JPH06172958A - 基板の耐食耐摩耗性の改善法 - Google Patents

基板の耐食耐摩耗性の改善法

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JPH06172958A
JPH06172958A JP4354808A JP35480892A JPH06172958A JP H06172958 A JPH06172958 A JP H06172958A JP 4354808 A JP4354808 A JP 4354808A JP 35480892 A JP35480892 A JP 35480892A JP H06172958 A JPH06172958 A JP H06172958A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基板上に優れた品質の硬質のコーティングを
効率よく経済的に得ることにより、基板の耐食性並びに
耐摩耗性を改善する方法を提供することを目的とするも
のである。 【構成】 基板をチタニウムからなる第1の溶射線と
鉄、鉄合金、チタニウムを除く非鉄金属、非鉄合金、セ
ラミックス、金属間化合物、有芯溶接線およびこれらの
組み合わせから選ばれた物質からなる第2の溶射線との
2本の溶射線を使用し、さらに噴霧・推進ガスとして窒
素ガスを使用した電熱アークスプレーガンからの雰囲気
中に曝すことによって、該基板上に第2の溶射線によっ
て生成したマトリックス中に埋め込まれた窒化チタニウ
ム粒子よりなるコーティングを形成することを特徴とす
る基板の耐食耐摩耗性改善法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は使用に当たって耐食性や
耐摩耗性の要求される粉砕装置用のスクリーンのような
工業機械部品に関し、該部品の使用寿命を延長される方
法についてのものである。
【0002】
【従来の技術】全ての工業分野において用いられる機械
装置は使用に際して常に摩耗、侵食および/または腐食
の危険に曝されている。そして不活性雰囲気下であれ、
腐食性雰囲気下であれ、過度の摩耗のために早期に劣化
した部品を交換するために、数十億ドルの莫大な金額が
投じられている。種々の機械部品がより硬質で耐腐食性
のある物質によって作られていれば、機械部品の交換に
要する費用は削減され、これによって得られる満足でき
る運転とそうでない場合における余分な費用を伴う不満
足な運転との差はきわめて大きい。
【0003】工業部品において、表面硬化や耐食、耐摩
耗性物質の被着を行なわせる方法は数多くある。最も古
い方法としては拡散処理、即ち鉄基物質における窒化処
理や浸炭処理がある。この技術の最も大きな障害は処理
部品を高温にしなければならないことである。また部品
を高温に加熱することはエネルギーコストを高めたり作
業時間がかかったりするばかりでなく、部品の寸法変化
や機械的性質の低下を招くので使用に耐えなくなった
り、また表面処理終了後にさらなる熱処理や清浄処理を
施すことを必要とするなどの障害もある。
【0004】ごく一般的に硬質クロムまたはニッケルコ
ーティングを得るために行なわれる電気めっき法はコー
ティングする部品を高度に清浄化する必要があり、また
毒性の高い溶液を使用しなければならないので環境保全
の面からコストがかかる問題がある。
【0005】化学的または物理的蒸着によるコーティン
グは多額の投資を必要とし、且つ操業コストも高い上に
コーティングも非常に薄くまた施される部品の大きさも
小さいものに制限される。熱スプレーコーティング法は
部品の大きさやコーティングの厚みに制限がないが、火
焔を使用したスプレーでは往々にしてコーティングに酸
化物の混入による空孔を生ずることがある。
【0006】また、特に真空または雰囲気制御した反応
容器中で行なわれるプラズマスプレーイングによるとき
は、緻密で均質なコーティングを得ることができるが非
常にコストが高いので使用上制限がある。
【0007】高速デトネイション(爆ごう)ガンによる
ときは、基板上に厚いセラミックスコーティングを得る
ことができるが、装置や原料粉末および操業に費用が掛
かりすぎる欠点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来法による
種々の問題点を克服し、基板上に優れた品質の硬質のコ
ーティングを効率よく経済的に得ることにより、基板の
耐食性並びに耐摩耗性を改善する方法を提供することを
目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の基板の耐食耐摩耗性改善の方法は、基板を
チタニウムからなる第1の溶射線と鉄、鉄合金、チタニ
ウムを除く非鉄金属、非鉄合金、セラミックス、金属間
化合物、有芯溶接線およびこれらの組み合わせから選ば
れた物質からなる第2の溶射線との2本の溶射線を使用
し、さらに噴霧・推進ガスとして窒素ガスを使用した電
気アーク溶射ガンからの排出ガスを曝すことによって、
該基板上に第2の溶射線によって生成したマトリックス
中に埋め込まれた窒化チタニウム粒子よりなるコーティ
ングを形成することを特徴とするものである。
【0010】
【作用】以下に本発明の詳細およびその作用について述
べる。
【0011】一般に不活性ガスを使用した電熱アーク溶
射法は種々の基板物質上に密着性よく厚い均一なコーテ
ィングを生成することができる。しかも、これを窒化チ
タニウムのような高エンタルピー焔を必要としない低温
のアーク溶射に使用するときは、高温のプラズマ焔によ
る溶射を行なう場合に比べて基板物質に歪などの害を与
えることなくコーティングを行なうことができ、しか
も、アーク溶射装置の投資額や操業コストはプラズマ高
速スプレーイング法による場合に比べて約半分であり、
化学蒸着法による場合に比べると約一桁低いことが判か
った。
【0012】工業部品の耐摩耗性を向上するための一方
法は、部品の表面に窒化チタニウムのコーティングを施
すことである。そしてこのようなコーティングを施すた
めに電気アーク溶射法を適用するに際し、推進ガスとし
て空気の代りに高純窒素ガスを採用するときは、チタニ
ウム線はアーク溶射装置内で溶解して酸化を最小限に留
めた状態で窒化し、基板上に窒化チタニウムのコーティ
ングを得ることができることが見出された。この方法に
よれば、アーク溶射法において雰囲気室や雰囲気炉を必
要とせず、またはコーティングに対して窒化のための後
処理を施す必要もない。また特に効果的なコーティング
を施すためには、チタニウム線をアーク溶射を行なう前
に窒化しておくとよい。
【0013】電気アーク溶射に際して推進(噴霧)ガス
として用いられる窒素は供給されるチタニウム線の先端
部から脱離した溶融チタニウム滴と反応し飛翔中に窒化
チタニウムを生成する。この飛翔した溶融滴が部品の表
面に達すると、凝固して硬い窒化チタニウムベースの耐
食性耐摩耗性コーティングを形成する。
【0014】窒素を推進ガスとして使用したチタニウム
コーティングの電気アーク溶射は、プラズマ高速燃焼溶
射法や、化学的蒸着法または物理的蒸着法に較べて低コ
ストであり、その上窒化チタニウムや酸化チタニウム
は、例えば他の表面硬化法において通常用いられている
クロムやニッケル燐に較べて毒性がないために、食品や
化粧品製造用の装置への使用に適している。またさらに
アーク溶射は他の方法が数時間を要するのに対して数分
で行なうことができるので、毒性のある副製品を生ずる
こともなく、またこれらの処理にかかる投資額も最小限
で済むなどの利点もある。
【0015】図1は本発明におけるアーク溶射法の一実
施態様を示したものである。アーク溶射装置10は、ア
ーク溶射ガン12、定電圧電力装置14、制御函16お
よびスプール18および20からなる溶射線供給装置を
有する。アーク溶射ガン12にはそれぞれ別個の溶射線
26、28をガンからノズル端30に移送する2セット
の供給ローラー22、24を有し、ノズル端30におい
ては異なる極性の電流によって溶射線26と28の間に
おいてアークを発生する。溶射線は電気アークによって
溶融するが、一方圧縮窒素ガスがアークガン12内を矢
印32に示される方向に導入されてノズル端30を通過
するので、このときに溶融金属は分散されて溶融滴流に
なる。このとき圧縮ガスは金属を噴霧するとともに該噴
霧金属を溶射流として、例えばハンマーミルスクリーン
のような基板34に向けて推進する。噴霧されたチタニ
ウムは飛翔を続ける間に窒素と反応して窒化チタニウム
化合物を生成する。
【0016】基板34は鉛直または水平に設置され、コ
ーティングが電極の長さを超えて均一に行なわれるよう
に基板34またはアークガンを振動させる。溶射線供給
装置のスプール18および20は溶射線が該スプールか
らガン12に円滑に供給されるように2対の供給ローラ
ー36、38を有している。アークガン中の導入ローラ
ーおよび溶射線供給ローラーはプッシュ/プルまたはそ
の組み合わせ技術を使用して溶射線が円滑にアークガン
を通過できるようにする。
【0017】チタニウム線と窒素ガスを使用した熱アー
ク溶射法によって基板上に施された窒化チタニウムは高
い耐摩耗性のコーティングを形成するが、供給されるチ
タニウム線が窒素が増加するように前処理されていると
きは、得られたコーティングはより硬質でまた使用に供
される部品の寿命も多くの場合長くなる。
【0018】チタニウム線の前処理はN−溶射Ti
Nコーティングが窒素(N)の不足になりやすいことと
飛翔中の酸化が激しいことが判明したので開発されたの
である。そしてさらに溶射線の前処理には他の二つの理
由がある。その一つの理由は供給されるチタニウム線は
アークガンの溝を通過し難いのに対して窒素をコーティ
ングしたチタニウム線はこれを導入するときの摩擦抵抗
が少ないことの発見によるものであり、もう一つの理由
はアーク溶射されたTiNへの溶射後の窒素雰囲気に
よる熱処理は常には可能ではないこと、つまりある種の
基板は高温に対して敏感であり、またTiNコーティ
ングと基板との熱膨張係数の差が著しく大きく、コーテ
ィングの劣化を生ずるために焼鈍を行なうことは不都合
であることなどによる。
【0019】次に、チタニウム線の窒化焼鈍条件の選
定、焼鈍したチタニウム線の溶射性、焼鈍したチタニウ
ム線を溶射して得られたコーティングの評価について実
験した結果について示す。表1はその窒化焼鈍条件の選
定試験の概要について示したものである。
【0020】
【表1】 N焼鈍条件選択試験1 ─────────── 試験番号 条 件 目 的 結 果 ──── ───── ─────────── ─────────── #1 N−10% Hを添加によりTi線上 軟質線、硬質線2 ともに H、 へのTi酸化物の生成を減 脆硬となり、線の変形が 1000℃ 少させNの線への拡散 不可能となる 速度を増加させる #2 純N、 Ti線の脆硬化を防止する 軟質線、硬質線ともに色 800℃ 調や機械的性質の変化が ない #3 純N、 線表面のH活性化を行 軟質線、硬質線ともに黄 1000℃ なうことなくTi線の窒化 色(TiN の色)を示し線 を促進する 上に薄く、均一で、滑ら かな窒化物を生成 ──────────────────────────────────── 注1.試験はJ&Wベルト炉を使用して、乾燥ガス雰囲
気中において行なわれ、加熱帯域中での処理時間は25
〜29分であった。
【0021】注2.軟質線および硬質線は本試験に当た
って供給された2種の異なる型の純Ti線であり、これ
らの線の硬度の差は線製造に当たって伸線工程の最後に
行なわれる焼鈍の程度の差によって定まる。
【0022】次に表1において好ましい結果を示した実
験番号3の条件を選択して得られた窒化焼鈍チタニウム
線と窒化焼鈍前のチタニウム線とについてその断面のミ
クロ硬度を測定した結果、前者は269VHNであるの
に対して後者は150VHNであった。その硬度測定値
の差から供給チタニウム線が硬質チタニウムであれ軟質
チタニウムであれ、窒素焼鈍を1000℃以上の温度で
行なったものはよい結果が得られることが判かった。表
2は軟質チタニウム線について1000℃での窒素焼鈍
の前後におけるチタニウム線中の窒素含有量を示すもの
である。
【0023】
【表2】 供給Ti線およびN処理Ti線(軟質)の窒素含有量1 ────────────────────────── 供給Ti線 N処理Ti線 91wppm 790wppm ────────────────────────── 注1.試験は、雰囲気ガスとして1000℃の純Nを用いた。
【0024】溶射性実験の結果、焼鈍によって黄色の窒
化物が被覆された窒化焼鈍後のチタニウム線は焼鈍処理
前の供給されたままのチタニウム線と変りなく溶融、噴
霧および基板への被着を行ない得ることが判かった。そ
の上軟質チタニウム線を連続窒化焼鈍して黄色窒化物が
被覆されたチタニウム線は線のガンへの導入をより円滑
に行なうことができ、溶射に際してのアークの安定性も
一段と改善されることが判かった。
【0025】次に、窒化焼鈍したチタニウム線を使用し
てTiNコーティングを溶射し、これと従来の窒素焼
鈍しないチタニウム線を使用して溶射して得られたコー
ティングおよびこれに溶射後窒素熱処理を施したものの
性能を比較した。新しく得られたコーティングは外観、
表面粗度、自己結合性および基板への被着性(曲げ試験
による)において従来法によるコーティングとほぼ同様
であった。しかしながらヌープ微小硬度測定結果におい
てはその両者の間に著しい差を生じた。
【0026】硬質チタニウム線の場合には、窒化焼鈍を
施したチタニウム線を使用して溶射して得られたコーテ
ィングは、実質的に純粋なチタニウム線を用い溶射後窒
素雰囲気中で焼鈍したコーティングと同様に高い硬度を
有する。これら両コーティングは何れも供給されたまま
のチタニウム線を溶射した後窒素熱処理を施さない通常
のコーティングに較べて硬度が高いことは云うまでもな
い。前処理として窒化焼鈍を施した軟質チタニウム線を
使用して得られたTiNコーティングのうち最も高い
値を示すものをステンレスおよび炭素鋼基板の硬度と比
較したところ、該コーティングの硬度はステンレスの
6.3倍、炭素鋼の9倍の値を示した。
【0027】前窒素化チタニウム線はTiNコーティ
ング中の窒素含有量を高めるので該コーティングの硬度
を高めることができること、また窒素含有量が増えても
溶射されるTiNの自己結合性が低下しないことが判
かった。
【0028】この新しいコーティングの硬度は少なくと
も従来の溶射後焼鈍したコーティングより劣ることはな
い。したがってコーティングした部品に焼鈍処理を施す
ことは不必要になる。コーティングの硬度調節のための
前窒化処理および溶射後窒素熱処理はそれぞれ別の装置
によって行なわれる。そして、チタニウム線の前窒化処
理は溶射ガンの溝に導入されるチタニウム線の摩擦を低
下し、これによってアークの安定性が改善されることが
観察された。
【0029】チタニウム線は、例えば鉄、バナジウム等
の含有規定のない特別の純度規格を要しない工業的な純
チタニウム線であればどのようなものでもよい。工業的
な純チタニウムにおいては窒素の含有量は100ppm
(重量基準で)を超えることはない。またチタニウム線
の物理的条件は「軟質」であっても「硬質」であって
も、または「半硬質」であっても何れでもよい。
【0030】図2に処理前のチタニウム線の顕微鏡組織
を示す。
【0031】前窒化処理はチタニウム線に以下に示すよ
うな特性を与えるものでなければならない。
【0032】(a)処理後の線の表面に金色のTiNフ
ィルムを生成する。
【0033】(b)窒素含有量が500ppm以上増加
する。
【0034】(c)チタニウム線をリールから溶射用ガ
ンに導入するために必要な柔軟性を確保するために線の
中心部が金属組織を保つようにする。このためには線中
の窒素含有量は最高で20%程度に留めなければならな
い。
【0035】図3に前窒化処理(焼鈍)を施したチタニ
ウム線の顕微鏡組織を示す。図3に見られるように処理
後のチタニウム線は周囲に表面から中心部に向かう結晶
成長が見られこれに応じて表面から中心にかけて硬度
(VHN)が高くなる変化を生ずる。
【0036】本発明の方法は、窒化チタニウム系のコー
ティングを形成し得るあらゆる物質に適用できる。本発
明のコーティングは基板の耐摩耗性を増加させるために
きわめて有効であり、また基板を経済的に有利にコーテ
ィングすることができる。
【0037】本発明によるコーティングは、例えばゴム
を粉砕するために用いられるハンマーミルのスクリーン
に適用すれば、従来のコーティングなしのスクリーンよ
りも2乃至20倍の使用寿命を示す。また、金属基板上
に施された耐腐食耐摩耗性のチタニウム−窒素化合物に
よるコーティングは、ビッカース微小硬度測定で860
−1500(VHN)の範囲のきわめて高い硬度を示
し、これは一般的に使用される鋼板材料の5〜11倍の
硬度である。
【0038】また、本発明の溶射コーティングはハンマ
ーミルスクリーンへの応用に加え、金属塩化物の粉砕に
使用されるエアジェット微粉砕機の部材にも使用するこ
とができる。従来においては金属塩化物を粉砕すると、
粉砕機のミル内面の浸食(エロージョン)によって、製
品を灰色化する問題があったが、本発明のコーティング
を研磨ミルに施すことによって製品の灰色化が防止さ
れ、明らかな汚染を生ずることなく金属塩化物の粉砕を
行なうことができる。また、遠心ケルプ処理機に本発明
の溶射コーティングを施した場合には、従来使用されて
いるタングステンカーバイトによるコーティングよりも
2倍以上の継続使用が可能になることが判明している。
【0039】
【実施例】次に本発明の実施例について説明する。
【0040】本実施例においては、種々の基板物質につ
いて、溶射によって窒化チタニウムからなる均一な耐食
耐摩耗性コーティングを施した。コーティングは前処理
が施された0.062inchまたは0.030inc
h(15.75mmまたは7. 62mm)径のチタニウ
ム線を使用し、窒素ガスを推進(噴霧)ガスとして用い
た電気アーク溶射により被着させた。チタニウムの酸化
が最小限の状態でさらに一層の窒化が行なわれるように
推進ガスの空気を高純度の窒素と置き換えた。2個のス
プールのチタニウム線を100〜400amp.で28
Vおよび48V間の電位差でアークを発生させたガン1
2に導入した。
【0041】また本発明の他の実施態様として、1個の
リールの線を他のコーティング材料によってアークガン
に導入した。他のコーティング材料には鉄、クロム、ニ
ッケル、モリブデン、タングステン合金および非鉄金属
合金の化合物が含まれる。チタニウム線とチタニウム以
外の金属線との同時使用によって得られたコーティング
は硬度が低下するものの衝撃値は高い。
【0042】これらの実施例における溶射の条件は次の
通りである。窒素ガス流は30〜130psigで行な
われた。溶融した線の先端部および溶融滴は窒素と反応
を起こし基板の表面に窒化チタニウムのコーティングが
形成された。溶射ガンと基板の距離は3〜8インチであ
った。基板には生成したコーティングと基板との接着強
度が高くなるように溶射前に砂研磨を施した。溶射によ
って得られたコーティングの厚さは0.001インチか
ら数インチの範囲であった。
【0043】また別の実施態様として、種々の基板物質
に耐摩耗性および耐食性を付与するためのTiNベー
スのセラミックあるいは金属マトリックス・コンポジッ
トコーティングの溶射について実験が行なわれた。純T
Nコーティングのために前窒化した線および/また
は溶射されたコーティングに窒化処理を施したものを用
いることができるが、本発明によればコンポジットコー
ティングは準備する必要はない。溶射されたコーティン
グ中におけるTiNの存在は、金属、セラミックス、
プラスティックおよびカーボン/グラファイト組成物上
へ溶射されたコーティングの耐摩耗性および耐食性を改
善する。
【0044】以下に本発明のコンポジットコーティング
の効果を示すために行なわれた幾つかの実施例について
詳述する。表3および表4は実施例1〜5におけるコー
ティングを施すために行なわれる溶射のためアークガン
に供給される線の種別、溶射条件および溶射によって形
成されるコーティングの種類やその厚み等について示し
たものである。
【0045】実施例1 ハイネス・インターナショナル社製のハステロイC−2
2(ニッケル合金)によって作られたロールは、高温
(30〜250℃)でシリカ粉末と、塩酸に曝される化
学蒸着(CVD)を行なう場合に、高い腐食摩耗性のた
めにしばしば操業を中断しなくてはならない。この腐食
−摩耗の問題を解決するために、ロール上に本発明のコ
ンポジットコーティングの溶射を行なった。
【0046】コーティングは二つの試験に供された。先
ず、第1の試験においては、表3および表4に示された
結果に基づき、耐塩酸腐食性のあるコーティングについ
て硬度試験を行なった。その結果を表5に示す。表5の
結果から最も硬度が高いのは前窒化チタニウム線を用い
て形成されたTiNコーティングであり、次がハステ
ロイB−2および前窒化チタニウムを使用して得られた
TiNからなるコンポジットコーティングであること
が判かった。後者は本発明によってハステロイB−2線
と前窒化チタニウム線とを窒素噴霧ガスを使用した同時
アーク溶射によって形成される。
【0047】
【表5】 機械仕上げ面の表面硬度1 ──────────── コーティングの種類 硬度 ───────────────────── ── ・ハステロイB−2のアーク溶射コーティング 28 ・前窒化Ti線のアーク溶射によるハステロイ 55 B−2/TiNコンポジットコーティング ・前窒化Ti線のアーク溶射によるTixN 60 セラミックコーティング ・非前窒化Ti線のアーク溶射によるTiN 53 セラミックコーティング ・コーティングなしのハステロイC−22製の 24 ロール ───────────────────────────── 注1.ロックウエル 30N スケール 第2の試験においては、表5の結果から、硬度の高い二
つのコーティングを選び腐食試験を行なった。なお、比
較のため高クロム耐食鋼についても試験した。その結果
を表6に示す。表6の結果から最も耐食性があるのはハ
ステロイB−2コーティングであり、ハステロイB−2
/前窒化チタニウム線TiNコンポジットコーティン
グが次で、比較材の高クロム耐食ステンレス鋼は一桁劣
る水準であった。
【0048】表5および表6の結果を総合すると、ハス
テロイB−2/前窒化チタニウム線TiNによるコン
ポジットコーティングが硬度、耐摩耗性、耐塩酸腐食性
において最も良好なバランスを示している。このことは
実地試験および製造の実施によって確認されている。
【0049】
【表6】 2%塩酸含有超音波撹拌水溶液中での5.5時間腐食試験減量 ──────────────────────────── コーティングの種類 減量(%) ───────────────────── ───── ・ハステロイB−2のアーク溶射コーティング 0.04 ・前窒化Ti線のアーク溶射によるハステロイ 0.36 B−2/TiNコンポジットコーティング ・アーク溶射標準コーティングを施したFe− 3.50 30%Cr−Si−B鋼 実施例2 炭素鋼基板にアーク溶射によってコーティングを施した
一連のサンプルを準備し、乾燥砂/ゴムホイールを使用
したASTM−G65D試験法によって溶射状態のま
ま、即ち未研磨でサンプルの耐摩耗性試験を行ない、表
7にその結果を示した。表7には使用サンプル別に摩耗
減量と同時に行なわれた表面硬度測定結果が表示されて
いる。
【0050】
【表7】 アーク溶射コーティングの耐摩耗性と硬度1 (10lbs.加重ASTM G65試験法) ───────────────────── 供給線(極性) 溶射ガス 容積損失(cm) 表面硬度2 ─────────── ──── ───────── ───── ・無処理窒化Ti線 N 0.2134 52.4 ・前窒化Ti線 N 0.1901 54.4 ・Fe−22Cr− N 0.0570 19.8 4Al鋼線 ・陰極:前窒化Ti線 N 0.0354 44.0 陽極:Fe−22Cr −4Al鋼線 ──────────────────────────────── 注1.溶射したままのコーティング面における硬度 注2.ロックウエル 30N スケール 表7における乾燥砂/ゴムホイール使用の摩耗試験およ
び硬度測定も結果からNガス溶射によって形成される
TiNコーティングはきわめて脆性が高く、これは、
前窒化チタニウムによっても殆ど改善されず、コーティ
ング中に他の金属によるバインダーを含有させて一体化
することが望ましいことが判かった。
【0051】そしてFe−22Cr−4Alステンレス
鋼はTiNコーティングのマトリックスとして用いら
れると得られたコンプレックスコーティングは前窒化ま
たは無窒化チタニウム使用のTiNコーティングの表
面硬度より低いが、耐摩耗性は飛躍的に向上することが
示されている。他の金属バインダーの使用によっても同
様の効果が示されることは、次の表8に示されるコーテ
ィングサンプルのアルミナホイール使用の促進研磨AS
TM−G65A試験法による耐摩耗試験法によっても観
察された。
【0052】
【表8】 アーク溶射コーティング1 の耐摩耗性と硬度 (ASTM G65A30ポンド荷重) ──────────────────── 供 給 線 溶 射 容積損失 表面硬度2 (極性) ガ ス (cm) ───────────── ─── ─────── ───── ・無窒化チタニウム線 N 0.4054−0.4423 53.4±3.4 ・前窒化チタニウム線 N 0.2346−0.2559 59.6±4.0 ・前窒化チタニウム線 Air 0.5402−0.5917 53.0±3.7 ・有芯線3 0.1318−0.1440 71.8±1.8 ・陽極:有芯線3 0.0555−0.0674 63.8±3.6 陰極:前窒化チタニウム線 ・有芯線3 Air 0.1490−0.1628 70.6±1.1 ・陽極:有芯線3 陰極:前窒化チタニウム線 Air 0.0641−0.0700 64.8±5.7 ・10%アルミナ含有アルミ N 0.5689−0.6400 スケール ニウム線4 以下 ・陽極:10%アルミナ含有 N 0.2043−0.2806 14.5±2.5 アルミニウム線4 陰極:前窒化チタニウム線 ・10%アルミナ含有アルミ Air 0.5800−0.6796 スケール ニウム線4 以下 ・陽極:10%アルミナ含有 Air 0.2438−0.2653 14.0±3.4 アルミニウム線4 陰極:前窒化チタニウム線
【0053】───────────────────
─────────────── 注1.アルミナホイール研磨コーティング表面 2.ロックウエル 30N スケール 3.アムテック社製 4.アルキャン社製 次に下記の仕様によるアルミナ粒子衝突ジェット浸食試
験装置を用いた耐摩耗性試験を行なった。
【0054】 −ジェットノズル径 :0.046cm −ノズルとの距離 :1.52cm −衝突角 :22.50 −Nキャリア−ガス供給圧力 :221×10
Paゲージ −試験温度 :室温 −浸食媒体 :20μmα
Al粒子 −浸食流体流量 :1.6g/分 −浸食率測定 :浸食空洞の深さ
(μm/分) 浸食試験は前出と同様のコーティングについて実施し、
同じ状態、即ち溶射したままの未研磨の表面で行なっ
た。表9に浸食試験の結果を示してある。
【0055】
【表9】 供給線種類を変えた溶射コーティングの浸食率(μM/分) ─────────────────────────── 無窒化Ti線 前窒化Ti線 鋼 線 陰極:前窒化Ti線 (Fe−2Cr −4Al) 陽極:同左鋼線 ────── ────── ──────── ───────── >132.1 >132.1 13.0 10.7 表9の浸食試験結果によれば、先の耐摩耗性試験結果と
同様に脆硬なTiNに対する延性のある金属バインダ
ーの役割が明らかに示されている。浸食ジェット試験は
コーティングの脆性についてはより敏感であるが、硬度
についてはあまり敏感でないので、前窒化チタニウム線
使用のコーティングと無処理チタニウム線使用のコーテ
ィングとの間の差異は明確に示されず、チタニウム線と
第2の金属線とを同時に使用して窒素ガス溶射を行なっ
たときのみ本発明の効果が明瞭に示されている。 実施例3 炭素鋼部材の電食保護に広く用いられているアーク溶射
アルミニウムコーティングは、移動粒子、スラリー、高
速水流等との接触により速やかに摩耗してしまう傾向が
ある。アルミニウムコーティングの耐摩耗性の改善に
は、電気化学的に保護された柔らかいアルミニウムマト
リックス中に、硬くて不活性なセラミックス粒子を埋め
込んだコンプレックスコーティングを形成させることに
よって達成できる。
【0056】表10は溶射された様々な電食保護コーテ
ィングに対する硬度を測定した結果を示したものであ
る。表10の記載にあるように、10%アルミナ含有ア
ルミニウムによるコーティングが試みられているが、得
られたコンポジットコーティングは純アルミニウムより
は良好であるものの比較基準サンプルとして用いられた
硬質の炭素鋼板に比べると遥かに柔らかかった。これに
対して本発明による窒素ガスアーク溶射コーティング技
術を用い、アルミニウム−アルミナ・コンポジットコー
ティング中にTiN粒子を埋め込んだコーティングに
おいては該炭素鋼板に優るとも劣らない高い硬度を示す
ことが判る。
【0057】
【表10】 ガスゲージ圧力:80psi、溶解速度:200A、溶射距離: 6inchの溶射条件によって得られたガルバニック腐食(電 食)保護コーティングにおける硬度 ────────────────────────────── コーティング物質 溶射ガス 表面硬度1 ──────────────── ──── ──── ・10%Al含有Al N 43.0 ・10%Al含有Al Air 45.6 ・前窒化Ti線と10%Al 77.2 含有Al線 ・硬化炭素鋼の基準サンプル N/A 75.0 ────────────────────────────── 注1.ロックウエル 15T スケール 次に、本発明によるTiNによって改善されたアルミ
ニウム−アルミナコーティングを他の比較コーティング
とともに単純暴露試験による電食保護試験を行なった。
表11はその試験の手順を示すものである。
【0058】
【表11】 腐食試験サンプルと試験条件 ───────────── サンプル ──── サンプル1:コーティングを施さない加工したままの炭
素鋼板 サンプル2:片面にAlコーティングを施した炭素鋼板 サンプル3:片面にAl−Alコーティングを施
した炭素鋼板 サンプル4:片面にTixN−Al−Alコンポ
ジットコーティングを施した炭素鋼板 試験条件 ──── 第1暴露試験:ペンシルバニア州トレクスラータウンの
水中に42日間浸漬した後、サンプルに付着した腐食残
渣を擦り取る。
【0059】第2暴露試験:塩水(0.51g/80m
l)中に19日間浸漬した後、サンプルに付着した腐食
残渣を擦り取る。
【0060】第3暴露試験:塩水(1.00g/40m
l)中に23日間浸漬した後、サンプルに付着した腐食
残渣を擦り取る。
【0061】最終暴露試験が終った段階でサンプルと腐
食媒体の検査を行なったところ、コーティングを施さな
かったサンプル1の場合は、塩水は黒ずんで多量の錆に
よる懸濁物を含んでおり、またこのサンプルは完全に腐
食されていた。他のコーティングサンプルはコーティン
グ面に若干のしみがあり、非コーティング面は赤茶色の
錆の発生が認められた。また、サンプル2およびサンプ
ル3は試験中減量は認められなかったが、コーティング
なしのサンプル1では元の重量の1.44%、またTi
xN−Al−Al片面コーティングサンプル3で
は0.56%の減量が認められた。
【0062】結論として、サンプル4のTiNによる
改善コンポジットコーティングは、研磨剤を含まない静
的腐食条件下では電食保護炭素鋼板に対して、若干は劣
るものの殆ど満足できる防食効果を有することが判かっ
た。 実施例4 実施例3におけるTiN−Al−Alコンポジ
ッシコーティングを、実施例3のときとは幾分異なる溶
射条件、即ちアークによる溶解率を200ampから1
80ampに低下させ、また溶射ノズルとコーティング
部材との距離を6″から4″に減少させて窒素ガス使用
の溶射し、これの高荷重表面硬度測定を行なった。一つ
のコーティングサンプルは前窒化チタニウム線と10%
Al アルミナ含有アルミニウム線を、また他の一
つのコーティングサンプルは無窒化アルミニウム線と1
0%アルミナ含有アルミニウム線を使用して得た。また
比較のため10%アルミナ含有アルミニウム線2本使用
したコーティングサンプルを作成した。表12にその測
定結果を示す。
【0063】
【表12】 窒素ガス使用アーク溶射によるTixN−Al− Alコンポジットコーティングの表面硬度 ────────────────────── コーティング物質 硬度範囲 ───────────────── ───────── ・前窒化Ti線と10%Al 12.2〜17.0 含有Al線 ・無窒化Ti線と10%Al 13.4〜18.2 含有Al線 ・2本共10%Al含有Al線 スケール以下 ────────────────────────────── 注1:ロックウエル 30N スケール 表12に示すように、本実施例による新しい窒素ガス溶
射条件の下では、前窒化チタニウムの使用はコンポジッ
トコーティングの硬度改善のために必ずしも必要でない
ことが判かった。これは、溶射距離が短くなればなる
程、アークガンにおける供給線に対する窒素噴霧ガス比
が高くなること、またさらに供給線中のアルミナセラミ
ック粒子の存在によって、良好な硬度を得るためのチタ
ニウム線の前窒化処理は不必要になってくることを意味
するものである。 実施例5 TiNコーティングの硬度は、供給チタニウム線の前
窒化、あるいはコーティングを施した基板を窒素ガス中
で後熱処理を施すことによって増加させることができ
る。そこで前窒化チタニウム線を窒素ガスアーク溶射す
ることによって得られたTiNコーティングを純窒素
ガス雰囲気下で250℃、21時間の後熱処理試験を行
ない、その硬度をビッカース微小硬度計を用いて測定し
た。
【0064】その結果を表13に示す。
【0065】
【表13】 後焼鈍処理したTiNコーティングのビッカース微小硬度 ─────────────────────────── TiNコーティング条件 インデンター荷重 平均値 標準偏差 (g−15秒) ──────────── ──────── ───── ──── 前窒化Ti線溶射のまま 25 1,142 121 〃 100 1,220 084 〃 300 995 202 溶射後Nガス焼鈍処理 25 1,489 296 〃 100 1,485 281 〃 300 1,088 112 表13の結果より、コーティングの硬度は無処理チタニ
ウム線によるものよりも前窒化チタニウム線、即ち得ら
れたTiNコーティング中の窒素含有量が大きい程高
くなることが明らかになった。
【0066】
【発明の効果】以上述べたように本発明によるときは、
公害問題を引き起こすことなく経済的且つ効率的に基板
上に耐摩耗性、耐腐食性および耐浸食性の優れたコーテ
ィングを形成させることができるので工業上きわめて有
効な発明であるといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施するために使用される電気
アーク溶射装置の概略説明図である。
【図2】顕微鏡による無処理のチタニウム線の金属組織
を示す写真である。
【図3】顕微鏡による前窒化処理を施したチタニウム線
の金属組織を示す写真である。
【符号の説明】
10 電気アーク溶射装置 12 アーク溶射ガン 14 定電圧電力装置 16 制御函 18、20 スプール 22、24 導入ローラー 26、28 溶射線 30 ノズル端 34 基板 36、38 供給ローラー
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年11月9日
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ツビニュー.ツレッキー アメリカ合衆国.18062.ペンシルバニア 州.マッケンジー.ヴィレッジ.ウォー ク.ドライヴ.344 (72)発明者 エドワード.アンドリュー.ヘイダック. ジュニア アメリカ合衆国.19510.ペンシルバニア 州.ブランドン.ダマスカス.ドライヴ. 11 (72)発明者 ジョン.グレゴリー.ノース アメリカ合衆国.19464.ペンシルバニア 州.ポッツタウン.セント.ピーターズ. ロード.1830 (72)発明者 ロバート.ブルース.スワン アメリカ合衆国.18235.ペンシルバニア 州.リハイトン.ジェファースン.ストリ ート.307 (72)発明者 ケリー.レナード.バーガー アメリカ合衆国.18235.ペンシルバニア 州.リハイトン.ボックス.63ビー.ロー ド.ナンバー7

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板をチタニウムからなる第1の溶射線
    と、鉄、鉄合金、チタニウムを除く非鉄金属、非鉄合
    金、セラミックス、金属間化合物、有芯溶接線およびこ
    れらの組み合わせから選ばれた物質からなる第2の溶射
    線との2本の溶射線を使用し、さらに噴霧・推進ガスと
    して窒素ガスを使用した電気アーク溶射用ガンからの排
    出ガスを曝すことによって、該基板上に第2の溶射線に
    よって形成したマトリックス中に埋め込まれた窒化チタ
    ニウム粒子よりなるコーティングを形成することを特徴
    とする基板の耐食耐摩耗性改善法。
  2. 【請求項2】 コーティングの厚みが少なくとも0.0
    01インチである請求項1記載の基板の耐食耐摩耗性の
    改善法。
  3. 【請求項3】 電気アーク溶射ガンはチタニウム/窒素
    の比率が1乃至2になるような粒子混合チタニウムコー
    ティングが得られるように操作するものである請求項1
    記載の基板の耐食耐摩耗性改善法。
  4. 【請求項4】 電気アーク溶射ガンは100乃至400
    アンペアーの範囲の伝量で操作される請求項1記載の基
    板の耐食耐摩耗性改善法。
  5. 【請求項5】 電気アーク溶射ガンと基板の距離は少な
    くとも該基板のオーバーヒートが起こらないだけの距離
    を保つものである請求項1記載の基板の耐食耐摩耗性改
    善法。
  6. 【請求項6】 該距離は3乃至8インチである請求項5
    記載の基板の耐食耐摩耗性改善法。
  7. 【請求項7】 チタニウムからなる第1の溶射線を少な
    くとも500ppmの窒素含有量の増加があるように窒
    素中で焼鈍する請求項1記載の基板の耐食耐摩耗性改善
    法。
  8. 【請求項8】 該コーティングを選択された基板上に施
    した後、窒素雰囲気中で加熱処理をする請求項1記載の
    基板の耐食耐摩耗性改善法。
  9. 【請求項9】 該基板は金属、セラミックス、炭素、グ
    ラファイト、プラスティックおよび炭素/グラファイト
    組成物からなる群から選択される請求項1記載の基板の
    耐食耐摩耗性改善法。
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