JP2002171950A - 加圧下加熱履歴を有する乾燥食材とその製造方法 - Google Patents
加圧下加熱履歴を有する乾燥食材とその製造方法Info
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Abstract
味食感に優れ復元性および保存性に優れた乾燥食材・食
品とその製造方法を提供すること。 【解決手段】凍結乾燥の前に、加圧下に100℃を超える
レトルト処理を行う。加熱処理後、凍結乾燥して得られ
る乾燥食材・食品は、水分含有率が10重量%以下であ
り、新規な食材・食品として多種多様な利用が可能であ
る。
Description
乾燥食材およびその製造方法に関する。より詳しくは加
圧下に食材を100℃を超える温度で加熱した後、該食材
に含有される水分量を10重量%以下にした乾燥食材およ
びその製造方法に関する。これによりベビーフード用、
または介護食品用に好適の食材が提供される。
向けの食品または食材として利用されているが、ベビー
フードの特殊性としてこれらの食品または食材が適合し
なければならない要件がある。すなわち、ベビーフード
としての食品は、乳幼児が食することから極めて高い安
全性ならびに厳格な衛生管理が求められており、実際に
はベビーフード製造メーカーよりなる協議会において、
「ベビーフード製品規格」として定められた品質と衛生
安全面から規制されている。具体的には品質保持期限の
上限、ナトリウム含量、微生物基準、食品添加物などが
規定されている。
いずれも、これらのベビーフード製品規格を満たしたう
えで、栄養に富みしかも使いやすく長期保存が可能な新
規な食品あるいは食材ならびに多種多様な食材を提供で
きるその製造方法が求められる。このような食品が実現
すれば、ベビーフードはより多種多彩となり、栄養のバ
ランス良くしかも手軽に乳幼児に与えられることができ
るので便利である。
ドライタイプのもので上限18ヶ月の保存期間を確保でき
ることが望ましい。また、ベビーフードに求められる要
件より類推されるように、同様の衛生安全面の管理が必
要な要介護者向けの食品にも応用できる食材があればそ
の有用性は倍増する。
分を添加する方法あるいは水分含量を低下させる乾燥手
段は、微生物の生育を抑制するので有効な方法である。
しかしながら、上記のようにベビーフード用の食品にお
いてはナトリウム含量の規制があるため、食材・食品の
乾燥が実用的な方法と言える。この方法は一層の長期に
わたる保存を可能とし、さらに食品の軽量化も図られる
という利点も併せ持つ。したがって、上記ベビーフード
用あるいは介護用の食品に好適な乾燥食材があれば、有
用性・利便性に優れることは上記した通りである。
め、保存性および多種多様な利用・利便性に優れる新規
な乾燥食材を開発し、その製造方法も確立して本発明の
完成に至った。
で、ナトリウム含量が少ないベビーフード用、介護食品
用に好適の乾燥食材を提供することを目的としている。
さらに、多種多様な乾燥食材を製造できる方法も提供す
ることを目的としている。
10重量%以下である乾燥食材であり、該食材が、加圧下
に100℃を超える熱履歴を有することを特徴とする。上
記加熱は、5〜120分間おこなわれたことを特徴としてい
る。上記乾燥食材の好ましい例として、魚介類がある。
料、酸化防止剤および増粘多糖類からなる群から選ばれ
た少なくとも1種の添加物を添加されて製造された食材
を特徴とする。さらに本発明に係る上記乾燥食材は、ベ
ビーフードまたは介護用食品であるか、あるいはこれら
の原料に好ましく用いられる。
を100℃を超える温度で加熱処理した後、該食材に含有
する水分量を10重量%以下にする乾燥することを特徴と
する。上記加熱処理は、5〜120分間おこなうことを特徴
としている。上記乾燥は、減圧下、凍結乾燥によりおこ
なうことを特徴とする。さらに5〜48時間、最終品温5〜
60℃でおこなうことを特徴としているまた、本発明に乾
燥よる食材の製造方法において、上記加熱処理をする際
に食材をレトルトパウチに収容し、加圧下に100℃以上
の温度に加熱することを特徴としている。
下における加熱操作を加えていない。本発明の最大の特
徴は、凍結乾燥の前の工程として加圧下で加熱操作を加
えている。これにより、菌数を低減することができ、ベ
ビーフード用途に好適の食材を製造することができる。
有率が低い乾燥食材であり、該食材が、加圧下に100℃
を超える加熱履歴を有することを特徴とする。以下、本
発明に係る乾燥食材とその製造方法について、具体的に
説明する。 <乾燥食材の製造方法>本発明による上記新規乾燥食材の
製造方法は、加圧下に食材を100℃を超える温度で加熱
した後、凍結乾燥により該食材を低い水分量とすること
を特徴としている。
ず、あらゆる食品食材が対象となる。例えば、野菜類、
果実果汁類、穀物類、肉・卵類、魚介類、乳製品、海藻
類、豆類及びその加工品類、これらの混合品目類であ
る。しかしながら、乾燥によりテクスチャー等に変化を
生じる場合もありうるため、とくに魚介類、野菜類、根
菜類など好ましい。魚介類では、元々存在する生菌の数
が非常に多く、ベビーフード用、介護用食品に使用する
場合には、確実な殺菌を行わなければならない。そのた
め凍結乾燥前に、高温加熱処理を加えることは、特に有
効である。穀物では米飯など、あるいは米飯または小麦
粉を利用した食品、パスタ食品などが好適である。
に加熱された熱履歴を有している。その熱履歴とは、1.
414〜2.666気圧に加圧された状態で、100℃を超える温
度、好ましくは110〜130℃の温度に、5〜120分間、好ま
しくは30〜60分間加熱処理をしたものである。これによ
り原料の食材をほぼ完全に滅菌することができる。ま
た、この加圧下の加熱により食材を調理することがで
き、たとえばデンプンなどはこの処理においてほぼα化
される。魚などに含まれるおそれのある小骨などは、こ
の加圧下の加熱により未処理品と比較すると極めてもろ
くなり、そのまま食することができるほどに軟化する。
さらに貝類の中には貝毒を有する場合があるが、この工
程において加熱分解され無害となる。
が肝要であり、順序を逆にしては期待する効果がでな
い。凍結乾燥前に行う加熱方法として、特に限定するも
のではないが、以下の方法をとり得る。たとえば、湯に
入れて100℃もしくはそれ以下で加熱する「ブランチン
グ」があるが、加圧下100℃以上で加熱するほうが、本
発明の目的とする効果が得られる。その具体的方法は限
定されないが、たとえば効率的な方法としてレトルトパ
ウチを使用する加圧下加熱がある。
した後加圧下、100〜150℃の範囲で加熱処理を行う。よ
り好ましくは110〜130℃で行われる。加熱時間は、5〜1
20分であり、より好ましくは30〜90分である。実際の時
間は加熱温度、食材の種類とのかねあいで決められる。
例えば、魚類では、110〜120℃で45〜90分であり、貝類
では、115〜125℃で45〜90分である。
われる加圧下の加熱は、所望により専用のレトルトパウ
チで行うこともできる。これは、レトルト処理を確実か
つ効率的に行うためである。レトルト処理は、専用のレ
トルト加工用加熱機器を使用してもよいが、熱水シャワ
ー式殺菌機や、熱水式殺菌機、蒸気式殺菌機等のもの
で、静置式や回転式の殺菌機を用いることができる。と
くに、食材中の熱伝導率が良好である回転式高圧殺菌機
が好ましく用いられる。
同時に行われるので、効率的に以下の処理が進められ
る。また、魚類は小骨等がもろくなって食べ易くなり、
貝毒等も分解される。さらに、ニンジンなどの固い食材
についても加圧加熱処理を行うことで、より柔らかくさ
れ、ベビー用や介護用として食べ易いものとなる。凍結乾燥 凍結乾燥は、上記レトルト加工をした食材を予備凍結し
た後、凍結乾燥機の乾燥室の乾燥板上に載せて、水分含
量が10%未満になるまで減圧下、水分を蒸発させる。
乾燥時間は、通常5〜48時間、好ましくは10〜30時間で
行われる。予備凍結の処理は、凍結乾燥のために緩慢凍
結をおこなうと、氷結晶の生成による食材内部の組織細
胞の破壊を招くので、冷凍障害による品質低下を防止す
るため、効率よく品温を急速に低下せしめて凍結させる
ためである。通常は、−40〜−20℃の範囲で、1〜4
8時間かけて行われる。凍結方法は、エアーブラスト凍
結、セミエアーブラスト凍結、コンタクト凍結、ブライ
ン凍結、液体窒素凍結などが挙げられる。
使用されるが、より好ましくは、1〜0.1Torrの範囲で
あれば絶えず水分の昇華が行われる。最終的な品温とし
て、通常5〜60℃、好ましくは35〜45℃の範囲となるよ
う凍結乾燥をおこなう。凍結乾燥機は、通常用いられる
市販製品のものでよく、凍結乾燥される食材量に応じて
適宜、その機種性能が選択される。乾燥食材の水分含量
は10重量%以下であることが必要であり、さらに、1〜7
重量%の範囲に調整することが望ましい。水分含量が少
ないほど保存特性は一般的には高まるが、その乾燥に要
する製造コストも上昇する。
する際のスピードや風味等がすぐれているが、熱風乾燥
等の他の乾燥方法を使用しても良い。食材の性状・形状
は、乾燥後の状態のもの、あるいはさらに粉末、固形状
または顆粒状に調製してもよい。本発明に係る乾燥食材
は、湯戻り性が極めて良好である食材であるため、新し
い利用とその範囲を拡大することは容易である。
風味・食感がそのまま残存している。製品の風味、性状
・テクスチャー、溶解性、保存性などについて一層良好
なものにするために、本発明の目的を損なわない範囲の
量で本食材・食品を使用した組成物に加えることができ
る。これには、調味料、酸味料、油脂、乳化剤、結合
剤、安定化剤、乾燥助剤、香辛料、酸化防止剤、機能性
添加剤、着色剤などが挙げられる。具体的に調味料とし
ては、例えば、食塩、醤油、砂糖、乳糖、麦芽糖、オリ
ゴ糖、ソルビトール、みりん、酒類、グルタミン酸ナト
リウムなどの化学調味料、あるいはカツオエキス、コン
ブエキス、チキンエキス、ビーフエキス、オニオンエキ
ス、酵母エキス等の各種エキス、卵白など、また酸味料
として、クエン酸、酒石酸などの有機酸を所望に応じて
加えることができる。また、油脂としてはバター、クリ
ーム、動植物油などを、乳化剤としては、グリセリン脂
肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪
酸エステル、レシチンなどを例示できる。フレーバー、
香辛料として、食品の種類に応じて加える各種のフレー
バー、香辛料を加えても良い。さらに機能性添加剤とし
ては、ドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタ
エン酸(EPA)、各種ビタミンなどが挙げられ、安定
化剤、結合剤あるいは乾燥助剤として添加できるものと
しては、グアガム、コーンスターチ、ゼラチン、糊料、
デンプン、カゼインなどを挙げることができる。これら
の結合剤を加えることにより、組織間の結着がより強固
となり、乾燥後も丈夫な組織が形成されることにより乾
燥製品の崩壊性防止とテクスチャーの改善が図られる。
発明に係る乾燥食材は、水分含量が少ないために、微生
物の繁殖は防止されるとともに、加圧下における加熱を
行うことで、微生物数を事前に低減しており、従来品の
ベビーフードあるいは介護食品などと比べてより安定で
あり、保存性に優れる。実用上1.5年以上の貯蔵を可能
とするために、とくに油脂類に対する酸化防止剤を添加
して酸敗速度を抑制することもよい。このための酸化防
止剤の例としては、ビタミンE、エリソルビン酸、アス
コルビン酸およびその塩、クエン酸イソプロピルなど合
成または天然物由来のものを挙げることができる。
利用の方法や分野、範囲などは特に限定されない。利用
態様を例示すれば、乾燥食材の利点である湯戻り性に優
れ、風味も残存するため、そのまま温湯に溶解して喫食
するほか、これを油脂、調味料および香辛料と混合し
て、例えばクリームソース、スープ用食材として、ある
いは他の食物の調理に使用する即席調味食材、具材など
として多様な形態で使用することができる。さらに、保
存性が優れる特性に着目して、例えば離乳食およびその
ための調味補助食品、介護食品およびその調味補助食品
などとしても利用できる。また、他の多種多様な乾燥食
材といろいろ組合せることにより、いわゆるレトルト食
品として利用されている多種の食材を含む多様な食品、
調理済みの食品を工業的規模で提供することもできる。
定されず、成人、小人向けすべての層を対象としてい
る。とくに好適な用途としてベビーフードが挙げられ
る。好適とするその理由は、製品規格(物性、性状、魚
の骨および貝毒を含まない)、賞味期限、衛生基準(菌
数およびナトリウム量が所定以下)を確保するからであ
る。
介護食品、充分に咀嚼できない人のための食品もある。
一方、具材などの補助食材あるいは調味料として使用さ
れる食品素材は、喫食者を飽きさせない多様な食味の食
物を提供する嗜好性とともに、簡便に調理に使用でき、
長期保存も可能とする利便性を備えることが望ましい。
そうした要求を満たす新規な組成と性状を有する本発明
に係る食品素材の実現は、即席食品、乳幼児向け離乳
食、高齢者や要介護者向けの介護食品などの分野におい
て極めて有用である。
加圧下加熱処理を行うために、殺菌のための加熱処理を
最後に行う必要はなく、該食材は菌数が少なく、かつ増
えにくくされている。とくに魚介類では、残存菌数が多
く、従来法の場合、その後殺菌工程を含めて確実に殺菌
処理を行う必要性があった。
にその除去のための工程が必要であるが、本発明による
方法では、未処理品と比較すると、乳幼児が食しても安
全なほど魚骨は柔らかくなっている。また、貝類の中に
は貝毒を含有する場合があるが、加熱処理により完全に
分解して無毒化される。さらにニンジン等の固い食材
を、事前に柔らかくすることができる。したがって、本
発明に係る乾燥食材は特にベビーフードに好適であり、
これは上記のこと以外に賞味期限、塩分、その他の凍結
乾燥の利点を保持しているからである。
ことで、経時的安定性に優れており、長期保存が可能で
ある。本発明に係る乾燥食材は、湯戻り性、復元性が良
好であるためそのまま水または湯に溶かして食品、スー
プとして喫食できるほか、調味素材あるいは他の食品の
補助食材として利用できるため用途が広い。
明するためのものであり、これに限定する意味ではな
い。
ロースターで中まで火が通るまで、焼いた。次いで焼い
た鯛のフィレをトレーにあけて皮、腹骨、血合いを除去
しつつ身を解した。解し身に残存する骨の有無をチェッ
クしたものについて、ボイル処理を95℃以上で、5分間
で行った。水冷後水切りしたのち、レトルト用パウチに
袋詰して加圧下、115℃、60分間加熱してレトルト処理
をした。ビタミンE剤を酸化防止のため、添加して混合
した。−25℃で20時間予備凍結をした後、1.0Torr以
下にて凍結乾燥を行った。最終品温は40℃であった。凍
結乾燥した鯛各部は、0.1〜0.5cm大に粉砕して、金属
探知を行った後、所定の出荷検査をして計量梱包した。
得られた乾燥鯛の中に残存していた骨は小さい骨のみで
しかも少数であったが、これらの骨は上記レトルト加工
により未処理品と比較すると、乳幼児が食しても安全な
ほど完全に柔らかくなっていた。
実施された加圧下の加熱によるレトルト加工を省いた以
外は実施例1と同様に行った。この場合得られた乾燥鯛
の中に、残存していた骨は小さい骨のみであったが、硬
くそのままではベビーフードに適さないため、その選別
除去の操作を別途必要とした。
95℃以上で、10分間で行った。水冷後水切りしたのち、
レトルト用パウチに袋詰して加圧下、120℃、60分間加
熱してレトルト加工をした。次に3mmサイズにダイス
カットしビタミンEを酸化防止用に添加して所定のトレ
ーに盛った。これを−25℃で20時間予備凍結した。
乾燥を行った。凍結乾燥したホタテは、最終品温として
40℃に保った。金属探知を行った後、所定の出荷検査を
して計量梱包した。
ヌサヤおよび和風ダシにより、鯛あんかけを製造した。
凍結乾燥した鯛は、実施例1で製造したものを使用し、
ニンジンおよびキヌサヤは、従来法による凍結乾燥によ
り調製したものであった。使用した和風ダシは、コーン
スターチ、コンブエキス、乳糖、カツオエキス、食塩、
酵母エキス、醤油を配合したものを使用した。
中の水分含量は、3.3g/100g食品であった。上記方法
により製造された乾燥食品3.4gに湯30mlを加えたとこ
ろ、容易に溶解して風味食感ともに良好な鯛あんかけと
なった。これに含有される塩分をモール法により分析し
たところ、塩分量は100g当たりの製品について3.56g、
そして湯戻し後の塩分濃度は0.37%であった。したがっ
て、喫食時の塩分濃度は、0.5%未満であり、ベビーフ
ード製品規格のナトリウム含量基準を満たしていた。
燥グリンピースおよびホワイトソースにより、ホタテク
リームソースを製造した。凍結乾燥ホタテは、実施例2
で製造したものを使用し、ニンジンおよびグリンピース
は、従来法による凍結乾燥により調製したものである。
ここで使用したホワイトソースは、水に溶解または分散
させることによりホワイトソース様のソースベースを形
成可能な粉粒体組成物であって、該粉粒体組成物が、ソ
ースを構成する乳脂肪分を乳糖および/または脱脂粉乳
に担持させた粉体とα化デンプンとを、該組成物100重
量部中に30〜90重量部の量で含有されているとともに、
上記粉体とα化デンプンとの配合重量比が、1:2〜
2:1の範囲内にあるものである。
中の水分含量は、3.0g/100g食品であった。上記方法
により製造された乾燥食品4.7gに湯30mlを加えたとこ
ろ、容易に溶解して風味食感ともに良好なホタテクリー
ムソースとなった。これに含有される塩分をモール法に
より分析したところ、塩分は100g当たりの製品について
は2.8gであった。そして湯戻し後の塩分濃度はそれぞ
れ0.39%であった。したがって、喫食時の塩分濃度は、
0.5%未満であり、いずれもベビーフード製品規格のナ
トリウム含量基準を満たしていた。
品について次の微生物試験を行い、レトルト処理による
殺菌効果の評価をした。 <微生物試験>試料の調製 実施例で製造した食品が詰められている小袋包材の開封
部を70%アルコール綿でよく拭いた後、滅菌済みの器具
を用いて開封した。内容物を無菌的に混合した後、その
10gに、滅菌生理食塩水90mlまたは140mlを加えて(そ
れぞれ10倍希釈または15倍希釈となる)、1分間ストマ
ッカー処理を行い、これを試験溶液とした。
準寒天培地を入れて混合し、37℃48時間培養した。試験
溶液のさらに10倍希釈した溶液についても同様の操作を
行う。大腸菌群 10倍希釈溶液または15倍希釈溶液5mlを、ダーラム管を
入れたBGLB培地45ml、1本にそれぞれ加えて37℃で24時
間培養した。ガスの発生をみた場合には、EMB平板培地
およびデゾキシコーレート培地に塗抹し、37℃、24時間
培養した。
時間培養した。培養液を白金耳にてマンニット食塩培地
とブドウ球菌培地に塗抹し、37℃、24時間培養した。疑
わしいコロニーの発生をみた場合には、コアグラーゼ反
応を行った。実施例3の鯛あんかけおよび実施例4のホ
タテクリームソースの結果を表1に示す。
あった。黄色ブドウ球菌および大腸菌群は陰性であっ
た。したがって、ドライタイプベビーフードの微生物基
準にいずれも適合していることが分かった。
理食品の経時安定性を、官能検査により試験して評価し
た。 <経時安定性の試験方法> 保存温度:室温区、35℃温区、5℃温区 保存湿度:70% 保存期間:3.5月(1月、2月、3.5月経過時点でそれぞ
れ評価試験を実施) 官能検査 各試験区の試料の色、味覚、匂い、および固さの項目と
総合評価を 、パネルにより下記の判定基準に従って官
能評価をした。
3および実施例4で得られた調理食品ともに全く同じ評
価結果を得た。その結果を表2に示す。
4で得られた調理食品の経時的安定性についての試験結
果をみると、いずれのタイプの品質も、官能検査から味
覚、匂いなどは製造時のままほぼ保持されていることが
わかった。試験期間は、最長3.5ヶ月であったが、35℃
においても外観上、顕著な酸敗に基づく劣化および変色
は発生しなかったことより、室温での保存では商品価値
を損なうことなく1.5年ほどの長期貯蔵が可能であるこ
とがわかった。したがって、これらの食品は、いずれも
品質保持期限に関して、1.5年を満たすといえる。
Claims (10)
- 【請求項1】水分含有率が10重量%以下である乾燥食材
であり、該食材が、加圧下に100℃を超える加熱履歴を
有することを特徴とする乾燥食材。 - 【請求項2】上記加熱が、5〜120分間行われたことを特
徴とする請求項第1項に記載の乾燥食材。 - 【請求項3】上記乾燥食材が魚介類である請求項第1項
または第2項に記載の乾燥食材。 - 【請求項4】上記食材に調味料、酸化防止剤、増粘多糖
類からなる群から選ばれた少なくとも1種の添加物を添
加された請求項第1〜3項のいずれかに記載の乾燥食
材。 - 【請求項5】上記乾燥食材がベビーフードまたは介護用
食品であるか、あるいはこれらの原料である請求項第1
〜4項のいずれかに記載の乾燥食材。 - 【請求項6】加圧下に食材を100℃を超える温度で加熱
処理した後、該食材に含有される水分量を10重量%以下
に乾燥することを特徴とする乾燥食材の製造方法。 - 【請求項7】上記加熱処理を5〜120分間行うことを特徴
とする請求項第6項に記載の乾燥食材の製造方法。 - 【請求項8】上記乾燥を減圧下、凍結乾燥によりおこな
うことを特徴とする請求項第6項または第7項に記載の
乾燥食材の製造方法。 - 【請求項9】上記乾燥を、5〜48時間、最終品温5〜60℃
でおこなうことを特徴とする請求項第6〜8項のいずれ
かに記載の乾燥食材の製造方法。 - 【請求項10】上記加熱処理をする際に食材をレトルト
パウチに収容し、加圧下に100℃以上の温度に加熱する
ことを特徴とする請求項第6〜9項のいずれかに記載の
乾燥食材の製造方法。
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