JP7204035B1 - クリームコロッケ及びその製造方法並びにクリームコロッケの具 - Google Patents
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Description
従来のクリームコロッケの一つである特許文献1に記載の発明は、口溶けが良く滑らかな食感のクリームコロッケを課題とするものであり、ゼラチンの量は1.5質量%までとされている。この通り、クリームコロッケの具に1.5質量%超のゼラチンを添加することは、口溶けを悪化させるものと従来認識されていた。
特許文献2には、クリームコロッケにおけるパーム油と糊化澱粉の使用により、常温での成形性を向上させることが記載されている。
しかしながら、クリームコロッケの製造が冷凍工程を経る必要があることは、製造時間及び製造コストの点で負担となっている。
この点に関し、特許文献2では冷凍状態で衣を付着させることは記載されていない。しかし、特許文献2は、食感を良好なものとしながら成形性を向上させながら食感を良好とすることを十分検討したものではない。
前記具が、ゼラチンを1.5質量%超含有し、且つ、豆類由来蛋白質を含む水中油型乳化物を含有する、クリームコロッケを提供するものである。
以下、まず本発明のクリームコロッケについて説明する。
本発明は、具及び具を覆う衣を有するクリームコロッケを提供する。ここでいう具とは、「中種」や「種」と呼ばれることもある。具は、コーンやカニといった具材に加えて、ホワイトソースを含む意味である。本発明においてクリームコロッケの具という場合は、衣の内側に位置する中種全体を指す。中種に付着させる打ち粉やバッター液、パン粉は具でなく、衣を構成する。
本発明の具は、成形後、衣を付着し、必要に応じて油調した製造後のクリームコロッケを構成する具に限定されず、衣付着前の状態の具を指すのであってもよい。本発明の具は、成形後のものであってもよく、成形前のものであってもよい。本発明の具における具材(魚介類、野菜及び肉類)以外の部分は、通常、75℃で流動性を有する。本発明の具における具材(魚介類、野菜及び肉類)以外の部分は、30℃でも流動性を有することが好ましい。尚、ここで流動性を有するとは、液状又は流動状であって一定の形状に成形できないことを指す。なお、ここでいう具材に係る魚介類、野菜及び肉類とは、エキス等の水溶性の粉体は含まれず、例えば75℃で具を加熱したときにホワイトソースからなる液体部分と固液分離可能な固形状の魚介類、野菜及び肉類を指す。
得られた混合物を成形する成形工程、
成形した混合物を冷凍せずに衣を付す工程、
衣を付した成形物を油調する工程とを有する。
なお、本製造方法において説明する豆類由来蛋白質を含む水中油型乳化物は、本発明のクリームコロッケの具の構成成分として上記で説明した豆類由来蛋白質を含む水中油型乳化物の一例であり、別の製法により豆類由来蛋白質を含む水中油型乳化物を含有する形態も本発明に含まれる。
ゼラチン(新田ゼラチン ♯250)2.2質量部を水11質量部にてふやかしたゼラチン混合物を得た。アセチル化アジピン酸架橋澱粉2質量部、水12質量部を、上記で得られたゼラチン混合物とあわせて、加熱してゼラチンを溶解させた溶解液を得た。得られた溶解液に砂糖5質量部、メチルセルロース1質量部を入れて混合して加熱液を得た。
上記とは別に、分離大豆蛋白質(日清オイリオ、ソルピー6000H、分離大豆蛋白質の純度90質量%以上、残部は水7質量%以上)1.4質量部、小麦粉2質量部、デキストリン1質量部、水15質量部、ソルビタン脂肪酸エステル0.1質量部、キャノーラ油14質量部、その他調味料等7質量部をカッターにて常温にて1400rpmで混ぜて乳化させた。得られた水中油型乳化物を、上記の加熱液と混合した。得られた混合物に、冷凍コーン26.9質量部を混合して、コーンクリームコロッケの具である混合物を調製した。
上記の工程において、型を用いて俵状に成形した後、打ち粉を付着させる前に手で触ると、実施例1品は崩れなかった。成形品は、バッター液を付着させ、パン粉を付着させる工程においても崩れなかった。
冷凍コーン26.9質量部の代わりに、冷凍カニ落とし身26.3質量部を用いて同様にクリームコロッケを製造した。
(食感)
5点 非常に口溶けが滑らかである。
4点 口溶けが滑らかである。
3点 一般的なクリームコロッケと同様である。
2点 少し口溶けがよくない。
1点 口溶けが悪い。
実施例1において、ゼラチン溶解用の水12質量部を9質量部に変更し、カッターに添加する水15質量部を、18質量部に変更した以外は実施例1と同様にしてコーンクリームコロッケの具である混合物を得た。
実施例3において、ゼラチン2.2質量部を0.5質量部に変更し、その分ゼラチン溶解用の水を増加させた。その点以外は実施例3と同様としてコーンクリームコロッケの具である混合物を得た。
実施例3において、ソルピー6000Hを無添加とし、ゼラチン溶解用の水を増加させた。その点以外は実施例3と同様としてコーンクリームコロッケの具である混合物を得た。
また実施例3並びに比較例1及び2について、得られた冷凍クリームコロッケについて、電子レンジにて600Wで20秒加熱して解凍させた。得られたクリームコロッケの30℃での口溶けを成人10人(男性5人、女性5人)のパネラーにて下記基準で評価させた。結果を表2に示す。なお表2中の「-」は未評価である。
5点 衣付着の工程で全く崩れない。
4点 衣付着の工程でほとんど崩れない。
3点 衣付着の工程で僅かに崩れる。
2点 衣付着の工程で崩れる。
1点 衣付着の工程で大きく崩れる。
5点 非常に口溶けが滑らかである。
4点 口溶けが滑らかである。
3点 一般的なクリームコロッケと同様である。
2点 少し口溶けがよくない。
1点 口溶けが悪い。
5点 クリームのような舌ざわりが非常に明確に感じられる。
4点 クリームのような舌ざわり明確に感じられる。
3点 一般的なクリームコロッケと同様にクリームのような舌ざわりが感じられる。
2点 クリームのような舌ざわりあまり感じられない。
クリームのような舌ざわりが感じられない。
Claims (3)
- 具と、具を覆う衣とを有するクリームコロッケであって、
前記具が、ゼラチンを具中1.5質量%超3質量%以下となる量で含有し、且つ、
分離大豆蛋白質を含む水中油型乳化物を含有し、
前記具中の分離大豆蛋白質の量がゼラチン100質量部に対し、30質量部以上200質量部以下である、クリームコロッケ。 - ゼラチンを具中1.5質量%超3質量%以下となる量で含有し、更に分離大豆蛋白質を含む水中油型乳化物を含有し、前記具中の分離大豆蛋白質の量がゼラチン100質量部に対し、30質量部以上200質量部以下である、クリームコロッケの具。
- ゼラチンを具中1.5質量%超3質量%以下となる量で含有し且つ、分離大豆蛋白質を含む水中油型乳化物を含有し、分離大豆蛋白質の量がゼラチン100質量部に対し、30質量部以上200質量部以下である混合物を調製した後、得られた混合物を成形し、次いで、得られた成形物を冷凍せずに衣を付す工程と、衣を付した成形物を油調する工程とを有する、クリームコロッケの製造方法。
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