JP2003102404A - 食品の品質改良剤 - Google Patents

食品の品質改良剤

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JP2003102404A
JP2003102404A JP2001295300A JP2001295300A JP2003102404A JP 2003102404 A JP2003102404 A JP 2003102404A JP 2001295300 A JP2001295300 A JP 2001295300A JP 2001295300 A JP2001295300 A JP 2001295300A JP 2003102404 A JP2003102404 A JP 2003102404A
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oil
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starch
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JP2001295300A
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English (en)
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Masashi Ootori
雅志 大捕
Nozomi Murata
のぞみ 村田
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Adeka Corp
Original Assignee
Asahi Denka Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食品に配合することにより、優れた食感
を付与することができる食品用品質改良剤を提供するこ
と。 【解決手段】 本発明は、粒径が30μmより大きい
澱粉粒子を含み、且つ融点が37℃以上の熱可逆性ゲル
によってゲル化している水中油型乳化組成物を含有する
ことを特徴とする食品用品質改良剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品用品質改良剤
に関するものであり、詳しくは食品に配合することによ
り、優れた食感を付与することができる食品用品質改良
剤に関する。
【0002】
【従来の技術】食品をおいしいと感じるには、その食
味、風味とともに、食感が重要な要素となっており、過
度の粘り気や、過度のパサツキ感は、その食品の価値を
損なうものである。例えば、餡や芋加工品などは、適度
な口どけ感やのど越しが必要とされ、ハンバーグ等の畜
肉加工品などでは、ジューシー感やウエット感が必要と
されている。畜肉加工品の食感改良のために、レシチン
およびカゼインナトリウムを用いて乳化した水中油滴型
乳化液の使用(特開平5−103632号公報)や不飽
和ジグリセリン脂肪酸エステルを含んだ乳化油脂組成物
(特開平8−149950号公報)等が提案されている
が、その性能は満足いくものではなかった。このよう
に、従来、これら食品の食感を改良するための品質改良
剤で優れたものはなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、食品に優れた食感を付与することができる食品用品
質改良剤を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成すべく種々検討した結果、特定の水中油型乳化物
を用いることにより、各種食品に優れた食感を付与する
ことができることを知見した。
【0005】本発明は、上記知見に基づいてなされたも
ので、粒径が30μmより大きい澱粉粒子を含み、且つ
融点が37℃以上の熱可逆性ゲルによってゲル化してい
る水中油型乳化組成物を含有することを特徴とする食品
用品質改良剤を提供するものである。
【0006】また本発明は、上記の水中油型乳化組成物
1ml中に、粒径が30μmより大きい澱粉粒子が、1
×105 個以上1×107 個未満存在する前記食品用品
質改良剤を提供するものである。
【0007】また本発明は、前記品質改良剤を使用した
畜肉加工品、ピックル液、チーズ、餡、芋加工品、フィ
リングを提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の食品用品質改良剤
およびその製造方法について詳述する。本発明の食品用
品質改良剤は、粒径が30μmより大きい澱粉粒子、好
ましくは粒径が50μmよりも大きい澱粉粒子を含む水
中油型乳化組成物を含有する。
【0009】上記の水中油型乳化組成物が、粒径が30
μmより大きい澱粉粒子を含有しないと、食品に優れた
食感を付与することができないので好ましくない。尚、
上記澱粉粒子の粒径の上限は、200μm以下とする。
【0010】また、上記の水中油型乳化組成物1ml中
に、上記の粒径が30μmより大きい澱粉粒子が、好ま
しくは1×105 個以上1×107 個未満、さらに好ま
しくは5×105 個以上5×106 個未満存在するもの
であるのがよい。さらに、上記の粒径が50μmより大
きい澱粉粒子が、上記の水中油型乳化組成物1ml中
に、好ましくは7×104 個以上7×106 個未満、さ
らに好ましくは3×10 5 個以上4×106 個未満存在
するものであるのが望ましい。
【0011】上記澱粉粒子の粒径と数の測定は、例えば
以下のような方法により測定する。まず、血球計測器で
あるJIS規格品の中央に多数の0.0025mm2
区画があるスライドグラスとカバーグラスを用意する。
上記スライドグラスにヨウ素水溶液にて澱粉粒子を着色
した水中油型乳化組成物または水中油型乳化組成物の希
釈液(試料)を縦15区画×横15区画=225区画中
に1〜3個程度の澱粉粒子が顕微鏡下で認められる程度
になるように入れ、その225区画内にある澱粉粒子の
粒径と粒径が30μmより大きい澱粉粒子数を測定す
る。ちなみにスライドグラスの1区画あたりの容積はス
ライドグラスとカバーグラスとの間に0.1mm厚の空
間ができるので、0.00025mm3 である。このよ
うな一連の測定を同一試料について50回行い、平均を
とることにより、得られた値を澱粉粒子の粒径と数とす
る。同様の手段により50μmより大きい澱粉粒子の粒
径と数を測定する。
【0012】また、上記澱粉粒子の粒径とは、澱粉粒子
の形状が球体であればその直径を指すものであり、楕円
体であればその長径と短径の平均を表すものとする。
【0013】次に上記の水中油型乳化組成物で用いるこ
とができる配合材料について説明する。澱粉としては、
上記の水中油型乳化組成物中において粒径が30μmよ
り大きいものとなる澱粉を用いる。上記の粒径が30μ
mより大きいものとなる澱粉としては、上記の水中油型
乳化組成物中において粒径が30μmより大きいものと
なる澱粉であればどのような澱粉でも構わないが、例え
ば馬鈴薯由来の澱粉や、馬鈴薯澱粉の化工澱粉、各種餡
類などがあげられ、これらの中から選ばれた1種または
2種以上を用いることができる。上記の化工澱粉とは、
エステル化、エーテル化、リン酸架橋、アセチル化、ヒ
ドロキシプロピル化等の化学変性処理をしたものや、ア
ルファ化処理等の物理変性処理をした澱粉をいい、これ
らは単独または2種以上組合わせて用いることができ
る。また上記処理方法を2種以上重複して施した化工澱
粉としても良い。
【0014】上記の各種餡類としては、小豆、大豆、枝
豆、いんげん豆、そら豆などの豆類などから作られたも
のがあげられる。
【0015】上記水中油型乳化組成物中の上記澱粉の含
有量は、好ましくは0.3〜15重量%、さらに好まし
くは1〜10重量%、最も好ましくは3〜8重量%であ
る。
【0016】上記の水中油型乳化組成物は、融点が37
℃以上の熱可逆性ゲルによってゲル化している。上記の
融点が37℃以上の熱可逆性ゲルを構成するゲル化剤と
しては、寒天、キサンタンガム、ローカストビーンガ
ム、ペクチン、ジェランガム、カラギーナン、グルコマ
ンナン等があげられ、これらのゲル化剤の中から選ばれ
た1種または2種以上を用いることができる。
【0017】上記の水中油型乳化組成物では、上記ゲル
化剤のうち、特にキサンタンガムとローカストビーンガ
ムとを併用するのが好ましい。キサンタンガムとローカ
ストビーンガムとを併用する場合の両者の配合比率は、
重量比率で、好ましくはキサンタンガム:ローカストビ
ーンガム=30:70〜70:30、さらに好ましくは
40:60〜60:40、最も好ましくは45:55〜
55:45である。
【0018】上記の水中油型乳化組成物中の上記ゲル化
剤の含有量は、好ましくは0.001〜2重量%、さら
に好ましくは0.001〜1重量%、最も好ましくは
0.001〜0. 7重量%である。
【0019】上記の水中油型乳化組成物で用いる油脂と
しては、例えば、パーム油、パーム核油、ヤシ油、コー
ン油、綿実油、大豆油、菜種油、米油、ヒマワリ油、サ
フラワー油、牛脂、乳脂、豚脂、カカオ脂、魚油、鯨
油、乳脂、バターオイル等の各種植物油脂、動物油脂な
らびにこれらを水素添加、分別およびエステル交換から
選択される一または二以上の処理を施した加工油脂、油
脂を含有する乳製品および/または乳製品類似食品があ
げられる。上記油脂のうち、油脂を含有する乳製品およ
び/または乳製品類似食品を用いるのが好ましく、特に
油脂として油脂を含有する乳製品および/または乳製品
類似食品のみを用いるのが好ましい。
【0020】上記の油脂を含有する乳製品および/また
は乳製品類似食品としては、生クリーム、ホイップクリ
ーム、クリームチーズ、マスカルポーネ、生乳、牛乳、
特別牛乳、生山羊乳、殺菌山羊乳、生めん羊乳、部分脱
脂乳、加工乳、クリーム、チーズ、バター、濃縮ホエ
イ、アイスクリーム類、濃縮乳、無糖れん乳、加糖れん
乳、全粉乳、クリームパウダー、加糖粉乳、調製粉乳、
はっ酵乳、乳酸菌飲料、乳飲料、豆乳もしくはその加工
品等があげられ、これらの中から選ばれた1種または2
種以上を用いることができる。
【0021】上記の水中油型乳化組成物では、生クリー
ム、クリームチーズ及びマスカルポーネの中から選ばれ
た1種または2種以上を用いるのが好ましい。特に生ク
リーム、クリームチーズ、マスカルポーネを冷凍処理し
たものを用いるのが好ましい。冷凍処理を施すことによ
り上記乳製品中の蛋白質が変性し、ポリペプチド鎖の疎
水性官能基が分子表面に露出して遊離状態になるため、
解凍後に蛋白質分子間架橋結合が生成し易い状態にな
り、これによって豊かな乳風味を有する水中油型乳化組
成物となると考えられる。冷凍変性をさせるために、冷
凍期間は7日間〜24ヶ月であることが望ましい。該冷
凍期間が7日間より短いと、冷凍変性が不十分なため、
その含有効果が十分に得られず、また24ヶ月を越える
と、冷凍変性が過度となり溶解、乳化が困難となる。ま
た、冷凍温度は−10℃以下とするのが望ましい。
【0022】また、上記の油脂を含有する乳製品および
/または乳製品類似食品としては、好ましくは油分が3
〜85重量%、さらに好ましくは油分が3〜70重量
%、最も好ましくは油分が3〜60重量%である乳製品
および/または乳製品類似食品を用いるのがよい。
【0023】上記の油脂や油脂を含有する乳製品および
/または乳製品類似食品は、上記の水中油型乳化組成物
中の油分が好ましくは1〜50重量%、さらに好ましく
は3〜35重量%、最も好ましくは5〜20重量%とな
るように用いるのがよい。
【0024】また、上記の水中油型乳化組成物中の水道
水や天然水等の水の含有量は、好ましくは30〜80重
量%、さらに好ましくは40〜75重量%、最も好まし
くは45〜70重量%である。
【0025】上記の水中油型乳化組成物は、糖類を含有
することができる。斯かる糖類としては、例えば、上白
糖、グラニュー糖、粉糖、ブドウ糖、果糖、蔗糖、麦芽
糖、乳糖、酵素糖化水飴、還元澱粉糖化物、異性化液
糖、蔗糖結合水飴、オリゴ糖、還元糖ポリデキストロー
ス、還元乳糖、ソルビトール、トレハロース、キシロー
ス、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、マ
ンニトール、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラク
トオリゴ糖、乳果オリゴ糖、ラフィノース、ラクチュロ
ース、パラチノースオリゴ糖、ステビア、アスパルテー
ム、はちみつ等があげられ、これらの中から選ばれた1
種または2種以上を用いることができる。上記の水中油
型乳化組成物は、上記糖類を好ましくは0〜40重量
%、さらに好ましくは1〜30重量%、最も好ましくは
3〜25重量%含有するのがよい。
【0026】上記の水中油型乳化組成物は、乳化剤とし
てはレシチン等の天然の乳化剤や、以下に示した合成乳
化剤を使用することができる。合成乳化剤としては、グ
リセリン脂肪酸エステル、グリセリン酢酸脂肪酸エステ
ル、グリセリン乳酸脂肪酸エステル、グリセリンコハク
酸脂肪酸エステル、グリセリンジアセチル酒石酸脂肪酸
エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エ
ステル、ショ糖酢酸イソ酪酸エステル、ポリグリセリン
脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エ
ステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ステア
ロイル乳酸カルシウム、ステアロイル乳酸ナトリウム、
ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリ
オキシエチレンソルビタンモノグリセリド等が挙げられ
る。上記の水中油型乳化組成物は、上記乳化剤を好まし
くは0〜2重量%含有するのがよい。しかし、上記の水
中油型乳化組成物では、風味や、また消費者の間に広ま
っている天然志向に応える意味で、上記の合成乳化剤を
用いないほうがより好ましく、さらに好ましくは乳化剤
を用いないのがよい。
【0027】また、上記の水中油型乳化組成物は、メタ
リン酸塩、ポリリン酸塩、ピロリン酸塩等のリン酸塩を
用いてもよいが、消費者の間に広まっている天然志向に
応える意味で、上記のリン酸塩を用いないのが好まし
い。
【0028】上記の水中油型乳化組成物には、その他の
材料としてコーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、
ハイアミロースコーンスターチ、タピオカ澱粉、米澱
粉、小麦澱粉、馬鈴薯、サゴヤシ澱粉等粒径が30μm
以下の澱粉、脱脂乳、脱脂濃縮乳、糖脱脂れん乳、加糖
脱脂れん乳、脱脂粉乳、ホエイパウダー、蛋白質濃縮ホ
エイパウダー、バターミルクパウダー、カゼインカルシ
ウム、カゼインナトリウム、カゼインカリウム、カゼイ
ンマグネシウム、ホエープロテインコンセートレート、
トータルミルクプロテイン等の油脂を含有しない乳製
品、無機塩および有機酸塩、生卵黄、液卵黄、殺菌卵
黄、加塩卵黄、加糖卵黄および酵素処理卵黄などの卵製
品、ゼラチン、グリシン、カカオおよびカカオ製品、コ
ーヒーおよびコーヒー製品、果汁、ジャム、ナッツ加工
品、その他各種食品素材全般、着香料、調味料等の呈味
成分、着色料、保存料、酸化防止剤、pH調整剤等の中か
ら選ばれた1種または2種以上用いることができる。
【0029】また上記の、コーンスターチ、ワキシーコ
ーンスターチ、ハイアミロースコーンスターチ、タピオ
カ澱粉、米澱粉、小麦澱粉、馬鈴薯、サゴヤシ澱粉等粒
径が30μm以下の澱粉、脱脂乳、脱脂濃縮乳、糖脱脂
れん乳、加糖脱脂れん乳、脱脂粉乳、ホエイパウダー、
蛋白質濃縮ホエイパウダー、バターミルクパウダー、カ
ゼインカルシウム、カゼインナトリウム、カゼインカリ
ウム、カゼインマグネシウム、ホエープロテインコンセ
ートレート、トータルミルクプロテイン等の油脂を含有
しない乳製品、生卵黄、液卵黄、殺菌卵黄、加塩卵黄、
加糖卵黄および酵素処理卵黄などの卵製品、ゼラチンの
中から選ばれた1種類または2種類以上配合すること
で、融点が37℃以上の熱可逆性ゲルによって形成され
るゲル骨格を阻害し、食感の調整をすることができる。
【0030】上記の粒径が30μm以下の澱粉は上記の
水中油型乳化組成物中、好ましくは0〜10重量%、さ
らに好ましくは0.5〜5重量%、最も好ましくは1〜
3重量%含有するのがよい。
【0031】上記の油脂を含有しない乳製品は上記の水
中油型乳化組成物中、好ましくは0〜10重量%、さら
に好ましくは0.5〜5重量%、最も好ましくは1〜3
重量%含有するのがよい。
【0032】上記の卵製品は上記の水中油型乳化組成物
中、好ましくは0〜10重量%、さらに好ましくは0.
5〜7重量%、最も好ましくは1〜5重量%含有するの
がよい。
【0033】上記のゼラチンは上記の水中油型乳化組成
物中、好ましくは0〜2重量%、さらに好ましくは0.
05〜1重量%、最も好ましくは0.1〜0.5重量%
含有するのがよい。
【0034】次に上記の水中油型乳化組成物の製造方法
について説明する。まず、配合油脂の融点以上で、且つ
水中油型乳化組成物のゲル化開始温度以下の温度で、全
原料を混合攪拌して予備乳化物を調製する。尚、配合油
脂の融点以上とは、上記の水中油型乳化組成物におい
て、例えば、植物油脂を用いた水中油型乳化物と生クリ
ームを油脂として用いる場合は、植物油脂と生クリーム
中の乳脂のうち、融点が高いほうの油脂の融点以上とす
る。
【0035】例えば、水中油型乳化組成物の油脂として
生クリームのみを用い、ゲル化剤としてキサンタンガム
とローカストビーンガムとを併用した場合、生クリーム
の品質にもよるが、配合油脂の融点は、28〜33℃程
度である。また、水中油型乳化組成物のゲル化開始温度
は、水中油型乳化組成物のゲル化剤対水濃度、糖度、そ
の他の配合材料等の影響にもよるが、50〜60℃程度
である。ここでいう水中油型乳化組成物のゲル化開始温
度は、溶融状態にある水中油型乳化組成物の温度を下げ
ていったときに、ゲル化が開始する温度のことを示して
いる。
【0036】全原料を混合攪拌する際、油脂を使用する
場合は、油脂および必要により油溶性成分を含有する油
相と、水および必要により乳製品、砂糖、水溶性成分を
含有する水相とを混合、攪拌し、予備乳化物を調製す
る。また、油分として油脂を含有する乳製品および/ま
たは乳製品類似食品のみを使用し、油脂を使用しない場
合は、水に、油脂を含有する乳製品および/または乳製
品類似食品ならびに必要により砂糖および水溶性成分を
混合、攪拌し、予備乳化物を調製する。
【0037】上記の予備乳化物を調製する際、澱粉や融
点が37℃以上の熱可逆性ゲルを構成するゲル化剤は、
水相および/または油相に添加することが可能であり、
また水相と油相とを予備乳化した後、予備乳化物に添加
することも可能である。本発明では、上記の澱粉やゲル
化剤は、水相と油相とを予備乳化した後、予備乳化物に
添加することが好ましい。この場合、上記の澱粉やゲル
化剤の一部を水相および/または油相に添加し、残りの
澱粉やゲル化剤を、水相と油相とを予備乳化した後、予
備乳化物に添加してもよい。上記の澱粉やゲル化剤を、
水相と油相とを予備乳化した後、予備乳化物に添加せ
ず、上記の澱粉やゲル化剤を水相および/または油相に
添加した後、予備乳化物を製造すると、予備乳化物を均
一に攪拌しにくく、均一に乳化させにくくなる。
【0038】また、上記ゲル化剤を、水相と油相とを予
備乳化した後、予備乳化物に添加する場合、上記ゲル化
剤を糖類等の水によく溶ける原料と混合して、予備乳化
物に添加することにより、上記ゲル化剤がダマになるの
を防止することができる。
【0039】上記の水中油型乳化組成物では、上記の澱
粉やゲル化剤を添加した後は均質化処理を行わないこと
が好ましい。これは均質化処理により、澱粉粒子が破壊
されたり、ゲル化剤のゲル化力が低下しやすいためであ
る。均質化が必要な場合は、上記ゲル化剤を添加する前
に行うことが好ましい。均質化処理機としては、ホモゲ
ナイザー、ホモミキサー、コロイドミル等があげられ
る。尚、本発明では、製造の全工程を通じて均質化処理
を行わないことが好ましい。
【0040】次いで、上記予備乳化物を、水中油型乳化
組成物のゲル融点以上の温度で殺菌または滅菌する。こ
こでいう水中油型乳化組成物のゲル融点とは、ゲル化し
た水中油型乳化組成物が融け始める温度を示している。
例えば、ゲル化剤としてキサンタンガムとローカストビ
ーンガムとを併用した場合、水中油型乳化組成物のゲル
融点は、水中油型乳化組成物のゲル化剤対水濃度、糖
度、その他の配合材料等の影響にもよるが、50〜60
℃程度である。
【0041】上記殺菌または滅菌は、インジェクション
式、インフージョン式等の直接加熱方式、あるいはプレ
ート式・チューブラー式・掻き取り式等の間接加熱方式
を用いたUHT・HTST・バッチ式、レトルト、マイ
クロ波加熱等の加熱滅菌もしくは加熱殺菌処理、あるい
は直火等の加熱調理により行うことができ、UHTによ
る加熱滅菌もしくは加熱殺菌を行うのが好ましい。
【0042】そして、上記の殺菌または滅菌後、水中油
型乳化組成物のゲル化開始温度以上の温度で容器に充填
した後、水中油型乳化組成物のゲル化開始温度以下の温
度まで冷却することにより、上記の水中油型乳化組成物
が得られる。上記の容器への充填は、無菌充填をはじめ
とする衛生的な充填手法で行うのが好ましい。
【0043】尚、本発明の水中油型乳化組成物の製造方
法において、水中油型乳化組成物のゲル化開始温度と、
水中油型乳化組成物のゲル融点という言葉を用いている
が、一般的にこの2つの温度が異なっている水中油型乳
化組成物が多いことがわかっている。
【0044】本発明の食品用品質改良剤は、このような
水中油型乳化組成物を含有する。本発明の食品用品質改
良剤中の水中油型乳化組成物の含有量は、好ましくは5
0〜100重量%、さらに好ましくは70〜100重量
%、最も好ましくは80〜100重量%である。
【0045】本発明の食品用品質改良剤は、上記水中油
型乳化組成物以外に、本発明の効果を損なわない範囲
で、他の成分を配合することができる。他の成分として
は、牛乳、全脂粉乳、脱脂粉乳、調製粉乳、発酵乳、ヨ
ーグルト、練乳、加糖練乳、全脂練乳、脱脂練乳、バタ
ー、濃縮乳などの乳製品、純生クリーム、ホイップ用ク
リーム(コンパウンドクリーム)、植物性ホイップ用ク
リーム、チョコレート・ガナッシュ・カスタード風味の
ホイップ用クリームなどのクリーム類及びこれらのクリ
ーム類をホイップしたもの、ココナッツミルク、豆乳、
原料アルコール、焼酎、ウオッカやブランデーなどの蒸
留酒、ワイン、日本酒、ビールなどの醸造酒、各種リキ
ュール、寒天、カラギーナン、ファーセルラン、タマリ
ンド種子多糖類、タラガム、カラヤガム、ペクチン、キ
サンタンガム、アルギン酸ナトリウム、トラガントガ
ム、グアーガム、ローカストビーンガム、プルラン、ジ
ェランガム、アラビアガム、ゼラチン、澱粉などの増粘
安定剤、食塩、塩化カリウム等の塩味剤、酢酸、乳酸、
グルコン酸等の酸味料、砂糖、ブドウ糖、果糖、異性化
糖、水飴、マルチトール、ソルビトール、液糖、はちみ
つなどの糖類や糖アルコール類、ステビア、アスパルテ
ーム等の甘味料、β−カロチン、カラメル、紅麹色素等
の着色料、トコフェロール、茶抽出物等の酸化防止剤、
グリセリン脂肪酸エステル、グリセリン酢酸脂肪酸エス
テル、グリセリン乳酸脂肪酸エステル、グリセリンコハ
ク酸脂肪酸エステル、グリセリンジアセチル酒石酸脂肪
酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸
エステル、ショ糖酢酸イソ酪酸エステル、ポリグリセリ
ン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸
エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ステ
アロイル乳酸カルシウム、ステアロイル乳酸ナトリウ
ム、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、
ポリオキシエチレンソルビタンモノグリセリド、レシチ
ンなどの乳化剤、小麦蛋白や大豆蛋白といった植物蛋
白、卵及び各種卵加工品、醤油、魚醤、化学調味料、ウ
スターソース、トマトソース、チリソース、味噌などの
調味料、セロリー、パセリ、丁子、チンピ、ニクズク、
桂皮、セイジ、タイム、トウガラシ、胡椒、ローリエ、
ニンニク、ショウガなどの香辛料、ソルビトールなどの
甘味料、着香料、pH調整剤、食品保存料、日持ち向上
剤、果実、果汁、ジャム、フルーツソース、コーヒー、
ナッツペースト、ココアマス、ココアパウダー、チョコ
レート、チョコレートペースト、穀類、芋類、ハーブ、
豆類、野菜類、肉類、魚介類等の食品素材及びそれらの
加工品、コンソメ、ブイヨン、食品添加物、水などを用
いることができる。
【0046】本発明の食品用品質改良剤の製造方法は、
水中油型乳化組成物とその他の材料を混合し、攪拌する
ことにより得ることができる。もちろん水中油型乳化組
成物そのものでもかまわない。
【0047】本発明の食品用品質改良剤は、食品に配合
することにより、優れた食感を付与することができる
が、例えば、粘りのある食品に混ぜ込むことにより、そ
の食品の口どけをさらりとしたものに変えたり、パサツ
ク食感のものにジューシー感やウェット感を付与するこ
とができる。使用できる食品としては、牛肉、豚肉、鶏
肉、魚肉等の食用肉、ハンバーグ、ミートボール、つく
ね、ハム、ソーセージ、ステーキ、焼肉等の畜肉加工品
及びそれらの冷凍食品やレトルト食品、畜肉加工に使用
される所謂「ピックル液」、プロセスチーズ等のチー
ズ、餡、カレーパン等に使用されるカレーフィリング等
各種フィリング、芋加工品等が好ましい。
【0048】本発明の食品用品質改良剤を、ハンバーグ
等の畜肉加工品に使用して、ジューシー感を付与し、優
れた食感にする場合、好ましい配合量は肉の重量の1〜
40重量%である。
【0049】また本発明の食品用品質改良剤を、チーズ
に使用する場合、好ましい配合量は全重量の5〜50重
量%である。
【0050】また本発明の食品用品質改良剤を、餡に使
用する場合、好ましい配合量は全重量の5〜50重量%
である。
【0051】また本発明の食品用品質改良剤を、芋加工
品に使用する場合、好ましい配合量は全重量の5〜50
重量%である。
【0052】また本発明の食品用品質改良剤を、フィリ
ングに使用する場合、好ましい配合量は全重量の5〜5
0重量%である。
【0053】
【実施例】以下に実施例および比較例をあげて、本発明
をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に
制限されるものではない。
【0054】実施例1(食品用品質改良剤Aの製造例) 50℃に調温したパーム油4.7重量%と、水56.6
重量%を50℃に昇温して攪拌しながらクリーム(油分
47重量%、融点31℃)15重量%を添加して調製し
た水相とを予備乳化し、予備乳化物を調製した。そし
て、この予備乳化物に、リン酸架橋馬鈴薯澱粉3.5重
量%と、あらかじめ砂糖20重量%、キサンタンガム
0.1重量%およびローカストビーンガム0.1重量%
を混合しておいたものを添加し、混合した。次いで、上
記予備乳化物をクレハ式超高温瞬間殺菌装置[呉羽テク
ノエンジ(株)製]を用いて139℃まで加熱殺菌し、
これを60℃まで冷却し、充填温度60℃でバッグイン
ボックス型容器に無菌充填し、これを冷蔵庫中で5℃ま
で冷却して、水中油型乳化組成物Aを得た。得られた水
中油型乳化組成物Aの粒径が30μmより大きい澱粉粒
子の数は1.1×106個/ml、粒径が50μmより
大きい澱粉粒子の数は7.7×105個/mlであり、
油分は11.8重量%、配合油脂の融点は35℃、ゲル
化開始温度は55℃、ゲル融点は57℃であった。この
得られた水中油型乳化組成物Aを、そのまま本発明の食
品用品質改良剤Aとした。
【0055】実施例2(食品用品質改良剤Bの製造例) 水51.3重量%をを50℃に昇温して攪拌しながら、
クリーム(油分47重量%、融点31℃)25重量%を
添加し、予備乳化物を調製した。そして、この予備乳化
物に、リン酸架橋馬鈴薯澱粉3.5重量%と、あらかじ
め砂糖20重量%、キサンタンガム0.1重量%および
ローカストビーンガム0.1重量%を混合しておいたも
のを添加し、混合した。次いで、上記予備乳化物をクレ
ハ式超高温瞬間殺菌装置[呉羽テクノエンジ(株)製]
を用いて139℃まで加熱殺菌し、これを60℃まで冷
却し、充填温度60℃でバッグインボックス型容器に無
菌充填し、これを冷蔵庫中で5℃まで冷却して、水中油
型乳化組成物Bを得た。得られた水中油型乳化組成物B
の粒径が30μmより大きい澱粉粒子の数は1.1×1
6個/ml、粒径が50μmより大きい澱粉粒子の数
は7.7×105個/mlであり、油分は11.8重量
%、配合油脂の融点は31℃、ゲル化開始温度は55
℃、ゲル融点は57℃であった。この得られた水中油型
乳化組成物Bを、そのまま本発明の食品用品質改良剤B
とした。
【0056】実施例3(食品用品質改良剤Cの製造例) 水63.45重量%を50℃に昇温して攪拌しながら、
冷凍処理したクリームチーズ(クリームチーズを3ヶ月
冷凍保管したもので、油分60重量%、融点31℃)3
0重量%を添加して、予備乳化物を調整した。そしてこ
の予備乳化物をホモジナイザーH−20型(三和機械
(株)製)によって1段目150kg/cm2、2段目
10kg/cm2にて均質化処理を行った。そしてこの
予備乳化物にリン酸架橋馬鈴薯澱粉4重量%と、あらか
じめコーンスターチ2重量%、ゼラチン0.25重量
%、キサンタンガム0.15重量%およびローストビー
ンガム0.15重量%を混合しておいたものを添加し、
混合した。次いで上記予備乳化物をクレハ式超高温瞬間
殺菌装置[呉羽テクノエンジ(株)製]を用いて139
℃まで加熱殺菌し、これを60℃まで冷却し、充填温度
60℃でバッグインボックス型容器に無菌充填し、これ
を冷蔵庫中で5℃まで冷却して、水中油型乳化組成物C
を得た。得られた水中油型乳化組成物Cの粒径が30μ
mより大きい澱粉粒子の数は1.1×106個/ml、
粒径が50μmより大きい澱粉粒子の数が8.5×10
5個/mlであり、油分は18重量%、配合油脂の融点
は35℃、ゲル化開始温度は55℃、ゲル融点は57℃
であった。この得られた水中油型乳化組成物Cを、その
まま本発明の食品用品質改良剤Cとした。
【0057】実施例4(食品用品質改良剤Dの製造例) 水56.45重量%を50℃に昇温して攪拌しながら、
冷凍処理したクリームチーズ(クリームチーズを3ヶ月
冷凍保管したもので、油分60重量%、融点31℃)3
0重量%を添加して、予備乳化物を調整した。そしてこ
の予備乳化物をホモジナイザーH−20型(三和機械
(株)製)によって1段目150kg/cm2、2段目
10kg/cm2にて均質化処理を行った。そしてこの
予備乳化物にリン酸架橋馬鈴薯澱粉4重量%と、あらか
じめコーンスターチ2重量%、ゼラチン0.25重量
%、グリシン2重量%、脱脂粉乳1重量%、キサンタン
ガム0.15重量%およびローストビーンガム0.15
重量%を混合しておいたものを添加し、次いで卵黄4重
量%を混合した。次いで上記予備乳化物をクレハ式超高
温瞬間殺菌装置[呉羽テクノエンジ(株)製]を用いて
139℃まで加熱殺菌し、これを60℃まで冷却し、充
填温度60℃でバッグインボックス型容器に無菌充填
し、これを冷蔵庫中で5℃まで冷却して、水中油型乳化
組成物Dを得た。得られた水中油型乳化組成物Dの粒径
が30μmより大きい澱粉粒子の数は1.1×106
/ml、粒径が50μmより大きい澱粉粒子の数が8.
5×105個/mlであり、油分は18重量%、配合油
脂の融点は35℃、ゲル化開始温度は55℃、ゲル融点
は57℃であった。この得られた水中油型乳化組成物D
を、そのまま本発明の食品用品質改良剤Dとした。
【0058】実施例5(畜肉加工品への使用例:ハンバ
ーグ) 玉葱200gをみじん切りにし、バター15gで炒め、
冷ましておき、一方、パン粉30gを牛乳45gでしと
らせておいた。合挽肉500gに塩5g、こしょう0.
5gで下味をする。上記玉ねぎ、パン粉、さらに卵50
g、前記食品用品質改良剤C65gをいれ、粘りがでる
までよくまぜたものを、80gに分割し、小判型に形を
整え、190℃のオーブンで8〜10分焼き、ハンバー
グを得た。得られたハンバーグは軟らかく、ジューシー
感のある食感を有していた。
【0059】実施例6(畜肉加工品への使用例:ハンバ
ーグ) 実施例5の食品用品質改良剤Cを食品用品質改良剤Dに
置き換えたほかは、実施例5と同様の配合と製法にて、
ハンバーグを得た。得られたハンバーグは軟らかく、ジ
ューシー感のある食感を有していた。
【0060】実施例7(チーズへの使用例:プロセスチ
ーズ) 原料チーズのリンドを除去し、表面の洗浄等の前処理を
したのち、カッターで適当な大きさに切断し、さらにチ
ョッパーで粉砕した。粉砕したチーズに、チーズの0.
5重量%のクエン酸ナトリウムを添加混合し、溶融釜に
いれ80〜120℃で5〜10分加熱溶融した。乳化さ
れた溶融チーズに、全重量の25重量%になるよう前記
食品用品質改良剤Cを加え混合した。この溶融チーズを
包装し冷却した。こうして得られたチーズは、通常のプ
ロセスチーズよりさっくりした良好な食感を有してい
た。
【0061】実施例8(チーズへの使用例:プロセスチ
ーズ) 実施例7の食品用品質改良剤Cを食品用品質改良剤Dに
置き換えたほかは、実施例7と同様の配合と製法にて、
チーズを得た。得られたチーズは、通常のプロセスチー
ズよりさっくりした良好な食感を有していた。
【0062】実施例9(餡への使用例) 練り器を火にかけ、冷水500mlとグラニュー糖1.
3kgを入れた。さらに生あん300gを加え、撹拌機
を回転させた。加熱するに従って流動状となり、沸騰し
た。さらに生あん700gを入れ、木蓋をして約30分
位で練り上げた。木蓋には中央に15cm位の穴をあ
け、撹拌機の心棒の移動を可能にするのと同時に蒸気を
抜き、充分に熱を通すようにして使用した。少し軟らか
めで火を止め、全重量の25重量%になるように前記食
品用品質改良剤Aを加え、そのまま1分間位回転させ
た。回転を止め羽を上げたら、周りの餡をよく落とし、
よくまぜてから、餡ばちに移した。得られた餡は粘りの
少ない、さっくりした良好な食感の餡であった。
【0063】実施例10(餡への使用例) 実施例9の食品用品質改良剤Aを食品用品質改良剤Bに
置き換えたほかは、実施例9と同様の配合と製法にて、
餡を得た。得られた餡は、粘りの少ない、さっくりした
良好な食感を有していた。
【0064】実施例11(芋加工品への使用例) 加糖さつまいもペースト(旭電化工業株式会社製)を解
凍し、50〜60℃に加温し、全重量の25重量%にな
るよう前記食品用品質改良剤Aを加え、混合した。これ
を室温に冷却した。得られたイモペーストはさっくりし
た良好な食感を有していた。
【0065】実施例12(芋加工品への使用例) 実施例11の食品用品質改良剤Aを食品用品質改良剤B
に置き換えたほかは、実施例11と同様の配合と製法に
て、イモペーストを得た。得られたイモペーストは、さ
っくりした良好な食感を有していた。
【0066】実施例13(カレーフィリングへの使用
例) 鍋を火に掛けてから、牛挽肉110gを入れて少し炒
め、次に玉葱(みじん切り)182gを加えた。さらに
1cm角の賽の目に切った馬鈴薯145gを加えた。材
料に火が通ってから、前記食品用品質改良剤C330
g、カレー粉11gを加えて混ぜた。さらに生姜21g
を擂卸して汁だけ加えた。煮立ってから小口切りしたキ
ャベツ183gを加えた後、続いて食塩14g、ガーリ
ック2g、コショウ1g、化学調味料1gをいれ溶かし
た。キャベツを煮過ぎない程度で火からおろし、カレー
フィリングを得た。得られたカレーフィリングは、さっ
くりとした良好な食感を有していた。このカレーフィリ
ングを使用したカレーパン、カレードーナツも優れた食
感を有していた。
【0067】実施例14(カレーフィリングへの使用
例) 実施例13の食品用品質改良剤Cを食品用品質改良剤D
に置き換えたほかは、実施例13と同様の配合と製法に
て、カレーフィリングを得た。得られたカレーフィリン
グは、さっくりとした良好な食感を有していた。このカ
レーフィリングを使用したカレーパン、カレードーナツ
も優れた食感を有していた。
【0068】
【発明の効果】本発明は、食品に優れた食感を付与する
ことができる食品用品質改良剤を提供するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A23L 1/214 A23L 1/22 D 4B036 1/22 1/31 A 4B041 1/31 1/48 4B042 1/48 1/04 4B047 Fターム(参考) 4B001 AC03 AC15 AC20 4B014 GG14 GL11 4B016 LE04 LG06 LK06 LK09 4B020 LB15 LC04 LK04 LK05 4B026 DC06 DL03 DX04 4B036 LF13 LH12 LH13 4B041 LC05 LH02 LH05 LH07 LH08 LH10 LH16 4B042 AC05 AD20 AK06 AK09 4B047 LB09 LE03 LG10 LG27 LG64

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒径が30μmより大きい澱粉粒子を含
    み、且つ融点が37℃以上の熱可逆性ゲルによってゲル
    化している水中油型乳化組成物を含有することを特徴と
    する食品用品質改良剤。
  2. 【請求項2】 上記の水中油型乳化組成物1ml中に、
    粒径が30μmより大きい澱粉粒子が、1×105 個以
    上1×107 個未満存在する請求項1記載の食品用品質
    改良剤。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の食品用品質改良
    剤を使用した畜肉加工品、ピックル液、チーズ、餡、芋
    加工品またはフィリング。
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