映像音声処理装置及びそれに接続する機器
技術分野
[0001] 本発明は、テレビ放送の予約録画機能を有するハードディスクレコーダや DVDレコ ーダ等の映像音声処理装置に関する。 背景技術
[0002] 近年、デジタル技術を搭載した家電製品の普及がめざま 、。その中でも特にハ ードディスク付きの DVD (Digital Versatile Disc)レコーダは急速に普及してきており 、新規に参入するメーカも増えてきている。最近は DVDレコーダの多機能化が加速 し、システムの処理内容もパソコンと同等の複雑なものが要求され、消費電力も増加 の傾向にある。し力しながら、一方でこうした家電機器において地球環境への配慮も また求められており、機器が消費する電力を抑える必要性力ますます高まってきてい る。
[0003] 従来の DVDレコーダの例として例えば特許文献 1に開示のものがある。この例では 、主に記録再生処理を行うためのメイン CPUを含む PVR部と、 DVD記録媒体への 読み書きを行う DVD部と、 PVR部および DVD部への電源供給を制御するサブ CP Uと、予約録画機能を実現するための時刻をカウントするためのリアルタイムクロック( 以下「RTC」と称す。)とから構成されている。 DVDレコーダが予約待機状態 (録画す べき番組の予約内容を保持した状態で予約開始時刻まで待機する状態)のとき、メイ ン CPUを含む PVR部や DVD部への電源供給は行われず、これにより予約待機状 態での消費電力を低減できる。
特許文献 1:特開 2004— 120365号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0004] し力し、前述のような構成では、例えばユーザがリモコンまたは本体の電源ボタンを 押下する操作を行うことで DVDレコーダの起動を行うと、起動に数秒から数十秒程 度の時間が力かってしまうという問題がある。これは DVDレコーダのシステムプロダラ
ムをシステムのメイン CPUのメモリへロードする処理や、 HDD (ノヽードディスク)また は DVDドライブを起動する処理に多くの時間を費やしてしまうためである。そこで、起 動時間を高速にするために、全てのブロックに常時電源を投入しておくことが考えら れるが、この場合、通電時間及び通電部位が増加することから、待機中の消費電力 が大きくなつてしまうという問題がある。
[0005] 本発明は上記課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、待機 中の消費電力の低減を可能とする映像音声処理装置を提供することにある。
課題を解決するための手段
[0006] 本発明の第 1の態様において、映像及び Z又は音声を処理する映像音声処理装 置が提供される。映像音声処理装置は、映像音声処理装置の電源状態を制御する 制御手段を備える。制御手段は、映像音声処理装置の電源オフ状態において、第 1 の待機モードと、第 1の待機モードよりも消費電力が大きい第 2の待機モードとを有す る。
[0007] 制御手段は、映像音声処理装置に接続する外部機器の状態 (例えば電源状態)に 連動して、第 1の待機モードと第 2の待機モードとを切り替えてもよい。
[0008] または、制御手段は、電源オン時刻および電源オフ時刻をユーザの操作から学習 し、その学習した電源オン時刻および電源オフ時刻に基づいて第 1の待機モードと 第 2の待機モードを切り替えてもよ ヽ。
[0009] または、制御手段は、ソフトウェアのダウンロードの開始または終了に連動して、第 1 の待機モードと第 2の待機モードとを切り替えてもよ 、。
[0010] 本発明の第 2の態様において、映像音声処理装置に接続可能な機器が提供され る。映像音声処理装置は、機器力もの出力信号に連動して、電源オフ状態において 第 1の待機モード及び第 1の待機モードよりも消費電力が大きい第 2の待機モードの いずれかに制御可能である。機器は、映像音声処理装置に対し、機器の状態に関 する情報を出力信号として出力する。
発明の効果
[0011] 本発明によれば、電源「切」状態での待機モードとして、第 1の待機モード (通常の 電源「切」状態に維持する動作モード)とは別に、第 1の待機モードよりも消費電力が
大き 、第 2の待機モード(「見た目パワーオフ」状態に維持する動作モード)を用意し 、第 1及び第 2の待機モードの切り替えを、例えば、外部機器に連動させて遷移させ ることにより、待機中の消費電力を低減させることができる。
図面の簡単な説明
[図 1]本発明の記録再生装置とテレビ装置との接続を含めたシステム全体の構成図 [図 2]本発明の記録再生装置におけるメインコントローラ 2の構成図
[図 3]本発明の記録再生装置の電源「切」、「見た目パワーオフ」、電源「入」の各状態 間の遷移を示す図
[図 4]本発明の記録再生装置の電源「切」状態から電源「入」状態への遷移における 処理手順を示す図
[図 5]本発明の記録再生装置の電源「入」状態から、電源「切」状態または見た目パヮ 一オフ状態への遷移における処理手順を示す図
[図 6]本発明の記録再生装置の電源「切」状態から「見た目パワーオフ」状態への遷 移における処理手順を示す図
[図 7]本発明の記録再生装置の「見た目パワーオフ」状態から電源「入」状態への遷 移における処理手順を示す図
[図 8]本発明の記録再生装置の「見た目パワーオフ」状態から電源「切」状態への遷 移における処理手順を示す図
[図 9]本発明の記録再生装置の電源「切」状態力 予約録画開始までの遷移におけ る処理手順を示す図
[図 10]本発明の記録再生装置の予約録画実行中から電源「切」状態への遷移にお ける処理手順を示す図
[図 11]本発明の実施の形態 2における記録再生装置とテレビ装置との接続を含めた システム全体の構成図
[図 12]本発明の実施の形態 3における記録再生装置のシステム全体の構成図
[図 13]本発明の実施の形態 4における記録再生装置の電源「切」、「見た目パワーォ フ」、電源「入」の各状態間の遷移を示す図
[図 14]本発明の実施の形態 4における記録再生装置の電源「切」状態から「見た目パ
ヮーオフ」状態への遷移における処理手順を示す図
[図 15]本発明の実施の形態 4における記録再生装置の「見た目パワーオフ」状態か ら電源「切」状態への遷移における処理手順を示す図
[図 16]本発明の実施の形態 5における記録再生装置のメインコントローラの構成図 符号の説明
1 記録再生装置
2 メインコントロー 'ラ
3 タイマコントロー -ラ
4 電源部
5 スィッチ
6 電池部
7 HDD
8 DVDドライブ
9 チューナ
10 通信手段
11 テレビ装置
12 リモコン
13 ネットインタフ工1 ~~ .
14 照明器具
15 デジタルチュ、ーナ
31 外部入力部
32 IR入力部
33 照度検出部
111 モニタ出力
112 ビデオ入力部
113 IR出力部
114 ネット端子部
発明を実施するための最良の形態
[0014] 以下、添付の図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、以 下の各実施の形態にお!、ては、映像信号及び Z又は音声信号を処理する映像音声 処理装置 (AV機器)の例として記録再生装置を取り上げて説明する。
[0015] 以下の各実施の形態の説明において、電源「入」状態とは、機器に対して通常動作 のために電源が完全に供給されている状態をいい、電源「切」状態とは、リモコンから の信号を受信するため等の最低限の電源が供給されている待機状態をいう。また、「 パワーオン」、「パワーオフ」とは、ユーザ力も見た機器の電源状態またはユーザの操 作を意味するものとする。また、本発明において、機器の「第 1の待機モード」とは、電 源「切」状態を意味し、「第 2の待機モード」とは、「見た目パワーオフ」状態 (詳細は後 述)を意味する。ユーザから見た場合、このどちらの状態も機器の電源オフの状態で ある。
[0016] (実施の形態 1)
以下、本発明の実施の形態 1について説明する。なお、外部機器としてテレビ装置 を例として説明する。図 1は、本発明の実施の形態 1の記録再生装置における電源 制御系を中心としたシステム全体の構成図である。
[0017] 1. システム構成
記録再生装置 1において、メインコントローラ 2は、記録再生装置 1における録画や 再生の処理など記録再生装置として主要な処理を行う。タイマコントローラ 3は、メイ ンコントローラ 2に対する電源制御やリモコン信号の受信、および予約録画などのた めの時計処理を行う。外部入力部 31は、外部の映像信号または音声信号をタイマコ ントローラ 3に入力するための手段である。 IR入力部 32は、リモコンなどの赤外線信 号 (以下「IR信号」と称す。)をタイマコントローラ 3に入力する。
[0018] 電源部 4は、商用電源の AC100Vからタイマコントローラ 3やメインコントローラ 2な どへ直流の電源を供給する。スィッチ 5は、タイマコントローラ 3からの指示でメインコ ントローラ 2への電源の供給 Z停止を制御する。電池 6は、電源部 4が停電などでタイ マコントローラ 3へ電源の供給が不可能となった場合にその代替として、タイマコント ローラ 3へ電源を供給する。ハードディスク装置(以下「HDD」と称す。) 7は、メインコ ントローラ 2からの制御により、録画番組の蓄積および再生を行う。 DVDドライブ 8は
、メインコントローラ 2からの制御により、 HDD7上に蓄積された録画番組を DVDメデ ィァにダビングしたり、 DVDメディア上に記録された番組の再生を行う。チューナ 9は 、アンテナ(図示せず)から入力した放送波を受信し、所望のチャンネルを選局してそ の映像音声信号をメインコントローラ 2に出力する。通信手段 10は、タイマコントロー ラ 3とメインコントローラ 2とが互いに通信するための手段である。
[0019] 記録再生装置 1はテレビ装置 11に接続する。テレビ装置 11は、アンテナ(図示せ ず)から入力した放送波を受信し、所望のチャンネルに選局してその映像信号及び 音声信号を再生する。
[0020] また、テレビ装置 11は、現在選局中の映像信号及び音声信号を出力するモニタ出 力部 111を備える。モニタ出力部 111は記録再生装置 1の外部入力部 31に接続さ れて 、るため、外部入力部 31にはテレビ装置 11から映像信号及び音声信号が入力 される。また、テレビ装置 11は、記録再生装置 1からの映像信号及び音声信号を入 力するためのビデオ入力部 112を備える。さらに、テレビ装置 11は、記録再生装置 1 の制御を行うための IR信号を出力するための IR出力部 113を備える。
[0021] リモコン 12は、 IR信号により記録再生装置 1の制御を行う。リモコン 12は、テレビ装 置 11の制御も可能とする。
[0022] 1. 1 メインコントローラ
図 2を参照し、メインコントローラ 2の詳細な構成について説明する。メインコントロー ラ 2において、メイン CPU201はメインプログラムを実行することにより、メインコント口 ーラ 2内の各処理部を制御する。また、メイン CPU201は通信手段 10に接続し、タイ マコントローラ 3との間で通信を行う。
[0023] NVRAM204は、メイン CPU201上で実行されるメインプログラムを格納する。また 、 NVRAM204は、記録再生装置の動作に必要な管理情報や、初期設定情報など 更新が必要な情報も格納する。なお、 NVRAM204は例えばフラッシュメモリで構成 できる。
[0024] RAM203は、メイン CPU201がソフトウェア処理を実行するためのワークメモリとし て使用される。 NVRAM204に格納されているメインプログラムを RAM203上に口 ードすることにより、メイン CPU201のソフトウェアの実行処理速度を向上させる。また
、 RAM203は、後述のストリーム制御部 207において入出力されるストリームデータ のバッファメモリとしても使用される。
[0025] ROM202は、メイン CPU201をブートするとともに、 NVRAM204に格納されてい るメインプログラムを RAM203へロードするために必要な最小限の処理を実行する プログラムを格納している。
[0026] デジタル変換部 206は、チューナ 9から出力されるアナログの映像信号及び音声信 号を各々デジタル信号に変換する。エンコーダ 205は、デジタル変換された映像信 号および音声信号を各々圧縮し、映像と音声が多重化されたストリームとして出力す る。ストリーム制御部 207は、圧縮されたストリームを HDD7に記録する。また、ストリ ーム制御部 207は、 HDD7および DVDドライブ 8に記録されたストリームを読み出す 。またストリーム制御部 207は、 HDD上 7に蓄積されたストリームを DVDドライブ 8に 複製または移動することも可能である。デコーダ 208は、ストリーム制御部 207から読 み出されたストリームデータを展開し、伸長されたデジタルの映像信号と音声信号を 出力する。
[0027] 出力部 209は、メイン CPU201で作成されたグラフィクスデータと、デコーダ 208力 らの出力とを合成する。また出力部 209は、合成したデジタルの映像音声信号をァ ナログ信号に変換し、テレビ装置 11のビデオ入力部 112へ出力する。テレビ装置 11 は、ビデオ入力部 112を介して受信した入力映像を画面に表示し、音声を出力する
[0028] 以上のようなメインコントローラ 2の構成により、チューナ 9で受信した映像音声信号 は、デジタルで圧縮されたストリームとして HDD7に蓄積し、また HDD7や DVDドラ イブ 8に記録されているストリームの再生および、メニューや操作画面の表示、また、 HDD7から DVDドライブ 8へのストリームのダビング処理等の記録再生装置として基 本的な機能を実現することができる。
[0029] なお、本実施の形態の構成にお!、て、圧縮されたストリームデータを直接 DVDドラ イブ 8へ記録することも可能である。また、 DVDドライブ 8の代わりに BD (Blu-ray Dis c:ブルーレイディスク)に対してデータを記録、再生する装置を用いてもよい。
[0030] 2. 記録再生装置の電源状態
本実施形態の記録再生装置 1は電源に関して以下の状態に制御され得る。
電源「入」状態:記録再生装置に対して、通常動作のために電源が完全に供給され て 、る状 fe。
電源「切」状態:記録再生装置に対して、リモコン力 の信号を受信する等の最低限 の電源が供給されて 、る状態。
見た目パワーオフ状態:記録再生装置に対して、ユーザ力 見た場合に電源がォ フされているように見える力 記録再生装置においては、電源「入」状態と同様に完 全に電源が供給されて!ヽる状態。
見た目パワーオン状態:記録再生装置が電源「入」の状態に見える状態。外部機器 に対して出力部 209を介して映像信号は出力されるが、メインコントローラ 1のブート 処理や、 HDD7および DVDドライブ 8の起動処理は行われな!/ヽ。
[0031] 見た目パワーオフ状態では、上述のとおり、通常の電源「入」状態と同様に記録再 生装置において完全に電源が供給されている。但し、この状態では、記録再生装置 1の出力部 209から外部の機器に対して映像信号、音声信号の出力は行わない。よ つて、テレビ装置 11では映像、音声が出力されず、ユーザから見ると、記録再生装置 の電源がオフされて ヽるように見える。
[0032] すなわち、図 3に示すように、本実施形態の記録再生装置 1では、記録再生装置 1 が電源「切」状態にあるときは、見た目パワーオフ状態または電源「入」状態に遷移す ることができ、記録再生装置 1が電源「入」状態にあるときは、見た目パワーオフ状態 または電源「切」状態に遷移することができる。
[0033] より具体的には、記録再生装置 1が電源「入」の状態であり、記録再生装置 1に接続 するテレビ装置 11が電源「入」の状態であるときに、記録再生装置 1に対してユーザ によるパワーオフの操作があつたきには、記録再生装置 1は「見た目パワーオフ」に 遷移する。一方、記録再生装置 1が電源「入」の状態であり、テレビ装置 11が電源「 切」の状態にあるときに、記録再生装置 1に対してユーザによるパワーオフの操作が あつたきには、記録再生装置 1は電源「切」の状態に遷移する。記録再生装置 1の電 源「切」の状態では、待機電力は従来の記録再生装置と同程度に抑えることが可能 である。
[0034] また、記録再生装置 1が電源「切」の状態にあり、テレビ装置 11が電源「切」から電 源「入」に遷移したときに、記録再生装置 1は見た目パワーオフの状態へ遷移する。 記録再生装置 1が電源「切」の状態にあり、記録再生装置 1に対してユーザによるパ ヮーオンの操作があつたきには、電源「入」の状態に遷移する。これは従来と同様で ある。
[0035] 記録再生装置 1が見た目パワーオフ状態にある場合、テレビ装置 11が電源「入」か ら電源「切」に遷移したときは、記録再生装置 1は電源「切」の状態へ遷移する。記録 再生装置 1が見た目パワーオフ状態にある場合で、記録再生装置 1に対してユーザ によるパワーオンの操作があつたきは、記録再生装置 1は電源「入」の状態に遷移す る。このとき、高速なパワーオン動作を実現できる。
[0036] 3. 記録再生装置の動作
以上のように構成される記録再生装置 1の動作を説明する。
[0037] 3. 1 通常のパワーオン処理
最初に、記録再生装置 1が電源「切」状態力 電源「入」状態へ遷移する際の通常 のパワーオン処理にっ 、て図 4を参照して説明する。
[0038] 記録再生装置 1の電源「切」状態において、リモコン 12または記録再生装置本体の 電源ボタンが押下されると、 IR入力部 32へパワー信号が送信される。記録再生装置 1が電源「切」状態であるため、 IR入力部 32は、パワー信号をパワーオン信号として 受信する(Sl)。タイマコントローラ 3は、パワーオン信号に基づきスィッチ 5をオンに する(S2)。スィッチ 5がオンすることで、電源部 4からの電源がメインコントローラ 2に 供給される。
[0039] その後、メインコントローラ 2のブート処理が実行される(S3)。具体的には、スィッチ 5がオンになると、メインコントローラ 2に電源が供給され、メインコントローラ 2のブート を開始する(S301)。同時に HDD7も起動し(S302)、 DVDドライブ 8も起動する(S 303)。
[0040] HDD7の起動では、 HDD7へ電源を供給し、ディスクをスピンアップ状態にする。
そして、記録再生装置としてディスクの管理情報などを読み込む等の処理を行う。 D VDドライブ 8にも電源を供給し、 DVDドライブ 8にディスクが挿入されて ヽる場合はス
ピンアップ状態にし、記録再生装置としてディスクの管理情報 (ディスクの種別も含む )等の読み込み処理等を行う。ディスクが挿入されていない場合は、電源供給とドライ ブの初期化処理のみが実行される。
[0041] その後、メインコントローラ 2がブートし、 NVRAM204から RAM203へロードされ たメインプログラムが実行され、メインコントローラ 2のパワーオン処理が実行される。 ノ ヮ一オン処理とは、例えばメインプログラムがパワーオン状態として内部状態が管 理されるように状態を遷移させたり、チューナ 9の映像音声を出力部 209に出力し、 テレビ装置 11に記録再生装置 1の起動状態を表示させたりする処理である。また、 記録再生装置本体に表示パネルを設け、その表示パネル上に電源「入」状態である ことを表示してちょい。
[0042] パワーオン処理が完了すると、メインコントローラ 2は、タイマコントローラ 3へブート 完了通知を行う(S304)。これにより記録再生装置 1は電源「入」の状態になる。
[0043] 以上説明したように、本実施の形態において、通常のパワーオン処理では、メイン コントローラ 2のブート処理のために、メインプログラムを NVRAM204から RAM202 へ転送する必要があるため、転送処理に時間が力かってしまう。もし NVRAM204か ら直接的にプログラムを実行しょうとした場合、メイン CPU201からの NVRAM204 へのアクセスに時間がかかり、プログラムの実行処理速度が非常に低下してしまう。こ のため、 NVRAM204から RAM202へのプログラムの転送処理は、 CPUの性能確 保上、どうしても必要な処理である。また、本実施の形態において、メインプログラム の起動処理においても、オペレーティングシステムの起動時間や、ドライバおよびミド ルウェアの初期化に時間が力かってしまう。また、本実施の形態において、 HDD起 動処理や DVDドライブ起動処理に時間を要するため、システム全体として、通常の パワーオンシーケンスにお 、て、電源「切」の状態から電源「入」の状態に遷移するま でに非常に時間を費やしてしまう。上記のような処理時間の問題を解決するため、本 実施の形態においては、見た目パワーオフ状態を設け、高速なパワーオン処理を実 現している。その詳細は後述する。
[0044] 3. 2 パワーオフ処理
ノ^ 7—オフ処理について図 5を参照して説明する。前述のように、記録再生装置 1
の電源「入」状態において、ユーザ力 パワーオフの操作があつたときは、記録再生 装置 1は、テレビ装置 11の電源状態に応じて、 "電源「切」"又は"見た目パワーオフ" の!、ずれかの状態に遷移する。
[0045] 図 5において、電源「入」の状態において、リモコン 12または記録再生装置本体の 電源ボタンが押下されると、 IR入力部 32へパワー信号が送信される。記録再生装置 1は電源「入」状態のため、 IR入力部 32はパワー信号を"パワーオフ信号"として受信 する(S10)。次にタイマコントローラ 3は、通常のパワーオフ処理をすべきかどうか判 断するために、外部入力部 31において入力信号の有無を検出する(Sl l)。外部入 力部 31にはテレビ装置 11からの映像信号および音声信号が入力されているので、 テレビ装置 11が電源「切」の状態にある場合、外部入力部 31にお 、て入力信号は 検出されない。
[0046] 外部入力部 31で映像信号および音声信号の入力が検出されなかった場合、すな わち、テレビ装置 11が電源「切」の状態である場合(S12で NO)、メインコントローラ 2 へパワーオフ通知を行う(S13)。そして、メインコントローラ 2のシャットダウン処理を 実行する(S14)。具体的には、タイマコントローラ 3からパワーオフ通知を受け取ると 、メインコントローラ 2はシャットダウンを開始する(S141)。まず HDD7上にオープン 中のファイル等が存在する場合、必要な情報を退避または書き込み処理をしたあとク ローズする。またディスクの管理情報を更新したり、記録再生装置 1の管理情報を NV RAM204に書き込んだりする。その後、 HDD7をスピンダウンさせ、 HDD7への電 源供給を停止する(S 142)。次に、 DVDドライブ 8にディスクが挿入されている場合、 オープン中のファイル等が存在する場合、必要な情報を退避または書き込み処理を したあとクローズする。またディスクの管理情報を更新したりする。その後、 DVDドライ ブ 8をスピンダウンさせ、 DVDドライブ 8への電源供給を停止する(S 143)。 DVDドラ イブ 8にディスクが挿入されて 、な 、場合は単に DVDドライブ 8への電源供給を停止 すればよい。
[0047] そして、メインコントローラ 2はパワーオフ処理を行う。パワーオフ処理とは、例えばメ インプログラムが、パワーオフ状態として内部状態が管理されるように状態を遷移させ たり、出力部 209の映像や音声にミュートを書けたりする処理である。また、記録再生
装置本体に表示パネルを設け、表示パネルに電源「切」状態であることを表示しても よい。パワーオフ処理が完了すると、メインコントローラ 2は、タイマコントローラ 3ヘシ ャットダウン完了通知を行う(S144)。これを受けてタイマコントローラ 3はスィッチ 5を オフする(S 14)。これによりメインコントローラ 2への電源供給が遮断される。以上の 手順により、本発明の記録再生装置は電源「切」の状態となるものである。
[0048] 一方、ステップ S12において、外部入力部 31で映像信号および音声信号の入力 が検出された場合、すなわちテレビ装置 11が電源「入」の状態である場合 (S 12で Y ES)、タイマコントローラ 3はメインコントローラ 2へ「見た目パワーオフ」の通知を行う ( S16)。これによりメインコントローラ 2は「見た目パワーオフ」処理を行う(S17)。「見た 目パワーオフ」処理とは、ユーザ力 見た目だけパワーオフに見せる処理で、電源表 示を「切」表示にしたり、記録再生装置の本体の表示パネルをパワーオフ状態の表示 にしたり、また、リモコンや本体の電源ボタン以外のボタンが押されても動作しないよう な状態にする処理のことである。これにより記録再生装置 1は「見た目パワーオフ」状 態となる。
[0049] 以上のように、記録再生装置 1は、ユーザによりパワーオフ操作がなされた場合、テ レビ装置 11が電源「切」の状態にある場合は、電源「切」の状態に遷移し、一方、テレ ビ装置 11が電源「入」の状態にある場合は、「見た目パワーオフ」状態に遷移する。 記録再生装置 1を「見た目パワーオフ」状態に遷移させることで、その後のユーザによ るパワーオン操作に基づぐ記録再生装置 1の高速なパワーオン処理を実現できる。
[0050] 3. 3 電源「切」状態から「見た目パワーオフ」状態への遷移
記録再生装置 1の電源「切」状態から「見た目パワーオフ」状態への遷移につ!、て 図 6を参照して説明する。このように遷移させる目的は、テレビ装置 11が電源「入」で ある場合は、高速なパワーオン処理が可能な「見た目パワーオフ」状態に遷移させる ためである。ここで「見た目パワーオフ」状態とは、文字通り、ユーザからは「パワーォ フ」のように見えつつ、記録再生装置 1内部の電源供給状態がほぼ電源「入」時の状 態に近い状態を意味する。
[0051] タイマコントローラ 3は、記録再生装置 1の外部入力部 31においてテレビ装置 11の モニタ出力部 111から信号が入力されたか否かを検出する(S40)。テレビ装置 11が
電源「切」から電源「入」の状態に切り替わると、モニタ出力部 111から、テレビのチュ 一ナ等カも受信した映像および音声信号が出力され始める。外部入力部 31で、テレ ビ装置 11のモニタ出力部 111からの信号の入力が検出されると(S40で YES)、タイ マコントローラ 3はスィッチ 5をオンにする(S41)。これによりメインコントローラ 2に電 源が供給されてメインコントローラ 2のブートが開始する(S42)。メインコントローラ 2の ブート処理については前述のとおりである。メインコントローラ 2のブート処理の完了 後、メインコントローラ 2へ「見た目パワーオフ」の通知を行う(S43)。メインコントロー ラ 2は、その通知を受信すると「見た目パワーオフ」処理を行う (S44)。「見た目パワー オフ」処理については前述のとおりである。これにより記録再生装置 1は、「見た目パ ヮーオフ」状態になる。
[0052] 3. 4 「見た目パワーオフ」状態力も電源「入」状態への遷移
記録再生装置 1の「見た目パワーオフ」状態から電源「入」状態への遷移にっ 、て 図 7を参照して説明する。
[0053] 「見た目パワーオフ」状態において、リモコン 12または記録再生装置本体の電源ボ タンが押下されると、パワー信号が IR入力部 32へ送信される。 IR入力部 32は、現在 の状態が「見た目パワーオフ」の状態であるので、パワー信号をパワーオン信号とし て受信する(S50)。タイマコントローラ 3は、メインコントローラ 2へパワーオンの通知を 行う(S51)。これによりメインコントローラ 2は、「見た目パワーオン」処理を実行する( S52)。「見た目パワーオン」処理とは、ユーザから「見た目パワーオフ」の状態力も通 常の電源「入」の状態に見せるための処理であり、電源表示を「入」表示にしたり、記 録再生装置本体の表示パネルにパワーオン状態を示す表示を表示したりする処理 である。また、リモコン 12や記録再生装置本体の電源ボタン以外の各種ボタンも受け 付ける状態にし、さらにチューナ 9からの映像、音声信号を出力部 209に出力し、表 示パネルに起動状態を表示させたりする処理等が含まれる。但し、メインコントローラ 1のブート処理や、 HDD7および DVDドライブ 8の起動処理は行われない。これによ り記録再生装置 1は電源「入」の状態になる。
[0054] 以上説明したように本実施の形態において、「見た目パワーオフ」状態力も電源「入 」状態への遷移処理については、通常のパワーオン処理のように、メインコントローラ
1のブート処理や HDD7および DVDドライブ 8の起動処理を行わな!/、ため、起動時 間が大幅に短縮できる。すなわちリモコン 12または記録再生装置本体の電源ボタン が押下されると、瞬時に電源「入」の状態にすることが可能である。
[0055] 3. 5 「見た目パワーオフ」状態力も電源「切」状態への遷移
「見た目パワーオフ」状態から電源「切」状態への遷移につ!、て図 8を参照して説明 する。テレビ装置 11が電源「入」から電源「切」の状態になった場合、記録再生装置 1 は高速なパワーオン処理が可能な状態 (見た目パワーオフ状態)を維持するよりも、 待機電力の抑制をより重視し、通常の電源「切」の状態に遷移させる。高速なパワー オン処理が可能な状態を維持する必要がな!、理由は、ユーザの意思に基づきテレビ 装置 11がパワーオフされた場合、その後しばらくは、記録再生装置 1がパワーオンさ れることはないであろうと予想されるからである。
[0056] テレビ装置 11の電源が「入」の状態から「切」の状態に変化した場合、モニタ出力部 111から信号が出力されなくなるため、記録再生装置 1の外部入力部 31での入力信 号は検出されなくなる。記録再生装置 1の「見た目パワーオフ」状態において、タイマ コントローラ 3は、外部入力部 31での入力信号が検出されないと判定すると(S60)、 メインコントローラ 2へパワーオフ通知を行う(S61)。これによりメインコントローラ 2は シャットダウン処理を行う(S62)。この処理は、先述した図 5のステップ S13の処理と 同様である。タイマコントローラ 3は、メインコントローラ 2からシャットダウン完了通知を 受けると、スィッチ 5をオフする(S63)。これによりメインコントローラ 2への電源供給が 遮断され、記録再生装置 1は電源「切」状態となる。
[0057] 3. 6 予約録画時の動作
本実施形態の記録再生装置 1の予約録画が設定された時の動作について以下に 説明する。記録再生装置 1には、予約録画情報として、予約録画開始時刻、予約録 画終了時刻、録画すべき番組に関する情報が設定済みであるとする。
[0058] 3. 6. 1 予約録画開始時の動作
記録再生装置 1が電源「切」の状態において予約録画を開始するための処理につ いて図 9を参照して説明する。
[0059] 記録再生装置 1が電源「切」の状態において、タイマコントローラ 3は常時、予約開
始時刻前判定を行う(S20)。この予約開始時刻前判定では、現在時刻 (判定時点) が予約録画開始時刻の直前であるかを判定する。具体的には、現在時刻が予約録 画開始時刻前の所定時刻に到達したカゝ否かを判定する。例えば、現在時刻が、予約 録画開始時刻の 1分前に到達した力否かを判定する。
[0060] 予約録画開始時刻前の所定時刻に達して!/、た場合、録画開始のための起動処理 を行う。この起動処理では、最初に、タイマコントローラ 3はスィッチ 5をオンする(S21 ) oこれによりメインコントローラ 2に電源が供給されてメインコントローラ 2のブートが開 始する。次に、メインコントローラ 2のブート処理を行う(S22)。その内容は先述の図 4 中のステップ S3と同様である。メインコントローラ 2のブート処理の完了後、タイマコン トローラ 3はメインコントローラ 2へ録画開始命令を通知する(S23)。これにより、メイン コントローラ 2は予約録画を開始する。
[0061] 3. 6. 2 予約録画終了時の動作
記録再生装置 1が予約録画動作実行中の状態において予約録画動作を終了し、 電源「切」の状態になるまでの処理にっ 、て図 10を参照して説明する。
[0062] タイマコントローラ 3は予約録画動作中、常時、予約終了時刻判定を行う(S30)。こ の予約終了時刻判定では、現在時刻(判定時点)において予約録画終了時刻に到 達した力否かを判定する。なお、予約録画終了時刻は、予約録画実行中であっても 、野球延長などにより延長されたと判定された場合、延長されることも可能である。現 在時刻が予約録画終了時刻に到達した場合は、メインコントローラ 2へ録画停止命令 を出す (S31)。メインコントローラ 2は、録画停止命令を受理すると録画停止処理を 行う。録画停止処理が完了すると、メインコントローラ 2はタイマコントローラ 3へ録画 停止完了を通知する。タイマコントローラ 3は、メインコントローラ 2から録画停止完了 を受信する(S32)。
[0063] 次に、メインコントローラ 2は複数の予約内容から次に予約録画すべき予約内容を 検索し、その予約録画開始時刻をタイマコントローラ 3へ通知する。タイマコントローラ 3は、メインコントローラ 2から次の予約録画開始時刻を受信する(S33)。その後、タ イマコントローラ 3はメインコントローラ 2へパワーオフ通知を行う(S34)。メインコント口 ーラ 2は、タイマコントローラ 3からのパワーオフ通知により、メインコントローラ 2のシャ
ットダウン処理を行う(S35)。この処理は、先述した図 5のステップ S 14の処理と同様 である。メインコントローラ 2からシャットダウン完了通知を受理したタイマコントローラ 3 は、スィッチ 5をオフする(S36)。これによりメインコントローラ 2への電源供給が遮断 され、電源「切」状態となる。
[0064] 4. 効果
以上説明したように、本実施の形態 1の記録再生装置は、テレビ装置の電源力 ^入 」の状態で記録再生装置 1をパワーオフしたときは、「見た目パワーオフ」状態に制御 され、その後の高速なパワーオン動作を可能とし、また、テレビ装置の電源が「切」の 状態で記録再生装置 1をパワーオフしたときは、電源「切」の状態に制御され、待機 電力を低く抑えることが可能である。
[0065] 例えば、消費電力を待機時 3. 2ワット、電源「入」時 27ワットである、パワーオン動 作が高速でな 、従来の記録再生装置を考える。その記録再生装置を高速なパワー オン動作に対応させるために、常時「見た目パワーオフ」状態 (すなわち常時電源「 入」の消費電力を消費する状態)とした場合、消費電力は 27ワットとなる。
[0066] これに対し本実施形態の記録再生装置 1にお!/、て、例えばテレビの 1日の視聴時 間を 4時間とし、 1日のうち約 4時間だけ 27ワットの消費電力を消費し、残りの 20時間 の非視聴時間における消費電力は 3. 2ワットとすると、 1日の平均の消費電力は約 7 . 2ワットとなる。つまり従来高速なパワーオン動作を実施することにより消費電力が 2 7ワットとなってしまうところ力 本実施の形態によれば 7. 2ワットに抑えるとこが可能で ある。
[0067] このようにテレビ装置 11の電源状態に依存して、記録再生装置 1の動作 (状態遷移 )を変更する理由は、記録再生装置 1を使用する場合、ユーザは通常必ずテレビ装 置 11を使用すると考えられる力もである。記録再生装置 1は表示部をもたないため、 テレビ装置 11がなければ設定等のための画面表示をできない。このため、予約録画 動作を除き、記録再生装置 1を使用する場合、ユーザは通常必ずテレビ装置 11を使 用する。したがってユーザが記録再生装置 1を使用する際に、テレビ装置 11と記録 再生装置 1の双方が電源「切」であった場合、ユーザは最初にテレビ装置 11の電源 を投入するものと考えられる。よって、テレビ装置 11の電源が「入」になった直後を除
き、本実施形態の記録再生装置 1の電源投入は高速な起動を期待することができる
[0068] テレビ装置 11の電源投入直後は、記録再生装置 1は高速な起動は期待できない。
しかし、テレビ装置 11よりも高速に起動できても、テレビ装置 11で表示がされなけれ ばあまりメリットはないので、テレビ装置 11よりも高速に起動する必要性はない。また 、テレビ装置 11の使用時間は通常、記録再生装置 1よりも多いため、記録再生装置 1の使用にあたって、ユーザが記録装置 1をパワーオンする時点において、テレビ装 置 11の電源が「切」である確率よりもテレビ装置 11の電源が「入り」である確率のほう が高いと考えられる。つまり、記録装置 1のパワーオン時、記録再生装置 1とテレビ装 置 11の双方の電源が「切」である頻度は、記録再生装置 1のみが電源「切」である頻 度よりも少ないと考えられる。
[0069] 以上の点から、本実施の形態によれば、ユーザは多くの場合、記録再生装置 1を高 速に起動することができる。また、記録再生装置 1は、起動時間を高速にするために 常時全ての処理部に電源を投入しておくわけではなぐテレビ装置 11が「切」であれ ば、通常の待機状態の電力で済むため、待機中の消費電力 (待機電力)の著しい増 カロち抑免ることができる。
[0070] 5. 変形例
本実施の形態において、外部入力部 31は、映像および音声の信号を入力するとし て説明したが、映像または音声の 、ずれか一方であってもよ!/、。
[0071] また、本実施の形態において、 HDD7および DVDドライブ 8の起動を、電源「切」 から「見た目パワーオフ」への遷移時における、メインコントローラ 2のブート処理(図 6 のステップ S42参照)で実施すると説明した。しかし、 HDD7および DVDドライブ 8の 起動をメインコントローラ 2のブート処理で行わないで、「見た目パワーオフ」状態から 電源「入」に遷移する処理の中の「見た目パワーオン処理」(図 7のステップ S 52)で 実施してもよい。その場合、 HDD7および DVDドライブ 8の起動完了を待たずに「見 た目パワーオン」処理を完了し、記録再生装置 1が電源「入」状態となって直ちに録 画指示が来た場合にぉ 、て、 HDD7および DVDドライブ 8起動中にお 、ても録画を 開始し、 HDD7および DVDドライブ 8の起動が完了するまでの間は、例えば半導体
メモリ等のバッファメモリに蓄積しておくようにしてもよ 、。
[0072] また、 HDD7および DVDドライブ 8の停止を、「見た目パワーオフ」から電源「切」へ の遷移時における、メインコントローラ 2のシャットダウン処理(図 9の S62)で実施する と説明した。しかし、電源「入」から「見た目パワーオフ」への遷移時における、「見た 目パワーオフ」処理(図 5の S17)において実施してもよい。すなわち、 HDD7および DVDドライブ 8を、記録再生装置 1が電源「入」の状態においてのみ起動状態とし、 電源「切」および「見た目パワーオフ」状態にお!、ては、 HDD7および DVDドライブ 8 が停止状態となるよう制御してもよい。とくに先述したように、 HDD7および DVDドラ イブ 8の起動中においても録画を開始し、 HDD7および DVDドライブ 8の起動が完 了するまでの間は、例えば半導体メモリ等のバッファメモリに蓄積することにより、記 録再生装置 1の高速なパワーオン動作の効果は失われない。このように実施すること により、「見た目パワーオフ」中でも、 HDD7や DVDドライブ 8を停止させておくことが できるため、 HDD7および DVDドライブ 8の消費電力を低減することができる。
[0073] また、本実施の形態では、外部入力部 31を介して入力したテレビ装置 11のモニタ 出力部 111からの出力信号を用いて、テレビ装置 11の電源の「入」 /「切」の状態を 判定したが、他の信号を用いてその判定を行っても良い。例えば、リモコン 12にテレ ビ用電源ボタンを設け、このテレビ用電源ボタンのリモコン信号を記録再生装置 1の I R入力部 32で受信し、その受信した信号に基づいてテレビ装置 11の電源状態を判 定してもよい。これにより、外部入力部 31をテレビ装置 11に接続しなくても同様に実 施することができる。また、テレビ装置 11に IR出力部 113を設けてもよい。テレビ装置 11の電源状態に関する情報を含む信号を IR出力部 113から送信し、記録再生装置 1の IR入力部 32で受信し、その受信した信号に基づ 、てテレビ装置 11の電源状態 を判定してもよい。このように IRを用いてテレビ装置 11と、記録再生装置 1とを連動さ せることにより、本実施の形態のような電源制御のみにとどまらず、録画予約や、入力 切替など、互 、の機器の制御を連動して動作させることも可能である。
[0074] また、記録再生装置 1の電源状態を連動する装置はテレビ装置にかぎらない。モニ タ出力部を備えた装置、リモコンを有する装置、又は IR信号送出機能がある装置で あれば他のものでもよ!/ \
[0075] (実施の形態 2)
本発明の実施の形態 2につ 、て図 11を参照して説明する。図 11に示す記録再生 装置 1は、図 1に示す構成にカ卩えてネットインタフェース部 13をさらに備える。ネットィ ンタフェース部 13は、タイマコントローラ 3と同様に、電源部 4および電池 6から電源が 供給される。特に電源部 4が停電の場合に電池 6から電源が供給される。また、ネット インタフェース部 13は、通信手段 10と接続されており、タイマコントローラ 3およびメイ ンコン卜ローラ 2と通信することができる。
[0076] テレビ装置 11は、ネットインタフェース部 13と接続するネット接続部 114を備える。
ネット接続部 114は、ネットインタフェース部 13と通信可能であり、これによりテレビ装 置 11と記録再生装置 1との間の通信処理が可能となる。その他の構成については実 施の形態 1の図 1の構成について説明したものと同様である。
[0077] テレビ装置 11は、ネット接続部 114を介してテレビ装置 11の電源状態に関する情 報、すなわち「切」から「入」への遷移、または「切」から「入」への遷移、および「入」状 態、等の電源情報を記録再生装置 1のネットインタフェース部 13に送信する。
[0078] 一方、記録再生装置 1は、ネットインタフェース部 13から受信または検出したテレビ 装置 11の電源情報を用いて、記録再生装置 1の電源状態を制御する。
[0079] 記録再生装置 1が電源「切」の状態のとき、テレビ装置 11の電源が「切」から「入」へ の切り替わると、ネットインタフェース部 13は、その切り替わりを、受信した電源情報 力も検出し、タイマコントローラ 3へ「見た目パワーオフ」へ遷移するよう通知する。実 施の形態 1の図 6のフローチャートにおいて、ステップ S40の処理を上記の処理で置 換することで、実施の形態 1の場合と同様の制御が実施できる。
[0080] 記録再生装置 1が「見た目パワーオフ」状態のとき、テレビ装置 11の電源が「入」か ら「切」に切り替わると、ネットインタフェース部 13は、その切り替わりを、受信した電源 情報から検出し、タイマコントローラ 3へ電源「切」へ遷移するよう通知する。実施の形 態 1の図 8のフローチャートにおいて、ステップ S60の処理を上記の処理で置換する ことで、実施の形態 1の場合と同様の制御が実施できる。
[0081] 記録再生装置 1が電源「入」状態のとき、テレビ装置 11の電源が「入」状態のとき、 ネットインタフェース部 13は、電源「入」状態を、受信した電源情報力も検出し、タイマ
コントローラ 3に対し、「見た目パワーオフ」へ遷移するよう通知する。実施の形態 1の 図 5のフローチャートにおいて、ステップ Sl l、 SI 2の処理を上記の処理で置換する ことで、実施の形態 1の場合と同様の制御が実施できる。
[0082] また、記録再生装置 1が電源「入」状態のとき、テレビ装置 11の電源が「切」状態の とき、ネットインタフェース部 13は、電源「切」状態を、受信した電源情報から検出し、 タイマコントローラ 3に対し、電源「切」の状態へ遷移するよう通知する。実施の形態 1 の図 5のフローチャートにおいて、ステップ Sl l、 SI 2の処理を上記の処理で置換す ることで、実施の形態 1の場合と同様の制御が実施できる。
[0083] 以上説明したように、ネットインタフェース部 13およびネット端子部 114を設けること により、実施の形態 1で説明したのと同様の効果を得ることが可能である。なお、ネッ トインタフェース部 13およびネット端子部 114は、例えばイーサ一ネットであってもよ いし、 IEEE1394であってもよい。また HDMI (High Definition Multimedia Interface) であっても良い。その他、モデム手段やあるいは、シリアル通信、赤外線通信、無線 通信、電力線通信、同軸ケーブル通信等の種々の通信手段であっても良い。要はテ レビ装置 11と通信可能な手段であれば任意のものが利用できる。
[0084] またネットインタフェース部 13は、電源部 4に供給されている商用電源を伝送路とし たネットワークであってもよい (電力線通信)。また、記録再生装置 1の電源状態と連 動させる機器はテレビ装置 11に限定されな 、。ネットワークに接続可能な機器であ れば任意のものが利用できる。
[0085] 通信手段が HDMIの場合、 CEC (Consumer Electronic Control)を利用できる。こ のとき CECの信号はネットインタフェース部 13を経由せずにタイマコントローラ 3へ直 接、接続されてもょ ヽ (HDMIのコネクタ部分のみ経由する)。
[0086] このようにネットインタフェース部 13等の通信手段を用 、て機器間で連携して制御 することにより、複数の機器にまたがって、前述した実施の形態のような電源制御、録 画予約、入力切替などさまざまな機器制御も同様に実施可能になる。
[0087] (実施の形態 3)
本発明の実施の形態 3について図 12を参照して説明する。図 12に示す記録再生 装置 1は、図 1に示す構成において、外部入力部 31に代えて、タイマコントローラ 3に
接続する照度検出部 33を備える。照度検出部 33は照度を検出する照度センサを有 する。
[0088] 図 12は、記録再生装置 1とともに照明器具 14を示す。照明器具 14は、記録再生装 置 1を設置した部屋の照明装置として取り付けられている。照明器具 14の電源は、通 常、その部屋に人が入室して使用する場合に「入」にされ、人がその部屋を退出する 場合は「切」にされる。
[0089] 記録再生装置 1の照度検出部 33は、照明器具 14の電源の「入」または「切」を検出 し判定することができる。照明器具 14の電源の「入」または「切」を、実施の形態 1で 説明したテレビ装置 11の電源の「入」または「切」に置き換えることにより、記録再生 装置 1を実施の形態 1の場合と同様に動作させることができる。
[0090] すなわち、照明器具 14が「入」であるときは、記録再生装置 1のパワーオン動作を 高速に遷移させることができ、また、照明器具 14が「切」であるときの記録再生装置 1 の待機電力を「見た目パワーオフ」状態よりも小さくすることが可能である。
[0091] 多くの場合、記録再生装置 1を使用するとき、記録再生装置 1が設置された室内の 照明を明るくすることが考えられ、ユーザが記録再生装置 1を操作または使用すると きは、高速なパワーオン動作が要求されると考えられる。また、消費電力についても、 照明器具 14が 1日あたり 8時間程度「入」であるとした場合、 1日のうち約 8時間だけ 2 7ワットの消費電力を消費し、残りの 16時間の消費電力は 3. 2ワットとなると仮定する と、 1日の平均の消費電力は約 11. 1ワットとなる。つまり従来高速なパワーオン動作 を実施することにより消費電力が 27ワットとなってしまうところが、本実施の形態によ れば 11. 1ワットに抑えるとこが可能である。なお、本実施の形態では、照明器具 14 の「入」、「切」に記録再生装置 1の電源制御を連動させると説明したが、他の電気機 器に連動させてもよい。例えば、ルームエアコン、こたつ、ストーブ等に連動させても よい。この場合、照度検出部の代わりに温度検出部または他のセンサを用いても良 いし、実施の形態 2で説明したような通信手段を利用してもよい。このように、本実施 形態によれば、適切なセンサを設けることにより、外部機器として照明器具などの家 庭電化器具を利用することもできる。
[0092] (実施の形態 4)
本発明の実施の形態 4について説明する。本実施の形態の記録再生装置の構成 は図 1に示すものと同様である。但し、本実施の形態では、外部入力部 31やモニタ 出力部 111、 IR出力部 113は必ずしも必要ではない。
[0093] 前述の実施形態では、電源「切」状態から「見た目パワーオフ」状態への遷移、及 び「見た目パワーオフ」状態から電源「切」状態への遷移につ!、て、これまで他の機 器の電源の状態に連動して制御する例について説明した。本実施の形態では、ユー ザが記録再生装置 1をオン ·オフする時刻を学習し、その学習した時刻に基づ!/、て「 見た目パワーオフ」状態の開始時刻または終了時刻を設定する。記録再生装置 1は 、設定した開始時刻または終了時刻にしたがい自己の電源状態を自動的に遷移さ せる。
[0094] 記録再生装置 1の学習について説明する。例えば、ユーザによりリモコン 12または 記録再生装置本体の電源ボタンが押下され、パワーオン (見た目パワーオフから電 源「入」への遷移を含む)されたときに、パワーオン時刻が学習され、また、パワーオフ (電源「入」から見た目パワーオフへの遷移を含む)されたときに、パワーオフ時刻が 学習される。学習方法には、統計的な処理等、種々の方式が考えられる。例えば、単 純にパワーオン時刻およびパワーオフ時刻のヒストグラムを集計し、もっとも多い分布 の時刻を用いてもよいし、または集計した時刻を平均してもよい。または、最新 (最後 )に操作された時刻を、パワーオン時刻およびパワーオフ時刻の学習値に設定しても よい。
[0095] 記録再生装置 1は、図 13 (a)に示すように、学習したパワーオン時刻からパワーォ フ時刻までの時間帯 Aと、学習したパワーオフ時刻からパワーオン時刻までの時間 帯 Bとを設定する。時間帯 Aは記録再生装置 1が使用されている確率が高い時間帯 であり、高速起動が望まれる時間帯である。一方、時間帯 Bは記録再生装置 1が使用 されていない確率が高い時間帯であり、省電力待機が望まれる時間帯である。また、 記録再生装置 1は、学習したパワーオン時刻を見た目パワーオフ状態の開始時刻に 設定し、学習したパワーオフ時刻を見た目パワーオフ状態の終了時刻に設定する。
[0096] 記録再生装置 1のタイマコントローラ 3は、現在時刻が時間帯 Aか時間帯 Bかを判 断し、現在時刻の属する時間帯に依存して図 13 (b)ように電源状態を遷移させる。
すなわち、時簡帯 Aにおいて、ユーザ力も特に操作がないときは、記録再生装置 1は 「見た目パワーオフ」状態に制御され、ユーザによるパワーオンとパワーオフの操作 があると、電源「入」と「見た目パワーオフ」の間を遷移する。一方、時間帯 Bにおいて は、ユーザによるパワーオンとパワーオフの操作にしたがい、電源「入」と電源「切」の 間を遷移する。
[0097] ユーザ操作がな 、場合で、電源「切」状態にお 、て、現在時刻が学習したパワーォ ン時刻に達すると、記録再生装置 1は自動的に「見た目パワーオン」状態へ移行する 。逆に、「見た目パワーオフ」の状態において、ユーザ操作が無い場合で、現在時刻 が学習したパワーオフ時刻に達すると、記録再生装置 1は自動的に電源「切」状態へ 移行する。
[0098] 図 14を参照し、電源「切」状態から「見た目パワーオフ」状態への遷移につ!、て説 明する。
[0099] 記録再生装置 1の初期状態 (すなわちユーザが購入して設置直後の状態)では、「 見た目パワーオフ」状態の開始時刻および終了時刻の情報は所有して 、な 、。した がって、初めて使用する場合は、リモコン 12または装置本体の電源ボタンが押される と実施の形態 1の図 4で説明したシーケンスにしたがって起動し、電源「入」状態となり 、また、電源「入」状態で、リモコン 12または装置本体の電源ボタンが押されると実施 の形態 1の図 5で説明したシーケンス (ステップ S10〜S15)にしたがって終了し、電 源「切」状態となる。ただし図 5のステップ Sl l、 SI 2の処理は行わない。
[0100] このようにユーザにより最初の電源「入」および「切」動作が実施されると、記録再生 装置 1のタイマコントローラ 3は、その時刻を学習し、その学習したパワーオン時刻を「 見た目パワーオフ」の開始時刻に設定し、学習したパワーオフ時刻を「見た目パワー オフ」の終了時刻に設定する。このようにして、最初の学習動作が実行される。その 後の動作は図 14を参照し、以下のようになる。
[0101] 記録再生装置 1が電源「切」の状態にあるときは、見た目パワーオフ開始時刻判定 を行う(S80)。この判定では、現在時刻が、開始時刻から終了時刻の間の範囲(す なわち、時間帯 A)内にある力否かを判定する。時間帯 A内にあるときは、見た目パヮ 一オフ状態へ遷移させるためにスィッチ 5をオンにする(S81)。以降のステップ S81
力 S84の処理は、実施の形態 1で説明した図 6のステップ S41から S44の処理と同 様である。
[0102] 次に図 15にもとづ 、て「見た目パワーオフ」状態から電源「切」状態への遷移につ いて説明する。
[0103] 「見た目パワーオフ」状態にあるときは、見た目パワーオフ終了時刻判定が行われ る(S90)。この判定では、現在時刻が、開始時刻から終了時刻の間の範囲(時間帯 A)外にあるとき、すなわち、現在時刻が時間帯 Bにあるか否かを判定する。現在時 刻が時間帯 Bにある場合、電源「切」状態へ遷移させるために、タイマコントローラ 3は メインコントローラ 2へパワーオフ通知を行う(S91)。以降のステップ S91から S94の 処理は、実施の形態 1で説明した図 8のステップ S61から S63の処理と同様である。 その後タイマコントローラ 3は、次回の見た目パワーオフ開始時刻をセットする(S92)
[0104] 以上のようにして、記録再生装置は、学習したパワーオン時刻とパワーオフ時刻に 基づき自動的に電源「切」状態と「見た目パワーオフ」状態との遷移を行う。
[0105] 以上説明したように本実施の形態によれば、パワーオンまたはパワーオフの時刻を 学習することにより、外部機器と連動させることなぐ記録再生装置 1が自ら電源状態 を変化させることが可能である。なお、本実施の形態の記録再生装置 1において、録 画予約開始時刻または終了時刻は学習の対象外とする。学習の対象は、ユーザに よるパワーオン、パワーオフ操作に関連する他の操作であってもよ!/、。
[0106] (実施の形態 5)
本発明の実施の形態 5について図 16を参照して説明する。本実施形態のシステム 構成は基本的に図 1に示した構成と同様である。但し、本実施の形態では、記録再 生装置はチューナ 9の代わりにデジタルチューナを内蔵し、テレビ装置もデジタルチ ユーナを内蔵する。
[0107] 図 16に本実施形態のメインコントローラの詳細な構成を示す。メインコントローラ 2 はデジタルチューナ 15に接続し、図 1に示す構成におけるデジタル変換部 206とェ ンコーダ 205の代わりに、デスクランブル部 210とパーシャル部 211を備える。
[0108] デジタルチューナ 15は、デジタル放送波を受信し、所望のチャンネルを選局し、復
調する。復調された信号は放送のスクランブルが力かった状態のトランスポートストリ ームである。デスクランブル部 210はデジタルチューナ 15から出力されるトランスポー トストリームのスクランブルを解除(デスクランブル)する。ノ ーシャル部 211は、デスク ランブル部 210でデスクランブルされたトランスポートストリームからいくつかの必要な ストリームのみを抽出する(この抽出処理を「パーシャル化」と称す。 ) 0ストリーム制御 部 207はパーシャル化されたストリームを制御し、 HDD7および DVDドライブ 8に蓄 積または読み出しを行う。なお、その他の構成 201〜209は図 2に示すものと同様で ある。
[0109] 本実施形態のテレビ装置 11はデジタル放送を受信するデジタルチューナを内蔵し ている。デジタル放送では、放送を受信する家電機器を制御するソフトウェアをバー ジョンアップ (更新)する手段として、各機器に対応したソフトウェアを配信し、各機器 力 れを受信し、 自己のソフトウェアをバージョンアップする仕組みが存在する。本実 施形態のテレビ装置 11も同様にその仕組みを搭載している。また、本実施形態の記 録再生装置 1も同様にその仕組みを搭載している。
[0110] しカゝしながら、デジタル放送により各機器に対応したソフトウェアを配信する場合、こ れを受信する側の各機器は常に自己のソフトウェアが配信される力否力を監視また は検出する必要がある。このため、例えば、記録再生装置 1においては、デジタルチ ユーナ 15からの受信内容を常に監視するために、記録再生装置 1の電源状態力 S「切 」であっても、メインコントローラ 2を常時動作させ続けなければならな 、と 、う問題が ある。この場合、記録再生装置 1等の機器の待機中の消費電力が大きくなる。特にデ ジタル放送を受信する複数の機器が存在する場合、その全ての機器が常時通電状 態で待機しているとすると、それらの機器においての合計の消費電力が非常に大きく なってしまう。
[0111] 本実施の形態は上記の課題を解決するものであり、ソフトウェアの自動バージョンァ ップ機能を有する機器において待機時の消費電力を低減するものである。以下、そ の詳細について記録再生装置 1を例に説明する。
[0112] デジタル放送においては、バージョンアップ用のソフトウェアの配信時刻を通知する 予告情報がトランスポートストリーム上に重畳されて送信される。テレビ装置 11はこの
予告情報を受信することで、ソフトウェアを取得すべき時間を事前に認識できる。
[0113] テレビ装置 11は、記録再生装置 1に対応したソフトウェアの配信時刻を予告情報か ら認識し、その配信時刻の所定時間前になつたときに、モニタ出力部 111から現在受 信中の映像音声を出力する。その映像音声出力はタイマコントローラ 3の外部入力部 31に入力される。その後、実施の形態 1で説明した図 6のステップ S40以降の手順に したがい、記録再生装置 1は電源「切」の状態であった場合、「見た目パワーオフ」状 態へと遷移する。それ以降、記録再生装置 1のメインコントローラ 2は通電状態となる ので、記録再生装置 1は、自己に対応したソフトウェアが放送力 配信される直前に なったことを検出でき、自己に対応したソフトウェアの配信開始とともに、直ちに受信 を開始でき、確実なソフトウェアのバージョンアップが可能となる。このとき、記録再生 装置 1は、ソフトウェアの配信が開始される直前までは、電源「切」の状態に制御され 得るため、ソフトウェア受信のために常時、電源「入」の状態に制御される必要がない ため、待機電力の低減が図れる。
[0114] このように本実施形態では、ソフトウェアのバージョンアップのためのダウンロードに おいて、テレビ装置などからのダウンロード直前において、記録再生装置の電源「切 」状態から「見た目パワーオフ」状態へ遷移させることで、不定期なダウンロードにも対 応でき、なおかつ待機中の消費電力も低減できる。
[0115] なお、テレビ装置 11はソフトウェアの配信終了後の所定時間経過後(すなわち、ソ フトウエアのバージョンアップ処理に要する時間経過後)に、その映像、音声出力を 停止するようにしてもよい。これにより、記録再生装置 1はソフトウェアのバージョンアツ プ終了後に、電源「切」状態に制御されるため、待機電力が低減される。
[0116] また、本実施形態においても、記録再生装置 1を見た目パワーオフにするためのト リガとして、モニタ出力部 111からの映像音声信号の代わりに、実施の形態 1および 実施の形態 2で説明したように、例えば IR出力部 113による通知、あるいは、ネットィ ンタフェース部 13による通知を用いてもよい。
[0117] またテレビ装置 11は記録再生装置 1についてのソフトウェアの配信のみならず、テ レビ装置 11自身のソフトウェアや、テレビ装置 11に接続されている又は登録されてい る他の機器のソフトウェア配信についても、その配信予告情報を検出することで、他
の機器に対しても見た目パワーオフに制御するように実施してもよ 、。このようにする ことで、他の機器についても、放送から配信されるソフトウェアを受信するために常時 機器のメインコントローラが通電状態でなくても、バージョンアップをすることが可能に なり、機器群全体として、消費電力を抑えることが可能である。
[0118] 以上のように、本実施の形態によれば,放送力も各機器に対応したソフトウェアを配 信する場合、テレビ装置がこれを検出し、各機器を見た目パワーオフ状態にするよう 通知することにより、機器群の待機電力を抑えることができる。
[0119] (その他)
実施の形態 1では、電源「切」状態での待機モードとして、通常の電源「切」状態と は別に「見た目パワーオフ」状態の待機モードを用意し、電源「切」状態と「見た目パ ヮーオフ」状態の切り替えを、外部機器 (例えばテレビ装置)に連動させて遷移させた 。これにより、電源起動の高速化と、待機中の消費電力の低減の両立について説明 した。特に外部機器との連動方法において、外部機器の映像または音声出力に連 動する方法や、外部機器をコントロールするリモコンの信号に連動する方法、外部機 器力 IR信号を出力することにより連動する方法、などにより実施可能であることにつ いて説明した。
[0120] 実施の形態 2では、ネットインタフェース部 13を設けることにより、外部機器と連動す る方法について説明した。実施の形態 3では、外部機器として照明器具を例にとり、 照度検出部(照度センサ) 33を用いて連動する方法について説明した。実施の形態 4では、電源「切」状態と「見た目パワーオフ」状態との状態遷移の切り替えを機器の ノ ヮ一オンまたはパワーオフの時刻を学習して、外部機器と連動することなく自ら状 態を変化させる例について説明した。実施の形態 5では、デジタルチューナ 15を内 蔵し、ソフトウェアのバージョンアップのためのダウンロードにおいて、テレビ装置など 力もダウンロード直前にぉ 、て、電源「切」状態から「見た目パワーオフ」状態へ遷移 させることで、不定期なダウンロードへの対応と待機中の消費電力の低減の両立に ついて説明した。
[0121] 以上説明した本発明の各実施の形態にぉ 、て DVDドライブの代わりに BD (Blu-ra y Disc)ドライブを用いてもよい。また、 HDDおよび DVDドライブ(または BDドライブ)
は、「見た目パワーオフ」状態のときに必ずしも起動していなくてもよい。すなわち、 H DDおよび DVDドライブ (または BDドライブ)が停止状態であっても、録画や再生指 示がきた時点で起動すればよい。また、 HDDおよび DVDドライブ (または BDドライ ブ)は単に起動停止状態であっても良いし、 HDDおよび DVDドライブ(または BDド ライブ)への電源供給までも停止して実施してもよ!/、 (電源供給を停止したほうがより 消費電力を低減する効果がある)。
[0122] さらに録画指示の場合、録画データを一時的に半導体メモリに記録しておくことに より、 HDDおよび DVDドライブ(または BDドライブ)が起動するまでの間の録画デー タをバックアップしておくようにしてもよ!ヽ。
[0123] また、上記実施の形態 1、 2等において、テレビ装置と記録再生装置との組み合わ せを例にして説明した力 これにかぎらない。他の AV機器間による連携動作であつ てもよい。また 2つ以上の機器による連携であってもよい。例えばテレビ装置が複数 の記録再生装置や AV機器の電源の待機モードを制御してもよい。また、実施の形 態 3では、照明器具と記録再生装置との組み合わせの例を説明したが、他の家電機 器と AV機器間であってもよい。また、複数の AV機器が家電機器と連動してもよい。 要するに、一つの AV機器が第 1及び第 2の待機モードを有し、他の AV機器からの 出力に基づいてその一つの AV機器の待機モードの切替えが制御される関係にあれ ば、 AV機器の種類は問わない。本発明において、 AV機器としては、上記に示した 記録再生装置やテレビ装置等に限られず、例えば、デジタル放送の受信機能を有 する放送受信装置等も考えられる。
[0124] 本発明は、特定の実施形態について説明されてきたが、当業者にとっては他の多 くの変形例、修正、他の利用が明らかである。それゆえ、本発明は、ここでの特定の 開示に限定されず、添付の請求の範囲によってのみ限定され得る。なお、本出願は 日本国特許出願、特願 2005— 114140号(2005年 4月 12日提出)に関連し、それ らの内容は参照することにより本文中に組み入れられる。
産業上の利用可能性
[0125] 本発明は、テレビ放送等を予約録画可能なハードディスクレコーダや DVDレコー ダ等の AV機器にぉ ヽて、高速な電源起動を実現しつつ待機電力を低減するような
用途に利用できる。