JPS6039747B2 - 軽金属の表面処理方法 - Google Patents
軽金属の表面処理方法Info
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- JPS6039747B2 JPS6039747B2 JP8034576A JP8034576A JPS6039747B2 JP S6039747 B2 JPS6039747 B2 JP S6039747B2 JP 8034576 A JP8034576 A JP 8034576A JP 8034576 A JP8034576 A JP 8034576A JP S6039747 B2 JPS6039747 B2 JP S6039747B2
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- sprayed
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は軽金属の表面処理法に関するものである。
アルミニウム、マグネシウムなどの軽金属は比較的比強
度が高い耐熱性、耐摩耗性が低いために、軽合金に表面
処理を施してその表面特性を改良することが行われる。
度が高い耐熱性、耐摩耗性が低いために、軽合金に表面
処理を施してその表面特性を改良することが行われる。
従来の表面処理法の一つであるメッキ、例えばクロムメ
ッキ、は電極形状によって局部処理が可能であり、メッ
キ層の厚さの制御が可能であり、且つ厚さのばらつき、
面積度(面粗さ、うねりなど)が優れてる。しかし、メ
ッキ法は公害対策としてメッキ廃液を後処理するのが厄
介であり、またメッキ時間が長いのが欠点である。また
アルミニウム合金に鉄メッキが施された実例があるが鉄
メッキは、上述のメッキ一般の欠点に加えて、メッキ技
術が難しく工程管理が大変で、密着性に問題がある。メ
ッキに代わる表面処理法として溶射法が注目されている
。
ッキ、は電極形状によって局部処理が可能であり、メッ
キ層の厚さの制御が可能であり、且つ厚さのばらつき、
面積度(面粗さ、うねりなど)が優れてる。しかし、メ
ッキ法は公害対策としてメッキ廃液を後処理するのが厄
介であり、またメッキ時間が長いのが欠点である。また
アルミニウム合金に鉄メッキが施された実例があるが鉄
メッキは、上述のメッキ一般の欠点に加えて、メッキ技
術が難しく工程管理が大変で、密着性に問題がある。メ
ッキに代わる表面処理法として溶射法が注目されている
。
また溶射法にも種々の改善が為されており、例えば表面
層の酸化をもたらす酸素アセチレンガスを使用する代り
‘こプラズマジェットがマッハ1〜2の流速で被溶射物
にたたきつけられている。また溶射物がワイヤ一状から
粉末に変えられ、数仏〜数loAmの微粒粉末が使用さ
れ、この結果溶射層の面積度及び気孔率の改善が図られ
ている。しかし、プラズマ溶射法を量産部品に応用する
には、先ず以上の如き微粒粉末が非常に高価であること
が制約になる。また、寸法精度を調節するために切削加
工又は研削加工によって熔射層の一部を除去することが
行なわれているが、熔射層が硬いためまた酸化され易い
物質を含む場合には酸化物が存在するために加工が手間
取る。さらに、粉末が150〜35伍heshの粗粒の
ものが使用されると、溶射層の面粗さが粗くなりやはり
加工性が悪くなる。本発明は以上の如き欠点を持たない
軽金属の表面処理を提供することを目的としている。
層の酸化をもたらす酸素アセチレンガスを使用する代り
‘こプラズマジェットがマッハ1〜2の流速で被溶射物
にたたきつけられている。また溶射物がワイヤ一状から
粉末に変えられ、数仏〜数loAmの微粒粉末が使用さ
れ、この結果溶射層の面積度及び気孔率の改善が図られ
ている。しかし、プラズマ溶射法を量産部品に応用する
には、先ず以上の如き微粒粉末が非常に高価であること
が制約になる。また、寸法精度を調節するために切削加
工又は研削加工によって熔射層の一部を除去することが
行なわれているが、熔射層が硬いためまた酸化され易い
物質を含む場合には酸化物が存在するために加工が手間
取る。さらに、粉末が150〜35伍heshの粗粒の
ものが使用されると、溶射層の面粗さが粗くなりやはり
加工性が悪くなる。本発明は以上の如き欠点を持たない
軽金属の表面処理を提供することを目的としている。
発明者は、以下の如く、アルミニウム合金にプラズマ溶
射を施してその表面性状を検討し、また溶射層を研削し
てその研削性を検討して本発明に至ったものである。
射を施してその表面性状を検討し、また溶射層を研削し
てその研削性を検討して本発明に至ったものである。
プラズマ港射層の表面状態(実験及び検討1)アルミ合
金鋳物(AC4C)管の内面を施削加工し内径700±
0.02側、肉厚5肋、長さ10Q舷の所定寸法に仕上
げた後、トリクレーンにて脱脂し、乾燥した。
金鋳物(AC4C)管の内面を施削加工し内径700±
0.02側、肉厚5肋、長さ10Q舷の所定寸法に仕上
げた後、トリクレーンにて脱脂し、乾燥した。
彼漆射部分となる管の内面をグリッドの大きさが0.2
〜0.5肋の蟻性アルミナでブラスチングし、被溶射面
を荒らした。次いで、0.79%C−0.39%Si−
0.1%Mn−残Feからなるアトマイズ鋼粉で粒度が
−250メッシュ〜十20ムなるものを、150〜20
000に予熱したアルミニウム鋳物管の内面にプラズマ
漆射した。プラズマ溶射条件はアルゴン流量10庇CF
H、水素ガス1$CFH、アーク電流450Amp、溶
射距離25柳、プラズマ溶射ガンの送り速度1.9M/
分、鋳物管の回転数45仇pmであった。以上の条件に
よって8筋段、間に亘つて6層に被覆を行った。この結
果、溶射効率46〜52%、最大面粗さ60仏m皮膜厚
さ140〜150仏mなる溶射層が得られた。以上の実
験によって得られた溶射層の断面を概念的に第1図に示
す。
〜0.5肋の蟻性アルミナでブラスチングし、被溶射面
を荒らした。次いで、0.79%C−0.39%Si−
0.1%Mn−残Feからなるアトマイズ鋼粉で粒度が
−250メッシュ〜十20ムなるものを、150〜20
000に予熱したアルミニウム鋳物管の内面にプラズマ
漆射した。プラズマ溶射条件はアルゴン流量10庇CF
H、水素ガス1$CFH、アーク電流450Amp、溶
射距離25柳、プラズマ溶射ガンの送り速度1.9M/
分、鋳物管の回転数45仇pmであった。以上の条件に
よって8筋段、間に亘つて6層に被覆を行った。この結
果、溶射効率46〜52%、最大面粗さ60仏m皮膜厚
さ140〜150仏mなる溶射層が得られた。以上の実
験によって得られた溶射層の断面を概念的に第1図に示
す。
プラズマ溶射によって溶融された粉末が150〜200
ooの温度のアルミ面1に付着する急冷されるため、粉
末が凝固して作られた皮膜2は収縮しようとする。しか
し、アルミニウム1が皮膜2の収縮を妨げるために結局
矢印のような引張に応力が溶射皮膜層2の中に表面にも
内部にも残留することになる。アトマィズ鋼粉は層状に
積層され、その面粗さaは熔射条件が同じであれば鋼粉
の粒度が大きければ大きい程粗くなる。
ooの温度のアルミ面1に付着する急冷されるため、粉
末が凝固して作られた皮膜2は収縮しようとする。しか
し、アルミニウム1が皮膜2の収縮を妨げるために結局
矢印のような引張に応力が溶射皮膜層2の中に表面にも
内部にも残留することになる。アトマィズ鋼粉は層状に
積層され、その面粗さaは熔射条件が同じであれば鋼粉
の粒度が大きければ大きい程粗くなる。
プラズマガスとして水素及びアルゴンが用いられたため
ガス溶射に比較して溶射膜2の酸化度合は少ないが、そ
れでも最表面は溶射後室温までの冷去時に大気中の酸素
によって酸化され、酸化層3となっている。
ガス溶射に比較して溶射膜2の酸化度合は少ないが、そ
れでも最表面は溶射後室温までの冷去時に大気中の酸素
によって酸化され、酸化層3となっている。
以上の如く溶射層3には引張応力が働いているため、溶
射層は下地アルミニウム1との密着性が大きくない。
射層は下地アルミニウム1との密着性が大きくない。
また面粗さaは60仏mであり、鋼粉の粒径によっては
40〜100仏m内で変化し得るから、少なくとも40
〜100仏mの機械加工を必要とする。しかし耐摩耗性
を付与するためには溶射層として硬い材料が選択される
ために旋肖りなどの機械加工は困難である。しかも溶射
層の最表面は酸化されてるために内部より硬くなってい
るから機械加工はさらに困難である。溶射層の機械加工
(実験及び検討その2)実験その1によって得られた溶
射層を加工するために、ナーゲル社製のホーニング盤で
セラミック砥石を用いてホ−ニング加工を行ったところ
、所定の仕上寸法を得るのに37分が費され、最表面の
酸化層2(第1図)を除去するのに37分の内29分が
資された。
40〜100仏m内で変化し得るから、少なくとも40
〜100仏mの機械加工を必要とする。しかし耐摩耗性
を付与するためには溶射層として硬い材料が選択される
ために旋肖りなどの機械加工は困難である。しかも溶射
層の最表面は酸化されてるために内部より硬くなってい
るから機械加工はさらに困難である。溶射層の機械加工
(実験及び検討その2)実験その1によって得られた溶
射層を加工するために、ナーゲル社製のホーニング盤で
セラミック砥石を用いてホ−ニング加工を行ったところ
、所定の仕上寸法を得るのに37分が費され、最表面の
酸化層2(第1図)を除去するのに37分の内29分が
資された。
この間砥石が甚しく摩耗した。既に述べた如く溶射層の
機械加工は困難を伴うために、旋削によるのは得策でな
く研削やホーニング加工によることが考えられる。しか
しホーニング加工でも実験の如く長時間を要した。一方
研削加工はセッティング誤差がそのまま皮膜の厚さに影
響し、誤差の値に相当するばらつきが皮膜の厚さに生じ
る。したがって、一定の熔射層の厚さを確保するために
溶射層を余計に厚くする必要がある。この結果、溶射時
間、溶射材料及び研削取代が多くなりコスト上昇をもた
らす。溶射層が厚くなると、アルミニウム母材と溶射層
の密着性も悪くなる。溶射層が母村に密着しているかど
うかは非破壊検査法では判塀できないため熔射部分が重
要用途への採用は控えられることになる。以上の如き実
験及び検討からプラズマ溶射法を軽合金の表面処理に採
用する場合には種々の問題を解決しなければならないこ
とが判明する。すなわち、表面の粗さを微細にするため
に一般に採用されている研削、旋削及びホーニング加工
は非能率的であり、また溶射層の表面には引張応力が働
いているため熔射層は外部の力によってクラックが発生
し易い状態にある。本発明に係る方法 本発明に係る方法は、軽金属に鉄系材料をプラズマ熔射
して溶射層を形成し、該溶射層に微細粒子によるショッ
トブラスチング又は液体ホーニング処理を施し、続いて
溶射層の厚さを所定値まで減少させるために前記溶射層
をホーニング又はバス研摩などによって研削又は研摩す
ることを特徴とする。
機械加工は困難を伴うために、旋削によるのは得策でな
く研削やホーニング加工によることが考えられる。しか
しホーニング加工でも実験の如く長時間を要した。一方
研削加工はセッティング誤差がそのまま皮膜の厚さに影
響し、誤差の値に相当するばらつきが皮膜の厚さに生じ
る。したがって、一定の熔射層の厚さを確保するために
溶射層を余計に厚くする必要がある。この結果、溶射時
間、溶射材料及び研削取代が多くなりコスト上昇をもた
らす。溶射層が厚くなると、アルミニウム母材と溶射層
の密着性も悪くなる。溶射層が母村に密着しているかど
うかは非破壊検査法では判塀できないため熔射部分が重
要用途への採用は控えられることになる。以上の如き実
験及び検討からプラズマ溶射法を軽合金の表面処理に採
用する場合には種々の問題を解決しなければならないこ
とが判明する。すなわち、表面の粗さを微細にするため
に一般に採用されている研削、旋削及びホーニング加工
は非能率的であり、また溶射層の表面には引張応力が働
いているため熔射層は外部の力によってクラックが発生
し易い状態にある。本発明に係る方法 本発明に係る方法は、軽金属に鉄系材料をプラズマ熔射
して溶射層を形成し、該溶射層に微細粒子によるショッ
トブラスチング又は液体ホーニング処理を施し、続いて
溶射層の厚さを所定値まで減少させるために前記溶射層
をホーニング又はバス研摩などによって研削又は研摩す
ることを特徴とする。
本発明において軽金属とはアルミニウム、マグネシウム
及びこれらの合金を含む、また鉄系材料とは主成分が鉄
である材料であり、好ましくは耐摩耗性を高めるために
ビッカース硬さ300以上の溶射層が生成するように炭
素、その他の合金成分を若干含んでいる鋼、鋳鉄、合金
鋼である。
及びこれらの合金を含む、また鉄系材料とは主成分が鉄
である材料であり、好ましくは耐摩耗性を高めるために
ビッカース硬さ300以上の溶射層が生成するように炭
素、その他の合金成分を若干含んでいる鋼、鋳鉄、合金
鋼である。
鉄系材料は粉末の形態で使用される。粉末20仏より細
かいとプラズマ溶射中に粉末が飛散するために、一定厚
さの溶射層を得ることが困難になる。溶射層は以下に述
べる如くショットブラスト又は液体ホーニング処理され
るために、溶射層の表面組ごを小さくする観点から粉末
粒径の上限を制限する必要はない。プラズマによる熔射
層に、微細な硬質粒子を空気中に混合するか又は液体と
混合するかして吹付けることにより、プラズマ溶財に伴
う諸問題が解決される。
かいとプラズマ溶射中に粉末が飛散するために、一定厚
さの溶射層を得ることが困難になる。溶射層は以下に述
べる如くショットブラスト又は液体ホーニング処理され
るために、溶射層の表面組ごを小さくする観点から粉末
粒径の上限を制限する必要はない。プラズマによる熔射
層に、微細な硬質粒子を空気中に混合するか又は液体と
混合するかして吹付けることにより、プラズマ溶財に伴
う諸問題が解決される。
硬質粒子としてはアルミナなどの酸化物が一般に使用さ
れる。硬質粒子吹付後の溶射層の断面が第2図に概念的
に示されている。
れる。硬質粒子吹付後の溶射層の断面が第2図に概念的
に示されている。
第2図において、硬質粒子吹付の効果によって最表面の
酸化膜3(第1図)が除去され「溶射層3の表面もある
程度除去される。この結果、溶射層3の表面が平滑にな
る。ショットブラストには一般にカットワイヤ−などが
使用されているが、本発明においては酸化膜の全部及び
熔射層の一部を除去するために、酸化アルミニウム粉末
などの硬質粉末を使用することが好ましい。この場合粉
末の粒径は溶射層の所望の面粗度に直接には影響を与え
ないため所望面粗度より大きくてもよい。硬質粒子吹付
によりもたらされるショットピーニング効果によって溶
射皮膜2内の残留応力は最表面において矢印の如く圧縮
応力に変化する。
酸化膜3(第1図)が除去され「溶射層3の表面もある
程度除去される。この結果、溶射層3の表面が平滑にな
る。ショットブラストには一般にカットワイヤ−などが
使用されているが、本発明においては酸化膜の全部及び
熔射層の一部を除去するために、酸化アルミニウム粉末
などの硬質粉末を使用することが好ましい。この場合粉
末の粒径は溶射層の所望の面粗度に直接には影響を与え
ないため所望面粗度より大きくてもよい。硬質粒子吹付
によりもたらされるショットピーニング効果によって溶
射皮膜2内の残留応力は最表面において矢印の如く圧縮
応力に変化する。
したがって総射層2は外部から圧力を受けた場合、圧縮
応力は亀裂発生を抑制する作用をする。溶射のトラブル
によって母材と溶射層の密着性が悪くなる場合は、硬質
粒子吹付の際に密着性の悪い部分が加速的に皮膜減少を
きたし、密着性良否が判別される。以上の如く硬質粒子
吹付処理した溶射層を加工面の形状及び硬さによってホ
ーニング又はバフ研摩の何れかによって一部除去して所
定寸法に仕上げる。
応力は亀裂発生を抑制する作用をする。溶射のトラブル
によって母材と溶射層の密着性が悪くなる場合は、硬質
粒子吹付の際に密着性の悪い部分が加速的に皮膜減少を
きたし、密着性良否が判別される。以上の如く硬質粒子
吹付処理した溶射層を加工面の形状及び硬さによってホ
ーニング又はバフ研摩の何れかによって一部除去して所
定寸法に仕上げる。
硬質粒子吹付によって熔射の最表面層が除去されている
ためホーニング又はバフ研摩による加工が採用可能にな
る。もしも溶射最表面層が除去されていないならばこれ
らの加工は甚々しく時間を費し、現実的ではない。なお
、本発明においては、仕上面の表面粗ごによってホーニ
ング又はバフ研摩以外の方法も採用可能であろう。本発
明に係る方法の好ましい応用例として内燃機関のピスト
ン又はシリンダーライナーの表面処理がある。
ためホーニング又はバフ研摩による加工が採用可能にな
る。もしも溶射最表面層が除去されていないならばこれ
らの加工は甚々しく時間を費し、現実的ではない。なお
、本発明においては、仕上面の表面粗ごによってホーニ
ング又はバフ研摩以外の方法も採用可能であろう。本発
明に係る方法の好ましい応用例として内燃機関のピスト
ン又はシリンダーライナーの表面処理がある。
自動車の軽量化のために、アルミニウム製シリングライ
ナーやボア−とアルミニウム製ピストンとを組合わせる
際、アルミニウムの耐焼付性及び耐スカッフィング製を
改良するために、従来行われていた鉄メッキの代りに、
ピストンのシリンダーとの摺動面に本発明に係る鉄系金
属のプラズマ溶射処理を施すことが出来る。同様に自動
車のエアコンプレッサー軽量化のためにアルミニウム合
金シリンダーとアルミニウム合金ピストンとを組合わせ
る際、ピストンに本発明に係る鉄系金属のプラズマ溶射
処理を施すことが出来る。このような用途に用いうれる
熔射層の(研摩後の)厚さは少くとも30〜60山m程
度は必要であることが望ましい。また溶射層の研摩後の
粗さは2〜3仏であることが望ましい。したがって、油
砥石によるホーニング、バフ研摩又はこれらの組合わせ
が行われる。乾式法で硬質粒子吹付後に上述の如き溶射
層を確保するためには、溶射時の熔射層の厚さは約60
仏mの除去代が見込まれる。以下、本発明をさらに実施
例及び比較例によって説明する。実施例 1 先に述べた実験その1で得られた溶射アルミニウム管の
内面に、ショットプラスチング装置(石島工業製)を用
いてショットプラストを施した。
ナーやボア−とアルミニウム製ピストンとを組合わせる
際、アルミニウムの耐焼付性及び耐スカッフィング製を
改良するために、従来行われていた鉄メッキの代りに、
ピストンのシリンダーとの摺動面に本発明に係る鉄系金
属のプラズマ溶射処理を施すことが出来る。同様に自動
車のエアコンプレッサー軽量化のためにアルミニウム合
金シリンダーとアルミニウム合金ピストンとを組合わせ
る際、ピストンに本発明に係る鉄系金属のプラズマ溶射
処理を施すことが出来る。このような用途に用いうれる
熔射層の(研摩後の)厚さは少くとも30〜60山m程
度は必要であることが望ましい。また溶射層の研摩後の
粗さは2〜3仏であることが望ましい。したがって、油
砥石によるホーニング、バフ研摩又はこれらの組合わせ
が行われる。乾式法で硬質粒子吹付後に上述の如き溶射
層を確保するためには、溶射時の熔射層の厚さは約60
仏mの除去代が見込まれる。以下、本発明をさらに実施
例及び比較例によって説明する。実施例 1 先に述べた実験その1で得られた溶射アルミニウム管の
内面に、ショットプラスチング装置(石島工業製)を用
いてショットプラストを施した。
アルミニウム管を45仇pmで回転しながら、ショット
ブラストノズルを1.9M/分で移行させ、焼成アルミ
ナ系の0.2〜0.5脚寸法の粉末を吐出圧6k9/め
で溶射面に1.5分間吹付け、溶射層を60仏m除去し
た。除去後は、最表面の酸化層の黒灰色が消失し表面は
若干の金属光沢を帯びた灰色を呈した。また面粗さは2
0〜25山m、皮膜厚さは80〜90仏mであった。次
に、ショットブラスト処理を施したアルミニウム管の内
面を実験その2と同じ条件でホーニンング加工を行った
ところ所定の仕上寸法、すなわち実験その2と同じ寸法
、に到達するのに7分間しかからなかった。
ブラストノズルを1.9M/分で移行させ、焼成アルミ
ナ系の0.2〜0.5脚寸法の粉末を吐出圧6k9/め
で溶射面に1.5分間吹付け、溶射層を60仏m除去し
た。除去後は、最表面の酸化層の黒灰色が消失し表面は
若干の金属光沢を帯びた灰色を呈した。また面粗さは2
0〜25山m、皮膜厚さは80〜90仏mであった。次
に、ショットブラスト処理を施したアルミニウム管の内
面を実験その2と同じ条件でホーニンング加工を行った
ところ所定の仕上寸法、すなわち実験その2と同じ寸法
、に到達するのに7分間しかからなかった。
したがって、ショットブラスト時間を含めても本発明の
方法によると、実験その2の1/3〜1/4の時間で仕
上加工が完了する。実施例 2 アルミニウム(AC4C)のピストンのスカート部に溶
射を施すためにアルミニウムピストンの外周を所定寸法
より外径で40〜50仏m小さくし、トリクレンにて脱
脂後充分乾燥した。
方法によると、実験その2の1/3〜1/4の時間で仕
上加工が完了する。実施例 2 アルミニウム(AC4C)のピストンのスカート部に溶
射を施すためにアルミニウムピストンの外周を所定寸法
より外径で40〜50仏m小さくし、トリクレンにて脱
脂後充分乾燥した。
ピストンと溶射層の密着性を良くするためにショットプ
ラストした後、高炭素鋼粉末(3.5%C−0.35%
Mn−残Fe)であって−20仏m十5りの粒度のもの
を実験その1と同じ条件のプラズマ熔射によって30〜
35仏mの厚さに被覆した。溶射面は酸化されて茶黒色
を呈し面粗さは25〜35〆mであった。また溶射層の
硬さはマイクロビツカースで500〜700に達してい
た。次に、液体ホーニング機(不二精機製)にて、ホー
ニング粒:アランダム、粒度#100、空気圧;3〜3
.5k9/嫌、噴射距離:100〜12仇奴;なる条件
で1.5分間液体ホーニング処理を施し、処理最中にピ
ストンを15仇pmで回転させた。
ラストした後、高炭素鋼粉末(3.5%C−0.35%
Mn−残Fe)であって−20仏m十5りの粒度のもの
を実験その1と同じ条件のプラズマ熔射によって30〜
35仏mの厚さに被覆した。溶射面は酸化されて茶黒色
を呈し面粗さは25〜35〆mであった。また溶射層の
硬さはマイクロビツカースで500〜700に達してい
た。次に、液体ホーニング機(不二精機製)にて、ホー
ニング粒:アランダム、粒度#100、空気圧;3〜3
.5k9/嫌、噴射距離:100〜12仇奴;なる条件
で1.5分間液体ホーニング処理を施し、処理最中にピ
ストンを15仇pmで回転させた。
液体ホーニング処理によって溶射層は10〜15一m除
去され、面粗さは7〜12山mになった。最後に、1増
段秒間バフ研摩し、研削加工することな〈溶射ピストン
として使用出来る仕上面が得られた。
去され、面粗さは7〜12山mになった。最後に、1増
段秒間バフ研摩し、研削加工することな〈溶射ピストン
として使用出来る仕上面が得られた。
比較例 1
実験その1と同じ条件でプラズマ溶射処理を行った。
但しアトマィズ鋼粉の粒径が20〆m以下のものを得る
ために原料アトマィズ鋼粉をふるいにかけ、また被覆を
12層に行い、溶射時間は160秒であった点が実施例
1と相違した。最大面粗さ30〜35仏m、皮膜厚さ1
40〜150Amの熔射膜が溶射効率27〜35%にて
得られた。
ために原料アトマィズ鋼粉をふるいにかけ、また被覆を
12層に行い、溶射時間は160秒であった点が実施例
1と相違した。最大面粗さ30〜35仏m、皮膜厚さ1
40〜150Amの熔射膜が溶射効率27〜35%にて
得られた。
次に、ナーゲルのホーニング盤でセラミック砥石を用い
ホーニング加工を行ったところ12〜15分の加工で所
望寸法の港射面が得られた。比較例1の方法では機械加
工時間は実験その1の方法に比較すると短かし、実施例
1及び2よりは長い。
ホーニング加工を行ったところ12〜15分の加工で所
望寸法の港射面が得られた。比較例1の方法では機械加
工時間は実験その1の方法に比較すると短かし、実施例
1及び2よりは長い。
比較例1の方法では20〜40仏mの寸法の粉末を得る
収率は15%と極めて悪い。なお、一250メッシュ〜
十20rmの収率は50〜60%であった。結論として
、比較例1の方法では実験その1に比べると比較的短時
間で所定寸法の溶射面が得られるが、粉末の収率が悪い
ためコストが高くなり、溶射効率が低く且つ熔射時間も
長いとの欠点を有する。比較例 2 実験その1と同様にアルミニウム鋳物を予備処理した後
に、面粗さが非常に良好であると言われている線爆熔射
法によって鋳物管内面に溶射を施した。
収率は15%と極めて悪い。なお、一250メッシュ〜
十20rmの収率は50〜60%であった。結論として
、比較例1の方法では実験その1に比べると比較的短時
間で所定寸法の溶射面が得られるが、粉末の収率が悪い
ためコストが高くなり、溶射効率が低く且つ熔射時間も
長いとの欠点を有する。比較例 2 実験その1と同様にアルミニウム鋳物を予備処理した後
に、面粗さが非常に良好であると言われている線爆熔射
法によって鋳物管内面に溶射を施した。
直径1.物肋、長さ15仇肋のMo線を線嬢熔射し25
〜30山mの厚さにアンダーコーティングして上層との
密着性を良くし、次に直径1.0柳、長さ150脚のピ
アノ線を線爆溶射し90〜110仏mに被覆した。
〜30山mの厚さにアンダーコーティングして上層との
密着性を良くし、次に直径1.0柳、長さ150脚のピ
アノ線を線爆溶射し90〜110仏mに被覆した。
港射時間3.5分、各線の歩蟹り20〜30%、熔射膜
のビッカース硬さ450〜650、熔射膜の面粗さ30
〜40仏mであった。次に、ナーゲルのホーニング盤で
セラミック砥石を用いホーニング加工を行ったところ、
7〜10分間で所定寸法が得られた。
のビッカース硬さ450〜650、熔射膜の面粗さ30
〜40仏mであった。次に、ナーゲルのホーニング盤で
セラミック砥石を用いホーニング加工を行ったところ、
7〜10分間で所定寸法が得られた。
この方法では、母材と熔射皮膜との密着性、信頼性が不
充分であり、爆発音が大きくまた溶射時間が長くなるた
めに、同法は改良の余地はあると思うが現在のところ量
産向きでない。
充分であり、爆発音が大きくまた溶射時間が長くなるた
めに、同法は改良の余地はあると思うが現在のところ量
産向きでない。
第1図は溶射された金属体及び該熔射層の断面を示す概
念図、第2図は第1図の溶射層の表面部をショットブラ
スト又は液体ホーニングによって除去した状態を示す第
1図と同様の図面である。 1・・・・・・下地金属、2・・・・・・熔射層、3・
・・・・・酸化膜。 第1図 第2図
念図、第2図は第1図の溶射層の表面部をショットブラ
スト又は液体ホーニングによって除去した状態を示す第
1図と同様の図面である。 1・・・・・・下地金属、2・・・・・・熔射層、3・
・・・・・酸化膜。 第1図 第2図
Claims (1)
- 1 軽金属に鉄系材料をプラズマ溶射して溶射層を形成
し、該溶射層に微細粒子によるシヨツトブラスチング又
は液体ホーニング処理を施し、続いて前記溶射層の厚さ
を所定値まで減少させるために該溶射層に研削又は研摩
を施す工程を含む軽金属の表面処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8034576A JPS6039747B2 (ja) | 1976-07-08 | 1976-07-08 | 軽金属の表面処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8034576A JPS6039747B2 (ja) | 1976-07-08 | 1976-07-08 | 軽金属の表面処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS536238A JPS536238A (en) | 1978-01-20 |
JPS6039747B2 true JPS6039747B2 (ja) | 1985-09-07 |
Family
ID=13715657
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8034576A Expired JPS6039747B2 (ja) | 1976-07-08 | 1976-07-08 | 軽金属の表面処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6039747B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0633721A (ja) * | 1992-07-16 | 1994-02-08 | Mitsubishi Motors Corp | 多気筒内燃機関の動弁装置 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4909198A (en) * | 1988-03-01 | 1990-03-20 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Aluminum alloy valve lifter with sprayed coating and method of producing same |
JPH0483862A (ja) * | 1990-07-24 | 1992-03-17 | Ohbayashi Corp | 表面処理方法 |
US20170044652A1 (en) * | 2014-04-24 | 2017-02-16 | Daimler Ag | Thermally Coated Component |
-
1976
- 1976-07-08 JP JP8034576A patent/JPS6039747B2/ja not_active Expired
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0633721A (ja) * | 1992-07-16 | 1994-02-08 | Mitsubishi Motors Corp | 多気筒内燃機関の動弁装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS536238A (en) | 1978-01-20 |
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