JP2005096680A - 電動ブレーキ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 駆動制御装置を制動力発生装置に内蔵せず、車体側に設けることで、駆動制御装置への熱の影響を避けることができるとともに、駆動制御装置とセンサ(検出手段)とを接続する電線の本数を減らすことができる電動ブレーキ装置を提供する。
【解決手段】 駆動制御装置5を車体側に設け、車輪側の制動力発生装置2に双方向多重通信回路33を設け、3本の電力線25、1本のシールド線34及び2本の電源線35を介して、車輪側に設けた制動力発生装置2(キャリパ19)と、車体側に設けた駆動制御装置5とを電気的に接続している。3本の電力線25、1本のシールド線34及び2本の電源線35は、こられを覆う外皮と共に1本のケーブル36として構成される。制動力発生装置2と駆動制御装置5との間を、屈曲性の悪化がなく、1本のケーブル36で接続することが可能となる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車等の車両用のブレーキ装置に係り、特に、電気駆動により制動力を発生する電動ブレーキ装置に関する。
従来の自動車用電動ブレーキ装置の一例として、車両の車輪側に設置され電気的に駆動されて車輪に対する制動力を発生する制動力発生装置と、車体側に設けられ、ブレーキペダルの操作量に応じて必要ブレーキ推力を算出するブレーキ制御装置からの制動力信号を受信して前記制動力発生装置を駆動制御する駆動制御装置とを備えた電動ブレーキ装置がある。この電動ブレーキ装置では、制動力発生装置を、ピストンと、三相モータ(以下、適宜、モータという。)と該モータの回転を直線運動に変換して前記ピストンに伝達する回転直動変換機構と、から構成し、前記ブレーキ制御装置からの制動力信号を受信した駆動制御装置が前記モータのロータを回転して前記ピストンを推進し、ブレーキパッドをディスクロータに押圧して制動力を発生するようにしている。
この電動ブレーキ装置は、三相モータを駆動するための3本の電力線、モータロータの回転位置を検出するためのレゾルバ(回転位置センサ)に接続される6本の信号線、ピストンの推力を検出する推力センサ(歪みゲージによるブリッジ回路)のための4本の信号線、及びモータの温度を検出する温度センサのための2本の信号線、すなわち合計15本の電線を用いている。この15本の電線は、車体側のブレーキ制御装置と車輪側の制動力発生装置との間を電気的に接続するもので、屈曲性や石はね対策や耐凍結性等と共に高信頼性が要求される。
このため、これら15本の電線を、性能低下を招くことなく、極力少ない本数とすることや、これら電線を外皮により覆い、車体側のブレーキ制御装置と車輪側の制動力発生装置との電気的な接続を1本のケーブルで済むようにすることが望まれている。
そこで、ケーブルの1本化を果たすものとして、特許文献1に示されるような電動ブレーキ装置がある。この特許文献1の電動ブレーキ装置(特許文献1の図1)は、駆動制御装置を制動力発生装置に内蔵させ、2本の電力線及び2芯双方向多重通信用電線を1本のケーブルとして構成し、車体側のブレーキ制御装置(特許文献1の車両運動制御装置4に相当)と車輪側の制動力発生装置内の駆動制御装置との電気的接続についてのケーブル1本化を図っている。
特開2003−137081号公報
ところで、電動ブレーキ装置の制動力発生装置の内部は、制動時に発生する熱により、その温度が130〜150℃に達する。このため、上述した特許文献1の電動ブレーキ装置では、制動力発生装置に内蔵された駆動制御装置に備えられるFETやIGBT等の駆動素子が上記のような高温にさらされることになる。このような高温下で前記駆動素子に数十Aの電流を流すことは非現実的なことであった。また、上述した特許文献1には、別の実施形態として、駆動制御装置を車体側に設け、この駆動制御装置と制動力発生装置に内蔵されたモータや各センサとをアナログ線で接続した電動ブレーキ装置も記載されている(特許文献1の図4(b))。しかしながら、このものでは、各センサの信号線(アナログ線)の本数が増加してしまい、屈曲性の観点からモータの電力線と各センサの信号線とのケーブル1本化を図るのが難しくなっている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、駆動制御装置を制動力発生装置に内蔵せず、車体側に設けることで、駆動制御装置への熱の影響を避けることができるとともに、駆動制御装置とセンサ(検出手段)とを接続する電線の本数を減らすことができる電動ブレーキ装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、車両の車輪側に設置され電気的に駆動されて車輪に対する制動力を発生する制動力発生装置と、車両の車輪側に設置され前記制動力発生装置の作動状態を検出する検出手段と、車両のブレーキ制御装置からの制動力信号及び前記検出手段からの検出信号を受信して前記制動力発生装置を駆動制御する駆動制御装置と、を備える電動ブレーキ装置において、前記駆動制御装置を車体側に設け、該駆動制御装置と前記検出手段との間を車両の車輪側に設置される多重通信回路を介して接続することを特徴とする。
第2の発明は、上記第1の発明において、前記制動力発生装置と前記駆動制御装置との電気接続を電力線で行うとともに、該電力線及び前記駆動制御手段と多重通信回路を接続する信号線を外皮により覆って1本のケーブルとすることが望ましい。
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、前記検出手段は複数設けられて一の多重通信回路に接続されるとともに、該多重通信回路と前記駆動制御装置とは、前記複数の検出手段によって異なる信号伝送周期を用いて多重通信が行われることを特徴とする。
第4の発明は、上記第3の発明において、前記制動力発生装置は、三相モータと該三相モータの回転を直動に変換する回転直動変換機構とを有し、前記検出手段は、該三相モータのロータ位置を検出する回転位置センサと、前記回転直動変換機構の直動部材の推力を検出する推力センサと、前記三相モータの温度を検出する温度センサとであって、前記信号伝送周期は、前記回転位置センサの検出信号が短周期で、前記推力センサの検出信号が中周期で、前記温度センサの検出信号が長周期であることが望ましい。
第5の発明は、上記第1乃至第4のいずれかの発明において、前記制動力発生装置は、電動モータと該電動モータの回転を直動に変換する回転直動変換機構と、前記電動モータのロータの回転を許容または阻止するために機械的に係脱する駐車ブレーキ機構とを有し、該駐車ブレーキ機構は、前記多重通信回路に該駐車ブレーキ機構を駆動する駐車ブレーキ駆動回路を介して接続されることを特徴とする。
上記第1の発明によれば、駆動制御装置を車体側に設け、該駆動制御装置と前記検出手段との間を車両の車輪側に設置される多重通信回路を介して接続するようにしたので、検出手段の電線が多数ある場合、その電線の本数を削減でき、前記制動力発生装置と前記駆動制御装置との間を、屈曲性の悪化がなく、1本のケーブルで接続することが可能となる。
上記第2の発明によれば、前記制動力発生装置と前記駆動制御装置との間を1本のケーブルで接続したので、ケーブルの取り付け等の処理が容易となる。
上記第3の発明によれば、前記多重通信回路と前記駆動制御装置とで、前記複数の検出手段によって異なる信号伝送周期を用いて多重通信が行われるので、検出手段の検出頻度によって異なる信号伝送周期を用いることが可能となり、不要な信号の送受信を減らして多重通信の負荷を下げることが可能となる。
上記第4の発明によれば、前記回転位置センサの検出信号を短周期で、前記推力センサの検出信号を中周期で、前記温度センサの検出信号を長周期として異なる信号伝送周期で多重通信を行う。このため、不要な信号の送受信を減らして多重通信の負荷を下げるとともに、検出手段の検出対象の作動に応じた処理を行うことが可能になり、電動ブレーキ装置の信頼性が向上する。
上記第5の発明によれば、駐車ブレーキ機構は、前記多重通信回路に該駐車ブレーキ機構を駆動する駐車ブレーキ駆動回路を介して接続されるようになっているので、制動力発生装置に駐車ブレーキ機構を設けても電線の本数が増加することがない。
以下、本発明の第1実施形態に係る電動ブレーキ装置を図1及び図2に基づいて説明する。図1において、電動ブレーキ装置1は、図示しない車両の車輪側に設置され電気的に駆動されて車輪に対する制動力を発生する制動力発生装置2と、車両の車室3内(車体側)に設けられ、かつ、ブレーキ制御装置4からの制動力信号を受信して制動力発生装置2を駆動制御する駆動制御装置5とを備えている。ブレーキ制御装置4は、ブレーキペダル6の操作量を検出するペダルセンサ7に接続され、ペダルセンサ7の操作検出信号を入力し、当該操作検出信号(ひいてはドライバのブレーキ操作)に応じた必要ブレーキ推力を算出し、当該必要ブレーキ推力に対応する制動力信号を駆動制御装置5に出力する。
なお、ブレーキ制御装置4は、車輪がロックしないように上記必要ブレーキ推力を算出するようにしており、この必要ブレーキ推力に基づいて得られる制動力信号を駆動制御装置5が利用して、制動力発生装置2の制動力を制御することにより、車輪ロックの発生を防止するようにしている。
また、本車両には、図示しない横方向加速度センサ、先行車両との車間距離検出センサなどの車両状態検出センサが備えられており、その各車両状態検出信号がブレーキ制御装置4に入力されるようになっている。そして、ペダルセンサ7の検出信号の値が「0」の場合(ドライバがブレーキペダル6を操作していない場合に相当する)でも、車両状態検出センサの車両状態検出信号に基づいて、車両の挙動を安定させるためにブレーキ動作が必要であると判断した場合、又は先行車両との車間距離を一定に保つアダプティブクルーズコントロール機能や、前方障害物との衝突回避や衝突速度低減機能を実現するためにブレーキ動作が必要であると判断した場合、上述したブレーキペダル6の操作時の場合と同様に、必要ブレーキ推力を算出して制動力信号を駆動制御装置5に出力する。
また、本実施の形態では、車速センサ、前後方向加速度センサ、横方向加速度センサ、及び先行車両との車間距離検出センサなどの車両状態検出センサの車両状態検出信号をペダルセンサ7の操作検出信号と組み合わせて必要ブレーキ推力を算出するようにしてもよい。
制動力発生装置2は、車輪とともに回転するディスクロータ10の一側(図1右側)にキャリパ本体11を配置しており、キャリパ本体11には、当該キャリパ本体11と共に断面略C字形に形成されてディスクロータ10を跨いで反対側へ延びる爪部12が延設されている。ディスクロータ10の両側、すなわち、ディスクロータ10とキャリパ本体11との間及びディスクロータ10と爪部12の先端部との間に、それぞれブレーキパッド13,14が設けられている。ブレーキパッド13に対面して、当該ブレーキパッド13を押圧可能にピストン15が配置されている。ピストン15は、ブレーキパッド13に対面するピストン本体16と、ピストン本体16に垂設された軸部(ピストン軸部)17と、から構成されている。
ブレーキパッド13,14は、車体側に固定される図示しないキャリヤによってディスクロータ10の軸方向(図1左右方向)に沿って移動可能に支持され、制動トルクがキャリヤで受けられるようになっている。キャリパ本体11には、このキャリパ本体11を大略覆うようにケース18が接合され、キャリパ本体11及び爪部12と共にキャリパ19を構成している。
キャリパ19は、キャリヤに対して摺動可能に挿通されるスライドピン(図示省略)を有しており、このスライドピンによってディスクロータ10の軸方向に沿って案内されるようになっている。
キャリパ本体11内には電動モータ20が設けられている。電動モータ20は、キャリパ本体11の内周部に固定されたステータ21と、ステータ21の内周側に回転可能に、かつ、軸方向に移動可能に支持された筒状のモータロータ22と、から大略構成されている。本実施の形態では、電動モータ20は、三相DCブラシレスモータが用いられている。ステータ21にはコイル23が備えられ、このコイル23には3本(図2参照)の電力線25が接続されている。この電力線25は、駆動制御装置5を介して図示しない電力源に接続され、駆動制御装置5を通して前記制動力信号に応じた電流が供給されるようになっている。
電動モータ20のモータロータ22の内側には、このモータロータ22の回転運動を直線運動に変換する回転直動変換機構26を介して直動部材27が設けられている。直動部材27は、モータロータ22の回転運動を受けた回転直動変換機構26がその回転運動を直線運動に変換することにより、図1中の左右方向に移動するようになっている。直動部材27は、その一端側に段差部28をもって大径孔部29を形成しており、この大径孔部29にピストン軸部17が挿入されている。そして、電動モータ20のモータロータ22が回転し、直動部材27が図1左方向に移動することにより、ピストン15がブレーキパッド13をディスクロータ10へ押圧する。
ピストン軸部17と直動部材27の段差部28との間には、推力センサ(検出手段)30が配置され、直動部材27のピストン15に作用する推力、ひいてはピストン15のブレーキパッド13に作用する押圧力を検出するようにしている。
キャリパ本体11には、コイル23の温度を検出する温度センサ(検出手段)31と、前記モータロータ22の回転位置を検出するレゾルバ(検出手段;回転位置センサ)32が配置されている。
ケース18内には、FETやIGBTよりも熱的に耐性のあるマイコン等の半導体集積回路からなる双方向多重通信回路33が配置されている。双方向多重通信回路33には、推力センサ30の推力検出信号、温度センサ31の温度検出信号、及びレゾルバ32の回転位置検出信号が入力される。双方向多重通信回路33は多重通信を行うための1本のシールド線34及び双方向多重通信回路33に電力を供給するための2本の電源線35を介して、FETやIGBT等の駆動素子(図示省略)を有する駆動制御装置5に接続されている。上記推力センサ30、温度センサ31及びレゾルバ32の検出信号は、後述するように、双方向多重通信回路33によって駆動制御装置5に送信され、これらの検出信号によっても制動力発生装置2の制動力が制御されるようになっている。
車輪側に設けた制動力発生装置2(キャリパ19)と、車体側に設けた駆動制御装置5とは1本のケーブル36を通して電気的に接続されている。
ケーブル36は、図2に示すように、電動モータ20を駆動するための3本の電力線25と、双方向多重通信回路33による多重通信を行うための1本のシールド線34及び2本の電源線35と、これらの電線を覆う絶縁材料からなる外皮37とから構成され、屈曲性の優れたものになっている。ケーブル36は、ケース18に形成した孔18aに装着された電動ブレーキ側防水グロメット40及び車両のダッシュボード41に形成した孔41aに装着した車両側防水グロメット42を通して一端側がケース18内の各部材に接続され、他端側が車体側(車室3内)の駆動制御装置5に接続されている。
電力線25は、導体部25aと、この導体部25aを覆う絶縁材料からなる外皮25bと、から構成されている。シールド線34は、2つの導体部34a1,34a2と、この2つの導体部34a1,34a2の間に介装される絶縁層34b1と、導体部34a2を覆う絶縁層34b2と、から構成されている。双方向多重通信回路用の電源線35は、導体部35aと、この導体部を覆う絶縁材料からなる外皮35bと、から構成されている。
上述したように、電動モータ20の制御に必要な回転位置検出信号と、ブレーキ推力制御に必要な推力センサ30からの検出信号とは、双方向多重通信回路33に入力され、双方向多重通信回路33で多重通信プロトコルに変換されて、双方向多重通信回路33のシールド線34を介して駆動制御装置5に送信される。
また、駆動制御装置5は、多重通信により受信したレゾルバ32による回転位置検出信号から電動モータ20の各相に流すべき電流の位相を決定し、また、同様に多重通信により受信した推力センサ30による推力検出信号の検出値と必要ブレーキ推力値とが一致するように電動モータ20の各相に流すべき電流量を決定して、電動モータ20を駆動するための電力線25を経由して各相のコイル23を駆動する。
この結果、モータロータ22が回転し、この回転が回転直動変換機構26により直線運動に変換されて、ピストン15ひいてはブレーキパッド13,14に推力を与え、これによりブレーキ力が発生する。
温度センサ31の検出信号も双方向多重通信回路33に入力されており、双方向多重通信用のシールド線34を介して駆動制御装置5に送信される。駆動制御装置5はステータ21のコイル23の温度を監視し、コイル23が過度な温度上昇を示した場合には、電動モータ20への駆動電流を下げるなどして、システムの安全運転を図る。
上述したように構成された電動ブレーキ装置1では、車輪側の制動力発生装置2に双方向多重通信回路33を設けるとともに、3本の電力線25、1本のシールド線34及び2本の電源線35を介して、車輪側に設けた制動力発生装置2(キャリパ19)と、車体側に設けた駆動制御装置5とを電気的に接続している。そして、これら6本の電線により、上述したように適正に、性能低下を招くことなく制動力を発生する。このため、従来よりも電線の本数を削減することができ、車体側の駆動制御装置5と車輪側の制動力発生装置2との電気的な接続を1本のケーブル36で果たすことができる。
さらに、車体側に駆動制御装置5を設けたことにより、当該装置に備えられるFETやIGBT等の駆動素子を、高温にさらすようなことを回避でき、その分、装置の簡易化を良好に果たすことができる。すなわち、上述した従来技術では、上述したケーブルの1本化を達成するために、駆動制御装置を制動力発生装置に内蔵させて行うようにしているが、当該従来技術では、上述したように駆動制御装置5に備えられるFETやIGBT等の駆動素子が高温(130〜150℃)にさらされることになり、この状態で前記駆動素子に数十Aの電流を流すことは非現実的なことであった。これに対し、本第1実施の形態は、車体側に駆動制御装置5を設けたものであり、上述したように適正にかつ屈曲性を犠牲にすることなくケーブル36の1本化を達成できる。
つぎに、本発明の第2実施形態としては、上記第1実施の形態における双方向多重通信フォーマット(信号伝送周期)を、各検出手段によって異ならせるようにしてもよい。例えば、高速データ送受信が必要な回転位置検出信号については短周期で、中速のデータ送受信が必要な推力検出信号については中周期で、低速のデータ送受信で対処し得る温度検出信号については長周期で送受信するように設定するようにしてもよい。このように構成することにより、不要なデータ送信が減り、多重通信バスの負荷を下げることができる。なお、高速通信用短周期は0.2〜1msecであり、中速通信用短周期は2〜10msecであり、低速通信用短周期は200msec〜10secである。なお、この第2の実施形態の考え方は、上記第1の実施形態のように、駆動制御装置5を車体側に設けて該駆動制御装置5と双方向多重通信回路33との間で各センサの検出信号を多重通信するものの他、駆動制御装置をキャリパ19(制動力発生装置)に内蔵して、該駆動制御装置とブレーキ制御装置4との間で各センサの検出信号並びに制動力信号を多重通信するものにも適用することができる。この場合にも、不要なデータ送信が減り、多重通信バスの負荷を下げることができる。
上述の第1実施の形態では、レゾルバ32の検出信号を伝送するための電線60は双方向多重通信回路33に接続され、その信号内容はケーブル36のシールド線34で伝送されるようになっていた。これ代えて、本発明の第3実施形態として図3または図4に示すように、レゾルバ32の電線60は双方向多重通信回路33を介さずにケーブル36内に挿通し、駆動制御装置5に直接接続するように構成してもよい。すなわち、レゾルバ32については、回転位置検出信号を伝送するための電線として、図4に示すように、2芯の励磁線61、2芯の2本の通信線62,63を用いる。これらが、3本の電力線25、1本のシールド線34及び2本の電源線35とともに束ねられてケーブル36が構成されるようになっている。これにより、電動モータ20を高速回転させた場合の多重通信での回転位置の認識遅れに起因する効率低下を防ぐことができる。
なお、この場合、レゾルバ32用の6本の電線60をケーブル36に挿通させる必要があるが、この場合でも、推力センサ30の検出信号と温度センサ31の検出信号は多重通信(シールド線34)を介して伝送されるので、多重通信を全く行わない場合に比べて、電線の本数を減らして低コスト化を図ることができる。
次に、図5及び図6に基づいて、本発明の第4実施形態を説明する。図5及び図6において、電動ブレーキ装置1Bは、駐車ブレーキ機構45を備えている。駐車ブレーキ機構45は、モータロータ22に連結されてこのモータロータ22と一体に回転するラチェット48と、ラチェット48の歯部48aに係脱可能に配置されたプランジャ50と、プランジャ50をラチェット48の歯部48aから離間させるように電磁力を発生するソレノイド51と、プランジャ50をラチェット48の歯部48aに対して係合させるように付勢する図示しないばね部材と、ケース18内に配置されソレノイド51への通電制御を行うソレノイド駆動回路52と、から大略構成されている。ソレノイド駆動回路52は、ソレノイド駆動線53を介して双方向多重通信回路33に接続されている。そして、ソレノイド駆動回路52は、シールド線34を通して駆動制御装置5から双方向多重通信回路33に伝送された駆動制御信号に基づいてソレノイド51への通電を制御するようにしている。なお、ソレノイド51への駆動電力は、前記双方向多重通信回路用の電源線35によりソレノイド駆動回路52を介して供給されるようになっている。
この駐車ブレーキ機構45は、ソレノイド51への通電を制御することにより、プランジャ50を動作させてこれをラチェット48の歯部48aに係合・離脱させる。ソレノイド51への通電をやめ、プランジャ50をラチェット48に係合させることにより、ラチェット48、モータロータ22ひいてはディスクロータ10の回転を拘束して駐車ブレーキ機能を発揮する。ここで、ソレノイド駆動回路52は、ケース18内に設けられており、双方向多重通信回路33からの信号に基づいてソレノイド51への通電を制御する。上記第3の実施形態では、ソレノイド51は、通電遮断時に駐車ブレーキ機能を発揮し、通電時に駐車ブレーキ機能を解除するものとしたが、これに限らず、ソレノイド51に自己保持型ソレノイドを用いてもよい。これを用いた場合には、駐車ブレーキの操作/解除時に短時間の小電流通電を行えば駐車ブレーキの操作/解除が作動されるようになっているので、駐車ブレーキ機能による消費電力を小さく抑えることやキャリパ19内の温度上昇を抑制することが可能となる。
この構成によれば、駐車ブレーキ機構45を設けても、すなわち駐車ブレーキ機能を追加するように構成しても、ソレノイド51に対する駆動制御信号はシールド線34を通して伝送されるので、ケーブル36にソレノイド51駆動用に新たな電線を通過させる必要がなく、電線が増加することがない。このため、駐車ブレーキを備える場合と備えない場合とでケーブル36の仕様〔電力線25の本数、シールド線34(多重通信線)の本数、双方向多重通信回路用電源線35の本数〕の共通化を図ることができる。
なお、上記説明では、プランジャ50が機械的に係脱する対象を、モータロータ22とともに回転するラチェット48としたが、これに限らず、モータロータ22にラチェット48の歯部48aに相当する係合部を設けて、これにプランジャ50を係脱させるようにしてもよい。要は、モータロータ22の回転を機械的な係脱により許容または阻止するものであればよい。
本発明の第1実施形態に係る電動ブレーキ装置を模式的に示す断面図である。 図1のケーブルを模式的に示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係る電動ブレーキ装置を模式的に示す断面図である。 図3のケーブルを模式的に示す断面図である。 本発明の第4実施形態に係る電動ブレーキ装置を模式的に示す断面図である。 図5の駐車ブレーキ機構の一部を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1,1A,1B…電動ブレーキ装置、2…制動力発生装置、3…車室(車体)、4…ブレーキ制御装置、5…駆動制御装置、20…電動モータ、25…電力線、26…回転直動変換機構、27…直動部材、30…推力センサ(検出手段)、31…温度センサ(検出手段)、31…温度センサ(検出手段)、32…レゾルバ(検出手段、回転位置センサ)、34…シールド線、35…電源線、36…ケーブル、37…外皮、45…駐車ブレーキ機構、52…ソレノイド駆動回路(駐車ブレーキ駆動回路)。

Claims (5)

  1. 車両の車輪側に設置され電気的に駆動されて車輪に対する制動力を発生する制動力発生装置と、車両の車輪側に設置され前記制動力発生装置の作動状態を検出する検出手段と、車両のブレーキ制御装置からの制動力信号及び前記検出手段からの検出信号を受信して前記制動力発生装置を駆動制御する駆動制御装置と、を備える電動ブレーキ装置において、
    前記駆動制御装置を車体側に設け、該駆動制御装置と前記検出手段との間を車両の車輪側に設置される多重通信回路を介して接続することを特徴とする電動ブレーキ装置。
  2. 前記制動力発生装置と前記駆動制御装置との電気接続を電力線で行うとともに、該電力線及び前記駆動制御手段と多重通信回路とを接続する信号線を外皮により覆って1本のケーブルとしたことを特徴とする請求項1記載の電動ブレーキ装置。
  3. 前記検出手段は複数設けられて一の多重通信回路に接続されるとともに、該多重通信回路と前記駆動制御装置とは、前記複数の検出手段によって異なる信号伝送周期を用いて多重通信が行われることを特徴とする請求項1または2記載の電動ブレーキ装置。
  4. 前記制動力発生装置は、三相モータと該三相モータの回転を直動に変換する回転直動変換機構とを有し、前記検出手段は、該三相モータのロータ位置を検出する回転位置センサと、前記回転直動変換機構の直動部材の推力を検出する推力センサと、前記三相モータの温度を検出する温度センサとであって、前記信号伝送周期は、前記回転位置センサの検出信号が短周期で、前記推力センサの検出信号が中周期で、前記温度センサの検出信号が長周期であることを特徴とする請求項3記載の電動ブレーキ装置。
  5. 前記制動力発生装置は、電動モータと該電動モータの回転を直動に変換する回転直動変換機構と、前記電動モータのロータの回転を許容または阻止するために機械的に係脱する駐車ブレーキ機構とを有し、該駐車ブレーキ機構は、前記多重通信回路に該駐車ブレーキ機構を駆動する駐車ブレーキ駆動回路を介して接続されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電動ブレーキ装置。

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