JPH06233650A - 魚肉製品の製造方法 - Google Patents

魚肉製品の製造方法

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JPH06233650A
JPH06233650A JP5045669A JP4566993A JPH06233650A JP H06233650 A JPH06233650 A JP H06233650A JP 5045669 A JP5045669 A JP 5045669A JP 4566993 A JP4566993 A JP 4566993A JP H06233650 A JPH06233650 A JP H06233650A
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Yoshimasa Fujii
善正 藤井
Shozo Sugano
祥三 菅野
Chikage Hirata
千景 平田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特に魚肉と調味食品の混和時、加熱時、又は
保存時等に魚肉の形状が崩れない中間水分に調整された
魚肉製品の製造方法を提供する。 【構成】 原料魚肉にゲージ圧0.5〜3.0kg/c
2、温度105〜125°C、10〜180分間の条
件で加圧加熱処理を施した後、水分活性が0.55〜
0.85、水分含有量が15〜60重量%になるように
乾燥処理を施すことを特徴とする魚肉製品の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、中間水分に調整した魚
肉製品を製造する方法に関するものであって、更に詳し
くは、保形性の良好な中間水分に調整した魚肉製品を製
造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、健康維持・増進、美容等の目的を
もった食品、あるいはそのような効果を期待させるよう
な食品への消費者の関心が高まっている。スープ、ソー
ス、シチュー、カレー等の調味食品の分野においても、
魚肉等を含有させてヘルシーイメージを惹起させるシー
フード製品が提供されている。
【0003】このような調味食品に含有させる魚肉とし
ては、生原料、中間水分原料、乾燥原料等様々な性状の
ものが利用できる。しかし、生原料、又は中間水分原料
を用い、これと液体状あるいはペースト状の調味食品を
混和し加熱処理して製品とする場合、混和時、加熱時、
又は保存時等において魚肉の表面が軟化し、魚肉の形状
が崩れ、更には魚肉成分が調味食品に溶出し液部に濁り
が生じ、商品価値が低下してしまうという問題があっ
た。特に、生原料の場合には、当該原料の崩れが顕著で
あった。また、乾燥原料を用いて製品とする場合、魚肉
形状の崩れは生じないが魚肉が十分に復元せず食感が硬
くなるといった問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者等
は、形状、食感、味覚等において他の原料より優れてい
る中間水分原料を用い、特に魚肉と調味食品の混和時、
加熱時、又は保存時等に魚肉の形状が崩れない魚肉製品
を製造することを目的として鋭意研究開発を行った。
又、該調味食品との処理時のみでなく、魚肉製品を細断
する時、あるいは包装袋に充填する時等においても、形
状が崩れない魚肉製品を製造することを目的として鋭意
研究開発を行った。中間水分食品は、水分含有量と水分
活性を所定の範囲に調整した食品であって、一般に湿式
浸透法、乾式浸透法及び混合法等により製造される。魚
肉をこのような方法により中間水分に調整したものとし
ては、例えば乾燥佃煮等がある。乾燥佃煮は、通常原料
魚体を三枚卸しあるいは四ツ割にして得たフィーレ(身
の部分)に煮熱又は蒸煮等の加熱処理を施して、これを
細断、調味し、乾燥することにより製造される。
【0005】本発明者等は、研究開発に当たり上記乾燥
佃煮の製造工程における加熱処理に着目、つまり加熱温
度が上昇するに伴って、蛋白質の筋繊維相互の接着力が
強まり魚肉が硬化するという一般的に知られている現象
に着目し、様々な温度域で実験を繰り返した。ところ
が、90°C程度になるまでは魚肉が硬化する傾向が認
められるものの、魚肉形状の崩れを防止するほどの効果
は認められず、それより高い温度になると反対にその硬
化が低下するという現象が認められた。しかしながら、
驚くことに上記加熱処理を加圧下で行い、しかも特定の
高温域で一定時間行うことにより、上記した本発明の目
的を達成することができるという知見が得られた。
【0006】上記知見に基づき完成した本発明の要旨
は、原料魚肉にゲージ圧0.5〜3.0kg/cm2
温度105〜125°C、10〜180分間の条件で加
圧加熱処理を施した後、水分活性が0.55〜0.8
5、水分含有量が15〜60重量%になるように乾燥処
理を施すことを特徴とする魚肉製品の製造方法である。
以下、本発明について詳細に説明する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の魚肉製品を得る
に当たり用いる魚の種類としては、特に限定するもので
はないが、例えば、鮭、鯖、鱒、鰹、鱈等が挙げられ
る。原料魚肉としては、これらの魚体を三枚に卸し適宜
大きさに分割処理し採肉したフィーレ(身の部分)を用
いる。
【0008】本発明は、原料魚肉に加圧加熱処理を施す
が、前処理として原料魚肉中に存在する比較的大きい骨
を除去しておくことが望ましい。骨抜き処理に当たって
は、原料魚肉に予め煮熱処理又は蒸煮処理等を施してお
くとよい。これにより、原料魚肉中の骨を比較的容易に
取り除くことができる。例えば、煮熱処理を施す場合に
は、80〜100°Cの熱水に5〜90分間浸漬処理す
ることにより行うのが好ましい。
【0009】次に前処理を施した原料魚肉に特定の条件
により加圧加熱処理を施すが、本発明はこの点に大きな
特徴を有する。すなわち、原料魚肉にゲージ圧0.5〜
3.0kg/cm2、温度105〜125°C、好まし
くは110〜120°C、10〜180分間、好ましく
は60〜120分間の条件で加圧加熱処理を施すことに
より、魚肉とスープ、ソース等の調味食品を混和した
時、あるいは加熱した時、又は保存した時に魚肉の形状
が崩れない魚肉製品を得ることができるのである。又、
原料魚肉中に含まれる小骨を軟化させることができるた
め、小骨の除去作業という煩雑な手間を省くことがで
き、更には魚を食べること自体の嫌悪感をなくすことが
できる。
【0010】又、上記条件の範囲から外れ十分な加圧加
熱処理が施されない場合には、調味食品との混和時、加
熱時、又は保存時に魚肉表面が軟化し、魚肉形状が崩れ
てしまう。一方、上記条件の範囲から外れ過剰な加圧加
熱処理が施された場合には、魚肉中に含まれる血あいが
褐変し見栄えが悪くなるとともに、魚肉の組織が崩れ食
感の悪いものになる。
【0011】上記加圧加熱処理を施した原料魚肉は、そ
の長さが5〜30cm程度になるよう細片化しておくこ
とが望ましい。これにより、後工程において魚肉に調味
処理あるいは着色処理を施したときに、魚肉にムラなく
調味液、着色液等を含浸させることができる。尚、上記
細片化処理は、加圧加熱処理前に行ってもよい。
【0012】又、上記調味処理あるいは着色処理は、原
料魚肉の乾燥処理に先だって行うのが望ましい。当該調
味処理あるいは着色処理は、例えば、水分活性を低下さ
せる作用がある物質、例えば、食塩、ソルビトール、砂
糖等を含む調味液、あるいは着色液中に魚肉を一定条件
下で浸漬させる方法等により行うことができる。これに
より、比較的水分が高く生原料に近い食感の中間水分の
魚肉製品を得ることができる。また、調味液、あるいは
着色液中に食塩を含有させた場合には、表面が滑らかで
魚肉繊維のケバ立ちのない魚肉製品を得ることができ
る。
【0013】上記調味処理あるいは着色処理を浸漬処理
により行う場合には、70〜100°C、5〜20分間
の条件で行うのが好ましい。これにより、調味液、又は
着色液を原料魚肉中に十分含浸させることができる。
【0014】次いで、調味された魚肉原料を、水分活性
が0.55〜0.85、水分含有量が20〜30重量%
になるように乾燥処理する。これにより、保形性、及び
保存性に優れ、かつ生の食感に近い中間水分に調整され
た魚肉製品を得ることができる。上記乾燥処理は、通気
乾燥、熱風乾燥等により行うことができる。例えば、乾
燥処理を熱風乾燥により行う場合には、熱風の温度を6
0〜95°C、好ましくは80〜92°Cとし、20〜
60分間の条件で処理することにより、上記水分活性、
水分含有量の範囲に調整された魚肉製品を得ることがで
きる。又、該乾燥処理前に、前記したように魚肉を食
塩、ソルビトール、砂糖等を含む調味液、あるいは着色
液中に浸漬させる処理を施しておくことにより、低水分
活性で比較的水分含有量が高い生の食感に近い魚肉製品
を得ることができる。
【0015】こうして得られた中間水分の魚肉製品は、
調味食品に含有させる量等に応じて適宜の大きさに調整
しておくことが望ましい。大きさを調整するに当たって
は、整粒機等を用いて魚肉製品を細断し、その後篩別
し、選別する方法により行えばよい。
【0016】
【実施例1】鮭を三枚に卸し四ツ割して採肉したフィー
レ(身の部分)150kgを、98°Cの熱水に20分
間浸漬した後、鮭魚肉の目につく骨、及び皮等を取り除
き、これを蒸気式レトルト装置のトレイに載置し、ゲー
ジ圧1.5kg/cm2、温度120°Cで60分間の
条件で加圧加熱処理した後、室温近くまで放冷した。次
に、鮭魚肉50kgを5cm前後の大きさにほぐし、こ
れを水、食塩、砂糖、調味料(アミノ酸等)、紅こうじ
色素等の原料からなる95°Cの調味液20kgに10
分間浸漬した後、液切りし、80°C、60分間の条件
で熱風乾燥し、水分25.0%、水分活性0.70の魚
肉製品を得た。
【0017】
【比較例1】加圧加熱処理を施さないこと以外は実施例
1と同様の方法により、水分25.0%、水分活性0.
70の魚肉製品を得た。
【0018】
【実験例1】実施例1で得られた魚肉製品を10mm程
度の大きさに細断したフレーク(魚肉フレークA)50
kgと、水、魚介エキス、ショートニング、醤油、食
塩、調味料(アミノ酸等)、キサンタンガム等からなる
ソース150kgをジャケット付ミキサーを用いて80
°Cで20分間の条件で混合加熱処理し、これを一旦4
0°Cまで冷却した。次いでこれらの混合物を30gづ
つ包装袋に充填密封し、魚肉フレークを含む調味ソース
Aを得た。
【0019】
【実験例2】比較例1で得られた魚肉製品を細断して得
た魚肉フレークBを用いる以外は、実験例1と同様の方
法により、魚肉フレークを含む調味ソースBを得た。
【0020】実験例1及び実験例2により得られた調味
ソースに含まれる各々の魚肉フレークの保形性、及び当
該ソースの濁りについて官能評価した結果を表1及び表
2に示す。尚、表中の数値は、下記の評価基準に基づく
20名のパネルの評点の平均値を示したものである。 [評価基準]魚肉フレークの保形性 5…崩れは全くない。4…ほとんど崩れは認められな
い。3…若干崩れが認められる。2…崩れがかなり認め
られる。1…元の形状が認められない。スープの濁り 5…濁りは全くない。4…ほとんど濁りは認められな
い。3…若干濁りが認められる。2…濁りがかなり認め
られる。1…魚肉フレークが見えない程濁りがひどい。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】表1からも明らかなように、本発明方法に
より得られた魚肉製品は、調味ソースと混合加熱処理を
施した後においても、崩れのない保形性に優れたもので
あった。又、本発明方法により得られた魚肉製品を含む
調味ソースにはほとんど濁りは認められなかった。
【0024】
【発明の効果】本発明の製造方法により、魚肉を調味食
品等と混和する時、あるいは加熱する時、又は保存する
時等に形状が崩れない食味、食感の優れた魚肉製品を得
ることができる。従って、魚肉成分が調味食品に溶出し
液部に濁りが生じることのない見栄えの良好な商品価値
の高い魚肉含有の調味食品を得ることができる。
【0025】又、本発明の製造方法により得られた魚肉
製品は、これを細断する時、あるいは包装袋に充填する
時等において形状が崩れることがない。従って、魚肉製
品それのみを包装袋に収納して、例えばふりかけ製品等
にする場合においても、包装袋中に崩れによる微粉が含
まれない為、その商品価値を高めることができる。ま
た、魚肉製品を細断する時にも微粉の発生を抑止できる
ため、原料ロスを低減させることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料魚肉にゲージ圧0.5〜3.0kg
    /cm2、温度105〜125°C、10〜180分間
    の条件で加圧加熱処理を施した後、水分活性が0.55
    〜0.85、水分含有量が15〜60重量%になるよう
    に乾燥処理を施すことを特徴とする魚肉製品の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 加圧加熱処理の処理前または処理後にお
    いて魚肉を細片化する請求項1記載の魚肉製品の製造方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002171950A (ja) * 2000-12-11 2002-06-18 Pigeon Corp 加圧下加熱履歴を有する乾燥食材とその製造方法
JP2009022171A (ja) * 2007-07-17 2009-02-05 Gyormesha Foods Kk 魚類加工品およびその製造方法、ならびに魚類加工パック品

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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