JP2000513389A - 二金属シアン化物錯体触媒を用いる低濃度の遷移金属を含むポリオキシアルキレンポリエーテルポリオールの製造方法 - Google Patents

二金属シアン化物錯体触媒を用いる低濃度の遷移金属を含むポリオキシアルキレンポリエーテルポリオールの製造方法

Info

Publication number
JP2000513389A
JP2000513389A JP09523303A JP52330397A JP2000513389A JP 2000513389 A JP2000513389 A JP 2000513389A JP 09523303 A JP09523303 A JP 09523303A JP 52330397 A JP52330397 A JP 52330397A JP 2000513389 A JP2000513389 A JP 2000513389A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
cyanide complex
oxyalkylation
bimetallic cyanide
oxide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP09523303A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000513389A5 (ja
JP4102902B2 (ja
Inventor
ヤナキス テレバントス
ビー ルカーク
Original Assignee
アルコ ケミカル テクノロジー,エル.ピー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=24310993&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2000513389(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by アルコ ケミカル テクノロジー,エル.ピー filed Critical アルコ ケミカル テクノロジー,エル.ピー
Publication of JP2000513389A publication Critical patent/JP2000513389A/ja
Publication of JP2000513389A5 publication Critical patent/JP2000513389A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4102902B2 publication Critical patent/JP4102902B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G65/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule
    • C08G65/02Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from cyclic ethers by opening of the heterocyclic ring
    • C08G65/26Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from cyclic ethers by opening of the heterocyclic ring from cyclic ethers and other compounds
    • C08G65/2642Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from cyclic ethers by opening of the heterocyclic ring from cyclic ethers and other compounds characterised by the catalyst used
    • C08G65/2645Metals or compounds thereof, e.g. salts
    • C08G65/2663Metal cyanide catalysts, i.e. DMC's
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G65/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule
    • C08G65/02Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from cyclic ethers by opening of the heterocyclic ring
    • C08G65/04Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from cyclic ethers by opening of the heterocyclic ring from cyclic ethers only
    • C08G65/06Cyclic ethers having no atoms other than carbon and hydrogen outside the ring
    • C08G65/08Saturated oxiranes
    • C08G65/10Saturated oxiranes characterised by the catalysts used
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G65/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule
    • C08G65/02Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from cyclic ethers by opening of the heterocyclic ring
    • C08G65/26Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from cyclic ethers by opening of the heterocyclic ring from cyclic ethers and other compounds
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/584Recycling of catalysts

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Polyethers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 事実上、遷移金属を含まないポリオキシアルキレンポリエーテルを、適当な数のヒドロキシル基を含むオキシアルキル化開始剤分子の二金属シアン化物錯体触媒オキシアルキル化によって製造することができる。このとき、5gプロピレンオキシド/分よりも大きなプロピレンオキシド重合速度を有する二金属シアン化物錯体オキシアルキル化触媒を、15ppm以下使用する。二金属シアン化物錯体触媒を使用するオキシアルキル化に伴う誘導時間は、予備活性化マスターバッチを製造することにより、また少なくとも誘導時間中、オキシアルキル化反応器の温度を高くすることにより、短縮することができる。

Description

【発明の詳細な説明】発明の名称 二金属シアン化物錯体触媒を用いる低濃度の遷移金属を含むポリオキシアルキ レンポリエーテルポリオールの製造方法。 技術分野 本発明は、15百万分率(ppm)以下の二金属(double matal )シアン化物錯体触媒の存在下で、適当な数のヒドロキシル基を有する(sui tably hydric)開始剤の二金属シアン化物錯体触媒ポリオキシアル キル化により、きわめて低濃度の遷移金属イオンを含むポリオキシアルキレンポ リエーテルポリオールを製造する方法に関する。得られるポリオキシアルキレン ポリエーテルポリオールは、商業的に許容される濃度の遷移金属イオンしか含ま ず、従来前記触媒を使用する場合に実施されていたさらなるろ過および/または 精製を必要としない。背景技術 ポリオキシアルキレンポリエーテルポリオール特に2以上の官能価のポリオー ルは、ポリウレタン産業の主要物であり、ジイソシアネートおよびポリイソシア ネートと反応して多種多様なポリウレタン及びポリウレタン/ウレア生成物、た とえば軟質および硬質フォーム、微孔質エラストマー並びに非多孔質(non− cellular)エラストマーを生ずる。そのようなポリオキシアルキレンポ リエーテルポリオールは従来一般に塩基触媒たとえば水酸化ナトリウムもしくは カリウムまたは対応するアルコキシドの存在下で、アルキレンオキシド一般にプ ロピレンオキシドおよび/またはエチレンオキシドを適当数のヒドロキシル基を 含む開始剤と重合させることによって製造されていた。 1960年代および70年代の各10年間に、二金属シアン化物錯体(DMC 錯体)触媒がオキシプロピル化のために導入された。これらの触媒たとえば非化 学量論組成の亜鉛ヘキサシアノコバルテートグリム錯体は、ある種の条件下での オキシプロピル化に非常に有効な触媒であるということが見出された。それまで 可能であったものよりもずっと大きな分子量を有するポリエーテルポリオールを 製造することができた。約2000Daの当量を有するポリオキシプロピレンジ オールの場合、0.015〜0.020meq/gの範囲の不飽和率レベルが達 成された。それに対してその他の点では類似している塩基触媒ポリオールの不飽 和率は0.07〜0.09meq/gである。これらのDMC錯体触媒の価格は 水酸化ナトリウム及びカリウムのそれに比してずっと大きいため、通常の塩基触 媒に比してある程度活性は大きいけれども、DMC錯体触媒の工業化はなされな かった。また、初期ポリオキシアルキレン生成物中に大量の遷移金属特に亜鉛と コバルトが存在するため、費用と時間のかかる精製法が必要であった。現在も、 より迅速で低費用の触媒除去手段の開発のためにかなりの努力がなされている。 80年代および90年代初期に、先行触媒よりもかなり触媒活性の大きなDM C錯体触媒が製造された。そのようなDMC錯体触媒たとえば米国特許第515 8922号明細書に開示されているものは、ポリオール生成物の重量の約250 〜500ppmの濃度で使用することができた。この活性向上の結果、触媒費用 そのものは、ポリオキシアルキレンポリオールの通常の塩基触媒に対する触媒費 用と競争しうるようになった。しかし、この場合も、触媒残留物の生成物からの 除去の費用と困難とのため、大きなスケールでの工業化が妨げられた。 より最近、本発明の譲受人はずっと活性の大きいDMC錯体触媒を開発した。 その結果、触媒濃度を従来の使用範囲250〜500ppmからたとえば100 ppmに下げることが実際的になり、しかも許容しうる反応速度が維持されるよ うになった。これらの新しい触媒の触媒活性は非常に大きいので、工程時間は一 般にポリオキシアルキル化反応器の熱除去能力によってのみ、制限され、重合速 度そのものによっては制限されない。必要な触媒濃度がずっと小さくなったので 現在ではこれらの二金属シアン化物錯体触媒によるポリオキシアルキレンポリオ ールの製造は商業的にも可能となった。これは、遷移金属DMC錯体残留物の除 去のためにポリオール生成物の精製が必要な場合でも、そうである。しかし精製 工程は依然として工程時間を長びかせるものであり、望ましくない。 これらのきわめて活性の高い(EA)二金属シアン化物錯体触媒によって製造 されるポリオキシアルキレンポリオールはいくつかの新奇な特性を有し、これら の特性は新しいポリウレタン配合物およびその他の配合物の配合において利用で きると考えられる。第一に、不飽和率が非常に低く、一般に0.002〜約0. 007meq/gであるが、これに対して例えば米国特許第5158922号明 細書に例示されているDMC触媒によって製造したポリオキシアルキレンポリェ ーテルポリオールの不飽和率は0.015〜0.018meq/gである。さら にまた、これらの初期のDMC触媒によるポリエーテルポリオールは一般に5〜 10%の低分子量成分(1官能価の不飽和種と考えられる)を含むが、EA−D MC触媒によって製造したポリオキシアルキレンポリオールのゲル透過クロマト グラフィーは、予想外に低くはあるが測定可能な不飽和率を有するにも拘らず、 どんな検出可能な低分子量成分をも示さない。これらの活性の高いDMC触媒に よって製造したポリオキシアルキレンポリエーテルポリオールは、また、非常に 狭い分子量分布を示す。1.30よりも小さい多分散度(polydisper sity)Mw/Mnが事実上いつでも得られ、第三世代の触媒によって製造さ れるポリオキシアルキレンポリエーテルポリオールのほとんどが約1.07〜1 .15以下の多分散度を有する。このポリオキシアルキレンポリエーテルポリオ ールは事実上単分散である。 低濃度のDMC触媒の使用はもちろん好ましいことであろう。しかし、非常に 低い触媒濃度たとえば25ppm〜100ppmよりも小の濃度の場合、いくつ かの問題が生じる。第一に、触媒失活が重大な問題となる。いくつかの普通に用 いられる種たとえば水酸化ナトリウム、水酸化カリウムその他の塩基は二金属シ アン化物錯体触媒に対する有効な触媒毒となることが知られている。痕跡量のそ のような成分は、かなり大量たとえば250〜500ppmの触媒を使用する場 合には重要なものとはならないであろうが、少量の触媒を用いる場合には、少量 の触媒毒でも触媒の完全な失活を生じうる。場合によっては、反応器構造を変え ただけでも、触媒失活が起こり、重合作用が妨害されうる。したがって、100 ppmよりも著しく低い触媒濃度の使用は可能であるとは考えられなかった。 DMC触媒は初期潜伏期間の存在をも特徴としている。すなわち、アルキレン オキシドを反応器に加えたあと、重合はかなり長い時間(いわゆる“誘導時間” )にわたる遅れを示し、この時間中事実上重合が起こらない。初期量のアルキレ ンオキシドの添加後の反応器圧力の急降下によって、誘導時間の終了を確認する ことができる。触媒の活性化後の重合はきめて速い。誘導時間は使用触媒量と反 比例ではないが逆の関係にある。場合によっては、長い誘導時間がそのまま触媒 失活につながることもある。極端に低い触媒濃度の使用のさらにもう一つの好ま しくない効果はポリオール生成物の多分散度の増大とそれに伴う粘性の増大とで ある。一般に、低粘性の生成物が望ましく、また多くの用途において、事実上単 分散のポリオールが望まれる。 きわめて低濃度たとえば15ppm以下の二金属シアン化物錯体触媒を使用す るポリオキシアルキレンポリエーテルポリオールの製造方法を提供することは望 ましいことであろう。また、使用触媒量が非常に少なく、したがって遷移金属除 去のための精製その他の方法に訴えることなく触媒をポリエーテルポリオール生 成物中に残留させることのできる方法を提供するものも望ましいことであろう。 低濃度の二金属シアン化物錯体触媒を使用して、きわめて小さな多分散度と小さ な粘性とを有するポリオキシアルキレンポリエーテルポリオールを供給しうる方 法を提供しうるのも望ましいことであろう。発明の要約 ここでの意外な発見によれば、105℃で測定したとき5gプロピレンオキシ ド/100ppm触媒よりも大きなプロピレンオキシド重合速度を有する二金属 シアン化物錯体触媒(EA−DMC触媒)をオキシアルキル化触媒として使用す ると、15ppm以下の二金属シアン化物錯体触媒濃度の場合でも、非常に狭い 多分散度と低い粘性とを有するポリオキシアルキレンポリオールが製造できる。 やはり意外な発見は、この重合反応を通常のオキシアルキル化温度よりも高い温 度で実施すると、小さな多分散度と低い粘性とを有するポリオールが製造できる 、ということである。このようにして得られたポリオキシアルキレンポリエーテ ル生成物の多分散度と粘性は両方とも通常のオキシアルキル化温度でもっと高い 濃度の触媒を用いて製造したもののそれらと同程度である。この方法で使用する 触媒の量は非常に小さいので精製の必要がなく、それでもポリオール生成物中の 遷移金属に対する一般的許容基準を下回っている。高いオキシアルキル化温度の 使用および/または予備活性化開始剤/アルキレンオキシド/触媒マスターバッ チの使用により、二金属シアン化物錯体触媒に伴う誘導時間が著しく短縮される 。図面の簡単な説明 図1はプロピレンオキシド消費量と時間の関係を示すグラフであり、二金属シ アン化物錯体オキシアルキル化におけるプロピレンオキシド重合速度と誘導時間 の決定に使用することができる。好ましい実施態様の説明 本発明で有効なアルキレンオキシドの例としては、エチレンオキシド、プロピ レンオキシド、1,2−および2,3−ブチレンオキシド、特に、プロピレンオ キシド又はエチレンオキシドと混合したプロピレンオキシドがある。C5〜C20 αアルキレンオキシドのような高級アルキレンオキシド、およびスチレンオキシ ド、オキセタン、その他も適当である。ここで以後使用する“高級アルキレンオ キシド”という言葉は、ブチレンオキシドを含む。前記のアルキレンオキシドは 、単独で投入してホモポリマー生成物を作り、順次に投入してブロックポリマー 生成物を作り、あるいは混合物として投入してランダムポリエーテル生成物また はブロックランダムポリエーテル生成物を作ることができる。 しかし、エチレンオキシドを他のアルキレンオキシドとともに使用すべき場合 、エチレンオキシドは単独で使用すべきでない。そうしないと、かなりの量のポ リオキシエチレングリコールを含むと考えられるいろいろな特性の生成物が生じ うる。しかし、エチレンオキシドを他のアルキレンオキシドと混合して、ランダ ムポリオキシアルキレンポリエーテル生成物を作ることができる。ポリオキシエ チレンでキャップしたポリエーテルポリオールが望ましい場合に好ましいのはま ずプロピレンオキシドまたは高級アルキレンオキシドを、随意にエチレンオキシ ドとの混合物の形で含む基材ポリオールを作って、アルキレンオキシドホモポリ マーまたはアルキレンオキジド/エチレンオキシドランダムコポリマーを生成さ せ、そのあと、通常の塩基触媒その他の触媒を添加して基材ポリオールをオキシ エチレン成分でキャップする、というものである。たとえば、水酸化ナトリウム または水酸化カリウムを使用することができる。これらの触媒は二金属シアン化 物触媒を失活させ、基材ポリオールの均一なオキシエチル化を促進するからであ る。 本発明によって製造されるポリオキシアルキレンポリオールは、1,2−アル キレンオキシドとは異なる共重合性モノマーから誘導される残基をも含むことが あり、その場合でもここで使用する言葉の意味ではポリオキシアルキレンポリエ ーテルポリオールであると見なされる。共重合性モノマーはたとえばポリオキシ アルキレンポリオールにエステル結合を導入しうる。好ましくは、環状エーテル から誘導される残基もっとも好ましくは1,2−アルキレンオキシドは、ポリオ キシアルキレンポリオール反復成分の50mol%を越える部分を構成する。共 重合性モノマーの例としては、各種の飽和および不飽和ポリカルボン酸無水物た とえば米国特許第5145883号明細書に開示されているものがあり、非原定 例として、無水マレイン酸、1,2−ジメチルマレイン酸無水物、無水コハク酸 、無水フタル酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸無水物、メチルエンドメ チレンテトラヒドロフタル酸無水物、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸無水 物、クロレンド酸無水物、その他がある。 その他の共重合性モノマーの例としては、オキセタン、3,3−ジメチルオキ セタン、3−ビニル−3−メチルオキセタン、3−クロロメチレンオキセタン、 および米国特許第3941849号明細書に教示されている他の各種置換オキセ タンがある。さらに別の重合性モノマーの一例としては、ラクトンたとえばブチ ロラクトンおよびε−カプロラクトンがある。ポリエーテルエステルおよび他の ポリオキシアルキレンポリオールの製造に適した共重合性モノマーと製造方法は 、米国特許第3278457号、3404109号、5145883号、535 8043号、5223583号、4472560号、3941849号、390 0518号、3538043号、3404109号、3278458号、および 3278457号明細書に見出される。これらの明細書を参照されたい。 小さい方の当量範囲すなわち1000〜2000Daのポリオキシアルキレン ポリオールの場合、オキシアルキル化温度は通常の範囲すなわち90〜110℃ に選ぶことができる。しかし、大きな分子量のポリオキシアルキレンポリオール たとえば2000Da〜約6000Da以上の当量を有するものの場合、通常の オキシアルキル化温度ではしばしば大きな多分散度と大きな粘性を有するポリオ キシアルキレンポリエーテルポリオール生成物が生じることが見出された。二金 属シアン化物錯体触媒による、この大きな分子量範囲のポリオキシアルキレンポ リエーテルポリオールの場合、通常の温度よりも高い温度、すなわち120℃〜 触媒失活温度、より好ましくは125〜150℃もっとも好ましくは130〜1 50℃の範囲の温度で実施するのが大いに好ましい。 どんな特定の理論にも束縛されることを望むものではないが、高分子量ポリオ キシアルキレンポリオールの製造中、極端に低濃度の二金属シアン化物触媒の場 合に生じる大きな粘性は、アルキレンオキシドが反応混合物内に効率的に拡散し ないことによると信じられる。ポリオキシアルキル化反応器の温度を高くするこ とにより、反応混合物の粘性が減少し、アルキレンオキシドの拡散が促進される 。さらにまた、意外なことに、温度上昇は誘導時間の短縮にも有効であることが 分かった。温度を上昇させないと極めて低レベルのシアン化物触媒の場合、誘導 時間は非常に長いものとなりうる。 誘導時間を短縮するもう一つの方法は予備活性化マスターバッチ法の使用法で ある。この方法の場合、一つ以上の開始剤と所望濃度の触媒とを適当な反応容器 たとえばステンレス鋼オートクレーブに入れ、N2フラッシュのあと、初期量の アルキレンオキシドを、本明細書の別のところで述べるように、圧力降下が起る まで加える。しかし、追加のアルキレンオキシドは活性化した開始剤/アルキレ ンオキシド/触媒混合物に加えないで、この混合物をマスターバッチとして維持 し、適当量を、ある量の開始剤のはいった別のオキシアルキル化反応器に導入す る。そのようにすれば、容易に感知できる誘導時間なしで、オキシアルキル化が 始まる。 たとえば、マスターバッチは1000ppmの触媒を含むように作ることがで き、活性化させたあと、1重量%(10ppm触媒に相当)を、別のある量の開 始剤のはいった反応器に加える。マスターバッチは、好ましくは、割合に低い温 度すなわち室温に保ち、密封状態にして、失活を起こさせる傾向のある水分の侵 入を防ぐ。マスターバッチ反応器は、たとえば、オキシアルキル化主反応器に直 接接続することができる。 本発明のポリオキシアルキレンポリエーテルポリオールの製造に有効な開始剤 の例としては、1〜8以上のヒドロキシル官能価を有する通常の開始剤分子、た とえば、アルカノール(たとえば、メタノール、エタノール、1−プロパノール 、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、1−オクタノール、1 −デカノール、1−ドデカノール、2−エチルヘキサノール、エチレングリコー ルモノメチルエーテル、その他)、ジオールまたはグリコール(たとえば、エチ レングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4− ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、ジエ チレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノ ール、トリエチレングリコール、およびトリプロピレングリコール)、脂肪族ト リオール(たとえば、グリセリン、トリメチロールプロパン、およびトリメチロ ールエタン)、4ヒドロキシル基の開始剤(たとえばペンタエリトリトール)、 5ヒドロキシル基の開始剤たとえばアルキルグルコシド(たとえば、α−メチル グルコシド)、6ヒドロキシル基の開始剤(たとえば、ソルビトール、マンニト ール、ヒドロキシエチルグルコシド、およびヒドロキシプロピルグルコシド)、 および8ヒドロキシル基の開始剤(たとえば、スクロース)がある。やはり有効 なものは、各種の高官能価のデンプン基材開始剤またはメチロール化種、たとえ ばホルムアルデヒドの反応によって製造される各種のノボラックおよびレゾール 樹脂、およびフェノール化合物たとえばフェノールまたはクレゾールである。 低分子量開始剤たとえばエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセ リンまたはトリメチロールプロパンを使用する場合、従来のDMC錯体触媒の誘 導時間は非常に長い、ということがわかっている。したがって、従来好まれてい たのは、前述のモノマー開始剤のうち一つ以上のものの通常のオキシアルキル化 によって製造したヒドロキシル官能価ポリオキシアルキレンオリゴマーを使用し て、好ましくは100〜500Daの当量を有する開始剤分子を作ることであっ た。これらのオリゴマー開始剤の当量は割合に小さいので、塩基触媒オキシアル キル化によって、相当量の不飽和が生じない。このオリゴマー開始剤は他の触媒 の存在下でも製造することができる。 しかし、ここでの意外な発見によれば、ポリオキシアルキレンポリエーテルポ リオールの製造にEA−DMC触媒を使用するとしばしば低分子量開始剤を、極 端に長い誘導時間と触媒失活なしで、低触媒濃度で使用できる。たとえば、本発 明の高活性触媒を使用すると、当量がわずか96Daの開始剤分子であるトリプ ロピレングリコールを、触媒濃度15ppm以下でポリオキシアルキレンポリオ ールを製造するのに使用することができる。 一般に、一つまたは複数の開始剤をポリオキシアルキル化反応器に供給し、そ のあと必要量のDMC触媒を加える。触媒は、オキシアルキル化反応器に供給す る前に、一つ以上の開始剤中でスラリー化してマスターバッチを作り、添加触媒 量がより正確に測定されるようにすることができ、あるいは揮発性溶剤たとえば N−メチルピロリドン、ヘキサン、その他の中でスラリー化することができ、こ の溶剤はオキシアルキル化反応の最後の未反応アルキレンオキシドのストリッピ ング時に生成物から容易に除去され、あるいは反応器の初期パージ中に除去され る。一般に、反応器には乾燥窒素を満たし、真空に引き、再度窒素を満たし、再 び真空に引いて、空気および存在しうる痕跡量の水分を除去する。 次に、反応すべきアルキレンオキシドの割合に小さな初期量を反応器に供給す る。一般に、この初期量はアルキレンオキシドの予想合計装入量の10%よりも 小さい。たとえば、反応器内の圧力を大気圧に戻すのに十分なアルキレンオキシ ドを供給することができる。このアルキレンオキシドの初期供給のあと、反応器 圧力を注意深くモニターする。アルキレンオキシドの反応によって引起される反 応器圧力の急激な減少は、触媒が活性化したことを示す。このあと、追加アルキ レンオキシドを添加することができる。添加速度は、一般に、それぞれの反応器 の構成によって可能な熱除去の速度に依存する。反応からの熱移動は強力な攪拌 によって促進され、この攪拌はまたポリオールの粘性低下にも寄与することがわ かっている。所望の分子量の生成物が得られるまで、アルキレンオキシドを反応 器に供給しつづける。アルキレンオキシド供給の進行中、オキシアルキル化の進 行につれて、アルキレンオキシドの組成を、初期組成から第二、第三または第四 の組成に変えることができる。ただし、反応器内のアルキレンオキシド組成物が 事実上すべてエチレンオキシドから成るものに変化しないことを条件とする。そ うしないと、ホモポリオキシエチレン成分を含むポリオールが生成されうる。 本発明での使用に適したEA二金属シアン化物錯体触媒は、105℃、0.7 kg/cm2ゲージ圧(10psig)のプロピレンオキシド圧力で測定したと き、触媒濃度100ppmで、約5gプロピレンオキシド/分の反応速度を与え る重合活性以上の重合活性を有する。触媒活性はプロピレンオキシド重合に関し て表現するのが便利である。プロピレンオキシドがもっとも広く使用されている アルキレンオキシドであり、容易に入手できるからである。100ppmという 濃度(最終生成物重量に対するもの)は、実験室条件下で十分な大きさの反応速 度が得られ、反応速度の測定が容易であるように選択したものであり、また普通 に存在しうる不純物によって反応速度測定値があまり敏感に変動しない触媒濃度 を与えるものである。105℃という温度は、オキシアルキル化が実施される普 通の温度であるので、選択した。0.7kg/cm2ゲージ圧(10psig) という圧力は通常プロピレンオキシドのアルキル化に安全であるろ見なされる範 囲内に十分含まれる便利な圧力なので、使用する。触媒活性の測定に使用する反 応器は、ステンレス鋼その他の事実上不動態の金属のオートクレーブまたは不活 るオートクレーブとすべきである。オートクレーブおよびそれに付随する接続ラ イン、入口、密封ガスケット、攪拌装置、その他は、触媒活性の測定に先立って 通常の手順により完全に洗浄すべきである。 触媒活性は、生成物ポリオールが分子量6000Daを有するとして、ポリオ ール生成物に100ppmの触媒が存在するのに十分な量の触媒を用いて、10 5℃で、700Daの数平均分子量のグリセリン開始ポリオキシプロピレントリ オール70gのオキシプロピル化によって測定する。触媒活性測定のもっと詳し い説明は本明細書の例7に示す。 触媒活性は、プロピレンオキシドg数/分で表したプロピレンオキシド重合速 度であり、プロピレンオキシド消費g数(gPO)と時間との関係を示すグラフ において、誘導時間後のグラフの事実上線形の部分の最大傾斜すなわちd(gP O)/dtによって決定される。グラフの一例を図1に示す。この図の場合、グ ラフから決まる触媒活性は約28gPO/分である。触媒活性は最小限5gPO /分でなければならず、好ましくは10gPO/分以上、より好ましくは20g PO/分以上である。 本発明の触媒は好ましくは熱安定触媒である。“熱安定”触媒という言葉は、 最終ポリオキシアルキレンポリエーテル生成物の重量に対して約15ppmより も小さな触媒濃度において、120℃よりも高い温度で、十分な触媒活性を維持 し、誘導時間後に測定した触媒活性の50%以上の値まで触媒活性が低下しない うちに2000Da当量のポリオキシアルキレンポリエーテル生成物を得ること ができるような触媒を意味する。この活性は、定圧で反応器に供給されつつある プロピレンオキシドその他のアルキレンオキシドの瞬間重量を決定することによ って測定できる。触媒が熱安定でなくなる温度は、最低で120℃、好ましくは 最低で125℃、より好ましくは最低で130℃、さらに好ましくは最低で14 5℃、もっとも好ましくは最低で150〜160℃である。 本発明で有効なEA−DMC触媒の量は、ポリオール生成物の重量に対して、 1ppmよりも小〜約15ppm、好ましくは5〜15ppm、もっとも好まし くは約5〜10ppmの範囲にある。15ppm以下の濃度の場合、得られるポ リオール生成物は“事実上遷移金属を含まず、”たとえば、約5ppmの遷移金 属総含有率に対して、約3.5ppmよりも少ないZn及び約1.6ppmより も少ないCoを含む。“事実上遷移金属を含まない”というのは、二金属シアン 化物錯体触媒に由来するすべての遷移金属の合計が約8ppmよりも小、好まし くは約5ppmよりも小、もっとも好ましくは約3ppmよりも小、ということ である。 本発明で有効な二金属シアン化物化合物は、水溶性金属塩と水溶性金属シアン 化物塩との反応生成物である。水溶性金属塩は、好ましくは、一般式M(X)n を有するもので、MはZn(II)、Fe(II)、Ni(II)、Mn(II)、Co (II)、Sn(II)、Pb(II)、Fe(III)、Mo(IV)、Mo(VI)、A l(III)、V(V)、V(IV)、Sr(II)、W(IV)、W(VI)、Cu(II )、およびCr(III)から成るグループから選択される。より好ましくは、M はZn(II)、Fe(II)、Co(II)、およびNi(II)から成るグループか ら選択される。前記化学式において、Xは、好ましくは、ハロゲン化物、水酸化 物、硫酸塩、炭酸塩、シアン化物、シュウ酸塩、チオシアネート、イソシアネー ト、イソチオシアネート、カルボン酸塩、および硝酸塩から成るグループから選 択される陰イオンである。nの値は1〜6であり、Mの原子価状態に合うものと する。適当な金属塩の非限定例としては、塩化亜鉛、臭化亜鉛、酢酸亜鉛、亜鉛 アセト ニルアセテート、安息香酸、亜鉛、硝酸亜鉛、硫酸鉄(II)、臭化鉄(II)、塩 化コバルト(II)、チオシアン酸コバルト(II)、ギ酸ニッケル(II)、硝酸ニ ッケル(II)、その他、およびこれらの混合物がある。 本発明で有効な二金属シアン化物化合物の製造に使用される水溶性金属シアン 化物塩は、好ましくは、一般式(Y)aM’(CN)b(A)cを有し、M’は 、Fe(II)、Fe(III)、Co(II)、Co(III)、Cr(II)、Cr(II I)、Mn(II)、Mn(III)、Ir(III)、Ni(II)、Rh(III)、Ru (II)、V(IV)およびV(V)から成るグループから選択される。より好まし くは、M’は、Co(II)、Co(III)、Fe(II)、Fe(III)、Cr(II I)、Ir(III)、およびNi(II)から成るグループから選択される。水溶性 金属シアン化物塩は一つ以上のこれらの金属を含むことができる。前記式におい て、Yはアルカリ金属イオンまたはアルカリ土類金属イオンである。Aは、ハロ ゲン化物、水酸化物、硫酸塩、炭酸塩、シアン化物、シュウ酸塩、チオシアネー ト、イソシアネート、イソチオシアネート、カルボン酸塩、および硝酸塩から成 るグループから選択される陰イオンである。aもbも1以上の整数であり、a, b,cの電荷の総和はM’の電荷とつり合う。適当な水溶性金属シアン化物塩の 非限定例としては、カリウムヘキサシアノコバルテート(III)、カリウムヘキ サシアノフェレート(II)、カリウムヘキサシアノフェレート(III)、カリウ ムヘキサシアノコバルテート(III)、リチウムヘキサシアノイリデート(III) 、その他がある。 本発明で使用できる二金属シアン化物化合物の例としては、亜鉛ヘキサシアノ コバルテート(III)、亜鉛ヘキサシアノフェレート(III)、その他がある。適 当な二金属シアン化物化合物のその他の例は、米国特許第5158922号明細 書に示してある。同明細書を参照されたい。 本発明の固体DMC触媒は有機錯生成剤を含む。一般に、この錯生成剤は水に 割合に可溶でなければならない。適当な錯生成剤は当業者に周知であり、たとえ ば米国特許第5158922号明細書に教示されているようなものである。錯生 成剤は触媒の製造中または触媒の沈澱直後に、好ましくは二金属シアン化物の生 成に使用される金属塩の一方または両方と同じ溶液に溶解させて、添加する。通 常、過剰量の錯生成剤を使用する。好ましい錯生成剤は、二金属シアン化物化合 物と錯体を形成しうる水溶性ヘテロ原子含有有機化合物である。適当な錯生成剤 の非限定例としては、アルコール、アルデヒド、ケトン、エーテル、エステル、 アミド、ウレア、ニトリル、硫化物、およびこれらの混合物がある。好ましい錯 生成剤は、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソ ブチルアルコール、s−ブチルアルコール、およびt−ブチルアルコールから成 るグループから選択される水溶性の脂肪族アルコールである。t−ブチルアルコ ール(t−ブタノール)がもっとも好ましい。これらの錯生成剤は、“有機錯生 成剤”と呼ぶことができる。 本発明の固体DMC触媒は、約5〜約80Wt%のポリエーテルポリオールを 含むのが好ましい。このポリエーテルポリオールのヒドロキシル基の一部または 全部を第三ヒドロキシル基とすることができる。好ましい触媒は約10〜約70 wt%のポリエーテルポリオールを含み、もっとも好ましい触媒は約15〜約6 0wt%のポリエーテルポリオールを含む。ポリエーテルポリオール不在下で作 られる触媒に比して触媒活性を大きく改善するためには、少なくとも約5Wt% のポリエーテルポリオールが必要である。約80Wt%より多くのポリエーテル ポリオールを含む触媒は、一般に、もはや活性ではなく、また使用と分離が実際 的でない。そのような触媒は一般に粉末状固体でなく粘りのあるペーストである からである。本発明の触媒の製造における使用に適したポリエーテルポリオール は、好ましくは、少なくともある程度の第三ヒドロキシル基を有する。好ましい ポリエーテルポリオールは少なくとも5mol%の第三ヒドロキシル基を有し、 もっとも好ましいのは少なくとも約20mol%の第三ヒドロキシル基を有する ポリオールである。この基は、ポリオールの製造時に、イソブチレンオキシド、 またはイソブチレンオキシドを含むアルキレンオキシド混合物によって、オキシ アルキル化を停止させることによって導入することができる。 この触媒で使用するポリオールは任意の適当な方法で製造することができる。 環状エーテル(エポキシド、オキセタン、テトラヒドロフラン)の開環重合によ って製造されるポリエーテルポリオールが使用できる。これらのポリオールは任 意の触媒法(酸、塩酸、配位触媒)によって製造できる。第三ヒドロキシル基は 、環状エーテルのα−炭素原子位置が完全に置換された環状エーテルモノマーを 導入することによって導入するのが便利である。第三ヒドロキシル基の導入に有 効な環状エーテルは、たとえば、イソブチレンオキシド、1,1,2−トリメチ ルエチレンオキシド、1,1,2,2−テトラメチルエチレンオキシド、その他 である。たとえば、本発明の触媒の製造に用いるのに適したポリエーテルポリオ ールの一つは、二金属シアン化物触媒を用いてポリオキシプロピレンポリオール を作り、そのあとこのポリオールにキャップするためにイソブチレンオキシドを 添加し、末端ヒドロキシル基の一部または大部分を第一または第二ヒドロキシル 基から第三ヒドロキシル基に転化させることによって製造する。 適当なポリエーテルポリオールの例としては、α−炭素がラクトン酸素に完全 に置換えられたラクトンモノマーを導入することによって第三ヒドロキシル基成 分が導入されるポリエーテルポリオールがある。たとえば、本発明での使用に適 したポリオールは、ポリオキシプロピレンポリオールをε,ε−ジメチル−ε− カプロラクトンと反応させて該ポリオールをキャップし、末端ヒドロキシル基の 少なくとも一部が第三ヒドロキシル基である生成物を生成させることによって製 造される。 触媒の製造に好ましいポリエーテルポリオールは、約2〜8の平均ヒドロキシ ル官能価、および約200〜約10000好ましくは約500〜約5000の範 囲内の数平均分子量を有する。もっとも好ましいのは、約1000〜約4000 の数平均分子量を有するポリエーテルジオールおよびトリオールである。特に好 ましいポリエーテルポリオールは、約1〜5イソブチレンオキシド単位によって キャップされたポリオキシプロピレンジオールおよびトリオールである。これら のポリオールは好ましくは少なくとも約20%の第三ヒドロキシル基を有する。 触媒がポリエーテルポリオールを含む場合、有機錯生成剤とポリエーテルポリ オールとの両方が二金属シアン化物錯体触媒における錯生成剤として必要である 。有機錯生成剤に加えてポリエーテルポリオールを含むことにより、ポリエーテ ルポリオールの不在下で製造される類似の触媒の活性に比して、触媒活性が高め られる。しかし、有機錯生成剤はやはり必要である。なぜなら、ポリエーテルポ リオールの存在下、しかし有機錯生成剤の不在下で製造された触媒は、エポキシ ドを重合させないからである。 ここでの意外な発見によれば、第三ヒドロキシル基を有するポリエーテルポリ オールの使用により、有機錯生成剤と第三ヒドロキシル基を有しないポリエーテ ルポリオールとによって製造された触媒に比して、触媒がさらに改良される。こ れらの触媒はエポキシド重合に対してきわめて大きな活性を有し、また割合に高 いエポキシド重合温度の場合でも非常に小さな不飽和率を有するポリオールを製 造するのに使用することができる。 本発明で有効なEA−DMC触媒の製造方法は、有機錯生成剤の存在下、また 好ましくは、もっとも好ましくは第三ヒドロキシル基を含むポリエーテルポリオ ールの存在下で、固体DMC触媒を製造することから成る。金属塩(過剰)の水 溶液と金属シアン化物塩の水溶液を、高せん断条件下すなわちホモジナイザー中 で、かつ/または有機錯生成剤とポリエーテルポリオール(使用する場合)との 存在下で、金属塩と金属シアン化物塩とを加えることによって、反応させる。好 ましくは、ポリエーテルポリオールは約5〜約80Wt%のポリエーテルポリオ ールを含む固体DMC触媒を製造するのに十分な量だけ使用する。 代表的な方法の場合、金属塩(たとえば、塩化亜鉛)の水溶液と金属シアン化 物塩(たとえば、カリウムヘキサシアノコバルテート)の水溶液を、まず、有機 錯生成剤(たとえば、t−ブタノール)の存在下で、触媒スラリーを生成させる のに有効な混合を行うことによって、反応させる。この混合は、好ましくは、混 合装置たとえばホモジナイザーを用いる高せん断条混合である。金属塩は過剰に 使用する。触媒スラリーは、金属塩と金属シアン化物塩との反応生成物(二金属 シアン化物化合物)を含む。過剰な金属塩、水、および有機錯生成剤も存在し、 これらはそれぞれある程度触媒構造中にとり込まれる。 有機錯生成剤は塩水溶液の一方または両方に含ませることができ、あるいはD MC化合物の生成直後に触媒スラリーに加えることができる。一般に好ましいの は、二つの水溶液を混合する前に、一方または両方の水溶液と錯生成剤をあらか じめ混合することである。そうしないで、錯生成剤を触媒沈澱に加える場合には 、反応混合物をホモジナイザーまたは高せん断攪拌器によって効率的に混合して もっとも活性な形の触媒が生成されるようにすべきである。金属塩溶液と金属シ アン化物塩溶液との混合は、好ましくは、少しだけ高くした温度たとえば40〜 50℃で行う。 前述のようにして製造した触媒スラリーは、ポリエーテルポリオール好ましく は第三ヒドロキシル基を有するものと混合することができる。これは、好ましく は、反応混合物の増粘または凝固を避けるために、低せん断混合によって行う。 そのあと、通常このポリエーテル含有触媒は、任意の便利な手段、たとえばろ過 、遠心分離、デカンテーション、その他によって、触媒スラリーから分離される 。 分離した固体触媒は、好ましくは、追加有機錯生成剤を含む水溶液によって洗 浄する。洗浄は一般に有機錯生成剤水溶液中での触媒の再スラリ一化によって達 成され、そのあと触媒分離工程が行われる。洗浄工程では、除去しないと触媒を 失活させうる不純物を除去する。好ましくは、この水溶液で使用する有機錯生成 剤の量は、約40〜約70Wt%の範囲にある。やはり好ましいのは、有機錯生 成剤の水溶液中にポリエーテルポリオールを含ませることである。洗浄溶液中の ポリエーテルポリオールの量は好ましくは約0.5〜約8Wt%の範囲内にある 。 一回の洗浄工程で十分であるが、一般に二回以上の触媒洗浄を行うのが好まし 。後続洗浄は最初の洗浄の繰返しとすることができる。好ましくは、後続洗浄液 は非水性とする。すなわち、有機錯生成剤のみを含むかまたは有機錯生成剤とポ リエーテルポリオールとの混合物から成る。触媒の洗浄が終了したら、好ましく は通常、触媒が重量一定となるまで真空下で乾燥する。 本発明の方法の好ましい生成物は適当数のヒドロキシル基を有するオキシアル キル化可能開始剤のオキシアルキル化によって製造されるポリエーテルポリオー ルであるが、DMC化合物の存在下でエポキシドと共重合するその他のモノマー を、他の種類のエポキシドポリマーの製造のために本発明の方法で使用すること ができる。従来のDMC触媒を用いて製造される、当業者に公知のコポリマーは どれでも本発明の方法によって製造することができる。たとえば、エポキシドは 、米国特許第3278457号および第3404109号明細書で教示されてい るように、オキセタンと共重合してポリエーテルを与え、あるいは米国特許第5 145883号および第3538043号明細書に教示されているように、無水 物と共重合してポリエステルまたはポリエーテルエステルポリオールを与える。 二金属シアン化物触媒によるポリエーテル、ポリエステル、およびポリエーテル エステルポリオールの製造は、たとえば、米国特許5223583号、5145 883号、4472560号、3941849号、3900518号、3538 043号、3404109号、3278458号、および3278457号明細 書に詳しく記載されている。DMC触媒によるポリオール合成に関するこれらの 明細書の教示内容を参照されたい。 本発明の触媒によって製造されるポリエーテルポリオールは、好ましくは約2 〜8、より好ましくは約2〜6、もっとも好ましくは約2〜3の平均ヒドロキシ ル官能価を有する。このポリオールは好ましくは約500〜約50000Daの 範囲内の数平均分子量を有する。より好ましい範囲は約1000〜約12000 Daであり、もっとも好ましい範囲は約1000〜約8000Daである。当量 は250〜25000Da以上、好ましくは1000〜6000Daの範囲とす ることができる。 以下に示す例は本発明を説明するためだけのものである。当業者には明らかな ように、本発明の意図と請求の範囲とを逸脱することなく、多くの変形が可能で ある。 例1 錯生成剤としてt−ブタノールとイソブチレンオキシドキャップ4000分子 量ポリオキシプロピレンジオールを含む固体EA−DMC触媒の製造 カリウムヘキサシアノコバルテート(8.0g)を、ビーカー内で脱イオン( DI)水(140ml)に溶解させた(溶液1)。第二のビーカー内で、塩化亜 鉛(25g)をDI水(40ml)に溶解させた(溶液2)。第三のビーカーは 、DI水(200ml)、t−ブタノール(2ml、有機錯生成剤)、およびポ リオールW(8g)の混合物から成る溶液3を収容している。ポリオールWは、 二金属シアン化物触媒によって4000分子量のポリオキシプロピレンジオール を生成させてから、同じDMC触媒によってヒドロキシル基あたり1〜5当量の イソブチレンオキシドを用いて端キャップ付けした。 溶液1と2をホモジナイザーによって混合した。得られる亜鉛ヘキサシアノコ バルテート混合物にただちのにt−ブタノールとDI水の50/50(体積比) 混合物(合計200ml)を加え、生成物を10分間均質化した。 得られるる亜鉛ヘキサシアノコバルテートの水溶性スラリーに、溶液3(ポリ オール/水/t−ブタノール混合物)を加え、生成物を磁気的に2分間攪拌した 。得られる混合物を、加圧下で5μmフィルターでろ過し、固体を分離した。 得られる固体ケークを、t−ブタノール(140ml)とDI水(60ml) によって再スラリー化し、生成混合物を10分間均質化した。DI水(200m l)と追加ポリオールW(2g)との溶液を加え、生成混合物を磁気的に2分間 攪拌してから、前述のようにしてろ過した。 得られる固体ケークを、t−ブタノール(200ml)中でもう一度スラリー 化し、10分間均質化した。ポリオールW(1g)を添加し、生成混合物を磁気 的に2分間攪拌し、ろ過した。生成された固体触媒を、50℃、真空(762m mHg(30インチHg))下で重量一定となるまで乾燥した。乾燥粉末触媒の 収量は約10gであった。 この固体触媒の元素分析、熱重量分析、および質量スペクトル分析によれば、 ポリオール=18.0Wt%、t−ブタノール=9.0Wt%、コバルト=9. 5Wt%、亜鉛=20.1Wt%であった。 同様の手順により、それぞれ23および50Wt%のポリオールWを含む別の 触媒を製造した。 例2 塩化亜鉛(75g)をt−ブタノール(50ml)と蒸留水(275ml)と の混合物に溶解させることによって、溶液1を作った。カリウムヘキサシアノコ バルテート(7.5g)を蒸留水(100ml)に溶解させることによって、溶 液2を作った。t−ブタノール(2ml)と蒸留水(200ml)を混合するこ とによって、溶液3を作った。 溶液2を溶液1に均質化しながら30分かけて加えた。均質化による混合をさ らに10分間続けた。攪拌棒を投入した。溶液3を加え、生成混合物をゆっくり と3分間磁気的に攪拌した。生成混合物を2.8kg/cm2ゲージ圧(40p sig)の加圧下でろ過した。得られるろ過ケークを、t−ブタノール(130 ml)と蒸留水(55ml)によって再スラリー化し、生成混合物を10分間均 質化した。生成混合物を前述のようにしてろ過した。得られるケークを、新鮮な t−ブタノール(185ml)中で再スラリー化し、10分間均質化した。生成 混合物をろ過し、ケークを、真空下60℃で乾燥した。収量は8.6gであった 。この触媒を使用して、例7に述べるようにプロピレンオキシドを重合させた。 100ppm触媒のとき、105℃、0.7kg/cm2ゲージ圧(10psi g)での重合速度は、26.3gPO/分であった。例3 錯生成剤としてt−ブタノールとポリエーテルポリオールを使用する、均質化 による亜鉛ヘキサシアノコバルテート触媒の製造 触媒製造 カリウムヘキサシアノコバルテート(8.0g)を、ビーカー内で 脱イオン(DI)水(140ml)に溶解させた。塩化亜鉛(25g)を、第二 のビーカー内でDI水(40ml)に溶解させた。第三のビーカーは、DI水( 200ml)t−ブタノール(2ml)、およびポリオール(2g、二金属シア ン化物触媒によって製造した4000分子量のポリオキシプロピレンジオール) の混合物から成る溶液3を収容している。 溶液1と2を、ホモジナイザーによって混合した。得られる亜鉛ヘキサシアノ コバルテート混合物にただちにt−ブタノールとDI水の50/50(体積比) 混合物(合計200ml)を加え、生成物を10分間均質化した。 得られる亜鉛ヘキサシアノコバルテートの水性スラリーに、溶液3(ポリオー ル/水/t−ブタノール混合物)を加え、生成物を3分間磁気的に攪拌した。生 成混合物を、加圧下で5μmフィルターによってろ過し、固体を分離した。 固体ケークを、t−ブタノール(140ml)、DI水(60ml)、および 追加の4000分子量ポリオキシプロピレンジオール(2.0g)によって再ス ラリー化し、生成混合物を10分間均質化してから、前述のようにしてろ過した 。 得られる固体ケークを、t−ブタノール(200ml)と追加の4000分子 量ポリオキシプロピレンジオール(1.0g)によってもう一度スラリー化し、 10分間均質化してからろ過した。得られた固体触媒を真空(762mmHg( 30インチHg))下、50℃で、重量一定となるまで乾燥した。乾燥粉末触媒 の収量は10.7gであった。 この固体触媒の元素分析、熱重量分析、および質量スペクトル分析によれば、 ポリオール=21.5Wt%、t−ブタノール=7.0Wt%、コバルト=11 .5Wt%であった。例4 錯生成剤としてt−ブタノールおよびポリエーテルポリオールを使用する亜鉛 ヘキサシアノコバルテート触媒の製造 触媒製造 1ガロン(3.8l)の攪拌ガラス圧力反応器に、DI水(700 ml)にカリウムヘキサシアノコバルテート(40g)を溶解させた(溶液1) を装入した。塩化亜鉛(125g)を、ビーカー内でDI水(200ml)に溶 解させた(溶液2)。t−ブタノール(500ml)をビーカー内でDI水(5 00ml)に溶解させた(溶液3)。4000分子量のポリオキシプロピレンジ オール(60g例3で使用したものと同じ)を、DI水(1000ml)とt− ブタノール(10ml)との混合物に懸濁させることにより、第四の混合物(溶 液4)を製造した。 溶液1と2を300rpmで攪拌しながら混合し、生成された亜鉛ヘキサシア ノコバルテート混合物に、ただちに溶液3をゆっくりと加えた。攪拌速度を90 0rpmに増大させ、混合物を室温で2時間攪拌した。攪拌速度を300rpm に低下さ、溶液4を加えた。生成物を5分間混合し、例1で述べたようにして加 圧下でろ過して、固体触媒を分離した。 得られる固体をt−ブタノール(700ml)とDI水(300ml)によっ て再スラリー化し、900rpmで2時間攬拌した。攪拌速度を300rpmに 低下させ、60gの4000分子量ポリオキシプロピレンジオールを加えた。生 成混合物を5分間攪拌し、前述のようにしてろ過した。 得られる固体をt−ブタノール(1000ml)によってもう一度スラリー化 し、900rpmで2時間攪拌した。攪拌速度を300rpmに低下させ、30 gの4000分子量ポリオキシプロピレンジオールを加えた。生成混合物を5分 間攪拌し、前述のようにしてろ過した。得られた固体触媒を、真空(762mm Hg(30インチHg))下、50℃で、重量一定となるまで乾燥した。この触 媒は容易に粉砕され乾燥微粉末となった。 この固体触媒の元素分析、熱重量分析、及び質量スペクトル分析によれば、ポ リオール=45.8Wt%、t−ブタノール=7,4Wt%、コバルト=6.9 Wt%であった。例5 触媒製造 例4の手順に従った。ただし、4000分子量ポリオキシプロピレ ンジオールを、やはり二金属シアン化物触媒によって製造した2000分子量ポ リオキシプロピレンジオールで置換えた。 得られた固体触媒の元素分析、熱重量分析、及び質量スペクトル分析によれば 、ポリオール=26.5Wt%、t−ブタノール=3.2Wt%、コバルト=1 1.0Wt%であった。例6 カリウムヘキサシアノコバルテート(7.5g)を、蒸留水(300ml)と t−ブタノール(50ml)との混合物に溶解させることにより、溶液1を製造 した。塩化亜鉛(75g)を蒸留水(75ml)に溶解させることにより、溶液 2を製造した。t−ブタノール(2ml)と蒸留水(200ml)から溶液3を 製造した。 溶液2を溶液1に、均質化しながら30分かけて加えた。均質化による混合を さらに10分間続けた。攪拌棒を投入した。溶液3を加え、生成混合物をゆっく りと3分間磁気的に攪拌した。生成混合物を2.8kg/cm2ゲージ圧(40 psig)の加圧下でろ過した。例2で述べたように触媒を分離、洗浄、および 乾燥した。この触媒を使用して、例7で述べるようにプロピレンオキシドを重合 させた。100ppm触媒のとき、105℃、0.7kg/cm2ゲージ圧(1 0psig)における重合速度は、15.6gPO/分であった。比較例1 低活性の亜鉛ヘキサシアノコバルテート触媒の製造 カリウムヘキサシアノコバルテート(8.0g)をビーカー内で脱イオン水( 150ml)に加え、混合物を、固体が溶解するまでホモジナイザーでブレンド した。第二のビーカー内で、塩化亜鉛(20g)を脱イオン水(30ml)に溶 解させた。得られる塩化亜鉛水溶液をコバルト塩溶液と一緒にし、ホモジナイザ ーにより二溶液を密接に混合させた。この溶液混合の直後、t−ブタノール(1 00ml)と脱イオン水(100ml)の混合物を、得られる亜鉛ヘキサシアノ コバルテート懸濁液にゆっくりと加え、生成混合物を10分間均質化した。生成 固体を遠心分離によって分離してから、t−ブタノールと脱イオン水の70/3 0(体積比)混合物250mlによって10分間均質化した。もう一度遠心分離 によって固体を分離し、250mlのt−ブタノールを用いて10分間の最終均 質化を行った。触媒を遠心分離によって分離し、真空オーブン内で50℃、76 2mmHg(30インチHg)で、重量一定となるまで乾燥した。触媒活性は3 .84gPO/分であった。例7 エポキシド重合 速度実験−手順概略 1リットルの攪拌反応器に、ポリオキシプロピレントリオール(分子量700 )開始剤(70g)と二金属シアン化物錯体触媒(0.057g、最終ポリオー ル中の濃度100ppm)を装入した。生成混合物を攪拌し、105℃に加熱し て、真空下でストリッピングし、トリオール開始剤からの痕跡量の水を除去した 。反応器圧力を約762mmHg(約30インチHg)の真空に調節し、プロピ レンオキシド(10〜11g)の一部を添加した。そのあと、反応器圧力を注意 深くモニターした。プロピレンオキシドの追加は、反応器圧力の急激な低下が起 きるまでは、行わない。この圧力低下は触媒が活性化したことの証拠となる。触 媒活性化を確認してから、残りのプロピレンオキシド(490g)を少しづつ添 加し、反応器圧力が約0.7kg/cm2ゲージ圧(約10psig)に保たれ るようにした。プロピレンオキシドの添加の完了後、生成混合物を、圧力が一定 になるまで、105℃に保った。それから、真空下でのストリッッピングにより 残留未反応モノマーをポリオール生成物から除去し、ポリオールを冷却して採取 した。 反応速度を決定するために、PO消費量(g)と反応時間(分)との関係のグ ラフを作成した(図1参照)。この曲線の傾きを最大傾斜点で測定し、反応速度 を分あたりに転換されるPOのグラム数として決定した。最大傾斜の直線と曲線 のbase lineから伸びる水平線との交点の横座標を触媒活性化に必要な 誘導時間(分単位)とした。測定された反応速度を表1にまとめて示す。 表 1 触媒活性 1 米国特許第5158922号明細書にのべられているように、錯生成剤とし てグリムを使用して製造した非EA−DMC錯体触媒。 2 事実上米国特許5158922号明細書にのべられている方法に従い、ただ し、錯生成剤としてはt−ブタノールを使用して製造した非EA触媒。 プロピレンオキシドの重合速度の測定にこの手順を使用した場合、本発明の方 法に有効な触媒は、105℃、100ppm触媒のとき、POを、約5gPO/ 分よりも大きく、好ましくは10gPO/分以上の速度で重合させる(図1参照 )。また、第三ヒドロキシル基を有するポリエーテルポリオールを含む触媒のエ ポキシド重合速度は、いつでも、第三ヒドロキシル基を含まないポリエーテルポ リオールの存在下で製造した類似の触媒のそれよりも大きい。例8 ポリエーテルポリオールの合成 8000分子量のポリオキシプロピレンジオール(8K−D) 1リットルの攪拌反応器に、ポリオキシプロピレンジオール(1000分子量 )開始剤(77g)と、例1のようにして製造した23%のイソブチレンオキシ ドキャップ4Kジオールを含む亜鉛ヘキサシアノコバルテート触媒(0.009 g、10ppm)とを装入した。生成混合物を攪拌し、105℃に加熱して、真 空下で0.5時間ストリッピングし、ジオール開始剤からの痕跡量の水を除去し た。ストリッピングのあと、反応温度を145℃にあげた。約762mmHg( 約30インチHg)の初期真空下で、プロピレンオキシド(12g)を反応器に 供給し、反応器圧力を注意深くモニターした。追加のプロピレンオキシドは、反 応器圧力の急激な低下が起らないうちには、加えなかった。この圧力低下は触媒 が活性化したことの証拠となる。触媒の活性化を確認してから、残りのプロピレ ンオキシド(512g)を約4時間かけて少しずつ加えた。プロピレンオキシド 添加の完了後、生成混合物を、圧力が一定となるまで、145℃に保持した。そ のあと、真空下、60℃で、残留未反応モノマーを、ポリオール生成物からスト リッピングにより除去した。生成物ポリオールは(0.007meq不飽和)/ (gポリオール)の不飽和率と1.15の多分散度とを有していた。比較例4 8000分子量のポリオキシプロピレンジオールを製造するために、例8と同 じ反応器に、ポリオキシプロピレンジオール(725分子量)開始剤(65g) と、錯生成剤としてグリムを使用した亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体触媒( 比較例2、0.0166g、25ppm)とを装入した。生成混合物を攪拌し1 05℃に加熱して真空下0.5時間ストリッピングし、ジオール開始剤からの痕 跡量の水を除去した。ストリッピングの後、反応器温度を130℃に上げた。約 762mmHg(約30インチHg)の初期真空下で、反応器にプロピレンオキ シド(11g)を供給し、反応器圧力を注意深くモニターした。例8で述べたよ うにして触媒の活性化を確認してから、プロピレンオキシドを2.4g/分の速 度で添加した。PO添加が325gに達したとき、反応器内でのPO圧増大によ り触媒失活が認められた。この時点で、PO供給を停止した。反応器内の圧力が 高すぎるからである。生成混合物を、圧力が一定となるまで、130℃に保持し た。それから、真空下、80℃で、残留未反応モノマーをポリオール生成物から ストリッピングにより除去した。生成物ポリオールは約4400Daの分子量、 0.031meq/gの不飽和率、および1.46の多分散度を有していた。ま た、このポリオール生成物は、それぞれ3.9および10ppmのCoおよびZ nを含んでいた。 比較例4が示すところによれば、先行技術の低活性触媒は、低触媒濃度で小さ な不飽和率と小さな多分散度とを有する高分子量ポリオキシアルキレンポリオー ルを製造するには不適であり、25ppmというずっと大きな触媒濃度でもそう である。先行技術の触媒は、分子量がわずか4400Daに達しただけで失活し てしまう。この分子量の場合でも、多分散度は非常に大きくて1.46であり、 不飽和率も非常に大きく、通常の塩基触媒で達成しうる範囲に近い。残留触媒濃 度は、触媒残留物除去法を実施しない場合には規格値よりも大きい。 以上の例は説明のためだけのものである。本発明の範囲は請求の範囲によって 定められる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN, CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G E,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR ,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV, MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,VN (72)発明者 ルカーク ビー アメリカ合衆国 ペンシルベニア州 19382 ウエストチェスター バーミンガ ム ロード 1210

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 二金属シアン化物錯体触媒による、1ヒドロキシル基または複数ヒドロキ シル基のオキシアルキル化可能開始剤分子のオキシアルキル化によって、事実上 遷移金属を含まないヒドロキシル官能価ポリオキシアルキレンポリエーテルを製 造する方法であって、 a)前記開始剤分子を、二金属シアン化物錯体オキシアルキル化触媒の存在下 で、一つ以上のアルキルレンオキシドによってオキシアルキル化し、このとき前 記触媒が、プロピレンオキシドによるオキシプロピル化に関して測定したとき1 05℃、0.68バールのプロピレンオキシド圧、およびポリオキシプロピレン ポリエーテル生成物の重量に対する100ppm触媒の条件下で、約5gプロピ レンオキシド/分以上のあるアルキイレンオキシド重合速度を有し、また、前記 オキシアルキル化時の前記二金属シアン化物触媒の濃度が、前記ヒドロキシル官 能価ポリオキシアルキレンポリエーテルの重量に対して約15ppm以下であり 、 b)事実上遷移金属を含まないヒドロキシル官能価ポリオキシアルキレンポ リエーテル生成物を採取すること、 から成ることを特徴とする方法。 2. 前記ヒドロキシル官能価ポリオキシアルキレンポリエーテル生成物に、採 取に先立つ二金属シアン化物錯体触媒残留物除去のための処理がなされない請求 項1の方法。 3. 前記オキシアルキル化時の前記二金属シアン化物錯体触媒の濃度が10p pm以下である請求項1または2の方法。 4. 前記二金属シアン化物錯体触媒のオキシプロピル化速度が10gプロピレ ンオキシド/分以上である請求項1,2または3の方法。 5. 前記二金属シアン化物錯体触媒のオキシプロピル化速度が20プロピレン オキシド/分以上である請求項4の方法。 6. 前記一つ以上のアルキレンオキシドが、a)プロピレンオキシド、b)1 ,2−ブチレンオキシド、c)2,3−ブチレンオキシド、d)イソブチレンオ キシド、a)〜d)のうち一つ以上のものの混合物、およびさらにエチレンオキ シドを含む、a)〜d)のうち一つ以上のものの混合物、から選択される請求項 1〜5のいずれか1項の方法。 7. 前記二金属シアン化物錯体触媒が熱安定二金属シアン化物錯体触媒である 請求項1〜6のいずれか1項の方法。 8. 前記オキシアルキル化が120℃よりも高い温度で実施される請求項7の 方法。 9. 前記オキシアルキル化が135℃よりも高い温度で実施される請求項7の 方法。 10. 前記ヒドロキシル官能価ポリオキシアルキレンポリエーテルが約200 0Daよりも大きな当量と約1.25以下の多分散度とを有する請求項1〜9の いずれか1項の方法。 11. 二金属シアン化物錯体触媒による、1ヒドロキシル基または複数ヒドロ キシル基のオキシアルキル化可能開始剤分子のオキシアルキル化によって、最小 限の誘導時間で、ヒドロキシル官能価ポリオキシアルキレンポリエーテルを製造 する方法であって、 a)予備活性化開始剤/二金属触媒マスターバッチを、 i)開始剤分子と二金属シアン化物錯体オキシアルキル化触媒との混合物を 作り、 ii)前記混合物にある量の一つ以上のアルキレンオキシドを添加して前記混 合物上方にアルキレンオキシド分圧を発生させ、 iii)前記アルキレンオキシド分圧の低下後に、活性化された開始剤/二金 属シアン化物錯体触媒マスターバッチを得ることにより、 製造し、 b)前記予備活性化マスターバッチの少なくとも一部をオキシアルキル化反応 器に加え、 c)前記開始剤分子を一つ以上のアルキレンオキシドでさらにオキシアルキル 化すること、 から成ることを特徴とする方法。 12. ヒドロキシル官能価ポリオキシアルキレンポリエーテル生成物を作るた めの、二金属シアン化物錯体触媒による、1ヒドロキシル基または複数ヒドロキ シル基の開始剤分子のオキシアルキル化に伴う誘導時間を最小限におさえる方法 であって、 a)一つ以上の開始剤の分子を含む混合物に、熱安定な二金属シアン化物錯体 触媒を、前記ポリオキシアルキレンポリエーテル生成物の重量に対して100p pm以下の量だけ添加して、開始剤/触媒混合物を作り、 b)前記開始剤/触媒混合物にある量のアルキレンオキシドを加えて、開始剤 /触媒/アルキレンオキシド混合物を作り、 c)前記開始剤/触媒/アルキレンオキシド混合物を、触媒の活性化を示す圧 力降下が起きるまで、125℃よりも高い温度で加熱し、 d)約70℃〜触媒失活温度範囲の温度で追加アルキレンオキシドによるオキ シアルキル化を行い、 e)ヒドロキシル官能価ポリオキシアルキレンポリエーテル生成物を採取する こと、 から成ることを特徴とする方法。 13. ヒドロキシル官能価ポリオキシアルキレンポリエーテルポリオールであ って、一つ以上のヒドロキシル官能価開始剤の分子を、前記ポリオールの重量に 対して約15ppmよりも少ない二金属シアン化物錯体触媒の存在下でオキシア ルキル化することによって製造され、約2000〜10,000Daの数平均当 量と約1.25よりも小さい多分散度Mw/Mnとを有することを特徴とするポ リオール。 14. 前記多分散度が約1.20よりも小さい請求項13のポリオール。 15. 請求項1の方法によって製造される未処理ポリオキシアルキレンポリエ ーテルポリオール。
JP52330397A 1995-12-22 1996-12-19 二金属シアン化物錯体触媒を用いる低濃度の遷移金属を含むポリオキシアルキレンポリエーテルポリオールの製造方法。 Expired - Lifetime JP4102902B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/577,986 1995-12-22
US08/577,986 US5767323A (en) 1995-12-22 1995-12-22 Process for preparing polyoxyalkylene polyether polyols having low levels of transition metals through double metal cyanide complex polyoxyalkylation
PCT/EP1996/005708 WO1997023544A1 (en) 1995-12-22 1996-12-19 Process for the preparation of polyoxyalkylene polyether polyols having low levels of transition metals, prepared using double metal cyanide complex catalyst

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2000513389A true JP2000513389A (ja) 2000-10-10
JP2000513389A5 JP2000513389A5 (ja) 2004-10-28
JP4102902B2 JP4102902B2 (ja) 2008-06-18

Family

ID=24310993

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP52330397A Expired - Lifetime JP4102902B2 (ja) 1995-12-22 1996-12-19 二金属シアン化物錯体触媒を用いる低濃度の遷移金属を含むポリオキシアルキレンポリエーテルポリオールの製造方法。

Country Status (16)

Country Link
US (1) US5767323A (ja)
EP (1) EP0868468B1 (ja)
JP (1) JP4102902B2 (ja)
KR (1) KR100483237B1 (ja)
CN (1) CN1083853C (ja)
AR (1) AR005181A1 (ja)
AU (1) AU715766B2 (ja)
BR (1) BR9612255A (ja)
CZ (1) CZ293882B6 (ja)
DE (1) DE69634930T2 (ja)
ES (1) ES2243955T3 (ja)
MX (1) MX9804568A (ja)
PL (1) PL186302B1 (ja)
RU (1) RU2178426C2 (ja)
TW (1) TW420690B (ja)
WO (1) WO1997023544A1 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005068292A (ja) * 2003-08-25 2005-03-17 Asahi Glass Co Ltd ポリエーテルモノオールまたはポリエーテルポリオールおよびその製造方法
US7169956B2 (en) 2003-06-04 2007-01-30 Asahi Glass Company, Limited Double metal cyanide complex catalyst, its production process and its utilization
JP2007524719A (ja) * 2003-03-07 2007-08-30 ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド ポリエーテルポリオール製造連続方法及びシステム
JP2007284586A (ja) * 2006-04-18 2007-11-01 Asahi Glass Co Ltd ポリエーテルモノオールの製造方法
JP2010501668A (ja) * 2006-08-24 2010-01-21 コーネル・ユニバーシティー プロピレンオキシドおよび二酸化炭素の共重合ならびにプロピレンオキシドの単独重合
WO2011040418A1 (ja) 2009-09-30 2011-04-07 旭硝子株式会社 イソシアネート基末端プレポリマーの製造方法およびそれにより得られるプレポリマー並びにポリウレタン樹脂
US8445625B2 (en) 2009-10-05 2013-05-21 Asahi Glass Company, Limited Polyether and its production process

Families Citing this family (35)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AR019107A1 (es) * 1998-04-27 2001-12-26 Dow Global Technologies Inc Polioles de alto peso molecular, proceso para su preparacion y uso de los mismos.
DE19917897A1 (de) * 1999-04-20 2000-10-26 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von Polyurethanen
US6423662B1 (en) 1999-07-09 2002-07-23 Dow Global Technologies Inc. Incipient wetness method for making metal-containing cyanide catalysts
US6376645B1 (en) * 1999-07-09 2002-04-23 The Dow Chemical Company Complexing agent-modified hexacyanometallate hexanitrometallate catalysts
DE19937114C2 (de) 1999-08-06 2003-06-18 Bayer Ag Verfahren zur Herstellung von Polyetherpolyolen
DE19949091A1 (de) * 1999-10-12 2001-04-26 Basf Ag Polyester-Polyetherblockcopolymere
DE10008635A1 (de) 2000-02-24 2001-09-06 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von Polyetherpolyolen
DE50103101D1 (de) 2000-02-29 2004-09-09 Basf Ag Verfahren zur herstellung von multimetallcyanidverbindungen
AU2001255735A1 (en) 2000-04-28 2001-11-12 Synuthane International, Inc. Double metal cyanide catalysts containing polyglycol ether complexing agents
US6429166B1 (en) 2000-05-19 2002-08-06 Dow Global Technologies Inc. Method for preparing metal cyanide catalyst/polyol initiator slurries
US6635737B1 (en) 2000-05-26 2003-10-21 Williamette Valley Company Polymers derived from low unsaturation polyamines
DE10137628A1 (de) * 2001-08-03 2003-02-27 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von Polyurethan-Weichschaumstoffen
DE10142747A1 (de) 2001-08-31 2003-03-20 Bayer Ag Doppelmetallcyanid-Katalysatoren für die Herstellung von Polyetherpolyolen
US6977236B2 (en) * 2002-06-14 2005-12-20 Shell Oil Company Preparation of a double metal cyanide catalyst
US6716788B2 (en) * 2002-06-14 2004-04-06 Shell Oil Company Preparation of a double metal cyanide catalyst
US6835801B2 (en) * 2002-07-19 2004-12-28 Bayer Antwerp, N.V. Activated starter mixtures and the processes related thereto
DE602004025022D1 (de) 2003-10-06 2010-02-25 Kaneka Corp Haftklebemittel
JP5251510B2 (ja) * 2006-08-31 2013-07-31 旭硝子株式会社 ポリエーテル類の精製方法
DE102007057147A1 (de) 2007-11-28 2009-06-04 Evonik Goldschmidt Gmbh Verfahren zur Alkoxylierung mit DMC-Katalysatoren im Schlaufenreaktor mit Strahlsauger
DE102009046269A1 (de) 2009-10-30 2011-05-05 Henkel Ag & Co. Kgaa Harnstoffgebundende Alkoxysilane zum Einsatz in Dicht- und Klebstoffen
CN103476824B (zh) * 2011-02-23 2015-06-17 科学与工业研究委员会 制备超支化聚酯的方法
EP2548907A1 (de) * 2011-07-18 2013-01-23 Bayer MaterialScience AG Verfahren zur Herstellung von Polyetherpolyolen
US10358404B2 (en) * 2012-06-21 2019-07-23 Covestro Llc Process for the production of low molecular weight impact polyethers
EP2703425A1 (de) * 2012-08-27 2014-03-05 Bayer MaterialScience AG Verfahren zur Herstellung von Polyethercarbonatpolyolen
US9051412B2 (en) 2013-03-14 2015-06-09 Bayer Materialscience Llc Base-catalyzed, long chain, active polyethers from short chain DMC-catalyzed starters
US9890100B2 (en) 2013-03-14 2018-02-13 Covestro Llc Continuous process for the production of low molecular weight polyethers with a DMC catalyst
US10669368B2 (en) * 2013-03-15 2020-06-02 Covestro Llc Method to increase the resistance of double metal cyanide catalysts to deactivation
SG11201801151YA (en) 2015-08-26 2018-03-28 Covestro Deutschland Ag Method for producing high molecular weight polyoxyalkylene polyols
JP2021522382A (ja) 2018-04-25 2021-08-30 ヘンケル・アクチェンゲゼルシャフト・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチェンHenkel AG & Co. KGaA ヒドロキシル官能化ポリエーテルポリシロキサンブロックコポリマーの調製用プロセス
JP7485619B2 (ja) 2018-06-19 2024-05-16 ヘンケル・アクチェンゲゼルシャフト・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチェン 高活性複合金属シアン化物化合物
EP3663372B1 (en) 2018-12-06 2024-03-13 Henkel AG & Co. KGaA Curable composition comprising polysiloxane polyalkyleneglycol brush copolymers
EP3663371B1 (en) 2018-12-06 2024-03-13 Henkel AG & Co. KGaA Preparation of polysiloxane polyalkyleneglycol brush copolymers
EP3932973A1 (en) 2020-07-01 2022-01-05 Henkel AG & Co. KGaA Bi-functionalized polysiloxane brush copolymers
WO2022160078A1 (zh) * 2021-01-26 2022-08-04 万华化学集团股份有限公司 一种用于环氧化物连续聚合的诱导体系、诱导剂以及环氧化物连续聚合的方法
CN116265506A (zh) * 2021-12-16 2023-06-20 长华化学科技股份有限公司 聚醚酯多元醇的制备方法

Family Cites Families (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3427256A (en) * 1963-02-14 1969-02-11 Gen Tire & Rubber Co Double metal cyanide complex compounds
US3427334A (en) * 1963-02-14 1969-02-11 Gen Tire & Rubber Co Double metal cyanides complexed with an alcohol aldehyde or ketone to increase catalytic activity
US3427335A (en) * 1963-02-14 1969-02-11 Gen Tire & Rubber Co Double metal cyanides complexed with an acyclic aliphatic saturated monoether,an ester and a cyclic ether and methods for making the same
US3393243A (en) * 1964-09-24 1968-07-16 Jefferson Chem Co Inc Process of preparing polyoxypropylene polyether polyols
US3829505A (en) * 1970-02-24 1974-08-13 Gen Tire & Rubber Co Polyethers and method for making the same
US3941849A (en) * 1972-07-07 1976-03-02 The General Tire & Rubber Company Polyethers and method for making the same
DE2900167C2 (de) * 1979-01-03 1983-02-10 Vsesojuznyj naučno-issledovatel'skij institut sintetičeskich smol, Vladimir Kontinuierliches Verfahren zur Herstellung von Polyäthern
US4239879A (en) * 1979-06-25 1980-12-16 The General Tire & Rubber Company Thermoplastic polyurethane prepared from a poly-1,2-propylene ether glycol, a low molecular weight glycol and 2,4-tolylene diisocyanate
US4282387A (en) * 1979-12-26 1981-08-04 The Dow Chemical Company Process for preparing polyols
CA1155871A (en) * 1980-10-16 1983-10-25 Gencorp Inc. Method for treating polypropylene ether and poly-1,2- butylene ether polyols
AU552988B2 (en) * 1982-03-31 1986-06-26 Shell Internationale Research Maatschappij B.V. Polymerizing epoxides and catalyst suspensions for this
AU551979B2 (en) * 1982-03-31 1986-05-15 Shell Internationale Research Maatschappij B.V. Epoxy polymerisation catalysts
US4721818A (en) * 1987-03-20 1988-01-26 Atlantic Richfield Company Purification of polyols prepared using double metal cyanide complex catalysts
US5010187A (en) * 1988-11-18 1991-04-23 Dow Chemical Company Production of polyether polyols with reduced unsaturation
US5114619A (en) * 1989-07-14 1992-05-19 The Dow Chemical Company Production of polyether polyols with reduced unsaturation
US4987271A (en) * 1989-02-17 1991-01-22 Asahi Glass Company, Ltd. Method for purifying a polyoxyalkylene alcohol
US5010047A (en) * 1989-02-27 1991-04-23 Arco Chemical Technology, Inc. Recovery of double metal cyanide complex catalyst from a polymer
JP2995568B2 (ja) * 1989-05-09 1999-12-27 旭硝子株式会社 ポリアルキレンオキシド誘導体の製造法
JP2595766B2 (ja) * 1990-05-25 1997-04-02 旭硝子株式会社 ポリオキシアルキレンアルコールの製造方法
JP3025312B2 (ja) * 1990-12-18 2000-03-27 旭硝子株式会社 ポリエーテル類の製造法
US5158922A (en) * 1992-02-04 1992-10-27 Arco Chemical Technology, L.P. Process for preparing metal cyanide complex catalyst
JPH05247199A (ja) * 1992-03-04 1993-09-24 Asahi Glass Co Ltd ポリエーテル類の製造方法
US5248833A (en) * 1992-09-22 1993-09-28 Arco Chemical Technology, L.P. Process for purifying polyols made with double metal cyanide catalysts
JP3357110B2 (ja) * 1993-02-03 2002-12-16 旭硝子株式会社 ポリマー分散ポリオールの製造方法
US5470813A (en) * 1993-11-23 1995-11-28 Arco Chemical Technology, L.P. Double metal cyanide complex catalysts
US5482908A (en) * 1994-09-08 1996-01-09 Arco Chemical Technology, L.P. Highly active double metal cyanide catalysts
US5627122A (en) * 1995-07-24 1997-05-06 Arco Chemical Technology, L.P. Highly active double metal cyanide complex catalysts

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007524719A (ja) * 2003-03-07 2007-08-30 ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド ポリエーテルポリオール製造連続方法及びシステム
US7169956B2 (en) 2003-06-04 2007-01-30 Asahi Glass Company, Limited Double metal cyanide complex catalyst, its production process and its utilization
JP2005068292A (ja) * 2003-08-25 2005-03-17 Asahi Glass Co Ltd ポリエーテルモノオールまたはポリエーテルポリオールおよびその製造方法
JP2007284586A (ja) * 2006-04-18 2007-11-01 Asahi Glass Co Ltd ポリエーテルモノオールの製造方法
JP2010501668A (ja) * 2006-08-24 2010-01-21 コーネル・ユニバーシティー プロピレンオキシドおよび二酸化炭素の共重合ならびにプロピレンオキシドの単独重合
US9683077B2 (en) 2006-08-24 2017-06-20 Cornell Research Foundation, Inc. Copolymerization of propylene oxide and carbon dioxide without production of propylene carbonate
WO2011040418A1 (ja) 2009-09-30 2011-04-07 旭硝子株式会社 イソシアネート基末端プレポリマーの製造方法およびそれにより得られるプレポリマー並びにポリウレタン樹脂
US8431672B2 (en) 2009-09-30 2013-04-30 Asahi Glass Company, Limited Method for manufacturing an isocyanate-terminated prepolymer, prepolymer obtained thereby, and polyurethane resin
US8445625B2 (en) 2009-10-05 2013-05-21 Asahi Glass Company, Limited Polyether and its production process

Also Published As

Publication number Publication date
AR005181A1 (es) 1999-04-14
RU2178426C2 (ru) 2002-01-20
CZ293882B6 (cs) 2004-08-18
CN1208426A (zh) 1999-02-17
CN1083853C (zh) 2002-05-01
ES2243955T3 (es) 2005-12-01
US5767323A (en) 1998-06-16
TW420690B (en) 2001-02-01
WO1997023544A1 (en) 1997-07-03
PL186302B1 (pl) 2003-12-31
CZ196598A3 (cs) 1999-01-13
BR9612255A (pt) 1999-07-13
KR100483237B1 (ko) 2005-11-16
EP0868468A1 (en) 1998-10-07
MX9804568A (es) 1998-09-30
PL327313A1 (en) 1998-12-07
DE69634930D1 (de) 2005-08-18
JP4102902B2 (ja) 2008-06-18
AU715766B2 (en) 2000-02-10
KR19990071642A (ko) 1999-09-27
EP0868468B1 (en) 2005-07-13
AU1302797A (en) 1997-07-17
DE69634930T2 (de) 2006-04-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000513389A (ja) 二金属シアン化物錯体触媒を用いる低濃度の遷移金属を含むポリオキシアルキレンポリエーテルポリオールの製造方法
JP4413998B2 (ja) 高活性二重金属シアン化物触媒
JP4043061B2 (ja) 改良されたポリエーテル含有二重金属シアン化物触媒並びにその製法および用途
JP3479175B2 (ja) 固体2金属シアン化物触媒とその製造方法
JP4122064B2 (ja) 官能化ポリマーを含有する二重金属シアン化物触媒
JP3369769B2 (ja) ポリウレタンフォームで支持された2金属シアン化物触媒およびその製造方法、ならびにエポキシドポリマーの製造方法
US9605111B2 (en) Process for preparing highly active double metal cyanide catalysts and their use in the synthesis of polyether polyols
JP2002506088A (ja) ポリエーテルポリオールを製造するための改良された複金属シアン化物触媒
RU2346959C2 (ru) Смесь с активированным инициатором
US7241926B2 (en) Method for producing polyether alcohols
JP2003326174A (ja) ポリエーテルポリオール製造用複金属シアン化物触媒
CA2241269C (en) Process for the preparation of polyoxyalkylene polyether polyols having low levels of transition metals, prepared using double metal cyanide complex catalyst
CA2252398C (en) Highly active double metal cyanide catalysts
JP2003073469A (ja) アルキレンオキシド開環重合用複合金属シアン化物錯体触媒及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20031119

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20031119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060207

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 19961219

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20060502

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20060619

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060803

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070327

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080212

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080306

A72 Notification of change in name of applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A721

Effective date: 20080306

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110404

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120404

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120404

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130404

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130404

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140404

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term