JP2000327329A - チタニア−ジルコニア系粉末およびその製造方法 - Google Patents

チタニア−ジルコニア系粉末およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硫黄化合物などの酸性物質に対する耐被毒
性,脱離性に優れ、かつ高温の熱処理においても高比表
面積を保持し得る、また、チタニア表面の塩基点が少な
いという特徴を変えずに、耐熱性を大幅に向上させ得
る、新規なチタニア−ジルコニア系粉末およびその製造
方法を提供する。 【解決手段】 (1)チタニアの結晶相内にジルコニアの
少なくとも一部が固溶して成る、または、ジルコニアの
結晶相内にチタニアの少なくとも一部が固溶して成るチ
タニア−ジルコニア系粉末。(2)チタニアの結晶相がア
ナタ−ゼ相からなり、ジルコニアを3〜30wt%およびイ
ットリアを0.5〜10wt%含み、ZrTiO4または(Ti,Zr)O2
なる複酸化物,モノクリニック相ジルコニア,テトラゴ
ナル相ジルコニアの含有率の総和が20wt%未満であり、
大気中で900℃,5時間熱処理した後の比表面積が34m2/g
以上の物性値を有するチタニア−ジルコニア系粉末。
(3)1μm以下の平均粒子径の上記(1),(2)のチタニア
−ジルコニア系粉末を、アルミナ粉末に分散して得られ
たチタニア−ジルコニア系粉末。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チタニア−ジルコ
ニア系粉末およびその製造方法に関し、主として触媒担
体ないし助触媒、特に、自動車排ガス浄化用の触媒担体
ないし助触媒として好適な、また、硫黄を含んだ高温の
ガス中で使用される触媒担体として好適な、新規なチタ
ニア−ジルコニア系粉末およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】触媒担体ないし助触媒として使用されて
いるチタニア粉末の性質を改善するために、従来から、
チタニアに対して、アルカリ土類金属,遷移元素,希土
類元素と共にジルコニアが添加剤としてよく用いられて
いる。
【0003】例えば、特開昭58−143839号公報
には、窒素酸化物浄化用触媒として、「チタンおよびジ
ルコニウムからなる二元系複合酸化物をバリウム処理し
て得られた変成複合酸化物を触媒A成分とし、バナジウ
ム酸化物をB成分とし、タングステン,モリブデン,ス
ズ,クロム,マンガン,セリウムおよび鉄よりなる群か
ら選ばれた少なくとも1種の酸化物および/または硫酸
塩を触媒C成分としてなる窒素酸化物浄化用触媒」につ
いて記載されている。このようにジルコニアを併用する
ことによって、排ガス中の酸素,SOx,炭酸ガス,水
蒸気,ハロゲン化合物,炭化水素類の影響を受けず、広
範囲の温度領域および高空間速度において高活性で、煤
塵にも影響されず、SO2をSO3に酸化する能力が小さ
い触媒を得られることは、従来より知られている。
【0004】また、特開平8−192051号公報に
は、「チタンとジルコニウムの複合酸化物よりなる担体
と、アルカリ金属,アルカリ土類金属および希土類元素
の中から選ばれた担体に担持されたNOx吸蔵材と、担
体に担持された貴金属と、からなる排ガス浄化用触媒」
について記載されている。このようにチタンとジルコニ
ウムの複合酸化物を触媒担体として用いることによっ
て、アルミナを担体とした場合に比べて、硫酸イオンや
亜硫酸イオンが吸着しにくいため被毒されにくく、ま
た、吸着した硫酸イオンや亜硫酸イオンにより生成した
NOx吸蔵材の硫酸塩は低温で容易に分解し、かつ、担
体の耐熱性がチタニア単味の状態よりも耐熱性と酸性度
が向上した触媒を得ることができることは、従来より知
られている。
【0005】上記したように、チタニアの硫黄被毒防止
効果を活かしつつ、ジルコニアの添加によって、耐熱性
を付与し、表面の酸性度も高めるという工夫は、既に多
数行われてきた。しかし、何れも、チタニアのアナター
ゼ相にジルコニアが固溶すること、または、ジルコニア
のテトラゴナル相にチタニアが固溶することによって、
それらの効果がさらに高まり、それを担体として用いた
触媒の特性が飛躍的に高まることは知られていない。
【0006】また、特公平7−24774号公報には、
「チタン化合物及びジルコニウム化合物を含有する物質
を660〜900℃の温度で熱処理して得られる、Ti
2として20〜90モル%およびZrO2として80〜
10モル%の組成を有し、かつZrTiO4なる結晶構
造を有するチタンおよびジルコニウムの複合酸化物を少
なくとも20重量%含有する無機耐火性酸化物よりなる
被酸化性物質および/または窒素酸化物含有排ガス処理
触媒用担体」について記載されている。これは、ZrT
iO4の強い固体酸性と、チタニア単味やジルコニア単
味よりも高い耐熱性によって、触媒担体に用いたときに
高い浄化能と耐熱性を得ることを目的としたものであ
る。従って、この無機耐火性酸化物よりなる被酸化性物
質では、ZrTiO4を少なくとも20重量%含むこと
を必須要件としている。
【0007】しかしながら、上記特公平7−24774
号公報では、NOx吸蔵還元型触媒においては、硫黄被
毒を防止し、かつ、NOx吸蔵材であるアルカリ性塩と
高温で反応しないことの重要性には触れられておらず、
その目的のために、むしろチタニア−ジルコニア系粉末
の表面塩基点の無さが重要なポイントとなっていること
も開示されていない。さらに、その目的のためには、Z
rTiO4が主体となる領域よりも、チタニアリッチ側
のアナターゼ相主体固溶体の系、および、ジルコニアリ
ッチ側のテトラゴナル相主体固溶体の系で高い性能が得
られることは、従来より全く知られていない。
【0008】また、特開平6−304477号公報に
は、「ZrO2,TiO2の重量比で5:95〜95:5
の組成を有する非晶質(一部は結晶化しているものの全
体としては非晶質)のジルコニウムおよびチタニウムの
複合酸化物およびその製造方法」について記載されてい
る。しかし、前掲の特公平7−24774号公報にも記
載されているように、通常の共沈法では、700℃以上
の熱処理温度においては、ZrTiO4主体の組成にな
ってしまい、後に詳記する本発明の結晶構造(ジルコニ
アのテトラゴナル相にチタニアが固溶し、周囲に少量の
ZrTiO4またはジルコニアのモノクリニック相が存
在する構造)のものは、得られないことがわかってい
る。
【0009】上記特開平6−304477号公報には、
非晶質のジルコニウムおよびチタニウムの複合酸化物と
しての記載があるのみで、その製造方法についても、通
常の共沈法の開示があるのみである。従って、上記特開
平6−304477号公報に記載の“非晶質(一部は結
晶化しているものの全体としては非晶質)のジルコニウ
ムおよびチタニウムの複合酸化物”は、前掲の特公平7
−24774号公報に記載の“無機耐火性酸化物よりな
る被酸化性物質”と同様に、NOx吸蔵還元型触媒用と
して用いた場合に、耐熱性,耐アルカリ性の点で問題が
有るのは明らかである。非晶質であることだけでなく、
熱処理後に、後記する本発明に係るチタニア−ジルコニ
ア系粉末となること、つまり、熱処理後であっても高比
表面積を保持し得るチタニア−ジルコニア系粉末となる
こと、が重要であることは、従来より全く知られていな
い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来から、チタニア粉
末の性質、特に、表面の塩基点が少なく、酸点のみが存
在するという特徴を変えずに耐熱性を向上させることを
目的としたものはなく、さらに、チタニアのアナターゼ
相にジルコニアが固溶している、または、ジルコニアの
テトラゴナル相にチタニアが固溶している“Ti−Zr
酸化物固溶体”が特に優れた耐熱性と硫黄被毒防止効果
とを両立させ得ることについては、知られていない。な
お、酸化物固溶体については、例えば特開平9−221
304号公報には、“Ce−Zr酸化物固溶体”につい
て開示されているが、チタニアにジルコニア、または、
ジルコニアにチタニアを固溶させた酸化物固溶体につい
ては、記載されていない。
【0011】また、市販のチタニア粉末(アナタ−ゼ相
の結晶相を有するチタニア粉末)は、耐熱性に劣るもの
であって、高温下での熱処理により比表面積が極端に低
下するという欠点を有しており、そのため、高温の熱処
理後まで所望の比表面積を保持させることができないと
いう問題があった。なお、800℃の大気中で5時間熱
処理をした後の比表面積が45m2/g以上の物性値を
有するチタニアは、TiO2−SiO2の系以外では、従
来より知られていない。
【0012】また、特開平9−926号公報には、「T
iとZrおよびAlの複合酸化物よりなる担体と、該担
体に担持されたNOx吸蔵材および触媒貴金属とを含ん
でなる排ガス浄化用触媒」について記載されている。こ
のように、触媒担体として、チタニアにジルコニアおよ
びアルミナを併用することで、TiとZrの複合酸化物
による硫黄被毒防止効果と耐熱性向上効果を得ると共
に、Alの酸化物を複合化することにより、さらに高い
耐熱性を付与し得ることが、従来より知られている。
【0013】しかし、TiとZrおよびAlの三元系酸
化物を用いる場合でも、その中に含まれるTiとZrの
複合酸化物が“チタニアにジルコニア、または、ジルコ
ニアにチタニアを固溶させた酸化物固溶体”であること
が、TiとZrおよびAlの三元系酸化物とすることの
硫黄被毒防止効果と耐熱性向上効果の両効果を、より一
層高めることについては、知られていない。世の中の環
境保護を重視する意識は高まる一方であり、自動車等の
排気ガスを浄化するための要求もまた高まる一方であ
る。その中で、従来の技術を用いた触媒だけでは、浄化
性能は全く、十分なレベルに到達していない。
【0014】本発明は、上記課題に鑑み成されたもので
あって、その目的とするところは、第一に、硫黄化合物
などの酸性物質の耐被毒性,脱離性に優れ、かつ高温の
熱処理後においても高比表面積を保持し得る、新規なチ
タニア−ジルコニア系粉末およびその製造方法を提供す
ることにあり、第二に、チタニア表面の塩基点が少ない
という特徴を変えずに、耐熱性を大幅に向上させ得る、
新規なチタニア−ジルコニア系粉末およびその製造方法
を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係るチタニア−
ジルコニア系粉末は、 ・チタニアの結晶相内にジルコニアの少なくとも一部が
固溶して成る、または、ジルコニアの結晶相内にチタニ
アの少なくとも一部が固溶して成る、チタニア−ジルコ
ニア系粉末(請求項1)、 ・非晶質のチタニア−ジルコニア系粉末であって、該粉
末を熱処理した後に、ジルコニアの結晶相内にチタニア
の少なくとも一部が固溶して成るチタニア−ジルコニア
系粉末が形成される、チタニア−ジルコニア系粉末(請
求項2)、を特徴(発明を特定する事項)とし、前記第
一,第二の目的を達成することができ、特に、自動車の
排ガス浄化用触媒担体または助触媒として好適なチタニ
ア−ジルコニア系粉末を提供すること(請求項10)がで
きる。
【0016】また、本発明に係るチタニア−ジルコニア
系粉末は、 ・結晶相がアナタ−ゼ相からなり、ジルコニアを3〜3
0重量%含み、ZrTiO4または(Ti,Zr)O2
る複酸化物,モノクリニック相ジルコニアおよびテ
トラゴナル相ジルコニアの少なくとも一種であって、該
,および/またはの含有率の総和が20重量%未
満であり、大気中で800℃,5時間熱処理した後の比
表面積が45m2/g以上の物性値を有するチタニア−
ジルコニア系粉末(請求項3)、 ・結晶相がアナタ−ゼ相からなり、ジルコニアを3〜3
0重量%及びイットリアを0.5〜10重量%含み、大
気中で900℃,5時間熱処理した後の比表面積が34
2/g以上の物性値を有するチタニア−ジルコニア系
粉末(請求項4)、 ・前記アナタ−ゼ相に共存する成分が、ZrTiO4
または(Ti,Zr)O2なる複酸化物,モノクリニッ
ク相ジルコニアおよびテトラゴナル相ジルコニアの少
なくとも一種であり、該,および/またはの含有
率の総和が20重量%未満であるチタニア−ジルコニア
系粉末(請求項5)、 ・前記3〜30重量%のジルコニアの少なくとも一部が
前記アナタ−ゼ相に固溶し、前記ZrTiO4または(T
i,Zr)O2なる複酸化物、または、前記テトラゴナル
相ジルコニアが、前記アナタ−ゼ相からなるチタニアに
分散しているチタニア−ジルコニア系粉末(請求項6)、
を特徴(発明を特定する事項)とし、同じく、前記第一,
第二の目的を達成することができ、特に、自動車の排ガ
ス浄化用触媒担体または助触媒として好適なチタニア−
ジルコニア系粉末を提供すること(請求項10)ができ
る。
【0017】また、本発明に係るチタニア−ジルコニア
系粉末は、 ・チタニア−ジルコニア系粉末の90容量%以上が非晶
質からなり、ジルコニアを60〜85重量%含み、大気
中で500℃,5時間熱処理した後の比表面積が140
2/g以上の物性値を有するチタニア−ジルコニア系
粉末(請求項7)、 ・結晶相がテトラゴナル相からなり、チタニアを15〜
40重量%含み、チタニアの少なくとも一部がテトラゴ
ナル相に固溶しており、ZrTiO4または(Ti,Z
r)O2なる複酸化物,モノクリニック相ジルコニアお
よびアナターゼ相チタニアの少なくとも一種であっ
て、該,および/またはの含有率の総和が20重
量%未満であり、800℃,5時間の熱処理後の比表面
積が35m2/g以上の物性値を有する、チタニア−ジ
ルコニア系粉末(請求項8)、 ・請求項7に記載のチタニア−ジルコニア系粉末であっ
て、該チタニア−ジルコニア系粉末を800℃以上で5
時間熱処理した後に、チタニアの少なくとも一部がテト
ラゴナル相に固溶しており、ZrTiO4または(T
i,Zr)O2なる複酸化物,モノクリニック相ジルコ
ニアおよびアナターゼ相チタニアの少なくとも一種で
あって、該,および/またはの含有率の総和が2
0重量%未満であり、比表面積が35m2/g以上の物
性値を有する、チタニア−ジルコニア系粉末(請求項
9)、を特徴(発明を特定する事項)とし、同じく、前記
第一,第二の目的を達成することができ、特に、自動車
の排ガス浄化用触媒担体または助触媒として好適なチタ
ニア−ジルコニア系粉末を提供すること(請求項10)が
できる。
【0018】さらに、本発明に係るチタニア−ジルコニ
ア系粉末は、 ・請求項1〜請求項9のいずれかに記載のチタニア−ジ
ルコニア系粉末の平均粒子径は1μm以下であり、該粉
末がアルミナ粉末に分散しているチタニア−ジルコニア
系粉末(請求項11)、 ・前記アルミナの平均粒子径が1μm以下であるチタニ
ア−ジルコニア系粉末(請求項12)、 ・請求項1〜請求項9のいずれかに記載のチタニア−ジ
ルコニア系粉末の平均粒子径は0.1μm以下であり、
該粉末が平均粒子径0.1μm以下のアルミナ粉末に均
一に分散しているチタニア−ジルコニア系粉末(請求項
13)、を特徴(発明を特定する事項)とし、同じく、前
記第一,第二の目的を達成することができ、特に、自動
車の排ガス浄化用触媒担体または助触媒として好適なチ
タニア−ジルコニア系粉末を提供すること(請求項14)
ができる。
【0019】一方、本発明に係る製造方法は、(A)前記
請求項1〜請求項9に記載のチタニア−ジルコニア系粉
末を製造する方法、および、(B)前記請求項11〜請求
項13に記載のチタニア−ジルコニア系粉末を製造する
方法であって、このうち、上記(A)のチタニア−ジルコ
ニア系粉末を製造する方法は、 ・(1)チタニウム塩およびジルコニウム塩を含む原料水
溶液を、該溶液から最終的に生成する酸化物に換算して
ジルコニアが3〜30重量%または60〜85重量%と
なるように調製する工程と、(2)前記原料水溶液を強力
に撹拌しながら、pH調整剤を添加して沈殿を生成させ
る工程と、(3)得られた沈殿物を乾燥,焼成する工程
と、を含むこと(請求項15)を特徴とし、そして、上記
製造方法において、 ・前記(1)の工程における原料水溶液中に、過酸化水素
水および界面活性剤を添加すること(請求項16)、 ・前記(1)の工程における原料水溶液中に、さらに、イ
ットリウム化合物を、イットリア換算で、イットリアを
含むチタニア−ジルコニア系粉末の全重量に対して、
0.5〜10重量%を含むように調製すること(請求項
17)、 ・前記(2)の工程における強力な撹拌手段として、ホモ
ジナイザーによる均一撹拌を行うこと(請求項18)、 ・前記(3)の工程における乾燥,焼成手段として、昇温
速度が100℃/h以下であること(請求項19)、を特
徴とし、これにより、前記請求項1〜請求項9のチタニ
ア−ジルコニア系粉末を製造することができ、前記第
一,第二の目的を達成することができる。
【0020】また、本発明の前記(B)のチタニア−ジル
コニア系粉末を製造する方法は、 ・(1)チタニウム塩,ジルコニウム塩およびアルミニウ
ム塩を含む原料水溶液を、該原料水溶液から最終的に生
成する酸化物中のチタニア,ジルコニアの各酸化物に換
算して、チタニア/ジルコニアの重量比が97/3〜7
0/30、または、40/60〜15/85となるよう
に調製する工程と、(2)前記原料水溶液を強力に撹拌し
ながら、pH調整剤を添加して沈殿を生成させる工程
と、(3)得られた沈殿物を乾燥,焼成する工程と、を含
むことを特徴とし(請求項20)、または、 ・(1)チタニウム塩およびジルコニウム塩を含む原料水
溶液を、この溶液から最終的に生成する酸化物に換算し
て、ジルコニアが3〜30重量%または60〜85重量
%となるように調製する工程と、(2)アルミニウム塩を
含む原料水溶液を調製する工程と、(3)前記(1)および
(2)の原料水溶液をそれぞれ強力に撹拌しながら、pH
調整剤を添加して沈殿を生成させる工程と、(4)前記
(3)の工程からそれぞれ生じた沈殿物を均一に混合する
工程と、(5)得られた混合沈殿物を乾燥,焼成する工程
と、を含むことを特徴とし(請求項21)、これにより、
前記前記請求項11〜請求項13に記載のチタニア−ジ
ルコニア系粉末を製造することができ、前記第一,第二
の目的を達成することができる。
【0021】ここで、本明細書中の“チタニア,ジルコ
ニア,イットリア等の酸化物成分の存在割合を示すため
の重量%の値”は、プラズマ発光分光分析法(ICP:
Inductively Coupled Plasma mass spectroscopy)によ
って求めた値である。また、本明細書中の“結晶相およ
び非晶質相の存在割合を示すための容量%の値”は、粉
末X線回折法により各相の存在量を定量分析して求めた
値であり、“結晶相および非晶質相の存在割合を示すた
めの重量%(wt%)の値”は、各相の密度を用いて容量
%の値から換算したものである。(なお、上記の定量分
析方法は、最も一般的に使用される方法である。)
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に係る「チタニ
アの結晶相内にジルコニアの少なくとも一部が固溶して
成る、または、ジルコニアの結晶相内にチタニアの少な
くとも一部が固溶して成るチタニア−ジルコニア系粉
末」について、まず説明する。上記のように、チタニア
の結晶相内にジルコニアの少なくとも1部が固溶してい
る、または、ジルコニアの結晶相内にチタニアの少なく
とも1部が固溶しているという事実は、後記する表2
(図2),表3(図3)の測定結果における“チタニアの結
晶相(アナタ−ゼ相)のピ−クシフト、および、ジルコニ
アの結晶相(テトラゴナル相)のピークシフト”から明ら
かである。(→詳細は後記参照)
【0023】上記のように固溶させたものから成るの
で、高温の熱処理後においても高比表面積を保持するこ
とができ、かつ、酸性物質の耐被毒性,脱離性に優れた
チタニア−ジルコニア系粉末を提供することができる。
また、チタニア表面の塩基点が少ないという特徴を変え
ずに、耐熱性を大幅に向上させたチタニア−ジルコニア
系粉末を提供することができる。
【0024】本発明の請求項2に係る「非晶質のチタニ
ア−ジルコニア系粉末であって、該粉末を熱処理した後
に、ジルコニアの結晶相内にチタニアの少なくとも一部
が固溶して成るチタニア−ジルコニア系粉末が形成され
る、非晶質のチタニア−ジルコニア系粉末」について
も、前記請求項1に係るチタニア−ジルコニア系粉末と
同様、高温の熱処理後においても高比表面積を保持する
ことができ、かつ、酸性物質の耐被毒性,脱離性に優れ
た、しかも、チタニア表面の塩基点が少ないという特徴
を変えずに、耐熱性を大幅に向上させたチタニア−ジル
コニア系粉末を提供することができる。
【0025】次に、本発明の請求項3〜請求項9に係る
“ジルコニアを3〜30重量%含む(請求項3〜請求項
6)、または、60〜85重量%含む(請求項7〜請求項
9)、チタニア−ジルコニア系粉末”について、詳細に
説明する。
【0026】(ジルコニア含有量:3〜30重量%のチ
タニア−ジルコニア系粉末)本発明に係る「結晶相がア
ナタ−ゼ相からなり、ジルコニアを3〜30重量%含む
チタニア−ジルコニア系粉末」は、大気中で800℃,
5時間熱処理をした後の比表面積が45m2/g以上の
物性値を有するものであり、そして、ジルコニアの少な
くとも一部がアナタ−ゼ相に固溶し、固溶していないジ
ルコニアがZrTiO4または(Ti,Zr)O2なる複酸化物、また
は、ジルコニアのテトラゴナル相からなり、これらがチ
タニアの周囲に分散している粉末からなる。
【0027】ジルコニアの一部がチタニアのアナターゼ
相に固溶しているという事実は、後記する表2(図2)の
測定結果におけるアナターゼ相のピークシフトから明ら
かである。ピークシフトは低角度側で格子定数が大きく
なる方向であり、チタニウムイオンよりイオン半径の大
きいジルコニウムイオンの固溶に対応している。また、
後記する表3(図3)より、500℃ではジルコニア含有率
が20重量%までは、ほぼアナターゼ相単相からなり、
ジルコニア含有率が30重量%では、2θが“30.64
°”に(Ti,Zr)O2複酸化物相の(111)ピークが観察さ
れる。これは、(Ti,Zr)O2複酸化物相の第1ピークに相
当する。このことより、アナターゼ相に固溶していない
ジルコニアは、(Ti,Zr)O2複酸化物相として存在してお
り、試料のサンプリング位置にかかわらず同様の相構成
であることから、この(Ti,Zr)O2複酸化物相は、アナタ
ーゼ相と微細に分散していると考えられる。ここで、(T
i,Zr)O2複酸化物相の含有率は20重量%未満である。
好ましくは10重量%以下、さらに好ましくは5重量%
以下であるのが良い。
【0028】ジルコニアの含有量を3〜30重量%と限
定する技術的意義は、後記する表1から明らかなよう
に、この範囲内で“大気中で800℃,5時間熱処理を
した後の比表面積の物性値”が45m2/g以上を示す
ものであり(図1の(B)参照)、この範囲外では、このよ
うな比表面積が得られないからである。その理由は、ジ
ルコニアの含有量3〜30重量%の範囲内において、チ
タニアのアナタ−ゼ相にジルコニアが固溶することによ
る結晶相の安定化作用と、チタニアの粒子間に存在する
ジルコニア粒子の焼結防止作用によると考えられる。
【0029】(ジルコニア含有率:60〜85重量%の
チタニア−ジルコニア系粉末)本発明に係る「チタニア
−ジルコニア系粉末の90容量%以上が非晶質からな
り、ジルコニアを60〜85重量%含むチタニア−ジル
コニア系粉末」は、大気中で500℃,5時間熱処理し
た後の比表面積が140m2/g以上の物性値を有し、
また、800℃で5時間熱処理した後の比表面積が35
2/g以上の物性値を有する(後記表1および図1の
(A),(B)参照)。また、本発明に係る「結晶相がテト
ラゴナル相からなり、チタニアを15〜40重量%含
み、チタニアの少なくとも一部がテトラゴナル相に固溶
しており、ZrTiO4または(Ti,Zr)O2なる複
酸化物,モノクリニック相ジルコニアおよびアナタ
ーゼ相チタニアの少なくとも一種であって、該,お
よび/またはの含有率の総和が20重量%未満である
チタニア−ジルコニア系粉末」は、800℃で5時間熱
処理した後の比表面積が35m2/g以上の物性値を有
する(後記表1および図1(B)参照)。
【0030】ジルコニアが60〜85重量%含む本発明
に係るチタニア−ジルコニア系粉末は、500℃以下の
加熱条件では、主な成分が非晶質(90容量%以上が非
晶質)であり、また、これを600℃以上に加熱する
と、ジルコニアのテトラゴナル相(正方晶)を持ったチタ
ニア−ジルコニア粒子が析出し、チタニアがジルコニア
に固溶した粉末が得られる(後記図3参照)。表3(図3)
に示されているように、このジルコニアのテトラゴナル
相の(101)ピークは、粉末全体のチタニア含有率の増
加につれてシフトしており、チタニアが固溶したことを
示している。ピークのシフトは高角度側で、格子定数は
小さくなる方向であり、チタニウムイオンのイオン半径
がジルコニウムイオンより小さいことに対応している。
また、表4(図3)より、ジルコニア含有率が80重量%
以上では、ジルコニアのモノクリニック相であり、ジル
コニア含有率が70重量%以下では、(Ti,Zr)O2複酸化
物相が微量共存している。ここで、前記と同様、(Ti,Z
r)O2複酸化物相の含有率は、20重量%未満である。好
ましくは10重量%以下、さらに好ましくは5重量%以
下である。
【0031】(イットリア含有チタニア−ジルコニア系
粉末)本発明に係る上記「ジルコニアを3〜30重量%
含む、または、60〜85重量%含むチタニア−ジルコ
ニア系粉末」は、ジルコニア以外に更にイットリアを併
用することもできる。特に、900℃を超える温度で使
用する場合、イットリアの併用により、チタニア−ジル
コニア系粉末の比表面積を一層増加させることができ
る。この場合、イットリアの含有量としては、10重量
%を超えても比表面積のより一層の増加が期待できない
ので、10重量%以下が望ましく、一方、その下限は、
0.5重量%が好ましい。好ましくは0.5〜5重量%
であり、より好ましくは1〜3重量%である(後記表5
および図6参照)。
【0032】(アルミナ粉末に分散しているチタニア−
ジルコニア系粉末)本発明に係る「請求項1〜請求項9
のいずれかに記載のチタニア−ジルコニア系粉末の平均
粒子径は1μm以下であり、該粉末がアルミナ粉末に分
散しているチタニア−ジルコニア系粉末」は、1μm以
下の平均粒子径を有するチタニア−ジルコニア系粉末と
アルミナ粉末とを高分散状態にすることにより、上記チ
タニア−ジルコニア系粉末の特性をより効果的に引き出
しつつ、さらに、アルミナ分散による更なる耐熱性向上
効果を与えるものである。
【0033】すなわち、チタニア−ジルコニア系粉末
は、アルミナ粉末中で高分散状態になり、硫黄などの酸
性物質に対する被毒防止効果をより有効に発揮し、ま
た、より耐熱性の高いアルミナに保持されることによっ
て、高温まで更に高い比表面積を保つことができる。特
に、「請求項1〜請求項9のいずれかに記載のチタニア
−ジルコニア系粉末の平均粒子径は0.1μm以下であ
り、該粉末が平均粒子径が0.1μm以下のアルミナ粉
末に均一に分散しているチタニア−ジルコニア系粉末」
では、その効果が顕著である。
【0034】ここで、本発明の「アルミナ粉末に分散し
ているチタニア−ジルコニア系粉末」における“チタニ
ア−ジルコニア固溶体粒子とアルミナ粒子の互いに分散
し合った状態”について説明する。本明細書において
は、分散状態を各粒子の平均粒子径で表現している。こ
の平均粒子径は、次のような方法で求められる。それぞ
れの粒子における粒子径は、それぞれが単結晶粒子であ
るか、結晶粒子の集合体である多結晶粒子であるかは、
どちらでも良く、透過型電子顕微鏡または走査型電子顕
微鏡を用いて観察される視野において、ランダムに撮影
した少なくとも10視野以上で、粒子数200以上の母
集団において、それぞれの写真における各粒子の最大径
(該径を各粒子の直径とした)を測定し、この測定値の平
均を算出して、各粒子(チタニア−ジルコニア固溶体粒
子,アルミナ粒子)の“平均粒子径”とした。
【0035】ただし、粒子径の測定方法は、前記方法に
限定されるわけではなく、同等の結果が得られる方法も
同様に用いることができる。例えば、レーザー回折式粒
度分布測定法は、異種の粒子を機械的に混合する場合
は、上記画像解析法と同様の結果を示す。動的光散乱法
も同様である。但し、機械的な混合に伴って粒子が粉砕
処理される場合は、粉砕後の分散状態は、画像解析法に
よって確認する必要がある。また、ここでの粒子径は、
粉末を構成する各成分の粒子径を言うが、ここで、粒子
径が、単一の分布ではなく、明らかに粗大な粒子、また
は微細な粒子を含むバイモーダル以上の粒子径分布を持
つ場合、主となる粒子径分布からはずれる粒子径の粒子
は、上記の平均粒子径の算出の際に除外する。主となる
粒子径分布とは、その粒子径分布に属する粒子の総体積
が粉末全体の50体積%以上であることをいう。また、
ここでいう平均値は、体積で標準化したそれぞれの単一
分布の最頻径を指す。
【0036】ここで、チタニア−ジルコニア系粉末にお
いて、チタニア−ジルコニア固溶体粒子を1μm以下の
寸法で、アルミナ粒子の間に分散された構造とすること
の技術的意義について、以下に詳記する。
【0037】チタニア−ジルコニア系固溶体粒子は、前
記したように、表面に塩基点が殆ど無く、そのため、硫
黄等の酸性物質が吸着し難く脱離し易いやすいことか
ら、硫黄等の酸性物質による被毒を防止する効果を持
つ。一方、触媒の活性点であるところの貴金属は、チタ
ニア−ジルコニア固溶体粒子の表面に担持されるより
も、アルミナ粒子表面に担持される方が、高温まで安定
に保持される。そこで、アルミナ粒子とチタニア−ジル
コニア固溶体粒子とを機械的に混ぜ合わせていることが
考えられる。両者の機械的な混合によって、貴金属を高
温まで保持しつつ、かつ、硫黄被毒を低減する効果も発
揮されることが確かめられている。ここで、チタニア−
ジルコニア固溶体粒子の被毒防止効果の機構上、アルミ
ナ粒子と、より微細に混合することがより好ましいこと
が予測される。
【0038】しかし、通常の混合工程では、1μm以下
の寸法で両者を混ぜ合わせることは極めて難しい。本発
明者等は、アルミナ粉末の存在する溶液中で、チタニア
−ジルコニア固溶体粒子を合成する工程等を用いてこの
高分散状態を実現した。この“チタニア−ジルコニア固
溶体粒子が1μm以下の寸法で、アルミナ粒子間に分散
された粉末”は、触媒担体に用いた場合、アルミナ粒子
とチタニア−ジルコニア固溶体粒子とを機械的に混ぜ合
わせた状態より、更に優れた被毒防止効果を発揮した。
【0039】ここで、アルミナ粉末も1μm以下のもの
を用いると、さらに、両者の分散状態は改善され、した
がって、アルミナ上の貴金属とチタニア−ジルコニア固
溶体粒子との距離が近くなるため、更に優れた被毒防止
効果が得られる。この効果は、チタニア−ジルコニア固
溶体粒子とアルミナ粒子とがさらに微細な分散状態にな
れば、より一層顕著になる。また、チタニア−ジルコニ
ア固溶体粒子とアルミナ粒子との混合粉砕による分散方
法や、アルミナ粉末に対して後からチタニア−ジルコニ
ア固溶体粒子を合成する方法では達成できない“両者が
0.1μm以下のサイズとなる分散状態”では、この被毒
防止効果は、さらに顕著になる。更に好ましくは、“両
者が0.07μm以下のサイズとなる分散状態”である。
【0040】本発明者等は、アルミニウム塩,チタニウ
ム塩,ジルコニウム塩の混合水溶液からpH調整によっ
て沈殿を合成する方法、および、アルミニウム塩からの
沈殿とチタニウム塩,ジルコニウム塩の混合水溶液から
の沈殿を混合する方法によって、チタニア−ジルコニア
固溶体粒子とアルミナ粒子の両者が“0.1μm以下のサ
イズとなる均一分散状態”を実現した。この均一分散状
態の粉末を大気中,800℃で5時間熱処理すると、比表
面積が100m2/g以上のものが得られた。また、後記す
る実施例11に記載するような方法によれば、チタニア
−ジルコニア固溶体粒子とアルミナ粒子の平均粒子径が
共に“0.07μm以下”の均一分散状態の粉末が得られ、
この粉末に対して、同じく800℃で5時間熱処理する
と、比表面積が110m2/g以上のものが得られた。この
ように、高温の熱処理後においても高比表面積を保持し
得る理由としては、上記チタニア−ジルコニア固溶体粒
子が上記アルミナ粒子に均一に分散していることも、一
因として考えられる。ここで、アルミナ粒子が、ランタ
ン等の希土類元素酸化物,バリウム等のアルカリ土類金
属酸化物を固溶しているもの、または、複合酸化物とな
っているものであれば、アルミナの耐熱性がさらに高ま
るために、より好ましい。
【0041】本発明の「アルミナ粉末に分散しているチ
タニア−ジルコニア系粉末」を触媒担体として使用する
場合、次の(A)および(B)の実施形態を採用することが
できる。 (A):本発明の「アルミナ粉末に分散しているチタニア
−ジルコニア系粉末」を単独で触媒担体とする実施形
態。 (B):他の市販アルミナ(平均粒子径が3〜7μmの粉
末)と混合して用いる実施形態。
【0042】上記(A)の実施形態の場合、特に限定する
ものではないが、本発明の「アルミナ粉末に分散してい
るチタニア−ジルコニア系粉末」中のアルミナ含有量
は、20〜80重量%が好ましく、より好ましくは40
〜60重量%である。なお、この場合のアルミナ粒子の
平均粒子径は、前記したとおり、0.1μm以下が好ま
しい。また、上記(B)の実施形態の場合、これも特に限
定するものではないが、市販のアルミナ(平均粒子径が
3〜7μmの粉末)を例えば50重量%と、本発明の
「アルミナ粉末に分散しているチタニア−ジルコニア系
粉末」とを混合して使用する場合(基材に塗布して使用
する場合も含む)、この際の“アルミナ粉末に分散して
いるチタニア−ジルコニア系粉末”中のアルミナ粒子の
含有量は、5〜30重量%が好ましく、より好ましくは
10〜20重量%である。なお、この場合のアルミナ粒
子の平均粒子径も0.1μm以下が好ましい。
【0043】(本発明に係る粉末の特性)本発明に係る
前記チタニア−ジルコニア系粉末,イットリア含有チタ
ニア−ジルコニア系粉末,アルミナ粉末に分散している
チタニア−ジルコニア系粉末は、前記したとおり、いず
れも高温の熱処理後においても高比表面積を保持し得る
特性を有している。また、一般に、チタニア粉末は、チ
タニア表面の塩基性点が少ないという特性を有している
が、本発明に係る前記チタニア−ジルコニア系粉末,イ
ットリア含有チタニア−ジルコニア系粉末,アルミナ粉
末に分散しているチタニア−ジルコニア系粉末は、いず
れも上記特性を変えずに、耐熱性を大幅に増加させ得る
という特性を有している。このように結晶表面に塩基点
が殆どなく、チタニア単体の酸点と同等以上の量と強度
の酸点を有するため、SO2ガス等の酸性物質が吸着し
難く、また、一旦吸着しても脱離し易く、それらの被毒
に強い作用効果が生じる。
【0044】(本発明に係る粉末の用途)本発明に係る
前記チタニア−ジルコニア系粉末,イットリア含有チタ
ニア−ジルコニア系粉末,アルミナ粉末に分散している
チタニア−ジルコニア系粉末は、上記した特性を有する
ことから、自動車の排ガス浄化用触媒担体または助触媒
として好適である。その理由は、自動車用排ガス浄化触
媒は、貴金属担持型の触媒であり、貴金属を高分散状態
に保持し、ガスと有効に接触させるために、高比表面積
を持つことが望ましく、かつ、該触媒を適用する高温下
においても、高比表面積を保持する特性を有することが
好ましいからである。
【0045】本発明に係るチタニア−ジルコニア系粉
末,イットリア含有チタニア−ジルコニア系粉末,アル
ミナ粉末に分散しているチタニア−ジルコニア系粉末
は、耐硫黄被毒性,耐アルカリ性,耐熱性を高いレベル
で兼ね備えているため、特に、アルカリ金属,アルカリ
土類金属からなるNOx吸蔵材を高濃度(触媒ハニカム
1リットル当り0.1mol以上)に含み、硫黄が脱離し
難い酸化雰囲気で、高温に曝されるNOx吸蔵還元型触
媒用の触媒担体として適している。
【0046】ここで、NOx吸蔵還元型触媒用の触媒担
体として使用する場合について、具体的に説明する。ア
ルミナ粉末に分散しているチタニア−ジルコニア系粉末
を、後記する触媒“[Ba(0.2mol)+K(0.1mol)]/[Pt(2g)
+Rh(0.1g)]/担体(120g)”の担体として使用すると、
「チタニア−ジルコニア固溶体粒子とアルミナ粒子の両
者が1μm以下の分散状態の粉末」では、後記する条件
下で「NOx吸蔵能」を測定したところ、反応温度600
℃で7μmol/0.5g-cat.以上であった。また、「チタ
ニア−ジルコニア固溶体粒子とアルミナ粒子の両者が0.
1μm以下の分散状態の粉末」では、同じく後記する条
件下で「NOx吸蔵能」を測定したところ、反応温度60
0℃で9μmol/0.5g-cat.以上であった。
【0047】また、本発明に係るチタニア−ジルコニア
系粉末,イットリア含有チタニア−ジルコニア系粉末,
アルミナ粉末に分散しているチタニア−ジルコニア系粉
末は、前記したように、チタニア表面の塩基点が少ない
という特性を変えるものではなく、かつ、チタニア単体
の酸点と同等以上の量および強度の酸点を持ち、このた
め、硫黄被毒に強い特性を有することから、しかも高耐
熱性を有することから、硫黄を含んだ高温のガス中で使
用される触媒担体としての一般的な用途にも好適であ
る。
【0048】(本発明に係る製造方法)本発明に係る製
造方法は、前記チタニア−ジルコニア系粉末,イットリ
ア含有チタニア−ジルコニア系粉末,アルミナ粉末に分
散しているチタニア−ジルコニア系粉末を製造する方法
であって、このうち、チタニア−ジルコニア系粉末,イ
ットリア含有チタニア−ジルコニア系粉末の製造方法
は、チタニウム塩及びジルコニウム塩(又は、更にイッ
トリウム塩)を含む原料水溶液を強力に攪拌することを
特徴とし、これにより、前記した優れた特性を有するチ
タニア−ジルコニア系粉末を製造することができる。上
記“強力な攪拌”としては、剪断速度で表現すると、10
00sec-1以上が好ましく、10,000sec-1以上がより好まし
い。具体的には、ホモジナイザ−(剪断速度:13,000sec
-1)を、従来のプロペラ攪拌と併用して、均一攪拌を行
うことが好適である。
【0049】チタニウム塩としては、特に限定するもの
ではなく、例えば、4塩化チタン,硫酸チタニル,シュ
ウ酸チタニルアンモニウム,硝酸チタン,その他の水溶
性のチタニウム塩などを任意に使用することができる。
また、ジルコニウム塩についても、例えば、オキシ硫酸
ジルコニウム,オキシ塩化ジルコニウム,オキシ硝酸ジ
ルコニウム,硝酸ジルコニウム,その他の水溶性のジル
コニウム塩などを任意に使用することができる。イット
リウム塩についても、例えば、硝酸イットリウムを使用
することができる。
【0050】さらに、本発明の製造方法において、前記
原料水溶液中に過酸化水素水および界面活性剤を添加す
ることが望ましい。その理由は、過酸化水素の添加によ
り、チタニウムイオンおよびジルコニウムイオンが錯イ
オンとなり、両者の沈澱の生成するpHが近くなるた
め、共沈物の中の混合が、原子レベルで行われやすくな
るからである。また、界面活性剤の添加により、沈澱操
作の際たまたま不均一の部分が生じても、界面活性剤の
ミセル中で、ジルコニアを主成分とする粒子とチタニア
を主成分とする粒子とが、互いに組成が均一になる方向
で粒成長して、均一な組成の固溶体粒子を形成しやすい
ためである。
【0051】界面活性剤としては、陰イオン系,陽イオ
ン系および非イオン系のいずれも使用することができる
が、その中でも、形成するミセルが内面に狭い空間を形
成し得る形状、例えば、球状ミセルを形成し易い界面活
性剤が望ましい。また、臨界ミセル濃度が0.1mol
/リットル以下のものが望ましい。より望ましくは、
0.01mol/リットル以下の界面活性剤の使用が望
ましい。なお、臨界ミセル濃度とは、ある界面活性剤が
ミセルを形成する最低の濃度のことである。
【0052】また、本発明の製造方法は、前記原料水溶
液を強力に攪拌しながら、pH調整剤を添加して生成さ
せた沈殿物を乾燥,焼成する工程を含むものであるが、
この乾燥,焼成手段として、昇温速度を100℃/h以
下とするのが好ましい。その理由は、本発明の“高比表
面積を持つチタニア−ジルコニア系粉末,イットリア含
有チタニア−ジルコニア系粉末”を安定に製造するため
に有効であるからである。すなわち、これらの粉末を焼
成する際に、副生成物として硝酸アンモニウム等の塩が
相当量共存している。焼成工程では、これらの副生成物
塩が昇温過程でチタニウムイオンの酸化触媒能によっ
て、しばしば乾燥中の沈殿が着火ないし自己発熱し、温
度が必要以上に上がりすぎ、比表面積が小さくなってし
まうという現象が生ずる。この急激な自己発熱を押さえ
るために、昇温速度を100℃/h以下にするのが有効
である。より好ましくは50℃/h以下である。
【0053】一方、本発明の“アルミナ粉末に分散して
いるチタニア−ジルコニア系粉末”の製造方法は、(1
a)チタニウム塩,ジルコニウム塩およびアルミニウム
塩を含む原料水溶液を、該原料水溶液から最終的に生成
する酸化物中のチタニア,ジルコニアの各酸化物に換算
して、チタニア/ジルコニアの重量比が97/3〜70
/30、または、40/60〜15/85となるように
調製する工程と、(2a)前記原料水溶液を強力に撹拌し
ながら、pH調整剤を添加して沈殿を生成させる工程
と、(3a)得られた沈殿物を乾燥,焼成する工程と、を
含むこと、または、(1b)チタニウム塩およびジルコニ
ウム塩を含む原料水溶液を、この溶液から最終的に生成
する酸化物に換算して、ジルコニアが3〜30重量%ま
たは60〜85重量%となるように調製する工程と、
(2b)アルミニウム塩を含む原料水溶液を調製する工程
と、(3b)前記(1b)および(2b)の原料水溶液をそれ
ぞれ強力に撹拌しながら、pH調整剤を添加して沈殿を
生成させる工程と、(4b)前記(3b)の工程からそれぞ
れ生じた沈殿物を均一に混合する工程と、(5b)得られ
た混合沈殿物を乾燥,焼成する工程と、を含むことを特
徴とし、これにより、前記した優れた特性を有する“ア
ルミナ粉末に分散しているチタニア−ジルコニア系粉
末”を製造することができる。
【0054】前記(1a)の「チタニウム塩,ジルコニウ
ム塩およびアルミニウム塩を含む原料水溶液」を調製す
る際に、チタニア−ジルコニア系粉末またはアルミナ粉
末の耐熱性を高める元素、例えば、Y,La等の希土類
元素やBa等のアルカリ土類金属を、陽イオン濃度で1
0mol%以下の範囲で添加しても良い。また、前記
(2b)の「アルミニウム塩を含む原料水溶液」を調製す
る際に、同じく、La等の希土類元素またはBa等のア
ルカリ土類金属を、最終的に得る粉末中の陽イオン濃度
として10mol%以下の範囲で添加しても良い。
【0055】本発明の“アルミナ粉末に分散しているチ
タニア−ジルコニア系粉末の製造方法”においても、前
記チタニア−ジルコニア系粉末の製造方法と同様、“強
力な攪拌”として、1000sec-1以上の剪断速度が好まし
く、10,000sec-1以上がより好ましい。具体的には、ホ
モジナイザ−(剪断速度:13,000sec-1)を、従来のプロ
ペラ攪拌と併用して、均一攪拌を行うことが好適であ
る。また、前記チタニア−ジルコニア系粉末の製造方法
と同様、原料水溶液中に過酸化水素水および界面活性剤
を添加することが好ましく、また、乾燥,焼成手段とし
て、昇温速度が100℃/h以下とすることが好まし
い。(好ましいとする理由および具体的手段は、いずれ
も前記と同じである。)
【0056】本発明のチタニア−ジルコニア系粉末,イ
ットリア含有チタニア−ジルコニア系粉末,アルミナ粉
末に分散しているチタニア−ジルコニア系粉末の前記各
製造方法において、「乾燥,焼成工程」に先立って、濾
過またはデカンテーションによる沈殿の濃縮、および/
または、水洗処理等の副生成物除去工程を併用すること
もできる。しかし、それらを併用しない場合に比して、
昇温速度の制限が相対的に小さくなるが、工程増による
コスト増加のデメリットも生ずる。
【0057】
【実施例】以下、本発明のチタニア−ジルコニア系粉
末,イットリア含有チタニア−ジルコニア系粉末,アル
ミナ粉末に分散しているチタニア−ジルコニア系粉末に
係る実施例を比較例と共に挙げ、本発明について具体的
に説明する。
【0058】[実施例1〜9,比較例1〜5:TiO2-xw
t%ZrO2(x=0〜100)]TiO2換算で27.5wt%濃度の四塩
化チタン水溶液と、ZrO2換算で18wt%濃度のオキシ硝酸
ジルコニウム水溶液とを、表1に示す量秤取し、これを
水1000gに溶解し、さらに30wt%の過酸化水素水160g
およびノニオン系界面活性剤(レオコン 1020H;ライオ
ン社製)24gを添加して原料水溶液を調製した。次に、
この原料水溶液を、プロペラ攪拌と併用してホモジナイ
ザ−(剪断速度:13,000sec-1)を用い、より均一に攪拌
しながら、25%アンモニア水456gを1000gの水に希釈
したアンモニア水を、この原料水溶液に対して添加し、
沈殿を生成させた。
【0059】得られた沈殿を150℃で乾燥し、次いで、
昇温速度50℃/hで500℃まで昇温し、500℃で5時間焼
成してチタニア−ジルコニア系粉末を得、比表面積を測
定した。これらの粉末を更に800℃で5時間焼成して、
同じく比表面積を測定した。測定結果を表1に示した。
また、この測定結果を、図1にグラフ化した。なお、図
1の(A)は、500℃で5時間焼成した後の比表面積の測
定結果を、同(B)は、800℃で5時間焼成した後の比表
面積の測定結果を、それぞれグラフ化した図である。
【0060】
【表1】
【0061】表1および図1(A),(B)から、本発明の
「ZrO2;3〜30wt%」の範囲内の実施例1〜実施例4で
は、800℃で5時間焼成した後の比表面積が45m2/g以
上の物性値を有するのに対し、この範囲外の比較例1(Z
rO2;0wt%)では、極めて低い比表面積を示し、同じく
範囲外の比較例2(ZrO2;40wt%),比較例3(ZrO2;50w
t%)でも低い比表面積を示すことがわかる(→図1の
(B)参照)。一方、本発明の「ZrO2;60〜85wt%」の範
囲内の実施例5〜実施例9では、500℃で5時間焼成し
た後の比表面積が140m2/g以上の物性値を有するのに
対し、この範囲外のZrO2が90wt%の比較例4やZrO2が10
0wt%の比較例5では、140m 2/g未満のものであるこ
とがわかる(→図1の(A)参照)。また、800℃で5時
間焼成した実施例5〜実施例9では、35m2/g以上の
物性値を有するのに対し、比較例1〜比較例5では、35
2/g未満のものであることがわかる(→図1の(B)
参照)。
【0062】そして、800℃の高温で焼成したもので
は、ZrO2が10wt%組成(実施例2)が最も高比表面積を示
し、一方、500℃で焼成したものでは、ZrO2が70wt%の
組成(実施例7)において、200m2/gを超える“201.3
2”という高い比表面積を示すことがわかる(→図1
の(A),(B)参照)。
【0063】図2および図3に、ZrO2含有率0〜100wt%
のTiO2-ZrO2系粉末(実施例1〜実施例5,実施例7,実
施例8,比較例1〜比較例5)の「500℃,5時間熱処理
(焼成)後のTiO2-ZrO2系粉末」のX線回折図および「800
℃,5時間熱処理(焼成)後のTiO2-ZrO2系粉末」のX線
回折図を示す。
【0064】500℃の熱処理後に大きな比表面積を示す
“ZrO2含有率:60wt%(実施例5),同:70wt%(実施例
7),同:80wt%(実施例8)”の粉末(前掲の表1参照)
は、図2のX線回折図から、非晶質であることがわか
る。また、同図から、ZrO2含有率が50wt%以下では、Ti
O2のアナタ−ゼ相が存在し、一方、ZrO2含有率が90wt%
以上では、ZrO2のテトラゴナル相またはモノクリニック
相が存在していることがわかる。
【0065】一方、800℃焼成後の粉末の場合、図3の
X線回折図から、ZrO2含有率が“0wt%”では、TiO2
ルチル相が生成しているが、ZrO2含有率が“5wt%以
上”の組成では、TiO2の結晶相はアナタ−ゼ相のみであ
ってルチル相は見られず、結晶相的にも高耐熱化してい
ることがわかる。
【0066】TiO2のアナタ−ゼ相の(200)は、CuK
α1で測定したX線回折図における2θが“500℃焼
成”で48.04゜であるが、次の表2から明らかなよう
に、ピ−クが低角度側にシフトしており、ZrO2がTiO2
アナタ−ゼ相に固溶していることがわかる。また、ZrO2
含有量が60wt%以上の領域では、800℃焼成後にZrO2
テトラゴナル相が主な結晶相になる。そして、このZrO2
のテトラゴナル相の(101)は、CuKα1で測定した
X線回折図における2θが“30.24゜”であるが、次の
表3から明らかなように、TiO2の共存により高角度側に
シフトしており、TiO2がZrO2のテトラゴナル相に固溶し
ていることがわかる。
【0067】更に、表3に示すように、ZrO2が10wt%か
ら50wt%の範囲で、(Ti,Zr)O2複酸化物相が共存してい
るが、この複酸化物相の(111)ピークも、ZrO2含有率
につれて変化しており、同相内のTiとZrとの比が変
化していることがわかる。
【0068】
【表2】
【0069】
【表3】
【0070】また、表4に、実施例1〜実施例9,比較
例1〜比較例5の結晶相構成を記号で示した。“○印”
は、20wt%を超える量であって、当該結晶相が多いこと
を示し、“△印”は、20wt%より少ない量であって、当
該結晶相がわずかに存在することを示し、“×印”は、
当該結晶相が極微量検出または検出されなかったことを
示す。 表4から、本発明の「チタニアの結晶相がアナ
ターゼ相からなり、ジルコニアを3〜30wt%含むチ
タニア−ジルコニア系粉末」に係る実施例1〜実施例4
のTiO2-ZrO2系粉末では、複酸化物[(Ti,Zr)O2]の含
有量が20wt%未満であることがかる。また、本発明
の「結晶相がテトラゴナル相からなるジルコニアであ
り、ジルコニアに対してチタニアを15〜40重量%含
むチタニア−ジルコニア系粉末」に係る実施例5〜実施
例9のTiO2-ZrO2系粉末では、複酸化物[(Ti,Zr)
O2],モノクリニック相ジルコニア,アナターゼ相チタ
ニアの含有率の総和が20重量%未満であることがわか
る。
【0071】
【表4】
【0072】前記実施例1〜実施例9および比較例1〜
比較例5のうち、ZrO2:10wt%(実施例2),ZrO2:70wt
%(実施例7)およびZrO2:0wt%(比較例1),ZrO2:100
wt%(比較例5)の各粉末について、アンモニア(NH3),
二酸化炭素(CO2)の昇温脱離(TPD)試験を行い、表面の酸
点,塩基点をそれぞれ測定した。この昇温脱離試験の測
定結果を図4の(A),(B)および図5の(A),(B)に示
す。その結果、実施例2及び実施例7のTiO2-ZrO2系粉
末は、ZrO2を含有するにもかかわらず、100wt%TiO2
らなる粉末(比較例1)と同様に、表面には酸点のみが存
在し、塩基点は殆ど持たないことがわかった。一方、Zr
O2のみからなる粉末(比較例5)の表面には、酸点と塩基
点の両方が存在していることがわかった。
【0073】[実験例:「チタニアの比表面積に対する
イットリアの添加量の影響」]前記実施例2の“TiO2-1
0wt%ZrO2”に対して、Y2O3を「0wt%,0.5wt%,1wt
%,1.5wt%,2wt%,3wt%,4wt%,5wt%,10wt%」
含有する粉末を作製し、900℃で5時間焼成した後の各
粉末の比表面積を測定した。その結果を表5(図6)に示
した。
【0074】
【表5】
【0075】表5(図6)から明らかなように、Y2O3を添
加することにより、比表面積の増加が認められた。そし
て、0.5wt%の添加でその効果が顕著であり、2wt%ま
では増加するが、3wt%を超えてもそれ以上の効果が見
られないことが判明した。
【0076】[実施例10:TiO2-10wt%ZrO2-2wt%Y2O
3]TiO2換算で27.5wt%濃度の四塩化チタン水溶液383.7
gと、ZrO2換算で18wt%濃度のオキシ硝酸ジルコニウム
水溶液66.7g、そして、Y2O3換算で29.48wt%の硝酸イ
ットリウム溶液8.14gとを水1000gに溶解し、さらに30
wt%の過酸化水素水160gおよびノニオン系界面活性剤
(レオコン 1020H;ライオン社製)24gを添加して原料水
溶液を調製した。次に、この原料水溶液をホモジナイザ
−により均一に攪拌しながら、25%アンモニア水456g
を1000gの水に希釈したアンモニア水を、該原料水溶液
に対して添加し、沈殿を生成させた。得られた沈殿を15
0℃で乾燥し、次いで、昇温速度50℃/hで500℃まで昇
温し、500℃で5時間焼成してイットリア含有チタニア
−ジルコニア系粉末を得た。さらに、これを“600℃,7
00℃,800℃,900℃”の各温度で5時間熱処理し、各比
表面積を測定した。その結果を表6(図7)に示した。
【0077】[比較例6]比較のため、前記実施例2に
おける“ホモジナイザ−による攪拌”を除いて、その他
は前記実施例2と同一条件で沈殿を生成させた。この沈
殿物を、実施例2と同様、150℃で乾燥し、次いで、“6
00℃,700℃,800℃,900℃”の各温度で5時間熱処理
し、各比表面積を測定した。その結果を表6(図7)に示
した。なお、参考例として、市販のアナタ−ゼ相チタニ
ア粉末に対しても同様に比表面積を測定した。また、前
記実施例2においても、“600℃,700℃,800℃,900
℃”の各温度で5時間熱処理し、各比表面積を測定した
結果を、同じく表6(図7)に示した。
【0078】
【表6】
【0079】表6(図7)から明らかなように、“ホモジ
ナイザ−による攪拌”を行った実施例2のチタニア−ジ
ルコニア系粉末は、高温下での熱処理後においても高比
表面積を保持し、特に700℃以上の800℃,900℃で5時
間熱処理した後であっても、高比表面積を有するものが
得られた。また、同じく“ホモジナイザ−による攪拌”
を行った実施例10のイットリア含有チタニア−ジルコ
ニア系粉末においても、実施例2のチタニア−ジルコニ
ア系粉末と同様、高温下での熱処理後においても高比表
面積を保持するものが得られた。これに対し、“ホモジ
ナイザ−による攪拌”を行わない比較例6では、高温下
での熱処理後において、比表面積の低下が著しく、ま
た、ジルコニアを含有しない市販のチタニア粉末である
参考例においても同様であった。
【0080】また、表6(図7)から、実施例10のイッ
トリア含有チタニア−ジルコニア系粉末の900℃焼成品
では、実施例2のチタニア−ジルコニア系粉末の900℃
焼成品よりも高比表面積を保持することがわかった。
【0081】[実施例11:50wt%Al2O3-35wt%ZrO2-1
5wt%TiO2]Al2O3酸化物換算で13.6wt%の硝酸アルミニ
ウム塩441.2gと、TiO2換算で27.5wt%濃度の四塩化チ
タン水溶液65.4gと、ZrO2換算で18wt%濃度のオキシ硝
酸シルコニウム水溶液233.3gとを水1000gに溶解し、
さらに30wt%の過酸化水素水160gおよびノニオン系界
面活性剤(レオコン 1020H;ライオン社製)24gを添加し
て原料水溶液を調製した。次に、この原料水溶液をホモ
ジナイザーにより均一に撹拌しながら、25%アンモニア
水456gを1000gの水に希釈したアンモニア水を、該原
料水溶液に対して添加し、沈殿を生成させた。得られた
沈殿を150℃で乾燥し、次いで、昇温速度50℃/hで500
℃まで昇温し、500℃で5時間焼成して“アルミナ粉末
に分散しているチタニア−ジルコニア系粉末”を得た。
さらに、これを600℃,700℃,800℃の各温度で5時間
熱処理し、各比表面積を測定した。その結果を表7(図
8)に示した。この実施例11のチタニア−ジルコニア
系粉末は、平均粒子径が0.05μmのZrO2-TiO2粉末と平
均粒子径が0.04μmのAl2O3粉末との混合粉末であっ
た。
【0082】[実施例12]実施例7のチタニア−ジル
コニア系粉末であって、平均粒子径が5μmの粉末と、
平均粒子径が2μmのアルミナ粉末とを、実施例11と
同じ組成になるように配合し、乾式ボールミルで10時間
混合し、混合粉末を作製した。この混合粉末中のチタニ
ア−ジルコニア系粉末は、平均粒子径が0.7μmであ
り、また、アルミナ粉末の平均粒子径は0.8μmであっ
た。得られた混合粉末を、前記実施例11と同様、“50
0℃,600℃,700℃,800℃”の各温度で5時間熱処理
し、各比表面積を測定した。その結果を同じく表7(図
8)に示した。
【0083】[比較例7]市販チタニア粉末であって、
平均粒子径が0.5μmの粉末と、市販ジルコニア粉末で
あって、平均粒子径が1.1μmの粉末と、平均粒子径が
2μmのアルミナ粉末とを、実施例11と同じ組成にな
るように配合し、乾式ボールミルで10時間混合し、混合
粉末を作製した。 得られた混合粉末を、前記実施例1
1と同様、“500℃,600℃,700℃,800℃”の各温度で
5時間熱処理し、各比表面積を測定した。その結果を同
じく表7(図8)に示した。
【0084】
【表7】
【0085】表7(図8)から、実施例11のチタニア−
ジルコニア系粉末(平均粒子径が0.05μmのZrO2-TiO2
末と平均粒子径が0.04μmのAl2O3粉末との混合粉末)
は、高温下での熱処理後においても高比表面積を保持す
ることがわかった。 また、平均粒子径が5μmのZrO2-
TiO2粉末と、平均粒子径が2μmのAl2O3粉末との混合
粉末からなる実施例12では、実施例11の上記チタニ
ア−ジルコニア系粉末よりは、多少劣るものの、同じく
高温下での熱処理後においても高比表面積を保持するこ
とがわかった。これに対して、市販のチタニア粉末とジ
ルコニア粉末を用いた比較例7のチタニア−ジルコニア
系粉末では、平均粒子径が0.5μmのチタニア粉末と平
均粒子径が1.1μmのジルコニア粉末を用いても、高温
下の熱処理により、実施例11および実施例12に比し
て、低比表面積のものが得られることがわかった。
【0086】前記実施例11,実施例12,比較例7の
各粉末(500℃で焼成したもの)を担体として使用し、
「[Ba(0.2mol)+K(0.1mol)]/[Pt(2g)+Rh(0.1g)]/担
体(120g)」の触媒を作製した。すなわち、担体120gに
対して、Ptを2gとRhを0.1g吸着担持し、さら
に、酢酸バリウム0.2molと酢酸カリウム0.1molを担持し
て触媒とした。各触媒に対して、“800℃耐熱試験(高温
耐久試験)”を行い、さらに、“600℃硫黄被毒耐久試
験”を行った後に、各触媒の“NOx吸蔵能”を測定し
た。その結果を表8(図9)に示した。(上記“耐熱試験
(高温耐久試験)”“硫黄被毒耐久試験”“NOx吸蔵能
の評価”については後記参照)
【0087】
【表8】
【0088】前記“800℃耐熱試験(高温耐久試験)”
は、各触媒1gを、800℃で5時間“リッチ2分”“リ
ーン2分”で交互に切り換えた雰囲気下で保持すること
により、耐熱試験(高温耐久試験)を行った。この場合の
リーンガスの組成およびリッチガスの組成を表9に示
す。
【0089】
【表9】
【0090】また、前記“600℃硫黄被毒耐久試験”
は、前記高温耐久試験後の各触媒1gを内径約10mmの
石英管にプラグ状に充填したものを耐久試験装置に配置
し、表10で示されるリッチとリーンのモデルガスを30
秒毎に切り換えながら、室温から600℃まで30分で昇温
し、600℃で4時間保持することで、硫黄被毒耐久試験
を行った。触媒に供給した硫黄の量は、この耐久試験に
供した1gの触媒に担持されているバリウムとカリウム
の総和量に対して、モル比で1.5である。
【0091】
【表10】
【0092】さらに、前記“NOx吸蔵能の評価”は、
次の方法で行った。前記“800℃耐熱試験(高温耐久試
験)”を行い、更に前記“600℃硫黄被毒耐久試験”を行
った後、各触媒を固定床流通式の反応管に0.5g詰め、
毎分3リットルのリーンガスを流通させたリーン雰囲気
において、NOxを硝酸塩として吸蔵させ、3秒間のリ
ッチ雰囲気において、N2などとして還元させる試験を2
00℃,300℃,400℃,500℃および600℃において実施し
た。この際に還元されるNOxのモル数を“NOx吸蔵
能(μmol/0.5−cat.)”とした。この場合のリーンガス
の組成およびリッチガスの組成を表11に示す。
【0093】
【表11】
【0094】前記表8(図9)から、実施例11,実施例
12の粉末を担体として用いた触媒は、反応温度(活性
評価温度)が200℃の場合を除いて、これ以上の高温であ
る300℃,400℃,500℃,600℃のいずれにおいても、比
較例7の粉末を担体として用いた触媒に比して、極めて
高いNOx吸蔵能を示すことがわかった。
【0095】
【発明の効果】本発明は、以上詳記したとおり、酸性物
質の耐被毒性,脱離性に優れ、かつ高温の熱処理後にお
いても高比表面積を保持することができ、しかもチタニ
ア表面の塩基点が少ないという特徴を変えずに耐熱性を
大幅に向上させ得る、チタニア−ジルコニア系粉末,イ
ットリア含有チタニア−ジルコニア系粉末,アルミナ粉
末に分散しているチタニア−ジルコニア系粉末を提供す
ることができる。このため、触媒担体ないし助触媒、特
に自動車排ガス浄化用の触媒担体ないし助触媒として好
適な、また、硫黄を含んだ高温のガス中で使用される触
媒担体として好適な上記粉末を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜実施例9および比較例1〜比較例5
で得られたチタニア−ジルコニア系粉末[TiO2-Xwt%Zr
O2(X=0〜100)]の比表面積の測定結果(表1)をグラフ
化した図であって、そのうち、(A)は、500℃で5時間
焼成した後の比表面積の測定結果を、(B)は、800℃で
5時間焼成した後の比表面積の測定結果を、それぞれグ
ラフ化した図である。
【図2】“TiO2-Xwt%ZrO2(X=0〜100)”で得られた「5
00℃,5時間焼成後の粉末」のX線回折図である。
【図3】“TiO2-Xwt%ZrO2(X=0〜100)”で得られた「8
00℃,5時間焼成後の粉末」のX線回折図である。
【図4】アンモニア(NH3)の昇温脱離試験の測定結果を
示す図であって、そのうち、図4の(A)は、“試料温
度”と“NH3濃度”との関係をグラフ化した「アンモニ
ア昇温脱離試験(TPD)結果」を示す図であり、図4の
(B)は、“ZrO2添加量”と“NH3脱離量”との関係をグ
ラフ化した「TPDによるアンモニア総脱離量」を示す図
である。
【図5】二酸化炭素(CO2)の昇温脱離試験の測定結果を
示す図であって、そのうち、図5の(A)は、“試料温
度”と“CO2濃度”との関係をグラフ化した「二酸化炭
素昇温脱離試験(TPD)結果」を示す図であり、図5の
(B)は、“ZrO2添加量”と“CO2脱離量”との関係をグ
ラフ化した「TPDによる二酸化炭素総脱離量」を示す図
である。
【図6】「チタニアの比表面積に対するY23の添加量
の影響」(表4)をグラフ化した図である。
【図7】実施例2,実施例8,比較例6,参考例の各温
度の熱処理後における比表面積を測定した結果(表5)を
グラフ化した図である。
【図8】実施例11,実施例12,比較例7の各温度の
熱処理後における比表面積を測定した結果(表7)をグラ
フ化した図である。
【図9】実施例11,実施例12,比較例7の各粉末を
担体とした触媒の「各活性評価温度(℃)に対するNOx
吸蔵能」を測定した結果(表8)をグラフ化した図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 53/36 102B 102H (72)発明者 安藤 千和 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 神取 利男 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 畑中 美穂 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 Fターム(参考) 4D048 AA06 AB07 BA07X BA08X BA14X BA15X BA30X BA33X BA42X BB01 BB17 BC01 EA04 4G048 AA03 AB01 AB02 AC08 AD03 AD06 AE05 4G069 AA01 AA03 AA08 AA14 BA01A BA01B BA04A BA04B BA05A BA05B BA20A BA20B BB01C BB02B BB04B BB06A BB06B BC03B BC13B BC40A BC40B BC50A BC50B BC51A BC51B BC71B BC75B BD01C BD02C CA03 CA13 EA01X EA01Y EB18X EB18Y EC02X EC02Y EC22X EC22Y ED06 ED07 FA01 FB04 FB05 FB09 FB30 FB79 FC04 FC08 FC09

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チタニアの結晶相内にジルコニアの少な
    くとも一部が固溶して成る、または、ジルコニアの結晶
    相内にチタニアの少なくとも一部が固溶して成る、こと
    を特徴とするチタニア−ジルコニア系粉末。
  2. 【請求項2】 非晶質のチタニア−ジルコニア系粉末で
    あって、該粉末を熱処理した後に、ジルコニアの結晶相
    内にチタニアの少なくとも一部が固溶して成るチタニア
    −ジルコニア系粉末が形成される、ことを特徴とするチ
    タニア−ジルコニア系粉末。
  3. 【請求項3】 チタニア−ジルコニア系粉末であって、
    結晶相がアナタ−ゼ相からなり、ジルコニアを3〜30
    重量%含み、ZrTiO4または(Ti,Zr)O2なる
    複酸化物,モノクリニック相ジルコニアおよびテト
    ラゴナル相ジルコニアの少なくとも一種であって、該
    ,および/またはの含有率の総和が20重量%未
    満であり、大気中で800℃,5時間熱処理した後の比
    表面積が45m2/g以上の物性値を有する、ことを特
    徴とする請求項1に記載のチタニア−ジルコニア系粉
    末。
  4. 【請求項4】 チタニア−ジルコニア系粉末であって、
    結晶相がアナタ−ゼ相からなり、ジルコニアを3〜30
    重量%及びイットリアを0.5〜10重量%含み、大気
    中で900℃,5時間熱処理した後の比表面積が34m
    2/g以上の物性値を有する、ことを特徴とする請求項
    3に記載のチタニア−ジルコニア系粉末。
  5. 【請求項5】 前記アナタ−ゼ相に共存する成分が、
    ZrTiO4または(Ti,Zr)O2なる複酸化物,モ
    ノクリニック相ジルコニアおよびテトラゴナル相ジル
    コニアの少なくとも一種であり、該,および/また
    はの含有率の総和が20重量%未満である、ことを特
    徴とする請求項4に記載のチタニア−ジルコニア系粉
    末。
  6. 【請求項6】 前記3〜30重量%のジルコニアの少な
    くとも一部が前記アナタ−ゼ相に固溶し、前記ZrTi
    4または(Ti,Zr)O2なる複酸化物、または、前記
    テトラゴナル相ジルコニアが、前記アナタ−ゼ相からな
    るチタニアに分散している、ことを特徴とする請求項3
    または請求項4に記載のチタニア−ジルコニア系粉末。
  7. 【請求項7】 チタニア−ジルコニア系粉末であって、
    該チタニア−ジルコニア系粉末の90容量%以上が非晶
    質からなり、ジルコニアを60〜85重量%含み、大気
    中で500℃,5時間熱処理した後の比表面積が140
    2/g以上の物性値を有する、ことを特徴とする請求
    項2に記載のチタニア−ジルコニア系粉末。
  8. 【請求項8】 チタニア−ジルコニア系粉末であって、
    結晶相がテトラゴナル相からなり、チタニアを15〜4
    0重量%含み、チタニアの少なくとも一部がテトラゴナ
    ル相に固溶しており、ZrTiO4または(Ti,Z
    r)O2なる複酸化物,モノクリニック相ジルコニアお
    よびアナターゼ相チタニアの少なくとも一種であっ
    て、該,および/またはの含有率の総和が20重
    量%未満であり、800℃,5時間の熱処理後の比表面
    積が35m2/g以上の物性値を有する、ことを特徴と
    する請求項1に記載のチタニア−ジルコニア系粉末。
  9. 【請求項9】 請求項7に記載のチタニア−ジルコニア
    系粉末であって、該チタニア−ジルコニア系粉末を80
    0℃以上で5時間熱処理した後に、チタニアの少なくと
    も一部がテトラゴナル相に固溶しており、ZrTiO
    4または(Ti,Zr)O2なる複酸化物,モノクリニッ
    ク相ジルコニアおよびアナターゼ相チタニアの少なく
    とも一種であって、該,および/またはの含有率
    の総和が20重量%未満であり、比表面積が35m2
    g以上の物性値を有する、ことを特徴とする請求項2ま
    たは請求項7に記載のチタニア−ジルコニア系粉末。
  10. 【請求項10】 請求項1〜請求項9のいずれかに記載
    のチタニア−ジルコニア系粉末を、自動車の排ガス浄化
    用触媒担体または助触媒として使用する、ことを特徴と
    するチタニア−ジルコニア系粉末。
  11. 【請求項11】 請求項1〜請求項9のいずれかに記載
    のチタニア−ジルコニア系粉末の平均粒子径は1μm以
    下であり、該粉末がアルミナ粉末に分散している、こと
    を特徴とするチタニア−ジルコニア系粉末。
  12. 【請求項12】 前記アルミナの平均粒子径が1μm以
    下である、ことを特徴とする請求項11に記載のチタニ
    ア−ジルコニア系粉末。
  13. 【請求項13】 請求項1〜請求項9のいずれかに記載
    のチタニア−ジルコニア系粉末の平均粒子径は0.1μ
    m以下であり、該粉末が平均粒子径0.1μm以下のア
    ルミナ粉末に均一に分散している、ことを特徴とするチ
    タニア−ジルコニア系粉末。
  14. 【請求項14】 請求項11〜請求項13のいずれかに
    記載のチタニア−ジルコニア系粉末を、自動車の排ガス
    浄化用触媒担体または助触媒として使用する、ことを特
    徴とするチタニア−ジルコニア系粉末。
  15. 【請求項15】 (1)チタニウム塩およびジルコニウム
    塩を含む原料水溶液を、該溶液から最終的に生成する酸
    化物に換算してジルコニアが3〜30重量%または60
    〜85重量%となるように調製する工程と、(2)前記原
    料水溶液を強力に撹拌しながら、pH調整剤を添加して
    沈殿を生成させる工程と、(3)得られた沈殿物を乾燥,
    焼成する工程と、を含むことを特徴とするチタニア−ジ
    ルコニア系粉末の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記(1)の工程における原料水溶液中
    に、過酸化水素水および界面活性剤を添加することを特
    徴とする請求項15に記載のチタニア−ジルコニア系粉
    末の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記(1)の工程における原料水溶液中
    に、さらに、イットリウム化合物を、イットリア換算
    で、イットリアを含むチタニア−ジルコニア系粉末の全
    重量に対して、0.5〜10重量%を含むように調製す
    ることを特徴とする請求項15または請求項16に記載
    のチタニア−ジルコニア系粉末の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記(2)の工程における強力な撹拌手
    段として、ホモジナイザーによる均一撹拌を行うことを
    特徴とする請求項15に記載のチタニア−ジルコニア系
    粉末の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記(3)の工程における乾燥,焼成手
    段として、昇温速度が100℃/h以下であることを特
    徴とする請求項15に記載のチタニア−ジルコニア系粉
    末の製造方法。
  20. 【請求項20】 (1)チタニウム塩,ジルコニウム塩お
    よびアルミニウム塩を含む原料水溶液を、該原料水溶液
    から最終的に生成する酸化物中のチタニア,ジルコニア
    の各酸化物に換算して、チタニア/ジルコニアの重量比
    が97/3〜70/30、または、40/60〜15/
    85となるように調製する工程と、(2)前記原料水溶液
    を強力に撹拌しながら、pH調整剤を添加して沈殿を生
    成させる工程と、(3)得られた沈殿物を乾燥,焼成する
    工程と、を含むことを特徴とするチタニア−ジルコニア
    系粉末の製造方法。
  21. 【請求項21】 (1)チタニウム塩およびジルコニウム
    塩を含む原料水溶液を、この溶液から最終的に生成する
    酸化物に換算して、ジルコニアが3〜30重量%または
    60〜85重量%となるように調製する工程と、(2)ア
    ルミニウム塩を含む原料水溶液を調製する工程と、(3)
    前記(1)および(2)の原料水溶液をそれぞれ強力に撹拌
    しながら、pH調整剤を添加して沈殿を生成させる工程
    と、(4)前記(3)の工程からそれぞれ生じた沈殿物を均
    一に混合する工程と、(5)得られた混合沈殿物を乾燥,
    焼成する工程と、を含むことを特徴とするチタニア−ジ
    ルコニア系粉末の製造方法。
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