WO2007063765A1 - 負極活物質、これを用いた負極およびリチウムイオン二次電池 - Google Patents

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Abstract

 リチウムイオンを吸蔵および放出可能なケイ素酸化物を含むリチウムイオン二次電池用負極活物質において、中心にケイ素が位置し4つの頂点にケイ素または酸素が位置する、四面体の単位構造を有し、上記単位構造が不規則に配列した非晶質構造を構成しており、 上記単位構造における上記4つの頂点に位置する酸素の数をn(n=0、1、2、3または4)として、前記単位構造をSi(n)と表記した場合に、上記ケイ素酸化物における上記単位構造の数NSi(n)は、以下の関係式(1)~(3)を満たす、ケイ素酸化物を用いる。    【数1】

Description

明 細 書
負極活物質、これを用いた負極およびリチウムイオン二次電池
技術分野
[0001] 本発明は、リチウムイオン二次電池用負極活物質およびこれを用いた負極ならび にリチウムイオン二次電池に関する。
背景技術
[0002] 昨今、リチウムイオン二次電池が用いられる PC、携帯電話、 PDA等の携帯情報端 末や、ビデオレコーダー、メモリーオーディオプレーヤ一等のオーディオビジュアル 機器の小型化および高性能化が進んで 、る。
このような小型化および高性能化にともない、リチウムイオン二次電池の高容量化も 望まれている。従来のリチウムイオン二次電池は、正極にコバルト酸リチウムや-ッケ ル酸リチウムなどのリチウム含有遷移金属酸化物と、負極に黒鉛などの炭素系材料 が用いられている。しかし、これら材料の組み合わせで実用化されているリチウムィォ ン二次電池における高容量ィ匕は、ほぼ限界に達しつつある。
[0003] これに対し、リチウムイオン二次電池の高容量化を達成するため、負極活物質の選 択ゃ設計が検討されている。高容量ィ匕のための負極活物質としては、例えば金属リ チウム、リチウムと合金化するアルミニウム、ケィ素、およびスズなどが検討されている (例えば非特許文献 1)。なかでも、ケィ素は大きい理論容量を有するため、ケィ素を 活物質として用いたリチウムイオン二次電池が提案されている (例えば特許文献 1)。 ところが、ケィ素はリチウムイオンと反応する際に大きな体積変化を伴うため、繰り返 し充放電により集電性が低下し、十分なサイクル特性が得られな 、と 、う問題がある
[0004] この問題を解決するための負極活物質として、 SiO (0<x< 2)が提案されている( 例えば特許文献 2および特許文献 3)。 SiOは高容量を有し、安定したサイクル特性 を発揮する。ただし、 SiOは初期充電で挿入された Liがすべて脱離しないため、い わゆる不可逆容量が大きくなつてしまう。
[0005] そこで、当初より Liを含有するリチウムシリケ一トイ匕合物を用いることが提案されてい る。例えば Li SiO、 Li SiO、: Li Si O、 Li Si O、 Li Si O などの、 Li SiO (0<y
4 4 2 3 2 2 5 4 3 8 6 4 11 y x
、 0<x< 2)で表されるリチウムシリケ一トイ匕合物が提案されている(特許文献 2)。ま た、良好なサイクル特性を得るために、 SiOに熱処理を施し、 X線回折で Si (220)面 の回折ピークが発現するよう結晶化させた負極活物質も提案されている (特許文献 3
) o
[0006] また、充放電による体積膨張を抑制するために、酸化数が 0のケィ素と酸化数が + 4のケィ素を有するケィ素化合物と、酸ィ匕数力^より大きく +4未満であるケィ素を有 するケィ素低級酸化物と、を含む負極活物質が提案されている(例えば特許文献 4 参照)。
さらに、 X線光電子分光法(X- ray Photoelectron Spectroscopy: XPS)を用い、酸化 数が 0のケィ素と酸ィ匕数が +4のケィ素を有するケィ素化合物と、酸化数が 0より大き く +4未満であるケィ素を有するケィ素低級酸化物と、を含む SiO薄膜が示されてい る。併せてその充放電反応機構が開示されている (例えば非特許文献 2参照)。
[0007] SiOで表される化学組成を有するケィ素酸ィ匕物においては、ミクロ的に見ると Siと Si Oとが相分離して存在する。したがって、 SiOは平均組成を表すものであることが知
2
られて 、る(例えば非特許文献 3)。
ここで、ケィ素酸化物は四面体構造を単位構造として有する。 SiO
2以外のケィ素酸 化物(以下、中間酸化物という)は、四面体の頂点の酸素数 1個、 2個および 3個に対 応して、それぞれ Si 0、 SiOおよび Si Oと表すことができる。これら中間酸化物は、
2 2 3
熱力学的に不安定で、単体結晶として存在することはきわめて難しい。よって、 SiO は上記のように平均組成を表すものであると推定される。なお、上記のような中間酸 化物を X線光電子分光 (XPS)法で測定すると、 Siおよび SiOに由来する 2つのピー
2
クが明確に分離して検出される。
特許文献 1 :特開 2002— 83594号公報
特許文献 2:特開平 6— 325765号公報
特許文献 3:特開 2004— 71542号公報
特許文献 4:特開 2005— 183264号公報
非特許文献 l : Solid State Ionics, 57, 113—115 (1998) 非特許文献 2 : Journal of The Electrochemical Society, 152(10), A2089 (2005) 非特許文献 3 Journal of Non-Crystalline Solids, 204(2), 202-203 (1996) 発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0008] し力しながら、上記特許文献 2に記載の Li SiOは電子伝導性が極めて小さ!/、。よ つて、リチウムイオンを、リチウムイオン二次電池に求められる移動速度で、 Li SiOに y x 脱離および挿入させることは極めて困難である。
上記特許文献 3に記載の負極活物質は、非酸ィ匕性雰囲気下における 830°C以上 の熱処理により、 Siと SiOとの混合物となる。この場合、充放電に関与できるのは Si
2
のみであり、 SiOは充放電に関与しない。そのため、ある程度の量の Siを含有してい
2
る割には、充分に高い容量を得ることは比較的困難である。さらに、 SiO
2が電子伝導 性を有しないため、負極の抵抗が高くなる。その結果、リチウムイオンを、リチウムィォ ン二次電池に求められる移動速度で、負極活物質に脱離および挿入させることは、 極めて困難なものとなる。
[0009] 特許文献 4においては、ケィ素単結晶粒子とアモルファス SiOとアモルファス SiOと
2
の混合物を、電子ビームの照射により溶融する。そして、得られた溶融物を支持体に 蒸着して薄膜を得ることが例示されている。ここで、図 27に、ケィ素単結晶粒子とァモ ルファス SiOとアモルファス SiOの蒸気圧曲線 (真空ハンドブック、 日本真空技術 (株
2
)編、オーム社、 pl48— 149)を示す。図 27からわかるように、 SiOと SiOとの蒸気圧
2
の差は極めて大きい。さらにアモルファス SiOは、高い昇華性を有する。よって、均質 な薄膜を得ることは極めて困難である。
[0010] 以上のような従来技術が有する問題点に鑑み、本発明は、ケィ素を含む活物質の 一般的な特徴である高い充放電容量を損なうことなぐ優れた充放電サイクル特性を 発揮するリチウムイオン二次電池用負極活物質を提供し、更にこれを用いた負極お よびリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
[0011] 上記の課題を解決するため、本発明のリチウムイオン二次電池用負極活物質は、 リチウムイオンを吸蔵 ·放出可能なケィ素酸化物を含み、 上記ケィ素酸化物が、中心にケィ素が位置し 4つの頂点にケィ素または酸素が位 置する、四面体の単位構造を有し、上記単位構造が不規則に配列した非晶質構造 を構成していること、を特徴とする。
[0012] ここで、本発明の負極活物質を構成するケィ素酸ィ匕物においては、非晶質構造に おいて隣接する上記四面体は、上記 4つの頂点を共有している。なお、本発明の効 果を損なわな 、範囲であれば共有されな 、頂点が存在してもよ 、。
本発明におけるケィ素酸ィ匕物が有する「非晶質構造」は、主として均質な非晶質構 造部分で構成されている。「均質な非晶質構造」とは、複数の非晶質ィ匕合物が界面 を形成せずに構成する非晶質構造、すなわち界面が存在しな!ヽ状態の非晶質構造 をいう(図 3参照)。ただし、例えば組成が連続的に変化する傾斜部が含まれていても よい。また、本発明における上記ケィ素酸ィ匕物は、本発明の効果を損なわない範囲 で「不均質な非晶質部分」を含んでいてもよい。さらに、上記ケィ素酸ィ匕物は、本発 明の効果を損なわない程度に結晶質部分を含んでいてもよい。なお、得られたケィ 素酸ィ匕物の非晶質構造が「均質」か否か、傾斜部があるか否かは、透過型電子顕微 鏡 (TEM)で観察することなどにより確認することができる。
[0013] 上記のような本発明の負極活物質において、非晶質構造を有するケィ素酸ィ匕物は 、それ自体が安定である。また、上記ケィ素酸ィ匕物に対するリチウムイオンの脱離お よび挿入の速度は充分に速い。そのため、ケィ素を含む活物質の特徴である高い充 放電容量を維持しつつ、優れた充放電サイクル特性を発揮するリチウムイオン二次 電池用負極活物質を得ることができる。
ここで、上記単位構造における上記 4つの頂点に位置する酸素の数を n (n=0、 1、 2、 3または 4)とし、上記単位構造を Si (n)と表記した場合、上記ケィ素酸ィ匕物におけ る上記単位構造の数 NSi(n)は、以下の関係式(1)〜(3)を満たす。
[0014] [数 1] —層 (0) _
Figure imgf000007_0001
2層 (")
—層 (4) _
Figure imgf000007_0002
(2)
2層 (") 層 (1) + NSi(2) +通 (3)≠ 0 (3)
[0015] 上記単位構造の数 NSi(n)は、以下の関係式 (4)〜(6)の少なくとも 1つを満たす: とが好ましい。
[0016] [数 2] ≤0.8 (4)
Figure imgf000007_0003
0 (4) 0.1 (5)
(
023 '(1)+ (2) + (3) χ
(6)
S層 (
[0017] また、本発明のリチウムイオン二次電池は、リチウムイオンを吸蔵および放出可能な 正極と、
上記本発明の負極活物質を含む負極と、
上記正極と前記負極との間に配置されたセパレータと、
リチウムイオン伝導性を有する電解質と、
を含むことを特徴とする。
本発明のリチウムイオン二次電池は、先に述べた本発明の負極活物質を用いてい るため、高い充放電容量と、優れた充放電サイクル特性とをより確実に両立すること ができる。 [0018] さらに、本発明のリチウムイオンを吸蔵および放出可能なケィ素酸ィ匕物を含むリチ ゥムイオン二次電池用負極活物質の製造方法は、
ケィ素源を溶融してケィ素溶融物を得る工程と、
上記ケィ素溶融物を、雰囲気温度よりも低い温度を有する基板上に蒸着することに よって、ケィ素酸化物で構成された負極活物質を得る工程と、を含み、
上記ケィ素酸ィ匕物は、中心にケィ素が位置し 4つの頂点にケィ素または酸素が位 置する四面体の単位構造を有し、かつ上記単位構造が不規則に配列して非晶質構 造を構成している。
上記のような方法によれば、高い充放電容量を維持しつつ、優れた充放電サイクル 特性を発揮する本発明のリチウムイオン二次電池用負極活物質をより確実に得ること ができる。
発明の効果
[0019] 本発明によれば、ケィ素を含む活物質の一般的な特徴である高 ヽ充放電容量を損 なうことなぐ優れた充放電サイクル特性を発揮するリチウムイオン二次電池用負極 活物質、ならびにこれを用いた負極およびリチウムイオン二次電池を提供することが できる。
図面の簡単な説明
[0020] [図 1]本発明の一実施の形態に係る負極活物質のミクロ構造の例を示す図である。
[図 2]本発明の一実施の形態に係る負極活物質の X線回折パターンを示す図である
[図 3]本発明の一実施の形態に係る負極活物質の透過電子顕微鏡像を示す図であ る。
[図 4]本発明の一実施の形態に係る負極活物質の回折リングパターンを示す図であ る。
[図 5]本発明の実施例 1の SiO薄膜を、 X線光電子分光で測定したときの、 Si 束縛
2p エネルギーを表した図である。
[図 6]本発明の実施例 1の SiO薄膜を用いたコイン型電池の充放電特性を示す図で ある。 [図 7]本発明の実施例 1の SiOx薄膜を用いたコイン型電池の充放電サイクル特性を 示す図である。
圆 8]本発明の実施例 1の SiOx薄膜を、初期と充放電後に X線光電子分光で測定し たときの、 O 束縛エネルギーを表した図である。
Is
圆 9]本発明の実施例 2の SiO薄膜を、 X線光電子分光で測定したときの、 Si 束縛
2p エネルギーを表した図である。
圆 10]本発明の実施例 2の SiO薄膜を用いたコイン型電池の充放電特性を示す図 である。
[図 11]本発明の実施例 2の SiO薄膜を用いたコイン型電池の充放電サイクル特性を 示す図である。
圆 12]本発明の実施例 3の SiO薄膜を、 X線光電子分光で測定したときの、 Si 束縛
2p エネルギーを表した図である。
圆 13]本発明の実施例 3の SiO薄膜を用いたコイン型電池の充放電特性を示す図 である。
[図 14]本発明の実施例 3の SiO薄膜を用いたコイン型電池の充放電サイクル特性を 示す図である。
圆 15]本発明の比較例 1の SiO薄膜を、 X線光電子分光で測定したときの、 Si 束縛
2p エネルギーを表した図である。
[図 16]本発明の比較例 1の SiO薄膜を用いたコイン型電池の充放電特性を示す図 である。
[図 17]本発明の比較例 1の SiO薄膜を用 ヽたコイン型電池の充放電サイクル特性を 示す図である。
圆 18]本発明の比較例 2の SiO薄膜を、 X線光電子分光で測定したときの、 Si 束縛
2p エネルギーを表した図である。
[図 19]本発明の比較例 2の SiO薄膜を用いたコイン型電池の充放電特性を示す図 である。
[図 20]本発明の比較例 2の SiO薄膜を用いたコイン型電池の充放電サイクル特性を 示す図である。 [図 21]本発明の比較例 3の SiOx粉末塗工極板を、 X線光電子分光で測定したときの 、 Si 束縛エネルギーを表した図である。
2p
[図 22]本発明の比較例 3の SiO粉末塗工極板を用いたコイン型電池の充放電特性 を示す図である。
[図 23]本発明の比較例 3の SiO粉末塗工極板を用いたコイン型電池の充放電サイク ル特性を示す図である。
[図 24]本発明の比較例 4の SiO薄膜を、 X線光電子分光で測定したときの、 Si 束縛
2p エネルギーを表した図である。
[図 25]本発明の比較例 4の SiO薄膜を用いたコイン型電池の充放電特性を示す図 である。
[図 26]本発明の比較例 4の SiO薄膜を用いたコイン型電池の充放電サイクル特性を 示す図である。
[図 27]本発明の比較例 5に用いたケィ素、一酸化ケィ素、二酸化ケイ素の蒸気圧曲 線を示す図である。
[図 28]本発明の SiO薄膜の充放電過程における Si 束縛エネルギー変化を示す図
2p
である。
[図 29]本発明の SiO薄膜の充放電過程における Si 束縛エネルギー変化を Siの架
2p
橋酸素数別にまとめた図である。
[図 30]本発明の比較例 6に用いた市販 SiO粉末を、 X線光電子分光で測定したとき の、 Si 束縛エネルギーを表した図である。
2p
[図 31]本発明の比較例 6の巿販 SiO粉末を用いたコイン型電池の充放電サイクル特 性を示す図である。
[図 32]本発明の一実施の形態に係るケィ素酸ィ匕物の製造装置の概略図である。
[図 33]本発明の一実施の形態に係るコイン型リチウムイオン二次電池の概略断面図 である。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明す る。 本発明の一実施の形態に係る負極活物質は、リチウムイオンを吸蔵および放出可 能なケィ素酸ィ匕物を含む。当該ケィ素酸ィ匕物は、 Siと SiOとの単純な混合物ではな
2
ぐ図 1に示すように、中心にケィ素が位置し、 4つの頂点にケィ素または酸素が位置 する四面体の単位構造を有する。上記単位構造は、隣接する単位構造間で、上記 頂点を共有しながら、不規則に配列して、非晶質構造を構成している。図 1は、本発 明の負極活物質のミクロ構造を模式的に示す図である。
[0022] 本実施の形態の負極活物質を構成するケィ素酸化物は、非晶質として構成されて いる。これにより、 Si (Si—Si;ただし、「一」の前の原子は四面体の中心に位置する
4
原子を示し、「一」の後の原子は 4つの頂点に位置する原子を表す。以下同様。)、 Si O (Si-Si O) , SiO (Si-Si O ) , Si O (Si— SiO )、および SiO (Si— O )の、 5
2 3 2 2 2 3 3 2 4 種類の四面体の単位構造が、任意の割合で、頂点を共有しながら、相分離を示さず に均質に存在して ヽると考えられる。
[0023] 一般に、 SiOで表される化学組成を有するケィ素酸ィ匕物の単位構造にぉ ヽては、 四面体の中心にケィ素原子が位置し、 sp3混成により形成される 4つの結合手にケィ 素または酸素が位置して 、ることが知られて!/、る。
Siの場合(すなわち、 SiOにおいて x=0の場合)、すべての頂点に Siが位置する。 SiOの場合(すなわち SiOにおいて x= 2の場合)、すべての頂点に Oが位置する。
2
Siの Si 束縛エネルギーは 99± leVであり、 SiOの Si 束縛エネルギーは 103 ± le
2p 2 2p
vであり、互いに異なる。
[0024] 本発明の負極活物質は、種々の形状を有することができ、例えば粒子状であっても 薄膜状であっても構わない。製造工程上、上記構成のケィ素酸ィ匕物をより確実に得 るという観点から、本実施の形態の負極活物質は薄膜状であることが好ましい。さら には、負極活物質は、例えば粒子が粒界を有するように堆積して形成された薄膜状 であってもよい。負極活物質は、均一な薄膜状はもとより、本発明の効果を損なわな い程度に部分的に不均一な薄膜状であってもよい。
[0025] ここで、図 28は、 SiO薄膜 (x=0. 6)からなる本実施形態の負極活物質の、充放 電過程における、 Si 束縛エネルギー変化を示す図である。図 29は、 Siの架橋酸素
2p
数別に、 SiO薄膜からなる本実施形態の負極活物質の、充放電過程における、 Si
2p 束縛エネルギー変化をまとめた図である。
[0026] 図 28および図 29〖こ示すよう〖こ、充電反応(Liイオンの挿入)および放電反応(Liィ オンの脱離)によって、それぞれの Si 束縛エネルギーは変化する。その変動幅 (初
2p
期状態からのシフト量)の大きさは、 Si>Si 0>SiO >Si O >SiOの順になる。
2 2 3 2
本発明の負極活物質におけるケィ素酸ィ匕物は、上述したような構成を有するため、 中間酸ィ匕物に含まれる Siも充放電に関与し、高い充放電容量が得られると考えられ る。
[0027] また、本実施の形態に係る負極活物質を構成するケィ素酸ィ匕物においては、 Si
2p 束縛エネルギーが連続的な変化をする。そのため、上記単位構造における 4つの頂 点に位置する酸素の数を n(n=0、 1、 2、 3または 4)とし、単位構造を Si (n)と表記し た場合、ケィ素酸ィ匕物を XPSで測定した場合の XPSスペクトルにおいて、上記単位 構造の数 NSi (n)に対応したピークが観測される。
かかるピークに基づいて、常法(例えば、 Applied Surface Science, 70/71, p222-22 5 (1993)に記載の方法)でピーク面積を求めることにより、上記単位構造の数 NSi (n) を求めることができる。
[0028] そして、本発明者らは、上述したような本発明の効果をより確実に得るためには、上 記ケィ素酸ィ匕物中の単位構造の数 NSi(n)が、以下の関係式(1)〜(3)を満たすこ とが好ましいことを見出した。
[0029] [数 3]
Figure imgf000012_0001
ここで、 Si (0)が占める割合 (すなわち上記式(1)の値)が 0. 1以上であれば、本実 施の形態の負極活物質は、実用的な容量をより確実に発揮することが可能である。 また、本発明の負極活物質を構成するケィ素酸化物には、 Si (0)の膨張収縮によ る応力に対する耐性を高めるために、 Si (4)が存在することが好ましい。そして、 Si (4 )が占める割合 (すなわち上記式(2)の値)が 0. 1以下であれば、 Si (4)の割合が多 くなり過ぎず、反応し得るケィ素の量を確保することができ、適度な容量をより確実に 保持することができる。また、 Si (4)は非導電物質であるが、非導電性物質である Si ( 4)が占める割合が 0. 1以下であれば、実使用上、分極の影響を殆ど受けない。
[0031] 上記式(3)の条件は、 Si (O)から Si(4)の間に (すなわち上記ケィ素酸ィ匕物の非晶 質構造のなかに)、 Si (l)、 Si(2)および Si (3)の単位構造力 結合されて含まれて いることを示す。
これらの単位構造がケィ素酸ィ匕物の非晶質構造の中に含まれることにより、連続的 に結合エネルギーが変化する。よって、 Si (0)の充放電サイクルに伴う体積変化に対 して、強い構造を実現することができる。なお、 Si (1)、 Si (2)および Si (3)の単位構 造は、リチウムを吸蔵および放出することが知られている(上記特許文献 4)。
[0032] 以上のように、本実施の形態に係る負極活物質を構成するケィ素酸化物に、 Si (l) 、 Si (2)および Si (3)を含ませるとともに、 Si (4)の占める割合 (すなわち上記式(2) の値)を 0. 1以下に抑えることにより、充放電容量の確保が可能になり、分極の問題 をより確実に回避することができる。
また、上記単位構造の数 NSi (n)は、以下の関係式 (4)〜(6)の少なくとも 1っを満 たすことが好ましい。
[0033] [数 4]
0.119Λ - 0.8 . · · ( 4 )
'(
Figure imgf000014_0001
[0034] NSi(0)Z∑NSi(nW O. 8を超えると、ケィ素酸化物の充放電に伴う体積変化が 大きくなり、集電体からの負極活物質の剥離や脱落を生じる場合があり、良好な充放 電サイクル特性を得にくくなる場合がある。
また、 NSi(4)Z∑NSi (nW 0. 1を超えると、ケィ素酸化物の電子伝導性が低下 して、負極の内部抵抗が上昇する場合があり、結果として、分極が大きくなり充放電 容量が低下する場合がある。
Si (1)、 Si (2)および Si (3)は、 Si (0)よりも充放電による体積変化が小さぐ Si (4) よりも電子伝導性が高いため、多い方が好ましい。 {NSi (l) +NSi (2) +NSi (3) } Z∑NSi(n)が 0. 231以上であれば、ほぼ確実に良好な充放電サイクル特性を得る ことができる。
[0035] ここで、本実施の形態におけるケィ素酸ィ匕物は、 SiOで表すことができ、 Xの値は 蛍光 X線分析により求めることができる。当該蛍光 X線分析によって Xの値を求めた場 合、 Xは 0. l≤x≤ l . 2を満たすことが好ましい。なお、 X値は後述するように平均値 を示す。
Xが 0. 1以上であれば、 Si単独の場合と同様に、充放電に伴う体積膨張が大きくな らず、活物質粒子間の集電性能の低下および充放電サイクル特性の低下をより確実 に抑制することができる。また、 Xが 1. 2以下であれば、高率充放電特性を低下させ ず、適度に確保することができる。 1. 2以下であれば、酸素の量が多くなり過ぎず、 負極の抵抗を低く抑えることができ、分極も抑制することができる。
さらには、適度な充放電サイクル特性と高率充放電特性とをより確実にバランス良く 得ることができるという観点から、 0. 1≤χ≤0. 6であるのが好ましい。
[0036] さらに、本実施の形態の負極活物質を構成するケィ素酸化物(SiO )においては、 酸素原子がその骨格中に存在し、 Si— O— Si結合が形成されている。このこと力 、 上記四面体の中心に位置するケィ素周辺に形成される空隙は、 Si— Si結合間の距 離よりも大きくなる。さらに、 Si— O結合エネルギーは 430kjZmolであり、 Si— Si結 合エネルギーの 184kjZmolに比べて格段に大きい。
これらのことから、 Liイオンが挿入された場合の体積変化が効果的に抑制され、そ の結果、優れた充放電サイクル特性を実現することができる。
[0037] 上記のような本実施の形態に係る負極活物質を構成するケィ素酸化物(SiO )は、 例えばスパッタ法または蒸着法により形成することができる。例えば、ケィ素源を、真 空チャンバ一内で、例えば銅箔製の基板上にスパッタまたは蒸着することにより、膜 状の負極活物質を形成することができる。ケィ素源には、例えば、ケィ素、ケィ素酸 化物、または、ケィ素とケィ素酸ィ匕物との混合物などを用いることができる。
[0038] スパッタまたは蒸着を行う際には、上記真空チャンバ一内に酸素ガスを導入し、力 つ基板の膜形成面 (反応面)の温度上昇を抑制する。これにより、得られる負極活物 質の結晶化を抑制する。すなわち、結晶化を抑制しつつ上記のような非晶質構造を 有するケィ素酸化物からなる負極活物質を形成する。基板の膜形成面の温度上昇を 抑制するためには、基板を冷却すればよい。基板の温度は、 500°C以下であることが 好ましぐ室温〜 300°Cであることが特に好ましい。
[0039] 以下に、本実施の形態に係る負極活物質を構成するケィ素酸化物の製造方法、お よび、ケィ素酸ィ匕物の評価方法の一例について説明する。
[0040] (1)負極活物質を構成する SiO薄膜の作製
図 32は、本発明の負極活物質 (すなわちケィ素酸化物)の製造装置の構成を示す 概略図である。図 32において、真空チャンバ一 2内は、排気ポンプ 1により排気され ている。まず、真空チャンバ一 2に置かれたカーボン製坩堝 3内に、純度 99. 99%以 上のケィ素 (粒、塊または粉末を成型して得られたタブレット)を入れる。電子銃(図示 せず)によりケィ素に電子線 (EB)を照射してケィ素を溶融させ、蒸発させる。そして、 カーボン製坩堝 3に対向して設置された、例えば銅箔製の基板 5上に、蒸着法で Si θχ薄膜からなる負極活物質を形成する。
[0041] 真空中でケィ素を蒸着するだけでは、 Si膜し力得られないため、本実施の形態で は真空チャンバ一内に酸素ガスを導入し、反応性蒸着を行うことにより、 SiO薄膜を 形成する。すなわち、ケィ素を酸素と反応させながら蒸着させる。得られる SiO薄膜 の X値は、上記真空チャンバ一内に導入する酸素ガス量 (すなわち雰囲気の酸素濃 度)を調整することにより、調整することが可能である。
[0042] さらに、本実施の形態においては、得られる SiO薄膜を非晶質ィ匕するために、基板 5の温度を、雰囲気温度よりも低くし、好ましくは室温付近にとどめる。基板 5の温度を 低下させる方法としては、例えば (i)基板を保持する基板ホルダー 4内に冷却水を通 して基板を冷却したり、基板または基板ホルダー 4に冷却板を接して配置して、当該 冷却板内に冷却水を通して基板を冷却したりする方法、(ii)ペルチェ素子を上記基 板または基板ホルダーに貼り合わせて冷却する方法などが考えられる。基板をより容 易かつ確実に冷却すると 、う観点からは、上記 (i)の方法が好ま 、。
[0043] (2) SiOの X値の決定
SiOの X値は、得られた SiO薄膜の表層力 数/ z mの深さの領域を、例えば O— K a線を用いた蛍光 X線分析でのファンダメンタルパラメータ法を用いて求めることがで きる。蛍光 X線分析には、例えば理学電機工業 (株)製 RIX3000を用いることができ る。蛍光 X線分析の条件としては、例えばターゲットにロジウム (Rh)を用い、管電圧 5 OkV、管電流 50mAとすればよい。ここで得られる X値は、基板上の測定領域で検出 される O—Ka線の強度力も算出されるため、測定領域の平均値となる。
[0044] また、他の方法として、得られた SiO薄膜全体を燃焼させて X値を決定することも可 能である。例えば、燃焼管中に設置したグラフアイト製るつぼ (坩堝)に SiO薄膜を入 れ、るつぼに通電し、発熱させる。このとき温度を約 3000°Cとする。この燃焼管に He ガスをキャリアとして流し、発生した COおよび COの量を定量することで、酸素の量
2
を測定する。そして、あら力じめ測定した重量から、 SiOの X値を求めることができる。
[0045] (3) X線回折測定
非晶質構造が得られて ヽることは、 X線回折 (XRD)測定により確認することができ る。 XRD測定には、例えば理学電機工業 (株)製の RINT— 2000を用いることがで きる。
XRD測定は、例えば X線源に Cu— Κ αを用い、管電圧 40kV、管電流 40mAとし 、測定は 2 θ / Θで 10〜80° 、ステップ 0. 02° 、および走査速度 0. 6° Zminの 条件で行うことができる。ここで、明瞭な回折ピークが認められずブロードな回折バタ ーンが得られた場合には、 SiOは X線的に非晶質である。
[0046] (4) X線光電子分光 (XPS)測定
上記関係式(1)〜(3)の値は、 X線光電子分光 (XPS)測定により求めることができ る。 XPS測定には、例えば理学電機工業 (株)製の XPS— 7000を用いることができ る。
XPS測定は、例えば X線源に Al—K o;を用い、管電圧 10kV、管電流 10mAの条 件で行うことができる。また、表面に形成される酸ィ匕物等の影響を除外して SiO薄膜 の状態を正確に測定するために、得られた SiO薄膜の表面力も例えば 200〜300n mまで、 Arガスによるエッチングを行うことが好ましい。上記製造方法によれば、得ら れた SiO薄膜の表面力も深さ約 200〜300nm以降において、ほぼ均一な層が形成 されるカゝらである。なお、本発明の負極活物質を構成する SiO薄膜の厚さは、所望 する電池のスペックに応じて適宜調整することができる。
[0047] 上記エッチングは、例えば加速電圧 500V、エッチング角度 90° 、およびイオン電 流密度 160 AZcm2の条件で行うことができる。この際のエッチングレートは、 SiO
2 換算で約 5nmZminであればよ!、。
SiO薄膜の状態は、 Si を測定することにより行うことができる。また、表面に形成さ
2p
れる酸ィ匕膜等がエッチングにより除去された力否かは、 c を測定することにより判断
Is
することができる。
[0048] ここで、本明細書にぉ ヽて、本発明に係る負極活物質を構成する SiO薄膜の測定 データは、 Ar の基準値を 242. 3eVとして、 Arを用いて補正したものである。すな
2p
わち、測定データは、 Ar のズレから帯電補正を行って得られたデータである。
2p
XPSスペクトルにおけるピークの同定においては、架橋酸素数が 0、 1、 2、 3および 4の 5つの場合力 Sあると仮定し、それぞれの基準値を 99. 8eV、 100. 7eV、 101. 5e V、 102. 5eVおよび 103. 5eVとする。そして、ガウス関数を用いてピーク分離を行う 。ただし、場合によってはピーク数が減少することもある。基準値とする結合エネルギ 一には、 Applied Surface Science, 70/71, p222-225 (1993)に記載されている値を用 いる。
なお、原子数比は、上記ピーク分離を行うことで得られるピーク面積比と対応する。 よって、ピーク面積比を原子数比として算出することができる。
[0049] (5)コイン型リチウムイオン二次電池の作製方法
本発明に係る負極活物質を用いた本発明に係るリチウムイオン二次電池の代表例 として、コイン型リチウムイオン二次電池(コイン型電池)の一例を、図 33を参照しなが ら以下に示す。
上記のようにして銅箔製基板上に作製された SiO薄膜を、基板とともに例えば直径 12. 5mmに切り抜き、負極 11を得る。この負極 11と正極 12とを、ポリエチレン製セ パレータ 13 (例えば厚さ 25 μ m、直径 17mm)を介して対向させて、 2016サイズの コイン型電池ケース 16の中に挿入する。
[0050] ついで、リチウムイオン二次電池用電解液を上記コイン型ケースに注液する。ケー ス内における空間を埋めるために、ステンレス鋼製スぺーサ 14を負極上に配置し、 その上に、周囲に榭脂製のガスケット 17を有する封口板 15を被せる。その後、電池 ケース 16の周囲を封口板 15にかしめて、 2016サイズのコイン型電池(例えば総高 1 . 6mm、直径 20mm) 10を作製する。
リチウムイオン二次電池用電解液には、例えば炭酸エチレンと炭酸ジェチルとの 1: 1 (体積比)混合溶媒に、溶質として 1Mの LiPFを溶解して得られる電解液を用いる
6
ことができる。
[0051] なお、本発明に係るリチウムイオン二次電池の各構成要素としては、上記本発明の 負極活物質を用いる以外は、特に限定されるものではなぐ本発明の効果を損なわ な!、範囲で種々のものを選択することが可能である。
正極には、上記金属リチウム以外にも、例えば LiCoO、 LiNiO、 LiMn Oなどの
2 2 2 4 リチウム含有遷移金属酸化物; LiTiS、 LiMoSなどリチウム含有遷移金属硫化物を
2 2
用!/、ることができる。
また、セパレータには、例えばポリオレフイン系多孔質フィルムを用いることができる 。ポリオレフイン系多孔質フィルムとしては、例えばポリプロピレン製多孔質フィルム、 ポリエチレン zポリプロピレンの多層構造を有する多孔質フィルム等が挙げられる。
[0052] また、電解液の溶媒としては、例えば炭酸プロピレン (PC)、炭酸エチレン (EC)に 代表される環状炭酸エステル;炭酸ジェチル (DEC)、炭酸ジメチル (DMC)に代表 される鎖状炭酸エステル; γ—プチ口ラタトン (GBL)、 γ—バレロラタトン (GVL)に代 表される環状カルボン酸エステル;ジメトキシメタン(DMM)、 1 , 3—ジメトキシプロパ ン(DMP)などの鎖状エーテル;テトラヒドロフラン (THF)、 1, 3—ジォキソラン(DO L)などの環状エステルなどを用いることもできる。もちろん、これらのうちの 2種以上を 混合溶媒として用いることも可能である。
[0053] 電解液の溶質としては、例えば過塩素酸リチウム (LiCIO )、四フッ化ホウ酸リチウ
4
ム (LiBF )、六フッ化リン酸リチウム (LiPF )に代表される無機酸ァ-オンリチウム塩;
4 6
トリフルォロメタンスルホン酸リチウム(LiSO CF )、ビストリフルォロメタンスルホン酸
3 3
イミドリチウム((CF SO ) NLi)などの有機酸ァ-オンリチウム塩などを用いることが
3 2 2
できる。もちろん、これらのうちの 2種以上を混合して用いることも可能である。
[0054] (6)評価方法
本発明に係るリチウムイオン二次電池は、定電流充放電法によって充放電容量を 柳』定すること〖こより評価することができる。
上記のようにして作製したコイン型電池の場合、 2極セルとしてその充放電容量を 測定する。充放電容量測定は、例えば 100 Aの定電流での終止電圧までの充電、 および 100 μ Αの定電流での終止電圧までの放電を 1サイクルとし、当該サイクルを 繰り返して行う測定周囲温度は、室温 (例えば 25°C)とすればよい。
実施例
[0055] 以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらのみ に限定されるものではない。
[0056] 《実施例 1》
1.負極活物質の作製
本実施例においては、まず、図 32に示す構造を有する製造装置を用いて、本発明 の負極活物質を作製した。 あら力じめ、真空チャンバ一 2内に設置されたカーボン製坩堝 3中に、ケィ素タブレ ットを入れ、真空チャンバ一 2内の圧力を 0. 005Pa〖こ設定した後、酸素ガスを 70scc mの流量で導入し、真空チャンバ一 2内の圧力を 0. 13Paに設定した。
その後、電圧: 9kVおよび EB電流: 400mAの条件で、電子銃から上記ケィ素タ ブレットに電子線を照射し、ケィ素を溶解させ、カーボン製坩堝 3と対向させた厚さ 50 μ mの銅箔 (基板) 5上に蒸着させた。この蒸着は、膜厚計で 10 μ mの厚さの薄膜が 形成されるまで続けた。得られた薄膜の重量は 2. 4mgであった。なお、銅箔 (基板) 5は基板ホルダー 4に保持させた。
[0057] ここで、蒸着時には、上記基板 5が加熱されてその温度が百数十 °Cにもなつてしま うため、基板ホルダー 4内に冷却水を通して基板ホルダー 4の温度を 20°Cに維持し た。すなわち、雰囲気温度よりも基板 5の温度が低くなるような条件で、上記蒸着を行 い、蒸着中、基板 5に接触している冷却板の温度を 20°Cに維持した。その他の具体 的な条件は以下のとおりとし、本実施例における負極活物質を構成する SiO薄膜を 作製した。特に、冷却水の流路を内径 6mmのサーペンタイン型流路とすることにより 、基板 5を充分に冷やすことができた。
基板ホルダーの材質 銅
基板ホルダーの大きさ(縦、横、厚さ) 10cm X 10cm X 2. 5cm
冷却水の温度 15°C
冷却水の流量 3LZmin
基板ホルダー内の冷却水の流路 内径 6mmのサーペンタイン型流路
[0058] 2.負極活物質の評価
得られた SiO薄膜について上述した条件で蛍光 X線分析を行い、 X値を求めた。そ の結果、 X値は 0. 6であった。
また、得られた SiO薄膜について、上述した X線回折測定を行った。得られた X線 回折パターンを図 2に示した。なお、図 2において、縦軸は強度 (カウント数)を示し、 横軸は回折角度 2 Θ (° )を示す。図 2に示す X線回折パターンから、非晶質構造の ケィ素酸ィ匕物からなる負極活物質が得られていることが確認された。
さらに、得られた SiO薄膜を、透過型電子顕微鏡を用いて観察した。得られた透過 型電子顕微鏡像を図 3に示した。また、その際に得られた回折リングを図 4に示した。 図 3に示す透過型電子顕微鏡像から、 2nm以上の結晶子は認められなカゝつた。ま た、回折リングもハローパターンを示すことから、得られた SiO薄膜は均質な非晶質 構造が形成されて ヽることが確認された。
[0059] また、上述した X線光電子分光法により Si 束縛エネルギーを測定し、その結果を
2p
図 5に示した。 Si 束縛エネルギーは 99eVから 104eVの間で、 5つのピークに分離
2p
することができた。それぞれのピークは、低エネルギー側から Si (0)、 Si (1)、 Si (2)、 31(3)ぉょび3 4)に帰属され、これらの面積比は、総和を 100として算出すると、 50 . 9 : 15. 3 : 17. 3 : 9. 2 : 7. 3であった。したがって以下の関係が得られた。
[0060] [数 5]
. 1
Figure imgf000021_0001
NSi(l) + NSi(2) + NSi(3) = 41.8 Φ 0
[0061] 3.コイン型電池の作製
上記のようにして作製した SiO薄膜を用い、図 33に示す構造を有するコイン型電 池を作製した。
具体的には、上記のようにして銅箔製基板上に作製された SiO薄膜を、基板ごと 直径 12. 5mmに切り抜き、負極を得た。この負極と、金属リチウム製対極 (counter el ectrode :厚さ 300 πι、直径 15mm)とを、ポリエチレン製セパレータ(厚さ 25 m、 直径 17mm)を介して対向させて、 2016サイズのコイン型電池ケースの中に挿入し た。
[0062] ついで、炭酸エチレンと炭酸ジェチルとの 1: 1 (体積比)混合溶媒に、溶質として 1 Mの LiPFを溶解して得られる電解液を、上記コイン型ケースに注液した。その後、 ケース内における空間に、ステンレス鋼製スぺーサを配置し、その上に、周囲にポリ プロピレン製のガスケットを有する封口板を被せた。そして、ケースの周囲を封口板に かしめて 2016サイズのコイン型電池 (本発明のリチウムイオン二次電池)を作製した
[0063] 4.コイン型電池の評価
上記のようにして作製したコイン型電池にっ 、て、上述した評価方法を用いて充放 電容量を測定した。得られた充放電特性を図 6に示し、充放電サイクル特性を図 7に 示した。なお、図 6において、縦軸は金属リチウムに対する負極の電位 (V)を示し、 横軸は容量 (mAh)を示す。また、図 7において、縦軸は容量 (mAh)を示し、横軸は サイクル数(回)を示す。
[0064] 図 7から、本実施例のコイン型電池は、初期には約 5. 8mAhという高い容量を発揮 した。また、 200サイクル経過後も約 5. 7mAhと、初期の 90%以上の容量を維持し た。よって、本実施例のコイン型電池は、優れた充放電サイクル特性を有することが わかった。また、図 6力ゝら、充電容量 7. 5mAh、放電容量 5. 8mAh、不可逆容量 1. 7mAhであり、充電曲線と放電曲線の電位差が小さ力つた。よって、本実施例のコィ ン型電池は、分極特性に優れており、高率充放電特性も優れることがわかった。
[0065] さらに、 X線光電子分光法を用い、充放電前、および、 1サイクル充放電させた際の 放電後の O 束縛エネルギーを測定した。その結果を図 8に示した。図 8において、
Is
縦軸はカウント数 (単位任意)を示し、横軸は束縛 (結合)エネルギー (eV)を示す。 図 8から、充電前の架橋酸素に帰属される O 束縛エネルギーは、 532eVにピーク
Is
を有することが観測された。一方、 1サイクルの充放電を経験した放電後では、 Si— O— Liの生成による非架橋酸素の影響により、 530eVにピークがシフトすることがわ かった。これは、すなわち、不可逆容量は Si— O— Liの生成に基づくことを意味する
[0066] 《実施例 2》
真空チャンバ一内に導入する酸素ガスの流量を 45sccmとし、 3mgの薄膜を形成 した以外は、実施例 1と同様にして、本発明の負極活物質を得た。
得られた SiO薄膜について実施例 1と同様にして蛍光 X線分析を行い、 X値を求め た。その結果、 X値は 0. 1であった。
また、得られた SiO薄膜について実施例 1と同様に X線回折測定を行った。得られ た X線回折パターンから、非晶質構造のケィ素酸ィ匕物カゝらなる負極活物質が得られ ていることが確認された。
[0067] さらに、得られた SiO薄膜を、実施例 1と同様に透過型電子顕微鏡を用いて観察し た。得られた透過型電子顕微鏡像では、 2nm以上の結晶子は認められず、また回折 リングもハローパターンを示した。よって、得られた SiO薄膜は、均質な非晶質構造 が形成されて ヽることが確認された。
また、実施例 1と同様にして、 X線光電子分光法により Si 束縛エネルギーを測定し
2p
、その結果を図 9に示した。 Si 束縛エネルギーは lOOeVから 102eVの間で 3つのピ
2p
ークに分離することができた。これらのピークは、低エネルギー側から Si (0)、 Si (1) および Si (2)に帰属され、これらの面積比を、総和を 100として算出すると、 50. 9 : 1 5. 3 : 17. 3 : 9. 2 : 7. 3であった。したがって以下の関係が得られた。
[0068] [数 6] > 0 . 1
Figure imgf000023_0001
NSi( ) + NSi(2) + NSi(3) = 23.1≠ 0
また、上記負極活物質を用い、実施例 1と同様にしてコイン型電池を作製し、実施 例 1と同様にして、充放電容量を測定した。得られた充放電特性を図 10に示し、充放 電サイクル特性を図 11に示した。
図 11から、本実施例のコイン型電池は、初期には約 lOmAhという高い容量を発揮 した。また、 200サイクル経過後も約 6. 4mAhと、初期の 60%以上の容量を維持し た。よって、本実施例のコイン型電池は、優れた充放電サイクル特性を有することが わかった。また、図 10力ゝら、初期充電容量 10. 8mAh、放電容量 10mAh、不可逆 容量 0. 8mAhと不可逆容量が小さぐ充電曲線と放電曲線の電位差が小さ力つた。 よって、本実施例のコイン型電池は、分極特性に優れており、高率充放電特性も優 れることがわかった。
[0070] さらに、実施例 1と同様に X線光電子分光法を用い、充放電前、および、 1サイクル 充放電させた際の放電後の O 束縛エネルギーを測定した。その結果、充電前の架
Is
橋酸素に帰属される O 束縛エネルギーは、 532eVにピークを有することが観測され
Is
た。一方、 1サイクルの充放電を経験した放電後では、 Si— O— Liの生成による非架 橋酸素の影響により、 530eVにピークがシフトすることがわかった。これは、すなわち 、不可逆容量は Si— O— Liの生成に基づくことを意味する。
[0071] 《実施例 3》
真空チャンバ一内に導入する酸素ガスの流量を 80sccmとし、 2. 2mgの薄膜を形 成した以外は、実施例 1と同様にして、本発明の負極活物質を得た。
得られた SiO薄膜について実施例 1と同様にして蛍光 X線分析を行い、 X値を求め た。その結果、 X値は 1. 2であった。
また、得られた SiO薄膜について実施例 1と同様に X線回折測定を行った。得られ た X線回折パターンから、非晶質構造のケィ素酸ィ匕物カゝらなる負極活物質が得られ ていることが確認された。
さらに、得られた SiO薄膜を、実施例 1と同様に透過型電子顕微鏡を用いて観察し た。得られた透過型電子顕微鏡像では、 2nm以上の結晶子は認められず、また回折 リングもハローパターンを示した。よって、得られた SiO薄膜は、均質な非晶質構造 が形成されて ヽることが確認された。
[0072] また、実施例 1と同様にして、 X線光電子分光法により Si 束縛エネルギーを測定し
2p
、その結果を図 12に示した。 Si 束縛エネルギーは 98eVから 106eVの間で 5つのピ
2p
ークに分離することができた。これらのピークは、低エネルギー側から Si (0)、 Si (1)、 Si (2)、 Si (3)および Si (4)に帰属され、これらの面積比を、総和を 100として算出す ると、 11. 9 : 1. 8 : 34. 7 :48. 3 : 3. 3であった。したがって以下の関係が得られた。
[0073] [数 7] 皿 (0) = 0.119 > 0 .
層 (")
Figure imgf000025_0001
NSi(l) + NSi(2) + NSi(3、 = 84.8 0
[0074] また、上記負極活物質を用い、実施例 1と同様にしてコイン型電池を作製し、実施 例 1と同様にして、充放電容量を測定した。得られた充放電特性を図 13に示し、充放 電サイクル特性を図 14に示した。
図 14から、本実施例のコイン型電池は、初期には約 2mAhという容量を発揮し、 20 0サイクル経過後も初期の 70%以上の容量を維持しており、優れた充放電サイクル 特性を有することがわ力つた。また、図 13から、初期充電容量 5mAh、放電容量 2m Ah、不可逆容量 3mAhと不可逆容量が大きぐまた充電曲線と放電曲線の電位差 が大きいことから、本実施例のコイン型電池は、分極特性に劣ることがわ力つた。これ は SiO薄膜中の酸素量が多いため、極板抵抗が高くなつたためと考えられた。また、 初期容量が低いのは、一定の膜厚で製膜を行ったことから、 SiO薄膜中の Si量が低 下しているためである。
[0075] さらに、実施例 1と同様に X線光電子分光法を用い、充放電前、および、 1サイクル 充放電させた際の放電後の O 束縛エネルギーを測定した。その結果、充電前の架
Is
橋酸素に帰属される O 束縛エネルギーは、 532eVにピークを有することが観測され
Is
た。一方、 1サイクルの充放電を経験した放電後では、 Si— O— Liの生成による非架 橋酸素の影響により、 530eVにピークがシフトすることがわかった。これは、すなわち 、不可逆容量は Si— O— Liの生成に基づくことを意味する。
[0076] 《比較例 1》
酸素ガス代えて Arガスを 80sccmで真空チャンバ一内に導入し、 3. lmgの薄膜を 形成した以外は、実施例 1と同様にして、比較例 1の負極活物質を得た。 得られた si〇x薄膜について、実施例 1と同様にして蛍光 X線分析を行ったところ、 検出限界以下であったため、 Si薄膜が得られていることが確認された。
また、実施例 1と同様にして、 X線光電子分光法により Si 束縛エネルギーを測定し
2p
、その結果を図 15に示した。 Si 束縛エネルギーは 99. 8eVに 1つのピークを有する
2p
のみであった。このピークは、 Si (O)に帰属され、以下の関係が得られた。すなわち、 Si(O)と Si (4)を接続する中間の結合に帰属されるエネルギーが存在しな力つた。
[0077] [数 8]
Figure imgf000026_0001
—愚 '(4)―
= 0 < 0
∑ (") 層 (1) +層 (2) +皿 (3) = 0
[0078] また、上記負極活物質を用い、実施例 1と同様にしてコイン型電池を作製し、実施 例 1と同様にして、充放電容量を測定した。得られた充放電特性を図 16に示し、充放 電サイクル特性を図 17に示した。
図 17から、本比較例のコイン型電池は、初期には約 12mAhという高い容量を発揮 した。しかし、 200サイクル経過後には、著しく容量が低下し、充放電サイクル特性の 劣化が激し 、ことがわ力つた。
この電池を分解すると、集電体である銅箔ごと破断していることが確認された。これ は、負極活物質の充放電に伴う体積の膨張に集電体が追随しな力つたためと考えら れた。
[0079] 《比較例 2》
酸素ガスの流量を 90sccmとし、 3. 5mgの薄膜を形成した以外は、実施例 1と同様 にして、比較例 2の負極活物質を得た。
得られた SiO薄膜について、実施例 1と同様にして蛍光 X線分析を行い、 X値を求 めた。その結果、 X値は 1. 5であった。
また、実施例 1と同様にして、 X線光電子分光法により Si 束縛エネルギーを測定し
2p
、その結果を図 18に示した。 Si 束縛エネルギーは 98eVから 106eVの間で 5つのピ
2p
ークに分離することができた。これらのピークは、低エネルギー側から Si (0)、 Si (1)、 Si (2)、 Si (3)および Si (4)に帰属され、これらの面積比を、総和を 100として算出す ると、 3. 9 : 8. 2 : 18 : 29 :42であった。したがって以下の関係が得られた。
[数 9]
Figure imgf000027_0001
層 (1) +愚 (2) + NSi(3) = 55.2
[0081] また、上記負極活物質を用い、実施例 1と同様にしてコイン型電池を作製し、実施 例 1と同様にして、充放電容量を測定した。得られた充放電特性を図 19に示し、充放 電サイクル特性を図 20に示した。
図 20から、本比較例のコイン型電池は、初期には約 2mAhという容量を発揮し、 20 0サイクル経過後にも 50%以上の容量を維持した。しかし、初期容量および容量維 持率が低すぎ、ケィ素化合物の特徴である高容量が得られな 、ことがわ力つた。
[0082] 《比較例 3》
SiO粉末と Si粉末とをモル比 3 : 7で混合した。得られた混合物 90重量部に対して
2
、導電剤としてアセチレンブラック 5重量部、ポリフッ化ビ-リデン 5重量部をカ卩え、 N メチルピロリドンを添カ卩して、ペーストを得た。得られたペーストを厚さ 35 mの銅 箔の片面に塗布し、乾燥後圧延した後、 200°C24時間真空乾燥を行い、塗工型電 極を作製した。
得られた塗工型電極について、実施例 1と同様にして蛍光 X線分析を行い、 X値を 求めた。その結果、 X値は 0. 6であった。
また、実施例 1と同様にして、 X線光電子分光法により Si 束縛エネルギーを測定し
2p
、その結果を図 21に示した。 Si 束縛エネルギーは 99. 5eVおよび 103eVに 2つの
2p
ピークに分離することができた。これらのピークは、低エネルギー側から Si (0)および Si (4)に帰属され、以下の関係が得られた。すなわち、 Si (0)と Si (4)を接続する中 間の結合に帰属されるエネルギーが存在しなカゝつた。
[0083] [数 10]
層 (1) +憑 '(2) +憑 (3) = 0
[0084] また、上記塗工型電極を用い、実施例 1と同様にしてコイン型電池を作製し、実施 例 1と同様にして、充放電容量を測定した。得られた充放電特性を図 22に示し、充放 電サイクル特性を図 23に示した。
図 23から、本比較例のコイン型電池は、分極が大きいため、充放電容量を大きく取 ることはできないうえ、充放電サイクルを繰り返すと容量が著しく減少したことがわかる 。これは、 SiOが不導体であるため、極板の抵抗が高くなつたためと考えられる。更
2
に、充放電に関与する Si粒子が、充放電サイクル中に膨張収縮を繰り返す結果、微 細化し、集電不良を起こしているものと考えられた。
[0085] 《比較例 4》
基板と冷却板との間に厚さ 5mmのポリイミド製板を配置して、上記基板の放熱を抑 制した以外は、実施例 1と同様にして、比較例 4の負極活物質を得た。
得られた塗工型電極にっ 、て実施例 1と同様にして蛍光 X線分析を行 ヽ、 X値を求 めた。その結果、 X値は 0. 6であった。 また、実施例 1と同様にして X線光電子分光法により Si 束縛エネルギーを測定し、
2p
その結果を図 24に示した。 Si 束縛エネルギーは 98eVから 106eVの間で 5つのピ
2p
ークに分離することができた。これらのピークは、低エネルギー側から Si (0)、 Si (1)、 Si (2)、 Si (3)および Si (4)に帰属され、これらの面積比を、総和を 100として算出す ると、 45. 2 : 12. 4 : 13. 3 : 0. 8 : 28. 3であった。したがって以下の関係が得られた
[数 11]
Figure imgf000029_0001
NSi(l) + NSi(2) + NSi(3) = 26.5≠ 0
[0087] また、上記負極活物質を用い、実施例 1と同様にしてコイン型電池を作製し、実施 例 1と同様にして、充放電容量を測定した。得られた充放電特性を図 25に示し、充放 電サイクル特性を図 26に示した。
図 26から、本比較例のコイン型電池は、分極が大きいため、充放電容量を大きく取 ることはできないうえ、充放電サイクルを繰り返すと容量が著しく減少したことがわかる 。これは、 SiOが不導体であるため、極板の抵抗が高くなると同時に、充放電に関与
2
する Si粒子が充放電サイクル中に膨張収縮を繰り返す結果、微細化し集電不良を起 こしているものと考えられた。
[0088] 《比較例 5》
真空チャンバ一内の圧力を 0. 005Paに設定し、酸素ガスを導入せずに以下のよう にして、負極活物質を作製した。
あら力じめ、単結晶(100)シリコンウェハーをアルゴン中で粉砕した粉末と、ァモル ファス SiO粉末と、アモルファス SiO粉末とを、それぞれ 17. 85g
2 、 16. 25gおよび 1
0. 9gを秤量し (仕込み組成で SiO )、十分混合した後、得られた混合物を加圧成
0.6
型して得た。
この蒸着源を真空チャンバ一内に設置されたカーボン製坩堝中に入れ、電子銃か ら EB電圧: 9kVおよび EB電流: 400mAの条件で電子線を照射し、上記蒸着源を 溶解させて銅箔上に蒸着した。
[0089] し力しながら、スプラッシュがひどく薄膜は形成されな力つた。また、真空チャンバ一 を開放して上記カーボン製坩堝内を確認すると、金属色の塊とガラス状の塊とが散 見された。 SiOと推測される褐色の粉末も幾分残っていたが、当該褐色の粉末の量 は、当初仕込んだ総量よりも力なり減少していた。また、基板の表面状態が非常に粗 くなつており、以降の分析に用いることができな力つた。
これは、シリコンウェハーを粉砕して得られた粉末、アモルファス SiO粉末およびァ モルファス SiO粉末の蒸気圧に大きな差があること、 SiOが帯電し易いこと、 SiOが
2 2
昇華性であること、によるものと考えられた。なお、図 27は、ケィ素、一酸化ケィ素、 二酸化ケイ素の蒸気圧曲線を示す図である。
[0090] 《比較例 6》
市販の SiO (フルゥチ化学 (株)製の特級グレード、純度: 99. 99%) 90重量部に対 して、導電剤としてアセチレンブラック 5重量部、ポリフッ化ビ-リデン 5重量部をカロえ 、 N—メチルピロリドンを添カ卩して、ペーストを得た。得られたペーストを厚さ 35 μ mの 銅箔の片面に塗布し、乾燥後圧延した後、 200°C24時間真空乾燥を行い、塗工型 電極を作製した。
実施例 1と同様にして X線光電子分光法により Si 束縛エネルギーを測定し、その
2p
結果を図 30に示した。 Si 束縛エネルギーは 98eVから 106eVに 2つのピークに分
2p
離することができた。これらのピークは、低エネルギー側力 Si (0)および Si (4)に帰 属され、これらの面積比を、総和を 100として算出すると、 31 : 69であった。したがつ て以下の関係が得られた。 [0091] [数 12]
Figure imgf000031_0001
NSi(l) + NSi(2) + NSi(3) = 0
[0092] また、上記塗工型電極を用い、実施例 1と同様にしてコイン型電池を作製し、実施 例 1と同様にして、充放電容量を測定した。得られた充放電サイクル特性を図 31に 示した。 図 31から、本比較例のコイン型電池は、 Si (4)が多いため、分極が大きか つた。また、 Si(l)、 Si (2)および Si (3)が存在しないことから、これらと Si (0)とが連続 的に結合した体積変化に強い構造が得られておらず、著しいサイクル劣化をしたも のと考えられた。
産業上の利用可能性
[0093] 本発明に係るリチウムイオン二次電池用負極は、それを用いた電池の高 ヽ充放電 効率とケィ素活物質の特徴である高 、充放電容量を維持しつつ、優れた充放電サイ クル特性を有する負極活物質を提供することができる。

Claims

請求の範囲 リチウムイオンを吸蔵および放出可能なケィ素酸ィ匕物を含むリチウムイオン二次電 池用負極活物質であって、 前記ケィ素酸ィ匕物が、中心にケィ素が位置し 4つの頂点にケィ素または酸素が位 置する、四面体の単位構造を有し、前記単位構造が不規則に配列した非晶質構造 を構成しており、 前記単位構造における前記 4つの頂点に位置する酸素の数を n (n=0、 1、 2、 3ま たは 4)として、前記単位構造を Si (n)と表記した場合に、 前記ケィ素酸ィヒ物における前記単位構造の数 NSi (n)は、以下の関係式(1)〜(3 )を満たすこと、 を特徴とするリチウムイオン二次電池用負極活物質。
[数 1]
Figure imgf000032_0001
腿 (X) + NSi(2) + NSi(3、≠ 0 ( 3 ) 前記単位構造の数 NSi (n)は、以下の関係式 (4)を満たすこと、
を特徴とする請求項 1記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質。
[数 2]
_NSi( )
0.119 ( 4 ) [3] 前記単位構造の数 NSi (n)は、以下の関係式(5)を満たすこと、
を特徴とする請求項 1記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質。
[数 3]
一 (4)
∑ (
[4] 前記単位構造の数 NSi (n)は、以下の関係式 (6)を満たすこと、
を特徴とする請求項 1記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質。
[数 4]
0 231 '(1) +愚 '(2) + (3)
[5] 前記ケィ素酸化物は、 SiO (但し、 0. l≤x≤l . 2)で表されること、
を特徴とする請求項 1記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質。
[6] 前記ケィ素酸化物は、 SiO (但し、 0. 1≤χ≤0. 6)で表されること、
を特徴とする請求項 1記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質。
[7] 前記負極活物質を少なくとも 1度充放電した後に、前記ケィ素酸化物の A1— K a線 を用いた X線光電子分光において、 O エネルギーが 530± leVに観測されること、
Is
を特徴とする請求項 1記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質。
[8] 請求項 1記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質を有する、リチウムイオン二 次電池用負極。
[9] リチウムイオンを吸蔵および放出可能な正極と、 請求項 8に記載の負極と、
前記正極と前記負極との間に配置されたセパレータと、
リチウムイオン伝導性を有する電解質と、
を含むリチウムイオン二次電池。
ケィ素源を溶融してケィ素溶融物を得る工程と、
前記ケィ素溶融物を、雰囲気温度よりも低い温度を有する基板上に蒸着することに よって、中心にケィ素が位置し 4つの頂点にケィ素または酸素が位置する四面体の 単位構造を有し、かつ前記単位構造が不規則に配列して非晶質構造を構成してい るケィ素酸化物で構成された負極活物質を得る工程と、
を含む方法により得られたリチウムイオン二次電池用負極活物質。
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