JP2002176935A - ゲル状食品用ベース - Google Patents

ゲル状食品用ベース

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JP2002176935A JP2000379585A JP2000379585A JP2002176935A JP 2002176935 A JP2002176935 A JP 2002176935A JP 2000379585 A JP2000379585 A JP 2000379585A JP 2000379585 A JP2000379585 A JP 2000379585A JP 2002176935 A JP2002176935 A JP 2002176935A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液状油脂中に冷水可溶性ゲル化剤を均一に分
散させたゲル状食品用ベースであって、長期間均一な外
観を維持した状態で保存可能であり、風味、食感及び外
観の良好なゲル状食品を容易に製造することができるゲ
ル状食品用ベースを提供すること。 【解決手段】 液状油脂に冷水可溶性ゲル化剤を均一に
分散させてなり、水分含量が5質量%以下のゲル状食品
用ベースであって、HLBが1〜3で脂肪酸基がステア
リン酸のショ糖脂肪酸エステル及び/又はHLBが1〜
3で脂肪酸基がパルミチン酸のショ糖脂肪酸エステル
と、グリセリン脂肪酸エステル及び/又はポリグリセリ
ン脂肪酸エステルを含むゲル状食品用ベース。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゼリー、ババロア
及びムース等のゲル状食品を調製するためのゲル状食品
用ベースに関する。また、本発明は、上記ベースと共に
用いて、より容易にゲル状食品を調製することができる
液状水系ベースに関する。更に、本発明は、上記ゲル状
食品用ベースと液状水系ベースで構成されたゲル状食品
調製用キットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ゼラチン、ショ糖及び色素等
を含む粉体状のゼリーの素が知られている。このゼリー
の素を使ってゼリーを作るには、次の方法による。即
ち、上記ゼリーの素に加水し、混合撹拌しながら、ゼラ
チンが溶解するまで加温するか、あるいは上記ゼリーの
素に約70℃の熱水を加えて混合撹拌することによって
ゼリー液を得、次いでこのゼリー液を型に入れて冷却
し、ゲル化させるという方法である。このように、上記
ゼリーの素を使ってゼリーを作るには、加温工程が必要
であり、しかも、ゼラチンのダマができやすいので、ダ
マのない均一なゼリー液を得ようとすれば、加温しなが
ら時間をかけて丁寧に混合しなければならず、煩雑で時
間もかかった。そこで、本出願人は、油脂又は油系原料
に冷水可溶性ゲル化剤を分散させてなるゲル状食品用ベ
ースを提案した(特開平11−225690号公報参
照)。とこらが、このゲル状食品用ベースは、油脂より
も比重の大きい原料を油脂中に分散させた場合、長期間
保存後に油脂と、油脂より比重の大きい原料が分離して
不均一な状態となりやすく、その外観が好ましくないも
のとなることが分かった。また、従来品よりも風味、外
観及び食感の点で更に改良されたゲル状食品を製造可能
なゲル状食品用ベースが求められる。更には、近年の健
康指向から、油脂に冷水可溶性ゲル化剤を分散させたタ
イプのゲル状食品用ベースにあっては、油脂含量を低減
することも望まれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、液状油脂中
に冷水可溶性ゲル化剤を均一に分散させたゲル状食品用
ベースであって、長期間均一な外観を維持した状態で保
存可能であり、風味、食感及び外観の良好なゲル状食品
を容易に製造することができるゲル状食品用ベースを提
供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、油脂に冷水可
溶性ゲル化剤を分散させたゲル状食品用ベースにおい
て、水分含量を所定の割合以下とし、特定のショ糖脂肪
酸エステルと、特定のグリセリン及び/又はポリグリセ
リン脂肪酸エステルを含ませることにより上記問題を効
率的に解決することができるとの知見に基づくものであ
る。即ち、本発明は、液状油脂に冷水可溶性ゲル化剤を
均一に分散させてなり、水分含量が5質量%以下のゲル
状食品用ベースであって、HLBが1〜3で脂肪酸基が
ステアリン酸のショ糖脂肪酸エステル及び/又はHLB
が1〜3で脂肪酸基がパルミチン酸のショ糖脂肪酸エス
テルと、グリセリン脂肪酸エステル及び/又はポリグリ
セリン脂肪酸エステルを含むゲル状食品用ベースを提供
するものである。また、本発明は、上記ゲル状食品用ベ
ースと混合して、ゲル状食品を製造するための、100
〜800mPa・s(20℃)の液状水系ベースを提供
するものである。更に、本発明は、上記ゲル状食品用ベ
ースを含む第1パッケージと、上記液状水系ベースを含
む第2パッケージで構成されたゲル状食品調製用キット
を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明において、ゲル状食品用ベ
ースとは、水、牛乳、紅茶、コーヒー、果汁及び各種飲
料等の液状物と混合し、この混合物を加熱することなく
スプーン等で均一にしてゼリー液とし、これをゲル化さ
せて、ゼリー、ババロア及びムース等のゲル状食品を製
造するための基材である。このようなベースは、液状物
との混合の支障にならない程度の粘度を有する流動性の
ものであるのが好ましい。特に、後述の液状水系ベース
を併用する場合には、ゲル状食品用ベースの粘度を、7
0,000mPa・s以下とするのが好ましく、より好まし
くは10,000〜40,000mPa・sである(測定条件: 東機
産業B型粘度計R100型、ローターNo.3、ローター回転数
1.2rpm、品温25℃)。ゲル状食品用ベースの粘度を上記
特定範囲内のものとすることにより、液状物と液状水系
ベースとゲル状食品用ベースが絡まりやすく、混合が容
易になるとともに、ゲル状食品用ベース保存中における
油脂と、油脂以外の原料の分離を抑制することができ
る。また、ゲル状食品用ベース中の水分含量は、ベース
保存中に冷水可溶性ゲル化剤がゲルを形成しないように
するために、5質量%(以下、単に%と称する)以下と
し、好ましくは3%以下、より好ましくは1%以下とす
る。
【0006】本発明のゲル状食品用ベースに用いる液状
油脂は、少なくとも常温で液状の食用油脂であればよ
く、例としては、ひまわり油、菜種油、米油、オリーブ
油、大豆油、コーン油、サラダ油、パーム油等が挙げら
れる。また、油脂は、最終対象食品の風味に応じて適宜
選択することができるが、ベースの風味劣化防止の観点
から、抗酸化性の高い油脂の使用が好ましく、特にひま
わり油を用いるのが好ましい。尚、本発明によれば、油
脂に冷水可溶性ゲル化剤を分散させたゲル状食品用ベー
スとしては、比較的低油脂含量とすることができる。す
なわち、用いる液状油脂の量をベース全量の33〜47
%まで低減することができる。このような低油脂含量と
することにより、油脂による風味のマスキング効果を小
さくすることができる。従って、従来の油脂に冷水可溶
性ゲル化剤を分散させたタイプのゲル状食品用ベースと
比べて、風味が良好なゲル状食品を調製することができ
る。
【0007】本発明のゲル状食品用ベースに用いる冷水
可溶性ゲル化剤とは、水分を含有する液状物又はペース
ト状物(例えば、水、牛乳、紅茶、緑茶等の茶葉抽出
液、コーヒー、果汁、各種飲料、液状ヨーグルト、プレ
ーンヨーグルト等。以下、液状物とペースト状物をまと
めて、単に液状物と表記する。)に添加することにより
溶解し、ゲルを形成する性質を有するものである。冷水
可溶性ゲル化剤としては、例えば、冷水可溶性ゼラチ
ン、冷水可溶性カラギーナン、冷水可溶性キサンタンガ
ム及びα化澱粉等が挙げられる。これらのうち、得られ
るゲル状食品の食感と風味を考慮して、冷水可溶性ゼラ
チンを使用することが好ましい。また、冷水可溶性ゲル
化剤の含有量は、ゲル化剤の種類と最終的に得ようとす
るゲル状食品の食感に応じて適宜設定すればよく、例え
ば、冷水可溶性ゼラチン、冷水可溶性カラギーナン、冷
水可溶性キサンタンガムの場合は、ゲル状食品用ベース
に1〜20%とすればよい。また、最終的に得られるゲ
ル状食品の全量を基準として、例えば1〜3%の割合で
上記冷水可溶性ゲル化剤が含有されるように調整しても
よい。尚、α化澱粉の場合は、ゲル状食品に5〜10%
となるようにゲル状食品用ベースに配合すると食感上好
適である。
【0008】本発明のゲル状食品用ベースは、特定のシ
ョ糖脂肪酸エステルを含むことにより、油脂よりも比重
が大きい冷水可溶性ゲル化剤や、ショ糖等の粉体原料が
ベースの保存中に沈降し、油脂と分離するのを抑制し、
均一な状態で保存・維持することができる。具体的に
は、本発明においては、HLBが1〜3で脂肪酸基がス
テアリン酸のショ糖脂肪酸エステル及び/又はHLBが
1〜3で脂肪酸基がパルミチン酸のショ糖脂肪酸エステ
ルを用いることを必須とする。上記ショ糖ステアリン酸
エステルを含む場合、その量は、ゲル状食品用ベースに
対して、0.1〜5%とするのが好ましく、より好まし
くは0.5〜3%である。また、上記ショ糖パルミチン
酸エステルを含む場合、その量は、ゲル状食品用ベース
に対して、0.1〜5%とするのが好ましく、より好ま
しくは0.5〜3%である。また、上記2種のショ糖脂
肪酸エステルを併用する場合、これらの合計量は、ゲル
状食品用ベースに対して0.1%以上とするのが好まし
く、より好ましくは0.1〜5%、最も好ましくは1〜
3%である。また、上記ショ糖脂肪酸エステルとして
は、HLBが1のものが好ましい。尚、本発明において
は、上記2種のショ糖脂肪酸エステルを併用するのが好
ましい。
【0009】また、本発明のゲル状食品用ベースは、グ
リセリン脂肪酸エステル及び/又はポリグリセリン脂肪
酸エステルを含む。特に本発明で好ましいのは、ポリグ
リセリン脂肪酸エステルを必須とする態様であり、更に
は両者を併用する態様である。グリセリン脂肪酸エステ
ルを含むことにより、ベース保存中の粉体原料の沈降を
より効果的に防止することができる。また、ポリグリセ
リン脂肪酸エステルを含むことにより、液状物とベース
を混合後、ゲル化するまでの間に生じる油脂と水の分離
を防止することもできる。上記グリセリン脂肪酸エステ
ルとしては、例えば脂肪酸基がステアリン酸、パルミチ
ン酸、ベヘニン酸のものを用いることができ、これらの
うち、脂肪酸基がステアリン酸であるものが好ましい。
また、ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、脂肪酸
基がオレイン酸であるものが好ましく、また、これらの
ジグリセリン脂肪酸エステル、トリグリセリン脂肪酸エ
ステル、テトラグリセリン脂肪酸エステルを用いること
ができ、ジグリセリン脂肪酸エステルが好ましい。本発
明では、特に均一なゲル状食品が得られるという点で、
ジグリセリンモノオレイン酸エステルの使用が好まし
い。
【0010】また、上記エステルの添加量は、水と油脂
の乳化を良好なものとし、なめらかな食感のゲルを得る
ことを考慮して決定するのがよい。例えば、上記グリセ
リン脂肪酸エステルを含む場合、その添加量は、ゲル状
食品用ベースの質量を基準として0.1〜2%とするの
が好ましく、より好ましくは0.5〜1.5%である。
また、上記ポリグリセリン脂肪酸エステルを含む場合、
その添加量は、ゲル状食品用ベースの質量を基準として
0.1〜2%とするのが好ましく、より好ましくは0.
5〜1.5%である。また、本発明において、上記グリ
セリン脂肪酸エステルと上記ポリグリセリン脂肪酸エス
テルとを併用する場合には、その合計量を、0.1〜4
%とするのが好ましく、より好ましくは1〜3%であ
る。また、ゲル状食品用ベース中の油脂量を基準とした
場合、各エステルの量は、次のとおりである。上記グリ
セリン脂肪酸エステルを含む態様では、その量は、0.
1〜4%とするのが好ましく、より好ましくは1〜3%
である。また、上記ポリグリセリン脂肪酸エステルを含
む態様では、その量は、ゲル状食品用ベース中の油脂量
を基準として、0.2〜5.0%とするのが好ましく、
より好ましくは1.0〜3.0%である。尚、本発明に
おいて、上記グリセリン脂肪酸エステルと上記ポリグリ
セリン脂肪酸エステルとを併用する場合、その合計量
を、油脂量を基準として、0.2〜9%とするのが好ま
しく、より好ましくは2〜6%である。
【0011】以上の原料の他に、得られるゲル状食品用
ベースの水分含量が5%を越えない範囲で、例えば、シ
ョ糖、トレハロース等の糖類、ソルビトール、マルチト
ール等の糖アルコール類、あるいはクエン酸、アスコル
ビン酸、リンゴ酸等の有機酸又はその塩類、フレーバ
ー、着色料、乳化剤、粉末乳原料、ココアパウダー、抹
茶パウダー、アーモンドペースト等を任意に配合可能で
ある。また、上記原料のうち、常温で液状の油脂よりも
比重が重いものを用いる場合、その粒径が20μm以
下、例えば10μm程度の粒度が小さいものを用いるこ
とにより、より一層油脂以外の原料の沈降を防止するこ
とができる。本発明のゲル状食品用ベースは、後述する
成分、即ち、液状油脂、冷水可溶性ゲル化剤、HLBが
1〜3で脂肪酸基がステアリン酸のショ糖脂肪酸エステ
ル及び/又はHLBが1〜3で脂肪酸基がパルミチン酸
のショ糖脂肪酸エステル、及びグリセリン脂肪酸エステ
ル及び/又はポリグリセリン脂肪酸エステルを公知のミ
キサー等の混合手段で均一に混合し、容器に充填密封す
ることにより提供することができる。充填密封後、必要
により、加熱殺菌処理を施してもよい。尚、その他の任
意原料も添加可能である。
【0012】本発明の第2の態様は、上述した第1の態
様のゲル状食品用ベースと混合してゲル状食品を製造す
るための液状水系ベースである。より具体的には、本発
明の液状水系ベースは、その粘度が100〜800mP
a・s(20℃)、好ましくは200〜400mPa・
sのものである。このような範囲内の粘度を有する液状
水系ベースを用いることにより、ゲル状食品用ベース及
び液状物との絡まりを良好なものとし、より均一なゲル
状食品を調製することができる。また、液状水系ベース
の粘度調整は、低強度寒天及び/又はλ-カラギーナン
を用いて行うことが好ましく、これらの両者を用いるの
が特に好ましい。低強度寒天としては、その1.5%溶
液(品温85℃)の粘度が、5mPa・s以下、好まし
くは2〜4mPa・sであって、該溶液の20℃におけ
るゲル強度が30±20g/cm 2(日寒水式ゼリー測
定法による)の寒天を用いるのが好ましい。本発明にお
いては、液状水系ベースの質量を基準として、この低強
度寒天を0.1〜0.6%用いるのが好ましい。
【0013】また、液状水系ベースにλ-カラギーナン
を含ませることにより、ゲル状食品用ベース、液状物及
び液状水系ベースを混合する際のダマの発生をより確実
に防止して、より均一なゲルを形成することができ、更
には、液状水系ベースの保存中における粘度低下を防止
することができる。λ-カラギーナンの添加量は、低強
度寒天の量との関係で決定するのが好ましい。例えば、
液状水系ベースに、低強度寒天を0.1〜0.6%添加
した場合には、λ-カラギーナンを0.05〜0.5%
添加するのがよい。また、本発明の液状水系ベースに
は、グラニュー糖、有機酸、有機酸塩、フレーバー、着
色料、果汁等を添加してもよい。これらのうち、グラニ
ュー糖等の糖類は、液状水系ベースの質量を基準として
10〜30%含むのがよい。有機酸としては、クエン
酸、アスコルビン酸、グルコン酸等が挙げられ、これら
を含むことにより液状水系ベースを低pHに調整して、
保存性を向上させるのがよい。特に、殺菌条件を緩和す
ることができるので、殺菌時に受ける熱を原因とする液
状水系ベースの粘度低下を抑制することができる。本発
明の液状水系ベースの残部は、アルカリイオン水、蒸留
水、市水の他、紅茶、緑茶等の茶葉抽出液、コーヒー、
各種果汁等の水系原料を用いることができる。
【0014】本発明の上記ゲル状食品用ベースは、上記
液状水系ベースを用いて、又はこれを用いずにゲル状食
品を製造することができる。液状水系ベースを用いない
場合の例を挙げると、上述のようにして得た本発明の
ゲル状食品用ベースを容器に入れる。これに3〜30
℃の低温〜常温域の液状物を加え、均一になるまで混合
する。尚、ゲル状食品用ベース1部に対して上記液状物
3〜6部を用いるのが好ましい。その後、これを所望
の型にいれて2〜10℃で、30〜60分間冷蔵するこ
とによりゲル状食品を得ることができる。また、上記ゲ
ル状食品用ベースと上記液状水系ベースとを併用してゲ
ル状食品を製造する場合は、例えば次のようにして行う
ことができる。ゲル状食品用ベースを開封し、容器に
入れる。液状水系ベースを開封し、容器に入れ、スプ
ーン等の器具で均一に混合する。牛乳、水、果汁等の
液状物を加え、均一になるまで混合する。この混合物
を任意の形状の型に入れ、冷蔵庫内等の低温雰囲気で3
0〜60分間冷却ゲル化させる。尚、上記成分の配合割
合は、得ようとするゲル状食品により調整し得る。
【0015】また、本発明の第3の態様は、上記ゲル状
食品用ベースを含む第1パッケージと、上記液状水系ベ
ースを含む第2パッケージで構成されたゲル状食品調製
用キットである。必要により、果肉ペーストなどを充填
したパッケージを第3のパッケージとして加えてもよ
い。このようなキットを用いることにより、ゲル状食品
を容易にかつ迅速にゲル状食品を製造することができ
る。
【0016】
【発明の効果】本発明のゲル状食品用ベースは、長期間
保存した場合であっても、油脂よりも比重の大きい原料
が沈降するのを防止することができ、長期間均一な外観
を維持することができる。また、本発明のゲル状食品用
ベースによれば、従来品よりも、風味、食感、外観の点
で優れたゲル状食品を容易かつ迅速に製造することがで
きる。また、本発明によれば、従来品よりもなめらか
で、口溶けの良好な食感が得られる。更に、本発明によ
れば、油浮きのない均一なゲル状食品を容易に調製する
ことができる。
【0017】
【実施例】実施例1〜4:ゲル状食品ベースの製造 ミキサーにひまわり油を以下の表1に記載の量で投入
し、80℃まで加温した。 80℃達温後、表1に記載の原料を、該表1に記載の
割合で添加した。 これを3分間混合して、原料を均一なものとした。 このゲル状食品用ベースを合成樹脂製透明パウチ容器
に充填密封した。 冷却して、ゲル状食品用ベースを製造した。
【0018】(表1) 注:表中の数値は特に記載のない限り質量部によるもの
である(1部=1gに相当)。上記冷水可溶性ゼラチン
としては、新田ゼラチン(株)製の「ゼラチンFGH2
001」を用いた。粘度の測定条件は: 東機産業B型粘
度計R100型、ローターNo.3、ローター回転数1.2rpm、品
温25℃とした。
【0019】次に、各第1パッケージを25℃の雰囲気
で6ヶ月間保存した。このゲル状食品用ベースを透明パ
ウチの外側から観察することにより、油脂と原料の均一
性を「ベースの分離の有無」として評価した。結果を表
2に示す。また、保存後の各第1パッケージを開封して
ボールに入れ、これに4℃の牛乳200質量部を加え、
スプーンで均一になるまで混合し、型に入れて4℃の冷
蔵庫内で30分間冷蔵してゲル化させてゼリーを得た。
このようにして得たゼリーの「風味」、「食感」及び
「外観」の評価結果を表2に示す。尚、評価方法は官能
による5点評価とし、5=非常に良好、4=良好、3=
普通、2=やや劣る、1=非常に劣るとした。
【0020】(表2)
【0021】実施例5〜8 (液状水系ベースの製造)グラニュー糖28.0質量
部、低強度寒天0.35質量部、λ-カラギーナン0.
15質量部、グルコン酸0.16質量部及び水71.3
4質量部を混合し、90℃に加熱し、撹拌して均一にし
て液状水系ベース100.0質量部を製造した(粘度3
00mPa・s、pH3.8)。この液状水系ベースを
合成樹脂製パウチ容器に充填し、80℃、10分の条件
で加熱殺菌処理し、第2パッケージを製造した。
【0022】実施例5 実施例1で得た第1パッケージを開封してゲル状食品用
ベース38.0質量部をボールに投入した後、上記液状
水系ベース100.0質量部を添加し、これを混合して
均一なものとした。次いで、牛乳200質量部を添加
し、混合して均一なものとした。その後、この混合物を
型に分注し、4℃の冷蔵庫内で30分間冷蔵してゲル化
させてゼリーを製造した。 実施例6 実施例2で得たゲル状食品用ベース35.0質量部を用
いて335.0質量部の混合物とした以外は実施例5と
同様にしてゼリーを製造した。 実施例7 実施例3で得たゲル状食品用ベース35.4質量部を用
いて335.4質量部の混合物とした以外は実施例5と
同様にしてゼリーを製造した。 実施例8 実施例4で得たゲル状食品用ベース34.9質量部を用
いて334.9質量部の混合物とした以外は実施例5と
同様にしてゼリーを製造した。
【0023】上述のようにして得たゼリーの「風味」、
「食感」、「外観」の官能評価を以下の表3に示す。
【0024】(表3)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液状油脂に冷水可溶性ゲル化剤を均一に
    分散させてなり、水分含量が5質量%以下のゲル状食品
    用ベースであって、HLBが1〜3で脂肪酸基がステア
    リン酸のショ糖脂肪酸エステル及び/又はHLBが1〜
    3で脂肪酸基がパルミチン酸のショ糖脂肪酸エステル
    と、グリセリン脂肪酸エステル及び/又はポリグリセリ
    ン脂肪酸エステルを含むゲル状食品用ベース。
  2. 【請求項2】 冷水可溶性ゲル化剤が、冷水可溶性ゼラ
    チン、冷水可溶性カラギーナン、冷水可溶性キサンタン
    ガム及びα化澱粉からなる群から選ばれる請求項1記載
    のゲル状食品用ベース。
  3. 【請求項3】 ポリグリセリン脂肪酸エステルとして、
    ジグリセリンモノオレイン酸エステルを含む請求項1記
    載のゲル状食品用ベース。
  4. 【請求項4】 液状油脂を、ゲル状食品用ベースの全量
    に対して33〜47質量%含む請求項1記載のゲル状食
    品用ベース。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項記載のゲル
    状食品用ベースと混合して、ゲル状食品を製造するため
    の、100〜800mPa・s(20℃)の液状水系ベ
    ース。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれか1項記載のゲル
    状食品用ベースを含む第1パッケージと、請求項5記載
    の液状水系ベースを含む第2パッケージで構成されたゲ
    ル状食品調製用キット。
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Cited By (6)

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KR100678588B1 (ko) 2006-06-21 2007-02-06 주식회사 애니켐 아스코르브산을 포함하는 겔 형성 조성물 및 이로부터제조된 안정한 겔
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