JP2002088297A - 表面保護材 - Google Patents

表面保護材

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JP2002088297A
JP2002088297A JP2000275645A JP2000275645A JP2002088297A JP 2002088297 A JP2002088297 A JP 2002088297A JP 2000275645 A JP2000275645 A JP 2000275645A JP 2000275645 A JP2000275645 A JP 2000275645A JP 2002088297 A JP2002088297 A JP 2002088297A
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Tetsuya Ishii
徹弥 石井
Tetsuo Wada
哲夫 和田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】車や半導体基板等の保管や運搬時に、または換
気扇等の厨房器具等の表面を、外部汚染や衝撃から保護
する表面保護材の提供。 【解決手段】N−ビニルアセトアミド由来の繰り返し単
位を50質量%以上含有するN−ビニルアセトアミド
(共)重合体を親水性の保護膜形成樹脂として用いるこ
とを特徴とする表面保護材、ならびにそれを用いた乗り
物構造体表面保護材、厨房機器表面保護材、建築材表面
保護材、皮膚表面保護材および機械部品表面保護材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車や半導体基板等
の保管や運搬時に、または換気扇等の厨房器具等の表面
を、外部汚染や衝撃から保護する表面保護材に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車や半導体基板を長期にわた
って保管する場合や、工場間の運搬、輸出等の輸送時に
その表面を粒子や油汚れ、さらには傷等から保護するこ
とが重要である。一方厨房や自動車整備工場などで発生
する油ミスト等は換気扇や各種機器を汚染し、その汚れ
を落とすのは非常な手間と時間を要していた。
【0003】従来これらの問題を解決する方法として、
例えば自動車では輸出時にはアルカリ可溶性の樹脂をコ
ーティングし、輸送後アンモニア水で洗い流すというも
のがある。しかしながらこれはアンモニア水というアル
カリ溶液を使用するため安全面に気を使わなくてはなら
ず、またポリマーが環境に流れだしてしまい、洗浄液の
後処理には非常に希薄なポリマー溶液を回収焼却せねば
ならず、はなはだ効率が悪かった。
【0004】一方、半導体基板や半導体素子片等におい
て、それらを長期にわたり保管したり、工場間を運搬す
る際、その表面をクリーンに保つために、それらの表面
をフォトレジストで被覆する方法が用いられている。さ
らにはワックス等により表面に保護膜を形成せしめる方
法があったが、この保護膜は使用後の除去時に有機溶剤
を必要とし、コストがかかり、また世界的な環境問題の
高まりの中、VOC(揮発性有機溶剤)に対する規制も
増加しているので、はなはだ不適切な処理法となってい
た。
【0005】特開昭52−151560号公報や特開平
3−266433号公報に、水溶性の樹脂膜で表面を保
護するものが開示されている。しかしながらポリビニル
ピロリドン、ポリビニルアルコールおよびポリエチレン
グリコールは、その分子量、接着性の低さや適切な可塑
剤がないために膜がひび割れたり、剥がれたりして表面
の保護性の信頼性が欠けていた。一方ガラス転移点の低
いポリマーを用いると、ひび割れ等は起こらないが、被
膜を洗浄する際、該ポリマーが強固に被着体に接着して
しまい、洗浄に時間を要してしまうという欠点があっ
た。
【0006】さらに水溶性高分子は、洗浄後に洗浄液に
ポリマーが溶解してしまうと、そのポリマーの回収は困
難で、ポリマー溶液を環境中に排出してしまうか、非常
に希薄なポリマー液を焼却処理せねばならなくなり、コ
スト的な問題を抱えていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の従来
技術の課題を解決し、極めて単純な組成で適度な柔軟
性、接着力を有する保護膜を形成し、保護膜形成後の膜
のひび割れや剥がれ等のない、保護膜の形成および使用
後の洗浄が極めて容易で、配合によっては洗浄後回収す
ることもできる、安価な表面保護材を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、この様な
実情に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、実質的にN−ビニ
ルアセトアミドの重合体または共重合体を保護膜形成樹
脂とする親水性の表面保護材がすぐれた保護膜を形成す
ることを見いだ、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち本発明は以下の事項に関する。 [1]N−ビニルアセトアミド由来の繰り返し単位を5
0質量%以上含有するN−ビニルアセトアミド(共)重
合体を親水性の保護膜形成樹脂として用いることを特徴
とする表面保護材。 [2]N−ビニルアセトアミド(共)重合体中、N−ビ
ニルアセトアミド由来の繰り返し単位を99.99〜5
0質量%、下記一般式(I)〜(III)で表される繰り返
し単位の少なくとも1種類の構造単位を0.01〜50
質量%含むことを特徴とする上記[1]に記載の表面保
護材。
【0010】
【化7】 [式中、R1は水素原子またはCOOM(Mは水素原子
またはアルカリ金属を表す。)を、R2は水素原子、C
3、COOM1(M1は前述のMと同様の意味を表
す。)を、XはCOOM2(M2は前述のMと同様の意味
を表す。)を示す。また、R1およびXが各々COO
M、COOM2のとき、(I)式は環状の酸無水物構造
であってもよい。]
【0011】
【化8】 [式中、R3、R4はそれぞれ独立に水素原子、炭素数が
1〜4のアルキル基、またはCOOM3(M3は水素原子
またはアルカリ金属を表す。)を示し、Aは下記(ア)
〜(ウ)
【0012】
【化9】
【0013】
【化10】
【0014】
【化11】 で表される構造を示し(ただし、R5は炭素数1〜10
の直鎖または分岐アルキレン鎖を表す。)、XはCOO
4(M4は前述のM3と同様の意味を表す。)を示
す。]
【0015】
【化12】
【0016】[式中、R6、R7はそれぞれ独立に水素原
子または炭素数が1〜4のアルキル基を示し、Yは炭素
数1〜4のヒドロキシアルキル基、−CH2NR8
9(ただし、R8、R9はそれぞれ独立に水素原子または
炭素数1〜4のアルキル基またはアルケニル基を表
す。)、COOR10(ただし、R10は炭素数1〜4のア
ルキル基または炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基を
表す。)、CONR1112(ただし、R11、R12はそれ
ぞれ独立に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基ま
たはアルケニル基、またはCH2OHを表す。)、CO
NH−R13−RN(R142(R13は炭素数2〜3のア
ルキレン鎖を、R14は炭素数1〜4のアルキル鎖を表
す。)またはヒドロキシ基で1〜3個核置換されたフェ
ニル基を示す。]
【0017】[3]N−ビニルアセトアミドを主成分と
してなるポリ−N−ビニルアセトアミドの重合体または
共重合体(A成分)0.001〜50質量部と、水およ
び/または水溶性有機溶剤(B成分)を99.999〜
50質量部(A成分およびB成分の総和は100質量部
とする。)含有してなることを特徴とする上記[1]ま
たは[2]に記載の表面保護材。 [4]水溶性有機溶剤が、ケトン類、セルソルブ類、ジ
オキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、N−メチルピロリドンおよびアルカノールからなる
群より選ばれる1種以上である上記[3]に記載の表面
保護材。
【0018】[5]水溶性有機溶剤がアルカノールであ
る上記[4]に記載の表面保護材。 [6]可塑剤として多価アルコールが添加されているこ
とを特徴とする上記[1]ないし[5]のいずれかに記
載の表面保護材。 [7]架橋剤を加え、表面保護膜洗浄時に該膜を吸液ゲ
ル化せしめることにより、使用後の表面保護膜を回収で
きることを特徴とする上記[1]ないし[6]のいずれ
かに記載の表面保護材。
【0019】[8]架橋剤が水溶性のエポキシ化合物お
よび/または金属イオンである上記[7]に記載の表面
保護材。 [9]上記[1]ないし[8]のいずれかに記載の表面
保護材からなる電子部品表面保護材。 [10]上記[1]ないし[8]のいずれかに記載の表
面保護材からなる乗り物構造体表面保護材。
【0020】[11]上記[1]ないし[8]のいずれ
かに記載の表面保護材からなる厨房機器表面保護材。 [12]上記[1]ないし[8]のいずれかに記載の表
面保護材からなる建築材表面保護材。 [13]上記[1]ないし[8]のいずれかに記載の表
面保護材からなる皮膚表面保護材。 [14]上記[1]ないし[8]のいずれかに記載の表
面保護材からなる機械部品表面保護材。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の表面保護材は、それによ
り得られる保護膜が適度な柔軟性、接着力を有し、また
複雑な構造にも柔軟に流動・接着し、保護膜を形成する
ため、被膜形成後の膜のひび割れや剥がれ等がなく、ま
た保管・運搬終了後は有機溶剤を使うことなく(環境へ
の負荷が少なく)、水で洗い流すことができ、さらには
ポリビニルアルコールのごとき温水でなければ洗い流せ
ない等の問題なく、冷水でも洗い流せるので、極めて簡
便な装置を用いて表面保護および使用後の洗浄ができる
ことが分かった。さらには架橋剤を配合することで、保
護膜を洗浄除去した後、膜を回収することができ、単純
な組成で安価にかつ短時間に製造できるものである。
【0022】本発明の表面保護材により得られる保護膜
は以下のような特徴を有する。 (1)熱安定性 N−ビニルアセトアミドの重合体または共重合体(本発
明においては、併せて「N−ビニルアセトアミド(共)
重合体」ということがある。)が熱に対し安定であるた
め、炎天下や高温の室内においても保護膜の劣化が極め
て少ない。 (2)耐候性 N−ビニルアセトアミドの重合体または共重合体は光に
対し安定であるため、屋外での使用も可能である。
【0023】(3)透明性 きわめて透明度が高く均質である。 (4)柔軟性 可塑剤を用いることで、保護膜の柔らかさが自由にコン
トロールでき、膜を柔らかくすることで、外部からの衝
撃を和らげることができるので、膜が破壊されにくい。
【0024】(5)被着体に悪影響をあたえない。 ノニオン性であるN−ビニルアセトアミドの(共)重合
体を主成分としているため、特に半導体などの電子部品
の保護膜として有効である。 (6)乾燥性 固化が容易に行え、特にN−ビニルアセトアミドの溶媒
親和性が高いために表面保護材に揮発性の溶媒を添加す
ることで、表面保護材の塗布後、乾燥して膜を形成する
までの時間を短縮することができる。
【0025】(7)洗浄性 ポリビニルアルコールの様に温水でなくとも冷水でも容
易に除去可能で、また溶媒でも洗浄できる。 (8)酸素遮断性 乾燥状態で、酸素遮断性が高いために、表面の酸化劣化
を最小限に抑えることができる。
【0026】(9)塗布性 常温で液状なので、刷毛やスピンナー等により、容易に
塗布できる (10)被着体とのなじみがよい。保護膜形成樹脂の分
子量を低くしたり可塑剤を添加することで被着体とのな
じみをよくすることができ、薄い膜を均一に形成するこ
とができる。
【0027】(11)pH・添加剤による物性変化が少
ない。ノニオン性であるN−ビニルアセトアミドの
(共)重合体を主成分としているため、pHおよび電解
質や酸化防止剤等の添加剤に対して安定である。
【0028】本発明の重合体中、保護膜の性能を損なわ
ない範囲で、N−ビニルアセトアミドの共重合成分とし
て上記一般式(I)〜(III)で表わされるエチレン性不
飽和単量体を用いることができる。これらは得られる保
護膜の架橋点として、または接着性や柔軟性を上げるた
めに共重合される。これは保護膜形成樹脂の親水性を損
なわない程度に共重合され、その合計は単量体全量の5
0〜100質量%であり、この範囲を越えると保護膜形
成能および親水性は著しく低下し、保護膜の洗浄除去
性、膜のひび割れ、べたつき等が生じる。
【0029】以下特にN−ビニルアセトアミド共重合体
について述べる。すなわちこの共重合体は下記の一般式
(IV)〜(VI)で表される繰り返し単位からなる共重合
体となる。式中、ι;50〜99.99質量%、m,
n;各々0.01〜50質量%(ただし、m+n;0.
01〜50質量%)である。
【0030】
【化13】
【0031】
【化14】
【0032】
【化15】
【0033】[式中、R1は水素原子またはCOOM
(Mは水素原子またはアルカリ金属を表す。)を、R2
は水素原子、CH3、COOM1(M1は前述のMと同様
の意味を表す。)を、XはCOOM2(M2は前述のMと
同様の意味を表す。)を示す。また、R1およびXが各
々COOM、COOM2のとき、(I)式は環状の酸無水
物構造であってもよい。
【0034】R3、R4はそれぞれ独立に水素原子、炭素
数が1〜4のアルキル基、またはCOOM3(M3は水素
原子またはアルカリ金属を表す。)を示し、Aは下記
(ア)〜(ウ)
【0035】
【化16】
【0036】
【化17】
【0037】
【化18】
【0038】で表される構造を示し(ただし、R5は炭
素数1〜10の直鎖または分岐アルキレン鎖を表
す。)、XはCOOM4(M4は前述のM3と同様の意味
を表す。)を示す。
【0039】
【化19】
【0040】R6,R7はそれぞれ独立に水素原子または
炭素数が1〜4のアルキル基を示し、Yは炭素数1〜4
のヒドロキシアルキル基、−CH2NR89(ただし、
8、R9はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜4
のアルキル基またはアルケニル基を表す。)、COOR
10(ただし、R10は炭素数1〜4のアルキル基または炭
素数1〜3のヒドロキシアルキル基を表す。)、CON
1112(ただし、R 11、R12はそれぞれ独立に水素原
子または炭素数1〜4のアルキル基またはアルケニル
基、またはCH2OHを表す。)、CONH−R13−R
N(R142(R13は炭素数2〜3のアルキレン鎖を、
14は炭素数1〜4のアルキル鎖を表す。)またはヒド
ロキシ基で1〜3個核置換されたフェニル基を示す。]
【0041】以下に本発明の(共)重合体の構造単位に
ついて更に具体的に述べる。上記繰り返し単位(IV)〜
(VI)において、下記の一般式(I)
【0042】
【化20】
【0043】で表わされる構造単位は、下記のモノマー
を共重合させることにより導入される。
【0044】すなわち、XがCOOM(Mは水素原子ま
たはアルカリ金属を表す。)の場合、アクリル酸、メタ
クリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラ
コン酸、ケイ皮酸およびこれらの塩類が挙げられる。ま
た、R1およびXがCOOMであって(I)式が環状の酸
無水物構造である場合、無水マレイン酸等が挙げられ
る。また、下記一般式(II)
【0045】
【化21】
【0046】で表わされる構造単位は、下記のモノマー
を共重合させることにより導入される。すなわち、Aが
下記(ア)
【0047】
【化22】
【0048】(ただし、R5は炭素数1〜10の直鎖ま
たは分岐アルキレン鎖を表す。)で表される構造のと
き、XがCOOM(Mは水素原子またはアルカリ金属を
表す。)の例としてイタコン酸、アコニット酸、3−ブ
テノン酸、4−ペンテン酸、ω−ウンデセン酸およびそ
れらの塩類が挙げられる。また、Aが下記(イ)
【0049】
【化23】
【0050】で表される構造のとき、XがCOOM(M
は水素原子またはアルカリ金属を表す。)の例としてカ
ルボキシエチルアクリレートおよびその塩等が挙げられ
る。また、Aが下記(ウ)
【0051】
【化24】
【0052】で表される構造のとき、XがCOOM(M
は水素原子またはアルカリ金属を表す。)の例としてN
−メタクリル−α−アミノ酸類およびその塩類等が挙げ
られる。また、下記一般式(III)
【0053】
【化25】
【0054】で表わされる構造単位は、下記のモノマー
を共重合させることにより導入される。すなわち、Yが
炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基の場合、アリルア
ルコール、メタリルアルコール、クロチルアルコール等
が、Yが−CH2NR89(ただし、R8、R9はそれぞ
れ独立に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基また
はアルケニル基を表す。)の場合、モノアリルアミン、
メタリルアミン、N,N−ジメチルアリルアミン、N,
N−ジエチルアリルアミン、ジメタリルアミン、N−エ
チルジアリルアミン、N−エチルジアリルアミン、N,
N−ジメチル−N,N−ジアリルアミンおよびその四級
塩等が挙げられる。
【0055】また、YがCOOR10(ただし、、R10
炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基を表す。)の場
合、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒド
ロキシプロピル、メタクリル酸ヒドロキシブチル、クロ
トン酸メチル、クロトン酸エチル、クロトン酸t−ブチ
ル等が挙げられる。
【0056】また、YがCONR1112(ただし、
11、R12はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜
4のアルキル基またはアルケニル基、またはCH2OH
を表す。)の場合、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルア
ミド、N−n−プロピルアクリルアミド、N−i−プロ
ピルアクリルアミド、N−n−ブチルアクリルアミド、
N−i−ブチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリ
ルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−アリル
アクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エ
チルメタクリルアミド、N−n−プロピルメタクリルア
ミド、N−i−プロピルメタクリルアミド、N−n−ブ
チルメタクリルアミド、N−i−ブチルメタクリルアミ
ド、N−t−ブチルメタクリルアミド、N−メチロール
メタクリルアミド、N−アリルメタクリルアミド、N,
N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリ
ルアミド、N,N−ジイソプロピルアクリルアミド、
N,N−ジ−n−ブチルアクリルアミド、等が挙げら
れ、YがCONH−R13−RN(R142(R13は炭素
数2〜3のアルキレン鎖を、R14は炭素数1〜4のアル
キル鎖を表す。)およびその四級塩の場合、N,N−ジ
メチルアミノエチルアクリルアミド、N,N−ジメチル
アミノエチルメタクリルアミドN,N−ジメチルアミノ
プロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロ
ピルメタクリルアミド等が挙げられる。
【0057】また、Yがヒドロキシ基で1〜3個核置換
されたフェニル基の場合、スチレン、o−(あるいはm
−,p−)メチルスチレン、2,4−(あるいは2,5
−、2,6−、3,5−)ジメチルスチレン、2,4,
5−(あるいは2,4,6−)トリメチルスチレン、ペ
ンタメチルスチレン、o−(あるいはm−,p−)エチ
ルスチレン、2,4−(あるいは2,5−、2,6−、
3,5−)ジエチルスチレン、2,4,5−トリエチル
スチレン、2,3,4,5−テトラエチルスチレン、ペ
ンタエチルスチレン、o−(あるいはm−,p−)n−
ブチルスチレン、o−(あるいはm−,p−)アリルス
チレン、o−(あるいはm−,p−)塩化スチレン、o
−(あるいはm−,p−)臭化スチレン、o−(あるい
はm−,p−)フッ化スチレン、2,3−(あるいは
2,4−、2,5−、2,6−、3,5−)ジクロロス
チレン、o−(あるいはm−,p−)メトキシスチレ
ン、2,3−(あるいは2,4−、2,5−、2,6
−、3,5−)ジメトキシスチレン、2,3,4−トリ
メトキシスチレン、o−(あるいはm−,p−)ヒドロ
キシスチレン、2,5−ジヒドロキシスチレン、o−
(あるいはm−,p−)アミノスチレン、o−(あるい
はm−,p−)N,N−ジメチルアミノスチレン、α−
メチルスチレン、α−エチルスチレン、α−n−プロピ
ルスチレン、β−メチルスチレン、β−エチルスチレ
ン、β−i−プロピルスチレン、β−n−ブチルスチレ
ン等が挙げられる。
【0058】以下に、上記一般式(IV)〜(VI)で示し
た繰り返し単位を有する共重合体を具体的に例示する。
ここで「部分あるいは完全中和物」とは、共重合体中の
カルボン酸等の酸性官能基中、水素イオンの一部または
全部がナトリウム、カリウム等のアルカリ金属等の陽イ
オンで置き換えられた化合物を示す。
【0059】まず上記一般式(IV)の例としては、N−
ビニルアセトアミド/アクリル酸共重合体およびその部
分あるいは完全中和物、N−ビニルアセトアミド/メタ
クリル酸共重合体およびその部分あるいは完全中和物、
N−ビニルアセトアミド/クロトン酸共重合体およびそ
の部分あるいは完全中和物、N−ビニルアセトアミド/
マレイン酸共重合体およびその部分あるいは完全中和
物、N−ビニルアセトアミド/フマル酸共重合体および
その部分あるいは完全中和物、N−ビニルアセトアミド
/シトラコン酸共重合体およびその部分あるいは完全中
和物、N−ビニルアセトアミド/ケイ皮酸共重合体およ
びその部分あるいは完全中和物、N−ビニルアセトアミ
ド/無水マレイン酸共重合体およびその部分あるいは完
全中和物、N−ビニルアセトアミド/イタコン酸共重合
体およびその部分あるいは完全中和物、N−ビニルアセ
トアミド/アコニット酸共重合体およびその部分あるい
は完全中和物、N−ビニルアセトアミド/3−ブテノン
酸共重合体およびその部分あるいは完全中和物、N−ビ
ニルアセトアミド/4−ペンテン酸共重合体およびその
部分あるいは完全中和物、N−ビニルアセトアミド/カ
ルボキシエチルアクリレート共重合体およびその部分あ
るいは完全中和物、N−ビニルアセトアミド/アクリル
酸/イタコン酸共重合体およびその部分あるいは完全中
和物、N−ビニルアセトアミド/メタクリル酸/アコニ
ット酸共重合体およびその部分あるいは完全中和物、N
−ビニルアセトアミド/アクリル酸/3−ブテノン酸共
重合体およびその部分あるいは完全中和物、N−ビニル
アセトアミド/メタクリル酸/4−ペンテン酸共重合体
およびその部分あるいは完全中和物、N−ビニルアセト
アミド/ビニルスルホン酸/イタコン酸共重合体および
その部分あるいは完全中和物、N−ビニルアセトアミド
/アクリル酸/アリルスルホン酸共重合体およびその部
分あるいは完全中和物、N−ビニルアセトアミド/マレ
イン酸/アリルリン酸共重合体およびその部分あるいは
完全中和物、N−ビニルアセトアミド/フマル酸/カル
ボキシエチルアクリレート共重合体およびその部分ある
いは完全中和物等が挙げられる。
【0060】また、上記一般式(V)の例としては、N
−ビニルアセトアミド/アリルアルコール共重合体、N
−ビニルアセトアミド/メタリルアミン共重合体、N−
ビニルアセトアミド/N,N−ジエチルアリルアミン共
重合体、N−ビニルアセトアミド/メタクリル酸エチル
共重合体、N−ビニルアセトアミド/アクリル酸t−ブ
チル共重合体、N−ビニルアセトアミド/メタクリル酸
ヒドロキシエチル共重合体、N−ビニルアセトアミド/
メタクリル酸ヒドロキシルプロピル共重合体、N−ビニ
ルアセトアミド/ジメチルアミノエチルアクリレート共
重合体、N−ビニルアセトアミド/ジエチレングリコー
ルエトキシアクリレート、N−ビニルアセトアミド/ア
クリルアミド共重合体、N−ビニルアセトアミド/N−
メチルアクリルアミド共重合体、N−ビニルアセトアミ
ド/N−メチロールアクリルアミド共重合体、N−ビニ
ルアセトアミド/N,N−ジエチルアクリルアミド共重
合体、N−ビニルアセトアミド/N,N−ジメチルアミ
ノエチルメタクリルアミド共重合体、N−ビニルアセト
アミド/N−ビニル−N,N−ジメチルアミン共重合
体、N−ビニルアセトアミド/p−ヒドロキシスチレン
共重合体、N−ビニルアセトアミド/p−アミノスチレ
ン共重合体、N−ビニルアセトアミド/アクリル酸/ア
リルアルコール共重合体およびその部分あるいは完全中
和物、N−ビニルアセトアミド/マレイン酸/メタリル
アミン共重合体およびその部分あるいは完全中和物、N
−ビニルアセトアミド/アクリル酸/N,N−ジメチル
アリルアミン共重合体およびその部分あるいは完全中和
物、N−ビニルアセトアミド/マレイン酸/メタクリル
酸t−ブチル共重合体およびその部分あるいは完全中和
物、N−ビニルアセトアミド/アクリル酸/メタクリル
酸ヒドロキシプロピル共重合体およびその部分あるいは
完全中和物、N−ビニルアセトアミド/アクリル酸/ア
クリルアミド共重合体およびその部分あるいは完全中和
物、N−ビニルアセトアミド/アクリル酸/N−メチロ
ールアクリルアミド共重合体およびその部分あるいは完
全中和物、N−ビニルアセトアミド/メタクリル酸/
N,N−ジエチルアクリルアミド共重合体およびその部
分あるいは完全中和物、N−ビニルアセトアミド/マレ
イン酸/N,N−ジメチルアミノエチルメタクリルアミ
ド共重合体およびその部分あるいは完全中和物、N−ビ
ニルアセトアミド/フマル酸/N−ビニル−N,N−ジ
メチルアミン共重合体およびその部分あるいは完全中和
物が挙げられる。
【0061】さらに、上記一般式(VI)の例としては、
N−ビニルアセトアミド/イタコン酸/アリルアルコー
ル共重合体およびその部分あるいは完全中和物、N−ビ
ニルアセトアミド/アコニット酸/N,N−ジメチルア
リルアミン共重合体およびその部分あるいは完全中和
物、N−ビニルアセトアミド/イタコン酸/メタクリル
酸ヒドロキシエチル共重合体およびその部分あるいは完
全中和物、N−ビニルアセトアミド/3−ブテノン酸/
メタクリル酸ヒドロキシプロピル共重合体およびその部
分あるいは完全中和物、N−ビニルアセトアミド/4−
ペンテン酸/ジエチルアミノエチルメタクリレート共重
合体およびその部分あるいは完全中和物、N−ビニルア
セトアミド/イタコン酸/N−メチロールアクリルアミ
ド共重合体およびその部分あるいは完全中和物、N−ビ
ニルアセトアミド/2−アクリルアミド−2−メチルプ
ロパンスルホン酸/N,N−ジメチルアミノエチルメタ
クリルアミド共重合体およびその部分あるいは完全中和
物、N−ビニルアセトアミド/2−アクリルアミド−2
−メチルプロパンスルホン酸/N−ビニルプロピオン酸
アミド共重合体およびその部分あるいは完全中和物等が
挙げられる。
【0062】ここで得られた重合体または共重合体は水
およびアルコール類に対し、溶解性がきわめて良好であ
ることがわかり、きわめて優れた表面保護材が得られ
る。とくに親アルコール性であるため水を溶媒として用
いずに水溶性の表面保護膜が作製可能であるので、従来
の水溶性高分子を用いた物よりも塗布後の保護膜形成速
度に優れる。
【0063】本発明で用いられる、N−ビニルアセトア
ミドの重合体または共重合体は、組成物全量に対して
0.001〜50質量%の範囲で使用することが好まし
く、さらに好ましくは0.01〜40質量%の範囲がよ
い。N−ビニルアセトアミドの重合体または共重合体が
0.001質量%未満の場合には、保護膜が薄くなって
しまい保護膜の強度が弱くなってしまう。50質量%を
超えると保護材の粘度が著しく高くなり、他の成分をブ
レンドする際に不均一になったり、保護膜塗布時に均一
に膜を作るのが困難となる。
【0064】本発明に用いる水および/または水溶性有
機溶媒は連続層を作るために添加され、保護膜形成樹脂
の粘度や濃度を調製する効果がある。また水はこのほか
に、架橋時の架橋反応を進める役割もある。その添加量
は99.999〜50質量%であり、50質量%未満で
あると表面保護材の粘度が高くなり、塗布時に膜を均一
に塗れなくなってしまう。99.999質量%より多い
と、得られる保護膜が薄くなり、結果として表面の保護
性能に劣ってしまう。
【0065】本発明において使用する水溶性有機溶剤は
特に限定しないが、メタノール、エタノール、ブタノー
ル、イソブタノール、プロパノール、ベンジルアルコー
ル、フェネチルアルコール、イソプロピルアルコール、
ヘキシルアルコール、2−エチルヘキサノール、シクロ
ヘキサノール、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、オクチルアルコール、ブタノール、ペンタノール等
の1価アルコール、エチレングリコール、プロピレング
リコール、1,3−ブチレングリコール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、1,4−ブチレン
グリコール(2価アルコール)、グリセリン、トリオキ
シイソブタン(3価アルコール)、エリトリット、ペン
タエリトリット(4価アルコール)、キシリット、アド
ニット(5価アルコール)、アロズルシット、ソルビト
ール、ソルビット液、マンニトール(6価アルコール)
などのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケト
ン類、セロソルブ、ジオキサン、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドンのご
とき有機溶剤等があげられる。これらは1種または2種
以上を組み合わせて用いることができ、水との混合液で
もよい。溶媒の配合比は、組成物の粘度、配合物の溶解
性、溶液の保存安定性、乾燥性等の面から決定する。
【0066】本発明では必要に応じて可塑剤を添加する
ことができ、これは得られた保護膜に柔軟性を付与する
ために添加される。添加量は保護膜形成樹脂と可塑剤と
の質量比で1/100〜100/1であることが好まし
く、1/50〜98/2がより好ましい。
【0067】本発明に使用する可塑剤としては多価アル
コール、ポリエーテルポリオール類、ミリスチン酸イソ
プロピル、セバシン酸ジエチル、フタル酸ジエチル、ア
ジピン酸ジイソプロピル、グリセリンモノオレート、ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が
あげられるがる。このなかでポリマーの溶解性や沸点の
面からから、特に水溶性の多価アルコールが望ましく、
多価アルコールとしては、プロピレングリコール、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、ブチレングリコール(2価アルコール)、
グリセリン、トリオキシイソブタン(3価アルコー
ル)、エリトリット、ペンタエリトリット(4価アルコ
ール)、キシリット、アドニット(5価アルコール)、
アロズルシット、ソルビット(6価アルコール)等があ
げられるがこの限りではない。
【0068】本発明のさらなる特徴として、本表面保護
材に保護膜形成樹脂を架橋せしめる成分を配合し、保護
膜形成時に架橋することで、使用後水や溶媒にて洗浄す
ると、該膜が吸液し、水または溶媒に不溶なゲル体を形
成させることができる。すなわち、保護膜形成樹脂およ
びこれと反応をする架橋剤を、水および/または水溶性
有機溶媒に溶解することで粘度を調整し、成型し易いゾ
ル体とする。その後このゾル体から水および/または水
溶性有機溶媒を蒸散することにより膜を形成しつつ、架
橋反応を進行させることにより吸液性の保護膜が得られ
る。
【0069】上記で得られた保護膜を水や溶媒で洗浄す
ると、被膜が吸水、吸液膨潤し、速やかに、ウエハー等
の被着体からはがれ易くなり、はがれてきた吸水・吸液
ゲルはふるい等で回収し、焼却処理等が可能となる。洗
浄に有機溶媒を用いたときはそれを蒸留することで再使
用できる。また架橋剤として金属イオンを用いると、そ
の架橋メカニズムはイオン架橋であるので、ゲルが膨潤
剥離したら、多量の水で希釈し(必要によってはゲルを
ホモジナイズし)、溶解せしめ、濃縮もしくは限外濾過
等で金属イオンを除去した後、ポリマー(溶液)を再利
用できる。すなわち従来の高分子は洗浄後それを回収す
るのは困難であったものが、本発明では可能となり、環
境に極めてやさしい表面保護材と言える。
【0070】架橋剤は本発明の表面保護材全量に対して
0.01〜20質量%の範囲で添加される。さらに好ま
しくは0.1〜10質量%の範囲がよい。架橋剤の添加
量が0.01質量%未満の場合には架橋が不十分となっ
てゲルの強度が不足し、洗浄後にゲルの回収が困難とな
る。20質量%を超えると保護膜の強度が脆くなり、ま
た成型加工が困難となる。
【0071】用いる架橋剤としては、ホルムアルデヒ
ド、グリオキザルなどのアルデヒド類;N,N−ジメチ
ロールメラミン等のN−メチロール化合物;フマル酸、
マロン酸等のジカルボン酸類;エピクロルヒドリン、ホ
ウ酸、エチレンジアミン等のアミン類;エチレングリコ
ール等のジオール類;エチレングリコールジグリシジル
エーテル等のビスエポキシド類;エチレンジイソシアナ
ート等のジイソシアナート類等が挙げられるが、この限
りではない。
【0072】架橋方法としては、パーオキサイドによる
架橋反応や、共重合体中の水酸基あるいはヒドロキシア
ルキル基、カルボキシル基、アミノカルボニル基、モノ
もしくはジ低級アルキルアミノカルボニル基、アミノ
基、モノもしくはジ低級アルキルアミノ基等の反応性基
を用いた架橋反応、またはイオン架橋等が挙げられる。
【0073】以下に本発明の架橋反応および架橋剤の例
を示すが、これらに限定されない。またこれらは必要に
応じ2種類以上用いることもできる。水酸基、ヒドロキ
シアルキル基を用いた架橋反応としては、前記構造単位
(III)として(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、
(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アク
リル酸ヒドロキシブチル、N−メチロールアクリルアミ
ド、(メタ)アリルアルコール、クロチルアルコール、
ヒドロキシメチルビニルケトン、o(あるいはm、p)
−ヒドロキシスチレン、2,5−ジヒドロキシスチレン
等を含む共重合体を、ホルムアルデヒド、グリオキザ
ル、テレフタルアルデヒド等のアルデヒド類を用い、例
えばホルムアルデヒドにより式(VII)
【0074】
【化26】
【0075】で示した架橋点を有する架橋体を得る方法
や、N,N’−ジメチロール尿素、N,N’−ジメチロ
ールメラミン、N,N’−ジメチロールエチレン尿素等
のN−メチロール化合物を用い、例えばN,N’−ジメ
チロールエチレン尿素により式 (VIII)
【0076】
【化27】 で示した架橋点を有する架橋体を得る方法、
【0077】シュウ酸、マロン酸、コハク酸、酒石酸、
イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、グルタル酸、アジ
ピン酸等のジカルボン酸類を用い、例えばフマル酸によ
り式(IX)
【0078】
【化28】
【0079】の架橋点を有する架橋体を得る方法、エピ
クロルヒドリンにより式(X)
【0080】
【化29】
【0081】の架橋点を有する架橋体を得る方法、ホウ
酸により式(XI)
【0082】
【化30】
【0083】の架橋点を有する架橋体を得る方法等が挙
げられる。カルボキシル基を用いた架橋反応としては、
前記構造単位(I)および(II)として、(メタ)アク
リル酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸、マロン
酸、シトラコン酸、イタコン酸、アコニン酸、ビニル酢
酸、アリル酢酸、ω−ウンデセン酸、カルボキシエチエ
ルアクリレート、N−メタリル−α−アミノ酸、ケイ皮
酸およびその塩類等を含む共重合体を、エチレンジアミ
ン、N−メチルエチレンジアミン、N,N’−ジメチル
エチレンジアミン、N,N’−ジエチルエチレンジアミ
ン、N,N’−ジプロピルエチレンジアミン、N,N’
−ジブチルエチレンジアミン、p−フェニレンジアミ
ン、p,p’−ジアミノジフェニルメタン等のジアミン
類を用い、例えばエチレンジアミンにより式(XII)
【0084】
【化31】
【0085】に示す架橋点を有する架橋体を得る方法
や、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、テトラエチレングリコール等のジ
オール類を用い、例えばエチレングリコールにより式
(XIII)
【0086】
【化32】
【0087】の架橋点を有する架橋体を得る方法、エチ
レングリコールジグリシジルエーテル、1,1−ビス
(4−グリシジルオキシフェニル)エタン、ソルビトー
ルポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジル
エーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、
ペンタエリスルトールポリグリシジルエーテル、ジグリ
セロールポリグリシジルエーテル、トリグリシジルトリ
ス(2−ヒドロキシエチル)イソシアネート、グリセロ
ールポリギリシジルエーテル、トリメチロールプロパン
ポリグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエー
テル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、
1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ポリ
エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレン
グリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリ
コールジグリシジルエーテル、ポリテチラメチレングリ
コールジグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテ
ル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニル
グリシジルエーテル、フェニル(EO)5グリシジルエ
ーテル、p−第3−ブチルフェニルグリシジルエーテ
ル、ラウリルアルコール(EO)15グリシジルエーテ
ル、アジピン酸ジグリシジルエーテル、o−フタル酸ジ
グリシジルエーテル、ハイドロキノンジグリシジルエー
テル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、テレフ
タル酸ジグリシジルエーテル、グリシジルフタルイミ
ド、ジブロモフェニルグリシジルエーテル、ジブロモペ
ンチルグリコールジグリシジルエーテル、ジグリシジル
テレフタレート等のビスエポキシド類を用いて、例えば
エチレングリコールジグリシジルエーテルにより式(XI
V)
【0088】
【化33】
【0089】の架橋点を有する架橋体を得る方法、メチ
レンジイソシアナート、エチレンジイソシアナート、ト
リメチレンジイソシアナート、1−メチルエチレンジイ
ソシアナート、テトラメチレンジイソシアナート、p−
フェニレンジイソシアナート、p,p’−ジフェニルメ
タンジイソシアナート等のジイソシアナート類を用い
て、例えばメチレンジイソシアナートにより式(XV)
【0090】
【化34】
【0091】の架橋点を有する架橋体を得る方法等が挙
げられる。イオン架橋の架橋剤としては、アルミニウ
ム、カルシウム、錫、マグネシウム、マンガン、亜鉛、
バリウム等の無機酸塩(例えば、塩化カルシウム、塩化
マグネシウム、塩化アルミニウム、カリ明バン、アンモ
ニウム明バン、鉄明バン、硫酸アルミニウム、硫酸アル
ミニウム、硫酸第2鉄、硫酸マグネシウム、EDTA−
カルシウム、EDTA−アルミニウム、EDTA−マグ
ネシウム、塩化第1錫、炭酸カルシウム、炭酸マグネシ
ウム、リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、水酸
化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈物(例えば協
和化学工業株式会社製の「クムライト」等)、炭酸マグ
ネシウム、ケイ酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸
マグネシウム(例えば富士化学工業の『ノイシリ
ン』)、合成ケイ酸アルミニウム、ステアリン酸マグネ
シウム、ステアリン酸アルミニウム、クエン酸マグネシ
ウム、硫酸バリウム、アルミニウムアラントイネート、
合成ハイドロタルサイト(例えば協和化学工業株式会社
製の「アルカマック」「アルカマイザー」「キョーワー
ド」等))、有機酸塩(例えば酢酸アルミニウム、アル
ミニウムグリシナール)、水酸化物(例えば、水酸化カ
ルシウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム(例え
ば協和化学工業株式会社製の「キスマ」等)、水酸化第
2鉄、水酸化第1錫、水酸化アルミニウム(例えば協和
化学工業株式会社製の「乾燥水酸化アルミニウムゲルS
−100」等)、水酸化アルミナ・マグネシウム(例え
ば協和化学工業株式会社製の「サナルミン」等))、酸
化物(例えば、酸化マグネシウム(例えば協和化学工業
株式会社製の「キョーワマグ」「マグサラット」等))
等の多価金属化合物、ホルムアルデヒド、エチレングリ
コールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジル
エーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテ
ル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリ
プロピレングリコールジグリシジルエーテル等のエポキ
シ化合物等を挙げることができ、これらの架橋剤を1種
または2種以上用いることができる。
【0092】さらに架橋反応の速度調製剤として、酒石
酸、クエン酸、乳酸、グリコール酸、リンゴ酸、フマー
ル酸、メタンスルホン酸、マレイン酸、酢酸、EDTA
−2ナトリウム、尿素、トリエチルアミン、アンモニア
等の金属イオンに対してキレートもしくは配位能をもつ
有機酸、有機酸塩、有機塩基などの他に塩酸、リン酸、
硫酸、硝酸、臭化水素酸などの無機酸等が利用でき、特
に架橋剤がエポキシ化合物である場合は、トリエチルベ
ンジルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニ
ウムクロライド等の4級アンモニウム塩、ベンジルジメ
チルアミン、トリブチルアミン、トリス(ジメチルアミ
ノ)メチルフェノール等の三級アミン、2−メチル−4
−エチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール等のイ
ミダゾール化合物の他、SnCl2、Zn(BF42
の各種硬化触媒を使用できる。
【0093】また、表面保護材には被着体への接着性を
上げたり、保護材の流動性を増加させ塗布しやすくする
ために他の高分子を添加することができ、これらは該共
重合体と充分に相溶しうるか、或は白濁しうる程度に相
溶しうるものが好ましい。これらは本発明の表面保護材
により得られる被膜の強度、成型性、造膜性等を付与す
るために添加され、2種類以上用いることができる。
【0094】これら高分子としては例えば、アラビアガ
ム、ジェランガム、トラガントガム、ローカストビーン
ガム、グアーガム、エコーガム、カラヤガム、寒天、デ
ンプン、カラゲナン、アルギン酸、アルギン酸塩(例え
ばアルギン酸ナトリウム)、アルギン酸プロピレングリ
コール、デキストラン、デキストリン、アミロース、ゼ
ラチン、コラーゲン、プルラン、ペクチン、アミロペク
チン、スターチ、アミロペクチンセミグリコール酸ナト
リウム、キトサン、アルブミン、カゼインなどの天然の
高分子、ポリグルタミン酸、ポリアスパラギン酸、メチ
ルセルロース、エチルセルロース、プロピルセルロー
ス、エチルメチルセルロース、ヒドロキシセルロース、
ヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、カルボ
シキメチルスターチ、アルカリ金属カルボキシメチルセ
ルロース、アルカリ金属セルロース硫酸塩、セルロース
グラフト重合体、架橋ゼラチン、セルロースアセテート
フタレート、デンプン−アクリル酸グラフト重合、無水
フタル酸変性ゼラチン、コハク酸変性ゼラチンなどの半
合成の高分子、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロ
リドン、ポリビニルメチルエーテル、ポリメチルビニル
エステル、ポリアクリル酸塩(例えばポリアクリル酸ソ
ーダ)、カルボキシビニルポリマー、ビニルピロリドン
−アクリル酸エチル共重合体、ビニルピロリドン−スチ
レン共重合体、ビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合
体、ポリビニルアセテート−(メタ)アクリル酸共重合
体、ポリビニルアセテート−クロトン酸共重合体、ポリ
ビニルスルホン酸、N−ビニルアセトアミド架橋物、ポ
リイタコン酸、ポリヒドロキシエチルアクリレート、ポ
リアクリルアミド、スチレン−マレイン酸無水物共重合
体、アクリルアミド−アクリル酸共重合体などの合成の
高分子などがあるが、これらに限ったものではない。
【0095】本発明においては、粘着付与物質を添加で
き、例えばシリコーンゴム、ポリイソブレンゴン、スチ
レン−ブロック共重合体ゴム、アクリルゴム、天然ゴム
のごときゴム系粘着性物質、ポリビニルアルキルエーテ
ル、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニルのごときビ
ニル系粘着性物質、カルボキシメチルセルロースのごと
きセルロース系粘着性物質、(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステルを主成分とした(メタ)アクリレート系の各
粘着性物質等があげられるが、これらに限定されない。
【0096】本表面保護材には必要に応じて界面活性剤
を添加することができる。界面活性剤の添加により、保
護膜形成樹脂等の配合物の分散がよくなり、被着体への
塗布が容易に行えるようになる。界面活性剤の配合量
は、組成物全体に対し、0.1〜20質量%とくに好ま
しくは0.5〜10質量%である。用いる界面活性剤と
しては、例えばラウリル硫酸エステル塩、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルベンゼンスル
ホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン
酸、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン
酸、N−アシルアミノ酸塩等のアニオン界面活性剤;塩
化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ステア
リルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチ
ルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアン
モニウム等のカチオン界面活性剤;塩酸アルキルジアミ
ノエチルグリシン、2−アルキル−N−カルボキシメチ
ル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、
ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等の両性界面活性
剤;ポリオール脂肪酸エステル、モノステアリン酸グリ
セリン、親油型モノオレイン酸グリセリン、モノステア
リン酸エチレングリコール、モノステアリン酸プロピレ
ングリコール、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシ
エチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレ
ン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、
ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、N−
アシルアミノ酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、脂肪
酸アルキロールアミド等の非イオン性界面活性剤等が挙
げられるが、この限りではない。
【0097】本発明の表面保護材には、その特性をより
多く発現させるため、あるいは性能および品質の向上の
目的で、許容される添加物の中から目的に応じて選択し
た物をさらに任意に配合することができる。当該添加剤
には、安定剤、充填剤、紫外線吸収剤、香料、着色料、
使用感向上剤、防腐剤、保存剤、老化防止剤、軟化剤、
劣化防止剤等がある。これら添加剤は、得られる保護膜
の特性に影響を与えない範囲で任意に加えられる。
【0098】本発明の表面保護材から得られた保護膜の
洗浄後、膜が残存していないかの確認のため等に着色剤
や、色素、顔料や粉体顔料が添加され、着色剤として
は、例えば黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、群青、カー
ボンブラック、水酸化クロム、酸化クロム、タール色
素、レーキ、赤色2号、赤色3号、赤色102号、赤色
201号、黄色4号、黄色5号、青色1号、青色2号等
が挙げられ、粉体顔料としては、例えばモンモリロラー
ト、無水ケイ酸、石コウ、カーボングラック、珪藻土、
ベンガラ、炭酸カルシウム、ヒドロタルサイト、タル
ク、ガラス、カオリン、ベントナイト、金属石鹸、エー
ロジル、雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等、
亜鉛華、二酸化チタンなどが挙げられる。
【0099】油性原料は表面保護材の使用感向上のため
に添加され、例えばアルモンド油、アリーブ油、硬化
油、つばき油、ヒマシ油、モクロウ油、ヤシ油、ミツロ
ウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナウバロウ、キャンデリラ
ロウ、リュウドウパラフィン、ワセリン、パラフィン、
マイクロクリスタリンワックス、セレシン、スクワレ
ン、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステア
リン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、ラウリルアル
コール、セタノール、ステアリルアルコール、オレイル
アルコール、オクチルドデカノール、コレステロール、
ヘキシルデカノール、ワイトステロール、乳酸セチル、
ミリスチン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、ミリ
スチン酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、ミリ
スチン酸オクチルドデカノール、ステアリン酸ブチルな
どが挙げられるが、これらに限定されない。
【0100】表面保護材の安定性や架橋する際の速度調
製材として酸やアルカリを添加することができ、酸とし
てはクエン酸、酒石酸、乳酸、グリコール酸、塩酸、硝
酸、リンゴ酸、リン酸などがあげられ、アルカリとして
は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水、
トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタ
ノールアミン、ホウ砂メチルジエタノールアミン、ジイ
ソプロパノールアミン、ポリエタノールアミンなどが挙
げられるが、これらに限定されない。
【0101】紫外線遮断剤は保護膜の耐光性を向上する
目的で添加され、例えばASL−24、Cyasorb
UV−9、Uvinul M−40等のベンゾフェノ
ン系、Salol等の安息香酸系、Tinuvin P
等のアゾール系、Uvinul N−35等のニトリル
系、Ancour UA等の尿素系、Neo Heli
opan Give tan F等が挙げられるが、こ
れらに限定されない。
【0102】防腐殺菌剤は表面保護材の保存安定性を維
持するために添加され、例えば安息香酸、サリチル酸、
デヒドロ酢酸、ソルビン酸、ホウ酸等の酸類およびその
塩類;フェノール、クロロクレゾール、クロルキシレノ
ール、イソプロピルメチルフェノール、レゾルシン、オ
ルトフェニルフェノール、パラオキシ安息香酸エステ
ル、フェノキシエタノール、チモール、ヒノキチオー
ル、チオキソロン等のフェノール類;ヘキサクロロフェ
ン、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフ
ェニルエーテル等のハロゲン化ビスフェノール類;トリ
クロロカルバニリド、ハロカルバン、ウデシレン酸モノ
エタノールアミド等のアミド化合物類;塩化ベンザルコ
ニウム、臭化アルキルイソキノリニウム、塩化ベンゼト
ニウム、塩化セチルピリジニウム等の4級アンモニム化
合物類;ラウリルジ(アミノエチル)グリシン等の両性
界面活性剤;2−ピリジンチオール−1−オキシド亜鉛
塩、グルコン酸、クロルヘキシジン、チラム、N−トリ
クロロメチルチオ−4−シクロヘキセン−1.2−ジカ
ルボキシイミド、クロロブタノール等が挙げられるが、
これらに限定されない。
【0103】酸化防止剤は表面保護材の保存安定性を維
持するために添加され、例えばノルジヒドログアヤレチ
ン酸、グアヤク脂、没食子酸プロピル、ブチルヒドロキ
シアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン(BH
T)、トコフェロール(ビタミンE)、2,2’−メチ
レンビス(4−メチル−6−t−ブチル)フェノール等
が挙げられるが、これらに限定されない。
【0104】この他に安定剤、充填剤、保存剤、軟化
剤、pH調整剤、劣化防止剤等がある。これら添加剤
は、得られる保護膜の特性に影響を与えない範囲で任意
に加えられる。
【0105】該保護膜形成樹脂を製造するためには、各
種の単量体を開始剤を用いて公知の技術で共重合させる
ことができ、例えば、水溶液重合、沈澱析出重合、逆層
懸濁重合等によって実施される。重合が終了すると、粘
性液体、寒天状または粉末の生成物が得られる。さらに
は粘性液体、寒天状物は脱水乾燥することにより粉末化
することが可能である。
【0106】本発明の表面保護材を作製するには、例え
ばN−ビニルアセトアミド(共)重合体を水もしくは溶
媒に分散または溶解させ、必要に応じその液に可塑剤や
架橋剤等の添加剤を加えればよい。本発明の表面保護膜
により表面を保護する方法としては、刷毛、スプレー、
アプリケーター、スピンナー等を用いる他に、表面保護
材の中に被着体を浸漬する方法も用いられる。
【0107】水溶性有機溶媒を組成物に用いた場合、乾
燥固化時に蒸発する溶媒は従来のように活性炭処理の他
に、直燃・蓄熱燃焼による、排ガス・脱臭処理装置『S
HOTHERMAL』または『SHOREGENT』、
触媒および蓄熱触媒による排ガス・脱臭処理装置『SH
OCAT』または『SHOGENOX』(全て、昭和エ
ンジニアリング株式会社製)等を用いることができる。
【0108】本発明の保護膜はポリビニルアルコールの
ように温水でなくとも速やかに洗浄除去が可能である。
洗浄方法は、冷水でもよく、特に半導体などの場合は純
水が好ましい、また温純水でもかまわないが、その温度
は40〜100℃が好ましい。水以外に保護膜形成樹脂
が溶解または膨潤する溶媒も洗浄液として用いることが
でき、例えばエタノール、メタノール、イソプロピルア
ルコールなどが好適に用いられる。これは単独で用いて
もよいし、混ぜてもよい。また水と併用してもよい。さ
らに水洗処理前にアセトンなど保護膜形成樹脂の溶解し
ない、貧溶媒に浸漬し、樹脂を析出させた後に水で洗浄
することもできる。
【0109】本発明の表面保護材で保護されるものとし
ては特に限定はなく、半導体や半導体素子といった電子
部品、船、自動車、自転車、オートバイや電車等の乗り
物、換気扇などの厨房機器、建材、床、屋根、壁等の建
築物、道路、人や動物の皮膚、機械部品等に適用できる
がこの限りではない。
【0110】このなかでとりわけ本表面保護膜材は半導
体や半導体素子に好適に用いられる。なぜなら本表面保
護材に用いられる保護膜形成樹脂はノニオン性である、
N−ビニルアセトアミドを主成分としてなるのでイオン
性の高分子に比して半導体に悪影響を与えないからであ
る。さらには乾燥状態において酸素遮断性に優れ、分子
量を低くしたり可塑剤を添加することでウェーハとなじ
みをよくすることができ、薄い膜を均一に形成すること
ができる。さらにはN−ビニルアセトアミド(共)重合
体は光や熱に対してきわめて安定であり、半導体ウエー
ハをレーザービームによりレーザースクイブしても分解
することなく、水への溶解度が低い分解物や半導体に悪
影響をおよぼす不純物を生成しない。
【0111】このことについてさらに詳細に述べる。ト
ランジスタ、ダイオード、lC、LSI、薄膜磁気ヘッ
ト等の半導体素子の製造工程において、樹脂により形成
される披膜は、半導体基板の損傷を肪止するための保護
膜や、レジストとコントラスト増強層との接触を防止す
るためのパリヤ−コートとして用いられている。一般
に、上記の高分子化合物の被膜は.該樹脂の水溶液を半
導体基板にスピンコートして形成される。このため、ス
ピンコートするのに適した粘度であるほか、1回のスピ
ンコートで必要な膜厚を得なければならない。このた
め、厚膜を得る場合は高濃度または高粘度の樹脂水溶液
を調製する必要がある。
【0112】一方、半導体素子の特性は、金属または金
属イオンの付着により大きく変化する。従って、金属等
が付着すると半導体素子の性能は大きく低下する。半導
体素子の製造工程では、材料に含まれる金属等による半
導体基板の汚染等により、半導体素子が作動不良をおこ
す等の問題がある。このため、金属等の不純物を含まな
い高純度高分子化合物水溶液を調製する必要がある。
【0113】具体的には、金属イオンの濃度は固形分あ
たり1ppm以下である必要がある。特にNa、K、C
a、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、CuおよびZnイ
オンの場合には、さらに0.1ppm以下であることが
望まれている。
【0114】一般に、スピンコートするのに好適な粘度
を有し、金属等を含まない高純度高分子化合物を調整す
る方法としては、高分子化合物をアセトンやメチルエチ
ルケトン等の溶媒で洗浄したり、再沈殿させたりして不
純物を除去し乾燥した後、得られる高分子化合物の粉末
を水に溶解する方法、イオン交換により希薄な高分子水
溶液から金属等の不純物を除去し、厚膜を得る場合は更
に減圧下で加熱し濃縮する方法、および限外ろ過法があ
る。このなかでとくに限外ろ過法が好ましく、該方法
は、高分子化合物の損失がなく.短時問で金属イオンを
含まない高純度高分子化合物水容液を容易に調製するこ
とができる。
【0115】通常3〜10,000mPa/s(20
℃)に調製された高分子化合物の水溶液を限外濾過に供
する。水溶液の粘度が高すぎると濾過抵抗が大きくなり
濾過に多大な時間を要する。また、該水溶液の濃度また
は粘度が低すぎてもろ過する高分子化合物の水溶液が多
量になるのでろ過に時間を要する。
【0116】次いで、高分子化合物の水溶液を加圧下で
3〜10,000mPa/sの粘度範囲を保ちながら限
外ろ過膜に通し限外ろ過する。この際の圧力は、0.5
〜2.0kg/cm2が好ましい。所望の純度、粘度を
得るために限外ろ過を繰り返し行ってもよい。イオン交
換により高分子化合物からある程度金属イオンを除去し
た後、得られる水溶液を限外ろ過し、高分子化合物の水
溶液の純度を高めてもよい。
【0117】前記の限外ろ過膜の材料は特に限定され
ず、例えば、ポリエーテルスルホン系化合物、セルロー
ス系化合物、フッ素化合物等の限外ろ過膜が挙げられ
る。これらの中でも特に有機溶剤に強く、分離性と透過
性の優れたポリエーテルスルホン系化合物の限外ろ過膜
が好適に用いられる。限外ろ過膜の選択は、通常、分画
分子量により行われる。
【0118】本発明において好適に使用される限外ろ過
膜としては、例えば、分画分子量がl,000〜l,0
00,000の範囲のものから目的に応じて一種または
分画分子量の異なる二種以上のものを適宜選択できる.
該分画分子量が小さ過ぎる限外ろ過膜を用いると高分子
の損失は少ないが、ろ過に多大な時問を要したり目詰ま
りを起こしたりしやすい。また、該分画分子量が大き過
ぎる限外ろ過膜を用いると水溶液中の大部分の樹脂が限
外ろ過膜を通過してしまい、所望の水溶液が効率よく得
られない。
【0119】具体的には、例えば、半導体基板表面には
0.05〜10μm厚膜になるようスピンコートにより
塗布され20〜100℃の温度で乾燥し、該基板上に被
覆を形成するのに用いられている。このときスピンコー
トするのに好適な該水溶液の粘度範囲は3〜10,00
0mPa/sであり、より好ましくは3〜1.000m
Pa/sである。該水溶液の粘度が低すぎると膜厚が薄
くなり半導体基板の損傷を防止するための保護膜や、レ
ジストとコントラスト増強層との接触を防止するための
バリヤーコートとしての機能を発揮しない。また、該粘
度が高過ぎると膜厚が厚くなり膜の均−性が低下する。
本発明の方法によれば、このように半導体素子の製造に
求められる好適な粘度範囲3〜10,000mPa/s
を有する水溶液として前記の高純度樹脂溶液を調製でき
る。
【0120】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明の有用性を説明す
るが、本発明がこれによって限定されるものではない。
なお、以下、「部」は「質量部」を示す。
【0121】1.換気扇防汚保護膜 以下の配合で表面保護材を作製した。なお青インキは膜
の除去の程度を確認するために加えたものである。
【0122】 実施例1 (配合) N−ビニルアセトアミド/アクリル酸(8/2(wt比)) 共重合体 0.001部 ジエチレングリコール 0.00001部 グリコール酸 0.01部 水酸化アルミゲル 0.01部 水 56部 エタノール 43.98899部 水性青インキ 適量
【0123】(処方)エタノール・ジエチレングリコー
ルおよび水酸化アルミゲル(『乾燥水酸化アルミニウム
ゲル』:協和化学工業株式会社製)の混合液中にN−ビ
ニルアセトアミド・アクリル酸ナトリウム共重合樹脂を
分散させ、そこへグリコール酸・青インキ水溶液を徐々
に添加しつつ溶解した。
【0124】 実施例2 (配合) N−ビニルアセトアミド/アクリル酸ナトリウム(6/4(wt比)) 共重合体の10質量%水溶液 45.5部 精製水 18部 乳酸アルミニウム 1.5部 イソプロピルアルコール 23部 エチレングリコール 10部 ヒドロキシプロピルセルロース 2部 水性青インキ 適量
【0125】(処方)N−ビニルアセトアミド・アクリ
ル酸ナトリウム共重合樹脂の10質量%水溶液、ヒドロ
キシプロピルセルロースおよび乳酸アルミニウムをイソ
プロピルアルコール、エチレングリコール混合中に分散
させた。次に青インキ水溶液を徐々に添加しつつ溶解し
た。
【0126】 比較例1 (配合) N−ビニルアセトアミド/アクリル酸ナトリウム(1/9(wt比)) 共重合体の10質量%水溶液 45.5部 精製水 18部 乳酸アルミニウム 1.5部 イソプロピルアルコール 23部 エチレングリコール 10部 ヒドロキシプロピルセルロース 2部 水性青インキ 適量
【0127】(処方)N−ビニルアセトアミド・アクリ
ル酸ナトリウム共重合樹脂の10質量%水溶液、ヒドロ
キシプロピルセルロースおよび乳酸アルミニウムをイソ
プロピルアルコール、エチレングリコール混合中に分散
させた。次に青インキ水溶液を徐々に添加しつつ溶解し
た。
【0128】実施例1、2および比較例1の表面保護材
を、はけを用いて換気扇に塗り、50℃の熱風乾燥機で
乾燥したところ、実施例1および2の保護材は均一で強
固な膜を形成したのに対し、比較例は膜にヒビが入り、
またポリマーが析出していた。
【0129】実施例1および2を処方した換気扇を実験
室に取り付け2週間使用後、水に浸けたところ、汚れと
一緒に保護膜が吸水・剥離した。また、洗浄液を篩(1
00号)に通すことにより、篩上に剥離した吸水物を回
収することができた。
【0130】 2.自動車の車体保護膜 実施例3 (配合) N−ビニルアセトアミド/アクリル酸ナトリウム/ n−プロピルビニルエーテル(5/3/2(wt比))共重合体 50部 エチレングリコールジグリシジルエーテル 20部 精製水 30部 水性青インキ 適量
【0131】(処方)N−ビニルアセトアミド・アクリ
ル酸ナトリウム・n−プロピルビニルエーテル共重合樹
脂をエチレングリコールジグリシジルエーテル(『デナ
コール EX−810』:ナガセ化成工業株式会社製)
・青インキ水溶液に徐々に添加し溶解した。
【0132】 実施例4 (配合) N−ビニルアセトアミド/アクリル酸ナトリウム(9/1(wt比)) 共重合体の10質量%水溶液 50部 プロピレングリコール 5部 精製水 44.9部 ソルビトールポリグリシジルエーテル 0.1部 水性青インキ 適量
【0133】(処方)N−ビニルアセトアミド・アクリ
ル酸ナトリウム共重合樹脂の10質量%水溶液にソルビ
トールポリグリシジルエーテル(『デナコール EX−
614B』:ナガセ化成工業株式会社製)・プロピレン
グリコール・青インキ水溶液と混合させた。
【0134】 比較例2 (配合) N−ビニルアセトアミド/アクリル酸ナトリウム /アクリルアミド(3/5/2(wt比))共重合体 50部 エチレングリコールジグリシジルエーテル 30部 精製水 20部 水性青インキ 適量
【0135】(処方)N−ビニルアセトアミド・アクリ
ル酸ナトリウム・アクリルアミド共重合樹脂をエチレン
グリコールジグリシジルエーテル(『デナコール EX
−810』:ナガセ化成工業株式会社製)・青インキ水
溶液を徐々に添加し溶解した。
【0136】実施例3および4と比較例2の表面保護材
を、はけを用いて白色のセダンのボンネットに1m2
面積で塗り、2週間よく日の当たる屋外に放置した(冬
季)。なおこの間雨は降らなかった。2週間後保護膜の
様子を観察した。結果を表1に示した。
【0137】
【表1】
【0138】実施例3および4の表面保護材を処方した
ボンネットにホースで水をかけたところ、保護膜が吸水
・剥離した。また、洗浄液を篩(100号)に通すこと
により剥離した吸水物を篩上に回収できた。
【0139】3.半導体保護膜 限外ろ過装置は富士フイルター工業(株)のフィルトロ
ンミニセット(商品名)を使用し、限外ろ過膜としては
ポリエーテルスルホン膜を用いた。限外ろ過膜の面積は
700cm2/枚であった。送液圧力を2.0kg/c
2Gとして、限外ろ過を行った。金属イオン濃度は原
子吸光法により測定した。
【0140】実施例5 N−ビニルアセトアミド単独重合体(GE−191L
L:昭和電工株式会社製)の5質量%水溶液(水溶液中
のNaイオン濃度:7ppm)10リットルを、分画分
子量10,000の限外ろ過膜を2枚重ねて取付けた限
外ろ過装置で連続循環処理し、限外ろ過残液が2リット
ルになるまで限外ろ過した。限外ろ過に要した時間は1
時問で、得られた水溶液中のN−ビニルアセトアミド単
独重合体の濃度は24.5質量%であった。
【0141】得られた水溶液を超純水で該N−ビニルア
セトアミド単独重合体濃度が5質量%になるまで希釈し
た後、溶液中のNaイオン濃度を測定したところl.1
ppmであった。希釈して得られた水溶液を半導体素子
基板にスピンコーティング(回転数3000rpm、1
0秒)したところ、厚さ0.1μmの均一な塗膜が得ら
れた。
【0142】実施例6 ジエチレングリコールとエタノール(1/1:質量比)
の溶液に粉末状のビアックGE−191LLを5質量%
となるように溶解した液を、スピンナー上にのせたプレ
ナー型シリコン半導体ウェーハの上に数滴滴下し、厚さ
約2μmの保護膜を形成した。次いでレーザービームを
照射してレーザースクイブを行った後、10℃のアセト
ンに予備浸漬し、ついで25℃の純水で超音波洗浄し
た。結果、保護膜は完全に除去され、かつ電極上にシリ
コンダストの残存は認められなかった。
【0143】比較例3 溶液にポリビニルアルコールの5質量%水溶液を、スピ
ンナー上にのせたプレナー型シリコン半導体ウェーハの
上に数滴滴下し、厚さ約2μmの保護膜を形成して、レ
ーザービームを照射してレーザースクイブを行った後、
10℃のアセトンに予備浸漬し、次に25℃の純水で超
音波洗浄したところ、保護膜は一部残っていた。
【0144】
【発明の効果】本発明は、各種表面に、N−ビニルアセ
トアミド(共)重合体と水および/または水溶性有機溶
媒との混合液を乾燥固化してなる保護膜を形成し、得ら
れた保護膜が適度な柔軟性、接着力を有し、また複雑な
構造にも柔軟に流動・接着し、保護膜を形成するため、
被膜形成後の膜のひび割れや剥がれ等がなく、水で洗い
流せ、極めて簡便な装置を用いて表面保護および使用後
の洗浄ができる。さらには架橋剤を配合することで、保
護膜を洗浄除去した後、膜を回収することができる。本
発明の表面保護材は、半導体や半導体素子といった電子
部品、船、自動車、自転車、オートバイや電車等の乗り
物、換気扇などの厨房機器、建材、床、屋根、壁等の建
築物、道路、人や動物の皮膚、機械部品等の表面保護膜
として、有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 133/00 C09D 133/00 135/00 135/00 Fターム(参考) 4J002 BJ001 CH022 DK007 EC046 EC047 EC056 EE017 EF067 EH036 EL027 EN037 ER007 EU187 FD022 FD026 FD147 GH02 4J038 CR071 DB022 GA03 GA06 GA09 HA116 HA126 HA156 HA176 HA216 HA286 HA376 HA416 HA456 HA476 JA19 JA20 JA21 JA26 JA27 JA31 JA33 JA46 JA47 JA50 JA56 JA58 JA59 JA61 JA69 JB04 JB13 JB18 JB27 JB36 JC11 JC38 KA03 KA06 KA10 MA08 MA09 NA01 NA03 NA05 NA08 NA11 NA12 NA14 NA23 PB01 PB02 PB06 PB07 PB09 PC01 PC05 4J100 AB02Q AB03Q AB04Q AB07Q AB08Q AB09Q AB10Q AB15Q AG08R AJ01Q AJ02Q AJ08Q AJ09Q AK32Q AL08Q AL09Q AL14Q AM15Q AN03Q AN04P AN05Q BA03Q BA05Q BA14P BA17Q BA17R BA29Q CA04 CA05 DA37 DA39 JA01

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】N−ビニルアセトアミド由来の繰り返し単
    位を50質量%以上含有するN−ビニルアセトアミド
    (共)重合体を親水性の保護膜形成樹脂として用いるこ
    とを特徴とする表面保護材。
  2. 【請求項2】N−ビニルアセトアミド(共)重合体中、
    N−ビニルアセトアミド由来の繰り返し単位を99.9
    9〜50質量%、下記一般式(I)〜(III)で表される
    繰り返し単位の少なくとも1種類の構造単位を0.01
    〜50質量%含むことを特徴とする請求項1に記載の表
    面保護材。 【化1】 [式中、R1は水素原子またはCOOM(Mは水素原子
    またはアルカリ金属を表す。)を、R2は水素原子、C
    3、COOM1(M1は前述のMと同様の意味を表
    す。)を、XはCOOM2(M2は前述のMと同様の意味
    を表す。)を示す。また、R1およびXが各々COO
    M、COOM2のとき、(I)式は環状の酸無水物構造
    であってもよい。] 【化2】 [式中、R3、R4はそれぞれ独立に水素原子、炭素数が
    1〜4のアルキル基、またはCOOM3(M3は水素原子
    またはアルカリ金属を表す。)を示し、Aは下記(ア)
    〜(ウ) 【化3】 【化4】 【化5】 で表される構造を示し(ただし、R5は炭素数1〜10
    の直鎖または分岐アルキレン鎖を表す。)、XはCOO
    4(M4は前述のM3と同様の意味を表す。)を示
    す。] 【化6】 [式中、R6、R7はそれぞれ独立に水素原子または炭素
    数が1〜4のアルキル基を示し、Yは炭素数1〜4のヒ
    ドロキシアルキル基、−CH2NR89(ただし、R8
    9はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜4のア
    ルキル基またはアルケニル基を表す。)、COOR
    10(ただし、R10は炭素数1〜4のアルキル基または炭
    素数1〜3のヒドロキシアルキル基を表す。)、CON
    1112(ただし、R11、R12はそれぞれ独立に水素原
    子または炭素数1〜4のアルキル基またはアルケニル
    基、またはCH2OHを表す。)、CONH−R13−R
    N(R142(R13は炭素数2〜3のアルキレン鎖を、
    14は炭素数1〜4のアルキル鎖を表す。)またはヒド
    ロキシ基で1〜3個核置換されたフェニル基を示す。]
  3. 【請求項3】N−ビニルアセトアミドを主成分としてな
    るポリ−N−ビニルアセトアミドの重合体または共重合
    体(A成分)0.001〜50質量部と、水および/ま
    たは水溶性有機溶剤(B成分)を99.999〜50質
    量部(A成分およびB成分の総和は100質量部とす
    る。)含有してなることを特徴とする請求項1または2
    に記載の表面保護材。
  4. 【請求項4】水溶性有機溶剤が、ケトン類、セルソルブ
    類、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
    ホキシド、N−メチルピロリドンおよびアルカノールか
    らなる群より選ばれる1種以上である請求項3に記載の
    表面保護材。
  5. 【請求項5】水溶性有機溶剤がアルカノールである請求
    項4に記載の表面保護材。
  6. 【請求項6】可塑剤として多価アルコールが添加されて
    いることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記
    載の表面保護材。
  7. 【請求項7】架橋剤を加え、表面保護膜洗浄時に該膜を
    吸液ゲル化せしめることにより、使用後の表面保護膜を
    回収できることを特徴とする請求項1ないし6のいずれ
    かに記載の表面保護材。
  8. 【請求項8】架橋剤が水溶性のエポキシ化合物および/
    または金属イオンである請求項7に記載の表面保護材。
  9. 【請求項9】請求項1ないし8のいずれかに記載の表面
    保護材からなる電子部品表面保護材。
  10. 【請求項10】請求項1ないし8のいずれかに記載の表
    面保護材からなる乗り物構造体表面保護材。
  11. 【請求項11】請求項1ないし8のいずれかに記載の表
    面保護材からなる厨房機器表面保護材。
  12. 【請求項12】請求項1ないし8のいずれかに記載の表
    面保護材からなる建築材表面保護材。
  13. 【請求項13】請求項1ないし8のいずれかに記載の表
    面保護材からなる皮膚表面保護材。
  14. 【請求項14】請求項1ないし8のいずれかに記載の表
    面保護材からなる機械部品表面保護材。
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