JP2006087305A - 液卵及び卵製品 - Google Patents
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Abstract
【課題】保存性がありながらも、これを加熱調理した卵製品が、食品保存料無添加の液卵から加熱調理した卵製品と同程度の食感と風味とゲル強度を奏する液卵を提供し、また、この液卵の加熱調理により得られる卵製品を提供する。
【解決手段】液卵にナイシンを添加し、加熱調理することにより、食品保存料含有食品におけるゲル強度を改善する。液卵におけるナイシンの含有量は100iu/g〜500000iu/gが好ましく、卵製品におけるナイシンの含有量は100iu/g〜10000iu/gが好ましい。
【選択図】 なし
【解決手段】液卵にナイシンを添加し、加熱調理することにより、食品保存料含有食品におけるゲル強度を改善する。液卵におけるナイシンの含有量は100iu/g〜500000iu/gが好ましく、卵製品におけるナイシンの含有量は100iu/g〜10000iu/gが好ましい。
【選択図】 なし
Description
本発明は、ナイシンを添加することにより、風味や食感を損なうことなく保存性を向上させ、さらに加熱調理後のゲル強度を、従来の静菌剤入り卵製品に比して改善した液卵、及びその液卵を加熱調理することにより得られる卵製品に関する。
卵焼き、茶碗蒸、カスタードクリーム等の卵製品は、一般的に卵黄と卵白を混合し、必要に応じて、だし汁、食塩、砂糖、小麦粉、バター等の調味料を添加し、加熱調理することにより製造されており、日常の食生活で広く親しまれている。これらの卵製品は、家庭で作られる他、業務用や学校給食向けに、工業的に大量生産されている。
しかしながら、工業的に大量生産された卵製品は、製造日のうちに食されることは殆どなく、通常、製造後食されるまでに数日間が経過する。そのため、これらの卵製品には、保存性を付与するため、酢酸ナトリウム、グリシン、キトサン、しらこ蛋白抽出物、ポリリジン等の食品保存料が添加されている。
しかしながら、これらの食品保存料は、甘み、収れん味、嫌味などの不快な味を有し、この不快な味が食品の味に影響するという問題がある。そこで、不快な味のマスキング剤としてスクラロースを使用することが提案されている(特許文献1)。
また、酢酸ナトリウム、グリシン等は、スクランブルエッグ、炒り卵、カスタードクリーム、卵焼き等の卵製品のゲル強度を低下させ、保型性を低下させるので、スクランブルエッグや炒り卵においてボリュームが十分に出なかったり、カスタードクリームのシュー生地への充填が難しくなったり、卵焼きや茶碗蒸の食感を悪くする等の問題を引き起こす。そのため、キサンタンガム等の増粘剤やデンプンで保型性をもたせることがなされている。
一方、欧米等で使用されている食品保存料の一つにナイシンがある。ナイシンは、バクテリオシンの一種であり、黄色ブドウ球菌、リステア菌、ボツリヌス菌等に対して静菌作用を有する。しかしながら、日本では食品への添加が認められていない。そのため、日本においてナイシンの食品添加剤としての研究は遅れているが、味付けたくあんへの使用例(特許文献2)や、他の静菌剤との併用例(特許文献3、特許文献4)等が報告されている。
本発明は、保存性がありながらも、食品保存料無添加の液卵から調理した卵製品と同程度の食感と風味を奏することができ、さらに卵加熱調理品に一般に求められる好ましいゲル強度も付与できる液卵、及びその液卵を加熱調理することにより得られる卵製品を提供することを目的とする。
本発明は、特定量のナイシンを液卵に添加して加熱調理することにより卵製品を製造すると、卵製品の保存性が向上するにもかからわず、酢酸ナトリウム、グリシン等の食品保存料を使用した場合のように風味や食感が損われず、食品保存料を添加しない場合と同様の風味や食感を呈し、さらにゲル強度も、従来の食品保存料を添加した場合に比して改善されることを見出した。
即ち、本発明は、液卵にナイシンを添加し、加熱調理することを特徴とする食品保存料含有卵製品におけるゲル強度改善方法を提供する。
また、本発明は、ナイシンを100iu/g〜500000iu/g含有し、75℃、40分の加熱調理でゲル強度が30〜250gとなる液卵、特に、ナイシンを100iu/g〜500000iu/g含有し、75℃、40分の加熱調理でゲル強度が120〜250gとなる液卵黄、及びナイシンを100iu/g〜500000iu/g含有し、75℃、40分の加熱調理でゲル強度が30〜80gとなる液卵白を提供する。
さらに、本発明は、ナイシンを含有する液卵が加熱調理されてなり、ナイシンの含有量が100iu/g〜10000iu/gである卵製品を提供する。
本発明の液卵及びそれを加熱調理して得られる卵製品は、ナイシンが添加されているので、その静菌作用により保存性が向上する。さらにこの卵製品ではナイシンの添加により風味や食感やゲル強度が損なわれないので、他の静菌剤その他の食品保存料を添加したものに比して風味や食感に優れ、ゲル強度が改善したものとなり、保型性も維持される。
したがって、本発明の液卵によれば、例えば、(a)食品保存料により静菌効果を有するスクランブルエッグ、炒り卵等の卵製品において、食品保存料を含有しないこれらの卵製品と同様にボリュームを出すことができ、(b)卵焼き、オムレツ、スクランブルエッグ等の卵製品の製造工程において、形が崩れ難くなり、(c)カスタードクリームをシュー皮等に充填する場合のクリーム充填が容易になり、(d)プリン、茶碗蒸、卵豆腐を、ゆるすぎない良好な食感に製造することが可能となる。
このゲル強度の改善効果は、特に卵白を含む卵製品について顕著である。また、風味や食感やゲル強度を損なうことなく、保存性を向上させるという、卵製品におけるナイシンの添加効果は、冷凍保存した液卵を使用する場合にも有効である。
本発明は、液卵にナイシンを添加することにより、その液卵を加熱調理した卵製品の静菌性を高め、かつ、ナイシンを添加しない場合に比してゲル強度を損なわず、他の保存料を添加した場合よりもゲル強度を改善することを特徴としている。
ナイシンは、乳酸菌が生産するバクテリオシンの一種であり、グラム陽性菌に対して静菌作用を持ち、ヒトの腸管中で消化酵素により分解されるため安全性が高いとされている。また、ナイシンは100℃、60分程度の加熱に対しては耐熱性を有する。
ナイシンは分子内に複数種のアミノ酸を含み、そのヒスチジンがアスパラギンに置換したもの等のアミノ酸置換体も存在する。そこで、本発明においてナイシンとは、アミノ酸が塩になっているものやアミノ酸置換体も含む。
また、ナイシンとしては、適宜賦形剤と共に製剤された市販のものを使用することができ、例えば、DANISCO社製NISAPLINを用いることができる。
一方、本発明において、液卵とは、鶏卵、家鴨卵、鶉卵、ダチョウ卵等の卵を割卵した液全卵、卵黄のみの液卵黄、卵白のみの液卵白、卵黄液と卵白液を任意の割合で組み合わせた液卵のいずれも含む。また、これらの液卵には、殺菌したもの、乾燥して水戻ししたもの、酵素処理したもの、冷凍解凍したもの、加塩又は加糖したものが含まれる。
卵製品とは、液卵を必須材料とし、加熱調理したものをいう。卵製品には、必要に応じて、だし汁、砂糖、食塩、アミノ酸、胡椒等の調味料、牛乳、澱粉、バター、小麦粉等を使用することができる。卵製品の例としては、炒り卵、スクランブルエッグ、卵焼き、オムレツ、卵豆腐、茶碗蒸し、プリン、カスタードクリーム等をあげることができる。これらの卵製品の中でも、特に、炒り卵、スクランブルエッグは厚焼き卵に比して離水しやすく、保型性が低下しやすいところ、ナイシンを添加しても食品保存料を添加しない場合と同様の保型性が維持される点から好ましい。また、卵白を用いた卵豆腐、茶碗蒸し、プリン、卵焼き、オムレツ等の卵製品は、特にゲル強度の維持が食感上重要となるので好ましい。
液卵に対するナイシンの添加量は、液卵に対して100iu/g 〜500000iu/g が好ましく、100iu/g 〜50000iu/g がより好ましい。これにより、液卵を75℃の湯中、40分の加熱調理で得られる卵製品のゲル強度を30〜250gとすることができ、液卵を加熱凝固した卵製品に一般に求められるゲル強度を満足させることができる。また、加熱凝固した卵製品の保存性の点からも、ナイシンの添加量を100iu/g 以上とすることにより、一般に必要とされる保存性を満足させることができ、例えば、30℃で48時間保存したときの菌数を105 cfu/g未満)にすることができる。これに対し、500000iu/g より多く添加しても、添加量に相応する効果は得られない。
卵製品に求められるゲル強度は、より詳細には、該卵製品の個々の品目によって異なるが、それらは、卵製品が原料とする液卵の種類(液卵黄か、液卵白か、それらの混合物か)に応じて大別される。そこで、液卵に対するナイシンの好ましい添加量は、卵製品の品目によって必要とされる液卵の種類に応じて変えることが好ましい。例えば、液卵が液卵黄の場合には、ナイシンの添加量を100iu/g 〜500000iu/g とし、75℃の湯中、40分の加熱調理でゲル強度が120〜250gとなるようにする。また、液卵が液卵白の場合には、ナイシンの添加量を100iu/g 〜500000iu/g とし、75℃の湯中、40分の加熱調理でゲル強度が30〜80gとなるようにする。
ここで、ゲル強度(g)は、レオメーター(不動工業社製、NRM−2101J−CW)を使用し、液全卵と液卵黄の凝固物は直径6mmの球形プランジャーを用いて、液卵白の凝固物は直径8mmの球形プランジャーを用いて、品温20±2℃で、それぞれ6cm/分の速度で各凝固物に押し込み、各凝固物が破断したときの力を測定したものである。
本発明において、卵製品におけるナイシンの含有量は100iu/g 〜10000iu/g とする。100iu/g 以上とすることにより良好な保存性を得ることができ、例えば、30℃で48時間保存した場合の細菌数を105 cfu/g未満とすることができる。これに対し、10000iu/g より多く添加しても、添加量に相応する効果は得られない。また、ナイシンの含有量をこの範囲とすることにより、卵製品に一般に求められる前述のゲル強度を満足させることができる。
本発明の卵製品において、ナイシンの添加方法は、前述のナイシンを添加した液卵(即ち、本発明の液卵)を卵製品の原料として使用してもよく、また、液卵とナイシンを別々に原料として使用してもよく、当該卵製品の形態により適宜定めることができる。ただし、ナイシンの添加は、加熱調理前とする。個々の卵製品の製造方法それ自体は、ナイシンを添加すること以外は特に制限はなく、公知の方法で製造することができる。
ナイシンを添加した液卵や卵製品が、保存性を備えながらも、静菌剤その他の食品保存料を添加していない液卵や卵製品と同程度の卵風味や食感やゲル強度を保つ理由は定かではないが、ナイシンは液卵や卵製品における添加量が少量であっても静菌効果を有すること、及び、ナイシンは多量に添加しても卵の蛋白質の加熱凝固によるネットワーク構造を阻害しないこと等が推察される。
以上のように、本発明の液卵と卵製品は、それぞれナイシンを含有していることを特徴とするが、本発明の効果を損なわない限り、必要に応じて、他の食品保存料を含有することができる。
以下、実施例に基づいて、本発明を具体的に説明する。なお、本発明において、特に断らない限り、%は質量%を、部は質量部を表す。
実施例1A〜実施例1D
鶏卵を割卵し、殻を取り除いたものを攪拌して液全卵を得た。次に液全卵9998gに1.0×106iu/gのナイシン製剤2g(DANISCO社製NISAPLIN)を添加し、均一になるように攪拌後、プレート式熱交換殺菌機を用いて60℃、3.5分間加熱殺菌し、ろ過した。それを8℃以下に冷却し、ナイシン入り液全卵を得た。このナイシン入り液全卵におけるナイシン含有量は200iu/gであった(実施例1B)。
鶏卵を割卵し、殻を取り除いたものを攪拌して液全卵を得た。次に液全卵9998gに1.0×106iu/gのナイシン製剤2g(DANISCO社製NISAPLIN)を添加し、均一になるように攪拌後、プレート式熱交換殺菌機を用いて60℃、3.5分間加熱殺菌し、ろ過した。それを8℃以下に冷却し、ナイシン入り液全卵を得た。このナイシン入り液全卵におけるナイシン含有量は200iu/gであった(実施例1B)。
また、ナイシン製剤の使用量を調整することにより、ナイシン含有量100iu/g(実施例1A)、5000iu/g(実施例1C)、13000iu/g(実施例1D)の液全卵を同様に調製した。
対照例1
ナイシンを添加しない以外は実施例1Aと同様にして加熱殺菌(60℃、3.5分間)した液全卵を得た。
ナイシンを添加しない以外は実施例1Aと同様にして加熱殺菌(60℃、3.5分間)した液全卵を得た。
比較例1
液全卵9600gに対し、ナイシン製剤に代えて、従来の静菌剤であるグリシン250g、酢酸ナトリウム150gを添加する以外は実施例1Aと同様にして加熱殺菌(60℃、3.5分間)した液全卵を得た。
液全卵9600gに対し、ナイシン製剤に代えて、従来の静菌剤であるグリシン250g、酢酸ナトリウム150gを添加する以外は実施例1Aと同様にして加熱殺菌(60℃、3.5分間)した液全卵を得た。
実施例2
鶏卵を割卵し、殻を取り除いたものを攪拌して液全卵を調製した。次に液全卵9950gに1.0×106iu/g のナイシン製剤50g(DANISCO社製NISAPLIN)を添加し、均一になるように攪拌後、プレート式熱交換殺菌機を用いて60℃、3.5分間加熱殺菌し、ろ過した。これを8℃以下に冷却した後凍結(−18℃)し、ナイシン入り凍結全卵を得た。なお、凍結全卵におけるナイシン含有量は5000iu/g であった
鶏卵を割卵し、殻を取り除いたものを攪拌して液全卵を調製した。次に液全卵9950gに1.0×106iu/g のナイシン製剤50g(DANISCO社製NISAPLIN)を添加し、均一になるように攪拌後、プレート式熱交換殺菌機を用いて60℃、3.5分間加熱殺菌し、ろ過した。これを8℃以下に冷却した後凍結(−18℃)し、ナイシン入り凍結全卵を得た。なお、凍結全卵におけるナイシン含有量は5000iu/g であった
実施例3
乾燥全卵1部を水3部で希釈した液全卵を調製した。次に液全卵9950gに1.0×106iu/gのナイシン製剤50g(DANISCO社製NISAPLIN)を添加し、均一になるように攪拌後、ナイシン入り液全卵を得た。なお、この液全卵におけるナイシン含有量は5000iu/gであった。
乾燥全卵1部を水3部で希釈した液全卵を調製した。次に液全卵9950gに1.0×106iu/gのナイシン製剤50g(DANISCO社製NISAPLIN)を添加し、均一になるように攪拌後、ナイシン入り液全卵を得た。なお、この液全卵におけるナイシン含有量は5000iu/gであった。
実施例4A〜実施例4C
鶏卵を割卵し、殻を取り除いたものを卵黄と卵白に分離し、卵黄を均一に攪拌して液卵黄を得た。次に液卵黄9950gに1.0×106iu/gのナイシン製剤50g(DANISCO社製NISAPLIN)を添加し、均一になるように攪拌後、プレート式熱交換殺菌機を用いて60℃、3.5分間加熱殺菌し、ろ過した。これを8℃以下に冷却し、ナイシン入り液卵黄を得た。この液卵黄におけるナイシン含有量は5000iu/gであった(実施例4B)。
鶏卵を割卵し、殻を取り除いたものを卵黄と卵白に分離し、卵黄を均一に攪拌して液卵黄を得た。次に液卵黄9950gに1.0×106iu/gのナイシン製剤50g(DANISCO社製NISAPLIN)を添加し、均一になるように攪拌後、プレート式熱交換殺菌機を用いて60℃、3.5分間加熱殺菌し、ろ過した。これを8℃以下に冷却し、ナイシン入り液卵黄を得た。この液卵黄におけるナイシン含有量は5000iu/gであった(実施例4B)。
また、ナイシン製剤の使用量を調整することにより、ナイシン含有量200iu/g(実施例4A)と13000iu/g(実施例4C)の液卵黄を同様に調製した。
対照例2
ナイシンを添加しない以外は、実施例4Aと同様にして加熱殺菌(61℃、3.5分間)した液卵黄を得た。
ナイシンを添加しない以外は、実施例4Aと同様にして加熱殺菌(61℃、3.5分間)した液卵黄を得た。
比較例2
液卵黄9600gに対し、ナイシン製剤に代えて、グリシン250g、酢酸ナトリウム150gを添加する以外は実施例4Aと同様にして、加熱殺菌(61℃、3.5分間)した液卵黄を得た。
液卵黄9600gに対し、ナイシン製剤に代えて、グリシン250g、酢酸ナトリウム150gを添加する以外は実施例4Aと同様にして、加熱殺菌(61℃、3.5分間)した液卵黄を得た。
実施例5A〜実施例5C
鶏卵を割卵し、殻を取り除いたものを卵黄と卵白に分離し、卵白を均一に攪拌して液卵白を得た。次に液卵白9950gに1.0×106iu/gのナイシン製剤50g(DANISCO社製NISAPLIN)を添加し、均一になるように攪拌後、プレート式熱交換殺菌機を用いて56℃、3.5分間加熱殺菌し、ろ過した。8℃以下に冷却し、ナイシン入り殺菌液卵白を得た。この液卵白におけるナイシン含有量は5000iu/gであった(実施例5B)。
鶏卵を割卵し、殻を取り除いたものを卵黄と卵白に分離し、卵白を均一に攪拌して液卵白を得た。次に液卵白9950gに1.0×106iu/gのナイシン製剤50g(DANISCO社製NISAPLIN)を添加し、均一になるように攪拌後、プレート式熱交換殺菌機を用いて56℃、3.5分間加熱殺菌し、ろ過した。8℃以下に冷却し、ナイシン入り殺菌液卵白を得た。この液卵白におけるナイシン含有量は5000iu/gであった(実施例5B)。
また、ナイシン製剤の使用量を調整することにより、ナイシン含有量200iu/g(実施例5A)と13000iu/g(実施例5C)の液卵白を同様に調製した。
対照例3
ナイシンを添加しない以外は、実施例5Aと同様にして加熱殺菌(56℃、3.5分間)した液卵白を得た。
ナイシンを添加しない以外は、実施例5Aと同様にして加熱殺菌(56℃、3.5分間)した液卵白を得た。
比較例3
液卵白9600gに対し、ナイシン製剤に代えて、グリシン250g、酢酸ナトリウム150gを添加する以外は実施例5Aと同様にして加熱殺菌(56℃、3.5分間)した液卵白を得た。
液卵白9600gに対し、ナイシン製剤に代えて、グリシン250g、酢酸ナトリウム150gを添加する以外は実施例5Aと同様にして加熱殺菌(56℃、3.5分間)した液卵白を得た。
実施例6
鶏卵を割卵し、殻を取り除いた全卵240gに、出し汁740g、みりん10g、醤油5g、食塩3g、1.0×106iu/gのナイシン製剤2g(DANISCO社製NISAPLIN)を混ぜ、得られた卵液を85℃、30分間スチーマーで蒸して、茶碗蒸しを得た。この茶碗蒸しにおけるナイシン含有量は、2000iu/gであった。
鶏卵を割卵し、殻を取り除いた全卵240gに、出し汁740g、みりん10g、醤油5g、食塩3g、1.0×106iu/gのナイシン製剤2g(DANISCO社製NISAPLIN)を混ぜ、得られた卵液を85℃、30分間スチーマーで蒸して、茶碗蒸しを得た。この茶碗蒸しにおけるナイシン含有量は、2000iu/gであった。
対照例4
実施例6の全卵に代えて対照例1の液全卵を使用し、ナイシン製剤を添加しない以外は、実施例6と同様にして茶碗蒸を得た。
実施例6の全卵に代えて対照例1の液全卵を使用し、ナイシン製剤を添加しない以外は、実施例6と同様にして茶碗蒸を得た。
比較例4
実施例6のナイシン製剤を、グリシン25g、酢酸ナトリウム15gに代えた以外は、実施例6と同様にして茶碗蒸を得た。
実施例6のナイシン製剤を、グリシン25g、酢酸ナトリウム15gに代えた以外は、実施例6と同様にして茶碗蒸を得た。
実施例7
鶏卵を卵黄と卵白に分離し、卵黄120gに砂糖145g、コーンスターチ40g、1.0×106iu/g のナイシン製剤5g(DANISCO社製NISAPLIN)を加えて攪拌し、さらに、沸騰前の 牛乳690gを加え、裏ごしし、鍋を火にかけて滑らかとなるまで加熱攪拌し、炊き上げてカスタードクリームを得た。このカスタードクリームにおけるナイシン含有量は5000iu/g であった。
鶏卵を卵黄と卵白に分離し、卵黄120gに砂糖145g、コーンスターチ40g、1.0×106iu/g のナイシン製剤5g(DANISCO社製NISAPLIN)を加えて攪拌し、さらに、沸騰前の 牛乳690gを加え、裏ごしし、鍋を火にかけて滑らかとなるまで加熱攪拌し、炊き上げてカスタードクリームを得た。このカスタードクリームにおけるナイシン含有量は5000iu/g であった。
対照例5
実施例7の卵黄に代えて対照例2の液卵黄を使用し、ナイシン製剤を添加しない以外は、実施例7と同様にしてカスタードクリームを調製した。
実施例7の卵黄に代えて対照例2の液卵黄を使用し、ナイシン製剤を添加しない以外は、実施例7と同様にしてカスタードクリームを調製した。
比較例5
実施例7のナイシン製剤を、グリシン25g、酢酸ナトリウム15gに代えた以外は、実施例7と同様にしてカスタードクリームを得た。
実施例7のナイシン製剤を、グリシン25g、酢酸ナトリウム15gに代えた以外は、実施例7と同様にしてカスタードクリームを得た。
評価1:保存性試験と試食試験
実施例1A、1B、1C、実施例2、実施例3、対照例1、及び比較例1の各液卵に、調理加工時の二次汚染を考慮してBacillus cereusが105cfu/gとなるように添加し、均一に攪拌し、攪拌後140℃〜150℃の鍋温度で2分間焼成し、炒り卵を調製した。得られた炒り卵を無菌袋に詰め、氷水で冷却後、10gずつ無菌袋に詰め替え、開封したまま30℃で24時間保管したものと、48時間保管したものそれぞれの菌数を測定した。
実施例1A、1B、1C、実施例2、実施例3、対照例1、及び比較例1の各液卵に、調理加工時の二次汚染を考慮してBacillus cereusが105cfu/gとなるように添加し、均一に攪拌し、攪拌後140℃〜150℃の鍋温度で2分間焼成し、炒り卵を調製した。得られた炒り卵を無菌袋に詰め、氷水で冷却後、10gずつ無菌袋に詰め替え、開封したまま30℃で24時間保管したものと、48時間保管したものそれぞれの菌数を測定した。
菌数の測定方法は、通常の培養法を用い、滅菌水で10倍希釈したサンプルをストマッカーで破砕し、更に10〜105倍に希釈していき、SPC培地20mlに1mlを分散して35℃で2日間培養して菌数を数えた。
また、得られた炒り卵を10名の専門パネラーが試食試験を行い、その風味ないし食感に表1の評価基準で点数をつけ、10名の点数の平均値を求めた。
これらの結果を表2に示す。同表からわかるように、対照例は保存性がなく、30℃で24時間の保管期間で菌数の増殖が見られた。これに対し、ナイシン含有量が100iu/mgの実施例1Aは良好な保存性を有し、ナイシン含有量が200iu/mg以上の実施例1B、実施例1C、実施例2、実施例3ではより十分に細菌の繁殖が抑えられている。
また、ナイシンを添加した実施例の炒り卵は、いずれも雑味のない良好な卵風味と弾力を有していたのに対して、グリシンと酢酸ナトリウムを添加した比較例1の炒り卵は、一般に静菌剤の味といわれる雑味が強く、離水があり、弾力もあまりなかった。なお、実施例3の炒り卵において試食試験の結果が、他の実施例に比して劣るのは、乾燥全卵を使用したことによる卵の乾燥臭によるものであった。
評価2:加熱凝固物の硬さ試験
対照例1〜3、実施例1B〜1D、実施例4A〜4C、実施例5A〜5C、比較例1〜3の液卵を、それぞれ折径57mmのケーシングに200gずつ充填した。この液卵を75℃の湯中で40分間加熱処理し、品温20℃となるように冷却して凝固物を得た。
対照例1〜3、実施例1B〜1D、実施例4A〜4C、実施例5A〜5C、比較例1〜3の液卵を、それぞれ折径57mmのケーシングに200gずつ充填した。この液卵を75℃の湯中で40分間加熱処理し、品温20℃となるように冷却して凝固物を得た。
得られた各凝固物を一晩冷蔵庫に保管した後、品温20℃となるように戻し、ゲル強度を測定した。ゲル強度の測定にはレオメーター(不動工業社製、NRM−2101J−CW)を使用し、液全卵、液卵黄の凝固物は直径6mmの球形プランジャー、液卵白の凝固物は直径8mmの球形プランジャーを用いて、それぞれ6cm/分の速度で各凝固物に押し込み、各凝固物が破断したときの力を測定し、ゲル強度(g)とした。結果を表3〜表5に示す。
従来の静菌剤を添加した比較例の加熱凝固物は、全卵と卵白では保型性がなく崩れてしまい測定不可であり、卵黄では対照例と比較して破断応力が小さい。したがって、従来の静菌剤を添加した液卵の加熱凝固物は、軟らかく、保型性が劣ることがわかる。これに対して、ナイシンを添加した各実施例の加熱凝固物は、全卵、卵黄、卵白ともに、保存料を添加していない対照例の加熱凝固物と同等以上の近いゲル強度を示し、特に卵白を用いた加熱凝固物では、ゲル強度を大きく向上させることができる。したがって、本発明の実施例の卵製品は、保存性を有しながらも、対照例と同等な食感を得られることが理解できる。
評価3:卵焼きの保存性、風味、食感
実施例1C、対照例1、比較例1の液全卵を用いて、各液全卵75%、出し汁19.5%、砂糖5%、食塩0.5%の配合にて、卵焼きスラリーを調製した。
実施例1C、対照例1、比較例1の液全卵を用いて、各液全卵75%、出し汁19.5%、砂糖5%、食塩0.5%の配合にて、卵焼きスラリーを調製した。
各卵焼きスラリーを25℃に加温した後、140〜150℃の鍋温度で焼成した。焼成後、冷蔵庫にて冷却し、真空パックし、殺菌(95℃、35分)してから冷却し、卵焼きを得た。この卵焼き全体におけるナイシン含有量は3750iu/gである。
冷却後、真空パックした卵焼きを開封し、10名の専門パネラーによる試食試験を行い、その風味ないし食感について表6の評価基準で点数をつけ、10名の点数の平均値を求めた。
また、真空パック開封後、30℃で48時間保管し、各卵焼きについての菌数を、評価1と同様にして測定した。
これらの結果を表7に示す。同表からわかるように、保存料が無添加の対照例1の卵焼きは保存性がなく、30℃、48時間の保管で菌数の増殖が見られた。比較例1の卵焼きは保存性は有するが、静菌剤により卵の風味が阻害されて、また、食感も対照品より柔らかくなっている。これに対し、ナイシン含有量が3750iu/gの実施例1Cの卵焼きは良好な保存性を有しながらも、卵の風味が阻害されておらず、食感も対照例と同程度であり、つまり、対照例と殆ど変わらない美味しさを有していることが理解できる。
評価4:茶碗蒸の保存性、風味、食感
実施例6、対照例4、比較例4で得た各茶碗蒸について、評価3と同様に保存性、風味、食感を評価した。結果を表8に示す。
実施例6、対照例4、比較例4で得た各茶碗蒸について、評価3と同様に保存性、風味、食感を評価した。結果を表8に示す。
同表から、保存料が添加されていない対照例4の茶碗蒸では30℃、48時間の保管で細菌の増殖が見られた。比較例4の茶碗蒸は保存性は有するが、静菌剤により卵の風味が阻害されて、また、食感も対照例4の茶碗蒸より柔らかくなっている。これに対し、ナイシン含有量が2000iu/gの実施例6の茶碗蒸は良好な保存性を有しながらも、卵の風味が阻害されておらず、食感も対照例4の茶碗蒸と同程度であり、美味しさを有していることが理解できる。
評価5:カスタードクリームの保存性、風味、食感
実施例7、対照例5、比較例5で得た各カスタードクリームについて、評価3と同様に保存性、風味、食感を評価した。また、各カスタードクリームを市販のシュー皮に充填し、充填のし易さを評価した。結果を表9に示す。
実施例7、対照例5、比較例5で得た各カスタードクリームについて、評価3と同様に保存性、風味、食感を評価した。また、各カスタードクリームを市販のシュー皮に充填し、充填のし易さを評価した。結果を表9に示す。
同表から、保存料が添加されていない対照例5のカスタードクリームでは30℃、48時間の保管で細菌の増殖が見られた。比較例5のカスタードクリーム保存性は有するが、静菌剤により卵の風味が阻害されて、また、食感も対照例5より柔らかくなっている。これに対し、ナイシン含有量が5000iu/gの実施例7のカスタードクリームは良好な保存性を有しながらも、卵の風味が阻害されておらず、食感も対照例5と同程度であり、シュー皮への充填もし易いことが理解できる。
本発明の液卵及び卵製品は、工業的に製造される卵製品において広く有用なものとなる。
Claims (7)
- 液卵にナイシンを添加し、加熱調理することを特徴とする食品保存料含有卵製品におけるゲル強度改善方法。
- ナイシンを100iu/g 〜500000iu/g 含有し、75℃、40分の加熱調理でゲル強度が30〜250gとなる液卵。
- 液卵が液卵黄であり、ナイシンを100iu/g 〜500000iu/g 含有し、75℃、40分の加熱調理でゲル強度が120〜250gとなる請求項2記載の液卵。
- 液卵が液卵白であり、ナイシンを100iu/g 〜500000iu/g含有し、75℃、40分の加熱調理でゲル強度が30〜80gとなる請求項2記載の液卵。
- 冷凍されてなる請求項2〜4のいずれかに記載の液卵。
- ナイシンを含有する液卵が加熱調理されてなり、ナイシンの含有量が100iu/g 〜10000iu/g である卵製品。
- 炒り卵又はスクランブルエッグである請求項6記載の卵製品。
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- 2004-09-21 JP JP2004273168A patent/JP2006087305A/ja not_active Withdrawn
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