JP2005218407A - スフレ様食品ベースの製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、冷凍または冷蔵保存耐性のあるスフレ様食品ベースを平易な配合で作成し、安定した品質で且つ量産可能なスフレ様食品の製造方法を開発することを本発明の目的とする。
【解決手段】本発明は、冷凍または冷蔵保存耐性があり、含気の持ちもよく、卵と乳由来の原料を主原料とするスフレ様食品ベースを用いることで、起泡の手間も無く、オールインミックスで、且つ自由に材料を付加したスフレ様食品を製造できる。

Description

冷凍または冷蔵保存耐性のあるスフレ様食品ベースを作成し、安定した品質で且つ量産可能なスフレ様食品などの製造方法を開発することを本発明の目的とする。
従来のスフレ様食品とはその原料にメレンゲを用いたものが一般的であり、スフレ、チーズスフレ、チョコレートスフレ等のものが挙げられる。
最近は嗜好の変化や市場の要求に合わせてさまざまな材料を使ったスフレ様食品が増えてきており、本発明で言うところのスフレ様食品も前述の古典的なスフレと、そのスフレの形態の類似した含気したボディをもつ食品を広く指称し、特に限定はされない。
その代表的な製造方法としては以下のようなものがある。
「タイプ1」
(1)中火で溶かしたバターにふるっておいた薄力粉を加えて、かき混ぜながら加熱し、粉にしっかりと火を通す。次いで冷牛乳を加え泡立て器でよく混ぜ、塩・こしょう・ナツメッグを加え、さらに焦げないように混ぜてベシャメルソースを作成する。
(2)(1)に卵黄、おろしたグリエルチーズをくわえてよく混ぜる。
卵白を泡立てたメレンゲを加え、泡をつぶさないように混合する。
(3)(2)を容器に生地を詰めオーブンで焼く。
(例えば、非特許文献1参照)
「タイプ2」
(1)エダムチーズ、クリームチーズ、サワークリームをよく混ぜる。
(2)生クリーム、牛乳、発酵バターを沸騰するまで加熱。
(3)卵黄にグラニュー糖を加えてよく混ぜ、さらにコーンスターチをいれて混ぜる。
(4)(3)に(2)を少しずつ加え混合・加熱し、さらに(1)を入れかき混ぜ、レモン汁を加える。
(5)卵白にグラニュー糖を入れて泡立てメレンゲをつくり、(4)に加え混ぜたものを容器に詰めオーブンで焼く。(例えば、非特許文献2参照)
以上のような製法が一般的である。
スフレ様食品は前述の通り、ベシャメルソースや上記「タイプ2」(4)に相当する、デンプン性原料を使用し、加熱・糊化したルー状のものを作るための加熱工程が必要であり、作業が煩雑であった。
また別の工程としてメレンゲを泡立てる必要があり、メレンゲの含気状態は経時的に急速に崩壊する不安定なものであり、また卵白を主原料としているため菌の増殖などを起こしやすく、常温での作り置きが困難であった。また冷蔵または冷凍では泡抜けは十分に防止できず、特に冷凍すると凍結または解凍時に卵白の蛋白質構造が破壊され、メレンゲの、そして勿論スフレのスフレたる食感を発揮するに重要な含泡した構造が維持できない、といった問題点があった。
一方で前述の通り、最近では嗜好品の市場からのニーズが多様化しており、スフレ様食品についてもそのニーズに対応できる、安定且つ大量生産の可能な製法への要求はきわめて高いものがあった。
従来から、スフレ様食品の安定且つ大量生産を可能にする為の研究はなされていた。
例えば、ネイティブジェランガムを添加することでメレンゲの含気を安定化し長時間保持させる方法が考案されている(例えば、特許文献1参照)が、ネイティブジェランガムを添加することによる風味または食感への影響があり、また短・中期的(数時間〜48時間)な含気の安定化や離水についての記載はあるが、それ以上、または冷凍時の安定性については記載されていない。
またチーズ類、糖類を均質に混合して得たペースト原料に起泡剤を混合・起泡させ、さらに気密性容器に充填密封し、加熱殺菌処理を施すことにより得られた製品を用いることにより、卵と牛乳を加えて均一に混合するだけで、泡立てさせる必要がなく、高品質のチーズケーキ生地を調製することを可能にした方法も考案されている。
(例えば、特許文献2参照)
しかし気密性容器を用いた上に、さらに加熱殺菌処理を施す必要があり、製造上煩雑で設備的にも付加的な機器が必要となる。また、「卵と牛乳を加えて均一に混合するだけ」というよりは、加熱殺菌処理前の初発のペースト原料に卵等の水分活性を上昇させる蛋白質を含まないことが必須である為、卵の添加タイミングは最終製品のチーズケーキを焼成する直前にせざるを得ず利用者の手間はさほど低減されない。
他には、化工澱粉と砂糖と卵黄と牛乳とチーズ類を用いることで長期間安定した品質で、市場流通が可能なチーズケーキ用のチーズ入りカスタードクリームを考案されている。(例えば、特許文献3参照)
しかし、上記カスタードクリームのみでは製品は完成せず、さらにホイップさせたメレンゲを混ぜ合わせる工程が必要な為、工程は相変わらず煩雑であり、メレンゲ自体には安定性が付与されているわけでもない。
また、乳化剤及び気泡安定剤を添加し、配合材料をオールインミックス法でホイップするスフレ製菓用生地の製造方法も考案されている。(例えば、特許文献4参照)
しかし、メレンゲを別立てしない、オールインミックスではあるが、ミックスした材料の混合物自体の日持ちや含気の持ち、冷蔵または冷凍耐性については記載されていない上、乳化剤と気泡安定剤の添加が必須であり、風味への影響が避けられず、添加しないと品質の低下や含気できない。
従って、従来方法に依る風味の優れたスフレ様食品は製造工程上、量産化のしにくく、作り置きの困難な、冷凍または冷蔵耐性の弱いものであった。
特開平10-165082号公報(第1−5頁) 特開平92-023806号公報(第1−8頁) 特開20303-061583号公報(第1−4頁) 特開平74-213218号公報(第1−3頁) 日本放送出版協会 ERlO vol.13 チーズ 40頁 「スフレ・フロマージュ」ル・コルドン・ブルーのチーズレシピ 世界文化社人気シェフのケーキ教室 229頁 「スフレ・フロマージュ」 辻口博啓
冷凍または冷蔵保存耐性のあるスフレ様食品ベースを平易な配合で作成し、安定した品質で且つ量産可能なスフレ様食品の製造方法を開発することを本発明の目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究をおこなった結果、冷凍または冷蔵保存耐性があり、含気の持ちもよく、卵と乳由来の原料を主原料とするスフレ様食品ベースを用いることで、起泡の手間も無く、オールインミックスで且つ自由に材料を付加できるという知見を得、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)未起泡、若しくは起泡済の卵由来の原料を乳由来の原料と混合し、これを含気させた粘稠物を得る事を特徴とする、冷凍または冷蔵耐性のあるスフレ様食品ベースの製造法であり、(2)粘度が1000cps(センチポイズ)以上である(1)記載のスフレ様食品ベースであり、(3)卵由来の原料として卵白を含む、(1)記載のスフレ様食品ベースであり、(4)乳由来の原料としてチーズ類を用いる、(1)記載のスフレ様食品ベースであり、(5)含気後に冷凍または冷蔵する、(1)記載のスフレ様食品ベースであり、(6)乳由来の蛋白質が総蛋白質に占める割合が20〜80重量%であり、かつ卵由来の蛋白質が総蛋白質に占める割合が20〜80重量%である(1)記載のスフレ様食品ベースであり、(7)原料としてチョコレートまたはカカオ由来の原料を用いる、(1)記載のスフレ様食品ベースである。
本発明によって、スフレ様食品ベースを平易な手法・安定した品質で量産可能、特別な乳化剤や添加物を使用する必要がないため風味も低下させず、しかも冷凍または冷蔵保存耐性があるため、作業性、コスト等が低減されたスフレ様食品が手軽に作成できる利点がある。
本発明において言うところのスフレ様食品ベースは乳と卵を由来とする原料を主原料とする生地であって、必要に応じてそれ以外の可食物を配合することができ、焼成することで、スフレの本質である含気泡の組織を有する食品を広く指称し、特に限定はされないが、スフレやチーズケーキ、チョコレートスフレが代表的である。
本発明においては未起泡、若しくは起泡済の卵由来の原料を乳由来の原料と混合して粘稠物とし、これを起泡させる事を特徴とするスフレ様食品ベースを作成する。
スフレ様食品ベースの状態で含気していれば特にどの時点で含気させてもかまわない。例えば、未起泡の卵由来の原料を用いた場合は、乳由来の原料と混合してから起泡させる事ができる。起泡済の卵由来の原料を用いた場合は、乳由来の原料と混合した状態ですでに含気した状態であるし、さらに起泡させてもかまわない。
ただし、スフレ様食品ベースとしての粘度は1000センチポイズ(以下cpsとする)以上であることが望ましく、より好ましくは2000cps〜4000cpsの範囲内であることが望ましい。粘度の調整方法は特に限定はされないが、スフレ様食品ベースの水分量(他の条件にもよるが低水分ほど粘度は上昇)、乳由来原料と卵由来原料の比率(原料の種類にもよるがチーズ類が多いと粘度は上昇)、その他の添加物(デンプン等可食物)により調整が可能である。
スフレ様食品ベースの粘度が1000cpsを下回る場合は最終のスフレ様食品の構造が不安定であり十分な膨化をなし得ない。また、粘度の上限は作業が出来る範囲であれば得に限定はされないが上昇するにつれ、最終的に出来上がったスフレ様食品の構造が堅くなる場合が多い。
なお、粘度は品温に依存するので所定の温度域での測定が望ましく、通常5℃から20℃、望ましくは10℃から15℃程度での測定を指標とした。
スフレ様食品ベースの材料として用いる卵由来の原料は卵白を含み、卵白:卵黄の比率は重量比で卵白:卵黄=100:0〜30:70が望ましく、さらに好ましくは100:0〜40:60の範囲であることが、もっとも好ましくは85:15〜35:65の範囲であることが望ましい。
卵由来の原料としては特に限定はされないが、鶏卵の全卵または卵黄や卵白等が挙げられる。この卵由来の原料の卵白:卵黄の比率は重量比で卵白:卵黄=100:0すなわちすべて卵白であってもスフレ様食品を作成することは可能であるが30:70よりも卵黄が多い範囲では最終的に出来上がったスフレ様食品の構造が堅くスフレ特有の食感が得られない。
スフレ様食品ベースの材料として用いる乳由来の原料としては特に限定はされないが、チーズ類が挙げられ、他にもクリーム類、全脂粉乳、脱脂粉乳、バターミルクパウダー、ホエー、ホエーパウダー、カゼイン、カゼインナトリウム、ラクトアルブミン等などが挙げられる。
チーズ類は、所謂フィルドチーズやイミテーションチーズであってもよく、従い通常のナチュラルチーズ製造法とは異なった方法で得られる乳成分(例えば、クリーム、バター、バターオイル、レンネットカゼイン)や乳に由来しない異種脂肪や異種蛋白を使用したものを包含する。
クリーム類とは、特に限定はされないが、生クリーム等乳を原料としたクリーム、合成クリーム、フィルドクリーム、イミテーションクリーム、コンパウンドクリーム、フィリングクリーム、ホイップクリーム、カスタードクリーム等を例示することができる。
乳由来の蛋白質が総蛋白質に占める割合は20〜80重量%で且つ、卵由来の蛋白質が総蛋白質に占める割合は20〜80重量%であることが望ましく、さらに好ましくは双方共に25〜75重量%の範囲であることが望ましい。
乳由来の蛋白質の総蛋白質に占める割合が20重量%未満の場合は最終のスフレ様食品の食感が特有の滑らかでソフトな食感が出ない。80重量%を上回ると最終的なスフレ様食品の膨化が不十分となる。卵由来の蛋白質の総蛋白質に占める割合が20重量%未満の場合は最終のスフレ様食品の膨化が不十分であり、80重量%を上回るとスフレ様食品の食感がシュー的となりスフレ特有の食感が得られない。
スフレ様食品ベースの材料として用いた乳および卵は蛋白質を含むことが必須である。スフレ様食品ベースの総蛋白質含有量はその原料、例えばチーズ類の固形分量により変動する為、一概には規定されないが、通常6.0〜12.0重量%の範囲にある。
6.0重量%未満の場合、最終的なスフレ様食品の膨化しにくい傾向あり、12.0を上回った場合はスフレ的な滑らかでソフトな食感や十分な膨化が得にくかったり、スフレ特有のきめ細かい気泡が得られにくかったりする。
スフレ様食品ベースに用いられる原料としては乳または卵を由来とする原料を主原料とする以外特に限定はなく公知の組成が適用できる。一例としては添加物、糖類、油脂類、その他可食物を適宜組み合わせる事が出来る。
添加物としては、調味料・香料・風味材等が挙げられるが、種類・量ともに限定はされず、添加しなくてもかまわない。一例としては食塩・コショウ・ナツメッグ・レモン汁が挙げられる。
糖類としてはその種類・量ともに限定はされず、添加しなくてもかまわない。一例としてはブドウ糖、果糖、ショ糖、麦芽糖、糖アルコール等が挙げられる。これらの糖類は、単独で用いることもでき、又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。
油脂としてはその種類・量ともに限定はされず、添加しなくてもかまわない。動植物性油脂及びそれらの硬化油脂の単独又は2種以上の混合物、或いはこれらのものに種々の化学処理又は物理処理を施したものが例示できる。特に限定はされないが、かかる油脂としては、一例としては大豆油、コーン油、パーム油、菜種油、カカオ脂、乳脂、ラード、魚油、鯨油等の各種の動植物油脂及びそれらの硬化油、分別油、エステル交換油等の加工油脂が挙げられる。
その他可食物としては、カカオマス、ココアパウダー、果実粉末、果汁粉末、コーヒー粉末、紅茶粉末、カレー粉末、豆乳粉末、澱粉、ブロッコリーや人参、マッシュルームといった野菜類、鶏・豚等の肉類、アサリや海老等の魚貝類などの可食物を含むことができる。
なお、本発明では本来の甘味のある菓子の範疇にある「スフレ」は言うに及ばず、塩味・ダシ味のある惣菜的なバリエーションであることを妨げない。
またスフレ様食品ベースとしては以上挙げたもののうちで最低限請求項に記載されている条件を満たせばよく、それ以外の原料、特にその他野菜類や肉類・魚貝類といった可食物といったものは焼成直前にスフレ様食品ベースと適宜混和させて使用する方が望ましい。
これら原料を配合する順番は特に限定されないが乳由来の原料であるチーズ類は堅い物性を有する場合があるため、他の原料と混ざりにくい場合は、事前に単品で塑性が発生する程度に練って置くと作業を進めやすい。
他の乳または卵由来の原料も均一になるように混練する。混練の方法は特に限定されないが、ミキサー等を用いると均一にしやすい。
卵由来原料を起泡済で用いる場合も含気方法は特に限定しない。一例としてはホイッパー等が挙げられる。
このようにして作成されたスフレ様食品ベースは冷凍または冷蔵しても泡抜けしにくいため、事前且つまとめてスフレ様食品ベースを作成しておきさえすれば、必要に応じて常温に戻し、他の食品を適宜混ぜ合わせることでバラエティーに富んだスフレ様食品を作り出すことが出来る。当然、冷凍または冷蔵せずにそのまま用いることも可能である。
こうして、従来必要であったスフレ様食品を作成するたびごとに必要なベシャメルソースを作る加熱工程やメレンゲを泡立てる工程は必要なくなり、必要な量のスフレ様食品ベースを必要な時に解凍し、他の原料、野菜類や肉類・魚貝類といった可食物と混和させて焼成するだけで容易にスフレ様食品が作成できる。
以下に本発明の実施例を示し、本発明をより詳細に説明するが、本発明の精神は以下の実施例に限定されるものではない。なお、例中、%及び部は重量基準を意味する。
<実施例1>
表1の配合に従ってミキサー(愛工舎製作所製ケンミックス「アイコープロKM−600」(ビーター、メモリ3))にケーゼゴーダ(*1)を投入し、ペースト状に成るまで攪拌し(約30秒)、シェフィール(*2)、全卵を徐々に添加しペースト状にする。(攪拌時間約30秒)この攪拌工程において徐々に空気が抱き込まれ含気状態になる。
この生地を袋詰め(又は容器詰め)し−40℃1時間凍結後、−25℃にて2日冷凍保管、この冷凍生地を流水又は、室温にて解凍し容器に120gを入れ、250℃のオーブン約15分焼成した。評価を行った。
<比較例1・実施例2・実施例3・実施例4・比較例2>
表1の配合に従い、実施例1と同様の製法にてスフレ様食品を得、評価を行った。
評価は表1に配合と共に示した。
[表1]
Figure 2005218407
※ 全卵・シェフィール量一定でケーゼゴーダ量を変動。なお、データの把握を助ける為、ケーゼゴーダ量の順に配列した。
*1 不二製油株式会社製 チーズ類
*2 不二製油株式会社製 植物性クリーム
※ 評価基準 ◎:優良 ○:良好 △:良 ×:不良(評価は食感と膨化を総合的に判断し、商品価値をもって評価した。優良・良好・良までは商品価値有)
※ 粘度はBM型粘度計(株式会社トキメック社製)、品温13.5℃にて測定した。(特にことわらない場合、粘度は13.5℃時での測定とする)
単位:(cps)(センチポイズ)
実施例1と実施例2、実施例3は、スフレ特有の膨張、きめの細かい気泡と、滑らかでソフトな食感を有していた。
実施例4は、膨張がやや落ちるが食感はスフレ特有の滑らかでソフトな食感を有しており商品としては、合格範囲のものであった。
一方、比較例1は、気泡の抜けが著しく、一部膨張こそするが歪(いびつ)であり、食感もスフレ様食感は得られずシュー的な硬い食感の物でスフレとして商品価値の無い物であり、比較例2は膨化せずスフレとして商品価値の無い物であった。
<比較例3・実施例5・実施例1・実施例6・実施例7・比較例4>
表2の配合に従い、実施例1と同様の製法にてスフレ様食品を得、評価を行った。
評価は表2に同条件の実施例1と共に示した。
[表2]
Figure 2005218407
※ ケーゼゴーダ・シェフィール量一定で全卵量を変動。なお、データの把握を助ける為、全卵量の順に配列した。
実施例1(たん白質量8.0%)と実施例6(たん白質量8.7%)は、スフレ特有の膨張やきめの細かい気泡と、滑らかでソフトな食感を有していた。
実施例5(たん白質量6.5%)は、膨張が少し落ちるが、食感は滑らかでソフトな食感を有しており、商品としては合格範囲でのものであった。
実施例7(たん白質量9.0%)は、食感に於いてややスフレ特有のソフト感や滑らかさに欠けるが、膨張は十分であり、商品としては合格範囲のものであった。
一方、比較例3(たん白質量6.0%)は、乳(卵)由来たん白質の総蛋白質に占める割合が規定の範囲外(乳由来たん白質85%、卵由来たん白質15%)であり、膨化せず、スフレとして商品価値の無い物であった。
また、比較例4(たん白質量10.0%)は乳(卵)由来たん白質の総蛋白質に占める割合が規定の範囲外(乳由来たん白質19%、卵由来たん白質81%)であり、膨張はするが歪で、食感もスフレ様食感は得られずシュー的な硬い食感の物であり、スフレとして商品価値の無い物であった。
これより乳(卵)由来原料の配合量をそれぞれ変動させて、乳(卵)由来たん白質の総蛋白質に占める割合をかえた結果、本発明の実施可能な範囲が特定された。
<実施例8・実施例9・実施例10・実施例11・比較例5>
表3の配合に従い、実施例1と同様の製法にてスフレ様食品を得、評価を行った。
評価は表3に示した。
[表3]
Figure 2005218407
実施例8と実施例10はスフレ特有の膨張やきめの細かい気泡と、滑らかでソフトな食感を有していた。実施例9は食感がやや滑らかさに欠けるが、膨張は十分であり商品としては合格範囲のものであった。実施例11はスフレ特有の膨張や食感のソフト感にやや欠けるが、商品としては合格範囲のものであった。
一方、比較例5は膨張も少なく食感が硬い商品価値の無い物であった。
<実施例12>
表4の配合に従い、愛工舎製作所製ケンミックスアイコープロKM−600(ビーター、メモリ3)ミキサーに、ガナッシュシャミエ(*3)、シェフィール、卵白、卵黄を入れ攪拌する。(攪拌時間約30秒)この生地を袋詰め(又は容器詰め)し凍結した後、解凍した生地を容器に120gを入れ、250℃のオーブンにて約15分焼成し、実施例1の製法でと同様にスフレ様食品を得、評価を行った。
[表4]
Figure 2005218407
*3不二製油株式会社製 チョコレート利用食品
この様にして得られた物は、実施例1と同様の特徴、品質を持つものであった。チョコレート様食品であってもたん白含量が規定値であれば、スフレ様食品は得られた。
<実施例13・実施例14・実施例15>
表5の配合に従い、実施例1のケーゼゴーダの部分をクリームチーズ1(*4)、クリームチーズ2(*5)カッテージチーズ(*6)に置き換える以外は同様の配合と製法にてスフレ様食品を得、評価を行った。
評価は表5に同条件の実施例1と共に示した。
[表5]
Figure 2005218407
*4 クリームチーズ1 キリー製
*5 クリームチーズ2 フィラデルフィア製
*6 カッテージチーズ 雪印乳業製
この様にして得られた物は、実施例1と同様の特徴、品質を持つものであった。乳由来の原料として用いるチーズ類はケーゼゴーダではなくほかのチーズ類であってもたん白含量が規定値であれば、スフレ様食品は得られた。
<実施例16・実施例17>
表6の配合に従い、実施例1と同様の配合・製法にてスフレ様食品ベースを得、実施例1は−40℃1時間凍結後・−25℃にて2日冷凍保管、実施例17は−40℃1時間凍結後・−25℃にて2ヶ月冷凍保管を行った後にそれぞれ解凍し実施例1と同様の方法で焼成・評価を行った。また、実施例16は表6の配合に従い、実施例1と同様の配合・製法にてスフレ様食品ベースを得、凍結または冷凍工程を経ずに実施例1と同様の方法で焼成・評価を行った。
評価は表6に同条件の実施例1と共に示した。
[表6]
Figure 2005218407
実施例1と実施例16、実施例17は、スフレ特有の膨張、きめの細かい気泡と、滑らかでソフトな食感を有しており、長期凍結後解凍品と凍結解凍品、未凍結品は膨張、食感共に大きな差は生じていなかった。
本発明によって、スフレ様食品ベースを平易な手法・安定した品質で量産可能、特別な乳化剤や添加物を使用する必要がないため風味も低下させず、しかも冷凍または冷蔵保存耐性があるため、作業性、コスト等が低減されたスフレ様食品が手軽に作成できる。

Claims (7)

  1. 未起泡、若しくは起泡済の卵由来の原料を乳由来の原料と混合し、これを含気させた粘稠物を得る事を特徴とする、冷凍または冷蔵耐性のあるスフレ様食品ベースの製造法。
  2. 粘度が1000cps(センチポイズ)以上である請求項1記載のスフレ様食品ベース。
  3. 卵由来の原料として卵白を含む、請求項1記載のスフレ様食品ベース。
  4. 乳由来の原料としてチーズ類を用いる、請求項1記載のスフレ様食品ベース。
  5. 含気後に冷凍または冷蔵する、請求項1記載のスフレ様食品ベース。
  6. 乳由来の蛋白質が総蛋白質に占める割合が20〜80重量%であり、かつ卵由来の蛋白質が総蛋白質に占める割合が20〜80重量%である請求項1記載のスフレ様食品ベース。
  7. 原料としてチョコレートまたはカカオ由来の原料を用いる、請求項1記載のスフレ様食品ベース。
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