JP6530154B1 - カルボナーラソース - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、麹熟成卵黄を配合することで、より乳風味を強く感じられるカルボナーラソースを提供する。【解決手段】本発明は、卵黄及び乳原料を含むカルボナーラソースにおいて、麹熟成卵黄の含有量が固形物換算で0.1〜5.2質量%であり、前記乳原料1質量部に対する、前記麹熟成卵黄の含有割合が、固形物換算で0.02〜1.1質量部である、ことを特徴とするカルボナーラソース。【選択図】 なし

Description

本発明は、麹熟成卵黄を配合することで、より乳風味を強く感じられるカルボナーラソースに関する。
近年は、市場の志向の一つに、豊かな乳風味の食品を求める傾向がある。例えば、ホワイトソースや、カルボナーラソース等のパスタソースは、コクのある乳風味が特徴のソースである。従来、乳風味を高めるためには、生クリーム、バター等が使用されてきた。しかしながら、これらの乳原料を配合する、又は配合量を増やすだけでは、生クリームやバターは高価であり物性が不安定であるといった問題もあった。また、フレーバー材を用いると、風味を強くすることが出来ても自然な風味が損なわれる傾向があった。
この問題を解決するため、例えば、レトルトのホワイトソースに関し、乳味を再現する目的として、乳糖に替えて還元澱粉分解糖やカゼインナトリウムなどを使用して乳化物を作る方法が提案されている(特許文献1)。しかしながら、このように還元澱粉分解糖やカゼインナトリウムだけでは、コクのある強い乳風味を再現させることが出来ない。
すなわち、強い乳風味を感じられる原料が求められている。
特開平7−39350号公報
本発明者は、より乳風味を強く感じられるカルボナーラソースとするためには、麹熟成卵黄の量を調整することが重要であると見出だした。
そこで、本発明は、麹熟成卵黄を配合することで、より乳風味を強く感じられるカルボナーラソースを提供するものである。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた。
その結果、卵黄及び乳原料を含むカルボナーラソースにおいて、麹熟成卵黄の含有量及び乳原料1部に対する麹熟成卵黄の含有割合が特定範囲であるカルボナーラソースとすることにより、意外にも、より乳風味を強く感じられるカルボナーラソースが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)卵黄及び乳原料を含むカルボナーラソースにおいて、
麹熟成卵黄の含有量が固形物換算で0.1質量%以上5.2質量%以下であり、
前記乳原料1質量部に対する、前記麹熟成卵黄の含有割合が、固形物換算で0.02質量部以上1.1質量部以下である、
ことを特徴とするカルボナーラソース、
(2)前記乳原料が、チーズ、生クリーム、牛乳から選ばれる少なくとも1種以上である、ことを特徴とする(1)に記載のカルボナーラソース、
(3)前記麹熟成卵黄が、卵麹熟成卵黄である、ことを特徴とする(1)又は(2)に記載のカルボナーラソース、
(4)前記麹熟成卵黄が、麹と卵黄と食塩とを含む混合物を熟成させた麹熟成卵黄である、ことを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のカルボナーラソース、
(5)卵黄及び乳原料を含むカルボナーラソースの製造方法であって、
前記製造方法が、麹と、卵黄と、食塩とを混合して、混合物を得る工程と、
前記混合物を加熱しながら熟成させて、麹熟成卵黄を得る工程と、
前記麹熟成卵黄を、固形物換算で0.1質量%以上5.2質量%以下で配合する工程と、
前記乳原料1質量部に対する、前記麹熟成卵黄を、固形物換算で0.02質量部以上1.1質量部以下で配合する工程と、
を含む、カルボナーラソースの製造方法、
である。
本発明によれば、麹熟成卵黄を配合することで、より乳風味を強く感じられるカルボナーラソースを提供することができる。これにより、パスタソース市場の拡大に貢献できる。
以下本発明を詳細に説明する。なお、本発明において「%」は「質量%」を、「部」は「質量部」を意味する。また、「固形物換算」とは、「水分を除いた固形物の状態」を意味する。
<本発明の特徴>
本発明は、卵黄及び乳原料を含むカルボナーラソースにおいて、麹熟成卵黄の含有量が固形物換算で0.1%以上5.2%以下であり、前記乳原料1部に対する、前記麹熟成卵黄の含有割合が、固形物換算で0.02部以上1.1部以下であり、これにより、より乳風味を強く感じられるカルボナーラソースが得られることに特徴を有する。
本発明であるカルボナーラソースは、その製造設計について、特に限定はない。
容器包装詰加圧加熱殺菌食品であるレトルト食品でも、非レトルト食品でもよいが、本発明のカルボナーラソースは、非レトルト食品の方が、上記効果が得られやすい。
<麹熟成卵黄>
本発明において、麹熟成卵黄とは、麹菌により卵黄を熟成させたものをいう。卵黄を熟成させることで、卵黄成分の分解物が豊富に得られる。このため、本発明の麹熟成卵黄は、卵黄成分の分解物として遊離アミノ酸を含み、卵黄特有の風味に加えてこれらに由来する旨味とコクを有する。これにより、卵黄の風味や分解物由来の旨味やコクが混ざり合った良好な味わいを有する。
また、本発明において、麹熟成卵黄は、例えば、生卵黄又は半生卵黄のような滑らかさを有し、黄色から黄褐色の色味を有する。麹熟成卵黄は、本発明の効果を損なわない範囲で、乾燥されたもの、凍結後解凍されたもの、麹菌由来の酵素を失活するために加熱されたもの(例えば75℃以上)、麹菌を殺菌し死菌とするために加熱されたもの等を含むものとする。
本発明において、麹熟成卵黄の含有量は、固形物換算で0.1%以上5.2%以下であり、好ましくは1.6%以上4.0%以下である。麹熟成卵黄の含有量が上記範囲外である場合には、より乳風味を強く感じられるカルボナーラソースが得られにくい。
<麹熟成卵黄のpH>
麹熟成卵黄のpHは、好ましくは4.5以上7.0以下であり、好ましくは5.0以上6.5以下である。麹熟成卵黄のpHを4.5以上7.0以下とすることで、酸味が抑えられ、卵黄特有のまろやかな風味を感じやすくなる。さらに、pHを5.0以上6.5以下とすることで、麹熟成卵黄のpHを通常の卵黄のpH(6〜7程度)により近づけることができ、卵黄本来のまろやかな風味の麹熟成卵黄が特に得られやすくなる。麹熟成卵黄のpHの値は、1気圧、品温20℃とした時に、pH測定器(株式会社堀場製作所製卓上型pHメータF−72)を用いて測定した値である。
<麹熟成卵黄の粘度>
麹熟成卵黄の粘度は、好ましくは1Pa・s以上500Pa・s以下であり、より好ましくは1.5Pa・s以上400Pa・s以下であり、さらに好ましくは1.5Pa・s以上100Pa・s以下であり、さらにより好ましくは1.5Pa・s以上30Pa・s以下である。麹熟成卵黄の粘度が上記範囲内であれば、他の原料と混合し易く、カルボナーラソースの製造が容易となる。
なお、粘度の測定方法は、BH形粘度計を使用し、品温20℃、回転数20rpmの条件で、粘度が1Pa・s以上20Pa・s未満の時にローターNo.5、粘度が20Pa・s以上50Pa・s未満の時にローターNo.6、回転数2rpmの条件で、粘度が50Pa・s以上100Pa・s未満の時にローターNo.4、粘度が100Pa・s以上200Pa・s未満の時にローターNo.5、粘度が200Pa・s以上500Pa・s未満の時にローターNo.6を使用し、測定開始後ローターが2回転した時の示度により算出した値である。
<卵黄>
本発明において、上記の麹熟成卵黄の原料として用いる卵黄やカルボナーラソースに配合する卵黄とは、一般的に流通している卵黄であればいずれのものでも良く、生卵黄(液卵黄)又は生卵黄に所定の処理を行ったもの等が挙げられる。所定の処理の例としては、食塩や糖分等の添加、低温殺菌等の殺菌処理、冷凍及び解凍、乾燥及び水戻し、脱糖処理等が挙げられる。これらの処理は、一種のみ行ってもよいし、二種以上を組み合わせて行ってもよい。なお、液卵黄とは、鶏等の鳥類の卵を割卵し卵白を分離したものをいい、割卵及び分離後、所定期間冷蔵保存したもの並びに凍結後解凍させたものを含むものとする。
<乳原料>
乳原料は乳由来の原料であり、例えば、生乳、牛乳、水牛乳、やぎ乳、羊乳、馬乳、濃縮乳、脱脂濃縮乳、脱脂粉乳、生クリーム、バター、チーズ等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
その中でも、牛乳、生クリーム、チーズを用いると、上記効果が得られやすい。
本発明において、乳原料1部に対する、麹熟成卵黄の含有割合は、固形物換算で0.02部以上1.1部以下であり、好ましくは0.3部以上0.9部以下である。
乳原料1部に対する、麹熟成卵黄の含有割合が上記範囲外である場合には、より乳風味を強く感じられるカルボナーラソースが得られにくい。
<その他原料>
本発明のカルボナーラソースは、上述の原料の他に本発明の効果を損なわない範囲でその他の食品素材を適宜選択し含有させることができる。
例えば、グルタミン酸ナトリウム、食塩、砂糖又は醤油等の各種調味料、各種エキス、胡椒等の香辛料、着色料、香料、各種アミノ酸、各種ビタミン、各種ミネラル等が挙げられる。
<カルボナーラソースの製造方法>
本発明によるカルボナーラソースの製造方法は、麹熟成卵黄を得る工程と、麹熟成卵黄を乳原料に対して特定の割合で配合する工程とを含むものである。カルボナーラソースの製造方法は、例えば、麹熟成卵黄以外の卵黄、乳原料、食用油脂、調味料等及び水を混合し、さらに、カルボナーラソース中の麹熟成卵黄と乳原料の含有量の比率が特定範囲内となるように、下記の製造方法により得られた麹熟成卵黄を加え、ミキサー等で均一に混合して加熱処理を施すことで、カルボナーラソースを得ることができる。
<麹熟成卵黄の製造方法>
上記の麹熟成卵黄の製造方法は、特に限定されるものではないが、一実施態様では、麹と、卵黄と、食塩とを混合して混合物を得る工程と、得られた混合物を40℃以上65℃以下で加熱しながら熟成させて、麹熟成卵黄を得る工程とを含むものであることが好ましい。以下、各工程を具体的に説明する。
<混合物を得る工程>
本工程では、少なくとも、麹と、卵黄と、食塩と、を常法にしたがって均一に混合し、混合物を得ることができる。混合物中の各材料の割合は、上記麹熟成卵黄を得ることができれば特に限定されない。例えば、卵黄の含有量は、好ましくは50%以上95%以下であり、より好ましくは80%以上90%以下である。食塩の含有量は、麹熟成卵黄が上記食塩含有量となるように適宜調整され、例えば、混合物全体に対して好ましくは1%以上12%以下であり、より好ましくは2%以上10%以下であり、さらに好ましくは3%以上8%以下である。食塩含有量が12%以下であることで、塩味が抑えられ、卵黄本来の風味や、卵黄タンパク質分解物由来の旨味、コク等を引き立たせることができる。食塩含有量が1%以上であることで、保存性に優れた麹熟成卵黄が得られ、流通の観点からも好ましい。また、熟成に際し上記含有量となるように食塩を添加することで、卵黄タンパク質の酵素分解が促進され、比較的短い熟成期間で所望の麹熟成卵黄を得ることができる。なお、本発明の麹熟成卵黄の食塩含有量の値は、モール法を用いて測定した値である。
また、混合物には、上記各材料に加え、所定量の水が加えられてもよい。本発明の混合物は、例えば、ニーダー、ミキサー等の一般の攪拌機を用いて攪拌してもよい。これにより、各材料が均一に混ざり合い、熟成を進行させることができる。
<麹>
麹熟成卵黄の製造に用いる麹とは、卵や豆などのタンパク質原料や、米などの炭水化物原料等の培地に下記麹菌を接種して、培養することで得られたものをいう。麹熟成卵黄の製造に用いる麹として、例えば、麹菌を卵で培養した卵麹や、麹菌を米で培養した米麹、麹菌を大豆で培養した大豆麹、麹菌を麦で培養した麦麹等を用いることができる。麹菌は、培地の種類や培養条件に応じた酵素を選択的に生成する。このため、各麹が異なる酵素群を含有することとなり、異なる麹を用いることで、風味や味わいの異なる麹熟成卵黄を得ることができる。
本発明において、卵黄由来の旨味とコクを有する麹熟成卵黄が得られやすいことから、卵麹や米麹を用いることが好ましく、卵麹を用いることがより好ましい。卵麹に含まれる麹菌は、卵黄タンパク質を分解するのに適したタンパク質分解酵素を多く生成することができる。すなわち、卵麹を用いることで、卵黄タンパク質が効率よく分解され、熟成を進行させることができる。麹の含有量は、例えば卵麹を用いる場合、麹熟成卵黄全体に対して、好ましくは1%以上10%以下であり、より好ましくは1%以上5%以下である。
<麹菌>
麹熟成卵黄の製造に用いる麹菌としては、アスペルギルス・オリーゼ(Aspergillus oryzae)やアスペルギルス・ソーヤ(Aspergillus sojae)等に代表される黄麹菌、アスペルギルス・リューチュウエンシス(Aspergillus luchuensis)等に代表される黒麹菌及びその変異種が挙げられる。
<麹熟成卵黄を得る工程>
本工程では、上記混合物を得る工程に続いて、上記混合物を加熱しながら熟成させて、麹熟成卵黄を得ることができる。
<熟成>
本発明において、熟成とは、麹菌により生成される酵素の作用により、卵黄が腐敗することなく、卵黄タンパク質等の卵黄成分が分解され、卵黄タンパク質分解物等が生成されることをいう。これにより、麹菌の種類に応じた多種多様な卵黄タンパク質分解物等が生成され、複雑な味わいを有する麹熟成卵黄が得られる。本発明における熟成は、麹菌が死滅した状態で行われてもよいが、少なくとも一部が生存したままの状態が好ましい。これにより、特有の旨味とコクを強めることができる。
<熟成温度>
熟成温度は、上記麹熟成卵黄を得る工程において混合物を加熱する温度のことであり、好ましくは40℃以上65℃以下であり、より好ましくは45℃以上62℃以下であり、さらに好ましくは50℃以上60℃以下である。40℃以上とすることで、酵素を活性化させることができる。また、加熱により香ばしい風味を有する麹熟成卵黄が得られる。さらに、麹菌以外の雑菌に対してもある程度の殺菌効果が得られるため、加工製造時の汚染リスクが低減される。65℃以下とすることで、卵黄タンパク質の加熱変性を抑制でき、生卵黄に近い粘性を有し、他の原料と混合し易く、カルボナーラソースの製造が容易となる。また、卵黄脂質酸化物の生成を抑制し、収斂味を抑えることができる。上記の熟成温度は、後述する熟成時間の間ほぼ一定に維持される温度であるが、上記範囲内で上昇及び下降してもよい。また、上記熟成温度で混合物を加熱しながら熟成させることで、酵素の至適温度となり分解速度を向上させることができるため、熟成期間を短縮することができる。さらに、熟成期間が短縮されることで、保存性の観点から食塩の添加量を低減できるため、過剰な塩味により旨味やコクが損なわれることを防止することができる。
<熟成時間>
熟成時間は、好ましくは24時間以上300時間以下であり、より好ましくは24時間以上240時間以下であり、さらに好ましくは48時間以上192時間以下である。熟成時間を上記範囲内とすることで、十分に熟成させて卵黄タンパク質を分解し、コク味を増すことができ、また、卵黄脂質酸化物の生成を抑制し、収斂味を抑えることができる。
以下、本発明について、実施例、比較例及び試験例に基づき具体的に説明する。なお、本発明は、これらに限定するものではない。
<麹熟成卵黄の製造>
まず、ゆで卵をすり潰して乾燥させた後、水で溶き、水分含量30%としたものに、黒麹菌Aspergillus luchuensis(株式会社樋口松之助商店製)を接種し、32℃〜34℃で約42時間培養を行い、卵麹を得た。
続いて、液卵黄86部に対し、食塩4部と上記で得られた卵麹10部を混合し、55℃の恒温器中で3日間熟成させ、−30℃の冷凍庫で一旦凍結した後に解凍し、液状の卵麹熟成卵黄を得た。得られた卵麹熟成卵黄の食塩含有量は4%であり、pHは5.8であり、20℃で測定した粘度は16Pa・sであった。これらのpHおよび粘度の値は、前述の卵麹熟成卵黄のpHおよび粘度の欄で記載した方法に基づいて測定した値である。
なお、得られた卵麹熟成卵黄を4℃の低温室で保管していたものを、後述するカルボナーラソースの製造に用いた。
<カルボナーラソースの製造>
[実施例1]
下記の配合割合に準じ、カルボナーラソースを調製した。
具体的には、表1記載の原料のうち、豆乳から黒胡椒までの原料及び清水をミキサーに投入し、撹拌を開始する。そこに、キサンタンガム、食塩、グラニュー糖、グルタミン酸ナトリウムを投入し、3分撹拌する。最後に、食用油脂をミキサーへ投入し、10分撹拌した後、ベーコンを投入し、80℃達温になるまで加熱処理を施すことで、実施例1のカルボナーラソースを得た。
得られたカルボナーラソースは、麹熟成卵黄の含有量が固形物換算で2.7%であり、乳原料1部に対する、麹熟成卵黄の含有割合が、固形物換算で0.6部であった。
[表1]
<カルボナーラソース>
豆乳 6.0%
卵黄 7.0%
麹熟成卵黄 6.5%(固形物換算:2.7%)
乳原料(パルメザンチーズ) 5.5%(固形物換算:4.7%)
黒胡椒 0.1%
ベーコン 3.0%
キサンタンガム 0.1%
食塩 5.0%
グラニュー糖 1.0%
グルタミン酸ナトリウム 3.0%
食用油脂 35.0%
清水 残余
―――――――――――――――――――――――――――――
合計 100%
実施例1で調整したカルボナーラソースを食したところ、乳風味がとても強く感じられた。
[試験例1]
まず、試験例1では、麹熟成卵黄の含有量及び乳原料1部に対する麹熟成卵黄の含有割合が乳風味に与える影響を検討することを目的とした。
具体的には、実施例2〜7、比較例1において、乳原料の含有量は変更せず、麹熟成卵黄の含有量を調整し、乳原料1部に対する麹熟成卵黄の含有割合を表2の通りになるように調整した以外は、実施例1と同様にカルボナーラソースを調製した。なお、麹熟成卵黄の増減分は卵黄で調整した。
また、対照品は、麹熟成卵黄を0%とし、その全量を卵黄に置き換えたものである。
次に、実施例2〜7、比較例1のカルボナーラソースを食し、下記の評価基準により評価した。結果を表2に示す。
なお、麹熟成卵黄及び乳原料の量はすべて固形物換算である。
<乳風味の評価基準>
◎:対照品と比べて、乳風味がとても強く感じられた
○:対照品と比べて、乳風味が強く感じられた
△:対照品と比べて、乳風味がやや強く感じられた
×:対照品と同程度、又は不快臭がした
[表2]
Figure 0006530154
評価の結果、麹熟成卵黄の含有量が0.1%以上5.2%以下であり、乳原料1部に対する麹熟成卵黄の含有割合が0.02部以上1.1部以下である実施例2〜7のカルボナーラソースは、対照品と比べて、いずれも、乳風味が強く感じられた。
一方、上記範囲を逸脱する比較例1に関しては、麹熟成卵黄の含有量が多いため、乳風味よりも不快臭が出てきてしまった。
[試験例2]
次に、試験例2では、乳原料の種類が乳風味に与える影響を検討することを目的とした。
具体的には、実施例8において、実施例1で配合した乳原料であるチーズの全量及び清水の一部を、生クリームに変更する以外は、実施例1と同様にカルボナーラソースを調製し、乳原料(生クリーム)1部に対する麹熟成卵黄の含有割合が0.6部となるようにした。
また、実施例9においても同様に、実施例1で配合した乳原料であるチーズの全量、清水の全量及び豆乳の一部を、牛乳に変更する以外は、実施例1と同様にカルボナーラソースを調製し、乳原料(牛乳)1部に対する麹熟成卵黄の含有割合が0.6部となるようにした。
次に、実施例8及び9のカルボナーラソースを食し、試験例1と同じ評価基準により評価した。結果を表4に示す。
なお、麹熟成卵黄及び乳原料の量はすべて固形物換算である。
[表4]
Figure 0006530154
評価の結果、実施例8及び9のカルボナーラソースは、対照品と比べて、いずれも、乳風味がとても強く感じられた。乳原料の種類を変更しても、実施例1と効果は同等であった。
[試験例4]
次に、本発明の効果が、レトルト処理品でも同様に見られるのか検討するため、実施例1と同じ配合割合に準じ、カルボナーラソース(レトルト処理品)を調製した。
具体的には、表1記載の原料のうち、豆乳から黒胡椒までの原料及び清水をミキサーに投入し、撹拌を開始する。そこに、キサンタンガム、食塩、グラニュー糖、グルタミン酸ナトリウムを投入し、3分撹拌する。最後に、食用油脂をミキサーへ投入し、10分撹拌した後、ベーコンを投入し、これをレトルトパウチに充填・密封し、121℃で20分間のレトルト処理を施すことで、レトルト処理品のカルボナーラソースを得た。
試験例4で調整したカルボナーラソースを食したところ、乳風味は、実施例1より若干劣るが、麹熟成卵黄を配合することで、より乳風味を強く感じられるという効果は十分に見られた。












Claims (5)

  1. 卵黄及び乳原料を含むカルボナーラソースにおいて、
    麹熟成卵黄の含有量が固形物換算で0.1質量%以上5.2質量%以下であり、
    前記乳原料1質量部に対する、前記麹熟成卵黄の含有割合が、固形物換算で0.02質量部以上1.1質量部以下である、
    ことを特徴とするカルボナーラソース
  2. 前記乳原料が、チーズ、生クリーム、牛乳から選ばれる少なくとも1種以上である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のカルボナーラソース
  3. 前記麹熟成卵黄が、卵麹熟成卵黄である、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のカルボナーラソース
  4. 前記麹熟成卵黄が、麹と卵黄と食塩とを含む混合物を熟成させた麹熟成卵黄である、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のカルボナーラソース
  5. 卵黄及び乳原料を含むカルボナーラソースの製造方法であって、
    前記製造方法が、麹と、卵黄と、食塩とを混合して、混合物を得る工程と、
    前記混合物を加熱しながら熟成させて、麹熟成卵黄を得る工程と、
    前記麹熟成卵黄を、固形物換算で0.1質量%以上5.2質量%以下で配合する工程と、
    前記乳原料1質量部に対する、前記麹熟成卵黄を、固形物換算で0.02質量部以上1.1質量部以下で配合する工程と、
    を含む、カルボナーラソースの製造方法











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