JP6522033B2 - 乳化組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、乳化組成物及び化粧料に関する。
近年、各種の機能性油性成分を化粧料等に配合することが行なわれている。一般に、機能性油性成分は、その性質上、油が配合されている乳液又はクリーム等に配合される場合が多い。
一方、化粧水等の水性組成物に機能性油性成分を配合する方法としては、界面活性剤により機能性油性成分を可溶化する方法、又は、多量の油剤又は乳化剤等を用いて油相成分として乳化組成物中に配合する方法等が挙げられる。
特許文献1〜3には水中油型の乳化組成物の調製方法が記載されている。また、界面活性剤を用いた乳化技術として、特許文献4には、アルキル化多糖類にリン脂質及びイオン性界面活性剤を組み合わせて得られる乳化分散物が開示されている。
しかしながら、特許文献1〜3に記載された乳化組成物の調製方法では、高濃度の機能性油性成分を配合することができないと懸念される。また、特許文献4に記載された乳化技術では、イオン性界面活性剤を用いる必要があるが、イオン性界面活性剤を用いて得られる乳化組成物は化粧料等に適用した場合に皮膚刺激性を示すことが懸念される。
そのため、機能性油性成分を可溶化するために、界面活性剤を用いる場合には、皮膚への刺激を考慮して、界面活性剤の種類及び配合量を制限する必要が生じる。界面活性剤の種類及び配合量を制限すると、それに伴って乳化組成物に配合される油分、香料又は機能性油性成分等の種類及び配合量が制限される可能性もある。
また、化粧料に適用される乳化組成物には透明性が要求される場合も多い。しかし、乳化組成物中に乳化粒子が含まれる場合、乳化粒子の平均粒子径、又は油剤の含有量等の各要素に依存して光が散乱されるため、乳化組成物に濁りが生じて透明性が損なわれ、外観上好ましくない場合がある。
特許第5134197号公報 特許第2831800号公報 特開平9−169618号公報 特許第4524098号公報
このような中で、機能性油性成分を高濃度に含有しつつも、長期の乳化安定性を実現し得る乳化組成物の開発が望まれていた。
本発明は、機能性油性成分及びビタミンE類を含有し、且つ乳化安定性に優れた乳化組成物及び乳化組成物を含有する化粧料を提供することを課題とする。
乳化組成物において、濁度を低減させ、且つ化粧料に適用した場合の化粧料中の油剤又は界面活性剤の含有量を抑制するためには、機能性油性成分を高濃度で配合することが望ましい。
また、高濃度の機能性油性成分を十分に溶解させるためには多量のビタミンE類を使用することがある。多量のビタミンE類を含有する乳化組成物の化粧料等への配合を想定する場合には、耐塩性を向上させるために多量のリン脂質等を乳化組成物に配合するが好ましい。
乳化組成物中に含まれるビタミンE類又はリン脂質の濃度が高くなることで、乳化組成物の乳化安定性が損なわれる問題が生じることが明らかになった。
前記課題を解決するための手段は、以下の実施形態を含む。
[1] 機能性油性成分と、ビタミンE類と、下記一般式(1)で表されるアシルグルタミン酸エステルと、乳化組成物の全質量に対する含有量が30質量%〜50質量%である多価アルコールと、を含有し、機能性油性成分が、グリチルレチン酸誘導体、ビタミンE類以外の脂溶性ビタミン類、およびカロチノイド類からなる群より選択される少なくとも1種である乳化組成物。
(一般式(1)中、Rは、炭素数8〜22のアルキル基、炭素数8〜22のアルケニル基、又は炭素数8〜22のアルキニル基を表し、R及びRは、互いに独立して、炭素数8〜30のアルキル基、炭素数8〜30のアルケニル基、又はステロール基を表す。)
[2] ビタミンE類が、トコフェロール及びその誘導体と、トコトリエノール及びその誘導体とからなる群より選択される少なくとも1種を含む、[1]に記載の乳化組成物。
[3] 一般式(1)で表されるアシルグルタミン酸エステルが、下記一般式(2)で表されるアシルグルタミン酸エステルである、[1]又は[2]に記載の乳化組成物。
(一般式(2)中、R’は、炭素数12〜18のアルキル基、炭素数12〜18のアルケニル基、又は炭素数12〜18のアルキニル基を表し、R’及びR’は、互いに独立して、炭素数12〜24のアルキル基、炭素数12〜24のアルケニル基、又はステロール基を表す。)
[4] 更に、ポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する、[1]〜[3]のいずれか1つに記載の乳化組成物。
[5] ポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量が乳化組成物の全質量に対して、0.5質量%〜30質量%である、[4]記載の乳化組成物。
[6] 一般式(1)で表されるアシルグルタミン酸エステルが、ラウロイルグルタミン酸ジヘキシルデシル、ラウロイルグルタミン酸ジイソステアリル、ラウロイルグルタミン酸ビス(ヘキシルデシル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジオクチルドデシル、ラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)、ラウロイルグルタミン酸(フィトステリル/ベヘニル/オクチルドデシル/イソステアリル)、及び、ステアロイルグルタミン酸ジオクチルドデシルからなる群より選択される少なくとも1種である、[1]〜[5]のいずれか1つに記載の乳化組成物。
[7] 多価アルコールが、グリセリンを含む[1]〜[6]のいずれか1つに記載の乳化組成物。
[8] 乳化組成物の全質量に対して、5質量以上25質量%未満のビタミンE類を含有する、[1]〜[7]のいずれか1つに記載の乳化組成物。
[9] 機能性油性成分が、ビタミンE類に、25℃で0.5質量%以上溶解する油溶性成分である、[1]〜[8]のいずれか1つに記載の乳化組成物。
[10] [1]〜[9]のいずれか1つに記載の乳化組成物を含有する化粧料。
[11] 更に、リン脂質を含有する[10]に記載の化粧料。
[12] ビタミンE類を、化粧料の全質量に対して0.001質量%〜1.0質量%含有する[10]又は[11]に記載の化粧料。
本発明によれば、機能性油性成分、ビタミンE類及び後述する一般式で表されるアシルグルタミン酸エステルを含有するため、乳化安定性に優れた、乳化組成物及び乳化組成物を含有する化粧料を提供することができる。
表3にかかる乳化組成物の安定性について示したグラフである。
以下、本発明について詳細に説明する。
なお、本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
本明細書において「水相」とは、溶媒の種類にかかわらず「油相」に対する語として使用する。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけでなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても本工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本明細書において、組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
[乳化組成物]
本発明の乳化組成物は、機能性油性成分と、ビタミンE類と、下記一般式(1)で表されるアシルグルタミン酸エステルと、を含有する化粧料。
一般式(1)中、Rは、炭素数8〜22のアルキル基、炭素数8〜22のアルケニル基、又は炭素数8〜22のアルキニル基を表し、R及びRは、互いに独立して、炭素数8〜30のアルキル基、炭素数8〜30のアルケニル基、又はステロール基を表す。
本発明の乳化組成物は、上記構成を有することにより、乳化安定性に優れる。また、本発明の乳化組成物は、透明性に優れ、経時安定性及びその持続性に優れたものとなる。更に、本発明の乳化組成物は、機能性油性成分に期待される効果を長期間に亘って維持しうる。
本発明の乳化組成物は、特に限定されないが、水中油型の乳化組成物であることが好ましい。
本発明の乳化組成物に含有される必須成分及び任意成分について詳細に説明する。
<機能性油性成分>
本発明の乳化組成物は機能性油性成分を含有する。
機能性油性成分とは、生体に対して所望される機能を奏し得る油性成分である。
機能性油性成分は、生体に対して所望される機能を奏し得るものであり、且つ後述するビタミンE類に、25℃で0.5質量%以上(100質量%以下)溶解する油性成分であることが好ましい。具体的には、機能性油性成分として、グリチルレチン酸誘導体、ビタミンE類以外の脂溶性ビタミン類、カロチノイド類からなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。
グリチルレチン酸誘導体としては、グリチルレチン酸、グリチルレチン酸ステアリル、グリチルレチン酸ピリドキシン等が挙げられる。中でも、グリチルレチン酸ステアリル、グリチルレチン酸が好ましく、グリチルレチン酸ステアリルがより好ましい。
グリチルレチン酸ステアリルは、CASNo.13832−70−7の化合物であり、脂溶性物質である上に、一般的な油剤に対する相溶性の低い化合物である。
グリチルレチン酸ステアリルは、従来、抗炎症又は抗アレルギー剤として、石鹸、クリーム又は乳液等に用いられていたが、水性組成物への溶解性が低いため、透明性の高い乳化組成物に適用されることは殆どなかった。
グリチルレチン酸ステアリルの製法としては、特に限定されるものではないが、例えば、甘草から抽出されるグリチルリチン酸を、加水分解によってグリチルレチン酸を生じた後、ステアリルアルコールとエステル化反応させて得ることができる。
脂溶性ビタミン類としては、レチノール、パルミチン酸レチノール又は酢酸レチノール等のビタミンA類、エルゴカルシフェロール又はコレカルシフェロール等のビタミンD類等が挙げられる。
カロチノイド類としては、アスタキサンチン、リコピン又はフコキサンチン等が挙げられる。
アスタキサンチンは、ヘマトコッカスプルビアリス油、オキアミ抽出物等に含まれる。アスタキサンチンは、これらの天然物から分離して抽出される抽出物であってもよい。また、アスタキサンチンは、抽出物を必要に応じて適宜精製したもの、又は合成品であってもよい。
リコピンは、トマト、柿、スイカ又はピンクグレープフルーツ等に含まれている。リコピンはこれらの天然物から分離して抽出される抽出物であってもよい。また、リコピンは、抽出物、抽出物を必要に応じて適宜精製したもの、又は合成品であってもよい。
フコキサンチンは、褐藻又はその他の不等毛藻に含まれる。フコキサンチンは、これらの天然物から分離して抽出される抽出物であってもよい。また、フコキサンチンは、抽出物、抽出物を必要に応じて適宜精製したものでよい。
機能性油性成分は、いずれかの種類を1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の機能性油性成分としては、25℃において液体又は固体であっても良いが、固体の場合は、油剤に溶解又は融解した状態で乳化組成物中に存在すること(以下、溶解という)が好ましい。
機能性油性成分を溶解するために用いる油剤としては、例えばビタミンE類を挙げることができる。
機能性油性成分のビタミンE類への溶解性(25℃、常圧)は、具体的には以下の方法により確認することができる。なお、機能性油性成分のビタミンE類への溶解性を確認する際には、ビタミンE類は特に限定されないが、トコフェロール(理研ビタミン(株)社製 理研オイル800)を使用することが好ましい。
ガラスバイアルに、機能性油性成分が0.5質量%となるように、ビタミンE類及び機能性油性成分をそれぞれ秤量する。その後、0.5質量%の機能性油性成分を含有したビタミンE類を、70℃〜120℃に適宜加温し、機能性油性成分を完全に溶解させる。その後、25℃、常圧にて一晩静置し、機能性油性成分由来の析出物の有無を観察する。析出物が目視により確認されない場合には、当該機能性油性成分は、乳化組成物により好適に使用し得るビタミンE類への溶解性を有すると判断することができる。
機能性油性成分の含有量は、乳化組成物の全質量に対して、0.001質量%以上15質量%未満であることが好ましく、0.01質量%以上15質量%未満であることが好ましく、0.03質量%以上15質量%未満であることが更に好ましい。
乳化組成物における機能性油性成分の含有量が、上記の範囲であることで、機能性油性成分を高濃度に含有しながらも、高い透明性が長期間に亘って安定に維持することができる。また、本発明の透明性の高い乳化組成物を、その好適な用途の一つである化粧料に適用した場合においては、機能性油性成分を高濃度に含有しながらも、優れた経時安定性が得ることができる。
<ビタミンE類>
本発明の乳化組成物は、ビタミンE類を含有する。
これにより、高濃度の機能性油性成分を乳化組成物中に配合することが可能となる。
ビタミンE類としては、特に制限されるものではないが、高濃度の機能性油性成分の溶解が可能であることから、トコフェロール及びその誘導体と、トコトリエノール及びその誘導体とからなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
<<トコフェロール及びその誘導体>>
トコフェロール及びその誘導体とは、トコフェロール及び基本骨格をトコフェロールとした誘導体を意味する。
トコフェロールとしては、具体的には、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール、及びこれらの混合物が挙げられる。
トコフェロール誘導体としては、トコフェロールの有するOH基が脂肪酸で修飾された酢酸トコフェロール、コハク酸トコフェロール、ニコチン酸トコフェロール、リノール酸トコフェロール又は(リノール/オレイン)酸トコフェロール等が挙げられる。
トコフェロールの由来は特に限定されず、具体的には、ひまわり、とうもろこし、オリーブ、菜種、大豆、落花生又はアーモンドであってもよい。また、トコフェロール及びその誘導体は市販品を用いることができる。市販品としては、理研Eオイル800(商品名、理研ビタミン社)、ビタミンEエーザイ(商品名、エーザイフードケミカル社)、ガンマブライト90(商品名、エーザイフードケミカル社、イーミックスD(商品名、エーザイフードケミカル社)等が挙げられる。
トコフェロールは、いずれかの種類を1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
<<トコトリエノール及びその誘導体>>
トコトリエノール及びその誘導体とは、トコトリエノール及び基本骨格をトコトリエノールとした誘導体を意味する。
トコトリエノールとしては、具体的には、α-トコトリエノール、β-トコトリエノール、γ-トコトリエノール、δ-トコトリエノール及びこれらの混合物が挙げられる。
トコトリエノール及びその誘導体の由来は特に限定されず、具体的には、ひまわり、とうもろこし、オリーブ、菜種、大豆、落花生又はアーモンドであってもよい。また、トコトリエノール及びその誘導体は市販品を用いることができる。市販品としては、トコリット92(商品名、エーザイフードケミカル社)等が挙げられる。
トコトリエノール及びその誘導体は、いずれかの種類を1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
ビタミンE類は、いずれかの種類を1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
ビタミンE類の含有量は、乳化組成物の全質量に対して、0.5質量%以上35質量%未満であることが好ましく、5質量%以上25質量%未満であることがより好ましく、7.5質量%以上20質量%未満であることが更に好ましい。
<アシルグルタミン酸エステル>
本発明の乳化組成物は、下記一般式(1)で表されるアシルグルタミン酸エステル(以下「特定のアシルグルタミン酸エステル」とも称する。)を含有する。
一般式(1)中、Rは、炭素数8〜22のアルキル基、炭素数8〜22のアルケニル基、又は炭素数8〜22のアルキニル基を表し、R及びRは、互いに独立して、炭素数8〜30のアルキル基、炭素数8〜30のアルケニル基、又はステロール基を表す。
本発明の乳化組成物は、特定のアシルグルタミン酸エステルを含有するため、機能性油性成分及びビタミンE類を含有する乳化組成物の乳化安定性を高めることができる。これは、特定のアシルグルタミン酸エステルが、機能性油性成分の溶解性を高めるとともに、乳化組成物の粘性を低下することができるためであると推測される。
上記一般式(1)中、Rは炭素数8〜22のアルキル基、炭素数8〜22のアルケニル基、又は炭素数8〜22のアルキニル基を表す。
におけるアルキル基としては、炭素数10〜22のアルキル基が好ましく、炭素数12〜18のアルキル基がより好ましい。
におけるアルケニル基としては、炭素数10〜22のアルケニル基が好ましく、炭素数12〜18のアルケニル基がより好ましい。
におけるアルキニル基としては、炭素数10〜22のアルキニル基が好ましく、炭素数12〜18のアルキニル基がより好ましい。
なお、アルキル基、アルケニル基及びアルキニル基は、直鎖でも、分岐を有するものでもよい。また、アルキル基、アルケニル基及びアルキニル基は、無置換でも置換基によって置換されていてもよい。
におけるアルキル基としては、具体的には、ラウリル基、ミリスチル基、パルミトイル基、ステアリル基、イソステアリル基等が挙げられる。
におけるアルケニル基としては、具体的には、オレイル基、リノール基、リノレン基等が挙げられる。
におけるアルキニル基としては、具体的には、ドデシニル基、トリデシニル基、エイコシニル基等が挙げられる。
上記一般式(1)中、R及びRは、互いに独立して、炭素数8〜30のアルキル基、炭素数8〜30のアルケニル基又はステロール基を表す。
及びRにおけるアルキル基としては、炭素数12〜24のアルキル基が好ましく、炭素数14〜22のアルキル基がより好ましい。
及びRにおけるアルケニル基としては、炭素数12〜24のアルケニル基が好ましく、炭素数14〜22のアルケニル基がより好ましい。
及びRにおけるステロール基としては、フィトステリル基、シトステリル基、カンペステリル基、スティグマステリル基、ブラスカステリル基、エルゴステリル基、ラノステリル基、コレステリル基、シクロアルタニル基、シクロアルテニル基等が好ましく、フィトステリル基、シトステリル基、カンペステリル基、スティグマステリル基、ブラスカステリル基、コレステリル基がより好ましい。
なお、アルキル基及びアルケニル基は、直鎖でも、分岐を有するものでもよい。また、アルキル基、アルケニル基、ステロール基は、無置換でも置換基によって置換されていてもよい。
におけるアルキル基としては、具体的には、ラウリル基、ミリスチル基、パルミトイル基、ステアリル基、イソステアリル基、ブチルドデシル基、ヘキシルデシル基、ヘキシルドデシル基、オクチルデシル基、オクチルドデシル基、オクチルテトラデシル基、デシルドデシル基、デシルテトラデシル基等が挙げられる。
におけるアルケニル基としては、具体的には、オレイル基、リノール基、リノレン基等が挙げられる。
におけるアルキル基としては、具体的には、ラウリル基、ミリスチル基、パルミトイル基、ステアリル基、イソステアリル基、ブチルドデシル基、ヘキシルデシル基、ヘキシルドデシル基、オクチルデシル基、オクチルドデシル基、オクチルテトラデシル基、デシルドデシル基、デシルテトラデシル基等が挙げられる。
におけるアルケニル基としては、具体的には、オレイル基、リノール基、リノレン基等が挙げられる。
一般式(1)で表されるアシルグルタミン酸エステルとしては、下記式(2)で表されるアシルグルタミン酸エステルが好ましい。
一般式(2)中、R’は炭素数12〜18のアルキル基、炭素数12〜18のアルケニル基、又は炭素数12〜18のアルキニル基を表し、R’及びR’は、互いに独立して、炭素数12〜24のアルキル基、炭素数12〜24のアルケニル基又はステロール基を表す。
さらに、アシルグルタミン酸エステルとしては、Rが炭素数12〜18のアルキル基を表し、Rが炭素数14〜22のアルキル基又は炭素数14〜22のアルケニル基を表し、Rが炭素数14〜22のアルキル基又は炭素数14〜22のアルケニル基を表すことが好ましい。
アシルグルタミン酸エステルとしては、ラウロイルグルタミン酸ジヘキシルデシル、ラウロイルグルタミン酸ジイソステアリル、ラウロイルグルタミン酸ビス(ヘキシルデシル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジオクチルドデシル、ラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)、ラウロイルグルタミン酸(フィトステリル/ベヘニル/オクチルドデシル/イソステアリル)及び、ステアロイルグルタミン酸ジオクチルドデシルが好ましい。
また、アシルグルタミン酸エステルとしては、乳化組成物の乳化安定性の観点から、ラウロイルグルタミン酸ジヘキシルデシル、ラウロイルグルタミン酸ジイソステアリル、ラウロイルグルタミン酸ビス(ヘキシルデシル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジオクチルドデシル、及び、ステアロイルグルタミン酸ジオクチルドデシルがより好ましい。
アシルグルタミン酸エステルは、いずれかの種類を1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
アシルグルタミン酸エステルの含有量は、乳化組成物の全質量に対して、(0.001質量%以上)15質量%未満であることが好ましく、(0.01質量%以上)10質量%未満であることがより好ましく、(0.1質量%以上)7.5質量%未満であることがさらに好ましい。
また、ビタミンE類の含有量(I)に対する、アシルグルタミン酸エステルの含有量(II)の割合(アシルグルタミン酸エステル(II)/ビタミンE類(I))は、0.6以下であることが好ましい。ビタミンE類の含有量(I)に対する、アシルグルタミン酸エステルの含有量(II)の割合(アシルグルタミン酸エステル(II)/ビタミンE類(I))が、0.6以下である場合には、アシルグルタミン酸エステル未配合の乳化組成物(比較例)に比べ、アシルグルタミン酸エステルを配合した乳化組成物の乳化安定性の改善効果が大きい為、好ましい。
また、ビタミンE類の含有量に対する、アシルグルタミン酸エステルの含有量の割合は、0.3以下であることがより好ましい。
<ポリグリセリン脂肪酸エステル>
本発明の乳化組成物は、更にポリグリセリン脂肪酸エステルを含有することが好ましい。これにより、油相と水相との間に生じる界面張力を下げることができる。また、乳化組成物中に乳化粒子が含まれる場合、乳化粒子の平均粒子径を細かくすることができると推測される。
ポリグリセリン脂肪酸エステルは、蒸留などで高度に精製されたものであることは必ずしも必要ではなく、反応混合物であってもよい。
ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、平均重合度が2以上、好ましくは6〜15、より好ましくは8〜10のポリグリセリンと、炭素数8〜18の脂肪酸とのエステルである。例えば、平均重合度が8〜10のポリグリセリンと、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、又はリノール酸とのエステルが挙げられる。
また、ポリグリセリン脂肪酸エステルは、乳化力の観点から、HLB11〜15がより好ましい。
ここで、HLBは、通常界面活性剤の分野で使用される親水性−疎水性のバランスで、通常用いる計算式、例えば川上式等が使用できる。川上式を次に示す。
HLB=7+11.7log(M/M
ここで、Mは親水基の分子量、Mは疎水基の分子量である。
また、カタログ等に記載されているHLBの数値を使用してもよい。
また、上記の式からも分かるように、HLBの加成性を利用して、任意のHLB値の乳化剤を得ることができる。
ポリグリセリン脂肪酸エステルの好ましい例としては、ヘキサグリセリンモノオレイン酸エステル、ヘキサグリセリンモノステアリン酸エステル、ヘキサグリセリンモノパルミチン酸エステル、ヘキサグリセリンモノミリスチン酸エステル、ヘキサグリセリンモノラウリン酸エステル、デカグリセリンモノオレイン酸エステル、デカグリセリンモノステアリン酸エステル、デカグリセリンモノパルミチン酸エステル、デカグリセリンモノミリスチン酸エステル、デカグリセリンモノラウリン酸エステル等が挙げられる。
これらの中でも、より好ましくは、デカグリセリンモノオレイン酸エステル、デカグリセリンモノステアリン酸エステル、デカグリセリンモノパルミチン酸エステル、デカグリセリンモノミリスチン酸エステル、デカグリセリンモノラウリン酸エステル等である。
また、ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、市販品を用いてもよい。市販品の例としては、イソステアリン酸ポリグリセリル−10(HLB=12)(日光ケミカル製)、オレイン酸ポリグリセリル−10(HLB=12)(日光ケミカル製)、ミリスチン酸ポリグリセリル−10(HLB=14)、ステアリン酸ポリグリセリル−10(HLB=12)、ミリスチン酸ポリグリセリル−6(HLB=11)等が挙げられる。
ポリグリセリン脂肪酸エステルは、いずれかの種類を1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量は、乳化組成物の全質量に対して、0.5質量%〜30質量%が好ましく、1質量%〜20質量%がより好ましく、2質量%〜15質量%が更に好ましい。
ポリグリセリン脂肪酸エステルを0.5質量%以上とすることにより、機能性油性成分の溶解性を向上させると共に、油相と水相との間で生じる界面張力を下げ易く、また、30質量%以下とすることにより、界面活性剤を過剰量とすることがなく、乳化組成物の泡立ち等が生じ難い点で好ましい。
<多価アルコール>
本発明の乳化組成物は、多価アルコールを含有することができる。
多価アルコールは、保湿機能又は粘度調整機能等を有する。また、多価アルコールは、水系溶媒と油脂成分との界面張力を低下させ、界面を広がりやすくすることができる。
更に、多価アルコールを含有することで、微細で安定な乳化粒子を形成しやすくすることができる。そのため、乳化粒子の平均粒子径をより微細化でき、且つ平均粒子径が微細な平均粒子径の状態のまま長期に亘り安定して保持できるため好ましい。
また、多価アルコールの添加により、乳化組成物の水分活性を下げることができ、微生物の繁殖を抑えることができる。
本発明における多価アルコールとしては、二価以上のアルコールであれば特に限定されず用いることができる。
多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,3−ブチレングリコール、イソプレングリコール、ポリエチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール等が挙げられる。
多価アルコールは、いずれかの種類を1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
多価アルコールとしては、その1分子中における水酸基の数が、3個以上であるものを用いることが好ましい。これにより、水系溶媒と油脂成分との界面張力をより効果的に低下させることができ、更に、より微細で、且つ、安定な乳化粒子形成させることができる。その結果、本発明の乳化組成物を化粧料に適用した場合においては、経皮吸収性をより高いものとすることができる。
上述したような条件を満足する多価アルコールの中でも、特に、グリセリンを用いた場合、乳化粒子の平均粒子径がより小さくなり、且つ平均粒子径が小さいまま長期に亘り安定して保持されるため、好ましい。
多価アルコールの含有量は、乳化組成物の全質量に対して10質量%〜60質量%が好ましく、より好ましくは20質量%〜55質量%、更に好ましくは30質量%〜50質量%である。
多価アルコールの含有量が10質量%以上であると、油脂成分の種類や含有量等によっても、十分な保存安定性が得られ易い点で好ましい。一方、多価アルコールの含有量が60質量%以下であると、最大限の効果が得られ、乳化組成物の粘度が高くなるのを抑え易い点で好ましい。
<その他の添加成分>
本発明における乳化組成物には、上記成分の他、食品又は化粧品等の分野において通常用いられる添加成分を、その形態に応じて適宜含有させることができる。
他の添加成分は、その特性によって、油溶性又は水溶性の添加成分として、本発明の乳化組成物に含有させることができる。
例えば、その他の添加成分としては、グルコース、ショ糖、カッパーカラギーナン、ローカストビーンガム、グアーガム、ヒドロキシプロピルグアガム、キサンタンガム、カラヤガム、タマリンド種子多糖、アラビアガム、トラガカントガム、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、デキストリン等の単糖類又は多糖類;ソルビトール、マンニトール、マルチトール、ラクトース、マルトトリイトール、キシリトールなどの糖アルコール;塩化ナトリウム、硫酸ナトリウムなどの無機塩;カゼイン、アルブミン、メチル化コラーゲン、加水分解コラーゲン、水溶性コラーゲン、ゼラチン等の分子量5000超のタンパク質;グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、スレオニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、シスチン、メチオニン、リジン、ヒドロキシリジン、アルギニン、ヒスチジン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アセチルヒドロキシプロリン等のアミノ酸及びそれらの誘導体;カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、酸化エチレン・酸化プロピレンブロック共重合体等の合成高分子;ヒドロキシエチルセルロース・メチルセルロース等の水溶性セルロース誘導体;フラボノイド類(カテキン、アントシアニン、フラボン、イソフラボン、フラバン、フラバノン、ルチン)、アスコルビン酸又はその誘導体(アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カリウム、アスコルビン酸カルシウム、L−アスコルビン酸リン酸エステル、リン酸アスコルビルマグネシウム、リン酸アスコルビルナトリウム、硫酸アスコルビル、硫酸アスコルビル2ナトリウム塩、及びアスコルビル−2−グルコシド等)、フェノール酸類(クロロゲン酸、エラグ酸、没食子酸、没食子酸プロピル)、リグナン類、クルクミン類、クマリン類、プテロスチルベン等を含むヒドロキシスチルベンなどを挙げることができ、その機能に基づいて、例えば機能性成分、賦形剤、粘度調整剤、ラジカル捕捉剤などとして含んでもよい。
その他、本発明においては、例えば、種々の薬効成分、pH調整剤、pH緩衝剤、紫外線吸収剤、防腐剤、香料又は着色剤など、通常、その用途で使用される他の添加物を併用することができる、
本発明における乳化組成物は、適宜pH調整剤を使用することができる。pH調整剤により調整された本発明の乳化組成物のpH値は、4〜10の範囲であることが好ましい。
pHの測定は、特に限定されないが、例えば、pHメータ(型番:HM−30V、東亜ディーケーケー(株)製)により行うことができる。
pH調整剤は、乳化組成物を調製する前及び後のいずれに使用してもよい。pHの変動幅を小さくして、より緩和な条件でpHを調整することが可能である点から、pH調整剤は、乳化組成物の調製前に使用することが好ましい。その際には、pH調整剤は、乳化組成物を調製する前の水相組成物、及び油相組成物のいずれに添加してもよい。
pH調整剤としては、特に限定されるものではないが、無機酸、有機酸、無機塩基及びそれらの塩等が挙げられる。pH調整剤としては、具体的には、クエン酸、グルコン酸、カルボン酸、酒石酸、コハク酸、酢酸またはフタル酸、トリフルオロ酢酸、モルホリノエタンスルホン酸、2−〔4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル〕エタンスルホン酸のような有機酸とその塩;トリス(ヒドロキシメチル)、アミノメタン、アンモニアのような有機塩基;塩酸、過塩素酸、炭酸のような無機酸とその塩;リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウムのような無機塩基;リン酸水素ナトリウム、炭酸水素ナトリウムのような無機水素塩が挙げられる。
(乳化粒子の平均粒子径)
本発明の乳化組成物に含有される乳化粒子(油滴)は、特に限定されないが、平均粒子径が5nm〜300nmであることが好ましい。
本明細書において、「乳化粒子の平均粒子径」、又は単に「平均粒子径」とは、乳化組成物中に存在する乳化粒子の体積平均粒子径を意味する。
本発明における乳化粒子の平均粒子径は、保存安定性及び組成物の透明性の観点から、5nm〜300nmであることが好ましく、10nm〜200nmがより好ましく、50nm〜150nmが更に好ましい。
本発明の乳化組成物中に含まれる乳化粒子の平均粒子径は、電子顕微鏡、遠心沈降法、液体排除クロマト法、レーザー散乱回折法、動的光散乱法などの公知の方法で求めることができるが、精度と測定の簡便さから、動的光散乱法を用いて測定することが好ましい。
動的光散乱を用いた市販の測定装置としては、濃厚系粒径アナライザーFPAR−1000(大塚電子(株))、ナノトラックUPA(日機装(株))、ナノサイザー(マルバーン社製)等が挙げられるが、本発明における平均粒子径は、ナノトラックUPAを用いて25℃で測定した値を採用する。
具体的には、乳化組成物を希釈せず原液のまま測定し、メジアン径(d=50)として求める。
なお、乳化粒子の平均粒子径は、乳化組成物の成分以外に、製造方法における攪拌条件(せん断力・温度・圧力)や、油相と水相との比率、などの要因によって調整することができる。
(乳化組成物の濁度)
本発明においては、透明性の指標として濁度を使用する。
乳化組成物の濁度は、9.9gの純水で、0.1gの乳化組成物を希釈し、水希釈液を得て、該水希釈液を、波長650nmの光を用いて、25℃にて測定した吸光度により規定される。
乳化組成物の濁度(吸光度)は、0.001〜0.2であることが好ましく、より好ましくは0.001〜0.175、更に好ましくは0.001〜0.15である。
透明性の指標となる吸光度(濁度)は、特に限定されないが、既述の分光光度計(例えば、V−630、株式会社日本分光製)を用いて測定する。
[乳化組成物の製造方法]
本発明の乳化組成の製造方法は、特に限定されず、公知の方法に従い製造することができる。例えば、水性媒体(水等)に、ポリグリセリン脂肪酸エステルを溶解させて、水相組成物を得る。機能性油性成分及びビタミンE類等を混合し、溶解して、油相組成物を得る。その後、攪拌下で水相組成物と油相組成物とを混合して、乳化分散を行い、乳化組成物を得るというステップからなる製造方法が挙げられる。
乳化分散における油相組成物と水相組成物との比率(質量)は、特に限定されるものではないが、油相組成物/水相組成物の比率(質量%)として、0.1/99.9〜50/50が好ましく、0.5/99.5〜30/70がより好ましく、1/99〜20/80が更に好ましい。油相組成物/水相組成物の比率を0.1/99.9以上とすることにより、有効成分が低くならないため乳化組成物の実用上の問題が生じない傾向となり好ましい。また、油相組成物/水相組成物の比率を50/50以下とすることにより、ポリグリセリン脂肪酸エステルの乳化組成物中における濃度が低くなることがなく、乳化組成物の乳化安定性が悪化しない傾向となり好ましい。
乳化分散は、1ステップの乳化操作を行うことでもよいが、2ステップ以上の乳化操作を行うことで、均一で微細な乳化粒子を得ることができるため、2ステップ以上の乳化操作を行うことが好ましい。具体的には、剪断作用を利用する通常の乳化装置(例えば、スターラーやインペラー攪拌、ホモミキサー、連続流通式剪断装置等)を用いて乳化するという1ステップの乳化操作に加えて、高圧ホモジナイザー又は超音波分散機等を通して乳化する等の方法で2種以上の乳化装置を併用することが特に好ましい。高圧ホモジナイザーを使用することで、乳化粒子を更に均一な微粒子に揃えることができる。
また、更に均一な平均粒子径の乳化粒子とする目的で、乳化操作を複数回行ってもよい。
[化粧料]
本発明の化粧料は、機能性油性成分と、ビタミンE類と、一般式(1)で表されるアシルグルタミン酸エステルとを含む乳化組成物を含有するが、乳化組成物の含有量は特に限定されない。
これにより、本発明の化粧料は、乳化安定性に優れる。
乳化組成物の詳細については、乳化組成物の項で前述した事項を適用する。
<リン脂質>
本発明の乳化組成物及び化粧料は、更に、リン脂質を含有することが好ましい。
リン脂質としては、グリセロリン脂質が挙げられる。グリセロリン脂質としては、例えば、フォスファチジン酸、ビスホスアチジン酸、レシチン(フォスファチジルコリン)、フォスファチジルエタノールアミン、フォスファチジルメチルエタノールアミン、フォスファチジルセリン、フォスファチジルイノシトール、フォスファチジルグリセリン又はジフォスファチジルグリセリン(カルジオリピン)等が挙げられ、これらを含む大豆、トウモロコシ、落花生、ナタネ、麦等の植物由来のもの、卵黄、牛等の動物由来のもの、又は大腸菌等の微生物等由来の各種レシチンを挙げることができる。
また、本発明においては、グリセロリン脂質として、酵素分解したグリセロリン脂質を使用することができる。例えば、レシチンを酵素分解したリゾレシチン(酵素分解レシチン)は、酸、又はアルカリ触媒によるレシチンの加水分解により得られるが、ホスホリパーゼA、又はAを用いたレシチンの加水分解により得ることもできる。このようなリゾレシチンに代表されるリゾ化合物を化合物名で示すと、リゾホスファチジン酸、リゾホスファチジルグリセリン、リゾホスファチジルイノシトール、リゾホスファチジルエタノールアミン、リゾホスファチジルメチルエタノールアミン、リゾホスファチジルコリン(リゾレシチン)、リゾホスファチジルセリン等が挙げられる。
リン脂質は、いずれかの種類を1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
リン脂質の含有量は、乳化組成物中の全質量に対して、0.1質量%〜10質量%であることが好ましく、0.2量%〜8質量%であることがより好ましく、1質量%〜4質量%が特に好ましい。
本発明の化粧料の透明性という観点では、レシチン又は水添レシチンが好ましい。これらのレシチンを含有することで、化粧料の透明性を向上させることができる。中でもレシチンがより好ましい。
レシチンは、レシチンの純度が60質量%以上のものが産業的にはレシチンとして利用されているが、本発明においては、一般に「高純度レシチン」と称されるレシチン純度80質量%以上のものが好ましく、より好ましくは90質量%以上のものである。
また、レシチンは市販品を用いてもよい。市販品の例としては、SLP−ホワイト(辻製油製)、エメルメティック900(ルーカスマイヤー製)、フォスフォリポン50(リポイド製)、レシオンP(理研ビタミン製)などが挙げられる。
また、化粧料は、化粧品等に使用した際に有用な効果を示すその他の添加成分をさらに含んでいてもよい。
例えば、その他の添加成分としては、グリセリン、1,3−ブチレングリコール等の多価アルコール;カッパーカラギーナン、ローカストビーンガム、グアーガム、ヒドロキシプロピルグアガム、キサンタンガム、カラヤガム、タマリンド種子多糖、アラビアガム、アカシアガム、アルカリゲネス産生多糖体(「アルカシーラン」とも称される。)、トラガカントガム、ジェランガム、ネイティブジェランガム、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、デキストリン、イヌリン等の単糖類又は多糖類;ソルビトール、マンニトール、マルチトール、ラクトース、マルトトリイトール、キシリトールなどの糖アルコール;塩化ナトリウム、硫酸ナトリウムなどの無機塩;カゼイン、アルブミン、メチル化コラーゲン、加水分解コラーゲン、水溶性コラーゲン、ゼラチン等の分子量5000超のタンパク質;グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、スレオニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、シスチン、メチオニン、リジン、ヒドロキシリジン、アルギニン、ヒスチジン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アセチルヒドロキシプロリン等のアミノ酸及びそれらの誘導体;カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、酸化エチレン・酸化プロピレンブロック共重合体等の合成高分子;ヒドロキシエチルセルロース・メチルセルロース等の水溶性セルロース誘導体;カテキン、アントシアニン、フラボン、イソフラボン、フラバン、フラバノン、ルチンなどのフラボノイド類;アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カリウム、アスコルビン酸カルシウム、L−アスコルビン酸リン酸エステル、リン酸アスコルビルマグネシウム、リン酸アスコルビルナトリウム、硫酸アスコルビル、硫酸アスコルビル2ナトリウム塩、及びアスコルビル−2−グルコシド等のアスコルビン酸又はその誘導体;クロロゲン酸、エラグ酸、没食子酸、没食子酸プロピル、リグナン類、クルクミン類、クマリン類、プテロスチルベン、ヒドロキシスチルベン等のフェノール類を挙げることができる。
本発明の化粧料は、ビタミンE類を、化粧料の全質量に対して0.001質量%〜1.0質量%含有することが好ましい。
また、ビタミンE類を、化粧料の全質量に対して0.01質量%〜1質量%含有することがより好ましく、0.1質量%〜1質量%含有することが更に好ましい。
化粧料としては、化粧水、美容液、乳液、クリームパック・マスク、パック、洗髪用化粧品、フレグランス化粧品、液体ボディ洗浄料、UVケア化粧品、防臭化粧品又はオーラルケア化粧品等(化粧品の場合)等の化粧料が挙げられる。本発明の乳化組成物は、透明性が要求される化粧水等の水性の化粧料に適用されることが好ましい。
化粧水等の水性化粧料については、一般的に透明性を有することが求められ、その経時変化後も透明であることが要求される。ここでいう透明性とは、既述した濁度を指標とするものであり、化粧料を波長650nmの光を用いて、25℃にて測定した吸光度により規定される。
化粧料は、波長650nmの光を用いて測定した吸光度(濁度)が0.001〜0.2であることが好ましく、より好ましくは吸光度が0.001〜0.175、より好ましくは吸光度が0.001〜0.15である。
化粧料の調製方法は特に制限されない。例えば、本発明の乳化組成物及び必要に応じて添加可能な成分を、スターラー、インペラー攪拌又はホモミキサー等を用いて、混合等して得ることができる。
以下、本発明を実施例にて詳細に説明するが、本発明はそれらに何ら限定されるものではない。
1.乳化組成物の調製と評価
[実施例1−1]
<乳化組成物(EM−1)の調製>
下記の成分を、70℃で加熱しながら1時間溶解して、水相組成物を得た。
・モノオレイン酸デカグリセリル(HLB=12) 9.40g
・グリセリン 40.42g
・純水 26.95g
また、下記成分を、70℃で加熱しながら1時間溶解して、油相組成物を得た。
・グリチルレチン酸ステアリル((A)成分) 0.5g
・トコフェロール((B)成分) 16.52g
・ラウロイルグルタミン酸ジヘキシルデシル((C)成分) 2.91g
・精製レシチン(大豆由来) 3.30g
水相組成物を攪拌した状態に維持しながら、油相組成物を加えた後、高圧ホモジナイザーを用いて4分間分散することで予備乳化物を得た。
続いて、得られた予備乳化物を約60℃まで冷却し、アルティマイザーHJP−25005((株)スギノマシン社製)を用いて、245MPaの圧力で高圧乳化を行った。
その後、得られた乳化組成物を平均孔径1μmのミクロフィルターでろ過し、80℃で30分加熱滅菌することで乳化組成物EM−1を調製した。
なお、水相組成物及び油相組成物の調製に用いた各成分の詳細は後述の通りである。
[実施例1−2〜1−15、比較例1−1〜1−13]
実施例1において、乳化組成物EM−1の調製に用いた各成分の種類及び量を、下記表1〜表5、表7に示すように変更した以外は、全て実施例1−1と同様にして、実施例1−2〜1−15及び比較例1−1〜1−13の乳化組成物EM−2〜EM−28を得た。表1〜表5及び表7又は表9の組成における数値の単位は質量%であり、「−」は未配合を示す。
[乳化組成物の評価]
上記で得られた各乳化組成物について、初期濁度の測定、濁度変動率の算出又は経時安定性の評価を行なった。詳細は以下の通りである。
(初期濁度の測定方法)
各乳化組成物0.1gを、それぞれ、9.9gの純水に添加して、マグネッチックスターラーを用いて、10分間攪拌を行い、水稀釈液を得た。
得られた各乳化組成物の水希釈液を用い、濁度の指標として650nmにおける吸光度を、分光光度計(V−630、株式会社 日本分光製)を用いて、25℃にて測定した。
(濁度変動率の算出方法)
濁度変動率は、乳化組成物を、40℃で2週間経時させた後における経時後濁度の吸光度を、初期濁度と同様にして測定し、調整直後の初期濁度からの吸光度の変化率A(%)を、下記式に基づき求めた。
変化率A(%)=経時後濁度の吸光度/初期濁度の吸光度×100
変化率A(%)が100%に近い程、乳化組成物は経時安定性に優れることを示す。
(経時安定性の評価方法)
経時安定性の評価(透明性の持続性)は、上記式に基づき算出した濁度変動率A(%)を用いて下記評価基準に基づき評価した。
−乳化組成物の経時安定性評価基準−
A:130%未満
B:130%以上150%未満
C:150%以上
以上の結果を下記表1〜表5に示す。

表1に示すように、(C)アシルグルタミン酸エステルを含む乳化組成物(実施例1−1)は、(C)成分を含まない乳化組成物(比較例1−1〜1−4)に比べ、経時安定性に優れることがわかった。
また、下記表6に示すように、EM−1〜5を用いた化粧料の経時安定性においても、成分(C)アシルグルタミン酸エステルを含む乳化組成物(実施例1−1、2−1〜2−3)が優れることがわかった。
以上より、(C)アシルグルタミン酸エステルを含む乳化組成物は、乳化組成物およびそれを配合した化粧料ともに経時安定性に優れることがわかった。
乳化組成物中に機能性油性成分を高濃度配合する為には、機能性油性成分の溶解に適した油剤が必要となる。そこで、(A)成分機能性油性成分としてグリルレチン酸ステアリルを用い、化粧品汎用油剤への溶解性を評価した結果、(B)成分トコフェロールは、(B)比較成分トリ(カプリル/カプリン)酸グリセリル、トリエチルヘキサノインに比べ溶解性に優れることがわかった。
表2に示すように、(A)成分グリルレチン酸ステアリルを高濃度配合した場合、油剤として(B)成分トコフェロールを使用した乳化組成物(実施例1−2)は安定であるのに対し、(B)比較成分トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、トリエチルヘキサノインを使用した乳化組成物(比較例1−6、1−8)では、冷蔵経時にて析出した。
また、(A)成分グリチルレチン酸ステアリルが溶解する濃度領域(0.5%)において、(B)成分トコフェロールと(C)成分アシルグルタミン酸エステルを併用した乳化組成物(実施例1−1)は、(B)成分を用いない乳化組成物(比較例1−5、1−7)に比べ、経時安定性においても優れることがわかった。
以上より、(B)成分トコフェロールと(C)成分アシルグルタミン酸エステルを併用した乳化組成物と、機能性油性成分を高濃度配合する事ができ、かつ経時安定性に優れることを確認した。
表3、図1に示すように、(B)成分トコフェロール量に対する(C)成分アシルグルタミン酸エステル量の比(C/B)が、0.54以下では、アシルグルタミン酸エステル配合により乳化組成物の経時安定性が改善されることがわかった。

表4、5に示すように、(B)成分トコフェロールと(C)成分アシルグルタミン酸エステルを併用した乳化組成物は、(A)機能性油性成分を配合でき、かつ経時安定性に優れることが確認された。
上記表1〜表5及び下記表6及び表7に示される各成分の詳細は、以下の通りである。
モノオレイン酸デカグリセリル(別名デカグリセリンモノオレイン酸エステル)は、日光ケミカルズ株式会社製NIKKOL Decaglyn 1−O(HLB=12)を使用した。
ラウロイルグルタミン酸ジヘキシルデシル、ラウロイルグルタミン酸ジイソステアリル、ラウロイルグルタミン酸ビス(ヘキシルデシル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジオクチルドデシル、ステアロイルグルタミン酸ジオクチルドデシルは、それぞれ、日本エマルジョン(株)社製のAMITER LG1600、LG1800、LG2016、LG200、SG2000を使用した。
ラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)は、味の素ヘルシーサプライ(株)社製のELDEW CL−301、PS−203を使用した。
トコフェロールは、理研ビタミン株式会社製の理研Eオイル800を使用した。
トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルは、花王株式会社のココナードMTを使用した。
トリエチルヘキサノインは、日本エマルジョン(株)社製のEMALEX OTGを、イソステアリン酸イソステアリルは、高級アルコール工業(株)社製のHAI ISISをパーシック油は、日光ケミカルズ(株)社製のNIKKOL 杏仁油をそれぞれ使用した。
精製レシチン(SLP−ホワイト)リゾレシチン(ホワイトリゾ)、水添レシチン(SLP−ホワイトH)。それぞれ、辻製油株式会社製(大豆由来)を使用した。
2.化粧料の調製と評価
次に、乳化組成物(実施例1−1〜1−2、1−9〜1−12、1−13〜15及び比較例1−1〜1−4)を用いて、化粧料の例として、化粧水を調製し、濁度変動率の算出及び経時安定性の評価を行った。
なお、実施例1−13〜1−15の乳化組成物EM−26〜EM−28は、乳化組成物EM−1の調製に用いた各成分の種類及び量を、下記表6及び表7に示すように変更した以外は、全て実施例1−1と同様にして調製した。表6及び表7の組成における数値の単位は質量%であり、「−」は未配合を示す。
[実施例2−1〜2−6、比較例2−1〜2−4]
<化粧水の調製>
表6又は表7に記載される乳化組成物を用い、化粧水におけるトコフェロールの含有量が表6又は表7に示す量となるように、下記により調製した化粧水製剤模擬液で希釈し、マグネッチックスターラーを用いて、10分間攪拌を行い、評価用試料を調製した。
各実施例の化粧水におけるトコフェロールの含有率は、表6又は表8に記載される通りである。
−化粧水製剤模擬液の調製−
化粧水製剤模擬液は、10mMクエン酸バッファー水溶液(pH7)に、多価アルコール:1,3ブチレングリコール(BG)10質量%、防腐剤:フェノキシエタノール0.3質量%を添加し、混合することで調製した。
[評価]
上記で得られた各化粧水を用い、濁度変動率の算出及び経時安定性の評価を行った。詳細は以下の通りである。
(濁度変動率の算出方法)
化粧料を用い、濁度の指標として650nmにおける吸光度を、分光光度計(V−630、株式会社 日本分光製)を用いて、25℃にて初期濁度を測定した。
化粧料を、40℃で2週間経時させた後における経時後濁度の吸光度を、初期濁度と同様にして測定した。結果を表6及び表8に示す。
濁度変動率は、調整直後の初期濁度からの吸光度の変化率A(%)を、下記式に基づき求めた。
変化率A(%)=経時後濁度の吸光度/初期濁度の吸光度×100
変化率A(%)が100%に近い程、化粧料は経時安定性に優れることを示す。
(経時安定性の評価方法)
経時安定性の評価(透明性の持続性)は、上記式に基づき算出した濁度変動率A(%)を用いて下記評価基準に基づき評価した。結果を表6及び表8に示す。
−化粧料の経時安定性評価基準−
A:110%未満
B:110%以上130%未満
C:130%以上


[実施例2−7〜2−16]
<化粧水及び美容液の調製>
下記表9及び下記本文に示すように、実施例の乳化組成物を用い調製した。調製した化粧料は、いずれも経時安定性に優れるものであった。

グライカシル2000(ロンザ(株)社製)はブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニルとシクロデキストリンを含有する。
[実施例2−17]
<乳液の調製>
以下の処方に従って、常法に基づいて乳液を調製した。以下の数値は処方の全質量に対する質量%を意味する。
(成分) (質量%)
グリチルレチン酸ステアリル乳化物(EM−1) 0.6
ルテイン 0.01
ヘマトコッカス藻抽出物 0.5
スクワラン 8.0
ホホバ油 7.0
パラアミノ安息香酸グリセリル 1.0
セチルアルコール 1.5
グリセリンモノステアレート 2.0
ポリオキシエチレンセチルエーテル 3.0
ポリオキシエチレンソオルビタンモノオレート 2.0
1,3−ブチレングリコール 1.0
グリセリン 2.0
メチルパラベン 0.04
ステアリン酸スクロース 0.1
オレイン酸ポリグリセリル−10 0.1
酢酸トコフェロール 0.01
フェノキシエタノール 0.2
コラーゲン 1.0
クエン酸ナトリウム 1.0
香料 適量
精製水 残量
なお、上記組成において、ルテインに代えてフコキサンチンを用いた場合にも、同様に乳液を調製できること確認した。
[実施例2−18]
<クリームの調製>
以下の処方に従って、常法に基づいてクリームを調製した。以下の数値は処方の全質量に対する質量%を意味する。
(成分) (質量%)
グリチルレチン酸ステアリル乳化物(EM−1) 0.6
セトステアリルアルコール 3.0
グリセリン脂肪酸エステル 2.0
モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン 1.0
モノステアリン酸ソルビタン 1.0
N−ステアロイル−N−メチルタウリンナトリウム 0.5
ワセリン 5.0
レシチン 0.5
ジメチルポリシロキサン(100mPa・s) 3.0
トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 20.0
乳酸 1.0
アスコルビン酸リン酸マグネシウム 0.5
ジプロピレングリコール 10.0
クエン酸ナトリウム 0.5
酸化チタン 0.1
香料 適量
エデト酸2ナトリウム 0.03
パラオキシ安息香酸エチル 0.05
精製水 残量
[実施例2−19]
<ジェリー状美容液の調製>
以下の処方に従って、常法に基づいてジェリー状美容液を調製した。以下の数値は処方の全質量に対する質量%を意味する。
(成分) (質量%)
グリチルレチン酸ステアリル乳化物(EM−1) 0.13
セラミド3、6 0.01
(PEG−240/デシルテトラデセス−20/HDI)コポリマー 0.5
加水分解コラーゲン 1.0
アセチルヒドロキシプロリン 1.0
エチルヘキシルグリセリン 0.05
オレイン酸 0.05
1,3−ブチレングリコール 1.0
グリセリン 2.0
メチルパラベン 0.2
ステアリン酸スクロース 0.01
ステアリン酸ポリグリセリル−2 0.01
フェノキシエタノール 0.2
コラーゲン 1.0
クエン酸ナトリウム 1.0
ダマスクバラ花油 適量
香料 適量
精製水 残量
表1〜表5に示されるように、実施例の乳化組成物は、高い透明性を有し、経時安定性に優れることが確認された。
また、表6、表8〜表9に示されるように、実施例の乳化組成物を含有する化粧料は、高い透明性を有し、経時安定性に優れることが確認された。

Claims (8)

  1. 機能性油性成分と、
    ビタミンE類と、
    下記一般式(1)で表されるアシルグルタミン酸エステルと、
    ポリグリセリン脂肪酸エステルと、
    乳化組成物の全質量に対する含有量が30質量%〜50質量%である多価アルコールと、を含有し、
    機能性油性成分が、グリチルレチン酸誘導体、ビタミンE類以外の脂溶性ビタミン類、およびカロチノイド類からなる群より選択される少なくとも1種である乳化組成物。

    (一般式(1)中、R は、炭素数8〜22のアルキル基、炭素数8〜22のアルケニル基、又は炭素数8〜22のアルキニル基を表し、R 及びR は、互いに独立して、炭素数8〜30のアルキル基、炭素数8〜30のアルケニル基、又はステロール基を表す。)
  2. ビタミンE類が、トコフェロール及びその誘導体と、トコトリエノール及びその誘導体とからなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載の乳化組成物。
  3. 一般式(1)で表されるアシルグルタミン酸エステルが、下記一般式(2)で表されるアシルグルタミン酸エステルである、請求項1又は請求項2に記載の乳化組成物。

    (一般式(2)中、R ’は、炭素数12〜18のアルキル基、炭素数12〜18のアルケニル基、又は炭素数12〜18のアルキニル基を表し、R ’及びR ’は、互いに独立して、炭素数12〜24のアルキル基、炭素数12〜24のアルケニル基、又はステロール基を表す。)
  4. ポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量が乳化組成物の全質量に対して、0.5質量%〜30質量%である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の乳化組成物。
  5. 一般式(1)で表されるアシルグルタミン酸エステルが、ラウロイルグルタミン酸ジヘキシルデシル、ラウロイルグルタミン酸ジイソステアリル、ラウロイルグルタミン酸ビス(ヘキシルデシル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジオクチルドデシル、ラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)、ラウロイルグルタミン酸(フィトステリル/ベヘニル/オクチルドデシル/イソステアリル)、及び、ステアロイルグルタミン酸ジオクチルドデシルからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の乳化組成物。
  6. 多価アルコールが、グリセリンを含む請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の乳化組成物。
  7. 乳化組成物の全質量に対して、5質量%以上25質量%未満のビタミンE類を含有する、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の乳化組成物。
  8. 機能性油性成分が、ビタミンE類に、25℃で0.5質量%以上溶解する油溶性成分である、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の乳化組成物。
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