明 細 書
車両情報通信システム、管理サーバ、車載装置及び車両情報通信方法 技術分野
[0001] 本発明は、契約者の使用する情報端末から管理センタを介して車両と通信する車 両情報通信システム、管理サーバ及び車両情報通信方法に関する。
背景技術
[0002] 自動車を中心とした車両情報提供サービス (テレマテイクスサービス)の高度化が推 進されており、車両と運転者 (所有者)を仲介して種々のサービスを所有者に提供し たり、種々の情報そのものを双方向でやり取りすることが容易になってきている(例え ば、特許文献 1参照。 ) o車両情報通信サービスでは、車両と所有者とが離れた場所 にあっても管理センタを介して車両と所有者が携帯する情報端末とが通信することが でき、所有者は情報端末を操作して、遠隔地カゝら車両の駐車場所を調べたりェンジ ン始動の検出通知を受信することができる。したがって、車両情報提供サービスの契 約者は、車両力 離れていても車両の状況に関する情報を取得したり、車載装置を 操作すること等が可能となる。
[0003] 車両情報通信サービスを利用する場合、契約者は、予め、管理センタと所定の契 約を行い住所、氏名、携帯電話番号等の契約者情報と認証のためのパスワード等を 登録しておく。契約者が遠隔地からリモート操作により車両の情報を取得するような 場合、情報端末から認証操作を行うことで本人確認が得られ、車両情報提供サービ スが提供する種々のサービスを利用可能となる。
特許文献 1 :特開 2004— 102939号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0004] ところで、車両はオークションや個人間の売買によっても所有者が移転することが少 なくないが、車両情報通信サービスと契約したままの車両について個人売買や貸与 などが行われると、車両情報通信サービスの契約者と車両の所有者に齟齬が生じる
[0005] 図 1は、車両の所有者と車両情報通信サービスの契約者とが異なって!/、る場合の 関係を示す図である。車両 5のユーザ A (契約者)は車両情報通信サービスの契約を 管理センタ 2と結び、その後、車両 5をユーザ Bに譲渡した。ユーザ Aが契約を解除し ない場合、ユーザ Aと車両情報通信サービスとの間に契約が残存したまま、ユーザ B が車両 5を運転することとなる。ユーザ Bが新たに車両情報通信サービスと契約すれ ば、車体番号等により車両 5に車両情報通信サービスとの間に契約が残存しているこ とが判明する場合があるが、ユーザ Bが車両情報通信サービスと契約するとは限らず 、また、同じ車両情報通信サービスの運営者と契約するとも限らない。
[0006] このように、いったん車両の所有者と車両情報通信サービスの契約者とが異なって しまうと、車両情報通信サービスでは車両 5の側から所有者に契約者の認証を要求 することは少な 、ため、車両 5に乗車したユーザ Bは車両情報通信サービスの契約が 残存して!/、ることに気づかな 、まま車両 5を使用することが多 、。
[0007] したがって、図 1のように契約者と所有者とが異なった場合、ユーザ Aが情報端末に よりリモート操作をして、車両 5の場所や車両情報の取得をしたり車載装置を操作す るなど、ユーザ Bが望まな 、行為をユーザ Bの気づかな 、うちに働くおそれがあると!/、 う問題がある。
[0008] このような行為を防止するため、車両 5の現在の使用者であるユーザ Bが契約した 本人か否かを確認することが望まし 、が、管理センタ 2や車両 5は車両 5の譲受の有 無やそのタイミングを知らないので乗車の度など定期的に確認作業を行う事となり、 車両のユーザに煩わしさを感じさせるという不都合が生じる。
[0009] 本発明は、上記問題に鑑み、車両情報通信サービスの利用者に煩わしさを感じさ せずに、車両の利用者が車両情報通信サービスの契約が継続して 、ることを認識で きる車両情報通信システム、管理サーバ、車載装置及び車両情報通信方法を提供 することを目的とする。
課題を解決するための手段
[0010] 上記課題に鑑み、本発明は、ネットワークに接続された情報端末と車両の車載装置 間の通信を管理サーバが仲介する車両情報通信システムにおいて、管理サーバが 、車両に対し当該車両情報通システムの契約者情報を通知する契約者確認手段を
有する、ことを特徴とする。
発明の効果
[0011] 車両情報通信サービスの利用者に煩わしさを感じさせずに、車両を譲渡した契約 者が運転者又は車両に不正な行為を働くことが防止できる車両情報通信システム、 管理サーバ、車載装置及び車両情報通信方法を提供することができる。 図面の簡単な説明
[0012] [図 1]車両のユーザと車両情報通信サービスの契約者とが異なっている場合の関係 を示す図である。
[図 2]車両情報通信システムの全体構成図である。
[図 3]管理センタの機能ブロック図である。
[図 4]管理センタに登録されている契約者情報の一例である。
[図 5]車両の有する遠隔作装置の機能ブロック図である。
[図 6]ユーザが車両に乗車した場合にユーザ Aの氏名等をユーザ Bに通知する流れ を示すアクティビティ図の一例である。
[図 7]表示装置に表示されるユーザ Aの契約者情報の一例である。
[図 8]定期的にユーザ Aの氏名等をユーザ Bに通知する流れを示すアクティビティ図 の一例である。
[図 9]ユーザ Aが管理センタにアクセスする場合にユーザ Aの氏名等をユーザ Bに通 知する流れを示すアクティビティ図の一例である。
[図 10]実施例 2における車両の遠隔操作装置の機能ブロック図である。
[図 11]実施例 3における契約者情報の一例である。
[図 12]実施例 4における車両情報通信システムの全体構成図である。
[図 13]ユーザ Aが管理センタにアクセスする場合に、情報端末の位置情報をユーザ
Bに通知する流れを示すアクティビティ図の一例である。
[図 14]表示装置に表示される位置情報の一例である。
[図 15]実施例 4における契約者情報の一例を示す図である。
[図 16]ユーザ Aが管理センタにアクセスする場合に、登録位置を参照して情報端末 の位置情報をユーザ Bに通知する流れを示すアクティビティ図の一例である。
[図 17]表示装置に表示されるより詳細なアクセス情報の一例を示す図である。
[図 18]ユーザ Aが管理センタにアクセスした場合、リアルタイムに発信者番号をユー ザ Bに通知する流れを示すアクティビティ図の一例である。
[図 19]実施例 5における遠隔作装置の機能ブロック図である。
[図 20]ユーザ Bの自宅の位置の入力をトリガに、管理センタが注意喚起を行う処理の 流れを示すアクティビティ図の一例である。
[図 21]表示装置に表示される注意喚起のためのメッセージの一例である。
[図 22]ユーザ Bの自宅の位置の入力をトリガに、管理センタが注意喚起を行う処理の 流れを示すアクティビティ図の一例である。
[図 23]表示装置に表示される注意喚起のためのメッセージの一例である。
[図 24]ユーザ Bの自宅の位置の入力をトリガに、管理センタが注意喚起を行うと共に
、契約者情報を更新する処理の流れを示すアクティビティ図の一例である。
[図 25]車両が自宅位置を推定して、自宅位置に変更が検出された場合に管理センタ が注意喚起を行う処理の流れを示すアクティビティ図の一例である。
符号の説明
1 ネットワーク
2 管理センタ
3 基地局
4 情報端末
5 单両
6 契約者情報
7 GPS衛星
11 送受信部
12 契約者確認手段
13 操作画面生成部
19 出力装置
20 承認スィッチ
21 送受信装置
22 遠隔操作 ECU
23 ドア制御 ECU
24 エアコン ECU
25 セキュリティ ECU
26 エンジン ECU
27 表示装置
28 スピーカ
29 照合 ECU
30 カーナビ ECU
31 入力装置
発明を実施するための最良の形態
[0014] 以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら実 施例を挙げて説明する。
実施例 1
[0015] 図 2は、本実施の形態に係る車両情報通信システムの全体構成図を示す。このシ ステムにより車両情報通信サービスが提供される。車両情報通信システムは、車両 5 と情報端末 4を仲介し車両 5から情報を取得したり車両 5をリモート操作するなどの種 々のサービスを所有者 (ユーザ A又は B)に提供する管理センタ 2と、ユーザ Bが所有 する車両 5と、ユーザ Aが使用する情報端末 4とがネットワーク 1を介して構成される。
[0016] 図 2では、ユーザ Aが過去に車両 5の運転者だった者であり、車両情報通信サービ スの契約者である。また、ユーザ Bはユーザ Aから車両 5を譲渡された者であり、現在 の車両 5の所有者である。なお、所有者とは車両 5を支配する権利を有するものであ る力 本実施の形態ではそこまで厳密なものではなぐ所定期間、車両 5を使用する ことができる者であれば所有者と称す。また、単にユーザといった場合に所有者を意 味する場合がある。
[0017] 管理センタ 2は、インターネット等のネットワーク 1に接続されている。また、車両 5及 び情報端末 4は、ネットワーク 1に接続された基地局 3又は 7と無線又は有線で通信 可能に構成されている。通信方式の形態は、例えば、基地局 3又は 7から管理センタ
2までは公衆電話交換網 (PSTN)やデジタル通信ネットワーク(ISDN)、光ファイバ等の 有線で接続され、基地局 3又は 7から情報端末 4又は車両 5までは携帯電話網、 PH ¾ (Personal
Handy-phone System)網、無線 LANゝ WiMAX (Worldwide Interoperability for Micr owave
Access)、衛星電話、ビーコン等の無線で接続される。データの送受信には例えば T CP (Transmission Control Protocol ) /IP (Internet Protocol)等のプロトコノレと上 位互換である HTTP (Hyper
Text Transfer Protocol)や FTP (File Transier Protocol)、 MIME (Multipurpose Internet
Mail Extension)等のプロトコルが使用される。
[0018] 管理センタ 2について説明する。管理センタ 2は、車両 5とユーザ A (情報端末 4)を 仲介して種々のサービスをユーザ Aに提供するものであり、管理センタ 2により車両 5 とユーザ Aとが所定以上離れて 、ても、第三者の車両 5への侵入やエンジン始動等 を監視して所有者に通知したり、所有者が車両 5の車載装置を操作することが可能と なる。また、車両 5のエアバッグが作動した場合や緊急スィッチが押下された場合に は車両 5から管理センタ 2に信号が送信され、警備員の派遣など所定の処理を実行 する。
[0019] 図 3 (a)は管理センタ 2のハードウェア構成図を、図 3 (b)は機能ブロック図を示す。
管理センタ 2は、プログラムを実行する CPU41、プログラムやドライバを記憶した RO M42、データやプログラムを一時的に記憶する RAM43、 OS (Operating Syste m)やプログラム、ファイルを記憶した記憶装置(例えば HDD (Hard Disk Drive) ) 44、ネットワークカードなどネットワークに接続するための通信装置 45、パラメータ 等を記憶する NVRAM (Non Volatile RAM) 46、 CD— ROMなどの記憶媒体を 読み書きするドライブ装置 47等が相互にノ ス 38で接続されたコンピュータとして構 成された、管理サーバとして機能する。また、管理センタ 2の記憶装置 44には、車両 情報通信システムの契約者の情報が記憶された契約者情報 6が格納されている。
[0020] 図 3 (b)は、管理センタ 2の機能ブロック図を示す。管理センタ 2は、送受信部 11、
契約者確認手段 12及び操作画面生成部 13と、を有するように構成される。また、管 理センタ 2は、車両情報通信システムの契約者の契約者情報 6を有する。
[0021] 送受信部 11は、ネットワーク 1を介して情報端末 4及び車両 5と通信するネットヮー クインターフェイスである。送受信部 11は、操作画面生成部 12が生成し
た操作画面の生成情報やメッセージを情報端末 4及び車両 5に、車載装置を操作す るための操作コマンドを車両 5に送信する。
[0022] 契約者確認手段 12について詳しくは実施例にて説明するが、契約者確認手段 12 はユーザ A又はユーザ Bが車両情報通信サービスの契約者力否かを確認する。契 約者確認手段 12は、車両情報通信サービスの契約者を確認するための情報、特に 個々の契約者の契約者情報を車両 5に通知する。車両 5に乗車したユーザ Bはこの ような情報を見て、車両 5が車両情報通信サービスの対象なつて 、る事実を認識する ことができる。
[0023] すなわち、個人間で車両 5の売買等による譲渡があり、車両 5が車両情報通信サー ビスの契約対象となって 、る場合、車両 5の駐車場所など車両の情報の取得や車載 装置の操作をユーザ Aに行われる可能性があることをユーザ Bが認識できる。
[0024] 操作画面生成部 13は、情報端末 4や後述する車両 5の表示装置に表示する操作 画面の生成情報、ユーザ A又は Bに連絡するメッセージ等、ユーザとのインターフエ イスを生成する。操作画面の生成情報やメッセージは、 HTML (HyperText Markup Language)や XML (extensible
Markup Language)等で記述され、情報端末 4や車両 5の表示装置が備えるブラウザ により解釈され表示される。
[0025] 管理センタ 2の記憶装置には、管理サーバを,操作画面生成部 12及び車両譲渡 推定部 13として機能させるプログラムが格納されており、 CPU41がこれらのプロダラ ムを実行する事で力かる機能が実現される。
[0026] 図 4は、管理センタ 2に登録されている契約者情報 6の一例を示す。管理センタ 2と 契約を結んで!/、るのはユーザ Aなので、ユーザ Aの契約者情報が登録されて 、る。 契約者情報 6には、契約時に契約毎に付与される契約 ID、ユーザ Aを識別するため のユーザ ID、氏名、住所、電話番号、性別、年齢が記憶されている。
[0027] 契約者情報 6には図 4の契約者の住所などだけでなぐ車両情報通信サービスの 利用の事実や利用内容、契約者情報 6や利用の事実等を加工した情報を含む。
[0028] また、契約者情報にはユーザ IDと対応づけて契約者を認証するためのパスワード が登録されている。なおユーザ Aの認証に指紋や声紋,顔の輪郭,虹彩、静脈配置 などの生体識別情報を用いてもょ ヽ。
[0029] ユーザ Aが情報端末 4を使用して管理センタ 2にアクセスする場合、契約者確認手 段 12はユーザ Aにユーザ IDとパスワードの入力を要求し、入力されたユーザ IDとパ スワードの整合性をもってユーザ Aを認証する。
[0030] 認証された所有者が情報端末 4の操作画面やメッセージを見て所望の操作を入力 すると、情報端末 4から送信された操作信号が、携帯電話網やネットワーク 1を介し管 理センタ 2に送信される。管理センタ 2は情報端末 4から送信された操作信号を受信 し、操作内容の解釈、実行可否判定、車両 5が解釈可能な操作信号への変換等を 行い、送受信部 11はそれを車両 5へ送信する。
[0031] 情報端末 4は、例えば、携帯電話、携帯コンピュータ、電子手帳 (パーソナル 'ディ ジタル 'アシスタント(PDA) )、 PHS (Personal Handyphone System)などである。すな わち、ネットワークを介して管理センタ 2に接続でき、管理センタ 2が要求する操作が できるものであればよい。
[0032] 車両 5について説明する。図 5は、車両 5の有する車載装置の機能ブロック図を示 す。車両 5は、管理センタ 2から送信された操作信号を受信し、また操作信号に応じ た車両の情報や操作結果を管理センタ 2に送信する送受信装置 21、車両 5のリモー ト操作を制御する遠隔操作 ECU (Electrical Control Unit) 22を有する。遠隔操 作 ECU22は、 CAN (Controller Area Network)等のプロトコルによりバス接続された 種々の車載 ECUと通信可能に接続されている。図 5では一例として、ドアの開閉ゃゥ インドウの開閉を制御するドア制御 ECU23、車内や車外の温度、設定温度等に基 づき空調するエアコン ECU24、駐車中の車両への振動や車内への侵入を検知する セキュリティ ECU25、エンジンの運転状態を検知し燃料噴射制御や点火時期制御、 アイドル回転数制御を行うエンジン ECU26、映像やメッセージ、道路地図を表示す る表示装置 27と音声や音楽を出力するスピーカ 28を有する出力装置 19、キーの登
録ゃキー IDの照合を行う照合 ECU29、が接続されて!、る。
[0033] 照合 ECU29は、車両 5に登録されているキーを管理する。照合 ECU29はィモビラ ィザ一のキー認証手順に従って、キーのトランスボンダに内蔵されたキー IDと照合 E CU29が管理する IDがー致する場合にエンジン始動を許可する。
[0034] 特許請求の範囲における車載装置は、少なくとも送受信装置 21、遠隔操作 ECU2 2及び表示装置 27を含み、更に、本実施の形態で説明する注意喚起のための制御 に必要な車載装置を含む。
[0035] 送受信装置 21は、管理センタ 2から送信された操作信号を受信回路により受信し て操作信号を復調する。復調された操作信号は遠隔操作 ECU22に送出され、遠隔 操作 ECU22は操作内容を判別し、判別結果に応じて所定の ECUと通信する。各 E CUは遠隔操作 ECU22と通信して各車載装置の状態を遠隔操作 ECUに送出したり 、遠隔操作 ECU22からの制御信号に応じてァクチユエータを駆動してドアをロックす るなど所定の車載装置を制御する。
[0036] 表示装置 27は、液晶や有機 EL、HUD (Head Up Display)等であり、操作メ-ュ 一や交通情報、道路地図、目的地までのルート等を表示する。また、表示装置 27に タツチパネルを設け、操作を入力可能としてもよい。スピーカ 28はカーナビ ECU30 が案内する経路を右左折ポイントなどの手前で音声により出力する。表示装置 27や スピーカ 28は、その他テレビやラジオなどのメディアや音楽プレーヤ、 DVD (Digital Versatile Disk)プレーヤの出力にも使用される。
[0037] また、管理センタ 2がユーザ Bが車両 5の所有者力否かを確認する場合、遠隔操作 ECU22は、表示手段 28に管理センタ 2から送信されるメッセージを表示し、また、ス ピー力 28から音声を出力する。
[0038] なお、車両 5は GPS (Global Positioning System)装置を搭載しており、現在の車両 の位置を検出することができる。例えば、車両情報通信サービスの契約者が離れた 場所カゝら車両 5の位置を知りたい場合、情報端末 4を操作することで、情報端末 4の 画面上に地図と共に表示することができる。
[0039] 続いて、契約者確認手段 12が、車両 5が車両情報通信サービスの契約対象となつ ていることをユーザ Bに認識させる手順について説明する。図 1で説明したように、車
両情報通信サービスの契約者がユーザ Aのまま、ユーザ Aからユーザ Bに車両 5が 譲渡されたものとする。
[0040] 図 6は、ユーザ Bが車両に乗車している場合にユーザ Aの氏名等の契約者情報を ユーザ Bに通知する流れを示すアクティビティ図の一例を示す。ユーザ Bが車両 5〖こ 乗車しエンジンを始動させるとイダ-ッシヨンがオンとなる(Sl)。車両 5は、イダ-ッシ ヨンがオンとなったことを管理センタの契約者確認手段 12に通知する(S2)。
[0041] 契約者確認手段 12はイダ-ッシヨンがオンとなった通知があると、契約者情報 6か らユーザ Aの氏名等を抽出し車両 5へ送信する(S3)。車両 5は氏名等を受信すると 、それを表示装置 27に表示しまたスピーカ 28から出力する(S4)。
[0042] 図 7は、表示装置 27に表示されるユーザ Aの契約者情報の一例を示す。図 7では、 車両 5の表示装置 27にユーザ Aの氏名及びユーザ IDが表示されている。また、契約 者の確認であることを印象づけな 、よう「お車の調子は如何ですか?」と!、つたメッセ ージを表示している。メッセージは季節や時刻に応じて変更することが好適となる。な お、氏名以外に電話番号や住所等を表示してもよい。
[0043] ユーザ Bは、表示装置 27の表示内容、又は、スピーカ 28から出力される音声により 、契約者がユーザ Aのままであることを視覚と聴覚により認識できる(S5)。
[0044] なお、表示装置 27に、契約者情報に続けて車両情報通信サービスの簡単な説明 を表示してもよい。これにより、ユーザ Bが車両情報通信サービスの内容を知ることが でき、車両 5の駐車場所など車両の情報をユーザ Aが取得する可能性があることを認 識できる。
[0045] ユーザ Bは契約者がユーザ Aのままであることを認識することで、ユーザ Aにより不 正な行為がなされ得ることを知り、車両情報通信サービスの再契約やユーザ Aのリモ ート操作の排除を管理センタ 2に依頼することができる。
[0046] また、イダ-ッシヨンのオンという車両 5を運転する場合に必ず行われる操作をトリガ 一に契約者情報が表示されるので、ユーザ Bに余分な操作を要求せずに契約者を 確認することができ、煩わしさを感じることが少ない。なお、一日に何度もイダ-ッショ ンがオンとされるような場合、契約者情報の表示は一日にっき一回等に制限すること が好ましい。
[0047] 図 6ではユーザ Bが乗車するタイミングで契約者情報を表示したが、契約者情報の 表示は、ユーザ Bが車両 5に乗車している間に行えばよい。図 8は、定期的にユーザ Aの契約者情報をユーザ Bに通知する流れを示すアクティビティ図の一例を示す。
[0048] 管理センタ 2は、定期的 (例えば、 1週間毎や 1ヶ月毎に)車両情報通信サービスの 活用方法や新しいサービスなどをメール等により車両 5に配信する(Sl l)。管理セン タ 2が定期的なメールを配信すると、契約者確認手段 12はかかる定期配信を利用し て契約者情報を車両 5に送信する。
[0049] 以降は図 6と同様に、表示装置 27にユーザ Aの氏名等が表示され(S4)、ユーザ B は、表示装置 27の内容を読みまたスピーカ 28から出力される音声により、契約者が ユーザ Aのままであることを認識できる(S5)。
[0050] 図 8のように契約者確認手段 12が定期的に契約者情報を表示することで、ユーザ Bは契約者がユーザ Aのままであることを認識できる。また、定期的に契約者情報を 表示するので、イダ-ッシヨンのオンの度に表示されるよりも頻度が少なくなり、車両 の譲受を受けて ヽな 、一般のユーザに対し煩わしさを感じさせることが少な 、。
[0051] また、契約者情報 6の表示は定期的に行わなくてもよぐユーザ A又はユーザ Bから 管理センタ 2に一定期間アクセスがない場合に行ってもよい。管理センタ 2は各契約 者毎にアクセス履歴を記録して 、るため、契約者確認手段 12は最後のアクセスから 一定期間 (例えば 1ヶ月)経過した場合に、契約者情報を表示装置 27に表示し、また 、スピーカ 28から出力する。
[0052] アクセスがな 、場合、車両情報通信サービスが利用されて 、な 、と判断できるので 、車両 5がユーザ A力 ユーザ Bに譲渡され、ユーザ Bが車両情報通信サービスの契 約対象となっていることに気づいていないと推定できる。したがって、アクセスがない 場合に契約者情報をユーザ Bに通知することで、ユーザ Bに車両情報通信サービス の契約の存在を認識させることができる。
[0053] また、ユーザ Aの情報端末 4力 管理センタ 2にアクセスがある場合に契約者情報 をユーザ Bに通知してもよい。図 9は、ユーザ Aが管理センタ 2にアクセスする場合に ユーザ Aの契約者情報をユーザ Bに通知する流れを示すアクティビティ図の一例を 示す。
[0054] ユーザ Aが情報端末 4から、情報端末 4固有の IDやパスワードを入力して管理セン タ 2にアクセスする(S21)。車両情報通信サービスの契約者は変更されて 、な!/、の で、管理センタ 2はユーザ Aを認証して、ユーザ Aは車両 5の駐車場所の取得や車載 装置のリモート操作が可能となる。
[0055] 管理センタ 2の契約者確認手段 12は、アクセスがあった旨を車両 5へ通知する(S2 2)。なお、アクセスがあった旨の通知はユーザ Bの情報端末へ行ってもよい。この場 合、ユーザ Bが車両 5に乗車して 、なくてもユーザ Aがアクセスした事実を認識できる
[0056] 車両 5はアクセスのあった旨を表示装置 27に表示しまたスピーカ 28から出力する( S23)。これにより、ユーザ Bは自分以外の者が管理センタ 2にアクセスしたことを認識 できる(S24)。なお、アクセスがあった旨と共に、ユーザ Aの契約者情報を表示装置 27に表示しまたスピーカ 28から出力してもよい。
[0057] ユーザ Bは自分以外の者力 アクセスがあったことを認識することで、車両情報通 信サービスの契約対象となっていること、及び、ユーザ Aがリモート操作して、駐車場 所等の車両の情報の取得や車載装置の操作を行おうとして 、ることを認識できる。ま た、ユーザ Aからアクセスがあった場合にその旨をユーザ Bに表示するので、車両の 譲受を受けて 、な 、一般のユーザに対し煩わしさを感じさせることが少な 、。
[0058] 本実施例によれば、種々のタイミングで契約者の契約者情報をユーザ Bに通知す ることで、ユーザ Bに車両情報通信サービスの契約対象となっていることを認識させる ことができ、ユーザ Aがユーザ B又は車両に不正な行為を働くことが防止できる。 実施例 2
[0059] 本実施例では、車両情報通信サービスの利用をユーザ Bの承認制にすることで、 ユーザ Aがユーザ B又は車両に不正な行為を働くことを防止する。図 10は、本実施 例における車両 5の遠隔操作装置の機能ブロック図を示す。なお、図 10において図 5と同一部分には同一の符号を付しその説明は省略する。
図 10では、車載装置 23に承認スィッチ 20 (特許請求の範囲におけるリモート操作 承認手段に相当)が備えられている点で図 5と異なる。承認スィッチ 20はユーザ A又 は Bが車両情報通信サービスの利用を承認するためのスィッチである。承認スィッチ
20は、必要な場合にタツチパネルに表示されたり、センタクラスタに設けられている。 承認スィッチ 20が操作 (押下)されると、情報端末 4からリモート操作して、管理センタ 2が駐車場所等の車両の情報を取得したり車載装置 23を操作することが可能となる
[0060] 承認スィッチ 20が操作されていない場合、ユーザ Aが管理センタ 2にアクセスした 後、管理センタ 2が車両 5と通信し、承認スィッチ 20が操作されている力否かを判定 し、操作されていなければユーザ Aのリモート操作は許可されない。また、承認スイツ チ 20が操作されていない場合、ユーザ Aが管理センタ 2にアクセスした時点で、車両 5はリモート操作が許可されて 、な ヽ旨を管理センタ 2が情報端末 4に表示してもよ ヽ
[0061] したがって、承認スィッチ 20を設けることで、契約したユーザ Aだけでなくユーザ B も承認スィッチ 20が操作されて 、な 、と、情報端末 4からリモート操作をすることがで きない。
[0062] ユーザ Bが車両情報通信サービスの存在や契約対象となって 、ることを知らな 、場 合、承認スィッチ 20の操作につ!、ても知らな!/、ので承認スィッチ 20を操作することは なぐユーザ Aがユーザ Bの気づかないうちにユーザ B又は車両 5に不正な行為を働 くことを防止できる。
[0063] 承認スィッチ 20は、独立したスィッチで構成してもよ!/、し、他の車載装置の操作と 共に操作できるように構成されて 、てもよ 、。他の車載装置の操作と共に操作する場 合、例えば、パーキンブレーキを通常より強く引いたりハザードランプを 2回押下する ことなどでオンとなる等、車両を駐車する場合に操作する車載装置を利用することが 好適である。
[0064] なお、リモート操作を行うため承認スィッチ 20の操作を常に必要とすると、ユーザ A の不正な行為を防止できるが、車両情報通信サービスを利用する一般ユーザが煩わ しさを感じる。このため、例えば、承認スィッチ 20を操作した日を管理センタ 2又は車 両 5が記憶しておき、承認スィッチ 20を操作した日から一定期間(例えば一ヶ月)は、 承認スィッチ 20の操作を必要とせずに、情報端末 4からリモート操作を可能とすること が好適となる。承認スィッチ 20の操作から一定期間のリモート操作を許可すれば、車
両情報通信サービスの一般ユーザは一定期間に一度、承認スィッチ 20を操作する だけでリモート操作することができる。なお、この場合でも、ユーザ Bは承認スィッチ 2 0の操作〖こつ!/ヽて知らな!/、ので、ユーザ Aの不正な行為を防止できる。
[0065] また、ユーザ Bの承認は承認スィッチ 20により行われなくともよ 、。例えば、車両情 報通信サービスでは、毎月又は毎年毎の契約更改のタイミングに、車両 5や情報端 末 4へ契約継続の確認メールや商品アンケートを送信する。例えば、管理センタ 2は 、確認メール等を利用してリモート操作の承認の有無をユーザ Bに問い合わせ、ユー ザ Bからの応答に基づきリモート操作の承認とすることができる。契約更改やアンケー トの入力は、リモート操作の承認のために独立して設けられた作業でないので、一般 ユーザに煩わしさを感じさせずに承認を得ることができる。また、契約更改やアンケー トの送信により、ユーザ Bは車両 5が車両情報通信サービスの契約対象となっている ことを認識できるので、ユーザ Aの不正な行為を防止できる。
[0066] 本実施例によれば、車両情報通信サービスにおけるリモート操作をユーザ Bの承認 制にすることで、ユーザ Aの不正な行為を防止できる。
実施例 3
[0067] 本実施例では、情報端末 4力 管理センタ 2にアクセスする際に要求されるパスヮ ードに有効期限を設けることで、ユーザ Aがユーザ B又は車両に不正な行為を働くこ とを防止する。図 11は、本実施例における契約者情報の一例を示す。
[0068] 図 11では、パスワードに有効期限が設けられている点で図 4と異なる。有効期限が 過ぎたパスワードでは管理センタ 2にアクセスできないため、ユーザ Aがユーザ B又は 車両 5に不正な行為を働くことを防止できる。
[0069] また、本実施例では、有効期限の満了に関わらず、パスワードの変更にユーザ Bの 許可や承認が必要となる。これにより、ユーザ Aがユーザ Bの知らないうちにパスヮー ドを更新することが防止できる。
[0070] パスワードの更新におけるユーザ Bの許可や承認は、車両 5の表示装置 27に表示 されるパスワードの更新許可を求めるメッセージに対する応答であってもよ 、し、車両 5の所定の操作ボタンをユーザ Bが押下して実行されるパスワード変更モードであつ てもよい。ノ スワードの更新に車両 5の操作を必要とすることで、車両 5の運転者 (ュ
一ザ B)と契約者 (ユーザ A)が異なっている場合、車両の運転者の承認がなければ パスワードが変更できない。したがって、ユーザ Aがユーザ Bの知らないうちにパスヮ ードを更新し、ユーザ Aがユーザ B又は車両 5に不正な行為を働くことを防止できる。
[0071] 本実施例によれば、パスワードに有効期限を設けることでユーザ Aがユーザ B又は 車両 5に不正な行為を働くことを防止できる。
[0072] 以上説明したように、本実施の形態によれば、車両情報通信サービスの契約者が 車両を譲渡等しても、譲受した者や車両に契約者が不正な行為を働くことを防止で きる。契約者の氏名等を表示することで契約の存在を車両 5を譲受したユーザ Bに認 識させてもよいし、リモート操作をユーザ Bの承認制としてもよい。また、パスワードに 有効期限を設け、パスワードの更新にユーザ Bの承認を必要とすることでリモート操 作を制限してもよい。
[0073] なお、実施例 1〜3をそれぞれ独立で構成するのではなぐ実施例 1〜3を組み合 わせて構成してもよい。
実施例 4
[0074] 本実施例では、情報端末 4力 管理センタ 2にアクセスした位置を利用して、ユーザ Bに車両 5が車両情報通信サービスの契約対象となっていることを気づ力せる車両 情報通信システムについて説明する。
[0075] 図 12は、本実施例における車両情報通信システムの全体構成図を示す。なお、図 12において図 2と同一構成部分には同一の符号を付しその説明は省略する。図 12 では管理センタ 2が情報端末 4のおよその位置を示す位置情報を取得できる。位置 情報はどのように取得してもよ 、し精度が高 、正確なものでなくてもよ!/、。
[0076] 情報端末 4が自らの位置の位置情報を取得する場合、基地局 3から受信される電 波の電界強度を利用する方法と GPS衛星 7を利用する方法とがある。電界強度を利 用する場合、情報端末 4は定期的に又は所定の操作を受けて、周囲の複数の基地 局の電界強度を計測し基地局に対応づけて情報端末業者が提供する位置計測サ ーバへ送信する。情報端末 4に近い基地局ほど大きな電界強度を示すので、位置計 測サーバは、予め既知の基地局の位置と電界強度とに基づき情報端末 4の位置を 算出できる。また、情報端末 4が接続可能な基地局力 つしかない場合であっても、
当該基地局から所定の範囲に情報端末 4があることを算出できる。位置計測サーバ は、このようにして算出した位置情報を情報端末 4に送信する。
[0077] また、 GPS衛星 7を利用する場合、情報端末 4は車両 5のカーナビ等と同様にして 位置を検出してもよいし、基地局からの電界強度を併用して位置を検出してもよい。 すなわち、 4つ以上の GPS衛星 7を捕捉可能な場合、 4つの GPS衛星 7から送信さ れる電波の到達時間に基づき現在の位置を検出する。また、 1〜3つの GPS衛星 7 が捕捉可能な場合、 GPS衛星 7からの電波の到達時間に加え、基地局からの電界 強度を併用する。これにより、捕捉した GPS衛星 7の数が十分でなくても位置検出が 可能になる。 GPS衛星 7からの電波の到達距離に基づく位置の検出は、情報端末 4 の負荷が大き 、ので位置計測サーバに位置の検出を依頼してもよ 、。
[0078] 管理センタ 2は、情報端末 4がアクセスした際に位置情報の送信を情報端末 4に要 求し、管理センタ 2は情報端末 4がどの辺力もアクセスしたかを例えば地図データから 抽出し、ユーザ Bが認識しやすい形で車両 5又はユーザ Bに送信することができる。
[0079] また、管理センタ 2が直接、情報端末 4の位置情報を取得してもよ 、。管理センタ 2 は位置情報としてユーザ Aがアクセスした基地局の位置そのものを情報端末 4の位 置とすることができる。情報端末 4は基地局力も電波の到達範囲 (例えば半径 50〜5 OOm以内)にあると言えるので、情報端末 4のおよその位置を特定することができる。 アクセスした基地局やアクセス時間は、電話会社の接続記録に残るので、アクセス時 又は少なくとも後日に管理センタ 2は情報端末 4がアクセスした基地局の情報を取得 することができる。
[0080] また、位置情報として情報端末 4がアクセスしたサーバの IP (Internet Protocol) アドレスを利用してもよい。ネットワーク 1としてインターネットを使用する場合、管理セ ンタ 2のサーバは接続してきた相手サーバの IPアドレスの通知を受ける。 IPアドレス は DNS (Domain Name System)サーバにホストネームと対応づけて登録されている ので、 IPアドレスが分かれば相手サーバのホストネームを知ることができる。ホストネ 一ムにはドメインなどが含まれており、これから相手サーバの所有者が特定でき、一 般的なサービスプロバイダであればおよその物理的な位置が判明する。
[0081] 図 13は、ユーザ Aが管理センタ 2にアクセスする場合に、情報端末 4の位置情報を
ユーザ Bに通知する流れを示すアクティビティ図の一例である。
[0082] まず、ユーザ Aが情報端末 4から、情報端末 4固有の IDやパスワードを入力して管 理センタ 2にアクセスする(S31)。車両情報通信サービスの契約者は変更されていな いので、管理センタ 2はユーザ Aを認証して、ユーザ Aは車両 5の駐車場所の取得や 車載装置のリモート操作が可能となる。
[0083] 管理センタ 2の契約者確認手段 12は、情報端末 4の位置情報を取得する。情報端 末 4から位置情報が送信された場合にはその位置情報を使用し、位置情報が送信さ れな 、場合は管理センタ 2が位置情報を直接取得した位置情報を使用する。また、 管理センタ 2からの位置情報の送信要求をユーザ Aが拒否した場合にはその旨をァ クセス時間と共に記録する。そして、管理センタ 2の契約者確認手段 12は、位置情報 を車両 5へ通知する(S32)。なお、位置情報はユーザ Bの情報端末等へ直接行って もよい。この場合、ユーザ Bが車両 5に乗車していなくてもユーザ Aがアクセスした位 置及びその事実を認識できる。
[0084] 車両 5は、例えば、イダ-ッシヨンがオンとされた場合に、アクセスのあった旨と位置 情報を表示装置 27に表示しまたスピーカ 28から出力する(S33)。図 14 (a)は、表示 装置 27に表示される位置情報の一例を示す。図 14 (a)では、地図上に星印で示す アクセス位置と「星印の位置力もアクセスがありました」と 、うメッセージが表示されて いる。なお、車両 5の位置と共に表示してもよい。
[0085] 所定数の GPS衛星が捕捉されて 、な 、等、車両位置が正確でな 、ことがあるので 、円領域や矩形領域など所定の範囲をもって車両位置を表示してもよい。また、位置 情報と共に、又は、位置情報とは別にアクセスした日時を表示してもよい。管理センタ 2にはアクセスされた日時が記録されるので、容易に日時を表示することができる。図 14 (b)は表示装置 27に表示されるアクセス日時の一例を示す。図 14 (b)では、地図 上に星印で示すアクセス位置と「〇月〇日 X時 X分に星印の位置力もアクセスがあり ました」と 、うメッセージが表示されて 、る。
[0086] これにより、ユーザ Bは管理センタ 2にアクセスした時の位置を認識して、アクセスし た位置に自分がいた力否かを確認することができる(S34)。ユーザ Bは、自分がその 位置にいた記憶がなければ、自分以外の者力 アクセスがあったことを認識すると共
に、車両情報通信サービスの契約対象となっていること、及び、ユーザ Aがリモート操 作して、駐車場所等の車両の情報の取得や車載装置の操作を行おうとしていること を認識できる。
〔表示タイミングの変形例〕
上記した本実施例では、ユーザ A及び Bカゝらアクセスがある度に位置情報がユーザ Bに通知される。つまり、車両 5の個人売買等がなくても自身がリモート操作するたび にアクセスした位置が表示されることとなり煩わしく感じる場合がある。そこで、ユーザ Bがよく行く場所 (以下、登録位置という)を管理センタ 2又は車両 5に登録しておき、 登録位置以外の位置力 アクセスがあった場合にのみユーザ Bに通知する。登録地 点は、例えば、自宅、駐車場、職場等である。
[0087] 図 15は、契約者情報 6の一例を示す図である。なお、図 15において図 6と同一部 分の説明は省略する。図 15に示すように、契約者情報 6に登録地点として、自宅、駐 車場、職場が登録されており、それぞれに対応づけて緯度、経度、標高の座標情報 が記録されている。
[0088] 図 16はユーザ Aが管理センタにアクセスする場合に、登録位置を参照して情報端 末 4の位置情報をユーザ Bに通知する流れを示すアクティビティ図の一例である。な お、図 16において図 13と同一ステップには同一の符号を付しその説明は省略する。
[0089] 図 16では管理センタ 2が位置情報を取得するまでは同じである力 アクセスした位 置が登録位置に該当する力否かが判定される。判定の結果、アクセス位置が登録位 置に該当しない場合のみ、ユーザ Bにアクセスした位置が表示される(S33)。ァクセ ス位置が登録位置に該当する場合は、管理センタ 2はアクセス履歴を記録してそのま ま終了する(S35)。上述したように位置情報は必ずしも正確なものではないので、ァ クセス位置が登録位置に該当する力否かは、所定の幅を持って判定する。
[0090] このように、ユーザ Bがよく行く場所以外力 アクセスがある場合のみユーザに通知 するので、ユーザが煩わしさを感じることが防止される。なお、ユーザが所望した場合 には、ステップ S35で記録したアクセス履歴がユーザ Bに表示されるので、後にユー ザ Bはアクセスした位置に自分力^、た力否かを確認することができる。
[0091] なお、本変形例においても、位置情報と共に、又は、位置情報とは別にアクセスし
た日時を表示することができる。すなわち、管理センタ 2にはアクセスされた日時が記 録されるので、契約者確認手段 12は、予め直近 (例えば 1ヶ月)のアクセス時間の統 計を取り、アクセスされる時刻として多い時刻を抽出することができる。そして、多くァ クセスされる時刻より例えば ± 2時間以上異なる時刻や真夜中にアクセスされた場合 にその時刻をユーザ Bに通知する。例えば、朝 8時前後と夜 9時前後に管理センタ 2 にアクセスされることが多いのに、夜中の 2時にアクセスされた場合には契約者確認 手段 12は、アクセスのあった旨及びその時刻をユーザ Bに通知する。
[0092] このように、ユーザ Bがよくアクセスを行う時刻でない時刻にアクセスがある場合のみ ユーザに通知するので、ユーザが煩わしさを感じることが防止される。
[0093] なお、登録地点以外からのアクセス又はよくアクセスを行う時刻でない時刻にァクセ スがあった場合、その度にユーザ Bに通知してもよいが、 1週間〜 1ヶ月程度、まとめ てユーザ Bに通知してもよ 、。
[0094] 本変形例では、このように通常とは異なるアクセス位置又は時刻(すなわち所定状 態)の情報端末力 アクセスがあった場合にユーザ Bが契約者か否かを確認すること ができる。
[0095] 〔表示内容の変形例〕
図 14ではアクセス位置や時刻だけを表示した力 より詳細なアクセス情報をユーザ Bに通知することができる。例えば、時刻においてはタイムスタンプ、アクセスした情報 端末 4の識別情報、操作内容等である。
[0096] 図 17 (a)は表示装置 27に表示されるより詳細なアクセス情報の一例を示す。ァクセ ス時刻は管理センタ 2の有する時計が計測したユーザ Aのアクセス時刻である。タイ ムスタンプは、管理センタ 2がタイムスタンプ局でアクセス時刻の認証を受けたこと又 は認証を受けた時刻を示すものである。アクセス携帯は、情報端末 4を識別するため の識別情報であり、例えば、携帯電話番号、情報端末 4のシリアル番号、プロセッサ 固有 ID等である。アクセス位置は上述した位置情報であり、緯度、経度及び標高と 共に地図上の位置として住所が表示される。操作内容はユーザ Aが行った操作の内 容を示すもので、図 15では車両 5の位置が取得されたことを示している。
[0097] このように、アクセス状況を詳細にユーザ Bに通知することで、ユーザ Aによるァクセ
スの影響を伝えることができる。
[0098] 〔リアルタイムの表示〕
本実施例ではこれまで、ユーザ Aによるアクセスがあった後に、登録地点又は通常 のアクセス時刻以外からのアクセスがあった事実や所定期間のアクセス記録をユー ザ Bに通知することとして!/、たが、リアルタイムに表示してもよ!/、。
[0099] 図 18はユーザ Aが管理センタにアクセスした場合、リアルタイムに発信者番号をュ 一ザ Bに通知する流れを示すアクティビティ図の一例である。
[0100] まず、ユーザ Aが情報端末 4から、情報端末固有の IDやパスワードを入力して管理 センタ 2にアクセスする(S31)。車両情報通信サービスの契約者は変更されていない ので、管理センタ 2はユーザ Aを認証して、ユーザ Aは車両 5の駐車場所の取得や車 載装置のリモート操作が可能となる。
[0101] 管理センタ 2の契約者確認手段 12は、情報端末 4の発信者番号や情報端末固有 I Dを取得する (S42)。発信者番号や情報端末固有 IDの送出を拒否するように情報 端末 4が設定されている場合、契約者情報に登録された電話番号等を抽出してもよ い。
[0102] 管理センタ 2は、アクセスのあった旨及び発信者番号等、ユーザを識別するための 情報を表示装置 27に表示しまたスピーカ 28から出力する(S43)。
[0103] 図 17 (b)は表示装置 27に表示されるリアルタイムアクセス情報の一例を示す。図 1 7 (b)では、「現在アクセスがあります」のメッセージと共に、発信者番号 (電話番号)が 表示されている。発信者番号は、ユーザ Aを特定できるものであればよぐ携帯電話 固有の ID (例えば携帯電話製造番号)であってもよ!/、。
[0104] この表示及び出力はアクセスがあった場合に速やかに行われ、かつ、アクセスが継 続して 、る間は表示及び出力の少なくとも 、ずれかが継続する。発信者番号等は情 報量が少ないので、管理センタ 2はリアルタイムに車両 5に送信することができる。こ のように、リアルタイムにユーザ Aのアクセスの事実を表示することで、他人からのァク セスが今現在行われて ヽることを認識できるため、即座にそれを認識し適切な対応を 取ることが可能となる。また、表示等を継続することで、ユーザ Bが車両 5に乗車して いない場合でも、車両 5に戻ってきた場合に認識できる(S44)。
[0105] なお、ユーザ Bが乗車している場合リモート操作が禁止されることがある力 リモート 操作が禁止されている場合でもリモート操作のためのアクセスがあったことは管理セ ンタ 2が検出するので、ユーザ Bが乗車している状態でリアルタイムにアクセス情報を 表示できる。
[0106] 本実施例によれば、アクセス履歴を表示することでユーザ Bに車両 5が車両情報通 信サービスの契約対象となっていること及びユーザ Aからアクセスがあったことを認識 させることができる。アクセス履歴の通知頻度を頻繁なものにしなければユーザに煩 わしさを感じさせることち防止できる。
実施例 5
[0107] 本実施例では車両 5の自宅位置をユーザ Bがナビゲーシヨンシステム等に登録した 場合に車両情報通信サービスの契約対象となっている旨の注意喚起を行う実施形 態について説明する。
[0108] 図 19は本実施例における遠隔作装置の機能ブロック図を示す。なお、図 19におい て図 5と同一部分には同一の符号を付しその説明は省略する。図 19では車両 5が力 一ナビ ECU30を搭載している点で異なる。カーナビ ECU30は、複数の GPS衛星か ら電波を受信して、衛星力 受信機までの電波の到達時間から距離を演算すること により、自動車等の主に移動体の位置を推定するものである。また、カーナビ ECU3 0は、車速センサによる走行距離やジャイロセンサによる走行方位の情報に基づいて 車両の走行経路を累積しながら自律航法により車両の現在位置を推定する。また、 カーナビ ECU30では道路地図データを保持しており、 GPS航法及び自律航法によ る位置推定により抽出した道路地図データの道路と車両の位置とを対応づけるマツ プマッチング法により現在位置を高精度に推定する。
[0109] また、カーナビ ECU30は、目的地を入力した場合に現在地から目的地までの経路 を探索する機能を備えている。カーナビ ECU30は、例えばダイクストラ法を用いて、 設定された条件下で通過コストが小さくなる経路を探索する。道路地図データには、 予め通過コストを算出するため、道路を通過する際のコストを示すリンクコスト及び交 差点における右左折のコストを示すノードコストとが格納されている。そして、いくつか の経路候補について各道路区間の通過コストを算出し、適当な処理回数を経た後又
は所定の条件を満たした場合に、通過コストが小さ!ヽ経路候補を最適経路として探 索する。
[0110] ところで、車両 5の現在地は自宅の位置とすることが多いため、カーナビ ECU30に 予め自宅の位置を登録しておくことが多い。したがって、ユーザ Bがユーザ Aから車 両 5を譲受したような場合、ユーザ Bもカーナビ ECU30に自宅の位置を登録するも のと考えられる。そこで、本実施例では、カーナビ ECU30に自宅の位置が登録され たことをトリガに、管理センタ 2の契約者確認手段 12がユーザ Bに注意喚起等を行う
[0111] カーナビ ECU30には入力装置 31が接続されており、ユーザ Bは入力装置 31を使 用して自宅の位置を登録することができる。入力装置 31は、押下式のキーボード、ボ タン、リモコン、十字キー、タツチパネル等により構成され、ユーザ Bからの操作を受け 付ける。また、マイクを備えユーザ Bの発する音声を音声認識回路で認識することで 操作を入力してもよい。自宅の位置は、住所、地名、郵便番号、電話番号、座標等で 人力することができる。
[0112] カーナビ ECU30は、 CPU, ROM, RAM,記憶装置(HDD)、 NV—RAN (不揮 発 RAM)、通信装置等カゝらなるコンピュータとして構成され、自宅の位置は NV— R AMや記憶装置に記憶される。
[0113] 図 20は、ユーザ Bの自宅の位置の入力をトリガに、管理センタ 2が注意喚起を行う 処理の流れを示すアクティビティ図の一例である。
[0114] まず、ユーザ Bが車両 5のカーナビシステム 26に自宅の位置を入力する(S51)。車 両 5は、入力された自宅の位置情報により以前の自宅の位置情報を更新する(S52) 。なお、以前の自宅の位置情報が登録されていない場合にはそのまま入力された自 宅の位置情報を記憶する。本実施例では以前の自宅の位置情報が登録されて 、な い場合でも更新と称する。自宅の位置が更新された場合、車両 5は自宅位置情報を 管理センタ 2に送信する。
[0115] 管理センタ 2は、自宅位置情報を受信した場合 (S53)、契約者情報を参照して送 信された自宅位置情報と契約者情報の住所とが異なって!/、る力否かを判定する。判 定の結果、自宅位置情報と契約者情報の住所とが異なっていない場合、そのまま処
理を終了する。
[0116] 自宅位置情報と契約者情報の住所とが異なっている場合、車両 5に注意喚起のた めの情報を送信し、車両 5の表示装置 27に表示させると共にスピーカ 28から出力す る(S54)。
[0117] 図 21 (a)は表示装置 27に表示される注意喚起のためのメッセージの一例を示す。
図 21 (a)では、一例として「異なる住所でサービスが契約されているようです。確認い たしますか?」と表示されて!、る。
[0118] ユーザ Bはこのようなメッセージにより車両 5が車両情報通信サービスの契約対象と なって 、ることを認識できる(S55)。
[0119] なお、ステップ S54で注意喚起する前に、氏名等の追加情報の入力をユーザ Bに 要求し、追加情報が契約者情報に記録されたものと同じ力否かを確認した後に、注 意喚起することとしてもよい。これにより、車両 5がユーザ Bに譲渡されたことを確認し て力 注意喚起することが可能になる。
[0120] このように自宅の位置の登録をユーザ Bへの注意喚起をすることで次のような利点 がある。
•自宅の位置は、車両に入力する情報と車両情報通信サービスの契約者情報に共 通であるので、ユーザ Bを確認をするために改めて入力要求する必要がなぐユーザ Bに煩わしさを感じさせない。
•自宅の位置は、ユーザ Bが車両情報通信サービスの存在や契約の有無について 何ら予備知識がなくてもトリガとなりうる情報である。
•自宅の位置の入力は、ユーザ Bが車両 5を譲受した後、早い段階かつ高い確率で 行う操作であるため、管理センタ 2は早期に注意喚起できる。
•自宅の位置の入力は引っ越しや駐車場の変更などまれにし力、行われないため、車 両の譲渡がな 、場合には煩わし 、注意喚起とはならな 、。
[0121] また、このように住所の入力をトリガとする利点は多いが、このような利点を満たす他 の情報の入力をトリガとしてもよい。例えば、苗字、電話番号、メールアドレス、ニック ネーム、アバターなど、車載装置を利用するための利用情報である。以下、本実施例 にお 、て自宅位置と 、う場合はこれら利用情報を含む。
[0122] ところで、ユーザ Aに悪意がある場合、ユーザ Bの自宅位置の入力を予め済ませて カゝらユーザ Bに譲渡することも考えられる。この場合、車両 5がユーザ Bに譲渡される 前に管理センタ 2はユーザ Aに対して注意喚起して 、ると考えられるので、ユーザ B は車両情報通信サービスの契約対象となって 、る事実に気づく機会を奪われる。そ こで、自宅位置が入力され、契約者情報の住所と異なる事となった場合には、管理セ ンタ 2の契約者情報が変更されるまで、定期的 (例えば週に 1回〜月に 1回)に注意 喚起することが好適である。これにより、ユーザ Bは注意喚起される機会を得て、車両 情報通信サービスの存在や契約対象となっている事実を認識する事ができる。
[0123] 〔注意喚起の変形例〕
これまで本実施例では自宅位置の登録をトリガとして注意喚起することとしたが、自 宅の位置の入力があっても車両の譲渡が生じたとは限らないため、注意喚起として 積極的な表現はさけた方が好ましい。本変形例ではより積極的な表現を採用して車 両情報通信サービスの契約対象となって 、ることにつ 、て注意喚起する場合にっ ヽ て説明する。
[0124] 図 22はユーザ Bの自宅の位置の入力をトリガに、管理センタ 2が注意喚起を行う処 理の流れを示すアクティビティ図の一例である。なお、図 22において図 20と同一ステ ップには同一の符号を付した。
[0125] まず、ユーザ Bが車両 5のカーナビシステム 26に自宅の位置を入力する(S61)。車 両 5は、入力された自宅の位置情報により以前の自宅の位置情報を更新する(S62) 。なお、以前の自宅の位置情報が登録されていない場合にはそのまま入力された自 宅の位置情報を記憶する。自宅の位置が更新された場合、車両 5は自宅位置情報を 管理センタ 2に送信する。
[0126] 管理センタ 2は、自宅位置情報を受信した場合 (S63)、契約者情報を参照して送 信された自宅位置情報と契約者情報の住所とが異なって 、る力否かを判定し、自宅 位置情報と契約者情報の住所とが異なって 、な 、場合はそのまま処理を終了する。
[0127] 自宅位置情報と契約者情報の住所とが異なっている場合、操作画面生成部 13は 車両 5にユーザ Bに質問するための質問情報を生成し、契約者確認手段 12が車両 5 の表示装置 27に表示させると共にスピーカ 28から出力する(S64)。
[0128] 図 21 (b)は表示装置 27に表示される質問文の一例を示す。図 21 (b)では例として 3つの質問文「Xという住所で契約されています力 正しいですか?」「Xという住所は あなたの登録した住所ですか?」「Xという住所で登録されています。登録情報を変 更しますか?」が表示されている。管理センタ 2の契約者確認手段 12は、このような 質問文と共に回答欄「は ヽ (Yes)、いいえ (No)」を表示する(S65)。
[0129] なお、 Xと 、う住所は、契約者情報に記録されて 、るユーザ Aが登録した住所であ る。ユーザ Bが図 21 (b)の質問文を見た場合、自分の入力した住所とは異なっている ので「 、 、え(No)」を選択する(S66)。
[0130] また、図 21 (b)は住所に関する質問であるが、図 21 (c)に示すように名前に関する 質問を表示してもよい。図 21 (c)では例として 2つの質問文「あなたは Aさんですか? 」「サービスの契約が Aさんの名前になっていますが変更しますか?」が表示されてい る。「Aさん」というのはユーザ Aの名前であるので、質問文を見たユーザ Bは自分の 名前とは異なって 、るとして Γ 、 、え (No)」を選択する。
[0131] 車両 5は回答情報を管理センタ 2に送信する(S67)。管理センタ 2は回答情報が「 は!、」又は「 、 、え」か判定し、「は 、」(ユーザの変更がな!、場合)にはそのまま処理 を終了する。
[0132] また、回答情報が「 、え」(ユーザの変更があった場合)の場合、契約者確認手段 12は車両 5に注意喚起のための情報を送信し、車両 5の表示装置 27に表示させると 共にスピーカ 28から出力する(S69)。
[0133] 図 23 (a)は表示装置 27に表示される注意喚起のためのメッセージの一例を示す。
図 23 (a)では、一例として「他者により契約されたサービスが残存しています。このま までは車両 5の位置を他者により取得されたり、ドアロックなどリモート操作される虞が あります。」と 、う注意喚起のメッセージが表示されて 、る。
[0134] このように、自宅の住所又はユーザの名前が異なることが既に判明しているので、 積極的、直接的な表現で注意喚起することができる。ユーザ Bはこのようなメッセージ により車両 5が車両情報通信サービスの契約対象となっていること、また、その不利 益を認識できる(S55)。
[0135] 〔ユーザ情報を更新する場合〕
住所の変更があっても車両 5の所有者が変わっていない場合、すなわち、車両 5の 譲渡が行われて ヽな 、場合、車両情報通信サービスの契約者情報を更新してもよ 、 。このような場合、契約者がユーザ Aであることは代わりがないが、住所が変わってい ることが確認されて 、るので、管理センタ 2の契約者情報も更新することが好ま 、。 しかしながら、回答を入力したユーザが正当な車両の保有者であることを認証する認 証手段が必要となる。
[0136] 認証手段は、例えば、指紋、光彩、顔、静脈等の生体情報、免許証情報、印鑑の 印影等の情報である。これらの認証情報を予め管理センタ 2に登録しておき、車両 5 に生体情報読み取り装置や、免許証情報の読み取り装置、印影の読み取り装置を備 えておけば、図 21 (b) (c)のような質問に続いて、管理センタ 2は契約者か否かを認 証し契約者情報を更新できる。
[0137] 図 24はユーザ Bの自宅の位置の入力をトリガに、管理センタ 2が注意喚起を行うと 共に、契約者情報を更新する処理の流れを示すアクティビティ図の一例である。なお 、図 24は、ステップ S68まで図 22と同一であるのでステップ S68までの説明は省略 する。
[0138] 車両 5が「は ヽ (Yes)」又は「 、 、え (No)」の回答情報を管理センタ 2に送信すると
(S67)、管理センタ 2は、回答情報が「はい」又は「いいえ」か判定する。そして、回答 力 S「いいえ」(ユーザの変更がない場合)の場合、図 22により上述したようにユーザ B に注意喚起する(S69)。
[0139] また、回答情報が「はい」(ユーザの変更がない場合)の場合、管理センタ 2の契約 者確認手段 12は契約者情報を更新するか否力をユーザ Aに問い合わせる(S71)。 車両 5の表示装置 27には、図 23 (b)に示すようなメッセージが表示される(S72)。図 23 (b)では一例として「契約者情報に登録されて 、る住所を変更しますか?」と表示 されている。
[0140] ユーザ Aはこのようなメッセージに対して、住所変更を所望する場合には車両 5に 提示される操作手順に沿って指紋などの認証情報を入力する(S73)。車両 5に入力 された認証情報は管理センタ 2に送信され、管理センタ 2の契約者確認手段 12は予 め登録されている認証情報と照合し (S75)、契約者情報を更新する(S76)。なお、
車両 5から直接契約者情報の更新ができな 、場合、管理センタ 2は更新の方法に関 するアドバイスを表示する。
[0141] したがって、本変形例によれば、住所は変更されていても契約者に変更がない場 合、そのまま契約者情報の住所を更新できる。
[0142] 〔自宅位置等の入力がなくても注意喚起する場合〕
これまで本実施例ではカーナビ ECU30に入力された自宅位置の登録をトリガとし て注意喚起することとした力 これでは自宅位置の入力がなければ注意喚起すること ができない。そこで、本変形例では自宅位置を推定して自宅位置の変更を検出する 車両情報通信サービス場合にっ 、て説明する。
[0143] 車両 5は上記のようにカーナビ ECU30を有しているので、車両 5の位置を検出でき る。一般的には、夜間、車両 5が駐車している場所が自宅であるので、 ACC (ァクセ サリー)オフの直前の位置であって、夜間(例えば、夜中の 12時力も朝の 6時まで)に 駐車されて!、る位置を自宅の位置として推定する。一日だけの判定では旅行などに 行った場合にも自宅位置が変更になったと判定されてしまうので、例えば、週に 4日 以上夜間に停車して!/、る位置を自宅と推定する。
[0144] なお、夜間の駐車位置を自宅位置と推定すると、夜間に勤務している場合に勤務 先を自宅と認識してしまうが、この場合でも管理センタ 2の契約者情報とは異なるため 、自宅位置の変更が検出されるので注意喚起が可能である。
[0145] 自宅位置の推定は、管理センタ 2が行ってもょ 、し車両 5が行ってもょ 、。管理セン タ 2が行う場合、管理センタ 2が自宅位置推定手段を備えることとし、自宅位置推定手 段は、車両 5から夜間の駐車位置を毎日又は週に 1回程度まとめて受信して、受信し た夜間の駐車位置に基づき、 4日以上夜間に停車している位置を自宅と推定する。 また、車両 5が行う場合、車両 5が自宅位置推定手段を備えることとし、 1週間毎に夜 間の駐車位置を集計し、車両 5の自宅位置を推定する。なお、自宅位置推定手段は 、管理センタ 2又は車載装置の CPUがプログラムを実行して実現する機能である。
[0146] 図 25は、車両 5が自宅位置を推定して、自宅位置に変更が検出された場合に管理 センタ 2が注意喚起を行う処理の流れを示すアクティビティ図の一例である。図 25で は、車両 5の自宅位置推定手段が自宅位置を推定することとした。
[0147] 自宅位置推定手段は自宅位置を推定すると、前回に推定した自宅位置又はユー ザにより登録されて 、る自宅位置と比較する。比較の結果、自宅位置が異なって!/、る 場合、車両 5は自宅位置の変更を検出し、管理センタ 2に自宅位置情報を送信する( S71)。以降の処理は図 22と同様である。すなわち、管理センタ 2は、自宅位置情報 を受信した場合 (S53)、契約者情報を参照して送信された自宅位置情報と契約者 情報の住所とが異なっている力否かを判定する。判定の結果、自宅位置情報と契約 者情報の住所とが異なって 、な 、場合、そのまま処理を終了する。
[0148] 自宅位置情報と契約者情報の住所とが異なっている場合、車両 5に注意喚起のた めの情報を送信し、車両 5の表示装置 27に表示させると共にスピーカ 28から出力す る(S54)。
[0149] 管理センタ 2が自宅位置推定手段を備えて!/、る場合、契約者情報を参照して、推 定した自宅位置と契約者情報の住所とが異なっている力否かを判定すればよぐ以 降の処理はステップ S53以降と同様となる。
[0150] 本変形例によれば、車両が譲渡された場合に譲受されたユーザ Bが自宅の位置を 登録しなくても、自宅の位置が変更された事を検出してユーザ Bに注意喚起する事 ができる。なお、自宅位置の変更を検出した後、図 22のようにユーザ Bに質問をして 車両が譲渡された事を確認した後に注意喚起してもよい。また、自宅位置の変更を 検出した後、図 24のようにユーザ Bに更新する力否かを問い合わせ、自宅位置の変 更を登録してもよい。
[0151] 以上説明したように、本実施の形態の車両情報通信システムは、車両情報通信サ 一ビスと契約したまま車両 5が譲渡された場合、譲受者に車両情報通信サービスの 存在や契約対象となって 、る事実に気づかせることができる。譲受者は車両情報通 信サービスやその契約の残存に気づけば車両情報通信サービスを解約できる。ユー ザの所定の操作やタイミングに応じて譲受者に通知するので煩わしさを感じさせる事 も防止できる。
[0152] また、実施例 1〜5を適宜組み合わせて実行してもよい。本発明はカゝかる特定の実 施形態に限定されるものではなぐ特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範 囲内において、種々の変形 ·変更が可能である。
また、本国際出願は、 2005年 6月 15日に出願した日本国特許出願 2005— 1752 91号に基づく優先権を主張するものであり、 2005— 175291号の全内容を本国際 出願に援用する。