JP2001171580A - 自動二輪車のバッテリ配置構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 ラゲッジボックス６１の前にラゲッジボ
ックス６１よりも小型のバッテリ６３を配置し、このバ
ッテリ６３及びラゲッジボックス６１をこの順にシート
下カバー６４で囲うことにより、このシート下カバー６
４を平面視で先細り形状にすることができるようにし
た。 【効果】 例えば、シート下カバー６４の上方にあるシ
ート６２の幅をニーズに応じて細くすることができる。
すなわち、シート下カバー６４を平面視で先細り形状に
できるようにすることで、設計の自由度の拡大を図るこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、自動二輪車の本体
カバー、特にシート下カバーの形状を考慮した自動二輪
車のバッテリ配置構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】図６は従来の自動二輪車のバッテリ配置
構造の側面図である。従来の自動二輪車のバッテリ配置
構造１００は、車体フレーム１０１の下部にパワーユニ
ット１０２を取付け、このパワーユニット１０２の上方
にヘルメットＨなどを収納することのできるラゲッジボ
ックス１０４を配置し、このラゲッジボックス１０４の
上方にラゲッジボックス１０４の蓋を兼ねたシート１０
５を配置し、これらのシート１０５及びラゲッジボック
ス１０４の後方にバッテリ１０６を配置し、これらのバ
ッテリ１０６、ラゲッジボックス１０４及び車体フレー
ム１０１をシート下カバー１０７で覆ったものである。
なお、１０８は後輪を示す。ところで、上述のようにラ
ゲッジボックス１０４は、ヘルメットＨなどを収納でき
るようにしたものであり、ヘルメットＨを収納するため
にはラゲッジボックス１０４に十分な幅と深さとが必要
である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、ラゲッジボッ
クス１０４に十分な深さを確保するためには、車体フレ
ーム１０１、パワーユニット１０２又は後輪１０８のレ
イアウト上の制約から、ラゲッジボックス１０４の前方
で深さを稼ぐようにするのが一般的であり、この位置で
ラゲッジボックス１０４に十分な幅を確保する必要があ
り、この位置におけるシート下カバー１０７の幅を細く
することができず、設計の自由度の制約を課すことにな
る。

【０００４】そこで、本発明の目的は、設計の自由度を
向上することのできる自動二輪車のバッテリ配置構造を
提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項１の自動二輪車のバッテリ配置構造は、車体フ
レームの前後に前輪及び後輪を備え、これらの前後輪間
に後輪を駆動するパワーユニットを備え、このパワーユ
ニットの上方にヘルメットなどを収納することのできる
ラゲッジボックス及びこのラゲッジボックスの蓋を兼ね
たシートを備え、ラゲッジボックスを含みシート下をシ
ート下カバーで囲ってなる自動二輪車において、ラゲッ
ジボックスの前にラゲッジボックスよりも小型のバッテ
リを配置することにより、シート下カバーを平面視で先
細り形状にすることができるようにしたことを特徴とす
る。

【０００６】車体フレームの前後に前輪及び後輪を配置
し、これらの前後輪間にパワーユニットを配置し、この
パワーユニットの上方にラゲッジボックス及びこのラゲ
ッジボックスの蓋を兼ねたシートを配置し、ラゲッジボ
ックスの前にラゲッジボックスよりも小型のバッテリを
配置し、これらのバッテリ及びラゲッジボックスを囲う
シート下カバーを平面視で先細り形状にする。

【０００７】すなわち、バッテリ及びラゲッジボックス
を囲うシート下カバーを平面視で先細り形状にできるよ
うにすることで、例えば、シート下カバーの上方にある
シート幅をニーズに応じて細くすることができる。すな
わち、シート下カバーを平面視で先細り形状にできるよ
うにすることで、設計の自由度の拡大を図る。

【０００８】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基
づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見る
ものとする。図１は本発明に係るバッテリの配置構造を
有する自動二輪車の側面図である。自動二輪車１０は、
車体フレーム１１のヘッドパイプ１２に取付けたフロン
トフォーク１３と、フロントフォーク１３に取付けた前
輪１４と、フロントフォーク１３に連結したハンドル１
５と、車体フレーム１１の後上部に取付けたスイングユ
ニット１６と、スイングユニット１６の後部に取付けた
後輪１７と、車体フレーム１１の後部上部に配置したシ
ート６２と、車体フレーム１１の下方に配置したパワー
ユニット１９と、車体フレーム１１を覆うボデーカバー
２１とを、主要構成としたスクータ型自動二輪車であ
る。

【０００９】車体フレーム１１は、ヘッドパイプ１２か
らダウンチュー２２を下げ、ダウンチューブ２２の途中
から後方へセンタチューブ２３を延ばし、センタチュー
ブ２３の後端から左右一対のリヤパイプ２４，２４（片
側の２４不図示）を延し、一方、ダウンチューブ２２の
途中から下方へ左右一対のアンダパイプ２５，２５（片
側の２５不図示）を延ばし、これらのアンダパイプ２
５，２５の下端を後方へ延ばし、さらにその後端を上方
へ延して左右のリヤパイプ２４，２４に接合した、クレ
ードル型車体フレームである。

【００１０】パワーユニット１９は、エンジン２６と変
速機２７とからなるユニットであり、エンジン２６のシ
リンダヘッド２８を車体前方へ向けて配置した水冷式の
ユニットである。詳しくは、エンジン２６は、シリンダ
軸（不図示）が水平線に対して角度（例えば１５゜程
度）傾斜させ、且つシリンダヘッド２８を前傾斜させた
前傾斜型エンジンである。

【００１１】図中、３２はフロントフェンダ、３３はヘ
ッドランプ、３５はハンドルカバー、３６はハンドルグ
リップ、３７はミラー、３９はリヤサスペンション、４
１は燃料タンク、４２はエンジン冷却用ラジエータ、４
３はエアクリーナ、４４はテールランプ、４５はリヤフ
ェンダ、６０は自動二輪車のバッテリ配置構造（以下、
「バッテリ配置構造６０」と略記する）、６１はラゲッ
ジボックス、６３はバッテリである。

【００１２】図２は本発明に係るバッテリの配置構造を
有する自動二輪車の平面図である。ボディカバー２１
は、ヘッドパイプ１２の前部及び前輪１４の上部を覆う
フロントカバー５１と、このフロントカバー５１の後部
を覆うインナカバー５２と、運転者の足を載せる左右の
フロアステップ５３，５３と、これらのフロアステップ
５３，５３の外縁から下方へ延ばした左右のフロアスカ
ート５４，５４と、これらのフロアスカート５４，５４
の下縁間を覆うアンダカバー５５，５５と、インナカバ
ー５２から後方へ延ばし車体フレーム１１（図１参照）
の長手中央を覆うトンネルカバー５６と、シート６２の
下方で車体フレーム１１を覆うシート下カバー６４と、
車体フレーム１１の後部を覆うリヤカバー５７とからな
る。

【００１３】図３は本発明に係る自動二輪車のバッテリ
の配置構造の側面図である。バッテリの配置構造６０
は、車体フレーム１１の前後に前輪１４（図１参照）及
び後輪１７を備え、これらの前後輪１４，１７間に後輪
１７を駆動するパワーユニット１９を備え、このパワー
ユニット１９の上方にヘルメットＨなどを収納すること
のできるラゲッジボックス６１及びこのラゲッジボック
ス６１の蓋を兼ねたシート６２を備え、ラゲッジボック
ス６１を含みシート６２の下をシート下カバー６４で囲
ってなる自動二輪車１０（図１参照）において、ラゲッ
ジボックス６１の前にラゲッジボックス６１よりも小型
のバッテリ６３を配置し、このバッテリ６３及びラゲッ
ジボックス６１をこの順にシート下カバー６４で囲うこ
とにより、このシート下カバー６４を平面視で先細り形
状にすることができるようにしたものである。

【００１４】さらに、ラゲッジボックス６１の前にラゲ
ッジボックス６１よりも小型のバッテリ６３を配置し、
このバッテリ６３の後方にラゲッジボックス６１を配置
し、このラゲッジボックス６１の後方に燃料タンク４１
（図１参照）を配置する自動二輪車１０（図１参照）の
レイアウトは、シート６２の下のスペースを最大限に有
効に利用できる配置構造であり、シート下カバー６４を
コンパクトに設計することができる。この結果、さらな
る設計の自由度の拡大を図ることができる。

【００１５】シート下カバー６４は、トンネルカバー５
６の後部のバッテリ６３を覆うセンタカバー６６と、車
体フレーム１１の後部両側面及びラゲッジボックス６１
を覆う左右のサイドカバー６７，６７（一方の６７不図
示）とからなる。

【００１６】すなわち、バッテリの配置構造６０は、バ
ッテリ６３及びラゲッジボックス６１を囲うシート下カ
バー６４を平面視で先細り形状にできるようにすること
で、例えば、シート下カバー６４の上方にあるシート６
２の幅をニーズに応じて細くすることができる。すなわ
ち、シート下カバー６４を平面視で先細り形状にできる
ようにすることで、設計の自由度の拡大を図るものであ
る。

【００１７】図４は本発明に係る自動二輪車のバッテリ
の配置構造の平面図であり、バッテリの配置構造６０
は、車体フレーム１１にパワーユニット１９（図１参
照）を取付け、このパワーユニット１９の上方にラゲッ
ジボックス６１を配置し、このラゲッジボックス６１の
上方にシート６２を配置し、これらのシート６２とパワ
ーユニット１９（図１参照）との間に、且つラゲッジボ
ックス６１の前方にバッテリ６３を配置し、このバッテ
リ６３に前面及び両側面をシート下カバー６４で覆うよ
うにしたことを示し、シート下カバー６４を平面視で先
細り形状にすることで、シート６２の幅をニーズに応じ
て細くすることができることを示す。

【００１８】以上に述べたバッテリの配置構造６０の作
用を次に説明する。図５（ａ），（ｂ）は本発明に係る
自動二輪車のバッテリの配置構造の作用説明図であり、
（ａ）は比較例を示し、（ｂ）は実施例を示す。（ａ）
において、自動二輪車のバッテリ配置構造１００は、ラ
ゲッジボックス１０４の上方にシート１０５を配置し、
これらのシート１０５及びラゲッジボックス１０４の後
方にバッテリ１０６を配置し、このバッテリ１０６をシ
ート下カバー１０７で覆ったものであり、ラゲッジボッ
クス１０４周りのシート下カバー１０７に十分な幅を確
保する必要があり、この位置におけるシート下カバー１
０７の幅を細くすることができず、設計の自由度の制約
を課すことになる。

【００１９】（ｂ）において、ラゲッジボックス６１の
前にラゲッジボックス６１よりも小型のバッテリ６３を
配置し、このバッテリ６３及びラゲッジボックス６１を
この順にシート下カバー６４で囲うことにより、このシ
ート下カバー６４を平面視で先細り形状にすることがで
きるようにしたので、例えば、シート下カバー６４の上
方にあるシート６２の幅をニーズに応じて細くすること
ができる。すなわち、シート下カバー６４を平面視で先
細り形状にできるようにすることで、設計の自由度の拡
大を図ることができる。

【００２０】尚、実施例では図１又は図２に示すよう
に、シート下カバー６４をセンタカバー６６と左右のサ
イドカバー６７，６７とに分離して形成したが、これに
限るものではなく、シート下カバー６４を一体的に形成
したものであってもよい。

【００２１】

【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項１は、ラゲッジボックスの前にラゲッジボ
ックスよりも小型のバッテリを配置し、このバッテリ及
びラゲッジボックスをこの順にシート下カバーで囲うこ
とにより、このシート下カバーを平面視で先細り形状に
することができるようにしたので、例えば、シート下カ
バーの上方にあるシート幅をニーズに応じて細くするこ
とができる。すなわち、シート下カバーを平面視で先細
り形状にできるようにすることで、設計の自由度の拡大
を図ることができる。この結果、自動二輪車の自由なデ
ザインを実現することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るバッテリの配置構造を有する自動
二輪車の側面図

【図２】本発明に係るバッテリの配置構造を有する自動
二輪車の平面図

【図３】本発明に係る自動二輪車のバッテリの配置構造
の側面図

【図４】本発明に係る自動二輪車のバッテリの配置構造
の平面図

【図５】本発明に係る自動二輪車のバッテリの配置構造
の作用説明図

【図６】従来の自動二輪車のバッテリ配置構造の側面図

【符号の説明】

１０…自動二輪車、１１…車体フレーム、１４…前輪、
１７…後輪、１９…パワーユニット、６０…バッテリ配
置構造、６１…ラゲッジボックス、６２…シート、６３
…バッテリ、６４…シート下カバー。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 車体フレームの前後に前輪及び後輪を備
   え、これらの前後輪間に後輪を駆動するパワーユニット
   を備え、このパワーユニットの上方にヘルメットなどを
   収納することのできるラゲッジボックス及びこのラゲッ
   ジボックスの蓋を兼ねたシートを備え、前記ラゲッジボ
   ックスを含みシート下をシート下カバーで囲ってなる自
   動二輪車において、 前記ラゲッジボックスの前にラゲッジボックスよりも小
   型のバッテリを配置し、このバッテリ及びラゲッジボッ
   クスをこの順に前記シート下カバーで囲うことにより、
   このシート下カバーを平面視で先細り形状にすることが
   できるようにしたことを特徴とする自動二輪車のバッテ
   リ配置構造。