JP2008011794A - 調理食品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本来の香り、食感等を保持し、栄養成分の溶出を抑制し、食材の硬さを所望する硬さに容易に調整することができ、柔軟であっても型崩れに細心の注意を払うことを不要とし、製造工程、搬送、流通過程において取り扱いが容易であり、多品目食材を使用する調理食品も効率よく製造することができ、衛生的に製造するため、微生物の変敗を抑制して保存をすることができる調理食品を、短時間で、無駄なく、簡単且つ安価に製造することができ、特に、咀嚼・嚥下困難者、離乳期の乳児用として好適な調理食品の製造方法を提供する。
【解決手段】凍結または凍結後解凍した食品素材と分解酵素とを、包装材中に入れて真空包装することにより分解酵素を食品素材内部に均一に含有させ、分解酵素の作用により食品素材を柔軟にした後、加熱調理する。
【選択図】なし

Description

本発明は、特に、咀嚼・嚥下が困難な者や離乳期の乳児にとって、摂取しやすい形状、硬さ、食感を有し、成分の流出や変色、風味の消失を抑制し、衛生的な調理食品を得ることができる調理食品の製造方法に関し、より詳しくは、栄養物や水分、機能性成分等の補給を行うことができる調理食品の製造方法に関する。
咀嚼・嚥下が困難な高齢者や離乳期の乳児などは、通常、流動食、刻み食、ゼリー食または軟らかく加工された食品を摂取している。これらの食品は、歯茎でつぶせる、舌でつぶせる、噛まなくてよいなどの状態にまで加工調理されており、トロミ剤の添加等で飲み込みやすく誤嚥の危険性が排除されている。例えば、重湯を凝固剤や増粘剤を用いて凝固又は増粘して米粒を包み込み、米粒と重湯を含む粥とし、全体の硬さを5×102N/m2〜5×104N/m2の範囲に設定されたゲル状にすると共に、通常の粥に比べて重湯と米粒が分離し難くした咀嚼・嚥下困難者用粥を得る方法(特許文献1)、熱水又は水に分散させて用時調製する医薬用或いは健康食品用の漢方や生薬の製剤であって、増粘剤、ゲル化剤の少なくとも一方を混合して粉末剤、顆粒剤、錠剤、塊状剤、カプセル剤のいずれかの形態に加工する方法(特許文献2)、湿熱処理デンプン4〜10質量%及び水を含有し、レトルト殺菌処理を施すことにより均質な粘性液体状又はゾル状又はゲル状とした嚥下補助剤を使用する方法(特許文献3)、予め別個に加熱された、ゲル化剤の溶液及び増粘剤、必要に応じて塩類の溶液を、混合し冷却し嚥下に適した物性を有するゲル状組成物(特許文献4)などが報告されている。
しかし、これらの食品は、食材本来が有する味、香り、食感等を有し、見た目のおいしさを兼ね備えた食品であるとは言えない場合もある。また、各摂取者が必要とする柔軟性、即ち、硬さに適度に調整した食品を提供することはむずかしい。
一方、下処理をした食材と調味液を、真空に近い状態で、味付け加熱調理する真空調理食品は、焼く、煮る等の過度の加熱を必要としないことから高齢者用食品として利用されている。これは、フィルムの中が真空に近い状態になると熱の伝導率が上がり沸点が下がる原理を応用し食材を、低温加熱調理(58℃〜95℃)することにより食材の食感、風味、旨味を閉じこめたまま調理するとともに、衛生的で保存性に優れているためである。また、真空状態のフィルムの中で食材を加熱調理するので活性酸素の発生を抑えて調理することが可能である。例えば、O−157等の感染症食中毒を防止する真空調理方法であって、ラム肉、鯛及び伊勢海老を真空パックに収納し、摂氏75度の温度に設定したスチームオーブンで25分間加熱することを特徴とする真空調理方法(特許文献5)、洗浄し、肉質改良剤を0.03〜0.05重量%添加してなるアワビむき身が、真空パックされた後、加圧加熱されてなる包装加工アワビであって、前記肉質改良剤が、パパイン、セラチオペプシターゼ、ストレプトキナーゼ、αキモトリプシン、ビオタミラーゼ、トリプシンからなる群から選択される少なくとも1種の酵素13〜18%と、食塩43〜63%と、澱粉質22〜42%とを含有してなる包装加工アワビの製造方法(特許文献6)などが報告されている。
しかしながら、このような真空調理方法によっては、厚生労働省健康増進法に定められる高齢者用食品の許可基準を満たす硬さにまで軟化させた食品を得ることは困難である。また、食材を所望の硬さに調整し、且つ、カロリー、ミネラル等の栄養成分を加える調節を一工程で行うことは未だに報告されていない。
本発明者らは、植物食品素材を凍結、解凍後、減圧下で酵素液に浸漬し、原型を留めた状態で、植物食品素材の組織へ酵素を導入する方法(特許文献7)や、減圧下で植物性食品を酵素液に浸漬し組織へ酵素を導入し、調味し、加熱加圧殺菌する方法などを、既に開発している。この方法により得られる食品は、高齢者など咀嚼が困難な者が、食することが困難な硬い食材をその食材本来の形状、色、味、香り、食感、栄養成分を維持した形態で賞味することができ、しかも、摂取者が必要とする硬さの程度に応じて、食品の硬さを調整することができ、効率よく製造することができるものである。しかしながら、解凍した食材を酵素液中で減圧処理すると、栄養成分がドリップとして溶出する場合があり、また、硬さを調整した柔軟な食材は型崩れが起こりやすいため、その後の製造工程、包装工程や、流通過程において、細心の注意を払う必要があり、取り扱いの点で問題を抱えている。更に、食材ごとに適した酵素や反応条件を設定し、減圧処理を行っているため、多品目食品素材を使用する、たとえば八宝菜、酢豚、煮しめなどを製造するには、食品素材ごとに軟化処理を行い、その後、調理、包装工程で食材を合わせるという非効率な面がある。
特開平11−187832号公報 特開平11−322624号公報 特開2001−238651号公報 特開2002−300854号公報 特開2005−304451号公報 特開平10−276729号公報 特開2003−284522号公報
本発明の課題は、本来の形状、色、味、香り、食感を保持し、栄養成分の溶出を抑制し、食品の硬さを所望する硬さに容易に調整することができ、柔軟であっても型崩れに細心の注意を払うことを不要とし、製造工程、搬送、流通過程において取り扱いが容易であり、多品目食品素材を使用する調理食品も効率よく製造することができ、衛生的に製造するため、微生物の変敗を抑制して保存をすることができる調理食品を、短時間で、無駄なく、簡単且つ安価に製造することができる調理食品の製造方法を提供することにある。更に、貧栄養状態の高齢者等の食欲増進を図ると共に、必要に応じて栄養物の補給が可能であり、特に、咀嚼・嚥下困難者の誤嚥を抑制し、また、離乳期の乳児用、消化器系疾患等の罹患者用として好適な調理食品の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、咀嚼・嚥下困難者の誤嚥を抑制でき、または離乳期の乳児用の食品素材として、本来の形状、色、味、香り、食感を保持して食欲増進を図り、食品の硬さを所望する硬さに調整可能とするために、食品素材中に分解酵素を均一に含有させるための減圧処理を、真空包装を行う際の減圧を利用して行うことに着目し、鋭意研究を重ねた。その結果、凍結後または凍結解凍後の食品素材と、分解酵素とを包装材中へ入れ、あるいは、分解酵素液を表面に付着した食品素材を包装材中へ入れて真空包装を行うことにより、食品素材内部に分解酵素を均一に導入することができ、その後の製造工程や、流通過程において柔軟な食材の型崩れを抑制し、取り扱いを非常に簡単にできることの知見を得た。このとき、包装材中に調味料や、増粘剤、栄養物等を入れることにより、分解酵素と同時にこれらを食品素材内部に導入することができ、多品目食品素材に対して同時に真空処理を行うことができると共に、包装まで行うことができることを見い出した。また、組織内部での酵素反応によりオリゴ糖、食物繊維、ペプチド、フラボノイド類のアグリコンなどの機能性成分が生成することから機能性付与も同時に行えることを見い出した。その後、分解酵素の作用により食品素材の柔軟化を所望の程度まで行った後、加熱調理においては、包装材内の真空加熱のため、低温での調理を可能とし、養分の溶出、いわゆるドリップを抑制して、食材本来の味、香り、食感を保持した調理食品を、効率よく、衛生的に製造できることの知見を得て、かかる知見に基づき本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、凍結または凍結後解凍した食品素材と分解酵素とを、包装材中に入れて真空包装することにより分解酵素を食品素材内部に均一に含有させ、分解酵素の作用により食品素材を柔軟にした後、加熱調理することを特徴とする調理食品の製造方法に関する。
また、本発明は、凍結または凍結後解凍した食品素材を、表面に分解酵素を含有する分解酵素液を付着させた後、包装材中に入れて真空包装することにより分解酵素を食品素材内部に均一に含有させ、分解酵素の作用により食品素材を柔軟にした後、加熱調理することを特徴とする調理食品の製造方法に関する。
本発明の調理食品の製造方法は、本来の形状、色、味、香り、食感を保持し、栄養成分の溶出を抑制し、食材の硬さを所望する硬さに容易に調整することができ、柔軟であっても型崩れに細心の注意を払うことを不要とし、製造工程、搬送、流通過程において取り扱いが容易であり、多品目食品素材を使用する調理食品も効率よく製造することができ、衛生的に製造するため、微生物の変敗を抑制して保存をすることができる調理食品を、短時間で、無駄なく、簡単且つ安価に製造することができる。更に、貧栄養状態の高齢者等の食欲増進を図ると共に、必要に応じて栄養物の補給が可能であり、特に、咀嚼・嚥下困難者の誤嚥を抑制し、また、離乳期の乳児用、消化器系疾患等の罹患者用として好適な調理食品を得ることができる。
本発明の調理食品の製造方法は、凍結または凍結後解凍した食品素材と分解酵素とを、包装材中に入れて真空包装することにより分解酵素を食品素材内部に均一に含有させ、分解酵素の作用により食品素材を柔軟にした後、加熱調理することを特徴とする。
また、凍結または凍結後解凍した食品素材を、表面に分解酵素を含有する分解酵素液を付着させた後、包装材中に入れて真空包装することにより分解酵素を食品素材内部に均一に含有させ、分解酵素の作用により食品素材を柔軟にした後、加熱調理することを特徴とする。
本発明の調理食品の製造方法に用いる食品素材としては、凍結または凍結後解凍した食品素材であり、凍結により食品素材中に生成される氷結晶により組織の緩みを生じさせ、これを利用して真空包装時に組織内部の気体と分解酵素を置換させやすくして、食材組織中心部への分解酵素等の導入を促進させる。
上記食品素材の凍結方法としては、食品素材内部に氷結晶が生成する凍結温度で行うことが好ましく、例えば、−5℃以下で行うことができる。−5℃以下であれば急速凍結、緩慢凍結いずれも適用することができるが、氷結晶を内部全体に均一に分布させ、食感を悪化させないことを考慮すると、−15℃前後が適当である。凍結時間は氷結晶を食品素材内部全体に均一に分布させることが可能であれば、30分で十分であるが、これより長時間凍結してもよい。
また、豆類など表皮が厚い食材では、凍結後、水分の減少率が2〜10質量%程度になるまで表面の水分を蒸発させることが、後述する分解酵素などの導入効率を高めることができるため、好ましい。表面水分の蒸発には冷風乾燥、温風乾燥、凍結乾燥が好適である。
上記凍結した食品素材は凍結状態のまま用いることもできるが、解凍して用いてもよい。凍結した食品素材の解凍方法としては、室温で放置する方法でもよく、解凍時間を短縮するため、恒温装置中で加温して行うこともできる。加温温度は、高いほど解凍時間の短縮を図ることができるが、品質を保持するためには60℃以下であることが好ましい。
このような食品素材としては、動植物性食品素材のいずれであってもよく、生の状態の食品素材や、煮る、焼く、蒸す、揚げるなど加熱・調理した食品素材も用いることができる。具体的には、大根、人参、牛蒡、筍、生姜、キャベツ、白菜、セロリ、アスパラガス、葱、玉葱、ほうれん草、小松菜、茗荷、ブロッコリー、胡瓜、茄子、隠元などの野菜、ジャガイモ、薩摩芋、里芋などの芋類、大豆、小豆、蚕豆、エンドウ豆などの豆類、米、小麦などの穀類、みかん、林檎、桃、サクランボ、梨、パイナップル、バナナ、梅などの果実類、椎茸、シメジ、エノキ、ナメコ、松茸などのきのこ類、鯛、鮪、鯵、鯖、鰯、烏賊、蛸、浅蜊、蛤などの魚介類、鶏肉、豚肉、牛肉などの肉類、若布、昆布、海苔などの藻類などの食品を例示することができる。更に上記食品素材を加工したこれらの加工食品であってもよい。加工食品としては、蒲鉾などの練製品、漬物、惣菜、麺類、各種菓子などいずれのものであってもよい。
このような食品素材の大きさは、分解酵素等を中心部まで均一に導入するために、略立方体であれば1辺が30mm以下、略球状であれば直径30mm以下であることが好ましいが、後工程における加熱調理に適した大きさとすることが好ましい。
本発明の調理食品の製造方法に用いる分解酵素は、タンパク質、炭水化物、脂肪の分解酵素であればいずれも用いることができ、食品素材の種類や、摂取者の状態等によって、また、後述する栄養物を使用する場合はこれを分解する作用を有するもの等から、適宜選択して使用することが好ましい。具体的には、例えば、プロテアーゼ、ペプチダーゼなどタンパク質をアミノ酸及びペプタイドに分解する酵素、アミラーゼ、グルカナーゼ、セルラーゼ、ペクチナーゼ、ペクチンエステラーゼ、ヘミセルラーゼ、β−グルコシダーゼ、マンナーゼ、キシラナーゼ、アルギン酸リアーゼ、キトサナーゼ、イヌリナーゼ、キチナーゼなどでんぷん、セルロース、イヌリン、グルコマンナン、キシラン、アルギン酸、フコイダンなどの多糖類をオリゴ糖に分解する酵素、リパーゼなど脂肪を分解する酵素など食材の消化・分解作用のある酵素が適している。これらは1種または相互に作用を阻害しない範囲で2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記分解酵素の使用形態としては、粉末状にして食品素材表面にふりかけて使用したり、分解酵素を含有する分解酵素液として食品素材表面に付着させることができる。食品素材表面に分解酵素を付着させた後、真空包装による減圧処理を行うため、食品素材を分解酵素液に浸漬させた状態で圧力処理を行う場合と比較して、分解酵素の使用量を必要最小限にすることができる。分解酵素を粉末状にして用いる場合の使用量は、食品素材の種類、分解酵素の種類、摂取者の状態により、食品素材に要請される硬さ(柔軟性)により調整することが好ましい。具体的には、例えば、食品素材100gに対して、0.001〜0.5gの範囲を挙げることができる。
また、上記分解酵素液は、分解酵素と水、アルコール等の液体とを混合して調製することができる。分解酵素液中の分解酵素濃度は、食品素材の種類、分解の酵素の種類、摂取者の状態により要請される食品の硬さ等により調整する。具体的には、0.01〜5.0質量%とすることができ、0.1〜2.5質量%であることが好ましい。また、分解酵素液のpHは4〜10であることが好ましい。分解酵素液のpHがこの範囲であれば、食品素材中への分解酵素の導入を容易に行うことができる。分解酵素液をこの範囲に調整するためには、有機酸類とその塩類やリン酸塩などのpH調整剤等を含有させることにより行うことができる。
上記分解酵素液を用いて食品素材表面に分解酵素を付着させる方法としては、塗布、噴霧、浸漬などの方法を挙げることができる。凍結状態の食品素材に対しては、浸漬などの方法によることができる。浸漬時間としては、例えば、5〜120分等、その温度としては、4〜70℃等とすることができる。
本発明の調理食品の製造方法において、上記分解酵素と共に、増粘剤、栄養物及び調味料から選ばれるいずれか1種または2種以上を用いることができる。これらは、粉状として分解酵素と共に、食品素材に振りかけたり、分解酵素液中に含有させて使用することにより、分解酵素と共に、食品素材の内部に均一に含有させることができる。
上記増粘剤は、食品素材中に含有される水分を水和化して、食品の咀嚼時に食品内部から滲出する水分の減少を図り、咀嚼・嚥下困難者の誤嚥を抑制するために使用するものである。食品用増粘剤であればいずれも用いることができるが、食品素材が分解酵素を含有する場合、含有する分解酵素の種類によっては増粘剤としての機能が低下するものもあるため、含有する分解酵素の種類によって適宜選択して使用することが好ましい。増粘剤は、食品素材内部に導入前に、水和していない状態で使用することが、食品素材内部への導入を容易にするため好ましい。このため、増粘剤は、分解酵素液に含有させて使用するより、粉末状として食品素材表面に振りかけて使用することが好ましい。増粘剤としては、具体的に、小麦デンプン、米デンプン、コーンスターチ、馬鈴薯デンプン、タピオカデンプン、サツマイモデンプン、カードラン、ガム類、寒天、ゼラチン、ペクチン、キサンタンガム、グアーガムなどを挙げることができる。これらは1種または相互に作用を阻害しない範囲で2種以上を組み合わせて使用することができる。また、増粘剤としては、乳酸菌、枯草菌(納豆菌)等の微生物の産生物を利用することもでき、この場合は、食品素材中に微生物を導入し、導入後発酵させることが好ましい。
上記増粘剤の使用量としては、食品素材の種類、分解の酵素の種類、摂取者の嚥下の困難な状態の程度により必要なトロミを付与する量であることが好ましい。具体的には、例えば、食品素材100gに対して0.01〜0.5gなどの範囲で使用することができる。
上記栄養物としては、摂取者の栄養状態、病状、低カロリー状態等によって適宜、補給が必要な栄養素等を選択して使用することができる。これらは粉末状として、また分解酵素液中に含有させることにより用いることができる。具体的には、ビタミン、ミネラル、乳化油脂類等の高カロリー物質、タンパク質、アミノ酸やペプチド生成による旨みの増強や高血圧を低下させるペプチドなど機能性ペプチド、水溶性食物繊維やオリゴ糖などの機能性成分、グルコン酸塩、糖アルコール、シクロデキストリン等、その他栄養補助剤、場合によってはこれら栄養物を生成する微生物や酵素群等を例示することができる。これらの栄養物の使用量としては、摂取者の状態により定めることができ、例えば、離乳期の乳児用の場合、乳化油脂として、摂取エネルギー総量の三分の一程度を油脂分で補給できる添加量に調整することが好ましい。
上記調味料としては、食品素材の味付け調理のために必要な調味料を適宜選択して使用することができる。具体的には、塩、醤油、味噌、砂糖等の糖類、アミノ酸類、核酸類等、油脂、香辛料や、着色料等を挙げることができる。
本発明の調理食品の製造方法において、上記食品素材と分解酵素とを真空包装するのに用いる包装材としては、気密、液密を維持できるものが好ましく、可撓性を有する袋(軟包装材)や、容器を挙げることができる。これらの包装材の材質としてはプラスチックや、気密性を向上させるためにアルミ蒸着プラスチック等を挙げることができる。
このような包装材に上記凍結または凍結後解凍した食品素材と分解酵素と、必要に応じて増粘剤、栄養物、調味料から選ばれる1種または2種以上を入れる。または、凍結または凍結後解凍した食品素材を、必要に応じて増粘剤、栄養物、調味料から選ばれる1種または2種以上を含有する分解酵素液を付着させ、包装材に入れる。このとき、包装材中に、更に、別途、増粘剤、栄養物、調味料等を添加してもよい。その後包装材を真空包装する。包装材に入れるとき凍結した食品素材を使用する場合は、解凍または半解凍状態となっていることが、分解酵素等を食品素材中に均等に含有させることができるため好ましい。真空包装する方法としては、食品を真空包装する際に一般的に使用する方法によることができる。具体的には、一般的な真空包装機を用いて、包装材内部の空気を吸引した後、ヒートシール等により密封する方法を挙げることができる。上記真空包装後、更に加圧、減圧等の圧力処理を行うこともできる。
その後、食品素材中に導入された分解酵素はその機能を発揮して、食品素材の組織を柔軟にする。このとき、常温でもよいが、その作用の活性化のため、適宜、加熱してもよい。加熱温度としては、60℃以下が好ましく、より好ましくは40〜50℃である。この範囲の加熱であれば、ドリップなど食品素材からの成分の流出や、変色、香気の劣化を抑制することができる。
その後の加熱調理は、包装材に真空包装した食品素材を、加熱装置を用いて行うことができる。この加熱調理によって、食品素材の加熱調理を完全に行うこともできるが、分解酵素を失活させる程度に留め、食品素材に対しては、半調理加熱であってもよい。分解酵素の失活は、食品素材の中心部の温度を分解酵素が失活する最低温度に達するように加熱することにより行うことができる。真空中の加熱であるところから、低沸点となり、加熱温度としては、例えば、65〜125℃とすることができる。食品素材の加熱調理時間は、加熱温度との関連により食品素材の中心部の分解酵素を失活させることができる時間であることが好ましい。
半調理加熱がなされた調理食品に対しては、摂取者が食する際に、真空包装の状態で、又は包装材から取り出した状態で、マイクロ波加熱、沸騰水中での加熱等により充分な加熱を行うことができる。
上記加熱処理後、調理食品を急速凍結、凍結乾燥、乾燥することもできる。このような処理により、得られた調理食品の保存性をより向上させることができる。
このようにして得られる調理食品は、本来の形状、色、味、香り、食感を保持し、栄養成分の溶出を抑制し、摂取者が所望する硬さのものを得ることができ、取り扱いが容易であり、多品目食品素材を使用する調理食品も効率よく製造することができ、微生物による変敗を抑制して長期保存を可能とする。更に、貧栄養状態の高齢者等の食欲増進を図ると共に、必要に応じて栄養物の補給が可能であり、咀嚼・嚥下困難者の誤嚥を抑制し、また、離乳期の乳児用、消化器系疾患等の罹患者用として好適である。
次に本発明について実施例より詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
[調理食品の調製]
20mm×1.5mm×10mmの略三角柱に切断した水煮タケノコを−30℃で凍結し、凍結水煮タケノコを作製した。50℃に加温した分解酵素(ヘミセルラーゼ「アマノ」90:天野エンザイム社製)が0.3〜0.7質量%となるように水と攪拌(300rpm)して分解酵素液を調製した。この分解酵素液に凍結した水煮タケノコを15分間浸漬し、解凍した。解凍水煮タケノコを分解酵素液から取り出して、軟包装材(150×250mm)に入れ、真空包装装置(V−307−II:東静電気社製)により5分間真空状態においた後に真空包装し、50℃で60分間酵素反応を行った。その後、98℃で5分間加熱し酵素失活を行った。得られた調理タケノコの硬さ(破断強度)を以下の方法により測定した。
[破断強度]
破断強度は、テンシプレッサー(MODEL TTP-50 BXIIタケトモ電機社製)で測定した。結果を図1に示す。
この結果から以下のことが明らかである。加温解凍時に用いる分解酵素液の酵素濃度がタケノコ破断強度へ及ぼす影響を見ると、酵素濃度の増加に伴って軟化傾向を示し、酵素濃度が0.5質量%以上になると、硬さは厚生労働省が定める高齢者用食品の表示許可基準(5.0×104N/m2以下)を満たすことが可能になる。
[実施例2]
ゴボウを剥皮し、厚さ5mmに斜めに切断し、水蒸気で5分間加熱後、−30℃で凍結させ、凍結ゴボウを作製した。50℃に加温した分解酵素(ヘミセルラーゼ「アマノ」90:天野エンザイム社製)が1.0〜2.0質量%となるように、水と攪拌(300rpm)して分解酵素液を調製した。この分解酵素液に凍結ゴボウを15分間浸漬し、解凍した。解凍ゴボウを分解酵素液から取り出して、軟包装材(150×250mm)に入れ、真空包装装置(V−307−II:東静電気社製)により5分間真空状態においた後に真空包装し、50℃で60分間酵素反応を行った。その後、98℃で5分間加熱し酵素失活を行った。
得られたゴボウの硬さ(破断強度)を実施例1と同様にして測定した。結果を図2に示す。
この結果から以下のことが明らかである。加温解凍時に用いる分解酵素液の酵素濃度がゴボウ破断強度へ及ぼす影響を見ると、酵素濃度の増加に伴って軟化傾向を示し、酵素濃度が1.5質量%以上になると、硬さは厚生労働省が定める高齢者用食品の表示許可基準(5.0×104N/m2以下)を満たすことが可能になる。
[実施例3]
20mm×1.5mm×10mmに切断した水煮レンコンを−15℃で凍結させ凍結水煮レンコンを作製した。50℃に加温した分解酵素(ヘミセルラーゼ「アマノ」90:天野エンザイム社製)が1.0〜2.0質量%となるように水と攪拌(300rpm)して分解酵素液を調製した。この分解酵素液に凍結水煮レンコンを15分間浸漬し、解凍した。解凍水煮レンコンを分解酵素液から取り出して、軟包装材(150×250mm)に入れ、真空包装装置(V−307−II:東静電気株社製)により5分間真空状態においた後に真空包装し、50℃で60分間酵素反応を行った。その後、98℃で5分間加熱し酵素失活を行った。得られたレンコンの硬さ(破断強度)を実施例1と同様にして測定した。結果を図3に示す。
この結果から以下のことが明らかである。加温解凍時に用いる分解酵素液の酵素濃度がレンコン破断強度へ及ぼす影響を見ると、酵素濃度の増加に伴って軟化傾向を示し、酵素濃度が1.25質量%以上になると、硬さは厚生労働省が定める高齢者用食品の表示許可基準(5.0×104N/m2以下)を満たすことが可能になる。
[実施例4]
20mm×1.5mm×10mmの略三角柱に切断した水煮タケノコを−30℃で凍結し、凍結水煮タケノコを作製した。50℃に加温した分解酵素(ヘミセルラーゼ「アマノ」90:天野エンザイム社製)が0.3質量%、未水和化増粘剤(糊化前の加工デンプン)が0〜20質量%となるように水と攪拌(300rpm)して分解酵素液を調製した。この分解酵素液に凍結水煮タケノコを15分間浸漬し、解凍した。解凍水煮タケノコを分解酵素液から取り出して、軟包装材(150×250mm)に入れ、真空包装装置(V−307−II:東静電気社製)により5分間真空状態においた後に真空包装し真空包装した後、50℃で60分間酵素反応を行った。その後、95℃で5分間加熱し酵素失活、増粘剤の水和化(糊化)を行った。得られたタケノコの離水率と凝集性を以下の方法により測定した。
[離水率]
離水率は、得られたタケノコ20gを測りとり、ストマッカーで1分ホモジナイズし、100メッシュのザルで5分間放置後、遊離した水分量を測定し、それがタケノコ全体重量に占める割合(%)で評価した。測定の結果を図4に示す。
この結果から以下のことが明らかである。加温解凍時に用いる分解酵素液中の未水和増粘剤濃度の増加に伴って離水率は低下傾向を示し、増粘剤が15%以上になると、離水率は0%になる。
[凝集性]
口腔内で咀嚼した食物のまとまりやすさの指標になる凝集性は、テンシプレッサー(MODEL TTP-50 BXIIタケトモ電機社製)の多重積算バイト解析で測定した。測定結果を図5に示す。
この結果から以下のことが明らかである。加温解凍時に用いる分解酵素液中の未水和化増粘剤濃度の増加に伴って、凝集性は増加傾向を示し、食塊形成能を向上させることができる。
[実施例5]
20mm×1.5mm×10mmに切断した水煮レンコンを−15℃で凍結させて、凍結水煮レンコンを作製した。50℃に加温した分解酵素(ヘミセルラーゼ「アマノ」90:天野エンザイム社製)が1.0質量%、未水和化増粘剤(糊化前の加工デンプン)が0〜20質量%となるように水と攪拌(300rpm)して分解酵素液を調製した。この分解酵素液に凍結水煮レンコンを15分間浸漬し、解凍した。解凍水煮レンコンを分解酵素液から取り出して、軟包装材(150×250mm)に入れ、真空包装装置(V−307−II:東静電気社製)により5分間真空状態においた後に真空包装し、50℃で60分間酵素反応を行った。その後、95℃で5分間加熱し酵素失活、増粘剤の水和化(糊化)を行った。得られたレンコンの凝集性を実施例4と同様にして測定した。結果を図6に示す。
この結果から以下のことが明らかである。加温解凍時に用いる分解酵素液中の未水和化増粘剤濃度の増加に伴って、凝集性は増加傾向を示し、食塊形成能を向上させることができる。
[実施例6]
20mm×1.5mm×10mmに切断した水煮レンコンを−15℃で凍結させた後、解凍して、解凍水煮レンコンを作製した。軟包装材(150×250mm)中に、解凍水煮レンコンと、分解酵素(ヘミセルラーゼ「アマノ」90:天野エンザイム社製)1.0質量%、調味液(醤油、鰹節エキス、砂糖、昆布エキス、グルタミン酸ナトリウムで構成される市販のつゆ)5.0質量%を含有する分解酵素液15mlとを入れ、真空包装装置(V−307−II:東静電気社製)により5分間真空状態においた後に真空包装し、50℃で60分間酵素反応を行った。その後、85℃で15分間加熱し酵素失活、調理を行った。
得られた調理レンコンを7日間4℃で冷蔵保存後、90℃10分間加熱して、実施例1と同様にして、硬さ(破断強度)を測定した。測定値として3.5×104N/m2を得た。これは咀嚼に良好な硬さである。
[実施例7]
ゴボウを剥皮し、厚さ8mmに輪切りに切断し、水蒸気で5分間加熱後、−30℃で凍結させ、凍結ゴボウを作製した。40℃に加温した分解酵素(セルロシンME:エイチビィアイ社製)が1.0質量%、カルシウムが2.0質量%、調味料(醤油、鰹節エキス、砂糖、昆布エキス、グルタミン酸ナトリウムで構成される市販のつゆ)が5.0質量%となるように、水と攪拌(300rpm)して分解酵素液を調製した。この分解酵素液に凍結ゴボウを入れて、10分間浸漬し、解凍した。解凍ゴボウを分解酵素液から取り出して、軟包装材(150×250mm)中に入れ、真空包装装置(V−307−II:東静電気社製)により5分間真空状態においた後に真空包装し、45℃で60分間酵素反応を行った。その後、90℃で10分間加熱し酵素失活、調理を行った。
得られた調理ゴボウを3日間4℃で冷蔵保存後、90℃10分間加熱して、硬さ(破断強度)を実施例1と同様にして測定した。測定値として3.0×104N/m2を得た。これは咀嚼に良好な硬さである。
カルシウムは、X線分析顕微鏡(XGT−5000:株式会社堀場製作所製)で分析した結果、均一に調理ゴボウ内部に含有されていることが確認できた。
[実施例8]
20mm×20mm×10mmに切断した鶏ささみを加熱後、−20℃で凍結させた後、解凍して、解凍鶏ささみを作製した。軟包装材(150×250mm)中に、解凍鶏ささみと、分解酵素(ブロメラインF:天野エンザイム社製)0.5質量%、液体調味料(醤油、砂糖、昆布エキス、構成される市販の調味料)15質量%、乳化したβカロチン溶液1.5%を含有する分解酵素液13mlとを入れ、真空包装装置(V−307−II:東静電気社製)により5分間真空状態においた後に真空包装し、40℃で30分間酵素反応を行った。その後、90℃で10分間加熱し酵素失活、調理を行った。
得られた調理鶏ささみを14日間、−30℃で冷凍保存後、解凍してフライパンで5分間加熱して、実施例1と同様にして、硬さ(破断強度)を測定した。真空包装の工程を行わない鶏ささみに比べて軟化し、約2分の1の硬さ(2.5×105N/m2)になった。
βカロチンは、HPLC法で測定した結果、真空包装の工程を行わない鶏ささみに比べて調理鶏ささみ中の含有量が増加した。
[実施例9]
20mm×20mm×10mmに切断した牛モモ生肉を−20℃で凍結させた後、解凍して、解凍牛モモ生肉を作製した。解凍牛モモ生肉に、解凍牛モモ生肉100質量部に対して0.5質量部の粉末の分解酵素(プロテアーゼN「アマノ」G:天野エンザイム社製)と、1.0質量部の食塩とを塗布し、軟包装材(150×250mm)に入れ、真空包装装置(V−307−II:東静電気社製)により5分間真空状態においた後に真空包装し、45℃で60分間酵素反応を行った。その後、90℃で10分間加熱し酵素失活、調理を行った。
得られた調理牛肉を7日間−30℃で冷凍後、解凍して熱したフライパンで5分間加熱して、実施例1と同様にして、硬さ(破断強度)を測定した。真空包装の工程を行わない調理牛肉に比べて軟化し、調理牛肉と比較して約3分の1の硬さ(5.0×105N/m2)になった。これは容易に噛める硬さである。
[実施例10]
ゴボウを剥皮し、厚さ3mmに斜めに切断し、水蒸気で5分間加熱後、−30℃で凍結させ、凍結ゴボウを作製した。50℃に加温した分解酵素(セルロシンME:エイチビィアイ社製)が2.0質量%、鉄が2.0質量%、調味料(醤油、鰹節エキス、砂糖、昆布エキス、グルタミン酸ナトリウムで構成される市販のつゆ)が4.0質量%となるように、水と攪拌混合して分解酵素液を調製した。この分解酵素液に凍結したゴボウを入れて、10分間浸漬し、解凍した。解凍ゴボウを分解酵素液から取り出して、軟包装材(150×250mm)に入れ、真空包装装置(V−307−II:東静電気社製)により3分間真空状態においた後に真空包装し、55℃で60分間酵素反応を行った。その後、90℃で5分間加熱し酵素失活、調理を行った。
得られた調理ゴボウを−30℃で48時間凍結後、軟包装材を開封して、8時間凍結乾燥(EYELA FDU−830)を行った。凍結乾燥した後、再び、調理ゴボウを軟包装材に入れて真空包装し、10℃で10日間保存した。
これを100℃の湯浴中で10分間加熱して湯戻しし、実施例1と同様にして硬さ(破断強度)を測定した結果、咀嚼に良好な硬さであった。
鉄は、X線分析顕微鏡(XG−5000 堀場製作所製)で分析した結果、均一に調理ゴボウ内部に含有されていることが確認できた。
[実施例11]
大豆を切断せず、90℃で30分間煮沸加熱し、−20℃で凍結後、180分間凍結乾燥を行った。40℃に加温した分解酵素(マセロチーム2A:ヤクルト工業社製)が1.0質量%、枯草菌(納豆菌)が(107個/ml)となるように、水と攪拌(300rpm)して分解酵素液を調製した。この分解酵素液に凍結乾燥した大豆を15分間浸漬した後、分解酵素液から凍結乾燥大豆を取り出して、軟包装材(150×250mm)に入れ、真空包装装置(V−307−II:東静電気社製)により10分間真空状態においた後に真空包装し、37℃で20時間発酵を行った。
得られた食材を3日間4℃で冷蔵後、実施例1と同様にして硬さ(破断強度)を測定した結果、咀嚼に良好な硬さであった。
[実施例12]
20mm×1.5mm×10mmの略三角柱に切断した水煮タケノコを−30℃で凍結させ、凍結水煮タケノコを作製した。50℃に加温した分解酵素(ヘミセルラーゼ「アマノ」90:天野エンザイム社製)が0.6質量%、調味料(醤油、鰹節エキス、砂糖、昆布エキス、グルタミン酸ナトリウムで構成される市販のつゆ)が5.0質量%、未水和化増粘剤(糊化前の加工デンプン)が20質量%となるように、水と攪拌(300rpm)して分解酵素液を調製した。この分解酵素液に凍結水煮タケノコを15分間浸漬し、解凍した。
ゴボウを剥皮し、厚さ8mmに輪切りに切断し、水蒸気で5分間加熱後、−30℃で凍結させ、凍結ゴボウを作製した。50℃に加温した分解酵素(セルロシンME:エイチビィアイ社製)が1.0質量%、調味料(醤油、鰹節エキス、砂糖、昆布エキス、グルタミン酸ナトリウムで構成される市販のつゆ)が5.0質量%、未水和化増粘剤(糊化前の加工デンプン)が15質量%となるように、水と攪拌(300rpm)して分解酵素液を調製した。この分解酵素液に凍結ゴボウを15分間浸漬し、解凍した。
ニンジンを厚さ8mmに輪切りに切断し、水蒸気で5分間加熱後、−30℃で凍結させ、凍結ニンジンを作製した。50℃に加温した分解酵素(マセロチーム2A:ヤクルト工業社製)が0.2質量%、調味料(醤油、鰹節エキス、砂糖、昆布エキス、グルタミン酸ナトリウムで構成される市販のつゆ)が5.0質量%、未水和化増粘剤(糊化前の加工デンプン)が15質量%となるように、水と攪拌(120rpm)して分解酵素液を調製した。この分解酵素液に凍結ニンジンを15分間浸漬し、解凍した。
得られた解凍タケノコ、解凍ゴボウ、解凍ニンジンを、それぞれ分解酵素液から取り出して同じ軟包装材(150×250mm)に入れ、真空包装装置(V−307−II:東静電気社製)により5分間真空状態においた後に真空包装し、50℃で60分間酵素反応を行った。その後、90℃で10分間加熱し酵素失活、増粘剤の水和化(糊化)、調理を行った。
得られた多品目調理食品を7日間−30℃で冷凍保存後、解凍して90℃10分で加熱調理後、実施例1と同様にして硬さ(破断強度)と離水率を測定した。
破断強度は、タケノコは4.4×104N/m2、ゴボウは5.0×104N/m2、ニンジンは3.6×104N/m2であり、いずれの食材も咀嚼に良好な硬さであった。離水率は、いずれの食材も離水を抑制することができた。調味料はいずれの食材も内部まで浸透していた。
以上の結果から、本発明の調理食品の製造方法によれば、多品目の食品素材に対しても調理も同時に可能であることが確認できた。
本発明の調理食品の製造方法の一例によって得られる調理食品の破断強度を示す図である。 本発明の調理食品の製造方法の一例によって得られる調理食品の破断強度を示す図である。 本発明の調理食品の製造方法の一例によって得られる調理食品の破断強度を示す図である。 本発明の調理食品の製造方法の一例によって得られる調理食品の離水率を示す図である。 本発明の調理食品の製造方法の一例によって得られる調理食品の凝集率を示す図である。 本発明の調理食品の製造方法の一例によって得られる調理食品の凝集率を示す図である。

Claims (10)

  1. 凍結または凍結後解凍した食品素材と分解酵素とを、包装材中に入れて真空包装することにより分解酵素を食品素材内部に均一に含有させ、分解酵素の作用により食品素材を柔軟にした後、加熱調理することを特徴とする調理食品の製造方法。
  2. 包装材中に、食品素材と分解酵素と共に、増粘剤、栄養物及び調味料から選ばれるいずれか1種または2種以上を入れることを特徴とする請求項1記載の調理食品の製造方法。
  3. 凍結または凍結後解凍した食品素材を、表面に分解酵素を含有する分解酵素液を付着させた後、包装材中に入れて真空包装することにより分解酵素を食品素材内部に均一に含有させ、分解酵素の作用により食品素材を柔軟にした後、加熱調理することを特徴とする調理食品の製造方法。
  4. 分解酵素液に、分解酵素と共に、増粘剤、栄養物及び調味料から選ばれるいずれか1種または2種以上を含有させることを特徴とする請求項3記載の調理食品の製造方法。
  5. 分解酵素液を、pH4〜10に調整することを特徴とする請求項3または4記載の調理食品の製造方法。
  6. 加熱調理により、分解酵素を失活させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の調理食品の製造方法。
  7. 加熱調理後、急速凍結することを特徴とする請求項1〜6のいずれか記載の調理食品の製造方法。
  8. 加熱調理後、乾燥することを特徴とする請求項1〜6のいずれか記載の調理食品の製造方法。
  9. 調理食品が咀嚼・嚥下困難者用または離乳期乳児用であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか記載の調理食品の製造方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか記載の調理食品の製造方法によって、製造されたことを特徴とする調理食品。
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