JP2002136275A - 酵素含有ペースト状食品用組成物及びこれを用いてなる調理加工食品 - Google Patents

酵素含有ペースト状食品用組成物及びこれを用いてなる調理加工食品

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昌樹 藤村
Koji Morita
浩治 森田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホワイトソースに代表される澱粉質ボディの
ソース類、或いは、澱粉質を原料とする粥類、及びこれ
らを用いたシチュー、グラタン、クリームコロッケ等の
調理加工食品において、加熱調理後長時間経過した後で
もクリーミーな組織を有し、口溶け、喉越しの良い食感
のものを得ることができる酵素含有ペースト状食品用組
成物及びこれを用いてなる調理加工食品の提供。 【解決手段】 澱粉質を主体とする組成物に対し、酵
素、好ましくはアミラーゼ、油脂、蛋白質を配合するこ
とを特徴とする酵素含有ペースト状食品用組成物及びこ
れを用いてなる調理加工食品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷めても滑らかで
クリーミーな組織を有し、口溶け、喉越しの良い食感が
保持しうる、ホワイトソースなどの澱粉質ボディのソー
ス類、或いは、米、パン、麺類、バナナ、オートミー
ル、コーンフレーク等を原料とした粥類で代表される酵
素含有ペースト状食品用組成物及びこれを用いたシチュ
ー、グラタン、クリームコロッケなどの調理加工食品に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般にシチュー、グラタン、クリームコ
ロッケ等に代表される調理加工食品は、小麦粉、コーン
スターチ、米粉等の澱粉質をバター、マーガリン、液状
油脂等の油脂で炒めたルーを牛乳や水で溶きのばし必要
に応じて種々の調味料、香辛料を加えて加熱、撹拌混合
することにより得られるホワイトソースをベースとした
食品である。これらの食品は加熱調理直後の温かい状態
ではホワイトソースは適度な粘性を有し、口溶けも良く
食感も良好であるが、冷めると急激に粘度が上昇してホ
ワイトソースが硬くなり食感も大幅に低下し、商品性が
大きく低下してしまう。また、ホワイトソースを用いた
調理加工食品以外にも、例えばカレーソースやハンバー
グ等に使用されるデミグラスソース、あるいはクリーム
タイプのパスタソース、マヨネーズ風味のソースなどの
澱粉質ボディの調理されたソース類、或いは、米、パ
ン、麺類、バナナ、オートミール、コーンフレーク等を
原料とした粥類でも同様の課題がある。ソース類、或い
は、粥類のこのような温度変化による食感、硬さの変化
は、主として小麦粉等に由来の澱粉質が加熱により吸
水、膨潤したゾル状態が温度低下により老化し、ゲル化
することに起因すると考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような問題を解決
するため、ホワイトソース中の脂肪含量を一定量以上に
するとともに、更にルーを調製する際に、脂肪と小麦粉
の比率を一定比率にして加熱することで温度変化による
ソースの粘度変化を極力抑制できるとしている(特開平
10−99054号公報)。この方法によれば、得られ
たホワイトソースは確かに、冷めてもさほど硬くはなら
ないが、その反面、脂肪含量が高いためソースの乳化が
壊れやすく油脂分が分離したり組織がざらついたりする
傾向が強くなる。また、ルーにグリセリン脂肪酸エステ
ルとレシチンとからなる乳化剤を含有させることにより
加熱調理後ある程度の時間が経過した冷めた状態であっ
てもクリームコロッケ特有のクリーミーな食感及び風味
が保持しうるとしている(特開平11−206347号
公報)。この方法によれば、確かにクリーミーで滑らか
な食感のクリームが得られるが、冷めてもクリーミーな
状態を保持するためには乳化剤グリセリン脂肪酸エステ
ルをルーに対して多量に添加する必要がある。このた
め、グリセリン脂肪酸エステル添加によりクリームの風
味が顕著に低下し、渋味、えぐ味などを感じるようにな
ってしまう。更に、グリセリン脂肪酸エステル添加によ
りクリームの粘度が低下し、油ちょう時にパンクする傾
向が強くなる。
【0004】本発明はこのような現状に鑑み、冷めても
滑らかでクリーミーな組織を有し、口溶け、喉越しの良
い食感が保持しうる酵素含有ペースト状食品用組成物及
びこれを用いた調理加工食品を提供せんとするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、澱粉質を主体
とする組成物に対し、酵素を配合することにより上記課
題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0006】即ち、本発明の第1は、澱粉質を主体とす
る組成物に対し、酵素を配合してなることを特徴とする
酵素含有ペースト状食品用組成物に関する。好ましい実
施態様としては、油脂、蛋白質を含有する上記記載の酵
素含有ペースト状食品用組成物に関する。更に好ましい
実施態様としては、酵素がアミラーゼである上記記載の
酵素含有ペースト状食品用組成物に関する。別の好まし
い実施態様としては、蛋白質が、卵蛋白質、小麦蛋白
質、血液蛋白質、乳蛋白質、コラーゲン及びこれら蛋白
質の分解物から選ばれた1種または2種以上である上記
記載の酵素含有ペースト状食品用組成物に関する。
【0007】本発明の第2は、澱粉質を主体とする組成
物を剪断機を用いて混合・均質化する事を特徴とする上
記記載の酵素含有ペースト状食品用組成物の製造方法に
関する。
【0008】本発明の第3は、上記記載の酵素含有ペー
スト状食品用組成物を用いてなる調理加工食品に関す
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明につき、さらに詳細
に説明する。
【0010】本発明の酵素含有ペースト状食品用組成物
に用いられる澱粉質は、小麦、大麦、米、トウモロコシ
等の穀類、該穀類を原料とする小麦粉、大麦粉、米粉、
コーンフラワー等の穀粉、該穀粉、或いは、馬鈴薯、甘
藷、片栗、蕨、タピオカ、レンコン等を原料とするコー
ンスターチ、片栗粉等の澱粉、加工澱粉、デキストリン
類等が挙げられ、目的の風味、食感等に応じて適宜選択
し、これらを単独であるいは組み合わせて使用すること
ができる。さらに、酵素含有ペースト状食品用組成物の
口溶け、喉越しの良さを向上するため、小麦粉等と油脂
とを予め混合、焙焼、あるいは炒めることによりルーを
調製するのが好ましい。
【0011】本発明に言う澱粉質を主体とする組成物と
は、上述した澱粉質を多く含んでいる組成物を言い、具
体的には、シチュー、グラタン、クリームコロッケ等に
用いられるホワイトソース、カレーソースやハンバーグ
等に使用されるデミグラスソース、クリームタイプのパ
スタソース、マヨネーズ風味のソース等のいわゆる澱粉
質ボディのソース類、或いは、米、パン、麺類、バナ
ナ、オートミール、コーンフレーク等の澱粉質を原料と
した粥類等を挙げることが出来る。
【0012】本発明の酵素含有ペースト状食品用組成物
に用いられる酵素は、アミラーゼ、プロテアーゼ、リパ
ーゼ等が挙げられ、この中でもアミラーゼが好ましい。
本発明でいうアミラーゼとは、α−アミラーゼ、β−ア
ミラーゼ、イソアミラーゼ、グルコアミラーゼ等が挙げ
られ、これらの中でもβ−アミラーゼが最も好ましい。
かかるアミラーゼの使用量は、組成物1kgに対して、
2000〜500000単位が好ましく、更に好ましい
範囲は、5000〜100000単位である。更により
好ましい範囲は、10000〜50000単位である。
使用量が2000単位より少ないと組成物のクリーミー
さを維持する効果が満足に得られない恐れがあり、一
方、500000単位より多いと、組成物がクリーミー
過ぎたり、過度の粘度低下を起こして逆に滑らかさが阻
害される等の問題が生じる恐れがある。また、酵素の使
用に際しては、酵素含有ペースト状食品用組成物に対
し、冷めても滑らかでクリーミーな組織を維持し、口溶
け、喉越しの良い食感が長時間保持できるよう、組成物
の加熱調理後に添加することで、酵素の活性を残存させ
ておくことが好ましい。
【0013】さらに、加熱調理後の酵素添加により、組
成物の衛生状態が悪化することをできるだけ最小限に抑
えるべく、耐熱性が高い酵素を用いることが好ましい。
また、酵素の使用に際し、乳化剤、塩類等の併用により
酵素自体の耐熱性を向上することも可能である。
【0014】本発明の酵素含有ペースト状食品用組成物
に用いられる油脂は、食用に適するものであれば特に限
定されないが、例えば、コーン油、サフラワー油、胡桃
油、芥子油、向日葵油、綿実油、菜種油、大豆油、辛子
油、米糠油、胡麻油、オリーブ油、ひまし油、椰子油、
パーム油、パーム核油、カカオ脂、シア脂等の植物油脂
や、魚油、牛脂、豚脂、乳脂等の動物油脂が挙げられ、
また、それらの硬化油、エステル交換油、分別油等から
目的に応じて適宜選択し、これらを単独で、あるいは組
み合わせて使用することができる。
【0015】本発明の酵素含有ペースト状食品用組成物
に用いられる蛋白質としては、卵蛋白質、小麦蛋白質、
血液蛋白質、乳蛋白質、コラーゲン及びこれら蛋白質の
分解物から選ばれた1種または2種以上であり、具体例
としては、卵白粉末、活性グルテン粉末、グルテニン、
グリアジン、血しょう蛋白、乳清蛋白質濃縮物(WP
C)、コラーゲン分解物、カゼインナトリウムなどが挙
げられ、これらの中でも、特にコラーゲン分解物、卵白
粉末が好ましい。なお、ここで蛋白質の分解物とは、例
えば、プロテアーゼ等の酵素や酸により蛋白質を加水分
解したものをいう。かかる蛋白質の使用量は、組成物1
00重量%中、0.2〜10重量%が好ましく、更に好
ましい範囲は、0.5〜5重量%である。使用量が0.
2重量%より少ないと組成物のクリーミーさを維持する
効果が満足に得られない恐れがあり、一方、10重量%
より多いと、組成物が硬くなったり、油分離等の問題が
生じる恐れがある。
【0016】なお、本発明にかかる酵素含有ペースト状
食品用組成物中には、上記配合物の他、組成物を安定化
させるため、あるいは酵素の耐熱性を高めるため、キサ
ンタンガム、グアーガム、ローカストビーンガム、タマ
リンドガム等の増粘多糖類、グリセリン脂肪酸エステ
ル、ショ糖脂肪酸エステル、レシチン、ソルビタン脂肪
酸エステル等の乳化剤、組成物の風味を向上するための
バター、チーズ、牛乳、ホイップクリーム、濃縮加工
乳、全脂粉乳、脱脂粉乳等の乳製品、糖類、調味料、エ
キス類、香辛料、塩類、有機酸類等が使用できる。ま
た、酵素含有ペースト状食品用組成物の食感あるいは保
型性を向上するため、セルロース及びその誘導体、ポリ
デキストロース、小麦ふすま、難消化性デキストリン、
大豆繊維、りんご繊維、さつまいも繊維等の食物繊維、
ジェランガム、ペクチン、寒天、ゼラチン、カードラン
等のゲル化剤、硫酸マグネシウム、塩化カルシウム、塩
化マグネシウム、塩化カリウム、炭酸カルシウム、燐酸
ナトリウム、ピロ燐酸ナトリウム、硫酸カルシウム等の
塩類も使用することができる。さらに、香料、着色料、
日持ち向上剤、pH調整剤、酸化防止剤等も適宜使用す
ることができる。
【0017】本発明の酵素含有ペースト状食品用組成物
は、澱粉質を主体とする組成物に酵素、必要に応じて油
脂、蛋白質を添加した後、剪断機を用いて混合、均質化
することにより、得ることが出来る。本発明に用いる剪
断機とは、例えば、フードカッター、マイルダー等の高
速剪断機が挙げられる。これらの場合、1500〜40
00rpmで、15〜80秒間混合、均質化することが
好ましい。回転数、時間が上記範囲に満たないと酵素含
有ペースト状食品用組成物の滑らかさを十分に得ること
が出来ない場合があり、また、上記範囲を超えての混
合、均質化は、効果が頭打ちとなる。また、高速剪断機
の代わりに、包餡成型機、コロッケの型抜き成型機等で
使用されるスクリューによる剪断によってもペースト状
食品の滑らかさを得ることが出来る。
【0018】本発明にかかる酵素含有ペースト状食品用
組成物は、例えば以下のようにして製造することができ
る。まず、ルーを調製する。ルーは油脂を加熱溶解し、
そこに小麦粉を添加し焙焼する。得られたルーに牛乳を
加えてのばし、必要に応じて調味料、香辛料等を加え、
加熱、撹拌することによりホワイトソースを得る。これ
を50〜70℃程度にまで冷却した後にβ−アミラーゼ
を加え、フードカッター等の高速剪断機を用いて混合、
均質化し本発明の酵素含有ペースト状食品用組成物を得
る。
【0019】このようにして得られた本発明の酵素含有
ペースト状食品用組成物は、例えば、クリームシチュ
ー、マカロニグラタン、クリームコロッケのベースソー
スとなる。即ち、鶏肉、ニンジン、ジャガイモをサラダ
油で炒めておき、酵素含有ペースト状食品用組成物を牛
乳でさらにのばしたものに加え、煮込んでクリームシチ
ューを得ることができる。また、たまねぎをサラダ油で
炒めておき、酵素含有ペースト状食品用組成物に加え、
ボイルしたマカロニを混合した後、表面をオーブンで焼
き色をつけてマカロニグラタンを得ることができる。さ
らに、酵素含有ペースト状食品用組成物を適当な型に流
し込んで冷凍成型したものをバッター液につけてからパ
ン粉を付着させ、油ちょうすることによりクリームコロ
ッケを得ることができる。
【0020】本発明にかかる酵素含有ペースト状食品用
組成物は、冷めてもクリーミーさを維持し流動性が低下
しないため、上述したホワイトソース系の調理加工食品
だけに限らず、調味の仕方、澱粉質の配合により、パス
タソース、マヨネーズソース、デミグラスソース、カレ
ーソースなどの澱粉質ボディのソース全般、或いは、
米、パン、麺類、バナナ、オートミール、コーンフレー
ク等を澱粉質を原料とした粥類に幅広く使用することが
できる。特に、製造後すぐに食することがなく、食感あ
るいは風味において経時変化が問題となるコンビニエン
スストア等で販売されている弁当分野のマーケットで大
きな効果が期待できる。また、冷めた状態で喉越し良
く、嚥下しやすい物性が要求される流動食あるいは病院
食、介護食等の分野のマーケットでも利用可能である。
【0021】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定される
ものではない。なお、実施例において部は重量部であ
る。 (実施例1〜3、比較例1) 酵素含有ペースト状食品
用組成物(ホワイトソース)の調製 表1に示した配合表により、以下の方法でホワイトソー
スを調製した。まず、牛乳に調味料、香辛料、蛋白質素
材、マーガリン等の油脂素材を加え、50℃に加熱し
た。これに所定のルーを加えてのばし、さらに撹拌しな
がら95℃まで加熱し、ホワイトソースを得た。これを
さらに60℃まで冷却した後、β−アミラーゼを加えフ
ードカッターにより混合し、本発明の酵素含有ペースト
状食品用組成物を得た。比較例1については同様に60
℃に冷却した後フードカッターをかけ(3000rp
m、30秒間)、ペースト状食品用組成物を得た。
【0022】
【表1】 以上のようにして得られた実施例1〜3の酵素含有ペー
スト状食品用組成物、比較例1のペースト状食品用組成
物をそれぞれ用いた使用例を示す。 (実施例4〜6、比較例2) 使用例1 クリームコ
ロッケの作製 実施例1〜3の酵素含有ペースト状食品用組成物、比較
例1のペースト状食品用組成物をそれぞれ直ちに40g
ずつ、丸型の容器に入れて1晩冷凍庫に入れて成型した
後、バッター液(鐘淵化学工業(株)製「ペーストバッ
ターK300」の9倍希釈液)にて1次バッター付けを
行い、乾燥パン粉(細目)にてパン粉付けを行った。さ
らに、バッター液(鐘淵化学工業(株)製「ペーストバ
ッターK300」の4.5倍希釈液)にて2次バッター
付けを行い、生パン粉(中目)にてパン粉付けを行った
(衣率40%)。これを1週間−15℃にて冷凍保存し
た後、フライ油(鐘淵化学工業(株)製「プライモール
FM」)を用いて170℃で6分間油ちょうしクリーム
コロッケを作成した。
【0023】このクリームコロッケを油ちょう後10分
間以内に、20人の専門パネラーによりクリームの滑ら
かさ、舌触り、並びにクリームの口溶けを10点満点で
評価した。なお、点数が高いほど食感に優れていること
を意味する。また、油ちょうしたクリームコロッケをプ
ラスチック製の弁当容器に詰め、ふたをしてラップをか
けたものを20℃にて8時間放置後、同じ専門パネラー
により前記と同様に10点満点で評価を行った。これら
の結果を、パネラー全員の平均値として表2に示す。
【0024】
【表2】 (実施例7〜9、比較例3) 使用例2 マカロニグ
ラタンの作製 実施例1〜3の酵素含有ペースト状食品用組成物、比較
例1のペースト状食品用組成物に対し、それぞれたまね
ぎのみじん切り20部をサラダ油で炒めたもの、及びマ
ッシュルーム切片(缶詰)5部を加え、さらに、ボイル
したマカロニ20部を加えて十分混合した後、アルミト
レイに充填し、粉チーズ(鐘淵化学工業(株)製「ヴィ
オロンチーズパウダーパルメザン」)適量をふりかけた
後、急速凍結して冷凍マカロニグラタンを得た。これを
1週間−15℃にて冷凍保存した後、10℃の冷蔵庫に
て自然解凍し、オーブントースターにて調理加熱を行
い、加熱調理後10分間以内に、20人の専門パネラー
によりクリーム部分の滑らかさ、並びにクリーム部分の
口溶けを10点満点で評価した。なお、点数が高いほど
食感に優れていることを意味する。また、調理加熱した
マカロニグラタンをプラスチック製の弁当容器に詰め、
ふたをしてラップをかけたものを20℃にて8時間放置
後、同じ専門パネラーにより前記と同様に10点満点で
評価を行った。これらの結果をパネラー全員の平均値と
して表3に示す。
【0025】
【表3】
【0026】
【発明の効果】以上の結果からも明らかなように、本発
明による酵素含有ペースト状食品用組成物は、澱粉質ボ
ディのソース類全般、或いは、澱粉質を原料とする粥類
に幅広く利用でき、冷めてもクリーミーな組織を有し、
口溶け、喉越しの良い食感が保持できる。さらに、本発
明による酵素含有ペースト状食品用組成物を用いたシチ
ュー、グラタン、クリームコロッケ等の調理加工食品に
おいても、調理後長時間が経過して、冷めた状態でもク
リーミーな組織を維持し、口溶け、喉越しの良い食感を
保持することができるため、従来に比べて商品性が飛躍
的に改善できる。また、本発明による酵素含有ペースト
状食品用組成物及びこれを用いてなる調理加工食品は、
冷めた状態で喉越し良く、嚥下しやすい物性が要求され
る流動食あるいは病院食、介護食等の分野でも利用する
ことができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 澱粉質を主体とする組成物に対し、酵素
    を配合してなることを特徴とする酵素含有ペースト状食
    品用組成物。
  2. 【請求項2】 油脂、蛋白質を含有する請求項1記載の
    酵素含有ペースト状食品用組成物。
  3. 【請求項3】 酵素がアミラーゼである請求項1または
    2記載の酵素含有ペースト状食品用組成物。
  4. 【請求項4】 蛋白質が、卵蛋白質、小麦蛋白質、血液
    蛋白質、乳蛋白質、コラーゲン及びこれら蛋白質の分解
    物から選ばれた1種または2種以上である請求項1〜3
    何れかに記載の酵素含有ペースト状食品用組成物。
  5. 【請求項5】 澱粉質を主体とする組成物を剪断機を用
    いて混合、均質化する事を特徴とする請求項1〜4何れ
    かに記載の酵素含有ペースト状食品用組成物の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5何れかに記載の酵素含有ペ
    ースト状食品用組成物を用いてなる調理加工食品。
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