JP2007269906A - 重合体 - Google Patents

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Abstract

【課題】重合体、特に半導体製造工程で使用される重合体を精製する精製工程において当該重合体の精製用として好適に使用でき、当該精製工程により得られる重合体を用いて形成されるレジストパターンにおけるディフェクトの発生を低減できる重合体を提供する。
【解決手段】溶解度パラメータが17〜20(J/cm1/2の範囲にあり、かつ比表面積が0.005〜1m/gの範囲にある重合体(L)。
【選択図】なし

Description

本発明は、重合体に関し、特に、半導体製造用に使用される重合体の精製用として好適な重合体に関する。
近年、半導体素子や液晶素子の製造における微細加工の分野においては、リソグラフィー技術の進歩により急速に微細化が進んでいる。その微細化の手法としては、一般に、照射光の短波長化が図られており、具体的には、従来のg線(波長:438nm)、i線(波長:365nm)に代表される紫外線から、より短波長のDUV(Deep Ultra Violet)へと照射光が変化してきている。
現在では、KrFエキシマレーザー(波長:248nm)リソグラフィー技術が市場に導入され、さらなる短波長化を図ったArFエキシマレーザー(波長:193nm)リソグラフィー技術、およびFエキシマレーザー(波長:157nm)リソグラフィー技術が研究されている。さらに、最近はこれらの照射光を用いた液浸リソグラフィー技術も研究されている。また、これらとは異なるタイプのリソグラフィー技術として、電子線リソグラフィー技術についても精力的に研究されている。
このような短波長の照射光、電子線等の放射線を用いたリソグラフィーに用いられる高解像度のレジストとして、放射線の照射により酸を発生する光酸発生剤と、発生した酸の作用によりアルカリ溶解性が変化する樹脂とを含有する「化学増幅型レジスト」が提唱され、現在、この化学増幅型レジストの改良および開発が進められている。
例えば、ArFエキシマレーザーリソグラフィーにおいて使用される化学増幅型レジスト用の樹脂として、波長193nmの光に対して透明なアクリル系樹脂が注目されている。このようなアクリル系樹脂としては、例えば特許文献1〜2等に、エステル部にアダマンタン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルと、エステル部にラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体が開示されている。ここで、(メタ)アクリル酸エステルとは、メタクリル酸エステルまたはアクリル酸エステルを意味する。
しかしながら、これらのアクリル系樹脂は、レジスト組成物として使用した場合、レジストパターンを製造するためのアルカリ現像液による現像処理の際に、ディフェクトと呼ばれる現像欠陥が生じることがある。このディフェクトは、レジストパターンの抜け等が発生する原因となり、当該レジストパターンを用いて形成される回路の断線や欠陥などを生じさせ、半導体製造工程での歩留まりの低下を招く場合がある。
レジストパターン製造時に発生するディフェクトを低減させる方法としては、これまで、主に、特許文献3等に開示されているように、レジスト組成物の樹脂成分、酸発生剤成分、溶剤成分などのレジスト組成を変更する方法を中心に改善が試みられてきた。
特開平10−319595号公報 特開平10−274852号公報 特開2001−56556号公報
ディフェクトの改善は、形成するレジストパターンの寸法が微細になるほど重要になる。
しかしながら、上述したようなレジスト組成の変更によるディフェクト改善効果は充分ではなく、特に半導体製造等のために微細なレジストパターンを形成する場合、ディフェクト改善効果を得ることは困難である。
ディフェクト改善するための方法として、レジスト組成物やその樹脂成分を精製し、ディフェクトの原因となる成分(例えば溶液とした際に当該溶液中に存在する不溶物)を除去する方法が考えられる。しかしながら、これまで、効果的にディフェクトの発生を低減できる精製方法は提案されていない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、重合体、特に半導体製造工程で使用される重合体を精製する精製工程において、当該重合体の精製用として好適に使用でき、当該精製工程により得られる重合体を用いて形成されるレジストパターンにおけるディフェクトの発生を低減できる重合体を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明は、溶解度パラメータが17〜20(J/cm1/2の範囲にあり、かつ比表面積が0.005〜1m/gの範囲にある重合体(L)である。
本発明の重合体(L)は、半導体製造工程で使用される重合体(特にレジスト用重合体)を精製する精製工程において、当該重合体の精製用として好適に使用でき、当該精製工程により得られる重合体を用いて形成されるレジストパターンにおけるディフェクトの発生を低減できる。
本発明の重合体(L)について説明する。
本発明の重合体(L)は、溶解度パラメータ(以下、SP値とも言う。)が17〜20(J/cm1/2の範囲にある。
SP値は、当該化合物の溶媒への溶解性を表すパラメータであり、SP値が大きいほど、高極性溶媒あるいは親水性溶媒に対する当該化合物の溶解性が高いことを意味し、SP値が小さいほど、低極性溶媒あるいは疎水性溶媒に対する当該化合物の溶解性が高いことを意味する。
本発明の重合体(L)のSP値は、富士通製計算化学ソフトCAChe(製品名)を用いて計算した値である。具体的には、重合体(L)のSP値は、重合体(L)の構成単位それぞれについて、構成単位を構成する原子および原子間の結合種(単結合、二重結合、三重結合等の結合の種類)を二次元情報として入力するモデリングを行い、その二次元情報から、PM5法により、原子間のポテンシャルエネルギーが最小になるように原子および結合種を三次元的に配置する構造最適化を行う。そして構造最適化を行った各構成単位についてSP値を計算し、重合体(L)の各構成単位のモル組成比と、上述した各構成単位のSP値の積を累計することにより求めることができる。
富士通製計算化学ソフトCAChe(製品名)によるPM5法の構造最適化の具体的な操作方法は、富士通製計算化学ソフトCAChe(製品名)のWorkspace画面上で構成単位のモデリングを行った後、「Experiment」のプルダウンメニューから「New」を選択し、新たに現れた画面において、「Proparty of:」の項目は「chemical sample」を、「Proparty:」の項目は「optimized geometry」を、「Using:」の項目は「PM5 geometry」をそれぞれ選択した後、「Start」を選択することであり、この操作によって構造最適化をすることができる。
重合体(L)のSP値が17〜20(J/cm1/2の範囲にあることにより、本発明の効果が得られる。これは、SP値が上記範囲内であることにより、重合体(L)と、当該重合体(L)を用いて精製される重合体に含まれるディフェクトの原因となる成分との間に強い相互作用が発揮され、ディフェクトの原因となる成分が重合体(L)に効率的に吸着、保持されるためと推測される。
すなわち、例えば、半導体製造工程で使用される重合体は、通常、上述したように、ラクトン骨格のような比較的高極性の基を有する。かかる重合体は、その原料として高極性の基を有する単量体(以下、高極性単量体とも言う。)等が用いられ、重合後、未反応の単量体を含んでいる。また、重合に極性の異なる複数種の単量体が用いられている場合、反応性の違いにより、高極性単量体が偏って重合し、高極性単量体から誘導される構成単位の割合が、その原料中の高極性単量体の割合よりも高い重合体(以下、高極性重合体とも言う。)が生じていると考えられる。
これらの高極性単量体や高極性重合体は、有機溶剤への溶解性やリソグラフィー特性等が異なると考えられる。そして、半導体製造工程で使用される重合体は、通常、有機溶剤に溶解させて用いられるため、当該重合体に有機溶剤に対する溶解性が低い高極性単量体や高極性重合体が含まれていると、これが原因となってディフェクトが発生していたと考えられる。
本発明においては、重合体(L)のSP値が17(J/cm1/2以上の場合に、重合体(L)と高極性単量体や高極性重合体等のディフェクトの原因となる成分との強い相互作用が発生し、この成分を吸着、保持し、重合体から除去することができる。また、重合体(L)のSP値が20(J/cm1/2以下の場合に、重合体(L)と高極性単量体や高極性重合体等のディフェクトの原因となる成分以外との強い相互作用が発生することなく、ディフェクトの原因となる成分を収率よく吸着、保持し、重合体から除去することができる。そのため、重合体(L)のSP値が17〜20(J/cm1/2の範囲であることにより、重合体(L)と半導体製造工程で使用される重合体とを接触させた際に、上述したように、重合体(L)に、高極性単量体や高極性重合体等のディフェクトの原因となる成分が吸着、保持され、重合体から除去されると同時に、収率よく重合体を得ることができる。つまり、ディフェクトの原因となる成分が効率よく除去されるため、重合体(L)を用いて精製される重合体を用いて形成されるレジストパターンにおけるディフェクトの発生を低減できると推測される。
SP値が17〜20(J/cm1/2の範囲にある重合体(L)としては、SP値の範囲が17〜20(J/cm1/2の範囲であれば特に限定されないが、例えば、下記の式(1−1)で表される構成単位と式(1−2)式で表される構成単位の組み合わせを有する重合体が挙げられる。
Figure 2007269906
式(1−1)で表される構成単位は、α−メタクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン(以下、GBLMAとも言う。)から誘導される構成単位(以下、GBLMA単位とも言う。)であり、この構成単位のSP値は18.5(J/cm1/2である。
式(1−2)で表される構成単位は、トリメチロールプロパントリメタクリレート(以下、TMPTMAとも言う。)から誘導される構成単位(以下、TMPTMA単位とも言う。)であり、この構成単位のSP値は17.2(J/cm1/2である。
従って、例えば、GBLMA単位/TMPTMA単位=97モル%/3モル%の重合体のSP値は、18.5×0.97+17.2×0.03=18.5(J/cm1/2となる。
また、GBLMA単位とTMPTMA単位のSP値は、いずれも、17〜20(J/cm1/2の範囲にあることから、これら2種類の構成単位からなる重合体のSP値は、いかなる組成比においても、17〜20(J/cm1/2の範囲にあることになる。
一方、GBLMA単位をアクリロニトリル(以下、ANとも言う。)から誘導される構成単位(以下、AN単位とも言う。)に置き換えた場合、AN単位のSP値は24.6(J/cm1/2であることから、AN単位/TMPTMA単位=97モル%/3モル%の重合体のSP値は、24.6×0.97+17.2×0.03=24.4(J/cm1/2となり、17〜20(J/cm1/2の範囲から外れる。
ここで、AN単位とTMPTMA単位からなる重合体において、SP値が17〜20(J/cm1/2の範囲にあるTMPTMA単位の組成比を高めて、例えばAN単位/TMPTMA単位=37.8モル%/62.2モル%の組成比とすると、24.6×0.378+17.2×0.622=20.0(J/cm1/2となり、この重合体のSP値は、17〜20(J/cm1/2の範囲となる。
以上の例からわかるように、重合体の全ての構成単位のSP値が17〜20(J/cm1/2の範囲にある場合は、いかなる組成比においても、重合体のSP値は、17〜20(J/cm1/2の範囲となる。
また、重合体の構成単位のうち、SP値が20(J/cm1/2より大きい構成単位が含まれる場合、それ以外の構成単位(SP値が20(J/cm1/2以下の構成単位)の組成比を高めることで、重合体のSP値を17〜20(J/cm1/2の範囲に制御することが可能である。
さらに、重合体の構成単位のうち、SP値が17(J/cm1/2より小さい構成単位が含まれる場合も、それ以外の構成単位(SP値が17(J/cm1/2以上の構成単位)の組成比を高めることで、重合体のSP値を17〜20(J/cm1/2の範囲に制御することが可能である。
このようにして、重合体の各構成単位のSP値に応じて、その組成比を制御することによって、重合体のSP値を17〜20(J/cm1/2の範囲に制御することが可能である。
本発明においては、SP値が17〜20(J/cm1/2の範囲のSP値を得やすいことから、全ての構成単位のSP値が、17.0〜20(J/cm1/2の範囲にあることが好ましい。
本発明の重合体(L)は、比表面積が0.005〜1m/gの範囲にある。
ここで、比表面積とは、粉体粒子の単位質量あたりの表面積であり、窒素吸着法によって求めたものである。
重合体(L)の比表面積が0.005〜1m/gの範囲内であることにより、本発明の効果が得られる。その理由として、比表面積が0.005m/g以上であることにより、重合体(L)と、高極性基を有する化合物または重合体との接触面積を大きくすることができ、上述した、重合体(L)と、高極性基を有する化合物および重合体との間に強い相互作用がより効果的に発揮されるためと推測される。また、重合体(L)の比表面積が1m/g以下であることにより、半導体製造工程で使用される重合体を溶液として供給した場合に、当該溶液の通過性が良好となることから、当該重合体中に含まれる高極性基を有する化合物や重合体を効率的に吸着、保持することができるためと推測される。
重合体(L)の比表面積の下限値は、高極性基を有する化合物および重合体の吸着、保持の点から、0.01m/g以上が好ましく、0.03m/g以上がより好ましい。また、架橋重合体(L)の比表面積の上限値は、溶液通過性の点から、0.8m/g以下が好ましく、0.5m/g以下がより好ましい。
本発明の重合体(L)において、比表面積を0.005〜1m/gの範囲に制御する方法は、特に限定はされず、一般的に樹脂の比表面積の調整に用いられている方法が利用できる。例えば、重合体(L)を製造する際に、単量体の重合を懸濁重合や乳化重合で行う場合は、その重合により生成する重合体(L)の粒子(懸濁粒子あるいは乳化粒子)の粒子径が6μm〜1.2mm程度の範囲となるように調整すればよい。これらの粒子径を制御するためには、懸濁重合の場合は界面活性剤の添加量を、乳化重合の場合は乳化剤の添加量を、それぞれ調整すればよい。
重合体(L)の構成単位としては、特に限定されないが、ラクトン骨格を有する構成単位(A)を含有することが好ましい。
ラクトン骨格を有する構成単位(A)は、環内にカルボニルオキシ基(−C(=O)−O−)を含む環状の飽和炭化水素を有する構造を含む構成単位であればよく、特に限定されない。
ラクトン骨格を有する構成単位(A)は、1種、あるいは、必要に応じて2種以上を組み合わせて使用することができる。
ラクトン骨格を有する構成単位(A)を含有する重合体(L)は、ラクトン骨格を有する構成単位(A)を与える単量体(a)を含む単量体を重合することによって製造することができる。
ラクトン骨格を有する単量体(a)としては、例えば、δ−バレロラクトン環を有する(メタ)アクリレート、δ−バレロラクトン環を有するメチレン、δ−バレロラクトン環を有するノルボルネン、δ−バレロラクトン環を有するテトラシクロドデセン、γ−ブチロラクトン環を有する(メタ)アクリレート、γ−ブチロラクトン環を有するメチレン、γ−ブチロラクトン環を有するノルボルネン、γ−ブチロラクトン環を有するテトラシクロドデセン、脂環ラクトンを有する(メタ)アクリレート、脂環ラクトンを有するメチレン、およびこれらの化合物のラクトン環上に置換基を有する誘導体等の、連鎖重合性を有する単量体が挙げられる。
ここで、「(メタ)アクリレート」は、「メタクリレートまたはアクリレート」を意味する。
「脂環ラクトン」は、橋かけ環式炭化水素基を含むラクトン環を意味する。
この連鎖重合性を有する単量体の具体例としては、特に制限されないが、例えば、下記式(10−1)〜(10−37)で表される単量体が挙げられる。式(10−1)〜(10−37)中、Rは水素原子またはメチル基を表す。
これらの中でも、連鎖重合性が良好な点から、上記式(10−1)〜(10−29)で表される単量体、ならびにこれらの幾何異性体および光学異性体が好ましい。
Figure 2007269906
Figure 2007269906
Figure 2007269906
また、ラクトン骨格を有する単量体(a)としては、例えば、δ−バレロラクトン環を有するジオール、δ−バレロラクトン環を有するジカルボン酸、δ−バレロラクトン環を有するジアミン、γ−ブチロラクトン環を有するジオール、γ−ブチロラクトン環を有するジカルボン酸、γ−ブチロラクトン環を有するジアミン、脂環ラクトンを有するジオール、脂環ラクトンを有するジカルボン酸、脂環ラクトンを有するジアミン、およびこれらの化合物のラクトン環上に置換基を有する誘導体等の、縮重合性を有する単量体が挙げられる。
この縮重合性を有する単量体の具体例としては、特に制限されないが、例えば、下記式(10−101)〜(10−103)で表される単量体が挙げられる。
Figure 2007269906
ラクトン骨格を有する単量体(a)の使用量は、特に制限されないが、高極性基を有する化合物または重合体の吸着、保持の点から、重合体(L)の製造で使用する単量体全量中、40モル%以上が好ましく、50モル%以上がより好ましく、60モル%以上がさらに好ましい。また、重合体(L)を用いて精製される重合体(例えば半導体製造工程で使用される重合体)を溶液とし、その溶液を重合体(L)に接触させて精製処理する際の耐溶剤性の点から、99.9モル%以下が好ましく、99.5モル%以下がより好ましく、99モル%以下がさらに好ましく、98モル%以下が特に好ましい。
ラクトン骨格を有する単量体(a)は、1種、あるいは、必要に応じて2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の重合体(L)は、ラクトン骨格を有する構成単位(A)以外の構成単位(B)を含有してもよい。
構成単位(B)を含有する重合体は、単量体(b)を含む単量体を重合することによって製造することができる。
単量体(b)としては、特に制限されないが、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸メトキシメチル、(メタ)アクリル酸n−プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸iso−プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸n−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸iso−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸tert−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−n−プロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシ−n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸1−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸−1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸ノルボルニル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸−1−(3−ヒドロキシ)アダマンチル、(メタ)アクリル酸2,2,2−トリフルオロエチル、(メタ)アクリル酸2,2,3,3−テトラフルオロ−n−プロピル、(メタ)アクリル酸2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−n−プロピル、α−トリフルオロメチルアクリル酸メチル、α−フルオロアクリル酸メチル、α−トリフルオロメチルアクリル酸エチル、α−フルオロアクリル酸エチル、α−トリフルオロメチルアクリル酸2−エチルヘキシル、α−フルオロアクリル酸2−エチルヘキシル、α−トリフルオロメチルアクリル酸n−プロピル、α−フルオロアクリル酸n−プロピル、α−トリフルオロメチルアクリル酸iso−プロピル、α−フルオロアクリル酸iso−プロピル、α−トリフルオロメチルアクリル酸n−ブチル、α−フルオロアクリル酸n−ブチル、α−トリフルオロメチルアクリル酸iso−ブチル、α−フルオロアクリル酸iso−ブチル、α−トリフルオロメチルアクリル酸tert−ブチル、α−フルオロアクリル酸tert−ブチル、α−トリフルオロメチルアクリル酸メトキシメチル、α−フルオロアクリル酸メトキシメチル、α−トリフルオロメチルアクリル酸エトキシエチル、α−フルオロアクリル酸エトキシエチル、α−トリフルオロメチルアクリル酸n−プロポキシエチル、α−フルオロアクリル酸n−プロポキシエチル、α−トリフルオロメチルアクリル酸iso−プロポキシエチル、α−フルオロアクリル酸iso−プロポキシエチル、α−トリフルオロメチルアクリル酸n−ブトキシエチル、α−フルオロアクリル酸n−ブトキシエチル、α−トリフルオロメチルアクリル酸iso−ブトキシエチル、α−フルオロアクリル酸iso−ブトキシエチル、α−トリフルオロメチルアクリル酸tert−ブトキシエチル、α−フルオロアクリル酸tert−ブトキシエチルなどの直鎖もしくは分岐構造を持つ(メタ)アクリル酸エステルまたはα−フッ素置換(メタ)アクリル酸エステル;
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−ヒドロキシスチレン、p−tert−ブトキシカルボニルヒドロキシスチレン、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシスチレン、3,5−ジメチル−4−ヒドロキシスチレン、p−tert−ぺルフルオロブチルスチレン、p−(2−ヒドロキシ−iso−プロピル)スチレン等の芳香族アルケニル化合物;
(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸等の不飽和カルボン酸およびカルボン酸無水物;
エチレン、プロピレン、ノルボルネン、テトラフルオロエチレン、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、塩化ビニル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、ビニルピロリドン等が挙げられる。
ここで、(メタ)アクリル酸エステルおよび(メタ)アクリル酸における「(メタ)アクリル酸」は、メタクリル酸またはアクリル酸を意味する。
また、「α−フッ素置換(メタ)アクリル酸エステル」とは、メタクリル酸のα位の炭素原子に結合したメチル基の水素原子がフッ素原子で置換されたα−フルオロメチルアクリル酸、またはアクリル酸のα位の炭素原子に結合した水素原子がフッ素原子で置換されたα−フルオロアクリル酸エステルを意味する。
構成単位(B)を与える単量体(b)の使用量は、特に制限されないが、重合体(L)の製造で使用する単量体全量中、50モル%以下の範囲が好ましい。
本発明の重合体(L)は、精製処理する際の耐溶剤性が高いことから、架橋重合体(L1)であることが好ましい。
本発明において、架橋重合体(L1)とは、架橋反応をする官能基を有する化合物を反応させて得られた重合体のことをいう。
架橋重合体(L1)としては、特に制限されないが、例えば、以下の架橋重合体を挙げることができる。
[1]多官能ビニル単量体(m1)を含む単量体混合物を重合して得られた架橋重合体。
[2a]カルボン酸および/またはその無水物を含有する重合体(P1)と、エポキシ基および/またはイソシアネート基を含有する重合体(P2)の混合物を反応して得られた架橋重合体。
[2b]カルボン酸および/またはその無水物を含有する重合体(P1)と、エポキシ基および/またはイソシアネート基を含有する化合物(C1)の混合物を反応して得られた架橋重合体。
[2c]カルボン酸および/またはその無水物を含有する化合物(C2)と、エポキシ基および/またはイソシアネート基を含有する重合体(P2)の混合物を反応して得られた架橋重合体。
[3a]水酸基を含有する重合体(P3)と、イソシアネート基を含有する重合体(P4)の混合物を反応して得られた架橋重合体。
[3b]水酸基を含有する重合体(P3)と、イソシアネート基を含有する化合物(C3)の混合物を反応して得られた架橋重合体。
[3c]水酸基を含有する化合物(C4)と、イソシアネート基を含有する重合体(P4)の混合物を反応して得られた架橋重合体。
本発明の重合体(L)の製造方法は、特に限定されず、例えば各構成単位を誘導するモノマーを、公知の重合法、例えばラジカル重合等の連鎖重合法により重合させることによって得ることができる。
具体的には、例えば重合体(L)は、上記各構成単位を誘導する単量体を、ラジカル重合開始剤またはイオン重合開始剤によって、熱重合または光重合することで製造することができる。
ラジカル重合などの連鎖重合法で重合体(L)を製造する方法は、バルク重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法など、特に限定されないが、粒子形状を形成させることが容易な点から、懸濁重合法または乳化重合法が好ましい。
中でも、粒子形状の重合体(L)を得やすく、また、得られる粒子形状の重合体(L)の取扱性(粉体取扱性)が良好な点から、重合体(L)は、懸濁重合法により製造されることが好ましい。
重合体(L)を懸濁重合法により製造する際に使用する分散剤は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸メチルの共重合物のアルカリ金属塩、70〜100%のケン化度のポリビニルアルコール、メチルセルロースなどを挙げることができる。これらは1種以上を適宜選択して使用することができる。
使用する分散剤量は、水性懸濁液中に0.001〜10質量%の範囲であることが好ましい。これは、分散剤量を0.001質量%以上とすることによって、重合時の分散安定性が良好となる傾向にあるためである。より好ましくは0.01質量%以上である。また、10質量%以下とすることによって、重合体(L)の脱水性、乾燥性が良好となる傾向にあるためである。より好ましくは1質量%以下である。
懸濁重合法の手順としては、水中に上記分散剤を1種以上溶かし込み、撹拌を行いながら、重合開始剤を含むモノマー混合物を加え、0.05〜1mm程度の液滴に分散させ、加熱下に重合を行うことが好ましい。この際、液滴の分散安定性を向上させることを目的として、電解質やpH調整剤を必要に応じて使用することができる。
また、重合開始剤を含むモノマー混合物の添加方法は、水中へ一度に添加してもよいし、数回に分割して添加してもよいし、連続的に添加してもよい。さらに、複数のモノマーを用いて、分割添加や連続添加をする場合は、モノマーの組成比を一定にしてもよいし、変更してもよい。モノマーの組成比を変更した場合に生成する重合体(L)は、分割添加の場合はコア−シェル型構造が、連続添加の場合はグラジエント型構造が形成される。
懸濁重合時における、重合温度は特に限定されるものではないが、50〜130℃の範囲であることが好ましい。これは、50℃以上とすることにより、比較的短時間の内に重合体を製造することが可能となる傾向にあるためである。より好ましくは60℃以上である。また、130℃以下とすることによって、重合時の安定性が増す傾向にあるためである。より好ましくは100℃以下である。
懸濁重合時に使用する重合開始剤は、特に限定されるものではないが、例えば、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系開始剤、ベンゾイルパーオキサイド等の過酸化物系開始剤等を挙げることができる。これらは1種以上を適宜選択して使用することができる。
また、懸濁重合時においては、必要に応じて連鎖移動剤を使用することができる。使用できる連鎖移動剤は特に限定されるものではないが、例えば、n−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類、チオグリコール酸オクチル等のチオグリコール酸エステル類、α−メチルスチレンダイマー等が挙げられる。これらは必要に応じて適宜選択して使用することができる。
懸濁重合によって得られる重合体のスラリーを濾過することによって、重合体(L)を水系媒体から分離することができる。分離された重合体(L)は、さらに洗浄や乾燥することができる。乾燥処理された重合体(L)は、篩別することによって、所望の粒子径のものを取り出すことができる。
懸濁重合後の濾過方法は特に限定されるものではないが、目開き20〜100μmの濾過布を使用することが好ましい。これは、目開きを20μm以上とすることにより、乳化微粒子およびその二次凝集物を濾液と共に排出することが可能となるためである。より好ましくは40μm以上である。また、100μm以下とすることにより、良好な重合体(L)を収率良く回収することが可能となるためである。より好ましくは75μm以下である。
懸濁重合後の洗浄方法は特に限定されるものではないが、重合体(L)を溶解しない溶剤あるいは水等を使用して、濾液がほぼ透明になるまで洗浄を繰り返すことが好ましい。
また、乾燥方法及び乾燥温度は特に限定されるものではないが、水または洗浄に用いた溶剤の残留量が2質量%以下となる条件にて行うことが好ましい。これは2質量%以下とすることにより、重合体(L)を種々溶剤に分散させた際の不純物の溶出を防止するためである。より好ましくは1質量%以下である。
また、本発明の重合体(L)が、上述したように架橋重合体(L1)である場合、架橋重合体(L1)は、例えば以下に示す方法により製造できる。
例えば架橋重合体(L1)が上述した[1]の架橋重合体である場合、架橋重合体(L1)は、(1)ラジカル重合などの連鎖重合法において、多官能ビニル単量体(m1)を用いる方法により得ることができる。より具体的には、例えば、多官能ビニル単量体(m1)を含む単量体を、ラジカル重合開始剤またはイオン重合開始剤によって、熱重合または光重合することで、多官能ビニル単量体(m1)を起点として架橋反応を進行させることにより架橋重合体(L1)を製造することができる。
多官能ビニル単量体(m1)とは、ラジカル重合性あるいはイオン重合性を有する構造(例えば、エチレン性炭素−炭素二重結合)を、1分子中に2個以上含有するビニル単量体であり、特に限定されるものではなく、公知の多官能ビニル単量体(m1)を用いることができる。
多官能ビニル単量体(m1)は、例えば、多官能(メタ)アクリル酸エステル単量体、芳香族系多官能ビニル単量体、脂肪族系多官能ビニル単量体などを用いることができる。中でも、重合性の点から、多官能(メタ)アクリル酸エステル単量体が好ましい。
多官能(メタ)アクリル酸エステル単量体としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどのアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート類;
トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチルロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチルロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジ(メタ)アクリロキシプロパン、2−ヒドロキシ−1−アクリロキシ−3−メタクリロキシプロパン、ウレタン(メタ)ジアクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、グリセロールアクリレートメタクリレート、1,10−ジ(メタ)アクリロキシ−4,7−ジオキサデカン−2,9−ジオール、1,10−ジ(メタ)アクリロキシ−5−メチル−4,7−ジオキサデカン−2,9−ジオール、1,11−ジ(メタ)アクリロキシ−4,8−ジオキサウンデガン−2,6,10−トリオール、ビニル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
芳香族系多官能ビニル単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン、ジビニルナフタレン、トリビニルベンゼンなどが挙げられる。
脂肪族系多官能ビニル単量体としては、1,3−ブタジエンなどが挙げられる。
多官能ビニル単量体(m1)の使用量は、特に制限されないが、架橋重合体(L1)の有機溶剤への溶解を抑制できる点から、架橋重合体(L1)の製造で使用する単量体中、0.1モル%以上が好ましく、0.5モル%以上がより好ましく、1モル%以上がさらに好ましく、2モル%以上が特に好ましい。また、高極性基を有する化合物または重合体の吸着、保持の点から、60モル%以下が好ましく、50モル%以下がより好ましく、40モル%以下がさらに好ましい。
多官能ビニル単量体(m1)は、1種、あるいは、必要に応じて2種以上を組み合わせて使用することができる。
連鎖重合法で架橋重合体(L1)を製造する方法は、バルク重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合など、上記と同様の方法が挙げられ、特に懸濁重合が好ましい。
また、架橋重合体(L1)が上述した[2a]〜[2c]の架橋重合体である場合、[2a]〜[2c]の架橋重合体は、(2)カルボン酸あるいはその無水物とエポキシ基あるいはイソシアネート基との反応を用いる方法により得ることができる。
より具体的には、例えば、[2a]〜[2c]の架橋重合体の製造は、それぞれ、以下の方法(2a)〜(2c)により製造することができる。
(2a):カルボン酸および/またはその無水物を含有する重合体(P1)と、エポキシ基および/またはイソシアネート基を含有する重合体(P2)を混合した後、これらの重合体を架橋させる方法。
(2b):カルボン酸および/またはその無水物を含有する重合体(P1)と、エポキシ基および/またはイソシアネート基を含有する化合物(C1)を混合した後、これらの重合体と化合物を架橋させる方法。
(2c):カルボン酸および/またはその無水物を含有する化合物(C2)と、エポキシ基および/またはイソシアネート基を含有する重合体(P2)を混合した後、これらの重合体と化合物を架橋させる方法。
カルボン酸および/またはその無水物を含有する重合体(P1)は、分子構造中(例えば、主鎖、側鎖、末端など)に、カルボン酸および/またはその無水物が存在すれば、特に限定されることはない。
カルボン酸および/またはその無水物を含有する重合体(P1)は、カルボン酸あるいはその無水物を有する単量体、カルボン酸を有する開始剤、カルボン酸を有する連鎖移動剤の中から少なくとも1つを用いることで得られる。
カルボン酸あるいはその無水物を有する単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、α−エチルアクリル酸、クロトン酸、ケイヒ酸、ビニル酢酸、イソクロトン酸、チグリン酸、およびアンゲリカ酸などの不飽和モノカルボン酸;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、アルケニルコハク酸、イタコン酸、メサコン酸、ジメチルマレイン酸、ジメチルフマル酸などの不飽和ジカルボン酸、そのモノエステル誘導体、無水物およびα−或いはβ−アルキル誘導体が挙げられる。
カルボン酸を有する開始剤としては、例えば、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)などが挙げられる。
カルボン酸を有する連鎖移動剤としては、例えば、メルカプト酢酸、チオサリチル酸、ジチオジグリコール酸、3,3’−ジチオジプロピオン酸、2,2’−ジチオジベンゼン酸、DL−2−メルカプトメチル−3−グアニジノエチルチオプロパン酸、2−メルカプト−4−メチル−5−チアゾール酢酸、p−メルカプトフェノール、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、チオリンゴ酸、(5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール−2−イルチオ)酢酸、2−(5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール−2−イルチオ)プロピオン酸、3−(5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール−2−イルチオ)プロピオン酸、2−(5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール−2−イルチオ)コハク酸などが挙げられる。
エポキシ基および/またはイソシアネート基を含有する重合体(P2)は、分子構造中(例えば、主鎖、側鎖、末端など)に、カルボン酸および/またはその無水物が存在すれば、特に限定されることはない。
エポキシ基および/またはイソシアネート基を含有する重合体(P2)は、エポキシ基を有する単量体、イソシアネート基を有する単量体、エポキシ基を有する連鎖移動剤の中から少なくとも1つを用いることで得られる。
エポキシ基を有する単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸β−メチルグリシジル、アリルグリシジルエーテル、アリルβ−メチルグリシジルエーテル、ビスグリシジル(メタ)アクリレート;グリシジルアルコールと不飽和カルボン酸のエステルなどが挙げられる。
イソシアネート基を有する単量体としては、例えば、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、1,1−ビス(アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネートなどが挙げられる。
エポキシ基を有する連鎖移動剤としては、例えば、エポキシメチルメルカプタンなどが挙げられる。
エポキシ基および/またはイソシアネート基を含有する化合物(C1)は、分子構造中に、エポキシ基および/またはイソシアネート基が存在すれば、特に限定されることはないが、架橋度の点から、エポキシ基あるいはイソシアネート基が分子構造中に2個以上存在することが好ましい。
エポキシ基を2個以上含有する化合物としては、例えば、1,2:8,9−ジエポキシリモネン、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレートなどが挙げられる。
イソシアネート基を2個以上含有する化合物としては、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート、トルイレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、トランス−1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−ビス−(イソシアナトメチル−ベンゼン−4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,3−ビス−(イソシアナトメチル)−シクロヘキサン、ヘキサメチレンジイソシアネート、3−イソシアナトメチル−3,5,5’−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、メタ−テトラメチルキシレンジイソシアネート又はパラ−テトラメチルキシレンジイソシアネートなどが挙げられる。
カルボン酸および/またはその無水物を含有する化合物(C2)は、分子構造中に、カルボン酸および/またはその無水物が存在すれば、特に限定されることはないが、架橋度の点から、カルボン酸が分子構造中に2個以上存在するか、あるいは環状カルボン酸無水物であることが好ましい。
カルボン酸が分子構造中に2個以上含有する化合物としては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、メロファン酸、プレーニト酸、ピロメリット酸などが挙げられる。
環状カルボン酸無水物としては、例えば、無水コハク酸、無水フタル酸、ナフタレン−1,8:4,5−テトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサン−1,2,3,4−テトラカルボン酸=3,4−無水物などが挙げられる。
カルボン酸および/またはその無水物を含有する重合体(P1)や、エポキシ基および/またはイソシアネート基を含有する重合体(P2)を製造する方法としては、バルク重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合など、特に限定されないが、シート形状や繊維形状を形成させることが容易な点から、溶液重合や懸濁重合が好ましい。
重合体(P1)や重合体(P2)を溶液重合で製造する場合、溶液重合の重合方法については、特に制限されず、一括重合でも滴下重合でもよい。中でも、組成分布および/または分子量分布の狭い重合体が簡便に得られる点から、単量体を重合容器中に滴下する滴下重合と呼ばれる重合方法が好ましい。滴下する単量体は、単量体のみであっても、単量体を有機溶媒に溶解させた溶液であってもよい。
滴下重合法においては、例えば、有機溶媒をあらかじめ重合容器に仕込み(この有機溶媒を「仕込み溶媒」とも言う。)、所定の重合温度まで加熱した後、単量体や重合開始剤を、それぞれ独立または任意の組み合わせで、有機溶媒に溶解させた溶液(この有機溶媒を「滴下溶媒」とも言う。)を、仕込み溶媒中に滴下する。単量体は滴下溶媒に溶解させずに滴下してもよく、その場合、重合開始剤は、単量体に溶解させてもよいし、重合開始剤だけを有機溶媒へ溶解させた溶液を有機溶媒中に滴下してもよい。また、仕込み溶媒が重合容器内にない状態で単量体あるいは重合開始剤を重合容器中に滴下してもよい。
単量体と重合開始剤は、それぞれ独立した貯槽から所定の重合温度まで加熱された仕込み溶媒へ直接滴下してもよいし、それぞれ独立した貯槽から所定の重合温度まで加熱された仕込み溶媒へ滴下する直前で混合し、前記仕込み溶媒へ滴下してもよい。
さらに、単量体あるいは重合開始剤を、前記仕込み溶媒へ滴下するタイミングは、単量体を先に滴下した後、遅れて重合開始剤を滴下してもよいし、重合開始剤を先に滴下した後、遅れて単量体を滴下してもよいし、単量体と重合開始剤を同じタイミングで滴下してもよい。また、これらの滴下速度は、滴下終了まで一定の速度であってもよいし、単量体や重合開始剤の消費速度に応じて、多段階に速度を変化させてもよいし、あるいは間欠的に滴下を停止させたり、開始してもよい。
滴下重合法における重合温度は特に限定されないが、通常、50〜150℃の範囲内であることが好ましい。
滴下重合法において用いられる有機溶剤としては、重合溶媒としては公知の溶媒を使用でき、例えば、エーテル(ジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル(以下「PGME」とも言う。)等の鎖状エーテル、テトラヒドロフラン(以下「THF」とも言う。)、1,4−ジオキサン等の環状エーテルなど)、エステル(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下「PGMEA」とも言う。)など)、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン(以下「MEK」とも言う。)、メチルイソブチルケトン(以下「MIBK」とも言う。)など)、アミド(N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなど)、スルホキシド(ジメチルスルホキシドなど)、炭化水素(ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ヘキサン等の脂肪族炭化水素、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素など)、これらの混合溶剤などが挙げられる。
また、これらの溶媒は、1種を用いても、2種以上を併用してもよい。
重合溶媒の使用量は特に限定されず、適宜決めればよい。通常は、共重合に使用する単量体全量100質量部に対して30〜700質量部の範囲内で使用することが好ましい。
滴下重合法においては、重合溶媒を2種以上使用する場合、滴下溶媒と仕込み溶媒における重合溶媒の混合比は任意の割合で設定することができる。
有機溶媒中に滴下する単量体溶液の単量体濃度は特に限定されないが、5〜50質量%の範囲内であることが好ましい。
なお、仕込み溶媒の量は特に限定されず、適宜決めればよい。通常は、共重合に使用する単量体全量100質量部に対して30〜700質量部の範囲内で使用することが好ましい。
重合体(P1)や重合体(P2)は、通常、重合開始剤の存在下で、カルボン酸あるいはその無水物を有する単量体や、エポキシ基および/またはイソシアネート基を含有する単量体組成物をそれぞれ重合して得られる。重合開始剤は、熱により効率的にラジカルを発生するものが好ましい。このような重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(以下、AIBNとも言う。)、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート(以下、DAIBとも言う。)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]等のアゾ化合物;2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ(4−tert−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート等の有機過酸化物などが挙げられる。
また、重合時の安全性等を考慮すると、重合開始剤は、10時間半減期温度が60℃以上のものが好ましい。
重合開始剤の使用量は、特に限定されないが、重合体の収率を高くさせる点から、重合に使用する単量体全量100モル部に対して0.3モル部以上が好ましく、1モル部以上がより好ましく、共重合体の分子量分布を狭くさせる点から、重合に使用する単量体全量100モル部に対して30モル部以下が好ましい。
重合体(P1)や重合体(P2)を製造する際には、重合体(P1)や重合体(P2)の架橋反応を妨げない範囲で、カルボン酸を有する連鎖移動剤やエポキシ基を有する連鎖移動剤以外の連鎖移動剤(以下、連鎖移動剤Bとも言う。)を使用してもよい。このような連鎖移動剤Bとしては、例えば、1−ブタンチオール、2−ブタンチオール、1−オクタンチオール、1−デカンチオール、1−テトラデカンチオール、シクロヘキサンチオール、2−メチル−1−プロパンチオール、2−ヒドロキシエチルメルカプタンなどが挙げられる。
溶液重合によって製造された重合体溶液は、必要に応じて、1,4−ジオキサン、アセトン、THF、MEK、MIBK、γ−ブチロラクトン、PGMEA、PGME等の良溶媒で適当な溶液粘度に希釈した後、メタノール、水、ヘキサン、ヘプタン等の多量の貧溶媒中に滴下して重合体を析出させる。この工程は一般に再沈殿と呼ばれ、重合溶液中に残存する未反応の単量体や重合開始剤等を取り除くために非常に有効である。これらの未反応物は、そのまま残存しているとレジスト性能に悪影響を及ぼす可能性があるので、できるだけ取り除くことが好ましい。再沈殿工程は、場合により不要となることもある。その後、その析出物を濾別し、十分に乾燥して本発明の重合体を得る。また、濾別した後、乾燥せずに湿粉のまま使用することもできる。
また、製造された重合体溶液はそのまま、または適当な溶媒で希釈してレジスト組成物として使うこともできる。その際、保存安定剤などの添加剤を適宜添加してもよい。
また、重合体(P1)や重合体(P2)を懸濁重合で製造する場合、懸濁重合の方法は先述の通りである。
カルボン酸あるいはその無水物とエポキシ基あるいはイソシアネート基との反応によって架橋重合体(L1)を製造する場合、上述の方法によって製造された重合体(P1)や重合体(P2)を、上述した(2a)〜(2c)の組み合わせ(重合体(P1)と重合体(P2)、重合体(P1)と化合物(C1)、重合体(P2)と化合物(C2))で、種々の溶剤へ溶解した後、公知の方法で製膜や紡糸などの成形を行い、その成形物を加熱することで、架橋反応を進行させる方法が好ましい。
カルボン酸あるいはその無水物とエポキシ基あるいはイソシアネート基との反応の終点は、反応液を、液体クロマトグラフィー(LC)あるいはガスクロマトグラフィー(GC)などを用いて、反応液中の架橋反応点であるカルボン酸、エポキシ基、あるいはイソシアネート基を分析し、これらの架橋反応点が残存していないことによって、反応の終点を確認できる。また、反応途中であっても、エポキシ基および/またはイソシアネート基を1個だけ含有する化合物や、カルボン酸および/またはその無水物を1個だけ含有する化合物などを反応液中に大量に投入し、架橋反応点を失活させることで、反応を終了させることもできる。
また、架橋重合体(L1)が上述した[3a]〜[3c]の架橋重合体である場合、[3a]〜[3c]の架橋重合体は、(3)水酸基と、イソシアネート基との反応を用いる方法により得ることができる。
より具体的には、例えば、[3a]〜[3c]の架橋重合体の製造は、それぞれ、以下の方法(3a)〜(3c)により製造することができる。
(3a):水酸基を含有する重合体(P3)と、イソシアネート基を含有する重合体(P4)を混合した後、これらの重合体を架橋させる方法。
(3b):水酸基を含有する重合体(P3)と、イソシアネート基を含有する化合物(C3)を混合した後、これらの重合体と化合物を架橋させる方法。
(3c):水酸基を含有する化合物(C4)と、イソシアネート基を含有する重合体(P4)を混合した後、これらの重合体と化合物を架橋させる方法。
水酸基を含有する重合体(P3)は、分子構造中(例えば、主鎖、側鎖、末端など)に、水酸基が存在すれば、特に限定されることはない。
水酸基を含有する重合体(P3)は、水酸基を有する単量体、水酸基を有する開始剤、水酸基を有する連鎖移動剤の中から少なくとも1つを用いることで得られる。
水酸基を有する単量体としては、例えば、ビニルフェノール、ビニルナフトール、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
水酸基を有する開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−(1−ヒドロキシブチル))プロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)などが挙げられる。
水酸基を有する連鎖移動剤としては、例えば、2−メルカプトエタノール、チオグリセロールなどが挙げられる。
イソシアネート基を含有する重合体(P4)は、分子構造中(例えば、主鎖、側鎖、末端など)に、イソシアネート基が存在すれば、特に限定されることはない。
イソシアネート基を含有する重合体(P4)は、イソシアネート基を有する単量体を用いることで得られる。
イソシアネート基を有する単量体としては、例えば、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、1,1−ビス(アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネートなどが挙げられる。
イソシアネート基を含有する化合物(C3)は、分子構造中に、イソシアネート基が存在すれば、特に限定されることはないが、架橋度の点から、イソシアネート基が分子構造中に2個以上存在することが好ましい。
イソシアネート基を2個以上含有する化合物としては、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート、トルイレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、トランス−1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−ビス−(イソシアナトメチル−ベンゼン−4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,3−ビス−(イソシアナトメチル)−シクロヘキサン、ヘキサメチレンジイソシアネート、3−イソシアナトメチル−3,5,5’−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、メタ−テトラメチルキシレンジイソシアネート又はパラ−テトラメチルキシレンジイソシアネートなどが挙げられる。
水酸基を含有する化合物(C4)は、分子構造中に、水酸基が存在すれば、特に限定されることはないが、架橋度の点から、水酸基が分子構造中に2個以上存在することが好ましい。
水酸基を2個以上含有する化合物としては、例えば、1,2−プロパンジオール、5−メチルー1,3−ベンゼンジオール、2−ヒドロキシベンゼンメタノール、2−((9−ヒドロキシノニル)オキシ)フェノールなどが挙げられる。
水酸基を含有する重合体(P3)や、イソシアネート基を含有する重合体(P4)を製造する方法としては、バルク重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合など、特に限定されないが、シート形状や繊維形状を形成させることが容易な点から、溶液重合や懸濁重合が好ましい。
重合体(P3)や重合体(P4)を溶液重合で製造する場合、溶液重合の方法は先述の重合体(P1)や重合体(P2)と同様である。
また、重合体(P1)や重合体(P2)を懸濁重合で製造する場合、懸濁重合の方法も先述の重合体(P1)や重合体(P2)と同様である。
水酸基と、イソシアネート基との反応を用いる方法によって架橋重合体(L1)を製造する場合、上述の方法によって製造された重合体(P3)や重合体(P4)を、上述した(3a)〜(3c)の組み合わせ(重合体(P3)と重合体(P4)、重合体(P3)と化合物(C3)、重合体(P4)と化合物(C4))で、種々の溶剤へ溶解した後、公知の方法で製膜や紡糸などの成形を行い、その成形物を加熱することで、架橋反応を進行させる方法が好ましい。
水酸基と、イソシアネート基との反応の終点は、反応液をLCあるいはGCなどを用いて、反応液中の架橋反応点である水酸酸、あるいはイソシアネート基を分析し、これらの架橋反応点が残存していないことによって、反応の終点を確認できる。また、反応途中であっても、イソシアネート基を1個だけ含有する化合物や、水酸基を1個だけ含有する化合物などを反応液中に大量に投入し、架橋反応点を失活させることで、反応を終了させることもできる。
このようにして得られる本発明の重合体(L)は、アセトン、酢酸エチル、メチルエチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトンなどの有機溶剤に分散させて使用することができる。
重合体(L)の溶剤への分散方法は特に限定されるものではないが、例えば、撹拌翼及び冷却管を取り付けた容器中に溶剤を加え、撹拌下、重合体(L)を徐々に添加した後、40〜80℃程度に加温した状態を2時間程度維持することが好ましい。
本発明の重合体(L)を、半導体製造工程で使用される重合体(以下、重合体(P)とも言う。)の精製工程で使用する場合、重合後または架橋後の重合体(L)には未反応の単量体、オリゴマー、重合開始剤の反応残渣などの不純物(F)が含まれているため、重合体(L)は、これらの不純物(F)を除去する精製処理が施されたものであることが好ましい。
上記不純物(F)を重合体(L)から除去する方法としては、特に限定されないが、下記精製方法(p1)が好ましい。
精製方法(p1):重合体(L)を、溶解度パラメータ(SP値)が17.0〜20.5(J/cm1/2の範囲にある有機溶剤(S1’)で洗浄する工程(i)を有する精製方法。
かかる精製方法においては、工程(i)において、溶解度パラメータが17.0〜20.5(J/cm1/2の範囲にある有機溶剤(S1’)を用いて洗浄を行うことにより、重合体(L)に含まれる不純物(F)が有機溶剤(S1’)に溶解して除去されると考えられる。すなわち、重合体(L)は、溶解度パラメータが17.0〜20(J/cm1/2の範囲にあるものであり、そのため、単量体としては、主に、SP値が17.0〜20(J/cm1/2の範囲内、またはその近縁にある構成単位を構成するものが好ましく用いられる。そのため、有機溶剤(S1’)を用いて洗浄を行うことにより、類似したSP値を有する低分子量の化合物(未反応の単量体やオリゴマーなど)が当該有機溶剤(S1’)に溶解し、重合体(L)から除去されると推測される。
・工程(i):
工程(i)において用いられる有機溶剤(S1’)は、SP値が17.0〜20.5(J/cm1/2の範囲にある有機溶剤である。
有機溶剤(S1’)は、重合体(L)を洗浄するために用いられることから、重合体(L)を溶解しない溶剤であることが好ましい。
有機溶剤(S1’)としては、γ−ブチロラクトン(SP値18.4(J/cm1/2)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(SP値17.8(J/cm1/2)、テトラヒドロフラン(SP値18.6(J/cm1/2)、酢酸エチル(SP値18.6(J/cm1/2)、メチルエチルケトン(SP値19.0(J/cm1/2)、トルエン(SP値18.2(J/cm1/2)、及びシクロヘキサノン(SP値20.3(J/cm1/2)から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。これらの中でも、本発明の効果に優れること、入手の容易さ等の点で、γ−ブチロラクトンが最も好ましい。
本発明において、有機溶剤(S1’)のSP値は、富士通製計算化学ソフトCAChe(製品名)を用いて計算した値である。
洗浄は、1回行ってもよく、2回以上行ってもよい。
工程(i)において、洗浄は、例えば、重合体(L)に、重合体(L)の質量以上の量の有機溶剤(S1’)を添加する等により行うことができる。
重合体(L)を洗浄する際の温度は、特に制限はないが、不純物の溶解性を高めるために、20℃以上とすることが好ましく、30℃以上とすることがより好ましい。また、重合体(L)の変質を防止するために、100℃以下が好ましく、80℃以下がより好ましい。
有機溶剤(S1’)の使用量は、特に制限はないが、本発明の効果に優れることから、重合体(L)の質量(固形分)に対し、1.5質量倍以上が好ましく、2.0質量倍以上がより好ましい。上限値としては、処理効率、コスト等を考慮すると、20質量倍以下が好ましく、15質量倍以下がより好ましい。
上記工程(i)後の重合体(L)には、精製時に用いた有機溶剤(S1’)が含まれている。
かかる重合体(L)は、有機溶剤(S1’)を減圧乾燥等により除去してもよく、そのまま、重合体(P)の精製に用いてもよい。
・工程(ii):
精製方法(p1)においては、前記工程(i)の後、工程(i)で洗浄した重合体(L)を、前記重合体(L)を溶解せず、かつ前記有機溶剤(S1’)と混和性を有する有機溶剤(S2’)を用いて洗浄する工程(ii)をおこなってもよい。
工程(ii)において用いられる有機溶剤(S2’)は、重合体(L)を溶解せず、かつ前記有機溶剤(S1’)と混和性を有するものである。
ここで、「有機溶剤(S1’)と混和性を有する」とは、80℃で、有機溶剤(S1’)の2倍量を添加した際に、均一な溶液となることを意味する。
また、有機溶剤(S2’)は、重合体(L)を洗浄するために用いられることから、重合体(L)を溶解しない溶剤である必要がある。
有機溶剤(S2’)として、具体的には、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、乳酸エチル、メチルエチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノン等が挙げられる。
有機溶剤(S1’)が上述したγ−ブチロラクトンである場合、有機溶剤(S2’)としては、γ−ブチロラクトとの混和性が良好なこと、入手の容易さ等の点で、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテートが好ましく、特にPGMEAが好ましい。
工程(ii)において、洗浄は、例えば、重合体(L)に、重合体(L)の質量以上の量の有機溶剤(S2’)を添加する等により行うことができる。
重合体(L)を洗浄する際の温度は、特に制限はないが、不純物の溶解性を高めるために、20℃以上とすることが好ましく、40℃以上とすることがより好ましい。また、重合体(L)の変質を充分に防止するために、100℃以下が好ましく、80℃以下がより好ましい。
有機溶剤(S2’)の使用量は、特に制限はないが、本発明の効果に優れることから、重合体(L)の質量(固形分)に対し、1.5質量倍以上が好ましく、2.0質量倍以上がより好ましい。上限値としては、処理効率、コスト等を考慮すると、20質量倍以下が好ましく、15質量倍以下がより好ましい。
洗浄は、1回行ってもよく、2回以上行ってもよい。本発明においては、有機溶剤(S2’)による洗浄を重合体(L)から有機溶剤(S1’)を完全に除去できるまでおこなうことが好ましい。
重合体(L)から有機溶剤(S1’)を完全に除去できたかどうかは、例えば、重合体(L)洗浄後の有機溶剤(S2’)をGC等により分析し、当該有機溶剤(S2’)中に有機溶剤(S1’)の濃度を測定することにより確認できる。当該有機溶剤(S2’)中に有機溶剤(S1’)が含まれている場合は、有機溶剤(S1’)が検出できなくなるまで洗浄処理を繰り返す。
上記工程(ii)後の重合体(L)には、精製時に用いた有機溶剤(S2’)が含まれている。
かかる重合体(L)は、有機溶剤(S2’)を減圧乾燥等により除去してもよく、そのまま、重合体(P)の精製に用いてもよい。
・工程(iii):
精製方法(p1)においては、工程(i)または(ii)の後、さらに、前記有機溶剤(S1’)または(S2’)を、前記重合体(L)を溶解せず、かつ前記有機溶剤(S1’)または(S2’)よりも低沸点の有機溶剤(S3’)で置換する工程(iii)を行っても良い。
有機溶剤(S1’)または(S2’)が上述したプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテートである場合、有機溶剤(S3’)としては、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテートとの混和性が良好なこと、入手の容易さ等の点で、テトラヒドロフラン(THF;沸点66℃)が好ましい。
有機溶剤(S3’)の使用量は、特に制限はなく、重合体(L)から有機溶剤(S2’)を完全に除去できる量であればよい。通常、重合体(L)の質量に対し、1.5〜20質量倍の範囲内であることが好ましく、2〜15質量倍の範囲内であることがより好ましい。下限値以上であると、有機溶剤(S2’)の除去効果に優れ、上限値以下であると、短時間で溶剤置換できる。
溶剤置換後、有機溶剤(S3’)は除去してもよく、そのまま重合体(P)の精製に用いてもよい。
重合体(L)からの有機溶剤(S3’)の除去は、例えば、有機溶剤(S3’)の沸点以下の温度で加熱することにより行うことができる。
精製方法(p1)は、より具体的には、例えば以下の手順で行うことができる。
まず、固体の重合体(L)に有機溶剤(S1’)を添加し、0.5〜10時間、20〜80℃で撹拌して、重合体(L)に有機溶剤(S1’)を吸収(膨潤)させる。
次に、任意に、重合体(L)に有機溶剤(S2’)を添加し、除去することにより洗浄を行う。有機溶剤(S2’)を添加・除去は、重合体(L)中の有機溶剤(S1’)が完全に除去されるまで行うことが好ましい。
次に、任意に、重合体(L)に有機溶剤(S3’)を添加し、0.5〜10時間、20〜80℃で撹拌し、有機溶剤(S3’)を除去した後、さらに減圧乾燥を行う。
このようにして、精製された重合体(L)を得る。
本発明の重合体(L)は、塗料原料、インキ原料、歯科材料、複写機トナー用バインダー、セラミック焼成用バインダー、熱可塑性樹脂中間原料、フィルター材料などの種々の用途に使用できる。
中でも、本発明の重合体(L)は、特に、半導体製造工程で使用される重合体(P)を精製する精製工程において当該重合体の精製用として好適に使用でき、当該精製工程により得られる重合体(P)を用いて形成されるレジストパターンにおけるディフェクトの発生を低減できる。
また、本発明の重合体(L)は、ディフェクトの発生を低減できるだけでなく、上述した精製工程において精製される重合体(P)の感度、解像度等のリソグラフィー特性をほとんど損なうことがない。このことからも、本発明の重合体(L)は、半導体製造工程で使用される重合体(P)の精製工程において、当該重合体の精製用として極めて好適に使用できる。
以下、本発明の重合体(L)を用いた重合体の精製方法を、半導体製造工程で使用される重合体(P)を例に挙げて説明する。
重合体(P)の精製は、重合体(P)と重合体(L)とを接触させることにより行うことができる。
半導体製造工程で使用される重合体(P)は、特に限定されないが、KrFエキシマレーザーリソグラフィー用のp−ヒドロキシスチレン系樹脂、ArFエキシマレーザーリソグラフィー用のアクリル系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、シクロオレフィン−無水マレイン酸系樹脂、Fエキシマレーザーリソグラフィー用のフッ素系樹脂などが挙げられる。
また、重合体(P)はネガ型、ポジ型の種類は問わない。
本発明の重合体(L)を、半導体製造工程で使用される重合体(P)の精製工程で使用する場合、重合体(P)は、有機溶剤(S1)に溶解した重合体溶液(R1)として精製することが好ましい。
この場合、重合体(P)の精製は、重合体(P)が有機溶剤(S1)に溶解した重合体溶液(R1)を、本発明の重合体(L)に接触させることにより行うことができる。
重合体溶液(R1)と本発明の重合体(L)とを接触させる方法は、特に制限はなく、例えば一般的に液体と固体とを接触させるために用いられている方法、例えば重合体(L)をカラム等の、通液可能な容器に充填し、当該通液可能な容器内を重合体溶液(R1)に通過させる方法;重合体溶液(R1)内に重合体(L)を添加して撹拌する方法等が挙げられる。
本発明においては、重合体溶液(R1)と重合体(L)との分離が容易であること等の点から、重合体(L)を、通液可能な容器に充填し、当該通液可能な容器内を重合体溶液(R1)に通過させる方法が好ましい。
重合体溶液(R1)を、通液可能な容器内を通過させる方法としては、例えば、重合体(L)を充填した筒状容器内に重合体溶液(R1)を入れた後、重力により滴下(溶出)させる方法、重合体(L)を充填した筒状容器内を連続的に重合体溶液(R1)を通液する方法等が挙げられる。
筒状容器としては、図1に示すように、筒状の筐体1の両端に、当該筐体内に充填された粒状の重合体(L)2の流出を防止でき、かつ重合体溶液(R1)が通過可能なフィルター3,4が設置可能となっているものが好ましく、かかる容器としては、たとえば市販のカラムが使用できる。
なお、フィルター3,4の代わりに、同様の機能を有するもの、たとえば綿等の繊維を筒状容器の両端に詰めてもよい。
かかる筒状容器を用いる方法としては、たとえば、図1に示すように、筒状の筐体の一方の端部、たとえば下方にフィルター4を配置し、粒状の重合体(L)2を分散させた液を筐体内に流し入れることにより重合体(L)2を充填した後、その上にフィルター3を配置する。そして、フィルター3の上部より重合体溶液(R1)を入れ、重力により滴下(溶出)させる方法、重合体(L)を充填した筒状容器内を連続的に重合体溶液(R1)を通液する通液させることにより、重合体溶液(R1)を、本発明の重合体(L)に接触させることができる。
これらの中でも、高極性基を有する化合物または重合体の除去効果が高く、本発明の効果に優れることから、滴下(溶出)させる方法が好ましい。
滴下させる際の溶出速度は、特に制限はなく、0.1〜5ml/秒の範囲内であることが好ましく、0.15〜4ml/秒がより好ましく、0.2〜3.5ml/秒がさらに好ましい。上記範囲内であると、ブリッジモード(レジストパターン間の橋掛け構造)のディフェクトの低減効果に優れる。また、下限値以上であると製造効率が良好であり、上限値以下であるとディフェクト全体の数を低減できる。
(他の工程)
また、本発明においては、重合体溶液(R1)と重合体(L)とを接触させる前に、重合体溶液(R1)に有機溶剤(S4)を添加して、重合体(P)の濃度を低下させる工程(希釈工程)を行うことが好ましい。これにより、重合体(P)に含まれる副生物(例えば重合反応で副生するオリゴマーや低分子量のポリマー、或いは目的とする質量平均分子量よりも高分子量のポリマー、中でも特定の構成単位の含有比率が高い、組成の偏ったポリマー、オリゴマー等)の量を低減でき、本発明の効果がさらに向上する。
有機溶剤(S4)としては、有機溶剤(S1)として例示したものと同様のものが挙げられる。
有機溶剤(S4)の添加量は、重合体溶液(R1)の質量に対して、2質量倍以上が好ましく、さらに4〜5質量倍であることが好ましい。
また、重合体(P)がレジスト組成物用のものである場合、当該重合体(P)が用いられるレジスト組成物中における重合体(P)の濃度をC1とし、希釈後の重合体溶液(R1)中の重合体(P)の濃度をC2とした場合において、C2がC1よりも小さくなるように有機溶剤(S4)を添加することが、本発明の効果に優れることから好ましい。
ここで、一般的に、露光光源の波長が248nm以下(例えば、KrF、ArF、またはFエキシマレーザ光、あるいはExtreme UV(極端紫外光)、EB(電子線)またはX線等)の波長に対応するレジスト組成物中の重合体濃度C1としては、特に限定されないが、露光光源に対する適正な膜厚を設けることができることから、好ましくは2〜20質量%、より好ましくは5〜15質量%に調製されている。
C2は、前記したようにC1より小さくなるように調製すればよく、その数値は限定されるものではない。したがって、C2は前記C1の数値未満であればよい。
希釈工程は、例えば、重合体溶液(R1)に有機溶剤(S4)を添加し、好ましくは10〜40℃で好ましくは20〜30℃で、10〜60分間、好ましくは25〜35分間撹拌、振とう等を行うことにより実施できる。
本発明においては、さらに、重合体溶液(R1)と重合体(L)とを接触させる前に、重合体溶液(R1)を、水等の、有機溶剤(S1)と2層に分離可能な水性溶剤(S5)を用いて洗浄する工程(水洗浄工程)を行ってもよい。これにより、重合体(P)中のオリゴマーや低分子量のポリマー、特に高極性基を含むオリゴマーや低分子量ポリマーを水層に溶解させて除去することができる。
水性溶剤(S5)としては、水が好ましく用いられる。
具体的な操作としては、例えば、まず重合体溶液(R1)に水性溶剤(S5)を添加する。このとき、重合体溶液(R1)中の有機溶剤(S1)と水性溶剤(S5)との使用比率(質量比)は、2層に分離可能な範囲であれば、特に限定されないが、有機溶剤(S1):水性溶剤(S5)=1:1〜4:1(質量比)の範囲内が好ましく、さらに、2:1〜3:1であることが好ましい。水性溶剤(S5)の使用比率が4:1以上であると充分な洗浄効果を得ることができ、1:1以下であると有機溶剤(S1)と良好に分離し、重合体(P)が水性溶剤(S5)相に移動しにくく、良好な収率で重合体(P)を回収でき、生産性向上やコスト低減に有効である。
次に、重合体溶液(R1)に水性溶剤(S5)を添加した後、10〜40℃で好ましくは20〜30℃で、10〜60分間、好ましくは25〜35分間、撹拌、振とう等により洗浄を行う。
次に、撹拌等を終了して液を静置すると、有機溶剤(S1)相が上層であり、水性溶剤(S5)相が下層である2層の状態となる。この2層に分かれた液から下層の水性溶剤(S5)相を除去し、重合体(P)が溶解した有機溶剤(S1)相を回収する。
水洗浄工程は、1回行ってもよく、2回以上行ってもよい。
さらに、本発明においては、重合体溶液(R1)と重合体(L)とを接触させる前および/または後に、重合体溶液(R1)を、ろ過膜を有するフィルタを通過させる工程(ろ過工程)を行うことが好ましい。
前記フィルタとしては、特に制限はなく、これまで重合体溶液等のろ過に用いられている任意のフィルタを使用できる。
フィルタのろ過膜としては、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂;ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂;ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド樹脂等が挙げられる。
本発明においては、特に、ナイロン66、ナイロン6等のナイロン製のろ過膜;ポリエチレン製のろ過膜;及びポリプロピレン製のろ過膜の3種の中から選ばれる少なくとも1種を備えたフィルタを用いることが好ましく、特に、ナイロン製のろ過膜を備えたフィルタを用いることが好ましい。これらのろ過膜を備えたフィルタを用いることにより、重合反応で副生するオリゴマーや低分子量のポリマー、或いは目的とする質量平均分子量よりも高分子量のポリマー等を効果的に除去することができ、結果、本発明の効果がさらに向上する。
フィルタの孔径は、0.02〜0.1μmが好ましく、0.02〜0.05μmがさらに好ましい。また、フィルタの孔径が0.02μm以上であると、ろ過速度を早くすることができ、良好な生産性が保たれる。また、0.1μm以下であると、重合反応で副生するオリゴマーや低分子量のポリマー、或いは目的とする質量平均分子量よりも高分子量のポリマーを効果的に除去することができる。
ろ過は、一段階で行ってもよく、二段階以上で行ってもよい。また、使用するろ過膜およびフィルタの種類は、一種でもよく、二種以上を併用してもよい。
このようにして得られた重合体溶液(R1)は、一定量の有機溶剤を除去(濃縮)して、半導体製造工程において用いるのに適した濃度に調整してもよい。かかる重合体溶液は、例えば該重合体溶液に酸発生剤成分やその他任意成分を調合すれば効率よくレジスト組成物を製造できるなど、レジスト組成物の調製用の重合体溶液としてそのまま用いることができ、好ましい。
また、重合体溶液(R1)は、有機溶剤を完全に除去し、固体状の重合体とし、得られた重合体を、レジスト組成物等の、半導体製造工程に用いられるレジスト用の重合体(半導体リソグラフィー用重合体)として、レジスト組成物の製造等に使用することもできる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。また、各実施例、比較例中「部」とあるのは、特に断りのない限り「質量部」を示す。
下記の合成例および実施例で用いた測定方法を以下に示す。
<重合転化率>
重合体の重合転化率は、重合反応溶液中に存在する未反応単量体量を、それぞれの単量体について求め、単量体ごとの消費割合を逆算することにより求めた。
懸濁重合法で製造した重合体の場合の、当該重合体中に残存する単量体量(未反応単量体量)は次の方法で求めた。まず、洗浄、乾燥などの後処理を終えた重合体0.1gを採取し、アセトニトリルを加えて、メスフラスコを用いて全量を50mLとした後、超音波処理を行い、重合体を分散させた。この分散液を0.2μmのメンブレンフィルターで濾過し、東ソー製高速液体クロマトグラフHPLC−8020(製品名)を用いて、それぞれの未反応単量体量を求めた。
この測定は、分離カラムはジーエルサイエンス製Inertsil ODS−2(商品名)を1本使用し、移動相は水/アセトニトリルのグラジエント系、流量0.8mL/min、検出器は東ソー製紫外・可視吸光光度計UV−8020(商品名)、検出波長220nm、測定温度40℃、注入量4μLで、標準ポリマーとしてポリスチレンを使用して測定した。なお、分離カラムであるInertsil ODS−2(商品名)は、シリカゲル粒径5μm、カラム内径4.6mm×カラム長さ450mmのものを使用した。また、移動相のグラジエント条件は、A液を水、B液をアセトニトリルとし、下記の通りとした。
測定時間0〜3分:A液/B液=90体積%/10体積%。
測定時間3〜40分:A液/B液=90体積%/10体積%→50体積%/50体積%。
測定時間40〜62分:A液/B液=50体積%/50体積%→0体積%/100体積%。
測定時間62〜70分:A液/B液=0体積%/100体積%。
<比表面積(窒素吸着法)>
日機装社製比表面積測定装置ベータソーブ4200型(商品名)を用いて測定した。重合体4g程度を専用セルへ入れ、測定装置にセットした後、150℃、60分の条件で脱気を行った後、液体窒素温度下で窒素ガスを吸着させ、比表面積を測定した。
<各構成単位の含有量>
半導体リソグラフィー用重合体を構成する各構成単位の含有量は、H−NMR測定で求めた。
H−NMRの測定は、日本電子(株)製、GSX−400型FT−NMR(商品名)を用いて、約5質量%の半導体リソグラフィー用重合体試料の溶液(重水素化ジメチルスルホキシド溶液)を直径5mmφの試験管に入れ、観測周波数400MHz、シングルパルスモードにて、64回の積算で行った。なお、測定温度は60℃で行った。
<質量平均分子量(Mw)>
約20mgの半導体リソグラフィー用重合体を5mLのTHFに溶解し、0.5μmメンブレンフィルターで濾過して試料溶液を調製し、この試料溶液を東ソー製ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)を用いて測定した。この測定は、分離カラムは昭和電工製、Shodex GPC K−805L(商品名)を3本直列にしたものを用い、溶媒はTHF、流量1.0mL/min、検出器は示差屈折計、測定温度40℃、注入量0.1mLで、標準ポリマーとしてポリスチレンを使用して測定した。
<熱分解温度(Td)>
約10mgの半導体リソグラフィー用重合体を専用のアルミパンに秤量し、Seiko Instrument社製TG/DTA6200熱分析装置(商品名)を用いて測定した。なお、昇温条件は10℃/minで測定した。
<ガラス転移温度(Tg)>
約10mgの半導体リソグラフィー用重合体を専用のアルミパンに秤量し、Seiko Instrument社製DSC6200熱分析装置(商品名)を用いて測定した。なお、昇温条件は10℃/minで測定した。
<実施例1(粒状架橋重合体(L1−1)の合成)>
加温、冷却が可能な重合装置中に、脱イオン水200質量部とポリビニルアルコール(ケン化度80%、重合度1700)0.6質量部を加え撹拌し、ポリビニルアルコールを完全に溶解した後、一度撹拌を停止し、下記式(51)で表されるα−メタクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン(以下、GBLMAと言う。)95.0部(SP値は18.5(J/cm1/2、仕込み組成比:97.4モル%)、および下記式(52)で表されるトリメチロールプロパントリメタクリレート(以下、TMPTMAと言う。)5.0部(SP値は17.2(J/cm1/2、仕込み組成比:2.6モル%)を加え、再度撹拌し、ラウロイルパーオキサイド0.5部を加えて75℃に昇温した後、75〜80℃の反応温度を維持して3時間反応させた。
Figure 2007269906
Figure 2007269906
その後さらに、反応溶液を95℃に昇温し、この状態を1時間維持して反応を終了させた。その後、水性懸濁液を目開き45μmのナイロン製濾過布により濾過、洗浄し、濾過物を40℃で約16時間乾燥し、粒状架橋重合体(L1−1)を得た。
粒状架橋重合体(L1−1)の重合転化率は99.6%であった。また、粒状架橋重合体(L1−1)の比表面積は0.07m/gであった。
また、粒状架橋重合体(L1−1)のSP値は、GBLMAのSP値は18.5(J/cm1/2であり、TMPTMAのSP値は17.2(J/cm1/2であることから、GBLMA/TMPTMA=97.4モル%/2.6モル%の重合体のSP値は、18.5×0.974+17.2×0.026=18.5(J/cm1/2であった。
<実施例2(粒状架橋重合体(L1−1)の精製)>
容器中に、実施例1で得た架橋重合体(L1−1)200gとγ−ブチロラクトン(SP値18.4(J/cm1/2)400gとを投入して60℃で3時間撹拌した。撹拌終了後、架橋重合体(L1−1)は、γ−ブチロラクトンをすべて吸収して膨潤していた。
次に、同じ容器内に、PGMEA600gを加え、80℃で2時間、架橋重合体(L1−1)とともに撹拌した後、溶剤を除去する操作(洗浄処理)を行った。
このとき、溶剤を少量採取してガスクロマトグラフィーにより分析し、溶剤中のγ−ブチロラクトン濃度を測定した。上記洗浄処理(PGMEAの添加と溶剤の除去)をさらに4回繰り返し行ったところ、溶剤からγ−ブチロラクトンが検出されなくなった。なお、洗浄処理後の溶剤中のγ−ブチロラクトン濃度は、それぞれ、1回洗浄処理後:5.8%、2回洗浄処理後:0.8%、3回洗浄処理後:0.1%、4回洗浄処理後:0.04%、5回洗浄処理後:検出限界未満であった。
次に、架橋重合体(L1−1)にテトラヒドロフラン400gを加えて、60℃で1時間撹拌して溶剤を除去する操作を2回繰り返し行った後、架橋重合体(L1−1)を24時間減圧乾燥することにより、精製された架橋重合体(L1−1)を得た。
以下、精製された架橋重合体(L1−1)を架橋重合体(L1’−1)という。
架橋重合体(L1’−1)について、上記と同様の測定を行った結果、架橋重合体(L1’−1)の比表面積は0.07m/gであった。なお、架橋重合体(L1’−1)のSP値は重合体(L1−1)のSP値と同じである。
<実施例3(半導体リソグラフィー用重合体の精製、レジスト組成物の調製と評価)>
架橋重合体(L1’−1)100gを、PGMEAを用いてカラム(内径:7cm、長さ38cm)に充填した。
次に、下記式(P−1)で表される半導体リソグラフィー用重合体(以下、重合体(P−1)とも言う。)を含む重合体溶液(固形分濃度25質量%のPGMEA溶液)1600部に、PGMEA2400部を添加して、固形分濃度10質量%のPGMEA溶液とした。
Figure 2007269906
[n/m/l/k=35/35/15/15(モル%)、Mw=10000]
次に、このPGMEA溶液1000部を、架橋重合体(L1’−1)を充填したカラムに流し込み、該カラム内のPGMEA重合体溶液を流速3.3mL/sで滴下(溶出)させた。
得られた溶出液を、孔径0.04μmのナイロン製フィルタ(製品名:ウルチポアN66、ポール株式会社製)を用いてろ過した。得られたろ液を、ロータリーエバポレーターを用いて、重合体溶液の固形分濃度が約20質量%となるように濃縮した。
濃縮後の重合体溶液に、トリフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネートを2.0質量部、トリエタノールアミンを0.2質量部、PGMEAを900質量部、γ−ブチロラクトンを25質量部、界面活性剤(製品名:R−08、大日本インキ化学社製)を0.1部溶解させた後、その溶液を、孔径0.04μmのナイロン製フィルタ(製品名:ウルポチアN66、ポール株式会社製)、孔径0.02μmのポリプロピレン製フィルタ(製品名:ユニポア・ポリフィックス、キッツ社製)の順でろ過してポジ型レジスト組成物溶液を調製した。
次に、8インチのシリコンウエハー上に、有機反射防止膜用材料(製品名:ARC−29A、ブリューワーサイエンス社製)を塗布し、205℃で60秒間焼成して、膜厚77nmの反射防止膜を形成して基板とした。
その基板上に、上記で得られたポジ型レジスト組成物溶液を、スピンコーターを用いて均一に塗布し、ホットプレート上で120℃、90秒間プレベークして、乾燥させることにより、膜厚250nmのレジスト層を形成した。
次に、ArF露光装置(波長193nm)NSR−S306(製品名、Nikon社製、NA(開口数)=0.78,2/3輪帯照明)により、ArFエキシマレーザー(193nm)を、マスクパターンを介して選択的に露光した。
そして、120℃、90秒間の条件でPEB処理し、さらに23℃にて現像液(2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液)で60秒間現像し、その後15秒間、純水を用いてリンスし、振り切り乾燥を行った。その後、100℃で90秒間加熱して乾燥させ、ライン幅120nm、ピッチ240nmのラインアンドスペースのレジストパターン(L/Sパターン)を形成した。
次に、KLAテンコール社製の表面欠陥観察装置KLA2351(製品名)を用いてL/Sパターン表面を観察し、ウエハー内の全ディフェクトの合計数と、ブリッジモード(レジストパターン間の橋掛け構造)ディフェクトの数とを求めた。その結果を表1に示した。
<実施例4(半導体リソグラフィー用重合体の精製、レジスト組成物の調製と評価)>
PGMEA重合体溶液を滴下させる流速(溶出速度)を0.38mL/sとした以外は、実施例3と同様にして、重合体(P−1)の精製(ろ過)、レジスト組成物の調製およびディフェクト評価を行った。その結果を表1に示した。
<実施例5(半導体リソグラフィー用重合体の精製、レジスト組成物の調製と評価)>
PGMEA重合体溶液を滴下させる流速(溶出速度)を0.24mL/sとした以外は、実施例3と同様にして、重合体(P−1)の精製(ろ過)、レジスト組成物の調製およびディフェクト評価を行った。その結果を表1に示した。
<比較例1(レジスト組成物の調製と評価)>
架橋重合体(L1’−1)による精製(ろ過)工程を省略した以外は、実施例3と同様にして、レジスト組成物の調製およびディフェクト評価を行った。その結果を表1に示した。
Figure 2007269906
<ろ過の有無による重合体(P−1)の物性への影響評価>
実施例3〜5における、架橋重合体(L1’−1)によるろ過前後での重合体(P−1)のPGMEA溶液をGPCおよびNMRにより分析した。
その結果、GPCは、いずれもピークが同じ位置にあり、架橋重合体(L1’−1)を充填したカラムに通すことによる分子量分布への影響がほとんどないことが確認できた。また、H−NMRの結果も同様で、ピークの差はほとんどなかった。
また、上記重合体(P−1)のPGMEA溶液について、熱分解温度Tdおよびガラス転移温度Tgを測定した結果、いずれも同等のTdおよびTgを有していた。
<ろ過の有無によるレジスト組成物のリソグラフィー特性評価>
実施例3〜5および比較例1のディフェクト評価と同様にしてライン幅100nm、ピッチ200nmのL/Sパターンを形成した。
得られたL/Sパターンを走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察したところ、いずれの例においても、良好な形状でパターンが形成されていた。
また、当該L/Sパターンが形成される最適露光量Eop(mJ/cm)と、焦点深度幅(上記Eopにおいて、焦点を適宜上下にずらし、上記のL/Sパターンが100nm±10%の寸法変化率の範囲内で得られる焦点深度(DOF)の幅(μm))を求めたところ、いずれもほぼ同等であった。
上記結果に示すように、架橋重合体(L1’−1)を充填したカラムを通過させた半導体リソグラフィー用重合体溶液を用いて得られたポジ型レジスト組成物を用いて形成されたレジストパターン表面のディフェクト数(実施例3〜5)は、全ディフェクト数、ブリッジモードのディフェクト数とも低減されており、特にブリッジモードのディフェクトは大幅に低減されていた。また、リソグラフィー特性も良好であった。
また、実施例3〜5のポジ型レジスト組成物を比較すると、全ディフェクト数は、重合体(P−1)のPGMEA溶液の溶出速度が速いほど低減される傾向があるが、ブリッジモードのディフェクト数は、溶出速度にかかわらず大幅に低減されていた。
さらに、これらのポジ型レジスト組成物は、解像度、レジストパターン形状、感度、DOFなどの種々のリソグラフィー特性も良好であった。
一方、架橋重合体(L1’−1)を充填したカラムを通過させていない半導体リソグラフィー用重合体溶液を用いて得られたポジ型レジスト組成物を用いた比較例1は、全ディフェクト数、ブリッジモードディフェクト数ともに非常に多かった。
本発明の重合体(L)は、塗料原料、インキ原料、歯科材料、複写機トナー用バインダー、セラミック焼成用バインダー、熱可塑性樹脂中間原料、フィルター材料などの種々の用途に使用することができる。中でも、半導体製造工程で使用される重合体の精製工程で当該重合体の精製用として使用することが好ましい。
重合体溶液(R1)と重合体(L)とを接触させる際に好適に用いられる方法を説明するための概略図である。
符号の説明
1…筐体、2…重合体(L)、3…フィルター、4…フィルター。

Claims (4)

  1. 溶解度パラメータが17〜20(J/cm1/2の範囲にあり、かつ比表面積が0.005〜1m/gの範囲にある重合体(L)。
  2. 重合体の構成単位としてラクトン骨格を有する構成単位(A)を含有する請求項1に記載の重合体(L)。
  3. 懸濁重合法により製造される請求項1に記載の重合体(L)。
  4. 半導体製造工程で使用される重合体の精製用である請求項1に記載の重合体(L)。

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