えば、(メタ)アクリル酸又はその誘導体、マレイン酸又はその誘導体、フマル酸又はその誘導体、環状オレフィン類などが挙げられる。前記(メタ)アクリル酸又はその誘導体としては、例えば、α−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、α−(メタ)アクリロイルオキシ−α−メチル−γ−ブチロラクトン、α−(メタ)アクリロイルオキシ−γ,γ−ジメチル−γ−ブチロラクトン等の、ラクトン環(γ−ブチロラクトン環、δ−バレロラクトン環など)を有する(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。このラクトン環を有する(メタ)アクリル酸エステルは、ポリマーに基板密着性を付与しうる。
本発明のフォトレジスト用高分子化合物における前記モノマーAに対応する繰返し単位の含有量は、例えば5〜90モル%、好ましくは10〜80モル%、さらに好ましくは20〜70モル%である。モノマーAに対応する繰り返し単位の含有量が5モル%未満の場合には、アルカリ現像に際し、レジスト膜の溶解性が不十分となり、解像度が低下し、微細なパターンを精度よく形成することが困難となる。また、モノマーAに対応する繰り返し単位の含有量が90モル%を超える場合には、基板密着性やドライエッチング耐性が低下し、現像によりパターンが剥がれて残らないという問題が起こりやすい。
本発明のフォトレジスト用高分子化合物における前記モノマーBに対応する繰返し単位の含有量は、例えば10〜95モル%、好ましくは20〜90モル%、さらに好ましくは30〜80モル%である。モノマーBに対応する繰り返し単位の含有量が10モル%未満の場合には基板密着性やドライエッチング耐性が低下しやすくなり、95モル%を超えるとアルカリ可溶性単位の導入量が少なくなることから、アルカリ現像に際し、レジスト膜の溶解性が不十分になりやすい。モノマーBとしてモノマーB1とモノマーB2とを組み合わせる場合、それぞれのモノマー(モノマーB1/モノマーB2)に対応する繰り返し単位の割合は特に限定されないが、一般には前者/後者(モル比)=5/95〜95/5、好ましくは10/90〜90/10、さらに好ましくは30/70〜70/30程度である。
本発明のフォトレジスト用高分子化合物の特徴として、重量平均分子量(Mw)が3000〜15000の範囲である。重量平均分子量が3000未満ではレジスト膜を形成する際に所望の塗膜強度が得られない。重量平均分子量が15000を超えるとフォトレジスト用樹脂組成物を調製する際に溶液粘度が高くなり、作業性が低下すると共に、均質で良好な塗膜が得られない。重量平均分子量は、好ましくは4000〜14000であり、さらに好ましくは5000〜13000程度である。本発明のフォトレジスト用高分子化合物の分子量分布(Mw/Mn)は、例えば1.1〜3.5、好ましくは1.5〜3.0程度である。なお、前記Mnは数平均分子量を示し、Mn、Mwともにポリスチレン換算の値である。
本発明のフォトレジスト用高分子化合物は、例えば、酸によりその一部が脱離してアルカリ可溶性となる基を含むモノマーAと極性基を有する脂環式骨格を含むモノマーBとを少なくとも含むモノマー混合物を含有するモノマー溶液と、重合開始剤を含有する重合開始剤溶液とを、別々の容器から並行して反応容器内に滴下することも可能であり、またモノマーと重合開始剤を混合溶解して滴下することも出来る。モノマー溶液と、重合開始剤溶液とを、別々に仕込む場合は、それぞれの仕込み速度は精度良く制御されることが重要であり、それぞれのバランスが崩れると製造された高分子化合物の分子量及び分子量分布に影響する。またモノマーと重合開始剤を混合溶解して滴下する場合は、滴下用容器で重合開始剤の分解による微量な重合を抑制するために、容器を冷却することも好ましい。
本発明の製造方法における重合温度は、60〜130℃の温度範囲から選択できる。重合温度に関して重要なことは、設定された温度で変動幅の少ない重合過程が必要である。重合つまりモノマーと重合開始剤の溶液の滴下時間及び滴下後の熟成時間で、その全時間に対して90%以上が、±1.0℃以下で温度制御されることが特に好ましい。重合温度が±1.0℃よりバラツキが大きくなると生成する高分子化合物の組成変動によるものか、溶媒への溶解性の悪い高分子化合物が発生し、フォトレジスト溶液にした後に濾過と言う煩雑な工程が必要となる。
重合溶媒としては、例えば、グリコール系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、アミド系溶媒、スルホキシド系溶媒、1価アルコール系溶媒、炭化水素系溶媒、これらの混合溶媒などが挙げられる。グリコール系溶媒には、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのプロピレングリコール系溶媒;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテートなどのエチレングリコール系溶媒などが含まれる。エステル系溶媒には、乳酸エチルなどの乳酸エステル系溶媒;3−メトキシプロピオン酸メチルなどのプロピオン酸エステル系溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなどの酢酸エステル系溶媒などが挙げられる。ケトン系溶媒には、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノンなどが含まれる。エーテル系溶媒には、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどが含まれる。アミド系溶媒には、N,N−ジメチルホルムアミドなどが含まれる。スルホキシド系溶媒には、ジメチルスルホキシドなどが含まれる。1価アルコール系溶媒には、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどが含まれる。炭化水素系溶媒には、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサンなどが含まれる。
好ましい重合溶媒には、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのグリコール系溶媒、乳酸エチルなどのエステル系溶媒、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトンなどのケトン系溶媒及びこれらの混合溶媒が含まれる。特に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート単独溶媒、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとプロピレングリコールモノメチルエーテルとの混合溶媒、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートと乳酸エチルとの混合溶媒などの、少なくともプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含む溶媒が好ましい。
重合開始剤として公知の重合開始剤を使用できる。但し、金属含有量が低いものが好ましい。重合開始剤に含まれる金属含量として、好ましくは200ppb以下、特に好ましくは150ppb以下、更に好ましい金属含有量としては100ppb程度である。
滴下重合において、予め仕込まれる溶媒の量と滴下する溶液(単量体溶液、重合開始剤溶液)の総量との比率は、生産性や経済性、作業性、操作性等を考慮しつつ、樹脂の品質を損なわない範囲で適宜設定できるが、一般には、前者/後者(重量比)=5/95〜90/10、好ましくは10/90〜70/30、さらに好ましくは20/80〜60/40の範囲である。使用する重合溶媒の総量(予め仕込まれる溶媒又は溶液中の溶媒の量+滴下する溶液中の溶媒の量)は、作業性、操作性、反応効率、生成するポリマーの溶解性等を考慮して適宜選択できるが、単量体の総量100重量部に対して、一般には100〜2000重量部、好ましくは200〜1000重量部、さらに好ましくは300〜700重量部程度である。
モノマー溶液及び重合開始剤溶液の全滴下時間は、重合温度及びモノマーの種類等によって異なるが、一般には1〜10時間、好ましくは3〜8時間程度である。重合温度はモノマー溶液又は重合開始剤溶液の滴下操作の前半(全滴下時間の1/2まで)において特に制御しにくく、温度の振れ幅が大きくなりやすい。従って、モノマー溶液又は重合開始剤溶液の滴下操作における前半の滴下時間の95%以上の間、重合温度を設定温度に対して±5℃以内(好ましくは±3℃以内)に制御するのが特に好ましい。なお、滴下終了後、適宜な時間(例えば0.1〜10時間、好ましくは1〜6時間程度)、適宜な温度(例えば60〜130℃)下で熟成して重合を完結させてもよい。
本発明の高分子化合物の製造に使用されるモノマーは酸により脱離してアルカリ可溶となる基を有するモノマーAは前記式(1a)〜(1c)で表される。また、極性基含有脂環式骨格を有するモノマーBは前記式(2a)〜(2e)により表される。
[式(1a)で表されるモノマー]
式(1a)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[1-1]2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH3、Z=アダマンタン環)
[1-2]1−ヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH3、Z=1位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-3]5−ヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH3、Z=5位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-4]1,3−ジヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH3、Z=1位と3位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-5]1,5−ジヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH3、Z=1位と5位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-6]1,3−ジヒドロキシ−6−(メタ)アクリロイルオキシ−6−メチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH3、Z=1位と3位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-7]2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−エチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH2CH3、Z=アダマンタン環)
[1-8]1−ヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−エチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH2CH3、Z=1位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-9]5−ヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−エチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH2CH3、Z=5位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-10]1,3−ジヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−エチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH2CH3、Z=1位と3位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-11]1,5−ジヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−エチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH2CH3、Z=1位と5位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-12]1,3−ジヒドロキシ−6−(メタ)アクリロイルオキシ−6−エチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH2CH3、Z=1位と3位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
前記式(1a)で表される化合物は、例えば、対応する環式アルコールと(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒を用いた慣用のエステル化法に従って反応させることにより得ることができる。
式(1b)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[1-13]1−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=R3=CH3、Z=アダマンタン環)
[1-14]1−ヒドロキシ−3−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=R3=CH3、Z=1位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-15]1−(1−エチル−1−(メタ)アクリロイルオキシプロピル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=R3=CH2CH3、Z=アダマンタン環)
[1-16]1−ヒドロキシ−3−(1−エチル−1−(メタ)アクリロイルオキシプロピル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=R3=CH2CH3、Z=1位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-17]1−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルプロピル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=CH3、R3=CH2CH3、Z=アダマンタン環)
[1-18]1−ヒドロキシ−3−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルプロピル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=CH3、R3=CH2CH3、Z=1位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-19]1−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2−ジメチルプロピル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=CH3、R3=CH(CH32、Z=アダマンタン環)
[1-20]1−ヒドロキシ−3−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2−ジメチルプロピル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=CH3、R3=CH(CH32、Z=1位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-21]1,3−ジヒドロキシ−5−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=R3=CH3、Z=1位と3位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-22]1−(1−エチル−1−(メタ)アクリロイルオキシプロピル)−3,5−ジヒドロキシアダマンタン(R=H又はCH3、R2=R3=CH2CH3、Z=3位と5位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-23]1,3−ジヒドロキシ−5−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルプロピル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=CH3、R3=CH2CH3、Z=1位と3位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-24]1,3−ジヒドロキシ−5−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2−ジメチルプロピル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=CH3、R3=CH(CH32、Z=1位と3位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
前記式(1b)で表される化合物は、例えば、対応する1位に脂環式基を有するメタノール誘導体と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒を用いた慣用のエステル化法に従って反応させることにより得ることができる。
式(1c)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[1-25]1−t−ブトキシカルボニル−3−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R=H又はCH3、R4=t−ブトキシカルボニル基、n=1、Z=アダマンタン環)
[1-26]1,3−ビス(t−ブトキシカルボニル)−5−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン[R=H又はCH3、R4=t−ブトキシカルボニル基、n=2、Z=アダマンタン環]
[1-27]1−t−ブトキシカルボニル−3−ヒドロキシ−5−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R=H又はCH3、R4=OH,t−ブトキシカルボニル基、n=2、Z=アダマンタン環)
[1-28]1−(2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル)−3−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R=H又はCH3、R4=2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル基、n=1、Z=アダマンタン環)
[1-29]1,3−ビス(2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル)−5−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R=H又はCH3、R4=2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル基、n=2、Z=アダマンタン環)
[1-30]1−ヒドロキシ−3−(2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル)−5−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R=H又はCH3、R4=OH,2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル基、n=2、Z=アダマンタン環)
上記式(1c)で表される化合物は、例えば、対応する環式アルコールと(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒を用いた慣用のエステル化法に従って反応させることにより得ることができる。
[式(2a)〜(2e)で表されるモノマー]
式(2a)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2-1]1−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[4.3.1.13,8]ウンデカン−5−オン(R=H又はCH3、R5=R6=R7=H、V2=−CO−O−(左側がR6の結合している炭素原子側)、V1=V3=−CH2−)
[2-2]1−(メタ)アクリロイルオキシ−4,7−ジオキサトリシクロ[4.4.1.13,9]ドデカン−5,8−ジオン(R=H又はCH3、R5=R6=R7=H、V1=−CO−O−(左側がR5の結合している炭素原子側)、V2=−CO−O−(左側がR6の結合している炭素原子側)、V3=−CH2−)
[2-3]1−(メタ)アクリロイルオキシ−4,8−ジオキサトリシクロ[4.4.1.13,9]ドデカン−5,7−ジオン(R=H又はCH3、R5=R6=R7=H、V1=−O−CO−(左側がR5の結合している炭素原子側)、V2=−CO−O−(左側がR6の結合している炭素原子側)、V3=−CH2−)
[2-4]1−(メタ)アクリロイルオキシ−5,7−ジオキサトリシクロ[4.4.1.13,9]ドデカン−4,8−ジオン(R=H又はCH3、R5=R6=R7=H、V1=−CO−O−(左側がR5の結合している炭素原子側)、V2=−O−CO−(左側がR6の結合している炭素原子側)、V3=−CH2−)
[2-5]1−(メタ)アクリロイルオキシ−3−ヒドロキシアダマンタン(R=H又はCH3、R5=OH、R6=R7=H、V1=V2=V3=−CH2−)
[2-6]1−(メタ)アクリロイルオキシ−3,5−ジヒドロキシアダマンタン(R=H又はCH3、R5=R6=OH、R7=H、V1=V2=V3=−CH2−)
[2-7]1−(メタ)アクリロイルオキシ−3,5,7−トリヒドロキシアダマンタン(R=H又はCH3、R5=R6=R7=OH、V1=V2=V3=−CH2−)
[2-8]1−(メタ)アクリロイルオキシ−3−ヒドロキシ−5,7−ジメチルアダマンタン(R=H又はCH3、R5=OH、R6=R7=CH3、V1=V2=V3=−CH2−)
[2-9]1−(メタ)アクリロイルオキシ−3−カルボキシアダマンタン(R=H又はCH3、R5=COOH、R6=R7=H、V1=V2=V3=−CH2−)
上記式(2a)で表される化合物は、対応する環式アルコール誘導体と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒を用いた慣用のエステル化法に従って反応させることにより得ることができる。
式(2b)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2-10]5−(メタ)アクリロイルオキシ−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(=5−(メタ)アクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン)(R=H又はCH3、R8=R9=R10=R11=R12=H)
[2-11]5−(メタ)アクリロイルオキシ−5−メチル−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(R=H又はCH3、R8=CH3、R9=R10=R11=R12=H)
[2-12]5−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチル−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(R=H又はCH3、R9=CH3、R8=R10=R11=R12=H)
[2-13]5−(メタ)アクリロイルオキシ−9−メチル−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(R=H又はCH3、R10=CH3、R8=R9=R11=R12=H)
[2-14]5−(メタ)アクリロイルオキシ−9−カルボキシ−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(R=H又はCH3、R8=R9=R11=R12=H、R10=COOH)
[2-15]5−(メタ)アクリロイルオキシ−9−メトキシカルボニル−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(R=H又はCH3、R8=R9=R11=R12=H、R10=メトキシカルボニル基)
[2-16]5−(メタ)アクリロイルオキシ−9−エトキシカルボニル−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(R=H又はCH3、R8=R9=R11=R12=H、R10=エトキシカルボニル基)
[2-17]5−(メタ)アクリロイルオキシ−9−t−ブトキシカルボニル−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(R=H又はCH3、R8=R9=R11=R12=H、R10=t−ブトキシカルボニル基)
上記式(2b)で表される化合物は、対応する環式アルコール誘導体と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒を用いた慣用のエステル化法に従って、反応させることにより得ることができる。なお、その際に原料として用いる環式アルコール誘導体は、例えば、対応する5−ノルボルネン−2−カルボン酸誘導体又はそのエステルを過酸(過酢酸、m−クロロ過安息香酸など)又は過酸化物(過酸化水素、過酸化水素+酸化タングステンやタングステン酸などの金属化合物)と反応(エポキシ化及び環化反応)させることにより得ることができる。
式(2c)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2-18]8−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−5−オン(R=H又はCH3
[2-19]9−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−5−オン(R=H又はCH3
上記式(2c)で表される化合物は、対応する環式アルコール誘導体と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒を用いた慣用のエステル化法に従って反応させることにより得ることができる。
式(2d)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2-20]4−(メタ)アクリロイルオキシ−6−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン(R=H又はCH3、R13=R14=R15=R16=R17=R18=R19=R20=R21=H)
[2-21]4−(メタ)アクリロイルオキシ−4−メチル−6−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン(R=H又はCH3、R14=R15=R16=R17=R18=R19=R20=R21=H、R13=CH3
[2-22]4−(メタ)アクリロイルオキシ−5−メチル−6−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン(R=H又はCH3、R13=R15=R16=R17=R18=R19=R20=R21=H、R14=CH3
[2-23]4−(メタ)アクリロイルオキシ−4,5−ジメチル−6−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン(R=H又はCH3、R15=R16=R17=R18=R19=R20=R21=H、R13=R14=CH3
式(2e)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2-24]6−(メタ)アクリロイルオキシ−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−3−オン(R=H又はCH3、R22=R23=R24=R25=R26=R27=R28=R29=R30=H)
[2-25]6−(メタ)アクリロイルオキシ−6−メチル−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−3−オン(R=H又はCH3、R22=R24=R25=R26=R27=R28=R29=R30=H、R23=CH3
[2-26]6−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチル−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−3−オン(R=H又はCH3、R23=R24=R25=R26=R27=R28=R29=R30=H、R22=CH3
[2-27]6−(メタ)アクリロイルオキシ−1,6−ジメチル−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−3−オン(R=H又はCH3、R24=R25=R26=R27=R28=R29=R30=H、R22=R23=CH3
上記式(2d)及び(2e)で表される化合物は、対応する環式アルコール誘導体と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒を用いた慣用のエステル化法に従って反応させることにより得ることができる。
重合により得られたポリマーは沈殿又は再沈殿により単離できる。例えば、重合溶液(ポリマードープ)を貧溶媒(沈殿溶媒)中に添加してポリマーを沈殿させるか、又は該ポリマーを再度適当な溶媒に溶解させ、この溶液を貧溶媒(再沈殿溶媒)中に添加して再沈殿させることにより目的のポリマーを得ることができる。沈殿又は再沈殿溶媒は有機溶媒及び水の何れであってもよく、また混合溶媒であってもよい。沈殿又は再沈殿溶媒として用いる有機溶媒として、例えば、炭化水素(ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素)、ハロゲン化炭化水素(塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化脂肪族炭化水素;クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどのハロゲン化芳香族炭化水素など)、ニトロ化合物(ニトロメタン、ニトロエタンなど)、ニトリル(アセトニトリル、ベンゾニトリルなど)、エーテル(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシエタンなどの鎖状エーテル;テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの環状エーテル)、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトンなど)、エステル(酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、カーボネート(ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなど)、アルコール(メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノールなど)、カルボン酸(酢酸など)、これらの溶媒を含む混合溶媒等が挙げられる。
中でも、前記沈殿又は再沈殿溶媒として用いる有機溶媒として、少なくとも炭化水素(特に、ヘキサンやヘプタンなどの脂肪族炭化水素)を含む溶媒が好ましい。このような少なくとも炭化水素を含む溶媒において、炭化水素(例えば、ヘキサンやヘプタンなどの脂肪族炭化水素)と他の溶媒(例えば、酢酸エチルなどのエステル類等)との比率は、例えば前者/後者(体積比;25℃)=10/90〜99/1、好ましくは前者/後者(体積比;25℃)=30/70〜98/2、さらに好ましくは前者/後者(体積比;25℃)=50/50〜97/3程度である。
沈殿又は再沈殿で得られたポリマーは、必要に応じて、リパルプ処理やリンス処理に付される。リパルプ処理後にリンス処理を施してもよい。重合により生成したポリマーを溶媒でリパルプしたり、リンスすることにより、ポリマーに付着している残存モノマーや低分子量オリゴマーなどを効率よく除くことができる。また、ポリマーに対して親和性を有する高沸点溶媒が除去されるためか、後の乾燥工程などにおいてポリマー粒子表面が硬くなったり、ポリマー粒子同士の融着等を防止できる。そのため、ポリマーのレジスト溶媒に対する溶解性が著しく向上し、フォトレジスト用樹脂組成物の調製を簡易に効率よく行うことが可能となる。
リパルプ処理に用いる溶媒(リパルプ用溶媒)やリンス処理に用いる溶媒(リンス用溶媒)としては、沈殿又は再沈殿に用いるポリマーの貧溶媒が好ましい。なかでも炭化水素溶媒が特に好ましい。炭化水素溶媒としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素が挙げられる。これらは2種以上混合して使用してもよい。これらのなかでも、脂肪族炭化水素、特にヘキサン若しくはヘプタン、又はヘキサン若しくはヘプタンを含む混合溶媒が好適である。
リパルプ用溶媒の使用量は、ポリマーに対して、例えば1〜200重量倍、好ましくは5〜100重量倍程度である。一方、リンス溶媒の使用量は、ポリマーに対して、例えば1〜100重量倍、好ましくは2〜20重量倍程度である。リパルプ処理やリンス処理を施す際の温度は、用いる溶媒の種類等によっても異なるが、一般には0〜100℃、好ましくは10〜60℃程度である。リパルプ処理、リンス処理は適当な容器中で行われる。リパルプ処理、リンス処理はそれぞれ複数回行ってもよい。処理済みの液(リパルプ液、リンス液)は、デカンテーション、濾過等により除去される。
また、本発明に使用される貧溶媒はヘキサン等の低沸点の有機溶媒であり、遠心分離後、大気に開放された状態で作業がなされる場合、その発火性等の危険性から、遠心分離の脱液後に、水、特に純水でリンスすることも好ましい。
貧溶媒に沈殿した高分子化合物を分離するには、濾過や遠心分離が用いられるが、取り扱う量が増加すると、遠心分離が好ましい。遠心分離機には、連続タイプ及び回分式タイプがあるが、本製造工程においては、湿結晶の含液率を出来る限り少なくする必要があり、回分式タイプが好ましい。
遠心分離により得られた湿結晶(液を含浸したポリマーの沈殿)は、溶媒に溶解して、湿結晶に含浸している液を除く必要がある。この液は、沈殿に使用した貧溶媒、及びリンスに使用した水等が主体であるが、レジスト溶媒に比較すると低沸点であり、溶解された溶液を蒸留操作で濃縮することで低沸点成分を除去することが好ましい。レジスト溶媒は、半導体の製造において、レジスト樹脂を均一に製膜するために、その沸点や樹脂に対する溶解性等から選択されており、そこに低沸点成分など、特に貧溶媒は樹脂への溶解性が全くなく、レジスト樹脂の溶液としては、それらの成分が低レベルであることが好ましい。
湿結晶を溶解する溶媒としては、特に、溶解性の点からグリコールエーテル系の溶媒が好ましい。湿結晶はそのグリコールエーテル系溶媒に溶解して、蒸留操作に付されるが、使用される溶媒量、つまり溶解した段階での固形分で記載すると、固形分14重量%以下、好ましくは1〜13重量%の範囲、特に好ましくは、2〜12重量%程度である。濃度を薄くした方が、蒸留で低沸点成分を低くは出来るが、蒸留に使用する缶や溶解槽等が、必要以上に大きいものが必用となり、経済的でない。また、14重量%より大きいと、低沸点成分を除くことが難しくなる。
また、低沸点成分を更に少なくするための方法として、蒸留しながら、高純度の溶媒を逐次添加することも可能である。この高純度の溶媒としては、湿結晶を溶解した溶媒が好ましいが、特に限定されるものではない。その添加量は、蒸留の缶の液量を適切なレベルで保つように添加することが好ましい。蒸留缶の液量の目安として、固形分を適切な範囲で維持することが有用である。その固形分は、10〜50重量%であり、好ましくは15〜45重量%程度である。固形分が10重量%より少ないと、蒸留缶が必要以上に大きくなり、また、50重量%より大きくなると、濃縮が進みすぎて、蒸留缶の温度上昇につながり、ポリマーの分解が始まる。
蒸留は低沸点成分を除くために、濃縮されるが、その濃縮の程度は、固形分を目安として実施される。通常固形分25〜60重量%であり、好ましくは30〜55重量%、特に好ましくは32〜50重量%程度である。濃縮が25重量%未満では、低沸点成分の除去が進まず、60重量%より濃縮されると、蒸留缶の温度上昇になり、ポリマーの分解が始まる。
湿結晶を溶解後に行なわれる蒸留操作は、加圧、常圧又は減圧のいずれの圧力で実施することは可能である。しかし、熱による分解等を考慮すると減圧蒸留が好ましい。好ましい圧力としては500〜1torr(66.5〜0.133kPa)、特に400〜5torr(53.2〜0.665kPa)が好ましい。圧力が高いと蒸留温度が高くなり、熱分解が懸念され、圧力が低すぎると、蒸発した溶媒の凝縮に要する冷媒の温度が非常に低くなり、経済的ではない。
蒸留は、単蒸留でも蒸留塔を備えた蒸留でも可能である。また、蒸留塔としては、充填塔や棚段塔等が使用できる。
本発明のフォトレジスト用樹脂組成物は本発明のフォトレジスト用樹脂と共に光酸発生剤を含んでいる。光酸発生剤としては、露光により効率よく酸を生成する慣用乃至公知の化合物、例えば、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩(例えば、ジフェニルヨードヘキサフルオロホスフェートなど)、スルホニウム塩(例えば、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムメタンスルホネートなど)、スルホン酸エステル[例えば、1−フェニル−1−(4−メチルフェニル)スルホニルオキシ−1−ベンゾイルメタン、1,2,3−トリスルホニルオキシメチルベンゼン、1,3−ジニトロ−2−(4−フェニルスルホニルオキシメチル)ベンゼン、1−フェニル−1−(4−メチルフェニルスルホニルオキシメチル)−1−ヒドロキシ−1−ベンゾイルメタンなど]、オキサチアゾール誘導体、s−トリアジン誘導体、ジスルホン誘導体(ジフェニルジスルホンなど)、イミド化合物、オキシムスルホネート、ジアゾナフトキノン、ベンゾイントシレートなどを使用できる。これらの光酸発生剤は単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
光酸発生剤の使用量は、光照射により生成する酸の強度やポリマー(フォトレジスト用樹脂)における各繰り返し単位の比率などに応じて適宜選択でき、例えば、ポリマー100重量部に対して0.1〜30重量部、好ましくは1〜25重量部、さらに好ましくは2〜20重量部程度の範囲から選択できる。
フォトレジスト用樹脂組成物は、アルカリ可溶性樹脂(例えば、ノボラック樹脂、フェノール樹脂、イミド樹脂、カルボキシル基含有樹脂など)などのアルカリ可溶成分、着色剤(例えば、染料など)、有機溶媒(例えば、炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、エステル類、アミド類、ケトン類、エーテル類、セロソルブ類、カルビトール類、グリコールエーテルエステル類、これらの混合溶媒など)などを含んでいてもよい。
本発明のフォトレジスト用樹脂組成物は、本発明のフォトレジスト用樹脂を溶媒(フォトレジスト用の溶媒)に溶解させることにより調製できる。より具体的には、本発明のフォトレジスト用樹脂をそのまま、又は必要に応じて適宜な精製処理を施した後、有機溶媒中に入れ、光酸発生剤などとともに撹拌混合することによりフォトレジスト用樹脂組成物を得ることができる。
こうして得られるフォトレジスト用樹脂組成物を基材又は基板上に塗布し、乾燥した後、所定のマスクを介して、塗膜(レジスト膜)に光線を露光して(又は、さらに露光後ベークを行い)潜像パターンを形成し、次いで現像することにより、微細なパターンを高い精度で形成できる。
基材又は基板としては、シリコンウエハ、金属、プラスチック、ガラス、セラミックなどが挙げられる。フォトレジスト用樹脂組成物の塗布は、スピンコータ、ディップコータ、ローラコータなどの慣用の塗布手段を用いて行うことができる。塗膜の厚みは、例えば0.1〜20μm、好ましくは0.3〜2μm程度である。
露光には、種々の波長の光線、例えば、紫外線、X線などが利用でき、半導体レジスト用では、通常、g線、i線、エキシマレーザー(例えば、XeCl、KrF、KrCl、ArF、ArClなど)などが使用される。露光エネルギーは、例えば1〜1000mJ/cm2、好ましくは10〜500mJ/cm2程度である。
光照射により光酸発生剤から酸が生成し、この酸により、例えばフォトレジスト用樹脂の酸の作用によりアルカリ可溶となる繰り返し単位(酸脱離性基を有する繰り返し単位)のカルボキシル基等の保護基(脱離性基)が速やかに脱離して、可溶化に寄与するカルボキシル基等が生成する。そのため、水又はアルカリ現像液による現像により、所定のパターンを精度よく形成できる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。なお、実施例1は参考例として記載するものである。
化合物番号(モノマー番号)の後ろに「アクリレート」とあるのは、明細書中に記載の化合物番号に相当する2つの化合物のうちアクリロイルオキシ基を有する化合物を示し、「メタクリレート」とあるのは、前記2つの化合物のうちメタクリロイルオキシ基を有する化合物を示す。重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)は、検出器として屈折率計(RI)を用い、溶離液としてテトラヒドロフラン(THF)を用いたGPC測定により、標準ポリスチレン換算で求めた。GPC測定は昭和電工(株)製カラム「Shodex KF-806L」(商品名)を3本直列につないだものを使用し、試料濃度0.5%、サンプル注入量35μl、カラム温度40℃、RI温度40℃、溶離液の流速0.8ml/分、分析時間60分の条件で行った。GPC測定装置として、(株)島津製作所製の「GPCLC-10A」を用いた。
ポリマー濃度の測定として、溶液の固形分測定を実施したが、溶液約1gを蒸発皿に採取し、精量してから、50℃で減圧乾燥(圧力は20torr[=2.66kPa]以下)を2時間以上実施して、その後精量して固形分を求めた。
実施例1
下記構造の樹脂を含むフォトレジスト用樹脂溶液の製造
Figure 0004841144

撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えたセパラブルフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を35kg導入し、75℃に昇温後、1−メタクリロイルオキシ−3−ヒドロキシアダマンタン(HMA)5kg(21モル)、5−メタクリロイルオキシ−2,6−ノルボルニルカルボラクトン(MNBL)5kg(22モル)、2−メタクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(2MMA)5kg(21モル)と、ジメチル−2,2´−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(開始剤;和光純薬工業製、商品名「V−601」)930gと、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)40kgの混合溶液を6時間かけて添加した。滴下後、同温度で2時間熟成した。得られた反応溶液(ポリマードープ)を冷却後、これにメチルイソブチルケトン(MIBK)55kgを加えて混合し、さらに水200kgを添加し、よく撹拌を行った後、30分静置して分液させた。下層(水層)を除去した後、上層(有機層)を1000kgのへプタン/酢酸エチル混合液(重量比75/25)に撹拌しながら滴下し、滴下終了後、さらに30分撹拌した。析出した沈殿を遠心分離機により遠心分離した。純水200kgを連続的に遠心分離機に供給しリンスをして、有機溶媒を水である程度置換した。得られた湿結晶を固形分10重量%となるように約130kgのプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)に添加し、撹拌して溶解した。得られた溶液を単蒸留装置に仕込み、20torr(=2.66kPa)の圧力で濃縮を行った。固形分が約40重量%となった時点で蒸留を停止し、PGMEA及びPGMEを添加して、ポリマー濃度20重量%のPGMEA/PGME(重量比7/3)溶液を調製した。この溶液はフォトレジスト用樹脂溶液として使用されるが、水分0.5重量%、ヘプタンと酢酸エチルの合計が0.1重量%であった。
実施例2
重合及び遠心分離までは、実施例1と同様な操作を実施した。得られた湿結晶を固形分10重量%となるように約130kgのプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)に添加し、撹拌して溶解した。得られた溶液を単蒸留装置に仕込み、20torr(=2.66kPa)の圧力で蒸留装置内の溶媒を留出させながら、200kgのPGME(純度99.8重量%)を徐々に添加した。添加終了後更に、固形分が約40重量%となるまで濃縮し、蒸留を停止した。PGMEA及びPGMEを添加して、ポリマー濃度20重量%のPGMEA/PGME(重量比7/3)溶液を調製した。この溶液はフォトレジスト用樹脂溶液として使用されるが、水分0.1重量%、ヘプタンと酢酸エチルの合計が0.03重量%であった。
比較例1
重合及び遠心分離までは、実施例1と同様な操作を実施した。得られた湿結晶を固形分15重量%となるように約80kgのプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)に添加し、撹拌して溶解した。得られた溶液を単蒸留装置に仕込み、20torr(=2.66kPa)の圧力で蒸留装置内の溶媒を留出させながら、200kgのPGMEを徐々に添加した。添加終了後更に、固形分が約40重量%となるまで濃縮し、蒸留を停止した。PGMEA及びPGMEを添加して、ポリマー濃度20重量%のPGMEA/PGME(重量比7/3)溶液を調製した。この溶液はフォトレジスト用樹脂溶液として使用されるが、水分1.0重量%、ヘプタンと酢酸エチルの合計が0.5重量%であった。
評価試験
実施例及び比較例で得られたポリマー溶液をシリコンウエハーにスピンコーティング法により塗布し、厚み0.4μmの感光層を形成した。塗膜表面を観察したが、実施例1及び2で得られたものは表面が、均一な塗膜が得られたが、比較例1では光の屈折による模様が観察され均一表面の塗膜は得られなかった。


Claims (5)

  1. 酸により脱離してアルカリ可溶となる基を有するモノマーAと、極性基含有脂環式骨格を有するモノマーBとを少なくとも含むモノマーおよび重合開始剤を溶媒に溶解して、重合温度に昇温された溶媒中に滴下しながら重合させ、重合溶液を貧溶媒に添加して、ポリマーを沈殿させ、沈殿を遠心分離機により遠心分離で、溶媒を除去後、湿結晶をグリコール系溶媒に溶解し、減圧蒸留にて濃縮してレジスト樹脂溶液を製造する方法において、湿結晶をグリコール系溶媒に溶解する時、ポリマーを主体にした固形分を13重量%以下となるように希釈溶解してから、湿結晶の溶解に用いた溶媒と同一の溶媒を添加することによりポリマーを主体にした固形分を10〜50重量%の範囲内で保つ工程を含む蒸留濃縮を行い、前記蒸留濃縮後のポリマーを主体にした固形分が32〜50重量%であることを特徴とするフォトレジスト用高分子化合物の製造方法。
  2. 酸により脱離してアルカリ可溶となる基を有するモノマーAと、極性基含有脂環式骨格を有するモノマーBとを少なくとも含むモノマーおよび重合開始剤を溶媒に溶解して、重合温度に昇温された溶媒中に滴下しながら重合させ、重合溶液を貧溶媒に添加して、ポリマーを沈殿させ、沈殿を遠心分離機により遠心分離で、溶媒を除去後、純水でリンスした後に、湿結晶をグリコール系溶媒に溶解し、更に蒸留濃縮することを特徴とする請求項1記載のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法。
  3. モノマーAが下記式(1a)〜(1c)
    Figure 0004841144
    (式中、環Zは置換基を有していてもよい炭素数6〜20の脂環式炭化水素環を示す。Rは水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を示す。R1〜R3は、同一又は異なって、炭素数1〜6のアルキル基を示す。R4は環Zに結合している置換基であって、同一又は異なって、オキソ基、アルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、又は保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を示す。但し、n個のR4のうち少なくとも1つは、−COORa基を示す。前記Raは置換基を有していてもよい第3級炭化水素基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、又はオキセパニル基を示す。nは1〜3の整数を示す)から選択された少なくとも1種のモノマーであることを特徴とする請求項1記載のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法。
  4. モノマーBが下記式(2a)〜(2e)
    Figure 0004841144
    (式中、Rは水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を示す。R5〜R7は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、又は保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を示し、V1〜V3は、同一又は異なって、−CH2−、−CO−又は−COO−を示す。但し、(i)V1〜V3のうち少なくとも1つは−CO−若しくは−COO−であるか、又は(ii)R5〜R7のうち少なくとも1つは、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、又は保護基で保護されていてもよいカルボキシル基である。R8〜R12は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を示す。R13〜R21は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を示す。R22〜R30は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を示す)から選択された少なくとも1種のモノマーであることを特徴とする請求項1記載のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法。
  5. 湿結晶のグリコール系溶媒による溶液を蒸留濃縮する工程で、高純度グリコール系溶媒を添加することを特徴とする請求項1記載のフォトレジスト用高分子化合物の製造方法。
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