JP4292798B2 - 情報通信端末及び情報提供方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
車両に搭載された情報通信端末と情報提供局との間で情報通信を行う情報通信システムを構成する情報通信端末に関し、特に車両の同乗者に応じて、情報通信端末から出力される情報を制限する機能を備えた情報通信端末と、この情報通信端末による情報提供方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1には、移動する車内でインターネットサービスを利用する情報提供装置が開示されている。ここで開示された情報提供装置は、インターネットサービスを利用する情報端末を車両に搭載すると共に、運転者の好みを予め情報サーバーに登録することにより、運転者の好みに応じた情報等が、所定の優先順位にしたがって提供されるシステムである。
【0003】
また特許文献2には、擬人化されたエージェントの性格を運転者毎に決定し、その性格毎に異なった振る舞いとなるエージェント装置が開示されている。例えば、運転者の性別や趣味、天候や時間帯などに応じて、擬人化されたエージェントの行動パターンや音声などを変えて、モニター画面上に登場させる。このようにして運転者とエージェントとのコミュニケーションをはかることで、運転者がエージェントに対して親しみを感じ、その車両に対する愛着を増すことができるものである。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−343979号公報
【0005】
【特許文献2】
特開平11−259446号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように特許文献1,2で開示された情報提供装置では、運転者に応じた好適な情報等を車内に提供することが可能となる。しかし、車両に同乗者がいる場合といない場合では、運転者にとって、提供を要求する情報の種類が異なる場合もある。例えば、このような情報提供装置に、着信した電子メールを画面に表示させたり、或いは自動的に読み上げるような設定がなされている場合には、メールの内容を他人に知られたくない場合であっても、同乗者に知られてしまう結果となってしまう。この点、同乗者がいる場合には、運転者のプライバシを保護すべく、全ての情報提供を禁止することも考えられるが、これでは、このような情報提供装置の利便性が極めて低下してしまう。
【0007】
本発明は、このような課題を解決すべく成されたものであり、その目的は、同乗者を考慮した、好適な情報提供を可能とする情報通信端末及びこの情報通信端末による情報提供方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる情報通信端末は、車両に搭載される情報通信端末であって、情報提供局から送信される情報を受信し、車両内に出力する情報出力手段と、情報出力手段からの出力を許容する情報種別を、予め登録された同乗者毎に規定した出力情報規定手段と、この車両の同乗者を識別する同乗者識別手段と、同乗者識別手段で識別された同乗者と、この識別された同乗者に対して規定された情報種別とに応じて、同乗者に対して車両の運転者のプライバシを保護するために情報出力手段による情報の出力に制限をかける設定であるプライバシ保護設定を用いて、情報出力手段から出力される情報の情報種別毎にその出力を制限する出力情報制限手段とを備え、出力情報制限手段は、同乗者識別手段により識別対象の同乗者が検知できないことにより同乗者がいないと判断される場合には、プライバシ保護設定をOFFとする方法である。ここで、プライバシ保護設定は、同乗者識別手段により識別対象の同乗者を検知することにより同乗者がいると判断される場合には、電子メールを情報出力手段から出力するときに、当該電子メールの着信情報のみを表示し、当該電子メールの内容の表示や読み上げを禁止する設定である態様とすることができる。また、プライバシ保護設定は、同乗者識別手段で識別された同乗者に応じて、情報出力手段からのニュースの出力を当該ニュースに対応付けられたジャンル毎に制限する設定である態様とすることができる。また、同乗者識別手段は、車両の運転者の音声を予め記憶し、車両内の会話を検出して運転者の音声と同乗者の音声とをそれぞれ認識し、この音声認識した会話内容に含まれる単語列の内容から運転者と同乗者との間柄を推定し、出力情報制限手段は、同乗者識別手段により推定された運転者と同乗者との間柄に応じて、情報出力手段から出力される情報を制限する態様とすることができる。また、出力情報制限手段は、車両内に予め登録されていない同乗者がいる場合には、プライバシ保護設定を全てONとし、情報出力手段からの情報の出力を全て制限する態様とすることができる。また、出力情報制限手段は、車両内に複数の同乗者がいる場合に、複数の同乗者に対してそれぞれ規定された情報種別を参照し、特定の情報に対していずれか一人の同乗者に対する出力が制限されている場合に、当該情報に関する車両内への出力を制限する態様とすることができる。また、出力情報制限手段は、車両内の同乗者に対して出力を制限している情報の出力を当該車両の運転者が要求する情報提供要求を受け付けた場合には、同乗者に対する当該情報の出力の制限を解除する態様とすることができる。
【0009】
情報提供局から送信される情報を車両内に出力する情報出力手段としては、送信された情報を画面等に表示させるような表示出力と、音声で読み上げるような音声出力の双方を含む。また、出力情報制限手段は、受信した情報を取捨選択して出力する機能を情報通信端末側に持たせる場合と、特定の情報のみを情報通信端末に送信する機能を情報提供局側に持たせる場合の双方を含む。また、出力情報規定手段には、情報出力手段からの出力を許容する情報種別が規定されるとしたが、出力を制限・禁止する情報種別を規定する場合と実質的に同一の規定手法であり、いずれの規定手法も含む。
【0010】
出力情報制限手段は、同乗者識別手段によって識別・特定された同乗者をもとに、この同乗者に対し出力を許容された情報種別を、出力情報規定手段から特定する。そして出力情報制限手段は、該当する同乗者に応じて提供を許容された、情報種別にかかる情報のみを、情報出力手段から車両内に出力させる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態につき、添付図面を参照しつつ説明する。
【0012】
図1に本実施形態の通信環境を模式的に示す。車両10には情報通信端末100が搭載されており、情報通信端末100は、携帯電話、自動車電話、PHS(Personal Handy-phone System)などの移動体電話を接続することで、移動体電話回線網30の基地局(アクセスポイント)20との間で信号の送受信を行う。またこの他にも、情報通信端末100に内蔵したデータ通信モジュール(図示せず)によって、基地局20との間で信号の送受信を行うことも可能である。
【0013】
移動体電話回線網30には、情報通信端末100と通信するため、このような基地局20が複数設けられており、各基地局20がそれぞれの管轄エリア内の情報通信端末100と無線通信によって接続される。したがって、例えば車両がある基地局20の管轄エリアから他の基地局20の管轄エリアに移動した際には、無線通信の相手となる基地局20も切り換わるシステムとなっている。
【0014】
また、移動体電話回線網30には、各情報通信端末100に各種の情報を提供する情報提供センタ200が接続されている。この情報提供センタ200は、移動体電話回線網30に接続される通信サーバ210、各種のサービスを行うサービスサーバ220、各種のデータを記憶するデータベース230などを備えている。また、サービスサーバ220には、別の通信回線を介してインターネットなども接続されており、インターネットを介して情報通信端末100側に各種の情報を配信したり、電子メールの送受信を行うことも可能である。このような情報提供センタ200では、情報通信端末100から送信される情報要求信号に応じて、該当サーバに指示を出すと共に、この該当サーバから読み出された各種情報を受け取り、その情報を、情報の提供要求があった情報通信端末100へ送信する。この際、送受信される情報としては、例えば、交通情報、天気、電子メール、各種のニュースなどである。
【0015】
図2に、車両10に搭載される情報通信端末100の構成を示す。情報通信端末100は、各種の制御処理を実行するECU(Electronic Control Unit)110を備えており、ECU110に対して以下に説明する各種の機器が接続されている。
【0016】
モデム120は、データ通信のための変調・復調を行う機器であり、移動体電話122に接続して使用する構造となっている。このモデム120に移動体電話122を接続することで、情報通信端末100が、基地局20及び移動体電話回線網30を経由して、情報提供センタ200との間でデータの送受信を行うことが可能となる。
【0017】
また、送受信する情報などを出力する機器として、液晶ディスプレイを有する表示部140を備えると共に、出力情報を音声で読み上げるための音声合成装置130及びこの音声を出力するスピーカ132を備えている。
【0018】
入力部150は、情報の入力を行う機器として表示部140の周辺に設けられた各種の操作ボタン類や、表示部140を構成する液晶ディスプレイ表面の該当部位を指先で軽くタッチすることで入力を受け付ける静電式或いは光学式のタッチセンサなどによって構成している。この他にも、音声入力用のマイクロフォン152、同乗者を撮像するCCD(Charge Coupled Device)カメラ154などを備えている。なお、マイクロフォン152は、同乗車の音声を検出する際にも用いられる。
【0019】
また、情報通信端末100は、GPS(Global Positioning System)装置160や地図データベース162等も備えており、通常のナビゲーション装置と同様に目的地までの経路探索や経路案内等を実行する。
【0020】
記憶部170は、ハードディスク、CD−ROM、メモリ等によって構成されており、ECU110の動作制御や情報通信のために必要となる、各種のアプリケーションプログラム172の他、同乗者の顔を撮像した画像データや同乗者の音声データを、同乗者毎にファイルした同乗者リスト174、表示部140やスピーカ132から出力させる情報種別を同乗者毎に規定した情報制限リスト176などが登録されている。
【0021】
この情報制限リスト176は、例えば図3に示すようになっており、同乗者毎に出力を許容する情報種別が規定されている。図中の「×」印が、車内での出力が制限されたニュースのジャンルであり、ニュースA〜Dに該当するジャンルとしては、例えば「政治・経済」、「文化」、「芸能」、「株式市況」、「サッカー」、「野球」、「競馬」などが該当する。
【0022】
また記憶部170には、運転者が提供を受けることを希望する情報種別が予め登録されており、例えば、「電子メール」、「ニュース」、「天気」、「交通情報」の情報提供を受けたい場合には、これらの項目が予め登録されている。なお、各情報の出力形態について、表示部140に内容を表示するか否か、提供された情報を音声で読み上げるか否か等、車内での出力形態も設定することが可能となっている。
【0023】
情報通信端末100は、表示部140やスピーカ132から出力させる情報の種類を、同乗者に応じて自動的に制限する、いわゆるプライバシ保護機能を備えている。プライバシ保護機能の設定範囲の一例を説明すると、前述した情報種別のうち、「天気」及び「交通情報」についてはプライバシ保護機能の設定範囲外としてもよく、このように保護範囲外に設定した場合には、同乗者がいる場合であっても、これらの情報を受信した場合には、表示部140等に常に出力させることができる。また、「電子メール」については、同乗者がいる場合には、メールの着信情報のみを表示することとし、電子メールの内容の表示や読み上げは禁止させてもよい。またニュースに関しては、運転者が知りたい情報が運転者のプライバシに関わる場合もあるため、同乗者が誰であるかに応じて、出力を許容するニュースのジャンルを設定する場合が挙げられる。このように、出力を許容するニュースのジャンルを、同乗者毎に規定したリストが、図3に示した情報制限リスト176である。
【0024】
ここで、プライバシ保護機能の自動設定処理として、提供を受けるニュースのジャンルを同乗者に応じて自動設定する場合の処理例を、図4のフローチャートに沿って説明する。図4のフローチャートは、ドアの開閉状態を検知するドアセンサ180の検知結果をもとに、ドアが開状態から閉状態に変化した際に起動し、その後、所定の時間間隔で起動する。
【0025】
起動後、まずステップ(以下ステップを「S」と記す。)102に進んで、同乗者の有無を判断する。この判断は、車両の助手席、後部座席の好適な位置にセットした荷重センサ182の検出結果をもとに判断し、運転席以外の座席から所定の荷重が検知された場合には、同乗者がいるものとして判断する。この際、CCDカメラ154の撮像結果や、マイクロフォン152で検出される音声などを考慮して判断することも可能である。
【0026】
判定処理が終了した後S104に進む。S102の判定処理で同乗者がいないと判断された場合には、さらにS106に進み、情報の出力に制限を加えるプライバシ保護設定を全てOFFに設定し、S118に進む。
【0027】
続くS118では、S106の設定結果を受けて、提供を受ける情報種別が最終的に決定される。この後、S120に進み、提供を受ける情報種別に応じた情報要求信号を情報提供センタ200側に送信する。この場合のルーチンでは、プライバシ保護設定が全てOFFに設定されるため、情報提供を希望する全ての情報に関する情報要求信号が、情報通信端末100から情報提供センタ200に送信される。情報提供センタ200では、情報通信端末100から送信される情報要求信号に応じて、該当サーバに指示を出すと共に、この該当サーバから読み出された各種情報を受け取り、その情報を、情報の提供要求があった情報通信端末100へ送信する。情報通信端末100は、受信した情報を表示部150に表示させ、或いは受信した情報を音声合成装置130によって音声に変換した後、スピーカ132から出力させる。
【0028】
これに対し、S102の判定で同乗者がいると判断された場合には(S104で「Yes」)、S108に進み、同乗者が誰であるかを識別する同乗者識別処理を開始する。この識別処理は、CCDカメラ154で撮像された同乗者の顔の画像や、マイクロフォン152で検出された音声を、記憶部170の同乗者リスト174に記録された顔の画像データや音声データと比較することにより判定する。
【0029】
このような同乗者の識別処理が終了すると、S110で「Yes」と判断されてS112に進み、同乗者のなかで同乗者リスト174に登録されていない未登録者がいないかを判断し、未登録の同乗者がいる場合には(S112で「No」)、S114に進み、プライバシ保護設定を全てONに設定して、このルーチンを終了する。この場合に設定されるプライバシ保護設定を、図3の情報制限リストを例に説明すると、ニュースA〜Dの全てが「×」印となって、ニュースA〜Dのすべての出力が禁止される。従って、このルーチンでは、情報提供センタ20側に情報要求信号が送信されることはなく、この結果、ニュースA〜Dの全てについて、情報提供センタ20から配信されることはない。
【0030】
一方、S112で「Yes」、すなわち全同乗者がすでに登録済みである場合には、S116に進み、S108で識別された同乗者に応じたプライバシ保護設定を、情報制限リスト176から検索し、該当するリストで規定されているプライバシ保護設定を読み込む。続くS118では、S116で読み込まれたプライバシ保護設定から、提供を受ける情報種別を最終的に決定する。なお、同乗者が複数人の場合には、ニュースA〜Dの各ジャンルに対し、いずれか1人の同乗者に対する出力が制限されている場合には、そのジャンルのニュース情報に関する出力が制限される。この後、S120に進み、提供を受ける情報種別に応じた情報要求信号を情報提供センタ200側に送信する。
【0031】
このようなプライバシ保護機能の設定処理が、車両のドアが開状態から閉状態に変化した際に実行されるため、同乗者が変化した場合にも、同乗者に応じたプライバシ保護機能が自動的に設定される。
【0032】
また、車両の走行中には図5に示すフローチャートが実行される。S202では、情報提供要求を受け付けたかが判断される。この情報提供要求の有無は、「ニュースA」、「ニュースB」など、情報の提供を受けたい情報種別が入力されたか否かを判断しており、入力部150を用いた入力操作や、マイクロフォン152を介して音声入力されるボイスコマンドであっても良い。
【0033】
S202で情報提供要求があった場合にはS204に進み、S202で受け付けた情報提供要求が現在、出力制限(出力禁止)中であるかを判断する。ここで図3を参照して、同乗者が「aさん」である場合を例に説明する。S202で例えば「ニュースB」の情報提供要求を受け付けた場合、図3の情報制限リストでは「aさん」について「ニュースB」の出力が制限(禁止)されていないため、S204で「No」と判断されてS208に進み、S202で提供要求があった情報に関する情報要求信号を、情報提供センタ200側に送信する。情報要求信号に応じた情報が情報提供センタ200から配信されると、情報通信端末100から出力される。例えば「ニュースB」に関する情報要求信号を送信した場合には、「ニュースB」に関する情報が、表示部140或いはスピーカ132を介して車内に出力される。
【0034】
これに対し、S202で例えば「ニュースA」の情報提供要求を受け付けた場合では、図3の情報制限リストを参照すると「aさん」について「ニュースA」の出力が制限(禁止)されており、この場合S204で「Yes」と判断されてS206に進む。このように同乗者が「aさん」である状況下で、出力禁止に設定されている「ニュースA」の情報提供を、運転者が要求している場合には、運転者による要求指示を優先させることとし、このS206では、図3の情報制限リストにおける「aさん」−「ニュースA」に設定されている「×」印を削除して、情報制限リストを更新し、「aさん」に設定されている「ニュースA」の出力禁止を解除する。この後、S208に進み、S202で提供要求があった情報に関する情報要求信号を、情報提供センタ200側に送信する。これにより、ニュースAに関する情報が、表示部140或いはスピーカ132を介して車内に出力される。
【0035】
このような情報制限リストの更新処理を実行することにより、同乗者に応じて予め出力が禁止されている情報について、運転者の要求に応じて、出力制限を解除することができる。
【0036】
ここで説明した実施形態では、情報通信端末100から情報提供センタ200に送信する情報要求信号を、同乗者に応じて生成する場合について説明したが、この他にも、情報提供センタ200から随時配信される全ての情報について、情報通信端末100内の処理によって、同乗者に応じて取捨選択して出力する手法を採用することも可能である。
【0037】
次に他の実施形態について説明する。
【0038】
情報通信端末100に備えられた機能を利用することで、運転者と同乗者との間柄を推定することも可能である。この推定手法の概要は、音声入力用のマイクロフォン152で車内での会話を検出して音声認識し、認識した会話内容から特定の単語列を抽出することで、運転者と同乗者との間柄を推定するものである。
【0039】
この手法では、運転者の音声を予め記憶部170に記憶させておき、記憶させた運転者の音声と、マイクロフォン152から検出される音声とを比較することで、運転者の発話を検出する。運転者の発話が検出された場合には、運転者の発話の直前に発話した同乗者Xの発話に対して、運転者が返答したものと見なすこととし、両者の発話内容から、同乗者Xと運転者との間柄を推定する。また、運転者の発話の直後に同乗者Xが発話したことが検出された場合には、運転者の発話に対して同乗者Xが返答したものと見なすこととし、両者の発話内容から、同乗者Xと運転者との間柄を推定する。なお、各同乗者の音声も記録するため、記録した音声をもとに、同乗者X1、X2などとして内部で分類し、個々の発話者を特定しつつ、運転者との間柄を推定する。
【0040】
この推定処理には、図6に示すキーワードマッチングテーブルを用いる。キーワードマッチングテーブルで挙げられた「キーワード」は、音声認識した発話内容から検索する単語列であり、図6の例では「キーワード」として「〜ちゃん」、「〜さん」、「そうですね」、「父さん」、「叔父さん」を規定している。音声認識した単語列から「〜ちゃん」が検出された場合には、発話者から見た相手の間柄として、「年下、親しみ、女性」などの関係が推測され、「〜さん」が検出された場合には、発話者から見た相手の間柄として、「年上」の関係が推測される。同様に音声認識した単語列から「そうですね」が検出された場合には、発話者から見た相手の間柄として、「年上、緊張」などの関係が推測され、「父さん」が検出された場合には、「年上、家族、父」などの関係、「叔父さん」が検出された場合には「年上、親戚、叔父」などの関係が推測される。
【0041】
なお、図6のキーワードマッチングテーブルは、キーワードマッチングテーブル全体の一部を抜粋して示したものであり、このほかにも様々な種類の多数の「キーワード」が規定されており、各「キーワード」毎に、推定される所定の間柄がそれぞれ規定されている。
【0042】
このようなキーワードマッチングテーブルを用いることにより、発話中に含まれる「キーワード」を抽出し、各「キーワード」によって推定される間柄を、前述したような発話順から推定される話し相手との間柄として、累積的にカウントすることで、図7に示す間柄データベースを作成する。この間柄データベースは、会話内容から「キーワード」が検出される毎に随時更新される。
【0043】
このようにして車内での会話内容から、運転者と同乗者との間柄を推定することが出来るため、例えば前述した実施形態では、同乗者が同乗者リスト174に登録されていない場合には、このような推定手法によって、運転者と同乗者との間柄を推定すると共に、推定した間柄に応じて、情報提供センタ200から提供を受ける情報の種別を、自動的に設定することも可能である。
【0044】
また、前述した特許文献2に開示されたように、情報通信端末100の表示部140に、案内役となる擬人化したエージェントを登場させるシステムを採用した場合には、このような会話内容から推定される、運転者と同乗者の間柄に応じて、エージェントの行動パターンや音声などを変えて、モニター画面上に登場させることも可能である。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にかかる情報通信端末及びこの情報通信端末による情報提供方法によれば、同乗者識別手段で識別された同乗者と、この識別された同乗者に対して規定された情報種別とに応じて、情報出力手段から出力される情報を制限する出力情報制限手段を備える構成を採用した。これにより、該当する同乗者に応じて提供が許容された情報のみを、車両内に出力させることが可能となり、同乗者を考慮した、好適な情報提供を可能とする情報通信端末及びこの情報通信端末による情報提供方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態にかかる情報通信システムの構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】情報通信端末の構成を示すブロック図である。
【図3】情報制限リストの例を示す図表である。
【図4】プライバシ保護機能の自動設定処理を示すフローチャートである。
【図5】情報制限リストの更新処理を示すフローチャートである。
【図6】キーワードマッチングテーブルの一例を示す図表である。
【図7】間柄データベースを示す図表である。
【符号の説明】
10…車両、20…基地局、30…移動体電話回線網、100…情報通信端末、110…ECU(出力情報制限手段)、130…音声合成装置(情報出力手段)、132…スピーカ(情報出力手段)、140…表示部(情報出力手段)、150…入力部、152…マイクロフォン(同乗者識別手段)、154…CCDカメラ(同乗者識別手段)、200…情報提供センタ(情報提供局)
Claims (8)
- 車両に搭載される情報通信端末であって、
情報提供局から送信される情報を受信し、車両内に出力する情報出力手段と、
前記情報出力手段からの出力を許容する情報種別を、予め登録された同乗者毎に規定した出力情報規定手段と、
この車両の同乗者を識別する同乗者識別手段と、
前記同乗者識別手段で識別された同乗者と、この識別された同乗者に対して規定された前記情報種別とに応じて、前記同乗者に対して前記車両の運転者のプライバシを保護するために前記情報出力手段による情報の出力に制限をかける設定であるプライバシ保護設定を用いて、前記情報出力手段から出力される情報の前記情報種別毎にその出力を制限する出力情報制限手段とを備え、
前記出力情報制限手段は、前記同乗者識別手段により識別対象の前記同乗者が検知できないことにより前記同乗者がいないと判断される場合には、前記プライバシ保護設定をOFFとする情報通信端末。 - 前記プライバシ保護設定は、前記同乗者識別手段により識別対象の前記同乗者を検知することにより同乗者がいると判断される場合には、電子メールを前記情報出力手段から出力するときに、当該電子メールの着信情報のみを表示し、当該電子メールの内容の表示や読み上げを禁止する設定である請求項1記載の情報通信端末。
- 前記プライバシ保護設定は、前記同乗者識別手段で識別された同乗者に応じて、前記情報出力手段からの前記ニュースの出力を当該ニュースに対応付けられたジャンル毎に制限する設定である請求項1記載の情報通信端末。
- 前記同乗者識別手段は、前記車両の運転者の音声を予め記憶し、前記車両内の会話を検出して前記運転者の音声と同乗者の音声とをそれぞれ認識し、この音声認識した会話内容に含まれる単語列の内容から前記運転者と前記同乗者との間柄を推定し、
前記出力情報制限手段は、前記同乗者識別手段により推定された前記運転者と前記同乗者との間柄に応じて、前記情報出力手段から出力される情報を制限する請求項1〜3のいずれか一項に記載の情報通信端末。 - 前記出力情報制限手段は、前記車両内に予め登録されていない同乗者がいる場合には、前記プライバシ保護設定を全てONとし、前記情報出力手段からの前記情報の出力を全て制限する請求項1〜4のいずれか一項に記載の情報通信端末。
- 前記出力情報制限手段は、前記車両内に複数の同乗者がいる場合に、前記複数の同乗者に対してそれぞれ規定された前記情報種別を参照し、特定の情報に対していずれか一人の同乗者に対する出力が制限されている場合に、当該情報に関する前記車両内への出力を制限する請求項1〜5のいずれか一項に記載の情報通信端末。
- 前記出力情報制限手段は、前記車両内の同乗者に対して出力を制限している情報の出力を当該車両の運転者が要求する情報提供要求を受け付けた場合には、前記同乗者に対する当該情報の出力の制限を解除する請求項1〜6のいずれか一項に記載の情報通信端末。
- 車両に搭載される情報通信端末による情報提供方法であって、
前記情報通信端末に含まれる情報出力手段により、情報提供局から送信される情報を受信し、車両内に出力し、
前記情報通信端末に含まれる出力情報規定手段により、前記情報出力手段からの出力を許容する情報種別を、予め登録された同乗者毎に規定し、
前記情報通信端末に含まれる同乗者識別手段により、この車両の同乗者を識別し、
前記情報通信端末に含まれる出力情報制限手段により、前記同乗者識別手段で識別された同乗者と、この識別された同乗者に対して規定された前記情報種別とに応じて、前記同乗者に対して前記車両の運転者のプライバシを保護するために前記情報出力手段による情報の出力に制限をかける設定であるプライバシ保護設定を用いて、前記情報出力手段から出力される情報の前記情報種別毎にその出力を制限し、
前記情報通信端末に含まれる前記出力情報制限手段により、前記同乗者識別手段により識別対象の前記同乗者が検知できないことにより前記同乗者がいないと判断される場合には、前記プライバシ保護設定をOFFとする情報提供方法。
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