JP2000237588A - 排ガス浄化用触媒担体の製造方法 - Google Patents

排ガス浄化用触媒担体の製造方法

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JP2000237588A
JP2000237588A JP11040515A JP4051599A JP2000237588A JP 2000237588 A JP2000237588 A JP 2000237588A JP 11040515 A JP11040515 A JP 11040515A JP 4051599 A JP4051599 A JP 4051599A JP 2000237588 A JP2000237588 A JP 2000237588A
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Koji Sakano
幸次 坂野
Satoshi Chatani
聡 茶谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】酸化チタンに酸化タンタルが固溶した触媒担体
の比表面積を増大させ、かつ固溶体が均一に存在する触
媒担体とする。 【解決手段】酸化タンタル及び酸化チタンを含む混合ゾ
ル溶液からゲル化により沈殿物を形成し、その沈殿物を
焼成して酸化タンタルと酸化チタンとの固溶体を得る。
沈殿物はきわめて微細な酸化タンタル粒子と酸化チタン
粒子とが分子レベルで均一に混合された状態であるた
め、1000〜1400℃の低温で固溶体となり高比表
面積の触媒担体とすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タンタルを固溶さ
せた酸化チタンからなる触媒担体の製造方法に関する。
本発明の製造方法により得られた触媒担体は、排ガス浄
化用触媒に用いることができる。
【0002】
【従来の技術】排ガス浄化用触媒として、従来、アルミ
ナなどの無機質の多孔質担体に白金などの貴金属を担持
したものが知られている。この触媒の触媒担体であるア
ルミナなどの無機質の多孔質担体は、BET表面積が大
きいために排ガス中の有害成分を吸着し易く、また固体
酸性が強く酸化反応が生じやすいので、高い浄化活性が
得られるという利点がある。
【0003】ところが上記排ガス浄化用触媒では、排ガ
ス中の炭化水素(HC)の浄化活性が十分ではなく、浄
化活性のさらなる向上が望まれていた。そこで特開平8
−71418号公報には、タンタル又はニオブを固溶さ
せた酸化チタンからなる触媒担体が提案されている。こ
の触媒担体に貴金属を担持した排ガス浄化用触媒では、
酸化チタンの有する半導体特性によって特にHCを高効
率で浄化することができる。
【0004】すなわち酸化チタンは、チタンの電子価が
2価から4価まで変化することにより酸素量が変化する
不定比化合物である。このため、電子価が5価のタンタ
ル又はニオブをチタンの位置に配位させると、チタンの
一部が3価になり不安定な形になる。不安定になった酸
化チタンは温度など雰囲気の変化により酸素量の変化が
起こりやすくなるため、半導体特性が向上する。したが
って酸化チタンには、結晶格子内の酸素欠陥及び電子の
不足が生じ、担持している貴金属の触媒活性が向上す
る。
【0005】また、タンタル又はニオブを固溶させた酸
化チタンからなる触媒担体は、特開平8−71418号
公報に開示されているように、酸化チタンと酸化タンタ
ル又は酸化ニオブとをボールミルなどを用いて粉末状態
で混合し、それを1200℃以上、好ましくは1300
〜1400℃の温度で熱処理して固相反応を行わせるこ
とで製造することができる。特開平8−71418号公
報には、熱処理温度が1200℃未満では酸化タンタル
が酸化チタンに固溶せず、それぞれ単独酸化物となる、
との記載がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが特開平8−7
1418号公報に開示された製造方法により得られる酸
化チタンに酸化タンタルが固溶した触媒担体は、例えば
1400℃で熱処理したものでは比表面積が0.1m2
/g以下となり、BET法による測定が困難なほど小さ
い。また生成した固溶体が局所的に存在している。その
ため、貴金属を高分散に担持することが困難であり、担
持量も少なくなるため浄化活性に限界があった。また、
固溶体の半導体特性による効果が局所的にしか発現され
ないという不具合もある。
【0007】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、酸化チタンに酸化タンタルが固溶した触媒
担体の比表面積を増大させ、かつ固溶体が均一に存在す
る触媒担体とすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する請求
項1に記載の排ガス浄化用触媒担体の製造方法の特徴
は、酸化タンタル及び酸化チタンを含む混合ゾル溶液か
らゲル化により沈殿物を得る沈殿工程と、沈殿物を焼成
し酸化タンタルと酸化チタンとの固溶体を得る焼成工程
と、を有してなることにある。
【0009】請求項1に記載の排ガス浄化用触媒担体の
製造方法において、請求項2に記載のように、焼成工程
における焼成温度は1000〜1400℃であることが
望ましい。また請求項3に記載のように、混合ゾルの平
均粒子径は5〜100nmであることが望ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法では、出発原料
として酸化タンタルのゾルと酸化チタンのゾルが混合さ
れた混合ゾル溶液を用いている。この混合ゾル溶液中の
ゾル粒子の平均粒子径は、5〜100nmであることが
望ましい。ゾル粒子の平均粒子径が100nmを超える
とTa・TiOx 固溶体が局所的に存在するようになっ
て不均一な触媒担体となる。この粒径は小さいほど好ま
しいが、5nmより小さいと酸化物ゾルの形態でなくな
るとともに、ゲル化し難いものとなる。
【0011】沈殿工程では、この混合ゾル溶液からゲル
化により沈殿物を生成させる。ゲル化は、例えば混合ゾ
ル溶液に酢酸などの酸を添加したり、アンモニアなどの
アルカリを添加することで行うことができる。酸やアル
カリとしては、その後の焼成工程で分解・蒸散するもの
が望ましい。得られた沈殿物は、きわめて微細な酸化タ
ンタル粒子と酸化チタン粒子とが分子レベルで均一に混
合された状態となる。
【0012】得られた沈殿物は濾別され、通常は濾過・
洗浄を繰り返して精製された後、焼成工程にて焼成され
る。この焼成工程では、微細な酸化タンタル粒子と酸化
チタン粒子とが分子レベルで均一に混合された複合状態
で焼成されるため、均一なTa・TiOx 固溶体が得ら
れる。この焼成工程は還元性雰囲気でなければよく、大
気中で行うことができる。また焼成温度は、1000〜
1400℃であることが望ましい。焼成温度が1000
℃未満ではTa・TiOx 固溶体の生成が困難となり、
焼成温度が1400℃を超えると得られる触媒担体の比
表面積が1m2 /g以下となるため好ましくない。
【0013】すなわち本発明の製造方法では、1000
℃という低温で焼成しても均一なTa・TiOx 固溶体
が得られるので、従来の製造方法で製造された触媒担体
に比べて比表面積を大きくすることができる。したがっ
て排ガス浄化用触媒の浄化活性が向上する。本発明の製
造方法により得られた触媒担体は、吸着担持法、吸水担
持法(蒸発・乾固法)などを用いて従来と同様に貴金属
を担持することで排ガス浄化用触媒が製造される。触媒
担体は比表面積が大きいので、貴金属は高分散に担持さ
れる。
【0014】なお担持される貴金属としては、白金(P
t)及びパラジウム(Pd)の少なくとも一方が望まし
い。Ptを担持した場合には、Ta・TiOx 固溶体の
高い電子伝導性によりPtが酸化されにくくなり、価数
がゼロのメタルPtとして担持することができる。また
Pdを担持した場合には、酸素過剰の排ガス雰囲気にお
いてPdO中の酸素がTa・TiOx 固溶体に移動する
ため、活性の高いメタルの状態となる。したがって排ガ
ス中の一酸化窒素(NO)を解離吸着することができ、
NOを効率よくN2 へ浄化することができる。またPd
には、NOを浄化できる温度範囲が広いという特徴もあ
る。
【0015】すなわち本発明により製造される触媒担体
では、電子価が5価のタンタルがチタンの位置に配位さ
れているため、チタンの一部が3価になり不安定な形に
なる。不安定になった酸化チタンは温度など雰囲気の変
化により酸素量の変化が起こりやすくなるため、半導体
特性が向上する。したがってこの触媒担体に貴金属を担
持した排ガス浄化用触媒では、酸化チタンに結晶格子内
の酸素欠陥及び電子の不足が生じ、担持している貴金属
の触媒活性が向上する。また触媒担体の比表面積が大き
いので、貴金属を高分散にかつ多量に担持することがで
き、浄化活性が向上する。
【0016】本発明では、酸化チタンのゾルに酸化タン
タルのゾルを組み合わせているが、酸化タンタルの他に
酸化ニオブ、酸化タングステンや、酸化バナジウムなど
の3価以上の希土類元素酸化物あるいは遷移金属酸化物
を用いても、本発明と類似の効果を得ることができる。
【0017】
【実施例】以下、試験例と実施例及び比較例により本発
明を具体的に説明する。 (試験例)Ta2 5 及びTiO2 の混合ゾル溶液を用
意した。混合ゾル粒子の平均粒径は20nm、pHは1
0である。また混合ゾル溶液は、Ta2 5 濃度が0.
5〜3モル%の間で複数水準用意した。
【0018】これらの混合ゾル溶液をそれぞれイオン交
換水で3倍に希釈し、攪拌しながら酢酸水溶液を添加し
た。これによりTa2 5 ゾル及びTiO2 ゾルが同時
にゲル化し、共沈殿した。そして濾過・洗浄を3回繰り
返して沈殿物を濾別し、50℃で24時間減圧乾燥し
て、それぞれの混合ゾル溶液に対応する複数種類の混合
粉末を得た。
【0019】得られた混合粉末をそれぞれ大気中で3時
間焼成し、得られた焼成体をX線回折にて分析した。焼
成温度は500〜1600℃の間で複数水準採用した。
その結果、1000℃以上で焼成したものはいずれもル
チル型のTiO2 であり、Ta2 5 の配合量の増加に
伴ってTiO2 の格子定数が大きくなっていることが確
認された。またTa2 5 に起因するピークは検出され
ず、Ta2 5 はTiO2 に固溶していることが明らか
であった。なお1000℃未満の温度で焼成したもので
は、Ta2 5 及びTiO2 の両方に起因するピークが
検出され、それぞれ単独酸化物が存在して固溶されてい
ないことから、Ta2 5 をTiO2 に固溶させるには
1000℃以上の温度で焼成する必要があることがわか
った。
【0020】次に、1000℃以上の温度(1000
℃、1200℃、1400℃及び1600℃の4水準)
で焼成された焼成体の比表面積をBET法で測定し、結
果を表1に示す。
【0021】
【表1】 表1より、焼成温度が高くなるほど比表面積が低下して
いることがわかるが、焼成温度が1000〜1400℃
の範囲であれば比表面積が1m2 /g以上であり、10
00℃という低温焼成で比表面積の大きなTa・TiO
x 固溶体が形成されていることが明らかである。
【0022】(実施例1)上記試験例と同様にして10
00℃で焼成されて得られたTa・TiOx 固溶体(T
2 5 :5モル%)からなる担体粉末に、所定濃度の
ジニトロ白金硝酸水溶液の所定量を含浸させ、蒸発・乾
固させて担体粉末100g当たり2gのPtを担持し
た。得られた触媒粉末を圧粉成形後に破砕して0.5〜
1mmのペレット触媒とした。このペレット触媒2cc
を固定床ガス流通式反応装置に配置し、表2に示すモデ
ルガスを流通させながら、100℃〜500℃の昇温時
におけるNOの最大転化率を測定した。結果を表3に示
す。
【0023】
【表2】 (実施例2)上記試験例と同様にして1200℃で焼成
されて得られたTa・TiOx 固溶体(Ta2 5
1.5モル%)からなる担体粉末を用い、実施例1と同
様にしてPtを担持し、同様にしてNOの最大転化率を
測定した。結果を表3に示す。
【0024】(実施例3)上記試験例と同様にして14
00℃で焼成されて得られたTa・TiOx 固溶体(T
2 5 :0.5モル%)からなる担体粉末を用い、実
施例1と同様にしてPtを担持し、同様にしてNOの最
大転化率を測定した。結果を表3に示す。 (比較例1)試薬のTa2 5 粉末5.53重量部と試
薬のTiO2 粉末100重量部を、遊星ボールミルにて
30分間混合し、次いで1000℃、1200℃及び1
400℃の3水準でそれぞれ5時間焼成した。得られた
焼成体をX線回折にて分析した結果、1400℃未満の
温度で焼成したものでは、Ta2 5 及びTiO2 の両
方に起因するピークが検出され、それぞれ単独酸化物が
存在して固溶されていないことから、Ta2 5 をTi
2 に固溶させるには1400℃以上の温度で焼成する
必要があることがわかった。
【0025】そして1400℃で焼成されたTa・Ti
x 固溶体からなる担体粉末の比表面積はBET法では
測定不能であり、平均粒子径を計算で求めたところ0.
1m 2 /g以下ときわめて小さかった。この1400℃
で焼成されて得られたTa・TiOx 固溶体(Ta2
5 :1モル%)からなる担体粉末を用い、実施例1と同
様にしてPtを担持し、同様にしてNOの最大転化率を
測定した。結果を表3に示す。
【0026】(比較例2)Ta・TiOx 固溶体粉末の
代わりに市販のルチル型TiO2 粉末を用い、実施例1
と同様にしてPtを担持し、同様にしてNOの最大転化
率を測定した。結果を表3に示す。 (比較例3)Ta・TiOx 固溶体粉末の代わりに市販
のAl2 3 粉末を用い、実施例1と同様にしてPtを
担持し、同様にしてNOの最大転化率を測定した。結果
を表3に示す。
【0027】(比較例4)上記試験例と同様にして80
0℃で焼成されて得られたTa・TiOx 固溶体(Ta
2 5 :2モル%)からなる担体粉末を用い、実施例1
と同様にしてPtを担持し、同様にしてNOの最大転化
率を測定した。結果を表3に示す。 (比較例5)上記試験例と同様にして1600℃で焼成
されて得られたTa・TiOx 固溶体(Ta2 5 :2
モル%)からなる担体粉末を用い、実施例1と同様にし
てPtを担持し、同様にしてNOの最大転化率を測定し
た。結果を表3に示す。
【0028】(評価)
【0029】
【表3】
【0030】表3より、各実施例の触媒は比較例に比べ
てNOの浄化活性が高いことが明らかである。そして焼
成温度が1000℃未満の比較例4では、担体中に単独
酸化物が存在して均一な固溶体となっていないために浄
化活性が低く、焼成温度が1600℃の比較例5では、
比表面積が小さいために浄化活性が低くなっていると考
えられる。
【0031】また各実施例の触媒は、粉末混合法で製造
された比較例1の触媒や、市販のチタニア粉末やアルミ
ナ粉末を用いた比較例2,3の触媒より高い浄化活性を
示し、これは本発明の製造方法によって得られる触媒担
体を用いた効果であることが明らかである。 (実施例4)上記試験例と同様にして1000℃で焼成
されて得られたTa・TiOx 固溶体(Ta2 5 :3
モル%)からなる担体粉末に、所定濃度のジニトロパラ
ジウム硝酸水溶液の所定量を含浸させ、蒸発・乾固させ
て担体粉末100g当たり2gのPdを担持した。得ら
れた触媒粉末を圧粉成形後に破砕して0.5〜1mmの
ペレット触媒とした。このペレット触媒2ccを固定床
ガス流通式反応装置に配置し、表2に示すモデルガスを
流通させながら、NOを浄化できる温度範囲と、100
℃〜500℃の昇温時におけるNOの最大転化率、及び
触媒を通過したガス中のN2 Oの比率{100×N2
/(N2 O+N2 )}を測定した。結果を表4に示す。
【0032】(実施例5)上記試験例と同様にして12
00℃で焼成されて得られたTa・TiOx 固溶体(T
2 5 :5モル%)からなる担体粉末を用い、実施例
4と同様にしてPdを担持し、同様に測定を行った。結
果を表4に示す。 (実施例6)上記試験例と同様にして1400℃で焼成
されて得られたTa・TiOx 固溶体(Ta2 5
0.5モル%)からなる担体粉末を用い、実施例4と同
様にしてPdを担持し、同様に測定を行った。結果を表
4に示す。
【0033】(実施例7)上記試験例と同様にして10
00℃で焼成されて得られたTa・TiOx 固溶体(T
2 5 :3モル%)からなる担体粉末を用い、実施例
1と同様にしてPtを担持し、その後実施例4と同様に
してPdを担持した。担体粉末100gに対してPtは
1g担持され、Pdも1g担持された。そして実施例4
と同様に測定を行い、結果を表4に示す。
【0034】(比較例6)比較例1と同様に1400℃
で焼成されて得られたTa・TiOx 固溶体(Ta2
5 :2モル%)からなる担体粉末を用い、実施例4と同
様にしてPdを担持し、同様に測定を行った。結果を表
4に示す。 (比較例7)Ta・TiOx 固溶体粉末の代わりに市販
のルチル型TiO2 粉末を用い、実施例4と同様にして
Pdを担持し、同様に測定を行った。結果を表4に示
す。
【0035】(比較例8)Ta・TiOx 固溶体粉末の
代わりに市販のAl2 3 粉末を用い、実施例4と同様
にしてPdを担持し、同様に測定を行った。結果を表4
に示す。 (比較例9)上記試験例と同様にして800℃で焼成さ
れて得られたTa・TiOx 固溶体(Ta2 5 :2モ
ル%)からなる担体粉末を用い、実施例4と同様にして
Pdを担持し、同様に測定を行った。結果を表4に示
す。
【0036】(比較例10)上記試験例と同様にして1
600℃で焼成されて得られたTa・TiOx 固溶体
(Ta2 5 :2モル%)からなる担体粉末を用い、実
施例4と同様にしてPdを担持し、同様に測定を行っ
た。結果を表4に示す。 (評価)
【0037】
【表4】
【0038】表4より、各実施例の触媒は比較例に比べ
てNOの浄化活性が高く、N2 Oの生成も少ないことが
明らかである。そして焼成温度が1000℃未満の比較
例9では、担体中に単独酸化物が存在して均一な固溶体
となっていないために浄化活性が低く、焼成温度が16
00℃の比較例10では、比表面積が小さいために浄化
活性が低くなっていると考えられる。
【0039】また各実施例の触媒は、粉末混合法で製造
された比較例6の触媒や、市販のチタニア粉末やアルミ
ナ粉末を用いた比較例7,8の触媒より高い浄化活性を
示し、これは本発明の製造方法によって得られる触媒担
体を用いた効果であることが明らかである。さらに表3
と表4から、貴金属としてはPt及びPdのどちらも好
ましく用いることができる。またPdはPtに比べて最
大NO浄化率は低いものの、NO浄化温度範囲が広く、
2 Oの生成も防止できるので、PtとPdを併用する
ことも好ましい。
【0040】
【発明の効果】すなわち本発明の排ガス浄化用触媒担体
の製造方法によれば、均一なTa・TiOx 固溶体から
なる触媒担体を大きな比表面積を有するように、安定し
て確実に製造することができる。また従来より低い焼成
温度とすることができるので、省エネルギーとなる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4G031 AA11 AA15 BA27 GA11 4G048 AA03 AB05 AB08 AC08 AD04 AD10 AE05 4G069 AA01 AA08 BA04A BA04B BA37 BB04A BB04B BC56A BC56B CA03 EA01X EA01Y EA02Y EB18X EB18Y EC02Y FB09 FB30

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化タンタル及び酸化チタンを含む混合
    ゾル溶液からゲル化により沈殿物を得る沈殿工程と、 該沈殿物を焼成し酸化タンタルと酸化チタンとの固溶体
    を得る焼成工程と、を有してなることを特徴とする排ガ
    ス浄化用触媒担体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記焼成工程における焼成温度は100
    0〜1400℃であることを特徴とする請求項1に記載
    の排ガス浄化用触媒担体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記混合ゾルの平均粒子径は5〜100
    nmであることを特徴とする請求項1に記載の排ガス浄
    化用触媒担体の製造方法。
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