JP2002059820A - 車両用衝突防止装置 - Google Patents

車両用衝突防止装置

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JP2002059820A
JP2002059820A JP2000248257A JP2000248257A JP2002059820A JP 2002059820 A JP2002059820 A JP 2002059820A JP 2000248257 A JP2000248257 A JP 2000248257A JP 2000248257 A JP2000248257 A JP 2000248257A JP 2002059820 A JP2002059820 A JP 2002059820A
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braking
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vehicle
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 違和感の少ない制動特性を乗員に供与できる
車両用衝突防止装置を提供すること。 【解決手段】 本発明の車両用衝突防止装置は、自車の
進行方向の障害物を検出する撮像装置6等の障害物検出
手段と、自車の走行状態を検出するブレーキスイッチ9
等の走行状態検出手段と、前記障害物検出手段及び走行
状態検出手段の検出結果に基づいて制動力を演算して自
動制動を行う制動流体圧制御装置3と制動制御用コント
ローラ5とから構成される自動制動手段と、を備えた車
両用衝突防止装置において、前記障害物検出手段により
検出された障害物のうちから歩行者を識別する撮像装置
6等の歩行者識別手段と、その歩行者に対する乗員の運
転特性を検出する対歩行者運転特性検出手段と、その検
出結果に基づいて自動制動の制動特性を変更する対歩行
者制動特性変更手段を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、障害物との衝突を
防止するための自動制動手段を備えた車両用衝突防止装
置に係り、特に、違和感の少ない制動特性を乗員に供与
できる車両用衝突防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】このような車両用衝突防止装置として
は、例えば特開平8−248128号公報に記載される
「車両の衝突回避方法及びこれを遂行するための装置」
のように、赤外線カメラを用いて障害物の種類を判別
し、その種類に応じて警報及び制動のタイミングを変更
するものがある。
【0003】また、特開平8−313632号公報に記
載される「警報発生装置および方法、ならびにこの警報
発生装置を搭載した車両」では、レーザーレーダを用い
て障害物の種類を判別し、障害物が人である場合には人
用の警報を発令するものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来例は、警報又は制動のタイミングを障害物の種類によ
って変更するものの、自車から障害物までの距離などの
物理的要因のみに基づいて変更するものであるため、運
転者に大きな違和感を与える恐れがあった。本発明は、
このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであ
り、違和感の少ない制動特性を乗員に供与できる車両用
衝突防止装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に係る発明である車両用衝突防止装置
は、自車の進行方向の障害物を検出する障害物検出手段
と、自車の走行状態を検出する走行状態検出手段と、前
記障害物検出手段及び走行状態検出手段の検出結果に基
づいて制動力を演算して自動制動を行う自動制動手段
と、を備えた車両用衝突防止装置において、前記障害物
検出手段により検出された障害物のうちから歩行者を識
別する歩行者識別手段と、前記歩行者識別手段が歩行者
を識別した場合に、その歩行者に対する乗員の運転特性
を検出する対歩行者運転特性検出手段と、前記対歩行者
運転特性検出手段の検出結果に基づいて前記自動制動手
段の制動特性を変更する対歩行者制動特性変更手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0006】また、請求項2に係る発明は、請求項1に
係る発明である車両用衝突防止装置において、前記対歩
行者制動特性変更手段は、歩行者以外の障害物に対する
ときよりも、障害物から離れた位置で制動を行うように
前記制動特性を変更する。さらに、請求項3に係る発明
は、請求項2に係る発明である車両用衝突防止装置にお
いて、前記対歩行者制動特性変更手段は、少なくとも、
自動制動開始位置、最大制動力の発生位置、又は目標停
止位置のいずれかを変更する。
【0007】また、請求項4に係る発明は、請求項1〜
3のいずれかに係る発明である車両用衝突防止装置にお
いて、前記対歩行者運転特性検出手段は、少なくとも、
障害物に対して乗員が自ら制動を行ったときの制動特
性、又は歩行者の近傍を通過するときの前記走行状態検
出手段の検出結果と自車から歩行者までの間隔との相関
関係に基づいて前記運転特性を検出する。
【0008】さらに、請求項5に係る発明は、請求項1
〜4のいずれかに係る発明である車両用衝突防止装置に
おいて、前記対歩行者運転特性検出手段は、歩行者に対
する制動操作時と歩行者以外の障害物に対する制動操作
時とで、自車の平均減速度の履歴平均値、停止相当車速
到達時点での自車から障害物までの距離の履歴平均値、
及び最大減速度発生位置の履歴平均値を個別に演算し、
歩行者に対する自動制動時、前記対歩行者制動特性変更
手段は、前記各履歴平均値について、より障害物から離
れた位置で制動が行われる方を選択し、該選択値に基づ
き前記制動特性を変更する。
【0009】また、請求項6に係る発明は、請求項1〜
5のいずれかに係る発明である車両用衝突防止装置にお
いて、前記対歩行者運転特性検出手段は、歩行者の近傍
を通過する際の自車速度を目的変数とし歩行者と自車と
の間隔を説明変数とした回帰式の回帰係数を検出し、前
記対歩行者制動特性変更手段は、前記回帰係数が大きく
なると前記制動特性の変更幅を小さくする。
【0010】さらに、請求項7に係る発明は、請求項1
〜6のいずれかに係る発明である車両用衝突防止装置に
おいて、手動により前記制動特性を変更できる手動設定
手段を備え、前記対歩行者運転特性検出手段は、前記手
動設定手段の操作特性に基づいて前記運転特性を検出す
る。また、請求項8に係る発明は、請求項7に係る発明
である車両用衝突防止装置において、前記対歩行者運転
特性検出手段は、歩行者に対する制動後と歩行者以外の
障害物に対する制動後との前記手動設定手段の操作量の
頻度分布を個別に演算し、その頻度分布に有意差がある
場合には前記制動特性の変更幅を大きくする。
【0011】さらに、請求項9に係る発明は、請求項1
〜8に係る発明である車両用衝突防止装置において、前
記対歩行者運転特性検出手段は、昼間か夜間かを識別す
る昼夜識別手段を備え、前記対歩行者制動特性変更手段
は、前記昼夜識別手段の識別結果に基づいて前記制動特
性の変更幅を決定する。また、請求項10に係る発明
は、請求項9に係る発明である車両用衝突防止装置にお
いて、前記対歩行者制動特性変更手段は、昼夜の前記運
転特性に有意差があるか否か判定し、有意差がある場合
には前記制動特性の変更幅を昼夜で切り替える。
【0012】一方、請求項11に係る発明である車両用
衝突防止装置は、自車の進行方向の障害物を検出する障
害物検出手段と、自車の走行状態を検出する走行状態検
出手段と、前記障害物検出手段及び走行状態検出手段の
検出結果に基づいて制動力を演算して自動制動を行う自
動制動手段と、を備えた車両用衝突防止装置において、
前記障害物検出手段により検出された障害物を識別する
障害物識別手段と、前記障害物識別手段が障害物の種類
を識別した場合に、その障害物に対する乗員の運転特性
を検出する対障害物運転特性検出手段と、前記障害物運
転特性検出手段の検出結果に基づいて前記自動制動手段
の制動特性を変更する対障害物制動特性変更手段と、を
備えたことを特徴とする。
【0013】また、請求項12に係る発明は、請求項1
1に係る発明である車両用衝突防止装置において、前記
障害物識別手段は、走査電波を送信する走査電波送信手
段と、前記走査電波に呼応して障害物から送信される障
害物の固有情報を受信する障害物情報受信手段と、を有
する。さらに、請求項13に係る発明は、請求項11又
は12に係る発明である車両用衝突防止装置において、
前記対障害物運転特性検出手段は、障害物に対して乗員
が自ら制動を行ったときに、障害物の移動速度と、自車
を基準として自車進行方向に伸びる直線と障害物との間
の距離である横方向の間隔と、障害物の乗員又は障害物
である歩行者の年齢情報と、自車の平均減速度と、最大
制動力の発生位置と、所定車速に到達したときの自車か
ら障害物までの自車進行方向の距離である進行方向の間
隔と、を障害物の種類毎に記憶するとともに、前記記憶
されている障害物の移動速度と、横方向の間隔と、乗員
又は歩行者の年齢情報と、に基づいて、前記記憶されて
いる平均減速度と、最大制動力の発生位置と、進行方向
の間隔と、を算出することができる回帰式を前記障害物
の種類毎に記憶する運転者減速特性記憶手段を有する。
【0014】また、請求項14に係る発明は、請求項1
3に係る発明である車両用衝突防止装置において、前記
対障害物制動特性変更手段は、障害物の種類と、障害物
の移動速度と、横方向の間隔と、乗員又は歩行者の年齢
情報と、に基づき、前記運転者減速特性記憶手段に記憶
されている回帰式を参照して、自動制動開始位置と、最
大制動力の発生位置と、目標停止位置と、を演算し、そ
の演算結果に基づいて前記自動制動手段の自動制動特性
を変更する。
【0015】
【発明の効果】請求項1に係る発明にあっては、対歩行
者運転特性検出手段の検出結果に基づいて前記自動制動
手段の制動特性を変更する対歩行者制動特性変更手段を
備えたため、運転者の運転操作を自動制動の特性に適切
に反映することができるので、歩行者の操作感覚に合致
するように制動特性を変更することができ、違和感の少
ない制動特性を乗員に供与できる。
【0016】また、請求項2に係る発明にあっては、対
歩行者制動特性変更手段は、歩行者以外の障害物に対す
るときよりも、障害物から離れた位置で制動を行うよう
に前記制動特性を変更するため、より違和感の少ない制
動特性を乗員に供与できる。ここで対歩行者制動特性変
更手段が変更する前記制動する位置としては、請求項3
に係る発明のように、自動制動開始位置、最大制動力の
発生位置、又は目標停止位置のいずれかを変更するよう
にしてもよく、請求項3に係る発明によれば、自動制動
に運転者の特性を精度良く反映することができる。
【0017】また、請求項4に係る発明にあっては、前
記対歩行者運転特性検出手段は、少なくとも、障害物に
対して乗員が自ら制動を行ったときの制動特性、又は歩
行者の近傍を通過するときの前記走行状態検出手段の検
出結果と自車から歩行者までの間隔との相関関係に基づ
いて前記運転特性を検出するため、自動制動に運転者の
特性を精度良く反映させることができる。
【0018】さらに、請求項5に係る発明にあっては、
前記対歩行者運転特性検出手段で、歩行者に対する制動
操作時と歩行者以外の障害物に対する制動操作時とで、
自車の平均減速度の履歴平均値、停止相当車速到達時点
での自車から障害物までの距離の履歴平均値、及び最大
減速度発生位置の履歴平均値を個別に演算し、歩行者に
対する自動制動時、前記対歩行者制動特性変更手段は、
前記各履歴平均値について、より障害物から離れた位置
で制動が行われる方を選択し、該選択値に基づき前記制
動特性を変更するため、自動制動に乗員の運転特性を精
度良く反映させることができるとともに、障害物が歩行
者である場合に自動制動を早いタイミングで行うよう制
動特性が変更されるため、乗員の制動特性に対する違和
感を少なくすることができる。
【0019】また、請求項6に係る発明にあっては、前
記対歩行者運転特性検出手段で、歩行者の近傍を通過す
る際の自車速度を目的変数とし歩行者と自車との間隔を
説明変数とした回帰式の回帰係数を検出することによ
り、乗員は、減速せずに操舵で回避することを好むの
か、制動により回避することを好むのかを検出すること
ができる。
【0020】乗員が操舵で回避することを好み、前記回
帰係数が大きいときには、前記対歩行者制動特性変更手
段で、前記制動特性の変更幅を小さくするため、自動制
動の開始時期を遅くすることができ、自動制動に乗員の
運転特性を精度良く反映させることができる。さらに、
請求項7に係る発明にあっては、手動により前記制動特
性を変更できる手動設定手段を備え、前記対歩行者運転
特性検出手段は、前記手動設定手段の操作特性に基づい
て前記運転特性を検出するため、自動制動に運転者の特
性を精度良く反映させることができる。
【0021】ここで、対歩行者制動特性変更手段が検出
する前記運転特性としては、請求項8に係る発明のよう
に、歩行者に対する制動後と歩行者以外の障害物に対す
る制動後との前記手動設定手段の操作量の頻度分布を個
別に演算し、その頻度分布に有意差がある場合には前記
制動特性の変更幅を大きくするようにしてもよく、請求
項8に係る発明によれば、自動制動に乗員の運転特性を
精度良く反映させることができる。
【0022】なお、頻度分布の作成に利用される手動設
定手段の操作量としては、自動制動により制動した後の
操作量と、乗員が自ら制動操作により自動制動と同等の
減速度で停止した後の操作量を用いるとよい。さらに、
請求項9に係る発明にあっては、前記対歩行者運転特性
検出手段は、昼間か夜間かを識別する昼夜識別手段を備
え、前記対歩行者制動特性変更手段で、前記昼夜識別手
段の識別結果に基づいて前記制動特性の変更幅を決定す
るため、昼間と夜間とで異なる乗員の衝突回避行動の好
みを、自動制動に適切に反映することができる。
【0023】ここで、対歩行者運転特性変更手段が検出
する前記運転特性としては、請求項10に係る発明のよ
うに、昼夜の前記運転特性に有意差があるか否か判定
し、有意差がある場合には前記制動特性の変更幅を昼夜
で切り替えるようにしてもよく、請求項10に係る発明
によれば、自動制動に乗員の運転特性を精度良く反映さ
せることができる。
【0024】一方、請求項11に係る発明にあっては、
障害物運転特性検出手段の検出結果に基づいて前記自動
制動手段の制動特性を変更する対障害物制動特性変更手
段を備えたため、例えば、歩行者と自転車、自動二輪と
いった障害物の種類によりことなる乗員の運転特性を自
動制動に反映させることができ、違和感の少ない制動特
性を供与できる。
【0025】また、請求項12に係る発明にあっては、
前記障害物識別手段は、走査電波を送信する走査電波送
信手段と、前記走査電波に呼応して障害物から送信され
る障害物の固有情報を受信する障害物情報受信手段と、
を有することにより、いわゆるレーダー装置と同様の簡
単な構成で障害物の種類を確実に識別することができ
る。
【0026】さらに、請求項13及び14に係る発明に
あっては、障害物の種類と、障害物の移動速度と、横方
向の間隔と、乗員又は歩行者の年齢情報と、に基づき、
運転者減速特性記憶手段に記憶されている回帰式を参照
して、自動制動開始位置と、最大制動力の発生位置と、
目標停止位置と、を演算し、その演算結果に基づいて前
記自動制動手段の自動制動特性を変更するため、障害物
の種類や乗員の年齢等によって異なる乗員の運転特性を
精度良く、自動制動に反映させることができ、より違和
感のない制動特性を供与できる。
【0027】
【発明の実施の形態】これ以下、本発明の車両用衝突防
止装置の各種実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は本発明の第1の実施形態を示す概略構成図であっ
て、図中、1FL、1FRは前輪、1RL、1RRは後
輪であって、当該前輪及び後輪には、それぞれ制動力を
発生するディスクブレーキ2が設けられており、各ディ
スクブレーキ2の制動流体圧は制動流体圧制御装置3に
よって制御されるようになっている。
【0028】この制動流体圧制御装置3は、制動制御用
コントローラ5において算出された目標ブレーキ圧力B
pを指令値として受け取り、該目標圧力を発生するよう
動作する。該目標圧力は、通常はブレーキペダル4の踏
み込み量に応じて算出され、自動制動時は、障害物との
衝突を防止するために必要な制動力を求めるロジックに
従い算出される。
【0029】車両の前方側には、CCDカメラ等から構
成されて自車両前方の映像を撮像する撮像装置6と、自
車両前方の障害物との間の距離を検出するレーダ装置7
と、が取り付けられている。このレーダ装置7として
は、例えばレーザ光を前方に照射して車両前方の物体か
らの反射光を受光することにより、当該車両前方物体と
自車両との距離を計測するレーダ装置等を適用すること
ができる。そして、制動制御用コントローラ5は、前記
撮像装置6の撮像情報とレーダ装置7の車両前方物体距
離とを組み合わせ、自車両の走行に支障を来す障害物を
検出するとともに、検出した障害物のうちから歩行者を
識別することができるようになっている。
【0030】また、各車輪1FL〜1RRには、当該車
輪の回転速度、つまり車輪速Vwfl〜Vwrrを検出する車
輪速センサ8が取り付けられている。この車輪速センサ
8は、例えば所望する制動力が付与されているか否かの
判定のために車輪速Vwfl〜Vwrrを検出すると共に、こ
の車輪速Vwfl〜Vwrrに基づいて車速Vcarを検出する
ためにも用いられる。
【0031】ブレーキペダル4には、当該ブレーキペダ
ル4の踏み込みを検出するブレーキスイッチ9及び当該
ブレーキペダル4の踏み込み位置からのストローク(踏
み込み量、或いは操作量)を検出するブレーキペダルス
トロークセンサ10が取り付けられている。ステアリン
グホイール11を支持するステアリングシャフト12に
は、操舵角を検出する操舵角センサ13が取り付けられ
ている。また、アクセルペダル14aには、当該アクセ
ルペダル14aの踏み込み位置からのストロークを検出
するアクセルペダルストロークセンサ14が取り付けら
れている。さらに、車両には、自車両のヨーイング運動
を検出するためのヨーレートセンサ15、自車両に作用
する前後及び横方向の加速度を検出する加速度センサ1
6が設けられ、これらの信号は制動制御用コントローラ
5に入力される。
【0032】さらに、ステアリングホイール11には、
図2に示すように、当該自動ブレーキ機能を作動させる
か否かを運転者が選択するための自動ブレーキ起動スイ
ッチ17と、自動制動の特性を運転者が設定可能な自動
ブレーキ設定スイッチ18と、が付設されている。自動
ブレーキ起動スイッチ17は、押しボタン式のスイッチ
であり、押し込んだ状態で自動ブレーキ機能が起動する
ようになっており、自動ブレーキ設定スイッチ18は、
ロータリー式のスイッチであり、上下2方向にそれぞれ
自動制動の制動減速度を強める方向と弱める方向とが対
応づけられており、手動により制動特性を設定できるよ
うになっている。
【0033】そして、前記制動制御用コントローラ5で
は、自動ブレーキ起動スイッチ17がオン状態のとき
に、操舵角センサ13、ヨーレートセンサ15、加速度
センサ16及び車輪速センサ8の各検出結果に基づいて
走行経路を算出し、その走行経路に前記撮像装置6及び
レーダ装置7で検出した車両前方撮像情報及び位置情報
を重ね合わせて前記走行経路上の障害物を検出し、前記
走行経路上に障害物が検出されたときには自車に対する
障害物の相対位置及び相対速度を算出し、自車との衝突
可能性が大きい場合には、インストゥルメントパネル1
9に警報を表示したりアラームを鳴らしたりするととも
に、当該障害物との衝突を回避する制動力を自動ブレー
キ設定スイッチ18の設定位置を参照して算出し、さら
に、算出された制動力が得られるように前記制動流体圧
制御装置3に指令値を出力し、車両を減速するようにな
っている。
【0034】なお、制動制御用コントローラ5には、乗
員制動特性メモリが接続されており、制動制御用コント
ローラ5の動作に応じて、乗員の減速特性を記憶するこ
とができるようになっている。乗員制動特性メモリの搭
載位置としては、制動制御用コントローラ5に内蔵され
ているものと、インストゥルメントパネル19に付設さ
れた入出力装置を介して読み書きするものとがあり、後
者は、さらに、メモリ媒体として本発明の対象となるブ
レーキ制御専用のメモリ媒体を用いるものと、他の車載
装置のメモリ媒体を用いるものとがある。
【0035】制動制御用コントローラ5は、前述のよう
な制御を行うためにマイクロコンピュータとその周辺機
器とを備えている。そして、この制動制御用コントロー
ラ5内のマイクロコンピュータでは、図3のフローチャ
ートに示すように、ブレーキ制御の演算処理を実施する
ようになっている。この演算処理は、所定の制御周期Δ
T(例えば、10msec. )毎にタイマ割り込み処理とし
て実行される。
【0036】この演算処理では、まずステップ301
で、自動制動が必要なモードであるのか、警告が必要な
モードであるのか、或いは、なにも作動しなくてもよい
モードであるのかを判定する自動ブレーキモード設定ル
ーチンを実行してから、ステップ302に移行するよう
になっている。自動ブレーキモード設定ルーチンは、図
4のフローチャートに示すように、まずステップ401
で、自動ブレーキ起動スイッチ17が押されているかど
うかの判定により、自動ブレーキ機能が運転者により起
動されているか否かを判定し、現在、自動ブレーキ機能
が起動されている場合にはステップ402に移行し、そ
うでない場合にはステップ407に移行するようになっ
ている。
【0037】ステップ402では、撮像装置6及びレー
ダ装置7の検出結果から、車両進行方向に障害物が検出
されているか否かを判定するとともに、各車輪1FL〜
1RRに取り付けられている車輪速センサ8の検出結果
から車速を検出して車両が走行中であるか否かを判定
し、走行中に障害物を検出した場合にはステップ403
に移行し、そうでない場合にはステップ407に移行す
る。
【0038】ステップ403では、自動ブレーキモード
設定値Ab_modeが「2」、つまり自動制動が必要なモー
ドに、既に設定されているかどうかを判定し、自動制動
が必要なモードである場合にはステップ405に移行
し、そうでない場合にはステップ404に移行するよう
になっている。ステップ404では、後述するステップ
405、406において、自動制動が必要なモードであ
るのか、警告が必要なモードであるのか、を判定すると
きに用いられる自動ブレーキ開始距離Xstart を算出す
る自動ブレーキ開始距離演算ルーチンを実行し、ステッ
プ405に移行するようになっている。
【0039】自動ブレーキ開始距離演算ルーチンは、図
5のフローチャートに示すように、まず、ステップ50
1において、前記ステップ402で検出された障害物が
歩行者であるかどうかを判定し、前記障害物が歩行者の
場合にはステップ502に移行するようになっており、
そうでない場合にはステップ508に移行するようにな
っている。
【0040】ステップ502〜508では、乗員制動特
性メモリを参照して、障害物の種類に応じて自動制動開
始判定基準減速度αab_brk0及び最終停止目標距離Xsto
pをセットするようになっており、ステップ502で
は、乗員制動特性メモリに記憶されている対歩行者自動
制動開始判定基準減速度αab_brk_pと対物自動制動開始
判定基準減速度αab_brk_obとを比較して、対歩行者自
動制動開始判定基準減速度αab_brk_pの方が小さい場合
には、ステップ503に移行して、自動制動開始判定基
準減速度αab_brk0として「対歩行者自動制動開始判定
基準減速度αab_brk_p」をセットし、逆に、対物自動制
動開始判定基準減速度αab_brk_obの方が小さい場合に
は、ステップ504に移行して、自動制動開始判定基準
減速度αab_brk0として「対物自動制動開始判定基準減
速度αab_brk_ob」をセットし、ステップ505に移行
するようになっている。
【0041】ステップ505では、対歩行者最終停止目
標距離Xstop_pと対物最終停止目標距離Xstop_obとを
比較して、対歩行者最終停止目標距離Xstop_pの方が大
きい場合には、ステップ506に移行して、最終停止目
標距離Xstopとして「対歩行者最終停止目標距離Xstop
_p」をセットし、逆に、対物最終停止目標距離Xstop_o
bの方が大きい場合には、ステップ507に移行して、
最終停止目標距離Xstopとして「対物最終停止目標距離
Xstop_ob」をセットし、ステップ509に移行するよ
うになっている。
【0042】このように、障害物が歩行者であるときに
は、歩行者以外の障害物に対するときよりも、障害物か
ら離れた位置に最終目標停止距離Xstopをセットするよ
うになっており、運転者の特性を反映して、違和感の少
ない制動特性を供与することができる。一方、ステップ
501で障害物が歩行者以外と判定された場合には、ス
テップ508に移行し、自動制動開始判定基準減速度α
ab_brk0として「対物自動制動開始判定基準減速度αab_
brk_ob」をセットするとともに、最終停止目標距離Xst
opとして「対物最終停止目標距離Xstop_ob」をセット
し、ステップ509に移行するようになっている。
【0043】ステップ509では、自動ブレーキ設定ス
イッチ18の設定位置ΔOpを検出し、ステップ510
に移行するようになっている。設定位置ΔOpは、自動
ブレーキ設定スイッチ18の中立位置からの偏差であら
わされ、0、±1、±2、・・等の整数値となる。ステ
ップ510では、自動制動の開始判定に利用される基準
減速度αab_brkを下記1式で演算してからステップ51
1に移行するようになっている。
【0044】 αab_brk=αab_brk0+ΔOp・αres ...(1) 基準減速度αab_brkは、乗員の通常走行における減速特
性に基づいて算出された自動制動開始判定基準減速度α
ab_brk0に、現在設定されている変更幅を付加したもの
であり、その変更幅は、設定位置ΔOpに減速度に変換
するための係数αres を掛け合わせたものである。
【0045】ステップ511では、障害物と自車との相
対速度Vrを下記2式で演算し、ステップ512に移行
するようになっている。なお、Vcarは自車の車速であ
り、Vobは障害物の移動速度である。 Vr=Vcar−Vob ...(2) そして、ステップ512では、自動ブレーキ開始距離X
startを下記3式で演算し、自動ブレーキモード設定ル
ーチンに戻る。
【0046】 Xstart=Vr2/(2・αab_brk)+Xstop ...(3) 図5のフローチャートの演算によれば、障害物が歩行者
である場合には、前記ステップ502〜507によっ
て、障害物が歩行者以外のものである場合よりも、自動
制動開始判定基準減速度αab_brk0が小さくなり、且つ
最終停止目標距離Xstopが大きくなるため、上記3式に
よれば、自動ブレーキ開始距離Xstartは大きくなっ
て、自動制動が障害物から離れた位置で開始されるよう
になるので、運転者の特性を反映した、違和感の少ない
制動特性を供与することができる。
【0047】また、乗員による自動ブレーキ設定スイッ
チ18の操作によって、図6に示すように、制動パタン
が変更されるようになっており、自動ブレーキ設定スイ
ッチ18が中立位置に設定されているときの自動ブレー
キ開始距離Xstartを中立基準値Xstart0(図6中、実
線図示)とすると、本実施形態では、自動ブレーキ設定
スイッチ18がUP側に設定された場合には、ステップ
510で、基準減速度αab_brkが強くなるため、ステッ
プ511で、自動ブレーキ開始距離Xstart1が中立基準
値Xstart0よりも減少し、自動制動の開始時期が障害物
に近づく(図6中、破線図示)。
【0048】逆に、自動ブレーキ設定スイッチ18がD
OWN側に設定された場合には、ステップ510で、基
準減速度αab_brkが弱くなるため、ステップ511で、
自動ブレーキ開始距離Xstart2が中立基準値Xstart0よ
りも増加し、自動制動の開始時期が障害物から離れる
(図6中、一点鎖線図示)。自動ブレーキ開始距離演算
ルーチンによって自動ブレーキ開始距離Xstartが算出
されると、次に、ステップ405に移行し、自車から障
害物までの距離Xobが自動ブレーキ開始距離Xstartよ
り小さいかどうか、すなわち、自車が障害物に接近して
自動ブレーキが必要な距離に達しているかどうかを判定
し、未だ到達していない場合にはステップ406に移行
するようになっており、既に到達している場合にはステ
ップ409に移行するようになっている。
【0049】ステップ406では、自動ブレーキ開始距
離Xstartに既定の余裕時間twarnでの車間距離変化tw
arn・Vrを加えた距離に、自車から障害物までの距離X
obが達しているかどうかを判定し、未だ到達していない
場合にはステップ407に移行するようになっており、
既に到達している場合にはステップ408に移行するよ
うになっている。本実施形態においては余裕時間twarn
の値は、例えば1.5秒に設定されるが、これは、一般
的に運転者が制動対象となる車両進行方向の障害物を発
見して、ブレーキを作動させるのに要する時間が1秒程
度といわれていることから定めたものである。
【0050】ステップ407〜409では、自動ブレー
キモード設定値Ab_modeの値をセットするようになって
おり、ステップ407では自動ブレーキモード設定値A
b_modeを「0」に、すなわち、何も作動させないモード
(以後、非作動モードと呼ぶ)にセットし、ステップ4
08では、自動ブレーキモード設定値Ab_modeを「1」
に、すなわち自車両が障害物に対して接近しており、間
もなく自動ブレーキを作動させることを運転者に警報す
るモード(以後、警報モードと呼ぶ)にセットし、ステ
ップ409では、自動ブレーキモード設定値Ab_modeを
「2」に、すなわち自動ブレーキ設定スイッチ18によ
って設定した制動力で、自動ブレーキを作動させるモー
ド(以後、自動制動モードと呼ぶ)にセットし、メイン
ルーチンに戻るようになっている。
【0051】自動ブレーキモード設定ルーチンによって
自動ブレーキモード設定値Ab_modeがセットされると、
次に、ステップ302に移行し、自動ブレーキモード設
定値Ab_modeが「0」(非作動モード)かどうか判定
し、非作動モードの場合にはステップ305に移行し、
非作動モード以外(警報モード、自動制動モード)の場
合にはステップ303に移行するようになっている。
【0052】ステップ303では、ブレーキスイッチ9
がオン状態になっているかどうか、つまり、ブレーキペ
ダル4が踏まれているかどうかを判定し、ブレーキペダ
ル4が踏まれている場合にはそのままステップ305に
移行するが、ブレーキペダル4が踏まれていない場合に
はステップ304に移行して、自車両が障害物に対して
接近していることを警報する警報アラームを作動させる
とともに、インストゥルメントパネル19に障害物の存
在を報知する表示を行ってから、ステップ305に移行
するようになっている。つまり、ステップ301で自動
ブレーキモード設定値Ab_modeが、警報モード又は自動
制動モードにセットされているにもかかわらず、運転者
がブレーキペダル4を踏んでいない場合には、障害物の
接近を警報するようになっている。
【0053】ステップ305では、自動ブレーキモード
設定値Ab_modeが「2」(自動制動モード)であるかど
うか判定し、自動制動モードの場合にはステップ306
に移行し、それ以外の場合にはステップ307に移行す
るようになっている。ステップ306では、車両を自動
制動させるときに必要な減速度である目標自動減速度A
BGを算出する目標自動減速度演算ルーチンを実行して
から、ステップ309に移行するようになっている。
【0054】目標自動減速度演算ルーチンは、図7のフ
ローチャートに示すように、まず、ステップ701で、
自動制動中の進行距離xを下記4式で算出し、ステップ
702に移行するようになっている。 x=(Xstart−Xob)/(Xstart−Xstop) ...(4) したがって、自動制動中の進行距離xは、自車から障害
物までの距離Xobが「自動ブレーキ開始距離Xstart」
のとき「0」となり、自車が障害物に接近するにつれて
大きくなって、自車から障害物までの距離Xobが「最終
停止距離Xstop」のとき「1」となり、1≧x≧0とな
る。
【0055】ステップ702では、対象としている障害
物が歩行者か否かを判定し、歩行者の場合にはステップ
703に移行し、そうでない場合にはステップ705に
移行するようになっている。ステップ703では、乗員
制動特性メモリに記憶されている対歩行者最大減速度発
生位置xm_pと対物最大減速度発生位置xm_obとを比較
して、対歩行者最大減速度発生位置xm_pの方が小さい
場合には、ステップ704に移行し、無次元化された最
大減速度発生位置xmとして「対歩行者最大減速度発生
位置xm_p」をセットし、逆に、対物最大減速度発生位
置xm_obの方が小さい場合には、ステップ705に移行
し、無次元化された最大減速度発生位置xmとして「対
物最大減速度発生位置xm_ob」をセットしてから、ステ
ップ706に移行するようになっている。
【0056】このように、障害物が歩行者である場合に
は、前記ステップ703〜705によって、障害物が歩
行者以外のものである場合よりも、無次元化された最大
減速度発生位置xmが小さくなるため、最大減速度が障
害物から離れた位置で発生するようになるので、運転者
の特性を反映した、違和感の少ない制動特性を供与する
ことができる。
【0057】ステップ706では、図8の制御マップに
基づいて、停止目標距離Xstop(x)を算出し、ステップ
707に移行するようになっている。ステップ707で
は、目標自動減速度ABGを下記5式で算出し、メイン
ルーチンに戻るようになっている。 ABG=Vr2/{2・(Xob−Xstop(x))} ...(5) 停止目標距離Xstop(x)と目標自動減速度ABGとの関
係を具体的に説明すると、先ず、停止目標距離Xstop
(x)は、図8の制御マップに示すように、自動制御開始
時点では最終停止目標距離Xstopよりも小さくしてお
き、その時点から徐々に車両が障害物に近づくにつれて
最終停止目標距離Xstopから徐々に大きくするようにな
っており、停止目標距離Xstop(x)を徐々に大きくする
ということは、走行中の車両から見れば、停止目標位置
が自車速よりも速い速度で近づいてくることになるか
ら、結果として、目標自動減速度ABGが徐々に増大す
ることになる(図6の各特性の前半部分)。
【0058】また、一旦増大した停止目標距離Xstop
(x)は、減少に転じ、最終停止目標距離Xstopに達した
後はしばらく一定値を保つ。このため、目標自動減速度
ABGは、緩やかな減少傾向となる(図6の各特性の中
盤部分)。そして、停止目標距離Xstop(x)は、最終停
止目標距離Xstopに達すると再び減少に転じ、最終停止
目標距離Xstopよりも若干小さい値が最終値となる。こ
のため、目標自動減速度ABGは、減少傾向が緩やかに
なって、なめらかに零に収束する(図6の各特性の終盤
部分)。
【0059】以上のように目標自動減速度ABGが変化
する結果、一般的な運転者が操作した場合に近い制動特
性となるから、多くの場合、自動制動であっても、違和
感の少ない制動感覚を乗員が感じるようになる。次に、
自動ブレーキ設定スイッチ18の設定位置ΔOpと目標
自動減速度ABGとの関係を説明すると、乗員により自
動ブレーキ設定スイッチ18が制動力が強くなるように
操作されると、1式に示すように、自動ブレーキ開始距
離Xstartが小さくなり、図8の制御マップにおける停
止目標距離Xstop(x)が最大のところでの自車から障害
物までの距離Xobが小さくなるため、上記5式の分母に
あたる(Xob−Xstop(x))の値がそれまでの値よりも
小さくなり、上記5式の演算結果である目標自動減速度
ABGが逆に大きくなる。
【0060】また、自動ブレーキ設定スイッチ18が制
動力が弱くなるように操作されると、1式に示すよう
に、自動ブレーキ開始距離Xstartが大きくなり、図8
の制御マップにおける停止目標距離Xstop(x)が最大の
ところでの自車から障害物までの距離Xobが大きくなる
ため、上記5式の分母にあたる(Xob−Xstop(x))の
値がそれまでの値よりも大きくなり、上記5式の演算結
果である目標自動減速度ABGが逆に小さくなる。
【0061】一方、ステップ305の判定で、自動ブレ
ーキモード設定値Ab_modeが「2」(自動制動モード)
以外であると判定されて、ステップ307に移行した場
合は、目標自動減速度ABGを「0」にセットしてステ
ップ308に移行するようになっている。ステップ30
8では、例えば図9に示す制御マップ、即ちブレーキペ
ダルストローク−目標手動減速度特性図に基づき、ブレ
ーキペダルストロークセンサ3によって検出されるブレ
ーキペダルストロークBsに応じた目標手動減速度MB
Gを算出し、ステップ309に移行するようになってい
る。
【0062】ステップ309では、目標手動減速度MB
Gが「0」から正値に切り替わったかどうか、すなわち
運転者がブレーキペダルを踏んだ直後かどうかを判定
し、踏んだ直後でない場合はそのままステップ311に
移行するようになっているが、踏んだ直後である場合は
ステップ310に移行し、後述する自動減速度算出用パ
ラメータ処理済みフラグをF2を「0」のリセット状態
にしてからステップ311に移行するようになってい
る。
【0063】ステップ311では、目標自動減速度AB
Gと目標手動減速度MBGの大きさを比較するようにな
っており、目標自動減速度ABGが目標手動減速度MB
Gよりも大きい場合には、ステップ312に移行し、自
動ブレーキフラグF1を「1」のセット状態にして自動
制動を行うことを示し、ステップ313に移行して、目
標自動減速度ABGを目標減速度BGに設定してからス
テップ316に移行するようになっている。
【0064】一方、ステップ311において、目標自動
減速度ABGが目標手動減速度MBGよりも小さいと判
定された場合には、ステップ314に移行し、自動ブレ
ーキフラグF1を「0」のリセット状態にして自動制動
を行わないことを示し、ステップ315に移行し、目標
手動減速度MBGを目標減速度BGに設定してからステ
ップ316に移行するようになっている。
【0065】したがって、運転者によるブレーキペダル
4の踏み込み量、つまりブレーキペダルストロークBs
が小さくて目標手動減速度MBGが目標自動減速度AB
Gよりも小さい場合には、ステップ313で目標減速度
BGとして目標自動減速度ABGを設定するようになっ
ているが、ブレーキペダルストロークBsが大きくて目
標手動減速度MBGが目標自動減速度ABGよりも大き
い場合には、ステップ315で目標減速度BGとして目
標手動減速度MBGを設定するようになっているため、
結果的に運転者の意図に応じた減速度の大きな制動を行
うことができる。
【0066】ステップ316では、図10に示すよう
に、目標減速度BGに相当する目標ブレーキ圧力Bpを
図10の特性から算出し、その目標ブレーキ圧力Bpを
制動流体圧制御装置3に出力してから、ステップ317
に移行するようになっている。ステップ317では、自
動ブレーキフラグF1が「0」のリセット状態かどう
か、つまり、自動制動が作動しなかったかどうか判定
し、自動制動が作動しなかった場合にはステップ318
に移行し、自動制動が作動した場合にはステップ321
に移行するようになっている。
【0067】ステップ318では、目標手動減速度MB
Gが正値で車速Vcarが「0」かどうか、すなわち停車
中で且つブレーキペダル4が踏まれているかどうか判定
し、停車中で且つブレーキペダル4が踏まれている場合
にはステップ319に移行し、そうでない場合にはステ
ップ321に移行するようになっている。ステップ31
9では、自動減速度算出用パラメータ処理済みフラグF
2が「0」のリセット状態かどうか、つまり、運転者が
ブレーキをかけた直後であるかどうかを判定し、ブレー
キをかけた直後である場合にはステップ320に移行
し、そうでない場合にはステップ321に移行するよう
になっている。
【0068】ステップ320では、自動減速度の算出に
利用されるパラメータを演算して更新する自動減速度算
出用パラメータ演算ルーチンを実行してから、ステップ
321に移行するようになっている。自動減速度算出用
パラメータ演算ルーチンは、図3のステップ317〜3
19の判定により、自動制動が作動せずに停止したとき
に実行され、図11のフローチャートに示すように、ま
ず、ステップ1101で、障害物が歩行者であるかどう
かを判定し、歩行者であると判定された場合には、ステ
ップ1102に移行し、歩行者フラグF3を「1」にセ
ットし、ステップ1104に移行するようになってい
る。ステップ1101において障害物が歩行者以外であ
ると判定された場合には、ステップ1103に移行し
て、さらに障害物が停止車両であるかどうかを判定し、
停止車両でないと判定された場合には、前記パラメータ
を更新せず、ステップ1114に移行するようになって
おり、停止車両であると判定された場合にはステップ1
104に移行するようになっている。
【0069】歩行者かどうかの判定は、自車両が、例え
ば5km/hといった値で、ほぼ停止状態になったと見なせ
る車速である「停止判定車速Vstop」となった時点の前
後の所定時間内における、車両前方の所定範囲内の障害
物に対して行われる。ステップ1104では、制御装置
内の一時記憶メモリを参照して減速開始時点での車速V
car0を設定し、ステップ1105に移行するようになっ
ている。具体的には、アクセルペダルストロークセンサ
14によるアクセルペダルストロークが「0」となった
時点、すなわち、現在の停止状態に至るアクセルから足
を離したときから、最も早くブレーキペダルを踏んだ時
点での車速を制動開始車速Vcar0とする。
【0070】ステップ1105では、制御装置内の一時
記憶メモリを参照して、車速Vcarが「Vcar0」となっ
た時点から、車速Vcarが「0」となるまでの所要時間
tbrakeを算出し、ステップ1106に移行するように
なっている。ステップ1106では、減速過程における
平均減速度αmeanを下記6式で算出し、ステップ110
7に移行するようになっている。
【0071】 αmean=Vcar0/tbrake ...(6) ステップ1107では、車速Vcarが「停止判定車速Vs
top」となった時点での、自車から障害物までの距離Xo
bを停止距離Lobとし、ステップ1108に移行するよ
うになっている。ステップ1108では、車速Vcarが
「停止判定車速Vcar0」となった時点から、車速Vcar
が「0」となるまでの無次元化された最大減速度発生位
置xmを算出し、ステップ1109に移行するようにな
っている。ここで、無次元化された最大減速度発生位置
xmは車速Vcarが「制動開始車速Vcar0」となった時点
から、車速Vcarが「0」となるまでの走行距離をXall
とし、車速Vcarが「停止判定車速Vcar0」となるとき
の自車両の位置を起点とした最大減速度発生位置をXgm
axとすると、下記7式で算出することができるようにな
っている。
【0072】 xm=Xgmax/Xall ...(7) つまり、図12に示すように、車速Vcarが「制動開始
車速Vcar0」となった時点での自車の位置を起点として
表した最大減速度発生位置Xgmaxを走行距離Xallで無
次元化するようになっており、車速Vcarや最終停止目
標距離Xstop、平均減速度αmean等の諸条件が異なった
としても、抽出した最大減速度の発生位置を支障なく利
用することができる。
【0073】ステップ1109では、ステップ1102
で歩行者フラグF3が「1」にセットされているかどう
か、つまり、障害物が歩行者であるか否かを判定し、障
害物が歩行者である場合には、ステップ1110に移行
し、障害物が歩行者である場合に利用されるパラメータ
を更新するようになっており、そうでない場合には、ス
テップ1112に移行し、障害物が歩行者以外である場
合に利用されるパラメータを更新するようになってい
る。
【0074】すなわち、まずステップ1110では、ス
テップ1106〜1108で算出された平均減速度αme
an、停止距離Lob、無次元化された最大減速度発生位置
xmを、それぞれ最新の対歩行者平均減速度αmean_p、
対歩行者停止距離Lob_p、対歩行者最大減速度発生位置
xm_p_sとして乗員制動特性メモリの所定位置に記憶
し、ステップ1111に移行するようになっている。乗
員制動特性メモリには、制動特性データとして平均減速
度αmean、停止距離Lob、最大減速度発生位置xmを障
害物が歩行者である場合と歩行者以外のものである場合
とで個別に所定回数だけ記憶できるようになっており、
最新データを記憶する際に最古のデータを削除する、い
わゆるFIFO型バッファ方式でデータ更新を行う。
【0075】ステップ1111では、対歩行者平均減速
度αmean_p、対歩行者停止距離Lob_p、対歩行者最大減
速度発生位置xm_p_sのそれぞれの履歴を個別に平均し
た値で、対歩行者自動制動開始判定基準減速度αab_brk
_p、対歩行者最終停止距離Xstop_p、対歩行者最大減速
度発生位置xm_pをそれぞれ更新し、ステップ1114
に移行するようになっている。
【0076】ステップ1112では、ステップ1106
〜1108で算出された平均減速度αmean、停止距離L
ob、最大減速度発生位置xmを、それぞれ最新の平均減
速度αmean_ob、対物停止距離Lob_ob、対物最大減速度
発生位置xm_ob_sとして乗員制動特性メモリの既定位置
に記憶しステップ1113に移行するようになってい
る。
【0077】ステップ1113では、対物平均減速度α
mean_ob、対物停止距離Lob_ob、対物最大減速度発生位
置xm_ob_sの履歴を個別に平均した位置で、対物自動制
動開始判定基準減速度αab_brk_ob、対物最終停止距離
Xstop_ob、対物最大減速度発生位置xm__obをそれぞれ
更新し、ステップ1114に移行するようになってい
る。
【0078】ステップ1114では、自動減速度算出用
パラメータ処理済みフラグF2を「1」のセット状態に
して、メインルーチンに戻るようになっている。このよ
うに、障害物に対して運転者が自ら制動を行ったときの
制動特性に基づいて運転者の特性を検出するようになっ
ているため、自動制動に運転者の特性を精度良く反映さ
せることができる。
【0079】なお、本ルーチンは、優先順位の低い割り
込みルーチンとして扱われ、本ルーチンよりも優先順位
の高い割り込みが発生した場合には、本ルーチンの実行
途中であっても、その時点での処理状態を退避させて、
メインルーチンに戻り、次回に本ルーチンの処理が実行
されるときには、退避させた時点から処理を再開させる
ようになっている。これにより、データ容量の大きい処
理に多くの時間を要しても、車両の運動制御に影響を与
えることがない。
【0080】ステップ321では、制御装置内の一時記
憶メモリに、現在の減速状態として、車速Vcar、アク
セルペダルストロークBs、ブレーキスイッチ9の状
態、ブレーキペダルストロークBs、障害物までの距離
Xob等をFIFO式に記憶する。次に、本実施形態の動
作を具体的な状況を交えて説明する。まず、自動ブレー
キ起動スイッチ17がオフ状態のときに、運転者が、車
両前方に障害物を発見し、その障害物との衝突を防ぐた
めにブレーキペダル4を踏んだとする。すると、ステッ
プ301の自動ブレーキモード設定ルーチンで自動ブレ
ーキモード設定値Ab_modeが「0」に設定されるため、
ステップ302の判定が「YES」となり、ステップ3
05の判定が「NO」となるので、ステップ307に移
行して、目標自動減速度ABGが「0」にセットされ、
また、ステップ309の判定が「YES」となるため、
ステップ310に移行して、自動減速度算出用パラメー
タ処理済みフラグF2が「0」のリセット状態にされ
る。
【0081】また、ステップ307で目標自動減速度A
BGが「0」のリセット状態にされたため、ステップ3
11の判定は「NO」となり、ステップ314に移行
し、自動ブレーキフラグF1が「0」にリセットされ、
ステップ315に移行し、目標減速度BGに相当する目
標ブレーキ圧力Bpが算出され、その目標ブレーキ圧力
Bpが制動流体圧制御装置3に入力されて、各輪のディ
スクブレーキ2が制動力を発生する。
【0082】さらに、ステップ314で自動ブレーキフ
ラグF1が「0」のリセット状態にされたため、ステッ
プ317の判定は「YES」となるが、ブレーキを踏ん
だ直後であるため、車速Vcarは「0」になっておら
ず、ステップ318の判定は「NO」となり、ステップ
321に移行し、制御装置内の一時記憶メモリに減速状
態を記憶してメインルーチンを終了する。
【0083】そして、所定の制御周期ΔT毎のタイマ割
り込みを実行し、ブレーキ制御の演算処理が再び実行さ
れたときに、先ほどのブレーキ操作により車両が停止
し、車速Vcarが「0」になったとする。すると、ステ
ップ318及びステップ319の判定は「YES」とな
るため、ステップ320の自動減速度算出用パラメータ
演算ルーチンが実行される。
【0084】ここで、障害物が歩行者であるとする。す
ると、ステップ1101の判定は「YES」となり、歩
行者フラグF3が「1」にセットされるため、ステップ
1109の判定は「YES」となり、平均減速度αmea
n、停止距離Lob、無次元化された最大減速度発生位置
xmが、それぞれ最新の対歩行者平均減速度αmean_p、
対歩行者停止距離Lob_p、対歩行者最大減速度発生位置
xm_p_sとして乗員制動特性メモリの所定位置に記憶さ
れる。そして、ステップ1111で、対歩行者平均減速
度αmean_p、対歩行者停止距離Lob_p、対歩行者最大減
速度発生位置xm_p_sのそれぞれの履歴を個別に平均し
た値で、対歩行者自動制動開始判定基準減速度αab_brk
_p、対歩行者最終停止距離Xstop_p、対歩行者最大減速
度発生位置xm_pがそれぞれ更新される。
【0085】また、障害物が停止車両であったとする。
すると、ステップ1101の判定は「NO」となるた
め、歩行者フラグF3が「1」にセットされず、ステッ
プ1109の判定は「NO」となるため、ステップ11
12では、平均減速度αmean、停止距離Lob、最大減速
度発生位置xmが、それぞれ最新の平均減速度αmean_o
b、対物停止距離Lob_ob、対物最大減速度発生位置xm_
ob_sとして乗員制動特性メモリの既定位置に記憶され
る。そして、ステップ1113で、対物平均減速度αme
an_ob、対物停止距離Lob_ob、対物最大減速度発生位置
xm_ob_sの履歴を個別に平均した位置で、対物自動制動
開始判定基準減速度αab_brk_ob、対物最終停止距離Xs
top_ob、対物最大減速度発生位置xm__obがそれぞれ更
新される。
【0086】このように、障害物に対して運転者が自ら
制動を行ったときの制動特性に基づいて運転者の特性を
検出するようになっているため、自動制動に運転者の特
性を精度良く反映させることができる。次に、自動ブレ
ーキ起動スイッチ17がオン状態のときに、車両前方に
歩行者が検出されたとする。すると、自動ブレーキモー
ド設定ルーチンのステップ404で実行される自動ブレ
ーキ開始距離演算ルーチンにおいて、ステップ501の
判定は「YES」となり、ステップ502で、対歩行者
自動制動開始判定基準減速度αab_brk_pと対物自動制動
開始判定基準減速度αab_brk_obとのうち、小さい方が
制動開始判定基準減速度αab_brk0にされ、ステップ5
05で、対歩行者最終停止目標距離Xstop_pと対物最終
停止目標距離Xstop_obとのうち、大きい方が最終停止
目標距離Xstopにされる。
【0087】このように、障害物が歩行者であるときに
は、歩行者以外の障害物に対するときよりも、障害物か
ら離れた位置に最終目標停止距離Xstopがセットされ
る。ステップ512では、障害物が歩行者である場合に
は、ステップ502〜507によって、障害物が歩行者
以外のものである場合よりも、自動制動開始判定基準減
速度αab_brk0が小さくされ、且つ最終停止目標距離Xs
topが大きくされるため、上記3式によれば、自動ブレ
ーキ開始距離Xstartは大きくされて、自動制動が障害
物から離れた位置で開始される。
【0088】自動ブレーキ開始距離演算ルーチンが終了
して、ステップ405に移行したときに、自車が障害物
に近づいており、自車から障害物までの距離Xobが自動
ブレーキ開始距離Xstartよりも小さかったとする。す
ると、ステップ405の判定は「YES」となり、ステ
ップ409で自動ブレーキモード設定値Ab_modeを
「2」に設定される。
【0089】自動ブレーキモード設定ルーチンが終了す
ると、自動ブレーキモード設定値Ab_modeが「2」であ
るため、ステップ305の判定は「YES」となり、ス
テップ306の目標自動減速度演算ルーチンが実行され
る。目標自動減速度演算ルーチンでは、ステップ703
〜705によって、対歩行者最大減速度発生位置xm_p
と対物最大減速度発生位置xm_obとのうち、小さい方を
無次元化された最大減速度発生位置xmとし、障害物が
歩行者以外のものである場合よりも、無次元化された最
大減速度発生位置xmが小さくなるため、最大減速度が
障害物から離れた位置で発生される。
【0090】このように、障害物が歩行者であるとき
(図13破線参照)には、歩行者以外の障害物に対する
とき(図13実線参照)よりも、自動制動開始位置、最
大制動力の発生位置、及び目標停止位置を障害物から離
れた位置に設定したため、運転者の特性を反映した、違
和感の少ない制動特性を供与することができる。目標自
動減速度演算ルーチンが終了したときに、その目標自動
減速度ABGが、目標手動減速度MBGよりも大きいと
すると、ステップ312の判定は「YES」となり、ス
テップ315で目標減速度BGが目標自動減速度ABG
に設定され、ステップ316で、その目標減速度BGに
対応する目標ブレーキ圧力Bpが制動流体圧制御装置3
に出力されて、各輪のディスクブレーキ2が制御されて
制動力が発生される。
【0091】かくして、本実施形態の車両用衝突防止装
置は、運転者の運転操作を自動制動の特性に適切に反映
することができるので、歩行者の操作間隔に合致するよ
うに制動特性を変更することができ、違和感の少ない制
動特性を乗員に供与することができる。なお、本実施形
態においては、制動制御用コントローラ5、撮像装置
6、及びレーダ装置7が障害物検出手段に対応し、車輪
速センサ8、ブレーキスイッチ、ブレーキペダルストロ
ークセンサ10、操舵角センサ13、アクセルペダルス
トロークセンサ14、ヨーレートセンサ15、及び加速
度センサ16が走行状態検出手段に対応し、制動流体圧
制御装置3及び制動制御用コントローラ5が自動制動手
段に対応し、制動制御用コントローラ5及び撮像装置6
が歩行者識別手段に対応し、ステップ1101〜111
3が対歩行者運転特性検出手段に対応し、ステップ50
1〜512及びステップ701〜707が対歩行者制動
特性変更手段に対応し、自動ブレーキ設定スイッチ18
が手動設定手段に対応する。
【0092】次に、本発明の車両衝突防止装置の第2実
施形態について説明する。この実施形態では、図3、1
1、5、7のフローチャートに変えて、図14、17、
19、20のフローチャートが用いた点が第1実施形態
と異なる。図14に示すフローチャートは、第1実施形
態の図3に示すブレーキ制御の演算処理のメインルーチ
ンのフローチャートの後半部分に対応し、図3のステッ
プ321の後にステップ1422〜1425が追加され
ている点が図3のフローチャートとは異なる。
【0093】ステップ1422では、自車両が歩行者の
近傍を通過したか否かを判定し、歩行者の近傍を通過し
ていない場合にはステップ1424にそのまま移行する
ようになっているが、歩行者の近傍を通過した場合に
は、ステップ1423に移行し、乗員制動特性メモリ
に、歩行者の近傍を通過したときの速度と自車両から歩
行者までの間隔との相関関係の履歴を記録し、図15に
示すように、前記速度と前記間隔との相関係数KvLを算
出してから、ステップ1424に移行するようになって
いる。
【0094】相関係数KvLは、歩行者の近傍を通過する
ときの自車両から歩行者までの間隔が変わらないときに
は、速度が小さく安全運転を行っているときほど小さく
なり、後述する式9〜11にあらわれる{(KvL0/Kv
L)−1}が大きくなる。また、相関係数KvLは、速度
が大きいほど大きくなり、前記{(KvL0/KvL)−
1}は負値をとる。
【0095】ステップ1424では、障害物を対象とし
た制動の後に、自動ブレーキ設定スイッチ18が操作さ
れたかどうか判定し、操作されていない場合にはそのま
まメインルーチンを終了するようになっているが、操作
された場合には、ステップ1425に移行し、対象とな
る障害物が歩行者である場合と歩行者以外のものである
場合とで個別に自動ブレーキ設定スイッチ18の設定位
置ΔOpの変更量の履歴を記憶するとともに、図16に
示すように、設定位置ΔOpの変更量の履歴の平均値を
対象となる障害物が歩行者である場合と歩行者以外のも
のである場合とで個別に算出し、両平均値の差である変
更量履歴平均値差ΔOPp_cを記録する。
【0096】変更量履歴平均値差ΔOPp_cは、障害物
が歩行者である場合と歩行者以外のものである場合と
で、自動ブレーキ設定スイッチ18の設定位置ΔOpの
変更量が等しいときには「0」となるが、障害物が歩行
者である場合の自動制動を開始時期を遅く感じ、設定値
ΔOpを小さくすることが多いときほど小さくなる。ま
た、変更量履歴平均値差ΔOPp_cは、障害物が歩行者
である場合の自動制動の開始時期が早すぎると感じ、設
定値ΔOpを大きくすることが多いときほど大きくな
る。
【0097】また、図17に示すフローチャートは、第
1実施形態の図11に示す自動減速度算出用パラメータ
演算ルーチンのフローチャートに対応し、ステップ17
01〜1708では、図11のステップ1101〜11
13と同様の処理によって、停止障害物がある場合に限
り、障害物が歩行者か否かに関わらず自動制動開始判定
基準減速度αab_brk0、最終停止距離Xstop、最大限速
度発生位置Xmを算出する。
【0098】次に、ステップ1709では、下記8式に
示すように、車速Vcarが「制動開始車速Vcar0」とな
った時点から車速Vcarが「0」となる時点までの走行
距離Xallを制動開始車速Vcar0で除して制動開始距離
特性Tstartを演算し、ステップ1710に移行するよ
うになっている。 Tstart=Xall/Vcar0 ...(8) ステップ1710では、乗員制動特性メモリに、対象と
なる障害物が歩行者である場合と歩行者以外のものであ
る場合とで個別に制動開始距離特性Tstartの履歴を記
憶してから、ステップ1711に移行するようになって
いる。
【0099】ステップ1711では、図18に示すよう
に、乗員制動特性メモリに記憶されている制動開始距離
特性Tstartの履歴の平均値を、対象となる障害物が歩
行者である場合と歩行者以外のものである場合とで個別
に算出して、両者の差である制動開始距離特性履歴平均
値差ΔTHp_cを算出し、ステップ1712に移行する
ようになっている。
【0100】制動開始距離特性履歴平均値差ΔTHp_c
は、障害物が歩行者である場合と歩行者以外のものであ
る場合とで、走行距離Xall及び制動開始車速Vcar0に
変化がないときには「0」となるが、障害物が歩行者で
ある場合に早い時期に制動操作を開始しており、走行距
離Xallが大きかったり制動開始車速Vcar0が小さかっ
たりする運転を行っているときほど制動開始距離特性履
歴平均値差ΔTHp_cは大きくなる。また、障害物が歩
行者である場合に遅い時期に制動操作を開始しており、
走行距離Xallが小さかったり制動開始車速Vcar0が大
きかったりときほど制動開始距離特性履歴平均値差ΔT
Hp_cは小さくなる。
【0101】ステップ1712では、制動開始距離特性
履歴平均値差ΔTHp_cと、歩行者位置と通過速度との
相関係数KvLと、変更量履歴平均値差ΔOPp_cと、に
基づいて、基準減速度補正値Δαab_brk、最終停止目標
距離補正値ΔXstop、最大限速度発生位置補正値Δxm
を下記9〜11式で演算し、ステップ1713に移行す
るようになっている。
【0102】 Δαab_brk=Δαab_brk0+KαT・ΔTHp_c+KαK・{(KvL0/KvL) −1}+Kα0・ΔOPp_c ...(9) ΔXstop=ΔXstop0+KXsK・{(KvL0/KvL)−1} ...(10) Δxm=Δxm0+KXmT・ΔTHp_c+KXmK・{(KvL0/KvL)−1} ...(11) ここで、基準減速度補正値Δαab_brkは、初期値である
Δαab_brk0(<0)に対して、制動開始距離特性履歴
平均値差ΔTHp_c、歩行者位置と通過速度との相関係
数KvL、変更量履歴平均値差ΔOPp_cによる影響を付
加したものであり、ΔTHp_c、(KvL0/KvL)−
1}、ΔOPp_cのそれぞれには係数KαT(<0)、K
αK(<0)、Kα0(>0)が掛け合わされている。
【0103】また、最終停止目標距離補正値ΔXstop
は、初期値であるΔXstop0(>0)に対して、歩行者
位置と通過速度との相関係数KvLによる影響を付加した
ものであり、{(KvL0/KvL)−1}には係数K
XsK(>0)が掛け合わされている。なお、KvL0はKvL
の初期値であるとする。さらに、最大限速度発生位置補
正値Δxmは、初期値であるΔxm0(<0)に対して、
制動開始距離特性履歴平均値ΔTHp_c、歩行者位置と
通過速度との相関係数KvL、による影響を付加したもの
であり、ΔTHp_c、{(KvL0/KvL)−1}のそれぞ
れには係数KXmT(<0)、KXmK(<0)が掛け合わさ
れている。
【0104】つまり、基準減速度補正値Δαab_brkは、
障害物が歩行者である場合であって早い時期に制動操作
を開始しており、走行距離Xallが大きかったり制動開
始車速Vcar0が小さかったりする運転を行っていて制動
開始距離特性履歴平均値ΔTHp_cが大きな値をとると
き、または、歩行者の近傍を通過するときの自車両から
歩行者までの間隔が変わらないときに速度が小さく安全
運転を行っていて{(KvL0/KvL)−1}が大きな値
をとるとき、障害物が歩行者である場合の自動制動を開
始時期を遅く感じ、設定値ΔOpを小さくすることが多
く変更量履歴平均値差ΔOPp_cが小さな値をとると
き、に大きな負の値をとる。
【0105】同様に、最終停止目標距離補正値ΔXstop
は、{(KvL0/KvL)−1}が大きな値をとるときに
大きな正の値をとり、最大限速度発生位置補正値Δxm
は、ΔTHp_cが大きな値をとるとき、または、{(Kv
L0/KvL)−1}が大きな値をとるときに大きな負の値
をとる。ステップ1713では、ステップ1114と同
様に、自動減速度算出用パラメータ処理済みフラグF2
を「1」のセット状態にして、メインルーチンに戻るよ
うになっている。
【0106】さらに、図19に示すフローチャートは、
第1実施形態の図5に示す自動ブレーキ開始距離演算ル
ーチンのフローチャートに対応し、まずステップ190
1で、検出された障害物が歩行者であるかどうかを判定
し、歩行者である場合にはステップ1902に移行し、
後述するステップ1905、1907で使用される基準
減速度補正値Δαab_brkと最終停止目標距離補正値ΔX
stopとを乗員制動特性メモリから読み込み、ステップ1
904に移行するようになっている。また、ステップ1
901で障害物が歩行者以外のものであると判定された
場合には、ステップ1903に移行し、基準減速度補正
値Δαab_brkと最終停止目標距離補正値ΔXstopとを
「0」にリセットしてから、ステップ1904に移行す
るようになっている。
【0107】ステップ1904では、図5のステップ5
09と同様に、自動ブレーキ設定スイッチ18の設定位
置ΔOpを検出し、ステップ1905に移行するように
なっている。ステップ1905では、自動制動の開始判
定に利用される基準減速度αab_brkを下記12式で演算
してからステップ1906に移行するようになってい
る。
【0108】 αab_brk=αab_brk0+ΔOp・αres +Δαab_brk ...(12) したがって、基準減速度補正値Δαab_brkが大きな負の
値をとると、基準減速度αab_brkは小さな値となる。ス
テップ1906では、ステップ511と同様に、障害物
と自車との相対速度Vrを前記2式で演算し、ステップ
1907に移行するようになっている。
【0109】そして、ステップ1907では、自動ブレ
ーキ開始距離Xstartを下記13式で演算し、自動ブレ
ーキモード設定ルーチンに戻るようになっている。 Xstart=Vr2/(2・αab_brk)+Xstop +ΔXstop ...(13) したがって、最終停止目標距離補正値ΔXstopが大きな
正の値をとると、自動ブレーキ開始距離Xstartは大き
な値となる。また、基準減速度αab_brkで除しているた
め、基準減速度補正値Δαab_brkが大きな負の値をと
り、基準減速度αab_brkが小さくなるほど、自動ブレー
キ開始距離Xstartが大きな値となり、自動制動が障害
物から離れた位置で開始されるようになる。
【0110】また、図20に示すフローチャートは、第
1実施形態の図7に示す目標自動減速度演算ルーチンの
フローチャートに対応し、図7のフローチャートのステ
ップ702〜705がステップ2002〜2005に変
更されている。ステップ2002では、対象としている
障害物が歩行者であるか否かを判定し、歩行者である場
合には、ステップ2003に移行し、最大減速度発生位
置補正値Δxmとして乗員制動特性メモリに記憶されて
いる値をセットし、ステップ2005に移行するように
なっている。また、ステップ2002で障害物が歩行者
以外のものであると判定された場合には、ステップ20
04に移行し、最大減速発生位置補正値Δxmを「0」
にリセットし、ステップ2005に移行するようになっ
ている。
【0111】そして、ステップ2005では、無次元化
された最大減速発生位置xmを下記14式で演算し、ス
テップ2006に移行するようになっている。 xm=xm+Δxm ...(14) したがって、最大減速発生位置補正値が大きな負の値を
とると、無次元化された最大減速発生位置xmは小さな
値となる。
【0112】かくして、本実施形態に係る車両用衝突防
止装置によれば、歩行者の近傍を通過するときの速度と
自車から歩行者までの間隔との相関関係と、手動設定手
段の操作特性と、基づいて、自動制動の開始時期を決め
るようになっているため、運転者の特性を反映して違和
感の少ない制動特性を供与することができる。次に、本
発明の車両衝突防止装置の第3実施形態について説明す
る。この実施形態では、乗員制動特性メモリに昼夜の区
別を併せて記憶させた点が上記第1又は第2実施形態と
異なる。
【0113】まず、ステップ321(又はステップ14
21)では、一時記憶メモリに減速状態を記録する際
に、その減速が昼に行われたのか夜に行われたのか記録
するようになっている。昼夜の区別は、オートエアコン
の日射量の制御や前照灯を自動点灯するオートライト用
の日照スイッチ等を利用して日照量を直接検出して行
い、例えば、日照量がゼロとなった場合に夜と判定しそ
れ以外の場合を昼と判定するのでもよく、また、前照灯
の点灯スイッチが所定時間以上オン状態にされている場
合を夜と判定しそれ以外を昼と判定するのでもよい。
【0114】次いで、ステップ1110又は1112
(若しくは、ステップ1710、1423、1425)
では、前記一時記憶メモリに記録されている減速状態を
参照して、乗員制動特性メモリに平均減速度αmean等の
制動特性データを記録する際に、その制動特性データの
昼夜の区別も併せて記録する。ステップ1111又は1
113(若しくは、ステップ1711、1423、14
25)では、乗員制動特性メモリに記憶されている各種
制動特性データを平均して自動減速度の算出に利用され
るパラメータを演算する際に、前記パラメータを昼のみ
で算出する場合と夜のみで算出する場合とで有意差があ
る場合には、各パラメータを昼夜別に記憶するようにな
っている。
【0115】さらに、各パラメータが昼夜別に記憶され
ている場合には、ステップ501〜508又は702〜
706(若しくは、1901〜1903、2002〜2
006)では、前記乗員制動特性メモリに記憶されてい
る各パラメータを用いて自動減速度を演算する際に、現
時点の昼夜区別に応じたパラメータを用いるようになっ
ている。
【0116】これらによって、視力の低下に敏感な高齢
者のように、前方が見えにくい夜間には昼間に比べて慎
重に運転する運転者の運転特性を、自動制動に精度良く
反映させることができ、違和感がなく安心感がある制動
特性を供与できる。次に、本発明の車両衝突防止装置の
第4実施形態について説明する。この実施形態では、図
21に示すように、レーダ装置7に変えて、当該レーダ
装置7の機能に加えて障害物との通信機能を併せ持つ移
動体間通信機20を備えた点が上記実施形態とは異な
り、制動制御用コントローラ5で、前記撮像装置6の撮
像情報と移動体間通信機20の車両前方物体距離及び障
害物との通信情報とを組み合わせ、自車両の走行に支障
を来す障害物を検出するとともに、検出した障害物の種
類を識別することができるようになっている。これによ
り、第1〜第3実施形態で行っていた歩行者の認識を、
障害物全般の認識に拡張することができ、対象となる障
害物の種類を特定することが可能となる。
【0117】移動体間通信機20は、図22に示すよう
に、走査電波の送受信を行う電波送受信部21と、電波
送受信部21が受信した反射波に基づいて障害物の位置
を演算するレーダ処理部23と、電波送受信部21が受
信したID情報に基づいて障害物を識別するトランスポ
ンダID処理部24と、を有し、検出対象である障害物
に付設されたトランスポンダ22との間で無線通信を行
うことができるようになっている。
【0118】トランスポンダ22は、図23に示すよう
に、移動体間通信機20の電波送受信部21が発信した
走査電波を受信すると、その走査電波の反射波とトラン
スポンダ24のID情報とを、走査電波を発信してきた
移動体通信機20に送信するようになっている。ここ
で、ID情報の送信タイミングΔTは、移動体間通信機
20が操作電波を送信した時期を起点として、トランス
ポンダ22が送信した反射波を移動体間通信機20が受
信するまでの時間をΔtとし、移動体間通信機20が次
に操作電波を送信する時期をΔTscanとすると、(Δt
/2)<ΔT<(ΔTscan/2)を満たすようになってい
る。
【0119】移動体間通信機20では、トランスポンダ
22から送信された電波は、電波送受信部21によって
分波されて、走査電波の反射波はレーダ処理部23に入
力され、ID情報はトランスポンダID処理部24に入
力される。レーダ処理部23では、検出移動体の位置情
報として自車両から障害物までの車両進行方向の距離O
b_rxと横方向の距離Ob_ryとを出力するようになってい
る。トランスポンダID処理部24では、障害物の種類
Ob_idと乗員の年齢情報Old_idとを出力し、制動制御
用コントローラ5に入力するようになっている。
【0120】前記制御用コントローラ5に入力された信
号は、第1実施形態のステップ501、702、110
1に相当する部分、すなわち、障害物が歩行者かどうか
を識別する際に利用され、上記実施の形態と異なり歩行
者のみならず、二輪車、車両の種別を区別することがで
きる。次に、第1実施形態と異なる部分について、本実
施形態の動作を、図24、26、28のフローチャート
に基づいて説明する。
【0121】まず、図24に示すフローチャートは、第
1実施形態の図11に示す自動減速度算出用パラメータ
演算ルーチンのフローチャートに対応し、ステップ11
07〜1113がステップ2404〜2408に変更さ
れている。ステップ2404では、一時記憶メモリを参
照して停止判定車速Vstopにおける自車両から障害物ま
での距離である停止距離Lobと、自車両から障害物まで
の横方向の距離Ob_ryと、を設定し、ステップ2405
に移行するようになっている。
【0122】ステップ2405では、ステップ1108
と同様に、無次元化された最大減速度発生位置xmを算
出し、ステップ2406に移行するようになっている。
ステップ2406では、一時記憶メモリを参照して減速
開始時期における障害物の移動速度Vobを設定し、ステ
ップ2407に移行するようになっている。ステップ2
407では、図25の表に示すように、検出された障害
物の種類Ob_id毎に、上記ステップ2403〜2406
で設定した平均減速度αmean、停止距離Lob、無次元化
された最大限速度発生位置xm、自車両から障害物まで
の横方向の距離Ob_ry、障害物の移動速度Vob、年齢情
報Old_idを乗員制動特性メモリに記憶し、ステップ2
408に移行するようになっている。乗員制動特性メモ
リには、減速データを所定回数だけ記憶できるようにな
っており、最新のデータを記憶するたびに、最古のデー
タを消去して、データの更新を行う。また、障害物の種
類Ob_idが、自動二輪又は車両の場合には、乗員の身体
的特徴は運転特性にあまり影響しないので年齢情報Old
_idを記憶しない。
【0123】ステップ2408では、障害物の種類Ob_
id毎に記憶されているデータに基づいて平均減速度αme
an、停止距離Lob、無次元化された最大限速度発生位置
xm、自車両から障害物までの横方向の距離Ob_ry、障
害物の移動速度Vob、年齢情報Old_idを説明変数と
し、自動制動開始判定基準減速度αab_brk0、無次元化
された最大減速度発生位置xm、最終停止目標距離Xsto
pを目的変数とした重回帰式を算出して乗員制動特性メ
モリに記憶し、ステップ2409に移行するようになっ
ている。
【0124】ただし、乗員制動特性メモリに記憶されて
いる減速データの数が少ない場合など、前記重回帰式が
統計的に有意でないと判断される場合には、自動制動開
始判定基準減速度αab_brk0、無次元化された最大減速
度発生位置xm、最終停止目標距離Xstopは初期定数の
ままとする。また、図26に示すフローチャートは、第
1実施形態の図5に示す自動ブレーキ開始距離演算ルー
チンのフローチャートに対応し、ステップ501〜50
7がステップ2601、2602に変更されている。
【0125】ステップ2601では、次のステップ26
02で用いられるパラメータである障害物の自車進行方
向に対する移動速度Vob、自車両から障害物までの横方
向の距離Ob_ry、障害物の種類Ob_id、乗員の年齢情報
Old_idを移動体間通信機20から読み込み、ステップ
2602に移行するようになっている。ここで、乗員の
年齢情報Old_idは、図27に示す制御マップに基づい
て、実際の年齢を変換してなるパラメータであり、障害
物が子供や高齢者である場合に大きな値を取って、感度
が高まるようになっている。
【0126】ステップ2602では、ステップ2601
で設定したパラメータを、乗員制動特性メモリに障害物
の種類Ob_id毎に記憶されている重回帰式に代入し、自
動制動開始判定基準減速度αab_brk0と最終停止目標距
離Xstopとを算出して、ステップ2603に移行するよ
うになっている。ここで用いられる重回帰式は、図24
に示す自動減速度算出用パラメータ演算ルーチンで算出
されるものであり、障害物の種類毎に記憶されている乗
員の減速操作の履歴に基づいて算出され、障害物の自車
進行方向に対する移動速度Vob、自車両から障害物まで
の横方向の距離Ob_ry、歩行者又は乗員の年齢情報Old
_idも加味しているため、この重回帰式で算出した、自
動制動開始判定基準減速度αab_brk0と最終停止目標距
離Xstopとに基づいて自動制動を行うことにより、自動
制動を乗員に対して違和感のないタイミングと強さで行
うことができる。
【0127】次に、図28に示すフローチャートは、第
1実施形態の図7に示す目標自動減速度演算ルーチンの
フローチャートに対応し、ステップ702〜705がス
テップ2802、2803に変更されている。ステップ
2802では、障害物の自車進行方向に対する移動速度
Vob、自車両から障害物までの横方向の距離Ob_ry、障
害物の種類Ob_id、年齢情報Old_idを移動体間通信機
20から読み込み、ステップ2803に移行するように
なっている。
【0128】ステップ2803では、ステップ2802
で読み込んだパラメータを、乗員制動特性メモリに障害
物の種類Ob_id毎に記憶されている重回帰式に代入し
て、無次元化された最大限速度発生位置xmを算出し、
ステップ2804に移行するようになっている。以上説
明してきたように本実施形態によれば、例えば、歩行者
と自転車といった障害物の種類による減速行動の違い
や、同じ歩行者であっても高齢者や子供に対する減速行
動の際を自動制動の制御特性に反映させることが可能と
なるため、自転車に対して歩行者と同様に早めに減速す
る乗員や、一般の歩行者よりもより注意深く減速する運
転者の特性を精度良く自動制動特性に反映させることが
できる。
【0129】なお、本実施形態においては、制動制御用
コントローラ5、撮像装置6、及び移動体間通信機20
が障害物検出手段に対応し、制動制御用コントローラ
5、撮像装置6、及び移動体間通信機20が障害物識別
手段に対応し、ステップ2401〜2408が対障害物
運転特性検出手段に対応し、ステップ2601〜260
6及びステップ2801〜2805が対障害物制動特性
変更手段に対応し、電波送受信部21が走査電波送信手
段に対応し、トランスポンダID処理部24が障害物情
報受信手段に対応し、乗員制動特性メモリが運転者減速
特性記憶手段に対応する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用衝突防止装置の第1実施形態を
示す車両の概略構成図である。
【図2】図1の車両用衝突防止装置に用いられるステア
リングホイールの要部拡大図である。
【図3】制動制御用コントローラ内で行われるブレーキ
制御の演算処理のメインルーチンのフローチャートであ
る。
【図4】図3の演算処理で用いられる自動ブレーキモー
ド設定ルーチンのフローチャートである。
【図5】図4のサブルーチンで用いられる自動ブレーキ
開始距離演算ルーチンのフローチャートである。
【図6】本発明の車両用衝突防止装置の動作を説明する
ための説明図である。
【図7】図3のメインルーチンで用いられる目標自動減
速度演算ルーチンのフローチャートである。
【図8】図7のサブルーチンで用いられる制御マップで
ある。
【図9】図3のメインルーチンで用いられる制御マップ
である。
【図10】図3のメインルーチンで用いられる制御マッ
プである。
【図11】図3のメインルーチンで用いられる自動減速
度算出用パラメータ演算ルーチンのフローチャートであ
る。
【図12】図11のサブルーチンで用いられるパラメー
タを説明するための説明図である。
【図13】本発明の車両用衝突防止装置の動作を説明す
るための説明図である。
【図14】本発明の車両用衝突防止装置の第2の実施形
態を示す図であって、図3のブレーキ制御の演算処理の
メインルーチンに対応するフローチャートである。
【図15】図14のメインルーチンで用いられるパラメ
ータを説明するための説明図である。
【図16】図14のメインルーチンで用いられるパラメ
ータを説明するための説明図である。
【図17】第2の実施形態における、図11の自動減速
度算出用パラメータ演算ルーチンに対応するフローチャ
ートである。
【図18】図17のサブルーチンで用いられるパラメー
タを説明するための説明図である。
【図19】第2の実施形態における、図5の自動ブレー
キ開始距離演算ルーチンに対応するフローチャートであ
る。
【図20】第2の実施形態における、図7の目標自動減
速度演算ルーチンに対応するフローチャートである。
【図21】本発明の車両用衝突防止装置の第4の実施形
態を示す車両の概略構成図である。
【図22】図21の車両用衝突防止装置に用いられる移
動体間通信機の要部拡大図である。
【図23】本発明の車両用衝突防止装置における移動体
間通信機の動作を説明するためのタイミングチャートで
ある。
【図24】第4の実施形態における、図11の自動減速
度算出用パラメータ演算ルーチンに対応するフローチャ
ートである。
【図25】図24のサブルーチンで用いられる乗員制動
特性メモリの記憶内容を示す表である。
【図26】第4の実施形態における、図5の自動ブレー
キ開始距離演算ルーチンに対応するフローチャートであ
る。
【図27】図26のサブルーチンで用いられる制御マッ
プである。
【図28】第4の実施形態における、図7の目標自動減
速度演算ルーチンに対応するフローチャートである。
【符号の簡単な説明】
1FL〜1FRは車輪 2はディスクブレーキ 3は制動流体圧制御装置 4はブレーキペダル 5は制動制御用コントローラ 6は撮像装置 7はレーダ装置 8は車輪速センサ 9はブレーキスイッチ 10はブレーキペダルストロークセンサ 13は操舵角センサ 14はアクセルペダルストロークセンサ 15はヨーレイトセンサ 16は加速度センサ 18は自動ブレーキ設定スイッチ 20は移動体間通信機 21は電波送受信部 24はトランスポンダID処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60R 21/00 627 B60R 21/00 627 // G05D 1/02 G05D 1/02 S

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自車の進行方向の障害物を検出する障害
    物検出手段と、自車の走行状態を検出する走行状態検出
    手段と、前記障害物検出手段及び走行状態検出手段の検
    出結果に基づいて制動力を演算して自動制動を行う自動
    制動手段と、を備えた車両用衝突防止装置において、 前記障害物検出手段により検出された障害物のうちから
    歩行者を識別する歩行者識別手段と、前記歩行者識別手
    段が歩行者を識別した場合に、その歩行者に対する乗員
    の運転特性を検出する対歩行者運転特性検出手段と、前
    記対歩行者運転特性検出手段の検出結果に基づいて前記
    自動制動手段の制動特性を変更する対歩行者制動特性変
    更手段と、を備えたことを特徴とする車両用衝突防止装
    置。
  2. 【請求項2】 前記対歩行者制動特性変更手段は、歩行
    者以外の障害物に対するときよりも、障害物から離れた
    位置で制動を行うように前記制動特性を変更する請求項
    1に記載の車両用衝突防止装置。
  3. 【請求項3】 前記対歩行者制動特性変更手段は、少な
    くとも、自動制動開始位置、最大制動力の発生位置、又
    は目標停止位置のいずれかを変更する請求項2に記載の
    車両用衝突防止装置。
  4. 【請求項4】 前記対歩行者運転特性検出手段は、少な
    くとも、障害物に対して乗員が自ら制動を行ったときの
    制動特性、又は歩行者の近傍を通過するときの前記走行
    状態検出手段の検出結果と自車から歩行者までの間隔と
    の相関関係に基づいて前記運転特性を検出する請求項1
    乃至請求項3のいずれかに記載の車両用衝突防止装置。
  5. 【請求項5】 前記対歩行者運転特性検出手段は、歩行
    者に対する制動操作時と歩行者以外の障害物に対する制
    動操作時とで、自車の平均減速度の履歴平均値、停止相
    当車速到達時点での自車から障害物までの距離の履歴平
    均値、及び最大減速度発生位置の履歴平均値を個別に演
    算し、歩行者に対する制動時、前記対歩行者制動特性変
    更手段は、前記各履歴平均値について、より障害物から
    離れた位置で制動が行われる方を選択し、該選択値に基
    づき前記制動特性を変更する請求項1乃至請求項4のい
    ずれかに記載の車両用衝突防止装置。
  6. 【請求項6】 前記対歩行者運転特性検出手段は、歩行
    者の近傍を通過する際の自車速度を目的変数とし歩行者
    と自車との間隔を説明変数とした回帰式の回帰係数を検
    出し、前記対歩行者制動特性変更手段は、前記回帰係数
    が大きくなると前記制動特性の変更幅を小さくする請求
    項1乃至請求項5のいずれかに記載の車両用衝突防止装
    置。
  7. 【請求項7】 手動により前記制動特性を変更できる手
    動設定手段を備え、前記対歩行者運転特性検出手段は、
    前記手動設定手段の操作特性に基づいて前記運転特性を
    検出する請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の車両
    用衝突防止装置。
  8. 【請求項8】 前記対歩行者運転特性検出手段は、歩行
    者に対する制動後と歩行者以外の障害物に対する制動後
    との前記手動設定手段の操作量の頻度分布を個別に演算
    し、その頻度分布に有意差がある場合には前記制動特性
    の変更幅を大きくする請求項7に記載の車両用衝突防止
    装置。
  9. 【請求項9】 前記対歩行者運転特性検出手段は、昼間
    か夜間かを識別する昼夜識別手段を備え、前記対歩行者
    制動特性変更手段は、前記昼夜識別手段の識別結果に基
    づいて前記制動特性の変更幅を決定する請求項1乃至請
    求項8のいずれかに記載の車両用衝突防止装置。
  10. 【請求項10】 前記対歩行者制動特性変更手段は、昼
    夜の前記運転特性に有意差があるか否か判定し、有意差
    がある場合には前記制動特性の変更幅を昼夜で切り替え
    る請求項9に記載の車両用衝突防止装置。
  11. 【請求項11】 自車の進行方向の障害物を検出する障
    害物検出手段と、自車の走行状態を検出する走行状態検
    出手段と、前記障害物検出手段及び走行状態検出手段の
    検出結果に基づいて制動力を演算して自動制動を行う自
    動制動手段と、を備えた車両用衝突防止装置において、 前記障害物検出手段により検出された障害物を識別する
    障害物識別手段と、前記障害物識別手段が障害物の種類
    を識別した場合に、その障害物に対する乗員の運転特性
    を検出する対障害物運転特性検出手段と、前記障害物運
    転特性検出手段の検出結果に基づいて前記自動制動手段
    の制動特性を変更する対障害物制動特性変更手段と、を
    備えたことを特徴とする車両用衝突防止装置。
  12. 【請求項12】 前記障害物識別手段は、走査電波を送
    信する走査電波送信手段と、前記走査電波に呼応して障
    害物から送信される障害物の固有情報を受信する障害物
    情報受信手段と、を有する請求項11に記載の車両用衝
    突防止装置。
  13. 【請求項13】 前記対障害物運転特性検出手段は、障
    害物に対して乗員が自ら制動を行ったときに、障害物の
    移動速度と、自車を基準として自車進行方向に伸びる直
    線と障害物との間の距離である横方向の間隔と、障害物
    の乗員又は障害物である歩行者の年齢情報と、自車の平
    均減速度と、最大制動力の発生位置と、所定車速に到達
    したときの自車から障害物までの自車進行方向の距離で
    ある進行方向の間隔と、を障害物の種類毎に記憶すると
    ともに、前記記憶されている障害物の移動速度と、横方
    向の間隔と、乗員又は歩行者の年齢情報と、に基づい
    て、前記記憶されている平均減速度と、最大制動力の発
    生位置と、進行方向の間隔と、を算出することができる
    回帰式を前記障害物の種類毎に記憶する運転者減速特性
    記憶手段を有する請求項11又は請求項12に記載の車
    両用衝突防止装置。
  14. 【請求項14】 前記対障害物制動特性変更手段は、障
    害物の種類と、障害物の移動速度と、横方向の間隔と、
    乗員又は歩行者の年齢情報と、に基づき、前記運転者減
    速特性記憶手段に記憶されている回帰式を参照して、自
    動制動開始位置と、最大制動力の発生位置と、目標停止
    位置と、を演算し、その演算結果に基づいて前記自動制
    動手段の自動制動特性を変更する請求項13に記載の車
    両用衝突防止装置。
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