JP2000295969A - 密封容器詰ゼリー状食品及びその製造方法、並びに、密封容器詰ゼリー状食品を用いたデザート食品 - Google Patents
密封容器詰ゼリー状食品及びその製造方法、並びに、密封容器詰ゼリー状食品を用いたデザート食品Info
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Abstract
期間保存してもゼリー状食品は硬化することはなく、口
の中で解けるようなソフトな食感を保持し、しかも、ゼ
リー状食品本来の風味のある密封容器詰ゼリー状食品を
提供する。 【解決手段】ゼリー状食品におけるゼリー状凝固物の全
量に対し、寒天及びゼラチンをその合計量が0.25〜
1.60%含有し、寒天とゼラチンの重量比率が1:5
〜3:1であり、ガム類としてキサンタンガム、ローカ
ストビーンガム、ジェランガムもしくはタマリンドガム
のうち1種又は2種以上を0.001〜0.10%含有
し、ゲル強度が60〜200g、かつ、pHが4.6超
8.5以下であり、100℃を超える温度で加圧加熱殺
菌してなる密封容器詰ゼリー状食品。
Description
用いられる長期保存可能な密封容器詰ゼリー状食品及び
その製造方法、並びに、密封容器詰ゼリー状食品を用い
たデザート食品に関し、特に、杏仁豆腐様ゼリーや牛乳
羹様ゼリーに関する。
食感がソフトなことから、子供から老人まで大衆に親し
まれており、すでに長期間保存可能な密封容器詰の酸味
のあるゼリー状食品が市販されている。また、中華料理
のデザートとして人気の高い杏仁豆腐は、家庭で調理す
るのは手間がかかるため、簡便に食べられるよう菱形に
カットし酸味のあるpHの低いシラップとともに容器に
密封され100℃以下の加熱殺菌された製品が市販され
ている。また、殺菌のために100℃以下の加熱処理を
施しても、ゼリー状食品が解けたり、くずれたりしない
ように、ジェランガムを添加する技術が、特開昭64−
55152号公報、特開昭64−60335号公報に紹
介されている。
ずれも日持ちのため、あるいは、味付けのために、pH
が4.6以下程度の酸味のあるものとしており、このた
め、加熱殺菌及び保管中に酸により、ゼリーが硬くな
り、ソフト感が不充分であった。また、シラップやゼリ
ー状食品そのもののpHが低くなると、ゼリー状食品が
硬化するだけではなく、酸味により、ゼリー状食品、特
に杏仁豆腐や牛乳羹が持つ「本来の風味、美味しさ」を
損なうものとなっていた。
持つ本来の風味、美味しさを呈し、口の中で解けるよう
な非常にソフトな食感を有し、かつ、長期間保存できる
密封容器詰ゼリー状食品及びその製造方法、並びに、密
封容器詰ゼリー状食品を用いたデザート食品を提供する
ことを目的とする。
達成するために種々検討した結果本発明に到達した。す
なわち、本発明は、(1)少なくとも寒天及びゼラチン
と、ガム類としてキサンタンガム、ローカストビーンガ
ム、ジェランガムもしくはタマリンドガムのうち1種又
は2種以上を含有し、ゲル強度が60〜200g、か
つ、pHが4.6超8.5以下であり、100℃を超え
る温度で加圧加熱殺菌してなる密封容器詰ゼリー状食
品、(2)ゼリー状食品におけるゼリー状凝固物に対
し、寒天及びゼラチンをその合計量が0.25〜1.6
0%含有し、寒天とゼラチンの重量比率が1:5〜3:
1であり、ガム類を0.001〜0.10%含有してな
る(1)項記載の密封容器詰ゼリー状食品、(3)ゼリ
ー状食品が、ゼリー状食品におけるゼリー状凝固物の全
量に対し、脱脂粉乳及び/又は脂肪分を0.1〜5.0
%含有してなる(1)項又は(2)項に記載の密封容器
詰ゼリー状食品、(4)(1)項乃至(3)項のいずれ
かに記載の密封容器詰ゼリー状食品と、他の容器に密封
してなる具材及び/又はシラップとを一体にしたことを
特徴とするデザート食品、(5)pH4.6以下の具を
含まない(1)項乃至(3)項のいずれかに記載の密封
容器詰ゼリー状食品、及び、(6)少なくとも寒天及び
ゼラチンと、ガム類としてキサンタンガム、ローカスト
ビーンガム、ジェランガムもしくはタマリンドガムのう
ち1種又は2種以上を混合溶解し、pHを4.6超8.
5以下に調整して、容器に充填後、100℃を超える温
度で加圧加熱した後、冷却して凝固させ、得られた凝固
物のゲル強度が60〜200gである密封容器詰ゼリー
状食品の製造方法である。
お、本発明において、「%」はすべて「重量%」、ま
た、「部」はすべて「重量部」を意味する。
一の成分が容器の中で一つの固まりとして凝固してなる
デザート用のゼリー状凝固物であり、ゼリー状凝固物
は、フルーツや栗、小豆等を、適宜、具材として含んで
いてもよい。ゼリー状凝固物は、一つの固まりであれ
ば、容器に満杯充填されていても、空間を有していても
よい。そして本発明のゼリー状食品は、ゼリー状凝固物
のゲル強度が60〜200gであり、かつ、pHが4.
6超8.5以下であり、100℃を超える温度で加圧加
熱殺菌を施されている。
く、その他、好みに応じ別途フルーツや、栗、小豆等の
具材と交ぜて食してもよい。場合によっては、ゼリー状
食品を、加熱して溶解後、冷却して再度凝固させてから
供してもよい。また、ゼリー状凝固物を収容する容器と
は別に、他の容器にフルーツやシラップを収容し、食す
る時にそれぞれを交ぜ合わせる態様にすることもでき
る。この場合、フルーツやシラップに含まれる酸とゼリ
ー状食品とは接触することなく保管できるので、ゼリー
状食品の硬化を防止でき、商品形態として特に有効であ
る。なお、ゼリー状食品はpH4.6以下のフルーツ等
の具を含んでいても良いが、より望ましくは、含めない
ほうが良い。ゼリー状食品にpH4.6以下の具が入る
と、具周辺のゼリーが、加熱殺菌及び保存期間中に、若
干硬さを感じられるようになるからである。
断するときの応力のことをいい、レオメーターによりゼ
リー状凝固物が破断するときの応力を測定して数値化し
たものである。その値が低い、つまりゲル強度が低い
と、軟らかな食感を呈し、逆に数値が高い、つまりゲル
強度が高いと、硬い食感を呈する。具体的には、ゼリー
状凝固物(10℃)を4cm×4cm×3cmにカット
し、レオメーター(プランジャー:球型、直径20mm、
上昇速度:6cm/分)で測定した場合、その破断応力の
値が60〜200gがよく、70〜120gであるとよ
り好ましい。後の試験例で詳しく述べるが、ゼリー状凝
固物のゲル強度が60〜200gであると、軟らかな食
感を呈するが、ゲル強度が60g未満では保存期間中に
水分が分離し商品価値が下がり、逆に、200gを超え
て高くなると、軟らかさが失われ、硬い食感を呈するゼ
リー状凝固物となる。
験例で詳しく述べるが、4.6超8.5以下にするとよ
く、6.0〜8.0であるとより好ましい。この範囲で
あると、3ヶ月間や半年間保存後も、変色せず、ゼリー
状凝固物は軟らかく、口の中で解けるようなソフトな食
感を保持することができる。pHが4.6以下である
と、酸により、ソフト感が失われ、硬い食感となる。p
Hが8.5を超えて高くなると、色が褐変して商品価値
が下がるものとなる。
ないので、酸味がなく、長期間保管してもゼリー状食品
本来の風味を保持できるものである。特に杏仁豆腐様ゼ
リーや牛乳羹様ゼリーの場合、本来有する風味を保持で
き、特に好ましい製品を得ることができる。
は、具を含む場合は具を除いたゼリー状凝固物部分のみ
を、ミキサーで充分にペースト状とした後、pHメータ
ーで測定する。このようにして測定した本発明のゼリー
状食品のpHが4.6超8.5以下である。ゼリー状食
品が、このpH域であると、100℃を超える温度とい
う過酷な条件で加圧加熱殺菌しても、そして、これを3
ヶ月、半年、あるいは1年と長期間保存しても、変色せ
ず、かつ、硬化しないソフトな食感を維持するゼリー状
食品を得ることができる。
でき、加熱処理に耐え、また、形状を保つ程度の剛性を
有する材質で、少なくともスプーンなどの器具を使用し
得る程度の口部を有する形状であれば、通常用いられて
いるものでよい。形状を保つ程度の剛性を有する材質と
は、容器を持った程度の軽い力では変形しない強度を有
することをいい、容器が軽い力で自由自在に変形してし
まうと、凝固したゼリー状食品が崩れてしまい、商品と
して望ましくないからである。ただし、容器単独では容
易に変形するが、容器内部にゼリー状食品を満杯充填し
ているために、ゼリー状食品が崩れない場合でも、本発
明の容器として用いることができるものとする。
なくとも寒天及びゼラチンを用いる。寒天のみでは、ゲ
ル強度が60〜200gでも、口解け感が不充分であ
り、ゼラチンのみでは、ゲル強度を60〜200gにす
ると、保管や運搬中に、水分を分離し易く、特に夏場
等、気温が高くなると液状になりやすく、商品価値が損
なわれるものとなる。
の合計量が、ゼリー状食品におけるゼリー状凝固物に対
して、0.25〜1.60%であるとより望ましい。こ
の量であるとゲル強度を60〜200gに調整でき、保
管中もこのゲル強度を維持することができる。また、食
した時、口解けのよいソフトな食感のゼリー状凝固物と
なる。特に、寒天とゼラチンの比率を1:5〜3:1で
あると、長期間保管しても、より口解け感がありソフト
な食感を保持できるゼリー状凝固物が得られる。
いられる板ゼラチンや粉末ゼラチン等でよく、寒天とし
ては、通常用いられる粉末寒天、フレーク寒天、固形寒
天等である。
類を用いるとよく、ガム類としては、キサンタンガム、
ローカストビーンガム、ジェランガム、タマリンドガム
の1種又は2種以上を混合して用いるとよい。これらの
なかでも特にキサンタンガムは少量の添加で水分分離の
抑制効果が得られ、食感にあまり影響しないことから、
特に望ましい。ガム類を用いることで、寒天及びゼラチ
ンからなるゼリー状食品を100℃を超える温度で加圧
加熱処理しても、加圧加熱処理時及び保存中の水分分離
をより抑制することができる。
ゼリー状凝固物に対して0.001〜0.10%含有さ
せるとよい。添加量がこの範囲より少ないと、水分分離
の抑制効果がさほど得られず、逆に多く添加すると粘度
が高くなり、食感が悪くなる。
しい態様として、杏仁豆腐様ゼリー又は牛乳羹様ゼリー
があげられる。杏仁豆腐や牛乳羹は元来例えばアーモン
ド風味あるいは乳風味を呈するものであるが、pH4.
6以下のシラップや具材と共に100℃以上の加圧加熱
や長期間保存すると、その風味が酸により損なわれてし
まうものとなる。よって、本発明のゼリー状食品とし
て、杏仁豆腐様ゼリー又は牛乳羹様ゼリーは好適であ
る。
とするには、脱脂粉乳及び/又は脂肪分を、ゼリー状食
品におけるゼリー状凝固物の全量に対し、0.5〜5.
0%を含有させるとよい。ここで、本発明に用いる脂肪
分としては、乳脂肪、植物油脂、乳化油脂、牛乳であ
り、添加量は、それぞれに含まれる脂肪分で換算して
0.5〜5.0%となるように配合するとよい。
で、口当たりがまろやかで、不透明なゼリー状食品が得
らる。植物油脂を直接使用する場合は、混合しよく攪拌
して乳化させるとよい。また、適宜好みに応じ着色する
こともできる。例えば、イチゴやオレンジ、黄桃等の果
汁又は果肉や、ニンジン、カボチャ、トマト等の野菜汁
やその砕片、その他、食用色素を用いてカラフルなゼリ
ー状食品を得ることができる。
用い、100℃を超える温度で加圧加熱殺菌を施すと、
メイラード反応によると思われる褐変が生じるので、乳
糖などの還元糖が極力入らない配合にしたり、あるい
は、褐変を抑制する方法として、クエン酸や乳酸、リン
ゴ酸などの有機酸を配合するとよい。特に、牛乳を用い
る場合には、有機酸を添加することにより褐変を抑制で
き、有効である。
造方法としては、寒天とゼラチンをその合計量で0.25〜
1.60%、ガム類を0.001〜0.10%、好みに応じ、グラニ
ュー糖などの糖類を5〜10%程度、牛乳や脱脂粉乳、乳
脂肪、植物油脂、乳化油脂等を用いるとよい。この場
合、油脂類が分離するのを抑制するため、ショ糖脂肪酸
エステル、カゼインナトリウム、大豆レシチン、卵黄レ
シチン、ポリグリセリン脂肪酸エステル等の乳化剤を0.
05〜1.0%程度添加するとよい。そして香料を混合し、
清水を加え加熱溶解する。そのままでは、褐変が生じ易
くなる場合があるので、クエン酸、乳酸、リンゴ酸等の
有機酸を用いて、pHを4.6超8.5以下に調整する
とよい。このときに、pHが4.6以下にならないよう
にすることが肝要である。pHが4.6以下であると加
熱殺菌及び保存期間中にゼリー状凝固物は硬くなるから
である。加熱溶解して90〜98℃に達したところで、
125℃程度の温度に耐えうる広口の剛性又は準剛性の
容器に充填密封し、100〜130℃程度、5〜60分
程度の加圧加熱処理を施し、冷却するとよい。加圧加熱
処理中は、容器内に充填密封されいるゼリー状凝固物の
状態は液状となる。これを冷却して、一つの固まりとし
て全体を凝固させ、ゲル強度60〜200gの長期間保
存可能な密封容器詰ゼリー状食品を得る。必要に応じ、
フルーツ等の具材及び/又はシラップを別の容器に充填
密封し、密封容器詰ゼリー状食品とセットにして梱包
し、食する時に交ぜ合わせる態様にするとよい。また、
10℃以下に保管すると、デザートとして良好な口当た
りの非常にソフトな食感のゼリー状食品となる。
する場合は、脱脂粉乳及び/又は脂肪分を、ゼリー状食
品におけるゼリー状凝固物の全量に対し、0.5〜5.
0%程度添加すればよい。また、フルーツなどの具を入
れる場合には、容器にゼリー状凝固物を充填する時に入
れればよい。
合した後、清水を加えて加熱し溶解する。微沸したら、
液原料を投入し、よく攪拌する。レトルト耐性の広口容
器に満杯充填し、蓋をシールする。貯湯式のレトルト殺
菌機で、105℃、30分間の加熱殺菌を施し、冷却し
て、本発明のコーヒーゼリーを得た。10℃で1ヶ月間
保管後開封し、食したところ口の中で解けるような、非
常にソフトな食感であった。ゲル強度をレオメーター
(プランジャー:球型、直径20mm、上昇速度:6cm/
分)で測定したところ110g、pH=7.0であった。
加えて加熱し溶解する。微沸したら、液原料を投入し、
よく攪拌する。レトルト耐性の容器に満杯充填し、蓋を
シールする。貯湯式のレトルト殺菌機で、105℃、3
0分間の加熱殺菌を施し、冷却し、本発明の杏仁豆腐様
ゼリー状食品が得られた。10℃で6ヶ月間保管後開封
したところ褐変しておらず、食したところアーモンド風
味がよく感じられ、口の中で解けるような、非常にソフ
トな食感であった。実施例1と同様にゲル強度を測定し
たところ70g、pH=7.2であった。
ー 下記配合により、実施例2と同様の方法で、牛乳羹様ゼ
リー状食品を製した。ただし、パイナップルは、生のも
のを一口大にカットし、予め容器に充填しておき、そこ
に、粉体原料を加熱溶解し液原料とよく攪拌したものを
満杯充填した。また、116℃、20分間、加圧加熱殺
菌を施した。10℃で3ヶ月保管し、開封してみたとこ
ろ、褐変しておらず、また、口の中で解けるような、非
常にソフトな食感であった。また、乳風味があり、まろ
やかでコク味が感じられた。パイナップル周辺のゼリー
部分がほんのわずかに硬く感じられた。ゲル強度は12
0g、pH=5.0であった。
スプーンですくって、一口大にカットした黄桃、パイナ
ップル、みかん、グレープフルーツなどの果実と混合
し、デザートを製した。
リーとは別の容器に、生のみかん、ブドウ、黄桃、サク
ランボ、水煮した栗と小豆を、pH=4.0のシラップ
とともに充填密封し、90℃、30分加熱して殺菌し
た。杏仁豆腐様ゼリーとフルーツ類を、別々の容器のま
まセットにして、食するときに、混ぜて食する態様の製
品とした。15℃で2ヶ月保管してから、混ぜて食した
ところ、杏仁豆腐様ゼリーはアーモンド風味が感じら
れ、口解けのよいソフトな食感で、フルーツ類はフレッ
シュ感があり、美味しいものであった。
ンの量を変えて配合し、ゲル強度と食感、及び離水しに
くさを試験した。まず、粉体原料を予めよく混合した
後、清水を加えて加熱し溶解する。微沸したら、液原料
を投入し、よく攪拌する。レトルト耐性の容器に満杯充
填し、蓋をシールする。貯湯式のレトルト殺菌機で、1
10℃、20分間の加熱殺菌を施し、冷却して、10℃
で1ヶ月保管した牛乳羹様ゼリー状食品を準備した。こ
れらを専門のパネラー10人より、食感と水分の分離に
ついて評価し、平均点を小数点以下四捨五入して、評価
値とした。
4cm×4cm×3cmにカットし、不動工業株式会社
製レオメーターNRM−2010J−CW(プランジャー:球型、
直径20mm、上昇速度:6cm/分)で測定した。水分分
離の測定方法は、ゼリー状食品を容器から皿にだし、目
で確認した。結果を表1に示す。
水分が分離し、200gを超えると硬さを感じるように
なる。ゲル強度が60〜200gであると商品として良
好であり、70〜120gであるとより良好であること
が判る。また、寒天及びゼラチンを0.25〜1.60
%含有させるとよいことが判る。
水を加えて100%とする。
料を予めよく混合した後、清水を加えて加熱し溶解し、
微沸したら液原料を投入しよく攪拌する。ここで、10
%クエン酸溶液と1%リン酸3ナトリウム溶液でpH調
整し、レトルト耐性の容器に満杯充填し、蓋をシールす
る。貯湯式のレトルト殺菌機で、110℃、20分間の
加圧加熱殺菌を施し、冷却して、4℃で3ヶ月保管した
牛乳羹様ゼリー状食品を準備した。これらの食感及び変
色の度合いを、専門のパネラー10人により、評価基準
に照らして評価し、その平均点の小数点以下を四捨五入
し、評価値とした。なお、変色の度合いは、加圧加熱殺
菌することなく冷却して得たゼリー状凝固物と比較し
て、目で確認して評価した。結果を表2に示す。
により、ソフト感が失われ、硬い食感となり、pHが
8.5を超えて高くなると、色が褐変して商品価値が下
がることが判る。
に変化させて得たゼリー状食品の食感と水分の分離を、
専門のパネラー10人により評価した。まず、粉体原料
を予めよく混合した後、清水を加えて加熱し溶解し、微
沸したら、液原料を投入し、よく攪拌し、レトルト耐性
の容器に満杯充填し、蓋をシールし、貯湯式のレトルト
殺菌機で、105℃、30分間の加熱殺菌を施し、冷却
し、杏仁豆腐様ゼリー状食品を準備した。4℃で3ヶ月
間保管後開封して評価に供した。結果を表3に示す。
1:5〜3:1、より望ましくは1:3〜2:1である
とよいことが判る。
た、pHが低くないので、加圧加熱及び長期間保存して
もゼリー状食品は硬化することはなく、口の中で解ける
ようなソフトな食感を保持し、しかも、ゼリー状食品本
来の風味のある密封容器詰ゼリー状食品を提供できる。
Claims (6)
- 【請求項1】 少なくとも寒天及びゼラチンと、ガム類
としてキサンタンガム、ローカストビーンガム、ジェラ
ンガムもしくはタマリンドガムのうち1種又は2種以上
を含有し、ゲル強度が60〜200g、かつ、pHが
4.6超8.5以下であり、100℃を超える温度で加
圧加熱殺菌してなる密封容器詰ゼリー状食品。 - 【請求項2】 ゼリー状食品におけるゼリー状凝固物の
全量に対し、寒天及びゼラチンをその合計量が0.25
〜1.60%含有し、寒天とゼラチンの重量比率が1:
5〜3:1であり、ガム類を0.001〜0.10%含
有してなる請求項1記載の密封容器詰ゼリー状食品。 - 【請求項3】 ゼリー状食品が、ゼリー状食品における
ゼリー状凝固物の全量に対し、脱脂粉乳及び/又は脂肪
分を0.1〜5.0%含有してなる請求項1又は2に記
載の密封容器詰ゼリー状食品。 - 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の密封
容器詰ゼリー状食品と、他の容器に密封してなる具材及
び/又はシラップとを一体にしたことを特徴とするデザ
ート食品。 - 【請求項5】 pH4.6以下の具を含まない請求項1
乃至3のいずれかに記載の密封容器詰ゼリー状食品。 - 【請求項6】 少なくとも寒天及びゼラチンと、ガム類
としてキサンタンガム、ローカストビーンガム、ジェラ
ンガムもしくはタマリンドガムのうち1種又は2種以上
を混合溶解し、pHを4.6超8.5以下に調整して、
容器に充填密封後、100℃を超える温度で加圧加熱し
た後、冷却して凝固させ、得られた凝固物のゲル強度が
60〜200gである密封容器詰ゼリー状食品の製造方
法。
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JP10405699A JP3544143B2 (ja) | 1999-04-12 | 1999-04-12 | 密封容器詰ゼリー状食品及びその製造方法、並びに、密封容器詰ゼリー状食品を用いたデザート食品 |
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Cited By (4)
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JP2008017719A (ja) * | 2006-07-10 | 2008-01-31 | House Foods Corp | 容器入りゲル状調味料及びその製造方法 |
JP2014183844A (ja) * | 2013-02-21 | 2014-10-02 | Meiji Co Ltd | ゲル状食品およびその製造方法 |
JP2015029452A (ja) * | 2013-08-01 | 2015-02-16 | 江崎グリコ株式会社 | 冷凍ゼリー |
CN109170726A (zh) * | 2018-09-29 | 2019-01-11 | 四川农业大学 | 一种天然复配型酸角果酱的制作方法 |
-
1999
- 1999-04-12 JP JP10405699A patent/JP3544143B2/ja not_active Expired - Fee Related
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