WO2013141263A1 - 透明性の高い乳化組成物及び透明性の高い化粧料 - Google Patents

透明性の高い乳化組成物及び透明性の高い化粧料 Download PDF

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Abstract

 下記(A)~(D)の成分: (A)下記一般式(1)で表されるグリチルレチン酸誘導体、(B)トコフェロール及びその誘導体、並びに炭素数10~18の脂肪酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも一種の油剤、(C)リン脂質、及び、(D)水溶性界面活性剤、を含有し、かつ、一般式(1)で表されるグリチルレチン酸誘導体の含有量が0.5質量%以上10質量%以下である乳化組成物。一般式(1)中、R及びRは、Rが、-C1225、-C1429、-C1633、-C1837、又は-C2041を表し、且つ、Rが水素原子を表すか、或いは、Rが水素原子を表し、且つ、Rが、-(C=O)C1123、-(C=O)C1327、-(C=O)C1531、又は-(C=O)C1735を表す。

Description

透明性の高い乳化組成物及び透明性の高い化粧料
 本発明は、透明性の高い乳化組成物及び透明性の高い化粧料に関する。
 化粧料等において、各種の油溶性薬剤を配合することが行なわれており、通常、油が配合されている乳液、クリーム等において油溶性薬剤が用いられている。そのような油溶性薬剤の例としては、グリチルレチン酸ステアリル等のグリチルレチン酸誘導体が挙げられ、抗炎症効果を有する薬剤として化粧料等に配合されている。
 一方、化粧水等の水性組成物にグリチルレチン酸誘導体等の油溶性薬剤を配合する場合には、界面活性剤を用いて可溶化させることで水性組成物に配合するか、或いは、多量の油剤や乳化剤を用いて乳化組成物の油相成分に配合させ、その乳化組成物を水性組成物に配合することが必要となる。
 界面活性剤を用いた乳化組成物に関する技術としては、例えば、特許4524098号公報には、アルキル化多糖類にリン脂質、及びイオン性界面活性剤を組み合わせた乳化分散物が開示されている。
 特許4341983号公報には、油溶性薬剤含有ワックス微細分散組成物が開示されている。
 特開2007-197328号公報は、リン脂質を用いて水中に難水溶性の生理活性物質を簡便に乳化又は可溶化させる技術として、難水溶性の生理活性物質とリン脂質が有機溶媒中に均一に溶解している溶液から、有機溶媒を除去して、難水溶性の生理活性物質とリン脂質を同時に析出させて得られた難水溶性生理活性物質-リン脂質複合体が開示されている。
 しかしながら、特許4524098号公報に記載される乳化組成物に関する技術では、イオン性界面活性剤を用いているため、皮膚への刺激が予期される。
 また、特許4341983号公報に開示される分散組成物は、固体から半固体状のワックスの分散組成物であるため、外観の透明性が低いことがあり、油溶性薬剤の溶解性が低い場合には、内包できる薬剤量が少ないことがある。
 更に、特開2007-197328号公報に記載の技術では、有機溶媒を使用しており、乾燥噴霧する工程が必要であることから、製造設備の大規模化やコスト上昇が予期され、また、残存溶媒の生体への安全性について検討が必要な場合がある。
 また、グリチルレチン酸誘導体等の油溶性薬剤を可溶化するために、界面活性剤を用いる場合、皮膚への刺激を考慮すると、その種類や配合量に制限が予期される。また、それに伴って配合する油分、香料、油溶性薬剤を含む薬剤の種類や配合量も制限されることが予期される。
 一方、油溶性薬剤を含有する乳化組成物は、化粧料などに適用した場合、油剤配合によるコクのある使用性を有する反面、油剤や乳化剤によるべたつきが強く、使用感触に劣る場合がある。
 また、化粧料製剤に適用される乳化組成物には透明性が要求される場合も多い。一方、乳化組成物の粒子径、油剤の屈折率、油剤の含有量の各要素に依存して、乳化組成物を含む化粧料製剤に入射した光が散乱されるため、これらの各要素が大きい場合は、乳化組成物に濁りが生じて透明性が損なわれ、外観上好ましくない場合がある。
 乳化組成物を含む化粧料製剤における濁度を低減させる手段としては、例えば、乳化組成物の粒子径を小さくすることが挙げられるが、粒子径を小さくするためには、界面活性剤の量を増やす必要があるため、特に化粧料に適用した場合において、皮膚刺激や使用感の観点で好ましくない。また、別の手段として、乳化組成物に含有される油溶性薬剤の濃度を低くすれば、油剤量が少なくなり粒子径を小さくできるが、化粧料製剤に適用した場合、大量の乳化組成物を添加する必要があり、結果的には油剤や界面活性剤の含有量が増えてしまうため、化粧料での皮膚刺激や使用感が損なうことがある。
 このように、グリチルレチン酸誘導体等の油溶性薬剤を高濃度に含有しつつも、透明性及び経時安定性に優れた乳化組成物、及び、乳化組成物を含有し、透明性及び経時安定性に優れ、且つ使用感に優れた化粧料が望まれているが、未だ提供されていないのが現況である。
 本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、グリチルレチン酸誘導体を高濃度で含有し、且つ、透明性及び経時安定性に優れた乳化組成物を提供することを課題とする。
 また、本発明は、グリチルレチン酸誘導体を高濃度で含有し、透明性及び経時安定性に優れ、且つ、使用感に優れた化粧料を提供することを課題とする。
 前記課題を解決するための手段は、以下の通りである。
 [1] 下記(A)~(D)の成分:
 (A)下記一般式(1)で表されるグリチルレチン酸誘導体、
 (B)トコフェロール及びその誘導体、並びに炭素数10~18の脂肪酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも一種の油剤、
 (C)リン脂質、及び、
 (D)水溶性界面活性剤、
を含有し、かつ、下記一般式(1)で表されるグリチルレチン酸誘導体の含有量が0.5質量%以上10質量%以下である乳化組成物。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000002
 一般式(1)中、R及びRは、Rが、-C1225、-C1429、-C1633、-C1837、又は-C2041を表し、且つ、Rが水素原子を表すか、或いは、Rが水素原子を表し、且つ、Rが、-(C=O)C1123、-(C=O)C1327、-(C=O)C1531、又は-(C=O)C1735を表す。
 [2](A)成分が、グリチルレチン酸ステアリルを含む[1]に記載の乳化組成物。
 [3] (D)成分が、ショ糖脂肪酸エステル及びポリグリセリン脂肪酸エステルから選択される少なくとも1種を含む1]又は[2]に記載の乳化組成物。
 [4] (B)成分が、酢酸トコフェロール、トコフェロール、トコトリエノール、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、カプリン酸プロピレングリコール、及びジカプリン酸プロピレングリコールから選択される少なくとも1種を含む[1]~[3]のいずれか1つに記載の乳化組成物。
 [5] (C)成分が、レシチンを含む[1]~[4]のいずれか1つに記載の乳化組成物。
 [6] 一般式(1)で表されるグリチルレチン酸誘導体の含有量が、1.0質量%以上5.0質量%以下である[1]~[5]のいずれか1つに記載の乳化組成物。
 [7] (B)成分が、トコフェロール、酢酸トコフェロール及びトコトリエノールから選択される少なくとも1種を含む[6]に記載の乳化組成物。
 [8] 更に、(E)アミノ酸エステル及び脂肪酸グリセリドから選択される少なくとも1種を含む[6]又は[7]に記載の乳化組成物。
 [9] (B)成分及び(E)成分の総含有量が、10質量%~25質量%であ[6]~[8]のいずれか1つに記載の乳化組成物。
 [10] (B)成分及び(E)成分の総含有量に対する(C)成分の含有割合〔C/(B+E)〕が、質量基準で0.01~0.5である[6]~[9]のいずれか1つに記載の乳化組成物。
 [11] 一般式(1)で表されるグリチルレチン酸誘導体の含有量が0.5質量%以上1.0質量%未満である[1]~[5]のいずれか1つに記載の乳化組成物。
 [12] (B)成分が、パルミチン酸イソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、カプリン酸プロピレングリコール、及びジカプリン酸プロピレングリコールから選択される少なくとも1種を含む[11]に記載の乳化組成物。
 [13] [1]~[12]のいずれか1つに記載の乳化組成物を含む化粧料。
 [14] 波長650nmの光を用いて測定した吸光度が0.001~0.2である[13]に記載の化粧料。
 本発明によれば、グリチルレチン酸誘導体を高濃度で含有し、透明性及び経時安定性に優れた乳化組成物を提供することができる。
 また、本発明によれば、グリチルレチン酸誘導体を高濃度で含有し、透明性及び経時安定性に優れ、使用感に優れた化粧料を提供することができる。
 以下、本発明について詳細に説明する。
 なお、本明細書において「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
 本発明において「水相」とは、溶媒の種類にかかわらず「油相」に対する語として使用する。
 本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけでなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても本工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
 本発明において、組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
[乳化組成物]
 本発明の乳化組成物は、下記(A)~(D)の成分:
 (A)下記一般式(1)で表されるグリチルレチン酸誘導体(以下、適宜「グリチルレチン酸誘導体」と称する。)、
 (B)トコフェロール及びその誘導体、並びに炭素数10~18の脂肪酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも一種の油剤(以下、適宜「特定油剤」と称する。)、
 (C)リン脂質、及び
 (D)水溶性界面活性剤、
を含有し、且つ、下記一般式(1)で表されるグリチルレチン酸誘導体の含有量が0.5質量%以上10質量%以下である乳化組成物である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000003
 一般式(1)中、R及びRは、Rが、-C1225、-C1429、-C1633、-C1837、又は-C2041を表し、且つ、Rが水素原子を表すか、或いは、Rが水素原子を表し、且つ、Rが、-(C=O)C1123、-(C=O)C1327、-(C=O)C1531、又は-(C=O)C1735を表す。
 本発明の乳化組成物は、上記構成を有することにより、グリチルレチン酸誘導体を0.5質量%以上10質量%以下の高濃度に含有しながらも、透明性及び経時安定性に優れたものとなる。このため、グリチルレチン酸誘導体に期待される効果を長期間に亘って維持することができる。
 本発明の乳化組成物は、水中油型の乳化組成物であることが好ましい。
 ここで、グリチルレチン酸誘導体は油溶性物質であり、乳化組成物において油相成分の一つとして含有される。従って、グリチルレチン酸誘導体を含有する乳化組成物において、その透明性を付与するためには、グリチルレチン酸誘導体を溶解でき、且つ、乳化組成物の透明性を損なわない油剤を選択することが好ましい。
 本発明者らは、乳化組成物にグリチルレチン酸誘導体を高濃度に含有させる場合に問題となる透明性及び経時安定性が、グリチルレチン酸誘導体に対する溶解性及び屈折率の観点から特定の油剤を選択することにより得られるとの知見を得た。更には、本発明者らは、本発明の乳化組成物を化粧料に適用した場合に問題となる使用感(コクがありながらも、べたつきがない)についても、化粧料中に含有される油剤量を総体的に低減することによって改善することができるとの知見を得て、本発明を完成するに至ったものである。
 以下では先ず、油剤を選択するための条件である透明性について説明する。
~濁度~
 本発明においては、透明性の指標として濁度を使用する。
 本発明における濁度は、水で所定の倍率で希釈し、波長650nmの光を用いて、25℃にて測定した吸光度により規定される。本発明における透明性の高い乳化組成物の濁度(吸光度)は、0.001~0.2であることが好ましく、より好ましくは0.005~0.175、更に好ましくは0.005~0.15である。
 本発明において「透明性」の指標となる吸光度(濁度)は、分光光度計(V-630、株式会社日本分光製)を用いて測定する。
 乳化組成物と濁度τとの関係は、乳化組成物の粒子径dが可視光波長λよりも小さい場合、以下の式Aで表すことができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000004
 式Aに示されるように、濁度τには、乳化組成物の粒子径d、乳化組成物の粒子数n、及び、油剤の相対屈折率mが寄与する。ここで、乳化組成物の粒子数nは、乳化組成物中の油剤量により規定される。本発明の乳化組成物を含有する化粧料であれば、その濁度は化粧料における乳化組成物の配合量により規定される。
 ここで、乳化組成物の粒子径及び粒子数とは、乳化組成物中の分散粒子の粒子径及び粒子数のことを指す。
 従って、乳化組成物の透明性を向上させるためには、濁度を低減させることが必要であり、これには、a)乳化組成物の粒子径を小さくすること、b)乳化組成物の粒子数を少なくすること、及び、c)油剤の相対屈折率を小さくすることが必要となる。
 以下、濁度を低減させるための要素である、乳化組成物の粒子径、粒子数、油剤の相対屈折率について更に説明する。
・乳化組成物の粒子径
 式Aに示されるように、乳化組成物の粒子径は、濁度に対して6乗に依存することから、透明性を得るには乳化組成物の粒子径を小さくすることが好ましい。
 一般的に、乳化組成物の粒子径の変化により、乳化組成物の外観は以下のように変化する。
 即ち、乳化組成物の粒子径が1μm~10μmでは、光が散乱されるため乳化組成物の外観は白色であるが、粒子径が小さくなるにつれ青みを帯びるとともに半透明となり、さらに粒子径が小さくなると透明となる。
 乳化組成物の平均粒子径としては、50nm~300nmの範囲であることが好ましく、透明性の観点から、50nm~200nmの範囲であることがより好ましく、50nm~150nmの範囲であることが更に好ましい。
 また、本発明の乳化組成物において、濁度0.001~0.2の透明性を得るには、乳化組成物の平均粒子径が200nm以下であることが好ましく、より好ましくは150nm以下であり、最も好ましくは100nm以下である。
 乳化組成物に含まれる分散粒子の粒子径は、市販の粒度分布計等で計測することができる。粒度分布の測定法としては、光学顕微鏡法、共焦点レーザー顕微鏡法、電子顕微鏡法、原子間力顕微鏡法、静的光散乱法、レーザー回折法、動的光散乱法、遠心沈降法、電気パルス計測法、クロマトグラフィー法、超音波減衰法等が知られており、それぞれの原理に対応した装置が市販されている。
 粒径範囲及び測定の容易さから、本発明における分散粒子の粒径測定では、動的光散乱法を用いる。動的光散乱を用いた市販の測定装置としては、ナノトラックUPA(日機装(株))、動的光散乱式粒径分布測定装置LB-550((株)堀場製作所)、濃厚系粒径アナライザーFPAR-1000(大塚電子(株))等が挙げられる。
 本発明における平均粒子径は、粒径アナライザーFPAR-1000(大塚電子(株))を用いて25℃で測定した値を採用する。
・乳化組成物の粒子数
 乳化組成物の粒子数とは、乳化組成物中に含まれる分散粒子の数である。粒子数は、粒子径を一定とすると乳化組成物中に分散している油量で規定される。また、化粧料においては、乳化組成物の配合量により粒子数が規定される。乳化組成物中に含まれる分散粒子数が増加すると、粒子により散乱される光も増えるため濁度は高くなる。
 ここで、油量とは、乳化組成物中に含まれる油剤の総量のことである。
 乳化組成物中の油量が多いことは、濁度が高くなるため好ましくない。濁度を低く抑えるには、乳化組成物中の油量を少なくすることが望ましい。
 また、乳化組成物中の油量が多いことは、濁度のみならず、経時安定性も悪化させ、乳化組成物を化粧料に適用した場合には、更に使用感の悪化にもつながるため、乳化組成物中の油量は少なくすることが望ましい。
・油剤の相対屈折率
 屈折率とは、物質中における光の進み方の指標である。
 既述の通り、乳化組成物において、油剤(即ち分散している油滴)の相対屈折率は、乳化組成物の濁度に寄与する。なお、以下の説明において、油剤の屈折率と言うときは、20℃における水に対する相対屈折率を意味する。
 乳化組成物の屈折率が高く、水の屈折率(20℃)である1.333からの屈折率の差が大きい程、濁度は大きくなる。したがって、濁度を低減させるには屈折率の低減が必要であり、油剤の選択が重要となる。
 一般的に、屈折率の2乗は誘電率に等しいことが知られており、誘電率や極性の高い油剤である程、屈折率は高くなる傾向がある。
 本発明における屈折率は、屈折率測定機(RX-5000α、株式会社アタゴ製)を用いて測定した値を採用する。
 本発明の乳化組成物に含有される必須成分及び任意成分について詳細に説明する。
<(A)グリチルレチン酸誘導体>
 本発明の乳化組成物は、前記一般式(1)で表されるグリチルレチン酸誘導体を含有する。本発明において、該グリチルレチン酸誘導体は、油溶性薬剤として含有させることができる。
 本発明におけるグリチルレチン酸誘導体は、前記一般式(1)で表されるものであり、i)グリチルレチン酸の3位の水酸基を、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、又はエイコサン酸でエステル化した態様、及び、ii)グリチルレチン酸の20位のカルボキシル基を、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、又はエイコサノールでエステル化した態様の2態様が包含される。
 本発明におけるグリチルレチン酸誘導体としては、一般式(1)中、Rが、-C1633、-C1837、又は-C2041を表し、且つ、Rが水素原子を表すグリチルレチン酸誘導体、或いは、Rが水素原子を表し、且つ、Rが、-(C=O)C1531、又は-(C=O)C1735を表すグリチルレチン酸誘導体が好ましく、更には、Rが、-C1837、且つ、Rが水素原子で表されるグリチルレチン酸ステアリルが最も好ましい。グリチルレチン酸ステアリルは、CAS No.13832-70-7の化合物であり、脂溶性物質である上に、一般的な油剤に対する相溶性の低い化合物である。
 グリチルレチン酸ステアリルは、従来、抗炎症、抗アレルギー剤として、石鹸、クリーム、乳液に用いられていたが、既述の理由から、透明性の高い乳化組成物に適用されることは殆どなかった。
 グリチルレチン酸ステアリルの製法としては、特に限定されるものではないが、例えば、甘草から抽出されたグリチルリチン酸を、加水分解することによりグリチルレチン酸にした後、ステアリルアルコールとエステル化反応させて得ることができる。
 本発明の乳化組成物におけるグリチルレチン酸誘導体の含有量は、0.5質量%以上10質量%以下である。グリチルレチン酸誘導体に期待される所期の効果を充分に発揮させるためには、下限値は0.9質量%以上が好ましく、1.5質量%以上がより好ましい。グリチルレチン酸誘導体の含有量の上限は、化粧料としての触感及び溶解性の観点からは、8質量%がより好ましく、7質量%が更に好ましい。
 本発明の乳化組成物におけるグリチルレチン酸誘導体の含有量の範囲は、0.5質量%以上10質量%以下の範囲内において、上記した下限及び上限を組み合わせて設定することができる。
 本発明の乳化組成物における、グリチルレチン酸誘導体の含有量は1.0質量%以上5.0質量%以下であることが更に好ましく、最も好ましくは2.0質量%以上4.0質量%以下である。グリチルレチン酸誘導体の含有量が、上記の範囲であることで、グリチルレチン酸誘導体を高濃度に含有しながらも、高い透明性が長期間に亘って安定に維持することができる。また、本発明の透明性の高い乳化組成物を、その好適な用途の一つである化粧料に適用した場合においては、グリチルレチン酸誘導体を高濃度に含有しながらも、優れた経時安定性が得られ、べたつき等の使用感の低下の原因となりうる油剤の含有量が相対的に低減することから、使用感も向上させることができる。
<(B)特定油剤>
 本発明の乳化組成物は、トコフェロール及びその誘導体並びに炭素数10~18の脂肪酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも一種の油剤(特定油剤)を含有する。
 既述の如く、乳化組成物において濁度を低減するために、乳化組成物に含まれる分散粒子の粒子径を小さくし、且つ、粒子数を少なくするためには、水の屈折率より高い屈折率を持つ油剤の含有量を、少なく抑えることが好ましい。
 即ち、本発明において好適に用いられる油剤としては、グリチルレチン酸誘導体を高濃度で溶解でき、且つ、屈折率の低い油剤を選択することが必要となる。
 本発明における特定油剤の特性は、グリチルレチン酸誘導体に対する溶解性と屈折率との関係から、下記の油剤I及び油剤IIに大別される。
 油剤I :
 グリチルレチン酸誘導体の溶解性に優れるが、油剤IIより屈折率が高い油剤。
 油剤II:
 グリチルレチン酸誘導体の溶解性は油剤Iより劣るが、屈折率が低い油剤。
 特定油剤として、油剤Iを用いた場合には、グリチルレチン酸誘導体の溶解性が高いため、乳化組成物における油剤の含有量を抑制できることから、濁度の低減が期待できる。一方、特定油剤として、油剤IIを用いた場合には、油剤自体の屈折率が低いため、濁度の低減が期待できる。
 本発明においては、油剤Iにはトコフェロール及びその誘導体が該当し、油剤IIには炭素数10~18の脂肪酸エステルが該当する。
 特定油剤である油剤I及び油剤IIは、乳化組成物中にいずれか一方のみが含有されてもよいし、双方が併用されてもよい。また、油剤I又は油剤IIに包含される化合物は、1種のみが含有されてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
 グリチルレチン酸誘導体の含有量が1.0質量%以上5.0質量%以下である場合は、特定油剤として油剤Iに分類される油剤のみを含有することが好ましい。一方、グリチルレチン酸誘導体の含有量が0.5質量%以上1.0質量%未満である場合は、特定油剤として油剤IIに分類される油剤のみを含有することが好ましい。
<<トコフェロール及びその誘導体>>
 トコフェロール及びその誘導体は、前記油剤Iに包含される特定油剤である。トコフェロール及びその誘導体は、後述する炭素数10~18の脂肪酸エステルに比して油剤としての屈折率は高いものの、グリチルレチン酸誘導体の溶解性が極めて高い油剤である。
 本発明におけるトコフェロール及びその誘導体は、トコフェロール及び基本骨格をトコフェロールとした誘導体を指し、具体的には、トコフェロールの異性体であるα、β、γ、及びδトコフェロール、トコフェロールが有するOH基が脂肪酸で修飾された酢酸トコフェロール、基本骨格をトコールとするトコトリエノール等が挙げられる。
 トコフェロール及びその誘導体の由来は特に限定されず、具体的には、ひまわり、とうもろこし、オリーブ、菜種、大豆、落花生、アーモンドでもよい。
 本発明におけるトコフェロール及びその誘導体としては、トコフェロール、酢酸トコフェロール、又はトコトリエノールをより好ましく用いることができる。
 トコフェロール及びその誘導体は、単独でも2種以上を組合せてもよい。
<<炭素数10~18の脂肪酸エステル>>
 炭素数10~18の脂肪酸エステルは、前記油剤IIに包含される特定油剤である。炭素数10~18の脂肪酸エステルは、前記トコフェロール及びその誘導体に比してグリチルレチン酸誘導体の溶解性は小さいが、屈折率が低い油剤である。
 炭素数10~18の脂肪酸エステルを構成する脂肪酸としては、カプリン酸、セバシン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレン酸、エレオスステアリン酸などが挙げられ、好ましくはミリスチン酸、パルミチン酸、又はセバシン酸が挙げられる。また、脂肪酸に反応させるアルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノールなどの一価のアルコール、エチレングリコール、ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンなどの多価アルコールが挙げられる。該アルコールは、直鎖であっても、分岐を有していてもかまわない。
 炭素数10~18の脂肪酸エステルとしては、グリチルレチン酸誘導体の溶解性及び屈折率の低さの観点から、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、カプリン酸プロピレングリコール、又はジカプリン酸プロピレングリコールが好ましく、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、又はセバシン酸ジイソプロピルが更に好ましい。
 本発明における特定油剤は、グリチルレチン酸誘導体の含有量が、1.0質量%以上5.0質量%以下である場合は、酢酸トコフェロール、トコフェロール及びトコトリエノールから選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。
 また、本発明における特定油剤は、グリチルレチン酸誘導体の含有量が、0.5質量%以上1.0質量%未満である場合は、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、カプリン酸プロピレングリコール、及びカプリン酸プロピレングリコールから選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。
 本発明の乳化組成物においては、特定油剤である(B)成分以外の他の油剤を含有することができる。
 本発明で使用することのできる他の油剤としては(B)成分以外の油剤であれば、特に限定は無い。他の油剤の例として、後記する(E)アミノ酸エステル及び脂肪酸グリセリドから選択される少なくとも1種、カロチノイド類、油溶性ビタミンを含むラジカル補足剤、液体の油脂類、脂肪酸エステル、高級脂肪酸、高級アルコール等を用いることができる。
<(E)アミノ酸エステル及び脂肪酸グリセリドから選択される少なくとも1種>
 上記の他の油剤中でも、グリチルレチン酸誘導体の含有量が1.0質量%以上5.0質量%以下である場合、乳化組成物の透明性及び経時安定性の観点から、(E)アミノ酸エステル及び脂肪酸グリセリドからなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。
 本発明の乳化組成物が(E)成分を含有する場合、1種又は2種以上のアミノ酸エステルのみを含有してもよいし、1種又は2種以上の脂肪酸グリセリドのみを含有してもよいし、1種又は2種以上のアミノ酸エステルと1種又は2種以上の脂肪酸グリセリドを組み合わせて含有してもよい。
<<アミノ酸エステル>>
 アミノ酸エステルとしては、グルタミン酸骨格を有するエステルであるラウロイルグルタミン酸ジヘキシルデシル、ラウロイルグルタミン酸ジイソステアリル、ラウロイルグルタミン酸ジオクチルドデシル、ラウロイルグルタミン酸ビス(ヘキシルデシル/オクチルドデシル)、ステアロイルグルタミン酸ジオクチルドデシル、ラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)、ラウロイルグルタミン酸(フィトステリル/ベヘニル/オクチルドデシル/イソステアリル)、ラウロイルグルタミン酸ジオクチルドデセス-2、ラウロイルグルタミン酸ジオクチルドデセス-5、ラウロイルグルタミン酸ジステアレス-2、又はラウロイルグルタミン酸ジステアレス-5が好ましく、ラウロイルグルタミン酸ジヘキシルデシル、ラウロイルグルタミン酸ジイソステアリル、ラウロイルグルタミン酸ジオクチルドデシル、ラウロイルグルタミン酸ビス(ヘキシルデシル/オクチルドデシル)、ステアロイルグルタミン酸ジオクチルドデシル、又はララウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル/オクチルドデシル)が更に好ましい。
<<脂肪酸グリセリド>>
 本発明における脂肪酸グリセリドとしては、脂肪酸がグリセロールとエステル結合した、モノ、ジ又はトリグリセリドであって、構成する脂肪酸部分が炭素数6~18の直鎖、若しくは分岐脂肪酸に由来するものであることが好ましい。
 脂肪酸グリセリドとしては、トリエチルヘキサノイン、トリカプリル酸グリセリル、トリカプリン酸グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、トリラウリン酸グリセリル、トリミリスチン酸グリセリル、トリパルミトレイン酸グリセリル、トリパルミチン酸グリセリル、トリリノール酸グリセリル、トリリノレン酸グリセリル、トリステアリン酸グリセリル、トリオレイン酸グリセリル、又はトリイソステアリン酸グリセリル好ましい。
 上記脂肪酸トリグリセリドの中でも、乳化組成物の安定性の観点から、トリリノール酸グリセリル、トリリノレン酸グリセリル、トリステアリン酸グリセリル、トリオレイン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリカプリル酸グリセリル、トリカプリン酸グリセリル、又はトリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルがより好ましい。
 また、本発明には、脂肪酸グリセリドを含む植物油脂、動物油脂を使用することができる。例えば、ツバキ油、マカデミアナッツ油、ヒマシ油、アボガド油、月見草油、タートル油、ミンク油、卵黄油、パーシミック油、小麦胚芽油、サザンカ油、アマニ油、綿実油、エノ油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、サラダ油、サフラワー油(ベニバナ油)、パーム油、ココナッツ油、ピーナッツ油、アーモンド油、ヘーゼルナッツ油、グレープシード油が挙げられる。
 (B)成分である特定油剤及び他の油剤の総含有量としては、本発明の乳化組成物の濁度を低く抑え、且つ、乳化組成物を化粧料に適用した際に、化粧料使用感を向上させる観点から、乳化組成物の総量に対して、1質量%~35質量%が好ましい。
 また、グリチルレチン酸誘導体の含有量が、1.0質量%以上5.0質量%以下の場合において、(B)成分である特定油剤及び(E)成分である他の油剤の総含有量としては、10質量%~25質量%がより好ましく、15質量%~20質量%が更に好ましい。
<(C)リン脂質>
 本発明の乳化組成物は、リン脂質を含有する。
 本発明で用いることができるリン脂質としては、グリセロリン脂質が挙げられる。グリセロリン脂質としては、例えば、ホスファチジン酸、ビスホスアチジン酸、レシチン(ホスファチジルコリン)、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルメチルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルグリセリン、ジホスファチジルグリセリン(カルジオリピン)等が挙げられ、これらを含む大
豆、トウモロコシ、落花生、ナタネ、麦等の植物由来のものや、卵黄、牛等の動物由来のもの及び大腸菌等の微生物等由来の各種レシチンを挙げることができる。
 また、本発明においては、グリセロリン脂質として、酵素分解したグリセロリン脂質を使用することができる。例えば、前記レシチンを酵素分解したリゾレシチン(酵素分解レシチン)は、酸、又はアルカリ触媒によるレシチンの加水分解により得られる他、ホスホリパーゼA1、又はA2を用いたレシチンの加水分解により得ることもできる。このようなリゾレシチンに代表されるリゾ化合物を化合物名で示すと、リゾホスファチジン酸、リゾホスファチジルグリセリン、リゾホスファチジルイノシトール、リゾホスファチジルエタノールアミン、リゾホスファチジルメチルエタノールアミン、リゾホスファチジルコリン(リゾレシチン)、リゾホスファチジルセリン等が挙げられる。
 本発明におけるリン脂質は、単独又は複数種の混合物の形態で用いることができる。リン脂質としては、乳化組成物の透明性及び経時安定性の観点から、リゾレシチン以外のリン脂質が好ましく、精製レシチンが最も好ましい。
 これらのレシチンを含有することで、乳化組成物の透明性がより向上し、乳化組成物を含有する化粧料の透明性及び経時安定性、並びに使用感についても向上させることができる。
 本発明の乳化組成物において、リン脂質の含有量は、組成物全体の0.1質量%~10質量%であることが好ましく、より好ましくは0.2質量%~8質量%、更に好ましくは1質量%~4質量%である。リン脂質の含有量を0.1質量%以上とすることにより、乳化組成物の乳化安定性がより良好となる傾向がある。また、リン脂質の含有量を10質量%以下とすることにより、過剰なリン脂質が油性成分から離れて水中にリン脂質分散体を形成することなく、乳化組成物の乳化安定性が得られる点から好ましい。
 また、グリチルレチン酸誘導体の含有量が1.0質量%以上5.0質量%以下の場合において、(C)成分であるリン脂質の含有量は、(B)成分である特定油剤及び(E)成分である他の油剤の総含有量(B+E)に対する含有割合〔C/(B+E)〕として、0.01~0.5が好ましく、0.05~0.25がより好ましく、0.07~0.2が更に好ましい。
<(D)水溶性界面活性剤>
 本発明の乳化組成物は、水溶性界面活性剤を含有する。
 本発明における水溶性界面活性剤は、乳化組成物中の油相/水相の界面張力を大きく下げることができ、その結果、乳化組成物の粒子径を細かくすることができる点で好ましい。
 本発明における水溶性界面活性剤としては、経時安定性の観点から、HLB8以上のものが好ましく、10以上のものがより好ましく、12以上のものが特に好ましい。またHLB値の上限値は、特に限定されないが、一般的には、20以下であり、18以下が好ましい。
 ここで、HLBは、通常界面活性剤の分野で使用される親水性-疎水性のバランスで、通常用いる計算式、例えば川上式等が使用できる。本発明においては、下記の川上式を採用する。
 HLB=7+11.7log(Mw/Mo)
 ここで、Mwは親水基の分子量、Moは疎水基の分子量である。
 また、カタログ等に記載されているHLBの数値を使用してもよい。また、上記の式からも分かるように、HLBの加成性を利用して、任意のHLB値の界面活性剤を得ることができる。
 本発明における水溶性界面活性剤としては、カチオン性、アニオン性、両性、非イオン性の各界面活性剤を挙げることができ、特に制限は無いが、非イオン性界面活性剤が好ましい。非イオン性界面活性剤の例としては、グリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、及びポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどが挙げられる。
 また、上記の水溶性界面活性剤は、蒸留などで高度に精製されたものであることは必ずしも必要ではなく、反応混合物であってもよい。
 水溶性界面活性剤としてより好ましくは、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、又はポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルである。本発明において最も好ましく用いられる水溶性界面活性剤は、ショ糖脂肪酸エステル又はポリグリセリン脂肪酸エステルである。
 本発明に用いられるポリグリセリン脂肪酸エステルは、平均重合度が2以上(好ましくは6~15、より好ましくは8~10)のポリグリセリンと、炭素数8~18の脂肪酸(例えばカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、及びリノール酸から選択される脂肪酸)とのエステルであることが好ましい。
 ポリグリセリン脂肪酸エステルの好ましい例としては、ヘキサグリセリンモノオレイン酸エステル、ヘキサグリセリンモノステアリン酸エステル、ヘキサグリセリンモノパルミチン酸エステル、ヘキサグリセリンモノミリスチン酸エステル、ヘキサグリセリンモノラウリン酸エステル、デカグリセリンモノオレイン酸エステル、デカグリセリンモノステアリン酸エステル、デカグリセリンモノパルミチン酸エステル、デカグリセリンモノミリスチン酸エステル、デカグリセリンモノラウリン酸エステル等が挙げられる。これらの中でも、より好ましくは、デカグリセリンモノオレイン酸エステル(HLB=12)、デカグリセリンモノステアリン酸エステル(HLB=12)、デカグリセリンモノパルミチン酸エステル(HLB=13)、デカグリセリンモノミリスチン酸エステル(HLB=14)、デカグリセリンモノラウリン酸エステル(HLB=16)などである。これらのポリグリセリン脂肪酸エステルを、単独又は混合して用いることができる。
 本発明に用いられるショ糖脂肪酸エステルとしては、脂肪酸の炭素数が12以上のものが好ましく、12~20のものがより好ましい。ショ糖脂肪酸エステルの好ましい例としては、ショ糖ジオレイン酸エステル、ショ糖ジステアリン酸エステル、ショ糖ジパルミチン酸エステル、ショ糖ジミリスチン酸エステル、ショ糖ジラウリン酸エステル、ショ糖モノオレイン酸エステル、ショ糖モノステアリン酸エステル、ショ糖モノパルミチン酸エステル、ショ糖モノミリスチン酸エステル、ショ糖モノラウリン酸エステル等が挙げられ、
これらの中でも、ショ糖モノオレイン酸エステル、ショ糖モノステアリン酸エステル、ショ糖モノパルミチン酸エステル、ショ糖モノミリスチン酸エステル、ショ糖モノラウリン酸エステルがより好ましい。本発明においては、これらのショ糖脂肪酸エステルを、単独又は混合して用いることができる。
 本発明に用いられるソルビタン脂肪酸エステルとしては、脂肪酸の炭素数が8以上のものが好ましく、12以上のものがより好ましい。ソルビタン脂肪酸エステルの好ましい例としては、モノカプリル酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、セキステアリン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、イソステアリン酸ソルビタン、セスキイソステアリン酸ソルビタン、オレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン等が挙げられる。これらのソルビタン脂肪酸エステルを、単独又は混合して用いることができる。
 本発明に用いられるポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルとしては、脂肪酸の炭素数が8以上のものが好ましく、12以上のものがより好ましい。またポリオキシエチレンのエチレンオキサイドの長さ(付加モル数)としては、2~100が好ましく、4~50がより好ましい。ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの好ましい例としては、ポリオキシエチレンモノカプリル酸ソルビタン、ポリオキシエチレンモノラウリン酸ソルビタン、ポリオキシエチレンモノステアリン酸ソルビタン、ポリオキシエチレンセキステアリン酸ソルビタン、ポリオキシエチレントリステアリン酸ソルビタン、ポリオキシエチレンイソステアリン酸ソルビタン、ポリオキシエチレンセスキイソステアリン酸ソルビタン、ポリオキシエチレンオレイン酸ソルビタン、ポリオキシエチレンセスキオレイン酸ソルビタン、ポリオキシエチレントリオレイン酸ソルビタン等が挙げられる。
 水溶性界面活性剤は、単独又は混合して用いることができる。
 水溶性界面活性剤の含有量は、乳化組成物の全量に対して、0.5質量%~30質量%が好ましく、1質量%~20質量%がより好ましく、2質量%~15質量%が更に好ましい。水溶性界面活性剤量を0.5質量%以上含有することは、所定量のグリチルレチン酸誘導体の溶解性を向上させると共に、油相/水相間の界面張力を下げ易い点で好ましい。また、30質量%以下とすることは、界面活性剤を過剰量とすることがなく、乳化組成物の泡立ち等が生じ難い点で好ましい。
 本発明の乳化組成物は、上述した成分(A)~(D)を含む。
 成分(A)~(D)の好ましい組み合わせは、成分(A)がグリチルレチン酸ステアリルであり、成分(B)がトコフェロール及びその誘導体から選択される少なくとも1種であり、成分(C)がレシチンであり、成分(D)がショ糖脂肪酸エステル及びポリグリセリン脂肪酸エステルから選択される少なくとも1種である。
 本発明の乳化組成物は、成分(A)のグリチルレチン酸誘導体の含有量が1.0質量%以上5.0質量%以下であるとき、更に成分(E)を含むことが好ましい。
 本発明の乳化組成物が成分(E)を含む場合、成分(A)~成分(E)の好ましい組み合わせは、成分(A)がグリチルレチン酸ステアリルであり、成分(B)がトコフェロール及びその誘導体から選択される少なくとも1種であり、成分(C)がレシチンであり、成分(D)がショ糖脂肪酸エステル及びポリグリセリン脂肪酸エステルから選択される少なくとも1種であり、成分(E)がアミノ酸エステル及び脂肪酸グリセリドから選択される少なくとも1種である組合せである。
 より好ましい組合せは、成分(A)がグリチルレチン酸ステアリルであり、成分(B)がトコフェロール、トコトリエノールおよび酢酸トコフェロールから選択される少なくとも1種であり、成分(C)が精製レシチンであり、成分(D)がポリグリセリン脂肪酸エステルであり、成分(E)がアミノ酸エステルから選択される少なくとも1種である組合せである。
 成分(A)~成分(E)を上記の如くを組み合わせた場合に、より一層透明性及び経時安定性優れ、且つ、化粧料に配合した際に使用感に非常に優れる乳化組成物を提供することができる。
<多価アルコール>
 本発明の乳化組成物は、透明性、経時安定性、及び防腐性の観点から多価アルコールを含有することが好ましい。
 多価アルコールは、保湿機能や粘度調整機能等を有している。また、多価アルコールは、水と油脂成分との界面張力を低下させ、界面を広がりやすくし、微細で、且つ、安定な微粒子を形成しやすくする機能も有している。以上より、乳化組成物が多価アルコールを含有することは、乳化粒子径をより微細化でき、且つ、粒子径が微細な粒子径の状態のまま長期に亘り安定して保持できるとの観点から好ましい。また、多価アルコールの添加により、乳化組成物の水分活性を下げることができ、微生物の繁殖を抑えることができる。
 本発明における多価アルコールとしては、二価以上のアルコールであれば特に限定されず用いることができる。多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン、3-メチル-1,3-ブタンジオール、1,3-ブチレングリコール、イソプレングリコール、ポリエチレングリコール、1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール等が挙げられる。これらの多価アルコールを、単独又は複数種の混合物の形態で用いることができる。
 多価アルコールとしては、その1分子中における水酸基の数が、3個以上であるものを用いることが好ましい。これにより、水性媒体と油性成分との界面張力をより効果的に低下させることができ、より微細で、且つ、安定な乳化組成物を形成することができる。その結果、本発明の乳化組成物を化粧料に適用した場合において、経皮吸収性をより高いものとすることができる。
 上述したような条件を満足する多価アルコールの中でも、特に、グリセリンを用いた場合、乳化組成物の粒子径がより小さくなり、且つ、粒子径が小さいまま長期に亘り安定して保持されるため、好ましい。
 多価アルコールの含有量は、乳化組成物が示す透明性、経時安定性、及び防腐性に加えて、乳化組成物の粘度の観点から、組成物の全量に対して10質量%~60質量%が好ましく、より好ましくは20質量%~55質量%、更に好ましくは30質量%~50質量%である。
 多価アルコールの含有量が10質量%以上であると、油性成分の種類や含有量等によっても、十分な保存安定性が得られ易い点で好ましい。一方、多価アルコールの含有量が60質量%以下であると、最大限の効果が得られ、乳化組成物の粘度が高くなるのを抑え易い点で好ましい。
<その他の添加成分>
 本発明の乳化組成物には、上記成分の他、食品、化粧品等の分野において通常用いられる添加成分を、その形態に応じて適宜含有させてもよい。
 他の添加成分は、その特性によって、油溶性又は水溶性の添加成分として、本発明の乳化組成物に含有させることができる。
 例えば、その他の添加成分としては、グルコース、ショ糖、カッパーカラギーナン、ローカストビーンガム、グアーガム、ヒドロキシプロピルグアガム、キサンタンガム、カラヤガム、タマリンド種子多糖、アラビアガム、トラガカントガム、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、デキストリン等の単糖類又は多糖類;ソルビトール、マンニトール、マルチトール、ラクトース、マルトトリイトール、キシリトールなどの糖アルコール;塩化ナトリウム、硫酸ナトリウムなどの無機塩;カゼイン、アルブミン、メチル化コラーゲン、加水分解コラーゲン、水溶性コラーゲン、ゼラチン等の分子量5000超のタンパク質;グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、スレオニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、シスチン、メチオニン、リジン、ヒドロキシリジン、アルギニン、ヒスチジン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アセチルヒドロキシプロリン等のアミノ酸及びそれらの誘導体;カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、酸化エチレン・酸化プロピレンブロック共重合体等の合成高分子;ヒドロキシエチルセルロース・メチルセルロース等の水溶性セルロース誘導体;フラボノイド類(カテキン、アントシアニン、フラボン、イソフラボン、フラバン、フラバノン、ルチン)、アスコルビン酸又はその誘導体(アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カリウム、アスコルビン酸カルシウム、L-アスコルビン酸リン酸エステル、リン酸アスコルビルマグネシウム、リン酸アスコルビルナトリウム、硫酸アスコルビル、硫酸アスコルビル2ナトリウム塩、及びアスコルビル-2-グルコシド等)、トコトリエノール及びその誘導体、フェノール酸類(クロロゲン酸、エラグ酸、没食子酸、没食子酸プロピル)、リグナン類、クルクミン類、クマリン類、プテロスチルベン等を含むヒドロキシスチルベン、などを挙げることができる。これらの添加成分は、その機能に基づいて、例えば機能性成分、賦形剤、粘度調整剤、ラジカル捕捉剤などとして含まれてもよい。
 その他、本発明においては、例えば、種々の薬効成分、pH調整剤、pH緩衝剤、紫外線吸収剤、防腐剤、香料、着色剤など、通常、その用途で使用される他の添加物を併用することができる。
<用途>
 本発明の乳化組成物は、化粧料用途などに適用することができる。該化粧料としては、化粧水、美容液、乳液、クリームパック・マスク、パック、洗髪用化粧品、フレグランス化粧品、液体ボディ洗浄料、UVケア化粧品、防臭化粧品、オーラルケア化粧品等(化粧品の場合)などの化粧料が挙げられる。本発明の乳化組成物は、透明性が要求される水性の化粧料に特に好適に適用される。
 化粧水、美容液については、一般的に透明性を有することが求められ、その経時変化後も透明であることが要求される。ここでいう「透明性」とは、既述した濁度を指標とするものであり、波長650nmの光を用いて、25℃にて測定した吸光度により規定される。本発明の化粧料における「透明性」の指標となる吸光度(濁度)は、既述の分光光度計を用いて測定する。
 本発明の乳化組成物を適用してなる化粧料の好適な態様は、本発明の乳化組成物を含み、且つ、波長650nmの光を用いて測定した吸光度(濁度)が0.001~0.2である化粧料(本発明の化粧料)であることが好ましい。該吸光度(濁度)は、より好ましくは0.001~0.175、さらに好ましくは0.001~0.15である。
 本発明の化粧料は、グリチルレチン酸誘導体の含有に期待される効果の観点から、化粧料の全質量に対してグリチルレチン酸誘導体を0.01質量%~0.5質量%含有することが好ましい。
 また、透明性及び経時安定性の観点からは、本発明の化粧料は、水素添加されていないリン脂質から選択された少なくとも1種を含有することが好ましい。
 化粧料における濁度を抑える観点から、化粧料に配合される乳化組成物の量を少なくすることが好ましい。かかる観点から、本発明の化粧料においては、本発明の乳化組成物の配合量が、化粧料の全質量に対して10質量%以下であることが好ましく、より好ましくは5質量%以下、最も好ましくは2質量%以下である。
[乳化組成物の製造方法]
 本発明の乳化組成物の製造方法は、特に限定されず、公知の方法に従い製造することができる。例えば、a)水性媒体に、水溶性界面活性剤を溶解させて、水相を得ること、b)特定油剤、リン脂質、及び、所望により含有される他の油剤を混合又は溶解して、油相を得ること、c)攪拌下で水相と油相を混合して、乳化分散を行い、乳化組成物を得ること、を含む製造方法が好ましい。
 乳化分散における油相と水相との比率(質量)は、特に限定されるものではないが、油相/水相比率(質量%)として0.1/99.9~50/50が好ましく、0.5/99.5~30/70がより好ましく、1/99~20/80が更に好ましい。油相/水相比率を0.1/99.9以上とすることにより、有効成分が低くならないため乳化組成物の実用上の問題が生じない傾向となり好ましい。また、油相/水相比率を50/50以下とすることにより、界面活性剤濃度が薄くなることがなく、乳化組成物の経時安定性が保たれるため好ましい。
 乳化分散は、1ステップの乳化操作を行ってもよいが、2ステップ以上の乳化操作を行うことが均一で微細な乳化粒子を得る点から好ましい。具体的には、剪断作用を利用する通常の乳化装置(例えば、スターラーやインペラー攪拌、ホモミキサー、連続流通式剪断装置等)を用いて乳化するという1ステップの乳化操作に加えて、高圧ホモジナイザー、超音波分散機等を通して乳化する等の方法で2種以上の乳化装置を併用するのが特に好ましい。高圧ホモジナイザーを使用することで、乳化物を更に均一な微粒子の液滴に揃えることが出来る。また、更に均一な粒子径の液滴とする目的で複数回行っても良い。
 本発明の乳化組成物は、適宜pH調整剤を使用することができる。pH調整剤により調整された本発明の乳化組成物のpH値は、4~10の範囲であることが好ましい。
 pH調整剤は、乳化組成物を調製する前及び後のいずれに使用してもよい。pHの変動幅を小さくして、より緩和な条件でpHを調整することが可能である点から、pH調整剤は、乳化組成物の調製前に使用することが好ましい。その際には、pH調整剤は、乳化組成物を調製する前の水相組成物、及び油相組成物のいずれに添加してもよい。
 pH調整剤としては、無機酸、有機酸、無機塩基及びそれらの塩を用いてもよく、具体的には、クエン酸、グルコン酸、カルボン酸、酒石酸、コハク酸、酢酸またはフタル酸、トリフルオロ酢酸、モルホリノエタンスルホン酸、2-〔4-(2-ヒドロキシエチ
ル)-1-ピペラジニル〕エタンスルホン酸のような有機酸とその塩;トリス(ヒドロキ
シメチル)、アミノメタン、アンモニアのような有機塩基;塩酸、過塩素酸、炭酸のような無機酸とその塩;リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウムのような無機塩基;リン酸水素ナトリウム、炭酸水素ナトリウムのような無機水素塩が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
 本発明の化粧料は、例えば、本発明の乳化組成物及び必要に応じて添加可能な成分をスターラーやインペラー攪拌、ホモミキサーなどを用いて、混合等して得ることができる。
 以下、本発明を実施例にて詳細に説明するが、本発明はそれらに何ら限定されるものではない。
1.乳化組成物の調製と評価
[実施例1-1]
<乳化組成物(EM-1)の調製>
 下記の成分を、70℃で加熱しながら1時間溶解して、水相組成物を得た。
 ・ショ糖モノステアリン酸エステル(HLB=16)  9.3g
 ・モノオレイン酸デカグリセリル(HLB=12)  18.9g
 ・グリセリン                 125.97g
 ・純水                     83.97g
 また、下記成分を、70℃で加熱しながら1時間溶解して、油相組成物を得た。
 ・グリチルレチン酸ステアリル           2.76g
 ・トコフェロール                27.81g
 ・トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル   27.69g
 ・精製レシチン(大豆由来)             3.6g
 水相組成物を攪拌した状態に維持しながら、油相組成物を加えた後、高圧ホモジナイザーを用いて4分間分散することで予備乳化物を得た。
 続いて、得られた予備乳化物を約60℃まで冷却し、アルティマイザーHJP-25005((株)スギノマシン製)を用いて、245MPaの圧力で高圧乳化を行った。
 その後、得られた乳化組成物を平均孔径1μmのミクロフィルターでろ過し、80℃で30分加熱滅菌することでグリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物EM-1を調製した。
 なお、水相組成物及び油相組成物の調製に用いた各成分の詳細は後述の通りである。
[実施例1-2~1-30、比較例1-1~1-5]
 実施例1において、グリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物EM-1の調製に用いた各成分の種類及び量を、下記表1~4に示すように変更した以外は、全て実施例1-1と同様にして、実施例1-2~1-30、及び比較例1-1~1-5のグリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物EM-2~EM-35を得た。
 なお、比較例1-1のグリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物EM-11は、グリチルレチン酸誘導体の含有量が、本発明の乳化組成物におけるグリチルレチン酸誘導体の含有量の下限値よりも少ない乳化組成物である。
[乳化組成物の評価]
 上記で得られた各グリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物の評価を、初期濁度、経時安定性の評価を行なった。詳細は以下の通りである。
1-1.初期濁度の評価
 各グリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物(EM-1~EM-35)0.1gを、それぞれ、9.9gの純水に添加して、マグネッチックスターラーを用いて、10分間攪拌を行い、水稀釈液を得た。
 得られた各乳化組成物の水希釈液を用い、濁度の指標として650nmにおける吸光度を、分光光度計(V-630、株式会社 日本分光製)を用いて、25℃にて測定して、
下記評価基準に基づき初期濁度を評価した。
-評価基準-
 S:0.1以下
 A:0.1より大きく0.15以下
 B:0.15より大きく0.2以下
 C:0.2より大きい
1-2.経時安定性評価
 経時安定性の評価(透明性の持続性)は、各グリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物を4℃で1年間経時させた後における吸光度を、初期濁度と同様にしてについて測定し、調整直後の初期濁度からの吸光度の変化率A(%)を、下記式に基づき求め、下記基準で評価した。
 変化率A(%)=4℃で1年間経時させた後の吸光度/調製直後の吸光度×100
 変化率A(%)が100%に近い程、乳化組成物は経時安定性に優れることを示す。
-評価基準-
 S:120%未満
 A:120%以上150%未満、
 B:150%以上200%未満
 C:200%以上
 以上の結果を下記表1~4に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000005
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000006
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000007
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000008
 上記表1~4に示される各成分の詳細は、以下の通りである。
 ショ糖モノステアリン酸エステルは三菱化学フーズ株式会社製リョートーシュガーエステルS-1670(HLB=16)を使用した。
 モノオレイン酸デカグリセリル(別名デカグリセリンモノオレイン酸エステル)、モノミリスチン酸デカグリセリル(別名デカグリセリンモノミリスチン酸エステル)は、それぞれ、日光ケミカルズ株式会社製NIKKOL Decaglyn 1-O(HLB=12)、NIKKOL Decaglyn 1-M(HLB=14)を使用した。
 トコフェロールは、理研ビタミン株式会社製の理研Eオイル800を使用した。
 酢酸トコフェロールは、BASF株式会社のビタミンEアセテートを使用した。
 ミリスチン酸イソプロピル、パルミチンイソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、カプリン酸プロピレングリコール、ジカプリン酸プロピレングリコールは、それぞれ、日光ケミカルズ株式会社製NIKKOL-IPM-100、IPP、DIS、Sefsol-218、Sefsol-228を使用した。
 トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルは、花王株式会社のココナードMTを使用した。
 イソステアリン酸、イソステアリルアルコールは、それぞれ、高級アルコール工業株式会社のイソステアリン酸EX、イソステアリルアルコールEXレシチンを使用した。
 ジオネオペンタン酸ジメチルペンタンジオールは、日本精化株式会社のNeosolue-MPを使用した。
 精製レシチン(SLP-ホワイト)、粗製レシチン(SLP-ペースト)、リゾレシチン(ホワイトリゾ)、水添レシチン(SLP-ホワイトH)。それぞれ、辻製油株式会社製(大豆由来)を使用した。
2.化粧料の調製と評価
 次に、上記にて調製したグリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物を用いて、化粧料の例として、化粧水及びゲル状化粧料を調製し、透明性、安定性、使用感を評価した。
[実施例2-1~2-16、比較例2-1~2-2]
<化粧水の調製>
 上記で得られたグリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物のうち、表5又は表6に記載される乳化組成物を用い、グリチルレチン酸誘導体の含有量が0.01~0.5質量%になるように、下記により調製した化粧水製剤模擬液で希釈し、マグネッチックスターラーを用いて、10分間攪拌を行い、評価用試料を調製した。
 各実施例の化粧水におけるグリチルレチン酸誘導体の含有量は、表5又は表6に記載される通りである。
-化粧水製剤模擬液の調製-
 化粧水製剤模擬液は、10mMクエン酸バッファー水溶液(pH7)に、化粧水における含有量が表5又は表6に示す量となるように、多価アルコール:1,3ブチレングリコール(BG)10質量%、防腐剤:フェノキシエタノール0.3質量%を添加し、混合することで調製した。
[実施例2-17~2-21]
<ゲル状化粧料の調製>
 多価アルコール:1,3ブチレングリコール(BG)、グリセリン、及び防腐剤:フェノキシエタノールを溶解させた精製水に、増粘剤:カルボキシビニルポリマー及びアクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体を加え攪拌して分散させてなるゲル製剤模擬液を調製した。その後、上記にて得られたグリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物のうち、表7に記載される乳化組成物を用い、グリチルレチン酸誘導体の含有量が0.05質量%になるようにゲル製剤模擬液に加えて攪拌し、pH調整剤:NaOHでpH調製(pH:6.0)を行うことで、ゲル状化粧料を作製した。
[評価]
 上記で得られた各化粧水及びゲル状化粧料を用い、初期濁度、経時安定性の評価を行なった。また、専用パネルを用いて化粧料としての使用感の評価を行った。詳細は以下の通りである。
2-1.初期濁度の評価
 上記で得られた各化粧水及びゲル状化粧料を用い、濁度の指標として650nmにおける吸光度を、分光光度計(U-3310、株式会社 日立製作所製)を用い、25℃にて
測定し、下記評価基準に基づき初期濁度を評価した。
-評価基準-
 S:0.1以下
 A:0.1より大きく0.15以下
 B:0.15より大きく0.2以下
 C:0.2より大きい
2-2.経時安定性評価
 経時安定性の評価(化粧料における透明性の持続性)は、上記で得られた各化粧水及びゲル状化粧料について、調製直後及び40℃の条件下で経時させた後の濁度変化を測定することで評価した。
 濁度変化は、40℃で2週間経時させた後の化粧水又はゲル状化粧料について、波長650nmの光に対する吸光度を、初期濁度と同様にして測定し、調整直後の初期濁度からの吸光度の変化率B(%)を、下記式に基づき求め、下記基準で評価した。
 変化率B(%)=40℃で2週間経時させた後の吸光度/調製直後の吸光度×100
 変化率B(%)が100%に近い程、化粧料は経時安定性に優れることを示す。
-評価基準-
 S:120%未満
 A:120%以上150%未満、
 B:150%以上200%未満
 C:200%以上
2-3.使用感の評価
 実施例及び比較例の化粧水及びゲル状化粧料について、専門パネル10名により、使用感(こく感、べたつきのなさ)の良否を下記の評価基準によって評価した。
-評価基準-
 S:10名中7名以上が「良い」と答えた
 A:10名中5~6名が「良い」と答えた
 B:10名中3~4名が「良い」と答えた
 C:10名中2名以下が「良い」と答えた
 以上の評価結果を、化粧水については表5~6に、ゲル状化粧料については表7に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000009
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000010
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000011
 表1~4に示されるように、実施例の乳化組成物は、グリチルレチン酸誘導体を高濃度に含有しながらも、高い透明性を有し、経時安定性に優れることが確認された。
 また、表5~7に示されるように、実施例の乳化組成物を用いてなる化粧料は、グリチルレチン酸誘導体を高濃度に含有しながらも、高い透明性を有し、経時安定性に優れ、しかも使用感(こく感、べたつきのなさ)も良好であることが確認された。
 日本出願2012-066379の開示は参照により本明細書に取り込まれる。本明細書に記載された全ての文献、特許出願、及び技術規格は、個々の文献、特許出願、及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。

Claims (14)

  1.  下記(A)~(D)の成分:
     (A)下記一般式(1)で表されるグリチルレチン酸誘導体、
     (B)トコフェロール及びその誘導体、並びに炭素数10~18の脂肪酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも一種の油剤、
     (C)リン脂質、及び、
     (D)水溶性界面活性剤、
    を含有し、かつ、下記一般式(1)で表されるグリチルレチン酸誘導体の含有量が0.5質量%以上10質量%以下である乳化組成物。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000001

     
    [一般式(1)中、R及びRは、Rが、-C1225、-C1429、-C1633、-C1837、又は-C2041を表し、且つ、Rが水素原子を表すか、或いは、Rが水素原子を表し、且つ、Rが、-(C=O)C1123、-(C=O)C1327、-(C=O)C1531、又は-(C=O)C1735を表す。]
  2.  (A)成分が、グリチルレチン酸ステアリルを含む請求項1に記載の乳化組成物。
  3.  (D)成分が、ショ糖脂肪酸エステル及びポリグリセリン脂肪酸エステルから選択される少なくとも1種を含む請求項1又は請求項2に記載の乳化組成物。
  4.  (B)成分が、トコフェロール、酢酸トコフェロール、トコトリエノール、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、カプリン酸プロピレングリコール、及びジカプリン酸プロピレングリコールから選択される少なくとも1種を含む請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の乳化組成物。
  5.  (C)成分が、レシチンを含む請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の乳化組成物。
  6.  一般式(1)で表されるグリチルレチン酸誘導体の含有量が、1.0質量%以上5.0質量%以下である請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の乳化組成物。
  7.  (B)成分が、トコフェロール、酢酸トコフェロール及びトコトリエノールから選択される少なくとも1種を含む請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の乳化組成物。
  8.  更に、(E)アミノ酸エステル及び脂肪酸グリセリドからなる群より選択される少なくとも1種を含む請求項6又は請求項7に記載の乳化組成物。
  9.  (B)成分及び(E)成分の総含有量が、10質量%~25質量%である請求項6~請求項8のいずれか1項に記載の乳化組成物。
  10.  (B)成分及び(E)成分の総含有量に対する(C)成分の含有割合〔C/(B+E)〕が、質量基準で0.01~0.5である請求項6~請求項9のいずれか1項に記載の乳化組成物。
  11.  一般式(1)で表されるグリチルレチン酸誘導体の含有量が、0.5質量%以上1.0質量%未満である請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の乳化組成物。
  12.  (B)成分が、パルミチン酸イソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、カプリン酸プロピレングリコール、及びジカプリン酸プロピレングリコールから選択される少なくとも1種を含む請求項11に記載の乳化組成物。
  13.  請求項1~請求項12のいずれか1項に記載の乳化組成物を含有する化粧料。
  14.  波長650nmの光を用いて測定した吸光度が0.001~0.2である請求項13に記載の化粧料。
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