JP2002079969A - 自動二輪車の収納ボックス構造 - Google Patents

自動二輪車の収納ボックス構造

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JP2002079969A JP2000274042A JP2000274042A JP2002079969A JP 2002079969 A JP2002079969 A JP 2002079969A JP 2000274042 A JP2000274042 A JP 2000274042A JP 2000274042 A JP2000274042 A JP 2000274042A JP 2002079969 A JP2002079969 A JP 2002079969A
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Automatic Cycles, And Cycles In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シートの高さを上げることなく、収納ボック
スに前後2個のヘルメットを収納可能にすること。 【解決手段】 自動二輪車10は、後輪18の上に車体
前後方向に延した収納ボックス21を配置し、この収納
ボックス21の上にシート22を配置したものである。
収納ボックス21の底板64は、側面から見て略への字
となるように前下がり傾斜面65と後下がり傾斜面66
とからなる。前下がり傾斜面65と後下がり傾斜面66
に各々ヘルメットHf,Hrを載せることにより、収納
ボックス21に前後2個のヘルメットHf,Hrを収納
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動二輪車の収納ボ
ックス構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動二輪車には、スクータ型自動二輪車
のように車体後部に収納ボックスを配置したものがあ
る。この種の自動二輪車としては、例えば実公平7−4
6617号公報「自動二輪車」(以下、「従来の技術
」と言う)や、特開平10−236357号公報「ス
クータ型自動二,三輪車」(以下、「従来の技術」と
言う)が知られている。
【0003】上記従来の技術は、同公報の第2図に示
される通り、シート21(番号は公報に記載されたもの
を引用した。以下同じ。)の下方に前部物入れボックス
12を配置するとともに、シート21の後方に且つ後輪
20の上方に後部物入れボックス22を配置し、前・後
部物入れボックス12,22に各々ヘルメットH,Hを
収納するというものである。すなわち、前・後部物入れ
ボックス12,22は、前後に分離したものである。
【0004】上記従来の技術は、同公報の図1及び図
2に示される通り、二人乗り用シート17の下方に、こ
の二人乗り用シート17の全長と同様の長さを有する細
長い収納ボックス41を配置し、収納ボックス41の後
半部の下方に後輪11を配置し、収納ボックス41の後
半部分にヘルメット24を収納するというものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
技術において、自動二輪車のデザイン上から前・後部
物入れボックス12,22を集約して1個の細長い収納
ボックスとし、この収納ボックスに2個のヘルメット
H,Hを前後に並べて収納する場合もある。2個のヘル
メットH,Hを収納する収納ボックスは容量が大きい。
大容量の収納ボックスを、後輪20の上方に且つシート
21下に単に配置したのでは、配置スペースを確保する
ためにシート21を上げざるを得ない。シート21は足
着き性能から単純に上げ下げできるものではない。上記
従来の技術も同様である。
【0006】そこで本発明の目的は、シートの高さを上
げることなく、収納ボックスに前後2個のヘルメットを
収納可能にする技術を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1は、後輪の上に車体前後方向に延した収納ボ
ックスを配置し、この収納ボックスの上にシートを配置
した自動二輪車において、収納ボックスの底板を、側面
から見て略への字となるように前下がり傾斜面と後下が
り傾斜面とで構成し、これら前下がり傾斜面と後下がり
傾斜面に各々ヘルメットを載せることができるようにし
たことを特徴とする。
【0008】収納ボックスの底板は側面から見て略
「へ」の字状である。この底板で後輪の上部を覆うよう
にして、収納ボックスを配置することができる。その
分、収納ボックスを下げられる。さらには、底板に前下
がり傾斜面及び後下がり傾斜面を設けた分、収納ボック
スの容量が増す。前下がり傾斜面と後下がり傾斜面に各
々ヘルメットを載せることで、収納ボックスに前後2個
のヘルメットを収納できる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図面に
基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、
「左」、「右」、「上」、「下」は運転者から見た方向
に従い、Frは前側、Rrは後側、Lは左側、Rは右側
を示す。また、図面は符号の向きに見るものとする。
【0010】先ず、自動二輪車の収納ボックス構造の第
1実施例について図1〜図3に基づき説明する。図1は
本発明に係る自動二輪車(第1実施例)の左側面図であ
る。自動二輪車10は、車体フレーム11と、車体フレ
ーム11のヘッドパイプ12に取付けたフロントフォー
ク13と、フロントフォーク13に取付けた前輪14
と、フロントフォーク13に連結したハンドル15と、
車体フレーム11の後部に取付けたエンジン16と、エ
ンジン16に上下スイング可能に取付けた動力伝達機構
17と、動力伝達機構17に取付けた後輪18と、車体
フレーム11に動力伝達機構17の後端部を懸架したリ
ヤクッションユニット19と、車体フレーム11の後部
上部に取付けたヘルメット収納用ボックス21と、ヘル
メット収納用ボックス21の上に配置し開閉可能に取付
けたシート22とを、主要構成としたスクータ型自動二
輪車である。シート22はダブルシートである。
【0011】ヘルメット収納用ボックス21(以下、単
に「収納ボックス21」と言う。)は、後輪18の上に
配置し車体前後方向に延した細長い樹脂製ボックスであ
り、前と後に各々ヘルメットHf,Hrを収納すること
ができる。
【0012】さらに自動二輪車10は、車体フレーム1
1をボディカバー30で覆ったものである。ボディカバ
ー30は、ヘッドパイプ12の前部を覆うフロントカバ
ー31と、フロントカバー31の後部を覆うインナカバ
ー32と、運転者の足を載せる左右の低床式足載板(フ
ロアステップ)33と、低床式足載板33の外縁から下
方へ延ばした左右のフロアスカート34と、インナカバ
ー32から後方へ延ばし車体フレーム11の長手中央を
覆うセンタカバー35と、センタカバー35から後方へ
延ばし車体フレーム11の後部を覆うリヤカバー36と
からなる。
【0013】図中、37はハンドルカバー、38はフロ
ントフェンダ、39はリヤフェンダ、41はウインドス
クリーン、42はエンジン冷却用ラジエータ、43は燃
料タンク、44は乗員用ステップ、45はエアクリー
ナ、46はエアチャンバ、47はスロットルバルブ、4
8はエンジン用排気管、49は排気用消音器である。
【0014】図2は本発明に係る車体フレーム(第1実
施例)の左側面図である。車体フレーム11は、ヘッド
パイプ12から後下方へメインパイプ51を延ばし、メ
インパイプ51の長手途中から後上方へリヤフレーム5
2を延し、一方、メインパイプ51の下方でヘッドパイ
プ12から後下方へダウンパイプ53を延し、ダウンパ
イプ53の下端から後方へロアパイプ54を延ばし、ロ
アパイプ54の長手途中にメインパイプ51の下端を接
合し、ロアパイプ54の後端からアッパパイプ55を後
上方へ延し、アッパパイプ55の後端をリヤフレーム5
2の長手途中に接合した、ダブルクレードル型のフレー
ムである。リヤフレーム52は後輪18の上方に前後に
延び、その後端部に左右のリヤクッションユニット19
(この図では左だけを示す。)の上部を連結するブラケ
ット56を備える。
【0015】動力伝達機構17は、エンジン16のクラ
ンクケース16aに上下スイング可能に連結するととも
に、後部に後輪18を回転可能に取付けたものであるか
ら、リヤフォーク(スイングアーム)25の役割を果た
す。さらに動力伝達機構17は、後端にリヤクッション
ユニット19の下部を連結するブラケット17aを備え
る。
【0016】図3は本発明に係るヘルメット収納用ボッ
クス(第1実施例)を左側方から見た断面図である。収
納ボックス21は、前側のヘルメットHfを収納する前
部収納部61と、後側のヘルメットHrを収納する前部
収納部62とを一体に形成した、上開放型ボックスであ
る。収納ボックス21の上部開口63をシート22で開
閉することになる。すなわち、シート22は、その前下
部を図2に示す車体フレーム11(車体)に枢支し、シ
ート後部を持上げることにより、収納ボックス21の上
部開口63を開放する。収納ボックス21の前後方向の
長さは、後輪18の外径と概ね同一であり、しかも、シ
ート22のうちの後部座席の長さより大きめである。こ
のような収納ボックス21は、自動二輪車10を側方か
ら見たときに、後輪18の前端から後端までの範囲内に
概ね収る位置に配置したものである。
【0017】収納ボックス21の底板64は、側面から
見て略「へ」の字となるように、前半の前下がり傾斜面
65と、後半の後下がり傾斜面66とからなる。前下が
り傾斜面65及び後下がり傾斜面66は、後輪18が想
像線にて示すように最大限上がったときに、後輪18の
輪郭に概ね沿うようにした、平坦な形状である。前下が
り傾斜面65の傾斜角よりも後下がり傾斜面66の傾斜
角は緩い。このような収納ボックス21は、前下がり傾
斜面65及び後下がり傾斜面66で後輪18の上部を覆
うようにして配置したものである。これら前下がり傾斜
面65と後下がり傾斜面66に各々ヘルメットHf,H
rを載せることによって、前・後部収納部61,62に
ヘルメットHf,Hrを収納することができる。
【0018】次に、自動二輪車の収納ボックス構造の第
2実施例について図4〜図8に基づき説明する。なお、
上記図1〜図3に示す第1実施例と同様の構成について
は同一符号を付し、その説明を省略する。図4は本発明
に係る自動二輪車(第2実施例)の左側面図である。第
2実施例の自動二輪車100は、車体フレーム111と
フロントフォーク13と前輪14とハンドル15とエン
ジン16と動力伝達機構17と後輪18とリヤクッショ
ンユニット19とヘルメット収納用ボックス121とシ
ート22とを、主要構成としたスクータ型自動二輪車で
ある。ヘルメット収納用ボックス121(以下、単に
「収納ボックス121」と言う。)は、後輪18の上に
配置し車体前後方向に延した細長いボックスであり、前
と後に各々ヘルメットHf,Hrを収納することができ
る。
【0019】図5は本発明に係る車体フレーム(第2実
施例)の左側面図である。第2実施例の車体フレーム1
11は、リヤフレーム52の後部に設けたブラケット1
56の形状が、上記図2に示す第1実施例のブラケット
56と形状が異なる。157はクロスメンバである。他
の構成は、第1実施例の車体フレーム11と同一であ
る。
【0020】図6は本発明に係るヘルメット収納用ボッ
クス(第2実施例)を左側方から見た断面図である。収
納ボックス121は、前側のヘルメットHfを収納する
前部収納部161と、後側のヘルメットHrを収納する
前部収納部162とを一体に形成した、上開放型ボック
スである。収納ボックス121の上部開口163をシー
ト22で開閉することになる。すなわち、シート22
は、その前下部を図5に示す車体フレーム111(車
体)に枢支し、シート後部を持上げることにより、収納
ボックス121の上部開口163を開放する。収納ボッ
クス121の前後方向の長さは、後輪18の外径と概ね
同一であり、しかも、シート22のうちの後部座席の長
さより大きめである。このような収納ボックス121
は、自動二輪車100を側方から見たときに、後輪18
の前端から後端までの範囲内に概ね収る位置に配置した
ものである。
【0021】収納ボックス121の底板164は、側面
から見て後輪18の輪郭に概ね沿って湾曲した形状であ
る。詳しくは、底板164は側面から見て略「へ」の字
となるように、前半の前下がり傾斜面165と、後半の
後下がり傾斜面166と、長手中央のカバー部167と
からなる。前下がり傾斜面165及び後下がり傾斜面1
66は、後輪18が想像線にて示すように最大限上がっ
たときに、後輪18の輪郭に概ね沿うようにした、円弧
形状である。前下がり傾斜面165の傾斜角よりも後下
がり傾斜面166の傾斜角は緩い。このような収納ボッ
クス121は、前下がり傾斜面165及び後下がり傾斜
面166で後輪18の上部を覆うようにして配置したも
のである。これら前下がり傾斜面165と後下がり傾斜
面166に各々ヘルメットHf,Hrを載せることによ
って、前・後部収納部161,162にヘルメットH
f,Hrを収納することができる。カバー部167は、
クロスメンバ157を覆うものである。
【0022】図7は図6の7−7線断面図であり、前下
がり傾斜面165の断面形状を示す。
【0023】図8は図6の8−8線断面図であり、後下
がり傾斜面166の断面形状を示す。
【0024】図9(a)〜(d)は自動二輪車の収納ボ
ックス構造の作用図である。(a)は第1比較例であ
り、収納ボックス221の底板222全体が、側面から
見て平坦且つ水平であることを示す。底板222の全体
が後輪18よりも上位にある。この結果、後輪18の中
心からシート22までの高さはH1であり、比較的大き
い。(b)は第2比較例であり、収納ボックス321の
底板322全体が、側面から見て平坦且つ前下がり傾斜
面であることを示す。底板322の後半部が後輪18か
ら大幅に上がる。この結果、後輪18の中心からシート
22までの高さはH2であり、大きい。
【0025】(c)は第1実施例であり、上記図3に示
す収納ボックス21に相当する。収納ボックス21の底
板64は、側面から見て略「へ」の字状である。前下が
り傾斜面65及び後下がり傾斜面66で後輪18の上部
を覆うようにして、収納ボックス21を配置することが
できる。その分、収納ボックス21を下げられる。この
結果、後輪18の中心からシート22までの高さはH3
になり、小さい。さらには、底板64に前下がり傾斜面
65及び後下がり傾斜面66を設けた分、収納ボックス
21の容量が増す。前下がり傾斜面65と後下がり傾斜
面66に各々ヘルメットHf,Hrを載せることで、こ
れらのヘルメットHf,Hrを、大容量の収納ボックス
21に十分に収納することができる。
【0026】(d)は第2実施例であり、上記図6に示
す収納ボックス121に相当する。収納ボックス121
の底板164は、側面から見て略「へ」の字状である。
しかも、後輪18の輪郭に概ね沿った、湾曲した形状で
ある。湾曲した分、上記(c)よりも収納ボックス12
1を下げられる。この結果、後輪18の中心からシート
22までの高さはH4になり、一層小さくなる。さらに
は、後輪18の輪郭に概ね沿って湾曲した分、上記
(c)よりも収納ボックス121の容量が増す。前下が
り傾斜面165と後下がり傾斜面166に各々ヘルメッ
トHf,Hrを載せることで、これらのヘルメットH
f,Hrを、大容量の収納ボックス121に十分に収納
することができる。
【0027】以上の説明をまとめると、上記(c)及び
(d)のように、収納ボックス21,121の底板6
4,164を側面から見て略「へ」の字状にすること
で、収納ボックス21,121の容量を、シート22の
高さを上げることなく、前後に2個のヘルメットHf,
Hrを十分に収納可能なように確保することができる。
【0028】なお、上記本発明の実施の形態において、
自動二輪車10はスクータ型自動二輪車に限定されるも
のではない。
【0029】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1は、収納ボックスの底板を、側面から見
て略への字となるように前下がり傾斜面と後下がり傾斜
面とで構成し、これら前下がり傾斜面と後下がり傾斜面
に各々ヘルメットを載せることができるようにしたの
で、底板で後輪の上部を覆うようにして、収納ボックス
を配置することができる。その分、収納ボックスを下げ
ることができる。さらには、底板に前下がり傾斜面及び
後下がり傾斜面を設けた分、収納ボックスの容量を増す
ことができる。従って、シートの高さを上げることな
く、収納ボックスの容量を、前後2個のヘルメットを十
分に収納可能なように確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動二輪車(第1実施例)の左側
面図
【図2】本発明に係る車体フレーム(第1実施例)の左
側面図
【図3】本発明に係るヘルメット収納用ボックス(第1
実施例)を左側方から見た断面図
【図4】本発明に係る自動二輪車(第2実施例)の左側
面図
【図5】本発明に係る車体フレーム(第2実施例)の左
側面図
【図6】本発明に係るヘルメット収納用ボックス(第2
実施例)を左側方から見た断面図
【図7】図6の7−7線断面図
【図8】図6の8−8線断面図
【図9】自動二輪車の収納ボックス構造の作用図
【符号の説明】
10,100…自動二輪車、18…後輪、21,121
…収納ボックス、22…シート、64,164…収納ボ
ックスの底板、65,165…前下がり傾斜面、66,
166…後下がり傾斜面、Hf,Hr…ヘルメット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲山 洋一 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3D011 AF04 AG01 AH02 AK02 AL13 AL51

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 後輪の上に車体前後方向に延した収納ボ
    ックスを配置し、この収納ボックスの上にシートを配置
    した自動二輪車において、前記収納ボックスの底板を、
    側面から見て略への字となるように前下がり傾斜面と後
    下がり傾斜面とで構成し、これら前下がり傾斜面と後下
    がり傾斜面に各々ヘルメットを載せることができるよう
    にしたことを特徴とする自動二輪車の収納ボックス構
    造。
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