JP2009000091A - 抱気性乳清タンパク質の調製方法及び該方法によって調製される食品 - Google Patents

抱気性乳清タンパク質の調製方法及び該方法によって調製される食品 Download PDF

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Abstract

【課題】抱気性乳清タンパク質の調製方法及び該方法によって調製される食品を提供する。
【解決手段】乳清タンパク質に、0.5〜10質量%のカルシウム、特に焼成カルシウム及び/又は水酸化カルシウムを添加することによって調製され、空気を抱き込む工程を必須とする食品に適用される。
【効果】様々な食感を付与した抱気食品を提供でき、泡持ちが良く、泡が長期間保持されることにより、空気の抱き込みが必須である食品の食感を向上させることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、抱気性を有することを特徴とする乳清タンパク質の調製方法に関する。詳細には、特定のカルシウム塩を一定量添加することにより、簡便に抱気安定性が付与され、気泡強度が高く泡持ちの良い抱気性乳清タンパク質を調製することができる方法に関する。更には、オーバーラン回数を変化させることで、所望の物性を付与することができるので、様々な食感を付与した抱気食品を提供でき、泡持ちが良く、泡が長期間保持されることにより、空気の抱き込みが必須である食品の食感を向上させた食品を提供できる方法に関する。
近年、食の多様化が進み、様々な食感を有する食品が開発され、また市場にも多く並ぶようになっている。食感は「食品の美味しさ」を形作る重要な要素であり、従来より、食感改良を行うために、増粘多糖類やタンパク質が使用されている。
泡雪羹、マカロン、ケーキ、かまぼこ、はんぺん、マシュマロ、メレンゲ、求肥といった空気を抱き込む食品において、食感を改良させる重要な要因の一つに「抱気」が挙げられる。この抱気は、例えば、これらの食品に気泡を含ませることにより、食感にサクサク感、ソフト感、軽さ、なめらかさ等を与えることができ、このような食感の付与は上述のような空気を抱き込む工程が必須である食品において大変重要である。以上のように、食を豊かにする効果の一つとして「抱気」は重要な要素である。
食品に「気泡」を含有させる方法として、従来より、生卵白や冷凍卵白等の卵白タンパク質が用いられることが多く、例えば、メレンゲ菓子やマシュマロなどの調製には卵白をホイップし、メレンゲにしたものが用いられている。また、気泡の入った蒲鉾の一種であるはんぺんは、魚のすり身に生卵白や冷凍卵白等を添加し、高速攪拌(カッティング)することにより調製される。
抱気性を有する食品素材としては、卵白以外に乳清タンパク質(ホエータンパク質)が知られている。かかる素材は、卵白に比して抱気性が劣るため、かねてより当該乳清タンパク質(ホエータンパク質)の抱気性を向上させる方法がいくつか提案されている。例えば、ホエータンパク質を凍結ゲル化したものを脂肪代替品として用いられるホイップドクリームを製造する方法(特許文献1)が提案されている他、単離ホエータンパク質(Whey protein Isolate:WPI)を使用することにより乳化性に優れた食品が調製できること(特許文献2)、20〜60%がアルブミン態タンパク質からなる乳清タンパク質(ホエータンパク質)を用いることにより、食感、保型性及び保存性に優れた乳化脂組成物が調製できること(特許文献3)、並びに乳清タンパク濃縮物を起泡性乳化油脂組成物中に配合することにより、起泡性及び起泡安定性を高めることができること(特許文献4)、特定量のナトリウム、カルシウム、脂肪含量の乳清タンパク質を用いて気泡を含有する食品組成物を提供できること(特許文献5)等を開示する文献が知られている。
特許第2844376号公報 特開平2−42943号公報 特開平7−194330号公報 特許第3024428号公報 特開2004−105179号公報
先述のように、食感を改良させる重要な要因の一つに「抱気」が挙げられ、素材も上述のようにいくつか例示することができる。しかし、素材の中でも生卵白や冷凍卵白は保存が容易ではなく、常温で保存できる粉末状に加工した卵白が望まれる一方で、粉末状の卵白では味質に影響を及ぼすという問題がある。また、生卵白や冷凍卵白を用いた場合、抱気して形成された気泡は安定性が悪く、時間の経過とともに離水が起こるという問題がある。こうした気泡の経時的な不安定な性状は、最終的に調製される食品の食感に関わるがゆえに、特に抱気性食品を工業的に大量生産する上では解決しなくてはならない重要な問題がある。さらに、卵白を用いた食品には卵アレルギーという問題点が挙げられる。こうした点からも、従来より、抱気性に優れた卵白以外の食品素材を用いて、食感がソフトで軽いホイッピング食品を調製する方法の開発が求められている。
上述のように、卵白以外の食品素材として乳清タンパク質(ホエータンパク質)が知られている。乳清タンパク質は卵アレルギーという問題はないものの、その一方で卵白に比して抱気性が劣るという問題点があった。
上記問題点を解決するために、特定のナトリウム、カルシウム、脂肪含有量の乳清タンパク質を使用することが特許文献5に記載されている。しかし、特許文献5で使用されている乳清タンパク質は、上述の特定の乳清タンパク質であり、一般的な乳清タンパク質に通じた効果ではないことから、特定の乳清タンパク質のみを使用しなければならないという不便さが伴う。加えて、通常、乳清タンパク質や卵白等は抱気工程(本明細書において、抱気させる操作を単に「含気操作」又は「含気処理」という)は、処理が足りないと抱気性が悪く、また、処理を過剰に行った場合、泡が壊れる現象が見られ、抱気するどころか泡の体積が減少する、いわゆる「泡がへたる」現象が見られる。従って、ベストな条件の含気処理を行う必要があり、温度や処理時間等を逐次管理しなければならないという負担が伴っており、改善の余地があった。
本発明は、かかる事情に鑑みて開発されたもので、抱気性を有することを特徴とする乳清タンパク質の調製方法に関する。詳細には、カルシウム塩を一定量添加することにより、簡便に抱気安定性が付与され、気泡強度が高く泡持ちの良い抱気性乳清タンパク質の調製方法の提供を目的とする。更には、オーバーラン回数を変化させることで、所望の物性を付与することができるので、様々な食感を付与した抱気食品を提供でき、泡持ちが良く、泡が長期間保持されることにより、空気の抱き込みが必須である食品の食感を向上させた食品の提供を目的とする。
本発明者らは、上記従来技術の問題点に鑑み、鋭意研究を重ねていたところ、カルシウム源として、特に焼成カルシウム又は水酸化カルシウムを一定量添加することにより、特許文献5のように特定の乳清タンパク質を選択する必要がなく、簡便に気泡強度が高く泡持ちの良い抱気性乳清タンパク質を調製出来るようになることを見出し、本発明に至った。
本発明は以下の態様を有する抱気性乳清タンパク質の調製方法及び該方法によって調製される食品に関する;
項1.乳清タンパク質に対して0.5〜10質量%のカルシウムを添加することを特徴とする抱気性を有する乳清タンパク質の調製方法。
項2.カルシウムが焼成カルシウム及び/又は水酸化カルシウムである請求項1記載の抱気性を有する乳清タンパク質の調製方法。
項3.抱気安定性が向上された請求項1又は2に記載の抱気性を有する乳清タンパク質の調製方法。
項4.請求項1乃至3記載の調製方法で調製されることを特徴とする抱気性を有する乳清タンパク質を含有する食品。
項5.食品が、空気の抱き込みを必須とするものである請求項4記載の食品。
本発明は、抱気性を有することを特徴とする乳清タンパク質の調製方法に関する。詳細には、カルシウム源として、特に焼成カルシウム又は水酸化カルシウムを一定量添加することにより、簡便に、気泡強度が高く泡持ちの良い抱気性乳清タンパク質を調製することができる方法に関する。更には、オーバーラン回数を変化させることで、所望の物性を付与した乳清タンパク質抱気物を使用することにより、様々な食感が付与された抱気食品が提供でき、しかも泡が長期間保持されることにより、空気の抱き込みが必須である食品の食感を向上させた食品の提供できるようになった。
本発明で使用する乳清タンパク質は、常法により製造されたものを用いることができる。乳清(ホエー)タンパク質は、乳(脱脂乳)を20℃でpH4.6にした際の可溶性画分(乳清)中、またはチーズ製造の際の副産物中に存在するタンパク質画分である。本発明で用いる乳の由来としては、牛、ヤギ、羊、馬等の何れの哺乳動物のものであってもよい。好ましくは牛由来の乳である。特に制限されないが、通常タンパク質の精製において慣用的に使用される操作を一種、または二種以上を組み合わせて行うこともできる。例えば、抽出法、塩析法、遠心分離法、限外濾過法、ウルトラフィルトレーション法、逆浸透膜法、透析法、電気透析法、吸着分離法、電気泳動法、及び各種の分離原理を利用したクロマトグラフ法(イオン交換法、ゲル濾過法、吸着分離法(疎水性クロマト、親水性クロマト)、アフィニティー法)などを挙げることができる。
更に、本発明で用いることができる乳清タンパク質として、例えば、様々な膜分離技術、イオン交換技術等を応用して製造されるホエータンパク質濃縮物(Whey Protein Consentrate:WPC)、及びホエータンパク質分離物(Whey Protein Isolate:WPI)、ホエーパウダー、ホエータンパク分画物、ホエータンパク質分解物等も使用することができる。具体的に本発明で用いる乳清タンパク質の調製方法として、例えば、乳清(ホエー)中のタンパク質を、イオン交換樹脂(この際に、吸着に用いられるイオン交換樹脂は、一般的にカルボシキメチルセルロースあるいはスルフォプロピルセルロースを化学修飾した陽イオン交換樹脂が用いられる。)を用いて選択的に分離したWPIを挙げることができる。このWPIは脂肪や乳糖をほとんど含まないため、90%以上のタンパク質含量のものを得ることが可能である。また、WPCの調製方法としては、ホエーから得る産物である高タンパク脱塩ホエー粉を用いて、ホエー中の乳糖の一部とミネラル分を除くために限外濾過法を用いる方法がある。簡便には、一般に入手可能な乳清タンパク質、WPI、WPCを使用してもよい。
本発明における乳清タンパク質は、抱気性の点からは、そのタンパク質含量を特に問うものではないが、タンパク質を80重量%以上の割合で含んでいることが好ましい。
本発明では、使用目的や泡気させる食品に応じて乳清タンパク質濃度を設定することが出来る。特に制限するものではないが、例えば、含気処理する組成物100重量%中に乳清タンパク質が0.5質量%〜30質量%、特に好ましくは1質量%〜20質量%の乳清タンパク質に対して、特に効果的に起泡させることができる。
本発明の抱気性を有することを特徴とする乳清タンパク質の調製方法は、カルシウムを添加することを特徴とする。
本発明で用いるカルシウムとしては、好ましくは、焼成カルシウム、乳酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、酢酸カルシウム、パントテン酸カルシウム、水酸化カルシウム等を1種又は2種以上用いることができる。その中でも、焼成カルシウム及び/又は水酸化カルシウムを用いることが特に好ましい。
本発明で使用する焼成カルシウムは、酸化カルシウムの一種であり、主な原料として貝殻、卵殻、魚骨等を挙げることができる。使用できる焼成カルシウムとしては、例えば貝殻焼成カルシウムを挙げることができる。本発明で使用する焼成カルシウムは商業的に入手可能であり、一例として、株式会社エヌ・シー・コーポレーション社製の貝殻焼成カルシウムを挙げることができる。
本発明で使用する水酸化カルシウムは、カルシウム化合物の一種であり、主な原料として、石灰岩と水が挙げられる。本発明で使用する水酸化カルシウムは商業的に入手可能であり、一例としてキシダ化学株式会社製の水酸化カルシウムをあげることができる。
本発明に用いるカルシウム、特に焼成カルシウムおよび水酸化カルシウムの添加量は、乳清タンパク質に対して、カルシウム換算で0.5〜10重量%、好ましくは、1〜5重量%、更に好ましくは、2〜3重量%である。0.5重量%よりも少ないと十分な効果を得ることができず、10重量%より多く添加すると苦味が生じ、味質に影響を及ぼす傾向がある。
本発明の抱気性乳清タンパク質は、乳清タンパク質に貝殻焼成カルシウム又は水酸化カルシウムを添加することにより調製することができる。即ち、乳清タンパク質とカルシウムが共存する状況下で、含気操作を行うことにより泡気性乳清タンパク質含有食品を得ることが出来る。対象とする乳清タンパク質含有食品(乳清タンパク質含有水溶液を含む)に気泡を含ませる操作(含気操作、含気処理)は、結果として調製される食品の内部に気泡が入る方法であれば特に制限されず、例えば、慣用されている各種攪拌機(ホイッパー、ビーター、ミキサー、カッティングマシーン等)を用いて空気を抱き込むように対象物を攪拌するか、または空気を吹き込みながら対象物を攪拌する方法、各種の泡立て器を用いて対象物を泡立てる方法等を任意に用いることができる。
本発明の「空気を抱き込む工程を必須とする食品である、抱気性を有する乳清タンパク質からなる食品」は、(1)乳清タンパク質とカルシウムを他の材料と混合していから含気処理を行うことにより調整する方法により調製してもよいし、また、(2)乳清タンパク質とカルシウムを水等に添加し、先に含気処理を行ってから、これを各種材料と混合して調製する方法が挙げられ、このいずれの方法であってもよい。
上述(1)の方法の場合、抱気食品を構成する各種材料に配合する乳清タンパク質の割合は、起泡含有食品の種類によっても異なるが、通常、含気処理する組成物100重量%中に乳清タンパク質が少なくとも0.5重量%含まれるような割合を挙げることができる。また、その際に添加するカルシウム量は、カルシウムとして0.0025重量%〜0.05重量%を例示することができる。乳清タンパク質の添加量が0.5重量%より極端に少なくなると抱気性が低下し、充分な抱気が得られなくなる。好ましくは1重量%以上の割合である。なお、乳清タンパク質の配合割合の上限は、抱気性並びに抱気安定性の観点からは特に制限されない。但し、風味の点からは、最終的に調製される抱気食品中に、乳清タンパク質が30重量%以下、好ましくは20重量%以下の割合で含まれるように調製することが好ましい。乳清タンパク質の配合割合が30重量%を極度に超えるとタンパク臭が強くなりすぎる傾向にある。
上述(2)の方法の場合、具体的には乳清タンパク質(乳清タンパク質に加えて他の成分を含んでいても良い)にカルシウムを添加する。その際に添加するカルシウム量は、0.005重量%〜0.1重量%を例示することができる。乳清タンパク質の配合割合が1重量%よりも少なくなると抱気物の抱気性が低下する傾向にある。好ましくは3重量%以上の割合である。これに冷水または水を加えて(或いは、冷水または水に乳清タンパク質を加えて)、乳清タンパク質含有水溶液を調製し、これに気泡を含ませることによって実施することができる。この場合に使用する上記乳清タンパク質含有水溶液中に含まれる乳清タンパク質の割合は、最終的に調製する抱気食品の種類によっても異なるが、通常少なくとも1重量%を挙げることができる。
なお、上述(2)の際の乳清タンパク質含有水溶液中に含まれる乳清タンパク質の割合の上限は、抱気性並びに抱気安定性の観点からは特に制限されない。但し、(1)の場合と同様に風味の点からは、最終的に調製される抱気食品中に、乳清タンパク質が30重量%以下、好ましくは20重量%以下の割合で含まれるように調製することが好ましい。また、抱気食品を構成する各種原材料に配合する上記抱気物の割合としては、(1)の方法の場合と同様に、最終抱気食品組成物中に、乳清タンパク質が少なくとも0.5重量%、好ましくは1重量%含まれるような割合を挙げることが出来る。
なお、本発明の効果を奏する限りにおいて、その他の増粘多糖類、乳化剤、調味料、着香料、色素、甘味料、酸味料、ベーキングパウダー、脱脂粉乳、酸化防止剤、日持ち向上剤、保存料、その他の起泡剤(例えば、卵白、大豆タンパク質、グルテン分解物等の小麦由来のタンパク質、サポニン、乳ペプチド)等の添加剤を任意に併用することが出来る。
本発明の抱気食品は上記工程に加えて、各食品組成物の種類や用途に応じて、慣用の調理加工方法(例えば、ボイル、蒸し、焼き、油調、乾燥またはスモーク、及び冷却または冷凍等)で処理することによって食品として調製することができる。
本発明の抱気食品は、そのままの状態で最終食品として、または最終食品の一部として提供することができる。本発明は抱気食品、並びに抱気食品を一部に含む食品の両方を提供するものである。
上記空気を抱き込む工程を必須とする食品の種類としては、具体的には、マシュマロ、クッキー、焼きメレンゲ、ダッコワーズ、マカロン、麩焼きせんべい、フローレット等の菓子類;ムース、ババロア、アイスクリーム、泡雪羹、プディング、スフレ、求肥等のデザート類;シフォンケーキ、スポンジケーキ、パウンドケーキ、ホットケーキ、蒸しケーキ、マドレーヌ、ブッセ等のケーキ類;食パン、フランスパン、クロワッサン等のパン類;はんぺん、テリーヌ、しんじょ、伊達巻及びシュウマイ等の練り製品;たこ焼き、明石焼き、お好み焼き、ピザ生地等の粉加工食品(粉練り製品)等の加工食品;ホイップドクリーム、フラワーペースト、クレームシブースト等のクリーム類等を挙げることができる。
また、抱気食品の一部を含む食品としては、ホイップドクリームを一部に含む各種菓子、デザート類、ケーキ類、および加工食品等において、当該ホイップドクリームを本発明の乳清タンパク質を1原料として用いて調製した上記食品、また、卵白メレンゲを一部に含む各種菓子、デザート類、ケーキ類、および加工食品等において、当該卵白メレンゲに替えて、本発明で調製される乳清タンパク質を用いた抱気物または乳清タンパク質と卵白を用いて調製した抱気物を用いて調製してなる上記食品を挙げることができる。
中でも、当該食品は、従来公知の製造方法において卵白メレンゲを用いて調製される食品に適している。本発明によれば、本発明で調製される乳清タンパク質を用いた抱気物または乳清タンパク質と卵白を用いて調製される抱気物を、上記食品に使用される卵白メレンゲの代替として用いることが出来るためである。
本発明の抱気食品の調製法として、ホットケーキやはんぺん等の共立てのものは、乳清タンパク質を各種原料の一部または全てと混合して含気処理を行い、生地を調製した後に、適宜冷却、加熱操作を行う方法を例示することができる。また、例えば、マシュマロ、ムース、シフォンケーキ、およびスフレ等といった、従来法において卵白メレンゲを使用して調製するものは、本発明では卵白の一部または全ての代替として乳清タンパク質を用いた抱気物を別に調製し、これを残りの材料で構成される生地に混合し、適宜冷却、加熱操作をすることで調製することができる。
上記で説明する本発明の抱気食品は、その種類によっても異なるが、調製後、必要に応じて容器に充填包装した後に、殺菌処理を施すことができる。ここで容器にはレトルトパウチ、真空パック、アルミ容器、ビニール容器、瓶、缶などを区別することなく用いることが出来る。また、殺菌処理としては、一般に食品加工食品に適用される殺菌方法(例えば、加熱殺菌、紫外線殺菌及び放射線殺菌等)のいずれをも採用することができる。例えば、加熱殺菌としては、110〜140℃の高温で行う高温殺菌(高圧殺菌)及び62〜95℃の温度で行う低温殺菌を挙げることができる。このように殺菌処理された本発明の抱気食品は、その後、常温、冷蔵または冷凍条件化で保存された場合でも、良好なソフトで滑らかな食感を備えているという効果を備えている。
また、本発明の抱気食品は、調製後、必要に応じて容器に充填包装され、また殺菌処理を施した後に、冷凍処理を施すことができる。ここで冷凍処理としては、一般に食品加工食品に適用される冷凍方法(例えば、送風凍結法、接触凍結法、流動式凍結法、浸漬凍結法、浸漬ブライン凍結法、及び液体窒素凍結法等の急速凍結法)のいずれをも採用することができる。このように冷凍処理される本発明の起泡含有食品は、零下(例えば−15℃以下)で保存された後、自然解凍または加熱解凍された場合でも、各食品本来の食感の低下が抑制されており、解凍後も良好なソフトで滑らかな食感を備えているという効果を備えている。よって本発明の抱気食品、冷凍抱気食品として好適に提供することができる。かかる冷凍食品としては、上記食品のうち、特にマシュマロ、クッキー、焼きメレンゲ、ダッコワーズ、マカロン、麩焼きせんべい、フローレット等の菓子類;ムース、ババロア、アイスクリーム、泡雪羹、プディング、スフレ、求肥等のデザート類;シフォンケーキ、スポンジケーキ、バウンドケーキ、ホットケーキ、蒸しケーキ、マドレーヌ、ブッセ等のケーキ類;食パン、フランスパン、クロワッサン等のパン類;はんぺん、テリーヌ、しんじょ、伊達巻及びシュウマイ等の練り製品;たこ焼き、明石焼き、お好み焼き、ピザ生地等の粉加工食品(粉練り製品)等の加工食品;ホイップドクリーム、フラワーペースト、クレームシブースト等のクリーム類等を挙げることができる。
本発明により、抱気性を有することを特徴とする乳清タンパク質の調製方法を提供できるようになった。詳細には、カルシウム源として、特に焼成カルシウム又は水酸化カルシウムを一定量添加することにより、簡便に抱気安定性が付与され、気泡強度が高く泡持ちの良い抱気性乳清タンパク質を調製できるようになった。更には、オーバーラン回数を変化させることで、所望の物性を付与することができるので、様々な食感を付与した抱気食品を提供でき、泡持ちがよく、泡が長期間保持されることにより、空気の抱き込みが必須である食品の食感を向上させた食品が提供できるようになった。
以下、本発明の内容を以下の実施例、比較例等を用いて具体的に説明するが、本発明は
これらに何ら限定されるものではない。なお、処方中、特に記載がない限り単位は「質量部」とし、文中「*」印のものは三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製、文中「※」は三栄源エフ・エフ・アイ株式会社の登録商標であることを示す。
実験例1〜6:各種カルシウムによる乳清タンパク質の抱気性試験
表1及び表1で用いる各種カルシウム(Ca)(表2)に記載する材料(実験例1〜6、ブランク)を用いて、乳清タンパク質抱気物の気泡強度及び泡持ちを測定した。具体的には、表1に示す材料の内、水にWPI、各種カルシウム、粉糖の混合物を加え、ハンドミキサーを用いて低速(63rpm)で30秒攪拌した後、高速(126rpm)で5分間攪拌し、乳清タンパク質抱気物を調製した。結果を表3に示す。気泡強度の測定にはカードメーター(アイテクノ製:プランジャー径20mm)を使用した。なお、泡持ちに関しては、ビーカーに抱気物を詰め、冷蔵(10℃)にて、一晩保存後の泡の状態を目視観察し、その結果を示している。評価は5段階で示し、数字が高いほど泡の残存量が多いことを示している。
Figure 2009000091
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表3の結果より、カルシウムによって、抱気性が異なることが分かった。実験例1の貝殻焼成カルシウム、及び実験例2の水酸化カルシウムを用いた場合、気泡強度も高く、また、泡持ちも良いことが分かる。
実験例7〜12、比較例1〜2:抱気性乳清タンパク質へのカルシウムの添加量検討
表4に記載する材料(実験例7〜12、比較例1〜2)を用いて、乳清タンパク質抱気物の気泡強度、味質及び泡持ちを測定し、貝殻焼成カルシウムの添加量による本発明品の抱気安定性を検討した。具体的には、表4に示す材料の内、水にWPI、貝殻焼成カルシウム、粉糖の混合物を加え、ハンドミキサーを用いて低速(63rpm)で30秒攪拌した後、高速(126rpm)で5分間攪拌し、乳清タンパク質抱気物を調製した。
調製した乳清タンパク質抱気物について、乳清タンパク質に対するカルシウムの添加量(重量%)を表5に示す。また、気泡強度と泡持ちを測定した。気泡強度の測定には、実験例1〜6と同様にカードメーター(アイテクノ製:プランジャー径20mm)を使用した。なお、泡持ちに関しては実験例1〜6と同様に、ビーカーに抱気物を詰め、冷蔵(10℃)にて、一晩保存後の泡の状態を目視観察し、その結果を示している。評価は5段階で示した。数字が高いほど泡の残存量が多いことを示している。また、味質に関しては、パネラー10人にて官能評価を行い、評価は5段階で示した。数字が高いほど味質が良いことを示している。これらの結果は表6に示す。
Figure 2009000091
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以上より、乳清タンパク質に対して、カルシウムを0.5〜10重量%添加した場合に、特に、抱気性・泡持ちの良い乳清タンパク質が得られることが分かった(実験例7〜12)。一方、添加量の少ない比較例1では、抱気性の効果が不十分であり、また、比較例2では、抱気性・泡持ちは大変良好ではあったが、味質に影響を与えてしまった。
実験例13:従来品との抱気安定性比較
表7に記載する材料(実験例13、比較例3)を用いて、乳清タンパク質抱気物の気泡強度及び泡持ちを測定し、本発明品の抱気安定性を検討した。具体的には、表7に示す材料の内、水にWPI、貝殻焼成カルシウム、粉糖の混合物を加え、ハンドミキサーを用いて低速(63rpm)で30秒攪拌した後、高速(126rpm)で1〜10分間攪拌し、乳清タンパク質抱気物を調製した。
調製した乳清タンパク質抱気物について気泡強度と泡持ちを測定した。気泡強度の測定には、実験例1〜12と同様にカードメーター(アイテクノ製:プランジャー径20mm)を使用した。また、これらを比較するために図1に気泡強度のグラフを示す。泡持ちに関しては実験例1〜12と同様に、ビーカーに抱気物を詰め、冷蔵(10℃)にて、一晩保存後の泡の状態を、5分後と10分後に目視観察し、その結果を示している。評価は5段階で示した。数字が高いほど泡の残存量が多いことを示している。実験例13についての結果は表8に示し、比較例3に関する結果は表9に示す。
Figure 2009000091
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表8、表9及びそれをまとめた図1の結果より、従来品と比較して本発明の抱気性乳清タンパク質は、ホイップ時間が長くなった場合においても、気抱強度が下がることなく、泡持ちの良い抱気性を有する乳清タンパク質を調製できていることが分かる。それと比較して、比較例3の従来品は、ホイップ時間が長くなると気泡強度の低下が見られることが明らかとなった。よってホイップ時間を管理する必要があり、本発明品より劣る。
実施例1、比較例4〜5 焼き菓子
表10に記載する材料(実施例1,比較例4〜5)を用いて焼き菓子を調製した。具体的には、表10に示す材料の内、アーモンドパウダー、薄力粉以外の材料をハンドミキサーで5分間高速攪拌して泡立ててから、アーモンドパウダー、薄力粉を合わせて篩ったものを3回程度に分けて加え、生地を調製した。これをクッキングシートを敷いた鉄板の上に、星型の口金を用いて搾り出した。次いで、これを100℃のオーブンで1時間焼き、扉を少し開けてさらに2時間焼いた。焼きあがったものをオーブンから取り出し、放冷し、焼き菓子を調製した。
Figure 2009000091
上記各材料(実施例1,比較例4〜5)を用いて調製した各焼き菓子について、色調及び形態などの外観、食べた際の風味と食感について調べた。結果を表11に示す。なお、風味と食感については、10名のパネラーにこれらの焼き菓子を食べてもらい回答してもらったアンケート結果に基づくものである。
Figure 2009000091

表11の結果からわかるように、カルシウムを添加した本発明の抱気性乳清タンパク質を用いて調製した焼き菓子は、従来品(特許文献5:比較例4)及び卵白(比較例5)を用いた焼き菓子に比して、成型性、サクサク感、食感の軽さに優れており、非常に良質な菓子に仕上がった。
実施例2、比較例6〜7 マシュマロ
表12に記載する材料(実施例2、比較例6〜7)を用いてマシュマロを調製した。具体的には、まず、表12に示す材料の内、粉糖以外の材料をハンドミキサーで混合して軽く泡立ててから、粉糖を3回程度に分けて加えていき、角が立つまでしっかりと泡立てて、抱気物を調製した。一方で、25部の粉ゼラチンを180部の水でふやかし、火に掛け混ぜ溶かしながら、粉糖220部を加えて溶かし、火を止め、ゼラチン液を調製した。上記の抱気物175部にこのゼラチン液425部を加えて更に泡立て、これを型に流しいれて冷やし固めてマシュマロを調製した。
Figure 2009000091
上記各材料(実施例2,比較例6〜7)を用いて調製した各マシュマロについて、10名のパネラーにこれらのマシュマロを食べてもらい風味と食感についてアンケートに答えてもらった。その結果を総合して評価した結果を表13に示す。
Figure 2009000091
表13の結果からわかるように、カルシウムを添加した本発明の抱気性乳清タンパク質を用いて調製したマシュマロ(実施例2)は、従来品(特許文献5:比較例6)及び卵白(比較例7)を用いた場合に比して、風味及び食感ともに非常に好ましいものであった。この結果から、本発明のカルシウムによって抱気性を付与した乳清タンパク質を起泡性素材として使用することによって、従来品(特許文献5)や卵白を使用する以上のふわふわとして口溶けのよい好ましいマシュマロを作ることができることが分かった。なお、WPIにWPCを併用することによっても、抱気性が付与され口溶けの良い効果を得ることが出来た。
実施例3、比較例8〜9 ムース
表14に記載する材料(実施例3、比較例8〜9)を用いてムースを調製した。具体的には、まず、表14に示す材料の内、粉糖以外の材料をハンドミキサーで混合して軽く泡立ててから、粉糖を3回程度に分けて加えていき、角が立つまでしっかりと泡立てて、抱気物85.56部を調製した。一方で、10部の粉ゼラチンを45部の水でふやかし、湯せんで溶かしたものに、砂糖40部、150部のオレンジジュースを加え、冷水の上で冷却しながら、適度な硬さになるまで混ぜた。これにホイッピングして8部立てした生クリーム100部を加え混ぜ、さらに上記の抱気物85.56部を加え混ぜ、これを容器に流しいれ、冷やし固め、ムースを調製した。
Figure 2009000091
上記各材料(実施例3、比較処方例8〜9)を用いて調製した各ムースについて、10名のパネラーにこれらのムースを食べてもらい風味と食感についてアンケートに答えてもらった。その結果を総合して評価した結果を表15に示す。
Figure 2009000091
表15の結果からわかるように、カルシウムを添加した本発明の抱気性乳清タンパク質を用いて調製したムース(実施例3)は、従来品(特許文献5:比較例8)及び卵白(比較例9)を用いた場合に比して、風味、外観、食感ともに非常に好ましいものであった。この結果から、本発明の抱気性乳清タンパク質を使用することによって、卵白を使用する以上に気泡を含み、ふわふわとして口溶けのよい好ましいムースを作ることができることがわかった。
実施例4、比較例10〜11 シフォンケーキ
表16に記載する材料(実施例4、比較例10〜11)を用いてシフォンケーキを調製した。具体的には、まず、表16に示す材料の内、WPI(或いは従来品(特許文献5)若しくは卵白)及び冷水をハンドミキサーで混合して軽く泡立ててから、粉糖、キサンタンガム及びカラギナンの粉体混合物を3回程度に分けて加えていき、角が立つまでしっかりと泡立てて、抱気物95.7部を調製した。一方で、卵黄40部を攪拌しながら、粉糖15部、サラダ油10部、水30部、小麦粉50部、ベーキングパウダー3部を順に加え混ぜて生地を作成した。これに上記の抱気物95.7部を加え、まぜて型に流し込み、180℃で23分間焼いてシフォンケーキを調製した。
Figure 2009000091
上記各材料(実施例4,比較例10〜11)を用いて調製したシフォンケーキの形態を観察評価するとともに、これらをパネラー10名に食べてもらい風味と食感についてアンケートに答えてもらった。その結果を総合して評価した結果を表17に示す。
Figure 2009000091
表17の結果よりわかるように、カルシウムを添加した本発明の抱気性乳清タンパク質を使用することによって(実施例4)、従来品(特許文献5:比較例10)や卵白(比較例11)を用いる場合に比してボリュームが保たれ、ふわふわとして口溶けの良いいシフォンケーキを作ることができた。このことから、シフォンケーキの作成において、本発明の乳清タンパク質の抱気物(実施例4)は、従来品(特許文献5:比較例10)や卵白メレンゲ(比較例11)に代替することができ、また、卵白メレンゲを使用するのと同等の形態が付与されるにも関わらず、ぱさぱさとしておらず、しっとりとした食感が得られることがわかった。
実施例5、比較例12〜13 はんぺん
表18に記載する材料(実施例5、比較例12〜13)を用いてはんぺんを調製した。具体的には、魚肉すり身を高速カッターで粗ずり、食塩を配合して塩ずりした後に、グアーガムと砂糖を加え軽くカッティングした。これに氷水とWPI(或いは従来品(特許文献5)若しくは卵白)を投入し、充分に高速回転でカッティングして気泡を取り込ませた。最後にでん粉を加えてさらに軽くカッティングした後に、沸騰した湯で10分程度ゆで、はんぺんを調製した。
Figure 2009000091
上記各材料を用いて調製したはんぺん(実施例5、比較例12〜13)の形態を観察評価するとともに、これらをパネラー10名に食べてもらい風味と食感についてアンケートに答えてもらった。その結果を総合して評価した結果を表19に示す。
Figure 2009000091
表19の結果よりわかるように、カルシウムを添加して調製した本発明の抱気性乳清タンパク質を使用することによって(実施例5)、従来品(特許文献5:比較例12)や卵白(比較例13)を用いる場合と同等のふわふわとして口溶けがよく、またきめの細かいはんぺんを作ることができた。このことから、はんぺんの製造において、本発明の抱気性乳清タンパク質(実施例5)は、従来品(特許文献5:比較例12)や卵白(比較例13)に代替し得ることが分かる。
実施例6、比較例14〜16 求肥抱気物
(1)求肥の調製
表20に示すもち粉、砂糖、安定剤、イオン交換水をボウルに入れ、均一に混合した。この混合物を蒸し器にて20分間蒸し、得られた粘弾性物を速やかにミキサーのボウルへ投入した。このものを攪拌混練しつつ、60℃に加温した水飴を少量ずつ添加し、水飴が十分に混練されたらミキサーから取り出し、室温まで冷却して、求肥を調製した。
Figure 2009000091

(2)抱気物の調製
表21に記載する材料(実施例6用抱気物、比較例14〜16用抱気物)を用いて抱気物を調製した。具体的には、まず、表20に示す材料の内、水にWPI、貝殻焼成カルシウム、粉糖の混合物を加え、ハンドミキサーを用いて低速(63rpm)で30秒攪拌した後、高速(126rpm)で5分間攪拌し、抱気物を調製した。
Figure 2009000091

(3)求肥抱気物の調製((1)求肥及び(2)抱気物の混合)
表22に記載した(1)求肥及び(2)抱気物を下記割合で混合した材料(実施例6、比較例14〜16)を用いて求肥抱気物を調製した。具体的には、まず、表22に示す材料を、ハンドミキサーを用いて低速(63rpm)で30秒攪拌した後、高速(126rpm)で5分間攪拌し、抱気物を調製した。
Figure 2009000091
上記各材料(実施例6,比較例14〜16)を用いて調製した求肥抱気物について、色調及び形態などの外観、食べた際の風味と食感について調べた。結果を表23に示す。なお、風味と食感については、10名のパネラーにこれらの求肥抱気物を食べてもらい回答してもらったアンケート結果に基づくものである。
Figure 2009000091
表23の結果からわかるように、カルシウムを添加した本発明の抱気性乳清タンパク質を用いて調製した求肥抱気物は、従来品(特許文献5:比較例14)及び卵白を用いた比較例15、及び抱気物を添加しない求肥(比較例16)に比して、色調、形態、及び食感のいずれにおいても非常に好ましいものであった。また本発明の求肥混合物(実施例6)は、従来品(特許文献5:比較例14)や卵白(比較例15)を用いて調製した求肥抱気物に比して生地のボリュームがあるにも関わらず、柔らかくソフト食感に優れており、非常に良質な菓子に仕上がった。実施例6の求肥を用いて、アイスや菓子、果物等を包んだ食品も大変食感・風味共に良好であり、大変良質な菓子に仕上がった。
実施例7 チョコレート掛け乾燥メレンゲ風菓子(ストロベリー)
(1)乾燥メレンゲ風菓子部の調製
下記処方のうち、粉糖、WPI、貝殻焼成カルシウム、及び大豆多糖類を粉体混合して粉体混合物を調製した。次いで、万能混合攪拌機のボウルに水を秤量し、前記粉体混合物を投入し、ホイッパーを用いて63rpmで混合して溶解させた後、216rpmで2〜3分ホイップした(比重0.3以下)。これに、クエン酸(50%W/V水溶液にして)、色素、及び香料を添加し混合したものを、搾り出してスターチモールドに充填し、60℃の乾燥機で乾燥した。一晩乾燥後、スターチモールドより取り出しスターチを払って、乾燥メレンゲ風菓子を調製した。
<乾燥メレンゲ風菓子部処方例>
粉糖 61.00 部
WPI 2.925
貝殻焼成カルシウム 0.075
大豆多糖類(SM−700*) 0.20
クエン酸(無水)F* 0.40
色素(サンレッド※YM*) 0.12
香料(ストロベリーオイルNO.83498*) 0.12
35.16
乾燥前合計 100.00部
(2)掛けチョコレート部A及びBの調製
別途、チョコレート(クーベルチュール純チョコレート ホワイト(Fat42%))100部及びココアバター(Aは30部、Bは15部)を50〜55℃で溶解し混合した後、色素(油性 サンビート※NO.2210*)0.1部を添加、混合して40℃まで冷却し、掛けチョコレート部A、掛けチョコレート部Bを調製した。
(3)チョコレート掛け乾燥メレンゲ風菓子の調製
下記処方のうち、コーティングパンに(1)で調製した乾燥メレンゲ風菓子を入れ、コーティングパンを回転させながら、(2)で調製した掛けチョコレート部Aを徐々に掛けていき、表面の凹みを埋める。引き続き、掛けチョコレート部Bを徐々に掛け、ラックグレーズの半量を掛け、全体に行き渡った時点でコーティングパンを止め、冷風で充分乾燥する。乾燥後ラックグレーズの残り半量を掛け、もう一度同じ作業を繰り返して、チョコレート掛け乾燥メレンゲ風菓子を調製した。
<チョコレート掛け乾燥メレンゲ風菓子処方例>
メレンゲ風菓子部 22 部
掛けチョコレート部A 6
掛けチョコレート部B 72
ラックグレーズ20E(日本シェラック工業(株)製)3
合計 103部
実施例8 はんぺん(えび風味)
(1)浸漬えびの調製
冷凍えびを解凍し、下記処方の浸漬液:えび=1:1(重量比)の割合で、冷蔵にて18時間浸漬したのち、えびをザルあげした(浸漬歩留まり 約120%)。
<浸漬液処方>
pH調整剤(サンポリマー※AB−107*) 4.0 部
食塩 1.5
水 94.5
合 計 100.0 部。
(2)はんぺんの調製
下記処方のうち、色素は予め湯に溶かした状態で用いた。下記処方のうち、冷凍すり身及び食塩を合わせて塩擂り後、WPI、貝殻焼成カルシウムを含む残りの原料全てを配合してカッターにて最終品温を8℃まで気泡を取り込むように擂り上げ、成型し、40℃1時間静置して坐らせた後、加熱(スチーム90℃1時間)して、はんぺんを調製した。
<はんぺん処方>
冷凍すり身(FA) 20.0 部
上記浸漬えび 10.0
食塩 1.2
デンプン加工品(エスプローゲン※K−169) 0.6
WPI 2.925
貝殻焼成カルシウム 0.075
デンプン(ナショナル78−0148(日本エヌエスシー(株)製) 6.0
コーンサラダ油 2.0
魚醤(マリナージM−15(エムジーシー・マリナージ(株)製) 0.5
トレハロース((株)林原製) 5.0
調味料(サンライク※アミノベースNAG*) 0.5
調味料(サンライク※エビパウダーB*) 0.3
日持ち向上剤(サンキプロ※No.9*) 0.7
色素(SRレッド No.3449*) 0.1
色素(パプリカベース250*) 0.03
香料(エビオイルNo.48106*) 0.05
氷水 50.02
合 計 100.00 部。
実施例9 えび焼売
(1)調理すり身の調製
下記処方のうち、色素は予め湯に溶かした状態で使用した。下記処方のうち、冷凍すり身及び食塩を合わせて塩擂り後、WPI、貝殻焼成カルシウムを含む残りの原料全てをカッターにて最終品温を8℃まで気泡を取り込むように擂り上げたあと、成型し、40℃で1時間静置して坐らせた後、加熱(スチーム90℃、30分)して、調理すり身を調製した。
<調理すり身処方>
冷凍すり身(FA) 30.0 部
実施例8(1)の浸漬えび 10.0
食塩 1.5
デンプン加工品(エスプローゲン※K−169*) 1.0
WPI 2.925
貝殻焼成カルシウム 0.075
デンプン(ナショナル78−0148(日本エヌエスシー(株)製) 5.0
豚脂 10.0
トレハロース((株)林原製) 5.0
魚醤(マリナージM−15(エムジーシー・マリナージ(株)製) 1.0
調味料(サンライク※ポークRX−22*) 0.5
調味料(サンライク※ポーク2727E*) 0.3
調味料(サンライク※基礎あじ(エビ・カニ用)*) 0.5
調味料(サンライク※アミノベースNAG*) 0.2
日持ち向上剤(サンキプロ※No.9*) 0.7
色素(SRレッドNo.3449*) 0.1
色素(パプリカベース250*) 0.05
香料(エビオイルNo.48106*) 0.05
氷 水 31.1
合 計 100.00部
(2)えび焼売の調製
下記処方の原料を混合し、1ヶあたり18gの割合で焼売の皮に包んだ。その上に、90℃で5分間ボイルした実施例8(1)の浸漬えびを乗せて成型し、加熱して(スチームで90℃、20分)、えび焼売を調製した。
<えび焼売処方>
(1)の調理すり身 100 部
実施例8の(1)の浸漬えび(みじん切り) 20
玉ねぎ(みじん切り 収率80%ソテー) 10
合 計 130 部。
実施例10 ナニワボール(たこ焼き)及びその冷凍品
(1)調理すり身の調製
下記処方のうち、冷凍すり身及び食塩を合わせて塩擂りし、WPI及び焼成カルシウムを含む残りの原料全てを配合し、カッターにて最終温度8℃まで、空気を取り込むように擂り上げ成型し、40℃にて1時間静置して坐らせて、調理すり身を調製した。
<調理すり身処方>
冷凍すり身(FA) 40.0 部
食塩 1.5
WPI 1.95
貝殻焼成カルシウム 0.05
デンプン(ナショナル78−0148(日本エヌエスシー(株)製) 4.0
清香M(白石カルシウム(株)) 1.0
トレハロース((株)林原製) 5.0
魚醤(マリナージM−15(エムジーシー・マリナージ(株)製) 1.5
調味料(サンライク※カツオパウダーU*) 1.0
調味料(サンライク※エビパウダーB*) 0.3
調味料(サンライク※コウボ0409P*) 0.2
日持ち向上剤(サンキプロ※No.9*) 0.6
香料(ローストネギオイルSV−3260*) 0.1
氷 水 31.1
合 計 100.0部
(2)ナニワボール(たこ焼き)の調製
下記処方の原料を混合し、30gの球形に成型し、スチームし(90℃、40分)、油調(170℃、1分間)を行い、ナニワボールを調製した。
<ナニワボール(たこ焼き)処方>
(1)の調理すり身 100部
ゆでだこ(5mmカット) 8
紅ショウガ(みじんぎり) 1
青ネギ(小口切り) 1
合 計 110部。
(3)冷凍ナニワボールの調製
上記で調製したナニワボールを、冷却した後、急速凍結して、冷凍ナニワボールを調製
した。
本発明により、抱気性を有することを特徴とする乳清タンパク質の調製方法を提供できる。詳細には、様々な食感を付与した抱気食品を提供でき、泡持ちが良く、泡が長期間保持されることにより、空気の抱き込みが必須である食品の食感を向上させた食品を提供することができる。
実施例13、比較例3のホイップ時間(分)に対する気泡強度を示すグラフである。

Claims (5)

  1. 乳清タンパク質に対して0.5〜10質量%のカルシウムを添加することを特徴とする抱気性を有する乳清タンパク質の調製方法。
  2. カルシウムが焼成カルシウム及び/又は水酸化カルシウムである請求項1記載の抱気性を有する乳清タンパク質の調製方法。
  3. 抱気安定性が向上された請求項1又は2に記載の抱気性を有する乳清タンパク質の調製方法。
  4. 請求項1乃至3記載の調製方法で調製されることを特徴とする抱気性を有する乳清タンパク質を含有する食品。
  5. 食品が、空気の抱き込みを必須とするものである請求項4記載の食品。
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