JPS60171664A - Ｖｔｒ用シリンダ−の表面処理方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明はＶＴＲ用シリンダーの表面処理方法に関し、更
に詳しくは、ＶＴＲ用シリンダーの表面に耐摩耗性に優
れかつテープとの摺動性が良好な被覆層を形成する方法
に関する。

〔発明の技術的背景とその問題点〕

ＶＴＲ用シリンダーの表面には磁気テープが走行する。

それゆえ、テープとの摺動によりシリンダーのテープ走
行面は経時的に摩耗していく。

従来、ＶＴＲにはβ型とＶＨ８型の２糧類があシ、用い
る磁気テープは主として酸化物系のものであった。この
酸化物系のテープの場合、そのタイプに応じてシリンダ
ーの材料も選定され、一般には各種のアルミ合金が使用
されている。そして、このアルミ合金製のシリンダーで
も耐摩耗性の点では格別問題となることはなかった。

しかしながら、ＶＴＲ装置の軽量化・小型化・短小化・
薄型化という要請と並び高密度記録化の要請に対応して
磁気テープが従来の酸化物系のものからメタル系のもの
に移行している。このメタルテープは一般に研摩材と硬
度の高い磁気記録層を備えているため、例えばシリンダ
ー材料として母相をアルミニウムとしその中にδ−Ａｔ
３Ｎｉ２．　Ａｔｃｕ３のような析出物を三次元的に分
布するＡＣ５Ａのようなアルミ合金を使用した場合、こ
の母相と析出物との硬度差の大きな違いによシ、テープ
走行時には、まず軟かい母相のみが選択的に摩耗し硬い
析出物が櫛の歯状に走行面に露出して残留する。

その結果、テープに疵を発生させ、テープとシリンダー
走行面との摩擦抵抗を増大せしめ、もってシリンダーの
摩耗を一層促進せしめるという悪循環を招いて、シリン
ダーの耐用寿命を短縮してしまう。

このようなことから、テープ走行面の耐摩耗性が優れた
シリンダーの開発は強く望まれていることである。

〔発明の目的〕

本発明は、上記した問題点を解消し、メタルテープとの
長時間の摺動に際しても摺動性を低下させることなく卓
越した耐摩耗性を有する層でシリンダーのテープ走行面
を被覆する方法の提供を目的とする。

〔発明の概要〕

本発明のＶＴＲ用シリンダーの表面処理方法は、アルミ
ニウムを主成分とするＶＴＲ用シリンダーのテープ走行
面に耐摩耗性材料を溶射して溶射被覆層を形成し、つい
で該被覆層の表面にレーザ光照射処理を施すことを特徴
とする。

まず、本発明方法を適用する７リンダー基材は、前述し
たＡＣ５Ａをはじめとする、Ａ２２１８．ＡＣ８Ｂ。

ＡＨ８のようなアルミ合金である。この合金を所定の形
状に加工し、そのテープ走行面相当部分に後述の溶射処
理が施される。

適用する溶射法としては、ガス式溶射、爆燃式溶射、ア
ーク式溶射、プラズマジェット溶射、高周波誘導式溶射
、放電爆発溶射など周知の方式のいずれであってもよい
。

溶射材料、すなわち耐摩耗性材料としては、例えば、二
酸化チタン、炭化ケイ素、窒化チタン、ホウ化モリブデ
ン、炭化タングステン、炭化チタン、炭化クロム、アル
ミナ、二酸化ジルコニウムのような比重が小さくかつ硬
質の酸化物、炭化物、窒化物、ホウ化物などをあげるこ
とができる。これらのうち、二酸化チタンは導電性、密
着性の点で好適である。これらの材料は、通常、粉末の
状態で溶射される。

溶射処理にあっては、まず、シリンダー基体の表面を常
法に従って例えばサンドブラスト処理して粗面化し、そ
の後溶射処理を施す。このとき、溶射処理を大気圧より
低い圧力雰囲気中で行なうと、形成された溶射被覆層が
緻密となって耐摩耗性、摺動性が向上するので好適であ
る。溶射被覆層の厚みは２０μｍ以上であることが好ま
しい。

このようにして形成された溶射被覆層は未だ多孔質であ
り、その表面は粗面なので、ここに高出力熱源としての
レーデ光を照射して表面部分を緻密かつ平滑にする。こ
のとき適用するレーデの出力は、溶射被覆層の種類によ
って適宜に選定される。

最後に、との溶射被覆層を例えば切削加工して所定寸法
に仕上げ、目的とするシリンダーが得られる。

〔発明の実施例〕

実施例１ 外径７４．Ｆｚｍ、ＡＣ５Ａ製ｆ）　８　ｍ　ＶＴＲ用
シリンダーを切削加工して外径７４．３＋ｍとした。

そのヘッド側表面に、粒径２５０μｍのアルミナ粉を圧
３気圧でサンドブラスト処理した。

ついで、ここに、溶射距離１００ｍｍ、電流値７００Ａ
、電圧値３１Ｖの条件で、アルミニウム粉末を３０μｍ
の厚みでグラズマ溶射した。

そして、この上に、溶射距離９０調、電流値７００Ａ、
電圧値３５Ｖ（７）条件で、粒径１０〜５０μｍの二酸
化チタン粉末を溶射して厚み１５０μｍの被覆層を形成
した。

ここに、出力密度５０Ｗ／−のＣＯ２レーデ光を走査速
度１　ｃｍ／　ｓ　ｅ　ｃで照射した。

最後にダイヤモンド研削を行ない、シリンダー外径を７
４．５＋ｍ＋とじ、かつその表面を粗さ１２００メツシ
ユに仕上げた。

得られたシリンダーを８　ｗ　ＶＴＲに組込み、酸化物
系のチー７’　（Ｃｏ　−ｒ　・Ｆｅ２Ｏ，塗付型テー
プ）、メタルテープ（Ｃｏ　−Ｎｉ系蒸着チーｆ）を用
いて２０００時間の走行テストを行ない、そのときのシ
リンダーの外径寸法の減量を測定した。比較のため、二
蓋化チタンの溶射被覆層を形成しないシリンダｉについ
ても同様の走行テストを行なった。

以上の結果を一括して表に示した。

実施例２ 溶射処理が、３００　Ｔｏｒｒのアルゴン雰囲気中、電
圧３２■、電流７００Ａの条件下におけるＮｉ　−１７
Ｃｒ　−６ＡＬ−０，６Ｙ合金の溶射であったことを除
いては、実施例１と同様にしてシリンダーを得た。実施
例１と同様のテープ走行テストの結果、走行面の摩耗量
はチーブが酸化物系テープの場合、１０μｍ１メタルテ
ーゾの場合は９μｍであった。

〔発明の効果〕

以上の説明で明らかなように、本発明方法によれば、シ
リンダーのテープ走行面の耐摩耗性を大幅に向上するこ
とができる。したがって耐用寿命の長いＶＴＲ用シリン
ダーを得ることができる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、　アルミニウムを主成分とするＶＴＲ用シリンダー
   のテープ走行面に耐摩耗性材料を溶射して溶射被覆層を
   形成し、ついで該被覆層の表面にレーデ光照射処理を施
   すことを特徴とするＶＴＲ用シリンダーの表面処理方法
   。 ２、骸溶射処理が大気圧よシ低い圧力のもとで行なわれ
   る特許請求の範囲第１項記載の方法。 ３、該耐摩耗性材料が二酸化チタンである特許請求の範
   囲第１項記載の方法。