JP2000044996A - 酸性洗浄剤 - Google Patents

酸性洗浄剤

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JP2000044996A JP10217571A JP21757198A JP2000044996A JP 2000044996 A JP2000044996 A JP 2000044996A JP 10217571 A JP10217571 A JP 10217571A JP 21757198 A JP21757198 A JP 21757198A JP 2000044996 A JP2000044996 A JP 2000044996A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は様々な汚れの除去及び洗浄に効果を
有する酸性洗浄剤であって、適度な粘性が付与されてお
り、液垂れしにくい酸性洗浄剤を提供する。 【解決手段】 (A)酸性物質、(B)界面活性剤及び
/又は水溶性溶剤及び(C)増粘剤としてN−ビニルア
セトアミド系樹脂、好ましくは水溶性又は架橋性N−ビ
ニルアセトアミド系樹脂を含有してなることを特徴とす
る酸性洗浄剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸性洗浄剤に関
し、特に表面を洗浄する際に用いる酸性洗浄剤であっ
て、特に適度な粘性が付与され液垂れしにくい酸性洗浄
剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、酸性洗浄剤による洗浄の実施方法
としては、浸漬法、塗布法、スプレー法等が広く知られ
ている。浸漬法は、洗浄が必要な部位が対象物全体であ
る場合などには適した方法であるが、洗浄が必要な部位
が対象物の一部分である場合や、対象物に酸に弱い部位
が混在している場合等には適用できない。このような不
都合を解消する目的で塗布法やスプレー法が開発され
た。しかしながら、洗浄の対象物が立体的であったり、
垂直な面、下向きの面等が存在する場合には、酸性洗浄
剤に適度な粘性を付与しないと酸性洗浄剤が塗布部分か
ら流れ去ってしまい、十分な洗浄効果が得られず、使用
時に錆、汚れ等を除去しながら流れるため被洗浄面に縞
目が出来てしまい外観を損なうという欠点がある。又、
十分な洗浄効果を得るためには、何度も繰り返して酸性
洗浄剤を塗布しなければならず、多量の酸性洗浄剤を必
要とし、洗浄後の廃液処理量も増えるので不経済であっ
た。そして、研磨剤粒子が入っている酸性洗浄剤におい
ては、粘度不足により研磨剤が経時で酸性洗浄剤容器の
底に沈降してしまい、使用時に再分散させる手間がかか
り、沈降が甚だしい場合には、再分散出来ない等の不都
合があった。そればかりか、下向き面等での使用におい
ては飛沫の落下が発生して作業者にかかる危険性もあっ
た。また、スプレー法で酸性洗浄剤を塗布する場合、ス
プレーされた酸性洗浄剤は水滴やミストの状態で周囲に
飛び散るため、作業者は常時水滴やミストの吸入、身体
への付着による障害発生の危険に晒されていた。
【0003】故に、酸性洗浄剤を塗布法、スプレー法で
実施する場合、適度な粘性を付与する目的で、種々の増
粘剤を用いていた。具体的には、天然物系増粘剤として
デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、デンプン
リン酸エステルナトリウム、アラビアガム、グアーガ
ム、グルテン、カラギーナン、キサンタンガム(日本特
許第2090481号公報、特開平9−143498号
公報)、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレン
グリコールエステル(特開平2−308897号公
報)、ゼラチン、カゼイン、寒天、カチオン化セルロー
ス(特開平9−143498号公報)、CMC、MC、
HEC、HPC、サクシノグルカン(日本特許第259
2721号公報)等が挙げられる。無機系増粘剤として
は粉末状酸化珪素(特開昭51−151686号公
報)、天然セピオライト(特開平2−308897号公
報)、珪藻土、白土、ベントナイト、カオリン、酸化マ
グネシウム、マグネシウム塩類等が挙げられる。合成系
増粘剤としては、ポリビニルアルコール(特開昭53−
46302号公報、特開昭50−21008号公報)、
ポリアクリル酸(日本特許1090198号公報、特開
平2−308897号公報)、ポリアクリルアミド、ポ
リビニルピロリドン(特開平9−143498号公
報)、ポリビニルスルホン酸、ポリアクリルアミドメチ
ルプロパンスルホン酸(特開平9−143498号公
報)、ポリエチレングリコール(特開平9−14349
8号公報)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ド
デシルベンゼンスルホン酸カルシウムやジブチルナフタ
レンスルホン酸ナトリウム等のアルキルアリールスルホ
ン酸もしくは塩またはそのホルマリン縮合物(特開昭5
1−58405号公報)等の様々な増粘剤が用いられて
きた。
【0004】しかし、天然物系増粘剤は酸性条件下で加
水分解を受け易く、その結果粘度が経時で低下してしま
ったり、分解生成物による着色が発生する、又、寒冷地
において酸性洗浄剤が低温に曝されて凍結した様な場
合、凍結融解を繰り返すと粘度が低下する等の欠点を有
している。無機系増粘剤の場合、その殆どが酸性洗浄剤
に対して不溶であり、目的とする粘度まで増粘させるた
めには多量の添加を必要とする場合が多く、更には、部
分的に酸成分と反応して発泡したり、酸性洗浄剤の酸性
度の低下を招き、経時で沈降してケーキングしてしまい
再分散性が悪い等の欠点を有している。また、無機増粘
剤の添加量が多量の場合、洗浄後の水洗に時間がかか
り、洗い残し等による洗浄対象物表面での無機粉体の粉
吹きなどの問題が発生する。合成系増粘剤の場合、ポリ
ビニルアルコールでは、それによって増粘した酸性洗浄
剤を凍結解凍するとゲル化がおこってしまい、更に、酸
性洗浄剤中に硝酸が含まれている場合、ニトロ化反応が
進行して短時間で粘度の低下が起こる欠点がある。ポリ
アクリル酸、ポリビニルスルホン酸、ポリアクリルアミ
ドメチルプロパンスルホン酸では、そのアニオン性のた
め無機酸等の強酸中では適正な粘度を発現するために
は、多量添加が必要であり、又、粘度の経時変化が大き
く、長期での安定な粘度保持は困難である。ポリアクリ
ルアミドでは、酸性条件下でアミドの加水分解が起こ
り、ポリカルボン酸構造となり経時で粘度が激しく低下
してしまう。ポリエチレングリコール、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテルでは、適正な粘度を発現するため
には、多量の添加量が必要であり、また、粘度の経時変
化が大きく、長期での安定な粘度保持は困難である。ア
ルキルアリールスルホン酸もしくは塩またはそのホルマ
リン縮合物の場合でも、適正な粘度を発現するために
は、30重量%程度の多量添加が必要である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を
解決すべく鋭意研究の結果、増粘剤としてN−ビニルア
セトアミド系樹脂を用いることにより、酸性洗浄剤中で
も長期にわたり安定して粘度を保ち、酸性物質との反応
や着色もなく、凍結融解によっても粘度の低下がなく、
適度な粘性が付与されていることにより目的部位から酸
性洗浄剤が流れ去ることが無くなり、より少量の酸性洗
浄剤の使用で洗浄効果を上げることが出来る経済的な酸
性洗浄剤を提供するものであり、また、洗浄対象物に、
酸に弱い部位が混在している場合でも酸性洗浄剤の流動
性が抑えられている為、特定の希望部位のみを選択的に
洗浄することができるため複雑な形状物などにおいても
有効であり、スプレー時においても酸性洗浄剤が周囲に
飛散する心配がなく安全性の高い酸性洗浄剤を提供する
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、次の
事項に関する。 (1)(A)酸性物質、(B)界面活性剤及び/又は水
溶性溶剤及び(C)増粘剤としてN−ビニルアセトアミ
ド系樹脂を含有してなることを特徴とする酸性洗浄剤。 (2)N−ビニルアセトアミド系樹脂が、水溶性のN−
ビニルアセトアミド系樹脂である上記(1)に記載の酸
性洗浄剤。 (3)N−ビニルアセトアミド系樹脂が、N−ビニルア
セトアミド系架橋樹脂である上記(1)に記載の酸性洗
浄剤。 (4)酸性物質が無機酸及び/または有機酸である上記
(1)ないし(3)に記載の酸性洗浄剤。 (5)有機酸が一塩基性もしくは二塩基性の低級カルボ
ン酸、オキシカルボン酸またはアミノカルボン酸である
上記(4)に記載の酸性洗浄剤。 (6)N−ビニルアセトアミド系樹脂0.1〜20重量
%を含有する上記(1)ないし(5)に記載の酸性洗浄
剤。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に使用するN−ビニルアセ
トアミド系樹脂は式(I)で表されるN−ビニルアセト
アミド単独または後記のコモノマーとの(共)重合体で
ある。
【化1】 コモノマーとしては、例えば、ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、メチル(メタ)アクリレート、アクリロニトリ
ル、酢酸ビニル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)ア
クリル酸、及びその塩、N−ビニルホルムアミド、N−
メチルビニルホルムアミド、N−メチルビニルアセトア
ミド、N−ビニルピロリドン、ビニルスルホン酸、アク
リルアミドメチルプロパンスルホン酸、及びその塩等が
挙げられる。これらのコモノマーと、N−ビニルアセト
アミドモノマーの2元、もしくは多元共重合体を使用す
ることができ、本発明の目的性能を損なわない程度、全
モノマー(架橋剤は除く)の30重量%以下の割合で共
重合したものが好ましい。共重合割合が高いと、酸性洗
浄剤中での粘度の経時変化が大きくなり好ましくない。
【0008】一般的には、N−ビニルアセトアミド系樹
脂は酸性洗浄剤に溶解して用いられる為、水溶性である
ことが好ましい。本発明において、「水溶性」とは、水
に溶解し得るということであり、当該樹脂を水に0.2
重量%添加し、適度に攪拌した場合に、24時間以内に
均一に水に溶解して透明な溶液となることを言う。
【0009】さらに、目的とする洗浄部位によっては、
完全な液垂れ防止性能が求められる場合があり、その様
な場合にはN−ビニルアセトアミド系架橋樹脂を用いる
と、より少ない添加量で目的とする増粘効果を発現させ
ることができる。本発明において、N−ビニルアセトア
ミド系架橋樹脂とは、重合性二重結合を2個以上もつ架
橋剤の存在下でN−ビニルアセトアミド(と上記他のモ
ノマーと)を(共)重合架橋した樹脂、または、未架橋
である前駆重合樹脂を予め製造し、これを重合樹脂中の
官能基と反応して化学結合を形成させる方法、放射線、
過酸化物等で架橋する方法などで製造された樹脂であ
る。
【0010】ここで架橋する際に使用する1分子内に重
合性二重結合を2個以上もつ架橋剤としては、テトラア
リルオキシエタン、ペンタエリスリトールテトラアリル
エーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、
トリメチロールプロパントリアリルエーテル、エチレン
グリコールジアリルエーテル、ジエチレングリコールジ
アリルエーテル、トリエチレングリコールジアリルエー
テル、ジアリルエーテル、単糖類、二糖類、多糖類、セ
ルロースなどの水酸基を1分子内に2個以上有する化合
物から誘導されるポリアリルエーテル、トリメリット酸
トリアリル、クエン酸トリアリル、シュウ酸ジアリル、
コハク酸ジアリル、アジピン酸ジアリル、マレイン酸ジ
アリル等、1分子中にカルボキシル基を2個以上有する
化合物から誘導されるポリアリルエステル、ジアリルア
ミン、トリアリルイソシアヌレートなどの1分子内にア
リル基を2個以上有する化合物、シュウ酸ジビニル、マ
ロン酸ジビニル、コハク酸ジビニル、グルタル酸ジビニ
ル、アジピン酸ジビニル、マレイン酸ジビニル、フマル
酸ジビニル、クエン酸トリビニルなどの1分子内にビニ
ルエステル構造を2個以上有する化合物、N,N’−ブ
チレンビス(N−ビニルアセトアミド)、N,N’−ジ
アセチル−N,N’−ジビニル−1,4−ビスアミノメ
チルシクロヘキサンなどのビス(N−ビニルカルボン酸
アミド)化合物、N, N' −メチレンビスアクリルアミ
ド、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロール
プロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールトリ(メタ)アクリレート等の、複数個のアクリル
アミド構造や(メタ)アクリル基を有する化合物、ジビ
ニルベンゼン、ジビニルエーテル、(メタ)アクリル酸
アリル等のあらゆる公知の架橋剤が使用可能である。ま
た、これらの架橋剤は一種または二種以上用いることも
できる。上記架橋剤の使用量は、N−ビニルアセトアミ
ドを含む重合性モノマーに対して10重量部以下が好適
である。
【0011】未架橋である前駆重合樹脂中の官能基(例
えば、水酸基、アミノ基、カルボキシル基等)と反応し
て化学結合を生成し得る架橋剤としては、その官能基に
応じて、ポリグリシジルエーテル、ポリイソシアネー
ト、ポリアミン、ポリオール、ポリカルボン酸などが挙
げられる。これらの架橋剤の使用量は、通常架橋物前駆
重合樹脂重量を基準として、重合樹脂:架橋剤の比が重
量比で90:10〜99.999:0.001の範囲が
好ましく、95:5〜99.995:0.005の範囲
がより好ましい。架橋剤の重量比が10より多い場合に
は、適切な粘度を発現させるため必要な樹脂量が極端に
多くなり、また架橋剤の重量比が0.001より少ない
場合には、液垂れ防止性能が不完全となり易く好ましく
ない。
【0012】本発明に用いるN−ビニルアセトアミド系
樹脂は、既知の水溶液重合、逆層懸濁重合、乳化重合、
沈殿析出重合等で製造でき、粉末状、液状、乳化状で得
られる。得られた重合樹脂は、酸性洗浄剤に、得られた
ままの粉末状または液状のまま、あるいはそれをあらか
じめ水等で希釈した状態で添加される。N−ビニルアセ
トアミド系樹脂を用いることにより、無機電解質濃度が
高く、無機酸ないし有機酸を多量に含む酸性洗浄剤を増
粘することが容易となる。重合樹脂の添加量は、酸性洗
浄剤の要求する粘性の度合いにもよるが、酸性洗浄剤総
量に対して0.1〜20重量%、より好ましくは3〜1
0重量%使用される。添加量が0.1重量%より少ない
と殆ど粘性が無く、本発明の目的である液垂れ防止にな
らず、20重量%より多いと、粘性が高くなりすぎて洗
浄面への塗布や吹き付け性が悪くなる。好ましい酸性洗
浄剤の粘度は、B型回転粘度計で測定した20℃、30
rpmでの回転粘度で10〜100,000mPa・s
程度であるが、好適な粘度は塗布方法や洗浄面の状態、
要求される液垂れ防止性能等によって異なる。
【0013】また、本発明の洗浄剤成分である界面活性
剤や水溶性溶剤は、錆等の腐食部位や汚れへの浸透、あ
るいは、それらの表面または内部の有機成分を乳化、可
溶化する作用を有するものであれば良く、従来の酸性洗
浄剤に使用されている一般的なものでよい。すなわち、
界面活性剤はアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルカン
スルホン酸塩、オレフィンスルホン酸塩、モノアルキル
硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル
硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテル硫酸エステル塩に代表される陰イオン性界面活
性剤が挙げられる。これらの陽イオンとしては、ナトリ
ウム、カリウム等のアルカリ金属イオン、モノエタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン
等のアルカノールアミン等が挙げられる。ノニルフェニ
ルエーテルや高級アルコールの酸化エチレン付加物に代
表されるポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオ
キシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエ
チレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー等の非
イオン性界面活性剤、アルキルベタイン、アルキルアミ
ドベタイン、カルボベタイン、ヒドロキシスルホベタイ
ン等のベタイン型、イミダゾリン型の両性界面活性剤、
または、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド等に代表され
る脂肪酸アルカノールアミド等、燐酸エステル、ホウ酸
エステル系界面活性剤等を1種または2種以上選択して
使用することが出来る。これらの中でも、特に酸性での
安定性、低発泡性、浸透力等により非イオン性界面活性
剤が好適であり、その中でも特に生分解性を考慮すると
ポリオキシエチレンアルキルエーテルが好適である。界
面活性剤の配合量は、0.1〜20重量%が好ましい。
配合量が0.1重量%未満では浸透力及び親水力の効果
が不足して洗浄効果が低くなり、20重量%を越える
と、泡切れの問題や洗浄効果が低くなるので好ましくな
い。また、さらに配合量を増やしても顕著な洗浄効果の
増加は見られない。
【0014】水溶性溶剤の種類も特に限定されないが、
メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノ
ール、エチレングリコールまたはプロピレングリコー
ル、それらの重合物であるポリエチレングリコールまた
はポリプロピレングリコール、メチルセロソルブ、セロ
ソルブ、ブチルセロソルブ、プロピルセロソルブ、ジエ
チレングリコール、メチルカルビトール、カルビトー
ル、ブチルカルビトール、プロピルカルビトール、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリ
コールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ
ブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエ
ーテル、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコ
ールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ
エチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエ
ーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテ
ル、グリセリン及びその誘導体等の溶剤が適している。
水溶性溶剤の配合量は、1〜20重量%であり、より好
ましくは3〜15重量%である。
【0015】本発明に用いられる酸性洗浄剤の酸性物質
としては、無機酸、有機酸及びそれらの混合物がある。
無機酸としては、特に限定されるものはなく、一般に酸
性洗浄剤として使用されている、例えば、硝酸、硫酸、
塩酸、弗酸、リン酸、ホウ酸、亜リン酸、スルファミン
酸、次亜リン酸等、及びそれらの混合物が使用可能であ
り、さらに、有機酸としては、特に限定されるものはな
く、例えば一塩基性もしくは二塩基性のカルボン酸、オ
キシカルボン酸、アミノカルボン酸、スルホン酸、ホス
ホン酸などが挙げられる。一塩基性のカルボン酸として
は、例えば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草
酸、カプロン酸、オレイン酸、リノール酸などが挙げら
れる。また、二塩基性のカルボン酸としては、例えばシ
ュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、
イタコン酸、グルタル酸、アジピン酸などが挙げられ
る。オキシカルボン酸としては、例えば乳酸、クエン
酸、グリコール酸、リンゴ酸、酒石酸、グルコン酸、ア
スコルビン酸、エリソルビン酸などが挙げられる。アミ
ノカルボン酸としては、例えば、エチレンジアミンテト
ラ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、ニトリロト
リ酢酸、アスパラギン酸、グルタミン酸などが挙げられ
る。スルホン酸としては、パラトルエンスルホン酸な
ど、ホスホン酸としては、1−ヒドロキシエチリデン−
1,1−ジホスホン酸、アミノトリメチレンホスホン酸
等が挙げられる。これらの有機酸は2種以上を混合して
使用してもよい。これらの無機酸、有機酸は、1〜50
重量%、好ましくは3〜15重量%の割合で添加され
る。無機酸、有機酸の添加量が1重量%よりも少ない
と、洗浄効果が不充分でかつ洗浄剤の保存可能期間が極
端に短くなるおそれがあるので好ましくない。
【0016】また、本発明の酸性洗浄剤には、必要に応
じて洗浄効果を高めるためにキレート剤等の添加物や、
香料、染料、殺菌剤、安定剤、腐食防止剤、消泡剤、p
H調整剤、酵素、イソペンタン、ノルマルペンタン等の
発泡剤、塩化第一錫、硫酸第一錫、ヒドラジン、エリソ
ルビン酸、アスコルビン酸等の還元剤、有機酸鉄塩の沈
殿析出を防止するためのアンモニア、弗化アンモニウム
等、レゾルシン、フェノキシエタノール等の抗菌剤、ポ
リリン酸塩、珪酸塩等のアルカリビルダー、タルク、珪
藻土、長石、石英、燐酸カルシウム、酸化アルミニウ
ム、ジルコニア、酸化チタン、酸化亜鉛等の研磨剤、無
機電解質等を添加してもよい。
【0017】本発明の酸性洗浄剤は、目的とする洗浄面
に刷毛で塗ったり、しみ込ませた布を用いて塗布した
り、スプレー、霧吹き等で吹き付けることができる。ま
た、本発明の酸性洗浄剤中に被洗浄物を漬けた後、引き
上げて付着させることも可能である。その後、ウエス等
で酸性洗浄剤を拭き取ったり、水等を用いて洗浄剤を洗
い流し除去するが、塗布後除去までの時間は特に制限は
なく、被洗浄物の汚れ具合等により適宜決められる。本
発明の酸性洗浄剤が適用できる被洗浄物は、金属工業、
メッキ業、塗装業等でのステンレス鋼、耐熱鋼、チタニ
ウム、アルミニウム等の各種金属表面、自転車、三輪
車、オートバイ、自動車、鉄道、船舶、ボイラー等の金
属部分、電気集塵機の集塵板や熱交換機のフィンなどの
空調用アルミニウム部品、浴室内の浴槽や床や壁、タイ
ル、洗面台、台所、レンジ周り、排水管、トイレの便
器、水道管、高架水槽、地下水槽壁面、ガラス製品、
鏡、窓ガラス、熱線反射コーティングガラス等の表面、
打ち放しコンクリート、モルタル、コンクリート二次製
品ならびに石材などの表面、コンクリートパイル、ボー
ル、ブロック等コンクリート二次製品、型枠、コンクリ
ート混練・運搬器材等であるが、特にこれらに限定され
るものではない。
【0018】従って、本発明は、金属工業、メッキ業、
塗装業等でのステンレス鋼、耐熱鋼、チタニウム、アル
ミニウム等の各種金属表面の錆、スケール、溶接酸化物
等の除去、自転車、三輪車、オートバイ、自動車、鉄
道、船舶、ボイラー等の金属部分で発生した錆の除去、
電気集塵機の集塵板や熱交換機のフィンなどの空調用ア
ルミニウム部品の汚れ、錆の除去、浴室内の浴槽や床や
壁、タイル、洗面台、台所、レンジ周り、排水管、トイ
レの便器等の油脂、尿石などの人体からの有機物、脂肪
酸金属塩、燐酸カルシウム等の汚れの除去、水道管、高
架水槽、地下水槽壁面等の酸化金属、水酸化鉄、二価金
属の炭酸塩の除去、ガラス製品、鏡、窓ガラス、熱線反
射コーティングガラス等の表面の珪酸類、アルカリ類、
油脂や油脂エステル、イオウ化合物等の除去、打ち放し
コンクリート、モルタル、コンクリート二次製品ならび
に石材などの表面に付着した木アク、鉄錆、炭酸カルシ
ウム、硫酸ナトリウムを主成分とする白華、排気ガス、
コンクリート表面又はノロをグラインダーで研磨除去す
る際発生する鉄粉等による汚れの除去およびコンクリー
トパイル、ボール、ブロック等コンクリート二次製品、
型枠、コンクリート混練・運搬器材などに付着した余分
なコンクリート除去等の洗浄剤として有用である。
【0019】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例になんら制約されるも
のではない。なお、粘度の測定には、BM型回転粘度計
を用い、特に記載する場合を除いて、温度20℃、回転
数30rpmの条件下で測定を行った。
【0020】(実施例1)ステンレス用酸性洗浄剤とし
て、濃塩酸25重量部、濃硝酸20重量部を、N−ビニ
ルアセトアミドの単独重合体であるポリN−ビニルアセ
トアミド樹脂「昭和電工株式会社製 PNVA GE−
191L」(樹脂分10重量%含有水溶液、有姿粘度:
10,000mPa・s)50重量部中にへらで攪拌し
ながらゆっくりと混ぜ込み、更にそこにポリエチレング
リコール400を5重量部混ぜ込んだ。この酸性洗浄剤
は、粘度2,500mPa・sであり、室温で1ヶ月間
保存した後でも殆ど粘度に変化は見られず安定であっ
た。この酸性洗浄剤は、刷毛を用いてステンレス等の金
属表面に塗りつけ、錆落とし等に用いるのに好適であ
り、垂直に保持したステンレス板に塗りつけても、殆ど
液垂れせず塗布部分に適量の液が保持される為、短時間
にステンレス板表面の錆を除去することが出来た。
【0021】(実施例2)鉄道等車輌外板用酸性洗浄剤
として、シュウ酸7重量部、クエン酸3重量部を、N−
ビニルアセトアミドの水溶性の単独重合体であるポリN
−ビニルアセトアミド樹脂「昭和電工株式会社製 PN
VA GE−191L」(樹脂分10重量%含有水溶
液、有姿粘度:10,000mPa・s)50重量部中
に高粘度液用攪拌装置を用いて攪拌しながらゆっくりと
混ぜ込み、更にそこにエチレングリコール32重量部、
プロピレングリコールモノメチルエーテル5重量部、ア
ルキルジフェニルジスルホン酸ナトリウム3重量部を加
えて均一に溶解するまで攪拌を行った。この酸性洗浄剤
は、粘度1,600mPa・sであり、室温で3ヶ月間
保存した後でも殆ど粘度に変化は見られず安定であっ
た。この酸性洗浄剤は、刷毛を用いて鉄道等車輌外板に
塗りつけ、汚れ落とし等に用いるのに好適であり、車輌
外板の垂直面に塗りつけても、殆ど液垂れせず、塗布部
分に適量の液が保持され、30分間程の放置によって車
軸外板表面の汚れを除去することが出来た。また、液垂
れしないことから、従来の酸性洗浄剤で見られた不均一
な汚れの除去によって車軸外板に縞目模様が生ずる現象
は見られなかった。
【0022】(実施例3)トイレ用酸性洗浄剤として、
濃塩酸7重量部を水78重量部中に希釈した液に、N−
ビニルアセトアミドの架橋樹脂であるポリN−ビニルア
セトアミド架橋樹脂「日本純薬株式会社製 レオジック
GX−205」(微粒子粉末、1%水分散液粘度:2
50mPa・s)1重量部を強攪拌下混合し、更にそこ
にポリエチレングリコールフェニルエーテルを12重量
部、ポリエチレングリコールセチルエーテルを2重量部
を混ぜ込んだ。この酸性洗浄剤は、粘度450mPa・
sであり、室温で1ヶ月間保存した後でも殆ど粘度に変
化は見られず安定であった。この酸性洗浄剤は、スプレ
ー(シャワー状に液の出るタイプ)を用いてトイレ便器
内面にかけるのに好適な粘度であり、垂直面にかけると
塗布面に沿って液がゆっくりと流れ落ちるが、増粘によ
って酸性洗浄剤が塗布部位に適度な量残留する為、短時
間に塗布面の汚れを除去することが出来、その後の水洗
による洗浄剤の除去も容易であった。
【0023】(実施例4)浴室用酸性洗浄剤として、ク
エン酸3重量部を水28.8重量部中に溶解した液に、
N−ビニルアセトアミドとアクリル酸ナトリウム(重量
比 9:1)の共重合体であるポリN−ビニルアセトア
ミド共重合樹脂「昭和電工株式会社製 PNVA GE
−167L」(樹脂分10重量%含有水溶液、有姿粘
度:25,000mPa・s)30重量部を攪拌下混合
し、そこにポリエチレングリコールアルキルエーテルを
4重量部、エチレングリコールモノブチルエーテルを4
重量部、香料0.2重量部を混ぜ込んだ。更に、研磨剤
成分として珪石粉末30重量部を加えて混合した。この
酸性洗浄剤は、粘度8,000mPa・sであり、室温
で3ヶ月間保存した後でも殆ど粘度に変化は見られず、
珪石粉末の沈降ケーキングも起こらず安定であった。こ
の酸性洗浄剤は、適量を洗浄用スポンジに取り、浴室タ
イル面やバスタブ、洗面器の樹脂面等の表面を磨くのに
用いられ、適度な粘性を有する為、磨き中に液が洗浄面
から垂れて無駄になることもなく、磨いただけでは取れ
ない頑固な汚れでも、洗浄剤を洗い流さずに付着させて
しばらく放置することにより、洗浄成分のクエン酸や界
面活性剤によって汚れを除去することができる。さら
に、汚れ成分中のカルシウム塩がクエン酸の働きで酸性
洗浄剤中に溶解すると、増粘剤であるGE−167Lポ
リマー中のカルボン酸基とカルシウムイオンが結合して
粘度が低下し、汚れ除去後の水洗が容易になる利点があ
る。
【0024】(実施例5)錆落とし用酸性洗浄剤とし
て、濃塩酸50重量部を水40重量部で希釈した液に、
シュウ酸1重量部、EDTA1重量部、ポリエチレング
リコールノニルフェニルエーテル2重量部、ポリエチレ
ングリコールリン酸エステル1重量部、エチレングリコ
ールモノブチルエーテルを1.7重量部を溶解し、更に
そこに、N−ビニルアセトアミドの重合架橋体であるポ
リN−ビニルアセトアミド樹脂「昭和電工株式会社製
PNVA NA−150F」(粒子径53μm以下の粉
末、吸水性樹脂)3.3重量部を強攪拌下混合した。こ
の酸性洗浄剤は、粘度25,000mPa・s(20
℃、回転数12rpm)のペースト状液であり、室温で
1ヶ月間保存した後でも殆ど粘度に変化は見られず安定
であった。この酸性洗浄剤は、刷毛を用いて錆びた金属
部分にピンポイントで塗りつけ、錆落とし等に用いるの
に好適であり、垂直に保持したステンレス板に塗りつけ
ても、全く液垂れせず、塗布部分に液が保持され、短時
間に特定部分の金属表面の錆を除去することが出来た。
【0025】(実施例6)錆落とし用酸性洗浄剤として
市販品「サンカイ化成株式会社製 サンカイSRC#1
000」を用い、そこに、N−ビニルアセトアミドの重
合架橋体であるポリN−ビニルアセトアミド樹脂「昭和
電工株式会社製 PNVA NA−150F」(粒子径
53μm以下の粉末、吸水性樹脂)3.3重量部を強攪
拌下混合した。この酸性洗浄剤は、粘度25,000m
Pa・s(20℃、回転数12rpm)のペースト状液
であり、室温で1ヶ月間保存した後でも殆ど粘度に変化
は見られず安定であった。この酸性洗浄剤は、刷毛を用
いて錆びた金属部分にピンポイントで塗りつけ、錆落と
し等に用いるのに好適であり、垂直に保持したステンレ
ス板に塗りつけても、全く液垂れせず、塗布部分に液が
保持され、短時間に特定部分の金属表面の錆を除去する
ことが出来た。
【0026】(実施例7)コンクリート用酸性洗浄剤と
して、濃塩酸48重量部を、N−ビニルアセトアミドの
単独重合体であるポリN−ビニルアセトアミド樹脂「昭
和電工株式会社製 PNVA GE−191LL」(樹
脂分40重量%含有水溶液、有姿粘度:1,100mP
a・s)50重量部中に攪拌下混合し、そこに、シュウ
酸1重量部、ポリエチレングリコールリン酸エステル1
重量部を混ぜ込んだ。この酸性洗浄剤は、粘度200m
Pa・sであり、室温で1ヶ月間保存した後でも殆ど粘
度に変化は見られず安定であった。この酸性洗浄剤は、
スプレーを用いてコンクリート面に吹きつけ、表面に付
着した鉄錆や木アク落とし等に用いるのに好適であり、
垂直に保持し、予め水で表面を濡らしておいたコンクリ
ート面にスプレー塗布しても、殆ど液垂れせず塗布部分
に液が保持され、短時間にコンクリート表面の汚れを除
去することが出来た。
【0027】(比較例1)ステンレス用酸性洗浄剤とし
て、濃塩酸25重量部、濃硝酸20重量部を水48重量
部で希釈し、そこにポリエチレングリコール400を5
重量部、グアーガム2重量部を混合溶解した。この酸性
洗浄剤は、調整初期粘度は2,500mPa・sであっ
たが、経時で粘度が低下してしまい、1日保存した後に
は殆ど粘度は無くなり、液に濁りや沈降物が見られた。
【0028】(比較例2)ポリビニルアルコール10重
量部を水40重量部に添加した液に、ポリエチレングリ
コール400を5重量部加え、さらに濃塩酸25重量
部、濃硝酸20重量部を加えて攪拌し、ステンレス用酸
性洗浄剤を調整した。この酸性洗浄剤組成物は、その調
整過程において、濃塩酸・濃硝酸添加後の攪拌中に激し
い発泡を伴う発熱が起こり、その結果得られた液も粘性
を有さないものであった。
【0029】(比較例3)トイレ用酸性洗浄剤として、
濃塩酸7重量部を水74重量部中に希釈した液に、ポリ
アクリルアミド樹脂5重量部を強攪拌下混合し、そこに
ポリエチレングリコールフェニルエーテルを12重量
部、ポリエチレングリコールセチルエーテルを2重量部
を混ぜ込んだ。この酸性洗浄剤組成物では、ポリアクリ
ルアミド樹脂が溶解せずに粒状のゲルとして沈降してし
まい、粘性は発現しなかった。
【0030】(比較例4)鉄道等車輌外板用酸性洗浄剤
として、シュウ酸7重量部、クエン酸3重量部を、水3
0重量部中に溶解分散し、そこにエチレングリコール3
2重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテル5
重量部、アルキルジフェニルジスルホン酸ナトリウム3
重量部を加えて均一に溶解するまで攪拌を行った後、増
粘剤としてベントナイト20重量部を加えた。この酸性
洗浄剤は、ベントナイトを加えた直後からベントナイト
と酸成分との反応による発泡が見られ、全体がムース状
のペーストとなった。ペーストの粘性は経時で徐々に増
加し、発泡も調整後数日はおさまらず、工業的な洗浄剤
としては安定性に欠けるものであった。
【0031】(比較例5)トイレ用酸性洗浄剤として、
濃塩酸7重量部を水79重量部中に希釈した液に、N−
ビニルアセトアミドの重合架橋体であるポリN−ビニル
アセトアミド架橋樹脂「日本純薬株式会社製 レオジッ
ク GX−205」(微粒子粉末1%水分散液粘度:2
50mPa・s)0.05重量部を強攪拌下混合し、更
にそこにポリエチレングリコールフェニルエーテルを1
2重量部、ポリエチレングリコールセチルエーテルを2
重量部を混ぜ込んだ。この酸性洗浄剤は殆ど粘性が無
く、スプレー(シャワー状に液の出るタイプ)を用いて
トイレ便器内面にかけると塗布面に沿って液が流れてし
まい、塗布部位に適度な量残留することがなく、塗布面
の汚れを十分に除去することが出来なかった。
【0032】(比較例6)錆落とし用酸性洗浄剤とし
て、濃塩酸50重量部を水18.3重量部で希釈した液
に、シュウ酸1重量部、ポリエチレングリコールノニル
フェニルエーテル2重量部、ポリエチレングリコールリ
ン酸エステル1重量部、エチレングリコールモノブチル
エーテルを2.7重量部を溶解し、更にそこにN−ビニ
ルアセトアミドの重合架橋体であるポリN−ビニルアセ
トアミド樹脂「昭和電工株式会社製PNVA NA−1
50F」(粒子径53μm以下の粉末、吸水性樹脂)2
5重量部を強攪拌下混合した。この酸性洗浄剤は、粘着
性の半ペースト状粉末であり、酸性洗浄剤としては塗布
性が悪く使用できない。
【0033】
【発明の効果】酸性物質、界面活性剤及び/又は水溶性
溶剤を含有する酸性洗浄剤において、N−ビニルアセト
アミド系樹脂を増粘剤として用いることにより、酸性洗
浄剤中でも長期にわたり安定して粘度を保ち、酸性物質
との反応や着色もなく、凍結融解によっても粘度の低下
がなく、適度な粘性が付与されていることにより目的部
位から酸性洗浄剤が流れ去ることが無くなり、より少量
の酸性洗浄剤の使用で洗浄効果を上げることが出来る経
済的な酸性洗浄剤を提供するものである。また、洗浄対
象物に、酸に弱い部位が混在している場合でも酸性洗浄
剤の流動性が抑えられている為、特定の希望部位のみを
選択的に洗浄することが可能であり、スプレー時におい
ても酸性洗浄剤が周囲に飛散する心配がなく安全性の高
い酸性洗浄剤を提供するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C11D 3/43 C11D 3/43 3/60 3/60 7/08 7/08 7/22 7/22 7/26 7/26 7/32 7/32 7/50 7/50 //(C11D 7/60 7:08 7:26 7:32 7:50) (C11D 3/60 3:02 3:26 3:32)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)酸性物質、(B)界面活性剤及び
    /又は水溶性溶剤及び(C)増粘剤としてN−ビニルア
    セトアミド系樹脂を含有してなることを特徴とする酸性
    洗浄剤。
  2. 【請求項2】 N−ビニルアセトアミド系樹脂が、水溶
    性のN−ビニルアセトアミド系樹脂である請求項1に記
    載の酸性洗浄剤。
  3. 【請求項3】 N−ビニルアセトアミド系樹脂が、N−
    ビニルアセトアミド系架橋樹脂である請求項1に記載の
    酸性洗浄剤。
  4. 【請求項4】 酸性物質が無機酸及び/または有機酸で
    ある請求項1ないし請求項3に記載の酸性洗浄剤。
  5. 【請求項5】 有機酸が一塩基性もしくは二塩基性の低
    級カルボン酸、オキシカルボン酸またはアミノカルボン
    酸である請求項4に記載の酸性洗浄剤。
  6. 【請求項6】 N−ビニルアセトアミド系樹脂0.1〜
    20重量%を含有する請求項1ないし請求項5に記載の
    酸性洗浄剤。
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