JP2008236636A - 車載ハンズフリー通話装置および車両用ナビゲーション装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】特定の電話番号からの着信について、同乗者がいる場合にハンズフリー着信を禁止する。
【解決手段】各個人の名前および電話番号に対し、同乗者が存在した場合に着信禁止制御を実行するか否かの設定を関連付けて登録する電話番号リストを記憶部8に記憶させておき、携帯電話機21への着信相手の電話番号が着信禁止制御を実行する設定がなされた電話番号と一致し、且つ同乗者が存在すると判断された場合、その着信に対するハンズフリー着信を禁止する。
【選択図】図1
【解決手段】各個人の名前および電話番号に対し、同乗者が存在した場合に着信禁止制御を実行するか否かの設定を関連付けて登録する電話番号リストを記憶部8に記憶させておき、携帯電話機21への着信相手の電話番号が着信禁止制御を実行する設定がなされた電話番号と一致し、且つ同乗者が存在すると判断された場合、その着信に対するハンズフリー着信を禁止する。
【選択図】図1
Description
本発明は、携帯電話機への着信を検出するとハンズフリー着信を実行してハンズフリー通話を可能とする車載ハンズフリー通話装置およびこの車載ハンズフリー通話装置を備えた車両用ナビゲーション装置に関する。
車両、例えば自動車の車室内にて携帯電話機と有線または無線で接続され、車室内に設けられたマイクおよびスピーカを利用してハンズフリー通話を可能とするハンズフリー通話装置が種々提案されている。また、近年、個人のプライバシーが重要視されていることから、上記ハンズフリー通話装置の中には、ハンズフリー通話時、助手席から遠い所に位置するスピーカからのみ受話音声を出力させるように制御し、助手席の同乗者に対して通話相手の声が聞こえることを抑制するものがある。(例えば、特許文献1参照)。
このものによれば、仕事上の会話、特定の人との会話、不特定多数の人に聞かれたくないような内容の会話等を同乗者に聞かれることなくハンズフリー通話により行うことができる。
特開2003−224653号公報
このものによれば、仕事上の会話、特定の人との会話、不特定多数の人に聞かれたくないような内容の会話等を同乗者に聞かれることなくハンズフリー通話により行うことができる。
しかしながら、上記構成のものを用いてハンズフリー通話を行った場合、同乗者は、通話相手の声を直接聞き取ることは困難であるが、運転者の声については容易に聞き取ることができ、その内容から会話(通話)全体の内容を推測できてしまう。また、このような会話を行う相手からの着信については、その着信自体を同乗者に知られたくない場合も考えられる。しかし、上記構成のハンズフリー通話装置を用いた場合、同乗者は、運転者の所持する携帯電話機への着信について容易に知ることができてしまう。
このような問題を解決するために、携帯電話機側で特定の相手からの着信を拒否する設定を行うことが考えられる。しかし、この方法では、同乗者の有無に応じて携帯電話機の設定を変更する必要があり、そのための操作が非常に煩わしい上に、その操作を行うことを忘れた場合には、特定の相手からの着信を拒否できないおそれがある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、特定の電話番号からの着信について、同乗者がいる場合にハンズフリー着信を禁止することができる車載ハンズフリー通話装置およびこの車載ハンズフリー通話装置を備えた車両用ナビゲーション装置を提供することにある。
請求項1記載の手段によれば、ハンズフリー手段は、同乗者の乗車が検出された状態で携帯電話機への着信を検出すると、着信相手の電話番号と電話番号記憶手段に記憶された電話番号とを照合し、着信相手の電話番号がハンズフリー着信禁止の指示設定がなされた電話番号と一致した場合にハンズフリー着信を禁止する着信禁止制御を実行する。従って、運転者(使用者)は、同乗者に通話内容を聞かれたくない特定の相手の電話番号をハンズフリー着信禁止の指示設定がなされた電話番号として電話番号記憶手段に予め記憶させておくことで、運転者とともに同乗者が乗車している状態において、上記相手からの着信についてのハンズフリー着信を確実に禁止できる。そして、このようにハンズフリー着信を禁止することにより、その着信があったこと自体、同乗者に知られることがなくなる。
請求項2記載の手段によれば、ハンズフリー手段は、同乗者検出手段により識別された同乗者が予め設定された特定の者であることを条件に着信禁止制御を実行する。従って、ハンズフリー着信禁止の指示設定がなされた電話番号からの着信に対し、例えばAという者が同乗しているときは通話を聞かれても構わないが、Bという者が同乗しているときには通話を聞かれたくない、という場合にも対応できる。すなわち、運転者は、同乗者について個別に着信禁止制御を実行するか否かを選択できる。
請求項3記載の手段によれば、ハンズフリー手段は、同乗者検出手段により取得された同乗者識別情報と、個人識別情報記憶手段に記憶された個人識別情報とを照合し、この同乗者識別情報が特定の者の個人識別情報と一致したことを条件に着信禁止制御を実行する。これにより、運転者(使用者)は、ハンズフリー着信禁止の指示設定がなされた電話番号からの着信について通話内容を聞かれたくない者の個人識別情報を、特定の者の個人識別情報として個人識別情報記憶手段に予め記憶させておくことで、その者が乗車している状態において、上記所定の電話番号からの着信についてのハンズフリー着信を確実に禁止できる。
請求項4記載の手段によれば、ハンズフリー手段は、同乗者検出手段により識別された同乗者が予め設定された特定のカテゴリに属する者であることを条件に着信禁止制御を実行する。従って、ハンズフリー着信禁止の指示設定がなされた電話番号からの着信に対し、例えば家族が同乗しているときは通話を聞かれても構わないが、友人が同乗しているときには通話を聞かれたくない、という場合にも対応できる。すなわち、運転者は、同乗者のカテゴリ毎に着信禁止制御を実行するか否かを選択できる。
請求項5記載の手段によれば、ハンズフリー手段は、同乗者検出手段により取得された同乗者識別情報と、個人識別情報記憶手段に記憶された個人識別情報とを照合し、この同乗者識別情報が特定のカテゴリに属する者の個人識別情報と一致したことを条件に着信禁止制御を実行する。これにより、運転者(使用者)は、ハンズフリー着信禁止の指示設定がなされた電話番号からの着信について通話内容を聞かれたくない特定のカテゴリに属する者の個人識別情報を、その特定のカテゴリとともに個人識別情報記憶手段に予め記憶させておくことで、その者が乗車している状態において、上記所定の電話番号からの着信についてのハンズフリー着信を確実に禁止できる。
請求項6記載の手段によれば、着信通知手段は、ハンズフリー手段が着信禁止制御を実行する場合、その着信を運転者にのみ通知する。これにより、運転者は、ハンズフリー着信が禁止された場合でも、その着信があったことを直ちに知ることができるため、その着信相手に対し、例えばすぐ直後に電話をかけ直すといった適切な対応を迅速に行うことができる。
請求項7記載の手段によれば、本発明を車両用ナビゲーション装置に適用することができる。
請求項7記載の手段によれば、本発明を車両用ナビゲーション装置に適用することができる。
以下、本発明をハンズフリー機能を備えた車両用ナビゲーション装置に適用した場合の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、車両に搭載されるナビゲーション装置1(車載ハンズフリー通話装置および車両用ナビゲーション装置に相当)の構成を機能ブロック図として概略的に示している。ナビゲーション装置1は、この装置の動作全般を制御する制御部2に対して、位置検出部3、地図データ入力部4、操作スイッチ部5、Bluetooth通信部6、音声処理部7、記憶部8、表示部9、バイブレータ10および同乗者検出部11が接続された構成を備えている。
図1は、車両に搭載されるナビゲーション装置1(車載ハンズフリー通話装置および車両用ナビゲーション装置に相当)の構成を機能ブロック図として概略的に示している。ナビゲーション装置1は、この装置の動作全般を制御する制御部2に対して、位置検出部3、地図データ入力部4、操作スイッチ部5、Bluetooth通信部6、音声処理部7、記憶部8、表示部9、バイブレータ10および同乗者検出部11が接続された構成を備えている。
制御部2(ハンズフリー手段に相当)は、CPU、ROM、RAM等を備えたマイクロコンピュータを主体として構成されている。このうち、ROMにはハンズフリー機能およびナビゲーション機能のためのプログラム等が格納され、RAMにはプログラム実行時の処理データや地図データ入力部4から取得した地図データ等が一時的に格納されるようになっている。
位置検出部3は、地磁気センサ3a、ジャイロスコープ3b、距離センサ3c、GPS受信機3dから構成されている。位置検出部3は、上記各位置検出要素の検出信号を補間しながら高精度に車両の位置を検出するようになっている。なお、要求される検出精度によってはこれらの一部のみで構成してもよいし、さらに、加速度を検出する加速度センサ等を加えてもよい。
地図データ入力部4は、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク、不揮発性の半導体メモリ等のような大容量の情報記憶媒体を利用して地図情報を入力するためのものである。操作スイッチ部5は、表示部9の周辺に配設されたメカニカルスイッチ、表示部9の表示画面上に形成されたタッチパネル等からなり、各種データや設定事項などの操作に係るコマンド、文字情報、地図の指定信号等を制御部2に与えるために設けられている。なお、必要に応じてリモコンからの操作を受け付けるリモコン受光部を設けてもよい。
Bluetooth通信部6は、Bluetooth(登録商標)通信規格に準拠した近距離無線通信機能を有しており、外部の同一規格に準拠した無線通信機能を備えた機器(例えば携帯電話機21、22)との間で無線通信接続可能としている。音声処理部7は、マイク12に入力された送話音声およびスピーカ13から出力される受話音声を音声処理するものである。
記憶部8は、電話番号記憶手段および個人識別情報記憶手段に相当するものであり、例えばナビゲーション装置1内に設けられたハードディスクにより構成されている。記憶部8には、後述する携帯電話機21、22の機体情報、電話番号リスト(名前、所有する携帯電話機の電話番号、顔の画像等のデータリスト)、同乗者の乗車状況を示すデータ等が記憶されるようになっている。
表示部9は、地図や文字等を表示するためのカラー液晶ディスプレイ等から構成されており、車両の運転席近傍に設置されている。表示部9の表示画面は、位置検出部3により検出された車両の現在位置および進行方向を示すマーカ、地図データ入力部4を介して入力された地図データ、地図上に表示する誘導経路や設定地点の目印等の付加データ等が重畳して表示されるようになっている。また、表示部9の表示画面には、ユーザによる目的地等の検索および入力のための各種入力画面、各種のメッセージおよびインフォメーション、後述する携帯電話機21の各状態を示す表示等も表示されるようになっている。
バイブレータ10(着信通知手段に相当)は、例えば運転席のシートバックに埋め込んで配置されており、制御部2からの制御信号により振動するようになっている。制御部2は、後述するハンズフリー着信が禁止された状態のとき、バイブレータ10の振動により、その着信を運転者だけに通知するようになっている。なお、バイブレータ10は、運転者に対し振動を伝達できればよく、例えばステアリングホイールに埋め込んで配置してもよい。
同乗者検出部11は、シートセンサ11a、赤外線センサ11bおよびカメラ11cから構成されている。シートセンサ11aは、重さを検知する例えば重量センサであり、各座席のシートクッションに埋め込んで配置されている。赤外線センサ11bは、各座席における赤外線(人体から発生する熱)を検知可能に設けられている。カメラ11cは、運転席を除く各座席が撮影可能な範囲となるように車室内に設置された、例えば可動式のものである。カメラ11cは、各座席に乗車した人物(同乗者)の顔を撮影すると、撮影した人物の顔の画像データを制御部2に送信するようになっている。なお、カメラ11cとして、複数の固定式カメラを用い、それぞれのカメラにより各座席を撮影してもよい。
制御部2は、シートセンサ11aおよび赤外線センサ11bの各検出信号に基づいて同乗者の乗車状態を検出するようになっている。また、制御部2は、カメラ11cからの画像データに基づいて、各座席に乗車している人物を特定するための画像認識を行うことが可能となっている。
一方、運転者の所有する携帯電話機21および同乗者の所有する携帯電話機22は、携帯電話網との間でセルラー無線通信を行うセルラー無線通信機能を有するとともにBluetooth通信を行うBluetooth通信機能を有している。携帯電話機21、22は、車両内に持ち込まれBluetooth通信部6との通信可能範囲内に位置すると、Bluetooth通信リンクを確立し、ナビゲーション装置1との間でBluetooth通信を行うようになっている。
制御部2は、ハンズフリー機能を有しており、Bluetooth通信部6と運転者(車両所有者)の所有する携帯電話機21との間でBluetooth通信リンクが確立されている状態でハンズフリー機能を有効化するようになっている。制御部2は、ハンズフリー機能が有効化された状態では、携帯電話機21が着信中であることを表す着信音、携帯電話機21が発信中であることを表す発信音、携帯電話機21が呼出中であることを表す呼出音および通話相手からの受話音声をスピーカ13から出力させるようになっている。また、この際、制御部2は、表示部9の表示画面を切り替えて、携帯電話機21の各状態(着信中の状態、発信中の状態、呼び出し中の状態等)を示す表示、着信相手または発信相手の電話番号の表示等を行うようになっている。
制御部2は、ハンズフリー機能が有効化された状態において、携帯電話機21に着信があると自動的にまたは操作スイッチ部5の所定操作によりハンズフリー着信を実行するようになっている。また、制御部2は、上記ハンズフリー着信を禁止する機能も有しており、詳細は後述するが、所定条件が成立することによりハンズフリー着信を禁止する着信禁止制御を実行するようになっている。
なお、上記Bluetooth通信リンクを確立し、ハンズフリー機能を有効化するためには、携帯電話機21の機体情報(電話番号等)を予め記憶部8に記憶させ、携帯電話機21が運転者(車両所有者)の所有するものであることをナビゲーション装置1に予め登録しておく必要がある。また、この際、本実施形態では、ユーザ(運転者)が操作スイッチ部5を操作することにより機体情報が記憶部8に記憶されるようになっている。
制御部2は、Bluetooth通信部6と同乗者の所有する携帯電話機22との間でBluetooth通信リンクが確立されている状態において、その携帯電話機22の電話番号を示すデータを取得するようになっている。なお、この場合、携帯電話機22の機体情報(電話番号等)を予め記憶部8に記憶させ、携帯電話機22が車両に乗車する可能性のある人物、つまり運転者の同乗者になり得る人物の所有するものであることをナビゲーション装置1に予め登録しておく必要がある。また、この際、上記携帯電話機21の場合と同様に、ユーザによる操作スイッチ部5の操作により機体情報が記憶部8に記憶されるようになっている。
図2は、記憶部8に記憶される電話番号リスト31について、そのデータ構造の一例を模式的に示している。電話番号リスト31には、各個人の名前および電話番号に対し、その個人が属するカテゴリ(例えば家族、友人等)およびその個人の顔の画像データを関連付けて登録できるようになっている。また、電話番号リスト31には、各個人の名前および電話番号に対し、同乗者存在時における着信禁止制御の設定も関連付けて登録できるようになっている。この着信禁止制御の設定は、同乗者が存在する場合に着信禁止制御を実行するか否かの設定と、着信禁止制御を実行する条件の設定とを行うようになっている。着信禁止制御を実行する条件には、同乗者のカテゴリまたは同乗者の名前を設定することが可能となっている。
すなわち、図2に示すように、Aさんからの着信に対しては、同乗者が存在する場合に着信禁止制御を実行するという設定になっている。この場合、着信禁止制御を実行する条件が空白であるため、同乗者が存在した場合には、その同乗者の種類(カテゴリ、名前)にかかわらず着信禁止制御を実行することになる。Bさんからの着信に対しては、「家族」というカテゴリに属する個人が同乗者として乗車していることを条件に着信禁止制御を実行することになる。Cさんからの着信に対しては、同乗者が存在する場合であっても着信禁止制御を実行しないという設定になっている。Dさんからの着信に対しては、「B」という名前の個人、つまりBさんが同乗者として乗車していることを条件に着信禁止制御を実行することになる。
なお、図2では、着信禁止制御を実行する条件としての同乗者のカテゴリおよび同乗者の名前が1つずつしか設定されていない例を示したが、2つ以上のカテゴリや名前を設定することも可能となっている。
次に、本実施形態の作用について、図3および図4も参照して説明する。
まず、制御部2を中心として行われる同乗者検出処理について、図3に示すフローチャートに基づいて説明する。運転者が乗車してACCスイッチがオンされると(ACC ON)、車載バッテリ(図示せず)から電源が供給され、ナビゲーション装置1を含めた各車載機器が起動する(ステップS1)。
まず、制御部2を中心として行われる同乗者検出処理について、図3に示すフローチャートに基づいて説明する。運転者が乗車してACCスイッチがオンされると(ACC ON)、車載バッテリ(図示せず)から電源が供給され、ナビゲーション装置1を含めた各車載機器が起動する(ステップS1)。
続いて、制御部2は、Bluetooth通信部6と車両内に持ち込まれた携帯電話機22との間でBluetooth通信リンクの確立を実行し(ステップS2)、Bluetooth通信リンクが確立された場合(YES)、その携帯電話機22の電話番号を示すデータを取得する。そして、携帯電話機22の電話番号と電話番号リスト31内の電話番号とを照合し(ステップS3)、一致する電話番号が存在する場合(YES)、その電話番号から所有者を特定し(ステップS4)、その所有者の名前および属するカテゴリとともにその者が乗車していること(同乗者の乗車状況)を記憶部8に記憶させ(ステップS12)、ステップS13へ進む。Bluetooth通信リンクが確立されない場合(ステップS2で「NO」)、または、携帯電話機22の電話番号が電話番号リスト31内のどの電話番号とも一致しない場合(ステップS3で「NO」)にはステップS5へ進む。
そして、シートセンサ11aからの検出信号により所定の重さの物体がシートクッション上に存在する座席を検出し(ステップS5)、赤外線センサ11bからの検出信号により上記座席に存在する物体が人であるか否かを検出する(ステップS6)。各検出結果に基づいて、運転者とともに乗車する同乗者が存在するか否かをあらためて判断する(ステップS7)。この結果、同乗者が存在しないと判断した場合(ステップS7で「NO」)、同乗者が存在しないこと(同乗者の乗車状況)を記憶部8に記憶させ(ステップS12)、ステップS13へ進む。
同乗者が存在すると判断した場合(ステップS7で「YES」)には、同乗者が検出された座席をカメラ11cにより撮影する(ステップS8)。そして、撮影した同乗者の顔画像データと、電話番号リスト31内の顔画像データとを照合し(ステップS9)、一致する顔画像データが存在する場合(YES)、その顔画像データから同乗者を特定し(ステップS10)、その特定された者の名前および属するカテゴリとともにその者が乗車していること(同乗者の乗車状況)を記憶部8に記憶させ(ステップS12)、ステップS13へ進む。撮影した顔画像データが、電話番号リスト31内のどの顔画像データとも一致しない場合(ステップS9で「NO」)には、同乗者を特定することが不可能であると判断し(ステップS11)、特定不可能な者が乗車していること(同乗者の乗車状況)を記憶部8に記憶させ(ステップS12)、ステップS13へ進む。
ステップS13では、車両のドアの開閉状態を監視し、ドアが開閉操作されたことを検出する(YES)と、その時点での同乗者の乗車状況にかかわらずステップS2に戻り、上記同乗者検出の処理(ステップS2〜S12)を再実行するようになっている。つまり、制御部2は、同乗者の乗降が生じた可能性のあるときに2回目以降の同乗者検出処理を開始するようになっている。
続いて、上記した初回の同乗者検出処理が完了した後、運転者の所有する携帯電話機21への着信が検出された場合の制御部2の制御内容について、図4に示すフローチャートに基づいて説明する。なお、この場合、運転者は、自身が所有するものとして予めナビゲーション装置1に登録済みの携帯電話機21を車両内に持ち込んでおり、ナビゲーション装置1のBluetooth通信部6と、携帯電話機21との間でBluetooth通信リンクが確立されていることを前提としている。また、携帯電話機21は、マナーモード等に設定され、着信音が鳴らない状態になっているものとする。
制御部2は、携帯電話機21への着信を検出すると(着信)、その着信相手の電話番号と、電話番号リスト31内の電話番号とを照合し(ステップT1)、一致する電話番号が存在する場合(YES)、その電話番号に対して同乗者が存在した場合に着信禁止制御を実行する設定がなされているか否かを確認する(ステップT2)。上記設定がなされていない場合(ステップT2で「NO」)、または着信相手の電話番号が電話番号リスト31内のどの電話番号とも一致しない場合、もしくは着信相手の電話番号が通知されない非通知の場合(ステップT1で「NO」)にはステップT3へ進み、通常のハンズフリー着信制御を実行する。
通常のハンズフリー着信制御において、制御部2は、携帯電話機21が着信中であることを表す着信音をスピーカ13から出力させるとともに、携帯電話機21が着信中であることを示す表示およびその着信相手の名前や電話番号等を表示部9の表示画面に表示させる。その後、自動的またはユーザが操作スイッチ部5を操作することによりハンズフリー着信が実行され、マイク12およびスピーカ13を利用したハンズフリー通話が可能となる。
一方、一致した電話番号に対して同乗者が存在した場合に着信禁止制御を実行する設定がなされていた場合(ステップT2で「YES」)、前述した同乗者検出処理により記憶部8に記憶された同乗者の乗車状況から同乗者が存在するか否かを確認する(ステップT4)。その結果、同乗者が存在しないと判断した場合(ステップT4で「NO」)、ステップT3へ進み、通常のハンズフリー着信制御を実行する。
同乗者が存在すると判断した場合(ステップT4で「YES」)、その同乗者が特定可能であるか否かを確認する(ステップT5)。同乗者が特定可能であれば(ステップT5で「YES」)、その同乗者の属するカテゴリおよび名前を確認し、着信相手の電話番号に関連付けられた着信禁止制御を実行する条件としての同乗者のカテゴリまたは名前と一致するか否かを確認する(ステップT6)。その結果、上記カテゴリまたは名前と一致する場合(ステップT6で「YES」)、制御部2は、ハンズフリー着信を禁止する条件として設定された同乗者が存在すると判断し、以下の制御(ステップT7〜T9)を実行する。
すなわち、制御部2は、バイブレータ10を振動させて運転者だけに着信を通知した(ステップT7)後、携帯電話機21を通話状態に制御する(ステップT8)。そして、着信相手に対する送話音声として現在通話できない状態である旨のメッセージを出力し(ステップT9)、この通話を切断して処理を終了する(切断)。
一方、特定不可能な同乗者が乗車していると判断した場合(ステップT5で「NO」)または乗者している者の属するカテゴリおよび名前のいずれもが、着信相手の電話番号に関連付けられた着信禁止制御を実行する条件のものと一致しない場合(ステップT6で「NO」)、ステップT3へ進み、通常のハンズフリー制御を実行する。
以上説明したように、本実施形態によれば次のような効果を奏する。
各個人の名前および電話番号に対し、同乗者が存在した場合に着信禁止制御を実行するか否かの設定を関連付けて登録する電話番号リスト31を記憶部8に記憶させておき、携帯電話機21への着信相手の電話番号が着信禁止制御を実行する設定がなされた電話番号と一致し、且つ同乗者が存在すると判断された場合、その着信に対するハンズフリー着信を禁止する。従って、運転者は、電話番号リスト31に登録する個人のうち、同乗者に通話内容を聞かれたくない特定の個人の名前および電話番号に関連付けて着信禁止制御を実行するという設定を行っておくことで、同乗者が存在する場合、上記特定の個人からの着信についてのハンズフリー着信を確実に禁止できる。そして、ハンズフリー着信を禁止することにより、その着信があったこと自体、同乗者に知られることがなくなる。
各個人の名前および電話番号に対し、同乗者が存在した場合に着信禁止制御を実行するか否かの設定を関連付けて登録する電話番号リスト31を記憶部8に記憶させておき、携帯電話機21への着信相手の電話番号が着信禁止制御を実行する設定がなされた電話番号と一致し、且つ同乗者が存在すると判断された場合、その着信に対するハンズフリー着信を禁止する。従って、運転者は、電話番号リスト31に登録する個人のうち、同乗者に通話内容を聞かれたくない特定の個人の名前および電話番号に関連付けて着信禁止制御を実行するという設定を行っておくことで、同乗者が存在する場合、上記特定の個人からの着信についてのハンズフリー着信を確実に禁止できる。そして、ハンズフリー着信を禁止することにより、その着信があったこと自体、同乗者に知られることがなくなる。
電話番号リスト31には、着信禁止制御を実行する条件として、同乗者の属するカテゴリおよび同乗者の名前を登録可能とした。そして、制御部2は、同乗者検出処理により特定された同乗者の属するカテゴリまたは名前が、着信禁止制御を実行する条件のカテゴリまたは名前と一致したことを条件に着信禁止制御を実行する。従って、ユーザ(運転者)は、同乗者の種類(カテゴリ、名前)に応じて、上記特定の個人からの着信についてのハンズフリー着信を禁止するか否かを予め設定しておくことが可能となる。また、着信禁止制御を実行する条件としての同乗者の種類を、おおまかに設定したい場合にはカテゴリで設定し、詳細に設定したい場合には名前で設定するということができるため、着信禁止制御の条件設定についての選択肢が多くなり、使い勝手が向上する。
制御部2は、Bluetooth通信部6を介して車両内に持ち込まれた同乗者の所有する携帯電話機22の電話番号を取得し、この電話番号と電話番号リスト31内の電話番号とを照合することで、携帯電話機22の所有者、つまり同乗者を特定するようにした。従って、同乗者になり得る人物の所有する携帯電話機22の機体情報(電話番号等)を予めナビゲーション装置1に登録しておけば、同乗者が携帯電話機22を所持した状態で乗車する場合には容易に同乗者を特定することができる。
制御部2は、シートセンサ11aからの検出信号により所定の重さの物体がシートクッション上に存在する座席を検出し、赤外線センサ11bからの検出信号により、その座席上の物体が人であるか否かを検出するようにした。従って、同乗者が座席に座った状態で確実に同乗者の存在を検知することができる。また、シートセンサ11aおよび赤外線センサ11bの各検出信号に基づいて同乗者の存在を検知するので、座席上に荷物が置かれた場合等における誤検知を防止できる。
制御部2は、同乗者が存在する座席をカメラ11cにより撮影し、撮影した同乗者の顔画像データと、電話番号リスト31内の顔画像データとを照合することで、同乗者を特定するようにした。従って、ナビゲーション装置1に登録済みの携帯電話機を所持していない同乗者についても特定することが可能となる。
制御部2は、ハンズフリー着信を禁止する着信禁止制御を実行する際、バイブレータ10を振動させて運転者だけに着信を通知するようにした。これにより、運転者は、ハンズフリー着信が禁止された場合でも、その着信があったことを直ちに知ることができるため、その着信相手に対し、例えばすぐ直後に電話をかけ直すといった適切な対応を迅速に行うことができる。また、制御部2は、バイブレータ10を振動させた後、携帯電話機21を通話状態とし、着信相手に対する送話音声として現在通話できない状態である旨のメッセージを出力するようにした。従って、携帯電話機21の設定等により単に着信拒否を行った場合のように着信相手が不快に感じることが少なくなる。
なお、本発明は上記し且つ図面に記載した実施形態に限定されるものではなく、次のような変形または拡張が可能である。
表示部9にデュアルディスプレイを用いてもよい。このようにすれば、着信禁止制御を実行する際、デュアルディスプレイの運転席側の表示画面だけに着信中であることを示す表示、着信相手の電話番号、着信相手の名前等を表示させることにより、着信通知手段として機能させることができる。また、ハンズフリー着信を禁止する着信禁止制御を実行する際、その着信について直ちに知る必要がない場合、着信通知手段(バイブレータ10)を設けなくてもよい。
表示部9にデュアルディスプレイを用いてもよい。このようにすれば、着信禁止制御を実行する際、デュアルディスプレイの運転席側の表示画面だけに着信中であることを示す表示、着信相手の電話番号、着信相手の名前等を表示させることにより、着信通知手段として機能させることができる。また、ハンズフリー着信を禁止する着信禁止制御を実行する際、その着信について直ちに知る必要がない場合、着信通知手段(バイブレータ10)を設けなくてもよい。
同乗者検出処理(図3におけるステップS2〜S12)を行わず、同乗者の乗降が生じる度、運転者が操作スイッチ部5を操作して同乗者の乗車状況を入力するようにしてもよい。このようにすれば、同乗者検出部11を省くことが可能となるので、装置の構成を簡素化できる。
着信禁止制御を実行する条件として、同乗者の属するカテゴリと同乗者の名前とを電話番号リスト31に登録可能としたが、いずれか一方のみを登録可能としてもよい。また、同乗者が乗車している状態にて、同乗者の種類(カテゴリ、名前)にかかわらず着信禁止制御を実行する場合には、上記着信禁止制御を実行する条件を判断するステップ(図4におけるステップT5、T6)を省略すればよい。なお、この場合には、カメラ11c等の同乗者を特定するための構成も省略できる。
ナビゲーション装置1および携帯電話機21、22は、Bluetooth通信規格以外の他の無線通信規格に準拠した無線通信機能を備えた構成でもよい。記憶部8は、ナビゲーション装置1内のハードディスクに限らず、例えば無線LAN等を介してアクセス可能な外部に設けられたハードディスク等の記憶装置でもよい。
着信相手の電話番号が電話番号リスト31内のどの電話番号とも一致しない場合(ステップT1で「NO」)、または特定不可能な同乗者が乗車している場合(ステップT5で「NO」)にハンズフリー着信を禁止する制御(ステップT7〜T9)を実行するようにしてもよい。このようにすれば、着信禁止制御を実行する着信相手の電話番号の誤登録または登録漏れ、同乗者になり得る人の顔画像データの誤登録または登録漏れ等があった場合でも、同乗者が存在する場合にハンズフリー着信を実行したくない相手からの着信について確実にハンズフリー着信を禁止できる。
同乗者検出部11におけるカメラ11cに替えて、運転席以外の座席付近の音声が入力されるように配置されたマイクを用いるとともに、制御部2に音声認識機能を備えるようにしてもよい。この場合、電話番号リスト31に、同乗者になり得る人物の音声データを登録しておけば、マイクから入力された音声データと電話番号リスト31内の音声データとを照合することで同乗者を特定することが可能となる。このようにすれば、例えば夜間等、カメラ11cで撮影することが困難な場合であっても同乗者を特定できる。
同乗者検出部11は、必要とされる同乗者の検出精度に応じて、シートセンサ11a、赤外線センサ11b、カメラ11cのうち、1つの構成のみ備えてもよいし、任意の2つの構成を備えてもよい。
同乗者検出部11は、必要とされる同乗者の検出精度に応じて、シートセンサ11a、赤外線センサ11b、カメラ11cのうち、1つの構成のみ備えてもよいし、任意の2つの構成を備えてもよい。
上記実施形態においては、本発明をハンズフリー通話装置としての機能を備えた車両用ナビゲーション装置に適用した例を示したが、これに限らず、本発明は、独立した車載ハンズフリー通話装置にも適用可能である。
図面中、1はナビゲーション装置(車載ハンズフリー通話装置、車両用ナビゲーション装置)、2は制御部(ハンズフリー手段)、8は記憶部(電話番号記憶手段、個人識別情報記憶手段)、10はバイブレータ(着信通知手段)、11は同乗者検出部(同乗者検出手段)、21、22は携帯電話機を示す。
Claims (7)
- 携帯電話機への着信を検出するとハンズフリー着信を実行してハンズフリー通話を可能とするハンズフリー手段を備えた車載ハンズフリー通話装置において、
運転者とともに乗車する同乗者の乗車状況を検出する同乗者検出手段と、
同乗者が乗車している状態でのハンズフリー着信を禁止する指示設定がなされた電話番号を記憶する電話番号記憶手段とを備え、
前記ハンズフリー手段は、前記同乗者検出手段により同乗者の乗車が検出された状態で前記携帯電話機への着信を検出すると、着信相手の電話番号と前記電話番号記憶手段に記憶された電話番号とを照合し、着信相手の電話番号が前記ハンズフリー着信禁止の指示設定がなされた電話番号と一致した場合に前記ハンズフリー着信を禁止する着信禁止制御を実行することを特徴とする車載ハンズフリー通話装置。 - 前記同乗者検出手段は、同乗者を識別可能に構成されており、
前記ハンズフリー手段は、前記同乗者検出手段により識別された同乗者が予め設定された特定の者であることを条件に前記着信禁止制御を実行することを特徴とする請求項1記載の車載ハンズフリー通話装置。 - 前記特定の者を識別するための個人識別情報が記憶される個人識別情報記憶手段を備え、
前記同乗者検出手段は、同乗者を識別するための同乗者識別情報を取得可能に構成されており、
前記ハンズフリー手段は、前記同乗者検出手段により取得された同乗者識別情報と前記個人識別情報記憶手段に記憶された個人識別情報とを照合し、前記同乗者識別情報が前記特定の者の個人識別情報と一致したことを条件に前記着信禁止制御を実行することを特徴とする請求項2記載の車載ハンズフリー通話装置。 - 前記同乗者検出手段は、同乗者を識別可能に構成されており、
前記ハンズフリー手段は、前記同乗者検出手段により識別された同乗者が予め設定された特定のカテゴリに属する者であることを条件に前記着信禁止制御を実行することを特徴とする請求項1記載の車載ハンズフリー通話装置。 - 個人を識別するための個人識別情報がその個人の属するカテゴリとともに記憶される個人識別情報記憶手段を備え、
前記同乗者検出手段は、同乗者を識別するための同乗者識別情報を取得可能に構成されており、
前記ハンズフリー手段は、前記同乗者検出手段により取得された同乗者識別情報と前記個人識別情報記憶手段に記憶された個人識別情報とを照合し、前記同乗者識別情報が前記特定のカテゴリに属する者の個人識別情報と一致したことを条件に前記着信禁止制御を実行することを特徴とする請求項4記載の車載ハンズフリー通話装置。 - 前記ハンズフリー手段は、前記着信禁止制御を実行する場合に前記着信を運転者にのみ通知する着信通知手段を有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の車載ハンズフリー通話装置。
- 請求項1ないし6のいずれかに記載の車載ハンズフリー通話装置を備えたことを特徴とする車両用ナビゲーション装置。
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