JP2002223731A - ペースト状食品用組成物及びこれを用いてなる調理加工食品 - Google Patents

ペースト状食品用組成物及びこれを用いてなる調理加工食品

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sauce
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浩治 森田
Masaki Fujimura
昌樹 藤村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホワイトソースに代表される澱粉質ボディの
ソース類、或いは、澱粉質を原料とする粥類、及びこれ
らを用いたシチュー、グラタン、クリームコロッケ等の
調理加工食品において、加熱調理後長時間経過した後で
もクリーミーな組織を有し、口溶け、喉越しの良い食感
のものを得ることができるペースト状食品用組成物及び
これを用いてなる調理加工食品の提供。 【解決手段】 澱粉質を主体とする組成物に対し、タン
パク分解物を配合することを特徴とするペースト状食品
用組成物及びその製造方法、さらにこれを用いてなる調
理加工食品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷めても滑らかで
クリーミーな組織を有し、口溶け、喉越しの良い食感が
保持しうる、ホワイトソースなどの澱粉質ボディのソー
ス類、或いは、米、パン、麺類、バナナ、オートミー
ル、コーンフレーク等を原料とした粥類で代表されるペ
ースト状食品用組成物及びこれを用いたシチュー、グラ
タン、カレー、クリームコロッケなどの調理加工食品に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般にシチュー、グラタン、クリームコ
ロッケ等に代表される調理加工食品は小麦粉、コーンス
ターチ、米粉等の澱粉質をバター、マーガリン、液状油
脂等の油脂で炒めたルーを牛乳や水で溶きのばし必要に
応じて種々の調味料、香辛料を加えて加熱、撹拌混合す
ることにより得られるホワイトソースをベースとした食
品である。これらの食品は加熱調理直後の温かい状態で
はホワイトソースは適度な粘性を有し、口溶けも良く食
感も良好であるが、冷めると急激に粘度が上昇してホワ
イトソースが硬くなり食感も大幅に低下し、商品性が大
きく低下してしまう。また、ホワイトソースを用いた調
理加工食品以外にも、例えばカレーソースやハンバーグ
等に使用されるデミグラスソース、あるいはクリームタ
イプのパスタソース、マヨネーズ風味のソースなどの澱
粉質ボディの調理されたソース類、或いは、米、パン、
麺類、バナナ、オートミール、コーンフレーク等を原料
とした粥類でも同様の課題がある。ソース類、或いは、
粥類のこのような温度変化による食感、硬さの変化は、
主として小麦粉等に由来の澱粉質が加熱により吸水、膨
潤したゾル状態が温度低下により老化し、ゲル化するこ
とに起因すると考えられる。また、クリームコロッケ製
造工程などにおいて冷蔵成型を行う際、ゼラチン等のゲ
ル化剤を使用するのが一般的であるが、ゲル化剤の影響
により加温調理後2〜4時間にて再ゲル化が起こって硬
くなるため、食品の口溶け、喉越しを低下させている。
【0003】このような問題を解決するため、ホワイト
ソース中の脂肪含量を一定量以上にするとともに、更に
ルーを調製する際に、脂肪と小麦粉の比率を一定比率に
して加熱することで温度変化によるソースの粘度変化を
極力抑制できるとしている(特開平10−99054号
公報)。この方法によれば、得られたホワイトソースは
確かに、冷めてもさほど硬くはならないが、その反面、
脂肪含量が高いためソースの乳化が壊れやすく、油脂分
が分離したり組織がざらついたりする傾向が強くなる。
また、ルーにグリセリン脂肪酸エステルとレシチンとか
らなる乳化剤を含有させることにより加熱調理後ある程
度の時間が経過し、冷めた状態であってもクリームコロ
ッケ特有のクリーミーな食感及び風味が保持しうるとし
ている(特開平11−206347号公報)。この方法
によれば、確かにクリーミーで滑らかな食感のクリーム
が得られるが、冷めてもクリーミーな状態を保持するた
めには乳化剤グリセリン脂肪酸エステルをルーに対して
多量に添加する必要がある。このため、グリセリン脂肪
酸エステル添加によりクリームの風味が顕著に低下し、
渋味、えぐ味などを感じるようになってしまう。更に、
グリセリン脂肪酸エステル添加によりクリームの粘度が
低下し、油ちょう時にパンクする傾向が強くなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような現
状に鑑み、冷めても滑らかでクリーミーな組織を有し、
口溶け、喉越しの良い食感が保持しうるペースト状食品
用組成物及びこれを用いた調理加工食品を提供せんとす
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、澱粉質を主体
とする組成物に対し、コラーゲンペプチド等に代表され
るタンパク分解物を配合することにより上記課題を解決
できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明の第1は、澱粉質を主体とす
る組成物に対し、タンパク分解物を配合してなることを
特徴とするペースト状食品用組成物に関する。好ましい
実施態様としては、澱粉質を主体とする組成物に対し、
タンパク分解物、ゲル化剤を配合してなることを特徴と
する上記記載のペースト状食品用組成物に関する。更に
好ましい実施態様としては、澱粉質を主体とする組成物
100重量%に対し、タンパク分解物を0.1〜10重
量%を配合してなることを特徴とする上記記載のペース
ト状食品用組成物に関する。別の更に好ましい実施態様
としては、タンパク分解物が、コラーゲンペプチドであ
ることを特徴とする上記記載のペースト状食品用組成物
に関する。
【0007】本発明の第2は、澱粉質を主体とする組成
物にタンパク分解物を配合し、剪断機を用いて混合、均
質化する事を特徴とする上記記載のペースト状食品用組
成物の製造方法に関する。
【0008】本発明の第3は、上記記載のペースト状食
品用組成物を用いてなる調理加工食品に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明につき、さらに詳細
に説明する。
【0010】本発明のペースト状食品用組成物に用いら
れる澱粉質は、小麦、大麦、米、トウモロコシ等の穀
類、該穀類を原料とする小麦粉、大麦粉、米粉、コーン
フラワー等の穀粉、該穀粉、或いは、馬鈴薯、甘藷、片
栗、蕨、タピオカ、レンコン等を原料とするコーンスタ
ーチ、片栗粉等の澱粉、加工澱粉、デキストリン類等が
挙げられ、目的の風味、食感等に応じて適宜選択し、こ
れらを単独であるいは組み合わせて使用することができ
る。さらに、ペースト状食品用組成物の口溶け、喉越し
の良さを向上するため、小麦粉等と油脂とを予め混合、
焙焼、あるいは炒めることによりルーを調製するのが好
ましい。
【0011】本発明にいう澱粉質を主体とする組成物と
は、上述した澱粉質を多く含んでいる組成物を言い、具
体的には、シチュー、グラタン、クリームコロッケ等に
用いられるホワイトソース、カレーソースやハンバーグ
等に使用されるデミグラスソース、クリームタイプのパ
スタソース、マヨネーズ風味のソース等のいわゆる澱粉
質ボディのソース類、或いは、米、パン、麺類、バナ
ナ、オートミール、コーンフレーク等の澱粉質を原料と
した粥類等を挙げることが出来る。
【0012】本発明のペースト状食品用組成物にかかる
タンパク分解物とは、タンパク質を酵素、酸、アルカリ
等で分解したものをいい、もとのタンパク質が有してい
る機能が向上したり、あるいは新しい機能が付加された
ものが多い。具体的には、ホエー或いはカゼイン等の乳
タンパクを分解した乳ペプチド、卵黄或いは卵白等の卵
タンパクを分解した卵ペプチド、大豆タンパクを分解し
た大豆ペプチド、畜産由来の素材、即ちゼラチン、或い
はコラーゲンを分解した畜産ペプチド、イワシ等の魚肉
タンパクを分解した水産ペプチド、とうもろこしタンパ
クを原料にしたコーンペプチド、小麦グルテンを分解し
たグルテンペプチド、グルタミンペプチド等が挙げられ
る。これらの中でも畜肉ペプチドであるコラーゲンペプ
チドが最も好ましい。かかるコラーゲンペプチドにおい
ては、コラーゲンの分解度、分解方法により目的とする
組成物へのクリーミーさ付与効果の大きさが異なり、特
に、酵素を使用して平均分子量が、好ましくは2000
〜50000、更に好ましくは3000〜20000、
更により好ましくは5000〜15000のコラーゲン
ペプチドが好ましい。
【0013】かかるタンパク分解物の使用量は、澱粉質
を主体とする組成物100重量%に対して、0.1〜1
0重量%が好ましく、更に好ましい範囲は、0.2〜5
%である。更により好ましい範囲は、0.3〜3%であ
る。使用量が0.1重量%より少ないと得られたペース
ト状食品用組成物のクリーミーさを維持する効果が満足
に得られない恐れがあり、一方、10重量%より多いと
ペースト状食品用組成物がクリーミー過ぎたり、過度の
粘度低下を起こして逆に滑らかさが阻害される等の問題
が生じる恐れがある。
【0014】なお、本発明にかかるペースト状食品用組
成物中には、上記配合物の他、該組成物を安定化させる
ためのキサンタンガム、グアーガム等の増粘多糖類、グ
リセリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、レシチ
ン、ソルビタン脂肪酸エステル等の乳化剤、サイクロデ
キストリン、還元デキストリン、焙焼デキストリン等の
デキストリン類、オリゴ糖、水飴、還元水飴、還元澱粉
糖化物、澱粉糖化物等の糖類、塩類、有機酸類を使用し
ても何ら問題ない。また、ペースト状食品用組成物、あ
るいは調理加工食品のクリーミーさをより維持するため
の植物性油脂、動物性油脂等の油脂類、β―アミラーゼ
等の酵素剤、ペースト状食品用組成物或いは調理加工食
品の風味を向上するためのバター、チーズ、牛乳、ホイ
ップクリーム、濃縮加工乳、全脂粉乳、脱脂粉乳等の乳
製品、調味料、エキス類、香辛料等が使用できる。ま
た、ペースト状食品用組成物の食感あるいは保型性を向
上するため、セルロース及びその誘導体、ポリデキスト
ロース、小麦ふすま、焙焼デキストリン、大豆繊維、り
んご繊維、さつまいも繊維等の食物繊維、ジェランガ
ム、ペクチン、寒天、カードラン、ゼラチン等のゲル化
剤も使用することができる。さらに、香料、着色料、日
持ち向上剤、pH調整剤、酸化防止剤等も適宜使用する
ことができる。
【0015】中でも、ゲル化剤を併用すると本発明の効
果がより顕著になる。従来よりクリームコロッケ製造工
程で冷蔵成型することを主たる目的として、ゼラチン等
のゲル化剤を使用して保型性を向上させるという技術が
多用されているが、油ちょう後室温程度にクリームの温
度が低下するとゲル化剤が再度ゲル化して硬くなり、ク
リームの口溶け、喉越しを悪化させるという問題があっ
た。澱粉質を主体とする組成物にタンパク分解物の他
に、更にゼラチン、カラギーナン、寒天、ペクチン等の
ゲル化剤を配合することにより、ゲル化剤の再ゲル化を
遅延することや再ゲル化を防止することができる。ゲル
化剤の配合量に特に限定はないが、澱粉質を主体とする
組成物100重量%に対して、好ましくは0.2〜3重
量%より好ましくは0.5〜1.5重量%配合するとよ
い。上記範囲を下回っての配合は、ゲル化剤添加の効果
があまり得られないため好ましくない。上記範囲を超え
ての添加は、再ゲル化が顕著に起こり、得られたペース
ト状食品用組成物或いは、該組成物を使用して得られた
調理加工品の食感が硬くなるため好ましくない。以上の
ように、本発明の澱粉質を主体として組成物に、更にゲ
ル化剤を配合することにより、クリーミーさが維持され
たソースやクリーム等のペースト状食品用組成物が冷蔵
温度において成型、製造でき、かつ口溶け、喉越しにお
いて従来の方法で製造されたペースト状食品用組成物、
或いは、調理加工食品に比べて顕著にクリーミーな食品
が提供できる。
【0016】本発明のペースト状食品用組成物は、澱粉
質を主体とする組成物にタンパク分解物を配合した後、
必要に応じてゲル化剤を配合した後、剪断機を用いて混
合、均質化することにより得ることが出来る。本発明に
用いることが出来る剪断機とは、例えば、フードカッタ
ー、マイルダー等の高速剪断機が挙げられる。これらの
場合、1500〜4000rpmで15〜300秒間混
合、均質化することが好ましい。回転数、時間が上記範
囲に満たないとペースト状食品用組成物の滑らかさを十
分に得ることが出来ず、また、上記範囲を超えての混
合、均質化は効果的ではなく無意味である。また、高速
剪断機の代わりに、包餡成型機、コロッケの型抜き成型
機等で使用されるスクリューによる剪断によってもペー
スト状食品の滑らかさを得ることが出来る。
【0017】本発明にかかるペースト状食品用組成物
は、例えば以下のようにして製造することができる。ま
ず、ルーを調製する。ルーは油脂を加熱溶解し、そこに
小麦粉を添加し焙焼する。得られたルーにコラーゲンペ
プチドと牛乳を加えてのばし、必要に応じて調味料、香
辛料等を加え、加熱、撹拌することによりホワイトソー
スを得る。フードカッター等の高速剪断機を用いて混
合、均質化し本発明のペースト状食品用組成物を得る。
【0018】このようにして得られた本発明のペースト
状食品用組成物は、例えば、クリームシチュー、マカロ
ニグラタン、クリームコロッケのベースソースとなる。
即ち、鶏肉、ニンジン、ジャガイモをサラダ油で炒めて
おき、ペースト状食品用組成物を牛乳でさらにのばした
ものに加え、煮込んでクリームシチューを得ることがで
きる。また、たまねぎをサラダ油で炒めておき、ペース
ト状食品用組成物に加え、ボイルしたマカロニを混合し
た後、表面をオーブンで焼き色をつけてマカロニグラタ
ンを得ることができる。さらに、ペースト状食品用組成
物を適当な型に流し込んで冷凍成型したものをバッター
液につけてからパン粉を付着させ、油ちょうすることに
よりクリームコロッケを得ることができる。
【0019】本発明にかかるペースト状食品用組成物
は、冷めてもクリーミーさを維持し流動性が低下しない
ため、上述したホワイトソース系の調理加工食品だけに
限らず、調味の仕方、澱粉質の配合により、パスタソー
ス、マヨネーズソース、デミグラスソース、カレーソー
スなどの澱粉質ボディのソース全般、或いは、米、パ
ン、麺類、バナナ、オートミール、コーンフレーク等を
澱粉質を原料とした粥類に幅広く使用することができ
る。特に、製造後すぐに食することがなく、食感あるい
は風味において経時変化が問題となるコンビニエンスス
トア等で販売されている弁当分野のマーケットで大きな
効果が期待できる。また、冷めた状態で喉越し良く、嚥
下しやすい物性が要求される流動食あるいは病院食、介
護食等の分野のマーケットでも利用可能である。
【0020】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定される
ものではない。なお、実施例において部は重量部であ
る。 (実施例1〜3、比較例1)ペースト状食品用組成物
(ホワイトソース)の調製表1に示した配合表により、
以下の方法でホワイトソースを調製した。まず、牛乳に
平均分子量10000のコラーゲンペプチド、調味料、
香辛料、タンパク質素材、バター、マーガリン等の油脂
素材を加え、50℃に加熱した。これに所定のルーを加
えてのばし、さらに撹拌しながら95℃まで加熱し、ホ
ワイトソースを得た。これをさらにフードカッターによ
り混合(3000rpm、30秒間)し、本発明のペー
スト状食品用組成物を得た。比較例1については同様に
60℃に冷却した後フードカッターをかけ、ペースト状
食品用組成物を得た。
【0021】
【表1】 以上のようにして得られた実施例1〜3、比較例1のペ
ースト状食品用組成物を用いた使用例を示す。 (実施例4) 使用例1 クリームコロッケの作製 実施例1〜3、比較例1のペースト状食品用組成物を直
ちに40gずつ、丸型の容器に入れて1晩冷凍庫に入れ
て冷凍成型した後、バッター液(鐘淵化学工業(株)製
「ペーストバッターK300」の9倍希釈液)にて1次
バッター付けを行い、乾燥パン粉(細目)にてパン粉付
けを行った。さらに、バッター液(鐘淵化学工業(株)
製「ペーストバッターK300」の4.5倍希釈液)に
て2次バッター付けを行い、生パン粉(中目)にてパン
粉付けを行った(衣率40%)。これを1週間−15℃
にて冷凍保存した後、フライ油(鐘淵化学工業(株)製
「プライモールFM」)を用いて170℃で6分間油ち
ょうしクリームコロッケを作成した。
【0022】このクリームコロッケを油ちょう後10分
間以内に、20人の専門パネラーによりクリームの滑ら
かさ、舌触り、並びにクリームの口溶けを10点満点で
評価した。なお、点数が高いほど食感に優れていること
を意味する。また、油ちょうしたクリームコロッケをプ
ラスチック製の弁当容器に詰め、ふたをしてラップをか
けたものを20℃にて8時間放置後、同じ専門パネラー
により前記と同様に10点満点で評価を行った。これら
の結果をパネラー全員の平均値とし表2に示す。 (実施例5,6、比較例2) 使用例1 クリームコ
ロッケの作製 実施例2,3、比較例1のペースト状食品用組成物を直
ちに40gずつ、丸型の容器に入れて1晩冷蔵庫に入れ
て冷蔵成型した以外は、実施例4と同様にクリームコロ
ッケを作製し、評価を行った。その結果を実施例4と併
せて、表2に示す。
【0023】
【表2】 (実施例7〜9、比較例3) 使用例2 マカロニグ
ラタンの作製 実施例1〜3、比較例1のペースト状食品用組成物に対
し、たまねぎのみじん切り20部をサラダ油で炒めたも
の、及びマッシュルーム切片(缶詰)5部を加え、さら
に、ボイルしたマカロニ20部を加えて十分混合した
後、アルミトレイに充填し、粉チーズ(鐘淵化学工業
(株)製「ヴィオロンチーズパウダーパルメザン」)適
量をふりかけた後、急速凍結して冷凍マカロニグラタン
を得た。これを1週間−15℃にて冷凍保存した後、1
0℃の冷蔵庫にて自然解凍し、オーブントースターにて
調理加熱を行い、加熱調理後10分間以内に、20人の
専門パネラーによりクリーム部分の滑らかさ、並びにク
リーム部分の口溶けを10点満点で評価した。なお、点
数が高いほど食感に優れていることを意味する。また、
調理加熱したマカロニグラタンをプラスチック製の弁当
容器に詰め、ふたをしてラップをかけたものを20℃に
て8時間放置後、同じ専門パネラーにより前記と同様に
10点満点で評価を行った。これらの結果をパネラー全
員の平均値として表3に示す。
【0024】
【表3】
【0025】
【発明の効果】以上の結果からも明らかなように、本発
明によるペースト状食品用組成物は、澱粉質ボディのソ
ース類全般、或いは、澱粉質を原料とする粥類に幅広く
利用でき、冷めてもクリーミーな組織を有し、口溶け、
喉越しの良い食感が保持できる。さらに、本発明による
ペースト状食品用組成物を用いたシチュー、グラタン、
クリームコロッケ等の調理加工食品においても、調理後
長時間が経過して、冷めた状態でもクリーミーな組織を
維持し、口溶け、喉越しの良い食感を保持することがで
きるため、従来に比べて商品性が飛躍的に改善できる。
また、本発明によるペースト状食品用組成物及びこれを
用いてなる調理加工食品は、冷めた状態でも喉越し良
く、嚥下しやすい物性が要求される流動食あるいは病院
食、介護食等の分野でも利用することができる。また、
ペースト状食品の保型性を向上させるためにゼラチン等
のゲル化剤を使用した場合、冷蔵成形が可能となるだけ
ではなく、再ゲル化を抑制することができ、結果として
口溶け、喉越しの良い食感を得ることができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 澱粉質を主体とする組成物に対し、タン
    パク分解物を配合してなることを特徴とするペースト状
    食品用組成物。
  2. 【請求項2】 澱粉質を主体とする組成物に対し、タン
    パク分解物、ゲル化剤を配合してなることを特徴とする
    請求項1に記載のペースト状食品用組成物。
  3. 【請求項3】 澱粉質を主体とする組成物100重量%
    に対し、タンパク分解物を0.1〜10重量%を配合し
    てなることを特徴とする請求項1又は2記載のペースト
    状食品用組成物。
  4. 【請求項4】 タンパク分解物が、コラーゲンペプチド
    であることを特徴とする請求項1〜3何れかに記載のペ
    ースト状食品用組成物。
  5. 【請求項5】 澱粉質を主体とする組成物にタンパク分
    解物を配合し、剪断機を用いて混合、均質化する事を特
    徴とする請求項1〜4何れかに記載のペースト状食品用
    組成物の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4何れかに記載のペースト状
    食品用組成物を用いてなる調理加工食品。
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