JP2000225935A5 - - Google Patents
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Description
【0004】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果】
本発明は、以上の事情を背景として、電気制御ブレーキシステムの改良を図ることを課題としてなされたものであり、本発明によって、下記各態様の電気制御ブレーキシステムが得られる。各態様は、請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これはあくまでも本発明の理解を容易にするためであり、本明細書に記載の技術的特徴およびそれらの組み合わせが以下の各項に限定されると解釈されるべきではない。なお、電気制御ブレーキシステムとしては、上述の電気制御ブレーキシステムのみならず、ブレーキが、車輪とともに回転するブレーキ回転体に摩擦部材を押し付ける電動アクチュエータを含み、ブレーキ制御装置が、電源から電動アクチュエータへ供給される電気エネルギを制御することによりブレーキの作動状態を制御する電動アクチュエータ制御装置を含む電動ブレーキ装置等も該当する。
(1)車輪の回転を抑制するブレーキと、電源と、その電源から供給される電気エネルギを制御することによって前記ブレーキの作動状態を制御するブレーキ制御装置とを含む電気制御ブレーキシステムであって、
前記電源と、前記ブレーキ制御装置と前記ブレーキとの少なくとも一方との間に、これらを接続する接続状態とこれらを切断する切断状態とに切り換えるスイッチ装置が設けられるとともに、そのスイッチ装置が、互いに直列に設けられ、連動してON状態とOFF状態とに切り換えられる複数のスイッチを含むことを特徴とする電気制御ブレーキシステム(請求項1)。
電源とブレーキ制御装置との間に設けられたスイッチ装置は、互いに直列に設けられた複数のスイッチを含む。したがって、少なくとも1つのスイッチが接続状態から切断状態に切り換えられれば、切断状態に切り換え不能なスイッチがあっても、スイッチ装置を切断状態に切り換えることができる。そのため、ブレーキ制御装置や後述する電動アクチュエータに、無用な電気エネルギが供給され続けることを回避することができる。また、本項に記載のスイッチ装置は、後述するアクチュエータ個別スイッチ装置,制御装置対応スイッチ装置に対して、電源スイッチ装置と考えることもできる。
本項に記載の技術的特徴は、ブレーキ操作部材の制動操作に伴って切断状態から接続状態に切り換えられるスイッチ装置のみならず、イグニッションスイッチのON操作に伴って切断状態から接続状態に切り換えられるスイッチ装置に採用したり、電源とブレーキ制御装置との間の電源スイッチ装置や、電源と電動アクチュエータとの間の電源スイッチ装置のみならず、後述する複数の電動モータ各々に対応して設けられるアクチュエータ個別スイッチ装置,ブレーキ制御装置が正常であるか異常であるかに基づいて切り換えられる制御装置対応スイッチ装置等に採用したりすることができ、いずれの場合においても、同様の効果を享受することができる。
なお、ブレーキ制御装置は、電気エネルギの制御によりブレーキの作動状態を制御するものであるが、作動状態は、電気エネルギ量の増減制御により制御されてもよく、電気エネルギが供給される状態と供給されない状態との切換えにより制御(ON−OFF制御)されてもよい。電気エネルギ量の制御には、電気エネルギ量を0とする制御、すなわち、電気エネルギの供給を停止させる制御も含まれる。
(2)前記スイッチ装置が、前記電源と前記ブレーキ制御装置との間に設けられたものである(1)項に記載の電気制御ブレーキシステム。
(3)前記ブレーキが、車輪とともに回転するブレーキ回転体に摩擦部材を押し付ける電動アクチュエータを含み、前記スイッチ装置が、前記電源と電動アクチュエータとの間に設けられたものである(1)項または(2)項に記載の電気制御ブレーキシステム。
電源とブレーキとの間に設けられたスイッチ装置は、電源とブレーキ制御装置との間に設けられたスイッチ装置と共通のものとしても、別個のものとしてもよい。共通のものとする場合には、電源に対して電動アクチュエータと、電動アクチュエータを制御する制御部とが並列に設けられた電気回路において、これらの接続部より電源側にスイッチ装置が設けられることになる。
(4)前記ブレーキが、車輪とともに回転するブレーキ回転体に摩擦部材を押し付ける電動モータを含み、前記ブレーキ制御装置が、その電動モータに電源から供給される電気エネルギを制御する電動モータ制御装置を含む(1)項ないし(3)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
ブレーキが液圧で作動するものである場合には、電気制御ブレーキシステムが不作動の場合に、マニュアルブレーキが作動するようにすること、あるいはマニュアルブレーキが作動する状態と電気制御ブレーキが作動する状態との切換えが比較的容易であるが、電動ブレーキシステムでは比較的面倒であるため、本発明は電動ブレーキシステムに適用して特に効果的なものである。
(5)前記スイッチ装置が、前記電源を含む電気回路に設けられた主スイッチと、その主スイッチを切断状態と接続状態とに切り換える回路とを含むとともに、前記複数のスイッチが前記主スイッチを切断状態と接続状態とに切り換える回路に互いに直列に設けられたものである(1)項ないし(4)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム(請求項2)。
(6)前記ブレーキが、車輪とともに回転するブレーキ回転体に摩擦部材を押し付ける電動アクチュエータを含み、前記複数のスイッチが、前記電源と前記電動アクチュエータとを含む電気回路のそれら電源と電動アクチュエータとの間に、互いに直列に設けられたものである(1)項ないし(5)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム(請求項3)。
(7)前記スイッチ装置が、前記複数のスイッチを、ブレーキ操作部材の制動操作に応じてOFF状態からON状態に切り換える部分を含むことを特徴とする(1)項ないし(6)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム(請求項4)。
従来の電気制御ブレーキシステムにおけるように、イグニッションスイッチのOFF状態でブレーキ操作部材が制動操作された場合には、マニュアルブレーキが作動するようにすることが不可欠ではなくなり、また、ブレーキ操作部材の制動操作状態におけるイグニッションスイッチの操作に伴ってブレーキ力が変化することを回避することができる。
(8)前記スイッチ装置が、前記複数のスイッチを、イグニッションスイッチのOFF状態からON状態への切り換えに伴って、OFF状態からON状態に切り換える部分を含むことを特徴とする(1)項ないし(7)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム(請求項5)。
(9)前記ブレーキが、車輪とともに回転するブレーキ回転体に摩擦部材を押し付ける電動アクチュエータを含み、前記ブレーキ制御装置が、前記車輪の要求ブレーキ力に関連する要求ブレーキ力関連量を決定し、その要求ブレーキ力関連量を表す要求情報を出力する主制御装置と、その主制御装置から出力された要求情報に基づいて前記電動アクチュエータを制御する電動アクチュエータ制御装置とを含み、前記スイッチ装置が、前記電源と前記電動アクチュエータとの間に設けられ、前記主制御装置の異常時に、前記複数のスイッチをON状態からOFF状態に切り換える部分を含む(1)項ないし(8)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム(請求項6)。
(10)前記ブレーキが、車輪とともに回転するブレーキ回転体に摩擦部材を押し付ける電動アクチュエータを含み、前記ブレーキ制御装置が、前記車輪の要求ブレーキ力に関連する要求ブレーキ力関連量を決定し、その要求ブレーキ力関連量を表す要求情報を出力する主制御装置と、その主制御装置から出力された要求情報に基づいて前記電動アクチュエータを制御する電動アクチュエータ制御装置とを含み、前記スイッチ装置が、前記電源と前記電動アクチュエータとの間に設けられ、前記電動アクチュエータ制御装置の異常時に、前記複数のスイッチをON状態からOFF状態に切り換える部分を含む(1)項ないし(9)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム(請求項7)。
(11)前記ブレーキが、車輪とともに回転するブレーキ回転体に摩擦部材を押し付ける電動アクチュエータを含み、前記スイッチ装置が、前記電源と前記電動アクチュエータとの間に設けられ、前記電動アクチュエータの異常時に、前記複数のスイッチをON状態からOFF状態に切り換える部分を含む(1)項ないし(10)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム(請求項8)。
(12)前記ブレーキ制御装置が、コンピュータを主体とする制御部を複数含み、それら複数の制御部各々に対応して前記電源が複数設けられた(1)項ないし(11)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム(請求項9)。
本項に記載の電気制御ブレーキシステムにおいては、制御部と電源との対が複数対設けられる。そのため、複数の電源のうちの少なくとも1つが正常であれば、残りの電源に異常が生じても、正常な電源に対応する制御部は作動可能であり、ブレーキの作動状態を制御することができる。
(13)前記複数の制御部が互いに実質的に同じものである(12)項に記載の電気制御ブレーキシステム。
制御部の各々から出力された指令に基づいて供給電気エネルギが制御された結果、ブレーキの作動状態がほぼ同じになれば、制御部がほぼ同じものであると考えることができる。ブレーキの制御に対して、ほぼ同じ制御指令が出力されるものなのである。具体的には、複数の制御部の各々に、同じ情報が入力された場合に出力される情報がほぼ同じである場合には、ブレーキの作動状態がほぼ同じになる。制御部において実行されるプログラム(記憶されているプログラム)が同じである場合、ハード回路が同じである場合等が該当する。また、入力情報が同じでなくても、出力情報がほぼ同じになる場合もある。多種類の入力情報に基づいて出力された情報と、少種類の入力情報に基づく出力情報とがほぼ同じになる場合もあるのである。多種類の入力情報に基づけば、細やかなブレーキ制御が行われ、少種類の入力情報に基づけば概略的なブレーキ制御が行われることになるが、いずれのブレーキ制御が行われても、ブレーキの作動状態が大きく異なることはない。
(14)前記ブレーキ制御装置が、前記複数の制御部のうちの予め定められた条件を満たすものが正常である場合に、当該電気制御ブレーキシステムの制御を継続し、正常でない場合に、当該電気制御ブレーキシステムの制御を停止する一部異常時制御継続装置を含む(12)項または(13)項に記載の電気制御ブレーキシステム。
制御部が複数設けられているため、一部の制御部が異常となってもブレーキの作動状態の制御を継続して行うことができるが、予め定められた条件を満たすだけの制御部が正常でなくなった場合には、制御を停止する方がよく、あるいは停止せざるを得ない。「予め定められた条件」は、例えば、単純に正常な制御部の数とすることも、互いに代替可能である複数の制御部の1つあるいは設定数以上のものが正常であること等とすることもできる。互いに代替可能である複数の制御部のすべてが異常になれば、制御を停止せざるを得ないが、1つのみが正常であっても、制御を停止させる方がよい場合もある。1つが正常であれば制御を継続させることは可能なのであるが、フェールセーフ等の観点から制御を停止させる方がよい場合もあるのである。一部異常時制御継続装置は、前述の電源スイッチ装置に適用することができる。例えば、ブレーキ操作部材の制動操作に応じて切断状態から接続状態に切り換えられる電源スイッチ装置を、異常時に切断状態に切り換えるスイッチ制御装置を含むものとすることができるのである。ブレーキ制御装置や電気アクチュエータへ電気エネルギが供給されないようにすれば、当該電気制御ブレーキシステムの作動が中止させられる。
また、後述するように、制御装置対応スイッチ装置を、上述の電源スイッチ装置と直列に電源と電動アクチュエータとの間あるいは電源とブレーキ制御装置との間に設け、複数の制御部のうちの予め定められた条件を満たすものが正常である場合には接続状態に保ち、正常でない場合には、切断状態に切り換えるスイッチ制御装置を含むものとすることもできる。
(15)前記ブレーキ制御装置が、前記複数の制御部のうちの少なくとも1つに異常が生じたことを検出する制御部異常検出装置を含む(12)項ないし(14)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
制御部異常検出装置は、(12)項ないし(14)項の各々に記載の制御部とは別個に設けられた異常検出のためのコンピュータを含むものであっても、複数の制御部のうちの少なくとも1つに含まれるものであってもよい。複数の制御部各々を、互いに異常か否かを監視するもの、すなわち、相互監視機能付きの制御部とすれば、コンピュータの数を増やす必要がなくなる。
(13)項に記載のように、複数の制御部が互いに実質的に同じものであれば、これら制御部各々から出力される出力情報はほぼ同じになるはずである。そのため、これらの出力情報がほぼ同じであれば、各制御部は正常であるとすることができる。それに対して、これらの出力情報が大きく異なる場合には、少なくとも1つの制御部が異常であるとすることができる。また、出力情報が互いに異なる制御部のうち出力情報が適正範囲外の大きさであるものを、異常であるとすることができる。さらに、入力情報に基づいて異常を検出することもできる。例えば、複数の制御部が同じ検出装置からの検出信号に基づいて入力情報を取得する場合には、取得された入力情報の値に基づいて制御部が正常であるか否かを検出することができるのである。複数の制御部が互いに異なるものである場合には、それぞれの出力情報が予め定められた関係を保つか否かに基づいて異常を検出することができる。
なお、制御部が3つ以上含まれる場合には、多数決の原理あるいは2つの出力情報の複数の比較結果等に基づいて、異常な制御部を特定することが可能であるが、制御部が2つの場合には、いずれの制御部が異常であるかを特定することが困難な場合がある。2つの制御部各々からの出力情報を比較した結果、いずれも適正範囲内にあり、かつ、これらの差が大きい場合が一例である。この場合には、例えば、主制御部と副制御部とを予め決めておき、副制御部が異常であるとされるようにすることもできる。
(16)前記制御部が複数のCPUを含み、前記制御部異常検出装置が、これら複数のCPUの少なくとも1つに異常が生じたことを検出するCPU異常検出装置を含む(15)項に記載の電気制御ブレーキシステム。
1つの制御部に含まれる複数のCPUのうちの少なくとも1つに異常が生じたことがCPU異常検出装置によって検出される。CPU異常検出装置は、前項に関して述べたように、これらCPUに含まれるものであっても、異常検出のための別個のコンピュータを含むものであってもよい。制御部が2つのCPUを含む場合には、2つのCPUのうちの一方をメインCPU,他方をサブCPUとすることができる。
ブレーキ制御装置が、制御部をn個含み、これら制御部の各々がm個ずつのCPUを含む場合には、ブレーキ制御装置には、合計n×m個のCPUが含まれることになる。これらn×m個のCPUをそれぞれ相互監視機能を有するものとし、これら相互監視結果に基づけば、n個の制御部各々が異常であるか否かを検出することができる。この場合、相互監視結果を、すべて同等に扱うこともできるが、優先順位に従って扱うこともできる。また、n×m個のCPUにおける2つずつのすべての組において、相互監視が行われるようにしても、選択的に決められた組においてのみ行われるようにしてもよい。
(17)前記ブレーキ制御装置が、コンピュータを主体とする制御部を3つ以上含む(1)項ないし(16)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
本項に記載の電気制御ブレーキシステムにおいては、3つ以上の制御部すべてがそれぞれ別々の電源に接続されるとは限らず、3つ以上の制御部のうちの2つ以上の制御部が共通の電源に接続されてもよい。
(18)前記ブレーキ制御装置が、コンピュータを主体とする制御部を少なくとも1つ含み、前記電源が前記少なくとも1つの制御部のうちの1つに独立に電気エネルギを供給可能に複数設けられた(1)項ないし(17)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
1つの制御部に対して複数の電源が設けられれば、それら複数の電源の少なくとも1つが正常である限り、制御部は作動可能であり、ブレーキの作動状態を制御することができる。例えば、1つの制御部に複数の電源が並列に接続された電気回路を設ければ、複数の電源から独立に電気エネルギが供給可能となる。本項に記載の電気制御ブレーキシステムの具体的態様の一つが次項のものである。
(19)前記ブレーキが前輪の回転を抑制する前輪ブレーキを含み、前記ブレーキ制御装置が前記前輪ブレーキの作動状態を制御する前輪ブレーキ制御部を含み、かつ、前記電源が、前記前輪ブレーキ制御部に独立に電気エネルギを供給可能に複数設けられた(1)項ないし(18)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム(請求項10)。
前輪ブレーキ制御部には、複数の電源から独立に電気エネルギが供給され得る。したがって、複数の電源のうちの少なくとも1つの電源が正常であれば、前輪ブレーキ制御部は前輪ブレーキを制御することができる。一部の電源に出力が低下する等の異常が生じても、前輪ブレーキ制御部を正常に作動させることができるのである。
車両の制動においては、前輪ブレーキの方が後輪ブレーキより重要である。そのため、前輪ブレーキ制御部に、複数の電源から独立に電気エネルギが供給され得るようにすることは、後輪ブレーキの作動状態を制御する後輪ブレーキ制御部に、供給され得るようにすることより有効である。
前述のように、ブレーキが電動アクチュエータを含み、ブレーキ制御装置が、電動アクチュエータへの供給電気エネルギを制御する電動アクチュエータ制御装置と、その電動アクチュエータ制御装置に供給電気エネルギの値や要求ブレーキ力を表す情報等を供給する主制御装置との両方を含む電気制御ブレーキシステムにおいては、前輪ブレーキ制御部,後輪ブレーキ制御部は、主制御装置に含まれるものであっても、電動アクチュエータ制御装置に含まれるものであってもよい。
(20)前記ブレーキが後輪の回転を抑制する2つの第1,第2後輪ブレーキを含み、前記ブレーキ制御装置が、前記第1後輪ブレーキを制御する第1後輪ブレーキ制御部と前記第2後輪ブレーキを制御する第2後輪ブレーキ制御部とを含み、前記第1後輪ブレーキ制御部が前記複数の電源のうちの1つに接続され、第2後輪ブレーキ制御部が、前記複数の電源のうちの前記第1後輪ブレーキ制御部に接続された電源とは異なる電源に接続された(1)項ないし(19)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
第1後輪ブレーキ制御部と第2後輪ブレーキ制御部とは、それぞれ別の電源に接続される。これら電源は、前記前輪ブレーキ制御部に接続された複数の電源のうちの2つである。
(21)前記ブレーキが、左右前輪の回転をそれぞれ抑制する左,右前輪ブレーキと、左右後輪の回転をそれぞれ抑制する左,右後輪ブレーキとを含み、前記ブレーキ制御装置が、前記左,右前輪ブレーキの作動状態を制御する左,右前輪ブレーキ制御部と前記左,右後輪ブレーキの作動状態を制御する左,右後輪ブレーキ制御部とを含み、かつ、前記電源が、前記左,右前輪ブレーキ制御部各々に独立に電気エネルギを供給可能な左前輪制御用電源および右前輪制御用電源と、左,右後輪ブレーキ制御部の両方に電気エネルギを供給可能な後輪制御用共通電源とを含む(1)項ないし(20)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
(22)前記ブレーキが、前輪とともに回転するブレーキ回転体に摩擦部材を押し付ける前輪電動アクチュエータを含み、前記電源が、前記前輪電動アクチュエータに独立に電気エネルギを供給可能に複数設けられた(1)項ないし(21)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
前輪電動アクチュエータに対応して複数の電源が設けられている。したがって、少なくとも1つの電源が正常であれば、前輪電動アクチュエータを作動させることができる。前述のコンピュータを主体とする制御部と電源との関係は、それぞれ、電動アクチュエータと電源との関係に適用することができる。以下、簡単に説明する。
(23)前記ブレーキが、左,右後輪とともに回転するブレーキ回転体に摩擦部材をそれぞれ押し付ける後輪電動アクチュエータを2つ含み、前記電源が、前記2つの後輪電動アクチュエータの各々に対応して1つずつ設けられた(1)項ないし(22)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
1つの後輪電動アクチュエータに1つの電源が設けられている。これら電源は、前輪電動アクチュエータへも電気エネルギを供給する前輪アクチュエータ用電源としても、前輪アクチュエータ用電源とは別の電源としてもよい。
(24)前記ブレーキが、前輪とともに回転するブレーキ回転体に摩擦部材を押し付ける前輪電動アクチュエータと、後輪とともに回転するブレーキ回転体に摩擦部材を押し付ける後輪電動アクチュエータとを含み、前記電源が、前記前輪電動アクチュエータに電気エネルギを供給する前輪アクチュエータ用電源と、前記後輪電動アクチュエータに電気エネルギを供給する後輪アクチュエータ用電源とを含む(1)項ないし(23)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
前輪電動アクチュエータと後輪電動アクチュエータとには、それぞれ、別個の電源から電気エネルギが供給される。したがって、前輪電動アクチュエータと後輪電動アクチュエータとが共に作動不能となる事態が発生する恐れが、従来に比較して大幅に低減する。
(25)当該電気制御ブレーキシステムが、複数の車輪を含む車両に搭載され、前記ブレーキが、複数の車輪毎に設けられて、車輪とともに回転するブレーキ回転体に摩擦部材をそれぞれ押し付ける電動モータを複数含み、前記スイッチ装置が、前記複数の電動モータ各々と前記電源との間に設けられてそれぞれそれらの間を接続状態と切断状態とに切り換える複数のアクチュエータ個別スイッチ装置を複数含む(1) 項ないし(24)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム(請求項11)。
アクチュエータ個別スイッチ装置が電動モータ毎に設けられているため、電動モータ毎に、電源との間を接続状態にしたり切断状態にしたりすることができる。例えば、アクチュエータ個別スイッチ装置は、電動モータに異常が生じた場合に切断状態に切り換えられるようにすることができる。異常な電動モータに対応するアクチュエータ個別スイッチ装置を切断状態とし、正常な電動モータに対応するアクチュエータ個別スイッチ装置を接続状態に保てば、異常な電動モータのみを非作動状態とし、正常な電動モータを作動状態に保つことができ、正常な電動モータによりブレーキを作動させることができる。一部の電動モータの異常に起因して、すべての電動モータを非作動状態にする必要がなくなるのである。アクチュエータ個別スイッチ装置は、電動モータへの供給電気エネルギを制御する電動モータ制御装置や駆動回路に異常が生じた場合に切断状態に切り換えられるようにすることもできる。
なお、複数の電動モータが電源に対して互いに並列に接続されている場合には、アクチュエータ個別スイッチ装置は、各々の電動モータに対応する電動モータ個別回路に設けられることになる。
(26)前記複数のスイッチが、前記複数の電動モータ各々と前記電源との間に、それぞれ、互いに直列に設けられた2つのずつのスイッチを含み、前記アクチュエータ個別スイッチ装置の各々が、前記2つのスイッチのうちの一方を、当該アクチュエータ個別スイッチ装置に対応する電動モータの異常時に切断状態に切り換え、他方を、前記電動モータを制御する電動モータ制御装置の異常時に切断状態に切り換える(25)項に記載の電気制御ブレーキシステム(請求項12)。
アクチュエータ個別スイッチ装置は、電動モータと電動モータ制御装置とのいずれか一方の異常時に切断状態に切り換えられることになる。
(27)前記ブレーキが、車輪とともに回転するブレーキ回転体に摩擦部材を押し付ける電動アクチュエータを含み、前記ブレーキ制御装置が、前記車輪の要求ブレーキ力に関連する要求ブレーキ力関連量を決定し、その要求ブレーキ力関連量を表す要求情報を出力する主制御装置と、その主制御装置から出力された要求情報に基づいて前記電動アクチュエータを制御するとともに、実際に得られたブレーキ力に関連する実ブレーキ力関連量を表す実情報を出力する電動アクチュエータ制御装置とを含む(1) 項ないし(26)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
主制御装置と電動アクチュエータ制御装置との間においては、通信が行われる。主制御装置から電動アクチュエータ制御装置へは要求ブレーキ力関連量を表す要求情報が出力され、電動アクチュエータ制御装置から主制御装置へは実ブレーキ力関連量を表す実情報が出力される。要求ブレーキ力関連量は、要求ブレーキ力自体としたり、電動アクチュエータへの供給電気エネルギ量としたりすることができる。実ブレーキ力関連量としては、実際に得られたブレーキ力、摩擦パッドがブレーキ回転体を押す押す押圧力、電動アクチュエータに加わる負荷を表す量(実際に流れる電流量)等が該当する。
(28)前記電動アクチュエータ制御装置を、前記主制御装置と別体のものとするとともに、ばね上の電動アクチュエータ近傍部に設け、かつ、前記主制御装置と電動アクチュエータ制御装置との間の通信を、CAN(Car Area Network) を利用して行われるようにした(27)項に記載の電気制御ブレーキシステム。
主制御装置と電動アクチュエータ制御装置とを一体的に設ければ、これらの間の通信を速やかに、確実に行うことができる。しかし、これらを一体的に構成すると、記憶容量を大きくしたり、入出力ポートを大きくしたりしなければならなず、ブレーキ制御装置のコストが高くなる。
主制御装置と電動アクチュエータ制御装置とを別体とし、遠く離して設けると、これらの間の通信に長時間を要し、制御遅れが生じる。また、電動アクチュエータが電動アクチュエータ制御装置からの指令に基づいて制御されることを考慮すると、これらを一体的に設けることが望ましいが、ばね下に設けられる電動アクチュエータに合わせて電動アクチュエータ制御装置もばね下に設けると電動アクチュエータ制御装置に加わる振動等が大きく望ましくない。そこで、電動アクチュエータ制御装置をばね上の、電動アクチュエータ近傍部に設け、電動アクチュエータ制御装置と主制御装置との間の通信がCANを利用して行われるようにしたのである。CANを利用して通信を行えば、多重通信が可能となるため、短時間に多くの情報を送信することが可能となる。その結果、主制御装置と電動アクチュエータ制御装置との間の通信を速やかに行うことが可能となり、制御遅れが生じることを回避することができる。また、これらは両方ともばね上に設けられているため、これらの間の通信においてノイズが問題となることは少ない。さらに、電動アクチュエータ制御装置がばね上に設けられるため、大きな振動が加えられることを回避することができる。なお、CANはLAN(Local Area Network) の一種である。
(29)前記主制御装置が、前記電動アクチュエータ制御装置から供給された実情報に基づいて前記電動アクチュエータ制御装置の異常を検出する異常検出装置を含む(27)項または(28)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
実情報に対応する実ブレーキ力関連量が、適正範囲外の大きさである場合には、その実情報を出力した電動アクチュエータ制御装置は異常であるとすることができる。また、主制御装置において決定された要求ブレーキ力関連量と実ブレーキ力関連量とに基づいて異常を検出することもできる。これらの不一致の程度が設定程度以上である場合、例えば、要求ブレーキ力と実ブレーキ力との差が設定差以上である場合には、異常であるとすることができるのである。異常検出装置は、前述のアクチュエータ個別スイッチ装置とともに設けると有効である。
(30)前記ブレーキが、車輪とともに回転するブレーキ回転体にそれぞれ摩擦部材を押し付ける電動アクチュエータを含み、当該電気制御ブレーキシステムが、前記電源に対して前記電動アクチュエータと前記ブレーキ制御装置とが互いに並列に接続された電気回路を含み、かつ、その電気回路の電源と電動アクチュエータとを接続する部分と電源とブレーキ制御装置とを接続する部分との共通部分に前記スイッチ装置が設けられた(1)項ないし(29)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
(31)当該電気制御ブレーキシステムが、前記電気回路の、前記電動アクチュエータに専用部分である電動アクチュエータ専用回路の途中に設けられ、前記ブレーキ制御装置の異常時に切断状態に切り換えられる制御装置対応スイッチ装置を含む(30)項に記載の電気制御ブレーキシステム。
本項に記載の電気制御ブレーキシステムにおいては、電源,電源スイッチ装置,制御装置対応スイッチ装置,電動アクチュエータが直列に配設されることになる。電源スイッチ装置が接続状態にあっても、制御装置対応スイッチ装置が切断状態にあれば、電源から電動アクチュエータへ電気エネルギが供給されることはない。
電動アクチュエータが複数設けられている場合には、電源に対して、複数の電動アクチュエータを含む電動アクチュエータ群と前記ブレーキ制御装置とが互いに並列に設けられ、その電動アクチュエータ群と電源とを接続する電動アクチュエータ専用回路において、各電動アクチュエータが電動アクチュエータ個別回路によって互いに並列に接続されることになる。この制御装置対応スイッチ装置は、電動アクチュエータ専用回路の電動アクチュエータ個別回路への分岐点より電源側に設けられ、前述のアクチュエータ個別スイッチ装置が、電動アクチュエータ個別回路に設けられることになる。
(32)前記制御装置対応スイッチ装置が、互いに並列に配設された複数のスイッチを含むとともに、前記ブレーキ制御装置が、前記複数のスイッチの各々に対応するコンピュータを主体とする複数の制御部と、それら複数の制御部のうちの1つが異常である場合に、前記複数のスイッチのうちで異常な制御部に対応するものを切断状態に切り換えるスイッチ制御装置とを含む(31)項に記載の電気制御ブレーキシステム。
例えば、制御装置対応スイッチ装置に含まれるスイッチも、ブレーキ制御装置に含まれる制御部も、ともに2個である場合に、一方の制御部の異常時に一方のスイッチが切断状態に切り換えられ、他方の制御部の異常時に他方のスイッチが切断状態に切り換えられるようにする。制御装置対応スイッチ装置は、少なくとも一つの制御部が正常である間接続状態に保たれ、すべての制御部が異常になると切断状態に切り換えられる。
(33)当該電気制御ブレーキシステムが、複数の電源を備え、そのうちの1つの電源を含む前記電気回路において、前記スイッチ装置が、前記電気回路の前記共通部分に設けられた主スイッチと、その主スイッチを、励磁に応じて切断状態から接続状態に切り換える複数のコイルと、それら複数のコイルを前記複数の電源にそれぞれ接続する複数のコイル接続回路と、それら複数のコイル接続回路にそれぞれ設けられ、前記ブレーキ操作部材の制動操作に伴って切断状態から接続状態に切り換えられる複数のブレーキスイッチとを含む(30)項ないし(32)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
主スイッチは、複数のコイルのうちの少なくとも1つが励磁されると、接続状態に切り換えられる。また、複数のコイル各々は、互いに異なる電源に接続されている。したがって、複数の電源のうちの少なくとも1つが正常であれば、主スイッチを接続状態に切り換えることができる。主スイッチが接続状態に切り換え不能になる確率を小さくすることができるのである。
(34)当該電気制御ブレーキシステムが、複数の電源を含むとともに、これら複数の電源のうちの1つと、前記電動アクチュエータと、前記ブレーキ制御装置とを含む前記電気回路を複数含み、かつ、前記スイッチ装置が、前記複数の電気回路各々に設けられた主スイッチと、その主スイッチに対応して設けられ、励磁により主スイッチを切断状態から接続状態に切り換えるコイルと、そのコイルと当該電気回路に含まれる電源とをそれぞれ接続するコイル接続回路と、そのコイル接続回路に設けられ、前記ブレーキ操作部材の制動操作に伴って切断状態から接続状態に切り換えられるブレーキスイッチとを含む(30)項ないし(33)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
本項に記載の電気制御ブレーキシステムにおいては、電源を異にする複数の電気回路が備えられている。一の電気回路に含まれる電源に出力低下等の異常が生じた場合には、ブレーキ操作部材が制動操作されても、その電源に対応する主スイッチが接続状態に切り換えられることはないが、他の電気回路に含まれる電源が正常であれば、その電源が正常である電気回路の主スイッチは接続状態に切り換えられる。
(35) 前記ブレーキ制御装置が、前記ブレーキとしての機械的ブレーキをブレーキ操作部材に、そのブレーキ操作部材の操作に伴って作動させられるように連携させる連携状態と、ブレーキ操作部材から分離する分離状態とに切り換え可能な切換装置と、その切換装置を、当該電気制御ブレーキシステムの異常時に、分離状態から連携状態に切り換える切換装置制御装置とを含む(1)項ないし(34)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム(請求項13)。
切換装置が分離状態にある間は、ブレーキ操作部材が制動操作されても機械的ブレーキは作動させられないが、連携状態にある間に制動操作されれば、機械的ブレーキが作動させられ、車輪の回転が抑制される。切換装置が、電源に異常が生じた場合、ブレーキ制御装置に異常が生じた場合等に分離状態から連携状態に切り換えられれば、異常時に正常時と同じブレーキ操作部材を操作することによってブレーキを作動させることができる。
本項の技術的特徴は、(1) 項ないし(34)項のいずれに記載の特徴からも独立に採用可能である。
(36)前輪および後輪を含む車両において、前記前輪および後輪の回転を抑制するブレーキシステムであって、
前記前輪とともに回転するブレーキ回転体に摩擦部材を電動アクチュエータの駆動により押し付けることにより、前輪の回転を抑制する前輪電動ブレーキと、
前記前輪電動アクチュエータに独立に電気エネルギを供給可能な複数の電源と、
これら複数の電源の少なくとも1つから前記前輪電動アクチュエータに供給される電気エネルギを制御することによって、前記前輪電動ブレーキの作動状態を制御する電動ブレーキ制御装置と
を含むことを特徴とする電動ブレーキシステム。
(37)複数の車輪を含む車両において、複数の車輪各々の回転を、電動アクチュエータの駆動により抑制する電動ブレーキシステムに、
前記複数の電動アクチュエータの各々と1つの電源との間に、これらの間をそれぞれ接続状態と切断状態とに切り換え可能なアクチュエータ個別スイッチ装置をそれぞれ設けたことを特徴とする電動ブレーキシステム。
(38) 車輪の回転を抑制するブレーキと、電源と、その電源から供給される電気エネルギを制御することによって前記ブレーキの作動状態を制御するブレーキ制御装置とを含む電気制御ブレーキシステムであって、
前記電源と、前記ブレーキ制御装置との間に、ブレーキ操作部材の制動操作に伴って、切断状態から接続状態に切り換えられるスイッチ装置を設けたことを特徴とする電気制御ブレーキシステム。
本項の電気制御ブレーキシステムには、(1)項ないし(37)項のいずれかの特徴を採用することができる。
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果】
本発明は、以上の事情を背景として、電気制御ブレーキシステムの改良を図ることを課題としてなされたものであり、本発明によって、下記各態様の電気制御ブレーキシステムが得られる。各態様は、請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これはあくまでも本発明の理解を容易にするためであり、本明細書に記載の技術的特徴およびそれらの組み合わせが以下の各項に限定されると解釈されるべきではない。なお、電気制御ブレーキシステムとしては、上述の電気制御ブレーキシステムのみならず、ブレーキが、車輪とともに回転するブレーキ回転体に摩擦部材を押し付ける電動アクチュエータを含み、ブレーキ制御装置が、電源から電動アクチュエータへ供給される電気エネルギを制御することによりブレーキの作動状態を制御する電動アクチュエータ制御装置を含む電動ブレーキ装置等も該当する。
(1)車輪の回転を抑制するブレーキと、電源と、その電源から供給される電気エネルギを制御することによって前記ブレーキの作動状態を制御するブレーキ制御装置とを含む電気制御ブレーキシステムであって、
前記電源と、前記ブレーキ制御装置と前記ブレーキとの少なくとも一方との間に、これらを接続する接続状態とこれらを切断する切断状態とに切り換えるスイッチ装置が設けられるとともに、そのスイッチ装置が、互いに直列に設けられ、連動してON状態とOFF状態とに切り換えられる複数のスイッチを含むことを特徴とする電気制御ブレーキシステム(請求項1)。
電源とブレーキ制御装置との間に設けられたスイッチ装置は、互いに直列に設けられた複数のスイッチを含む。したがって、少なくとも1つのスイッチが接続状態から切断状態に切り換えられれば、切断状態に切り換え不能なスイッチがあっても、スイッチ装置を切断状態に切り換えることができる。そのため、ブレーキ制御装置や後述する電動アクチュエータに、無用な電気エネルギが供給され続けることを回避することができる。また、本項に記載のスイッチ装置は、後述するアクチュエータ個別スイッチ装置,制御装置対応スイッチ装置に対して、電源スイッチ装置と考えることもできる。
本項に記載の技術的特徴は、ブレーキ操作部材の制動操作に伴って切断状態から接続状態に切り換えられるスイッチ装置のみならず、イグニッションスイッチのON操作に伴って切断状態から接続状態に切り換えられるスイッチ装置に採用したり、電源とブレーキ制御装置との間の電源スイッチ装置や、電源と電動アクチュエータとの間の電源スイッチ装置のみならず、後述する複数の電動モータ各々に対応して設けられるアクチュエータ個別スイッチ装置,ブレーキ制御装置が正常であるか異常であるかに基づいて切り換えられる制御装置対応スイッチ装置等に採用したりすることができ、いずれの場合においても、同様の効果を享受することができる。
なお、ブレーキ制御装置は、電気エネルギの制御によりブレーキの作動状態を制御するものであるが、作動状態は、電気エネルギ量の増減制御により制御されてもよく、電気エネルギが供給される状態と供給されない状態との切換えにより制御(ON−OFF制御)されてもよい。電気エネルギ量の制御には、電気エネルギ量を0とする制御、すなわち、電気エネルギの供給を停止させる制御も含まれる。
(2)前記スイッチ装置が、前記電源と前記ブレーキ制御装置との間に設けられたものである(1)項に記載の電気制御ブレーキシステム。
(3)前記ブレーキが、車輪とともに回転するブレーキ回転体に摩擦部材を押し付ける電動アクチュエータを含み、前記スイッチ装置が、前記電源と電動アクチュエータとの間に設けられたものである(1)項または(2)項に記載の電気制御ブレーキシステム。
電源とブレーキとの間に設けられたスイッチ装置は、電源とブレーキ制御装置との間に設けられたスイッチ装置と共通のものとしても、別個のものとしてもよい。共通のものとする場合には、電源に対して電動アクチュエータと、電動アクチュエータを制御する制御部とが並列に設けられた電気回路において、これらの接続部より電源側にスイッチ装置が設けられることになる。
(4)前記ブレーキが、車輪とともに回転するブレーキ回転体に摩擦部材を押し付ける電動モータを含み、前記ブレーキ制御装置が、その電動モータに電源から供給される電気エネルギを制御する電動モータ制御装置を含む(1)項ないし(3)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
ブレーキが液圧で作動するものである場合には、電気制御ブレーキシステムが不作動の場合に、マニュアルブレーキが作動するようにすること、あるいはマニュアルブレーキが作動する状態と電気制御ブレーキが作動する状態との切換えが比較的容易であるが、電動ブレーキシステムでは比較的面倒であるため、本発明は電動ブレーキシステムに適用して特に効果的なものである。
(5)前記スイッチ装置が、前記電源を含む電気回路に設けられた主スイッチと、その主スイッチを切断状態と接続状態とに切り換える回路とを含むとともに、前記複数のスイッチが前記主スイッチを切断状態と接続状態とに切り換える回路に互いに直列に設けられたものである(1)項ないし(4)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム(請求項2)。
(6)前記ブレーキが、車輪とともに回転するブレーキ回転体に摩擦部材を押し付ける電動アクチュエータを含み、前記複数のスイッチが、前記電源と前記電動アクチュエータとを含む電気回路のそれら電源と電動アクチュエータとの間に、互いに直列に設けられたものである(1)項ないし(5)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム(請求項3)。
(7)前記スイッチ装置が、前記複数のスイッチを、ブレーキ操作部材の制動操作に応じてOFF状態からON状態に切り換える部分を含むことを特徴とする(1)項ないし(6)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム(請求項4)。
従来の電気制御ブレーキシステムにおけるように、イグニッションスイッチのOFF状態でブレーキ操作部材が制動操作された場合には、マニュアルブレーキが作動するようにすることが不可欠ではなくなり、また、ブレーキ操作部材の制動操作状態におけるイグニッションスイッチの操作に伴ってブレーキ力が変化することを回避することができる。
(8)前記スイッチ装置が、前記複数のスイッチを、イグニッションスイッチのOFF状態からON状態への切り換えに伴って、OFF状態からON状態に切り換える部分を含むことを特徴とする(1)項ないし(7)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム(請求項5)。
(9)前記ブレーキが、車輪とともに回転するブレーキ回転体に摩擦部材を押し付ける電動アクチュエータを含み、前記ブレーキ制御装置が、前記車輪の要求ブレーキ力に関連する要求ブレーキ力関連量を決定し、その要求ブレーキ力関連量を表す要求情報を出力する主制御装置と、その主制御装置から出力された要求情報に基づいて前記電動アクチュエータを制御する電動アクチュエータ制御装置とを含み、前記スイッチ装置が、前記電源と前記電動アクチュエータとの間に設けられ、前記主制御装置の異常時に、前記複数のスイッチをON状態からOFF状態に切り換える部分を含む(1)項ないし(8)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム(請求項6)。
(10)前記ブレーキが、車輪とともに回転するブレーキ回転体に摩擦部材を押し付ける電動アクチュエータを含み、前記ブレーキ制御装置が、前記車輪の要求ブレーキ力に関連する要求ブレーキ力関連量を決定し、その要求ブレーキ力関連量を表す要求情報を出力する主制御装置と、その主制御装置から出力された要求情報に基づいて前記電動アクチュエータを制御する電動アクチュエータ制御装置とを含み、前記スイッチ装置が、前記電源と前記電動アクチュエータとの間に設けられ、前記電動アクチュエータ制御装置の異常時に、前記複数のスイッチをON状態からOFF状態に切り換える部分を含む(1)項ないし(9)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム(請求項7)。
(11)前記ブレーキが、車輪とともに回転するブレーキ回転体に摩擦部材を押し付ける電動アクチュエータを含み、前記スイッチ装置が、前記電源と前記電動アクチュエータとの間に設けられ、前記電動アクチュエータの異常時に、前記複数のスイッチをON状態からOFF状態に切り換える部分を含む(1)項ないし(10)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム(請求項8)。
(12)前記ブレーキ制御装置が、コンピュータを主体とする制御部を複数含み、それら複数の制御部各々に対応して前記電源が複数設けられた(1)項ないし(11)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム(請求項9)。
本項に記載の電気制御ブレーキシステムにおいては、制御部と電源との対が複数対設けられる。そのため、複数の電源のうちの少なくとも1つが正常であれば、残りの電源に異常が生じても、正常な電源に対応する制御部は作動可能であり、ブレーキの作動状態を制御することができる。
(13)前記複数の制御部が互いに実質的に同じものである(12)項に記載の電気制御ブレーキシステム。
制御部の各々から出力された指令に基づいて供給電気エネルギが制御された結果、ブレーキの作動状態がほぼ同じになれば、制御部がほぼ同じものであると考えることができる。ブレーキの制御に対して、ほぼ同じ制御指令が出力されるものなのである。具体的には、複数の制御部の各々に、同じ情報が入力された場合に出力される情報がほぼ同じである場合には、ブレーキの作動状態がほぼ同じになる。制御部において実行されるプログラム(記憶されているプログラム)が同じである場合、ハード回路が同じである場合等が該当する。また、入力情報が同じでなくても、出力情報がほぼ同じになる場合もある。多種類の入力情報に基づいて出力された情報と、少種類の入力情報に基づく出力情報とがほぼ同じになる場合もあるのである。多種類の入力情報に基づけば、細やかなブレーキ制御が行われ、少種類の入力情報に基づけば概略的なブレーキ制御が行われることになるが、いずれのブレーキ制御が行われても、ブレーキの作動状態が大きく異なることはない。
(14)前記ブレーキ制御装置が、前記複数の制御部のうちの予め定められた条件を満たすものが正常である場合に、当該電気制御ブレーキシステムの制御を継続し、正常でない場合に、当該電気制御ブレーキシステムの制御を停止する一部異常時制御継続装置を含む(12)項または(13)項に記載の電気制御ブレーキシステム。
制御部が複数設けられているため、一部の制御部が異常となってもブレーキの作動状態の制御を継続して行うことができるが、予め定められた条件を満たすだけの制御部が正常でなくなった場合には、制御を停止する方がよく、あるいは停止せざるを得ない。「予め定められた条件」は、例えば、単純に正常な制御部の数とすることも、互いに代替可能である複数の制御部の1つあるいは設定数以上のものが正常であること等とすることもできる。互いに代替可能である複数の制御部のすべてが異常になれば、制御を停止せざるを得ないが、1つのみが正常であっても、制御を停止させる方がよい場合もある。1つが正常であれば制御を継続させることは可能なのであるが、フェールセーフ等の観点から制御を停止させる方がよい場合もあるのである。一部異常時制御継続装置は、前述の電源スイッチ装置に適用することができる。例えば、ブレーキ操作部材の制動操作に応じて切断状態から接続状態に切り換えられる電源スイッチ装置を、異常時に切断状態に切り換えるスイッチ制御装置を含むものとすることができるのである。ブレーキ制御装置や電気アクチュエータへ電気エネルギが供給されないようにすれば、当該電気制御ブレーキシステムの作動が中止させられる。
また、後述するように、制御装置対応スイッチ装置を、上述の電源スイッチ装置と直列に電源と電動アクチュエータとの間あるいは電源とブレーキ制御装置との間に設け、複数の制御部のうちの予め定められた条件を満たすものが正常である場合には接続状態に保ち、正常でない場合には、切断状態に切り換えるスイッチ制御装置を含むものとすることもできる。
(15)前記ブレーキ制御装置が、前記複数の制御部のうちの少なくとも1つに異常が生じたことを検出する制御部異常検出装置を含む(12)項ないし(14)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
制御部異常検出装置は、(12)項ないし(14)項の各々に記載の制御部とは別個に設けられた異常検出のためのコンピュータを含むものであっても、複数の制御部のうちの少なくとも1つに含まれるものであってもよい。複数の制御部各々を、互いに異常か否かを監視するもの、すなわち、相互監視機能付きの制御部とすれば、コンピュータの数を増やす必要がなくなる。
(13)項に記載のように、複数の制御部が互いに実質的に同じものであれば、これら制御部各々から出力される出力情報はほぼ同じになるはずである。そのため、これらの出力情報がほぼ同じであれば、各制御部は正常であるとすることができる。それに対して、これらの出力情報が大きく異なる場合には、少なくとも1つの制御部が異常であるとすることができる。また、出力情報が互いに異なる制御部のうち出力情報が適正範囲外の大きさであるものを、異常であるとすることができる。さらに、入力情報に基づいて異常を検出することもできる。例えば、複数の制御部が同じ検出装置からの検出信号に基づいて入力情報を取得する場合には、取得された入力情報の値に基づいて制御部が正常であるか否かを検出することができるのである。複数の制御部が互いに異なるものである場合には、それぞれの出力情報が予め定められた関係を保つか否かに基づいて異常を検出することができる。
なお、制御部が3つ以上含まれる場合には、多数決の原理あるいは2つの出力情報の複数の比較結果等に基づいて、異常な制御部を特定することが可能であるが、制御部が2つの場合には、いずれの制御部が異常であるかを特定することが困難な場合がある。2つの制御部各々からの出力情報を比較した結果、いずれも適正範囲内にあり、かつ、これらの差が大きい場合が一例である。この場合には、例えば、主制御部と副制御部とを予め決めておき、副制御部が異常であるとされるようにすることもできる。
(16)前記制御部が複数のCPUを含み、前記制御部異常検出装置が、これら複数のCPUの少なくとも1つに異常が生じたことを検出するCPU異常検出装置を含む(15)項に記載の電気制御ブレーキシステム。
1つの制御部に含まれる複数のCPUのうちの少なくとも1つに異常が生じたことがCPU異常検出装置によって検出される。CPU異常検出装置は、前項に関して述べたように、これらCPUに含まれるものであっても、異常検出のための別個のコンピュータを含むものであってもよい。制御部が2つのCPUを含む場合には、2つのCPUのうちの一方をメインCPU,他方をサブCPUとすることができる。
ブレーキ制御装置が、制御部をn個含み、これら制御部の各々がm個ずつのCPUを含む場合には、ブレーキ制御装置には、合計n×m個のCPUが含まれることになる。これらn×m個のCPUをそれぞれ相互監視機能を有するものとし、これら相互監視結果に基づけば、n個の制御部各々が異常であるか否かを検出することができる。この場合、相互監視結果を、すべて同等に扱うこともできるが、優先順位に従って扱うこともできる。また、n×m個のCPUにおける2つずつのすべての組において、相互監視が行われるようにしても、選択的に決められた組においてのみ行われるようにしてもよい。
(17)前記ブレーキ制御装置が、コンピュータを主体とする制御部を3つ以上含む(1)項ないし(16)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
本項に記載の電気制御ブレーキシステムにおいては、3つ以上の制御部すべてがそれぞれ別々の電源に接続されるとは限らず、3つ以上の制御部のうちの2つ以上の制御部が共通の電源に接続されてもよい。
(18)前記ブレーキ制御装置が、コンピュータを主体とする制御部を少なくとも1つ含み、前記電源が前記少なくとも1つの制御部のうちの1つに独立に電気エネルギを供給可能に複数設けられた(1)項ないし(17)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
1つの制御部に対して複数の電源が設けられれば、それら複数の電源の少なくとも1つが正常である限り、制御部は作動可能であり、ブレーキの作動状態を制御することができる。例えば、1つの制御部に複数の電源が並列に接続された電気回路を設ければ、複数の電源から独立に電気エネルギが供給可能となる。本項に記載の電気制御ブレーキシステムの具体的態様の一つが次項のものである。
(19)前記ブレーキが前輪の回転を抑制する前輪ブレーキを含み、前記ブレーキ制御装置が前記前輪ブレーキの作動状態を制御する前輪ブレーキ制御部を含み、かつ、前記電源が、前記前輪ブレーキ制御部に独立に電気エネルギを供給可能に複数設けられた(1)項ないし(18)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム(請求項10)。
前輪ブレーキ制御部には、複数の電源から独立に電気エネルギが供給され得る。したがって、複数の電源のうちの少なくとも1つの電源が正常であれば、前輪ブレーキ制御部は前輪ブレーキを制御することができる。一部の電源に出力が低下する等の異常が生じても、前輪ブレーキ制御部を正常に作動させることができるのである。
車両の制動においては、前輪ブレーキの方が後輪ブレーキより重要である。そのため、前輪ブレーキ制御部に、複数の電源から独立に電気エネルギが供給され得るようにすることは、後輪ブレーキの作動状態を制御する後輪ブレーキ制御部に、供給され得るようにすることより有効である。
前述のように、ブレーキが電動アクチュエータを含み、ブレーキ制御装置が、電動アクチュエータへの供給電気エネルギを制御する電動アクチュエータ制御装置と、その電動アクチュエータ制御装置に供給電気エネルギの値や要求ブレーキ力を表す情報等を供給する主制御装置との両方を含む電気制御ブレーキシステムにおいては、前輪ブレーキ制御部,後輪ブレーキ制御部は、主制御装置に含まれるものであっても、電動アクチュエータ制御装置に含まれるものであってもよい。
(20)前記ブレーキが後輪の回転を抑制する2つの第1,第2後輪ブレーキを含み、前記ブレーキ制御装置が、前記第1後輪ブレーキを制御する第1後輪ブレーキ制御部と前記第2後輪ブレーキを制御する第2後輪ブレーキ制御部とを含み、前記第1後輪ブレーキ制御部が前記複数の電源のうちの1つに接続され、第2後輪ブレーキ制御部が、前記複数の電源のうちの前記第1後輪ブレーキ制御部に接続された電源とは異なる電源に接続された(1)項ないし(19)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
第1後輪ブレーキ制御部と第2後輪ブレーキ制御部とは、それぞれ別の電源に接続される。これら電源は、前記前輪ブレーキ制御部に接続された複数の電源のうちの2つである。
(21)前記ブレーキが、左右前輪の回転をそれぞれ抑制する左,右前輪ブレーキと、左右後輪の回転をそれぞれ抑制する左,右後輪ブレーキとを含み、前記ブレーキ制御装置が、前記左,右前輪ブレーキの作動状態を制御する左,右前輪ブレーキ制御部と前記左,右後輪ブレーキの作動状態を制御する左,右後輪ブレーキ制御部とを含み、かつ、前記電源が、前記左,右前輪ブレーキ制御部各々に独立に電気エネルギを供給可能な左前輪制御用電源および右前輪制御用電源と、左,右後輪ブレーキ制御部の両方に電気エネルギを供給可能な後輪制御用共通電源とを含む(1)項ないし(20)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
(22)前記ブレーキが、前輪とともに回転するブレーキ回転体に摩擦部材を押し付ける前輪電動アクチュエータを含み、前記電源が、前記前輪電動アクチュエータに独立に電気エネルギを供給可能に複数設けられた(1)項ないし(21)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
前輪電動アクチュエータに対応して複数の電源が設けられている。したがって、少なくとも1つの電源が正常であれば、前輪電動アクチュエータを作動させることができる。前述のコンピュータを主体とする制御部と電源との関係は、それぞれ、電動アクチュエータと電源との関係に適用することができる。以下、簡単に説明する。
(23)前記ブレーキが、左,右後輪とともに回転するブレーキ回転体に摩擦部材をそれぞれ押し付ける後輪電動アクチュエータを2つ含み、前記電源が、前記2つの後輪電動アクチュエータの各々に対応して1つずつ設けられた(1)項ないし(22)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
1つの後輪電動アクチュエータに1つの電源が設けられている。これら電源は、前輪電動アクチュエータへも電気エネルギを供給する前輪アクチュエータ用電源としても、前輪アクチュエータ用電源とは別の電源としてもよい。
(24)前記ブレーキが、前輪とともに回転するブレーキ回転体に摩擦部材を押し付ける前輪電動アクチュエータと、後輪とともに回転するブレーキ回転体に摩擦部材を押し付ける後輪電動アクチュエータとを含み、前記電源が、前記前輪電動アクチュエータに電気エネルギを供給する前輪アクチュエータ用電源と、前記後輪電動アクチュエータに電気エネルギを供給する後輪アクチュエータ用電源とを含む(1)項ないし(23)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
前輪電動アクチュエータと後輪電動アクチュエータとには、それぞれ、別個の電源から電気エネルギが供給される。したがって、前輪電動アクチュエータと後輪電動アクチュエータとが共に作動不能となる事態が発生する恐れが、従来に比較して大幅に低減する。
(25)当該電気制御ブレーキシステムが、複数の車輪を含む車両に搭載され、前記ブレーキが、複数の車輪毎に設けられて、車輪とともに回転するブレーキ回転体に摩擦部材をそれぞれ押し付ける電動モータを複数含み、前記スイッチ装置が、前記複数の電動モータ各々と前記電源との間に設けられてそれぞれそれらの間を接続状態と切断状態とに切り換える複数のアクチュエータ個別スイッチ装置を複数含む(1) 項ないし(24)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム(請求項11)。
アクチュエータ個別スイッチ装置が電動モータ毎に設けられているため、電動モータ毎に、電源との間を接続状態にしたり切断状態にしたりすることができる。例えば、アクチュエータ個別スイッチ装置は、電動モータに異常が生じた場合に切断状態に切り換えられるようにすることができる。異常な電動モータに対応するアクチュエータ個別スイッチ装置を切断状態とし、正常な電動モータに対応するアクチュエータ個別スイッチ装置を接続状態に保てば、異常な電動モータのみを非作動状態とし、正常な電動モータを作動状態に保つことができ、正常な電動モータによりブレーキを作動させることができる。一部の電動モータの異常に起因して、すべての電動モータを非作動状態にする必要がなくなるのである。アクチュエータ個別スイッチ装置は、電動モータへの供給電気エネルギを制御する電動モータ制御装置や駆動回路に異常が生じた場合に切断状態に切り換えられるようにすることもできる。
なお、複数の電動モータが電源に対して互いに並列に接続されている場合には、アクチュエータ個別スイッチ装置は、各々の電動モータに対応する電動モータ個別回路に設けられることになる。
(26)前記複数のスイッチが、前記複数の電動モータ各々と前記電源との間に、それぞれ、互いに直列に設けられた2つのずつのスイッチを含み、前記アクチュエータ個別スイッチ装置の各々が、前記2つのスイッチのうちの一方を、当該アクチュエータ個別スイッチ装置に対応する電動モータの異常時に切断状態に切り換え、他方を、前記電動モータを制御する電動モータ制御装置の異常時に切断状態に切り換える(25)項に記載の電気制御ブレーキシステム(請求項12)。
アクチュエータ個別スイッチ装置は、電動モータと電動モータ制御装置とのいずれか一方の異常時に切断状態に切り換えられることになる。
(27)前記ブレーキが、車輪とともに回転するブレーキ回転体に摩擦部材を押し付ける電動アクチュエータを含み、前記ブレーキ制御装置が、前記車輪の要求ブレーキ力に関連する要求ブレーキ力関連量を決定し、その要求ブレーキ力関連量を表す要求情報を出力する主制御装置と、その主制御装置から出力された要求情報に基づいて前記電動アクチュエータを制御するとともに、実際に得られたブレーキ力に関連する実ブレーキ力関連量を表す実情報を出力する電動アクチュエータ制御装置とを含む(1) 項ないし(26)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
主制御装置と電動アクチュエータ制御装置との間においては、通信が行われる。主制御装置から電動アクチュエータ制御装置へは要求ブレーキ力関連量を表す要求情報が出力され、電動アクチュエータ制御装置から主制御装置へは実ブレーキ力関連量を表す実情報が出力される。要求ブレーキ力関連量は、要求ブレーキ力自体としたり、電動アクチュエータへの供給電気エネルギ量としたりすることができる。実ブレーキ力関連量としては、実際に得られたブレーキ力、摩擦パッドがブレーキ回転体を押す押す押圧力、電動アクチュエータに加わる負荷を表す量(実際に流れる電流量)等が該当する。
(28)前記電動アクチュエータ制御装置を、前記主制御装置と別体のものとするとともに、ばね上の電動アクチュエータ近傍部に設け、かつ、前記主制御装置と電動アクチュエータ制御装置との間の通信を、CAN(Car Area Network) を利用して行われるようにした(27)項に記載の電気制御ブレーキシステム。
主制御装置と電動アクチュエータ制御装置とを一体的に設ければ、これらの間の通信を速やかに、確実に行うことができる。しかし、これらを一体的に構成すると、記憶容量を大きくしたり、入出力ポートを大きくしたりしなければならなず、ブレーキ制御装置のコストが高くなる。
主制御装置と電動アクチュエータ制御装置とを別体とし、遠く離して設けると、これらの間の通信に長時間を要し、制御遅れが生じる。また、電動アクチュエータが電動アクチュエータ制御装置からの指令に基づいて制御されることを考慮すると、これらを一体的に設けることが望ましいが、ばね下に設けられる電動アクチュエータに合わせて電動アクチュエータ制御装置もばね下に設けると電動アクチュエータ制御装置に加わる振動等が大きく望ましくない。そこで、電動アクチュエータ制御装置をばね上の、電動アクチュエータ近傍部に設け、電動アクチュエータ制御装置と主制御装置との間の通信がCANを利用して行われるようにしたのである。CANを利用して通信を行えば、多重通信が可能となるため、短時間に多くの情報を送信することが可能となる。その結果、主制御装置と電動アクチュエータ制御装置との間の通信を速やかに行うことが可能となり、制御遅れが生じることを回避することができる。また、これらは両方ともばね上に設けられているため、これらの間の通信においてノイズが問題となることは少ない。さらに、電動アクチュエータ制御装置がばね上に設けられるため、大きな振動が加えられることを回避することができる。なお、CANはLAN(Local Area Network) の一種である。
(29)前記主制御装置が、前記電動アクチュエータ制御装置から供給された実情報に基づいて前記電動アクチュエータ制御装置の異常を検出する異常検出装置を含む(27)項または(28)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
実情報に対応する実ブレーキ力関連量が、適正範囲外の大きさである場合には、その実情報を出力した電動アクチュエータ制御装置は異常であるとすることができる。また、主制御装置において決定された要求ブレーキ力関連量と実ブレーキ力関連量とに基づいて異常を検出することもできる。これらの不一致の程度が設定程度以上である場合、例えば、要求ブレーキ力と実ブレーキ力との差が設定差以上である場合には、異常であるとすることができるのである。異常検出装置は、前述のアクチュエータ個別スイッチ装置とともに設けると有効である。
(30)前記ブレーキが、車輪とともに回転するブレーキ回転体にそれぞれ摩擦部材を押し付ける電動アクチュエータを含み、当該電気制御ブレーキシステムが、前記電源に対して前記電動アクチュエータと前記ブレーキ制御装置とが互いに並列に接続された電気回路を含み、かつ、その電気回路の電源と電動アクチュエータとを接続する部分と電源とブレーキ制御装置とを接続する部分との共通部分に前記スイッチ装置が設けられた(1)項ないし(29)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
(31)当該電気制御ブレーキシステムが、前記電気回路の、前記電動アクチュエータに専用部分である電動アクチュエータ専用回路の途中に設けられ、前記ブレーキ制御装置の異常時に切断状態に切り換えられる制御装置対応スイッチ装置を含む(30)項に記載の電気制御ブレーキシステム。
本項に記載の電気制御ブレーキシステムにおいては、電源,電源スイッチ装置,制御装置対応スイッチ装置,電動アクチュエータが直列に配設されることになる。電源スイッチ装置が接続状態にあっても、制御装置対応スイッチ装置が切断状態にあれば、電源から電動アクチュエータへ電気エネルギが供給されることはない。
電動アクチュエータが複数設けられている場合には、電源に対して、複数の電動アクチュエータを含む電動アクチュエータ群と前記ブレーキ制御装置とが互いに並列に設けられ、その電動アクチュエータ群と電源とを接続する電動アクチュエータ専用回路において、各電動アクチュエータが電動アクチュエータ個別回路によって互いに並列に接続されることになる。この制御装置対応スイッチ装置は、電動アクチュエータ専用回路の電動アクチュエータ個別回路への分岐点より電源側に設けられ、前述のアクチュエータ個別スイッチ装置が、電動アクチュエータ個別回路に設けられることになる。
(32)前記制御装置対応スイッチ装置が、互いに並列に配設された複数のスイッチを含むとともに、前記ブレーキ制御装置が、前記複数のスイッチの各々に対応するコンピュータを主体とする複数の制御部と、それら複数の制御部のうちの1つが異常である場合に、前記複数のスイッチのうちで異常な制御部に対応するものを切断状態に切り換えるスイッチ制御装置とを含む(31)項に記載の電気制御ブレーキシステム。
例えば、制御装置対応スイッチ装置に含まれるスイッチも、ブレーキ制御装置に含まれる制御部も、ともに2個である場合に、一方の制御部の異常時に一方のスイッチが切断状態に切り換えられ、他方の制御部の異常時に他方のスイッチが切断状態に切り換えられるようにする。制御装置対応スイッチ装置は、少なくとも一つの制御部が正常である間接続状態に保たれ、すべての制御部が異常になると切断状態に切り換えられる。
(33)当該電気制御ブレーキシステムが、複数の電源を備え、そのうちの1つの電源を含む前記電気回路において、前記スイッチ装置が、前記電気回路の前記共通部分に設けられた主スイッチと、その主スイッチを、励磁に応じて切断状態から接続状態に切り換える複数のコイルと、それら複数のコイルを前記複数の電源にそれぞれ接続する複数のコイル接続回路と、それら複数のコイル接続回路にそれぞれ設けられ、前記ブレーキ操作部材の制動操作に伴って切断状態から接続状態に切り換えられる複数のブレーキスイッチとを含む(30)項ないし(32)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
主スイッチは、複数のコイルのうちの少なくとも1つが励磁されると、接続状態に切り換えられる。また、複数のコイル各々は、互いに異なる電源に接続されている。したがって、複数の電源のうちの少なくとも1つが正常であれば、主スイッチを接続状態に切り換えることができる。主スイッチが接続状態に切り換え不能になる確率を小さくすることができるのである。
(34)当該電気制御ブレーキシステムが、複数の電源を含むとともに、これら複数の電源のうちの1つと、前記電動アクチュエータと、前記ブレーキ制御装置とを含む前記電気回路を複数含み、かつ、前記スイッチ装置が、前記複数の電気回路各々に設けられた主スイッチと、その主スイッチに対応して設けられ、励磁により主スイッチを切断状態から接続状態に切り換えるコイルと、そのコイルと当該電気回路に含まれる電源とをそれぞれ接続するコイル接続回路と、そのコイル接続回路に設けられ、前記ブレーキ操作部材の制動操作に伴って切断状態から接続状態に切り換えられるブレーキスイッチとを含む(30)項ないし(33)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
本項に記載の電気制御ブレーキシステムにおいては、電源を異にする複数の電気回路が備えられている。一の電気回路に含まれる電源に出力低下等の異常が生じた場合には、ブレーキ操作部材が制動操作されても、その電源に対応する主スイッチが接続状態に切り換えられることはないが、他の電気回路に含まれる電源が正常であれば、その電源が正常である電気回路の主スイッチは接続状態に切り換えられる。
(35) 前記ブレーキ制御装置が、前記ブレーキとしての機械的ブレーキをブレーキ操作部材に、そのブレーキ操作部材の操作に伴って作動させられるように連携させる連携状態と、ブレーキ操作部材から分離する分離状態とに切り換え可能な切換装置と、その切換装置を、当該電気制御ブレーキシステムの異常時に、分離状態から連携状態に切り換える切換装置制御装置とを含む(1)項ないし(34)項のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム(請求項13)。
切換装置が分離状態にある間は、ブレーキ操作部材が制動操作されても機械的ブレーキは作動させられないが、連携状態にある間に制動操作されれば、機械的ブレーキが作動させられ、車輪の回転が抑制される。切換装置が、電源に異常が生じた場合、ブレーキ制御装置に異常が生じた場合等に分離状態から連携状態に切り換えられれば、異常時に正常時と同じブレーキ操作部材を操作することによってブレーキを作動させることができる。
本項の技術的特徴は、(1) 項ないし(34)項のいずれに記載の特徴からも独立に採用可能である。
(36)前輪および後輪を含む車両において、前記前輪および後輪の回転を抑制するブレーキシステムであって、
前記前輪とともに回転するブレーキ回転体に摩擦部材を電動アクチュエータの駆動により押し付けることにより、前輪の回転を抑制する前輪電動ブレーキと、
前記前輪電動アクチュエータに独立に電気エネルギを供給可能な複数の電源と、
これら複数の電源の少なくとも1つから前記前輪電動アクチュエータに供給される電気エネルギを制御することによって、前記前輪電動ブレーキの作動状態を制御する電動ブレーキ制御装置と
を含むことを特徴とする電動ブレーキシステム。
(37)複数の車輪を含む車両において、複数の車輪各々の回転を、電動アクチュエータの駆動により抑制する電動ブレーキシステムに、
前記複数の電動アクチュエータの各々と1つの電源との間に、これらの間をそれぞれ接続状態と切断状態とに切り換え可能なアクチュエータ個別スイッチ装置をそれぞれ設けたことを特徴とする電動ブレーキシステム。
(38) 車輪の回転を抑制するブレーキと、電源と、その電源から供給される電気エネルギを制御することによって前記ブレーキの作動状態を制御するブレーキ制御装置とを含む電気制御ブレーキシステムであって、
前記電源と、前記ブレーキ制御装置との間に、ブレーキ操作部材の制動操作に伴って、切断状態から接続状態に切り換えられるスイッチ装置を設けたことを特徴とする電気制御ブレーキシステム。
本項の電気制御ブレーキシステムには、(1)項ないし(37)項のいずれかの特徴を採用することができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態である電気制御ブレーキシステムを図面に基づいて詳細に説明する。
電気制御ブレーキシステムは、図1〜3に示すように、左右前・後輪各々に設けられた電動ブレーキ10,12,14,16と、これらブレーキの作動状態を制御するブレーキ制御装置18とを備えている。前輪側に設けられた電動ブレーキ10,12はディスクブレーキであり、左右前輪と共に回転するブレーキディスクに摩擦パッドが電動モータ22,24の駆動により押し付けられることにより回転が抑制される。後輪側に設けられた電動ブレーキ14,16はドラムブレーキであり、左右後輪と共に回転するドラムにシューに設けられたブレーキライニングが電動モータ30,32の駆動により押し付けられることにより回転が抑制される。左右後輪には、電動パーキングブレーキ33,34も設けられている。電動パーキングブレーキ33,34は、電動パーキングブレーキスイッチ35の操作によって駆動される電動モータ36によって作動させられるが、電気系統の異常時等には、ブレーキペダル38の操作に伴って作動させられる。
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態である電気制御ブレーキシステムを図面に基づいて詳細に説明する。
電気制御ブレーキシステムは、図1〜3に示すように、左右前・後輪各々に設けられた電動ブレーキ10,12,14,16と、これらブレーキの作動状態を制御するブレーキ制御装置18とを備えている。前輪側に設けられた電動ブレーキ10,12はディスクブレーキであり、左右前輪と共に回転するブレーキディスクに摩擦パッドが電動モータ22,24の駆動により押し付けられることにより回転が抑制される。後輪側に設けられた電動ブレーキ14,16はドラムブレーキであり、左右後輪と共に回転するドラムにシューに設けられたブレーキライニングが電動モータ30,32の駆動により押し付けられることにより回転が抑制される。左右後輪には、電動パーキングブレーキ33,34も設けられている。電動パーキングブレーキ33,34は、電動パーキングブレーキスイッチ35の操作によって駆動される電動モータ36によって作動させられるが、電気系統の異常時等には、ブレーキペダル38の操作に伴って作動させられる。
Claims (13)
- 車輪の回転を抑制するブレーキと、電源と、その電源から供給される電気エネルギを制御することによって前記ブレーキの作動状態を制御するブレーキ制御装置とを含む電気制御ブレーキシステムであって、
前記電源と、前記ブレーキ制御装置と前記ブレーキとの少なくとも一方との間に、これらを接続する接続状態とこれらを切断する切断状態とに切り換えるスイッチ装置が設けられるとともに、そのスイッチ装置が、互いに直列に設けられ、連動してON状態とOFF状態とに切り換えられる複数のスイッチを含むことを特徴とする電気制御ブレーキシステム。 - 前記スイッチ装置が、前記電源を含む電気回路に設けられた主スイッチと、その主スイッチを切断状態と接続状態とに切り換える回路とを含むとともに、前記複数のスイッチが前記主スイッチを切断状態と接続状態とに切り換える回路に、互いに直列に設けられたものである請求項1に記載の電気制御ブレーキシステム。
- 前記ブレーキが、車輪とともに回転するブレーキ回転体に摩擦部材を押し付ける電動アクチュエータを含み、前記複数のスイッチが、前記電源と前記電動アクチュエータとを含む電気回路のそれら電源と電動アクチュエータとの間に、互いに直列に設けられたものである請求項1または2に記載の電気制御ブレーキシステム。
- 前記スイッチ装置が、前記複数のスイッチを、ブレーキ操作部材の制動操作に応じてOFF状態からON状態に切り換える部分を含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
- 前記スイッチ装置が、前記複数のスイッチを、イグニッションスイッチのOFF状態からON状態への切り換えに伴って、OFF状態からON状態に切り換える部分を含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
- 前記ブレーキが、車輪とともに回転するブレーキ回転体に摩擦部材を押し付ける電動アクチュエータを含み、前記ブレーキ制御装置が、前記車輪の要求ブレーキ力に関連する要求ブレーキ力関連量を決定し、その要求ブレーキ力関連量を表す要求情報を出力する主制御装置と、その主制御装置から出力された要求情報に基づいて前記電動アクチュエータを制御する電動アクチュエータ制御装置とを含み、前記スイッチ装置が、前記電源と前記電動アクチュエータとの間に設けられ、前記主制御装置の異常時に、前記複数のスイッチをON状態からOFF状態に切り換える部分を含む請求項1ないし5のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
- 前記ブレーキが、車輪とともに回転するブレーキ回転体に摩擦部材を押し付ける電動アクチュエータを含み、前記ブレーキ制御装置が、前記車輪の要求ブレーキ力に関連する要求ブレーキ力関連量を決定し、その要求ブレーキ力関連量を表す要求情報を出力する主制御装置と、その主制御装置から出力された要求情報に基づいて前記電動アクチュエータを制御する電動アクチュエータ制御装置とを含み、前記スイッチ装置が、前記電源と前記電動アクチュエータとの間に設けられ、前記電動アクチュエータ制御装置の異常時に、前記複数のスイッチをON状態からOFF状態に切り換える部分を含む請求項1ないし6のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
- 前記ブレーキが、車輪とともに回転するブレーキ回転体に摩擦部材を押し付ける電動アクチュエータを含み、前記スイッチ装置が、前記電源と前記電動アクチュエータとの間に設けられ、前記電動アクチュエータの異常時に、前記複数のスイッチをON状態からOF F状態に切り換える部分を含む請求項1ないし7のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
- 前記ブレーキ制御装置が、コンピュータを主体とする制御部を複数含み、それら複数の制御部各々に対応して前記電源が複数設けられたことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
- 前記ブレーキが前輪の回転を抑制する前輪ブレーキを含み、前記ブレーキ制御装置が前記前輪ブレーキの作動状態を制御する前輪ブレーキ制御部を含み、かつ、前記電源が前記前輪ブレーキ制御部に独立に電気エネルギを供給可能に複数設けられたことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
- 当該電気制御ブレーキシステムが、複数の車輪を含む車両に搭載され、前記ブレーキが、複数の車輪毎に設けられ、車輪とともに回転するブレーキ回転体にそれぞれ摩擦部材を押し付ける電動モータを複数含み、前記スイッチ装置が、前記複数の電動モータ各々と前記電源との間に設けられてそれぞれそれらの間を接続状態と切断状態とに切り換える複数のアクチュエータ個別スイッチ装置を含むことを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
- 前記複数のスイッチが、前記複数の電動モータ各々と前記電源との間に、それぞれ、互いに直列に2つずつ設けられ、前記アクチュエータ個別スイッチ装置の各々が、前記2つずつのスイッチのうちの一方を、当該アクチュエータ個別スイッチ装置に対応する電動モータの異常時に切断状態に切り換え、他方を、前記電動モータを制御する電動モータ制御装置の異常時に切断状態に切り換える部分を含む請求項11に記載の電気制御ブレーキシステム。
- 前記ブレーキ制御装置が、前記ブレーキとしての機械的ブレーキをブレーキ操作部材に、そのブレーキ操作部材の操作に伴って作動させられるように連携させる連携状態と、ブレーキ操作部材から分離する分離状態とに切り換え可能な切換装置と、その切換装置を、当該電気制御ブレーキシステムの異常時に、分離状態から連携状態に切り換える切換装置制御装置とを含むことを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1つに記載の電気制御ブレーキシステム。
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