JP2001234320A - 溶射粉末材、およびそれを使用した溶射方法並びに溶射皮膜 - Google Patents
溶射粉末材、およびそれを使用した溶射方法並びに溶射皮膜Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 各種産業機械や一般向け機械の金属製部品に
は、耐食性、耐摩耗性、耐熱性など求められる特性は用
途にあわせて多岐にわたっており、その解決手段として
溶射技術が採られるケースが多い。しかし、溶射皮膜
は、靭性及び耐衝撃性が低いことが問題となっている。 【解決手段】 本発明は、粒径6〜63μmであって、
WC粉末とクロムカーバイド粉末からなるセラミックス
相75〜95重量%と、NiまたはNi基合金粉末5〜
25重量%からなる金属結合相とを含み、セラミックス
相を構成するWC粉末の一次粒子の平均粒径が5〜20
μm、クロムカーバイド粉末の一次粒子の平均粒径が1
〜10μmである、WC/クロムカーバイド/Niまた
はNi基合金の複合溶射粉末材、及びそれを用いた溶射
方法並びに溶射皮膜により、これを解決するものであ
る。
は、耐食性、耐摩耗性、耐熱性など求められる特性は用
途にあわせて多岐にわたっており、その解決手段として
溶射技術が採られるケースが多い。しかし、溶射皮膜
は、靭性及び耐衝撃性が低いことが問題となっている。 【解決手段】 本発明は、粒径6〜63μmであって、
WC粉末とクロムカーバイド粉末からなるセラミックス
相75〜95重量%と、NiまたはNi基合金粉末5〜
25重量%からなる金属結合相とを含み、セラミックス
相を構成するWC粉末の一次粒子の平均粒径が5〜20
μm、クロムカーバイド粉末の一次粒子の平均粒径が1
〜10μmである、WC/クロムカーバイド/Niまた
はNi基合金の複合溶射粉末材、及びそれを用いた溶射
方法並びに溶射皮膜により、これを解決するものであ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶射粉末材、それ
を用いた溶射方法、および溶射皮膜に関する。更に詳し
くは、本発明は、従来品に比べ極めて高い靭性及び耐衝
撃性と、湿式環境下において優れた耐食性・耐摩耗性を
兼ね備えた溶射皮膜を形成することができ、高い溶射効
率を示すことができる溶射粉末材およびそれを用いた溶
射方法並びに溶射皮膜に関する。
を用いた溶射方法、および溶射皮膜に関する。更に詳し
くは、本発明は、従来品に比べ極めて高い靭性及び耐衝
撃性と、湿式環境下において優れた耐食性・耐摩耗性を
兼ね備えた溶射皮膜を形成することができ、高い溶射効
率を示すことができる溶射粉末材およびそれを用いた溶
射方法並びに溶射皮膜に関する。
【0002】
【従来の技術】各種産業機械や一般向け機械の金属製部
品には、耐食性、耐摩耗性、耐熱性など、求められる特
性は用途にあわせて多岐にわたる。しかし、金属自体の
みではその要求特性を十分に満たされない場合も多く、
表面改質により問題を解決しようとすることが多い。溶
射法は、物理的蒸着法や化学的蒸着法などとともに、実
用化されている表面改質技術の一つである。溶射は、基
材の寸法に制限がなく、広い面積の基材に対しても一様
な溶射皮膜を形成できること、皮膜の形成速度が大きい
こと、現場施工が容易であること、比較的容易に厚膜が
形成できることなどの特徴を有するため、近年、各種の
産業にその適用が拡大し、極めて重要な表面改質技術と
なってきた。
品には、耐食性、耐摩耗性、耐熱性など、求められる特
性は用途にあわせて多岐にわたる。しかし、金属自体の
みではその要求特性を十分に満たされない場合も多く、
表面改質により問題を解決しようとすることが多い。溶
射法は、物理的蒸着法や化学的蒸着法などとともに、実
用化されている表面改質技術の一つである。溶射は、基
材の寸法に制限がなく、広い面積の基材に対しても一様
な溶射皮膜を形成できること、皮膜の形成速度が大きい
こと、現場施工が容易であること、比較的容易に厚膜が
形成できることなどの特徴を有するため、近年、各種の
産業にその適用が拡大し、極めて重要な表面改質技術と
なってきた。
【0003】溶射法については、数多くの技術が開発さ
れているが、その中で高速フレーム溶射は、粉末粒子の
飛行速度が大きく、高速度で基材に衝突するため、緻密
で基材への密着性の高い皮膜が得られること、フレーム
(溶射炎)中への大気の混入が比較的少なく、しかも粉
末粒子の飛行速度が大きいので、フレーム中での滞留時
間が短くなり、粉末粒子が過熱されることが少なく、溶
射材料の変質が少ないことなどの特徴を有している。
れているが、その中で高速フレーム溶射は、粉末粒子の
飛行速度が大きく、高速度で基材に衝突するため、緻密
で基材への密着性の高い皮膜が得られること、フレーム
(溶射炎)中への大気の混入が比較的少なく、しかも粉
末粒子の飛行速度が大きいので、フレーム中での滞留時
間が短くなり、粉末粒子が過熱されることが少なく、溶
射材料の変質が少ないことなどの特徴を有している。
【0004】溶射材料としてのWCは硬度が極めて高
く、耐摩耗性に優れているが、WC単体の溶射は困難で
あり、通常はCoやNi等の金属、またはそれらを含む
合金を結合材として、WCと混合もしくは複合化して使
用される。結合材にNiまたはNi基合金を使用したW
C/クロムカーバイド/NiまたはNi基合金溶射粉末
材からなる溶射皮膜は、湿式環境下において優れた耐食
性・耐摩耗性を示し、産業界で広く使われ始めている。
く、耐摩耗性に優れているが、WC単体の溶射は困難で
あり、通常はCoやNi等の金属、またはそれらを含む
合金を結合材として、WCと混合もしくは複合化して使
用される。結合材にNiまたはNi基合金を使用したW
C/クロムカーバイド/NiまたはNi基合金溶射粉末
材からなる溶射皮膜は、湿式環境下において優れた耐食
性・耐摩耗性を示し、産業界で広く使われ始めている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記溶
射粉末材を用いて形成された溶射皮膜は、靭性及び耐衝
撃性が低いことが問題となっている。具体的には、上記
溶射粉末材は、湿式環境下で使用される部品に溶射され
ることが多いが、その使用時に大きな衝撃を受けること
により、溶射皮膜に亀裂を生じ、これが原因となって基
材から剥離を生じる。こうなると製品寿命は短くなり、
溶射皮膜の用途が限定されてしまう。
射粉末材を用いて形成された溶射皮膜は、靭性及び耐衝
撃性が低いことが問題となっている。具体的には、上記
溶射粉末材は、湿式環境下で使用される部品に溶射され
ることが多いが、その使用時に大きな衝撃を受けること
により、溶射皮膜に亀裂を生じ、これが原因となって基
材から剥離を生じる。こうなると製品寿命は短くなり、
溶射皮膜の用途が限定されてしまう。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、適切な粒度範囲
に調整した原料粉末(WC、クロムカーバイドおよび、
NiまたはNi基合金)を、造粒・焼結することによ
り、極めて高い靱性および耐衝撃性と、湿式環境下にお
いて優れた耐食性・耐摩耗性を兼ね備えた溶射皮膜を形
成することができ、また高い溶射効率を示す溶射粉末材
が得られることを見出し、この知見に基づいて本発明を
完成するに至った。
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、適切な粒度範囲
に調整した原料粉末(WC、クロムカーバイドおよび、
NiまたはNi基合金)を、造粒・焼結することによ
り、極めて高い靱性および耐衝撃性と、湿式環境下にお
いて優れた耐食性・耐摩耗性を兼ね備えた溶射皮膜を形
成することができ、また高い溶射効率を示す溶射粉末材
が得られることを見出し、この知見に基づいて本発明を
完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、上記の課題を解決す
るために、粒径が6〜63μmであって、WC粉末とC
r3C2、Cr7C3またはCr23C6から選ばれた
1種または複数種のクロムカーバイド粉末からなるセラ
ミックス相75〜95重量%と、NiまたはNi基合金
粉末5〜25重量%からなる金属結合相とを含み、該セ
ラミックス相を構成するWC粉末の一次粒子の平均粒径
が5〜20μm、クロムカーバイド粉末の一次粒子の平
均粒径が1〜10μmであることを特徴とする溶射粉末
材を提供するものである。
るために、粒径が6〜63μmであって、WC粉末とC
r3C2、Cr7C3またはCr23C6から選ばれた
1種または複数種のクロムカーバイド粉末からなるセラ
ミックス相75〜95重量%と、NiまたはNi基合金
粉末5〜25重量%からなる金属結合相とを含み、該セ
ラミックス相を構成するWC粉末の一次粒子の平均粒径
が5〜20μm、クロムカーバイド粉末の一次粒子の平
均粒径が1〜10μmであることを特徴とする溶射粉末
材を提供するものである。
【0008】また、前記溶射粉末材を用いて、高速フレ
ーム溶射を行う溶射方法および前記溶射粉末材を用いて
高速フレーム溶射して、WC粉末とクロムカーバイド粉
末からなるセラミックス相75〜95重量%と、Niま
たはNi基合金粉末5〜25重量%からなる金属結合相
とを含み、セラミックス相を構成するWC粉末の一次粒
子の平均粒径が5〜20μm、クロムカーバイド粉末の
一次粒子の平均粒径が1〜10μmであることを特徴と
する溶射皮膜を提案するものである。
ーム溶射を行う溶射方法および前記溶射粉末材を用いて
高速フレーム溶射して、WC粉末とクロムカーバイド粉
末からなるセラミックス相75〜95重量%と、Niま
たはNi基合金粉末5〜25重量%からなる金属結合相
とを含み、セラミックス相を構成するWC粉末の一次粒
子の平均粒径が5〜20μm、クロムカーバイド粉末の
一次粒子の平均粒径が1〜10μmであることを特徴と
する溶射皮膜を提案するものである。
【0009】
【発明実施の形態】本発明において使用するWC粉末の
平均粒径は5〜20μmであり、より好ましくは10〜
15μmである。本発明において使用するクロムカーバ
イド粉末の平均粒径は1〜10μmであり、より好まし
くは3〜6μmである。また本発明において使用するN
iまたはNi基合金粉末の平均粒径は1〜15μmであ
り、より好ましくは1〜10μmである。WC粉末およ
びクロムカーバイド粉末の平均粒径がそれぞれ5μm、
1μm以下であると、溶射皮膜は衝撃により亀裂を生じ
やすくなり、靭性及び耐衝撃性は低い。また、WC粉末
およびクロムカーバイド粉末の平均粒径がそれぞれ2
0、10μm以上であると、造粒により一次粒子が均一
に分散した粒径63μm以下の顆粒を得ることが困難に
なり、また、溶射効率は非常に低くなる。
平均粒径は5〜20μmであり、より好ましくは10〜
15μmである。本発明において使用するクロムカーバ
イド粉末の平均粒径は1〜10μmであり、より好まし
くは3〜6μmである。また本発明において使用するN
iまたはNi基合金粉末の平均粒径は1〜15μmであ
り、より好ましくは1〜10μmである。WC粉末およ
びクロムカーバイド粉末の平均粒径がそれぞれ5μm、
1μm以下であると、溶射皮膜は衝撃により亀裂を生じ
やすくなり、靭性及び耐衝撃性は低い。また、WC粉末
およびクロムカーバイド粉末の平均粒径がそれぞれ2
0、10μm以上であると、造粒により一次粒子が均一
に分散した粒径63μm以下の顆粒を得ることが困難に
なり、また、溶射効率は非常に低くなる。
【0010】本発明において使用するNiまたはNi基
合金粉末は、溶射フレームにより熱せられて軟化または
溶融し、粒径が小さいほど軟化または溶融しやすいが、
平均粒径1μm未満のNiまたはNi基合金粉末を得る
ためには、その製造コストが非常に高くなり好ましくな
い。NiまたはNi基合金粉末の平均粒径が15μmを
超えると、造粒により、一次粒子が均一に分散した平均
粒径63μm以下の顆粒を得ることが困難になり、ま
た、溶射中にNiまたはNi基合金粒子が軟化または溶
融し難くなるおそれがある。
合金粉末は、溶射フレームにより熱せられて軟化または
溶融し、粒径が小さいほど軟化または溶融しやすいが、
平均粒径1μm未満のNiまたはNi基合金粉末を得る
ためには、その製造コストが非常に高くなり好ましくな
い。NiまたはNi基合金粉末の平均粒径が15μmを
超えると、造粒により、一次粒子が均一に分散した平均
粒径63μm以下の顆粒を得ることが困難になり、ま
た、溶射中にNiまたはNi基合金粒子が軟化または溶
融し難くなるおそれがある。
【0011】本発明においては、平均粒径5〜20μm
のWC粉末60〜80重量%と、平均粒径1〜10μm
のクロムカーバイド粉末10〜20重量%と、平均粒径
1〜15μmのNiまたはNi基合金粉末5〜25重量
%を造粒して複合化した後、焼結する。WCおよびクロ
ムカーバイドのセラミックス粉末が合計で75重量%未
満であり、NiまたはNi基合金粉末が25重量%を超
えると、溶射により形成される皮膜の硬度と耐摩耗性の
低下が著しく、実用に供せられないおそれがある。
のWC粉末60〜80重量%と、平均粒径1〜10μm
のクロムカーバイド粉末10〜20重量%と、平均粒径
1〜15μmのNiまたはNi基合金粉末5〜25重量
%を造粒して複合化した後、焼結する。WCおよびクロ
ムカーバイドのセラミックス粉末が合計で75重量%未
満であり、NiまたはNi基合金粉末が25重量%を超
えると、溶射により形成される皮膜の硬度と耐摩耗性の
低下が著しく、実用に供せられないおそれがある。
【0012】WC粉末およびクロムカーバイドのセラミ
ックス粉末が合計で95重量%を超え、NiまたはNi
基合金粉末が5重量%未満であると、セラミックス粒子
のバインダーとして作用するNiまたはNi基合金の量
が不足し、溶射により形成される皮膜の靭性が低下する
とともに、基材との密着性が低下して、剥離しやすくな
るおそれがある。
ックス粉末が合計で95重量%を超え、NiまたはNi
基合金粉末が5重量%未満であると、セラミックス粒子
のバインダーとして作用するNiまたはNi基合金の量
が不足し、溶射により形成される皮膜の靭性が低下する
とともに、基材との密着性が低下して、剥離しやすくな
るおそれがある。
【0013】本発明の溶射粉末は、球形に造粒し、焼結
してなるものが好ましい。本発明の溶射粉末を球形に造
粒し、焼結する方法に特に制限はないが、各原料粉末を
混合し、有機バインダー(例えばPVA:ポリビニルア
ルコール)と水(またはアルコール等の溶剤)を加えス
ラリー状態とし、噴霧造粒機を用いて造粒することによ
り、球形の顆粒を得ることができ、さらにこの顆粒を焼
結し、解砕・分級することにより、球形のWC/クロム
カーバイド/NiまたはNi基合金複合の溶射粉末材を
得ることができる。
してなるものが好ましい。本発明の溶射粉末を球形に造
粒し、焼結する方法に特に制限はないが、各原料粉末を
混合し、有機バインダー(例えばPVA:ポリビニルア
ルコール)と水(またはアルコール等の溶剤)を加えス
ラリー状態とし、噴霧造粒機を用いて造粒することによ
り、球形の顆粒を得ることができ、さらにこの顆粒を焼
結し、解砕・分級することにより、球形のWC/クロム
カーバイド/NiまたはNi基合金複合の溶射粉末材を
得ることができる。
【0014】噴霧造粒機において、形成される顆粒の粒
度分布は5〜75μmであることが好ましい。粒度分布
5〜75μmの顆粒を焼結し、解砕・分級することによ
り、高速フレーム溶射に適した6〜63μmの溶射粉末
を得ることができる。噴霧造粒機により球形に造粒した
粉末を300〜500℃で脱脂を行った後、真空または
アルゴンガス雰囲気下において、1200〜1400℃
において焼結する。焼結を真空またはアルゴンガス雰囲
気下で行うことにより、酸化の問題を排除することがで
きる。焼結後固化したWC/クロムカーバイド/Niま
たはNi基合金複合の溶射粉末材を解砕する。解砕方法
には特に制限はなく、公知の解砕機を用いて解砕するこ
とができる。
度分布は5〜75μmであることが好ましい。粒度分布
5〜75μmの顆粒を焼結し、解砕・分級することによ
り、高速フレーム溶射に適した6〜63μmの溶射粉末
を得ることができる。噴霧造粒機により球形に造粒した
粉末を300〜500℃で脱脂を行った後、真空または
アルゴンガス雰囲気下において、1200〜1400℃
において焼結する。焼結を真空またはアルゴンガス雰囲
気下で行うことにより、酸化の問題を排除することがで
きる。焼結後固化したWC/クロムカーバイド/Niま
たはNi基合金複合の溶射粉末材を解砕する。解砕方法
には特に制限はなく、公知の解砕機を用いて解砕するこ
とができる。
【0015】解砕により、顆粒一個一個が分離した球形
の顆粒となる。解砕されたWC/クロムカーバイド/N
iまたはNi基合金複合の溶射粉末材は、必要に応じて
分級することができる。例えば、溶射粉末を粒度分布6
〜38μm、10〜45μm、15〜45μm、15〜
53μm、20〜63μmに分級し、高速フレーム溶射
装置の種類や出力に応じて使い分けることができる。例
えば、スルザーメテコ社製の高速フレーム溶射装置であ
る。ダイヤモンドジェット(スタンダードタイプ)であ
れば、粒度分布6〜38μmあるいは10〜45μmの
WC/クロムカーバイド/NiまたはNi基合金複合の
溶射粉末材が使用されることが好ましい。
の顆粒となる。解砕されたWC/クロムカーバイド/N
iまたはNi基合金複合の溶射粉末材は、必要に応じて
分級することができる。例えば、溶射粉末を粒度分布6
〜38μm、10〜45μm、15〜45μm、15〜
53μm、20〜63μmに分級し、高速フレーム溶射
装置の種類や出力に応じて使い分けることができる。例
えば、スルザーメテコ社製の高速フレーム溶射装置であ
る。ダイヤモンドジェット(スタンダードタイプ)であ
れば、粒度分布6〜38μmあるいは10〜45μmの
WC/クロムカーバイド/NiまたはNi基合金複合の
溶射粉末材が使用されることが好ましい。
【0016】ハイブリッドタイプのダイヤモンドジェッ
トであれば、粒度分布15〜45μm、15〜53μm
が好ましい。また、TAFA社製の高速フレーム溶射装
置であるJP−5000において、粒度分布が15〜4
5μmであり、組成がWC粉末70重量%、クロムカー
バイド粉末15重量%、Ni基合金粉末15重量%であ
る溶射粉末材を用いると、溶射皮膜のビッカース硬度は
1100〜1300kg/mm2 に達し、良好な耐摩耗
性、耐衝撃性を示す。本発明のWC/クロムカーバイド
/NiまたはNi基合金複合の溶射粉末材を用い、高速
フレーム溶射を行うことにより、溶射皮膜中の気孔が3
%以下と少なく、緻密な溶射皮膜を得ることができる。
トであれば、粒度分布15〜45μm、15〜53μm
が好ましい。また、TAFA社製の高速フレーム溶射装
置であるJP−5000において、粒度分布が15〜4
5μmであり、組成がWC粉末70重量%、クロムカー
バイド粉末15重量%、Ni基合金粉末15重量%であ
る溶射粉末材を用いると、溶射皮膜のビッカース硬度は
1100〜1300kg/mm2 に達し、良好な耐摩耗
性、耐衝撃性を示す。本発明のWC/クロムカーバイド
/NiまたはNi基合金複合の溶射粉末材を用い、高速
フレーム溶射を行うことにより、溶射皮膜中の気孔が3
%以下と少なく、緻密な溶射皮膜を得ることができる。
【0017】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定
されるものではない。なお、実施例および比較例におい
て、溶射粉末材および溶射皮膜の特性は、下記の方法に
より測定した。 (1)溶射効率 溶射による基材の重量増加を測定し、使用した溶射粉末
材の重量に対する比として求めた。脱脂および粗面化し
た7.5cm×25cmの炭素鋼板を基材として、溶射
機にはTAFA社製JP−5000を用いた。溶射条件
を以下に示す。 酸素流量:1900scfh 灯油流量:5.5gph 粉末流量:100g/min 溶射距離:380mm
に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定
されるものではない。なお、実施例および比較例におい
て、溶射粉末材および溶射皮膜の特性は、下記の方法に
より測定した。 (1)溶射効率 溶射による基材の重量増加を測定し、使用した溶射粉末
材の重量に対する比として求めた。脱脂および粗面化し
た7.5cm×25cmの炭素鋼板を基材として、溶射
機にはTAFA社製JP−5000を用いた。溶射条件
を以下に示す。 酸素流量:1900scfh 灯油流量:5.5gph 粉末流量:100g/min 溶射距離:380mm
【0018】(2)ビッカース硬度 上記溶射試験で形成された溶射皮膜(溶射皮膜厚さ:3
00μm)を切断し、断面を研磨により鏡面加工し、溶
射皮膜断面のビッカース硬度を測定した。試験機には、
島津製作所製ビッカース硬度試験機HMV−1を用い
た。圧子はダイヤモンド製正四角すいで、対面角は13
6°である。圧子の試験荷重は0.2kgf、負荷後の
保持時間は15秒とした。
00μm)を切断し、断面を研磨により鏡面加工し、溶
射皮膜断面のビッカース硬度を測定した。試験機には、
島津製作所製ビッカース硬度試験機HMV−1を用い
た。圧子はダイヤモンド製正四角すいで、対面角は13
6°である。圧子の試験荷重は0.2kgf、負荷後の
保持時間は15秒とした。
【0019】(3)靱性の評価 島津製作所製ビッカース硬度試験機HMV−1を用い、
圧子の荷重を1kgfとし、負荷後30秒間保持し、圧
痕の周辺に亀裂を生じるかどうかで皮膜の靱性を評価し
た。測定した溶射皮膜は、(2)で使用したものと同じ
である。圧子はダイヤモンド製正四角すいで、対面角は
136°である。靱性の低い溶射皮膜には亀裂が入りや
すく、靱性の高い溶射皮膜には亀裂はほとんど入らな
い。10ヶ所測定を行い、亀裂が確認できた回数によ
り、靱性を以下のように評価した。 ◎:亀裂は確認できず。 ○:1〜3回亀裂確認。 △:4回〜7回亀裂確認。 ×:8回以上亀裂確認。
圧子の荷重を1kgfとし、負荷後30秒間保持し、圧
痕の周辺に亀裂を生じるかどうかで皮膜の靱性を評価し
た。測定した溶射皮膜は、(2)で使用したものと同じ
である。圧子はダイヤモンド製正四角すいで、対面角は
136°である。靱性の低い溶射皮膜には亀裂が入りや
すく、靱性の高い溶射皮膜には亀裂はほとんど入らな
い。10ヶ所測定を行い、亀裂が確認できた回数によ
り、靱性を以下のように評価した。 ◎:亀裂は確認できず。 ○:1〜3回亀裂確認。 △:4回〜7回亀裂確認。 ×:8回以上亀裂確認。
【0020】(4)耐湿式摩耗特性の評価 特願平10−360766号公報記載の湿式摩耗試験機
を用いて評価した。研磨材にはA#8(JIS R61
11)を使用し、水を加えてスラリー濃度を80重量%
とした。基準試料には機械構造用炭素鋼鋼管STMK1
2Cを用いた。溶射皮膜厚さは300μmとした。評価
方法は基準試料の体積摩耗量(mm3)に対する試料の
体積摩耗量(mm3 )の比を摩耗比として算出した。試
験時間は200hr(摺動距離:5.67×105 m)
とした。ただ、試験時間中に、クラックや剥離が確認さ
れたものは、極端に摩耗量が大きくなるため、クラック
・剥離が確認されるまでの摩耗量により、摩耗比を算出
した。クラック・剥離が発生する試料は、靭性及び耐衝
撃性が低いと考えられる。
を用いて評価した。研磨材にはA#8(JIS R61
11)を使用し、水を加えてスラリー濃度を80重量%
とした。基準試料には機械構造用炭素鋼鋼管STMK1
2Cを用いた。溶射皮膜厚さは300μmとした。評価
方法は基準試料の体積摩耗量(mm3)に対する試料の
体積摩耗量(mm3 )の比を摩耗比として算出した。試
験時間は200hr(摺動距離:5.67×105 m)
とした。ただ、試験時間中に、クラックや剥離が確認さ
れたものは、極端に摩耗量が大きくなるため、クラック
・剥離が確認されるまでの摩耗量により、摩耗比を算出
した。クラック・剥離が発生する試料は、靭性及び耐衝
撃性が低いと考えられる。
【0021】実施例1:平均粒径11μmのWC粉末7
0重量%と、平均粒径5μmのクロムカーバイド粉末1
5重量%と、平均粒径5μmのNi・Cr合金粉末15
重量%との混合物に対し、PVA及び水を加え撹拌し、
そのスラリーを噴霧造粒することにより球形に造粒し、
アルゴンガス雰囲気下、1330℃において焼結した。
その後、それを解砕・分級して、15〜45μmの粒度
分布を有する、WC/クロムカーバイド/Ni・Cr合
金複合の溶射粉末材を得た。図1に電子顕微鏡写真(拡
大倍m×2500)の写図を示す。1はクロムカーバイ
ド粉末の1次粒子、2はWC粉末の1次粒子であり、こ
れらが複合して粒度分布15〜45μmの溶射粉末材を
形成している。
0重量%と、平均粒径5μmのクロムカーバイド粉末1
5重量%と、平均粒径5μmのNi・Cr合金粉末15
重量%との混合物に対し、PVA及び水を加え撹拌し、
そのスラリーを噴霧造粒することにより球形に造粒し、
アルゴンガス雰囲気下、1330℃において焼結した。
その後、それを解砕・分級して、15〜45μmの粒度
分布を有する、WC/クロムカーバイド/Ni・Cr合
金複合の溶射粉末材を得た。図1に電子顕微鏡写真(拡
大倍m×2500)の写図を示す。1はクロムカーバイ
ド粉末の1次粒子、2はWC粉末の1次粒子であり、こ
れらが複合して粒度分布15〜45μmの溶射粉末材を
形成している。
【0022】高速フレーム溶射装置にTAFA社製JP
−5000を用い上記の溶射粉末材を、脱脂および粗面
化した7.5cm×25cmの炭素鋼板を基材として溶
射し、溶射皮膜を形成した。溶射効率は42%であり、
溶射皮膜のビッカース硬度は、1200であった。靱性
の試験においては、亀裂は確認されず、評価は◎であっ
た。湿式摩耗試験では、クラック・剥離は確認されず、
摩耗比は0.066であった。
−5000を用い上記の溶射粉末材を、脱脂および粗面
化した7.5cm×25cmの炭素鋼板を基材として溶
射し、溶射皮膜を形成した。溶射効率は42%であり、
溶射皮膜のビッカース硬度は、1200であった。靱性
の試験においては、亀裂は確認されず、評価は◎であっ
た。湿式摩耗試験では、クラック・剥離は確認されず、
摩耗比は0.066であった。
【0023】比較例1:平均粒径2μmのWC粉末70
重量%と、平均粒径0.8μmのクロムカーバイド粉末
15重量%と、平均粒径5μmのニッケル・クロム合金
粉末15重量%との混合物に対し、PVA及び水を添加
して撹拌し、そのスラリーを噴霧造粒することにより球
形に造粒し、アルゴンガス雰囲気下、1330℃におい
て焼結した。その後、それを解砕・分級して、15〜4
5μmの粒度分布を有する、WC/クロムカーバイド/
Ni・Cr合金複合の溶射粉末材を得た。図2に電子顕
微鏡写真(拡大倍m×2500)の写図を示す。10は
クロムカーバイド粉末の1次粒子、20はWC粉末の1
次粒子であり、これらが複合して粒度分布15〜45μ
mの溶射粉末材を形成している。
重量%と、平均粒径0.8μmのクロムカーバイド粉末
15重量%と、平均粒径5μmのニッケル・クロム合金
粉末15重量%との混合物に対し、PVA及び水を添加
して撹拌し、そのスラリーを噴霧造粒することにより球
形に造粒し、アルゴンガス雰囲気下、1330℃におい
て焼結した。その後、それを解砕・分級して、15〜4
5μmの粒度分布を有する、WC/クロムカーバイド/
Ni・Cr合金複合の溶射粉末材を得た。図2に電子顕
微鏡写真(拡大倍m×2500)の写図を示す。10は
クロムカーバイド粉末の1次粒子、20はWC粉末の1
次粒子であり、これらが複合して粒度分布15〜45μ
mの溶射粉末材を形成している。
【0024】高速フレーム溶射装置にTAFA社製JP
−5000を用い、上記の溶射粉末材を、脱脂および粗
面化した7.5cm×25cmの炭素鋼板を基材として
溶射して、溶射皮膜を形成した。溶射効率は46%であ
り、溶射皮膜のビッカース硬度は、1250であった。
しかし、靱性の試験においては、亀裂は9回確認され、
評価は×であり、靱性が著しく低いことを示した。湿式
摩耗試験においては90時間試験を行った時点で剥離が
観察され、剥離が発生するまでの摩耗比は0.098で
あった。
−5000を用い、上記の溶射粉末材を、脱脂および粗
面化した7.5cm×25cmの炭素鋼板を基材として
溶射して、溶射皮膜を形成した。溶射効率は46%であ
り、溶射皮膜のビッカース硬度は、1250であった。
しかし、靱性の試験においては、亀裂は9回確認され、
評価は×であり、靱性が著しく低いことを示した。湿式
摩耗試験においては90時間試験を行った時点で剥離が
観察され、剥離が発生するまでの摩耗比は0.098で
あった。
【0025】比較例2:平均粒径22μmのWC粉末7
0重量%と、平均粒径10μmのクロムカーバイド粉末
15重量%と、平均粒径5μmのNi・Cr合金粉末1
5重量%の混合物に対し、PVA及び水を添加して撹拌
し、そのスラリーを噴霧造粒することにより球形に造粒
し、アルゴンガス雰囲気下、1330℃において焼結し
た。その後、それを解砕・分級して、15〜45μmの
粒度分布を有する、WC/クロムカーバイド/Ni・C
r合金複合の溶射粉末材を得た。高速フレーム溶射装置
にTAFA社製JP−5000を用い、上記の溶射粉末
材を、脱脂および粗面化した7.5cm×25cmの炭
素鋼板を基材として溶射し、溶射皮膜を形成した。溶射
効率は30%であり、溶射皮膜のビッカース硬度は、9
00であった。靱性の試験においては、亀裂は3ヶ所確
認され、評価は○であった。摩耗比は0.152であっ
た。 実施例1および比較例1、2の結果を表1に示
す。
0重量%と、平均粒径10μmのクロムカーバイド粉末
15重量%と、平均粒径5μmのNi・Cr合金粉末1
5重量%の混合物に対し、PVA及び水を添加して撹拌
し、そのスラリーを噴霧造粒することにより球形に造粒
し、アルゴンガス雰囲気下、1330℃において焼結し
た。その後、それを解砕・分級して、15〜45μmの
粒度分布を有する、WC/クロムカーバイド/Ni・C
r合金複合の溶射粉末材を得た。高速フレーム溶射装置
にTAFA社製JP−5000を用い、上記の溶射粉末
材を、脱脂および粗面化した7.5cm×25cmの炭
素鋼板を基材として溶射し、溶射皮膜を形成した。溶射
効率は30%であり、溶射皮膜のビッカース硬度は、9
00であった。靱性の試験においては、亀裂は3ヶ所確
認され、評価は○であった。摩耗比は0.152であっ
た。 実施例1および比較例1、2の結果を表1に示
す。
【0026】
【表1】
【0027】実施例1の本発明の溶射粉末材は、溶射効
率が高く、溶射皮膜のビッカース硬度は1,100を超
える大きい値を有し、高い靱性、耐湿式摩耗性を兼ね揃
えている。これに対して平均粒径の小さいセラミックス
粉末を用いた比較例1の溶射粉末材は、溶射効率は比較
的高く、ビッカース硬度も大きいが、靱性、耐衝撃性は
著しく低下している。湿式摩耗試験においても、その靭
性の低さのため、溶射皮膜に亀裂が発生し基材から剥離
を生じた。また、平均粒径の大きいセラミックス粉末を
用いた比較例2の溶射粉末材は、実施例1より靱性は劣
り、溶射効率は著しく低く、ビッカース硬度も低い。ま
た摩耗比は大きく、溶射皮膜の耐湿式摩耗性は著しく低
い。
率が高く、溶射皮膜のビッカース硬度は1,100を超
える大きい値を有し、高い靱性、耐湿式摩耗性を兼ね揃
えている。これに対して平均粒径の小さいセラミックス
粉末を用いた比較例1の溶射粉末材は、溶射効率は比較
的高く、ビッカース硬度も大きいが、靱性、耐衝撃性は
著しく低下している。湿式摩耗試験においても、その靭
性の低さのため、溶射皮膜に亀裂が発生し基材から剥離
を生じた。また、平均粒径の大きいセラミックス粉末を
用いた比較例2の溶射粉末材は、実施例1より靱性は劣
り、溶射効率は著しく低く、ビッカース硬度も低い。ま
た摩耗比は大きく、溶射皮膜の耐湿式摩耗性は著しく低
い。
【0028】
【発明の効果】本発明は、1)WC粉末とクロムカーバ
イド粉末からなるセラミックス相75〜95重量%と、
NiまたはNi基合金粉末5〜25重量%からなる金属
結合相とを含み、セラミックス相を構成するWC粉末の
一次粒子の平均粒径が5〜20μm、クロムカーバイド
粉末の一次粒子の平均粒径が1〜10μmであり、粒径
6〜63μmであるWC/クロムカーバイド/Niまた
はNi基合金の複合溶射粉末材であり、溶射作業におけ
る溶射効率が高く、これにより極めて高い靭性及び耐衝
撃性を有する溶射皮膜を製造することができる。また、
2)前記溶射粉末材を用いた高速フレーム溶射により、
安定した高い溶射効率を保証することができ、更に、
3)前記溶射粉末材を用いて高速フレーム溶射をするこ
とによる溶射皮膜は、極めて高い靭性及び耐衝撃性と、
ビッカース硬度1,100以上の高い硬度と、且つ、優
れた耐湿式摩耗性を保証することができる。
イド粉末からなるセラミックス相75〜95重量%と、
NiまたはNi基合金粉末5〜25重量%からなる金属
結合相とを含み、セラミックス相を構成するWC粉末の
一次粒子の平均粒径が5〜20μm、クロムカーバイド
粉末の一次粒子の平均粒径が1〜10μmであり、粒径
6〜63μmであるWC/クロムカーバイド/Niまた
はNi基合金の複合溶射粉末材であり、溶射作業におけ
る溶射効率が高く、これにより極めて高い靭性及び耐衝
撃性を有する溶射皮膜を製造することができる。また、
2)前記溶射粉末材を用いた高速フレーム溶射により、
安定した高い溶射効率を保証することができ、更に、
3)前記溶射粉末材を用いて高速フレーム溶射をするこ
とによる溶射皮膜は、極めて高い靭性及び耐衝撃性と、
ビッカース硬度1,100以上の高い硬度と、且つ、優
れた耐湿式摩耗性を保証することができる。
【図1】 本発明の実施例1の溶射粉末材の顕微鏡写真
の写図である(拡大倍率×2500)。
の写図である(拡大倍率×2500)。
【図2】 従来の溶射粉末材(比較例1)の顕微鏡写真
の写図である(拡大倍率×2500)。
の写図である(拡大倍率×2500)。
1 WCの1次粒子、2 クロムカーバイドの1次粒
子、3 溶射粉末、10WCの1次粒子、20 クロム
カーバイドの1次粒子、30 溶射粉末。
子、3 溶射粉末、10WCの1次粒子、20 クロム
カーバイドの1次粒子、30 溶射粉末。
フロントページの続き (72)発明者 大澤 悟 愛知県西春日井郡西枇杷島町地領2丁目1 番地の1 株式会社フジミインコーポレー テッド内 Fターム(参考) 4K031 AA01 AB02 AB08 AB09 CB21 CB45 DA01
Claims (3)
- 【請求項1】 粒径が6〜63μmであって、WC粉末
とCr3C2、Cr7C3またはCr23C6から選ばれた1
種または複数種のクロムカーバイド粉末からなるセラミ
ックス相75〜95重量%と、NiまたはNi基合金粉
末5〜25重量%からなる金属結合相とを含み、前記セ
ラミックス相を構成するWC粉末の一次粒子の平均粒径
が5〜20μm、クロムカーバイド粉末の一次粒子の平
均粒径が1〜10μmであることを特徴とする溶射粉末
材。 - 【請求項2】 請求項1に記載の溶射粉末材を用いて、
高速フレーム溶射を行うことを特徴とする溶射方法。 - 【請求項3】 請求項1に記載の溶射粉末材を用いて、
高速フレーム溶射を行い、WC粉末とクロムカーバイド
粉末からなるセラミックス相75〜95重量%と、Ni
またはNi基合金粉末5〜25重量%からなる金属結合
相とを含み、該セラミックス相を構成するWC粉末の一
次粒子の平均粒径が5〜20μm、クロムカーバイド粉
末の一次粒子の平均粒径が1〜10μmあることを特徴
とする溶射皮膜。
Priority Applications (9)
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---|---|---|---|
JP2000038969A JP2001234320A (ja) | 2000-02-17 | 2000-02-17 | 溶射粉末材、およびそれを使用した溶射方法並びに溶射皮膜 |
US09/781,285 US6482534B2 (en) | 2000-02-17 | 2001-02-13 | Spray powder, thermal spraying process using it, and sprayed coating |
TW090103163A TW527439B (en) | 2000-02-17 | 2001-02-13 | Spray powder, thermal spraying process using it, and sprayed coating |
CA002337322A CA2337322C (en) | 2000-02-17 | 2001-02-15 | Spray powder, thermal spraying process using it, and sprayed coating |
CNB011045698A CN1208282C (zh) | 2000-02-17 | 2001-02-16 | 喷雾用粉末、使用这种粉末的热喷雾法以及喷雾法涂层 |
AT01301373T ATE269428T1 (de) | 2000-02-17 | 2001-02-16 | Sprühpulver, verfahren zur thermischen spritzung und gesprühte beschichtung |
DE60103784T DE60103784T2 (de) | 2000-02-17 | 2001-02-16 | Sprühpulver, Verfahren zur thermischen Spritzung und gesprühte Beschichtung |
KR1020010007835A KR100751742B1 (ko) | 2000-02-17 | 2001-02-16 | 용사 분말재, 그것을 사용한 용사 방법, 및 용사 피막 |
EP01301373A EP1126043B1 (en) | 2000-02-17 | 2001-02-16 | Spray powder, thermal spraying process using it, and sprayed coating |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000038969A JP2001234320A (ja) | 2000-02-17 | 2000-02-17 | 溶射粉末材、およびそれを使用した溶射方法並びに溶射皮膜 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001234320A true JP2001234320A (ja) | 2001-08-31 |
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ID=18562615
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JP2000038969A Pending JP2001234320A (ja) | 2000-02-17 | 2000-02-17 | 溶射粉末材、およびそれを使用した溶射方法並びに溶射皮膜 |
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US (1) | US6482534B2 (ja) |
EP (1) | EP1126043B1 (ja) |
JP (1) | JP2001234320A (ja) |
KR (1) | KR100751742B1 (ja) |
CN (1) | CN1208282C (ja) |
AT (1) | ATE269428T1 (ja) |
CA (1) | CA2337322C (ja) |
DE (1) | DE60103784T2 (ja) |
TW (1) | TW527439B (ja) |
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CN1296314C (zh) * | 2005-08-30 | 2007-01-24 | 武汉理工大学 | 热喷涂用镍铬尖晶石型红外辐射陶瓷粉末材料及其制备方法 |
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