JP4288477B2 - 気泡含有食品組成物の調製方法及び該方法によって調製される食品 - Google Patents

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Description

本発明は、ホイッピング食品等、気泡を含有する食品組成物(気泡含有食品組成物)の調製方法、及び該方法によって調製される食品組成物に関する。より詳細には、本発明は、細かな気泡を多量に含ませることによって、食感がソフトで、しかも風味がまろやかな気泡含有食品の調製方法、特にこうした食感や風味に優れた気泡含有食品の工業的生産に適した調製方法に関する。
近年、食のソフト化傾向に従って、気泡を含有させた菓子や加工食品が種々開発され、また市場にも多く並ぶようになっている。こうした気泡を含むいわゆるホイッピング食品の調製には、従来より生卵白や冷凍卵白等の卵白タンパクが用いられることが多く、例えばメレンゲ菓子やマシュマロなどの調製には卵白をホイップし、メレンゲにしたものが用いられている。また、気泡の入った蒲鉾の一種であるはんぺんは、魚のすり身に生卵白や冷凍卵白等を添加し、高速攪拌(カッティング)することにより調製される。
しかし、生卵白や冷凍卵白は保存が容易ではなく、常温で保存できる粉末状に加工した卵白が望まれる一方で、粉末状の卵白では十分なホイッピング性が得られないという問題がある。また、生卵白や冷凍卵白を用いた場合、ホイッピングして形成された気泡は安定性が悪く、時間の経過とともに離水が起こるという問題がある。こうした気泡の経時的な不安定性は最終的に調製される食品の食感にかかわるがゆえに、特にホイッピング食品を工業的に大量生産する上では解決しなくてはならない重要な問題である。さらに、卵白を用いた食品は卵アレルギーの方には適さないという問題をも含んでいる。こうした点からも、従来より、起泡性並びに気泡安定性に優れた卵白以外の食品素材を用いて、食感がソフトで軽く、風味のよいホイッピング食品を調製する方法の開発が求められている。
ところで、起泡性及び気泡安定性を有する食品素材として、卵白以外に乳清タンパク質(ホエータンパク質)が知られている。かかる素材は上記卵アレルギーという問題はないものの、卵白に比してホイッピング性が劣るため、かねてより当該乳清タンパク質(ホエータンパク質)のホイッピング性を向上させる方法がいくつか提案されている。例えば、ホエータンパク質を凍結ゲル化したものを脂肪代替品として用いてホイップドクリームを製造する方法(例えば、特許文献1等参照)が提案されている他、単離ホエータンパク質(Whey Protein Isolate: WPI)を使用することにより乳化性に優れた食品が調製できること(例えば、特許文献2等参照)、20〜60%がアルブミン態タンパク質からなる乳清タンパク質(ホエータンパク質)を用いることにより、食感、保型性及び保存性に優れた乳化脂組成物が調製できること(例えば、特許文献3等参照)、並びに乳清タンパク濃縮物を起泡性乳化油脂組成物中に配合することにより、起泡性及び気泡安定性を高めることができること(例えば、特許文献4等参照)等を開示する文献が知られている。
しかし、いずれも乳清タンパク質の塩含量に着眼したものではなく、特定の塩含量を有する乳清タンパク質が起泡性及び気泡安定性に対して優れた効果を発揮することについては記載はおろか、示唆すらされていない。
特許第2844376号公報 特開平2−42943号公報 特開平7−194330号公報 特許第3024428号公報
本発明は、上記従来の問題を鑑みて、起泡性並びに気泡安定性に優れた食品素材を用いて、食感がソフトで軽く、風味がまろやかな気泡含有食品組成物を調製する方法を提供することを目的とする。さらに本発明は、上記方法によって調製された気泡含有食品組成物を用いて調製される食品、すなわち上記気泡含有食品組成物からなる食品、または該食品組成物を一部に含む食品を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、起泡性の食品素材として、通常の乳清タンパク質よりもナトリウム含量が0.15重量%以下と少なく、且つカルシウム含量が2.5重量%以上と多い特定の塩含量を有し、かつ脂肪含量が1重量%以下と少ない、乳清タンパク質を用いてホイッピング等の含気処理をすることにより、時間が経過しても気泡安定性が高く、また調製される気泡含有食品はその食感がソフトで軽く、風味もまろやかであることを見いだした。本発明はかかる知見に基づいて開発されたものである。
すなわち本発明は、下記の項1〜項4に掲げる気泡含有食品組成物の調製方法である:
項1. (1)ナトリウム含量が0.15重量%以下、及びカルシウム含量が2.5重量%以上であって、且つ(2)脂肪含量が1重量%以下の乳清タンパク質を含有する組成物に気泡を含ませる工程を有する、気泡含有食品組成物の調製方法。
項2. (1)ナトリウム含量が0.15重量%以下で、且つカルシウム含量が2.5重量%以上であって、加えて(2)脂肪含量が1重量%以下の乳清タンパク質を含有する水溶液に気泡を含ませてホイッピング物を調製し、これを対象とする気泡含有食品組成物の各種材料と混合する工程を有する、項1に記載する気泡含有食品組成物の調製方法。
項3. 上記ホイッピング物が、乳清タンパク質と水からなる水溶液に気泡を含ませて、その重量/体積(g/ml)が0.1〜0.4となるように調製されるものである、項2に記載する気泡含有食品組成物の調製方法。
項4. 乳清タンパク質を含有する組成物が、更に増粘多糖類を含有するものである、項1乃至3のいずれかに記載の気泡含有食品組成物の調製方法。
さらに本発明は、下記項5及び6に掲げる食品である:
項5. 項1乃至4のいずれかに記載の調製方法で調製された気泡含有食品組成物からなるか、またはそれを一部に含む食品。
項6. 冷凍食品である項5に記載する食品。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明は気泡含有食品組成物の製造にあたり、起泡性の食品素材として、(1)ナトリウム含量が0.15重量%以下、及びカルシウム含量が2.5重量%以上であって、且つ(2)脂肪含量が1重量%以下の乳清タンパク質を用いることを特徴とするものである。
具体的には、本発明の気泡含有食品組成物の製造方法は、(1)ナトリウム含量が0.15重量%以下、及びカルシウム含量が2.5重量%以上であって、且つ(2)脂肪含量が1重量%以下の乳清タンパク質を含有する組成物に気泡を含ませる工程を含有する。
ここで本発明が対象とする気泡含有食品組成物とは、気泡を多量に含むことによって多孔性組織を有する食品組成物を意味する。具体的には気泡を含む菓子類、デザート類、ケーキ類、パン類、水産物,野菜または食肉の練り加工食品、たこ焼き等の粉加工食品(粉練り製品)、クリーム類等があげられる。なお、その詳細は後述する。
本発明において用いられる乳清タンパク質は、乳から調製される乳清(ホエー)を濃縮し精製し、ナトリウム含量とカルシウム含量が上記特定の割合に調整されてなるものである。原料として使用する乳清は特に制限されず、例えばチーズ製造時の副産物であるスウィートホエー、酸カゼイン製造時の副産物であるアシッドホエー、またはレンネットカゼイン製造時の副産物であるレンネットホエーなどを制限なく、挙げることができる。乳の由来も特に制限されず、牛、山羊または羊等の哺乳類の乳を例示することができるが、好ましくは牛由来のもの、すなわち牛乳を用いることが好ましい。
乳清(ホエー)の濃縮・精製方法は、特に制限されず、通常タンパク質の精製において慣用的に使用される操作を1種、または2種以上組み合わせて行うことができる。例えば、かかる操作としては、抽出法、塩析法、遠心分離法、限外濾過法、ウルトラフィルトレーション法、逆浸透膜法、透析法、電気透析法、吸着分離法、電気泳動法、及び各種の分離原理を利用したクロマトグラフ法(イオン交換法、ゲル濾過法、吸着分離法(疎水性クロマト、親水性クロマト)、アフィニティー法等)などを挙げることができる。
本発明において用いられる乳清タンパク質は、かかる操作を1種、または2種以上組み合わせることによって、ナトリウム含量が0.15重量%以下に、またカルシウム含量が2.5重量%以上になるように調整されてなるものである。ここで、ナトリウムは少なければ少ないほど好ましく、その下限値として0重量%を挙げることができるが、通常は、0.0001重量%(1ppm)〜0.15重量%、好ましくは0.0001〜0.1重量%の範囲から選択することができる。
また好ましいカルシウム含量としては、2.5〜10重量%、より好ましくは3〜4重量%を挙げることができる。さらに本発明において用いられる乳清タンパク質は、他の塩としてカリウムを含んでいてもよく、その上限値として0.5重量%を挙げることができる。但し、カリウムはナトリウムと同様に少なければ少ないほど好ましく、その下限値として0重量%を挙げることができる。通常、0.0001重量%(1ppm)〜0.5重量%の範囲から選択することができる。
製法により異なるが、一般的な乳清タンパク質のナトリウム含量は0.5〜1.5重量%であり、またカルシウム含量は0.5重量%以下である。それに対して、本発明で用いる乳清タンパク質はナトリウム含量、またはナトリウムとカリウムとの総量が前述するように少ないことに起因して起泡性がよく、また、カルシウム含量が多いことに起因して形成された気泡が経時的安定性に優れるという特徴を備えているものと思われる。
また、本発明において用いられる乳清タンパク質は、上記塩含量を備え、さらに脂肪含量が1重量%以下であることが好ましい。脂肪含量は少なければ少ないほど好ましく、その下限値として0重量%を挙げることができる。より好ましい脂肪含量としては0.0001重量%(1ppm)〜1重量%である。
一般的な乳清タンパク質の脂肪含量は3〜10重量%である。それに対して、本発明の乳清タンパク質は上記の如く脂肪含量が少なく、主としてこれに起因して起泡性及び気泡安定性に優れているものと思われる。
本発明において用いられる乳清タンパク質は、起泡性及び気泡安定性の点からは、そのタンパク質含量を特に問うものではないが、タンパク質を80重量%以上の割合で含んでいることが好ましい。より好ましくは、乳清タンパク質100重量%中に80〜95.85重量%の割合でタンパク質を含むものである。
また乳清タンパク質のpHは特に制限されないが、pH6〜12、特にpH9〜11の範囲にあるものを好適に用いることができる。
本発明で用いられる乳清タンパク質は、乳から調製される乳清(ホエー)を、上記塩含量及び脂肪含量を備えるように、好ましくは上記塩含量及び脂肪含量に加えて、さらにタンパク質含量及びpHのうちの少なくとも1つを備えるように、乳から調製される乳清(ホエー)を前述する慣用方法を利用して濃縮し精製することによって調製することができる。また濃縮精製後に、上記塩含量及び脂肪含量を備えるように、好適には塩含量と脂肪含量に加えて更にタンパク質含量及びpHのうち少なくとも1つを備えるように、各種塩、脂肪、またはタンパク質を添加若しくは除去したり、またpH調整を行うことによっても調製することができる。
本発明の気泡含有食品組成物は、(1)上記乳清タンパク質を、気泡含有食品組成物を構成する各種材料の一部または全てと混合して乳清タンパク質含有組成物を作成し、当該組成物に対して気泡を含ませる操作(本明細書において、気泡を含ませる操作を単に「含気操作」または「含気処理」ともいう)を行うことにより調製してもよいし(尚、食品組成物の一部の材料と混合して乳清タンパク質含有組成物を作成した場合は、含気処理後、残りの材料を混合して気泡含有食品組成物を調製する)、また(2)上記乳清タンパク質を含む水溶液に気泡を含ませることによって所謂ホイッピング物(以下、本明細書において、乳清タンパク質含有水溶液に気泡を含ませたものを「ホイッピング物」という)を調製し、これを気泡含有食品組成物の各種材料と混合して調製することもできる。
上記(1)の方法の場合、気泡含有食品組成物を構成する各種材料に配合する乳清タンパク質の割合は、気泡含有食品組成物の種類によっても異なるが、通常、含気処理する組成物100重量%中に乳清タンパク質が少なくとも0.5重量%含まれるような割合を挙げることができる。0.5重量%より極端に少なくなると起泡性が低下し、充分な起泡が得られなくなる。好ましくは1重量%以上の割合である。なお、乳清タンパク質の配合割合の上限は、起泡性並びに気泡安定性の観点からは特に制限されない。但し、風味の点からは、最終的に調製される気泡含有食品組成物中に、乳清タンパク質が30重量%以下、好ましくは20重量%以下の割合で含まれるように調整することが好ましい。乳清タンパク質の配合割合が30重量%を極度に超えると乳の風味が強くなりすぎる傾向にある。
上記(2)の方法は、具体的には乳清タンパク質(乳清タンパク質に加えて他の成分を含んでいても良い)に冷水または水に加えて(或いは、冷水または水に乳清タンパク質を加えて)、乳清タンパク質含有水溶液を調製し、これに気泡を含ませることによって実施することができる。この場合に使用する上記乳清タンパク質含有水溶液中に含まれる乳清タンパク質の割合は、最終的に調製する気泡含有食品組成物の種類によっても異なるが、通常少なくとも3重量%を挙げることができる。乳清タンパク質の配合割合が3重量%よりも少なくなるとホイッピング物の起泡性が低下する傾向にある。好ましくは5重量%以上の割合である。
なお、上記乳清タンパク質含有水溶液中に含まれる乳清タンパク質の割合の上限は、起泡性並びに気泡安定性の観点からは特に制限されない。但し、(1)の方法の場合と同様に、風味の点からは、最終的に調製される気泡含有食品組成物中に、乳清タンパク質が30重量%以下、好ましくは20重量%以下の割合で含まれるように、調整することが好ましい。また気泡含有食品組成物を構成する各種原材料に配合する上記ホイッピング物の割合としては、(1)の方法の場合と同様に、最終気泡含有食品組成物中に、乳清タンパク質が少なくとも0.5重量%、好ましくは1重量%以上含まれるような割合を挙げることができる。
また、(2)の場合に調製されるホイッピング物は、例えば、それが乳清タンパク質と水のみで構成される場合(乳清タンパク質水溶液でホイッピング物を調製する場合)、その1ml中の重量(g){重量(g)/体積(ml)}が0.1〜0.4(g/ml)の範囲になるように含気操作を制御・調整することが好ましい。その値が0.1(g/ml)より小さくなるに従ってホイッピング物の気泡の安定性が低下する傾向にあり、また0.4より大きくなると、ホイッピング物に充分に気泡を含むことができなくなるので、最終的な気泡含有食品の食感のソフト感が低くなる傾向がある。なお、ホイッピング物の調製に用いられる乳清タンパク質含有水溶液が、乳清タンパク質と水に加えて他成分から構成される場合は、必ずしも上記の範囲に当てはまる必要はないが、他成分配合による水溶液1ml中の重量(g)変化を考慮して、上記範囲を目安として含気操作を制御・調整することが好ましい。
なお、上記ホイッピング物は、乳清タンパク質以外の他成分として、後述する増粘多糖類のほか、その効果を阻害しない限りにおいて、乳化剤、調味料、着香料、着色料、甘味料、酸味料、ベーキングパウダー、脱脂粉乳、日持ち向上剤、保存料、酸化防止剤、またはその他の起泡剤(例えば、卵白、大豆蛋白質、グルテン分解物等の小麦由来の蛋白質、サポニン、乳ペプチド、)等、任意の成分を含んでいてもよい。
対象とする乳清タンパク質含有組成物(乳清タンパク質含有水溶液を含む)に気泡を含ませる操作(含気操作、含気処理)は、結果として調製される食品組成物やホイッピング物の内部に気泡が入る方法であれば特に制限されず、例えば各種の慣用の攪拌機(ホイッパー、ビーダー、ミキサー、カッティングマシーン等)を用いて気泡を抱き込むように対象物を攪拌するか、または気泡を吹き込みながら対象物を攪拌する方法、各種の泡立て器を用いて対象物を泡立てる方法等を任意に用いることができる。
本発明の気泡含有食品組成物の調製には、上記乳清タンパク質に加えて増粘多糖類を配合することができ、こうした乳清タンパク質と増粘多糖類との併用によってより高い気泡安定性を得ることができる。
かかる増粘多糖類としては、グアーガム、ゼラチン、ジェランガム、カラギナン、キサンタンガム、ローカストビーンガム、グルコマンナン、寒天、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、タマリンドシードガム、タラガム、アラビアガム、トラガントガム、カラヤガム、ペクチン、プルラン、CMC、微結晶セルロース、ファーセレラン等が挙げられる。これらは1種単独で使用されてもよいし、また2種以上を任意に組み合わせて用いることもできる。好ましい増粘多糖類はグアーガム及びキサンタンガムである。中でもグアーガムは、上記乳清タンパク質と併用することによって得られる気泡安定効果が特に優れた好適な増粘多糖類である。
乳清タンパク質と増粘多糖類を併用する場合、本発明の気泡含有食品組成物は、(a)上記乳清タンパク質と増粘多糖類を、気泡含有食品組成物を構成する各種材料の一部または全てと混合して含気処理し、更に前者の場合(各種材料の一部を混合する場合)は残りの材料を混合する方法、(b)上記乳清タンパク質と増粘多糖類を含有する水溶液を含気処理してホイッピング物を調製し、これを気泡含有食品組成物の各種材料と混合する方法、(c)上記乳清タンパク質を含む水溶液を含気処理してホイッピング物を調製し、これを気泡含有食品組成物の各種材料及び増粘多糖類と混合する方法、等によって調製することができる。
この場合、増粘多糖類の配合割合としては、使用する増粘多糖類の種類、または最終的な食品に求められる食感の違いによって種々異なり一概に規定することはできないが、最終的に調製される気泡含有食品組成物100重量%中に含まれる増粘多糖類の割合として、通常0.01〜10重量%、好ましくは0.02〜5重量%、より好ましくは0.03〜3重量%の範囲を例示することができる。
本発明の気泡含有食品組成物は、上記工程に加えて、各食品組成物の種類や用途に応じて、慣用の調理加工方法(例えば、ボイル、蒸し、焼き、油調、乾燥またはスモーク、及び冷却または冷凍等)で処理することによって食品として調製することができる。
当該本発明の気泡含有食品組成物は、そのままの状態で最終食品として、または最終食品の一部として提供することができる。本発明は気泡含有食品組成物からなる食品、並びに気泡含有食品組成物を一部に含む食品の両方を提供するものである。
上記気泡含有食品組成物からなる食品が対象とする食品の種類としては、具体的にはマシュマロ、クッキー、焼きメレンゲ、ダッコワーズ、マカロン、麩焼きせんべい、フローレット等の菓子類;ムース、ババロア、アイスクリーム、泡雪羹、プディング、スフレ等のデザート類;シフォンケーキ、スポンジケーキ、パウンドケーキ、ホットケーキ、蒸しケーキ、マドレーヌ、ブッセ等のケーキ類;食パン、フランスパン、クロワッサン、パン類;はんぺん、テリーヌ、しんじょ、伊達巻及びシュウマイ等の練り食品;たこ焼、明石焼、お好み焼、ピザ生地等の粉加工食品(粉練り製品)等の加工食品類;ホイップドクリーム、フラワーペースト、クレームシブースト等のクリーム類等を挙げることができる。
中でも、当該食品は、従来公知の製造方法において卵白メレンゲを用いて調製される食品に適している。本発明によれば、本発明で調製される乳清タンパクを用いたホイッピング物または乳清タンパクと卵白を用いて調製されるホイッピング物を、上記食品に使用される卵白メレンゲの代替として用いることができるためである。
また気泡含有食品組成物を一部に含む食品としては、ホイップドクリームを一部に含む各種菓子、デザート類、ケーキ類、および加工食品等において、当該ホイップドクリームを本発明の乳清タンパク質を1原料として用いて調製した上記食品、また、卵白メレンゲを一部に含む各種菓子、デザート類、ケーキ類、および加工食品等において、当該卵白メレンゲに替えて、本発明で調製される乳清タンパク質を用いたホイッピング物または乳清タンパク質と卵白を用いて調製したホイッピング物を用いて調製してなる上記食品を挙げることができる。
本発明の気泡含有食品の調製法として、ホットケーキやはんぺん等の共立てのものは、乳清タンパク質を各種材料の一部または全てと混合して気泡を含ませる操作を行い、生地を調製した後に,適宜冷却、加熱操作を行う方法を例示することができる。また、例えば、マシュマロ、ムース、シフォンケーキ、およびスフレ等といった、従来法において卵白メレンゲを使用して調製されるものは、本発明では卵白の一部または全ての代替として乳清タンパク質を用いたホイッピング物を別に調製し、これを残りの材料で構成される生地に混合、適宜冷却、加熱操作をすることで調製することができる。
上記で説明する本発明の気泡含有食品は、その種類によっても異なるが、調製後、必要に応じて容器に充填包装した後に、殺菌処理を施すことができる。ここで容器にはレトルトパウチ、真空パック、アルミ容器、ビニル容器、瓶、缶などを区別することなく用いることができる。また、殺菌処理としては、一般に食品加工食品に適用される殺菌方法(例えば、加熱殺菌、紫外線殺菌及び放射線殺菌等)のいずれをも採用することができる。例えば、加熱殺菌としては、110〜140℃の高温で行う高温殺菌(高圧殺菌)及び62〜95℃の温度で行う低温殺菌を挙げることができる。このように殺菌処理された本発明の気泡含有食品は、その後、常温、冷蔵または冷凍条件下で保存された場合でも、良好なソフトで滑らかな食感を備えているという効果を備えている。
また、本発明の気泡含有食品は、調製後、必要に応じて容器に充填包装され、また殺菌処理を施した後に、冷凍処理を施すことができる。ここで冷凍処理としては、一般に食品加工食品に適用される冷凍方法(例えば、送風凍結法、接触凍結法、流動式凍結法、浸漬凍結法、浸漬ブライン凍結法、及び液体窒素凍結法等の急速凍結法)のいずれをも採用することができる。このように冷凍処理された本発明の気泡含有食品は、零下(例えば-15℃以下)で保存された後、自然解凍または加熱解凍された場合でも、各食品本来の食感の低下が抑制されており、解凍後も良好なソフトで滑らかな食感を備えているという効果を備えている。よって本発明の気泡含有食品、冷凍食品として好適に提供することができる。かかる冷凍食品しては、上記食品のうち、特にマシュマロ、クッキー、焼きメレンゲ、ダッコワーズ、マカロン、麩焼きせんべい、フローレット等の菓子類;ムース、ババロア、アイスクリーム、泡雪羹、プディング、スフレ等のデザート類;シフォンケーキ、スポンジケーキ、パウンドケーキ、ホットケーキ、蒸しケーキ、マドレーヌ、ブッセ等のケーキ類;食パン、フランスパン、クロワッサン等のパン類;はんぺん、テリーヌ、しんじょ、伊達巻及びシュウマイ等の練り食品;たこ焼、明石焼、お好み焼、ピザ生地等の粉加工食品(粉練り製品)等の加工食品類;ホイップドクリーム、フラワーペースト、クレームシブースト等のクリーム類等を挙げることができる。
本発明によれば、ナトリウム含量が0.15重量%以下、及びカルシウム含量が2.5重量%以上であり、且つ脂肪含量が1重量%である乳清タンパク質を起泡性食品素材として用いることにより、食感がソフトで、軽く、口溶けがよく、風味がまろやかで良好な気泡含有食品組成物を調製することができる。
以下、本発明の内容をより詳細に説明するために実施例を示す。但し、本発明はこれらの実施例によって何ら制限されるものではない。また、下記の実施例において、特に記載のない限り「部」は「重量部」を、「%」は「重量%」を意味するものとする。また※は三栄源エフ・エフ・アイ(株)が所有する登録商標、*は三栄源エフ・エフ・アイ(株)製の製品であることを意味する。
なお、実施例10〜16で使用する乳清タンパク質(ミルプロ※WP [三栄源エフ・エフ・アイ(株)製])の組成はそれぞれ下記の通りである:
塩含量:ナトリウム含量0.06重量%、カルシウム含量3.5重量%、カリウム含量0.03重量%、脂肪含量;0.9重量%、タンパク質含量;80重量%、pH:10.6。
実施例1〜3、比較例1〜2 メレンゲ風焼き菓子
表1に記載する材料(実施処方例1〜3,比較処方例1〜2)を用いて焼メレンゲ(実施例1〜3,比較例1〜2)を調製した。具体的には、表1に示す材料の内、粉糖以外の材料をハンドミキサーで混合して軽く泡立ててから、粉糖を3回程度に分けて加えていき、角が立つまでしっかりと泡立てて、ホイッピング物を調製した。これをクッキングシートを敷いた鉄板の上に、絞り袋で丸く搾り出した。次いで、これを100℃のオーブンで1時間焼き、扉を少し開けてさらに2時間焼いた。焼きあがったホイッピング物をオーブンから取り出し、放冷し、メレンゲ風焼き菓子を調製した。
Figure 0004288477
上記各材料(実施処方例1〜3,比較処方例1〜2)を用いて調製した各メレンゲ風焼き菓子(実施例1〜3、比較例1〜2)について、色調及び形態などの外観、食べた際の風味と食感について調べた。なお、風味と食感については、10名のパネラーにこれらのメレンゲ風焼き菓子を食べてもらい回答してもらったアンケート結果に基づくものである。
Figure 0004288477
表2の結果からわかるように、ナトリウム含量が0.15%以下及びカルシウム含量が2.5%以上であり、また脂肪含量が1%以下の乳清タンパク質(実施処方例1、2)を用いて調製したメレンゲ風焼き菓子(実施例1、2)は、ナトリウム含量が1.1%でカルシウム含量が0.3%であり、また脂肪含量が6.1%の乳清タンパク質(比較処方例1)を用いて調製したメレンゲ風焼き菓子(比較例1)に比して、色調、形態、風味、及び食感のいずれにおいても際だって非常に好ましいものであった。また本発明のメレンゲ風焼き菓子(実施例1、2)は生卵白(比較処方例2)を用いて調製したメレンゲ風焼き菓子(比較例2)に比して生地のきめが細かいにも関わらず、サクサク感に優れており、非常に良質な菓子に仕上がった。また、実施例3のナトリウム含量が0.15%以下、カルシウム含量が2.5%以上、及び脂肪含量が1%以下の乳清タンパク質と生卵白を併用したメレンゲ風焼き菓子は、風味は卵独特の香ばしい風味が感じられ、また、食感は非常に口溶けが良く、サクサクとして軽い食感となった。
実施例4〜5、比較例3〜5 マシュマロ
表3に記載する材料(実施処方例4〜5、比較処方例3〜5)を用いてマシュマロ(実施例4〜5、比較例3〜5)を調製した。具体的には、まず、表3に示す材料の内、粉糖以外の材料をハンドミキサーで混合して軽く泡立ててから、粉糖を3回程度に分けて加えていき、角が立つまでしっかりと泡立てて、ホイッピング物を調製した。一方で、25部の粉ゼラチンを180部の水でふやかし、火に掛け混ぜ溶かしながら、粉糖220部を加えて溶かし、火を止め、ゼラチン液を調製した。上記のホイッピング物175部にこのゼラチン液425部を加えて更に泡立て、これを型に流しいれて冷やし固めてマシュマロを調製した。
Figure 0004288477
上記各材料(実施処方例4〜5,比較処方例3〜5)を用いて調製した各マシュマロ(実施例4〜5、比較例3〜5)について、10名のパネラーにこれらのマシュマロを食べてもらい風味と食感についてアンケートに答えてもらった。その結果を総合して評価した結果を表4に示す。
Figure 0004288477
表4の結果からわかるように、ナトリウム含量が0.15%以下、カルシウム含量が2.5%以上、及び脂肪含量が1%以下の乳清タンパク質(実施処方例4、5)を用いて調製したマシュマロ(実施例4、5)は、ナトリウム含量が0.7%以上でカルシウム含量が0.2%以下の乳清タンパク質(比較処方例3、4)を用いて調製したマシュマロ(比較例3、4)に比して、風味及び食感ともに非常に好ましいものであった。また、実施例4のマシュマロと実施例5のマシュマロとの比較からわかるように、乳清タンパク質と増粘多糖類を併用することにより(実施例5)、乳清タンパク質単独で使用するよりも(実施例4)、ふわふわとして口溶けのよいマシュマロを作ることができることがわかった。この結果から、ナトリウム含量が0.15%以下、カルシウム含量が2.5%以上、及び脂肪含量が1%以下の乳清タンパク質を起泡性素材として使用することによって、卵白を使用するのと同等またはそれ以上のふわふわとして口溶けのよい好ましいマシュマロを作ることができることがわかった。
実施例6〜7、比較例6〜7 オレンジムース
表5に記載する材料(実施処方例6〜7、比較処方例6〜7)を用いてオレンジムース(実施例6〜7、比較例6〜7)を調製した。具体的には、まず、表5に示す材料の内、粉糖以外の材料をハンドミキサーで混合して軽く泡立ててから、粉糖を3回程度に分けて加えていき、角が立つまでしっかりと泡立てて、ホイッピング物85.56部を調製した。一方で、10部の粉ゼラチンを45部の水でふやかし、湯せんで溶かしたものに、砂糖40部、150部のオレンジジュースを加え、冷水の上で冷却しながら、適度な硬さになるまで混ぜた。これにホイッピングして8部立てした生クリーム100部を加え混ぜ、さらに上記のホイッピング物85.56部を加え混ぜ、これを容器に流しいれ、冷やし固め、オレンジムースを調製した。
Figure 0004288477
上記各材料(実施処方例6〜7、比較処方例6〜7)を用いて調製した各オレンジムース(実施例6〜7、比較例6〜7)について、10名のパネラーにこれらのオレンジムースを食べてもらい風味と食感についてアンケートに答えてもらった。その結果を総合して評価した結果を表6に示す。
Figure 0004288477
表6の結果からわかるように、ナトリウム含量が0.15%以下、カルシウム含量が2.5%以上、及び及び脂肪含量が1%以下の乳清タンパク質(実施処方例6、7)を用いて調製したオレンジムース(実施例6、7)は、ナトリウム含量が0.95%、カルシウム含量が0.2%、及び及び脂肪含量が1%以上の乳清タンパク質(比較処方例6)を用いて調製したオレンジムース(比較例6)に比して、風味及び食感ともに非常に好ましいものであった。この結果から、ナトリウム含量が0.15%以下、カルシウム含量が2.5%以上、及び及び脂肪含量が1%以下の乳清タンパク質を使用することによって、卵白を使用するのと同等、またはそれ以上にふわふわとして口溶けのよい好ましいムースを作ることができることがわかった。
実施例8、比較例8 シフォンケーキ
表7に記載する材料(実施処方例7、比較処方例8)を用いてシフォンケーキ(実施例7、比較例8)を調製した。具体的には、まず、表7に示す材料の内、乳清タンパク質(或いは生卵白)及び冷水をハンドミキサーで混合して軽く泡立ててから、粉糖、キサンタンガム及びカラギナンの粉体混合物を3回程度に分けて加えていき、角が立つまでしっかりと泡立てて、ホイッピング物95.7部を調製した。一方で、卵黄40部を攪拌しながら、粉糖15部、サラダ油10部、水30部、小麦粉50部、ベーキングパウダー3部を順に加え混ぜて生地を作成した。これに上記のホイッピング物95.7部を加え、まぜて型に流し込み、180℃で23分間焼いてシフォンケーキを調製した。
Figure 0004288477
上記各材料(実施処方例8,比較処方例8)を用いて調製したシフォンケーキ(実施例8、比較例8)の形態を観察評価するとともに、これらをパネラー10名に食べてもらい風味と食感についてアンケートに答えてもらった。その結果を総合して評価した結果を表8に示す。
Figure 0004288477
表8の結果よりわかるように、ナトリウム含量が0.15%、カルシウム含量が2.5%、及び脂肪含量が0.98重量%の乳清タンパク質を使用することによって、卵白を用いる場合と同等にふわふわとして口溶けがよく、また卵白を使用するよりもきめの細かいシフォンケーキを作ることができた。このことから、シフォンケーキの作成において、ナトリウム含量が0.15%以下、カルシウム含量が2.5%以上、及び脂肪含量が1%以下の乳清タンパク質のホイッピング物は、卵白メレンゲを代替することができ、また、卵白メレンゲを使用するのと同等の口溶けの良い食感が付与されるにも関わらず、ぱさぱさとしておらず、しっとりとした食感が得られた。
実施例9、比較例9 はんぺん
表9に記載する材料(実施処方例9、比較処方例9)を用いてはんぺん(実施例9、,比較例9)を調製した。具体的には、魚肉すり身を高速カッターで粗ずり、食塩を配合して塩ずりした後に、グアーガムと砂糖を加え軽くカッティングした。これに氷水と乳清タンパク質Aまたは卵白を投入し、充分に高速回転でカッティングして気泡を取り込ませた。最後にでん粉を加えてさらに軽くカッティングした後に、沸騰した湯で10分程度ゆで、はんぺんを調製した。
Figure 0004288477
上記各材料を用いて調製したはんぺん(実施例9、比較例9)の形態を観察評価するとともに、これらをパネラー10名に食べてもらい風味と食感についてアンケートに答えてもらった。その結果を総合して評価した結果を表10に示す。
Figure 0004288477
表10の結果よりわかるように、ナトリウム含量が0.1%でカルシウム含量が3.5%の乳清タンパク質を使用することによって、卵白を用いる場合と同等のふわふわとして口溶けがよく、またきめの細かいはんぺんを作ることができた。このことから、はんぺんの作成において、ナトリウム含量が0.15%以下でカルシウム含量が2.5%以上の乳清タンパク質は、卵白を代替し得ることが分かる。
実施例10 チョコレート掛け乾燥メレンゲ風菓子(ストロベリー)
(1)乾燥メレンゲ風菓子部の調製
下記処方のうち、粉糖、乳清タンパク質、及び大豆多糖類を粉体混合して粉体混合物を調製した。次いで、万能混合攪拌機のボウルに水を秤量し、前記粉体混合物を投入し、ホイッパーを用いて63rpmで混合して溶解させた後、216rpmで2〜3分ホイップした(比重0.3以下)。これに、クエン酸(50%W/V水溶液にして)、色素、及び香料を添加し混合したものを、搾り出してスターチモールドに充填し、60℃の乾燥機で乾燥した。一晩乾燥後、スターチモールドより取り出しスターチを払って、乾燥メレンゲ風菓子を調製した。
<乾燥メレンゲ風菓子部処方例>
粉糖 61.00 部
乳清タンパク質(ミルプロ※WP*) 3.00
大豆多糖類(SM−700*) 0.20
クエン酸(無水)F* 0.40
色素(サンレッド※YM*) 0.12
香料(ストロベリーオイル NO.83498*) 0.12
水 35.16
乾燥前合計 100.00部。
(2)掛けチョコレート部A及びBの調製
別途、チョコレート(クーベルチュール純チョコレート ホワイト(Fat42%))100部及びココアバター(Aは30部、Bは15部)を50〜55℃で溶解し混合した後、色素(油性 サンビート※NO.2210*)0.1部を添加、混合して40℃まで冷却し、掛けチョコレート部A、掛けチョコレート部Bを調製した。
(3)チョコレート掛け乾燥メレンゲ風菓子の調製
下記処方のうち、コーティングパンに(1)で調製した乾燥メレンゲ風菓子を入れ、コーティングパンを回転させながら、(2)で調製した掛けチョコレート部Aを徐々に掛けていき、表面の凹みを埋める。引き続き、掛けチョコレート部Bを徐々に掛け、ラックグレーズの半量を掛け、全体に行き渡った時点でコーティングパンを止め、冷風で充分乾燥する。乾燥後ラックグレーズの残り半量を掛け、もう一度同じ作業を繰り返して、チョコレート掛け乾燥メレンゲ風菓子を調製した。得られた菓子は、当該乳清タンパク質の気泡力でサクサクした食感が付与され、歯通りが良好であった。
<チョコレート掛け乾燥メレンゲ風菓子処方例>
メレンゲ風菓子部 22 部
掛けチョコレート部A 6
掛けチョコレート部B 72
ラックグレーズ 20E(日本シェラック工業(株)製) 3
合 計 103 部。
実施例11 はんぺん(えび風味)
(1)浸漬えびの調製
冷凍えびを解凍し、下記処方の浸漬液:えび=1:1(重量比)の割合で、冷蔵にて18時間浸漬したのち、えびをザルあげした(浸漬歩留まり 約120%)。
<浸漬液処方>
pH調整剤(サンポリマー※AB−107*) 4.0 部
食塩 1.5
水 94.5
合 計 100.0 部。
(2)はんぺんの調製
下記処方のうち、色素は予め湯に溶かした状態で用いた。下記処方のうち、冷凍すり身及び食塩を合わせて塩擂り後、乳清たん白質を含む残りの原料全てを配合してカッターにて最終品温を8℃まで気泡を取り込むように擂り上げ、成型し、40℃1時間静置して坐らせた後、加熱(スチーム90℃1時間)して、はんぺんを調製した。
<はんぺん処方>
冷凍すり身(FA) 20.0 部
上記浸漬えび 10.0
食塩 1.2
デンプン加工品(エスプローゲン※K−169) 0.6
乳清タンパク質(ミルプロ※WP) 3.0
デンプン(ナショナル78−0148(日本エヌエスシー(株)製) 6.0
コーンサラダ油 2.0
魚醤(マリナージM−15(エムシ゛ーシー・マリナーシ゛(株)製)0.5
トレハロース((株)林原製) 5.0
調味料(サンライク※アミノベース NAG*) 0.5
調味料(サンライク※エビパウダー B*) 0.3
日持ち向上剤(サンキプロ※ No.9*) 0.7
色素(SRレッド No.3449*) 0.1
色素(パプリカ ベース 250*) 0.03
香料(エビ オイル No.48106*) 0.05
氷水 50.02
合 計 100.00 部。
実施例12 えび焼売
(1)調理すり身の調製
下記処方のうち、色素は予め湯に溶かした状態で使用した。下記処方のうち、冷凍すり身及び食塩を合わせて塩擂り後、乳清タンパク質を含む残りの原料全てをカッターにて最終品温を8℃まで気泡を取り込むように擂り上げたあと、成型し、40℃で1時間静置して坐らせた後、加熱(スチーム90℃、30分)して、調理すり身を調製した。
<調理すり身処方>
冷凍すり身(FA) 30.0 部
実施例10(1)の浸漬えび 10.0
食塩 1.5
デンプン加工品(エスプローゲン※K−169*) 1.0
乳清タンパク質(ミルプロ※WP*) 3.0
デンプン(ナショナル78−0148(日本エヌエスシー(株)製) 5.0
豚脂 10.0
トレハロース((株)林原製) 5.0
魚醤(マリナージM−15(エムシ゛ーシー・マリナーシ゛(株)製)1.0
調味料(サンライク※ポーク RX−22*) 0.5
調味料(サンライク※ポーク 2727E*) 0.3
調味料(サンライク※基礎あじ (エビ・カニ用)*) 0.5
調味料(サンライク※アミノベース NAG*) 0.2
日持ち向上剤(サンキプロ※No.9*) 0.7
色素(SRレッド No.3449*) 0.1
色素(パプリカ ベース 250*) 0.05
香料(エビ オイル No.48106*) 0.05
氷 水 31.1
合 計 100.00部。
(2)えび焼売の調製
下記処方の原料を混合し、1ヶあたり18gの割合で焼売の皮に包んだ。その上に、90℃で5分間ボイルした実施例10(1)の浸漬えびを乗せて成型し、加熱して(スチームで90℃、20分)、えび焼売を調製した。
<えび焼売処方>
(1)の調理すり身 100 部
実施例10の(1)の浸漬えび(みじん切り) 20
玉ねぎ(みじん切り→収率80%ソテー) 10
合 計 130 部。
実施例13 ナニワボール及びその冷凍品
(1)調理すり身の調製
下記処方のうち、冷凍すり身及び食塩を合わせて塩擂りし、乳清タンパク質を含む残りの原料全てを配合し、カッターにて最終温度8℃まで、空気を取り込むように擂り上げ成型し、40℃にて1時間静置して坐らせて、調理すり身を調製した。
<調理すり身処方>
冷凍すり身(FA) 40.0 部
食塩 1.5
乳清タンパク質(ミルプロ※ WP*) 2.0
デンプン(ナショナル78−0148(日本エヌエスシー(株)製) 4.0
清香M(白石カルシウム(株)) 1.0
トレハロース((株)林原製) 5.0
魚醤(マリナージM−15(エムシ゛ーシー・マリナーシ゛(株)製)1.5
調味料(サンライク※カツオパウダーU*) 1.0
調味料(サンライク※エビパウダーB*) 0.3
調味料(サンライク※コウボ0409P*) 0.2
日持ち向上剤(サンキプロ※No.9*) 0.6
香料(ローストネギオイルSV−3260*) 0.1
氷水 31.1
合 計 100.0部。
(2)ナニワボールの調製
下記処方の原料を混合し、30gの球形に成型し、スチームし(90℃、40分)、油調(170℃、1分間)を行い、ナニワボールを調製した。
<ナニワボール処方>
(1)の調理すり身 100部
ゆでだこ(5mmカット) 8
紅ショウガ(みじんぎり) 1
青ネギ(小口切り) 1
合 計 110部。
(3)冷凍ナニワボールの調製
上記で調製したナニワボールを、冷却した後、急速凍結して、冷凍ナニワボールを調製した。
実施例14 お好み焼き及びその冷凍品
(1)ホイッピング物の調製
水に、乳清タンパク質及びキサンタンガムを加え、万能混合攪拌機にて216rpm、5分ホイップし、ホイッピング物を調製した。
<ホイッピング物処方>
乳清タンパク質(ミルプロ※WP*) 10.0部
キサンタンガム(サンエース※*) 0.2
水 89.8
合計 100.0部。
(2)お好み焼きの調製
薄力粉、全卵、調味料及び水を混合し、(1)で調製したホイッピング物、キャベツ及び青ネギを加え混合し、1ヶが130gとなるように、鉄板上で焼成し(180℃、片面4分)、お好み焼きを調製した。なお、薄力粉、全卵、調味料及び水を混合し、キャベツ及び青ネギを加え混合したミックスに、(1)で調製したホイッピング物を添加し、混合して、上記と同様に焼成してもよい。
<お好み焼き処方>
薄力粉 100.0 部
全卵 50.0
調味料(サンライク※カツオ(N)*) 2.0
調味料(サンライク※キャベツパウダー*) 0.6
調味料(サンライク※テイストベース1026P*) 0.4
(1)のホイッピング物 20.0
水 120.0
キャベツ(みじん切り) 230.0
青ネギ(みじん切り) 20.0
合計 543.0 部。
(3)冷凍お好み焼きの調製
上記で調製したお好み焼きを、冷却した後、急速凍結して、冷凍お好み焼きを調製した。
実施例15 ホイップドレッシング
(1)ホイッピング物の調製
水にローカストビーンガム及び大豆多糖類を加え、80℃で10分加熱攪拌した後、60℃以下まで冷まし、これに乳清タンパク質を加え、気泡が入るように攪拌(万能混合攪拌機にて216rpm、2〜3分)し、ホイッピング物を作成した。
<ホイッピング物処方>
乳清タンパク質(ミルプロ※WP*) 5.0 部
ローカストビーンガム F* 0.6
大豆多糖類(SM−900*) 1.0
水 93.4
合計 100.0 部。
(2)調味液の調製
下記の処方に従って、水に砂糖、デンプン、及び寒天を加え、90℃で10分加熱攪拌した後、コーンサラダ油と卵黄と香料以外の全ての原料を加え、攪拌溶解し、60℃以下まで冷まし、卵黄を加え攪拌した。これにコーンサラダ油を少しずつ加え攪拌し、香料を加え、ディスパーで乳化し、調味液を調製した。
<調味液処方例>
コーンサラダ油 25.00 部
砂糖 3.00
食塩 4.00
醸造酢(酸度10.0%) 12.00
卵黄 2.00
スクラロース* 0.01
キーライム 濃縮清澄果汁 NO.17111* 2.00
チーズパウダー 2.00
L−グルタミン酸ナトリウム 1.00
サンライク※アジビーフ※1936P* 0.50
サンライク※チーズエンハンサー 1111P* 0.20
デンプン(コルフロ67:日本エヌエスシー(株)) 4.00
寒天(ウルトラ寒天 AX−200:伊那食品工業製) 1.00
香料(ブラックペパー オイル SV−3405*) 0.20
水 43.09
合計 100.00 部。
実施例16 スポンジクッキー
予め薄力粉、コーンスターチ及び膨脹剤の粉体混合物を篩って調製しておいた(薄力粉粉体混合物)。万能混合攪拌機に加糖凍結卵黄、及びグラニュー糖を秤量して配合し、ホイッパーを用いて216rpmで3分間混合した(卵黄混合物)。別の万能混合攪拌機に、水を秤量し、これに予め粉体混合しておいた、乳清タンパク質、カラギナン、キサンタンガム及び粉糖を加え、ホイッパーを用いて気泡を取り込むように216rpmで3分間混合した。これに、先に調製しておいた卵黄混合物を添加して、混合した後、上記の薄力粉粉体混合物及び香料を加え、気泡を潰さないように混合し、生地を作成した。これを2枚重ねの天板に直径約3センチに絞り出し、オーブンにて上下火180℃で13〜15分焼成して、スポンジクッキーを調製した。
<処方>
薄力粉 80.0 部
コーンスターチ 20.0
膨脹剤(サンオーバー※O−62*) 1.0
加糖凍結卵黄20 75.0
グラニュー糖 15.0
香料(ミルクオイル NO.83181*) 0.4
乳清タンパク質(ミルプロ※WP*) 8.0
カラギナン(ゲルリッチ※NO.3*) 0.5
キサンタンガム(サンエース※*) 0.1
粉糖 74.0
水 88.0
合 計 362.0 部。
本発明の製造方法によれば、ナトリウム含量が0.15重量%以下、カルシウム含量が2.5重量%以上、及び脂肪含量が1重量%以下である乳清タンパク質を起泡性食品素材として用いることにより、食感がソフトで、軽く、口溶けがよく、風味がまろやかで良好な気泡含有食品組成物を提供することができる。

Claims (6)

  1. 下記特性の乳清タンパク質
    (1)ナトリウム含量が0.15重量%以下、及びカルシウム含量が2.5重量%以上
    (2)脂肪含量が1重量%以
    (3)タンパク質含量が80〜95.85重量%
    (4)pHが9〜11の範囲にある、
    を含有する組成物に気泡を含ませる工程を有する、気泡含有食品組成物の調製方法。
  2. 上記組成物が上記乳清タンパク質を含有する水溶液であって、当該乳清タンパク質を含有する水溶液に気泡を含ませてホイッピング物を調製し、これを対象とする気泡含有食品組成物の各種材料と混合する工程を有する、請求項1に記載する気泡含有食品組成物の調製方法。
  3. 上記ホイッピング物が、乳清タンパク質と水からなる水溶液に気泡を含ませて、その重量/体積(g/ml)が0.1〜0.4となるように調製されるものである、請求項2に記載する気泡含有食品組成物の調製方法。
  4. 乳清タンパク質を含有する組成物が、更に増粘多糖類を含有するものである、請求項1乃至3のいずれかに記載の気泡含有食品組成物の調製方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の調製方法で調製された気泡含有食品組成物からなるか、またはそれを一部に含む食品。
  6. 冷凍食品である請求項5に記載する食品。
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