JP6005018B2 - 化粧料及びグリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物 - Google Patents

化粧料及びグリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物 Download PDF

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Description

本発明は、化粧料及びグリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物に関する。
油溶性薬剤を配合した化粧料等が開発されている。通常、油溶性薬剤は、油が配合されている乳液、クリーム等に使用されることが多い。そのような油溶性薬剤の例として、グリチルレチン酸ステアリル等のグリチルレチン酸誘導体が挙げられる。グリチルレチン酸誘導体は、抗炎症効果を有する油溶性薬剤として化粧料等に広く配合されている。
一方、化粧水等の水性組成物にグリチルレチン酸誘導体等の油溶性薬剤を配合する場合は、界面活性剤により油溶性薬剤を可溶化するか、或いは、多量の油剤又は乳化剤を用いた乳化組成物の油相成分の一部として油溶性薬剤を含有させることが必要となる。
界面活性剤を用いた乳化技術としては、例えば、特許文献1には、アルキル化多糖類にリン脂質、及びイオン性界面活性剤を組み合わせた乳化分散物が開示されている。
また、皮膚への刺激を考慮して、刺激性の低い乳化剤である非イオン性界面活性剤を用いた乳化技術が提案されている。
例えば、特許文献2には、固体又は半固体のワックスと非イオン性界面活性剤と油溶性薬剤等とを含有する油溶性薬剤含有ワックス微細分散組成物が開示されている。
特許文献3には、水不溶性成分と、特定の構造を有し且つ該水不溶性成分に対する親和性の高いノニオン性界面活性剤とを用いることで、水不溶性成分を長期に亘って安定に分散、乳化、又は可溶化させることが可能となり、その結果、使用感を損なわない化粧料が提供できる旨が開示されている。
特許4524098号公報 特許4341983号公報 特開2001−335413号公報
グリチルレチン酸誘導体等の油溶性薬剤を含有する乳化組成物は、化粧料等に適用した場合、油溶性薬剤又は油剤を配合することによって濃密感が得られ、良好な使用感を得ることができることが知られている。しかしながら、油剤又は乳化剤の配合量が多くなると、化粧料のべたつきが強くなり、使用感触が劣ってしまうという問題がある。
また、化粧料に適用される乳化組成物には透明性が要求される場合が多い。乳化組成物は、乳化組成物中に含有される乳化粒子の粒子径、乳化組成物中の油剤の屈折率、油剤の含有量の、各要素に依存して光が散乱される。これらの各要素の影響が大きい場合は、乳化組成物に濁りが生じてしまい、透明性が損なわれ、化粧料の外観として好ましくない。例えば、特許文献2に開示される分散組成物は、固体〜半固体状のワックスの分散組成物であるため、外観の透明性が低いことがあり、透明性が要求される乳化組成物として充分とは言えない。
乳化組成物における濁度を低減させる手段としては、例えば、乳化組成物に含有される乳化粒子の粒子径を小さくすることが挙げられる。しかしながら、粒子径を小さくするために界面活性剤の量を増やすと、乳化組成物を含有する化粧料のべたつきが強くなるため、使用感が劣る場合がある。また、粒子径を小さくするための別の手段として、乳化組成物に含有される油溶性薬剤の濃度を下げて油剤量を少なくすることもできる。しかし、最終的な適用態様が一つである化粧料では、大量の乳化組成物を添加する必要があり、結果的には油剤又は界面活性剤の含有量が増えてしまうため、そうした乳化組成物を化粧料に配合した場合、皮膚刺激が強くなったり、使用感を損なうことがある。例えば、特許文献3に開示される技術では、透明性及び経時安定性、使用感の改善が未だ充分でない。
このように、グリチルレチン酸誘導体等の油溶性薬剤を含有しつつも、透明性及び経時安定性に優れ、且つ使用感に優れた化粧料が望まれているが、未だ提供されていないのが現況である。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、グリチルレチン酸誘導体を含有し、透明性及び経時安定性に優れ、且つ、使用感に優れた化粧料及び当該化粧料を得るために用いられるグリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段は、以下の実施形態を含む。
[1]下記一般式(1)で表されるグリチルレチン酸誘導体と、下記一般式(2)で表される直鎖型ノニオン性界面活性剤と、を含有する水中油型乳化組成物の形態である化粧料であって、下記一般式(2)で表される直鎖型ノニオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンフィトステロールであり、水中油型乳化組成物における油相と水相との比率は、質量基準で1/99〜20/80の範囲である化粧料。
[一般式(1)中、R及びRは、Rが、−C1225、−C1429、−C1633、−C1837、又は−C2041を表し、且つ、Rが水素原子を表すか、或いは、Rが水素原子を表し、且つ、Rが、−(C=O)C1123、−(C=O)C1327、−(C=O)C1531、又は−(C=O)C1735を表す。]
R−Q−(CHCH(CH)O)−(CHCHO)−H (2)
[一般式(2)中、Rは、炭素数16〜24のアルキル基、炭素数16〜24のアルケニル基、又はフィトステロールから水酸基をひとつ除いた残基を表す。Qは、エーテル基又はエステル基を表す。mはプロピレンオキサイド(PO)の平均付加モル数であって0〜8の数を表し、nはエチレンオキサイド(EO)の平均付加モル数であって20〜60の数を表す。〕
[2] リン脂質及び水溶性界面活性剤からなる群より選択される少なくとも1種を含有する[1]に記載の化粧料。
] 水溶性界面活性剤が、ショ糖脂肪酸エステル及びポリグリセリン脂肪酸エステルから選択される少なくとも1種である[]に記載の化粧料。
] 下記一般式(1)で表されるグリチルレチン酸誘導体と、下記一般式(2)で表される直鎖型ノニオン性界面活性剤と、を含有する水中油型乳化組成物の形態であるグリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物であって、下記一般式(2)で表される直鎖型ノニオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンフィトステロールであり、水中油型乳化組成物における油相と水相との比率は、質量基準で1/99〜20/80の範囲であるグリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物。
[一般式(1)中、R及びRは、Rが、−C1225、−C1429、−C1633、−C1837、又は−C2041を表し、且つ、Rが水素原子を表すか、或いは、Rが水素原子を表し、且つ、Rが、−(C=O)C1123、−(C=O)C1327、−(C=O)C1531、又は−(C=O)C1735を表す。]
R−Q−(CHCH(CH)O)−(CHCHO)−H (2)
[一般式(2)中、Rは、炭素数16〜24のアルキル基、炭素数16〜24のアルケニル基、又はフィトステロールから水酸基をひとつ除いた残基を表す。Qは、エーテル基又はエステル基を表す。mはプロピレンオキサイド(PO)の平均付加モル数であって、0〜8の数を表し、nはエチレンオキサイド(EO)の平均付加モル数であって、20〜60の数を表す。〕
本発明によれば、グリチルレチン酸誘導体を含有し、透明性及び経時安定性に優れ、使用感に優れた化粧料及び当該化粧料を得るために用いられるグリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物を提供することができる。
本発明に係る化粧料は、下記一般式(1)で表されるグリチルレチン酸誘導体と、下記一般式(2)で表されるノニオン性界面活性剤と、を含有する化粧料であって、下記一般式(2)で表される直鎖型ノニオン性界面活性剤であるポリオキシエチレンフィトステロールを含む、化粧料である。また、本発明に係るグリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物は、下記一般式(1)で表されるグリチルレチン酸誘導体と、下記一般式(2)で表されるノニオン性界面活性剤と、を含有するグリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物であって、下記一般式(2)で表される直鎖型ノニオン性界面活性剤であるポリオキシエチレンフィトステロールを含む、グリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物である。
[一般式(1)中、R及びRは、Rが、−C1225、−C1429、−C1633、−C1837、又は−C2041を表し、且つ、Rが水素原子を表すか、或いは、Rが水素原子を表し、且つ、Rが、−(C=O)C1123、−(C=O)C1327、−(C=O)C1531、又は−(C=O)C1735を表す。]
R−Q−(CHCH(CH)O)−(CHCHO)−H (2)
[一般式(2)中、Rは、炭素数16〜24のアルキル基、炭素数16〜24のアルケニル基、又はフィトステロールから水酸基をひとつ除いた残基を表す。Qは、エーテル基又はエステル基を表す。mはプロピレンオキサイド(PO)の平均付加モル数であって0〜8の数を表し、nはエチレンオキサイド(EO)の平均付加モル数であって20〜60の数を表す。〕
本発明では、一般式(1)で表されるグリチルレチン酸誘導体に、一般式(2)で表されるノニオン性界面活性剤であるポリオキシエチレンフィトステロールを組み合わせることで、グリチルレチン酸誘導体を含有し、かつ、透明性及び経時安定性に優れ、使用感に優れた化粧料を提供することができる。
また、グリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物は、一般式(1)で表されるグリチルレチン酸誘導体と、一般式(2)で表されるノニオン性界面活性剤であるポリオキシエチレンフィトステロール、を含むので、単独で、又は任意の他の成分と組み合わせて、化粧料として用いることができる。
なお、本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
本発明において「水相」とは、溶媒の種類にかかわらず「油相」に対する語として使用する。また、本発明において「乳化組成物」とは、特に断らない限り、水中油型乳化組成物を意味する。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけでなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても本工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本発明において、組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
本発明において「経時安定性」とは、化粧料中の透明性が経時によって大きく損なわれないことを意味する。また、「使用感」とは、化粧料として使用した際のべたつき感、こく感(皮膚等に適用した際の濃密感)を意味し、良好な使用感とは、べたつき感が抑制され、こく感が高いことを意味する。
以下、本発明について説明する。
[化粧料]
本発明の化粧料は、本発明における一般式(1)で表されるグリチルレチン酸誘導体(以下、単に「グリチルレチン酸誘導体」とも称する。)と、本発明における一般式(2)で表される直鎖型ノニオン性界面活性剤と、を含有する化粧料である。
(A)グリチルレチン酸誘導体
本発明におけるグリチルレチン酸誘導体は、本発明に係る化粧料において油溶性薬剤として用いられる。本発明におけるグリチルレチン酸誘導体は、一般式(1)で表されるものであり、i)グリチルレチン酸の3位の水酸基を、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、又はエイコサン酸でエステル化した態様、及び、ii)グリチルレチン酸の20位のカルボキシル基を、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、又はエイコサノールでエステル化した態様の2態様が包含される。
本発明におけるグリチルレチン酸誘導体としては、一般式(1)中、R及びRは、Rが、−C1225、−C1429、−C1633、−C1837、又は−C2041を表し、且つ、Rが水素原子を表すか、或いは、Rが水素原子を表し、且つ、Rが、−(C=O)C1123、−(C=O)C1327、−(C=O)C1531、又は−(C=O)C1735を表す。一般式(1)中、Rが、−C1633、−C1837、又は−C2041を表し、且つ、Rが水素原子を表すグリチルレチン酸誘導体、或いは、Rが水素原子を表し、且つ、Rが、−(C=O)C1531、又は−(C=O)C1735を表すグリチルレチン酸誘導体が好ましく、更には、Rが、−C1837、且つ、Rが水素原子で表されるグリチルレチン酸ステアリルが最も好ましい。一般式(1)中、Rにおける、−C1225、−C1429、−C1633、−C1837、又は−C2041のアルキル基は、直鎖状又は分岐鎖を有するアルキル基であってもよく、直鎖状のアルキル基であることが好ましい。グリチルレチン酸ステアリルは、CASNo.13832−70−7の化合物であり、脂溶性物質であり、且つ、一般的な油剤に対する相溶性の低い化合物である。
グリチルレチン酸ステアリルは、従来、抗炎症、抗アレルギー剤として、石鹸、クリーム、乳液に用いられていたが、上述したように、油剤に対する相溶性が低い等の理由から、透明性の高い化粧料に適用されることは殆どなかった。
グリチルレチン酸ステアリルの製法としては、特に限定されるものではなく、例えば、甘草から抽出されたグリチルリチン酸を、加水分解することによりグリチルレチン酸にした後、ステアリルアルコールとエステル化反応させて得ることできる。
本発明に係る化粧料に含有されるグリチルレチン酸誘導体は1種単独で、又は2種以上を組み合わせたものであってもよい。グリチルレチン酸誘導体の含有率は、グリチルレチン酸誘導体に期待される効果を良好に発揮させる観点から、質量基準で化粧料全量の0.01質量%〜0.5質量%であることが好ましく、0.01質量%〜0.2質量%であることがより好ましい。0.01質量%以上とすることによりグリチルレチン酸誘導体に期待される効果をより良好に発揮させることができ、0.5質量%以下とすることにより、化粧料の透明性及び経時安定性、使用感をより良好にすることができる。
(B)直鎖型ノニオン性界面活性剤
本発明における直鎖型ノニオン性界面活性剤は、一般式(2)で表される化合物である。
式中、Rで示されるアルキル基としては、炭素数16〜24のアルキル基であればよく、炭素数16〜20であることが好ましい。またアルキル基としては、直鎖状又は分岐鎖を有するアルキル基であってもよく、直鎖状のアルキル基であることが好ましい。またRで示されるアルキル基は置換基を有していてもよい。アルキル基としては、例えば、セチル基、ステアリル基、ベヘニル基等を挙げることができる
式中、Rで示されるアルケニル基としては、炭素数16〜24のアルケニル基であればよく、炭素数16〜20であることが好ましい。またRで示されるアルケニル基としては、直鎖状又は分岐鎖を有するアルケニル基であってもよく、直鎖状のアルケニル基であることが好ましい。また、アルケニル基における二重結合の位置及び数については特に制限はないが、二重結合の数は1であることが好ましい。またアルケニル基は置換基を有していてもよい。アルケニル基としては、例えば、オレイル基等を挙げることができる。
式中、Rで示される、フィトステロールから水酸基をひとつ除いた残基におけるフィトステロールとしては、一般的にフィトステロール(植物性ステロール)に分類されるものであれば使用することができる。例えば、カンペステロール、シトステロール、スティグマスタノール等を好ましく挙げることができる。フィトステロールとしては、天然物から精製されたものを利用することができ、穀物の胚芽等を有機溶剤で抽出し、水溶性部分を除去することにより得ることができる。また、既に市販されているものを購入して利用することもできる。フィトステロールとしては、大豆由来のフィトステロールであることがより好ましい。
式中、Qは二価の連結基であって、エーテル基(−O−)又はエステル基(−C(=O)−O−)を表し、Qとしては、式中Rで示される基の種類によって異なり、エーテル基であることが好ましい。
式中、mは、プロピレンオキサイド(PO)の平均付加モル数であって0〜8の数を表し、0〜4であることが好ましい。また、式中nは、エチレンオキサイド(EO)の平均付加モル数であって20〜60の数を表し、20〜40であることが好ましく、20〜30であることがより好ましい。
直鎖型ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(式中Rが炭素数16〜24のアルキル基、Qがエーテル基、mが0、nが20〜60の数をそれぞれ表す場合)、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル(式中Rが炭素数16〜24のアルケニル基、Qがエーテル基、mが0、nが20〜60の数をそれぞれ表す場合)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル(式中Rが炭素数16〜24のアルキル基、Qがエーテル基、mが0を超え8以下の数、nが20〜60の数をそれぞれ表す場合)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルケニルエーテル(式中Rが炭素数16〜24のアルケニル基、Qがエーテル基、mが0を超え8以下の数、nが20〜60の数をそれぞれ表す場合)、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル(式中Rが炭素数16〜24のアルキル基又はアルケニル基、Qがエステル基、mが0、nが20〜60の数をそれぞれ表す場合)、ポリオキシエチレンフィトステロール(式中Rがフィトステロールから水酸基をひとつ除いた残基、Qがエステル基、mが0、nが20〜60の数をそれぞれ表す場合)、及びポリオキシエチレンポリオキシプロピレンフィトステロール(式中Rがフィトステロールから水酸基をひとつ除いた残基、Qがエステル基、mが0を超え8以下の数、nが20〜60の数をそれぞれ表す場合)からなる群より選択される少なくとも1種を挙げることができ、中でも、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、及びポリオキシエチレンフィトステロールからなる群より選択される少なくとも1種を挙げることができる。
これらの直鎖型ノニオン性界面活性剤のうち、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル、及びポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種を選択した場合は、得られる化粧料の透明性がより高くなる傾向がある。
ポリエチレングリコール脂肪酸エステルを選択した場合は、得られる化粧料の経時安定性がより高くなる傾向がある。
ポリオキシエチレンフィトステロールを選択した場合には、得られる化粧料の透明性及び経時安定性が共により高くなる傾向がある。
直鎖型ノニオン性界面活性剤としては、得られる化粧料の透明性及び経時安定性の点で、ポリオキシエチレンフィトステロールであることが最も好ましい。本発明の化粧料及び本発明のグリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物は、直鎖型ノニオン性界面活性剤であるポリオキシエチレンフィトステロールを含有する。
本発明におけるポリオキシエチレンアルキルエーテル(式中Rが炭素数16〜24のアルキル基、Qがエーテル基、mが0、nが20〜60の数をそれぞれ表す場合)としては、式中Rが炭素数16〜20のアルキル基、mが0、nが20〜40の数をそれぞれ表すポリオキシエチレンアルキルエーテルであることが好ましい。ポリオキシエチレンアルキルエーテルの具体例としては、POE(20)ステアリルエーテル、POE(20)ベヘニルエーテル、POE(30)ベヘニルエーテル等が挙げられる。
本発明におけるポリオキシエチレンアルケニルエーテル(式中Rが炭素数16〜24のアルケニル基、Qがエーテル基、mが0、nが20〜60の数をそれぞれ表す場合)としては、式中Rが炭素数16〜20のアルケニル基、Qがエーテル基、mが0、nが20〜40の数をそれぞれ表すポリオキシエチレンアルケニルエーテルであることが好ましい。ポリオキシエチレンアルケニルエーテルの具体例としては、POE(20)オレイルエーテル、POE(50)オレイルエーテル等を挙げることができる。
本発明におけるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル(式中Rが炭素数16〜24のアルキル基、Qがエーテル基、mが0を超え8以下の数、nが20〜60の数をそれぞれ表す場合)としては、式中Rが炭素数16〜20のアルキル基、Qがエーテル基、mが0を超え8以下の数、nが20〜40の数をそれぞれ表すポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルが好ましい。ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルの具体例としては、POE(20)POP(4)セチルエーテル、POE(20)POP(8)セチルエーテル、POE(20)POP(4)ステアリルエーテル、POE(20)POP(8)ステアリルエーテル、POE(20)POP(4)ベヘニルエーテル、POE(20)POP(8)ベヘニルエーテル等を挙げることができる。
本発明におけるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルケニルエーテル(式中Rが炭素数16〜24のアルケニル基、Qがエーテル基、mが0を超え8以下の数、nが20〜60の数をそれぞれ表す場合)としては、式中Rが炭素数16〜20のアルケニル基、Qがエーテル基、mが0を超え8以下の数、nが20〜40の数をそれぞれ表すポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルケニルエーテルであることが好ましい。ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルケニルエーテルの具体例としては、POE(20)POP(4)オレイルエーテル、POE(50)POP(4)オレイルエーテル等を挙げることができる。
本発明におけるポリエチレングリコール脂肪酸エステル(式中Rが炭素数16〜24のアルキル基又はアルケニル基、Qがエステル基、mが0、nが20〜60の数をそれぞれ表す場合)としては、式中Rが炭素数16〜20のアルキル基又は炭素数16〜20アルケニル基、Qがエステル基、mが0、nが20〜40の数をそれぞれ表すポリエチレングリコール脂肪酸エステルが好ましポリエチレングリコール脂肪酸エステルの具体例としては、パルミチン酸PEG−40、ステアリン酸PEG−40、ステアリン酸PEG−45、ステアリン酸PEG−55、オレイン酸PEG−50、ベヘン酸PEG−50等を挙げることができる。
本発明におけるポリオキシエチレンフィトステロール(式中Rがフィトステロールから水酸基をひとつ除いた残基、Qがエステル基、mが0、nが20〜60の数をそれぞれ表す場合)としては、式中Qがエステル基、mが0、nが20〜60の数をそれぞれ表すポリオキシエチレンフィトステロールであることが好ましい。ポリオキシエチレンフィトステロールの具体例としては、nが20、30、40、50、又は60である、POE(20)フィトステロール、POE(30)フィトステロール、POE(40)フィトステロール、POE(50)フィトステロール、POE(60)フィトステロール等が挙げられる。使用可能なポリオキシエチレンフィトステロールの市販品としては、例えば、NIKKOL BPS−20、NIKKOL BPS−30(日光ケミカル社製)を挙げることができる。
直鎖型ノニオン性界面活性剤としては、化粧料の経時安定性の観点から、HLBが12.5以上のものであることが好ましく、14以上のものがより好ましく、15.5以上のものが特に好ましい。また直鎖型ノニオン性界面活性剤のHLB値の上限値は、特に限定されないが、一般的には、20以下であり、18以下が好ましい。
ここで、HLBは、通常、界面活性剤の分野で使用される親水性−疎水性のバランスを意味する。HLBは、通常、計算式により求めることができ、例えば川上式等が使用できる。本発明においては、HLBのを求める計算式としては、下記の川上式を採用する。
HLB=7+11.7log(Mw/Mo)
ここで、Mwは親水基の分子量、Moは疎水基の分子量である。
また、カタログ等に記載されているHLBの数値を使用してもよい。また、上記の式からも分かるように、HLBの加成性を利用して、任意のHLB値の界面活性剤を得ることができる。
本発明における直鎖型ノニオン性界面活性剤としては、得られる化粧料の透明性及び経時安定性、使用感の観点から、POE(20)セチルエーテル、POE(30)セチルエーテル、POE(20)ステアリルエーテル、POE(30)ステアリルエーテル、POE(20)ベヘニルエーテル、POE(30)ベヘニルエーテル、POE(20)オレイルエーテル、POE(30)オレイルエーテル、POE(20)POP(4)セチルエーテル、POE(20)POP(8)セチルエーテル、POE(20)フィトステロール、及びPOE(30)フィトステロールからなる群より選択される少なくとも1種であることが特に好ましい。
本発明における直鎖型ノニオン性界面活性剤の製造方法としては、アルコール等の活性水素を有する化合物に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加重合させて得ることができる。
なお、直鎖型ノニオン性界面活性剤については、市販品も入手可能であり、このような市販品を使用することができる。市販品としては、日光ケミカルズ社のNIKKOL BCシリーズ、NIKKOL BBシリーズ、NIKKOL BPSシリーズ、NIKKOL PBCシリーズ、日本エマルジョン社のEMALEX 100系シリーズ、EMALEX 500系シリーズ、EMALEX 600系シリーズ、EMALEX BHA、EMALEX CSシリーズ、東邦化学社のペグノールシリーズ等が挙げられる。
直鎖型ノニオン性界面活性剤は、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
直鎖型ノニオン性界面活性剤の含有量は、化粧料の全量に対して、0.01質量%〜10質量%が好ましく、0.05質量%〜5質量%がより好ましく、0.1質量%〜3質量%が更に好ましい。直鎖型ノニオン性界面活性剤の含有量を0.01質量%以上とすることにより、グリチルレチン酸誘導体の化粧料中での透明性及び経時安定性をより向上させ、かつ、油相/水相間の界面張力をより下げ易く、また、10質量%以下とすることにより、界面活性剤を過剰量とすることがなく、化粧料を調製する際に泡立ち等が生じ難い点で好ましい。
[化粧料の調製]
本発明にかかる化粧料は、一般式(1)で表されるグリチルレチン酸誘導体と、一般式(2)で表される直鎖型ノニオン性界面活性剤とを混合することにより得ることができる。本発明に係る化粧料は、一般式(2)で表される直鎖型ノニオン性界面活性剤であるポリオキシエチレンフィトステロールを含有する。
混合には通常用いられる装置、例えば、スターラー又はインペラー攪拌、ホモミキサー等を使用することができる。
また、本発明にかかる化粧料は、グリチルレチン酸誘導体及び直鎖型ノニオン界面活性剤以外の任意の成分を所望により含有することができる。所望により含有可能な任意の成分については、後述するグリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物に関して説明するものを挙げることができる。
本発明にかかる化粧料は、グリチルレチン酸誘導体を含有し、透明性及び経時安定性に優れ、且つ、使用感に優れた化粧料とするために、水中油型乳化組成物の形態であることが好ましい。このような水中油型乳化組成物の形態としての化粧料は、好ましくは、グリチルレチン酸誘導体を含有する乳化組成物と、直鎖型ノニオン性界面活性剤を含有する組成物とを組み合わせることにより得られるものを挙げることができる。グリチルレチン酸誘導体は水に対して極めて溶解性が低く、水系化粧料に配合する(可溶化させる)ためには、通常、より多くの界面活性剤を使用する必要があるが、本発明にかかる直鎖型ノニオン性界面活性剤を用いれば、比較的少量で安定な化粧料を調製することができ、泡立ちを抑えられる点等、使用時の取り扱いの点で好ましく、また皮膚刺激のよりいっそうの低減も可能となる。
また、グリチルレチン酸誘導体を乳化組成物として配合する場合、直鎖型ノニオン性界面活性剤を含有することで、界面活性剤の添加量の低減と、化粧料の透明性及び経時安定性とを両立することができる。この結果、グリチルレチン酸誘導体を乳化組成物以外の形態で添加する場合に適用される高温加熱処理を不要にすることができる。
直鎖型ノニオン性界面活性剤を含有する組成物としては、直鎖型ノニオン界面活性剤を含有する水性組成物、又は、油溶性成分を含有する油相組成物及び直鎖型ノニオン界面活性剤を含有する水相組成物から得られる水中油型乳化組成物を挙げることができる。本発明の化粧料に用いる直鎖型ノニオン性界面活性剤を含有する組成物としては、水性組成物が好ましい。
更に、本発明にかかる化粧料としては、グリチルレチン酸誘導体を含有する乳化組成物(以下、グリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物と称する)と、直鎖型ノニオン性界面活性剤を含有する組成物(好ましくは水性組成物)とを組み合わせることにより得られるものであることが好ましい。直鎖型ノニオン性界面活性剤を含有する組成物は、直鎖型ノニオン性界面活性剤であるポリオキシエチレンフィトステロールを含有する。グリチルレチン酸誘導体は、水中油型乳化物における乳化粒子(以下、単に、乳化粒子と称する)中に含有される形態で、乳化組成物中に含まれることが好ましい。なお、直鎖型ノニオン性界面活性剤を含有する組成物と組み合わされるグリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物には、直鎖型ノニオン性界面活性剤が含まれていてもよく、含まれていなくてもよい。
なお、本発明に係る化粧料を乳化組成物とした場合には、化粧料は、後述するグリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物に関して説明される油相成分及び水相成分を、化粧料における油相成分及び水相成分として含有してもよい。
以下、本発明の好ましい態様であるグリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物と、直鎖型ノニオン界面活性剤を含有する水性組成物と、を組み合わせることにより得られる水中油型乳化組成物について説明する。
<グリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物>
グリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物は、一般式(1)で表されるグリチルレチン酸誘導体を油相の一成分として含有する。このようなグリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物としては、一般式(1)で表されるグリチルレチン酸誘導体と、リン脂質及び水溶性界面活性剤からなる群より選択された少なくとも1種を含有する乳化組成物を好ましく挙げることができる。グリチルレチン酸誘導体、及びグリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物に含まれていてもよい直鎖型ノニオン性界面活性剤については、それぞれ前述した事項を適用する。グリチルレチン酸誘導体及び直鎖型ノニオン性界面活性剤以外の各成分について、以下、説明する。
(C)リン脂質
リン脂質は単独で又は複数種の混合物の形態で使用することができる。
リン脂質としては、グリセロリン脂質が挙げられる。グリセロリン脂質としては、例えば、ホスファチジン酸、ビスホスファチジン酸、レシチン(ホスファチジルコリン)、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルメチルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルグリセリン、ジホスファチジルグリセリン(カルジオリピン)等が挙げられ、これらを含有する大豆、トウモロコシ、落花生、ナタネ、麦等の植物由来のもの、卵黄、牛等の動物由来のもの及び大腸菌等の微生物等由来の各種レシチンを挙げることができる。
また、グリセロリン脂質として、酵素分解したグリセロリン脂質を使用することができる。例えば、レシチンを酵素分解したリゾレシチン(酵素分解レシチン)は、酸、又はアルカリ触媒によるレシチンの加水分解により得られるが、ホスホリパーゼA、又はAを用いたレシチンの加水分解により得ることもできる。このようなリゾレシチンに代表されるリゾ化合物を化合物名で示すと、リゾホスファチジン酸、リゾホスファチジルグリセリン、リゾホスファチジルイノシトール、リゾホスファチジルエタノールアミン、リゾホスファチジルメチルエタノールアミン、リゾホスファチジルコリン(リゾレシチン)、リゾホスファチジルセリン等が挙げられる。
レシチンの純度60質量%以上のものが産業的にはレシチンとして利用されている。また、本発明においては、一般に「高純度レシチン」と称されるレシチン純度80質量%以上のものが好ましく、より好ましくは90質量%以上のものである。
グリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物の透明性という観点では、酵素処理されたリゾレシチン以外のリン脂質、レシチン、又は水添レシチンを選択することができる。また、化粧料中の多種多様な構成成分を配合する際の乳化安定性という観点では、リン脂質としては水素添加されたレシチン以外のリン脂質を選択することができる。
グリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物において、リン脂質の含有量は、乳化組成物全体の0.1質量%〜10質量%であることが好ましく、より好ましくは0.2質量%〜8質量%、更に好ましくは1質量%〜4質量%である。リン脂質の含有量を0.1質量%以上とすることにより、グリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物の乳化安定性がより良好となる傾向がある。また、リン脂質の含有量を10質量%以下とすることにより、過剰なリン脂質が油性成分から離れて水中にリン脂質分散体を形成することなく、グリチルレチン酸誘導体を含有する乳化組成物の乳化安定性が得られる点から好ましい。
(D)水溶性界面活性剤
水溶性界面活性剤は、グリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物中の油相/水相の界面張力を大きく下げることができ、その結果、乳化粒子の粒子径を細かくすることができる点で好ましい。なお、本発明における水溶性界面活性剤には、直鎖型ノニオン性界面活性剤は含まれない。
水溶性界面活性剤としては、乳化安定性の観点から、HLB8以上のものが好ましく、10以上のものがより好ましく、12以上のものが特に好ましい。また水溶性界面活性剤のHLB値の上限値は、特に限定されないが、一般的には、20以下であり、18以下が好ましい。本発明における界面活性剤のHLBについては、本発明における直鎖型ノニオン性界面活性剤におけるHLBと同様に算出することができ、また同様に、カタログ等に記載されているHLBの数値を使用してもよい。
水溶性界面活性剤としては、カチオン性、アニオン性、両性、ノニオン性の各界面活性剤を挙げることができ、特に制限は無いが、ノニオン性界面活性剤が好ましい。ノニオン性界面活性剤の例としては、グリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、及びショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。また、水溶性界面活性剤は、蒸留等で高度に精製されたものであることは必ずしも必要ではなく、反応混合物であってもよい。
水溶性界面活性剤としてより好ましくは、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、又はポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルである。本発明において最も好ましく用いられる水溶性界面活性剤は、ショ糖脂肪酸エステル及びポリグリセリン脂肪酸エステルからなる群より選択された少なくとも1種であり、これらを併用することが特に好ましい。
本発明に用いられるポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、平均重合度が2以上、好ましくは6〜15、より好ましくは8〜10のポリグリセリンと、炭素数8〜18の脂肪酸、例えばカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、及びリノール酸とのエステルであることが好ましい。ポリグリセリン脂肪酸エステルの好ましい例としては、ヘキサグリセリンモノオレイン酸エステル、ヘキサグリセリンモノステアリン酸エステル、ヘキサグリセリンモノパルミチン酸エステル、ヘキサグリセリンモノミリスチン酸エステル、ヘキサグリセリンモノラウリン酸エステル、デカグリセリンモノオレイン酸エステル、デカグリセリンモノステアリン酸エステル、デカグリセリンモノパルミチン酸エステル、デカグリセリンモノミリスチン酸エステル、デカグリセリンモノラウリン酸エステル等が挙げられる。これらの中でも、より好ましくは、デカグリセリンモノオレイン酸エステル(HLB=12)、デカグリセリンモノステアリン酸エステル(HLB=12)、デカグリセリンモノパルミチン酸エステル(HLB=13)、デカグリセリンモノミリスチン酸エステル(HLB=14)、デカグリセリンモノラウリン酸エステル(HLB=16)等である。これらのポリグリセリン脂肪酸エステルを、1種単独又は2種以上を混合して用いることができる。
本発明に用いられるショ糖脂肪酸エステルとしては、脂肪酸の炭素数が12以上のものが好ましく、12〜20のものがより好ましい。ショ糖脂肪酸エステルの好ましい例としては、ショ糖ジオレイン酸エステル、ショ糖ジステアリン酸エステル、ショ糖ジパルミチン酸エステル、ショ糖ジミリスチン酸エステル、ショ糖ジラウリン酸エステル、ショ糖モノオレイン酸エステル、ショ糖モノステアリン酸エステル、ショ糖モノパルミチン酸エステル、ショ糖モノミリスチン酸エステル、ショ糖モノラウリン酸エステル等が挙げられ、これらの中でも、ショ糖モノオレイン酸エステル、ショ糖モノステアリン酸エステル、ショ糖モノパルミチン酸エステル、ショ糖モノミリスチン酸エステル、ショ糖モノラウリン酸エステルがより好ましい。本発明においては、これらのショ糖脂肪酸エステルを、1種単独又は2種以上を混合して用いることができる。
本発明に用いられるソルビタン脂肪酸エステルとしては、脂肪酸の炭素数が8以上のものが好ましく、12以上のものがより好ましい。ソルビタン脂肪酸エステルの好ましい例としては、モノカプリル酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、セスキステアリン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、イソステアリン酸ソルビタン、セスキイソステアリン酸ソルビタン、オレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン等が挙げられる。これらのソルビタン脂肪酸エステルを、1種単独又は2種以上を混合して用いることができる。
本発明に用いられるポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルとしては、脂肪酸の炭素数が8以上のものが好ましく、12以上のものがより好ましい。またポリオキシエチレンのエチレンオキサイドの長さ(平均付加モル数)としては、2〜100が好ましく、4〜50がより好ましい。ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの好ましい例としては、ポリオキシエチレンモノカプリル酸ソルビタン、ポリオキシエチレンモノラウリン酸ソルビタン、ポリオキシエチレンモノステアリン酸ソルビタン、ポリオキシエチレンセスキステアリン酸ソルビタン、ポリオキシエチレントリステアリン酸ソルビタン、ポリオキシエチレンイソステアリン酸ソルビタン、ポリオキシエチレンセスキイソステアリン酸ソルビタン、ポリオキシエチレンオレイン酸ソルビタン、ポリオキシエチレンセスキオレイン酸ソルビタン、ポリオキシエチレントリオレイン酸ソルビタン等が挙げられる。
これらの水溶性界面活性剤は、1種を単独で使用してもよく、複数種を組み合わせて使用してもよい。水溶性界面活性剤としては、好ましくは、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びショ糖脂肪酸エステルから選択される少なくとも1種を挙げることができる。
水溶性界面活性剤の添加量は、グリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物の全量に対して、0.5質量%〜30質量%が好ましく、1質量%〜20質量%がより好ましく、2質量%〜15質量%が更に好ましい。水溶性界面活性剤量を0.5質量%以上とすることにより、油相/水相間の界面張力を下げ易く、また、30質量%以下とすることにより、界面活性剤を過剰量とすることがなく、グリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物に泡立ち等が生じ難い点で好ましい。
(E)油剤
グリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物は、グリチルレチン酸誘導体を含有する油相を構成するために油剤を含有することができる。このような油剤としては、水相に含有される水性媒体に溶解しないものであれば、特に限定は無い。油剤としては、カロチノイド類、油溶性ビタミンを含有するラジカル捕捉剤、液体の油脂類、脂肪酸エステル等が好ましく用いられる。
カロチノイド類としては、天然色素を含むカロチノイド類を好ましく用いることができる。本発明に適用しうるカロチノイド類としては、黄色から赤のテルペノイド類の色素であり、植物類、藻類、及びバクテリアのものが挙げられる。また、天然由来のものに限定されず、合成、生合成でもよい。カロチノイド類としては、アクチニオエリスロール、アスタキサンチン、ビキシン、カンタキサンチン、カプサンチン、カプソルビン、β−8’−アポ−カロテナール(アポカロテナール)、β−12’−アポ−カロテナール、α−カロテン、β−カロテン、”カロテン”(α−及びβ−カロテン類の混合物)、γ−カロテン、β−クリプトキサンチン、エキネノン、ルテイン、リコピン、ビオラキサンチン、ゼアキサンチン、及びそれらのうちヒドロキシル又はカルボキシルを含有するもののエステル類等が挙げられる。
脂溶性ビタミン類としては、ビタミンE類、レチノイド類、ビタミンD類、アスコルビン酸及びエリソルビン酸の油溶化誘導体を挙げることができ、この内でも、抗酸化機能が高くラジカル捕捉剤(酸化防止剤)としても使用可能であり、グリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物及び化粧料の透明性の観点から、ビタミンE類であることが好ましい。
ビタミンE類としては、特に限定されず、例えばトコフェロール及びその誘導体からなる化合物群、並びにトコトリエノール及びその誘導体からなる化合物群から選ばれるものが挙げられる。これらは単独で用いても、複数併用して用いてもよい。またトコフェロール及びその誘導体からなる化合物群とトコトリエノール及びその誘導体からなる化合物群からそれぞれ選択されたものを組み合わせて使用してもよい。
トコフェロール及びその誘導体は、トコフェロール及び基本骨格をトコフェロールとした誘導体を指し、具体的には、トコフェロールの異性体であるα、β、γ、及びδトコフェロール、トコフェロールが有するOH基が脂肪酸で修飾された酢酸トコフェロール、基本骨格をトコールとするトコトリエノール等が挙げられる。トコフェロール及びその誘導体の由来は特に限定されず、具体的には、ひまわり、とうもろこし、オリーブ、菜種、大豆、落花生、アーモンドでもよい。また、トコフェロール誘導体は単独でも複数を混ぜてもよい。
トコフェロール及びその誘導体からなる化合物群としては、dl−α−トコフェロール、dl−β−トコフェロール、dl−γ−トコフェロール、dl−δ−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、ニコチン酸−dl−α−トコフェロール、リノール酸−dl−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロール等が含まれる。これらの内で、dl−α−トコフェロール、dl−β−トコフェロール、dl−γ−トコフェロール、dl−δ−トコフェロール、及び、これらの混合物(ミックストコフェロール)からなる群より選択される少なくとも1種がより好ましい。また、トコフェロール誘導体としては、これらの酢酸エステルが好ましく用いられる。
トコトリエノール及びその誘導体からなる化合物群としては、α−トコトリエノール、β−トコトリエノール、γ−トコトリエノール、δ−トコトリエノール等が含まれる。また、トコトリエノール誘導体としては、これらの酢酸エステルが好ましく用いられる。トコトリエノールは麦類、米糠、パーム油等に含まれるトコフェロール類似化合物で、トコフェロールの側鎖部分に二重結合が3個含まれ、優れた酸化防止性能を有する。
レチノイド類としては、レチノール、3−ヒドロレチノール,レチナール,3−ヒドロレチナール,レチノイン酸,3−デヒドロレチノイン酸,ビタミンAアセテート等のビタミンA類;α,β,γ−カロチン,β−クリプトキサンチン,エキネノン等のカロチノイド、キサントフィル等のプロビタミンA類を挙げることができる。ビタミンD類としては、ビタミンDからD等のビタミンD類を挙げることができる。
またその他の脂溶性ビタミン物質としては、ニコチン酸ビタミンE等のエステル類;ビタミンKからK等のビタミンK類を挙げることができる。
アスコルビン酸及びエリソルビン酸の油溶化誘導体には、ステアリン酸L−アスコルビルエステル、テトライソパルミチン酸L−アスコルビルエステル、パルミチン酸L−アスコルビルエステル、パルミチン酸エリソルビルエステル、テトライソパルミチン酸エリソルビルエステル、ジオレイン酸アスコルビル等のビタミンCの脂肪酸エステル類、ジパルミチン酸ピリドキシン、トリパルミチン酸ピリドキシン、ジラウリン酸ピリドキシン、ジオクタン酸ピリドキシン等のビタミンBの脂肪酸エステル類等が挙げられる。
上記以外の油脂としては、常温で、液体の油脂(脂肪油)及び固体の油脂(脂肪)が挙げられる。
液体の油脂としては、例えばオリーブ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、ヒマシ油、アボガド油、月見草油、タートル油、トウモロコシ油、ミンク油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、サラダ油、サフラワー油(ベニバナ油)、パーム油、ココナッツ油、ピーナッツ油、アーモンド油、ヘーゼルナッツ油、ウォルナッツ油、グレープシード油、スクワレン、スクワラン等が挙げられる。
また、固体の油脂としては、牛脂、硬化牛脂、牛脚脂、牛骨脂、ミンク油、卵黄油、豚脂、馬脂、羊脂、硬化油、カカオ脂、硬化ヤシ油、パーム硬化油、モクロウ、モクロウ核油、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
上記の中でも、乳化組成物中の乳化粒子の粒子径、乳化組成物の経時安定性の観点から、中鎖脂肪酸エステル又は中鎖脂肪酸トリグリセライドであるココナッツ油が好ましく用いられる。
また、油剤としては、グリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物の透明性の観点から、炭素数10〜18の脂肪酸エステルを好ましく挙げることができる。炭素数10〜18の脂肪酸エステルを構成する脂肪酸としては、カプリン酸、セバシン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレン酸、エレオスステアリン酸等が挙げられ、好ましくはミリスチン酸、パルミチン酸、セバシン酸が挙げられる。また、脂肪酸に反応させるアルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール等の一価のアルコール、エチレングリコール、ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコールが挙げられる。脂肪酸に反応させるアルコールは、直鎖であっても、分岐を有していてもかまわない。
炭素数10〜18の脂肪酸エステルとしては、グリチルレチン酸誘導体の溶解性の観点から、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、カプリン酸プロピレングリコール、及びジカプリン酸プロピレングリコールが好ましく、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、及びセバシン酸ジイソプロピルが更に好ましい。
これらの油剤の中でも特に好ましい油剤としては、dl−α−トコフェロール、dl−β−トコフェロール、dl−γ−トコフェロール、dl−δ−トコフェロール、若しくは、これらの混合物(ミックストコフェロール)、又はこれらの酢酸エステル等の脂溶性ビタミンE類;ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸エチルヘキシル、エチルヘキサン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、セバシン酸ジエチル、アジピン酸イソプロピル、セバシン酸イソプロピル、リンゴ酸ジイソステアリル等の脂肪酸エステル類、モノカプリル酸プロピレングリコール、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジカプリン酸プロピレングリコール、トリエチルヘキサノイン、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル、エチルヘキサン酸ブチルエチルプロパンジオール等の多価アルコール脂肪酸エステル等の炭素数10〜18の脂肪酸エステルが挙げられる。油剤の全体におけるビタミンE類、炭素数10〜18の脂肪酸エステルの合計含有量は、1質量%以上が好ましく、4質量%以上がより好ましく、8質量%以上が更に好ましい。
油剤の総含有量としては、グリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物の透明性及び経時安定性、化粧料の使用感を向上させる観点から、グリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物の総量に対して、1質量%〜35質量%が好ましく、2質量%〜30質量%がより好ましく、5質量%〜25質量%が更に好ましい。
(F)その他の成分
本発明における化粧料又はグリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物は、化粧料の透明性、経時安定性の向上、及び防腐性の観点から多価アルコールを含有することが好ましい。
本発明における多価アルコールとしては、二価以上のアルコールであれば特に限定されず用いることができる。多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,3−ブチレングリコール、イソプレングリコール、ポリエチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコールが挙げられる。多価アルコールは、これらを1種単独又は複数種の混合物の形態で用いることができる。
多価アルコールとしては、その1分子中における水酸基の数が、3個以上であるものを用いることが好ましい。これにより、水系溶媒と油脂成分との界面張力をより効果的に低下させることができ、より微細で、かつ、安定な乳化粒子を形成させることができる。その結果、本発明の乳化組成物を化粧料に適用した場合において、経皮吸収性をより高いものとすることができる。
上述したような条件を満足する多価アルコールの中でも、特に、グリセリンを用いた場合、乳化粒子の粒子径がより小さくなり、かつ粒子径が小さいまま長期に亘り安定して保持されるため、好ましい。
多価アルコールの含有量は、前述の透明性、経時安定性、防腐性に加えて、グリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物の粘度の観点から、組成物の全量に対して10質量%〜60質量%が好ましく、より好ましくは20質量%〜55質量%、更に好ましくは30質量%〜50質量%である。多価アルコールの含有量が10質量%以上であると、油脂成分の種類、含有量等によっても、十分な経時安定性が得られ易い点で好ましい。一方、多価アルコールの含有量が60質量%以下であると、最大限の効果が得られ、乳化組成物の粘度が高くなるのを抑え易い点で好ましい。
多価アルコールの含有量は、化粧料全体に対する含有量とした場合には、使用感、経時安定性、防腐性の観点から、化粧料の全量に対して0.1質量%〜60質量%が好ましく、より好ましくは0.5質量%〜30質量%、更に好ましくは1質量%〜20質量%である。
本発明における化粧料又はグリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物には、上記成分の他、食品、化粧品等の分野において通常用いられる添加成分を、その形態に応じて適宜含有させてもよい。
他の添加成分は、その特性によって、油溶性又は水溶性の添加成分として、本発明の乳化組成物に含有させることができる。
例えば、その他の添加成分としては、グルコース、ショ糖、カッパーカラギーナン、ローカストビーンガム、グアーガム、ヒドロキシプロピルグアガム、キサンタンガム、カラヤガム、タマリンド種子多糖、アラビアガム、トラガカントガム、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、デキストリン等の単糖類又は多糖類;ソルビトール、マンニトール、マルチトール、ラクトース、マルトトリイトール、キシリトール等の糖アルコール;塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム等の無機塩;カゼイン、アルブミン、メチル化コラーゲン、加水分解コラーゲン、水溶性コラーゲン、ゼラチン等の分子量5000超のタンパク質;グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、スレオニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、シスチン、メチオニン、リジン、ヒドロキシリジン、アルギニン、ヒスチジン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アセチルヒドロキシプロリン等のアミノ酸及びそれらの誘導体;カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、酸化エチレン・酸化プロピレンブロック共重合体等の合成高分子;ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース等の水溶性セルロース誘導体;フラボノイド類(カテキン、アントシアニン、フラボン、イソフラボン、フラバン、フラバノン、ルチン)、アスコルビン酸又はその誘導体(アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カリウム、アスコルビン酸カルシウム、L−アスコルビン酸リン酸エステル、リン酸アスコルビルマグネシウム、リン酸アスコルビルナトリウム、硫酸アスコルビル、硫酸アスコルビル2ナトリウム塩、及びアスコルビル−2−グルコシド等)、フェノール酸類(クロロゲン酸、エラグ酸、没食子酸、没食子酸プロピル)、リグナン類、クルクミン類、クマリン類、プテロスチルベン等を含むヒドロキシスチルベン、フェノキシエタノールなどを挙げることができ、その機能に基づいて、例えば機能性成分、賦形剤、粘度調整剤、ラジカル捕捉剤等として含んでもよい。
その他、本発明においては、例えば、種々の薬効成分、pH調整剤、pH緩衝剤、紫外線吸収剤、防腐剤、香料、着色剤等、通常、その用途で使用される他の添加物を併用することができる、
<グリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物を含有する化粧料の製造方法>
グリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物の製造方法は、特に限定されず、公知の方法に従い製造することができる。例えば、a)水性媒体(水等)に、水溶性界面活性剤、及び他の水溶性成分を溶解させて、水相組成物を得ること、b)グリチルレチン酸誘導体、油剤、リン脂質(レシチン等)、及び、所望により含有される他の油剤(カロチノイド等)を混合又は溶解して、油相組成物を得ること、c)攪拌下で水相組成物と油相組成物を混合して、乳化分散を行い、乳化組成物を得ること、の各工程を含む製造方法が好ましい。
本製造方法における油相及び水相に含有される成分は、前述の本発明の乳化組成物の構成成分と同様であり、好ましい例及び好ましい量も同様であり、好ましい組合せがより好ましい。
乳化分散における油相と水相との比率(質量)は、特に限定されるものではないが、油相/水相比率(質量%)として0.1/99.9〜50/50が好ましく、0.5/99.5〜30/70がより好ましく、1/99〜20/80が更に好ましい。油相/水相比率を0.1/99.9以上とすることにより、有効成分が低くならないため乳化組成物の実用上の問題が生じない傾向となり好ましい。また、油相/水相比率を50/50以下とすることにより、界面活性剤濃度が薄くなることがなく、乳化組成物の乳化安定性が悪化しない傾向となり好ましい。
乳化分散は、1ステップの乳化操作を行うことでもよいが、2ステップ以上の乳化操作を行うことが均一で微細な乳化粒子を得る点から好ましい。具体的には、剪断作用を利用する通常の乳化装置(例えば、スターラー又はインペラー攪拌、ホモミキサー、連続流通式剪断装置等)を用いて乳化するという1ステップの乳化操作に加えて、高圧ホモジナイザー、超音波分散機等を通して乳化する等の方法で2種以上の乳化装置を併用するのが特に好ましい。高圧ホモジナイザーを使用することで、乳化物を更に均一な微粒子の液滴に揃えることができる。また、更に均一な粒子径の液滴とする目的で複数回行ってもよい。
グリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物は、適宜pH調整剤を使用することができる。pH調整剤により調整されたグリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物のpH値は、4〜10の範囲であることが好ましい。
pH調整剤は、乳化組成物を調製する前及び後のいずれに使用してもよい。pHの変動幅を小さくして、より緩和な条件でpHを調整することが可能である点から、pH調整剤は、乳化組成物の調製前に使用することが好ましい。その際には、pH調整剤は、乳化組成物を調製する前の水相組成物、及び油相組成物のいずれに添加してもよい。
pH調整剤としては、無機酸、有機酸、無機塩基及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種を用いてもよく、具体的には、クエン酸、グルコン酸、カルボン酸、酒石酸、コハク酸、酢酸又はフタル酸、トリフルオロ酢酸、モルホリノエタンスルホン酸、2−〔4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル〕エタンスルホン酸のような有機酸とその塩;トリス(ヒドロキシメチル)、アミノメタン、アンモニアのような有機塩基;塩酸、過塩素酸、炭酸のような無機酸とその塩;リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウムのような無機塩基;リン酸水素ナトリウム、炭酸水素ナトリウムのような無機水素塩が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記のようにして得られたグリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物を用いて本発明における化粧料を調製する方法としては、グリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物と、直鎖型ノニオン性界面活性剤を含有する水性組成物とを混合することを含む方法を挙げることができる。本発明の化粧料において、グリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物と、直鎖型ノニオン性界面活性剤を含有する水性組成物との混合については特に制限はなく、例えば、グリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物、及び必要に応じて添加可能な成分を、スターラー又はインペラー攪拌、ホモミキサー等を用いて、混合等して得ることができる。
[化粧料の濁度]
本発明の化粧料に関する透明性の指標としては、濁度を使用する。
本発明における濁度は、波長650nmの光を用いて、25℃にて測定した吸光度により規定される。本発明において「透明性」の指標となる吸光度(濁度)は、分光光度計(例えば、V−630、株式会社日本分光製)を用いて測定する。本発明における透明性の高い乳化組成物の濁度(吸光度)は、0.001〜0.20であることが好ましく、より好ましくは0.001〜0.18、更に好ましくは0.001〜0.15である。
[用途]
本発明の化粧料としては、化粧水、美容液、乳液、クリームパック・マスク、パック、洗髪用化粧品、フレグランス化粧品、液体ボディ洗浄料、UVケア化粧品、防臭化粧品等の化粧料が挙げられる。
以下、本発明を実施例にて詳細に説明するが、本発明はそれらに何ら限定されるものではない。
なお、以下に示す実施例12〜実施例17が本発明の実施例であり、その他は参考例である。
[実施例1]
(1)グリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物の調製
下記の成分を、70℃で加熱しながら1時間溶解して、水相組成物を得た。
・ショ糖モノステアリン酸エステル(HLB=16) 9.3g
・モノオレイン酸デカグリセリル(HLB=12) 18.9g
・グリセリン 123.8g
・純水 82.5g
また、下記成分を、70℃で加熱しながら1時間溶解して、油相組成物を得た。
・グリチルレチン酸ステアリル 10.0g
・酢酸トコフェロール 10.0g
・トコフェロール 42.3g
・トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル 7.5g
・精製レシチン(大豆由来) 5.7g
水相組成物を攪拌した状態に維持しながら、油相組成物を加えた後、高圧ホモジナイザーを用いて4分間分散することで予備乳化物を得た。続いて、得られた予備乳化物を約60℃まで冷却し、アルティマイザーHJP−25005((株)スギノマシン社製)を用いて、245MPaの圧力で高圧乳化を行った。その後、得られた乳化組成物を平均孔径1μmのミクロフィルターでろ過し、80℃で30分加熱滅菌することでグリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物EM−1を調製した。
(2)化粧料の調製
上記で得られたグリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物(EM−1)を、下記の化粧水組成に示すように各成分と組み合わせて、マグネチックスターラーを用いて10分間攪拌を行い、評価用試料(化粧料)を調製した。なお、水性基剤としては、10mMクエン酸バッファー水溶液(pH7)を用いた。得られた評価用試料におけるグリチルレチン酸誘導体の含有量は0.05質量%であった。
−化粧水組成−
・POE(20)POP(4)セチルエーテル 0.3質量%
・1,3ブチレングリコール(BG) 10.0質量%
・フェノキシエタノール 0.3質量%
・EM−1 1.5質量%
・水性基剤 残量
[実施例2〜17、比較例1〜21]
直鎖型ノニオン性界面活性剤の種類及び配合量(最終濃度)を、表1及び表2に記載の通りに変更した以外は、実施例1と同様にして、評価用試料を得た。なお、直鎖型ノニオン界面活性剤の配合量を変更した場合には、化粧水製剤模擬液における水性媒体(純水)の配合量を増減させて調整した。
なお、上記の実施例及び比較例で使用した各成分は、以下のとおりである。
ショ糖モノステアリン酸エステル:三菱化学フーズ株式会社製リョートーシュガーエステルS−1670(HLB=16)
モノオレイン酸デカグリセリル:日光ケミカルズ株式会社製NIKKOL Decaglyn 1−O(HLB=12)
モノミリスチン酸デカグリセリル:日光ケミカルズ株式会社製NIKKOL Decaglyn 1−M(HLB=14)
グリチルレチン酸ステアリル:アルプス薬品工業製のグリチルレチン酸ステアリル
酢酸トコフェロール:BASF株式会社のビタミンEアセテート
トコフェロール:理研ビタミン株式会社製の理研Eオイル800
トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル:花王株式会社のココナードMT
精製レシチン:SLP−辻製油株式会社製のホワイト(大豆由来)
PEG−20水添ヒマシ油:NIKKOL HCO−20、日光ケミカルズ社製
PEG−30水添ヒマシ油:NIKKOL HCO−30、日光ケミカルズ社製
PEG−50水添ヒマシ油:NIKKOL HCO−50、日光ケミカルズ社製
PEG−60水添ヒマシ油:NIKKOL HCO−60、日光ケミカルズ社製
ポリソルベート40:NIKKOL TP−10EX、日光ケミカルズ社製
POE(1)POP(4)セチルエーテル:NIKKOL PBC−31、日光ケミカルズ社製
POE(1)POP(8)セチルエーテル:NIKKOL PBC−41、日光ケミカルズ社製
POE(10)POP(4)セチルエーテル:NIKKOL PBC−33、日光ケミカルズ社製
POE(20)POP(4)セチルエーテル:NIKKOL PBC−34、日光ケミカルズ社製
POE(20)POP(8)セチルエーテル:NIKKOL PBC−44、日光ケミカルズ社製
POE(9)ラウリルエーテル:NIKKOL BL−9EX、日光ケミカルズ社製
POE(21)ラウリルエーテル:NIKKOL BL−21、日光ケミカルズ社製
POE(25)ラウリルエーテル:NIKKOL BL−25、日光ケミカルズ社製
POE(5.5)セチルエーテル:NIKKOL BC−5.5、日光ケミカルズ社製
POE(10)セチルエーテル:NIKKOL BC−10、日光ケミカルズ社製
POE(10)ベヘニルエーテル:NIKKOL BB−10、日光ケミカルズ社製
POE(20)セチルエーテル:NIKKOL BC−20、日光ケミカルズ社製
POE(20)ステアリルエーテル:NIKKOL BS−20、日光ケミカルズ社製
POE(20)ベヘニルエーテル:NIKKOL BB−20、日光ケミカルズ社製
POE(30)ベヘニルエーテル:NIKKOL BB−30、日光ケミカルズ社製
ステアリン酸PEG−10:NIKKOL MYS−10V、日光ケミカルズ社製
ステアリン酸PEG−40:NIKKOL MYS−40V、日光ケミカルズ社製
ステアリン酸PEG−45:NIKKOL MYS−45V、日光ケミカルズ社製
ステアリン酸PEG−55:NIKKOL MYS−55V、日光ケミカルズ社製
POE(7)オレイルエーテル:NIKKOL BO−7V、日光ケミカルズ社製
POE(10)オレイルエーテル:NIKKOL BO−10V、日光ケミカルズ社製
POE(15)オレイルエーテル:NIKKOL BO−15V、日光ケミカルズ社製
POE(20)オレイルエーテル:NIKKOL BO−20V、日光ケミカルズ社製
POE(50)オレイルエーテル:NIKKOL BO−50V、日光ケミカルズ社製
PEG−5ダイズステロール:NIKKOL BPS−5、日光ケミカルズ社製
PEG−10ダイズステロール:NIKKOL BPS−10、日光ケミカルズ社製
PEG−20ダイズステロール:NIKKOL BPS−20、日光ケミカルズ社製
PEG−30ダイズステロール:NIKKOL BPS−30、日光ケミカルズ社製
<評価>
各評価は、以下のように行った。結果をそれぞれ表1及び表2に示す。なお、表中「−」は未評価であることを示す。
1.透明性(初期濁度)の評価
上記で得られた評価用試料(化粧水)について、濁度の指標として650nmにおける吸光度を、分光光度計(V−630、株式会社 日本分光製)を用いて、25℃にて測定して、下記評価基準に基づき初期濁度を評価した。結果を表1及び表2に示す。
−評価基準−
S:0.05以下
A:0.05より大きく0.08以下
B:0.08より大きい
C:白濁又は沈殿により測定不可
2.経時安定性評価
経時安定性の評価(化粧料における透明性の持続性)は、上記で得られた各化粧料について、調製直後及び40℃の条件下で経時させた後の濁度変化を測定することで、評価した。濁度変化は、40℃で2週間経時させた後の化粧水について、波長650nmにおける吸光度を、初期濁度と同様にして測定し、調製直後の初期濁度からの吸光度の差を、下記基準で評価した。結果を表1及び表2に示す。
−評価基準−
S:0.02未満
A:0.02以上0.03未満
B:0.03以上0.05未満
C:0.05以上
3.使用感の評価
実施例及び比較例の化粧水について、専門パネル10名により、使用感(こく感、べたつきのなさ)の良否を下記の評価基準によって評価した。結果を表1及び表2に示す。
−評価基準−
S:10名中7名以上が「良い」と答えた
A:10名中5〜6名が「良い」と答えた
B:10名中3〜4名が「良い」と答えた
C:10名中2名以下が「良い」と答えた
表1〜表2に示されるように、実施例の化粧料は、グリチルレチン酸誘導体を含有しながらも、高い透明性を有し、経時安定性及び使用感に優れた化粧料であることが確認された。
[実施例18、比較例22]
(1)美容液(実施例18)の調製
下記の成分を、70℃で加熱しながら1時間溶解して、水相組成物を得た。
・POE(20)オレイルエーテル 15.0g
・純水 480.2g
また、下記成分を、70℃で加熱しながら1時間溶解して、油相組成物を得た。
・グリチルレチン酸ステアリル 0.25g
・酢酸トコフェロール 0.25g
・トコフェロール 1.0g
・トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル 0.2g
・精製レシチン(大豆由来) 0.1g
(2)美容液(比較例22)の調製
下記の成分を、70℃で加熱しながら1時間溶解して、水相組成物を得た。
・PEG(60)水添ヒマシ油 15.0g
・純水 480.2g
また、下記成分を、70℃で加熱しながら1時間溶解して、油相組成物を得た。
・グリチルレチン酸ステアリル 0.25g
・酢酸トコフェロール 0.25g
・トコフェロール 1.0g
・トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル 0.2g
・精製レシチン(大豆由来) 0.1g
実施例18および比較例22について、それぞれ水相組成物に油相組成物を加えた後、超音波分散機を用いて20分間分散後、プロペラ型攪拌機を用いて、キサンタンガム3gを少量ずつ加え、美容液製剤模擬液を調製した。
実施例18の化粧料は、透明性評価がAランクであり、安定性評価がSランクであり、使用感評価はSランクであった。一方、比較例22の化粧料は透明性評価がCランクであり、安定性評価がCランクであり、白濁しており、経時で分離した。また、使用感評価はCランクであった。
以上より、実施例18の化粧料は、透明性に非常に優れ、保存安定性にも優れた化粧料であることが確認された。

Claims (4)

  1. 下記一般式(1)で表されるグリチルレチン酸誘導体と、
    下記一般式(2)で表される直鎖型ノニオン性界面活性剤と、
    を含有する水中油型乳化組成物の形態である化粧料であって、
    下記一般式(2)で表される直鎖型ノニオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンフィトステロールであり、水中油型乳化組成物における油相と水相との比率は、質量基準で1/99〜20/80の範囲である化粧料。


    [一般式(1)中、R及びRは、
    が、−C1225、−C1429、−C1633、−C1837、又は−C2041を表し、且つ、Rが水素原子を表すか、或いは、
    が水素原子を表し、且つ、Rが、−(C=O)C1123、−(C=O)C1327、−(C=O)C1531、又は−(C=O)C1735を表す。]
    R−Q−(CHCH(CH)O)−(CHCHO)−H (2)
    [一般式(2)中、Rは、炭素数16〜24のアルキル基、炭素数16〜24のアルケニル基、又はフィトステロールから水酸基をひとつ除いた残基を表す。Qは、エーテル基又はエステル基を表す。mはプロピレンオキサイド(PO)の平均付加モル数であって、0〜8の数を表し、nはエチレンオキサイド(EO)の平均付加モル数であって、20〜60の数を表す。〕
  2. 更に、リン脂質及び水溶性界面活性剤からなる群より選択される少なくとも1種を含有する請求項1記載の化粧料。
  3. 水溶性界面活性剤が、ショ糖脂肪酸エステル及びポリグリセリン脂肪酸エステルから選択される少なくとも1種である請求項に記載の化粧料。
  4. 下記一般式(1)で表されるグリチルレチン酸誘導体と、
    下記一般式(2)で表される直鎖型ノニオン性界面活性剤と、
    を含有する水中油型乳化組成物の形態であるグリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物であって、
    下記一般式(2)で表される直鎖型ノニオン性界面活性剤であるポリオキシエチレンフィトステロールが、ポリオキシエチレンフィトステロールであり、水中油型乳化組成物における油相と水相との比率は、質量基準で1/99〜20/80の範囲であるグリチルレチン酸誘導体含有乳化組成物。


    [一般式(1)中、R及びRは、
    が、−C1225、−C1429、−C1633、−C1837、又は−C2041を表し、且つ、Rが水素原子を表すか、或いは、
    が水素原子を表し、且つ、Rが、−(C=O)C1123、−(C=O)C1327、−(C=O)C1531、又は−(C=O)C1735を表す。]
    R−Q−(CHCH(CH)O)−(CHCHO)−H (2)
    [一般式(2)中、Rは、炭素数16〜24のアルキル基、炭素数16〜24のアルケニル基、又はフィトステロールから水酸基をひとつ除いた残基を表す。Qは、エーテル基又はエステル基を表す。mはプロピレンオキサイド(PO)の平均付加モル数であって、0〜8の数を表し、nはエチレンオキサイド(EO)の平均付加モル数であって、20〜60の数を表す。]
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